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JP6874401B2 - 感光性樹脂組成物とそれにより生成される樹脂膜及び樹脂膜を備える電子装置 - Google Patents
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JP6874401B2 - 感光性樹脂組成物とそれにより生成される樹脂膜及び樹脂膜を備える電子装置 - Google Patents

感光性樹脂組成物とそれにより生成される樹脂膜及び樹脂膜を備える電子装置 Download PDF

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Description

本発明は、感光性樹脂組成物とそれにより生成される樹脂膜及び樹脂膜を備える電子装置に関する。
これまで、感光性樹脂組成物の分野では、パターンの微細化に伴うレジストパターン高精度化を目的として様々な技術が開発されている。この種の技術としては、例えば、特許文献1に記載の技術が挙げられる。同文献には、特定の重合体及び特定の酸発生体を含有する感放射線性樹脂組成物が記載されている。そして、重合体が、N−(t−ブチルオキシカルボニルメチル)マレイミド、N−(1−メチル−1−シクロペンチルオキシカルボニルメチル)マレイミド、または、N−(2−エチル−2−アダマンチルオキシカルボニルメチル)マレイミドである構造単位(I)と、2−ノルボルネンである構造単位(II)とを有することで、線幅のガタつきの小ささを示すLWR(Line Width Roughness)性能及び欠陥抑制性に優れる、と記載されている(特許文献1)。
特許文献1には、上記重合体の合成に、ラジカル重合開始剤として、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を用いることが記載されている(特許文献1の実施例1から3)。
特開2015−184458号公報
しかしながら、本発明者が感光性樹脂組成物の耐熱性及び耐薬品性について検討した結果、上記特許文献1に記載の感放射線性樹脂組成物は、耐熱性及び耐薬品性の観点で、更なる改善の余地があることが判明した。本発明は、樹脂膜としたときに耐熱性及び耐薬品性を向上させた感光性樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、架橋に寄与する分子構造を、共重合体の分子構造に導入し、感光性樹脂組成物の耐熱性及び耐薬品性を向上させることを考えた。
そこで、本発明者が従来の共重合体について検討した結果、共重合体の末端に、架橋剤と反応する官能基を導入することが有効であることを見出した。
その結果、これらの官能基と架橋剤とを反応させ、架橋剤を介した架橋構造を形成することが、感光性樹脂組成物の耐熱性及び耐薬品性等の向上に寄与することを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、
下記一般式(1)で示される共重合体と、
架橋剤と、
感光剤と、
を含む、ポジ型感光性樹脂組成物、が提供される。
Figure 0006874401
(一般式(1)中、
lおよびmはそれぞれ、共重合体中における、A及びBのモル含有率を示し、
l+m=1であり、0.1≦l≦0.9、0.1≦m≦0.9であり、
Aは、一般式(A2)により示される構造単位を含み、
Bは下記一般式(B1)、一般式(B2)、式(B3)、式(B4)、式(B5)または一般式(B6)により示される構造単位の1種以上を含み、
Xは前記架橋剤と反応する官能基を含む炭素数1以上30以下の有機基であり、
Yは水素または炭素数1以上30以下の有機基である。)
Figure 0006874401
(一般式(A1)中、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1以上30以下の有機基である。ただし、カルボキシル基を除く。
は0、1または2である。)
Figure 0006874401
(一般式(A2)中、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1以上30以下の有機基であって、
、R、RおよびRに少なくとも1つのカルボキシル基を含み、
は0、1または2である。)
Figure 0006874401
(一般式(B1)中、Rは、炭素数1以上30以下の有機基である。)
Figure 0006874401
(一般式(B2)中、R10及びR11は、それぞれ独立して炭素数1以上30以下の有機基である。)
Figure 0006874401
Figure 0006874401
Figure 0006874401
Figure 0006874401
(一般式(B6)中、R12は炭素数1以上30以下の有機基である。)
また、本発明によれば、上記ポジ型感光性樹脂組成物からなる樹脂膜が提供される。
さらに、本発明によれば、上記樹脂膜の硬化膜を備える電子装置が提供される。
本発明によれば、樹脂膜としたときに耐熱性及び耐薬品性を向上させた感光性樹脂組成物を提供する。
本実施形態に係る電子装置の一例を示す断面図である。
以下、本実施形態について、適宜図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、特定の構造の共重合体と、架橋剤と、感光剤とを含む。
電子装置に用いられる樹脂膜を形成する感光性樹脂組成物の分野において、感光性樹脂組成物には様々な特性が求められている。例えば、再配線層として樹脂膜を用いた電子装置は、電子装置の信頼性を向上する観点から、再配線層の耐熱性及び耐薬品性を向上することが求められている。したがって、このような樹脂膜を形成する感光性樹脂膜は、耐熱性及び耐薬品性を向上することが求められている。
ここで、感光性樹脂組成物に用いられる共重合体として、ノルボルネン型モノマーに由来する構造単位と、無水マレイン酸、無水マレイン酸誘導体、マレイミド及びマレイミド誘導体からなる群より選択される1種以上の構造単位とを含む共重合体がある。本発明者は、該共重合体を含む感光性樹脂組成物の耐熱性及び耐薬品性をさらに向上させるために、該共重合体の分子構造について検討した。
まず、本発明者は、一部のノルボルネン型モノマーに由来する構造単位について、側鎖にカルボキシル基を導入することを考えた。すなわち、共重合体を、側鎖にカルボキシル基を含むノルボルネン型モノマーに由来する構造単位を含むものとすることを考えた。そして、上記共重合体と、架橋剤と、感光剤とを含む感光性樹脂組成物において、上記共重合体のカルボキシル基と、架橋剤とを反応させ、架橋構造を形成することを試みた。このような架橋構造を形成することによって、感光性樹脂組成物中の架橋密度を上昇でき、耐熱性及び耐薬品性が向上できると推測された。
しかしながら、共重合体において、ノルボルネン型モノマーに由来する構造単位の側鎖に架橋構造を形成するだけでは、感光性樹脂組成物の耐熱性及び耐薬品性は、求められる水準に対してまだ不十分であった。詳細なメカニズムは定かではないが、ノルボルネン型モノマーに由来する構造単位の側鎖に架橋構造を形成すると、ノルボルネン型の構造に由来した、分子軌道の立体障害が生じると推測される。これにより、共重合体の分子鎖は、耐熱性及び耐薬品性を向上する観点から、架橋構造によって適切に束縛されないと考えられる。
そこで、本発明者が、上記共重合体の分子構造についてさらに検討したところ、共重合の末端に活性水素を有する官能基を設けることで、耐熱性及び耐薬品性を向上できることを見出した。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、共重合体と、架橋剤と、感光剤と、を含む、ここで、共重合体の末端は架橋剤と反応する官能基を含む。また、該共重合体は、ノルボルネン型モノマーに由来する構造単位と、無水マレイン酸、無水マレイン酸誘導体、マレイミド及びマレイミド誘導体からなる群より選択される1種以上の構造単位とを含む。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物において、耐熱性及び耐薬品性が向上する理由は、詳細なメカニズムは定かではないが、以下のように推測される。上記共重合体末端の官能基が、架橋剤と反応することで、共重合体のノルボルネン型構造単位による立体障害を緩和しつつ、架橋構造を形成できると推測される。これにより、共重合体の分子鎖が強固に束縛される。したがって、共重合体の分子鎖のミクロブラウン運動が抑制され、感光性樹脂組成物の耐熱性が向上する。さらに、架橋構造が密に形成されることで、溶媒などの薬品の分子が共重合体内に侵入することを防ぎ、感光性樹脂組成物と薬品との反応性を低下させる。以上より、本実施形態の感光性樹脂組成物は、耐熱性及び耐薬品性を向上できると推測される。
以下、本実施形態の感光性樹脂組成物の各成分について説明する。
(共重合体)
まず、本実施形態に係る共重合体について説明する。
本実施形態に係る共重合体は、下記一般式(1)で示されるものである。
Figure 0006874401
(一般式(1)中、
lおよびmはそれぞれ、共重合体中における、A及びBのモル含有率を示し、
l+m=1であり、
Aは下記一般式(A1)または一般式(A2)により示される構造単位の1種以上を含み、
Bは下記一般式(B1)、一般式(B2)、式(B3)、式(B4)、式(B5)または一般式(B6)により示される構造単位の1種以上を含み、
Xは前記架橋剤と反応する官能基を含む炭素数1以上30以下の有機基であり、
Yは水素または炭素数1以上30以下の有機基である。)
上記共重合体の配列は限定されず、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体または周期共重合体などが選択できる。
共重合体における、上記Aの構造単位と、上記Bの構造単位との組成比について説明する。共重合体中における、上記Aの構造単位のモル含有率(mol%)をl、上記Bの構造単位のモル含有率(mol%)をm、l+m=1とした場合、例えば、lの数値範囲は0.1≦l≦0.9であることが好ましい。また、mの数値範囲は0.1≦m≦0.9であることが好ましい。
上記一般式(1)によって示される共重合体において、Aは、下記一般式(A1)によって示される、側鎖にカルボキシル基を有さないノルボルネン型モノマーに由来する構造単位、または、下記一般式(A2)によって示される、R〜Rに少なくとも1つのカルボキシル基を有するノルボルネン型モノマーに由来する構造単位を含む。
Aは下記一般式(A2)によって示される構造単位を含むことが好ましい。これにより、下記一般式(A2)の側鎖R〜Rのカルボキシル基と、架橋剤とを反応させることができる。したがって、共重合体末端の架橋構造に加えて、側鎖のカルボキシル基を介して架橋構造が形成される。これにより、立体障害を緩和して適切な架橋構造を形成しつつ、架橋密度を向上できる。したがって、感光性樹脂組成物の耐熱性及び耐薬品性を向上できる。
また、Aは、下記一般式(A1)によって示される構造単位及び下記一般式(A2)によって示される構造単位を含むことがさらに好ましい。これにより、共重合体の酸価を制御することができ、所望の共重合体または感光性樹脂組成物の特性にあわせて、任意のアルカリ可溶性を実現することが可能となる。
Figure 0006874401
(一般式(A1)中、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1以上30以下の有機基である。ただし、カルボキシル基を除く。
は0、1または2である。)
Figure 0006874401
(一般式(A2)中、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1以上30以下の有機基であって、
、R、RおよびRに少なくとも1つのカルボキシル基を含み、
は0、1または2である。)
本実施形態において、上記一般式(A1)中のR〜R、及び、上記一般式(A2)中のR〜Rを構成する水素または炭素数1以上30以下の有機基は、それぞれ独立して、その構造中にO、N、S、PおよびSiから選択される1以上の原子を含んでいてもよい。
さらに本実施形態において、R、R、RおよびRを構成する有機基は、いずれも酸性官能基を有しないものとすることができる。これにより、共重合体中における酸価の制御を容易にすることができる。
本実施形態において、上記一般式(A1)中のR〜R、及び、上記一般式(A2)中のR〜Rは、それぞれ独立して、水素または炭素数1以上30以下の有機基であり、水素または炭素数1以上15以下の有機基であることが好ましく、水素又は炭素数1以上10以下の有機基であることがより好ましい。
本実施形態において、上記一般式(A1)中のR〜R、及び、上記一般式(A2)中のR〜Rを構成する有機基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、シクロアルキル基、アルコキシ基およびヘテロ環基が挙げられる。
アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、およびデシル基が挙げられる。アルケニル基としては、例えばアリル基、ペンテニル基、およびビニル基が挙げられる。アルキニル基としては、エチニル基が挙げられる。アルキリデン基としては、例えばメチリデン基、およびエチリデン基が挙げられる。アリール基としては、例えばトリル基、キシリル基、フェニル基、ナフチル基、およびアントラセニル基が挙げられる。アラルキル基としては、例えばベンジル基、およびフェネチル基が挙げられる。アルカリル基としては、例えばトリル基、キシリル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、例えばアダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、およびシクロオクチル基が挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、イソブトキシ基及びt−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基が挙げられる。ヘテロ環基としては、例えばエポキシ基、およびオキセタニル基が挙げられる。
本実施形態において、上記一般式(A1)中のa、及び、上記一般式(A2)中のaは、それぞれ独立して、0、1または2であり、0または1であってもよく、0であってもよい。
本実施形態において、上記一般式(A1)中、R、R、R及びRを構成する有機基は、例えば、カルボン酸無水物基を含んでもよい。この場合、RまたはRと、RまたはRと、がカルボン酸無水物基を介して結合し、カルボン酸無水物基を介した環状構造を形成することが好ましい。
上記一般式(A1)が、上述したカルボン酸無水物を介した環状構造を有する場合、該環状構造の一部を加水分解によって開環することで、カルボキシル基を形成し、上記一般式(A2)とすることができる。これにより、共重合体のノルボルネン型モノマーに由来する構造単位の側鎖におけるカルボキシル基の量を調節することができる。したがって、より適切な架橋構造を形成することができる。
具体的な上記加水分解の方法としては、限定されず、カルボン酸無水物基を介した環状構造に応じて従来公知の方法を用いることができる。例えば、共重合体を含む溶液に、メタノール、エタノールなどのアルコールまたは水を加えて、加熱する方法が挙げられる。
本実施形態において、上記一般式(A2)中、R、R、R及びRに少なくとも1つのカルボキシル基を含む。これにより、カルボキシル基の活性水素が、架橋剤と反応し、共重合体に架橋構造をさらに形成する。すなわち、共重合体において、主鎖であるノルボルネン型モノマーに由来する構造単位の側鎖に架橋構造を形成する。これにより、架橋密度を向上することができる。したがって、耐熱性及び耐薬品性をさらに向上することができる。
また、本実施形態において、上記一般式(A2)中、R、R、R及びRに含むカルボキシル基の数は制限されるものではなく、少なくとも1つのカルボキシル基を含んでもよく、2つ以上のカルボキシル基を含んでもよい。カルボキシル基の数を適宜調整することで、任意の架橋構造を形成し、また、酸価を調整することによって任意のアルカリ可溶性を実現することが可能となる。
また、上記一般式(1)によって示される共重合体において、Bは、下記一般式(B1)、下記一般式(B2)、下記式(B3)、下記式(B4)、下記式(B5)または下記一般式(B6)により示される構造単位の1種以上を含む。
Figure 0006874401
(一般式(B1)中、Rは、炭素数1以上30以下の有機基である。)
Figure 0006874401
(一般式(B2)中、R10及びR11は、それぞれ独立して炭素数1以上30以下の有機基である。)
Figure 0006874401
Figure 0006874401
Figure 0006874401
Figure 0006874401
(一般式(B6)中、R12は、炭素数1以上30以下の有機基である。)
Bは、上記式(B5)または上記一般式(B6)によって示される構造単位を含むことが好ましく、Bは上記一般式(B6)によって示される構造単位を含むことがより好ましい。これにより耐熱性及び耐薬品性を向上し、さらに、感度を維持することができる。
上記一般式(B1)、一般式(B2)および一般式(B6)中のR〜R12を構成する炭素数1以上30以下の有機基は、その構造中にO、N、S、PおよびSiから選択される1以上の原子を含んでいてもよい。
さらに本実施形態において、R〜R12を構成する有機基は、いずれもカルボキシル基などの酸性官能基を有しないものとすることができる。これにより、共重合体中における酸価の制御を容易にすることができる。
本実施形態において、上記一般式(B1)、一般式(B2)および一般式(B6)中のR〜R12は、それぞれ独立して、炭素数1以上30以下の有機基であり、炭素数1以上15以下の有機基であることが好ましく、炭素数1以上10以下の有機基であることがより好ましく、炭素数1以上6以下の有機基であることが一層好ましい。
本実施形態において、上記一般式(B1)、一般式(B2)および一般式(B6)中のR〜R12を構成する有機基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、シクロアルキル基、アルコキシ基およびヘテロ環基が挙げられる。
アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、およびデシル基が挙げられる。アルケニル基としては、例えばアリル基、ペンテニル基、およびビニル基が挙げられる。アルキニル基としては、エチニル基が挙げられる。アルキリデン基としては、例えばメチリデン基、およびエチリデン基が挙げられる。アリール基としては、例えばトリル基、キシリル基、フェニル基、ナフチル基、およびアントラセニル基が挙げられる。アラルキル基としては、例えばベンジル基、およびフェネチル基が挙げられる。アルカリル基としては、例えばトリル基、キシリル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、例えばアダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、およびシクロオクチル基が挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、イソブトキシ基及びt−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基が挙げられる。ヘテロ環基としては、例えばエポキシ基、およびオキセタニル基が挙げられる。
上記一般式(1)によって示される共重合体において、Xは、架橋剤と反応する官能基を含む有機基である。これにより、共重合体の少なくとも一方の末端において、架橋構造を形成することができる。
上記一般式(1)によって示される共重合体において、Xは、架橋剤と反応する官能基を含む炭素数1以上30以下の有機基であってもよく、炭素数1以上15以下の有機基であることが好ましく、炭素数1以上10以下の有機基であることが更に好ましく、炭素数1以上8以下の有機基であることが一層好ましく、炭素数1以上7以下の有機基であることが殊更好ましい。
Xが含む架橋剤と反応する官能基としては、限定されるものではないが、活性水素を含むものであることが好ましい。これにより、感光性樹脂組成物としての性能を損なうことなく、Xの官能基が架橋剤と架橋反応を起こし、架橋構造を形成することが可能となる。
Xが含む、活性水素を含む官能基としては、親水性の官能基であることが好ましい。これにより、架橋剤との反応性を適切に発揮ことができる。したがって、好適な架橋構造を形成することができる。
具体的な活性水素を含む親水性の官能基としては、例えば、カルボキシル基;一級アミノ基、二級アミノ基などのアミノ基;ヒドロキシル基;イミダゾール基、イミダゾリン基などの含窒素複素環基;エステル基、アミド基などの加水分解により酸性基を形成する官能基を挙げることができる。これらの中から、1種以上を含むことができる。
これらのなかでも、カルボキシル基、一級アミノ基、二級アミノ基、ヒドロキシル基、イミダゾリン基、エステル基及びアミド基から成る群より選択される1種以上を含むことが好ましく、カルボキシル基、一級アミノ基及び二級アミノ基から成る群より選択される1種以上を含むことがさらに好ましい。これにより、感光性樹脂組成物としての性能を保ったまま、架橋剤と架橋反応を起こすことが可能となる。また、Xが架橋剤と反応する官能基としてカルボキシル基を含む場合、共重合体と架橋剤との反応性を調節することができる。これにより、適切な架橋構造を作製することができ、未反応の活性水素を生じさせないという点で好適である。
ここで、Xは、ラジカル重合開始剤に由来する構造単位を含んでもよく、ラジカル重合開始剤に由来する構造単位でもよい。これは、上記一般式(1)によって示される共重合体を合成する際、重合開始剤としてラジカル重合開始剤を用いる場合、ラジカル重合開始剤の構造に由来してXを形成することができるためである。これにより、任意のラジカル重合開始剤を選択することにより、Xとして任意の構造を備える共重合体を合成することができる。
なお、Xがラジカル重合開始剤に由来する構造単位を含むことは、例えば、H−NMR測定のスペクトルデータにより同定することができる。
上記ラジカル重合開始剤に由来するXの構造としては、限定されるものではないが、具体的には、下記式(X1)から下記式(X5)を挙げることができる。
Xにおける、ラジカル重合開始剤に由来する構造は、下記式(X1)、式(X2)、式(X3)、式(X4)及び式(X5)からなる群で示される1種または2種以上を含むことが好ましい。これは、下記式(X1)〜式(X5)の構造が架橋に寄与することで、より効果的に立体障害を緩和することができるため、より強固な架橋構造を形成することができるためと推測される。
これらの中でも、下記式(X1)または式(X2)を含むことがより好ましい。これにより、耐熱性及び耐薬品性をさらに向上することができる。
Figure 0006874401
Figure 0006874401
Figure 0006874401
Figure 0006874401
Figure 0006874401
上記式(X1)で表される構造は、例えば、ラジカル重合開始剤である4,4'−アゾビス(4−シアノ吉草酸)を開裂することで形成することができる。上記式(X2)で表される構造は、例えば、ラジカル重合開始剤である2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]を開裂することで形成することができる。上記式(X3)で表される構造は、例えば、ラジカル重合開始剤である2,2'−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチル]を開裂することで形成することができる。上記式(X4)で表される構造は、例えば、ラジカル重合開始剤である2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)を開裂することで形成することができる。上記式(X5)で表される構造は、例えば、ラジカル重合開始剤である2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]を開裂することで形成することができる。
上記一般式(1)によって示される共重合体において、Yは水素又は炭素数1以上30以下の有機基であり、水素または炭素数1以上15以下の有機基であることが好ましく、水素または炭素数1以上10以下の有機基であることが更に好ましく、水素または炭素数1以上6以下の有機基であることが一層好ましく、水素または炭素数1以上4以下の有機基であることが殊更好ましい。
Yは、ラジカル重合開始剤に由来する構造単位、水素、または、連鎖移動剤に由来する構造単位を含んでもよく、ラジカル重合開始剤に由来する構造単位、水素、または、連鎖移動剤に由来する構造単位であってもよい。
これは、上記一般式(1)によって示される共重合体を合成する際、重合開始剤としてラジカル重合開始剤を用いる場合、共重合体の重合反応であるラジカル連鎖反応の停止反応によってYを形成することができるためである。
ラジカル連鎖反応の停止反応について説明する。ラジカル連鎖反応の停止反応は、ラジカル連鎖反応における共重合体の成長末端、すなわち、成長する共重合体のラジカル部分において、再結合停止または不均化停止と呼ばれる反応機構によって生じる。なお、ラジカル連鎖反応において再結合停止及び不均化停止は競い合って起こる。
上記再結合停止は、2つの上記成長する共重合体のラジカル同士が反応する停止反応である。これにより、例えば、n量体の成長する共重合体と、m量体の成長する共重合体が再結合停止を起こす場合、n+m量体の共重合体が生成し、ラジカル連鎖反応は停止する。再結合停止を起こした共重合体のX及びYは、ラジカル重合開始剤に由来する構造単位を含む。すなわち、再結合停止を起こした共重合体において、Yにおける上記ラジカル重合開始剤に由来する構造単位は、上述したXのラジカル重合開始剤に由来する構造単位と同様である。
上記不均化停止は、成長する共重合体のラジカルが、他の成長する共重合体、または、溶媒などの分子に移動する停止反応である。これにより、不均化停止を起こした共重合体において、Xは上述したラジカル重合開始剤に由来する構造単位であり、Yは水素である。
また、共重合体の合成時に、連鎖移動剤を用いた場合、重合反応であるラジカル連鎖反応において、連鎖移動反応が生じる。連鎖移動反応を起こした共重合体において、共重合体のXは上述したラジカル重合開始剤に由来する構造単位であり、Yは連鎖移動剤に由来する構造単位である。
なお、Yが連鎖移動剤に由来する構造であることは、例えば、連鎖移動剤の添加量と重量平均分子量との関係によって確認することができる。
上記一般式(1)によって示される共重合体において、Yは、架橋剤と反応する官能基を含んでもよい。Yが架橋剤と反応する官能基を含む場合、共重合体の両末端において架橋構造を形成することができる。両方の末端において架橋構造を形成する共重合体は、片方の末端に架橋剤と反応する官能基を含む共重合体と比べて、強固な架橋構造を形成することができる。これにより、耐熱性及び耐薬品性を向上することができる。
また、Yが含む架橋剤と反応する官能基としては、限定されるものではないが、活性水素を含む官能基であることが好ましい。これにより、Xが活性水素を含む官能基を含む場合、Xの該官能基及び架橋剤が起こす反応と同様の反応機構によって、Yが含む架橋剤と反応する官能基及び架橋剤が架橋反応を起こす。したがって、共重合体の両方の末端で均一な反応性を生じさせることができ、架橋構造をより強固に形成することができる。
Yの上記活性水素を含む官能基としては、親水性の官能基であることが好ましい。これにより、架橋剤との反応性を適切に発揮することができる。したがって、好適な架橋構造を形成することができる。
具体的な活性水素を含む親水性の官能基としては、カルボキシル基;一級アミノ基、二級アミノ基などのアミノ基;ヒドロキシル基;イミダゾール基、イミダゾリン基などの含窒素複素環基;エステル基、アミド基などの加水分解により酸性基を形成する官能基を挙げることができる。これらの中から、1種以上を含むことができる。
これらのなかでも、カルボキシル基、一級アミノ基、二級アミノ基、ヒドロキシル基、イミダゾリン基、エステル基及びアミド基から成る群より選択される1種以上を含むことが好ましく、カルボキシル基、一級アミノ基及び二級アミノ基から成る群より選択される1種以上を含むことがさらに好ましい。これにより、感光性樹脂組成物としての性能を損なうことなく、架橋剤と架橋反応を起こすことが可能となる。また、Yが架橋剤と反応する官能基としてカルボキシル基を含む場合、共重合体と架橋剤との反応性を調節することができる。これにより、適切な架橋構造を作製することができ、未反応の活性水素を生じさせないという点で不都合がない。
Xの含む架橋剤と反応する官能基及びYの含む架橋剤と反応する官能基は同一であることが好ましい。これにより、共重合体の両末端における反応性を均一にし、適切な架橋構造を形成することができる。
Yのラジカル重合開始剤に由来する構造単位としては、限定されるものではないが、Xのラジカル重合開始剤に由来する構造単位と同様にすることができる。
連鎖移動剤に由来するYの構造としては、限定されるものではないが、下記式(Y1)、式(Y2)式(Y3)、式(Y4)及び式(Y5)からなる群で示される構造単位の1種または2種以上を含むことが好ましい。これにより、耐熱性及び耐薬品性を向上することができる。これは、下記式(Y1)〜式(Y5)の構造単位が架橋に寄与することで、より効果的に立体障害を緩和することができるため、より強固な架橋構造を形成することができるためと推測される。
Figure 0006874401
Figure 0006874401
Figure 0006874401
Figure 0006874401
Figure 0006874401
上記式(Y1)及び式(Y2)で表される構造は、例えば、連鎖移動剤である2−{[(2−カルボキシエチル)スルファニルチオカルボニル]スルファニル}プロパン酸を用いることで形成できる。上記式(Y3)で表される構造は、例えば、連鎖移動剤であるトリチオ炭酸ビス{4−[エチル−(2−ヒドロキシエチル)カルバモイル]ベンジル}を用いることで形成できる。上記式(Y4)及び式(Y5)で表される構造は、例えば、連鎖移動剤である4−[(2−カルボキシエチルスルファニルチオカルボニル)スルファニル]−4−シアノペンタン酸を用いることで形成できる。
Yは、連鎖移動剤に由来する構造を含んでもよい。これは、上記一般式(1)によって示される共重合体を合成する際、連鎖移動剤の構造に由来してYの構造を形成することができるためである。
X及びYは、架橋剤と反応する官能基として、それぞれ、カルボキシル基を含むことが好ましい。これにより、詳細なメカニズムは定かではないが、架橋剤との反応性を、共重合体の両末端で同程度にすることが可能になり、より密な架橋構造を形成することが可能になる。
本実施形態に係る共重合体のMw(重量平均分子量の下限値は、適切な架橋構造を形成する観点から、例えば、2000以上でもよく、2500以上であることが好ましく、3000以上であることが更に好ましい。また下限値と同様の観点から、共重合体のMwの上限値は、例えば、12000以下でもよく、11000以下であることが好ましく、10000以下であることが更に好ましい。
また、本実施形態に係る共重合体の多分散度の上限値は、共重合体の分子鎖毎の物性を均一にし、共重合体を含む感光性樹脂組成物からなる樹脂膜の形状を良好なものにする観点から、例えば、2.5以下であって、2.2以下とするのが好ましく、2.0以下とするのが更に好ましく、1.5以下とするのが一層好ましい。また、上限値と同様の観点から、共重合体の多分散度の下限値は、例えば、1.0以上とすることが好ましい。
なお、多分散度はMw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)によって表され、分子量分布の幅を示す分散度を意味する。
なお、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、および分子量分布(Mw/Mn)は、例えばGPC測定により得られる標準ポリスチレン(PS)の検量線から求めた、ポリスチレン換算値を用いる。測定条件は、例えば以下の通りである。
東ソー社製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー装置HLC−8320GPC
カラム:東ソー社製TSK−GEL Supermultipore HZ−M
検出器:液体クロマトグラム用RI検出器
測定温度:40℃
溶媒:THF
試料濃度:2.0mg/ミリリットル
本実施形態に係る共重合体は、例えばGPC(Gel Permeation Chromatography)により得られる分子量分布曲線において、分子量1000以下におけるピーク面積が、全体の1%以下としてもよい。
このように、GPCにより得られる分子量分布曲線の分子量1000以下におけるピーク面積の比率を上記範囲とすることにより、共重合体を含む樹脂組成物からなる膜のパターン形状を良好なものとすることができる。そのため、当該膜を永久膜として備える液晶表示装置、固体撮像素子については、その動作信頼性を向上させることが可能となる。
なお、共重合体における低分子量成分の量の下限は、限定されない。しかし、本実施形態に係る共重合体は、GPCにより得られる分子量分布曲線において分子量1000以下におけるピーク面積が全体の0.01%以上である場合を許容するものである。
なお、共重合体中における低分子量成分量は、例えばGPC測定により得られた分子量に関するデータに基づき、分子量分布全体の面積に占める、分子量1000以下に該当する成分の面積総和の割合から算出される。
(共重合体の製造方法)
本実施形態に係る共重合体は、例えば、以下のように製造される。
まず、重合工程(S1)によって、共重合体を重合する。次いで、低分子量成分除去工程(S2)によって、低分子量成分を除去し、共重合体を主成分とする共重合体を得る。
さらに、モノマーBが、無水マレイン酸を含む場合、上記重合工程(S1)の後、上記低分子量成分除去工程(S2)の前に、開環工程(S3)及び洗浄工程(S4)を行ってもよい。開環工程(S3)によって、共重合体における、無水マレイン酸単位の一部を開環する。また、洗浄工程(S4)によって、上記開環工程(S3)で開環に用いた塩基としての金属アルコキシド、または、アルコールおよび塩基としてのアルカリ金属の水酸化物由来の残留金属成分を洗浄する。
以下、各工程の詳細について説明する。
(重合工程(S1))
まず、共重合体を重合する重合工程について説明する。
はじめに、ノルボルネン型モノマーと、無水マレイン酸、マレイミド及びマレイミド誘導体からなる群より選択される1種以上と、を用意する。また、ノルボルネン型モノマーは1種を用意してもよいし、2種以上を用意してもよい。
上記一般式(1)で示される共重合体において、Aは、上記ノルボルネン型モノマー由来の構造単位となる。また、Bは、無水マレイン酸、マレイミド及びマレイミド誘導体からなる群より選択される1種以上由来の構造単位となる。
モノマーAとしては、下記式(2)で示されるモノマーA1または下記式(3)で示されるモノマーA2を用いることができる。モノマーAとしてはモノマーA1またはモノマーA2を含んでもよいし、モノマーA1及びモノマーA2を含んでもよい。
なお、下記式(2)において、R〜Rは、上述した一般式(A1)のR〜Rと同様とすることができる。また、下記式(3)において、R〜Rは上述した一般式(A2)のR〜Rと同様とすることができる。
Figure 0006874401
(式(2)中、R、R、R、Rおよびaは、上記一般式(A1)と同様である。)
上記式(2)で示されるモノマーA1としては、具体的には、ノルボルネン、ノルボルナジエン、ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン(慣用名:2−ノルボルネン)、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5−デシル−2−ノルボルネン、5−アリル−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−エチニル−2−ノルボルネン、5−ベンジル−2−ノルボルネン、5−フェネチル−2−ノルボルネン、2−アセチル−5−ノルボルネン、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物等が挙げられる。
上記式(2)で示されるモノマーA1としては、これらのうち1種または2種以上を使用できる。
Figure 0006874401
(式(3)中、R、R、R7、及びaは上記一般式(A2)と同様である。)
上記式(3)で示されるモノマーA2としては、具体的には、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸モノメチル及び5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸モノエチルなどが挙げられる。モノマーA2としては、これらのうち1種または2種以上を使用できる。中でも、架橋構造を形成する観点、及び、アルカリ可溶性制御の観点から、5−ノルボルネン−2−カルボン酸を使用することが好ましい。
モノマーBは無水マレイン酸、マレイミド及び下記式(4)で示されるマレイミド誘導体からなる群より選択される1種または2種以上のモノマーであって、マレイミド及び下記式(4)で示されるマレイミド誘導体からなる群より選択される1種または2種以上のモノマーであることが好ましく、下記式(4)で示されるマレイミド誘導体であることが更に好ましい。下記式(4)で示されるマレイミド誘導体を用いることで、耐熱性及び耐薬品性を向上させることができる。
また、下記式(4)において、R12は上記一般式(B6)のR12と同様とすることができる。
Figure 0006874401
(R12は、炭素数1以上30以下の有機基である。)
上記式(4)で示されるマレイミド誘導体としては、例えば、N−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(4−アミノフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−tert−ブチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N―(2―ヒドロキシエチル)マレイミド、N−メトキシカルボニルマレイミド、3−マレイミドプロピオン酸、4−マレイミド酪酸及び6−マレイミドヘキサン酸が挙げられる。これらのなかでも、N−メチルマレイミドを用いるのが好ましい。これにより、耐熱性、耐薬品性を向上させることができる。
次いで、モノマーAと、モノマーBとを付加重合して共重合体を合成する。
なお、モノマーA及びモノマーBとして、それぞれ1種または2種以上の種類のモノマーを用いることを制限するものではない。
付加重合の方法としては限定されないが、本実施形態においては、ラジカル重合開始剤を用いたラジカル重合により共重合体を合成する。
ラジカル重合開始剤を用いた付加重合することにより、モノマーAに由来する構造単位と、モノマーBに由来する構造単位とを備え、ラジカル重合開始剤に由来する末端を備える共重合体を合成することができる。
ここで、モノマーA1に由来する構造単位は上記一般式(A1)である。また、モノマーA2に由来する構造単位は上記一般式(A2)である。
さらに、モノマーBとして、無水マレイン酸、マレイミド、上記式(4)によって示されるマレイミド誘導体を用いることで、それぞれ、上記式(B3)、上記式(B5)、上記一般式(B6)の構造単位を有する共重合体を得ることができる。
共重合体中のモノマーAと、モノマーBとのモル比は、0.5:1〜1:0.5であることが好ましい。なお、上記0.5:1〜1:0.5とは、0.5:1及び1:0.5を含む。これらのなかでも、分子構造制御性向上の観点から、モル比は1:1であることが好ましい。
モノマーAと、モノマーBと、ラジカル重合開始剤とを溶媒に溶解し、その後、所定時間加熱することで、付加重合を進行させる。加熱温度は、例えば、50℃以上80℃以下であり、加熱時間は10時間以上20時間以下である。
なお、付加重合においては、連鎖移動剤などの添加剤を、感光性樹脂組成物に必要な性能に応じて加えることを制限するものではない。連鎖移動剤を添加することで、共重合体の末端構造を制御し、架橋剤と反応する官能基を共重合体末端に導入することが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、共重合体末端の一方であるXに、架橋剤と反応する官能基を導入するものであれば限定されず、アゾ化合物または過酸化物を用いることができる。これらの中でも、アゾ化合物を用いることが好ましい。
アゾ化合物としては、具体的には、4,4'−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2'−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチル]などのカルボキシル基を有するラジカル重合開始剤;2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]などのアミノ基を有するラジカル重合開始剤;2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]などのヒドロキシ基を有するラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの中でも、カルボキシル基を有するラジカル重合開始剤を用いることが好ましく、その中でも、4,4'−アゾビス(4−シアノ吉草酸)を用いることがさらに好ましい。これにより、耐熱性及び耐薬品性を向上することができる。
ラジカル重合開始剤の添加量(モル数)は、モノマーA及びモノマーBの合計モル数の1%以上10%以下とすることが好ましい。ラジカル重合開始剤の量を前記範囲内で適宜設定し、かつ、反応温度、反応時間を適宜設定することで、得られる共重合体の重量平均分子量(Mw)を調整することができる。
連鎖移動剤としては、限定されるものではないが、架橋剤と反応する官能基を含むものが好ましい。これにより、共重合体末端の一方であるYに架橋剤と反応する官能基を導入することができる。したがって、共重合体の両末端であるX及びYに、架橋剤と反応する官能基を含む共重合体の数を、該連鎖移動剤を用いない場合と比べて増やすことができる。なぜなら、上記停止反応に加えて、連鎖移動反応が生じ、再結合停止、不均化停止及び連鎖移動反応が競い合って起こるためである。これにより、架橋構造をより密に形成し、耐熱性及び耐薬品性を向上することができる。
このような、架橋剤と反応する官能基を含む連鎖移動剤としては、具体的には、2−{[(2−カルボキシエチル)スルファニルチオカルボニル]スルファニル}プロパン酸及び4−[(2−カルボキシエチルスルファニルチオカルボニル)スルファニル]−4−シアノペンタン酸などのカルボキシル基を有する連鎖移動剤、トリチオ炭酸ビス{4−[エチル−(2−ヒドロキシエチル)カルバモイル]ベンジル}などのヒドロキシル基を有する連鎖移動剤などが挙げられる。これらのなかでも、カルボキシル基を有する連鎖移動剤が好ましい。
連鎖移動剤の添加量(モル数)は、モノマーA及びモノマーBの合計モル数の1%以上10%以下とすることが好ましい。重合開始剤の量を前記範囲内で適宜設定し、かつ、反応温度、反応時間を適宜設定することで、得られる共重合体の重量平均分子量(Mw)を調整することができる。
溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン等のうち、1種または2種以上を使用することができる。
この重合工程により、モノマーAに由来する構造単位と、モノマーBに由来する構造単位とを備え、ラジカル重合開始剤に由来する末端を備える共重合体を合成することができる。
(低分子量成分除去工程(S2))
次に、共重合体と、残留モノマーおよびオリゴマー等の低分子量成分とが含まれた前記有機層を、濃縮した後、THF等の有機溶媒に再度溶解させる。そして、この溶液に、ヘキサンおよびメタノールを加えて、共重合体を含む共重合体を凝固沈殿させる。ここで、低分子量成分としては、残留モノマー、オリゴマー、さらには、重合開始剤等が含まれる。次いで、ろ過を行い、得られた凝固物を、乾燥させる。これにより、低分子量成分が除去された共重合体を主成分(主生成物)とする共重合体を得ることができる。
本実施形態においては、当該低分子量成分除去工程(S2)において、共重合体中における分子量1000以下の低核体含有率が1%以下になるまで抽出操作を繰り返すことが好ましい。これにより、共重合体中における低分子量成分の量を、硬化時における膜のパターン変形を抑制するために十分な程度に低減することができる。
なお、モノマーBが無水マレイン酸を含む場合、上記重合工程(S1)の後、上記低分子量成分除去工程(S2)の前に開環工程(S3)及び洗浄工程(S4)を行ってもよい。以下、説明する。
(開環工程(S3))
開環工程では、得られた共重合体において、無水マレイン酸に由来する構造単位のうち、一部の繰り返し単位を閉環した状態としながら、残りの繰り返し単位を開環する。これにより、共重合体中におけるカルボキシル基の量を調整することができる。すなわち、作製される共重合体における酸価の制御が可能となる。そして、酸価の制御をすることによって、感光性樹脂組成物のアルカリ可溶性を調整することができる。
本実施形態においては、共重合体の無水マレイン酸由来の繰り返し単位のうち、例えば50%以上の繰り返し単位を開環せずに、前記残りの繰り返し単位の環状構造(無水環)を開環する。すなわち、共重合体の開環率は、例えば50%未満である。なかでも、共重合体の無水マレイン酸由来の環状構造の繰り返し単位の全個数のうち、10%以上30%以下の繰り返し単位を開環することが好ましい。
ここで、無水マレイン酸由来の繰り返し単位の開環率は以下のようにして計測することができる。
開環前の共重合体の酸無水物構造における(C=O)のIR吸収強度(Abs1)を測定し、開環後の酸無水物構造における(C=O)のIR吸収強度(Abs2)より以下式にて開環率を算出する。
開環率(%)=(((Abs1)−(Abs2))/(Abs1))×100
なお、内部標準物質としてアセトニトリルを用いる。
具体的には、
(i)塩基としての金属アルコキシド
(ii)アルコールおよび塩基としてのアルカリ金属の水酸化物
のいずれか一方を、前記重合工程において、前記共重合体が重合された反応液に添加するとともに、メチルエチルケトン(MEK)等の有機溶媒をさらに添加し、40℃以上50℃以下で1時間以上5時間以下攪拌して、反応液L1を得る。反応液L1中では、共重合体の無水マレイン酸由来の繰り返し単位の一部の無水環が開環するとともに、開環することで形成された一部の末端がエステル化される。なお、残りの末端はエステル化されずに、金属塩構造となる。
本実施形態において、金属アルコキシドあるいはアルカリ金属の水酸化物のモル数は、重合工程で使用した無水マレイン酸のモル数の50%以下とすることが好ましい。なかでも、金属アルコキシドあるいはアルカリ金属の水酸化物のモル数は、重合工程で使用した無水マレイン酸のモル数の40%以下、10%以上とすることが好ましく、さらには、30%以下とすることが好ましい。このようにすることで、金属アルコキシドあるいはアルカリ金属の水酸化物の量を少なくすることができ、最終的に得られる共重合体中のアルカリ金属濃度を低減することができる。
共重合体中のアルカリ金属濃度を低減することで、この共重合体を使用したデバイスを形成した際に、金属イオンのマイグレートを抑制することができる。
前述した金属アルコキシドとしては、M(OR)で示されるもの(Mは1価の金属、Rは炭素数1以上30以下の有機基である。)が好ましい。金属Mとしては、アルカリ金属が挙げられ、なかでも、取り扱い性の観点からナトリウムが好ましい。Rとしては、例えば上記一般式(B1)におけるRと同様のものが挙げられる。
なお、金属アルコキシドとしては、異なるものを2種以上使用してもよい。ただし、製造安定性の観点からは、1種の金属アルコキシドを使用することが好ましい。
一方で、前述したように、共重合体の無水マレイン酸由来の構造体を(ii)アルコールおよび塩基としてのアルカリ金属の水酸化物の存在下で開環してもよい。
アルカリ金属の水酸化物としては、取り扱い性の観点から水酸化ナトリウムが好ましい。
アルコールとしては、1価のアルコール(ROH)が好ましい。有機基であるRは、前述したものを使用できる。なお、Rは炭素数1以上30以下であることが好ましい。
この開環工程(S3)で開環した無水マレイン酸由来の繰り返し単位は、以下の式(5)で示す構造となり、カルボキシル基の塩部分を有する構造となる。
Figure 0006874401
(Rは炭素数1以上30以下の有機基である。)
なお、(i)塩基としての金属アルコキシド、または、(ii)アルコールおよび塩基としてのアルカリ金属の水酸化物で共重合体を開環した場合、わずかではあるが下記一般式(B2)、下記式(6)で示す構造体が形成されることがある。なお、下記一般式(B2)において、R10、R11は上記Rと同じでもよい。
Figure 0006874401
(R10、R11は、それぞれ独立して炭素数1以上30以下の有機基である。)
Figure 0006874401
次いで、反応液L1に、塩酸あるいは蟻酸等の酸性水溶液を加えることで、共重合体を酸処理して、金属イオン(Na)をプロトン(H)と置換する。
上記式(5)、(6)で示される構造単位は、それぞれ、プロトン置換によって以下の(B1)、(B4)で示される構造単位になる。
Figure 0006874401
(上記一般式(B1)中、Rは炭素数1以上30以下の有機基である。)
Figure 0006874401
この開環工程(S3)では、共重合体の無水マレイン酸由来の繰り返し単位のうち、50%以上の繰り返し単位を開環しないことが好ましい。共重合体では、前述したように、無水マレイン環が開環して形成された一方の末端に,例えば、Naなどの金属が結合しているが、50%以上の繰り返し単位を開環しないことで、生成物である共重合体中に含まれる金属量を少なくすることができる。これにより、本実施形態で最終的に得られる共重合体中のアルカリ金属の量を低減することができ、この共重合体を用いた感光性樹脂組成物において所望の特性を発揮させることができる。
(洗浄工程(S4))
上記開環工程(S3)を行った場合、工程により得られた開環後の共重合体を含む溶液を、水と有機溶媒(例えば、メチルエチルケトン)との混合物で洗浄して、残留金属成分を除去する。開環後の共重合体、残留モノマーおよびオリゴマーは、有機層に移動する。その後、水層を除去する(第一の洗浄)。
その後、再度、有機層に、水と有機溶媒(例えば、メチルエチルケトン)との混合物を加えて、洗浄する(第二の洗浄)。
本実施形態においては、以上のような洗浄工程を、例えば、5回以上、より好ましくは10回繰り返す。また、洗浄工程に用いる水と有機溶媒の添加量を調節することで、洗浄工程1回によって、残留しているナトリウムの85%以上を取り除くことが好ましく、90%以上を取り除くことがより好ましい。これにより、開環後の共重合体中におけるアルカリ金属の濃度を、十分に低減することができる。また、これ以上の高効率で残留ナトリウムを取り除く場合、不必要に大量の水と有機溶媒とを用いることになるうえ、共重合体収率が低下してしまう可能性があるため好ましくない。
なお、開環後の共重合体中のアルカリ金属濃度が10ppm以下、好ましくは5ppm以下となるように洗浄工程(S4)を繰り返し行うことが好ましい。
(感光性樹脂組成物)
本実施形態において、感光性樹脂組成物は上記共重合体と、架橋剤と、感光剤とを含むことができる。本実施形態では、例えば、感光性樹脂組成物に含まれる各成分の種類や配合量、感光性樹脂組成物の調製方法を適切に選択することにより、上記架橋構造を制御することが可能である。
以下に、架橋剤と、感光剤と、について詳細を説明する。
(架橋剤)
本実施形態において、架橋剤は、共重合体の活性水素と反応する官能基を含む化合物であれば限定されるものでない。
上記共重合体の活性水素と反応する官能基としては、例えば、グリシジル基、オキセタニル基及びブロックイソシアネート基からなる群より選択される1種以上を含むことが好ましく、グリシジル基またはオキセタニル基を含むことがより好ましく、グリシジル基を含むことが一層好ましい。これにより、適切な架橋構造を形成することができる。
また、感光性樹脂組成物は、ブロックイソシアネート基を有する化合物、エポキシ化合物およびオキセタン化合物から選択される1種または2種以上を併用することもできる。
架橋剤として用いられるグリシジル基を有する化合物としては、例えば、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ビスフェノールA(又はF)のグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシシクロヘキサン)カルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサン)カルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタンジエンオキサイド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテルや、ダイセル社製のセロキサイド2021、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、セロキサイド8000、エポリードGT401などの脂環式エポキシ、2,2'−(((((1−(4−(2−(4−(オキシラン−2−イルメトキシ)フェニル)プロパン−2−イル)フェニル)エタン−1,1−ジイル)ビス(4,1−フェニレン))ビス(オキシ))ビス(メチレン))ビス(オキシラン)(たとえば、Techmore VG3101L(プリンテック社製))、エポライト100MF(共栄社化学工業社製)、エピオールTMP(日油社製)、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル(新日本理化社製、昭和電工社製等)などの脂肪族グリシジルエーテル、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ビス(グリシジルオキシ)−1,1'−ビフェニルなどの芳香族グリシジルエーテル、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(3−(オキシラン−2−イル・メトキシ)プロピル)トリ・シロキサン(たとえば、DMS−E09(ゲレスト社製))等のエポキシ樹脂を用いることができる。
また、たとえばLX−01(ダイソー社製)、jER1001、同1002、同1003、同1004、同1007、同1009、同1010、同828、jER825(商品名;三菱化学社製)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂、jER807(商品名;三菱化学社製)などのビスフェノールF型エポキシ樹脂、jER152、同154(商品名;三菱化学社製)、EPPN201、同202(商品名;日本化薬社製)などのフェノールノボラック型エポキシ樹脂、EOCN102、同103S、同104S、1020、1025、1027(商品名;日本化薬社製)、jER157S70(商品名;三菱化学社製)などのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、アラルダイトCY179、同184(商品名;ハンツマンアドバンスドマテリアル社製)、ERL−4206、4221、4234、4299(商品名;ダウケミカル社製)、エピクロン200、同400(商品名;DIC社製)、jER871、同872(商品名;三菱化学社製)などの環状脂肪族エポキシ樹脂、Poly[(2−oxiranyl)−1,2−cyclohexanediol]2−ethyl−2−(hydroxymethyl)−1,3−propanediol ether (3:1)等の多官能脂環式エポキシ樹脂、EHPE−3150(ダイセル社製)を使用することもできる。
感光性樹脂組成物は、上記において例示したエポキシ化合物を1種または2種以上含むことが可能である。
架橋剤として用いられるオキセタニル基を有する化合物としては、例えば、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ビス[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、4,4'−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル、4,4'−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ビフェニル、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)ジフェノエート、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ポリ[[3−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]プロピル]シラセスキオキサン]誘導体、オキセタニルシリケート、フェノールノボラック型オキセタン、1,3−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]ベンゼン等のオキセタン化合物が挙げられる。
感光性樹脂組成物は、上記において例示したオキセタン化合物を1種または2種以上含むことが可能である。
架橋剤として用いられるブロックイソシアネート基を有する化合物としては、限定されないが、例えば、多官能イソシアネートのイソシアネート基を、ブロック剤により保護した化合物である。
上記多官能イソシアネートは、一分子中に複数個のイソシアネート基を有する有機化合物である。上記多官能イソシアネートとしては、例えば1,4−テトラメチレンジイソシアネ−ト、1,5−ペンタメチレンジイソシアネ−ト、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、2,2,4−トリメチル−1,6−へキサメチレンジイソシアネ−ト、リジンジイソシアネ−ト、3−イソシアネ−トメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネ−ト(イソホロンジイソシアネ−ト)、1,3−ビス(イソシアネ−トメチル)−シクロヘキサン、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ−ト、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、1,5−ナフタレンジイソシアネ−ト、トリジンジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト等のジイソシアネート化合物;イソシアヌレ−ト変性多官能イソシアネ−ト、ビュレット変性多官能イソシアネ−ト、ウレタン変性多官能イソシアネ−ト等の上記ジイソシアネート化合物の誘導体等から選択される1種または2種以上が挙げられる。
上記ブロック剤としては、例えば、アルコ−ル系化合物、フェノ−ル系化合物、活性メチレン系化合物、メルカプタン系化合物、酸アミド系化合物、酸イミド系化合物、イミダゾ−ル系化合物、尿素系化合物、オキシム系化合物、アミン系化合物、イミン系化合物、重亜硫酸塩、ピリジン系化合物等から選択される一種または二種以上が挙げられる。
具体的なブロック剤としては、メタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、2−エチルヘキサノ−ル、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルピト−ル、ベンジルアルコ−ル、シクロヘキサノ−ル等のアルコ−ル系化合物;フェノ−ル、クレゾ−ル、エチルフェノ−ル、ブチルフェノ−ル、ノニルフェノ−ル、ジノニルフェノ−ル、スチレン化フェノ−ル、ヒドロキシ安息香酸エステル等のフェノ−ル系化合物;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等の活性メチレン系化合物;ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のメルカプタン系化合物;アセトアニリド、酢酸アミド、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等の酸アミド系化合物;コハク酸イミド、マレイン酸イミド等の酸イミド系化合物;イミダゾ−ル、2−メチルイミダゾ−ル等のイミダゾ−ル系化合物;尿素、チオ尿素、エチレン尿素等の尿素系化合物;ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム系化合物;ジフェニルアミン、アニリン、カルバゾール等のアミン系化合物;エチレンイミン、ポリエチレンイミン等のイミン系化合物;重亜硫酸ソ−ダ等の重亜硫酸塩;2−ヒドロキシピリジン、2−ヒドロキシキノリン等のピリジン系化合物が挙げられる。
このような架橋剤として用いられるブロックイソシアネート基を有する化合物としては、具体的には、大日本インキ化学工業社製のバーノックD−500(トリレンジイソシアネ−トブロック化体)、バーノックD−550(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−トブロック化体)、バーノックD−980K(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−トブロック化体);三井武田ケミカル社製のタケネートB−830(トリレンジイソシアネ−トブロック化体)、タケネートB−815N(4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)ブロック化体)、タケネートB−842N(1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンブロック化体)、タケネートB−846N(1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンブロック化体)、タケネートB−874N(イソホロンンジイソシアネ−トブロック化体)、タケネートB−882N(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−トブロック化体)、タケネートB−890(キシリレンジイソシアネ−トブロック化体);タケネートB−820NP(1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンブロック化体),タケネートB−885N(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−トブロック化体);旭化成社製のデュラネートMF−B60X(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートブロック化体)、デュラネートMF−K60X(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートブロック化体)等が挙げられる。本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、これらのうち、1種または2種以上含むことができる。
(感光剤)
感光性樹脂組成物がポジ型である場合には、感光剤として、光活性化合物を使用でき、たとえば、ジアゾキノン化合物を使用することができる。
たとえば、以下のいずれか1種以上の化合物を使用することができる。
Figure 0006874401
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(n2は、1以上、5以下の整数である。)
Figure 0006874401
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以上の各化合物において、Qは、以下に示す構造のいずれか、あるいは、水素原子である。ただし、各化合物のQのうち、少なくとも1つは以下のいずれかである。
なかでも、感光性樹脂組成物の透明性、誘電率の観点から、Qが(a)あるいは(b)であるo−ナフトキノンジアジドスルホン酸誘導体が好ましい。
Figure 0006874401
なお、ポジ型の感光性樹脂組成物には、上述した光活性化合物に加えて、光あるいは熱で酸を発生する酸発生剤が含まれていてもよい。このような酸発生剤を含むことで、感光性樹脂組成物を露光現像した後、光を照射あるいは加熱することで、架橋剤の架橋反応を促進させることができる。
この場合には、酸発生剤は、架橋剤100質量部に対して、3質量部以下であることが好ましい。
光により酸を発生する光酸発生剤としては、後述するものを使用できる。
熱により酸を発生する熱酸発生剤としては、SI−45L、SI−60L、SI−80L、SI−100L、SI−110L、SI−150L(三新化学工業社製)等の芳香族スルホニウム塩が使用できる。
熱酸発生剤の含有量は、たとえば、感光性樹脂組成物の全固形分を100質量%としたとき、0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
なお、本実施形態において、感光性樹脂組成物の全固形分とは、溶媒を除く成分のことを示す。
また、感光性樹脂組成物がネガ型の場合には、感光剤として、光酸発生剤を用いることができる。光酸発生剤としては、光のエネルギーを吸収してブレンステッド酸あるいはルイス酸を生成するものであればよく、例えば、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリス(4−t−ブチルフェニル)スルホニウム−トリフルオロメタンスルホネートなどのスルホニウム塩類;p−ニトロフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェートなどのジアゾニウム塩類;アンモニウム塩類;ホスホニウム塩類;ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、(トリクミル)ヨードニウム−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどのヨードニウム塩類;キノンジアジド類、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタンなどのジアゾメタン類;1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ−1−ベンゾイルメタン、N−ヒドロキシナフタルイミド−トリフルオロメタンスルホネートなどのスルホン酸エステル類;ジフェニルジスルホンなどのジスルホン類;トリス(2,4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどのトリアジン類などの化合物を挙げることができる。これらの光酸発生剤は、単独、または複数を組み合わせて使用することができる。
また、感光性樹脂組成物がネガ型の場合には、第二架橋剤として、酸の作用により共重合体を架橋させるものを含んでいてもよい。この第二架橋剤は、上記光酸発生剤より発生した酸を触媒として上記共重合体を架橋するものであって、前記架橋剤に用いる化合物とは異なるものである。
たとえば、メラミン系架橋剤、尿素系架橋剤などが挙げられる。
メラミン系架橋剤としては、たとえば、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサブトキシブチルメラミン等が挙げられ、なかでもヘキサメトキシメチルメラミンが好ましい。
尿素系架橋剤としては、たとえば、メチル化尿素樹脂、ビスメトキシメチル尿素、ビスエトキシメチル尿素、ビスプロポキシメチル尿素、ビスブトキシメチル尿素等が挙げられ、なかでもメチル化尿素樹脂が好ましい。
メチル化尿素樹脂の市販品として、例えば、MX−270、MX−280、MX−290(三和ケミカル社製)などが挙げられる。
ネガ型の感光性樹脂組成物中の第二架橋剤の割合は、樹脂組成物の全固形分を100質量%としたとき、好ましくは5質量%以上40質量%以下であり、解像性の観点から、より好ましくは5質量%以上30質量%以下であり、更に好ましくは10〜25質量%である。
以上の感光性樹脂組成物において、感光性樹脂組成物がポジ型である場合には、各成分の割合はたとえば、以下のようである。
感光性樹脂組成物の全固形分を100質量%としたとき、前述した共重合体を、例えば、30質量%以上70質量%以下含有することが好ましく、なかでも、40質量%以上60質量%以下含有することが好ましい。
また、感光性樹脂組成物の全固形分を100質量%としたとき架橋剤を、例えば、15質量%以上50質量%以下含有することが好ましく、なかでも、20質量%以上50質量%以下含有することが好ましい。
さらには、感光性樹脂組成物の全固形分を100質量%としたとき、感光剤である光活性化合物を、例えば、5質量%以上40質量%以下含有することが好ましく、10質量%以上30質量%以下含有することがさらに好ましい。
また、感光性樹脂組成物がネガ型である場合には、各成分の割合はたとえば、以下のようである。
感光性樹脂組成物の全固形分を100質量%としたとき、前述した共重合体を、例えば、30質量%以上70質量%含有することが好ましく、なかでも、40質量%以上60質量%以下含有することが好ましい。
また、感光性樹脂組成物の全固形分100質量%としたとき架橋剤(第二の架橋剤をのぞく。)を、例えば、15質量%以上50質量%以下含有することが好ましく、なかでも、20質量%以上50質量%以下含有することが好ましい。
さらには、感光性樹脂組成物の全固形分を100質量%としたとき、光酸発生剤の量は、例えば、0.1質量%以上40質量%以下であり、高解像度のパターン膜を形成することができる点から、より好ましくは1質量%以上30質量%以下である。
感光性樹脂組成物には、さらに、溶媒、酸化防止剤、界面活性剤、密着助剤、溶解促進剤、フィラー、増感剤、ポリフェノール類等の添加剤を添加してもよい。
以下に、代表成分について、詳細を説明する。
(溶媒)
本実施形態に記載の感光性樹脂組成物は、上述の各成分を溶媒に溶解することで、ワニス状として使用することができる。
このような溶媒の例としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、およびピルビン酸エチル及びメチル−3−メトキシプロピオネート等が挙げられる。
(酸化防止剤)
酸化防止剤を添加することで、感光性樹脂組成物の硬化の際の酸化、およびその後のプロセスにおける膜の酸化を抑えることができる。
酸化防止剤としては、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、4,4'−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリアジン、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル−6−ブチルフェノール)、2,−2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)酪酸〕グリコールエステル、4,4'−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,2'−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2'−エチリデンビス(4−s−ブチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−t−ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2−t−ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−t−ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ビス〔β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコールビス〔β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、1,1'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(6−(1−メチルシクロヘキシル)−4−メチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス(2−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルプロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、4,4'−チオビス(6−t−ブチル−2−メチルフェノール)、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミル−ヒドロキノン、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジメチル−6−(1−メチルシクロヘキシル)スチレネイティッドフェノール、2,4−ビス((オクチルチオ)メチル)−5−メチルフェノールなどのフェノール系酸化防止剤;ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト)、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスホナイト、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエステル、ビス−(2,6−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス(ミックスドモノandジ−ノニルフェニルホスファイト)、 ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシカルボニルエチル−フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−オクタデシルオキシカルボニルエチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどのリン系酸化防止剤;ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネート、ビス(2−メチル−4−(3−n−ドデシル)チオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル)スルフィド、ジステアリル−3,3'−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリル)チオプロピオネートなどのチオエーテル系酸化防止剤が挙げられる。
これらの中でも、フェノール系酸化防止剤であるヒンダードフェノール系酸化防止剤;リン系酸化防止剤であるホスファイトおよびホスフェートを用いることが好ましい
(界面活性剤)
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアリールエーテル類、ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレートなどのポリオキシエチレンジアルキルエステル類などのノニオン系界面活性剤、エフトップEF301、エフトップEF303、エフトップEF352(新秋田化成社製)、メガファックF171、メガファックF172、メガファックF173、メガファックF177、メガファックF444、メガファックF470、メガファックF471、メガファックF475、メガファックF482、メガファックF477(DIC社製)、フロラードFC−430、フロラードFC−431、ノベックFC4430、ノベックFC4432(住友スリーエム社製)、サーフロンS−381、サーフロンS−382、サーフロンS−383、サーフロンS−393、サーフロンSC−101、サーフロンSC−102、サーフロンSC−103、サーフロンSC−104、サーフロンSC−105、サーフロンSC−106、(AGCセイミケミカル社製)などの名称で市販されているフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサン共重合体KP341(信越化学工業社製)、(メタ)アクリル酸系共重合体ポリフローNo.57、95(共栄社化学社製)などが挙げられる。これら界面活性剤の中でもフッ素系界面活性剤が好ましい。
これらのなかでも、パーフルオロアルキル基を有するフッ素系界面活性剤が効果的である。具体的には、メガファックF171、メガファックF173、メガファックF444、メガファックF470、メガファックF471、メガファックF475、メガファックF482、メガファックF477(DIC社製)、サーフロンS−381、サーフロンS−383、サーフロンS−393(AGCセイミケミカル社製)、ノベックFC4430、ノベックFC4432(住友スリーエム社製)などが挙げられる。
(密着助剤)
密着助剤は、感光性樹脂組成物を用いて得られる感光性樹脂膜やその硬化膜の、他の部材に対する密着性を向上させる成分である。
このような密着助剤としては、限定されないが、たとえばエポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン、メタクリルシラン等の各種シラン系化合物;分子内にカルボキシル基を一つ有する有機ケイ素化合物;分子内にカルボキシル基を複数有する有機ケイ素化合物等が挙げられる。これにより、感光性樹脂組成物の現像時および硬化後における密着性をより一層向上させることが可能となる。このため、より安定的な電子装置の製造を実現することもできる。
(溶解促進剤)
溶解促進剤は、感光性樹脂組成物を硬化させて得られる樹脂膜の露光部の現像液に対する溶解性を向上させ、パターニング時のスカムを改善することが可能な成分である。
このような溶解促進剤としては、限定されないが、たとえばフェノール性水酸基を有する化合物、アルキロール化合物、メチロール化合物、またはアクリレート化合物等を用いることができる。中でも永久膜内において架橋することにより永久膜の機械特性を向上させることができる二官能以上のアルキロール化合物、メチロール化合物、およびアクリレート化合物が好ましい。
(フィラー)
フィラーとしては、限定されないが、例えば有機フィラーまたは無機フィラーを用いることができる。
具体的な有機フィラーとしては、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂またはフッソ樹脂などにより形成される有機フィラーが挙げられる。
また、具体的な無機フィラーとしては、例えば、アルミナ、シリカ、マグネシア、フェライト、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化微粒子;タルク、マイカ、カオリン、ゼオライトなどの珪酸塩類;硫酸バリウム、炭酸カルシウム、フラーレンなどの微粒子などが挙げられる。感光性樹脂組成物は、これらの中から1種または2種以上を含むことができる。
(増感剤)
増感剤は、光に対する光酸発生剤の感度を増大して、光酸発生剤の活性化(反応または分解)に要する時間やエネルギーを減少させる機能や、光酸発生剤の活性化に適する波長に活性放射線の波長を変化させる機能を有するものである。
このような増感剤としては、限定されず、光酸発生剤の感度や増感剤の吸収のピーク波長に応じて適宜選択することができる。具体的な増感剤としては、9,10−ジブトキシアントラセン(CAS番号第76275−14−4番)のようなアントラセン類、キサントン類、アントラキノン類、フェナントレン類、クリセン類、ベンツピレン類、フルオラセン類(fluoranthenes)、ルブレン類、ピレン類、インダンスリーン類、チオキサンテン−9−オン類(thioxanthen−9−ones)などが例示され、いずれか1種以上を使用できる。
(ポリフェノール類)
ポリフェノール類としては、例えば、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、p−t−ブチルフェノールノボラック、ヒドロキシナフタレンノボラック、ビスフェノールAノボラック、ビスフェノールFノボラック、テルペン変性ノボラック、ジシクロペンタジエン変性ノボラック、パラキシレン変性ノボラック、ポリブタジエン変性フェノール等が例示され、いずれか1種以上を使用できる。
また以下のフェノール性化合物も使用できる。
o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、ビスフェノールA、B、C、E、F及びG、4,4',4"−メチリジントリスフェノール、2,6−ビス[(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メチル]−4−メチルフェノール、4,4'−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール、4,4'−[1−[4−[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール、4,4',4"−エチリジントリスフェノール、4−[ビス(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−2−エトキシフェノール、4,4'−[(2−ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[2,3−ジメチルフェノール]、4,4'−[(3−ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[2,6−ジメチルフェノール]、4,4'−[(4−ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[2,6−ジメチルフェノール]、2,2'−[(2−ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[3,5−ジメチルフェノール]、2,2'−[(4−ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[3,5−ジメチルフェノール]、4,4'−[(3,4−ジヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[2,3,6−トリメチルフェノール]、4−[ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)メチル]−1,2−ベンゼンジオール、4,6−ビス[(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]−1,2,3−ベンゼントリオール、4,4'−[(2−ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[3−メチルフェノール]、4,4',4"−(3−メチル−1−プロパニル−3−イリジン)トリスフェノール、4,4',4'',4'''−(1,4−フェニレンジメチリジン)テトラキスフェノール、2,4,6−トリス[(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]−1,3−ベンゼンジオール、2,4,6−トリス[(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)メチル]−1,3−ベンゼンジオール、4,4'−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシ−3,5−ビス[(ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メチル]フェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビス[2,6−ビス(ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メチル]フェノール等が挙げられる。
これらの化合物のうち、4,4',4"−メチリジントリスフェノール、2,6−ビス[(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メチル]−4−メチルフェノール、4,4'−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール、4,4'−[1−[4−[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール、4,4',4"−エチリジントリスフェノール等が好ましい。これらのうちいずれか1種以上を使用できる。さらに好ましくは、以下の化合物のいずれか1種以上である。
Figure 0006874401
感光性樹脂組成物において、ポリフェノール類の含有量は、溶媒を除く固形分を100質量%とした場合、たとえば0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、3質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
(感光性樹脂組成物の調製)
本実施形態における感光性樹脂組成物を調製する方法は限定されず、従来公知の方法を用いて調製することができる。
例えば、上記各成分を、溶媒に混合して溶解することにより調製することができる。これにより、ワニスとした感光性樹脂組成物を得ることができる。
(用途)
本実施形態の樹脂膜は、上記感光性樹脂組成物からなるものである。樹脂膜とは、具体的に、感光性樹脂組成物の乾燥膜または硬化膜である。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、レジストや永久膜等の樹脂膜を形成するために用いられる。このような用途は、耐熱性の観点から好適である。
また、上記レジストは、例えば、感光性樹脂組成物をスピンコート、ロールコート、フローコート、ディップコート、スプレーコート、ドクターコート等の方法で塗布し、溶媒を除去することにより得られた樹脂膜で構成される。
上記永久膜は、上記の樹脂膜に対して露光および現像を行い、所望の形状にパターニングした後、熱処理等によって硬化させることにより得られた硬化膜で構成される。この上記永久膜は、例えば、保護膜、層間膜、またはダム材等に用いることができる。
本実施形態の電子装置100は、上記樹脂膜を備える電子装置とすることができる。具体的には、電子装置100のうち、パッシベーション膜32、絶縁層42および絶縁層44からなる群の1つ以上を、樹脂膜とすることができる。ここで、樹脂膜は、感光性樹脂材料により形成される塗布膜に対し紫外線を露光し、現像を行うことによりパターニングした後、これを加熱硬化することにより形成されることが好ましい。
以下に電子装置100について説明する。
図1に示す電子装置100は、たとえば半導体チップである。この場合、たとえば電子装置100を、バンプ52を介して配線基板上に搭載することにより半導体パッケージが得られる。電子装置100は、トランジスタ等の半導体素子が設けられた半導体基板と、半導体基板上に設けられた多層配線層(図示せず。)と、を備えている。多層配線層のうち最上層には、層間絶縁膜30と、層間絶縁膜30上に設けられた最上層配線34が設けられている。最上層配線34は、たとえば、アルミニウムAlにより構成される。また、層間絶縁膜30上および最上層配線34上には、パッシベーション膜32が設けられている。パッシベーション膜32の一部には、最上層配線34が露出する開口が設けられている。
パッシベーション膜32上には、再配線層40が設けられている。再配線層40は、パッシベーション膜32上に設けられた絶縁層42と、絶縁層42上に設けられた再配線46と、絶縁層42上および再配線46上に設けられた絶縁層44と、を有する。絶縁層42には、最上層配線34に接続する開口が形成されている。再配線46は、絶縁層42上および絶縁層42に設けられた開口内に形成され、最上層配線34に接続されている。絶縁層44には、再配線46に接続する開口が設けられている。
絶縁層44に設けられた開口内には、たとえばUBM(Under Bump Metallurgy)層50を介してバンプ52が形成される。電子装置100は、たとえばバンプ52を介して配線基板等に接続される。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
以下、実施形態の例を付記する。
1. 下記一般式(1)で示される共重合体と、
架橋剤と、
感光剤と、
を含む、感光性樹脂組成物。
Figure 0006874401
(一般式(1)中、
lおよびmはそれぞれ、共重合体中における、A及びBのモル含有率を示し、
l+m=1であり、
Aは下記一般式(A1)または一般式(A2)により示される構造単位の1種以上を含み、
Bは下記一般式(B1)、一般式(B2)、式(B3)、式(B4)、式(B5)または一般式(B6)により示される構造単位の1種以上を含み、
Xは前記架橋剤と反応する官能基を含む炭素数1以上30以下の有機基であり、
Yは水素または炭素数1以上30以下の有機基である。)
Figure 0006874401
(一般式(A1)中、R 、R 、R およびR はそれぞれ独立して水素または炭素数1以上30以下の有機基である。ただし、カルボキシル基を除く。
は0、1または2である。)
Figure 0006874401
(一般式(A2)中、R 、R 、R およびR はそれぞれ独立して水素または炭素数1以上30以下の有機基であって、
、R 、R およびR に少なくとも1つのカルボキシル基を含み、
は0、1または2である。)
Figure 0006874401
(一般式(B1)中、R は、炭素数1以上30以下の有機基である。)
Figure 0006874401
(一般式(B2)中、R 10 及びR 11 は、それぞれ独立して炭素数1以上30以下の有機基である。)
Figure 0006874401
Figure 0006874401
Figure 0006874401
Figure 0006874401
(一般式(B6)中、R 12 は炭素数1以上30以下の有機基である。)
2. 1.に記載の感光性樹脂組成物において、
前記架橋剤は、前記共重合体と反応する官能基として、グリシジル基、オキセタニル基及びブロックイソシアネート基からなる群より選択される1種以上を含む、感光性樹脂組成物。
3. 1.または2.に記載の感光性樹脂組成物において、
前記一般式(1)で示される共重合体における前記Xは、前記架橋剤と反応する前記官能基として、カルボキシル基、一級アミノ基、二級アミノ基、ヒドロキシル基、イミダゾール基、イミダゾリン基、エステル基及びアミド基からなる群より選択される1種以上を含む、感光性樹脂組成物。
4. 1.から3.のいずれかに記載の感光性樹脂組成物において、
前記一般式(1)で示される共重合体における前記Aは、前記一般式(A1)により示される構造単位及び前記一般式(A2)により示される構造単位を含む、感光性樹脂組成物。
5. 1.から4.のいずれかに記載の感光性樹脂組成物において、
前記一般式(1)で示される共重合体における前記Yは、架橋剤と反応する官能基としてカルボキシル基、一級アミノ基、二級アミノ基、ヒドロキシル基、イミダゾール類、イミダゾリン類、エステル基及びアミド基からなる群より選択される1種以上を含む、感光性樹脂組成物。
6. 1.から5.のいずれかに記載の感光性樹脂組成物において、
前記一般式(1)で示される共重合体における前記Bは、前記式(B5)または前記一般式(B6)により示される構造単位を含む、感光性樹脂組成物。
7. 1.から6.のいずれかに記載の感光性樹脂組成物からなる、樹脂膜。
8. 7.に記載の樹脂膜を備える、電子装置。
次に、本発明の実施例について説明する。
まず、実施例で用いた各材料については以下に示すように準備した。
(共重合体)
下記合成例1〜3の共重合体を準備した。
以下、各共重合体の合成方法について、詳細を説明する。
(合成例1)
撹拌機及び冷却管を備えた適切なサイズの反応容器に、N−メチルマレイミド(2.8g、0.025mol)、5−ノルボルネン−2−カルボン酸(1.7g、0.012mol)、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル(1.9g、0.012mol)及び4,4'−アゾビス(4−シアノ吉草酸)(0.06g、0.0002mol)を計量し、メチルエチルケトンおよびトルエンに溶解させた。
この溶解液に対して、10分間窒素を通気して酸素を除去し、その後、撹拌しつつ60℃、16時間、加熱した。その後、この溶解液に対して、メチルエチルケトンをさらに加えた。
次いで、メタノール,ヘキサンを加え有機層を分離することで未反応モノマーを除去した。
さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を添加し、系内のメチルエチルケトン、メタノール及びヘキサンを減圧留去した。
以上より、下記式(7−1)及び式(7−2)で示される各共重合体を含む合成例1の20質量%共重合体溶液20gを得た(GPCによって測定されたMw=8500、Mw/Mn=1.8)。
Figure 0006874401
(合成例2)
撹拌機及び冷却管を備えた適切なサイズの反応容器に、N−メチルマレイミド(2.8g、0.025mol)、5−ノルボルネン−2−カルボン酸(1.7g、0.012mol)、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル(1.9g、0.012mol)及び4,4'−アゾビス(4−シアノ吉草酸)(0.07g、0.0002mol)、2−{[(2−カルボキシエチル)スルファニルチオカルボニル]スルファニル}プロパン酸(0.006g、0.0002mol)を計量し、メチルエチルケトンおよびトルエンに溶解させた。
この溶解液に対して、10分間窒素を通気して酸素を除去し、その後、撹拌しつつ60℃、16時間、加熱した。その後、この溶解液に対して、メチルエチルケトンをさらに加えた。
次いで、メタノール、ヘキサンを加え有機層を分離することで未反応モノマーを除去した。
さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を添加し、系内のメチルエチルケトン、メタノール及びヘキサンを減圧留去した。これにより、合成例2の20質量%共重合体溶液20gを得た(GPCによって測定されたMw=5500、Mw/Mn=1.5)。
得られた合成例2の共重合体(0.03g)を、減圧留去後、ジメチルスルホキシド(0.5g)に溶解し、日本電子製核磁気共鳴装置にてH−NMR測定を行った。これにより、12.5ppm付近に2−{[(2−カルボキシエチル)スルファニルチオカルボニル]スルファニル}プロパン酸由来の末端カルボキシル基のピークが確認された。これにより、合成例2において共重合体末端にカルボキシル基をもつ共重合体が合成されたことが確認された。
また、合成例1のMw=8500と比較して、合成例2ではMw=5500であった。これにより、共重合体の合成過程において、成長共重合体から連鎖移動剤へのラジカルの移動が起こっていることが確認された。
以上より、合成例2の共重合体は、下式(8−1)、式(8−2)、式(8−3)及び式(8−4)で示される構造の各共重合体を含む。
Figure 0006874401
(合成例3)
撹拌機及び冷却管を備えた適切なサイズの反応容器に、N−メチルマレイミド(2.8g、0.025mol)、5−ノルボルネン−2−カルボン酸(1.7g、0.012mol)、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル(1.9g、0.012mol)、及び2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル(0.06g、0.0002mol)を計量し、メチルエチルケトンおよびトルエンに溶解させた。
この溶解液に対して、10分間窒素を通気して酸素を除去し、その後、撹拌しつつ60℃、16時間、加熱した。その後、この溶解液に対して、メチルエチルケトンをさらに加えた。
次いで、メタノール,ヘキサンを加え有機層を分離することで未反応モノマーを除去した。
さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を添加し、系内のメチルエチルケトン、メタノール及びヘキサンを減圧留去した。これにより、下記式(9−1)及び式(9−2)で示される各共重合体を含む合成例3の20質量%の共重合体溶液20gを得た(GPCによって測定されたMw=10000、Mw/Mn=1.5)。
Figure 0006874401
(架橋剤)
架橋剤1:下記式(10)で表される、架橋剤(ダイソー社製、LX−01)を使用した。
Figure 0006874401
架橋剤2:下記式(11)で表される、架橋剤(プリンテック社製、VG3101L)を使用した。
Figure 0006874401
(界面活性剤)
パーフルオロアルキル基を持つ界面活性剤(メガファックF477、DIC社製)を界面活性剤1として使用した。
(感光剤)
4,4'−(1−{4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル}エチリデン)ビスフェノールと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロライドとのエステル化物(ダイトーケミックス社製:PA−28)を感光剤1として使用した。
(実施例及び比較例の感光性樹脂組成物の調製)
各実施例、各比較例について、表1に示される配合量で、合成例1〜3で作製した共重合体の20%PGMEA溶液、架橋剤、界面活性剤、感光剤を適量のプロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート(PGMEA)に溶解させ撹拌した。撹拌後、0.2μmのフィルターで濾過して、ワニス状の感光性樹脂組成物を調製した。
ここで、各実施例および各比較例の感光性樹脂組成物を調製するにあたり、PGMEAは共重合体成分の含有量が30%となるよう調製した。
なお、表1に記載した配合組成は全て質量部で記載する。
(感度)
実施例3の感光性樹脂組成物をHMDS(Hexamethyldisilazane)処理した4インチシリコンウエハー上に回転塗布し、90℃、120秒間ホットプレートにてベーク後、約8.0μm厚の薄膜を得た。この薄膜にキヤノン社製g+h+i線マスクアライナー(PLA−501F)にて10μmのラインとスペースの幅が1:1のマスクを使用し露光した。次いで、110℃、120秒間ホットプレートにてベーク後、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で23℃、60秒間現像することで形成されたレジストパターンが、10μmのライン幅:スペース幅=1:1となるときの露光量(mJ/cm)を感度とした。
これにより、実施例3は、適切な感度を備える感光性樹脂組成物であることを確認した。
(アルカリ可溶性)
各実施例および各比較例の感光性樹脂組成物をシリコンウェハー上に塗布し、80℃、90秒の条件で乾燥することで、厚さ約5.0μmの薄膜を得た。この薄膜を2.38%TMAH現像液に3分浸漬した後、純水で洗浄した。洗浄後の薄膜を目視にて観察し、残渣が無いものを○、残渣が有るものを×とした。
これにより、各実施例は、適切なアルカリ可溶性を備える感光性樹脂組成物であることを確認した。
(樹脂膜の作製)
各実施例および各比較例のそれぞれについて、得られた感光性樹脂組成物を用いて次のように樹脂膜を作製した。まず、6インチウェハにワニス状感光性樹脂組成物を塗布した後、80℃、90秒の条件下で熱処理を施すことにより脱溶媒を行った。次いで、オーブン中で感光性樹脂組成物に対し熱処理を行い、感光性樹脂組成物を硬化させた。各実施例、各比較例では、上記ウェハが載置されたオーブン内を30℃、30分で窒素にて置換し、昇温速度5℃/minで160℃まで昇温した後、160℃にて90分間保持することにより上記熱処理を行った。上記熱処理後、降温速度5℃/minでオーブン内の温度を70℃以下まで降温させ、上記ウェハを取り出した。次いで、フッ酸を用いて上記ウェハから感光性樹脂組成物の硬化膜を剥離して、60℃、10時間の条件下で乾燥した。これにより、樹脂膜を得た。
(耐薬品性)
各実施例及び各比較例の感光性樹脂組成物を用いた樹脂膜について、耐薬品性を以下のように評価した。
まず、上記により作製した樹脂膜について、溶剤浸漬前の膜厚を測定した。次いで、上記樹脂膜をN−メチルピロリドン(関東化学社製)中に60℃、10分間浸漬した後、純水リンスを行った後、溶剤浸漬後の膜厚を測定した。
以上より測定した溶剤浸漬前の膜厚、溶剤浸漬後の膜厚から、以下の式を用いて膜厚変化率を算出した。膜厚変化率が小さいほど、耐薬品性が高いことを示す。
膜厚変化率(%)=[{(溶剤浸漬後の膜厚)−(溶剤浸漬前の膜厚)}/(溶剤浸漬前の膜厚)]×100
(耐熱性)
各実施例および各比較例の感光性樹脂組成物を用いた樹脂膜についてガラス転移温度Tgを測定した。測定は、樹脂膜からなる試験片(幅5mm×長さ10mm以上×厚み0.005mm以上0.01mm以下)に対し、熱機械分析装置(ThermoMechanical Analysis:TMA)を用いて、開始温度30℃、測定温度範囲30℃から400℃、昇温速度5℃/minの条件下において行った。
(機械的特性)
上記耐薬品性及び上記耐熱性の評価のほかに、機械的特性の評価を行った。これは、密な架橋構造を形成する感光性樹脂組成物は、機械的特性が向上すると推測したためである。
各実施例および各比較例の感光性樹脂組成物を用いた樹脂膜に対し、以下のようにして引張伸び率及び引張強度を測定した。まず、樹脂膜からなる試験片(幅10mm×長さ60mm以上×厚み0.005mm以上0.01mm以下)に対して引張試験(引張速度:0.05mm/min)を、温度23℃、湿度55%の雰囲気中で実施した。引張試験は、オリエンテック社製引張試験機(テンシロンRTC−1210A)を用いて行った。次いで、当該引張試験の結果から、引張伸び率及び引張強度を算出した。ここでは、上記引張試験を試験回数n=5で行い、5回の最大値を求め、これを測定値とした。
機械的特性の評価の結果、連鎖移動剤を用いて合成した合成例2を用いた実施例2及び3では、引張り伸び率及び引張強度が向上することが確認された。
上述した各実施例、各比較例の配合量、及び、評価結果を下記表1に示す。
なお、評価結果の項における「-」は、いずれも評価を行っていないことを示す。
Figure 0006874401
表1に示すように、各実施例の感光性樹脂組成物は、各比較例の感光性樹脂組成物と比べて、耐熱性及び耐薬品性が向上することが確認された。
100 電子装置
30 層間絶縁膜
32 パッシベーション膜
34 最上層配線
40 再配線層
42、44 絶縁層
46 再配線
50 UBM層
52 バンプ

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で示される共重合体と、
    架橋剤と、
    感光剤と、
    を含む、ポジ型感光性樹脂組成物。
    Figure 0006874401
    (一般式(1)中、
    lおよびmはそれぞれ、共重合体中における、A及びBのモル含有率を示し、
    l+m=1であり、0.1≦l≦0.9、0.1≦m≦0.9であり、
    Aは、一般式(A2)により示される構造単位を含み、
    Bは下記一般式(B1)、一般式(B2)、式(B3)、式(B4)、式(B5)または一般式(B6)により示される構造単位の1種以上を含み、
    Xは前記架橋剤と反応する官能基を含む炭素数1以上30以下の有機基であり、
    Yは水素または炭素数1以上30以下の有機基である。)
    Figure 0006874401
    (一般式(A1)中、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1以上30以下の有機基である。ただし、カルボキシル基を除く。
    は0、1または2である。)
    Figure 0006874401
    (一般式(A2)中、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1以上30以下の有機基であって、
    、R、RおよびRに少なくとも1つのカルボキシル基を含み、
    は0、1または2である。)
    Figure 0006874401
    (一般式(B1)中、Rは、炭素数1以上30以下の有機基である。)
    Figure 0006874401
    (一般式(B2)中、R10及びR11は、それぞれ独立して炭素数1以上30以下の有機基である。)
    Figure 0006874401
    Figure 0006874401
    Figure 0006874401
    Figure 0006874401
    (一般式(B6)中、R12は炭素数1以上30以下の有機基である。)
  2. 請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物において、
    前記架橋剤は、前記共重合体と反応する官能基として、グリシジル基、オキセタニル基及びブロックイソシアネート基からなる群より選択される1種以上を含む、ポジ型感光性樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載のポジ型感光性樹脂組成物において、
    前記一般式(1)で示される共重合体における前記Xは、前記架橋剤と反応する前記官能基として、カルボキシル基、一級アミノ基、二級アミノ基、ヒドロキシル基、イミダゾール基、イミダゾリン基、エステル基及びアミド基からなる群より選択される1種以上を含む、ポジ型感光性樹脂組成物。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物において、
    前記一般式(1)で示される共重合体における前記Aは、前記一般式(A1)により示される構造単位及び前記一般式(A2)により示される構造単位を含む、ポジ型感光性樹脂組成物。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物において、
    前記一般式(1)で示される共重合体における前記Yは、架橋剤と反応する官能基としてカルボキシル基、一級アミノ基、二級アミノ基、ヒドロキシル基、イミダゾール類、イミダゾリン類、エステル基及びアミド基からなる群より選択される1種以上を含む、ポジ型感光性樹脂組成物。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物において、
    前記一般式(1)で示される共重合体における前記Bは、前記式(B5)または前記一般式(B6)により示される構造単位を含む、ポジ型感光性樹脂組成物。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物からなる、樹脂膜。
  8. 請求項7に記載の樹脂膜の硬化膜を備える、電子装置。
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