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JP6835522B2 - 消費量予測装置 - Google Patents
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JP6835522B2 - 消費量予測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、消費量予測装置に関する。
自然災害などの緊急事態に遭遇した場合に、事業や生活を継続または早期復旧するための計画を予め取り決めておくことが行われている。一般的に、企業における計画を事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)と呼び、家庭における計画を生活継続計画(LCP:Life Continuity Plan)と呼ぶ。
従来、BCPやLCPに関する技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された技術は、BCPやLCPの実行を支援するためのものである。
特開2015−111379号公報
しかし、特許文献1に記載された技術では、自然災害などによりインフラが途絶した場合に、建物が備える設備の稼働に関する資源や建物に備えられる備蓄品の将来における物理量を予測することまで考えられていなかった。その為、これらの資源や備蓄品を計画的に使用することができないという問題があった。
このような観点から、本発明は、建物が備える設備の稼働に関する資源や建物に備えられる備蓄品の計画的な使用を支援することができる消費量予測装置を提供する。
前記課題を解決するため、本発明に係る消費量予測装置は、建物が備える設備の稼働に関連する資源、または建物内に備蓄される備蓄品の消費量を予測する消費量予測装置である。前記消費量予測装置は、前記資源または前記備蓄品の残量に関する実測データを取得する物理量取得手段と、前記実測データに基づいて前記資源または前記備蓄品の将来の残量を予測する物理量予測手段と、前記残量に関する情報を表示装置に表示させる表示制御手段とを備える。
前記物理量予測手段は、第1物理量予測手段と第2物理量予測手段とをさらに有する。第1物理量予測手段は、例えば、イベントの発生後から所定時間経過後までの第1期間における実測データに基づいて第1残量を予測する。第2物理量予測手段は、例えば、前記第1期間の一部であり前記第1期間よりも短い第2期間における実測データに基づいて第2残量を予測する。イベントは、例えば、災害によるインフラの途絶である。また、イベントの発生後は、イベントの発生から一定期間経過後を含むものである。
前記表示制御手段は、前記第1残量および前記第2残量を対比可能に表示させる。
前記第1物理量予測手段は、例えば、最小二乗法によって前記第1残量を予測し、前記第2物理量予測手段は、例えば、移動平均法によって前記第2残量を予測する。
本発明においては、第1物理量予測手段で所定期間中に得られた実測データに基づいた予測を行い、また、第2物理量予測手段で前記所定時間よりも短い短縮期間中に得られた実測データに基づいた予測を行う。短縮期間中に得られた実測データに基づく予測は、所定期間中に得られた実測データに基づく予測に比べて一時的な事象の影響を受けやすく、直近の環境の変化が反映される傾向になる。一方、所定期間中に得られた実測データに基づく予測は、短縮期間中に得られた実測データに基づく予測に比べて一時的な事象の影響を受けにくく、不規則な環境の変化が反映されにくい傾向になる。
そして、これらの二つの予測を対比可能に表示することで「予測の幅」を提示することができるので、監視者に今後の資源や備蓄品の使用に関する判断材料を与えることができる。したがって、監視者は、「予測の幅」を考慮して、設備の稼働に関連する資源、または建物内に備蓄される備蓄品の消費量(将来の残量)を調節することができる。
監視者による予測の幅を考慮した消費量の調節には、例えば、生命に直結する設備や備蓄品の消費量の調整を、予測の幅の中で最も厳しい予測に従って行うことを含む。このようにすることで、予測よりも早く設備や備蓄品が枯渇する可能性を低くすることができる。また、予測の幅を考慮した消費量の調節には、例えば、外的要因の影響を受けやすい設備や備蓄品の消費量の調整を、予測の幅の中で当該環境変化がより反映された予測に従って行うことを含む。ここでの環境変化は、例えば、救援物資の支給、対応人数の変化、天候や気温の変化などである。このようにすることで、外的要因により消費量の予測が難しい場合においても、予測に対する実際の消費量のずれを少なくすることができる。
本発明によれば、建物が備える設備の稼働に関する資源や建物に備えられる備蓄品の計画的な使用を支援することができる。
本発明の実施形態に係る消費量予測装置を用いた監視制御システムの概略構成図である。 本発明の実施形態に係る消費量予測装置の機能構成図である。 燃料タンク内の燃料残量を算出する手段を説明するための図である。 予測残量の算出方法を説明するための図であり、(a)は直近の燃料の使用が少ない場合を示し、(b)は直近の燃料の使用が多い場合を示す。 平常時モードの処理を示すフローチャートの例示である。 災害時モードの処理(燃料曲線の補正)を示すフローチャートの例示である。 災害時モードの処理(燃料残量の予測)を示すフローチャートの例示である。 予測残量の表示画面の例示である。
以下、本発明の実施をするための形態を、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
≪実施形態に係る監視制御システムの構成≫
図1を参照して、監視制御システム1の構成について説明する。監視制御システム1は、建物が備える各種建築設備(例えば、発電設備2A、給水設備2B、排水設備2C、受変電設備2D、照明設備2E、空調設備2Fなど)を監視および制御するシステムである。
監視制御システム1は、中央監視装置3と、消費量予測装置4と、警報装置5と、コントローラ6とから構成される。なお、監視制御システム1の構成はこれに限定されず、例えば、コントローラ6は、消費量予測装置4に内包され一つの装置として構成されていてもよい。
以下では、発電設備2Aと、給水設備2Bと、排水設備2Cと、受変電設備2Dと、照明設備2Eと、空調設備2Fとを区別せずに「設備2」と称する場合がある。
設備2は、図示しない建物内に配置されている。中央監視装置3、消費量予測装置4、警報装置5およびコントローラ6の配置場所は、特に限定されずに、建物内に配置されていてもよいし、建物外に配置されていてもよい。
監視制御システム1は、「平常時モード」と「災害時モード」との二つのモードで動作する。平常時モードでの監視制御システム1は、予め決められた方針(例えば、省エネなど)に従って設備2を稼働させる。一方、災害時モードでの監視制御システム1は、予め決められたBCPやLCPに従って設備2を稼働させる。災害時モードでは、例えば、災害によって途絶したインフラが復旧するまでの期間、必要最低限の設備2のみを稼働させる。平常時モードにおける監視制御システム1の動作は、従来のビルエネルギー管理システム(BEMS:Building Energy Management System)で行われている動作と同様であってよい。以下では、平常時モードにおける機能については詳細な説明を省略することにし、本発明に関連する災害時モードにおける機能について主に説明を行う。
(発電設備)
発電設備2Aは、インフラの途絶時に生活や業務に必要な電力を発電するための非常用発電設備である。発電設備2Aは、例えば、発電機21aと、燃料タンク21bとからなる。発電機21aは、機械エネルギーから電気エネルギー(電力)を得る装置である。燃料タンク21bは、発電機21aで使用する燃料を貯蔵するための設備である。燃料タンク21bには、レベル計SAが設置されており、レベル計SAは、燃料タンク21b内の燃料の液面高さを検出する。検出された燃料の液面高さは、残りの燃料量(残燃料量)の算出に使用される。発電設備2Aは、通常時モードでは稼働せずに、災害時モードが選択された際に建物で使用する電力を発電する。
(給水設備)
給水設備2Bは、生活や業務に必要な水を供給するための設備であり、例えば、受水槽22aと、給水ポンプ22bと、量水器22cとからなる。受水槽22aは、建物で使用する水(水道水)を一時的に貯蔵するための設備である。受水槽22aには、レベル計SBが設置されており、レベル計SBは、受水槽22a内の水の液面高さを検出する。検出された液面高さは、残りの水量(残水量)の算出に使用される。給水ポンプ22bは、建物内の様々な場所に、受水槽22a内の水を供給するためのものである。量水器22cは、受水槽22aから供給される水の量(給水量)を計測するためのものである。給水設備2Bは、通常時モードにおいて外部から公共上水道を介して上水の供給を受け付け、受水槽22a内に一定量の水が貯蔵されている状態を維持する。そして、給水設備2Bは、災害時モードでは、受水槽22a内に貯蔵された水を建物内に供給する。
(排水設備)
排水設備2Cは、生活や業務によって発生した排水を外部に排出するための設備であり、例えば、排水槽23aと、排水ポンプ23bとからなる。排水槽23aは、建物で使用した水(汚水)を一時的に貯蔵するための設備である。排水槽23aには、レベル計SCが設置されており、レベル計SCは、排水槽23a内の汚水の液面高さを検出する。検出された液面高さは、貯蔵可能な残りの容量(残容量)の算出に使用される。排水ポンプ23bは、排水槽23a内の水を外部に排出するためのものである。排水設備2Cは、通常時モードにおいては公共下水道に汚水を排出し、排水槽23a内に一定量の空き空間が存在する状態を維持する。そして、排水設備2Cは、災害時モードでは、排水槽23aの空き空間に建物内で発生した汚水を一時的に貯蔵する。なお、排水設備2Cは、量水器23cをさらに備えて構成されていてもよい。量水器23cは、排水槽23aから排出される水の量(排水量)を計測するためのものであり、例えば、排水の残容量の補正に使用される。
(受変電設備、照明設備、空調設備)
受変電設備2Dは、電力会社から受電した電力を設備2に適した各電圧に変換するための設備である。受変電設備2Dは、災害時モードが選択された際は、コントローラ6からの制御指令によって特定負荷の遮断を行う。
照明設備2Eは、生活や業務に必要な明かりを提供するための設備である。照明設備2Eは、災害時モードが選択された際は、コントローラ6からの制御指令によって消灯または減光して稼働する。
空調設備2Fは、室内の空気の温度・湿度・流量・清浄度等を調節するための設備である。空調設備2Fは、災害時モードが選択された際は、コントローラ6からの制御指令によって、エリアを絞って、または能力を制限して稼働する。
なお、ここでの設備2は例示であって、建物は、熱源設備、換気設備、エレベータ設備、衛生設備などの設備を備えていてもよい。
(中央監視装置)
中央監視装置3は、設備2の監視制御を行なう装置である。ここでの中央監視装置3は、発電設備2A、給水設備2Bおよび排水設備2Cを監視する場合を想定して説明する。中央監視装置3は、設備2の状態(例えば、レベル計SA,SB,SCの計測値)や警報を設備2から収集し、設備2の異常を検出する。以下では、設備2から収集する情報を「設備情報」と呼ぶことにする。そして、中央監視装置3は、収集した設備情報を消費量予測装置4に対して送信する。
中央監視装置3は、例えば、発電設備2Aから発電した電流の計測値、残油量、残油警報などを受信する。また、中央監視装置3は、例えば、給水設備2Bから給水量、残水量、緊急遮断弁情報、減水警報などを受信する。また、中央監視装置3は、例えば、排水設備2Cから排水量、残容量、満水警報などを受信する。また、中央監視装置3は、受変電設備2D、照明設備2E、空調設備2F他への供給状況、運転状態を監視している。
また、中央監視装置3は、設備2から収集した設備情報からインフラの途絶(例えば、停電の発生、上水の供給停止、下水の排出停止など)を判定し、平常時モードから災害時モードへの切替えを行う。中央監視装置3によるインフラの途絶の判定方法は、特に限定されるものではなく、種々の方法を用いることができる。例えば、中央監視装置3は、系統電力(商用電力)の電圧などから停電の発生を判定する。また、中央監視装置3は、例えば、電動弁と流量計との関係など(給水電動弁が開いているにも関わらず水の供給が行われないなど)から上水の供給停止や下水の排出停止を判定する。なお、監視者によって、インフラの途絶の入力または平常時モードから災害時モードへの切替えがなされてもよい。
(消費量予測装置)
消費量予測装置4は、設備2の稼働に関する資源の消費量を予測することで、設備2の制御を支援する装置である。ここでの支援には、設備2の制御に関する支援も含まれる。設備2の制御に関する支援とは、例えば、設備2の手動での操作を支援することを意図している。消費量予測装置4は、アプリケーションサーバであり、中央監視装置3、警報装置5およびコントローラ6と通信可能に接続されている。
消費量予測装置4の構成を図2に示す。図2は、消費量予測装置4の機能構成図である。消費量予測装置4は、設備情報取得手段41と、設備状態予測手段42と、表示制御手段43と、警報制御手段44とを備えている。設備情報取得手段41は、特許請求の範囲の「物理量取得手段」の一例であり、また、設備状態予測手段42は、特許請求の範囲の「物理量予測手段」の一例である。
設備情報取得手段41、設備状態予測手段42、表示制御手段43および警報制御手段44は、CPU(Central Processing Unit)によるプログラム実行処理や、専用回路等により実現される。これらの機能がプログラム実行処理により実現する場合、図示しない記憶部には、これらの機能を実現するためのプログラムが格納される。
設備情報取得手段41は、中央監視装置3から設備情報を受信する。なお、設備情報取得手段41は、設備2から設備情報を直接受信してもよい。この設備情報には、レベル計SA,SB,SCの計測値(実測データ)が含まれる。また、設備情報取得手段41は、レベル計SAで測定した計測値(液面高さの実測データ)から燃料タンク21bの燃料残量を算出する。なお、図3に示すように、燃料タンク21bが直方体形状でない場合、液面高さと燃料残量とは線形関係にならない。その場合、設備情報取得手段41は、例えば、燃料タンク21bの形状を予めデータ化して保有しておき、液面高さと燃料タンク21bの形状データとに基づく積分計算によって燃料残量を算出する。
また、設備情報取得手段41は、燃料タンク21bの場合と同様の手法により、レベル計SBで測定した計測値(液面高さの実測データ)から受水槽22aの貯水量を算出する。また、設備情報取得手段41は、燃料タンク21bの場合と同様の手法により、レベル計SCで測定した計測値(液面高さの実測データ)から排水槽23aの貯留余量を算出する。なお、貯留余量は、「貯留余量=排水槽最大容量−現状貯留量」で算出できる。
そして、設備情報取得手段41は、燃料タンク21bの燃料残量、受水槽22aの貯水量および排水槽23aの貯留余量、その他の設備情報を時刻に対応づけて図示しない記憶部に記憶する。
なお、設備情報取得手段41は、中央監視装置3や設備2から燃料タンク21bの燃料残量、受水槽22aの貯水量および排水槽23aの貯留余量を取得してもよい。その場合、中央監視装置3や設備2は、例えば、前記説明した手法により、レベル計SA,SB,SCの計測値から燃料タンク21bの燃料残量、受水槽22aの貯水量および排水槽23aの貯留余量を算出する。
設備状態予測手段42は、設備情報に基づいて、インフラ途絶状態が継続した場合における設備2に関する資源の残量および設備2のそれぞれの残稼動時間を予測する。例えば、設備状態予測手段42は、算出した過去の燃料残量、貯水量および貯留余量から、将来の燃料残量、貯水量および貯留余量を予測する。また、設備状態予測手段42は、これらの値から残りの稼働時間を予測する。
設備状態予測手段42は、例えば、第1物理量予測手段42aと、第2物理量予測手段42bとを備える。第1物理量予測手段42aおよび第2物理量予測手段42bは、共に過去の燃料残量、貯水量および貯留余量から、将来の燃料残量、貯水量および貯留余量を予測するものであるが、予測を行う手法が異なるものである。予測を行う手法が異なるとは、例えば、計算式を異ならせたものであったり、予測を行うための過去の実測データの参照範囲を異ならせたものである。
ここでは、第1物理量予測手段42aは、インフラ途絶時から現在までに測定した実測データから、例えば、最小二乗法によって将来の設備2の状態(燃料残量、貯水量および貯留余量)を予測する。第1物理量予測手段42aによれば、瞬間的な変化に引きずられない大局的な予測が可能になる。
一方、第2物理量予測手段42bは、例えば、移動平均法によって現在から所定時間だけ過去の期間に測定した実測データ(直近の実測データ)から将来の設備2の状態(燃料残量、貯水量および貯留余量)を予測する。第2物理量予測手段42bによれば、瞬間的な変化を取り入れた局所的な予測が可能になる。
第1物理量予測手段42aおよび第2物理量予測手段42bによる予測を行うタイミングは、任意の時期であってよい。なお、インフラ途絶の初期においては、実測データが不足することが考えられるので、正確な予測が行えない可能性がある。したがって、インフラ途絶からしばらくの期間においては予測することを保留し、一定時間経過後(実測データが充足した後)に予測を行なってもよい。
また、第1物理量予測手段42aおよび第2物理量予測手段42bは、第1時点(時刻t)における実測データと第1時点から所定時間経過した第2時点(時刻t+Δt)における実測データとを結んだ直線(減少量の傾き)の延長線上を予測値としてもよい。この場合の所定時間は、任意に設定してよい。
図4を参照して、燃料タンク21bの燃料残量の予測を例に挙げて、設備状態予測手段42の処理を説明する。図4(a)は直近の燃料の使用が少ない場合を示し、(b)は直近の燃料の使用が多い場合を示す。
図4(a),(b)の横軸はインフラ途絶時からの経過時間を示し、縦軸は燃料タンク21bの燃料残量および発電機21aの発電量を示している。
また、図4(a),(b)の太実線Mは「過去の燃料残量(リットル)」を表し、細実線Nは「過去の発電量(キロワット)」を表している。発電量が多い場合には燃料の消費が多く、発電量が少ない場合には燃料の消費も少ない。
また、図4(a),(b)の破線Pは、期間TLにおける燃料残量(すなわち、期間TLにおける燃料の減少量)から第1物理量予測手段42aによって算出された将来の燃料残量を表している。また、破線PSは、期間TSにおける燃料残量(すなわち、期間TSにおける燃料の減少量)から第2物理量予測手段42bによって算出された将来の燃料残量を表している。期間TLは、インフラ途絶から現在までの期間であり、期間TSは、現在から24時間だけ過去の期間である。なお、第1物理量予測手段42aおよび第2物理量予測手段42bは、発電機21aの発電効率を考慮して将来の燃料残量の予測を行ってもよい。
図4(a)では、期間TLにおける燃料の減少傾向に比べて、期間TSにおける燃料の減少傾向は緩やかである。その為、期間TLに基づく燃料の予測枯渇時期(約3.7日)は、期間TSに基づく燃料の予測枯渇時期(約4.8日)よりも早くなっている。
一方、図4(b)では、期間TLにおける燃料の減少傾向に比べて、期間TSにおける燃料の減少傾向は急激である。その為、期間TLに基づく燃料の予測枯渇時期(約4.3日)は、期間TSに基づく燃料の予測枯渇時期(約3.6日)よりも遅くなっている。
表示制御手段43(図2参照)は、設備2の稼働に関連する資源の予測残量や残り稼働時間を、監視者に対して視認可能な状態で表示装置(図示せず)に表示する。表示制御手段43は、例えば、グラフとして設備2の予測残量や残り稼働時間を表示する。なお、表示制御手段43は、設備2の予測残量や残り稼働時間と共に、設備2の使用の目安となる基準(運用目標)を表示してもよい。表示制御手段43の処理の詳細は後記する動作で説明する。
警報制御手段44(図2参照)は、予測した設備2の予測残量や残り稼働時間、または予測の変動に基づいて警報装置5を作動させる。また、警報制御手段44は、受信した設備情報に設備2からの警報が含まれている場合に警報装置5を作動させてもよい。
(警報装置)
警報装置5(図1参照)は、監視者に対して音や光を用いて警報を行う装置である。警報装置5は、消費量予測装置4から警報の要否を受信する。
(コントローラ)
コントローラ6(図1参照)は、消費量予測装置4によって予測された設備2の予測残量や残り稼働時間に基づいて、設備2を制御する装置である。監視者は、例えば、予測残量や残り稼働時間が運用目標よりも少なければ、さらなる稼働の制限を設備2に対して行う。コントローラ6は、例えば、監視者の操作によって、制御信号を設備2に対して送信する。なお、コントローラ6は、消費量予測装置4に機能的に含まれていてもよい。
≪実施形態に係る監視制御システムの動作≫
図5ないし図8(適宜、図1および図2参照)を参照して、実施形態に係る監視制御システム1の動作について説明する。ここでは、発電設備2Aにおける燃料タンク21bの燃料残量を例に挙げて説明する。監視制御システム1の動作は、主に「平常時モードの処理」と「災害時モードの処理」とからなる。
<平常時モードの処理>
図5を参照して、平常時モードの処理について説明する。図5は、平常時モードの処理を示すフローチャートの例示である。
設備情報取得手段41は、燃料タンク21bの燃料残量を取得し(ステップS11)、残量の推移をグラフ化して表示装置に表示する(ステップS12)。次に、設備情報取得手段41は、停電状態を検知したか否かを判定する(ステップS13)。停電状態を検知した場合(ステップS13で“Yes”)に、コントローラ6は、停電処理の実行を行い(ステップS16)、平常時モードから災害時モードへのモードの切替えが行われる。これにあわせ、発電設備2Aは稼働を開始する。
停電状態を検知していない場合(ステップS13で“No”)には、設備情報取得手段41により、前回検出した燃料残量からの変化量が予め決められた設定値よりも大きいか否かを判定する(ステップS14)。燃料残量の変化量が設定値よりも大きい場合(ステップS14で“Yes”)には、燃料が漏れている可能性があるので、警報制御手段44は、消費量予測装置4による表示もしくは警報装置5を介して燃料のリーク警報を発信する。一方、燃料残量の変化量が設定値よりも小さい場合(ステップS14で“No”)には、処理をステップS11に戻して、設備情報取得手段41により、燃料タンク21bの燃料残量を再び取得する(ステップS11)。
<災害時モードの処理(燃料曲線の補正)>
図6を参照して、災害時モードの処理における燃料曲線の補正について説明する。図6は、災害時モードの処理(燃料曲線の補正)を示すフローチャートの例示である。図6に示す処理は、発電設備2Aが稼働している期間中、例えば、任意の間隔で繰り返し行われる。
設備情報取得手段41は、燃料消費量、発電量の実測データを取得する(ステップS21)。設備情報取得手段41は、例えば、燃料消費量を燃料残量の変化量から算出する。続いて、設備状態予測手段42は、ステップS21で算出した実測データに基づいて発電機21aの効率曲線を補正する(ステップS22)。効率曲線は、発電量(kW)と発電効率(kW/L)との関係を示すものであり、発電機21aの種類などにより予め決められているものである。そして、設備状態予測手段42は、補正した効率曲線を記憶部に蓄積する(ステップS23)。なお、補正した効率曲線は燃料残量の予測に使用される。これにより、例えば、発電設備2Aの経年の効率変化の度合いを考慮した予測を行うことが可能になる。
<災害時モードの処理(燃料残量の予測)>
図7を参照して、災害時モードの処理における燃料残量の予測について説明する。図7は、災害時モードの処理(燃料残量の予測)を示すフローチャートの例示である。図7に示す処理は、発電設備2Aが稼働している期間中、例えば、任意の間隔で繰り返し行われる。また、図7に示す処理の順番は図示するものに限定されず、適宜変更することが可能である。
設備状態予測手段42は、燃料の残量変化曲線から将来の特定時刻における燃料残量の予測を行う(ステップS31)。残量変化曲線は、燃料残量の実測データの集合からなり、一定期間における燃料の減少量の傾きを表す。なお、燃料残量の予測に際して、設備状態予測手段42は、効率曲線を参照して、予測の補正を行ってもよい。そして、表示制御手段43は、燃料残量の予測線および発電設備2Aの残り稼働時間(予測時間)を表示装置に表示する(ステップS32)。
続いて、表示制御手段43は、運用目標想定線を燃料残量の予測線に重ねて表示する(ステップS33)。運用目標想定線は、例えば、予測線がどのような結果であるかを把握しやすくするためのものである。運用目標想定線は、例えば、特定の日付け(例えば、インフラ途絶から3日後、5日後、7日後)に燃料残量が無くなる場合をシミュレーションしたものであってよい。
続いて、設備状態予測手段42は、発電量、使用電力量を追加で取得し(ステップS34)、燃料残量を示すグラフに発電量を合わせて表示する(ステップS35)。
続いて、設備情報取得手段41は、復電したか否かを判定する(ステップS36)。復電を検知した場合(ステップS36で“Yes”)に、コントローラ6は、復電処理の実行を行い(ステップS37)、災害時モードから平常時モードへのモードの切替えが行われる。これにあわせ、発電設備2Aは稼働を停止する。
復電を検知していない場合(ステップS36で“No”)には、設備情報取得手段41により、燃料残量または燃料が枯渇するまでの残り稼働時間が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS38)。燃料残量または残り稼働時間が閾値以下である場合(ステップS38で“Yes”)には、警報制御手段44により、警報装置5を介して燃料残量または残り稼働時間が残り少ないことを示すアラート(残少のアラート)を発信する(ステップS39)。これにより、例えば、監視者は、発電機21aの発電量を制限するようにコントローラ6を手動操作する(ステップS40)。また、例えば、コントローラ6は、発電機21aの発電量を制限するように発電設備2Aを自動制御する(ステップS41)。一方、燃料残量または残り稼働時間が閾値以下でない場合(ステップS38で“No”)には、処理をステップS31に戻して、設備状態予測手段42により、燃料の残量変化曲線から将来の特定時刻における燃料残量の予測を再び行う(ステップS31)。
ステップS31〜S35までの処理が行われた場合の表示画面を図8に示す。図8は、予測残量の表示画面の例示である。表示画面80は、基本情報表示領域81と、グラフ表示領域82と、詳細情報表示領域83とで構成されている。
基本情報表示領域81は、主に、設備識別情報表示欄81aと、運転可能予測時間表示欄81bとからなる。設備識別情報表示欄81aは、予測を行う設備2を識別する情報(ここでは、「発電機」)が表示されている。運転可能予測時間表示欄81bには、設備2の残り稼働時間の予測(ここでは、「あと92.7時間」)が表示されている。
グラフ表示領域82に表示されるグラフの横軸は経過時間を示し、縦軸は燃料タンク21bの燃料残量および発電機21aの発電量を示している。
グラフの太実線Mは「過去の燃料残量(リットル)」を表し、細実線Nは「過去の発電量(キロワット)」を表している。
グラフの太破線Pは、過去の燃料残量から第1物理量予測手段42aによって算出された将来の燃料残量の予測を表している。また、太破線PSは、過去の燃料残量から第2物理量予測手段42bによって算出された将来の燃料残量の予測を表している。
グラフの細破線Q3Dは、第1運用目標を示すものであり、ここでは、インフラ途絶から3日後に燃料が枯渇する場合を想定している。一点鎖線Q5Dは、第2運用目標を示すものであり、ここでは、インフラ途絶から5日後に燃料が枯渇する場合を想定している。二点鎖線Q7Dは、第3運用目標を示すものであり、ここでは、インフラ途絶から7日後に燃料が枯渇する場合を想定している。
詳細情報表示領域83には、設備2に関する詳細な情報や、グラフの説明が表示される。
なお、ここでは、設備2として発電設備2Aを例示して説明したが、表示制御手段43は、給水設備2Bや排水設備2Cなどの他の設備についても同様に表示画面を作成する。
以上のように、実施形態に係る消費量予測装置4は、第1物理量予測手段42aで所定期間中に得られた実測データに基づいた予測を行い、また、第2物理量予測手段42bで前記所定時間よりも短い短縮期間中に得られた実測データに基づいた予測を行う。短縮期間中に得られた実測データに基づく予測は、所定期間中に得られた実測データに基づく予測に比べて一時的な事象の影響を受けやすく、直近の環境の変化が反映される傾向になる。一方、所定期間中に得られた実測データに基づく予測は、短縮期間中に得られた実測データに基づく予測に比べて一時的な事象の影響を受けにくく、不規則な環境の変化が反映されにくい傾向になる。
そして、本実施形態では、これらの二つの予測を対比可能に表示することで「予測の幅」を提示することができるので、監視者に今後の資源や備蓄品の使用に関する判断材料を与えることができる。したがって、監視者は、「予測の幅」を考慮して、設備の稼働に関連する資源、または建物内に備蓄される備蓄品の消費量(将来の物理量)を調節することができる。
監視者による予測の幅を考慮した消費量の調節には、例えば、生命に直結する設備や備蓄品の消費量の調整を、予測の幅の中で最も厳しい予測に従って行うことを含む。このようにすることで、予測よりも早く設備や備蓄品が枯渇する可能性を低くすることができる。また、予測の幅を考慮した消費量の調節には、例えば、外的要因の影響を受けやすい設備や備蓄品の消費量の調整を、予測の幅の中で当該環境変化がより反映された予測に従って行うことを含む。ここでの外的要因は、例えば、救援物資の支給、対応人数の変化、天候や気温の変化などである。このようにすることで、外的要因により消費量の予測が難しい場合においても、予測に対する実際の消費量のずれを少なくすることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を変えない範囲で実施することができる。実施形態の変形例を以下に示す。
実施形態では、災害の発生によりインフラが途絶した場合における設備2の資源や残り稼働時間を予測していた。しかしながら、予測を行う対象はこれに限定されるものではない。例えば、病院における医療ガスや医用在庫、防災拠点における飲食料品や衛生用品などの備蓄品の使用による消費量の予測を行ってもよい。
また、実施形態では、二つの予測手法を用いて二本の予測線を表示していたが、三つ以上の予測手法を用いてそれに対応する本数の予測線を表示してもよい。
また、二つ以上の予測手法を用いて二本以上の予測線を算出し、予測の総合値として複数の予測線の中央値、平均値などを表示してもよい。
1 監視制御システム
2 設備
2A 発電設備
2B 給水設備
2C 排水設備
3 中央監視装置
4 消費量予測装置
5 警報装置
6 コントローラ
41 設備情報取得手段(物理量取得手段)
42 設備状態予測手段(物理量予測手段)
42a 第1物理量予測手段
42b 第2物理量予測手段
43 表示制御手段
44 警報制御手段

Claims (2)

  1. 建物が備える設備の稼働に関連する資源、または建物内に備蓄される備蓄品の消費量を予測する消費量予測装置であって、
    前記資源または前記備蓄品の残量に関する実測データを取得する物理量取得手段と、
    前記実測データに基づいて前記資源または前記備蓄品の将来の残量を予測する物理量予測手段と、
    前記残量に関する情報を表示装置に表示させる表示制御手段と、を備え、
    前記物理量予測手段は、
    イベントの発生後から所定時間経過後までの第1期間における実測データに基づいて第1残量を予測する第1物理量予測手段と、
    前記第1期間の一部であり前記第1期間よりも短い第2期間における実測データに基づいて第2残量を予測する第2物理量予測手段と、を有し、
    前記表示制御手段は、前記第1残量および前記第2残量を対比可能に表示させる、
    ことを特徴とする消費量予測装置。
  2. 前記第1物理量予測手段は、最小二乗法によって前記第1残量を予測し、
    前記第2物理量予測手段は、移動平均法によって前記第2残量を予測する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の消費量予測装置。
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