JP6827851B2 - 回路部材接続用シートおよび半導体装置の製造方法 - Google Patents
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の構造を有する化合物とから形成された複合化合物、フラックス成分および無機フィラーを含有する接着剤組成物から形成されたものであることを特徴とする回路部材接続用シートを提供する(発明1)。
[式(2)中、R1は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいベンジル基またはシアノエチル基を示す。R2〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいベンジル基または置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアシル基を示す。]
であることが好ましい(発明4)。
〔回路部材接続用シート〕
図1には、第1の実施形態に係る回路部材接続用シート1の断面図が示される。図1に示すように、本実施形態に係る回路部材接続用シート1(以下「接続用シート1」という場合がある。)は、接着剤層11と、当該接着剤層11の少なくとも一方の面に積層された剥離シート12とを備える。なお、接着剤層11における剥離シート12とは反対の面に、別の剥離シートがさらに積層されてもよい。ただし、剥離シート12および別の剥離シートは省略されてもよい。
の構造を有する化合物とから形成された複合化合物、フラックス成分および無機フィラーを含有する接着剤組成物から形成されたものである。
(1)複合化合物
上記複合化合物は、イミダゾール系硬化触媒と下記式(1)
の構造を有する化合物とから形成されたものである。なお、当該式(1)の化合物は、5−ヒドロキシイソフタル酸、または5−ヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボン酸とも呼ばれる化合物である。
であることが好ましい。当該構造を有するイミダゾール系硬化触媒は、硬化反応を良好に進行させることができるため、硬化反応が開始されると、当該反応をより迅速に進行させ、より短時間で完了させることができる。
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2では、粘着剤組成物が熱硬化性樹脂を含有することにより、回路部材同士を強固に接着することが可能となる。熱硬化性樹脂としては、接着剤層11の硬化を可能とするものであれば特に限定されず、例えば、回路部材の接続用の接着剤に通常含有される樹脂を使用することができる。具体的には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、フェノキシ樹脂、アミン系化合物、酸無水物系化合物などが挙げられ、これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、イミダゾール系硬化触媒を使用した硬化に適すという観点から、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アミン系化合物および酸無水物系化合物を使用することが好ましく、特に、優れた接着性を示すという観点から、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、それらの混合物、またはエポキシ樹脂と、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アミン系化合物および酸無水物系化合物からなる群から選択される少なくとも1種との混合物を使用することが好ましい。
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2では、粘着剤組成物が熱可塑性樹脂を含有することにより、接着剤層11をシート状に形成することが容易となる。そのため、当該熱可塑性樹脂としては、接着剤層をシート状に形成することを可能とするものであれば特に限定されず、例えば、回路部材の接続用の接着剤に通常含有される樹脂を使用することができる。熱可塑性樹脂の例としては、フェノキシ系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アミド系樹脂、スチレン系樹脂、シラン系樹脂、ゴム系樹脂等が挙げられ、これらは、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
フラックス成分は、電極表面に形成された金属酸化膜を除去する機能(以下、「フラックス機能」という場合がある。)を有する。そのため、接着剤層11が、フラックス成分を含有する接着剤組成物により形成されることにより、電極間の電気的接続をより確実なものとすることができる。フラックス成分としては、フラックス機能を有するものであれば特に限定されないものの、フェノール性水酸基および/またはカルボキシル基を有する成分であることが好ましく、特にカルボキシル基を有する成分であることが好ましい。カルボキシル基を有する成分は、フラックス機能を有するとともに、エポキシ樹脂を熱硬化性樹脂として用いた場合に硬化剤としての作用をも有する。そのため、カルボキシル基を有する成分は、電極間の接続が完了した後は硬化剤として反応し消費されるため、過剰のフラックス成分に起因した不具合を抑制することができる。
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2では、粘着剤組成物が無機フィラーを含有することにより、硬化後の接着剤層11が優れた機械的強度を有するものとなり、得られる半導体装置の信頼性が向上する。無機フィラーとしては、特に限定されないが、シリカ、アルミナ、ガラス、酸化チタン、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウイスカ、窒化ほう素、結晶性シリカ、非晶性シリカ、ムライト、コージェライト等の複合酸化物、モンモリロナイト、スメクタイト等を例示することができ、これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でもシリカフィラーを使用することが好ましい。シリカフィラーの形状は、球状であることが好ましい。
粘着剤組成物は、さらに、可塑剤、安定剤、粘着付与材、着色剤、カップリング剤、帯電防止剤、酸化防止剤、導電性粒子等を含有してもよい。
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2では、硬化前における接着剤層11の、示差走査熱量分析法により測定される反応立ち上がり温度が、140℃以上であることが好ましく、特に150℃以上であることが好ましく、さらには160℃以上であることが好ましい。また、当該反応立ち上がり温度は、250℃以下であることが好ましく、特に230℃以下であることが好ましく、さらには200℃以下であることが好ましい。ここで、反応立ち上がり温度とは、示差走査熱量分析法により取得されるDSC曲線における、接着剤層11の硬化反応に起因して生じるピークについて、当該ピークに接する接線の傾きが最大となるときの温度(℃)をいうものとする。すなわち、反応立ち上がり温度とは、接着剤層11の硬化反応において反応速度が最大となる温度のことをいう。反応立ち上がり温度が140℃以上であることで、意図しない段階における接着剤層11の硬化反応の進行を効果的に抑制することができ、より優れた保管安定性を達成することができる。また、反応立ち上がり温度が250℃以下であることで、過度な加熱を要せず、硬化反応を進行させることが可能となる。
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2は、剥離シート12を備えていてもよい。剥離シート12の構成は任意であり、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンフィルムなどのプラスチックフィルムが挙げられる。これらの剥離面(接続用シート1,2の接着剤層11と接する面)には、剥離処理が施されていることが好ましい。剥離処理に使用される剥離剤としては、例えば、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系等の剥離剤が挙げられる。
第2の実施形態に係る回路部材接続用シート2において、粘着剤層13は、非硬化性粘着剤から構成されてもよく、または硬化性粘着剤から構成されてもよい。後述する通り、本実施形態に係る回路部材接続用シート2を半導体装置の製造方法に使用する場合、接着剤層11を、基材14と粘着剤層13との積層体から剥離することがある。この場合、当該剥離を容易に行う観点から、粘着剤層13は、硬化性粘着剤から構成され、硬化により粘着力が低下するものであることが好ましい。
第2の実施形態に係る回路部材接続用シート2において、基材14を構成する材料としては、特に限定されない。しかしながら、接続用シート2を、後述するようにダイシングシート一体型接続用シート(ダイシング・ダイボンディングシート)とする場合、基材14を構成する材料は、ダイシングシートを構成する基材に一般的に使用される材料であることが好ましい。例えば、このような基材14として、プラスチックフィルムを使用することができ、具体的には、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマーフィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ビニルポリイソプレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリオレフィンフィルム、またはそれらの積層フィルム等を使用することができる。
第1の実施形態に係る回路部材接続用シート1は、従来の回路部材接続用シートと同様に製造することができる。例えば、剥離シート12を備える回路部材接続用シート1を製造する場合、接着剤組成物、および所望によりさらに溶媒または分散媒を含有する塗工液を調製し、剥離シート12の剥離面上に、ダイコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、スリットコーター、ナイフコーター等によりその塗工液を塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥させることにより接続用シート1を製造することができる。塗工液は、塗布を行うことが可能であればその性状は特に限定されず、接着剤層11を形成するための成分を溶質として含有する場合もあれば、分散質として含有する場合もある。剥離シート12は工程材料として剥離してもよいし、回路部材に貼付するまでの間、接着剤層11を保護していてもよい。
本実施形態に係る回路部材接続用シート1,2を使用して、半導体装置を製造することができる。特に、この製造方法は、回路部材接続用シート1,2を使用して、回路部材同士を接着する工程を含む。
表1に示す構成成分を含有する接着剤組成物を、メチルエチルケトンにて固形分濃度が40質量%となるように希釈し、塗工液を得た。当該塗工液を、シリコーン処理された剥離フィルム(リンテック社製,製品名「SP−PET381031」)上に塗布し、得られた塗膜をオーブンにて100℃で1分間乾燥することで、厚さ45μmの接着剤層と剥離フィルムとからなる回路部材接続用シートを得た。
実施例および比較例で作製した回路部材接続用シートを使用して、接着剤層を複数積層することにより、厚さ15mmの測定用サンプルを作製した。得られた測定用サンプルを、示差走査熱量計(TAインスツルメント社製,製品名「Q2000」)を用いて、昇温速度10℃/分で50℃から300℃まで加熱した。これによりDSC曲線を取得し、接着剤層の硬化反応に起因して生じるピークについて、当該ピークの頂点をもたらす温度(反応ピーク温度)(℃)、および当該ピークに接する接線の傾きが最大となるときの温度(反応立ち上がり温度)(℃)を得た。さらに、反応ピーク温度の値から反応立ち上がり温度の値を減じることで、その差(℃)を算出した。これらの結果を表2に示す。
実施例および比較例で作製した直後の回路部材接続用シートを使用して、接着剤層を複数積層することにより、厚さ15mmの測定用サンプルを作製した。このようにして得られた直後の測定用サンプルを、示差走査熱量計(TAインスツルメント社製,製品名「Q2000」)を用いて、昇温速度10℃/分で50℃から300℃まで加熱した。これによりDSC曲線を取得し、接着剤層の硬化反応に起因して生じるピークの面積から反応熱を算出し、算出した反応熱をH0とした。
((H0−H1)/H0)×100=H2 … (3)
からH2を算出し、その値が10%以下となったものを「〇」、10%を超えたものを「×」として、保存安定性を評価した。結果を表2に示す。
実施例および比較例で作製した回路部材接続用シートを使用して、接着剤層を複数積層することにより、厚さ15mmの測定用サンプルを作製した。得られた測定用サンプルを、示差走査熱量計(TAインスツルメント社製,製品名「Q2000」)を用いて、200℃で所定の時間加熱した。これによりDSC曲線を取得し、接着剤層の硬化反応に起因して生じるピークが消失した時間を測定し、これを硬化完了までの時間(分)とした。結果を表2に示す。
[熱可塑性樹脂]
BisA型フェノキシ樹脂:ビスフェノールA型フェノキシ樹脂(三菱化学社製,製品名「jER1256」)
[熱硬化性樹脂]
BisA型エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製,製品名「jER828」)
トリフェニルメタン型エポキシ樹脂:トリフェニルメタン型エポキシ樹脂(日本化薬社製,製品名「EPPN502H」)
ノボラック型フェノール:ノボラック型フェノール(昭和電工社製,製品名「BRG−556」)
[複合化合物/硬化触媒]
包接触媒1:2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールが5−ヒドロキシイソフタル酸により包接されてなる複合化合物(日本曹達社製,製品名「HIPA−2P4MHZ」,イミダゾール含有量:5−ヒドロキシイソフタル酸1モルに対して1モル)
包接触媒2:2−エチル−4−メチルイミダゾールが5−ヒドロキシイソフタル酸により包接されてなる複合化合物(日本曹達社製,製品名「HIPA−2E4MZ」,イミダゾール含有量:5−ヒドロキシイソフタル酸1モルに対して1.0モル)
包接触媒3:2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールが1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンにより包接されてなる化合物(四国化成社製,製品名「TEP−2P4MHZ」,イミダゾール含有量:1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン1モルに対して1.0モル)
イミダゾール系熱硬化触媒:2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(四国化成社製,製品名「2MZA」)
[フラックス成分]
ジフェノール酸:ジフェノール酸(関東化学社製,製品名「ジフェノール酸」)
[無機フィラー]
シリカフィラー:シリカフィラー(アドマテックス社製,製品名「YA050C−MJE」,平均粒子径:50nm)
11…接着剤層
12…剥離シート
13…粘着剤層
14…基材
Claims (7)
- 相対向する電極間に介在され、前記相対向する電極を電気的に接続するために用いられる回路部材接続用シートであって、
前記回路部材接続用シートは、少なくとも硬化性の接着剤層を備え、
前記接着剤層は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、イミダゾール系硬化触媒と下記式(1)
の構造を有する化合物とから形成された複合化合物、フラックス成分および無機フィラーを含有する接着剤組成物から形成されたものであり、
前記接着剤層は、示差走査熱量分析法により測定される反応立ち上がり温度が、140℃以上、250℃以下である
ことを特徴とする回路部材接続用シート。 - 前記接着剤層は、示差走査熱量分析法により測定される反応立ち上がり温度と反応ピーク温度との差が、1℃以上、20℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の回路部材接続用シート。
- 前記イミダゾール系硬化触媒は、下記式(2)の構造を有する化合物
[式(2)中、R1は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいベンジル基またはシアノエチル基を示す。R2〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいベンジル基または置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアシル基を示す。]
であることを特徴とする請求項1または2に記載の回路部材接続用シート。 - 前記複合化合物中における前記イミダゾール系硬化触媒の含有量は、前記式(1)の構造を有する化合物1モルに対して、1.0モル以上、2.0モル以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の回路部材接続用シート。
- 前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂であるか、または、エポキシ樹脂と、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アミン系化合物および酸無水物系化合物からなる群から選択される少なくとも1種との混合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の回路部材接続用シート。
- 前記フラックス成分は、カルボキシル基を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の回路部材接続用シート。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の回路部材接続用シートにおける前記接着剤層の一方の面と、電極を備えた一の回路部材における前記電極が存在する面とを貼合する工程、
前記回路部材接続用シートにおける前記接着剤層の他方の面と、電極を備えた他の回路部材における前記電極が存在する面とを貼合する工程、および
前記接着剤層を硬化して、前記一の回路部材と前記他の回路部材とを接着するとともに、前記一の回路部材における前記電極と、前記他の回路部材における前記電極とを電気的に接続する工程
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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