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JP6910266B2 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents
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本発明はゴルフクラブヘッドに関する。
ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際のゴルフボールの初速を向上させ、飛距離を改善するためには、フェース部のたわみ量を如何にして確保するかが重要であり、またスイートエリアを如何にして拡大するかが重要である。
ゴルフクラブヘッドの構造として、フェース部に開口が設けられたヘッド本体と、開口に溶接で接合されたフェース部材とを備えるものがある。
このような構造では、フェース部に、フェース部材の全周に沿って剛性が高くなるビード部が形成されることからフェース部のたわみ量を確保し、スイートエリアを拡大する上で不利がある。
一方、フェース部材の縁部からクラウン部の一部あるいはソール部の一部を構成するフランジ部をフェースバック方向に延在して設けるとともに、このようなフランジ部を有するフェース部材(カップフェース)をヘッド本体の開口に溶接する、いわゆるカップフェース構造のゴルフクラブヘッドが提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−17913号公報
このようなカップフェース構造のゴルフクラブによれば、ビード部の一部がクラウン部あるいはソール部に形成されるので、フェース部に形成されるビード部の量が削減される。
そのため、フェース部の剛性の抑制を図り、フェース部のたわみ量を確保し、スイートエリアを拡大する上で一定の効果があるものの、フェース部のたわみ量の確保およびスイートエリアの拡大を図る上で改善の余地がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フェース部のたわみ量の確保およびスイートエリアの拡大を図り、ボールの初速および飛距離の向上を図る上で有利なカップフェース構造のゴルフクラブヘッドを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、中空構造を呈しフェース部側に開口が設けられたヘッド本体と、前記開口に溶接により接合されるフェース部材とを備え、前記フェース部材は、前記フェース部を構成する本体板部と、前記本体板部の上部からクラウン部側に延在し前記クラウン部の一部を構成し前記ヘッド本体のクラウン部の前縁に接合されるクラウン部側フランジとを備えるゴルフクラブヘッドであって、前記クラウン部側フランジに、ゴルフボール打撃時に変形が誘発される変形誘発部がトウヒール方向に沿って延在形成され、前記開口において前記ヘッド本体と前記クラウン部側フランジとが溶接により接合される箇所の全周にわたって前記ゴルフクラブヘッドの内部に突出するビード部が延在形成され、前記クラウン部側フランジは、前記フェース部に接続される前縁と、前記前縁からフェースバック方向に至るにつれて上昇しそのフェースバック側の端部が前記クラウン部において最も高位となる第1傾斜面と、前記ヘッド本体のクラウン部の前縁に接合される後縁と、前記後縁からフェース部方向に至るにつれて上昇し前記第1傾斜面に交差する第2傾斜面と、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とが交差する部分に形成された稜線とを有し、前記変形誘発部は、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面と前記稜線とを含んで構成されていることを特徴とする。
また、本発明は、中空構造を呈しフェース部側に開口が設けられたヘッド本体と、前記開口に溶接により接合されるフェース部材とを備え、前記フェース部材は、前記フェース部を構成する本体板部と、前記本体板部の上部からクラウン部側に延在し前記クラウン部の一部を構成し前記ヘッド本体のクラウン部の前縁に接合されるクラウン部側フランジとを備えるゴルフクラブヘッドであって、前記クラウン部側フランジに、ゴルフボール打撃時に変形が誘発される変形誘発部がトウヒール方向に沿って延在形成され、前記開口において前記ヘッド本体と前記クラウン部側フランジとが溶接により接合される箇所の全周にわたって前記ゴルフクラブヘッドの内部に突出するビード部が延在形成され、前記クラウン部側フランジは、前記フェース部に接続される前縁と、前記前縁からフェースバック方向に至るにつれて上昇しそのフェースバック側の端部が前記クラウン部において最も高位となる第1傾斜面と、前記第1傾斜面の後端からフェースバック方向に至るにつれて下降する第2傾斜面と、前記第2傾斜面の下端からフェースバック方向に延在し前記ヘッド本体のクラウン部の前縁に接合されて前記ヘッド本体のクラウン部と連続面を形成する下面とを有し、前記変形誘発部は、前記第1傾斜と前記第2傾斜面と前記下面とを含んで構成されていることを特徴とする。
また、本発明は、中空構造を呈しフェース部側に開口が設けられたヘッド本体と、前記開口に溶接により接合されるフェース部材とを備え、前記フェース部材は、前記フェース部を構成する本体板部と、前記本体板部の上部からクラウン部側に延在し前記クラウン部の一部を構成し前記ヘッド本体のクラウン部の前縁に接合されるクラウン部側フランジとを備えるゴルフクラブヘッドであって、前記クラウン部側フランジに、ゴルフボール打撃時に変形が誘発される変形誘発部がトウヒール方向に沿って延在形成され、前記開口において前記ヘッド本体と前記クラウン部側フランジとが溶接により接合される箇所の全周にわたって前記ゴルフクラブヘッドの内部に突出するビード部が延在形成され、前記クラウン部側フランジは、前記フェース部に接続される前縁と、前記前縁からフェースバック方向に至るにつれて上昇しそのフェースバック側の端部が前記クラウン部において最も高位となる第1傾斜面と、前記第1傾斜面のフェースバック側の端部に接続されソール部側に凹む凹部と、前記第1傾斜面から離れた前記凹部の後縁からフェースバック方向に延在し前記ヘッド本体のクラウン部の前縁に接合される後面とを有し、前記変形誘発部は、前記第1傾斜面と、前記凹部と、前記後面とを含んで構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ゴルフボール打撃時に、変形誘発部に応力が集中することでフェース部寄りのクラウン部の変形量を大きく確保できる。
また、変形誘発部の後方に、カップフェース構造の製造時に必然的に生じた剛性が高いビード部が位置しているので、ゴルフボール打撃時に、変形誘発部へ確実に応力を集中させることができ、フェース部寄りのクラウン部の変形量を大きく確保する上でより有利となる。
さらに、ヘッド本体のクラウン部の部分の前端に、カップフェース構造の製造時に必然的に生じたビード部が位置しているので、フェース部のたわみに寄与する度合いが少ないビード部よりも後方のヘッド本体のクラウン部の部分の無駄な変形を抑制する上で有利となる。
そのため、カップフェース構造のゴルフクラブヘッドにおいて、カップフェース構造の製造時に必然的に生じたビード部を有効利用することで、フェース部のたわみ量をより増加でき、スイートエリアをより拡大でき、反発係数をより高くでき、打ち出し角をより大きくできるので、初速および飛距離の向上を図る上でより有利となる。
また、カップフェース構造ではないゴルフクラブヘッドのクラウン部に変形誘発部を設けた従来のゴルフクラブヘッドに比較して、本発明では、カップフェース構造の製造時に必然的に生じたビード部を有効利用しているので、新たに補強用ビード部を設ける必要もなく、簡単な構造により変形誘発部に確実に応力を集中させることができる。したがって、カップフェース構造ではないゴルフクラブヘッドのクラウン部に変形誘発部を設けた従来のゴルフクラブヘッドに比較して、簡単な構造によりスイートエリアの拡大を図れ、反発係数を高くすると共に、打ち出し角を大きくできるので、初速および飛距離の向上を図る上で有利となる。
第1の実施の形態に係るゴルフクラブヘッドをフェース面の前方から見た正面図である。 第1の実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの平面図である。 図1のA−A線断面図である。 (A)はヘッド本体の正面図、(B)は(A)のB矢視図、(C)は(A)のC矢視図である。 フェース部材の正面図である。 第1の実施の形態に係るゴルフクラブヘッドを基準状態とした正面図である。 図6のA矢視図である。 図6のB矢視図である。 図8のC矢視図である。 フェース面の中心点Pcの規定方法を示す第1の説明図である。 フェース面の中心点Pcの規定方法を示す第2の説明図である。 フェース面の中心点Pcの規定方法を示す第3の説明図である。 フェース面の中心点Pcの規定方法を示す第4の説明図である。 ゴルフクラブヘッドの重心点G0とフェース面上重心点FGとの関係を示すゴルフクラブヘッドの断面図である。 フェース面の輪郭線Iの定義を説明するゴルフクラブヘッドの正面図である。 フェース面の輪郭線Iの定義を説明するゴルフクラブヘッドの断面図である。 フェース面の中心点Pcの定義を説明するゴルフクラブヘッドの正面図である。 第1の実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのフェース中心基準断面Pfcあるいはフェース基準断面Pfの断面図であり、各部の規定を説明している。 第1の実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのフェース中心基準断面Pfcあるいはフェース基準断面Pfの断面図であり、フランジ角度θ1の規定を説明している。 第1の実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのフェース中心基準断面Pfcの断面図であり、(A)はゴルフボール打撃前の状態を示し、(B)はゴルフボール打撃後の状態を示す。 ゴルフボール打撃前後における一般的なゴルフクラブヘッドの形状の変化を示すフェース中心基準断面Pfcの断面図である。 第2の実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの平面図である。 第2の実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのフェース中心基準断面Pfcあるいはフェース基準断面Pfの断面図であり、各部の規定を説明している。 第2の実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのフェース中心基準断面Pfcの断面図であり、(A)はゴルフボール打撃前の状態を示し、(B)はゴルフボール打撃後の状態を示す。 第3の実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの平面図である。 第3の実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのフェース中心基準断面Pfcあるいはフェース基準断面Pfの断面図であり、各部の規定を説明している。 第3の実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのフェース中心基準断面Pfcの断面図であり、(A)はゴルフボール打撃前の状態を示し、(B)はゴルフボール打撃後の状態を示す。 第1の実施の形態における実験例の評価結果を示す図である。 第1の実施の形態における実験例の評価結果を示す図である。 第1の実施の形態における実験例の評価結果を示す図である。 第2の実施の形態における実験例の評価結果を示す図である。 第2の実施の形態における実験例の評価結果を示す図である。 第2の実施の形態における実験例の評価結果を示す図である。 第3の実施の形態における実験例の評価結果を示す図である。 第3の実施の形態における実験例の評価結果を示す図である。 第3の実施の形態における実験例の評価結果を示す図である。
(第1の実施の形態)
次に本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図5に示すように、本実施の形態において、ゴルフクラブヘッド10は、中空のウッド型ゴルフクラブヘッド(ドライバー)であり、カップフェース構造で構成されている。
すなわち、ゴルフクラブヘッド10は、ヘッド本体12とフェース部材(カップフェース)14とを含んで構成されている。
図4(A)〜(C)に示すように、ヘッド本体12は、中空構造を呈しフェース部26側に開口16が設けられている。
ヘッド本体12の開口16は、クラウン部側フランジ20およびソール部側フランジ22に対応する部分が、それぞれフェースバック38方向に凹む凹部1602、1604を形成し、フェース部26に対応する部分が、トウヒール方向に凹む凹部1606、1608を形成している。
図1、図2、図3に示すように、フェース部材14は、開口16を閉塞した状態で開口16の周囲のヘッド本体12の部分に溶接によって接合され、これによりゴルフクラブヘッド10が構成される。
図3、図5に示すように、フェース部材14は、本体板部18と、クラウン部側フランジ20と、ソール部側フランジ22とを含んで構成されている。
本体板部18は、後述するフェース部26の大部分を構成するものである。
図1、図5に示すように、本体板部18は、ヘッド本体12の開口16のトウ側部分である凹部1606に接合されるトウ側縁部1802と、ヘッド本体12の開口16のヒール側部分である凹部1608に接合されるヒール側縁部1804とを有している。
図2、図3に示すように、クラウン部側フランジ20は、本体板部18の上部からトウヒール方向にわたってフェースバック38方向に延在し、後述するクラウン部28のフェース部26寄りの部分を構成する。
クラウン部側フランジ20は、フェース部26に接続される前縁2002と、クラウン部28の前縁である凹部1602の底部に接合される後縁2004と、凹部1602の両側部に接合される側縁2006とを有し、クラウン部28の一部を構成している。
また、フェース部26とフェースバック38とを結ぶ前後方向に沿ったクラウン部側フランジ20のフランジ長さ、すなわち、前縁2002と後縁2004との間隔は4mm以上30mm以下である。
クラウン部側フランジ26に、後述する変形誘発部46が設けられている。
図1、図2、図3に示すように、ソール部側フランジ22は、本体板部18の下部からトウヒール方向にわたってフェースバック38方向に延在し、後述するソール部30の一部を構成する。
ソール部側フランジ22は、フェース部26に接続される前縁2202と、ソール部30の前縁である凹部1604の底部に接合される後縁2204と、凹部1604の両側部に接合される側縁2206とを有している。
なお、本体板部18の周囲全周からフランジ部をフェースバック38方向に延在させてもよい。その場合は、フェース部材14によりフェース部26の全部が構成され、フェース部材14のフランジ部によってクラウン部28、ソール部30、後述するサイド部32のフェース部26寄りの部分が構成されることになる。
本発明において、フェース部材14は、少なくともクラウン部側フランジ20を有していれば良く、ソール部側フランジ22が無くてもよい。
ヘッド本体12は、主に金属材料により構成される。
前記金属材料としては、例えばステンレス鋼、マルエージング鋼、純チタン、チタン合金又はアルミニウム合金等の1種又は2種以上が用いられる。
フェース部材14は、金属材料により構成され、本実施の形態では、ヤング率が60GPa以上130GPa以下で良い。より好ましくは冷間圧延βチタン板を曲げ加工して形成され、ヤング率が60GPa以上90GPa以下である。
また、この曲げ加工時の加工温度は100〜300℃以下である。
加工温度を上記範囲内とすることでβチタン板のヤング率が高くなること(硬くなること)を抑制しつつ曲げ加工が可能となり、フェース部材14のたわみを確保する上で有利となる。
図6〜図9に示すように、ゴルフクラブヘッド10は、フェース部26と、クラウン部28と、ソール部30と、サイド部32とを備えている。
フェース部26は、上下の高さを有して左右に延在している。
クラウン部28は、フェース部26よりも小さい肉厚でフェース部26の上部から後方に延在している。
ソール部30は、フェース部26の下部から後方に延在している。
サイド部32は、クラウン部28とソール部30の間でフェース部26のトウ側縁とヒール側縁との間をフェースバック38を通って延在している。
図3に示すように、ゴルフクラブヘッド10は、それらフェース部26とクラウン部28とソール部30とサイド部32とで囲まれた内部が中空部40とされた中空構造を呈している。
フェース部26の外側に露出する表面がゴルフボールを打撃するフェース面26Aであり、フェース部26の中空部40に面した裏面がフェース裏面26Bとなっている。
クラウン部28の外側に露出する表面がクラウン面28Aであり、クラウン部28の中空部40に面した裏面がクラウン裏面28Bとなっている。
図6、図7に示すように、クラウン部28には、フェース面26A側でかつヒール36寄りの位置にシャフトに接続するホーゼル42が設けられ、ホーゼル42にシャフトが接続されることでゴルフクラブが構成される。
ソール部30の外側に露出する表面がソール面30Aであり、ソール部30の中空部40に面した裏面がソール裏面30Bとなっている。
図中、符号44はリーディングエッジを示す。
次に、変形誘発部46の説明に先立ってフェース面26Aの中心点Pc、フェース中心基準断面Pfc、フェース基準断面Pfについて説明する。
(フェース面26Aの中心点Pcの規定)
まず、フェース面26Aの中心点Pcの規定方法について説明する。
フェース面26Aの中心点Pcは、フェース面26Aの幾何学的中心であり、中心点Pcの規定方法としては以下に例示する第1の規定方法、第2の規定方法を含め従来公知のさまざまな方法が採用可能である。
[A]フェース面26Aの中心点Pcの第1の規定方法:
フェース面26Aと他のゴルフクラブヘッド10の部分との境目が明確である場合、言い換えると、フェース面26Aの周縁が稜線によって特定される場合における中心点Pcの規定方法である。この場合はフェース面26Aが明瞭に定義されることになる。
図10〜図13はフェース面26Aの中心点Pcの規定方法を示す説明図である。
(1)まず、図10に示すように、ライ角およびフェース角が規定値となるように水平面HP上にゴルフクラブヘッド10を載置する。このときのゴルフクラブヘッド10の状態を基準状態とする。なお、ライ角およびフェース角の設定値は、例えば製品カタログに記載された値である。
(2)次にクラウン部28及びソール部30を結ぶ方向における仮中心点c0を求める。
すなわち、図10に示すように、トウ34およびヒール36を結ぶ水平面HPと平行な線(以下水平線という)の概略中心点と交差する垂線f0を引く。
この垂線f0とフェース面26Aの上縁とが交差するa0点と、垂線f0とフェース面26Aの下縁とが交差するb0点の中点を仮中心点c0とする。
(3)次に図11に示すように仮中心点c0を通る水平線g0を引く。
(4)次に図12に示すように水平線g0とフェース面26Aのトウ34側の縁とが交差するd0点と、水平線g0とフェース面26Aのヒール36側の縁とが交差するe0点の中点を仮中心点c1とする。
(5)次に図13に示すように仮中心点c1を通る垂線f1を引き、この垂線f1とフェース面26Aの上縁とが交差するa1点と、垂線f1とフェース面26Aの下縁とが交差するb1点の中点を仮中心点c2とする。
ここで、仮中心点c1とc2とが合致したならばその点をフェース面26Aの中心点Pcとして規定する。
仮中心点c1とc2が合致しなければ、(2)乃至(5)の手順を繰り返す。
なお、フェース面26Aは曲面を呈しているため、水平線g0の中点、垂線f0、f1の中点を求める場合の水平線g0の長さ、垂線f0、f1の長さはフェース面26Aの曲面に沿った長さを用いるものとする。
そして、フェースセンターラインCLは、中心点Pcを通りかつトウ34−ヒール36方向と直交する方向に延在する直線で定義される。
[B]フェース面26Aの中心点Pcの第2の規定方法:
次に、フェース面26Aの周縁と他のゴルフクラブヘッド10の部分との間が曲面で接続されておりフェース面26Aが明瞭に定義できない場合の中心点Pcの定義を説明する。
図14に示すように、ゴルフクラブヘッド10は中空であり、符号G0はゴルフクラブヘッド10の重心点を示し、符号Lpは重心点G0とフェース面上重心点FGとを結ぶ直線であり、言い換えると、直線Lpは重心点G0を通るフェース面26Aの垂線である。
すなわち、ゴルフクラブヘッド10の重心点G0をフェース面26Aに投影した点がフェース面上重心点FGである。
ここで、図15に示すように、重心点G0とフェース面上重心点FGとを結ぶ直線Lpを含む多数の平面H1、H2、H3、…、Hnを考える。
ゴルフクラブヘッド10を各平面H1、H2、H3、…、Hnに沿って破断したときの断面において、図16に示されるように、ゴルフクラブヘッド10の外面の曲率半径r0を測定する。
曲率半径r0の測定に際して、フェース面26A上のフェースライン、パンチマーク等が無いものとして扱う。
曲率半径r0は、フェース面26Aの中心点Pcから外方向(図16における上方向、下方向)に向かって連続的に測定される。
そして、測定において曲率半径r0が最初に所定の値以下となる部分をフェース面26Aの周縁を表わす輪郭線Iとして定義する。
所定の値は例えば200mmである。
多数の平面H1、H2、H3、…、Hnに基づいて決定された輪郭線Iによって囲まれた領域が、図15、図16に示すように、フェース面26Aとして定義される。
次に、図17に示すように、ライ角およびフェース角が規定値となるように水平な地面上(水平面HP)にゴルフクラブヘッド10を載置する。
直線LTは、フェース面26Aのトウ側点PTを通過して鉛直方向に延在する。
直線LHは、フェース面26Aのヒール側点PHを通過して鉛直方向に延在する。
直線LCは、直線LTおよび直線LHと平行である。直線LCと直線LTとの距離は、直線LCと直線LHとの距離と等しい。
符号Puは、フェース面26Aの上側点を示し、符号Pdはフェース面26Aの下側点である。上側点Puおよび下側点Pdは、いずれも直線LCと輪郭線Iとの交点である。
中心点Pcは、上側点Puと下側点Pdとを結ぶ線分の中点で定義される。
(フェース中心基準断面Pfc、フェース基準断面Pfの規定)
次に、フェース中心基準断面Pfcについて説明する。
図6〜図9に示すように、ゴルフクラブヘッド10を水平面HPに対して予め定められたライ角およびロフト角通りに設置した基準状態とする。
図6、図8、図9に示すように、基準状態において、フェース面26Aの中心点Pcを通る法線を含みかつ水平面HPと直交する平面Xでゴルフクラブヘッド10を破断した断面をフェース中心基準断面Pfcとする。
言い換えると、フェース中心基準断面Pfcは、基準状態において、フェースセンターラインCLを含みかつ水平面HPと直交する平面Xでゴルフクラブヘッド10を破断した断面である。
また、フェース中心基準断面Pfcと平行する任意の平面でゴルフクラブヘッド10を破断した断面をフェース基準断面Pfとする。したがって、フェース基準断面Pfはフェース中心基準断面Pfcを含む。
前述したようにフェース部材14はヘッド本体12に溶接によって接合されることから、図3に示すように、フェース部材14とヘッド本体12とが接合される箇所の全周に沿って溶接によるビード部48が形成される。
ゴルフクラブヘッド10の外面に位置するビード部48の部分は研磨によって除去されるが、ゴルフクラブヘッド10の中空部40に面した内面には、中空部40側に突出するビード部48が存在することになる。
そのため、クラウン部28においては、クラウン部側フランジ20の後縁2004とクラウン部28の凹部1602とが接合される部分で中空部40に面した内面にはトウヒール方向に沿ってビード部48が形成される。
したがって、クラウン部側フランジ20の後縁2004に沿ってビード部48が形成されている。
ビード部48が形成されたクラウン部28の部分はビード部48が形成されていない部分に比較して剛性が高められる。
次に、変形誘発部46について説明する。
変形誘発部46は、クラウン部側フランジ20の前縁2002と後縁2004との間にトウヒール方向に沿って延在形成されており、変形誘発部46は、ゴルフボール打撃時に変形が誘発される部分である。
図2、図3、図8に示すように、クラウン部側フランジ20は、前傾斜面2010と、後傾斜面2012と、稜線2014とを有している。
前傾斜面2010は、クラウン部側フランジ20の前縁2002からフェースバック38方向に至るにつれて上昇している。
後傾斜面2012は、クラウン部側フランジ20の後縁2004からフェース部26方向に至るにつれて上昇している。
稜線2014は、前傾斜面2010と後傾斜面2012とが交差する部分に形成されている。
変形誘発部46は、前傾斜面2010と後傾斜面2012と稜線2014とを含んで構成されている。
次に、クラウン部側フランジ20における稜線2014の位置関係の規定、クラウン部側フランジ20における肉厚の規定について説明する。
図18に示すように、本実施の形態では、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、4mm〜20mmである。
また、フェース基準断面Pfにおいて、変形誘発前部から後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、5mm〜20mmである。
第1の距離L1が上記範囲内であると、打球時に、変形誘発部46に集中する応力を高め、変形誘発部46を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する上で有利となる。
第1の距離L1が上記範囲を下回ると、変形誘発部46に集中する応力が低下し、変形誘発部46を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が低下する。
第1の距離L1が上記範囲を上回ると、打球時の応力がクラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までの間で分散することから、変形誘発部46を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する効果が低下する。
また、第2の距離L2が上記範囲内であると、打球時に変形誘発部46の変形量を確保でき、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する上で有利となる。
第2の距離L2が上記範囲を下回ると、変形誘発部から溶接部(ロウ付けでも可)までの距離が短すぎるため、変形誘発部46を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が低下し、スイートエリアを確保する効果が低下する。
第2の距離L2が上記範囲を上回ると、変形誘発部から溶接部(ロウ付けでも可)までの距離が長すぎるため、ボールとヘッドが接触して離れた状態になっても、フェース部26から40mm以上離れたフェース部26の変形が残った状態になり、エネルギーロスとなり、変形誘発部46を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が低下し、スイートエリアを確保する効果が低下する。
また、本実施の形態では、フェース部に接続される前縁2002から変形誘発前部までの肉厚t1は、変形誘発後部からフェース部26の前縁に接合される後縁2004の肉厚t2よりも大きいものとしている。
肉厚t1>肉厚t2という条件が満たされると、変形誘発部46に集中する応力を高め、変形誘発部46を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する上で有利となり、スイートエリアも拡大できる。さらに、強度面でも大変形部の20は、厚肉に、小変形部は薄肉であるため有利となる。
肉厚t1>肉厚t2という条件が満たされないと、変形誘発部46に集中する応力を高め、変形誘発部46を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する上で不利となり、スイートエリアも拡大できない。(クラウンフランジの変形できるエリアが小さくなりすぎる)さらに、強度面でも大変形部の20は、薄肉に、小変形部は厚肉であるため不利となる。
また、本実施の形態では、フェース部に接続される前縁2002から変形誘発前部までの肉厚の加重平均ΔT1は、0.6mm〜1.4mmであり、変形誘発後部からフェース部26の前縁に接合される後縁2004までの肉厚の加重平均ΔT2は、0.4mm〜1.0mmである。
前記加重平均肉厚は、フェース基準断面での規定エリア内のいくつかの測定点の肉厚tをその長さで重み付けした加重平均として定められる。
加重平均ΔT1および加重平均ΔT2が上記範囲内であると、変形誘発部46に集中する応力を高め、変形誘発部46を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する上で有利となり、スイートエリアも拡大できる。さらに、強度面でも大変形部の20は、厚肉に、小変形部は薄肉であるため有利となる。
加重平均ΔT1および加重平均ΔT2が上記範囲を下回ると、クラウン部側フランジ20の肉厚が薄過ぎるため、変形誘発部46の耐久性を確保する効果が低下する。
加重平均ΔT1および加重平均ΔT2が上記範囲を上回ると、クラウン部側フランジ20の肉厚が厚過ぎるため、打球時に稜線2014よりもフェース部26側に位置するクラウン部側フランジ20の部分の変形量を確保する効果が低下するため、打球時にフェース部26寄りのクラウン部28のたわみ量を確保し、フェース部26のたわみ量、スイートエリアを大きく確保する効果が低下する。
次にフランジ角度θ1の規定について説明する。
図19に示すように、フェース基準断面Pfとクラウン部側フランジ20の前縁との交点を第1境界点K1とする。
フェース基準断面Pfにおいて、第1境界点K1を含み水平面HPと平行する平面HP′上で第1境界点K1からフェースバック方向に5mm離れた点を通り水平面と直交する直線L1とクラウン部側フランジ20の表面との交点を第1交点P1とする。
第1境界点K1と第1交点P1とを結ぶ直線L2が水平面HPに対してなす角度をフランジ角度θ1とする。
本実施の形態では、フランジ角度θ1を15°以上50°以下とした。
フランジ角度θ1が上記範囲内であると、打球時に変形誘発部46の変形量を確保しつつ、ゴルファーがゴルフクラブヘッド10としての形状に違和感を感じにくく、スイングしやすく、ヘッドスピードの低下しにくく、飛距離を確保する上で有利となる。
フランジ角度θ1が上記範囲を下回ると、打球時に変形誘発部46の変形量を確保する効果が低下し、飛距離を確保する効果が低下する。
フランジ角度θ1が上記範囲を上回ると、ゴルファーがゴルフクラブヘッド10としての形状に違和感を感じやすくなり、スイングしにくくなり、ヘッドスピードが低下し、飛距離を確保する効果が低下する。また、第1境界点K1に対応するフェース面26Aとクラウン面28Aとの境目の箇所の強度が低下するため、ゴルフクラブヘッド10の耐久性を確保する効果が低下する。
次に、作用効果について説明する。
本実施の形態では、クラウン部側フランジ20に、ゴルフボール打撃時に変形が誘発される変形誘発部46がトウヒール方向に沿って延在形成されている。
このような変形誘発部46を設けることで、ゴルフボール打撃時に、変形誘発部46は、クラウン部28の他の部分よりも大きく変形することになる。
また、変形誘発部46の後端に、カップフェース構造の製造時に必然的に生じた剛性が高いビード部48が位置しているので、ゴルフボール打撃時に、変形誘発部46へ確実に応力を集中させることができ、変形誘発部46の変形量、すなわち、フェース部26寄りのクラウン部28の変形量を大きく確保する上でより有利となる。
さらに、ヘッド本体12のクラウン部28の部分の前端に、カップフェース構造の製造時に必然的に生じた剛性が高いビード部48が位置しているので、フェース部26のたわみに寄与する度合いが少ないビード部48よりも後方のヘッド本体12のクラウン部28の部分の無駄な変形を抑制する上で有利となる。
そのため、カップフェース構造のゴルフクラブヘッドにおいて、カップフェース構造の製造時に必然的に生じたビード部48を有効利用することで、ゴルフボール打撃時に、変形誘発部46に確実に応力を集中させることができ、これによりフェース部26寄りのクラウン部28の変形量を大きく確保できる。したがって、フェース部26のたわみ量を増加でき、スイートエリアの拡大を図れ、反発係数を高く、スィートエリアを広くすると共に、打ち出し角を大きくできるので、初速および飛距離の向上を図る上で有利となる。
また、カップフェース構造ではないゴルフクラブヘッドのクラウン部に変形誘発部を設けた従来のゴルフクラブヘッドに比較して、本実施の形態のゴルフクラブヘッド10では、カップフェース構造の製造時に必然的に生じたビード部48を有効利用しているので、新たに補強用ビード部を設ける必要もなく、簡単な構造により変形誘発部46に確実に応力を集中させることができ、変形誘発部46を大きな変形量で変形させることができる。したがって、カップフェース構造ではないゴルフクラブヘッドのクラウン部に変形誘発部を設けた従来のゴルフクラブヘッドに比較して、簡単な構造によりスイートエリアの拡大を図れ、反発係数を高くすると共に、打ち出し角を大きくできるので、初速および飛距離の向上を図る上で有利となる。
ゴルフボール打撃時におけるクラウン部28の変形についてさらに説明する。
図20(A)、(B)はゴルフボール打撃前後における本発明のゴルフクラブヘッド10の形状の変化を示すフェース中心基準断面Pfcの断面図であり、実際の変形量を拡大して示している。
図21は、ゴルフボール打撃前後における一般的なゴルフクラブヘッド10′の形状の変化を示すフェース中心基準断面Pfcの断面図である。
図20、図21において、実線がゴルフボール打撃前の状態を示し、二点鎖線がゴルフボール打撃後に変形した状態を示しており、二点鎖線は実際の変形量を拡大して示している。
図20(B)、図21から明らかなように、本実施の形態のゴルフクラブヘッド10では、一般的なゴルフクラブヘッド10′に比較して、ゴルフボールBの打撃時におけるクラウン部28の変形は、フェース部26寄り(クラウン部28側フランジ)に集中しており、フェース部26寄り以外のクラウン部28の変形は極めて少ないことがわかる。
したがって、ゴルフボール打撃時におけるクラウン部28の変形は、フェース部26寄りに集中していることがわかる。
このようにクラウン部28のうちフェース部26寄りの狭い範囲の変形量が大きいので、その変形はフェース部26のたわみに寄与する度合いが高くなる。
一方、クラウン部28のうちフェース部26寄りの部分を除く部分は変形量が小さく、したがって、フェース部26のたわみに寄与する度合いが少ない無駄な変形が抑制され、フェース部26のたわみ量が増加し反発係数を高くでき、打ち出し角を大きくできるので、初速および飛距離の向上を図る上で有利となる。
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について図22、図23、図24(A)、(B)を参照して説明する。
なお、以下の実施の形態では、第1の実施の形態と同様の部分、部材については第1の実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
第2の実施の形態においても、クラウン部側フランジ20の前縁2002と後縁2004との間に、ゴルフボール打撃時に変形が誘発される変形誘発部50がトウヒール方向に沿って延在形成されている。
第2の実施の形態は、変形誘発部50の構成が第1の実施の形態と異なっている。
第2の実施の形態では、クラウン部側フランジ20は、上面2020と、傾斜面2022と、下面2024とを有している。
上面2020は、トウヒール方向に延在しフェース部26の上縁からフェースバック38方向に延在している。
傾斜面2022は、トウヒール方向に延在しクラウン部側フランジ20の前縁2002と後縁2004との間の中間部分に位置する上面2020の後端からソール部30方向に延在している。
下面2024は、トウヒール方向に延在し傾斜面2022の下端からフェースバック38方向に延在しクラウン部28の前縁に接合されてクラウン部28(クラウン面28A)の前部と連続面を形成している。
変形誘発部50は、上面2020と傾斜面2022と下面2024とを含んで構成されている。
次に、図23を参照して、クラウン部側フランジ20における上面2020、傾斜面2022、下面2024の規定について説明する。
フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から上面2020の後端2020Aまでの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、4mm〜20mmである。
また、フェース基準断面Pfにおいて、上面2020の後端2020Aからクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、5mm〜20mmである。
また、フェース基準断面Pfにおいて、傾斜面2022の上端2022A(上面2020の後端2020A)から下端2022Bまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は、1mm以上7mm以下である。
第1の距離L1が上記範囲内であると、打球時に、変形誘発部50に集中する応力を高め、変形誘発部50を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する上で有利となる。
第1の距離L1が上記範囲を下回ると、変形誘発部50に集中する応力が低下し、変形誘発部50を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が低下する。
第1の距離L1が上記範囲を上回ると、打球時の応力がクラウン部側フランジ20の前縁2002から傾斜面2022の上端2022Aまでの間で分散することから、変形誘発部50を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する効果が低下する。
また、第2の距離L2が上記範囲内であると、打球時に変形誘発部50の変形量を確保でき、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する上で有利となる。
第2の距離L2が上記範囲を下回ると、傾斜面2022の上端2022Aから溶接部(ロウ付けでも可)までの距離が短すぎるため、変形誘発部50を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が低下し、スイートエリアを確保する効果が低下する。
第2の距離L2が上記範囲を上回ると、傾斜面2022の上端2022Aから溶接部(ロウ付けでも可)までの距離が長すぎるため、ボールとヘッドが接触して離れた状態になっても、フェース部26から離れたクラウン部の変形が残った状態になり、エネルギーロスとなり、変形誘発部46を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が低下し、スイートエリアを確保する効果が低下する。
第3の距離L3が上記範囲内であると、変形誘発部50を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が向上し、スイートエリアを確保する効果が向上する。
第3の距離L3が上記範囲を下回ると、傾斜面2022の距離が短すぎるため、変形誘発部50を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が低下し、スイートエリアを確保する効果が低下する。
第3の距離L3が上記範囲を上回ると、傾斜面2022の距離が長すぎるため、打球時の応力がクラウン部側フランジ20の前縁2002から傾斜面2022の後端2022Bまでの間で分散することから、変形誘発部50を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する効果が低下する。
また、フランジ角度θ1の規定は、第1の実施の形態において図19を用いて説明した内容と同様であるため、その説明を省略する。
このような第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な効果が得られる。
図24(B)に示すように、ゴルフボール打撃時に、変形誘発部50は、クラウン部28の他の部分よりも大きく変形する。
また、変形誘発部50の後端に、カップフェース構造の製造時に必然的に生じた剛性が高いビード部48が位置しているので、ゴルフボール打撃時に、変形誘発部50へ確実に応力を集中させることができ、変形誘発部50の変形量、すなわち、フェース部26寄りのクラウン部28の変形量を大きく確保する上でより有利となる。
さらに、ヘッド本体12のクラウン部28の部分の前端に、カップフェース構造の製造時に必然的に生じた剛性が高いビード部48が位置しているので、フェース部26のたわみに寄与する度合いが少ないビード部48よりも後方のヘッド本体12のクラウン部28の部分の無駄な変形を抑制する上で有利となる。
したがって、カップフェース構造のゴルフクラブヘッドにおいて、カップフェース構造の製造時に必然的に生じたビード部48を有効利用することで、ゴルフボール打撃時に、変形誘発部50に確実に応力を集中させることができ、これによりフェース部26寄りのクラウン部28の変形量を大きく確保できる。したがって、フェース部26のたわみ量を増加でき、スイートエリアの拡大を図れ、反発係数を高くすると共に、打ち出し角を大きくできるので、初速および飛距離の向上を図る上で有利となる。
また、カップフェース構造ではないゴルフクラブヘッドのクラウン部に変形誘発部を設けた従来のゴルフクラブヘッドに比較して、本実施の形態のゴルフクラブヘッド10では、カップフェース構造の製造時に必然的に生じたビード部48を有効利用しているので、新たに補強用ビード部を設ける必要もなく、簡単な構造により変形誘発部50に確実に応力を集中させることができ、変形誘発部50を大きな変形量で変形させることができる。したがって、カップフェース構造ではないゴルフクラブヘッドのクラウン部に変形誘発部を設けた従来のゴルフクラブヘッドに比較して、簡単な構造によりスイートエリアの拡大を図れ、反発係数を高くすると共に、打ち出し角を大きくできるので、初速および飛距離の向上を図る上で有利となる。
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態について図25、図26、図27(A)、(B)を参照して説明する。
第3の実施の形態においても、クラウン部側フランジ20の前縁2002と後縁2004との間に、ゴルフボール打撃時に変形が誘発される変形誘発部52がトウヒール方向に沿って延在形成されている。
第3の実施の形態は、変形誘発部52の構成が第1、第2の実施の形態と異なっている。
クラウン部側フランジ20は、クラウン部側フランジ20の前縁2002と後縁2004との間の中間部分にトウヒール方向に延在しソール部30側に凹む凹部2030を有している。
変形誘発部52は、クラウン部側フランジ20の前縁2002と凹部2030の前縁2032との間に位置する前面2034と、クラウン部側フランジ20の後縁2004と凹部2030の後縁2036との間に位置する後面2038と、凹部2030とを含んで構成されている。
次に、図26を参照して、クラウン部側フランジ20における各部の規定について説明する。
フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から凹部2030の前縁2032までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、4mm〜20mmである。
フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036からクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、5mm〜20mmである。
フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の前縁2032から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は、1mm以上7mm以下である。
フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第4の距離L4は、1mm以上7mm以下である。
第1の距離L1が上記範囲内であると、打球時に、変形誘発部52に集中する応力を高め、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する上で有利となる。
第1の距離L1が上記範囲を下回ると、変形誘発部52に集中する応力が低下し、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が低下する。
第1の距離L1が上記範囲を上回ると、打球時の応力がクラウン部側フランジ20の前縁2002から凹部2030の前縁2032までの間で分散することから、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する効果が低下する。
また、第2の距離L2が上記範囲内であると、打球時に変形誘発部52の変形量を確保でき、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する上で有利となる。
第2の距離L2が上記範囲を下回ると、凹部2030の後縁2036から溶接部(ロウ付けでも可)までの距離が短すぎるため、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が低下し、スイートエリアを確保する効果が低下する。
第2の距離L2が上記範囲を上回ると、凹部2030の後縁2036から溶接部(ロウ付けでも可)までの距離が長すぎるため、ボールとヘッドが接触して離れた状態になっても、フェース部26から離れたクラウン部の変形が残った状態になり、エネルギーロスとなり、誘発部46を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が低下し、スイートエリアを確保する効果が低下する。
第3の距離L3が上記範囲内であると、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が向上し、スイートエリアを確保する効果が向上する。
第3の距離L3が上記範囲を下回ると、凹部2030の深さが小さすぎるため、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が低下し、スイートエリアを確保する効果が低下する。
第3の距離L3が上記範囲を上回ると、凹部2030の深さが大きすぎるため、打球時の応力がクラウン部側フランジ20の前縁2002から凹部2030の下端2030Aまでの間で分散することから、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する効果が低下する。
第4の距離L4が上記範囲内であると、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が向上し、スイートエリアを確保する効果が向上する。
第4の距離L4が上記範囲を下回ると、凹部2040の深さが小さすぎるため、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が低下し、スイートエリアを確保する効果が低下する。
第4の距離L4が上記範囲を上回ると、凹部2040の深さが大きすぎるため、打球時の応力が凹部2040の下端2040Aから凹部2030の後縁2036までの間で分散することから、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する効果が低下する。
また、フランジ角度θ1の規定は、第1の実施の形態において図19を用いて説明した内容と同様であるため、その説明を省略する。
このような第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な効果が得られる。
図27(B)に示すように、ゴルフボール打撃時に、変形誘発部52は、クラウン部28の他の部分よりも大きく変形する。
また、変形誘発部52の後端に、カップフェース構造の製造時に必然的に生じた剛性が高いビード部48が位置しているので、ゴルフボール打撃時に、変形誘発部52へ確実に応力を集中させることができ、変形誘発部52の変形量、すなわち、フェース部26寄りのクラウン部28の変形量を大きく確保する上でより有利となる。
さらに、ヘッド本体12のクラウン部28の部分の前端に、カップフェース構造の製造時に必然的に生じた剛性が高いビード部48が位置しているので、フェース部26のたわみに寄与する度合いが少ないビード部48よりも後方のヘッド本体12のクラウン部28の部分の無駄な変形を抑制する上で有利となる。
したがって、カップフェース構造のゴルフクラブヘッドにおいて、カップフェース構造の製造時に必然的に生じたビード部48を有効利用することで、ゴルフボール打撃時に、変形誘発部52に確実に応力を集中させることができ、これによりフェース部26寄りのクラウン部28の変形量を大きく確保できる。したがって、フェース部26のたわみ量を増加でき、スイートエリアの拡大を図れ、反発係数を高くすると共に、打ち出し角を大きくできるので、初速および飛距離の向上を図る上で有利となる。
また、カップフェース構造ではないゴルフクラブヘッドのクラウン部に変形誘発部を設けた従来のゴルフクラブヘッドに比較して、本実施の形態のゴルフクラブヘッド10では、カップフェース構造の製造時に必然的に生じたビード部48を有効利用しているので、新たに補強用ビード部を設ける必要もなく、簡単な構造により変形誘発部52に確実に応力を集中させることができ、変形誘発部52を大きな変形量で変形させることができる。したがって、カップフェース構造ではないゴルフクラブヘッドのクラウン部に変形誘発部を設けた従来のゴルフクラブヘッドに比較して、簡単な構造によりスイートエリアの拡大を図れ、反発係数を高くすると共に、打ち出し角を大きくできるので、初速および飛距離の向上を図る上で有利となる。
なお、上述した各実施の形態では、前傾斜面2010と後傾斜面2012と稜線2014とを含んで構成された変形誘発部46と、上面2020と傾斜面2022と下面2024とを含んで構成された変形誘発部52と、凹部2030を含んで構成された変形誘発部52について説明したが、変形誘発部は、ゴルフボール打撃時に応力が集中して変形が誘発する構造であればよく、上記の実施の形態の構造に限定されない。ただし、変形誘発部を上記の実施の形態の構造で構成すると、変形誘発部を簡単に確実に形成する上で有利となる。
以下、本発明の実験例について説明する。
図28〜図36は、本発明に係るゴルフクラブヘッド10の実験結果を示す図である。
試料となるゴルフクラブヘッド10を各実験例毎に作成し、以下の4つの評価項目を測定し指数(評価点)を求めると共に、4つの指数の合計点を求めた。
なお、以下の実験例では、第1、第2、第3の実施の形態のゴルフクラブヘッドを実験対象とした。
(1)初速
ゴルフクラブヘッド10を備えたゴルフクラブをスイングロボットに設置し、以下の条件で実打試験を行い9打点における初速の平均値を指数で評価した。比較例に相当する実験例の指数を100とし指数が大きいほど初速が速く、評価が良いことを示す。
ヘッドスピード:40m/s
ボール:株式会社プロギア製プロギアTRスピン(商品名)
打点位置は、以下の合計9打点とし、各打点で5回ずつボールを打撃した。
フェース面14Aの中心点Pcと、中心点Pcを通りフェースセンターラインCLと直交する直線上で中心点Pcからトウ方向に7mm離間した点と、ヒール方向に7mm離間した点の3打点。
フェースセンターラインCL上で中心点Pcからクラウン部16方向に5mm離間した点と、この点を通りフェースセンターラインCLと直交する上5mmライン上で、上記点からトウ方向に7mm離間した点と、ヒール方向に7mm離間した点の3打点。
フェースセンターラインCL上で中心点Pcからソール部18方向に5mm離間した点と、この点を通りフェースセンターラインCLと直交する下5mmライン上で、上記点からトウ方向に7mm離間した点と、ヒール方向に7mm離間した点の3打点。
(2)方向性
実際にゴルフボールをゴルフクラブヘッド10で打撃した場合の方向性を指数で評価した。比較例に相当する実験例の指数を100とし指数が大きいほど方向性が良いことを示す。
ここで、方向性は以下のようにして求める。
すなわち、打球フィールドに目標点を設定してゴルファーが目標点に向かって打球する。そして打球する地点と目標点を結んだ直線と、打球されたボールが停止した点までの距離を方向ブレ幅(ヤード)として記録する。これらを1つのゴルフクラブに対して5球ずつ行い、方向ブレ幅の標準偏差の平均値を方向性の評価データとして求めた。
ここでは、20人の被験者について各実験例のゴルフクラブを用いて方向性の評価データをそれぞれ求め、各ゴルフクラブのそれぞれについて20人の方向性の評価データの平均値を求めた。そして、比較例に相当する実験例の評価データの平均値を100とし、比較例以外の実験例を指数((比較例に相当する実験例の評価データの平均値/比較例以外の実験例の評価データの平均値)×100)によって評価した。即ち、指数が高いほど方向性に優れている。
(3)飛距離
初速の試験における上記打点位置での実打試験で得られた飛距離を測定した。
合計9打点の飛距離平均値を求め、比較例に相当する実験例の指数を100とし指数が大きいほど飛距離が長く、評価が良いことを示す。
(4)耐久性
シャフトに固定したゴルフクラブヘッド10のフェース面14Aにエアキャノンにてゴルフボールを繰り返して当て、フェース部14の変形や破損が生じるまでに要した打撃回数を計測し、打撃回数を指数化した。ボールスピードは50m/sとした。打点位置はフェース面14Aの中心点Pcとした。
この場合、比較例に相当する実験例のゴルフクラブヘッド10の測定結果を100とした指数で示した。指数が大きいほど評価が良いことを示す。
(5)合計点
上述した初速、方向性、飛距離、耐久性の4つの指数を合計したものを合計点とした。
比較例に相当する実験例の合計点を400とし合計点が大きいほど評価が良いことを示す。
なお、以下では、第1、第2、第3の実施の形態のゴルフクラブヘッドの実験例について別々に説明する。
(第1の実施の形態のゴルフクラブに対応する実験例)
第1の実施の形態のゴルフクラブについては、以下の条件で実験を行った。
(条件1)
請求項1、2の規定を満足し、請求項3で規定する条件を変更する。
ただし、何れの実験例も請求項4、5、6は規定の範囲外で一定条件とした。
(条件2)
請求項1、2、3の規定を満足し、請求項4、5、6で規定する条件を変更する。
なお、以下の実験例2〜14においては、請求項3、4、5で規定するソール部側フランジ22に関する各部の距離、肉厚が下記に詳述するように異なっている。
しかしながら、実験例2〜14において、ソール部側フランジ22を除くフェース部材14の部分の形状、および、ヘッド本体12の形状は、全て同一形状であり、また、ヘッド本体12およびフェース部材14からなるゴルフクラブヘッド10の重量、体積は全て同一である。
(条件1)
次に、条件1における実験例について図28を参照して説明する。
実験例2〜6では、稜線2014よりもフェース部26側に位置するクラウン部側フランジ20の肉厚t1と、稜線2014よりもフェースバック側に位置するクラウン部側フランジ20の肉厚t2とを一定の値1.0mmとしており、請求項4の規定を満たさないものとした。
また、実験例2〜6では、肉厚の加重平均値ΔT1、ΔT2は、1.0mmとなるが、請求項4を満たさないため、請求項5の規定は満たさない。
また、実験例2〜6では、フランジ角度θ1は、52°としており、請求項6の規定は満たさない。
図28に示すように、実験例1は、カップフェース構造であるものの、変形誘発部を有さない従来技術(特開2002−17913号公報)と同様に構成したものであって比較例に相当するものであり、本発明の請求項1〜5の全ての規定を満たさないものである。
なお、実験例1において、クラウン部側フランジ20の肉厚は一定の値1.0mmとした。
実験例2は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1が2.0mmであり、請求項3の4mm〜20mmの範囲を下回っている。
また、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2が4.0mmであり、請求項3の5mm〜20mmの範囲を下回っている。
したがって、初速105、方向性104、飛距離105、耐久性105、合計点419であり、実験例1に比較して全ての評価が改善している一方、請求項3の規定を満たす実験例4〜6に比較すると、全ての評価が若干低下している。
これは、第1の距離L1が規定の範囲を下回っているので、変形誘発部46に集中する応力が低下し、変形誘発部46を他の部分よりも大きく変形させ、フェース部26のたわみ量を確保する効果が低下し、また、第2の距離L2が規定の範囲を下回っているので、クラウン部側フランジ20が短すぎるため、打球時にフェース部26寄りのクラウン部28のたわみ量が低下し、フェース部26のたわみ量、スイートエリアを確保する効果が低下するためである。
実験例3は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1が22.0mmであり、請求項3の4mm〜20mmの範囲を上回っている。
また、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2が22.0mmであり、請求項3の5mm〜20mmの範囲を上回っている。
したがって、初速106、方向性105、飛距離106、耐久性105、合計点422であり、実験例1に比較して全ての評価が改善している一方、請求項3の規定を満たす実験例4〜6に比較すると、全ての評価が若干低下している。
これは、第1の距離L1が規定の範囲を上回っているので、打球時の応力がクラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までの間で分散することから、変形誘発部46を他の部分よりも大きく変形させ、フェース部26のたわみ量を確保する効果が低下し、また、第2の距離L2が規定の範囲を上回っているので、クラウン部側フランジ20が長すぎ、打球時の応力がクラウン部側フランジ20に分散することから、打球時にフェース部26寄りのクラウン部28のたわみ量が低下し、フェース部26のたわみ量、スイートエリアを確保する上で効果が低下するためである。
実験例4は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1が6.0mmであり、請求項3の4mm〜20mmの範囲内である。
また、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2が6.0mmであり、請求項3の5mm〜20mmの範囲内である。
したがって、初速111、方向性113、飛距離113、耐久性110、合計点447であり、実験例1、2、3に比較して全ての評価が改善している。
これは、第1の距離L1が上記範囲内であるので、打球時に、変形誘発部46に集中する応力を高め、変形誘発部46を他の部分よりも大きく変形させ、フェース部26のたわみ量を確保する上で有利となり、また、第2の距離L2が上記範囲内であることから、打球時に変形誘発部46の変形量を確保でき、フェース部26のたわみ量を確保する上で有利となるためである。
実験例5は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1が18.0mmであり、請求項3の4mm〜20mmの範囲内である。
また、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2が18.0mmであり、請求項3の5mm〜20mmの範囲内である。
したがって、初速112、方向性113、飛距離112、耐久性110、合計点447であり、実験例1、2、3に比較して全ての評価が改善している。
これは、実験例4と同様の理由による。
実験例6は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1が12.0mmであり、請求項3の4mm〜20mmの範囲内である。
また、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2が15.0mmであり、請求項3の5mm〜20mmの範囲内である。
したがって、初速115、方向性113、飛距離115、耐久性110、合計点453であり、実験例1、2、3に比較して全ての評価が改善している。
これは、実験例4と同様の理由による。
したがって、請求項1、2の規定を満たし、請求項3、4、5、6の規定を満たさない実験例2、3は、請求項1〜6の全ての規定を満たさない実験例1に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
また、請求項1、2、3の規定を満たし、請求項4、5、6の規定を満たさない実験例4、5、6は、請求項1、2の規定を満たし、請求項3、4、5、6の規定を満たさない実験例2、3に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
(条件2)
次に、条件2における実験例について図29を参照して説明する。
前述したように、条件2は、請求項1、2、3の規定を満足し、請求項6の規定を満たさず、請求項4、5で規定する条件を変更する。
実験例7〜14では、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1が12.0mmであり、請求項3の4mm〜20mmの範囲内という規定を満たすものとした。
また、実験例7〜14では、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2が12.0mmであり、請求項3の5mm〜20mmの範囲内という規定を満たすものとした。
また、実験例7〜14では、フランジ角度θ1は、52°としており、請求項6の規定は満たさない。
実験例7は、請求項4における肉厚t1>t2の規定を満たさないものとし、かつ、稜線2014よりもフェース部26側に位置するクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT1を0.4mm、稜線2014よりもフェースバック側に位置するクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT2を0.7mmとし、請求項5における規定を満たさないものとした。
したがって、初速116、方向性113、飛距離116、耐久性105、合計点450であり、実験例1〜6に比較して耐久性以外の評価が改善している一方、請求項4、5の規定を満たす実験例9、10、13、14に比較すると、全ての評価が若干低下している。
これは、肉厚t1>肉厚t2という条件が満たされないので、打球時に稜線2014よりもフェース部26側に位置するクラウン部側フランジ20の部分の変形量を確保する効果が低下することから、打球時にフェース部26寄りのクラウン部28のたわみ量を確保し、フェース部26のたわみ量、スイートエリアを大きく確保する効果が低下するためである。
また、クラウン部側フランジ20の肉厚t1および肉厚の加重平均ΔT1が0.4mmであり、請求項5の0.6mm〜1.4mmの範囲を下回っていることから、耐久性を確保する効果が若干低下している。
実験例8は、請求項4における肉厚t1>t2の規定を満たすものの、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT1は1.7mmであり、請求項5の0.6mm〜1.4mm範囲を上回り、また、稜線2014からクラウン部側フランジ20の後縁2004までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT2は0.7mmであり、請求項5の0.4mm〜1.0mmの範囲内とした。
したがって、初速117、方向性114、飛距離116、耐久性110、合計点457であり、実験例7に比較して全ての評価が改善している一方、請求項4、5の規定を満たす実験例9、10、13、14に比較すると、耐久性以外の評価が若干低下している。
これは、加重平均ΔT1が上記範囲を上回っておりクラウン部側フランジ20の肉厚が厚いので、打球時に稜線2014よりもフェース部26側に位置するクラウン部側フランジ20の部分の変形量を確保する効果が低下し、打球時にフェース部26寄りのクラウン部28のたわみ量を確保し、フェース部26のたわみ量、スイートエリアを大きく確保する効果が低下するためである。
実験例9は、請求項4における肉厚t1>t2の規定を満たし、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT1は0.8mmであり、請求項5の0.6mm〜1.4mm範囲内であり、また、稜線2014からクラウン部側フランジ20の後縁2004までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT2は0.7mmであり、請求項5の0.4mm〜1.0mmの範囲内とした。
したがって、初速123、方向性124、飛距離124、耐久性115、合計点486であり、実験例7に比較して全ての評価が改善している。
これは、請求項4、5の規定を満たすので、打球時にフェース部26寄りのクラウン部28のたわみ量を確保し、フェース部26のたわみ量、スイートエリアを大きく確保する効果が確保されているためである。
実験例10は、請求項4における肉厚t1>t2の規定を満たし、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT1は1.3mmであり、請求項5の0.6mm〜1.4mm範囲内であり、また、稜線2014からクラウン部側フランジ20の後縁2004までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT2は0.7mmであり、請求項5の0.4mm〜1.0mmの範囲内とした。
したがって、初速122、方向性121、飛距離120、耐久性115、合計点478であり、実験例7に比較して全ての評価が改善している。
これは、請求項4、5の規定を満たすので、打球時にフェース部26寄りのクラウン部28のたわみ量を確保し、フェース部26のたわみ量、スイートエリアを大きく確保する効果が確保されているためである。
実験例11は、請求項4における肉厚t1>t2の規定を満たすものの、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT1は1.1mmであり、請求項5の0.6mm〜1.4mm範囲内であるが、稜線2014からクラウン部側フランジ20の後縁2004までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT2は0.3mmであり、請求項5の0.4mm〜1.0mmの範囲を下回っている。
したがって、初速123、方向性123、飛距離123、耐久性105、合計点474であり、実験例7に比較して全ての評価が改善している一方、請求項4、5の規定を満たす実験例9、10、13、14に比較すると、特に耐久性の評価が評価が若干低下している。
これは、クラウン部側フランジ20の肉厚が薄いので、耐久性を確保する効果が低下するためである。
実験例12は、請求項4における肉厚t1>t2の規定を満たすものの、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT1は1.1mmであり、請求項5の0.6mm〜1.4mm範囲内であるが、稜線2014からクラウン部側フランジ20の後縁2004までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT2は1.2mmであり、請求項5の0.4mm〜1.0mmの範囲を上回っている。
したがって、初速117、方向性113、飛距離115、耐久性115、合計点460であり、実験例7に比較して全ての評価が改善している一方、請求項4、5の規定を満たす実験例9、10、13、14に比較すると、耐久性以外の評価が若干低下している。
これは、加重平均ΔT2が上記範囲を上回るので、クラウン部側フランジ20の肉厚が厚いので、打球時に稜線2014よりもフェース部26側に位置するクラウン部側フランジ20の部分の変形量を確保する効果が低下し、打球時にフェース部26寄りのクラウン部28のたわみ量を確保し、フェース部26のたわみ量、スイートエリアを大きく確保する効果が低下するためである。
実験例13は、請求項4における肉厚t1>t2の規定を満たし、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT1は1.1mmであり、請求項5の0.6mm〜1.4mm範囲内であり、また、稜線2014からクラウン部側フランジ20の後縁2004までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT2は0.5mmであり、請求項5の0.4mm〜1.0mmの範囲内とした。
したがって、初速124、方向性125、飛距離123、耐久性115、合計点487であり、実験例7に比較して全ての評価が改善している。
これは、請求項4、5の規定を満たすので、打球時にフェース部26寄りのクラウン部28のたわみ量を確保し、フェース部26のたわみ量、スイートエリアを大きく確保する効果が確保されているためである。
実験例14は、請求項4における肉厚t1>t2の規定を満たし、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT1は1.1mmであり、請求項5の0.6mm〜1.4mm範囲内であり、また、稜線2014からクラウン部側フランジ20の後縁2004までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT2は0.9mmであり、請求項5の0.4mm〜1.0mmの範囲内とした。
したがって、初速123、方向性122、飛距離122、耐久性115、合計点482であり、実験例7に比較して全ての評価が改善している。
これは、請求項4、5の規定を満たすので、打球時にフェース部26寄りのクラウン部28のたわみ量を確保し、フェース部26のたわみ量、スイートエリアを大きく確保する効果が確保されているためである。
したがって、請求項1〜4の規定を満たすが、請求項5、6の規定を満たさない実験例8、11、12は、請求項1、2、3の規定を満たすが請求項4、5、6の規定を満たさない実験例7に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
また、請求項1〜5の全ての規定を満たし、請求項6の規定を満たさない実験例9、10、13、14は、請求項1〜4の規定を満たすが、請求項5、6の規定を満たさない実験例7、8、11、12に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
(条件3)
次に、条件3における実験例について図30を参照して説明する。
前述したように、条件3は、請求項1〜5の規定を満足し、請求項6で規定する条件を変更する。
実験例15〜18では、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1が12.0mmであり、請求項3の4mm〜20mmの範囲内という規定を満たすものとした。
また、実験例15〜18では、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2が12.0mmであり、請求項3の5mm〜20mmの範囲内という規定を満たすものとした。
また、実験例15〜18では、請求項4における肉厚t1>t2の規定を満たし、クラウン部側フランジ20の前縁2002から稜線2014までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT1は0.8mmであり、請求項5の0.6mm〜1.4mm範囲内であり、また、稜線2014からクラウン部側フランジ20の後縁2004までのクラウン部側フランジ20の肉厚の加重平均ΔT2は0.7mmであり、請求項5の0.4mm〜1.0mmの範囲内とした。
実験例15は、請求項6におけるフランジ角度θ1を12°としており、請求項6の15°≦θ1≦50°の規定を満たさないものとした。
したがって、初速122、方向性122、飛距離123、耐久性114、合計点481であり、請求項1から6の規定を全て満たす実験例16、17に比較すると、初速、飛距離が若干低下している。
これは、フランジ角度θ1が上記範囲を下回っているので、打球時に変形誘発部46の変形量を確保する効果が低下し、飛距離を確保する効果が低下するためである。
実験例16は、請求項6におけるフランジ角度θ1を16°としており、請求項6の15°≦θ1≦50°の規定を満たしている。
したがって、初速125、方向性124、飛距離128、耐久性115、合計点492であり、請求項6を満たさない実験例15、18に比較すると、初速、飛距離が向上している。
これは、フランジ角度θ1が上記範囲内であるため、打球時に変形誘発部46の変形量を確保でき、飛距離を確保する効果が向上するためである。
実験例17は、請求項6におけるフランジ角度θ1を49°としており、請求項6の15°≦θ1≦50°の規定を満たしている。
したがって、初速126、方向性124、飛距離127、耐久性115、合計点492であり、請求項6を満たさない実験例15、18に比較すると、初速、飛距離が向上している。
これは、フランジ角度θ1が上記範囲内であるため、打球時に変形誘発部46の変形量を確保でき、飛距離を確保する効果が向上するためである。
実験例18は、請求項6におけるフランジ角度θ1を51°としており、請求項6の15°≦θ1≦50°の規定を満たさないものとした。
したがって、初速122、方向性121、飛距離124、耐久性115、合計点482であり、請求項1から6の規定を全て満たす実験例16、17に比較すると、初速、飛距離が若干低下している。
これは、フランジ角度θ1が上記範囲を上回っているので、ゴルファーがゴルフクラブヘッドとしての形状に違和感を感じやすくなり、スイングしにくくなり、ヘッドスピードが低下し、飛距離を確保する効果が低下するためである。
したがって、請求項1〜6の全ての規定を満たす実験例16、17は、請求項1〜5を満たすが、請求項6の規定を満たさない実験例15、18に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
(第2の実施の形態のゴルフクラブに対応する実験例)
第2の実施の形態のゴルフクラブについては、以下の条件で実験を行った。
(条件1)
請求項1、7の規定を満足し、請求項8で規定する条件を変更する。
ただし、何れの実験例も請求項9、10は規定の範囲外で一定条件とした。
(条件2)
請求項1、7、8の規定を満足し、請求項9で規定する条件を変更する。
ただし、何れの実験例も請求項10は規定の範囲外で一定条件とした。
(条件3)
請求項1、7、8、9の規定を満足し、請求項10で規定する条件を変更する。
なお、以下の実験例20〜32においては、ソール部側フランジ22を除くフェース部材14の部分の形状、および、ヘッド本体12の形状は、全て同一形状であり、また、フェース部材14の部分の肉厚、および、ヘッド本体12の肉厚は、全て同一であり、ヘッド本体12およびフェース部材14からなるゴルフクラブヘッド10の重量、体積は全て同一である。
(条件1)
次に、条件1における実験例について図31を参照して説明する。
前述したように、条件1は、請求項1、7の規定を満足し、請求項8で規定する条件を変更する。
ただし、何れの実験例も請求項9、10は規定の範囲外で一定条件とした。
すなわち、実験例20〜24では、フェース基準断面Pfにおいて、傾斜面の上端から下端までの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は、8mmとし、1mm以上7mm以下とした請求項9の規定を満たさない。
また、実験例20〜24では、フランジ角度θ1は、52°としており、請求項10の規定は満たさない。
図31に示すように、実験例1は、第1の実施の形態における実験例1と同様であるため、説明を省略する。
実験例20は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から上面2020の後端2020Aまでの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、2.0mmであり、請求項8の4mm〜20mmの範囲を下回っている。
また、フェース基準断面Pfにおいて、上面2020の後端2020Aからクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、4.0mmであり、請求項8の5mm〜20mmの範囲を下回っている。
したがって、初速104、方向性103、飛距離104、耐久性105、合計点416であり、実験例1に比較して全ての評価が改善している一方、請求項8の規定を満たす実験例22〜24に比較すると、全ての評価が若干低下している。
これは、第1の距離L1が規定の範囲を下回っているので、変形誘発部52に集中する応力が低下し、変形誘発部46を他の部分よりも大きく変形させ、フェース部26のたわみ量を確保する効果が低下し、また、第2の距離L2が規定の範囲を下回っているので、クラウン部側フランジ20が短すぎるため、打球時にフェース部26寄りのクラウン部28のたわみ量が低下し、フェース部26のたわみ量、スイートエリアを確保する効果が低下するためである。
実験例21は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から上面2020の後端2020Aまでの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、22.0mmであり、請求項8の4mm〜20mmの範囲を上回っている。
また、フェース基準断面Pfにおいて、上面2020の後端2020Aからクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、22.0mmであり、請求項8の5mm〜20mmの範囲を上回っている。
したがって、初速106、方向性105、飛距離107、耐久性104、合計点422であり、実験例1に比較して全ての評価が改善している一方、請求項8の規定を満たす実験例22〜24に比較すると、全ての評価が若干低下している。
これは、第1の距離L1が規定の範囲を上回っているので、打球時の応力がクラウン部側フランジ20の前縁2002から上面2020の後端2020Aまでの間で分散することから、変形誘発部52を他の部分よりも大きく変形させ、フェース部26のたわみ量を確保する効果が低下し、また、第2の距離L2が規定の範囲を上回っているので、クラウン部側フランジ20が長すぎ、打球時の応力がクラウン部側フランジ20に分散することから、打球時にフェース部26寄りのクラウン部28のたわみ量が低下し、フェース部26のたわみ量、スイートエリアを確保する上で効果が低下するためである。
実験例22は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から上面2020の後端2020Aまでの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、6.0mmであり、請求項8の4mm〜20mmの範囲内である。
また、フェース基準断面Pfにおいて、上面2020の後端2020Aからクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、6.0mmであり、請求項8の5mm〜20mmの範囲内である。
したがって、初速112、方向性112、飛距離112、耐久性111、合計点447であり、実験例1、20、21に比較して比較して全ての評価が改善している。
これは、第1の距離L1が上記範囲内であるので、打球時に、変形誘発部52に集中する応力を高め、変形誘発部52を他の部分よりも大きく変形させ、フェース部26のたわみ量を確保する上で有利となり、また、第2の距離L2が上記範囲内であることから、打球時に変形誘発部52の変形量を確保でき、フェース部26のたわみ量を確保する上で有利となるためである。
実験例23は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から上面2020の後端2020Aまでの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、18.0mmであり、請求項8の4mm〜20mmの範囲内である。
また、フェース基準断面Pfにおいて、上面2020の後端2020Aからクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、18.0mmであり、請求項8の5mm〜20mmの範囲内である。
したがって、初速113、方向性112、飛距離113、耐久性110、合計点448であり、実験例1、20、21に比較して比較して全ての評価が改善している。
これは、実験例22と同様の理由による。
実験例24は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から上面2020の後端2020Aまでの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、12.0mmであり、請求項8の4mm〜20mmの範囲内である。
また、フェース基準断面Pfにおいて、上面2020の後端2020Aからクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、15.0mmであり、請求項8の5mm〜20mmの範囲内である。
したがって、初速114、方向性114、飛距離115、耐久性110、合計点453であり、実験例1、20、21に比較して比較して全ての評価が改善している。
これは、実験例22と同様の理由による。
したがって、請求項1、7の規定を満たし、請求項8、9、10の規定を満たさない実験例20、21は、請求項1、7、8、9、10の全ての規定を満たさない実験例1に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
また、請求項1、7、8の規定を満たし、請求項9、10の規定を満たさない実験例22、23、24は、請求項1、7の規定を満たし、請求項8、9、10の規定を満たさない実験例20、21に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
(条件2)
次に、条件2における実験例について図32を参照して説明する。
前述したように、条件2は、請求項1、7、8の規定を満足し、請求項9で規定する条件を変更する。
ただし、何れの実験例も請求項9、10は規定の範囲外で一定条件とした。
すなわち、実験例25〜28では、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から上面2020の後端2020Aまでの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、12.0mmであり、請求項8の4mm〜20mmの範囲内である。
また、フェース基準断面Pfにおいて、上面2020の後端2020Aからクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、12.0mmであり、請求項8の5mm〜20mmの範囲内である。
また、実験例22〜25では、フランジ角度θ1は、52°としており、請求項10の規定は満たさない。
実験例25は、フェース基準断面Pfにおいて、傾斜面2022の上端2022A(上面2020の後端2020A)から下端2022Bまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は、0.5mmであり、請求項9の1mm以上7mm以下の範囲を下回っている。
したがって、初速112、方向性113、飛距離113、耐久性110、合計点448であり、実験例1に比較して全ての評価が改善している一方、請求項9の規定を満たす実験例27、28に比較すると、全ての評価が若干低下している。
これは、第3の距離L3が規定の範囲を下回っているので、傾斜面2022の距離が短すぎるため、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が低下し、スイートエリアを確保する効果が低下するためである。
実験例26は、フェース基準断面Pfにおいて、傾斜面2022の上端2022A(上面2020の後端2020A)から下端2022Bまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は、7.5mmであり、請求項9の1mm以上7mm以下の範囲を上回っている。
したがって、初速114、方向性114、飛距離113、耐久性110、合計点451であり、実験例1に比較して全ての評価が改善している一方、請求項9の規定を満たす実験例27、28に比較すると、全ての評価が若干低下している。
これは、第3の距離L3が規定の範囲を上回っているので、傾斜面2022の距離が長すぎるため、打球時の応力がクラウン部側フランジ20の前縁2002から傾斜面2022の後端2022Bまでの間で分散することから、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する効果が低下するためである。
実験例27は、フェース基準断面Pfにおいて、傾斜面2022の上端2022A(上面2020の後端2020A)から下端2022Bまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は、2.0mmであり、請求項9の1mm以上7mm以下の範囲内である。
したがって、初速116、方向性115、飛距離117、耐久性111、合計点459であり、実験例1、25、26に比較して比較して全ての評価が改善している。
これは、第3の距離L3が上記範囲内であるため、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が向上し、スイートエリアを確保する効果が向上するためである。
実験例28は、フェース基準断面Pfにおいて、傾斜面2022の上端2022A(上面2020の後端2020A)から下端2022Bまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は、6.0mmであり、請求項9の1mm以上7mm以下の範囲内である。
したがって、初速118、方向性115、飛距離118、耐久性111、合計点463であり、実験例1、25、26に比較して比較して全ての評価が改善している。
これは、実験例27と同様の理由による。
したがって、請求項1、7、8の規定を満たし、請求項9、10の規定を満たさない実験例25、26は、請求項1、7、8、9、10の全ての規定を満たさない実験例1に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
また、請求項1、7、8、9の規定を満たし、請求項10の規定を満たさない実験例27、28は、請求項1、7、8の規定を満たし、請求項9、10の規定を満たさない実験例25、26に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
(条件3)
次に、条件3における実験例について図33を参照して説明する。
前述したように、条件3は、請求項1、7、8、9の規定を満たし、請求項10で規定する条件を変更する。
すなわち、実験例29〜32では、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から上面2020の後端2020Aまでの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、12.0mmであり、請求項8の4mm〜20mmの範囲内である。
また、実験例29〜32では、フェース基準断面Pfにおいて、上面2020の後端2020Aからクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、12.0mmであり、請求項8の5mm〜20mmの範囲内である。
また、実験例29〜32では、フェース基準断面Pfにおいて、傾斜面2022の上端2022A(上面2020の後端2020A)から下端2022Bまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は、4.0mmであり、請求項9の1mm以上7mm以下の範囲内である。
実験例29は、請求項10におけるフランジ角度θ1を12°としており、請求項10の15°≦θ1≦50°の規定を満たさないものとした。
したがって、初速117、方向性114、飛距離118、耐久性112、合計点461であり、請求項1、7、8、9、10の規定を全て満たす実験例30、31に比較すると、初速、飛距離が若干低下している。
これは、フランジ角度θ1が上記範囲を下回っているので、打球時に変形誘発部46の変形量を確保する効果が低下し、飛距離を確保する効果が低下するためである。
実験例30は、請求項10におけるフランジ角度θ1を16°としており、請求項6の15°≦θ1≦50°の規定を満たしている。
したがって、初速123、方向性124、飛距離127、耐久性114、合計点488であり、請求項10を満たさない実験例29、32に比較すると、初速、飛距離が向上している。
これは、フランジ角度θ1が上記範囲内であるため、打球時に変形誘発部46の変形量を確保でき、飛距離を確保する効果が向上するためである。
実験例31は、請求項10におけるフランジ角度θ1を49°としており、請求項6の15°≦θ1≦50°の規定を満たしている。
したがって、初速128、方向性125、飛距離127、耐久性114、合計点494であり、請求項10を満たさない実験例29、32に比較すると、初速、飛距離が向上している。
これは、フランジ角度θ1が上記範囲内であるため、打球時に変形誘発部46の変形量を確保でき、飛距離を確保する効果が向上するためである。
実験例32は、請求項10におけるフランジ角度θ1を51°としており、請求項6の15°≦θ1≦50°の規定を満たさないものとした。
したがって、初速116、方向性115、飛距離117、耐久性111、合計点459であり、請求項1、7、8、9、10の規定を全て満たす実験例30、31に比較すると、初速、飛距離が若干低下している。
これは、フランジ角度θ1が上記範囲を上回っているので、ゴルファーがゴルフクラブヘッドとしての形状に違和感を感じやすくなり、スイングしにくくなり、ヘッドスピードが低下し、飛距離を確保する効果が低下するためである。
したがって、請求項1、7、8、9、10の全ての規定を満たす実験例30、31は、請求項1、7、8、9を満たすが、請求項10の規定を満たさない実験例29、32に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
(第3の実施の形態のゴルフクラブに対応する実験例)
第3の実施の形態のゴルフクラブについては、以下の条件で実験を行った。
(条件1)
請求項1、11の規定を満足し、請求項12で規定する条件を変更する。
ただし、何れの実験例も請求項13、14、15は規定の範囲外で一定条件とした。
(条件2)
請求項1、11、12の規定を満足し、請求項13で規定する条件を変更する。
ただし、何れの実験例も請求項14、15は規定の範囲外で一定条件とした。
(条件3)
請求項1、11、12、13の規定を満足し、請求項14で規定する条件を変更する。
なお、以下の実験例33〜46においては、ソール部側フランジ22を除くフェース部材14の部分の形状、および、ヘッド本体12の形状は、全て同一形状であり、また、フェース部材14の部分の肉厚、および、ヘッド本体12の肉厚は、全て同一であり、ヘッド本体12およびフェース部材14からなるゴルフクラブヘッド10の重量、体積は全て同一である。
(条件1)
次に、条件1における実験例について図34を参照して説明する。
前述したように、条件1は、請求項1、11の規定を満足し、請求項12で規定する条件を変更する。
ただし、何れの実験例も請求項13、14は規定の範囲外で一定条件とした。
すなわち、実験例33〜37では、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の前縁2032から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は8mmとし、請求項13の1mm以上7mm以下の規定を満たさない。
また、実験例33〜37では、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第4の距離L4は8mmとし、請求項13の1mm以上7mm以下の規定を満たさない。
また、実験例33〜37では、フランジ角度θ1は52°としており、請求項14の15°以上50°以下の規定を満たさない。
図34に示すように、実験例1は、第1の実施の形態における実験例1と同様であるため、説明を省略する。
実験例33は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から凹部2030の前縁2032までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、2.0mmであり、請求項12の4mm〜20mmの範囲を下回っている。
また、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036からクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、4.0mmであり、請求項12の5mm〜20mmの範囲を下回っている。
したがって、初速105、方向性104、飛距離104、耐久性105、合計点418であり、実験例1に比較して全ての評価が改善している一方、請求項12の規定を満たす実験例35〜37に比較すると、全ての評価が若干低下している。
これは、第1の距離L1が規定の範囲を下回っているので、変形誘発部52に集中する応力が低下し、変形誘発部52を他の部分よりも大きく変形させ、フェース部26のたわみ量を確保する効果が低下し、また、第2の距離L2が規定の範囲を下回っているので、クラウン部側フランジ20が短すぎるため、打球時にフェース部26寄りのクラウン部28のたわみ量が低下し、フェース部26のたわみ量、スイートエリアを確保する効果が低下するためである。
実験例34は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から凹部2030の前縁2032までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、22.0mmであり、請求項12の4mm〜20mmの範囲を上回っている。
また、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036からクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、22.0mmであり、請求項12の5mm〜20mmの範囲を上回っている。
したがって、初速106、方向性104、飛距離106、耐久性105、合計点421であり、実験例1に比較して全ての評価が改善している一方、請求項12の規定を満たす実験例35〜37に比較すると、全ての評価が若干低下している。
これは、第1の距離L1が規定の範囲を上回っているので、打球時の応力がクラウン部側フランジ20の前縁2002から凹部2030の前縁2032までの間で分散することから、変形誘発部52を他の部分よりも大きく変形させ、フェース部26のたわみ量を確保する効果が低下し、また、第2の距離L2が規定の範囲を上回っているので、クラウン部側フランジ20が長すぎ、打球時の応力がクラウン部側フランジ20に分散することから、打球時にフェース部26寄りのクラウン部28のたわみ量が低下し、フェース部26のたわみ量、スイートエリアを確保する上で効果が低下するためである。
実験例35は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から凹部2030の前縁2032までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、6.0mmであり、請求項12の4mm〜20mmの範囲内である。
また、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036からクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、6.0mmであり、請求項12の5mm〜20mmの範囲内である。
したがって、初速113、方向性113、飛距離112、耐久性111、合計点449であり、請求項12の規定を満たさない実験例1、33、34に比較して比較して全ての評価が改善している。
これは、第1の距離L1が上記範囲内であるので、打球時に、変形誘発部52に集中する応力を高め、変形誘発部52を他の部分よりも大きく変形させ、フェース部26のたわみ量を確保する上で有利となり、また、第2の距離L2が上記範囲内であることから、打球時に変形誘発部52の変形量を確保でき、フェース部26のたわみ量を確保する上で有利となるためである。
実験例36は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から凹部2030の前縁2032までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、18.0mmであり、請求項12の4mm〜20mmの範囲内である。
また、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036からクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、18.0mmであり、請求項12の5mm〜20mmの範囲内である。
したがって、初速114、方向性113、飛距離114、耐久性111、合計点452であり、請求項12の規定を満たさない実験例1、33、34に比較して比較して全ての評価が改善している。
これは、実験例35と同様の理由による。
実験例37は、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から凹部2030の前縁2032までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、12.0mmであり、請求項12の4mm〜20mmの範囲内である。
また、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036からクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、15.0mmであり、請求項12の5mm〜20mmの範囲内である。
したがって、初速115、方向性114、飛距離115、耐久性111、合計点455であり、請求項12の規定を満たさない実験例1、33、34に比較して比較して全ての評価が改善している。
これは、実験例35と同様の理由による。
したがって、請求項1、11の規定を満足し、請求項12、13、14の規定を満たさない実験例33、34は、請求項1、11、12、13、14の全ての規定を満たさない実験例1に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
また、請求項1、11、12の規定を満たし、請求項13、14の規定を満たさない実験例35、36、37は、請求項1、11の規定を満足し、請求項12、13、14の規定を満たさない実験例33、34に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
(条件2)
次に、条件2における実験例について図35を参照して説明する。
前述したように、条件2は、請求項1、11、12の規定を満足し、請求項13で規定する条件を変更する。
ただし、何れの実験例も請求項14は規定の範囲外で一定条件とした。
すなわち、実験例38〜42では、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から凹部2030の前縁2032までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、12.0mmであり、請求項12の4mm〜20mmの範囲内である。
また、実験例38〜42では、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036からクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、16.0mmであり、請求項12の5mm〜20mmの範囲内である。
また、実験例38〜42では、フランジ角度θ1は、52°としており、請求項14の規定は満たさない。
実験例38は、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の前縁2032から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は0.5mmとし、請求項13の1mm以上7mm以下の範囲を下回っている。
また、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第4の距離L4は0.5mmとし、請求項13の1mm以上7mm以下の範囲を下回っている。
したがって、初速116、方向性113、飛距離115、耐久性111、合計点455であり、実験例1に比較して全ての評価が改善している一方、請求項13の規定を満たす実験例40、41、42に比較すると、全ての評価が若干低下している。
これは、第3の距離L3および第4の距離L4が規定の範囲を下回っているので、凹溝2030の深さが小さすぎるため、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が低下し、スイートエリアを確保する効果が低下するためである。
実験例39は、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の前縁2032から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は8.0mmとし、請求項13の1mm以上7mm以下の範囲を上回っている。
また、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第4の距離L4は8.0mmとし、請求項13の1mm以上7mm以下の範囲を上回っている。
したがって、初速117、方向性114、飛距離115、耐久性112、合計点458であり、実験例1に比較して全ての評価が改善している一方、請求項13の規定を満たす実験例40、41、42に比較すると、全ての評価が若干低下している。
これは、第3の距離L3および第4の距離L4が規定の範囲を上回っているので、凹溝2030の深さが大きすぎるため、打球時の応力がクラウン部側フランジ20の前縁2002から凹部2030の下端2030Aまでの間で分散することから、変形誘発部52を他の部分よりも大きく上側に変形させ、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量を確保する効果が低下するためである。
実験例40は、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の前縁2032から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は1.0mmとし、請求項13の1mm以上7mm以下の範囲内である。
また、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第4の距離L4は1.0mmとし、請求項13の1mm以上7mm以下の範囲内である。
したがって、初速122、方向性119、飛距離121、耐久性115、合計点477であり、請求項13の規定を満たさない実験例1、38、39に比較して比較して全ての評価が改善している。
これは、第3の距離L3および第4の距離L4が上記範囲内であるため、フェース部26およびクラウン部側フランジ20のたわみ量(特にクラウン部側フランジ20)を確保する効果が向上し、スイートエリアを確保する効果が向上するためである。
実験例41は、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の前縁2032から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は7.0mmとし、請求項13の1mm以上7mm以下の範囲内である。
また、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第4の距離L4は7.0mmとし、請求項13の1mm以上7mm以下の範囲内である。
したがって、初速123、方向性120、飛距離122、耐久性115、合計点480であり、請求項13の規定を満たさない実験例1、38、39に比較して比較して全ての評価が改善している。
これは、実験例40と同様の理由による。
実験例42は、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の前縁2032から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は4.0mmとし、請求項13の1mm以上7mm以下の範囲内である。
また、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第4の距離L4は4.0mmとし、請求項13の1mm以上7mm以下の範囲内である。
したがって、初速125、方向性122、飛距離125、耐久性116、合計点488であり、請求項13の規定を満たさない実験例1、38、39に比較して比較して全ての評価が改善している。
これは、実験例40と同様の理由による。
したがって、請求項1、11、12の規定を満たし、請求項13、14の規定を満たさない実験例38、39は、請求項1、11、12、13、14の全ての規定を満たさない実験例1に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
また、請求項1、11、12、13の規定を満たし、請求項14の規定を満たさない実験例40、41、42は、請求項1、11、12の規定を満たし、請求項13、14の規定を満たさない実験例38、39に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
(条件3)
次に、条件3における実験例について図36を参照して説明する。
前述したように、条件3は、請求項1、11、12、13の規定を満たし、請求項14で規定する条件を変更する。
すなわち、実験例43〜46では、フェース基準断面Pfにおいて、クラウン部側フランジ20の前縁2002から凹部2030の前縁2032までの距離を水平面HPに投影した第1の距離L1は、12.0mmであり、請求項12の4mm〜20mmの範囲内である。
また、実験例43〜46では、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036からクラウン部側フランジ20の後縁2004までの距離を水平面HPに投影した第2の距離L2は、16.0mmであり、請求項12の5mm〜20mmの範囲内である。
また、実験例43〜46では、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の前縁2032から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は4.0mmとし、請求項13の1mm以上7mm以下の範囲内である。
また、実験例43〜46では、フェース基準断面Pfにおいて、凹部2030の後縁2036から凹部2030の最も下方に位置する下端2030Aまでの距離をフェース基準断面Pfと直交する鉛直面に投影した第4の距離L4は4.0mmとし、請求項13の1mm以上7mm以下の範囲内である。
実験例43は、請求項14におけるフランジ角度θ1を12°としており、請求項14の15°≦θ1≦50°の規定を満たさないものとした。
したがって、初速122、方向性123、飛距離123、耐久性114、合計点482であり、請求項1、11、12、13、14の規定を全て満たす実験例44、45に比較すると、初速、飛距離が若干低下している。
これは、フランジ角度θ1が上記範囲を下回っているので、打球時に変形誘発部46の変形量を確保する効果が低下し、飛距離を確保する効果が低下するためである。
実験例44は、請求項14におけるフランジ角度θ1を16°としており、請求項14の15°≦θ1≦50°の規定を満たしている。
したがって、初速126、方向性124、飛距離129、耐久性115、合計点494であり、請求項14の規定を満たさない実験例43、46に比較すると、初速、飛距離が向上している。
これは、フランジ角度θ1が上記範囲内であるため、打球時に変形誘発部46の変形量を確保でき、飛距離を確保する効果が向上するためである。
実験例45は、請求項14におけるフランジ角度θ1を49°としており、請求項14の15°≦θ1≦50°の規定を満たしている。
したがって、初速128、方向性125、飛距離128、耐久性115、合計点496であり、請求項14の規定を満たさない実験例43、46に比較すると、初速、飛距離が向上している。
これは、フランジ角度θ1が上記範囲内であるため、打球時に変形誘発部46の変形量を確保でき、飛距離を確保する効果が向上するためである。
実験例46は、請求項14におけるフランジ角度θ1を51°としており、請求項6の15°≦θ1≦50°の規定を満たさないものとした。
したがって、初速121、方向性121、飛距離124、耐久性114、合計点480であり、請求項1、11、12、13、14の規定を全て満たす実験例44、45に比較すると、初速、飛距離が若干低下している。
これは、フランジ角度θ1が上記範囲を上回っているので、ゴルファーがゴルフクラブヘッドとしての形状に違和感を感じやすくなり、スイングしにくくなり、ヘッドスピードが低下し、飛距離を確保する効果が低下するためである。
したがって、請求項1、11、12、13、14の全ての規定を満たす実験例44、44は、請求項1、11、12、13の規定を満たすが請求項14の規定を満たさない実験例43、46に対して初速、方向性、飛距離、耐久性、合計点の向上を図る効果が優れている。
なお、フェース部材14は、本体板部18と、クラウン部側フランジ20と、ヘッド本体12のソール部30の前縁に接合されるソール部側フランジ22とを備え、上記の実施の形態では、クラウン部側フランジ20に変形誘発部46、50、52を設けた場合について説明したが、ソール部側フランジ22に変形誘発部46、50、52を設けてもよく、その場合にも上記の実施の形態と同様な効果が奏される。この場合には、稜線2014を含む変形誘発部46、上面2020、傾斜面2022、下面2024を含む変形誘発部50、凹部2030を含む変形誘発部52は、ソール部30の上方に凸状に設けられることになる。
10 ゴルフクラブヘッド
12 ヘッド本体
14 フェース部材
16 開口
18 本体板部
20 クラウン部側フランジ
2002 前縁
2004 後縁
2010 前傾斜面
2012 後傾斜面
2014 稜線
2020 上面
2020A 後端
2022 傾斜面
2024 下面
2030 凹部
2030A 下端
2032 前縁
2034 前面
2036 後縁
2038 後面
26 フェース部
26A フェース面
28 クラウン部
28A クラウン面
30 ソール部
34 トウ
36 ヒール
38 フェースバック
40 中空部
46 変形誘発部
48 ビード部
50 変形誘発部
52 変形誘発部
B ゴルフボール
L1 第1の距離
L2 第2の距離
L3 第3の距離
L4 第4の距離
Pfc フェース中心基準断面
Pf フェース基準断面
K1 第1境界点
P1 第1交点
θ1 フランジ角度

Claims (13)

  1. 中空構造を呈しフェース部側に開口が設けられたヘッド本体と、
    前記開口に溶接により接合されるフェース部材とを備え、
    前記フェース部材は、前記フェース部を構成する本体板部と、前記本体板部の上部からクラウン部側に延在し前記クラウン部の一部を構成し前記ヘッド本体のクラウン部の前縁に接合されるクラウン部側フランジと
    を備えるゴルフクラブヘッドであって、
    前記クラウン部側フランジに、ゴルフボール打撃時に変形が誘発される変形誘発部がトウヒール方向に沿って延在形成され、
    前記開口において前記ヘッド本体と前記クラウン部側フランジとが溶接により接合される箇所の全周にわたって前記ゴルフクラブヘッドの内部に突出するビード部が延在形成され、
    前記クラウン部側フランジは、前記フェース部に接続される前縁と、前記前縁からフェースバック方向に至るにつれて上昇しそのフェースバック側の端部が前記クラウン部において最も高位となる第1傾斜面と、前記ヘッド本体のクラウン部の前縁に接合される後縁と、前記後縁からフェース部方向に至るにつれて上昇し前記第1傾斜面に交差する第2傾斜面と、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とが交差する部分に形成された稜線とを有し、
    前記変形誘発部は、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面と前記稜線とを含んで構成されている、
    ことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 前記稜線よりもフェース部側に位置する前記クラウン部側フランジの肉厚t1は、前記稜線よりもフェースバック側に位置する前記クラウン部側フランジの肉厚t2よりも大きいことを特徴とする請求項記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記クラウン部側フランジの前縁から前記稜線までの前記クラウン部側フランジの肉厚の加重平均ΔT1は、0.6mm〜1.4mmであり、前記稜線から前記クラウン部側フランジの後縁までの前記クラウン部側フランジの肉厚の加重平均ΔT2は、0.4mm〜1.0mmである、
    ことを特徴とする請求項記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 前記ゴルフクラブヘッドを水平面に対して予め定められたライ角およびロフト角通りに設置した基準状態において、フェース面の中心点を通る法線を含みかつ前記水平面と直交する平面で前記ヘッド本体を破断した断面をフェース中心基準断面とし、
    前記フェース中心基準断面と平行する任意の平面で前記ヘッド本体を破断した断面をフェース基準断面とし、
    前記フェース基準断面において、前記クラウン部側フランジの前縁から前記稜線までの距離を前記水平面に投影した第1の距離L1は、4mm〜20mmであり、
    前記フェース基準断面において、前記稜線から前記クラウン部側フランジの後縁までの距離を前記水平面に投影した第2の距離L2は、5mm〜20mmである、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 前記フェース基準断面と前記クラウン部側フランジの前縁との交点を第1境界点K1とし、
    前記フェース基準断面において、前記第1境界点K1を含み前記水平面と平行する平面上で前記第1境界点K1からフェースバック方向に5mm離れた点を通り前記水平面と直交する直線と前記クラウン部側フランジの表面との交点を第1交点P1とし、
    前記第1境界点K1と前記第1交点P1とを結ぶ直線が前記水平面に対してなす角度をフランジ角度θ1としたとき、
    前記フランジ角度θ1が15°以上50°以下である、
    ことを特徴とする請求項記載のゴルフクラブヘッド。
  6. 中空構造を呈しフェース部側に開口が設けられたヘッド本体と、
    前記開口に溶接により接合されるフェース部材とを備え、
    前記フェース部材は、前記フェース部を構成する本体板部と、前記本体板部の上部からクラウン部側に延在し前記クラウン部の一部を構成し前記ヘッド本体のクラウン部の前縁に接合されるクラウン部側フランジと
    を備えるゴルフクラブヘッドであって、
    前記クラウン部側フランジに、ゴルフボール打撃時に変形が誘発される変形誘発部がトウヒール方向に沿って延在形成され、
    前記開口において前記ヘッド本体と前記クラウン部側フランジとが溶接により接合される箇所の全周にわたって前記ゴルフクラブヘッドの内部に突出するビード部が延在形成され、
    前記クラウン部側フランジは、前記フェース部に接続される前縁と、前記前縁からフェースバック方向に至るにつれて上昇しそのフェースバック側の端部が前記クラウン部において最も高位となる第1傾斜面と、前記第1傾斜面の後端からフェースバック方向に至るにつれて下降する第2傾斜面と、前記第2傾斜面の下端からフェースバック方向に延在し前記ヘッド本体のクラウン部の前縁に接合されて前記ヘッド本体のクラウン部と連続面を形成する下面とを有し、
    前記変形誘発部は、前記第1傾斜と前記第2傾斜面と前記下面とを含んで構成されている、
    ことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  7. 前記ゴルフクラブヘッドを水平面に対して予め定められたライ角およびロフト角通りに設置した基準状態において、フェース面の中心点を通る法線を含みかつ前記水平面と直交する平面で前記ヘッド本体を破断した断面をフェース中心基準断面とし、
    前記フェース中心基準断面と平行する任意の平面で前記ヘッド本体を破断した断面をフェース基準断面とし、
    前記フェース基準断面において、前記クラウン部側フランジの前縁から前記上面の後端までの距離を前記水平面に投影した第1の距離L1は、4mm〜20mmであり、
    前記フェース基準断面において、前記上面の後端から前記クラウン部側フランジ後縁までの距離を前記水平面に投影した第2の距離L2は、5mm〜20mmである、
    ことを特徴とする請求項記載のゴルフクラブヘッド。
  8. 前記フェース基準断面において、前記傾斜面の上端から下端までの距離を前記フェース基準断面と直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は、1mm以上7mm以下である、
    ことを特徴とする請求項記載のゴルフクラブヘッド。
  9. 前記フェース基準断面と前記クラウン部側フランジの前縁との交点を第1境界点K1とし、
    前記フェース基準断面において、前記第1境界点K1を含み前記水平面と平行する平面上で前記第1境界点K1からフェースバック方向に5mm離れた点を通り前記水平面と直交する直線と前記クラウン部側フランジの表面との交点を第1交点P1とし、
    前記第1境界点K1と前記第1交点P1とを結ぶ直線が前記水平面に対してなす角度をフランジ角度θ1としたとき、
    前記フランジ角度θ1が15°以上50°以下である、
    ことを特徴とする請求項7または8記載のゴルフクラブヘッド。
  10. 中空構造を呈しフェース部側に開口が設けられたヘッド本体と、
    前記開口に溶接により接合されるフェース部材とを備え、
    前記フェース部材は、前記フェース部を構成する本体板部と、前記本体板部の上部からクラウン部側に延在し前記クラウン部の一部を構成し前記ヘッド本体のクラウン部の前縁に接合されるクラウン部側フランジと
    を備えるゴルフクラブヘッドであって、
    前記クラウン部側フランジに、ゴルフボール打撃時に変形が誘発される変形誘発部がトウヒール方向に沿って延在形成され、
    前記開口において前記ヘッド本体と前記クラウン部側フランジとが溶接により接合される箇所の全周にわたって前記ゴルフクラブヘッドの内部に突出するビード部が延在形成され、
    前記クラウン部側フランジは、前記フェース部に接続される前縁と、前記前縁からフェースバック方向に至るにつれて上昇しそのフェースバック側の端部が前記クラウン部において最も高位となる第1傾斜面と、前記第1傾斜面のフェースバック側の端部に接続されソール部側に凹む凹部と、前記第1傾斜面から離れた前記凹部の後縁からフェースバック方向に延在し前記ヘッド本体のクラウン部の前縁に接合される後面とを有し、
    前記変形誘発部は、前記第1傾斜面と、前記凹部と、前記後面とを含んで構成されている、
    ことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  11. 前記ゴルフクラブヘッドを水平面に対して予め定められたライ角およびロフト角通りに設置した基準状態において、フェース面の中心点を通る法線を含みかつ前記水平面と直交する平面で前記ヘッド本体を破断した断面をフェース中心基準断面とし、
    前記フェース中心基準断面と平行する任意の平面で前記ヘッド本体を破断した断面をフェース基準断面とし、
    前記フェース基準断面において、前記クラウン部側フランジの前縁から前記凹部の前縁までの距離を前記水平面に投影した第1の距離L1は、4mm〜20mmであり、
    前記フェース基準断面において、前記凹部の後縁から前記クラウン部側フランジの後縁までの距離を前記水平面に投影した第2の距離L2は、5mm〜20mmである、
    ことを特徴とする請求項10記載のゴルフクラブヘッド。
  12. 前記フェース基準断面において、前記凹部の前縁から前記凹部の最も下方に位置する下端までの距離を前記フェース基準断面と直交する鉛直面に投影した第3の距離L3は、1mm以上7mm以下であり、
    前記フェース基準断面において、前記凹部の後縁から前記凹部の最も下方に位置する下端までの距離を前記フェース基準断面と直交する鉛直面に投影した第4の距離L4は、1mm以上7mm以下である、
    ことを特徴とする請求項11記載のゴルフクラブヘッド。
  13. 前記フェース基準断面と前記クラウン部側フランジの前縁との交点を第1境界点K1とし、
    前記フェース基準断面において、前記第1境界点K1を含み前記水平面と平行する平面上で前記第1境界点K1からフェースバック方向に5mm離れた点を通り前記水平面と直交する直線と前記クラウン部側フランジの表面との交点を第1交点P1とし、
    前記第1境界点K1と前記第1交点P1とを結ぶ直線が前記水平面に対してなす角度をフランジ角度θ1としたとき、
    前記フランジ角度θ1が15°以上50°以下である、
    ことを特徴とする請求項11または12記載のゴルフクラブヘッド。
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