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JP6867883B2 - 空間表示装置、および、空間表示方法 - Google Patents
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Description

本発明は、空間表示装置、および、空間表示方法に関する。
プラントなどの構造物をコンピュータが表示するときに、三次元の立体的な形状データとして表示させるシステムが提案されている。これにより、プラントを所望の視点位置から眺めることができ、監視業務や設計業務に活用することができる。一方、三次元の表示データだけでなく、数値データなどの他のデータも併せて表示することにより、プラントで行われる各種業務の詳細な情報も把握させることができる。
特許文献1には、プラントの監視制御装置において、視点から見た構造物の三次元表示データ上で、計測器が示す運転状態データを二次元シンボルで表示させていることが記載されている。
特許文献2には、3次元モデルの所定の視点位置から2次元画像を生成することが記載されている。
特許文献3には、2次元CAD(Computer-Aided Design)の機器図面シンボルデータと3次元CADの機器モデルデータを用いて、プラントのレイアウト設計を支援することが記載されている。
特許文献4には、プラントの監視盤表示にて三次元モデルを三次元空間内の所定位置に配置し、レンダリング処理によって二次元座標系に変換することが記載されている。
特許文献5には、建築設計支援にて3Dモデルに基づき、任意の視点からの2次元図を演算し生成することが記載されている。
特開2013−222258号公報 特開2013−214944号公報 特開2010−257317号公報 特開2007−330088号公報 特開2005−301358号公報
HMD(Head Mounted Display)やGPU(Graphics Processing Unit)の性能向上に伴い、仮想現実(VR:Virtual Reality)技術が徐々に普及している。HMDを装着したユーザには、目の前にあたかもプラントが存在しているかのような体験を得ることができる。よって、三次元表示データを従来の平面型ディスプレイに表示させるだけでなく、VRとして仮想空間でプラントの内部にいるような表示方法も、プラントの各種業務に活用することが望まれる。
なお、VRでの一人称視点の表示は、HMDを装着したユーザの頭部と密接に連動しており、例えばユーザが左側を向くと、表示内容もカメラの視界が左を向いたものへと、リアルタイムに変動する。このようなユーザと一体的な表示装置においては、臨場感を高める効果があると同時に、現在の視野から見づらい部品も存在する。
例えば、仮想空間内での現在のカメラ位置から遠い部品については、画面内で小さく表示されてしまい、見づらくなる。また、カメラの正面から大きく外れた角度に存在する部品も、画面内で歪んで表示されてしまう。しかし、プラント内での作業を行う上で、目の前の見やすい部品だけで無く、空間を全体的に把握する必要がある。
そこで、本発明は、仮想空間内を立体的に表示させるときに、現在の視野から見づらい部分についても適切に表示させることを、主な課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の空間表示装置は、以下の特徴を有する。
仮想空間に表示される立体形状データは、その構成要素である部品ごとに検索キーとなる識別情報が定義されており、
本発明は、所定のカメラ視野から視認した前記立体形状データを仮想空間として表示するとともに、前記所定のカメラ視野の更新に連動して仮想空間の表示内容も更新する画面制御部と、
前記所定のカメラ視野からの視認が良好な仮想空間内の第1領域と、その第1領域以外の領域である仮想空間内の第2領域とに区分しておき、仮想空間内に配置する各部品について、前記第1領域内に位置する部品の表示形態と、前記第2領域内に位置する部品の表示形態とを異なる形態とする部品表示制御部と、を有し、
前記画面制御部は、入力された検索キーに合致する部品を前記立体形状データから検索し、その検索結果である部品を視認させるように前記所定のカメラ視野を変更することを特徴とする。
その他の手段は、後記する。
本発明によれば、仮想空間内を立体的に表示させるときに、現在の視野から見づらい部分についても適切に表示させることができる。
本発明の一実施形態に関する空間表示システムの外観図である。 本発明の一実施形態に関する空間表示装置の構成図である。 本発明の一実施形態に関する設計3Dモデルと系統図データとの詳細を説明する図である。 本発明の一実施形態に関する空間表示システムの表示処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に関する仮想空間を頭上から見たときの平面図である。 本発明の一実施形態に関する図5のビューポートを3D空間で説明したときの図である。 本発明の一実施形態に関する第1プラントの仮想空間を頭上から見たときの平面図である。 本発明の一実施形態に関する図7の第1プラントの仮想空間をHMDから立体的に見たときの設計3Dモデルの画面図である。 本発明の一実施形態に関する図8の画面図に対し、部品置換部が設計3Dモデルから置換後3Dモデルに置き換えた画面図である。 本発明の一実施形態に関する画面制御部が図9の画面図をHMDに立体視表示させた例である。 本発明の一実施形態に関する第2プラントの仮想空間を頭上から見たときの平面図である。 本発明の一実施形態に関する図11の第2プラントの仮想空間をHMDから立体的に見たときの設計3Dモデルの画面図である。 本発明の一実施形態に関する図12の画面図に対し、部品置換部が設計3Dモデルから置換後3Dモデルに置き換えた画面図である。 本発明の一実施形態に関する図13の画面図に対し、ユーザが行う各種操作を表示画面に反映させたときの画面図である。 本発明の一実施形態に関するプラント部品の検索画面例である。 本発明の一実施形態に関する図15の検索画面の実写表示例である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、空間表示システムの外観図である。空間表示システムは、空間表示装置2に対して、周辺機器としてキーボード11と、マウス12と、コントローラ13と、HMD14と、表示装置15とがそれぞれ接続されて構成される。
空間表示装置2は、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、ハードディスクなどの記憶手段(記憶部)と、ネットワークインタフェースとを有するコンピュータとして構成される。
このコンピュータは、CPUが、メモリ上に読み込んだプログラム(アプリケーションや、その略のアプリとも呼ばれる)を実行することにより、各処理部により構成される制御部(制御手段)を動作させる。
頭部にHMD14を装着したユーザは、手元のコントローラ13を用いて、空間表示装置2が生成した仮想空間内を探索する。仮想空間の表示画面は、表示装置15に表示されるとともに、両眼表示の立体視画像としてHMD14にも表示される。図示しないアナログスティックを傾けるなどのコントローラ13の操作により、仮想空間内の現在のカメラ視点位置を移動可能である。また、ユーザの顔の向きを変えることでHMD14の姿勢が変更されると、その姿勢データを反映して、仮想空間内の現在のカメラ視野角度を変更可能である。
さらに、ユーザは、手元のキーボード11と、マウス12とを操作することにより、文字データなどの各種入力データを空間表示装置2に入力することができる。空間表示装置2は、例えば、特定の部品が指定された入力データを受け付けると、表示中の仮想空間内の特定の部品を強調するなどして、入力データを表示内容に反映させる。
このように、ユーザは、HMD14を中心とした各種の空間表示システムを使用することにより、あたかも自分が仮想空間内を探索するような体験を得ることができる。このような直観的な体験を行う適用分野として、例えば、仮想空間内に形成されたプラント設備に対する各種訓練(建設訓練・運転訓練・保守訓練・廃止措置訓練)を行うための各種計画が挙げられる。
図2は、空間表示装置2の構成図である。
空間表示装置2は、各種処理部(画面制御部21と、部品置換部22と、接続強調部23)と、その処理部が扱うデータを管理するデータベース3とを有する。データベース3においては、設計3Dモデル31と、置換後3Dモデル32と、系統図データ33と、接続後3Dモデル34と、付加データ35とが対応付けて格納されている。なお、図2では、データ間の対応関係の内の主要な対応関係を示す矢印を示す。
図3は、設計3Dモデル31と系統図データ33との詳細を説明する図である。
設計3Dモデル31は、プラントなどの仮想空間内に配置される立体形状の位置や大きさを、部品ごとに管理するデータ構造である。図3では、プラント設備としてのポンプ形状F02と、バルブ形状F04とが、配管形状F01,F03,F05で接続されている例を示している。
系統図データ33は、設計3Dモデル31が示すプラントなどの立体形状を機能的接続関係に着目して簡略化した平面図である。系統図データ33は、P&ID(Process and Instrumentation Diagram)などの標準的な図面を用いてもよい。図3では、ポンプ形状F02を示すポンプシンボルP001と、バルブ形状F04を示すバルブシンボルV001と、配管形状F01を示す配管線L001−1と、配管形状F03を示す配管線L001−2と、配管形状F05を示す配管線L001−3とが記載されている。
このように、設計3Dモデル31の各立体形状のIDと、系統図データ33の各シンボル(配管線含む)のIDとは対応づけられている。この対応付けは、事前に管理者などが準備しておく。
なお、系統図データ33はプラント機能を実現する設備の種類と、その設備間の機能的接続関係が表現されればよいので、設計3Dモデル31の実際のレイアウトよりも簡略化されていることが多い。例えば、配管線L001−1を直線とし、対応先の配管形状F01も直線型の配管として図3で例示したのは、あくまで説明をわかりやすくするためである。一方、実際にプラント内に配備される配管形状は、何度もカーブしたり、様々な方向に向かったりするように多様である。
図2に戻って、部品置換部22は、設計3Dモデル31のうちの現在のユーザのカメラ位置姿勢からは見づらい箇所について、系統図データ33で使用されるシンボルに置き換えた置換後3Dモデル32を生成する。
また、接続強調部23は、系統図データ33で定義されている機能的接続関係をもとに、設計3Dモデル31のうちの接続される一連の立体形状を強調した接続後3Dモデル34を作成する。
さらに、付加データ35は、プラント作業者であるユーザについての職種情報や、作業スキル情報や、作業履歴情報などである。これらの付加データ35は、仮想空間の表示内容をプラント作業者ごとに個別化(特化)したものにするために参照される。
そして、画面制御部21は、プラントの立体形状を示す設計3Dモデル31をそのまま仮想空間として表示するだけでなく、置換後3Dモデル32、接続後3Dモデル34、付加データ35付きの設計3Dモデル31などの様々なデータ加工を行った仮想空間を表示する。これにより、プラント作業者は、プラント空間を単に探索する体験だけでなく、実際にプラント内部での作業を行うときに役立つ体験を得ることができる。
図4は、空間表示システムの表示処理を示すフローチャートである。
S11として、画面制御部21は、キーボード11の文字入力操作や、マウス12のリスト選択操作を介して、作業内容を示すデータの入力を受け付ける。作業内容とは、例えば、設計3Dモデル31のうちのどのエリアやどの部屋で作業が行われるかを示す作業場所の情報や、付加データ35のうちのどのプラント作業者が作業を行うかを示す作業者の情報である。
ここで入力された作業場所の情報(点検対象となる部屋など)は、その作業場所に含まれる3次元オブジェクトを設計3Dモデル31から表示対象として抽出するために、用いられる。
S12として、画面制御部21は、S11で受け付けた作業場所における仮想空間内でのカメラ視野データの入力を受け付ける。図1で説明したように、コントローラ13の操作がカメラ視点位置の移動に対応し、HMD14の操作がカメラ視野角度の変更に対応し、カメラ視野データはこの両方のデータの組み合わせで定義される。
S21として、部品置換部22は、S11の作業場所におけるS12のカメラ視野データから見た仮想空間内の各部品について、見づらい部品が存在するか否かを判定する。S21でYesならS23に進み、NoならS22に進む。
S22として、画面制御部21は、S11の作業場所におけるS12のカメラ視野データから見た仮想空間内の設計3Dモデル31を、HMD14および表示装置15に表示する。これにより、作業者はあたかも自分がプラントの内部に立っているように感じることができる。
S23として、部品置換部22は、見づらい部品については、図3で例示したように、立体形状をシンボルや配管線、「ポンプ」などの文字データなどの簡易表示に置き換えた置換後3Dモデル32を作成する。なお、見やすい部品については、ポリゴンなどで示された立体形状を変更(置換)しなくてもよい。
この作成された置換後3Dモデル32は、S22の設計3Dモデル31の代わりに表示される。これにより、作業者は現時点のカメラ視野では見づらい部品も、容易に把握することができる。
S31として、接続強調部23は、S11で受け付けた作業内容により、S22の設計3Dモデル31またはS23の置換後3Dモデル32について、機能的接続関係を強調するか否かを判定する。例えば、表示中のある部品がマウス12で選択された場合には、その選択された部品との機能的接続関係を有する他の部品も強調する必要があるとする。S31でYesならS32に進み、NoならS12に戻る。
S32として、接続強調部23は、系統図データ33で定義されている機能的接続関係をもとに、接続される一連の立体形状を強調した接続後3Dモデル34を作成する。
この作成された接続後3Dモデル34は、S22の設計3Dモデル31またはS23の置換後3Dモデル32に上書き表示される。これにより、作業者は実際にプラント内部での作業を行うときに役立つ箇所を、作業に関係ない箇所と区別して把握することができる。そして、処理をS12に戻す。このようにS12に戻ってループ処理を行うことで、随時ユーザの操作によりカメラ視野データが変更されるとともに、その変更後のカメラ視野データに適合する表示内容へとリアルタイムに更新される。
なお、図4で説明した各処理の履歴データは、時系列のログファイルとして付加データ35に保存してもよい。これにより、「作業とは関係ない通路に迂回してしまった、あるバルブを閉める作業に手間取った」などのHMD14を装着したときの仮想空間内での各操作を、HMD14を外した後にユーザに反省させ、作業の改善を促すことができる。
図5は、仮想空間を頭上から見たときの平面図である。まず、カメラ視野角度について説明する。
HMD14を装着したユーザからは、矢印LCで示した正面の方向はよく見える。矢印LCを中央とした矢印LLI〜矢印LRIの範囲は、ビューポート(図6のVP)と呼ばれ、比較的見やすい視野である。一方、ビューポートの外側として、矢印LLO〜矢印LLIの左外側範囲ALOと、矢印LRI〜矢印LROの右外側範囲AROとは、それぞれ画面表示されるものの、正面から大きく外れており、部品形状が歪むなど見づらい視野である。
さらに、部品の見やすさは、カメラ視野角度だけでなく、ユーザ位置(カメラ位置)から部品までの仮想空間における距離にも影響される。ビューポートの内側であっても、基準距離Dより遠くの領域(ALF,ARF)に位置する部品は、遠近法で小さく写ることにより、部品形状が見づらくなってしまう。なお、基準距離Dはユーザが任意のタイミングで変更することができる。
よって、カメラ視野からの視認が良好な第1領域は、ビューポートの内側で、かつ、基準距離Dより近くの領域(ALN,ARN)である。一方、第1領域以外の領域を第2領域とすると、その第2領域は、ビューポートの外側領域(ALO,ARO)および遠距離領域(ALF,ARF)のうちの片方または両方である。
つまり、図4のS21の見づらい部品とは第2領域に位置する部品である。
図6は、図5のビューポートを3D空間で説明したときの図である。
ビューポートVPは、矢印LCを中心とし、その周囲の矢印LLI〜矢印LRIの境界位置までの平面として定義される。そして、このビューポートVPの平面を底面とし、目の位置を頂点とする四角錐の空間内(図5ではALN,ARN)が部品が見やすい範囲となる。
以下、図7〜図10を参照して、第1プラントの具体例を表示するときの各種処理について説明する。
図7は、第1プラントの仮想空間を頭上から見たときの平面図である。この第1プラントには、以下の各部品が配置されている。
・機器106
・バルブ102,108
・配管101,103,104,105,107,109
そして、作業者は、バルブ102の手前側に立ち、機器106の方を向いて仮想空間を眺めているとする。
図8は、図7の第1プラントの仮想空間をHMD14から立体的に見たときの設計3Dモデル31の画面図である。図7で示した各部品101〜109が立体的に配置されている。ここで、手前側のバルブ102は、カメラ位置からの距離が基準距離Dより近くに位置するので、大きく表示されて見やすい。一方、奥側のバルブ108は、カメラ位置からの距離が基準距離Dより遠く、かつ、ビューポートVPの外側に位置するので、小さく表示されて見づらくなってしまっている。具体的には、バルブ108のハンドル108aがその手前の配管107の陰に隠れてしまい、バルブ108であること自体をユーザが認識できない状況である。
図9は、図8の画面図に対し、部品置換部22が設計3Dモデル31から置換後3Dモデル32に置き換えた画面図である。つまり、図9は前記したS23で表示される画面図である。
部品置換部22は、図8の各部品のうち、ビューポートVPの外側に位置する以下の部品を、見づらい部品として系統図データ33のシンボルや配管線に置き換える。
・バルブ108x
・配管101x,103x,105x,107x,109x
一方、残りの部品は、図8に記載したとおりの立体形状として残したままである。これにより、見づらい物体の視認性を向上させることができる。
図10は、画面制御部21が図9の画面図をHMD14に立体視表示させた例である。画面制御部21は、左目画像14Lと右目画像14Rとで、それぞれ視野をずらすことで、視差を利用してプラント部品の立体視を形成する。
以下、図11〜図14を参照して、第2プラントの具体例を表示するときの各種処理について説明する。
図11は、第2プラントの仮想空間を頭上から見たときの平面図である。この第2プラントには、以下の各部品が配置されている。
・タンク203,204
・配管201,202,205,206,207
そして、作業者は、配管202の手前側に立ち、タンク203,204の方を向いて仮想空間を眺めているとする。
図12は、図11の第2プラントの仮想空間をHMD14から立体的に見たときの設計3Dモデル31の画面図である。図11で示した各部品201〜207が立体的に配置されている。さらに、配管206の途中にはバルブ206aが備えられ、配管207の途中にはバルブ207aが備えられている。
図13は、図12の画面図に対し、部品置換部22が設計3Dモデル31から置換後3Dモデル32に置き換えた画面図である。つまり、図13は前記したS23で表示される画面図である。
ここでは、部品置換部22は、配管206,207のうちのビューポートVPの外部に位置する部分を配管線206x,207xに置き換える。さらに、バルブ206a,207aもビューポートVPの外部に位置するため、部品置換部22は、バルブシンボル206y,207yに置き換える。
また、付加データ35によると、バルブ207aの計測温度が高温になっていたとする。そこで、部品置換部22は、付加データ35を表示画面に反映させるために、例えば、高温注意の表示207zを付加することで、ユーザに注意を促す。
なお、画面制御部21は、高温注意の表示207zだけでなく、危険のある部品と周囲の温度・線量・音量等の空間分布情報を、付加データ35から読み込んで、高温/高圧/高線量等の注意情報として設計3Dモデル31の仮想空間内に重畳表示してもよい。これにより、作業場での注意を要する空間範囲を可視化することができる。
図14は、図13の画面図に対し、ユーザが行う各種操作を表示画面に反映させたときの画面図である。
まず、図13の高温注意の表示207zを見たユーザは、その対象であるバルブシンボル207yをマウスポインタ210でクリックしたとする。その場合、接続強調部23は、クリックされたバルブシンボル207yを起点として、その起点の部品と機能的接続関係を有する周囲の部品を系統図データ33から取得する。ここでは、バルブ207aが装着されている配管207に加え、その配管207の接続先であるタンク203,204が取得されたとする。
そして、接続強調部23は、取得された各部品の強調結果として、クリックされたバルブシンボル207yと、強調配管線207xp、207ypと、強調配管207pと、強調タンク203p,204pとを接続後3Dモデル34として表示する。これにより、ユーザが点検対象などで注意を要する接続部品を容易に把握することができる。ここでの点検作業とは、例えば、ある配管を流れる流体に着目し、その上流から下流までを順に辿って、流体に漏れが無いかを確認する作業である。
また、接続強調部23は、機能的接続関係のある部品集合を強調するだけでなく、機能的接続関係の有無にかかわらず、一連の作業対象となる部品集合も強調表示してもよい。これにより、プラント内の各地に点在するバルブだけを対象とした点検作業など、作業対象となる部品集合を他の部品と区別して把握しやすくなる。
さらに、接続強調部23は、強調対象の部品集合として、部屋などの閉じられた空間における全ての作業対象となる部品を選択してもよい。これにより、部屋の端などで目立たない部品も把握させることができる。
また、空間表示システムでは、プラントの部品を表示するだけでなく、プラントの部品に対してユーザがあたかもその現場で操作をしているかのような体験を得ることもできる。例えば、クリックされたバルブシンボル207yに対して、コントローラ13のアナログスティックを旋回させる操作を入力することにより、バルブの開閉操作を実施し、その結果を画面に反映させることができる(符号207q)。このように、操作対象の部品を選択してから操作させることにより、遠隔地から効率的にプラントの状態を確認したり変更したりできる。
図15は、プラント部品の検索画面例である。表示装置15には、キーボード11からの文字入力を受け付けるテキストフィールド301と、マウス12のクリックを受け付ける検索ボタン302が用意されている。ユーザは、検索したい機器、配管部品などのID、名称などをテキストフィールド301に入力した後、検索ボタン302をクリックする。
画面制御部21は、テキストフィールド301に入力された検索キーを設計3Dモデル31から検索し、該当する部品303にカメラ視野をフォーカスし、部品303の輪郭を強調表示する。これにより、ユーザは、仮想空間内を探し回らなくても、即座に所望の部品303を参照することができる。
図16は、図15の検索画面の実写表示例である。設計3Dモデル31には、あらかじめ仮想空間のポリゴンデータと、現実空間(実写空間)で撮影されたデータとを対応付けておく。そして、画面制御部21は、図15の検索結果に該当する部品303の実写データが存在するときには、仮想空間のポリゴンデータに換えて、実写データを表示させてもよい。また、画面制御部21は、検索結果に限らず、仮想空間で実写データが存在する領域については、設計3Dモデル31として実写データを表示させてもよい。
さらに、部品置換部22は、S21で見づらい部品と判定された部品に対して、シンボルデータ304x、305xを上書きする置換後3Dモデル32を作成してもよい。
これにより、ポリゴンデータよりも臨場感のある実写データを参照させることで、ユーザは現場で作業するときの雰囲気をより具体的に体感することができる。
以上説明した本実施形態では、図5に示したように、あらかじめ現在のカメラ視野から見やすい領域と、見づらい領域とをあらかじめ定義しておく。そして、部品置換部22は、設計3Dモデル31のうちの見づらい領域の部品については系統図データ33のシンボルなどの簡易的な図形に置き換えて置換後3Dモデル32として表示する。
これにより、見やすい領域のポリゴンの立体形状は残しつつ、現在の視野から見づらい領域についてもユーザに何が存在するかを適切に把握させることができる。また、簡易的な図形は描画コストが少なくて済むので、1画面上に多くの部品を描画できたり、描画回数(フレームレート)を向上させたりすることで、VR体験の質を高めることができる。
さらに、本実施形態では、図14に示したように、ある部品に着目すると、接続強調部23は、その部品と接続関係を有する周囲の部品を強調表示するための接続後3Dモデル34を作成する。この接続関係は、事前に系統図データ33で定義された機能的接続関係である。これにより、複数の配管が空間内を複雑に走査して立体的な認識が困難な状況であっても、作業者は、作業対象となる部品群や要注意の部品群を強調表示から適切に読み取ることができる。
なお、前記の部品置換部22や接続強調部23による設計3Dモデル31のデータ加工処理は、空間表示装置2が情報処理として計算するものなので、専門家にデータ加工作業を委託する必要がなくなる。
以上により、単に仮想空間の内部を歩くVR体験では無く、仮想空間の内部で各種作業を行うのに役立つVR体験を得ることができる。これにより、空間表示システムで充分な事前体験を得たユーザは、その後の実際のプラント建設・運転・保守・廃止措置の各工程を円滑に実施できることが期待される。
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。
また、前記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、IC(Integrated Circuit)カード、SDカード、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
さらに、各装置を繋ぐ通信手段は、無線LANに限定せず、有線LANやその他の通信手段に変更してもよい。
2 空間表示装置
11 キーボード
12 マウス
13 コントローラ
14 HMD
15 表示装置
21 画面制御部
22 部品置換部(部品表示制御部)
23 接続強調部(接続表示制御部)
3 データベース
31 設計3Dモデル
32 置換後3Dモデル
33 系統図データ
34 接続後3Dモデル
35 付加データ

Claims (7)

  1. 仮想空間に表示される立体形状データは、その構成要素である部品ごとに検索キーとなる識別情報が定義されており、
    所定のカメラ視野から視認した前記立体形状データを仮想空間として表示するとともに、前記所定のカメラ視野の更新に連動して仮想空間の表示内容も更新する画面制御部と、
    前記所定のカメラ視野からの視認が良好な仮想空間内の第1領域と、その第1領域以外の領域である仮想空間内の第2領域とに区分しておき、仮想空間内に配置する各部品について、前記第1領域内に位置する部品の表示形態と、前記第2領域内に位置する部品の表示形態とを異なる形態とする部品表示制御部と、を有し、
    前記画面制御部は、入力された検索キーに合致する部品を前記立体形状データから検索し、その検索結果である部品を視認させるように前記所定のカメラ視野を変更することを特徴とする
    空間表示装置。
  2. 前記部品表示制御部は、前記所定のカメラ視野の起点となるカメラ位置からの距離が所定距離よりも短い領域を前記第1領域とし、仮想空間内の距離が所定距離よりも長い領域を前記第2領域とすることを特徴とする
    請求項1に記載の空間表示装置。
  3. 前記部品表示制御部は、前記所定のカメラ視野におけるカメラの向きが正面方向から所定角度の範囲内にあるビューポートを形成し、前記ビューポートの範囲内を前記第1領域とし、前記ビューポートの範囲外を前記第2領域とすることを特徴とする
    請求項1に記載の空間表示装置。
  4. 前記画面制御部は、仮想空間内に位置する部品が選択されると、その選択された部品に対する操作内容を仮想空間の表示内容に反映させることを特徴とする
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の空間表示装置。
  5. 前記画面制御部は、仮想空間内に表示する付加データとして、仮想空間内に存在する要素の空間分布情報を表示することを特徴とする
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の空間表示装置。
  6. 仮想空間に表示される前記立体形状データは、その構成要素である部品ごとに他の部品との接続関係が定義されており、
    前記空間表示装置は、さらに、所定の部品が選択されると、所定の部品に加え、その部品と接続関係を有する他の部品集合を強調表示する接続表示制御部を有することを特徴とする
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の空間表示装置。
  7. 仮想空間に表示される立体形状データは、その構成要素である部品ごとに検索キーとなる識別情報が定義されており、
    空間表示装置は、画面制御部と、部品表示制御部とを有しており、
    前記画面制御部は、所定のカメラ視野から視認した前記立体形状データを仮想空間として表示するとともに、前記所定のカメラ視野の更新に連動して仮想空間の表示内容も更新し、
    前記部品表示制御部は、前記所定のカメラ視野からの視認が良好な仮想空間内の第1領域と、その第1領域以外の領域である仮想空間内の第2領域とに区分しておき、仮想空間内に配置する各部品について、前記第1領域内に位置する部品の表示形態と、前記第2領域内に位置する部品の表示形態とを異なる形態とし、
    前記画面制御部は、入力された検索キーに合致する部品を前記立体形状データから検索し、その検索結果である部品を視認させるように前記所定のカメラ視野を変更することを特徴とする
    空間表示方法。
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