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JP6844394B2 - 固形組成物 - Google Patents
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本発明は、(a)グリチルリチン酸及び/又はその塩、(b)メントール及び/又はメントールを含有する精油、並びに(c)カルボシステインを含有することを特徴とする固形組成物に関する。
グリチルリチン酸又はその塩は甘草から得られる化合物であり、消炎作用、抗アレルギー作用、組織修復作用があり、抗アレルギー剤や胃腸薬に用いられるほか、口腔内、咽頭部の炎症を鎮める効果を期待することができる。
メントール又はメントールを含有する精油は、清涼化剤、矯味剤として知られている成分であり、その清涼な服用感から鼻症状患者に好まれる。医薬品にも用いられており、様々な内服剤、外用剤に含まれている(非特許文献1、2)。
本発明者らは、グリチルリチン酸及び/又はその塩、並びにメントール及び/又はメントールを含有する精油を含有する組成物を製造したところ、グリチルリチン酸の含量が経時的に低下するという課題に直面した。
グリチルリチン酸の安定性については、液剤中で塩化カルニチンと増粘多糖類を含有することで安定化する技術が報告されているが(特許文献1)、メントール又はメントールを含有する精油を含む固形組成物について、グリチルリチン酸の安定性に関する技術は報告されていない。
フェイタス5.0添付文書 タリオンOD錠5mg添付文書
特開2004−175672号公報
本発明の目的は、グリチルリチン酸及び/又はその塩と、メントール及び/又はメントールを含有する精油を含有する組成物において、グリチルリチン酸の経時的な含量の低下を抑制し、安定な固形組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、カルボシステインを配合することで、グリチルリチン酸の経時的な含量の低下が抑制されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)(a)グリチルリチン酸及び/又はその塩、(b)メントール及び/又はメントールを含有する精油、並びに(c)カルボシステインを含有することを特徴とする固形組成物、
(2)メントールを含有する精油がハッカ油である(1)に記載の固形組成物、
である。
本発明により、グリチルリチン酸及び/又はその塩、並びにメントール及び/又はメントールを含有する精油を含有し、グリチルリチン酸の含量低下を抑制した固形組成物の提供が可能となった。
本発明における(a)グリチルリチン酸及び/又はその塩(以下、場合により「グリチルリチン酸及び/又はその塩」をまとめて「グリチルリチン酸類」又は「(a)成分」ともいう)は、カンゾウ(甘草)に含まれる成分として広く知られており、消炎作用、抗アレルギー作用、細胞修復作用等があり、消化性潰瘍や去痰薬としての効果があることが知られている。また、甘味剤としても用いられる。グリチルリチン酸類は、市販品にて入手するか、公知の製造方法によって製造することができ、生薬由来であっても良い。グリチルリチン酸類は、成分そのものであってもよいし、生薬又は漢方薬に含有されていてもよい。特に、グリチルリチン酸類を含む生薬(カンゾウエキスやカンゾウ末)を用いることができ、カンゾウ中には、グリチルリチン酸は遊離酸及び塩の両方の形態で存在する。
グリチルリチン酸の塩としては、薬学上許容される塩であれば特に限定されないが、例えば、グリチルリチン酸三ナトリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸二アンモニウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノカリウムが挙げられる。グリチルリチン酸及び/又はその塩として、好ましくはグリチルリチン酸、グリチルリチン酸二カリウムであり、特に好ましくはグリチルリチン酸二カリウムである。
本発明の固形組成物中におけるグリチルリチン酸及び/又はその塩の含有量(グリチルリチン酸及び/又はその塩を2種以上含む場合はそれらの総量、以下同じ)は、その薬効を示す量であれば特に限定されるものではないが、通常グリチルリチン酸として0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜7質量%であり、さらに好ましくは0.2〜5質量%である。
本発明におけるメントール及び/又はメントールを含有する精油(以下、場合により「メントール及び/又はメントールを含有する精油」をまとめて「メントール類」又は「(b)成分」ともいう)は、清涼化剤、矯味剤として知られている成分であり、医薬品、菓子類、口中清涼剤など、幅広く用いられるが、特に医薬品に用いられるものが好ましい。 メントールは日本薬局方に準拠したdl−メントールもしくはl−メントールのいずれを使用してもよく、公知の方法により製造できるほか、市販のものを使用することが可能である。また、メントールを含有する精油としては、ペパーミント油、ミント油、スペアーミント油、ハッカ油、ユーカリ油などを使用することができ、好ましくはハッカ油である。ハッカ油はメントール含有率が高い精油であることが知られており、通常メントールを30.0%以上含んでいる。
また、本発明の固形組成物中におけるメントールの含有量は、好ましくは0.01質量%〜10質量%、より好ましくは0.05質量%〜8質量%である。
グリチルリチン酸とメントールとの配合比は、グリチルリチン酸1質量部に対し、メントールが0.001〜50質量部が好ましく、より好ましくは0.005〜40質量部であり、さらに好ましくは0.007〜30質量部である。
また、メントールを含有する精油を配合する場合は、メントールの含有量又は配合比として上記範囲に含まれるように配合すればよい。
本発明における(c)カルボシステイン(以下、場合により「(c)成分」ともいう)は、医薬的に許容されるものであれば特に限定されないが、好ましくは、日本薬局方に記載のL−カルボシステインであり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明の固形組成物中におけるカルボシステインの含有量は、通常10質量%〜70質量%、好ましくは15質量%〜60質量%である。
カルボシステインとメントールとの配合比は、メントール1質量部に対し、カルボシステインが1〜1000質量部が好ましく、より好ましくは3〜800質量部であり、さらに好ましくは5〜500質量部である。メントールを含有する精油を配合する場合は、メントールの配合比として上記範囲に含まれるように配合すればよい。
本発明の固形組成物とは、2成分以上の成分により構成される常温で固体状の組成物をいい、例えば、混合することにより得られる粉末、造粒により得られる造粒粒子、粉末や造粒粒子を打錠することにより得られる錠剤などを挙げることができるが、好ましくは経口投与固形組成物である。剤型としては、特に限定されるものではないが、錠剤、顆粒剤、散剤、チュアブル錠剤、口腔内崩壊錠又はドライシロップ剤等を挙げることができ、好ましくは錠剤、顆粒剤である。
本発明の固形組成物の製造方法は、医薬品の製剤化における一般的な方法で製造することができ、本発明の効果を損なわない範囲で製剤製造時に一般的に配合される成分を適宜配合することができる。(a)グリチルリチン酸類、(b)メントール類、(c)カルボシステインを配合し、必要に応じて他の公知の添加剤、例えば賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、抗酸化剤、コーティング剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、可塑剤等を混合して常法により製造することができる。
また、本発明の固形組成物を造粒する場合、その造粒方法も特に限定されず、湿式造粒法、乾式造粒法又は溶融造粒法などにより製造できるが、好ましくは湿式造粒法である。得られた造粒粒子に適宜上記添加剤等を配合してもよく、このようにして得た混合物を打錠して錠剤とすることもできる。錠剤を製造する場合は、直接打錠法により製造してもよい。
本発明の固形組成物は、どのような形態で(a)グリチルリチン酸類、(b)メントール類、(c)カルボシステインが混合されていても良く、本発明の効果を発揮する。例えば、(a)成分、(b)成分及び(c)成分に、必要に応じてその他の賦形剤を加えて、全て同時に混合し、造粒または打錠をしても良く、前記各成分をそれぞれ単独で含有する造粒粒子を混合しても良い。また、(a)成分と(b)成分を含有する造粒粒子と(c)成分を混合しても良く、(a)成分と(c)成分を含有する造粒粒子と(b)成分を混合しても良く、(b)成分と(c)成分を含有する造粒粒子と(a)成分を混合しても良い。
以下に対照例、比較例及び実施例を挙げ、本説明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(対照例1、比較例1及び2、実施例1及び2)
表1の成分を表1で示される各配合比に従い秤量し、粉砕後、水を添加しながら湿式造粒法により顆粒を調製した。表1は、1日当たりの処方量を記載した。
(試験例1)
対照例1、比較例1及び2、実施例1及び2についてガラス瓶に入れて密閉し、65℃条件下で7日間保存した。保存後の固形組成物について、それぞれ組成物中のグリチルリチン酸二カリウム中のグリチルリチン酸含量を測定し、グリチルリチン酸残存率を求めた。なお、ハッカ油はメントール含有率が30.0%以上のものを使用した。
Figure 0006844394
表1より明らかなように、(a)グリチルリチン酸二カリウムに(b)ハッカ油又はL−メントールを配合すると、グリチルリチン酸残存率が低下した(対照例1、比較例1及び2)。一方、(a)グリチルリチン酸二カリウム、(b)ハッカ油又はL−メントール、さらに、(c)L-カルボシステインを加えるとグリチルリチン酸の残存率が向上し、含量低下を抑制できた(実施例1及び2)。
本発明により、グリチルリチン酸及び/又はその塩、メントール及び/又はメントールを含有する精油を同時に含有し、経時的なグリチルリチン酸の含量低下を抑制した、固形組成物の提供が可能となった。

Claims (2)

  1. (a)グリチルリチン酸及び/又はその塩、(b)メントール及び/又はメントールを含有する精油、並びに(c)カルボシステインを含有することを特徴とする固形組成物。
  2. メントールを含有する精油がハッカ油である請求項1に記載の固形組成物。
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