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JP6898181B2 - 巻回体収容箱、巻回体収容箱中間体、および、巻回体入り収容箱 - Google Patents
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JP6898181B2 - 巻回体収容箱、巻回体収容箱中間体、および、巻回体入り収容箱 - Google Patents

巻回体収容箱、巻回体収容箱中間体、および、巻回体入り収容箱 Download PDF

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Description

本発明は、ラップフィルムなどの巻回された長尺物を有した巻回体を収容するための巻回体収容箱、巻回体収容箱を製造するための巻回体収容箱中間体、および、巻回体を備える巻回体入り収容箱に関する。
上述した巻回体を収容するための巻回体収容箱として、例えば、ラップフィルムのカートンが知られている。巻回体の有する外径は、通常、長尺物の使用が進むに連れて縮小する。そのため、巻回体と巻回体収容箱との間隙が拡大し、巻回体が巻回体収容箱内で不規則に動きやすくなる。巻回体の不規則な動きは、巻回体収容箱からの巻回体の飛び出し、長尺物の引出性の低下、長尺物の切断性の低化、長尺物の巻き戻りなどを引き起こす。そこで、上述した巻回体収容箱には、長尺物の使用時における快適さを高めるための提案がなされている(例えば、特許文献1を参照)。
図10が示すように、上述した巻回体収容箱は、巻回体を収容するカートン2を備え、カートン2は、カートン2の前板11の裏面側に、前板11から折り返された折返片17を有する。また、カートン2は、折返片17の端部mに連設された第1折込片18と、前板11の端部cに連設された第2折込片14との間に空間50を形成する。そして、巻回体収容箱では、後板13の端部eに連設された第3折込片16が、本体底面に連設された本体側面板15、第1折込片18、および、第2折込片14よりもカートン2の内側に位置し、この第3折込片16が巻回体を保持し、カートン2からの脱落を防止する。
特開2009−132397号公報
しかしながら、上述した巻回体収容箱では、巻回体収容箱のなかでロール状包装媒体の芯材が、第3折込片16と巻回体の中心よりも前板11側で接触する。こうした構成では、長尺物が引き出されるとき、巻回体の正回転に従って巻回体が前側上方に移動してしまい、巻回体が巻回体収容箱から飛び出しやすくなる。また、長尺物の引き出しが終了したときには、前側上方に引き上げられた反動によって、巻回体が後側下方に転がってしまい、長尺物の切断端が巻回体収容箱内に巻き戻りやすくなる。すなわち、長尺物を利用する際に巻回体の位置が不安定になりやすく、これによって、巻回体の飛び出しや長尺物の巻き戻りを招くおそれがある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、長尺物の利用に適した位置に巻回体を配置させることを可能にした巻回体収容箱、巻回体収容箱を製造するための巻回体収容箱中間体、および、巻回体を備える巻回体入り収容箱を提供することにある。
上記課題を解決する巻回体収容箱は、長方形状の底板と、前記底板の長辺に立設された前板および後板と、前記底板の短辺に立設された一対の脇板と、を備え、前記前板の上端辺、前記後板の上端辺および前記一対の脇板の上端辺が開口を形成し、巻回体を内部に収容するための巻回体収容箱であって、前記巻回体は、円筒形の芯材に長尺物が巻回されたものであり、前記前板から前記後板に向かう方向を幅方向としたとき、前記一対の脇板の少なくとも一方は、前記幅方向において前記巻回体の中心に対する前記前板側では前記芯材から離間し、前記巻回体の中心に対する前記後板側では前記芯材に接触する。
上記課題を解決するための巻回体収容箱は、長方形状の底板と、前記底板の長辺に立設された前板および後板と、前記底板の短辺に立設された一対の脇板と、を備え、前記前板の上端辺、前記後板の上端辺および前記一対の脇板の上端辺が開口を形成し、巻回体を内部に収容するための巻回体収容箱であって、前記前板から前記後板に向かう方向を幅方向としたとき、前記一対の脇板の間隔のうち、前記幅方向において前記巻回体の中心に対する前記後板側の間隔は、前記巻回体の中心に対する前記前板側の間隔よりも短い部分を含む。
上記課題を解決するための巻回体入り収容箱は、巻回された長尺物を有した巻回体を内部に収容した巻回体入り収容箱であって、前記収容箱が、上記巻回体収容箱である。
上記各構成によれば、巻回体の中心に対する後板側で巻回体が脇板に接触するため、巻回体は後板側に移動しにくい。そのため、長尺物の引き出しが長尺物の切断で終了したとき、巻回体の逆回転に従って巻回体が後側下方に戻ること、ひいては、長尺物の切断端が巻回体収容箱内に巻き戻ることが抑えられる。また、長尺物が引き出されるとき、巻回体の正回転に従って巻回体が前側上方に移動すること、ひいては、巻回体が巻回体収容箱から飛び出すことが抑えられる。すなわち、長尺物の利用に適した位置に巻回体を配置させることが可能となる。
上記課題を解決するための巻回体収容箱中間体は、巻回された長尺物を有した巻回体を内部に収容するための巻回体収容箱の中間体であって、長方形状の底板と、前記底板の2つの長辺のそれぞれに連設された前板および後板と、前記前板の2つの短辺のそれぞれに連設された一対の第1の脇板と、前記後板の2つの短辺のそれぞれに連設された一対の第2の脇板と、前記底板の2つの短辺のそれぞれに連設された一対の第3の脇板とを備え、前記巻回体収容箱において、前記第3の脇板は、前記第1の脇板および前記第2の脇板よりも前記巻回体収容箱において外側に位置し、前記第1の脇板が前記第2の脇板よりも巻回体側である内側に折り込まれ、かつ、前記第1の脇板は、前記前板から前記後板に向かう幅方向における前記巻回体の中心に対する前記前板側では前記巻回体から離間し、前記巻回体の中心に対する前記後板側では前記巻回体に接触し、前記第1の脇板の前記前板から延出する長さは、前記第2の脇板の前記後板から延出する長さよりも長い。
上記巻回体収容箱中間体によれば、第1の脇板は、巻回体の中心に対する後側で巻回体に接触するものであり、その第1の脇板は、前板に接続され、かつ、第2の脇板よりも長い。そのため、第1の脇板は、巻回体の中心に対する前板側では巻回体から離間し、かつ、巻回体の中心に対する後板側では、巻回体に接触する、こうした脇板を構成することが容易となる。
上記巻回体収容箱において、前記脇板は、前記前板から前記後板側に折り曲げられた第1の脇板と、前記後板から前記前板側に折り曲げられた第2の脇板とを備え、前記第1の脇板は、前記第2の脇板よりも前記巻回体側である内側に位置し、前記一対の脇板の間隔を定めてもよい。
上記構成によれば、前板から折り曲げられた第1の脇板が、後板から折り曲げられる第2の脇板よりも巻回体側に位置し、一対の脇板の間隔を定める。よって、脇板が巻回体の中心に対する後板側で巻回体と接触する構成や、一対の脇板の長手方向の間隔が巻回体の中心に対する後板側で短くなる構成を、第1の脇板の形状や位置によって構成することが可能となる。
上記巻回体収容箱において、前記第1の脇板と前記第2の脇板との間には空間が形成されてもよい。
上記構成によれば、第1の脇板が巻回体側に寄るため、第1の脇板が巻回体に接触しやすい。また、第1の脇板が巻回体から押されたときには、その押された力に対する弾性を第1の脇板に付与することも可能となる。
上記巻回体収容箱において、前記脇板はさらに、前記第1の脇板、および、前記第2の脇板よりも外側に、前記底板から上方に折り曲げられた第3の脇板を備えてもよい。
上記構成によれば、脇板のなかの最も外側に第3の脇板を備えるため、巻回体の位置を保つことに特化した構成を第1の脇板に付与する一方で、外形上の観点から巻回体収容箱に求められる機能を第3の脇板に担わせる設計が可能ともなる。
上記巻回体収容箱において、前記第1の脇板は、前記巻回体側である内側に折り曲げられた接続部と、前記接続部に接続されて前記接続部から前記巻回体収容箱の外側に向けて折り曲げられた後端部とを備え、前記第1の脇板は、前記接続部と前記後端部との折り目で内側に突出してもよい。
上記構成によれば、第1の脇板は、巻回体側である内側に折り曲げられた接続部を備え、それの後端部で外側に折り返される。そのため、第1の脇板の接続部が、外側に向けて押されるとしても、第1の脇板の巻回体側への突出量の減少は、第1の脇板の後端部が第2の脇板または後板に当接触する等によって抑えられる。それゆえに、第1の脇板と巻回体とが接触することの再現性を高めることが可能ともなる。
本発明によれば、長尺物の利用に適した位置に巻回体を配置させることができる。
本実施形態に係る巻回体入り収容箱の斜視図。 カートンを展開して表側から見た展開図。 カートンの蓋を除いて上面から見たカートンの内部構造を示す上面図。 カートンの内部構造における長手方向での右端を拡大した上面図。 カートンに収容された巻回体の巻き径が大きいときの上面図。 カートンに収容された巻回体の巻き径が小さいときの上面図。 カートンと収容された巻回体との関係を示す作用図。 他の実施形態に係る巻回体入り収容箱を示す上面図。 他の実施形態に係る巻回体入り収容箱を示す上面図。 従来の巻回体入り収容箱の内部構造を示す部分上面図。
図1〜図7を参照して、巻回体収容箱、巻回体収容箱中間体、および、巻回体入り収容箱を具体化した一実施形態について説明する。巻回体入り収容箱1は、巻回体収容箱の一例であるカートン2と、ラップフィルム3Fなどの長尺物が巻回された巻回体3とを備える。
[巻回体入り収容箱]
図1が示すように、カートン2は、板紙の一例であるコートボール紙が複数の罫線で折り曲げられてなる直方体形状を有する。巻回体3は、ポリ塩化ビニリデンフィルムなどのラップフィルム3Fと、紙製の芯材3Cとを備える。巻回体3の中心軸線と平行な方向である軸方向Aと、カートン2の長手方向とは同じ方向である。
カートン2は、天面が開口された有底箱体状のカートン本体4を有して、カートン本体4の内部に巻回体3を収容する。カートン本体4の底板4BTは、長方形状であって、底板4BTを区画する前後一対の長辺に長手方向に延びる罫線が設けられている。なお、前後方向は、底板4BTの長手方向に直交する短手方向である。
上方に延びる前板4F、および、後板4Bは、罫線を介して底板4BTに連接されている。上方に延びる左外脇板4SL、および、右外脇板4SRは、罫線を介して底板4BTに連接されている。左外脇板4SL、および、右外脇板4SRは、第3の脇板の一例である。副前板4Fs(図2参照)は、前板4Fの上辺に連接されている。副前板4Fs(図2参照)は、前板4Fの内表面と重なるように、前板4Fの上辺で折り曲げられており、カートン2の強度向上などに寄与する。
カートン本体4の開口を覆う蓋体5は、後板4Bの上辺に罫線を介して回動可能に連接されている。蓋体5の天板5Tは、カートン本体4の開口を覆うことのできる長方形状を有する。左蓋体脇板5SL、および、右蓋体脇板5SRは、蓋体5の天板5Tに罫線を介して連接されている。左蓋体脇板5SL、および、右蓋体脇板5SRは、左外脇板4SLの上部、および、右外脇板4SRの上部を外側から覆う。蓋体前板5Fは、蓋体5の天板5Tに罫線を介して連接されている。蓋体前板5Fは、前板4Fの全体を外側から覆う。
副前板4Fs、前板4F、底板4BT、後板4B、天板5T、および、蓋体前板5Fは、巻回体3の周方向Rで巻回体3を囲う周壁を構成する。換言すると、長手方向に延びる複数の罫線で一枚の板紙が折り曲げられることによって、巻回体3を囲う四角筒状の周壁が形成される。
蓋体前板5Fは、高さ方向の中間よりも底板4BT側に、長手方向の全幅にわたる複数の接着ポイント4Fcを備える。複数の接着ポイント4Fcは、蓋体前板5Fと前板4Fとを接着する。蓋体前板5Fにおける上下方向の略中央には、長手方向の全幅にわたるミシン目線5Fmが設けられている。ミシン目線5Fmは、長手方向における中央が上下方向に対して頂部であって、かつ、頂部が下方を向くV字状に配列されている。ミシン目線5Fmの切断方向は、蓋体前板5Fを上下方向に2分割するのに適した方向に規定されている。ミシン目線5Fmの下側右端には、ミシン目線5Fmに沿って蓋体前板5Fの切断を開始するための開封端5Eが設けられている。
切断刃6は、蓋体前板5Fの裏面に接着されている。切断刃6は、蓋体前板5Fの長手方向の全幅にわたる長さを有し、ミシン目線5Fmと蓋体前板5Fとの間に位置している。切断刃6は、蓋体前板5Fの長手方向における中央が上下方向に対して頂部であって、頂部が下方に向くV字状、すなわち、ミシン目線5Fmの相似形を有している。
巻回体入り収容箱1の作用効果について説明する。
まず、開封端5Eが前側に引っ張られると、ミシン目線5Fmで蓋体前板5Fが切断される。また、前板4Fと蓋体前板5Fとの接着が、接着ポイント4Fcで引き剥がされて、蓋体前板5Fの長手方向の全幅が、ミシン目線5Fmを境にして下側半分と上側半分とに分割される。そして、蓋体前板5Fの下側半分が切り離されると、蓋体前板5Fの上側半分の下端辺から切断刃6の刃先の全体が露出する。そして、蓋体5を後板4Bの上辺の罫線で回動させることにより蓋体前板5Fの上側半分が前板4Fから離れる方向へ回動し、それによって、カートン本体4の開口が開封される。また、カートン本体4が開封されることによって、カートン本体4に収容されるラップフィルム3Fをカートン本体4の内部から引き出し可能になると共に、引き出されたラップフィルム3Fを切断刃6によって切断することが可能になる。
例えば、一方の手でカートン2の略中央を握り、罫線LTBを回転軸として蓋体5を回動させる。他方の手でラップフィルム3Fの先端部を把持し、ラップフィルム3Fの先端部が前板4Fに沿うかたちで、ラップフィルム3Fをカートン本体4の開口から引き出す。次いで、蓋体5を回動しカートン本体4の開口を閉じ、カートン2を握っている手の親指で蓋体前板5Fの中央部を押える。これによって、引き出されたラップフィルム3Fが、蓋体前板5Fと前板4Fとに挟持される。そして、この状態から巻回体3の周方向Rにカートン2が捻られると、切断刃6における長手方向の中央に設けられた複数の歯の各々が、ラップフィルム3Fに差し込まれ、カートン2がさらに捻られると、ラップフィルム3Fがカートン2の長手方向に対応する全幅にわたって切断される。
[巻回体収容箱中間体]
次に、図2を参照して、カートン2を製造するための中間体について説明する。図2は、巻回体収容箱中間体の一例であって、カートン2を展開した図であり、カートン2を製造するための板紙をカートン2における外表面から見た展開図である。なお、図2における左右方向は、カートン2の長手方向に対して実質的に平行となる方向であるため、以下、長手方向ともいう。
図2が示すように、カートン2は、コートボール紙などの一枚の板紙から製造される。この板紙は、底板4BTとなる底板部分P4BTを有し、底板部分P4BTの図中上側には、長手方向に延びる罫線LBFを介して、前板4Fとなる前板部分P4Fが連接されている。カートン2において、前板部分P4Fは、底板部分P4BTとのなす角度がほぼ直角となるように、底板部分P4BTの裏面側に向かって罫線LBFで折り曲げられる。
前板部分P4Fにおける底板部分P4BTの側には、長手方向に沿って複数の接着部4Fdが設けられている。複数の接着部4Fdはそれぞれ、接着ポイント4Fcを構成する。また、前板部分P4Fには、これもまた長手方向に延びる罫線LFFを介して、副前板4Fsとなる副前板部分P4Fsが連接されている。カートン2において、副前板部分P4Fsは、前板部分P4Fの裏面側に向かって罫線LFFで折り曲げられて、副前板部分P4Fsの裏面が前板部分P4Fの裏面に接合される。
底板部分P4BTの図中下側には、長手方向に延びる罫線LBBを介して、後板4Bとなる後板部分P4Bが連接されている。カートン2において、後板部分P4Bは、底板部分P4BTとのなす角度がほぼ直角となるように、底板部分P4BTの裏面側に向かって罫線LBBで折り曲げられる。
後板部分P4Bには、長手方向に延びる罫線LTBを介して、天板5Tとなる天板部分P5Tが連接されている。カートン2において、天板部分P5Tは、後板部分P4Bとのなす角度がほぼ直角となるように、後板部分P4Bの裏面側に向かって罫線LTBで折り曲げられる。
天板部分P5Tには、長手方向に延びる罫線LFTを介して、蓋体前板5Fとなる蓋体前板部分P5Fが連接されている。蓋体前板部分P5Fは、長手方向にV字状のミシン目線5Fmによって2つに区画されている。蓋体前板部分P5Fの裏面であって、ミシン目線5Fmよりも上方の領域には、ラップフィルム3Fを切断するためのV字状の切断刃6(図示略)がミシン目線5Fmに沿って接着されている。また、ミシン目線5Fmの下方の領域であって接着部4Fdに対応する位置には、接着ポイント4Fcを構成する左半円状の切り込み4Feが複数設けられている。ミシン目線5Fmの下方の右端部には、開封端5Eが設けられている。巻回体入り収容箱1において、蓋体前板部分P5Fは、天板部分P5Tの裏面側に向かって罫線LFTで折り曲げられる。
例えば、一枚の紙板が、底板部分P4BTに対して、まず、前板部分P4F、および、副前板部分P4Fsが折り曲げられ、次に、後板部分P4B、天板部分P5T、および、蓋体前板部分P5Fが折り曲げられる。そして、蓋体前板部分P5Fの裏面が、前板部分P4Fの表面側と相対向するかたちに配置される。
なお、以下では、カートン2の長手方向における長さを「横幅」といい、長手方向に直交する方向である短手方向(上下方向)における長さを「縦幅」という。
底板部分P4BTの長手方向の両端部には、長手方向とほぼ直交する罫線Fdl,Fdrを基端として、長手方向に沿って延びる底側フラップ4BTL,4BTRが連接されている。底側フラップ4BTL,4BTRは、第3の脇板の一例であり、カートン本体4の外脇板4SL,4SRの外表面(図1参照)を構成するフラップである。底側フラップ4BTL,4BTRの縦幅は、底板部分P4BTの縦幅とほぼ等しく、また、底側フラップ4BTL,4BTRの横幅は、前板部分P4F、および、後板部分P4Bの縦幅とほぼ等しい。
底側フラップ4BTL,4BTRの先端部分には、長手方向と直交する罫線Fkl,Fkrを介して、延長部KLa,KRaがそれぞれ延出している。カートン2において、延長部KLa,KRaは、底側フラップ4BTL,4BTRの裏面と、延長部KLa,KRaの表面とが対向するように、すなわち、延長部KLa,KRaが収容箱の外側に向かうように罫線Fkl,Fkrで折り曲げられる。
前板部分P4Fの長手方向の両端部には、長手方向とほぼ直交する罫線Fel,Ferを基端として、長手方向に沿って延びる前側フラップ4FL,4FRが設けられている。前側フラップ4FL,4FRは、第1の脇板の一例であり、カートン本体4の外脇板4SL,4SR(図1参照)を構成するフラップである。前側フラップ4FL,4FRは、その縦幅が基端側で前板部分P4Fの縦幅とほぼ等しく、先端側で先細りになるかたちを有する。前側フラップ4FL,4FRは、その横幅が、底板部分P4BTの縦幅とほぼ等しい、または、底板部分P4BTの縦幅よりも少し長い。
前側フラップ4FL,4FRの先端部分には、長手方向と直交する罫線(折り目)を介して、延長部MLa,MRaがそれぞれ延出している。延長部MLa,MRaは、前側フラップ4FL,4FRが前板4Fに対して折り曲げられる向き(山折)とは逆の向き(谷折)に罫線で折り曲げられる。延長部MLa,MRaは、後端部の一例であり、前側フラップ4FL,4FRのうち延長部MLa,MRa以外の部分は、接続部の一例である。すなわち、前側フラップ4FL,4FRは、接続部、罫線(折り目)、延長部(後端部)を有する。前側フラップ4FL,4FRは、延長部MLa,MRaを罫線で谷折に折り曲げたときに、折り曲げられた罫線が、巻回体側である内側に突出する。また、前側フラップ4FL,4FRと延長部MLa,MRaとを合計した横幅は、底板部分P4BTの縦幅よりも長い。これによって、カートン本体4を構成したとき、前側フラップ4FL,4FRが底側フラップ4BTL,4BTRに対して空間を形成するように配置される。前側フラップ4FL,4FRと後側フラップ4BL,4BRとの間の空間により、前側フラップ4FL,4FRのカートン本体4の内側方向への弾性が得られるため、ラップフィルムを引き出すときの引出力が過度に強くなりすぎることを防止することができる。また、前側フラップ4FL,4FRは、延長部MLa,MRaを罫線で谷折に折り曲げたときに、折り曲げられた罫線が巻回体側である内側に最も突出するとよい。このとき、罫線の突出量(延長部MLa,MRaの突出量)は、1mm以上8mm以下が好ましく、1mm以上6mm以下がより好ましい。ここで、罫線の突出量は、長手方向において脇板(第3の脇板)と垂直な方向における脇板(第3の脇板)から罫線までの距離である。前側フラップ4FL,4FRが延長部MLa,MRaを有し、罫線が前側フラップ4FL,4FRの他の部分よりも1mm以上8mm以下で内側に突出することで、十分な空間を確保することができる。また、1mm以上6mm以下で内側に突出することにより、ラップフィルムの使用開始から使用終わりまで、巻回体3の位置を適正に保ちつつ、引出性等の機能も適正に保つことができる。また、延長部MLa、MRaの横幅における長さ、または罫線の位置を調整することで、前側フラップ4FL,4FRと巻回体3との距離や接触状態を調整することができる。なお、罫線の突出量は、長手方向の左右で変えてもよい。
後板部分P4Bの長手方向の両端部には、長手方向と直交する罫線Fcl,Fcrを基端として、長手方向に沿って延びる後側フラップ4BL,4BRが連接されている。後側フラップ4BL,4BRは、第2の脇板の一例であり、カートン本体4の外脇板4SL,4SR(図1参照)を構成するフラップである。後側フラップ4BL,4BRは、その縦幅が先端に向けて短くなる形状を有し、その横幅が底板部分P4BTの縦幅よりも短く、かつ、前側フラップ4FL,4FRの横幅よりも短い。例えば、後側フラップ4BL,4BRの横幅は、前側フラップ4FL,4FRの横幅の半分程度の長さである。言い換えると、カートン本体4を構成したとき、前側フラップ4FL,4FRが前板4Fから延出する長さは、後側フラップ4BL,4BRが後板4Bから延出する長さよりも長い。
なお、底側フラップ4BTL,4BTR、後側フラップ4BL,4BR、および、前側フラップ4FL,4FRによって脇板が構成されると共に、カートン本体4において底側フラップ4BTL,4BTRが外側面を構成する。
天板部分P5Tの長手方向の両端部には、長手方向と直交する罫線Fbl,Fbrを基端として長手方向に沿って延びる蓋体天側フラップ5TL,5TRが連接されている。蓋体天側フラップ5TL,5TRは、縦幅が天板部分P5Tの縦幅とほぼ等しく、横幅が前板部分P4Fの縦幅よりも短い。
蓋体前板部分P5Fの長手方向の両端部であってミシン目線5Fmと天板部分P5Tとの間には、長手方向と直交する罫線Fal,Farを介して、蓋体前側フラップ5FL,5FRが長手方向に沿って連接されている。蓋体前側フラップ5FL,5FRは、その横幅が天板部分P5Tの縦幅よりも短い。カートン2において、蓋体前側フラップ5FL,5FRは、蓋体天側フラップ5TL,5TRの内側に配置されて、蓋体天側フラップ5TL,5TRの裏面と、蓋体前側フラップ5FL,5FRの表面とが接着剤で接着される。これによって、蓋体天側フラップ5TL,5TRと蓋体前側フラップ5FL,5FRとからなる蓋体脇板5SL,5SR(図1参照)が形成される。また、蓋体5が罫線LTBを回転軸として回転してカートン本体4の開口を開閉する際、延長部KLa,KRaがそれぞれ対応する蓋体前側フラップ5FL,5FRと係合離脱する。例えば、カートン本体4の開口が閉じられたとき、クリック音が発生して蓋体5がカートン本体4に係止される。
副前板部分P4Fsの長手方向の両端部であって前板部分P4Fに近接した位置には、カートン本体4の開口からの巻回体3の飛び出しを抑制するための抑制片4FsL,4FsRが、罫線Ffl,Ffrを介して延出している。抑制片4FsL,4FsRは、副前板部分P4Fsの表面側に向かって罫線Ffl,Ffrで折り曲げられて、組み立て後のカートン2において、カートン本体4の内側に突出するように配置される。これによって、カートン本体4に収容された巻回体3が開口から飛び出そうとしても、巻回体3の各端部が抑制片4FsL,4FsRによって係止されてその飛び出しが抑制される。
カートン2を構成する板紙では、カートン2が組み上げられたとき、折り曲げられた各フラップの位置が、カートン2の内側から順に、前側フラップ4FL,4FR、後側フラップ4BL,4BR、底側フラップ4BTL,4BTR、蓋体前側フラップ5FL,5FR、および、蓋体天側フラップ5TL,5TRの順番に配置される。
このように、カートン2は、板紙から切り出され、それが折り曲げられることによって構成される。そのため、前側フラップ4FL,4FRや後側フラップ4BL,4BRを配置することが容易である。そして、カートン2を備える巻回体入り収容箱1についても、自ずとその製造が容易になる。
[前側フラップ4FL,4FR]
図3、図4を参照して、前側フラップ4FL,4FR間の間隔について説明する。なお、説明の便宜上、以下では、蓋体5の図示および説明は割愛する。
図4が示すように、外脇板4SL,4SRは、カートン2の内側から、前側フラップ4FL,4FR、後側フラップ4BL,4BR、底側フラップ4BTL,4BTRの順番に配置される。前側フラップ4FL,4FRが後側フラップ4BL,4BRよりも巻回体3側である内側に位置し、長手方向での一対の脇板の間隔を定めている。ここで、間隔とは、カートン本体4の長手方向における一対の脇板(巻回体の最も近くに位置する脇板)間の距離である。本実施形態において、間隔を定める脇板に該当するのは前側フラップ4FL,4FRであるが、前側フラップ4FL,4FRを有さない場合は後側フラップ4BL,4BRであってもよいし、底側フラップ4BTL,4BTRであってもよい。カートン本体4において、前側フラップ4FL,4FRは、前板4Fとのなす角度θ1が、例えば、90°未満となるように、前板4Fに対して折り曲げられる。また、後側フラップ4BL,4BRは、後板4Bとのなす角度θ2が、角度θ1よりも大きく、例えば、90°以下の角度となるように、後板4Bに対して折り曲げられている。底側フラップ4BTL,4BTRは、底板4BTとのなす角度が、例えば90°となるように、底板4BTに対して折り曲げられている。角度θ1および角度θ2の大きさを上記のような範囲にすることで、一対の脇板間の距離(間隔Waおよび間隔Wb)を適正な値とし、収容箱の成形性も良好な状態に保つことができる。
各前側フラップ4FL,4FRは、前板4Fに連接されている一方、後板4B側は固定されていない。また、図3に示すように、長手方向での一対の前側フラップ4FL,4FRの間隔は、巻回体の中心に対する前板4F側では間隔Waであり、後板4B側では間隔Wbであり、間隔Wbは間隔Waよりも短い部分を含む。すなわち、長手方向での一対の前側フラップ4FL,4FRの間隔は、前板4F側から後板4B側に向かう方向を幅方向としたとき、幅方向におけるカートン本体4内に収容された巻回体3の中心に対し、前板4F側では間隔Waであり、後板4B側では間隔Wbであり、間隔Wbは間隔Waよりも短い。言い換えれば、一対の前側フラップ4FL,4FRの間隔は、各前側フラップ4FL,4FRの後端部の近傍で最も短く、最も短い部位が巻回体3の中心よりも後板4B側になる。ここで、巻回体3の中心とは、巻回体3の幅方向(前板4F側から後板4B側に向かう方向:短手方向)における巻回体3の幅の中心をいう。また、間隔Wbは、巻回体3の中心に対する後板4B側で、長手方向において最も短い距離を有する間隔を指す。
このとき、間隔Waと間隔Wbの差は1mm以上10mm以下が好ましく、より好ましくは1mm以上6mm以下である。間隔Waと間隔Wbの差を1mm以上10mm以下の範囲にすることで、ラップフィルムの使用開始から使用終わりまで、巻回体3の位置を適正に保ちつつ、引出性等の機能も適切に保つことができる。さらに、1mm以上6mm以下の範囲にすることにより、芯材3Cが前側フラップ4FL,4FRに適度に接触することで巻回体3の収容箱内での動きを抑制しつつ、芯材3Cの回転が前側フラップ4FL,4FRによって阻害されることもない。
こうした間隔Wa,Wbを有するカートン2であれば、カートン本体4内に収容された巻回体3が、それの中心よりも後板4B側で、2つの前側フラップ4FL,4FRのうちの少なくとも一方に接触する確率が高められる。
なお、本実施形態では、巻回体3の芯材3Cの長手方向での長さは、間隔Wbよりも長く、かつ、間隔Waよりも短い。こうした間隔Wa,Wbを有するカートン2であれば、巻回体3の芯材3Cの両端部はそれぞれ、それの中心よりも後板4B側で、前側フラップ4FL,4FRに接触する。
そして、ラップフィルム3Fを引き出すときに、巻回体3の中心に対する後板4B側で芯材3Cと前側フラップ4FL,4FRとが接触する、あるいは、接触する確率が高められた構成であるため、収容箱の中で巻回体3の位置が不安定になることを抑制することができる。また、ラップフィルムの引き出しまたは切断が終了し、前側上方に引き上げられた反動によって巻回体3が後方移動することを、巻回体3の中心に対する後板4B側で前側フラップ4FL,4FRが芯材3Cに接触することで抑制することができる。こうした効果は、巻回体3の巻き径が最大から最小までのほぼ全ての範囲で実現される。さらに、芯材3Cと前側フラップ4FL,4FRが、後板4B側で接触していることで、輸送時等の振動、衝撃に対し、巻回体3が収容箱内で動いたり、回転したりすることを抑制することができる。そのため、輸送時の衝撃でラップフィルムの端面が傷つき、斜め切れなどのトラブルが発生する可能性を抑制することができる。
[外脇板4SR,4SL]
次に、図4を参照して外脇板4SR,4SLについてさらに詳細に説明する。なお、外脇板4SL,4SRは、その基本的な構成が相互に同じであるため、以下では外脇板4SRについて説明し、外脇板4SLについて説明を割愛する。
図4が示すように、底側フラップ4BTRは、カートン本体4の長手方向での端部の外側面を構成し、その内側に、後板4Bから折り曲げられた後側フラップ4BR、そのさらに内側に前板4Fから折り曲げられた前側フラップ4FRが配置される。前側フラップ4FRは、後側フラップ4BRとの間に空間(隙間)を形成している。本実施形態では、空間を形成することにより、前側フラップ4FL,4FRの間隔を定めている。一方、後側フラップ4BRは、底側フラップ4BTRとの接着を通じて、底側フラップ4BTRに固定され、底側フラップ4BTRは、前側フラップ4FRの前半分、および、後側フラップ4BRとの接着により固定されている。
前側フラップ4FRの延長部MRaは、底側フラップ4BTRに向けて折り曲げられている。延長部MRaは、前板4Fに対して前側フラップ4FRが折り曲げられる向き(山折)とは逆の向き(谷折)に折り曲げられている。前側フラップ4FRは、延長部MRaの先端が後側フラップ4BRに接触することで、後側フラップ4BRとの空間を形成する。前側フラップ4FRと後側フラップ4BRとの空間は、前後方向におけるほぼ中央に対し、前板4F側に比べて後板4B側が広い。この関係は、前側フラップ4FLと後側フラップ4BRとの間でも同様である。
[作用]
図5〜図7を参照してカートン2の作用について説明する。なお、図5は、ラップフィルム3Fの残量が十分に多く、巻回体3の直径D11が大きいときのカートン本体4と巻回体3との関係を示す。図6は、ラップフィルム3Fの残量が少なく、巻回体3の直径D21が小さいときのカートン本体4と巻回体3との関係を示す。また、巻回体3の芯材3Cの長さが、間隔Wbよりも長く、かつ、間隔Waよりも短い例を示す。
図5が示すように、巻回体3の中心よりも後板4B側では、一対の前側フラップ4FL,4FRと芯材3Cとが接触点P1で接触している。また、巻回体3の中心よりも前板4F側では、一対の前側フラップ4FL,4FRと芯材3Cは離間している。なお、ラップフィルム3Fの残量にかかわらず、芯材3Cの直径D1は一定である。
図6が示すように、ラップフィルム3Fの残量が少なくなると、巻回体3の直径D21が巻回体3の直径D11よりも小さくなるため、芯材3Cが一対の前側フラップ4FL,4FRに接触する接触点P2が、ラップフィルム3Fの残量が多いときの接触点P1よりも、若干、前板4F側になる。ただし、芯材3Cと接触する部位が接触点P1から接触点P2に移動しても、芯材3Cの長手方向の長さが、一対の前側フラップ4FL,4FRの後板4B側の間隔よりも長いため、巻回体3の中心よりも後板4B側は、一対の前側フラップ4FL,4FRの少なくとも一方に接触する。この場合にも、巻回体3の中心に対する前板4F側では、一対の前側フラップ4FL,4FRと芯材3Cは離間している。
なお、ラップフィルム3Fの残量が多いときの直径D11は、ラップフィルム3Fの残量が少ないときの直径D21よりも大きい。巻回体3とカートン本体4との間の前後方向での間隙は、ラップフィルム3Fの残量が多いときの間隔D12に比べて、ラップフィルム3Fの残量が少ないときの間隔D22の方が広い。
一般に、巻回体3とカートン本体4との間の前後方向の間隙が大きくなるほど、巻回体3の回転が不安定になったり、ラップフィルム3Fの切断時に巻回体3が移動して切断に影響を及ぼしたりするおそれが高くなる。また、ラップフィルム3Fの切断後には、切断の反動で巻回体3が後ろに転がり、ラップフィルム3Fが過剰に巻き戻されて、その後の引出性を低下させるおそれも高くなる。また、ラップフィルム3Fを引き出すとき、カートン本体4に対して巻回体3が斜めになることで、引出性や切断性が低下したりするおそれがある。すなわち、こうした巻回体3の回転の不安定さや、切断時の影響、引出性や切断性の低下は、巻回体入り収容箱1としての使いにくさの一因となる。この点、上記構成であれば、巻回体3はラップフィルムの引き出し時および切断時における後方移動が抑制されるため、引出性および切断性を向上させることができる。
図7が示すように、ラップフィルム3Fが引き出されるとき、巻回体3は正回転しながら、芯材3C側面後方の領域CAで、カートン本体4(底板4BT、前板4F、および、前側フラップ4FL,4FR)と接触するが、接触摩擦抵抗がカートン中心より前板側で後板側よりも小さくなるため、巻回体3は、引き出し時の回転により底板4BT側に押し付けられる方向に力を働かせる。そのため、巻回体3が飛び出しにくく安定する。
また、巻回体3の位置は、前板4Fとほぼ接触するように保たれているため、巻回体3がカートン本体4内を前後に移動、もしくは、蛇行するようなことも抑制される。また、巻回体3の前後移動、または、蛇行が生じたとしても、前側フラップ4FL,4FRが、後板4B側への移動を抑制するため、ラップフィルムの切断や引出性に影響を及ぼしたり、切断の反動で巻回体3が後ろに転がり、ラップフィルムが巻き戻ることを抑制することができる。
以上のように、上記構成によれば、ラップフィルム3Fが引き出されるときに巻回体3の位置が安定化する。よって、巻回体3の回転が不安定になることや、切断時に巻回体3が前板4F側に斜めに引きずられてカット性に悪影響を及ぼすことが抑制される。また、ラップフィルム3Fの切断後に、巻回体3が後ろに転がることを抑えられるため、切断の反動でラップフィルム3Fが過剰に巻き戻るおそれが抑制されて引出性が維持される。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)一対の前側フラップ4FL,4FRの間隔は巻回体3の中心に対して後板4B側に最も短い間隔を有する。巻回体3は、芯材3Cが巻回体3の中心に対して後板4B側で前側フラップ4FL,4FRに接触等し、巻回体3の中心に対して前板4F側では芯材3Cから離間する。そのため、巻回体3の径が小さくなって、カートン2に対する前後のスペースが拡大されてきたとしても、巻回体3の位置が後板4B側に移動しにくくなり前板4F側に保たれる可能性が高くなる。よって、巻回体3の位置が、巻回体3の径が大きいときから、巻回体3の径が小さくなるときまで、前板4F側に保たれることになり、巻回体3に巻回されたラップフィルム3Fを引き出すとき、巻回体3の位置が安定に保たれて、ラップフィルム等が引き出しやすくなり、切断が安定する。
(2)巻回体3の芯材3Cが巻回体3の中心に対して後板4B側で前側フラップ4FL,4FRに接触することで、巻回体3の後板4B側への移動が抑制される。そのため、ラップフィルム3Fの切断後に、切断の反動で巻回体3が後方に転がり、ラップフィルム3Fが巻き戻ることを抑制することができる。
(3)前側フラップ4FL,4FRが前板4Fから後板4Bの方向に折り曲げられ、後側フラップ4BL,4BRが後板4Bから前板4Fの方向に折り曲げられる。よって、脇板を有した巻回体入り収容箱1の製造が容易になる。
(4)前側フラップ4FL,4FRの位置が、それぞれ後板4B側で巻回体3に近づく構造となっている。また、後側フラップ4BL、4BRと前側フラップ4FL,4FRとの間に空間があるため、前側フラップ4FL,4FRが、後板4B側で巻回体3に接触しやすくなる。また、後側フラップ4BL、4BRと前側フラップ4FL,4FRとの間に空間があることで、前側フラップ4FL,4FRが、巻回体3に押されたときに対する弾性を付与することができる。そのため、ラップフィルム3Fを引き出すときの引出力が過度に強くなりすぎることを抑制することができる。
さらに、巻回体3の後板4B側で芯材3Cが前側フラップ4FL,4FRに接触、または近接している状態を製造直後から保持することができるため、輸送時等の振動、衝撃に対し、巻回体3が収容箱内で動いたり、回転したりすることを抑制することができる。そのため、使用開始時にラップフィルムを引き出すための引き出しシールを開口部側に保持しやすくなり、輸送時に巻回体が動くことで受ける衝撃により、ラップフィルムの端面が傷つき、斜め切れなどのトラブルが発生する可能性を抑制することができる。
(5)脇板の最も外側に、前側フラップ4FL,4FRとは異なる底側フラップ4BTL,4BTRを配置することができる。そのため、前側フラップ4FL,4FRに延長部MRaを設けるなど、巻回体3と接触するための機能に特化した構成を、前側フラップ4FL,4FRに付与することが可能ともなる。
(6)延長部MLa,MRaが、後側フラップ4BL,4BRに向けて折り曲げられているため、前側フラップ4FL,4FRの巻回体3側への突出が保たれる。そのため、前側フラップ4FL,4FRと巻回体3との接触に関して、その適正な接触状態と再現性を確保することが可能となる。
(7)前板4Fから延設された部分が折り曲げられて前側フラップ4FL,4FRが構成されると共に、後板4Bから延設された部分が折り曲げられて後側フラップ4BL,4BRが構成される。よって、巻回体収容箱中間体において、前側フラップ4FL,4FR、および、後側フラップ4BL,4BRを配置することが容易になり、巻回体入り収容箱1の製造を容易にすることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態は、以下の態様で実施することもできる。
・上記実施形態では、芯材3Cが紙製である場合について例示したが、これに限らず、長尺物を巻回することができるのであれば、芯材3Cは、樹脂製や金属製などであってもよい。
・上記実施形態では、芯材3Cの最も後板4B側の部位が、接触点P1,P2である構成を説明した。しかしこれに限らず、芯材3Cの中心よりも後板4B側であれば、他の部位で前側フラップ4FL,4FRに接触してもよい。
例えば、図8に示すように、前側フラップ4FRが有する罫線(折り目)Fmr1が、芯材3Cの最も後板4B側の部位よりも、前板4F側に位置する。そして、罫線(折り目)が前側フラップ4FRのなかで最も内側に突出する部位となり、延長部MRcによる突出部位が芯材3Cと接触する位置は最も後板4B側よりも前側であってもよい。これによっても、前側フラップ4FRは、カートン本体4の内側に傾いた状態で、芯材3Cの中心よりも後板4B側の接触点P3で接触するようになる。
・上記実施形態では、延長部MLa,MRaは、前側フラップ4FL,4FRが前板4Fに対して折り曲げられる向きとは逆の向きに罫線Fml,Fmrで折り曲げられる場合について例示した。しかしこれに限らず、例えば、図9に示すように、前側フラップ4FL,4FRがカートン本体の内側に傾くことができるのであれば、例えば、後側フラップ4BL,4BRの先端が前側フラップ4FL,4FRに向けて折れ曲がっていてもよい。もしくは、後側フラップ4BL,4BRの先端が、底側フラップ4BTL,4BTRに向けて折れ曲がり、後側フラップ4BL,4BRが前側フラップ4FL,4FRを内側に押し出すようにしていてもよい。また、前側フラップ4FL,4FRが内側に突出するように、後側フラップ4BL,4BRの先端が配置されてもよい。
また、前側フラップ4FL,4FRに延長部MLa,MRaを設けなくてもよい。この場合には、一対の前側フラップ4FL,4FRを上述の間隔をもつように後板4B側に折り曲げる。これにより、図9に示すように前側フラップ4FRがカートン本体4の内側に傾くようになり、前側フラップ4FRが芯材3Cに後板4B側の接触点P4で接触するようになる。延長部MLa,MRaを設けずに、前側フラップ4FL,4FRを後板4B側に折り曲げたときの前側フラップ4FL,4FRの突出量は、延長部MLa,MRaを設けたときと同様に1mm以上8mm以下が好ましく、1mm以上6mm以下がより好ましい。ここでいう突出量は、長手方向であって脇板(第3の脇板)と垂直な方向における脇板(第3の脇板)から前側フラップ4FL,4FRの先端までの距離である。1mm以上8mm以下で内側に突出することで、十分な空間を確保することができる。また、1mm以上6mm以下で内側に突出することにより、ラップフィルムの使用開始から使用終わりまで、巻回体3の位置を適正に保ちつつ、引出性等の機能も適正に保つことができる。また、突出量を調整することで、前側フラップ4FL,4FRと巻回体3との距離や接触状態を調整することができる。なお、前側フラップ4FL,4FRの突出量は、長手方向の左右で変えてもよい。
また例えば、このとき、後側フラップ4BRと後板4Bとのなす角度が90°未満となるような傾斜片MRdとして、後側フラップ4BRを構成してもよい。後側フラップ4BRが傾斜片MRdとして構成されることでも、後側フラップ4BRよりもカートン本体4の内側にある前側フラップ4FRをカートン本体4の内側に傾けることができる。
・上記実施形態では、脇板が、底側フラップ4BTL,4BTR、後側フラップ4BL,4BR、および、前側フラップ4FL,4FRで構成される場合について例示した。しかしこれに限らず、脇板が巻回体3の中心よりも後側で芯材3Cに接触するのであれば、前側フラップ以外の後側フラップ、および、底側フラップの少なくとも一方が設けられない構成であってもよい。
・上記実施形態では、巻回体3の芯材3Cが2つの前側フラップ4FL,4FRに挟まれるかたちで接触している場合について例示した。しかしこれに限らず、巻回体の移動が抑制されるのであれば、芯材3Cが2つの前側フラップ4FL,4FRのうちの一方に接触する構成であってもよい。また、芯材3Cが前板4Fと接触しているときには、芯材3Cが前側フラップ4FL,4FRに接触せず、後板4B側に所定の量だけ移動したときに、前側フラップ4FL,4FRに接触する構成であってもよい。
・上記実施形態では、巻回体3の芯材3Cが前側フラップ4FL,4FRに接触している場合について例示した。しかしこれに限らず、ラップフィルム3Fなどに対する影響がないか、あるいは、小さいようであれば、巻回体3のラップフィルム3Fが前側フラップ4FL,4FRに接触してもよい。
・上記実施形態では、前側フラップ4FL,4FRと前板4Fとなす角度が90°未満であることによって、巻回体3の中心よりも後板4B側で、芯材3Cと前側フラップ4FL,4FRとが接触する場合について例示した。しかしこれに限らず、巻回体3の巻き径が最大から最小までの間で、巻回体3の中心よりも後板4B側で接触することができるのであれば、例えば、前側フラップ4FL,4FRが、内側に突出する突起を別途備えてもよい。
・上記実施形態では、カートン2と蓋体5とが一体である場合について例示したが、これに限らず、カートン2と蓋体5とが別体であってもよい。
・上記実施形態では、長尺物がラップフィルム3Fである場合について例示したが、これに限らず、長尺物は、アルミニウム箔、クッキングシートなどでもよい。
・上記実施形態では、ミシン目線5Fmが、長手方向における中央が上下方向に対して頂部であって、かつ、頂部が下方を向くV字状に配列されており、切断刃もV字形状である場合について例示したが、これに限らず、切断刃の形状は直線状や逆V字形状のものであってもよい。
1…巻回体収容箱、2…カートン、3…巻回体、3C…芯材、3F…ラップフィルム、4…カートン本体、4B…後板、4BL,4BR…後側フラップ(第2の脇板)、4BT…底板、4BTL,4BTR…底側フラップ(第3の脇板)、4F…前板、4Fc…接着ポイント、4Fd…接着部、4Fe…切り込み、4FL,4FR…前側フラップ(第1の脇板)、4Fs…副前板、4FsL,4FsR…抑制片、4SL,4SR…外脇板、5…蓋体、5E…開封端、5F…蓋体前板、5FL、5FR…蓋体前側フラップ、5Fm…ミシン目線、5SL,5SR…蓋体脇板、5T…天板、5TL,5TR…蓋体天側フラップ、6…切断刃、11…前板、13…後板、14…第2折込片、15…本体側面板、16…第3折込片、17…折返片、18…第1折込片、50…空間、MLa,MRa…延長部、MRd…傾斜片、P4B…後板部分、P4F…前板部分、P5F…蓋体前板部分、P5T…天板部分、P4BT…底板部分、P4Fs…副前板部分。

Claims (8)

  1. 長方形状の底板と、前記底板の長辺に立設された前板および後板と、前記底板の短辺に立設された一対の脇板と、を備え、前記前板の上端辺、前記後板の上端辺および前記一対の脇板の上端辺が開口を形成し、
    前記後板の上端辺に回動可能に連接され、前記開口を覆う天板と、前記天板の罫線であって、前記後板の上端辺に対向する罫線に連接され、前記前板を外側から覆う蓋体前板と、前記蓋体前板に設けられた切断刃とを有する蓋体とをさらに備え、
    巻回体を内部に収容するための巻回体収容箱であって、
    前記巻回体は、円筒形の芯材に長尺物が巻回されたものであり、
    前記前板から前記後板に向かう方向を幅方向としたとき、前記一対の脇板の少なくとも一方は、前記幅方向において前記巻回体の中心に対する前記前板側では前記芯材から離間し、前記巻回体の中心に対する前記後板側では前記芯材に接触し
    前記脇板は、第1の脇板と第2の脇板とを備え、前記巻回体に最も近い前記第1の脇板と前記前板とのなす角度が90°未満になるように位置する
    巻回体収容箱。
  2. 長方形状の底板と、前記底板の長辺に立設された前板および後板と、前記底板の短辺に立設された一対の脇板と、を備え、前記前板の上端辺、前記後板の上端辺および前記一対の脇板の上端辺が開口を形成し、
    前記後板の上端辺に回動可能に連接され、前記開口を覆う天板と、前記天板の罫線であって、前記後板の上端辺に対向する罫線に連接され、前記前板を外側から覆う蓋体前板と、前記蓋体前板に設けられた切断刃とを有する蓋体とをさらに備え、
    巻回体を内部に収容するための巻回体収容箱であって、
    前記前板から前記後板に向かう方向を幅方向としたとき、前記一対の脇板の間隔のうち、前記幅方向において前記巻回体の中心に対する前記後板側の間隔は、前記巻回体の中心に対する前記前板側の間隔よりも短い部分を含み、
    前記脇板は、第1の脇板と第2の脇板とを備え、前記巻回体に最も近い前記第1の脇板と前記前板とのなす角度が90°未満になるように位置する
    巻回体収容箱。
  3. 前記脇板は、前記前板から前記後板側に折り曲げられた前記第1の脇板と、前記後板から前記前板側に折り曲げられた前記第2の脇板とを備え、
    前記第1の脇板は、前記第2の脇板よりも前記巻回体側である内側に位置し、前記一対の脇板の間隔を定める
    請求項1又は2に記載の巻回体収容箱。
  4. 前記第1の脇板と前記第2の脇板との間には空間が形成されている
    請求項3に記載の巻回体収容箱。
  5. 前記脇板はさらに、前記第1の脇板、および、前記第2の脇板よりも外側に、前記底板から上方に折り曲げられた第3の脇板を備える
    請求項3又は4に記載の巻回体収容箱。
  6. 前記第1の脇板は、前記巻回体側である内側に折り曲げられた接続部と、前記接続部に接続されて前記接続部から前記巻回体収容箱の外側に向けて折り曲げられた後端部とを備え、
    前記第1の脇板は、前記接続部と前記後端部との折り目が前記内側に突出する
    請求項3から5のいずれか一項に記載の巻回体収容箱。
  7. 巻回された長尺物を有した巻回体を内部に収容するための巻回体収容箱の中間体であって、
    長方形状の底板と、
    前記底板の2つの長辺のそれぞれに連された前板および後板と、
    前記前板の2つの短辺のそれぞれに連された一対の第1の脇板と、
    前記後板の2つの短辺のそれぞれに連された一対の第2の脇板と、
    前記底板の2つの短辺のそれぞれに連された一対の第3の脇板とを備え、
    前記巻回体収容箱において、前記第3の脇板は、前記第1の脇板および前記第2の脇板よりも前記巻回体収容箱において外側に位置し、前記第1の脇板が前記第2の脇板よりも巻回体側である内側に前記前板とのなす角度が90°未満になるように折り込まれ、かつ、前記第1の脇板は、前記前板から前記後板に向かう幅方向における前記巻回体の中心に対する前記前板側では前記巻回体の芯材から離間し、前記巻回体の中心に対する前記後板側では前記巻回体の芯材に接触し、
    前記第1の脇板の前記前板から延出する長さは、前記第2の脇板の前記後板から延出する長さよりも長い、
    巻回体収容箱中間体。
  8. 巻回された長尺物を有した巻回体を内部に収容した巻回体入り収容箱であって、
    前記収容箱が、請求項1〜7のいずれか一項に記載された巻回体収容箱である、
    巻回体入り収容箱。
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