Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
JP6827851B2 - 回路部材接続用シートおよび半導体装置の製造方法 - Google Patents
[go: Go Back, main page]

JP6827851B2 - 回路部材接続用シートおよび半導体装置の製造方法 - Google Patents

回路部材接続用シートおよび半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6827851B2
JP6827851B2 JP2017043935A JP2017043935A JP6827851B2 JP 6827851 B2 JP6827851 B2 JP 6827851B2 JP 2017043935 A JP2017043935 A JP 2017043935A JP 2017043935 A JP2017043935 A JP 2017043935A JP 6827851 B2 JP6827851 B2 JP 6827851B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive layer
circuit member
group
compound
substituent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017043935A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018145346A (ja
Inventor
裕介 根津
裕介 根津
貴志 杉野
貴志 杉野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lintec Corp
Original Assignee
Lintec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lintec Corp filed Critical Lintec Corp
Priority to JP2017043935A priority Critical patent/JP6827851B2/ja
Publication of JP2018145346A publication Critical patent/JP2018145346A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6827851B2 publication Critical patent/JP6827851B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Combinations Of Printed Boards (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)

Description

本発明は、回路部材接続用シート、および当該シートを使用した半導体装置の製造方法に関する。
近年、半導体集積回路(IC)の高集積化、半導体装置(ICパッケージ)の小型化等の観点から、フリップチップ実装方式が採用されつつある。このフリップチップ実装方式は、ワイヤレスボンディング方式の一種であり、半導体チップ表面の電極上に半田等からなるバンプを形成し、その半導体チップを表裏逆にしてプリント基板、セラミック基板等の基板の上に載置して、バンプと基板の電極との位置合わせを行った後、バンプを加熱溶融させて半導体チップの電極と基板の電極とを接合するものである。
また、電子回路の大容量化、高機能化の観点から、複数の半導体チップを立体的に積層した三次元集積積層回路(以下「積層回路」という場合がある。)の開発も進んでいる。このような積層回路においても、小型化・高機能化の必要性により、回路形成面からその反対面に貫通する貫通電極(TSV)を有するTSVチップを製造し、上下のTSVチップ間を直接導電接続する方法が効果的な手法として開発されている。
このようなフリップチップ実装方式や半導体チップの積層により製造される半導体装置においては、電気的な接続信頼性および機械的な接続強度を確保するために、一般的に、半導体チップと基板との間または半導体チップ間にアンダーフィル材と呼ばれる樹脂を介在させている。アンダーフィル材の使用方法としては、半導体チップと基板との間または半導体チップ間を半田接合した後、両者の間隙に液状樹脂組成物からなるアンダーフィル材を注入し、これを硬化させる方法が知られている。
しかし、近年、半導体集積回路の高集積化に伴う多電極化、電極の狭ピッチ化、および半導体装置の薄型化に伴い、上述したバンプまたは貫通電極の相互の間隔は極めて狭く、また半導体チップと基板との間または半導体チップ間の距離は極めて小さくなってきている。そのため、アンダーフィル材として液状樹脂組成物を用いた上記方法では、アンダーフィル材を半導体チップと基板との間隙または半導体チップ同士の間隙に完全に充填することが困難になるという問題がある。
かかる問題に対し、NCF(Non-Conductive Film)と呼ばれる接着フィルムを用い、回路部材同士を接着させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載される接着フィルムは、熱硬化性の接着剤層を備えており、接着剤層を加熱により硬化させることで、回路部材同士を強固に接着することができる。
特許第5569121号
しかしながら、特許文献1に記載されるような従来の接着フィルムは、熱硬化に関する保存安定性が悪いといった問題があった。すなわち、接着剤層を硬化させるために当該接着剤層を加熱する前において、意図せず接着剤層が硬化してしまうという問題があった。例えば、当該接着フィルムの保管時において、周囲の温度の上昇等により接着剤層が硬化したり、当該接着フィルムを回路部材に積層する際に生じる熱により接着剤層が硬化したり、半導体チップを高度に集積したことに起因して生じる熱により接着剤層が硬化するといった問題があった。
また、特許文献1に記載されるような従来の接着フィルムでは、接着剤層の硬化の開始から完了まで比較的長い時間を要し、その結果、半導体装置の生産性が低下するといった問題があった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、熱硬化に関する保存安定性に優れるとともに、接着剤層を短時間で硬化させることができる回路部材接続用シートを提供することを目的とする。また、本発明は、そのような回路部材接続用シートを使用した、生産性の高い半導体装置の製造方法を提供する。
上記目的を達成するために、第1に本発明は、相対向する電極間に介在され、前記相対向する電極を電気的に接続するために用いられる回路部材接続用シートであって、前記回路部材接続用シートは、少なくとも硬化性の接着剤層を備え、前記接着剤層は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、イミダゾール系硬化触媒と下記式(1)

の構造を有する化合物とから形成された複合化合物、フラックス成分および無機フィラーを含有する接着剤組成物から形成されたものであることを特徴とする回路部材接続用シートを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)に係る回路部材接続用シートでは、接着剤層が上記複合化合物を含有する接着剤組成物から形成されていることにより、意図しない段階における接着剤層の硬化が抑制されるため、熱硬化に関する保存安定性に優れる。また、接着剤層を加熱することで硬化を開始させた場合には、硬化反応が迅速に進行して、硬化反応が短時間で完了するため、回路部材同士を短時間で接着することができる。
上記発明(発明1)において、前記接着剤層は、示差走査熱量分析法により測定される反応立ち上がり温度が、140℃以上、250℃以下であることが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)において、前記接着剤層は、示差走査熱量分析法により測定される反応立ち上がり温度と反応ピーク温度との差が、1℃以上、20℃以下であることが好ましい(発明3)。
上記発明(発明1〜3)において、前記イミダゾール系硬化触媒は、下記式(2)の構造を有する化合物

[式(2)中、Rは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいベンジル基またはシアノエチル基を示す。R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいベンジル基または置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアシル基を示す。]
であることが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1〜4)において、前記複合化合物中における前記イミダゾール系硬化触媒の含有量は、前記式(1)の構造を有する化合物1モルに対して、1.0モル以上、2.0モル以下であることが好ましい(発明5)。
上記発明(発明1〜5)において、前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂であるか、または、エポキシ樹脂と、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アミン系化合物および酸無水物系化合物からなる群から選択される少なくとも1種との混合物であることが好ましい(発明6)。
上記発明(発明1〜6)において、前記フラックス成分は、カルボキシル基を含有することが好ましい(発明7)。
第2に本発明は、前記回路部材接続用シート(発明1〜7)における前記接着剤層の一方の面と、電極を備えた一の回路部材における前記電極が存在する面とを貼合する工程、前記回路部材接続用シートにおける前記接着剤層の他方の面と、電極を備えた他の回路部材における前記電極が存在する面とを貼合する工程、および前記接着剤層を硬化して、前記一の回路部材と前記他の回路部材とを接着するとともに、前記一の回路部材における前記電極と、前記他の回路部材における前記電極とを電気的に接続する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する(発明8)。
本発明の回路部材接続用シートは、熱硬化に関する保存安定性に優れるとともに、接着剤層を短時間で硬化させることができる。また、本発明の製造方法によれば、そのような回路部材接続用シートを使用して、高い生産性にて半導体装置を製造することができる。
本発明の第1の実施形態に係る回路部材接続用シートの断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る回路部材接続用シートの断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔回路部材接続用シート〕
図1には、第1の実施形態に係る回路部材接続用シート1の断面図が示される。図1に示すように、本実施形態に係る回路部材接続用シート1(以下「接続用シート1」という場合がある。)は、接着剤層11と、当該接着剤層11の少なくとも一方の面に積層された剥離シート12とを備える。なお、接着剤層11における剥離シート12とは反対の面に、別の剥離シートがさらに積層されてもよい。ただし、剥離シート12および別の剥離シートは省略されてもよい。
また、図2には、第2の実施形態に係る回路部材接続用シート2の断面図が示される。図2に示すように、本実施形態に係る回路部材接続用シート2(以下「接続用シート2」という場合がある。)は、基材14と、基材14の少なくとも一方の面側に積層された粘着剤層13と、粘着剤層13における基材14とは反対の面側に積層された接着剤層11とを備える。なお、接着剤層11における粘着剤層13とは反対の面に、剥離シートがさらに積層されてもよい。ただし、当該基材14、当該粘着剤層13および当該剥離シートは省略されてもよい。
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2は、相対向する電極を電気的に接続するために用いられる。この場合、接続用シート1,2における接着剤層11が、相対向する電極間に介在される。回路部材としては、回路に電極が形成された部材であれば特に限定されないが、例えば、半導体チップ、半導体ウエハのほか、リードフレーム、セラミック回路基板、ガラス回路基板などの無機回路基板、有機リジッド回路基板、フレキシブル回路基板などの有機回路基板等を挙げることができる。電極は、貫通電極であってもよい。また、本明細書において電極とは、電極上に形成された半田等からなるバンプをも含むものとする。
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2では、接着剤層11が硬化性を有する。ここで、硬化性を有するとは、接着剤層11が加熱等によって硬化し得ることをいう。すなわち、接着剤層11は、接続用シート1,2を構成している状態では未硬化である。接着剤層11は、熱硬化性であることが好ましい。これにより、接着剤層11がエネルギー線透過性を有しない回路部材間に積層される場合であっても、当該接着剤層11の硬化を良好に行うことができる。
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2では、接着剤層11が、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、イミダゾール系硬化触媒と下記式(1)

の構造を有する化合物とから形成された複合化合物、フラックス成分および無機フィラーを含有する接着剤組成物から形成されたものである。
後述する通り、上記複合化合物では、所定の温度に加熱されるまで、上記式(1)の化合物がイミダゾール系硬化触媒から解離しない。また、イミダゾール系硬化触媒は、上記式(1)の化合物との間で複合化合物を形成した状態では、触媒として機能することができない。そのため、接着剤層11は、所定の温度に加熱されるまで硬化反応が開始しない。その結果、本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2では、接続用シート1,2の保管時や、半導体装置の製造方法において、接着剤層11の硬化のために加熱する前といった、意図しない段階における接着剤層11の硬化を抑制することができ、熱硬化に関する保存安定性に優れる。
一方、上記複合化合物が所定の温度まで加熱されると、上記式(1)の化合物がイミダゾール系硬化触媒から一挙に解離し、これに伴い、粘着剤層13において硬化反応が一挙に開始され、また、反応速度が急速に増大し、硬化反応が短時間で完了する。そのため、接続用シート1,2を使用する場合、所定の温度まで加熱することで、回路部材同士を短時間で接着することができる。一般的に、NCFといった接着剤を使用して半導体装置を製造する場合、接着剤の硬化に時間を要するため、半導体装置の製造におけるタクトタイムは、接着剤の硬化の時間によって規定されることが多い。一方、本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2によれば、上記の通り接着剤層11の硬化反応が短時間で完了するため、上記タクトタイムを効果的に短縮することが可能となる。そのため、本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2を使用することで、半導体装置の製造方法の生産性を向上させることができる。
なお、上記式(1)の化合物は、イミダゾール系硬化触媒から解離した後、熱硬化性樹脂と反応して、当該樹脂が形成する構造に取り込まれる。そのため、接着剤層11の硬化後において、当該化合物が回路部材等に対して悪影響を及ぼすことがない。
1.接着剤層
(1)複合化合物
上記複合化合物は、イミダゾール系硬化触媒と下記式(1)

の構造を有する化合物とから形成されたものである。なお、当該式(1)の化合物は、5−ヒドロキシイソフタル酸、または5−ヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボン酸とも呼ばれる化合物である。
上記複合化合物では、イミダゾール系硬化触媒における、触媒としての機能を発揮するために必要な部位と、上記式(1)の化合物とが共有結合以外の結合にて結合していることが好ましい。これにより、複合化合物を形成した状態において、イミダゾール系硬化触媒の触媒機能が効果的に阻害され、意図しない段階での硬化反応が効果的に抑制される結果、より優れた保存安定性を達成することができる。
共有結合以外の上記結合の例としては水素結合が挙げられ、この場合、例えば、上記式(1)の化合物が有するカルボキシル基の少なくとも一方と、イミダゾール系硬化触媒において、イミダゾール環構造を構成する窒素原子に共有結合している水素原子(後述する式(2)において、Rの位置に存在する水素原子)との間で水素結合が生じる。
上記複合化合物は、2つのイミダゾール系硬化触媒が、1つの上記式(1)の化合物により連結されてなる構造を有していることが好ましい。この場合、上記式(1)の化合物が有する2つのカルボキシル基のそれぞれが、イミダゾール系硬化触媒における上記水素原子との間で水素結合を行っている。当該複合化物は、熱硬化に関する優れた保存安定性および短時間での硬化反応を達成し易いという観点から好ましい。なお、当該複合化合物では、上記式(1)の化合物とイミダゾール系硬化触媒との比率が1対2となる。
また、上記複合化合物は、複数の上記式(1)の化合物が連結して分子鎖を形成し、その両端にイミダゾール系硬化触媒が存在する構造を有していてもよい。この場合、複数の上記式(1)の化合物同士は、カルボキシル基同士で水素結合を行っており、上記式(1)の化合物とイミダゾール系硬化触媒とは、それらがそれぞれ有するカルボキシル基と上記水素原子との間で水素結合を行っている。このような複合化合物では、上記式(1)の化合物の数をXとした場合、上記式(1)の化合物とイミダゾール系硬化触媒との比率がX対2となる。特に、熱硬化に関する優れた保存安定性および短時間での硬化反応を達成し易いという観点から、上記複合化合物は、Xが2である構造を有していることが好ましい。
また、上記複合化合物は、包接化合物であってもよい。この場合、例えば、ホストとしての上記式(1)の化合物が複数集まって形成した空間に、ゲストとしてのイミダゾール系硬化触媒が取り込まれた構造を有する。当該構造においては、ホストである上記式(1)の化合物同士が共有結合以外の結合(例えば水素結合)により結合して空間を形成し、ゲストであるイミダゾール系硬化触媒が、上記式(1)の化合物との間で共有結合以外の結合(例えば水素結合)を行い、当該空間内に固定されていることが好ましい。ここで、上記式(1)の化合物とイミダゾール系硬化触媒との間における水素結合は、前述したような、カルボキシル基と水素原子との間における水素結合であることが好ましい。ホストが形成する空間の形状は特に制限されず、トンネル形状、層状、網状などが挙げられる。なお、包接化合物である複合化合物は、上記式(1)の化合物とイミダゾール系硬化触媒とから形成された塩あるいは分子錯体ということもできる。
上記複合化合物が包接化合物である場合、ホストである上記式(1)の化合物は、複合化合物の少なくとも一部で上記空間を形成していればよく、上記空間を形成していない上記式(1)の化合物が複合化合物に含まれていてもよい。また、上記空間に取り込まれていないイミダゾール系硬化触媒が複合化合物に含まれていてもよい。
従来の包接剤(ホスト)により包接された硬化触媒(例えば、テトラキスフェノール系化合物により包接してなる包接硬化触媒)は、有機溶媒中に溶解した際にその包接が外れることが多いため、溶媒を用いずに(いわゆるドライブレンドにて)使用されることが多い。このような硬化触媒を接続用シートに使用した場合、接着剤組成物を溶媒で希釈した際にその包接が外れるため、包接されていない硬化触媒を使用した場合と同様に、意図しない硬化反応が進み易い。これに対し、複合化合物が、ホストして上記式(1)の化合物を使用した包接化合物である場合には、当該複合化合物を有機溶媒に溶かした場合にも包接が外れにくいため、意図しない硬化反応が進みにくく、熱硬化に関する保存安定性がより優れたものとなる。
上記イミダゾール系硬化触媒は、下記式(2)の構造を有する化合物

であることが好ましい。当該構造を有するイミダゾール系硬化触媒は、硬化反応を良好に進行させることができるため、硬化反応が開始されると、当該反応をより迅速に進行させ、より短時間で完了させることができる。
上記式(2)において、Rは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいベンジル基またはシアノエチル基であることが好ましい。
上記Rにおける炭素数1〜10のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。上記Rにおける炭素数3〜10のシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基等が挙げられる。
また、上記式(2)において、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいベンジル基または置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアシル基であることが好ましい。
上記R〜Rにおいて、アルキル基の炭素数は、17以下であることが好ましく、特に10以下であることが好ましい。また、シクロアルキル基の炭素数は、17以下であることが好ましく、特に10以下であることが好ましい。さらに、アシル基の炭素数は、17以下であることが好ましく、特に10以下であることが好ましい。
上記R〜Rにおいて、炭素数1〜20のアルキル基の例としては、上記Rにおける炭素数1〜10のアルキル基の例として挙げたものが使用できる。また、上記R〜Rにおいて、炭素数3〜20のシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基等が挙げられる。さらに、上記R〜Rにおいて、炭素数1〜20のアシル基の例としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
上記式(2)で表されるイミダゾール系硬化触媒の具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジ(ヒドロキシメチル)イミダゾールなどが挙げられ、反応性の観点から、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールおよび2−エチル−4−メチルイミダゾールを使用することが好ましい。なお、イミダゾール系硬化触媒は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記複合化合物では、イミダゾール系硬化触媒から上記式(1)の化合物が解離する温度が、180℃以上であることが好ましく、特に190℃以上であることが好ましく、さらには200℃以上であることが好ましい。また、当該温度は、300℃以下であることが好ましく、特に250℃以下であることが好ましく、さらには220℃以下であることが好ましい。解離する温度が180℃以上であることで、意図しない段階における粘着剤層13の硬化反応の開始を効果的に抑制することができ、より優れた保管安定性を達成することができる。また、当該温度が300℃以下であることで、過度な加熱を要せず、解離を生じさせることができる。
上記複合化合物中におけるイミダゾール系硬化触媒の含有量は、上記式(1)の構造を有する化合物1モルに対して、1.0モル以上であることが好ましく、特に1.5モル以上であることが好ましい。また、当該含有量は、上記式(1)の構造を有する化合物1モルに対して、2.0モル以下であることが好ましい。当該含有量が1.0モル以上であることで、接着剤層11中におけるイミダゾール系硬化触媒の含有量が十分なものとなり、接着剤層11の硬化不良を効果的に抑制できるとともに、より迅速に硬化させることができる。また、当該含有量が2.0モル以下であることで、複合化合物中における上記式(1)の化合物の含有量が相対的に多くなり、上記式(1)の化合物がイミダゾール系硬化触媒に対して不足することなく複合化合物が形成され、それにより、意図しない段階における硬化反応を効果的に抑制することができる。
接着剤組成物中における複合化合物の含有量は、0.01質量%以上であることが好ましく、特に0.05質量%以上であることが好ましく、さらには、0.1質量%以上であることが好ましい。また、当該含有量は、2.0質量%以下であることが好ましく、特に1.6質量%以下であることが好ましく、さらには1.5質量%以下であることが好ましい。当該含有量が上記範囲であることで、より優れた保存安定性を達成できるとともに、硬化の開始から完了までの時間をより短縮することが可能となる。
(2)熱硬化性樹脂
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2では、粘着剤組成物が熱硬化性樹脂を含有することにより、回路部材同士を強固に接着することが可能となる。熱硬化性樹脂としては、接着剤層11の硬化を可能とするものであれば特に限定されず、例えば、回路部材の接続用の接着剤に通常含有される樹脂を使用することができる。具体的には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、フェノキシ樹脂、アミン系化合物、酸無水物系化合物などが挙げられ、これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、イミダゾール系硬化触媒を使用した硬化に適すという観点から、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アミン系化合物および酸無水物系化合物を使用することが好ましく、特に、優れた接着性を示すという観点から、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、それらの混合物、またはエポキシ樹脂と、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アミン系化合物および酸無水物系化合物からなる群から選択される少なくとも1種との混合物を使用することが好ましい。
エポキシ樹脂は、一般的に、加熱を受けると三次元網状化し、強固な硬化物を形成する性質を有する。このようなエポキシ樹脂としては、公知の種々のエポキシ樹脂が用いることができ、具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールF、レゾルシノール、フェニルノボラック、クレゾールノボラック等のフェノール類のグリシジルエーテル;ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のアルコール類のグリシジルエーテル;フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸等のカルボン酸のグリシジルエーテル;アニリンイソシアヌレート等の窒素原子に結合した活性水素をグリシジル基で置換したグリシジル型もしくはアルキルグリシジル型のエポキシ樹脂;ビニルシクロヘキサンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−ジシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシル−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン等のように、分子内の炭素−炭素二重結合を例えば酸化することによりエポキシが導入された、いわゆる脂環型エポキシドを挙げることができる。その他、ビフェニル骨格、トリフェニルメタン骨格、ジシクロヘキサジエン骨格、ナフタレン骨格等を有するエポキシ樹脂を用いることもできる。これらエポキシ樹脂は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。上述したエポキシ樹脂の中でも、ビスフェノールAのグリシジルエーテル(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)またはトリフェニルメタン骨格を有するエポキシ樹脂(トリフェニルメタン型エポキシ樹脂)を使用することが好ましい。
フェノール樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールA、ジアリルビスフェノールA、ビフェノール、ビスフェノールF、ジアリルビスフェノールF、トリフェニルメタン型フェノール、テトラキスフェノール、ノボラック型フェノール、クレゾールノボラック樹脂等が挙げられ、これらの中でも、ノボラック型フェノールを使用することが好ましい。これらのフェノール樹脂は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を使用する場合には、エポキシ樹脂との反応性等の観点から、フェノール樹脂を併用することが好ましい。
接着剤組成物中における熱硬化性樹脂の含有量は、10質量%以上であることが好ましく、特に15質量%以上であることが好ましく、さらには、20質量%以上であることが好ましい。また、当該含有量は、80質量%以下であることが好ましく、特に70質量%以下であることが好ましく、さらには60質量%以下であることが好ましい。当該含有量が10質量%以上であることで、接着剤層11の硬化がより十分なものとなり、回路部材同士をより強固に接着することができる。また、当該含有量が80質量%以下であることで、接着剤層11の意図しない段階での硬化をより抑制することができ、保存安定性がより優れたものとなる。
(3)熱可塑性樹脂
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2では、粘着剤組成物が熱可塑性樹脂を含有することにより、接着剤層11をシート状に形成することが容易となる。そのため、当該熱可塑性樹脂としては、接着剤層をシート状に形成することを可能とするものであれば特に限定されず、例えば、回路部材の接続用の接着剤に通常含有される樹脂を使用することができる。熱可塑性樹脂の例としては、フェノキシ系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アミド系樹脂、スチレン系樹脂、シラン系樹脂、ゴム系樹脂等が挙げられ、これらは、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
フェノキシ系樹脂としては、特に限定されないものの、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールA/ビスフェノールF共重合型、ビスフェノールS型、ビスフェノールアセトフェノン型、ノボラック型、フルオレン型、ジシクロペンタジエン型、ノルボルネン型、ナフタレン型、アントラセン型、アダマンタン型、テルペン型、トリメチルシクロヘキサン型、ビフェノール型、ビフェニル型等が例示され、これらの中でもビスフェノールA型フェノキシ樹脂を使用することが好ましい。
接着剤組成物中における熱可塑性樹脂の含有量は、1.0質量%以上であることが好ましく、特に5.0質量%以上であることが好ましい。また、当該含有量は、40質量%以下であることが好ましく、特に30質量%以下であることが好ましい。当該含有量が上記範囲であることで、接着剤層11をシート状に形成することがより容易となる。
(4)フラックス成分
フラックス成分は、電極表面に形成された金属酸化膜を除去する機能(以下、「フラックス機能」という場合がある。)を有する。そのため、接着剤層11が、フラックス成分を含有する接着剤組成物により形成されることにより、電極間の電気的接続をより確実なものとすることができる。フラックス成分としては、フラックス機能を有するものであれば特に限定されないものの、フェノール性水酸基および/またはカルボキシル基を有する成分であることが好ましく、特にカルボキシル基を有する成分であることが好ましい。カルボキシル基を有する成分は、フラックス機能を有するとともに、エポキシ樹脂を熱硬化性樹脂として用いた場合に硬化剤としての作用をも有する。そのため、カルボキシル基を有する成分は、電極間の接続が完了した後は硬化剤として反応し消費されるため、過剰のフラックス成分に起因した不具合を抑制することができる。
フラックス成分の具体例としては、グルタル酸、2−メチルグルタル酸、オルトアニス酸、ジフェノール酸、アジピン酸、アセチルサリチル酸、安息香酸、ベンジル酸、アゼライン酸、ベンジル安息香酸、マロン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、サリチル酸、o−メトキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、コハク酸、2,6−ジメトキシメチルパラクレゾール、安息香酸ヒドラジド、カルボヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、サリチル酸ヒドラジド、イミノジ酢酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、チオカルボヒドラジド、ベンゾフェノンヒドラゾン、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ロジン誘導体などが挙げられ、上記ロジン誘導体としては、ガムロジン、トールロジン、ウッドロジン、重合ロジン、水素添加ロジン、ホルミル化ロジン、ロジンエステル、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性アルキド樹脂等が挙げられる。これらの中でも、優れたフラックス機能を発揮する観点から、ジフェノール酸を使用することが好ましい。フラックス成分は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、上記式(1)の化合物もカルボキシル基を有するため、当該化合物をフラックス成分として使用してもよい。この場合、粘着剤組成物は、上記式(1)の化合物を、上記複合化合物の形態で含有することが好ましい。
フラックス成分の融点および軟化点の少なくとも一方は、80℃以上であることが好ましく、特に110℃以上であることが好ましく、さらには130℃以上であることが好ましい。フラックス成分の融点および軟化点の少なくとも一方が上記範囲であることで、より優れたフラックス機能を得ることができ、アウトガスの発生等を低減することができる。なお、フラックス成分の融点および軟化点の上限値は特に限定されないものの、例えば半田の融点以下であればよい。
接着剤組成物中におけるフラックス成分の含有量は、0.1質量%以上であることが好ましく、特に0.2質量%以上であることが好ましく、さらには、0.3質量%以上であることが好ましい。また、当該含有量は、20質量%以下であることが好ましく、特に15質量%以下であることが好ましく、さらには10質量%以下であることが好ましい。当該含有量が0.1質量%以上であることで、電極同士の電気的接続をより確実なものとすることができる。また、当該含有量が20質量%以下であることで、過剰のフラックス成分に起因するイオンマイグレーション等の不具合を防止することができる。
(5)無機フィラー
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2では、粘着剤組成物が無機フィラーを含有することにより、硬化後の接着剤層11が優れた機械的強度を有するものとなり、得られる半導体装置の信頼性が向上する。無機フィラーとしては、特に限定されないが、シリカ、アルミナ、ガラス、酸化チタン、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウイスカ、窒化ほう素、結晶性シリカ、非晶性シリカ、ムライト、コージェライト等の複合酸化物、モンモリロナイト、スメクタイト等を例示することができ、これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でもシリカフィラーを使用することが好ましい。シリカフィラーの形状は、球状であることが好ましい。
上記無機フィラーの平均粒径は、10nm以上であることが好ましく、特に20nm以上であることが好ましく、さらには30nm以上であることが好ましい。また、上記無機フィラーの平均粒径は、200nm以下であることが好ましく、特に150nm以下であることが好ましく、さらには100nm以下であることが好ましい。無機フィラーの平均粒径が上記範囲であることで、優れた透明性を有する接着剤層11を形成することが可能となる。なお、本明細書における無機フィラーの平均粒径は、粒度分布測定装置(日機装社製,製品名「ナノトラックWave−UT151」)を使用して、動的光散乱法により測定した値とする。
また、上記無機フィラーの最大粒子径は、1000nm以下であることが好ましく、特に500nm以下であることが好ましい。無機フィラーの最大粒子径が1000nm以下であることで、回路基板の電極同士を電気的に接続し易くなる。
接着剤組成物中における無機フィラーの含有量は、35質量%以上であることが好ましく、特に40質量%以上であることが好ましく、さらには、43質量%以上であることが好ましい。また、当該含有量は、64質量%以下であることが好ましく、特に60質量%以下であることが好ましく、さらには56質量%以下であることが好ましい。当該含有量が35質量%以上であることで、接着剤層11がより良好な機械的強度を有するものとなる。また、当該含有量が64質量%以下であることで、接着剤組成物中における熱硬化性樹脂および複合化合物等の含有量が相対的に高くなり、より優れた保存安定性およびより短時間での硬化を達成し易くなる。
(6)その他の成分
粘着剤組成物は、さらに、可塑剤、安定剤、粘着付与材、着色剤、カップリング剤、帯電防止剤、酸化防止剤、導電性粒子等を含有してもよい。
導電性粒子は、回路部材接続用シート1,2に異方導電性を付与することができ、半田接合を補完する態様にて、または半田接合とは異なる態様にて、回路部材同士を電気的に接合することができる。
(7)物性等
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2では、硬化前における接着剤層11の、示差走査熱量分析法により測定される反応立ち上がり温度が、140℃以上であることが好ましく、特に150℃以上であることが好ましく、さらには160℃以上であることが好ましい。また、当該反応立ち上がり温度は、250℃以下であることが好ましく、特に230℃以下であることが好ましく、さらには200℃以下であることが好ましい。ここで、反応立ち上がり温度とは、示差走査熱量分析法により取得されるDSC曲線における、接着剤層11の硬化反応に起因して生じるピークについて、当該ピークに接する接線の傾きが最大となるときの温度(℃)をいうものとする。すなわち、反応立ち上がり温度とは、接着剤層11の硬化反応において反応速度が最大となる温度のことをいう。反応立ち上がり温度が140℃以上であることで、意図しない段階における接着剤層11の硬化反応の進行を効果的に抑制することができ、より優れた保管安定性を達成することができる。また、反応立ち上がり温度が250℃以下であることで、過度な加熱を要せず、硬化反応を進行させることが可能となる。
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2では、硬化前における接着剤層11の、示差走査熱量分析法により測定される反応立ち上がり温度と反応ピーク温度との差が、20℃以下であることが好ましく、特に15℃以下であることが好ましい。ここで、反応ピーク温度とは、示差走査熱量分析法により取得されるDSC曲線における、接着剤層11の硬化反応に起因して生じるピークについて、ピークの頂点をもたらす温度(℃)をいうものとする。反応立ち上がり温度と反応ピーク温度との差が20℃以下であることで、接着剤層11の硬化の開始から完了までの時間が効果的に短縮され、これにより、接続用シート1,2を使用して半導体装置を製造する場合に、その生産性を効果的に向上させることが可能となる。なお、当該反応立ち上がり温度と反応ピーク温度との差の下限値については特に限定されないものの、例えば、当該差は、1.0℃以上であってよく、特に5.0℃以上であってよい。
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2では、硬化前における接着剤層11の、示差走査熱量分析法により測定される反応開始温度が、110℃以上であることが好ましく、特に120℃以上であることが好ましい。また、当該反応開始温度は、200℃以下であることが好ましく、特に180℃以下であることが好ましい。ここで、反応開始温度とは、示差走査熱量分析法により取得されるDSC曲線における、接着剤層11の硬化反応に起因して生じるピークについて、当該ピークが生じ始めるときの温度(℃)をいうものとする。反応開始温度が110℃以上であることで、意図しない段階における接着剤層11の硬化反応の開始を効果的に抑制することができ、より優れた保管安定性を達成することができる。また、反応開始温度が200℃以下であることで、過度な加熱を要せず、硬化反応を開始させることが可能となる。
上述した、反応立ち上がり温度、反応ピーク温度および反応開始温度は、示差走査熱量計を用いて測定することができる。例えば、厚さ15mmの接着剤層11を、示差走査熱量計(TAインスツルメント社製,製品名「Q2000」)を用いて、昇温速度10℃/分で50℃から300℃まで加熱し、これにより得られるDSC曲線から求めることができる。
接着剤層11の厚さは、2μm以上であることが好ましく、特に5μm以上であることが好ましく、さらには10μm以上であることが好ましい。また、当該厚さは、500μm以下であることが好ましく、特に300μm以下であることが好ましく、さらには100μm以下であることが好ましい。接着剤層11の厚さが2μm以上であることで、回路部材に存在する電極を、接着剤層11に良好に埋め込むことが可能となる。また、接着剤層11の厚さが500μm以下であることで、接着剤層11を介して回路部材同士を接着する際に、接着剤層11が側面に染み出しすぎることがなく、信頼性の高い半導体装置を製造することができる。
2.剥離シート
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2は、剥離シート12を備えていてもよい。剥離シート12の構成は任意であり、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンフィルムなどのプラスチックフィルムが挙げられる。これらの剥離面(接続用シート1,2の接着剤層11と接する面)には、剥離処理が施されていることが好ましい。剥離処理に使用される剥離剤としては、例えば、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系等の剥離剤が挙げられる。
剥離シート12の厚さについては特に制限はないが、通常20μm以上、250μm以下である。
3.粘着剤層
第2の実施形態に係る回路部材接続用シート2において、粘着剤層13は、非硬化性粘着剤から構成されてもよく、または硬化性粘着剤から構成されてもよい。後述する通り、本実施形態に係る回路部材接続用シート2を半導体装置の製造方法に使用する場合、接着剤層11を、基材14と粘着剤層13との積層体から剥離することがある。この場合、当該剥離を容易に行う観点から、粘着剤層13は、硬化性粘着剤から構成され、硬化により粘着力が低下するものであることが好ましい。
粘着剤層13が硬化性粘着剤から構成される場合、当該粘着剤は、エネルギー線硬化性粘着剤であってもよく、または熱硬化性粘着剤であってもよい。ここで、接着剤層11は熱硬化性を有することが好ましく、また、粘着剤層13と接着剤層11とは異なる段階で硬化させることが好ましいことから、粘着剤層13はエネルギー線硬化性粘着剤から構成されることが好ましい。
上記非硬化性粘着剤としては、所望の粘着力および再剥離性を有するものが好ましく、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリビニルエーテル系粘着剤等を使用することができる。これらの中でも、粘着剤層13と接着剤層11との界面における意図しない剥離を効果的に抑制する観点から、アクリル系粘着剤を使用することが好ましい。
上記エネルギー線硬化性粘着剤としては、エネルギー線硬化性を有するポリマーを主成分とするものであってもよいし、非エネルギー線硬化性ポリマー(エネルギー線硬化性を有しないポリマー)と少なくとも1つ以上のエネルギー線硬化性基を有するモノマーおよび/またはオリゴマーとの混合物を主成分とするものであってもよい。また、エネルギー線硬化性を有するポリマーと非エネルギー線硬化性ポリマーとの混合物であってもよいし、エネルギー線硬化性を有するポリマーと少なくとも1つ以上のエネルギー線硬化性基を有するモノマーおよび/またはオリゴマーとの混合物であってもよいし、それら3種の混合物であってもよい。
上記エネルギー線硬化性を有するポリマーは、側鎖にエネルギー線硬化性を有する官能基(エネルギー線硬化性基)が導入された(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体であることが好ましい。この重合体は、官能基含有モノマー単位を有するアクリル系共重合体と、その官能基に結合する官能基を有する不飽和基含有化合物とを反応させて得られるものであることが好ましい。なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸の両方を意味する。他の類似用語も同様である。
上記少なくとも1つ以上のエネルギー線硬化性基を有するモノマーおよび/またはオリゴマーとしては、例えば、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル等を使用することができる。
非エネルギー線硬化性ポリマー成分としては、例えば、前述した官能基含有モノマー単位を有するアクリル系共重合体を使用できる。
粘着剤層13の厚さは、特に限定されないものの、例えば、1μm以上であることが好ましく、特に10μm以上であることが好ましい。また、当該厚さは、例えば、100μm以下であることが好ましく、特に50μm以下であることが好ましい。
4.基材
第2の実施形態に係る回路部材接続用シート2において、基材14を構成する材料としては、特に限定されない。しかしながら、接続用シート2を、後述するようにダイシングシート一体型接続用シート(ダイシング・ダイボンディングシート)とする場合、基材14を構成する材料は、ダイシングシートを構成する基材に一般的に使用される材料であることが好ましい。例えば、このような基材14として、プラスチックフィルムを使用することができ、具体的には、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマーフィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ビニルポリイソプレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリオレフィンフィルム、またはそれらの積層フィルム等を使用することができる。
また、接続用シート2を、後述するようにバックグラインドシート一体型接続用シートとする場合、基材14を構成する材料は、バックグラインドシートを構成する基材に一般的に使用される材料であることが好ましい。例えば、このような基材14の材料としては、プラスチックフィルムを使用することができ、具体的には、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体フィルム、またはそれらの積層フィルム等を使用することができる。
基材14の粘着剤層13側の面は、粘着剤層13との密着性を高めるために、プライマー処理、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理が施されてもよい。
基材14の厚さは、特に限定されないものの、例えば、10μm以上であることが好ましく、特に15μm以上であることが好ましい。また、当該厚さは、例えば、500μm以下であることが好ましく、特に100μm以下であることが好ましい。
5.回路部材接続用シートの製造方法
第1の実施形態に係る回路部材接続用シート1は、従来の回路部材接続用シートと同様に製造することができる。例えば、剥離シート12を備える回路部材接続用シート1を製造する場合、接着剤組成物、および所望によりさらに溶媒または分散媒を含有する塗工液を調製し、剥離シート12の剥離面上に、ダイコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、スリットコーター、ナイフコーター等によりその塗工液を塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥させることにより接続用シート1を製造することができる。塗工液は、塗布を行うことが可能であればその性状は特に限定されず、接着剤層11を形成するための成分を溶質として含有する場合もあれば、分散質として含有する場合もある。剥離シート12は工程材料として剥離してもよいし、回路部材に貼付するまでの間、接着剤層11を保護していてもよい。
また、回路部材接続用シート1の両面に剥離シート12がそれぞれ積層された積層体の製造方法としては、前述の剥離シート12の剥離面上に塗工液を塗布して塗膜を形成し、これを乾燥させて接着剤層11と剥離シート12とからなる積層体を形成し、この積層体の接着剤層11における剥離シート12とは反対の面を他の剥離シート12の剥離面に貼付して、剥離シート12/接着剤層11/剥離シート12からなる積層体を得ることができる。この積層体における剥離シート12の少なくとも一方は工程材料として剥離してもよいし、回路部材に貼付するまでの間、接着剤層11を保護していてもよい。なお、上記溶媒としては、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトンの有機溶媒等が挙げられる。
第2の実施形態に係る回路部材接続用シート2も、従来の回路部材接続用シートと同様に製造することができる。例えば、接着剤層11と剥離シートとの積層体、および粘着剤層13と基材14との積層体をそれぞれ作製し、接着剤層11と粘着剤層13とが接するようにこれらの積層体を貼合することで、接続用シート2を得ることができる。
接着剤層11と剥離シートとの積層体は、接着剤層11を形成するための前述した塗工液を調製し、剥離シートの剥離面上に、前述した塗布方法により塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥させることで得ることができる。
粘着剤層13と基材14との積層体は、粘着剤層13を構成する材料、および所望によりさらに溶媒または分散媒を含有する塗工液を調製し、前述した塗布方法によって、基材14の片面に塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥させることで得ることができる。また、粘着剤層13と基材14との積層体の別の作製方法として、工程用剥離シートの剥離面上に粘着剤層13を形成し、その後、当該粘着剤層13を基材14の片面に転写し、工程用剥離シートを粘着剤層13から剥離することで、粘着剤層13と基材14との積層体を得てもよい。
〔半導体装置の製造方法〕
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2を使用して、半導体装置を製造することができる。特に、この製造方法は、回路部材接続用シート1,2を使用して、回路部材同士を接着する工程を含む。
具体的には、当該製造方法は、接続用シート1,2における接着剤層11の一方の面と、電極を備えた一の回路部材における当該電極が存在する面とを貼合する工程(以下、「第一貼合工程」という場合がある。)、接続用シート1,2における接着剤層11の他方の面と、電極を備えた他の回路部材における当該電極が存在する面とを貼合する工程(以下、「第二貼合工程」という場合がある。)、および接着剤層11を硬化して、一の回路部材と他の回路部材とを接着するとともに、一の回路部材における電極と、他の回路部材における電極とを電気的に接続する工程(以下、「接着工程」という場合がある。)を含む。
上記第一貼合工程および第二貼合工程では、一般的な方法で貼合を行うことができる。例えば、第1の実施形態に係る回路部材接続用シート1を使用する場合、第一貼合工程では、接着剤層11における剥離シート12とは反対側の面と、一の回路部材における電極が存在する面とを貼合した後、接着剤層11から剥離シート12を剥離し、第二貼合工程として、接着剤層11の露出面と、他の回路部材における電極が存在する面とを貼合する。また、第2の実施形態に係る回路部材接続用シート2を使用する場合、第一貼合工程では、接着剤層11における粘着剤層13とは反対側の面と、一の回路部材における電極が存在する面とを貼合した後、接着剤層11から、粘着剤層13と基材14との積層体を分離し、第二貼合工程として、接着剤層11の露出面と、他の回路部材における電極が存在する面とを貼合する。上記積層体を接着剤層11から分離する際において、上記粘着剤層13が硬化性粘着剤から構成される場合には、当該粘着剤層13を硬化させて、上記積層体の接着剤層11に対する粘着力を低下させて分離することが好ましい。なお、第二貼合工程では、一の回路部材の電極と他の回路部材の電極とが、その後の接着工程において電気的に良好に接続できるように、位置合わせを行いながら貼合することが好ましい。
上記接着工程では、一般的な方法により、回路部材同士の接着および電極同士の電気的接続を行うことができる。例えば、第二貼合工程により得られる、一の回路部材と、接着剤層11と、他の回路部材とがこの順に積層されてなる積層体を加圧および加熱する。当該加圧により、一の回路部材の電極と他の回路部材の電極とが接触して、電気的な接続が形成されるとともに、当該加熱により、接着剤層11が硬化し、回路部材同士が接着される。上記加熱は、接着剤層11の硬化反応が開始されるのに十分な温度まで加熱することが好ましく、特に、複合化合物において、上記式(1)の化合物がイミダゾール系硬化触媒から解離するのに十分な温度まで加熱することが好ましい。
上記製造方法では、上記第一貼合工程と上記第二貼合工程との間に、バックグラインド工程およびダイシング工程の少なくとも一方を行ってもよい。また、ダイシング工程を行う場合、ダイシング工程と上記第二貼合工程との間に、ピックアップ工程をさらに行ってもよい。これらの付加的な工程を備える製造方法には、第2の実施形態に係る回路部材接続用シート2を使用することが好ましい。特に、バックグラインド工程を行う場合には、基材14としてバックグラインドに適した材料を使用して、接続用シート2をバックグラインドシート一体型接着シートとして使用することが好ましい。また、ダイシング工程を行う場合には、基材14としてダイシングに適した材料を使用して、接続用シート2をダイシングシート一体型接続用シート(ダイシング・ダイボンディングシート)として使用することが好ましい。
上記バックグラインド工程を行う場合、回路部材は、一方の面のみに電極を備えたものであることが好ましく、具体的には、一方の面のみに電極を備えた半導体ウエハであることが好ましい。この場合、例えば、第一貼合工程において、第2の実施形態に係る回路部材接続用シート2に対して、半導体ウエハの電極を備えた面を貼合する。それに続いて、バックグラインド工程として、当該接続用シート2上において、当該半導体ウエハの電極を備えていない面を研磨して、当該半導体ウエハを薄厚化する。なお、必要に応じて、バックグラインド工程以外の裏面加工を行ってもよい。
上記ダイシング工程を行う場合、回路部材は、半導体ウエハであることが好ましい。この場合、例えば、第一貼合工程において、第2の実施形態に係る回路部材接続用シート2と半導体ウエハとを貼合する。それに続いて、ダイシング工程として、当該接続用シート2上において、半導体ウエハを切断し、半導体チップに個片化する。このとき、半導体ウエハとともに、接着剤層11も切断して個片化する。半導体ウエハの切断方法は特に限定されず、従来公知の種々のダイシング方法により行われる。例えば、ダイシングブレードを用いて半導体ウエハを切断する方法が挙げられる。また、レーザーダイシング等の他のダイシング方法を採用してもよい。
上記ダイシング工程に続いて、上記ピックアップ工程を行う場合、一般的な方法により、得られた半導体チップをピックアップすることができる。半導体チップをピックアップする際、個片化された接着剤層11が貼付した状態でピックアップすることで、接着剤層11付き半導体チップを得ることができる。これに続いて、第二貼合工程では、得られた接着剤層11付き半導体チップにおける接着剤層11側の面を、他の回路部材における電極が存在する面上に載置する。なお、必要に応じて、ピックアップの前に、接続用シート2をエキスパンドすることにより、半導体チップ同士の間隔を拡げてもよい。
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2では、接着剤層11が前述した複合化合物を含有する接着剤組成物から形成されていることにより、接着剤層11は、所定の温度まで加熱されるまで硬化反応が開始されない。そのため、意図しない段階における接着剤層11の硬化を抑制することができ、熱硬化に関して優れた保存安定性を達成することができる。さらに、接着剤層11において、所定の温度まで加熱されることにより硬化反応が開始された場合には、当該硬化反応が迅速に進行し、短時間で回路部材同士を接着することができる。これにより、半導体装置の製造方法全体の時間を短縮することが可能となり、半導体装置の製造方法の生産性を向上させることができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、実施例および試験例等を示すことにより本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の試験例等に何ら限定されるものではない。
〔実施例1〜2および比較例1〜2〕
表1に示す構成成分を含有する接着剤組成物を、メチルエチルケトンにて固形分濃度が40質量%となるように希釈し、塗工液を得た。当該塗工液を、シリコーン処理された剥離フィルム(リンテック社製,製品名「SP−PET381031」)上に塗布し、得られた塗膜をオーブンにて100℃で1分間乾燥することで、厚さ45μmの接着剤層と剥離フィルムとからなる回路部材接続用シートを得た。
〔試験例1〕(示差走査熱量分析)
実施例および比較例で作製した回路部材接続用シートを使用して、接着剤層を複数積層することにより、厚さ15mmの測定用サンプルを作製した。得られた測定用サンプルを、示差走査熱量計(TAインスツルメント社製,製品名「Q2000」)を用いて、昇温速度10℃/分で50℃から300℃まで加熱した。これによりDSC曲線を取得し、接着剤層の硬化反応に起因して生じるピークについて、当該ピークの頂点をもたらす温度(反応ピーク温度)(℃)、および当該ピークに接する接線の傾きが最大となるときの温度(反応立ち上がり温度)(℃)を得た。さらに、反応ピーク温度の値から反応立ち上がり温度の値を減じることで、その差(℃)を算出した。これらの結果を表2に示す。
〔試験例2〕(保存安定性の評価)
実施例および比較例で作製した直後の回路部材接続用シートを使用して、接着剤層を複数積層することにより、厚さ15mmの測定用サンプルを作製した。このようにして得られた直後の測定用サンプルを、示差走査熱量計(TAインスツルメント社製,製品名「Q2000」)を用いて、昇温速度10℃/分で50℃から300℃まで加熱した。これによりDSC曲線を取得し、接着剤層の硬化反応に起因して生じるピークの面積から反応熱を算出し、算出した反応熱をHとした。
さらに、上記と同様に得られた測定サンプルを23℃環境下で1ヶ月保管した後、上記と同様に接着剤層の反応熱を測定し、算出した反応熱をHとした。
得られた反応熱HおよびHを利用して、下記式(3)
((H−H)/H)×100=H … (3)
からHを算出し、その値が10%以下となったものを「〇」、10%を超えたものを「×」として、保存安定性を評価した。結果を表2に示す。
〔試験例3〕(硬化完了までの時間の測定)
実施例および比較例で作製した回路部材接続用シートを使用して、接着剤層を複数積層することにより、厚さ15mmの測定用サンプルを作製した。得られた測定用サンプルを、示差走査熱量計(TAインスツルメント社製,製品名「Q2000」)を用いて、200℃で所定の時間加熱した。これによりDSC曲線を取得し、接着剤層の硬化反応に起因して生じるピークが消失した時間を測定し、これを硬化完了までの時間(分)とした。結果を表2に示す。
ここで、表1に示す構成成分の詳細は以下の通りである。
[熱可塑性樹脂]
BisA型フェノキシ樹脂:ビスフェノールA型フェノキシ樹脂(三菱化学社製,製品名「jER1256」)
[熱硬化性樹脂]
BisA型エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製,製品名「jER828」)
トリフェニルメタン型エポキシ樹脂:トリフェニルメタン型エポキシ樹脂(日本化薬社製,製品名「EPPN502H」)
ノボラック型フェノール:ノボラック型フェノール(昭和電工社製,製品名「BRG−556」)
[複合化合物/硬化触媒]
包接触媒1:2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールが5−ヒドロキシイソフタル酸により包接されてなる複合化合物(日本曹達社製,製品名「HIPA−2P4MHZ」,イミダゾール含有量:5−ヒドロキシイソフタル酸1モルに対して1モル)
包接触媒2:2−エチル−4−メチルイミダゾールが5−ヒドロキシイソフタル酸により包接されてなる複合化合物(日本曹達社製,製品名「HIPA−2E4MZ」,イミダゾール含有量:5−ヒドロキシイソフタル酸1モルに対して1.0モル)
包接触媒3:2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールが1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンにより包接されてなる化合物(四国化成社製,製品名「TEP−2P4MHZ」,イミダゾール含有量:1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン1モルに対して1.0モル)
イミダゾール系熱硬化触媒:2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(四国化成社製,製品名「2MZA」)
[フラックス成分]
ジフェノール酸:ジフェノール酸(関東化学社製,製品名「ジフェノール酸」)
[無機フィラー]
シリカフィラー:シリカフィラー(アドマテックス社製,製品名「YA050C−MJE」,平均粒子径:50nm)
表2から分かるように、実施例で得られた回路部材接続用シートは、硬化反応に関する保存安定性に優れ、硬化反応が開始した場合には、短時間で硬化反応が完了した。
本発明に係る回路部材接続用シートは、熱硬化に関する保存安定性に優れるとともに、接着剤層を短時間で硬化させることができるため、優れた半導体装置を高い生産性で製造するために好適に利用することができる。
1,2…回路部材接続用シート
11…接着剤層
12…剥離シート
13…粘着剤層
14…基材

Claims (7)

  1. 相対向する電極間に介在され、前記相対向する電極を電気的に接続するために用いられる回路部材接続用シートであって、
    前記回路部材接続用シートは、少なくとも硬化性の接着剤層を備え、
    前記接着剤層は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、イミダゾール系硬化触媒と下記式(1)

    の構造を有する化合物とから形成された複合化合物、フラックス成分および無機フィラーを含有する接着剤組成物から形成されたものであり、
    前記接着剤層は、示差走査熱量分析法により測定される反応立ち上がり温度が、140℃以上、250℃以下である
    ことを特徴とする回路部材接続用シート。
  2. 前記接着剤層は、示差走査熱量分析法により測定される反応立ち上がり温度と反応ピーク温度との差が、1℃以上、20℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の回路部材接続用シート。
  3. 前記イミダゾール系硬化触媒は、下記式(2)の構造を有する化合物

    [式(2)中、Rは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいベンジル基またはシアノエチル基を示す。R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいベンジル基または置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアシル基を示す。]
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の回路部材接続用シート。
  4. 前記複合化合物中における前記イミダゾール系硬化触媒の含有量は、前記式(1)の構造を有する化合物1モルに対して、1.0モル以上、2.0モル以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の回路部材接続用シート。
  5. 前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂であるか、または、エポキシ樹脂と、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アミン系化合物および酸無水物系化合物からなる群から選択される少なくとも1種との混合物であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の回路部材接続用シート。
  6. 前記フラックス成分は、カルボキシル基を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の回路部材接続用シート。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の回路部材接続用シートにおける前記接着剤層の一方の面と、電極を備えた一の回路部材における前記電極が存在する面とを貼合する工程、
    前記回路部材接続用シートにおける前記接着剤層の他方の面と、電極を備えた他の回路部材における前記電極が存在する面とを貼合する工程、および
    前記接着剤層を硬化して、前記一の回路部材と前記他の回路部材とを接着するとともに、前記一の回路部材における前記電極と、前記他の回路部材における前記電極とを電気的に接続する工程
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
JP2017043935A 2017-03-08 2017-03-08 回路部材接続用シートおよび半導体装置の製造方法 Active JP6827851B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017043935A JP6827851B2 (ja) 2017-03-08 2017-03-08 回路部材接続用シートおよび半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017043935A JP6827851B2 (ja) 2017-03-08 2017-03-08 回路部材接続用シートおよび半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018145346A JP2018145346A (ja) 2018-09-20
JP6827851B2 true JP6827851B2 (ja) 2021-02-10

Family

ID=63589574

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017043935A Active JP6827851B2 (ja) 2017-03-08 2017-03-08 回路部材接続用シートおよび半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6827851B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7384168B2 (ja) * 2018-11-12 2023-11-21 株式会社レゾナック 半導体装置の製造方法及び半導体ウエハ加工用接着フィルム
KR102584266B1 (ko) 2019-05-10 2023-10-05 주식회사 엘지화학 반도체 회로 접속용 접착제 조성물, 이를 이용한 반도체용 접착 필름, 반도체 패키지 제조방법 및 반도체 패키지
KR102357279B1 (ko) 2019-06-10 2022-01-28 주식회사 엘지화학 반도체 회로 접속용 접착제 조성물 및 이를 포함한 접착 필름
CN114450374B (zh) * 2019-09-30 2024-07-19 株式会社力森诺科 半导体用黏合剂、半导体用黏合剂片及半导体装置的制造方法
KR20230068398A (ko) * 2020-09-16 2023-05-17 가부시끼가이샤 레조낙 반도체용 접착제, 및, 반도체 장치 및 그 제조 방법

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5569121B2 (ja) * 2009-05-29 2014-08-13 日立化成株式会社 接着剤組成物、回路部材接続用接着剤シート及び半導体装置の製造方法
JP5602669B2 (ja) * 2010-03-31 2014-10-08 リンテック株式会社 半導体用接着剤組成物、半導体用接着シートおよび半導体装置の製造方法
JP5875888B2 (ja) * 2012-02-17 2016-03-02 日本曹達株式会社 Sus基板用接着剤
JP6340762B2 (ja) * 2013-07-31 2018-06-13 日立化成株式会社 アンダーフィル材を用いた電子部品装置の製造方法、アンダーフィル材、及び電子部品装置
JP2015137299A (ja) * 2014-01-21 2015-07-30 住友ベークライト株式会社 樹脂組成物、接着シート、ダイシングテープ一体型接着シート、バックグラインドテープ一体型接着シート、バックグラインドテープ兼ダイシングテープ一体型接着シート、および電子装置
SG11201704434RA (en) * 2014-12-08 2017-07-28 Toray Industries Adhesive composition, semiconductor device containing cured product thereof, and method for manufacturing semiconductor device using same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018145346A (ja) 2018-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI583766B (zh) 接著膜、切割片一體型接著膜、背面硏磨膠帶一體型接著膜、背面硏磨膠帶兼切割片一體型接著膜、疊層體、疊層體之硬化物、半導體裝置及半導體裝置之製造方法
JP6827851B2 (ja) 回路部材接続用シートおよび半導体装置の製造方法
JP6670156B2 (ja) 回路部材接続用シートおよび半導体装置の製造方法
JP6514564B2 (ja) 樹脂組成物、裏面研削用テープ一体型シート状樹脂組成物、ダイシングテープ一体型シート状樹脂組成物、半導体装置の製造方法、及び、半導体装置
JP5499516B2 (ja) 接着剤組成物、回路部材接続用接着剤シート及び半導体装置の製造方法
CN105283948B (zh) 底部填充材料以及采用底部填充材料的半导体装置的制造方法
TW201432005A (zh) 樹脂組成物、接著片、切割膠帶一體型接著片、背面研磨膠帶一體型接著片、背面研磨兼切割膠帶一體型接著片、及電子裝置
TW201213477A (en) Adhesive composition and film for manufacturing semiconductor
TW201500507A (zh) 接著膜、切割-晶片接合膜、半導體裝置的製造方法及半導體裝置
JP6530213B2 (ja) シート状樹脂組成物、裏面研削用テープ一体型シート状樹脂組成物、及び、半導体装置の製造方法
TW201446923A (zh) 底部塡充用接著膜、背面硏削用帶一體型底部塡充用接著膜、切割帶一體型底部塡充用接著膜及半導體裝置
JP2018148124A (ja) 封止シート、および半導体装置の製造方法
TW201546230A (zh) 片狀樹脂組合物、積層片及半導體裝置之製造方法
TW201546917A (zh) 半導體裝置之製造方法
CN108463527A (zh) 三维集成层叠电路制造用片及三维集成层叠电路的制造方法
CN108283002A (zh) 电路构件连接用树脂片
WO2015046082A1 (ja) 半導体装置の製造方法
TWI701800B (zh) 三次元積體積層電路製造用板片以及三次元積體積層電路之製造方法
JP2014101430A (ja) 接着フィルム
WO2017090440A1 (ja) 回路部材接続用樹脂シート
JP6174292B1 (ja) 三次元集積積層回路製造用シートおよび三次元集積積層回路の製造方法
WO2015046073A1 (ja) 半導体装置の製造方法
WO2016152271A1 (ja) 樹脂組成物、裏面研削用テープ一体型シート状樹脂組成物、ダイシングテープ一体型シート状樹脂組成物、半導体装置の製造方法、及び、半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6827851

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250