以下、図面を参照して、本発明に係る各実施形態のカーテンレール用のランナーを説明する。尚、本願明細書中、図1に示すカーテンレールの正面図に対して、図示上方及び図示下方をそれぞれ上方向(又は上側)及び下方向(又は下側)と定義し、図示左方向をカーテンレールの左側、図示右方向をカーテンレールの右側と定義する。
〔カーテンレール〕
図1は、本発明に係るランナー2を備えるカーテンレールの概略構成を部分的に示す正面図である。尚、図1では、カーテン材4を吊下支持するカーテンレールを例に部分的に図示している。
図1に示すカーテンレールには、レール1内を移動可能な本発明に係る複数のランナー2が設けられている。レール1は、一般的に、図示しないブラケットを介して、壁等に固定される。
ランナー2には、鉤状のカーテンフック3を引掛けることができるようになっており、このカーテンフック3によってカーテン材4における所定箇所の上端が保持固定される。
このようにして、図1に示すカーテンレールは、レール1内を移動可能な多数のランナー2に、カーテンフック3を用いてカーテン材4が吊下される。
ところで、本発明に係るランナー2は、各実施形態の詳細については後述するが、利用者の安全性の確保、そのランナー2自体や当該ブラケット等の破損の防止、或いはメンテナンス性の向上を意図して、カーテン材4を容易に取り外し及び取り付け可能とするために、レール1の底部に支持される走行体2aと、走行体2aに対し分離可能とするリング体2bから構成されている。
尚、リング体2bは、図示するような環状のものや、一部開口したC字状・U字状のものなど種々の形態とすることができる。そこで、本願明細書中、リング体2bと称するときは、これらの形態を区別することなく任意の形態を含むものとする。
特に、本発明に係るランナー2は、繰り返し着脱した場合でも保持力の低下を抑制し、耐久性を向上させる構造を有しており、以下、より具体的に各実施形態のランナー2について詳細に説明する。
〔ランナー〕
(第1実施形態)
まず、図2を参照して、本発明による第1実施形態のランナー2の概略構成を説明する。図2(a)は本発明による第1実施形態のランナー2の概略構成を示す斜視図であり、図2(b)及び図2(c)はそれぞれ第1実施形態のランナー2を構成する走行体2aとリング体2bの概略構成を示す断面図である。
まず、図2(a)に示すように、第1実施形態のランナー2は、走行体2aと、走行体2aに対し分離可能とするリング体2bから構成されている。リング体2bは、カーテンフック3を介して保持されるカーテン材4に所定の保持力以上の引張力が生じたときに、走行体2aから離脱するようになっている。
走行体2aは、図2(b)に示すように外周面上に凹部20が形成された外壁を持つよう円筒状に構成される。そして、その凹部20がレール1の下面開口部1aに位置して(図3参照)、凹部20より上部の上壁部21と、凹部20より下部の下壁部22とによって、レール1の下面に支持されるようになっている。
走行体2aには、図2(b)に示すように、上下方向に貫通する貫通部23が形成されている。貫通部23は、走行体2aにおける下壁部22の下面22aから断面径bで上方に延びるよう貫通し、貫通部23の上端は内側に突起する突起部24によって断面径a(<b)へと狭められ、上壁部21の内側に形成される先端収容部21aと連通した構造となっている。即ち、貫通孔23は、凸部27を挿通する断面径bの挿通口よりも凸部27の先端部29を解放突出させる突出口を幅狭とする断面径a(<b)とするよう構成されている。従って、凸部27の先端部29が貫通孔23に挿通されて解放突出して凸部27の先端部29の一部が貫通孔23の突出口にて係止される。
リング体2bには、図2(c)に示すように、本例では環状のフック支持部26の上面に形成される円状の突き当て部26aから略円柱状の凸部27が上方に延び、凸部27の上方周方向に形成される凹部28を経て球状の先端部29が形成されている。尚、本例のリング体2bでは、球状の先端部29の断面径を略円柱状の凸部27の断面径とほぼ同一とし、より具体的には当該断面径aより大きく当該断面径b以下としている。このため、リング体2bの先端部29は走行体2aの貫通部23の下方からスムーズに挿通させることができる。
従って、走行体2aの貫通部23は、リング体2bの略円柱状の凸部27を挿通可能となっており、リング体2bの凸部27の上方周方向に形成される凹部28が走行体2aの突起部24に弾性変形によって挿通嵌合されると、走行体2aの先端収容部21aがリング体2bの凸部27の上端に形成される球状の先端部29を収容するようになっている。
即ち、貫通孔23は、凸部27を挿通する断面径bの挿通口よりも凸部27の先端部29を解放突出させる突出口を幅狭とする断面径a(<b)とし、凸部27に対し凹部28を設けることで挿通嵌合させる構造としているから、凸部27の先端部29の大型化を避けつつ凸部27を貫通部23で係合させることができる。これにより軸ブレを抑えることができ、尚且つ当該挿通嵌合させる部位(突起部24及び凹部28の嵌合位置)をレール1内に位置させることで、レール1の強度を利用したものとなり当該挿通嵌合に係る所定の保持力の安定性が確保される。
走行体2aの貫通部23の長さc(走行体2aにおける下壁部22の下面22aから突起部24の突起先端までの長さ)は、リング体2bの凸部27の基端から凹部28の凹み先端までの長さに合致するように形成されている。
従って、走行体2aにリング体2bを取り付ける際には、リング体2bの突き当て部26aが走行体2aの下面22aに当接したときに、走行体2aの貫通部23にリング体2bの凸部27が挿通嵌合されるようになっており、容易に取り付けることができ、尚且つその挿通嵌合を安定化させて軸ブレを抑えることができ、より安定した保持力を確保できる。
また、走行体2aにリング体2bが挿通嵌合した状態では、走行体2aの突起部24の上面に位置する当接面部25が、リング体2bの球状の先端部29の面形状に沿ってその先端部29の一部と面接触するよう湾曲形状を有しており、より安定した保持力を確保できる。
即ち、カーテンレールの場合ではカーテン材4の負荷が比較して重く、大きな負荷が掛かる場合が想定されるが、カーテン材4が不要に外されてしまうことなく所定の保持力を持たせることができる。
そして、このような湾曲形状の当接面部25を有する走行体2aの突起部24は、貫通部23の上端と先端収容部21aとを滑らかに連通させるようになるため、走行体2aとリング体2bとを繰り返し着脱した場合でもその保持力の低下を抑制することができ、従って耐久性を向上させることができる。
図3(a),(b),(c)は、(a),(b)は、それぞれ本発明による第1実施形態のランナー2の作用を示すカーテンレールの側面図である。
図3(a)には、レール1に支持される第1実施形態のランナー2に、カーテンフック3を介してカーテン材4を吊下している様子を示している。即ち、第1実施形態のランナー2が、その走行体2aにリング体2bが挿通嵌合した状態となっている。即ち、リング体2bにおける凸部27の球状の先端部29が走行体2aの貫通孔23に挿通されて解放突出して、その先端部29の一部が貫通孔23の突出口(先端収容部21aと滑らかに連通する突起部24の上面)にて係止されている。そして、走行体2aにリング体2bが挿通嵌合した状態では、その貫通孔23の突出口(先端収容部21aと滑らかに連通する突起部24の上面)に位置する当接面部25(図3(c)参照)が、リング体2bの球状の先端部29の面形状に沿ってその先端部29の一部と面接触するよう湾曲形状を有しており、その保持力を安定化させている。
また、図3(a)に示すように走行体2aにリング体2bが挿通嵌合した状態では、リング体2bにおける凸部27を走行体2aの貫通部23で係合させており、尚且つリング体2bの突き当て部26aが走行体2aの下面22aに当接した状態にあるため(図3(b),(c)参照)、その挿通嵌合を安定化させて軸ブレを抑えている。このとき、リング体2bの凹部20がレール1の下面開口部1aに位置して、凹部20より上部の上壁部21と、凹部20より下部の下壁部22とによって、レール1の下面に支持されるようになっている。
図3(a)に示す状態から、カーテン材4に対し下方に引張力を生じさせると、図3(b)に示すように、走行体2aの貫通孔23に形成される突起部24とその貫通孔23を形成する凹部20の弾性変形に伴って、その走行体2aの突起部24とリング体2bの凸部27の上方周方向に形成される凹部28との挿通嵌合が解除される状態になるが、その凹部20がレール1の下面開口部1aに位置しているため、凹部20がレール1の下面開口部1aに当接することで当該凹部20の弾性変形が抑制され、容易には外れないよう、その保持力をより高めている。即ち、その保持力以上にカーテン材4に対し引張力を生じさせない範囲であれば、該引張力が解消すると図3(a)の状態に戻る。
図3(b)に示す状態から、その保持力以上に、カーテン材4に対し引張力を生じさせると、走行体2aからリング体2bが離脱し、図3(c)に示すように、走行体2aからリング体2bが離脱する。従って、本実施形態のランナー2における走行体2aとリング体2bの分離によって、カーテン材4を取り外すことができる。
また、第1実施形態のランナー2では、リング体2bの突き当て部26aが走行体2aの下面22aに当接したときに、走行体2aの貫通部23にリング体2bの凸部27が挿通嵌合されるようになっているため、走行体2aにリング体2bを容易に取り付けることができ、その挿通嵌合を安定化させることができる。
以上のように、第1実施形態のランナー2によれば、繰り返し着脱した場合でも保持力の低下を抑制し、耐久性を向上させてカーテン材4を容易に取り外し及び取り付け可能として、ブラケット等の損傷などの防止によって安全面及び品質に優れ、更には安定性に優れたものとなる。
(第2実施形態)
次に、図4を参照して、本発明による第2実施形態のランナー2の概略構成を説明する。図4(a)は本発明による第2実施形態のランナー2の概略構成を示す斜視図であり、図4(b)及び図4(c)はそれぞれ第2実施形態のランナー2を構成する走行体2aとリング体2bの概略構成を示す断面図である。尚、図4において、第1実施形態と同様な構成要素には、同一の参照番号を付している。
第2実施形態のランナー2は、上述した第1実施形態のランナー2における走行体2aとリング体2bとの挿通嵌合を逆構造にした例である。
まず、図4(a)に示すように、第2実施形態のランナー2は、第1実施形態と同様、走行体2aと、走行体2aに対し分離可能とするリング体2bから構成されている。リング体2bは、カーテンフック3を介して保持されるカーテン材4に所定の保持力以上の引張力が生じたときに、走行体2aから離脱するようになっている。
走行体2aは、図4(b)に示すように外周面上に凹部20が形成された外壁を持つよう円筒状に構成される。そして、その凹部20がレール1の下面開口部1aに位置して(上述した図3と同様)、凹部20より上部の上壁部21と、凹部20より下部の下壁部22とによって、レール1の下面に支持されるようになっている。
走行体2aには、図4(b)に示すように、走行体2aにおける下壁部22の下面22aから略円柱状の凸部27が下方に延び、凸部27の下方周方向に形成される凹部28を経て球状の先端部29が形成されている。
リング体2bには、図4(c)に示すように、上下方向に貫通する貫通部23が形成されている。貫通部23は、リング体2bにおける上面の突き当て部26aから断面径bで下方に延びるよう貫通し、貫通部23の下端は内側に突起する突起部24によって断面径a(<b)へと狭められ、先端収容部23aと連通した構造となっている。即ち、貫通孔23は、凸部27を挿通する断面径bの挿通口よりも凸部27の先端部29を解放突出させる突出口を幅狭とする断面径a(<b)とするよう構成されている。従って、凸部27の先端部29が貫通孔23に挿通されて解放突出して凸部27の先端部29の一部が貫通孔23の突出口にて係止される。
そして、リング体2bの貫通部23は、走行体2aの略円柱状の凸部27を挿通可能となっており、走行体2aの凸部27の下方周方向に形成される凹部28がリング体2bの突起部24に弾性変形によって挿通嵌合されると、リング体2bの先端収容部23aが走行体2aの凸部27の基端に形成される球状の先端部29を収容するようになっている。
即ち、貫通孔23は、凸部27を挿通する断面径bの挿通口よりも凸部27の先端部29を解放突出させる突出口を幅狭とする断面径a(<b)とし、凸部27に対し凹部28を設けることで挿通嵌合させる構造としているから、凸部27の先端部29の大型化を避けつつ凸部27を貫通部23で係合させることができ、これにより軸ブレを抑えて、所定の保持力の安定性が確保される。
尚、本例においても、走行体2aにおける球状の先端部29の断面径を略円柱状の凸部27の断面径とほぼ同一とし、より具体的には当該断面径aより大きく当該断面径b以下としている。このため、走行体2aの先端部29を、リング体2bの貫通部23へとスムーズに挿通させることができる。
リング体2bの貫通部23の長さc(リング体2bにおける上面の突き当て部26aから突起部24の突起先端までの長さ)は、走行体2aの凸部27の基端(下壁部22の下面22a)から凹部28の凹み先端までの長さに合致するように形成されている。
従って、走行体2aにリング体2bを取り付ける際には、リング体2bの突き当て部26aが走行体2aの下面22aに当接したときに、リング体2bの貫通部23に走行体2aの凸部27が挿通嵌合されるようになっており、容易に取り付けることができ、尚且つその挿通嵌合を安定化させて軸ブレを抑えることができ、より安定した保持力を確保できる。
また、走行体2aにリング体2bが挿通嵌合した状態では、リング体2bの突起部24の下面に位置する当接面部25が、リング体2bの球状の先端部29の面形状に沿ってその先端部29の一部と面接触するよう湾曲形状を有しており、より安定した保持力を確保できる。
即ち、カーテンレールの場合ではカーテン材4の負荷が比較して重く、大きな負荷が掛かる場合が想定されるが、カーテン材4が不要に外されてしまうことなく所定の保持力を持たせることができる。
そして、このような湾曲形状の当接面部25を有するリング体2bの突起部24は、貫通部23の下端と先端収容部23aとを滑らかに連通させるようになるため、走行体2aとリング体2bとを繰り返し着脱した場合でもその保持力の低下を抑制することができ、従って耐久性を向上させることができる。
これによって、第2実施形態のランナー2は、図3に示す第1実施形態のランナー2の作用と同様の作用を得ることができる。
従って、第2実施形態のランナー2によれば、繰り返し着脱した場合でも保持力の低下を抑制し、耐久性を向上させてカーテン材4を容易に取り外し及び取り付け可能として、ブラケット等の損傷などの防止によって安全面及び品質に優れ、更には安定性に優れたものとなる。
(第3実施形態)
次に、図5を参照して、本発明による第3実施形態のランナー2の概略構成を説明する。図5(a)は本発明による第3実施形態のランナー2の概略構成を示す斜視図であり、図5(b)及び図5(c)はそれぞれ第3実施形態のランナー2を構成する走行体2aとリング体2bの概略構成を示す断面図である。尚、図5において、第1実施形態と同様な構成要素には、同一の参照番号を付している。
第3実施形態のランナー2は、上述した第1実施形態のランナー2における走行体2aとリング体2bとの挿通嵌合を複数段構造(本例では2段構造)にした例である。
まず、図5(a)に示すように、第3実施形態のランナー2は、第1実施形態と同様に、走行体2aと、走行体2aに対し分離可能とするリング体2bから構成されている。リング体2bは、カーテンフック3を介して保持されるカーテン材4に所定の保持力以上の引張力が生じたときに、走行体2aから離脱するようになっている。
走行体2aは、図5(b)に示すように外周面上に凹部20が形成された外壁を持つよう円筒状に構成される。そして、その凹部20がレール1の下面開口部1aに位置して(上述した図3と同様)、凹部20より上部の上壁部21と、凹部20より下部の下壁部22とによって、レール1の下面に支持されるようになっている。
走行体2aには、図5(b)に示すように、上下方向に貫通する貫通部23が形成されている。貫通部23は、その下方から説明すると、走行体2aにおける下壁部22の下面22aから断面径bで上方に延び、内側に突起する第1の突起部24aによって断面径a(<b)へと狭められた後、第1の突起部24aの上部で再び第1の断面径bに拡径され、更に内側に突起する第2の突起部24bによって断面径aへと狭められ、最終的に上壁部21の内側に形成される先端収容部21aと連通した構造となっている。即ち、本例においても、貫通孔23は、凸部27を挿通する断面径bの挿通口よりも凸部27の先端部29を解放突出させる突出口を幅狭とする断面径a(<b)とするよう構成し、尚且つ幅狭とする断面径aを当該挿通口と突出口の間に1つ以上(本例では1つ)設定している。従って、従って、凸部27の先端部29が貫通孔23に挿通されて解放突出して凸部27の先端部29の一部が貫通孔23の突出口にて係止されるとともに、凸部27の本体部が貫通孔23の溝内で係止される。
リング体2bには、図5(c)に示すように、本例では環状のフック支持部26の上面に形成される円状の突き当て部26aから略円柱状の凸部27が上方に延び、凸部27の上方周方向に形成される2段からなる第1及び第2の凹部28a,28bを経て球状の先端部29が形成されている。尚、本例のリング体2bでは、球状の先端部29の断面径を略円柱状の凸部27の断面径とほぼ同一とし、より具体的には当該断面径aより大きく当該断面径b以下としている。このため、リング体2bの先端部29は走行体2aの貫通部23の下方からスムーズに挿通させることができる。
従って、走行体2aの貫通部23は、リング体2bの略円柱状の凸部27を挿通可能となっており、リング体2bの凸部27の上方周方向に形成される第1及び第2の凹部28a,28bの各々がそれぞれ走行体2aの第1及び第2の突起部24a,24bに弾性変形によって挿通嵌合されると、走行体2aの先端収容部21aがリング体2bの凸部27の上端に形成される球状の先端部29を収容するようになっている。
即ち、貫通孔23は、凸部27を挿通する断面径bの挿通口よりも凸部27の先端部29を解放突出させる突出口を幅狭とする断面径a(<b)とし、尚且つ幅狭とする断面径aを当該挿通口と突出口の間に1つ以上(本例では1つ)設定して、凸部27に対し複数の凹部28a,28bを設けることで挿通嵌合させる構造としているから、凸部27の先端部29の大型化を避けつつ凸部27を貫通部23で係合させることができる。これにより軸ブレを抑えることができ、多段的に挿通嵌合させる構造とすることで、所定の保持力を増力させることができる。また、当該挿通嵌合させる部位(複数の突起部24a,24b及び複数の凹部28a,28bの各嵌合位置)をレール1内に位置させることで、レール1の強度を利用したものとなり当該挿通嵌合に係る所定の保持力の安定性が確保される。
走行体2aの貫通部23の長さc1(走行体2aにおける下壁部22の下面22aから第1の突起部24aの突起先端までの長さ)は、リング体2bの凸部27の基端から第1の凹部28aの凹み先端までの長さに合致するように形成されている。また、走行体2aにおける第1の突起部24aの突起先端から第2の突起部24bの突起先端までの長さC2は、リング体2bの凸部27における第1の凹部28aの凹み先端から第2の凹部28bの凹み先端までの長さに合致するように形成されている。
従って、走行体2aにリング体2bを取り付ける際には、リング体2bの突き当て部26aが走行体2aの下面22aに当接したときに、走行体2aの貫通部23にリング体2bの凸部27が挿通嵌合されるようになっており、容易に取り付けることができ、尚且つその挿通嵌合を安定化させ軸ブレを抑えることができ、より安定した保持力を確保できる。
また、走行体2aにリング体2bが挿通嵌合した状態では、走行体2aの第2の突起部24bの上面に位置する当接面部25bが、リング体2bの球状の先端部29の面形状に沿ってその先端部29の一部と面接触するよう湾曲形状を有しており、より安定した保持力を確保できる。更に、走行体2aにリング体2bが挿通嵌合した状態では、走行体2aの第1の突起部24aの上面に位置する当接面部25aが、リング体2bにおける当該2段からなる第1及び第2の凹部28a,28bの間の面形状に沿って面接触するよう湾曲形状を有しており、更に当該所定の保持力を高めるように作用している。
即ち、カーテン材4の負荷がより一層比較して重いことが想定される場合に、カーテン材4が不要に外されてしまうことなく当該所定の保持力をより一層高めることができる。
そして、このような湾曲形状の当接面部25a,25bをそれぞれ有する走行体2aの第1及び第2の突起部24a,24bは、貫通部23の上端と先端収容部21aとを滑らかに連通させるようになるため、走行体2aとリング体2bとを繰り返し着脱した場合でもその保持力の低下を抑制することができ、従って耐久性を向上させることができる。
これによって、第2実施形態のランナー2は、カーテン材4の負荷がより一層比較して重いことが想定される場合でも、図3に示す第1実施形態のランナー2の作用と同様の作用を得ることができる。尚、図5に示す複数段の挿通嵌合を可能とする構造は、2段に限定するものではなく3段以上の挿通嵌合を可能とする構造とすることができる。
従って、第3実施形態のランナー2によれば、繰り返し着脱した場合でも保持力の低下を抑制し、耐久性を向上させてカーテン材4を容易に取り外し及び取り付け可能として、ブラケット等の損傷などの防止によって安全面及び品質に優れ、更には安定性に優れたものとなる。
(第4実施形態)
次に、図6を参照して、本発明による第4実施形態のランナー2の概略構成を説明する。図6(a)は本発明による第4実施形態のランナー2の概略構成を示す斜視図であり、図6(b)及び図6(c)はそれぞれ第4実施形態のランナー2を構成する走行体2aとリング体2bの概略構成を示す断面図である。尚、図6において、第1実施形態と同様な構成要素には、同一の参照番号を付している。
第4実施形態のランナー2は、上述した第1実施形態のランナー2における走行体2aとリング体2bとの挿通嵌合を別形状の構造にした例である。
まず、図6(a)に示すように、第4実施形態のランナー2は、第1実施形態と同様に、走行体2aと、走行体2aに対し分離可能とするリング体2bから構成されている。リング体2bは、カーテンフック3を介して保持されるカーテン材4に所定の保持力以上の引張力が生じたときに、走行体2aから離脱するようになっている。
そして、走行体2aには上下方向に貫通する貫通部23が形成されているが、本例の貫通部23は、図示するように、平面上でA‐A’方向とこれに垂直なB‐B’方向にそれぞれ直線的に延びる十字状となっている。
一方、リング体2bには本例では環状のフック支持部26の上面に形成される円状の突き当て部26aから複数本(本例では4本)の略平柱状の凸部27が上方に延び、各凸部27の先端部29に爪部29aが形成されている。4本の略平柱状の凸部27は、図示するように、突き当て部26aの面上でC‐C’方向にて爪部29aが外向きに対向配置される一対の凸部27と、これに垂直なD‐D’方向にて爪部29aが外向きに対向配置される一対の凸部27から構成されている。
走行体2aは、図6(b)のA‐A’断面図に示すように外周面上に凹部20が形成された外壁を持つよう円筒状に構成される。そして、その凹部20がレール1の下面開口部1aに位置して(上述した図3と同様)、凹部20より上部の上壁部21と、凹部20より下部の下壁部22とによって、レール1の下面に支持されるようになっている。
また、走行体2aには、図6(b)のA‐A’断面図に示すように、貫通部23が上下方向に貫通するよう形成され、走行体2aにおける下壁部22の下面22aから断面長aで上方に延び、上壁部21の内側に形成される先端収容部21aと連通した構造となっている。
リング体2bには、図6(c)のD‐D’断面図に示すように、本例では環状のフック支持部26の上面に形成される円状の突き当て部26aから4本の略平柱状の凸部27が上方に延び、各凸部27の先端部29に爪部29aが形成されている。
尚、本例のリング体2bでは、4本の略平柱状の凸部27のうちそれぞれ対向する一対の凸部27の各先端部29の爪部29a間の断面長bは、貫通部23の断面長aより大きくなっているが、その爪部29aより下方の当該一対の凸部27間の断面長dは、貫通部23の断面長aより小さくなっている。そして、4本の略平柱状の凸部27は弾性変形によって、十字状の貫通部23へ挿通可能となっている。このため、リング体2bの4本の略平柱状の凸部27の各先端部29は走行体2aの貫通部23の下方からスムーズに挿通させることができる。即ち、貫通孔23は、各凸部27を挿通する挿通口の断面長aを凸部27の先端部29を解放突出させる突出口まで維持させているが、各先端部29の爪部29a間の断面長bよりも貫通孔23の当該突出口を幅狭とするよう構成されている。このため、凸部27の先端部29が貫通孔23に挿通されて解放突出して凸部27の先端部29の一部が貫通孔23の突出口にて係止される。
従って、走行体2aの貫通部23に、4本の略平柱状の凸部27がその弾性変形によって挿通されると、リング体2bの各凸部27の先端部29の爪部29aが貫通部23を突き抜けたときに、4本の略平柱状の凸部27の弾性変形が開放されて、各凸部27の先端部29の爪部29aが、貫通部23と滑らかに連通する先端収容部21aの部位の当接面部25に係止されることにより、走行体2aにリング体2bが挿通嵌合される。
走行体2aにリング体2bが挿通嵌合されると、走行体2aの先端収容部21aがリング体2bの各凸部27の先端部29を収容するようになっている。
即ち、貫通孔23は、貫通孔23は、各凸部27を挿通する挿通口の断面長aを凸部27の先端部29を解放突出させる突出口まで維持させているが、各先端部29の爪部29a間の断面長bよりも貫通孔23の当該突出口を幅狭とし、各凸部27に対しその各先端部29に爪部29aを設けることで挿通嵌合させる構造としているから、凸部27の先端部29の大型化を避けつつ凸部27を貫通部23で係合させることができる。これにより軸ブレを抑えることができ、尚且つ当該挿通嵌合させる部位(当接面部25及び爪部29aの嵌合位置)をレール1内に位置させることで、レール1の強度を利用したものとなり当該挿通嵌合に係る所定の保持力の安定性が確保される。
走行体2aの貫通部23の長さc(走行体2aにおける下壁部22の下面22aから当接面部25までの長さ)は、リング体2bの各凸部27の基端から爪部29aまでの長さに合致するように形成されている。
従って、走行体2aにリング体2bを取り付ける際には、リング体2bの突き当て部26aが走行体2aの下面22aに当接したときに、リング体2bの各凸部27の先端部29の爪部29aが、走行体2aのそれぞれ対応する当接面部25に係止されて挿通嵌合されるようになっており、容易に取り付けることができ、尚且つその挿通嵌合を安定化させ軸ブレを抑えることができ、より安定した保持力を確保できる。
また、走行体2aにリング体2bが挿通嵌合した状態では、リング体2bの各凸部27の先端部29の爪部29aが、走行体2aのそれぞれ対応する当接面部25に面接触して係止されるため、所定の保持力を持つように作用する。
即ち、カーテンレールの場合ではカーテン材4の負荷が比較して重く、大きな負荷が掛かる場合が想定されるが、カーテン材4が不要に外されてしまうことなく所定の保持力を持たせることができる。
そして、このような爪部29aが形成された先端部29をそれぞれ有するリング体2bの各凸部27は、貫通部23と滑らかに連通する先端収容部21aの部位の当接面部25に対し弾性変形可能に係止されているため、走行体2aとリング体2bとを繰り返し着脱した場合でもその保持力の低下を抑制することができ、従って耐久性を向上させることができる。
これによって、第4実施形態のランナー2は、カーテン材4の負荷が比較して重いことが想定される場合でも、図3に示す第1実施形態のランナー2の作用とほぼ同様の作用を得ることができる。ただし、図6に示す第4実施形態の例では、リング体2bの複数本の凸部27の各先端部29の爪部29aが走行体2aのそれぞれ対応する当接面部25に対する面接触で係止されて、所定の保持力を持つように作用させるものであるため、その面接触の総面積で当該所定の保持力が左右される。このため、第4実施形態では、当該所定の保持力を第1実施形態の構成よりも大きくすることはできない。しかしながら、第4実施形態では、その保持力を当該略平柱状の凸部27の本数で調節することができる。従って、図6に示す複数本の略平柱状の凸部27及びこれに対応する貫通部23は、4本の凸部27及びこれに対応する十字状の溝に限定するものではなく、当該所定の保持力を図6に示す例よりも減力させたい場合には2本又は3本の凸部27及びこれに対応する溝形状とし、当該所定の保持力を高めたい場合には4本以上の凸部27及びこれに対応する溝形状とした挿通嵌合を可能とする構造とすることができる。
従って、第4実施形態のランナー2によれば、繰り返し着脱した場合でも保持力の低下を抑制し、耐久性を向上させてカーテン材4を容易に取り外し及び取り付け可能として、ブラケット等の損傷などの防止によって安全面及び品質に優れ、更には安定性に優れたものとなる。
(第5実施形態)
次に、図7を参照して、本発明による第5実施形態のランナー2の概略構成を説明する。図7(a)は本発明による第5実施形態のランナー2の概略構成を示す斜視図であり、図7(b)及び図7(c)はそれぞれ第5実施形態のランナー2を構成する走行体2aとリング体2bの概略構成を示す断面図である。尚、図7において、第1実施形態と同様な構成要素には、同一の参照番号を付している。
第5実施形態のランナー2は、上述した第1乃至第4実施形態のランナー2のような走行体2aとリング体2bとの嵌合を、挿通嵌合とする代わりに回転嵌合の構造にした例である。
まず、図7(a)に示すように、第5実施形態のランナー2は、第1実施形態と同様に、走行体2aと、走行体2aに対し分離可能とするリング体2bから構成されている。リング体2bは、カーテンフック3を介して保持されるカーテン材4に所定の保持力以上の引張力が生じたときに、走行体2aから離脱するようになっている。
そして、走行体2aには上下方向に貫通する貫通部23が形成されているが、本例の貫通部23には、図示するように、対向する一対の突起部24が形成されている。各突起部24は、貫通部23において、走行体2aにおける下壁部22の下面22aから長さcの位置まで、扇状断面で延在するよう形成されている。このため、その下面22a上における貫通部23の形状は、A‐A’方向の断面径bよりも、これに垂直なB‐B’方向では幅狭の断面径a(<b)となっている(図7(b)参照)。
また、走行体2aにおける各突起部24の上面に位置する当接面部25にはそれぞれ凸ボス25cが形成されている。
一方、リング体2bには本例では環状のフック支持部26の上面に形成される円状の突き当て部26aから略円柱状の凸部27が上方に延び、その凸部27の先端面上でC‐C’方向に位置する部位には、その略円柱状の凸部27の周壁からそれぞれC‐C’方向に解放突出する一対の先端部29が形成されている。各先端部29は、図示するように上下方向で略三角断面状にテーパを持って解放突出している。このため、その凸部27の先端の平面上における形状は、C‐C’方向の断面長eよりも、これに垂直なD‐D’方向では幅狭の断面長d(<e)となっている(図7(c)参照)。
また、リング体2bにおける各先端部29には、凹ボス29aが形成されている。
走行体2aは、図7(b)のB‐B’断面図に示すように外周面上に凹部20が形成された外壁を持つよう円筒状に構成される。そして、その凹部20がレール1の下面開口部1aに位置して(上述した図3と同様)、凹部20より上部の上壁部21と、凹部20より下部の下壁部22とによって、レール1の下面に支持されるようになっている。
そして、走行体2aは、図7(b)のB‐B’断面図に示すように、一対の突起部24は、走行体2aにおける下壁部22の下面22aから長さcの位置まで、扇状断面で延在するよう形成されている。このため、貫通部23の形状は、その一対の突起部24が形成されている位置では、上述したA‐A’方向の断面径bよりも、これに垂直なB‐B’方向では幅狭の断面径a(<b)となっている。また、貫通部23の上端は、上壁部21の内側に形成される先端収容部21aと連通した構造となっている。
一方、リング体2bには、図7(c)のC‐C’断面図に示すように、一対の先端部29は、本例では環状のフック支持部26の上面に形成される円状の突き当て部26aから一対の先端部29に到る位置までの長さcで略円柱状の凸部27が上方に延びている。
尚、本例のリング体2bでは、略円柱状の凸部27における断面径dは、貫通部23における断面径aより僅かに小さくなっている。また、略円柱状の凸部27における断面径eは、貫通部23における断面径bより僅かに小さくなっている。このため、図7(a)におけるA‐A’方向と、C‐C’方向とを合致させた状態では、リング体2bの各先端部29は走行体2aの貫通部23の下方から弾性変形を要することなくスムーズに挿通させることができる。
また、走行体2aの貫通部23の当該長さc(走行体2aにおける下壁部22の下面22aから当接面部25までの長さ)は、リング体2bの凸部27の基端から一対の先端部29に到る位置までの長さに合致するように形成されている。
従って、走行体2aにリング体2bを取り付ける際には、リング体2bの突き当て部26aが走行体2aの下面22aに当接するまで、リング体2bの各先端部29を走行体2aの貫通部23の下方から弾性変形を要することなくスムーズに挿通させることができる。
続いて、リング体2bの突き当て部26aが走行体2aの下面22aに当接するまでリング体2bの凸部27を貫通部23の下方から挿通させた状態で、リング体2bを走行体2aに対し相対回動させると、リング体2bの一対の先端部29の各端部が、走行体2aにおける各突起部24の上面に位置する当接面部25に形成されている各凸ボス25cに当接し、その当接部位の弾性変形を伴って更にリング体2bを走行体2aに対し相対回動させると、リング体2bにおける各先端部29におけるそれぞれの凹ボス29aが当接面部25に形成されている各凸ボス25cにそれぞれ係合することにより嵌合する。このように、凸部27の一対の先端部29は、その凸部27の周方向へ部分的に開放突出しているため、貫通孔23の突出口となる当接面部25の位置で回転嵌合可能になる。従って、凸部27の先端部29が貫通孔23に挿通されて解放突出して凸部27の先端部29の一部が貫通孔23の突出口にて係止される。
即ち、リング体2bの突き当て部26aが走行体2aの下面22aに当接するまでリング体2bの凸部27を貫通部23の下方から挿通させて、リング体2bを走行体2aに対し本例では略90°の角度まで相対回動させることで、リング体2bを走行体2aに対し回転嵌合させることができる。走行体2aにリング体2bが回転嵌合された状態では、走行体2aの先端収容部21aがリング体2bの凸部27の一対の先端部29を収容する状態になる。そして、回転嵌合可能な構造とすることから、凸部27の先端部29の大型化を避けつつ凸部27を貫通部23で係合させることができる。これにより軸ブレを抑えることができ、尚且つ当該回転嵌合させる部位(突起部24及び先端部29の嵌合位置)をレール1内に位置させることで、レール1の強度を利用したものとなり当該挿通嵌合に係る所定の保持力の安定性が確保される。
従って、走行体2aにリング体2bを取り付ける際には、リング体2bの突き当て部26aを走行体2aの下面22aに当接させて、走行体2aに対しリング体2bを略90°相対回動させたときに、走行体2aの各凸ボス25cに、対応するリング体2bの各凹ボス29aが係止されて回転嵌合されるようになっており、容易に取り付けることができ、尚且つその回転嵌合を安定化させ軸ブレを抑えることができ、より安定した保持力を確保できる。
また、走行体2aにリング体2bが回転嵌合した状態では、リング体2bの凸部27の一対の先端部29が、それぞれ走行体2aの対応する一対の突起部24の各上面の当接面部25に係止されるため、所定の保持力を持つように作用する。
即ち、カーテンレールの場合ではカーテン材4の負荷が比較して重く、大きな負荷が掛かる場合が想定されるが、カーテン材4が不要に外されてしまうことなく所定の保持力を持たせることができる。
そして、このような一対の先端部29は、図示するように上下方向で略三角断面状にテーパを持って解放突出しており、それぞれ走行体2aの対応する一対の突起部24の各上面の当接面部25に対し弾性変形可能に係止されているため、走行体2aとリング体2bとを繰り返し着脱した場合でもその保持力の低下を抑制することができ、従って耐久性を向上させることができる。
これによって、第5実施形態のランナー2は、カーテン材4の負荷が比較して重いことが想定される場合でも、図3に示す第1実施形態のランナー2の作用と同様の作用を得ることができる。尚、図7に示す例では、一対の先端部29及び一対の突起部24の相対関係で略90°の相対回動によりリング体2bを走行体2aに回転嵌合するものとして説明したが、先端部29及び突起部24の形状や個数の変更で、様々な角度の相対回動によりリング体2bを走行体2aに対して回転嵌合可能とする構造とすることができる。
従って、第5実施形態のランナー2によれば、繰り返し着脱した場合でも保持力の低下を抑制し、耐久性を向上させてカーテン材4を容易に取り外し及び取り付け可能として、ブラケット等の損傷などの防止によって安全面及び品質に優れ、更には安定性に優れたものとなる。
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、第1実施形態のランナー2における挿通嵌合を実現する構造と逆構造となる関係を持つ第2実施形態のランナー2を説明したように、第3乃至第5実施形態のランナー2のそれぞれについても逆構造となる関係を持つランナー2を構成することができる。
また、上述した各実施形態の例では、好適例として、リング体2bを走行体2aの2部材でランナー2を構成する例を説明したが、リング体2bと走行体2aとの間に、上述と同様の挿通嵌合又は回動嵌合を可能とする構造を有する中間部材を1つ以上設けてもよい。