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JP6918478B2 - 防音床構造 - Google Patents
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Description

この発明は、生活音等に対する防音性能を有する防音床構造に関する。
特許文献1に記載の床構造は、互いに平行配置された横梁の上面よりも低い位置の対向面に、内出部がそれぞれ突設され、各内出部の上面でALC床板の両端がそれぞれ支持されており、各内出部は、横梁間に架け渡された状態のALC床板の上面が横梁の上面とほぼ面一となるような上下配置で、各横梁の対向面に突設されている。そして、ALC床板と横梁の隙間には、シリコーンシール材が充填されている。
特開平11−93313号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の床構造は、シリコーンシール材をALC床板と横梁の隙間に充填することで、この隙間を塞いで空気伝搬音が遮断されるものの、上記シリコーンシール材によって音の固体伝搬が発生するため、十分な防音性が得られるものではないと思われる。
この発明は、上記の事情に鑑み、建物床の音の固体伝搬を抑制する防音床構造を提供することを課題とする。
この発明の防音床構造は、上記の課題を解決するために、建物の床部材による音の固体伝搬を抑制する防音床構造であって、床部材同士が縁切りされており、上記縁切りされた箇所に弾性復元率が60%以上で95%以下であるシーリング材が充填されていることを特徴とする。
上記の構成であれば、上記床部材同士が縁切りされたので、例えば、或る箇所において発生した音が、床を媒介した固体伝搬によって周囲に伝搬していくのを抑制することができる。そして、上記縁切りされた箇所には、シーリング材が充填されるので、隙間による音の空気伝搬も抑制されることになる。さらに、上記シーリング材は、その弾性復元率が95%以下であるため、シーリング材による音の固体伝搬が抑制されることになる。すなわち、折角、縁切りがされたことによる音の固体伝搬の抑制が上記シーリング材で阻害されるのを、上記シーリング材の弾性復元率を95%以下とすることで極力防止することができる。
上記シーリング材の伸び率が550%以上であってもよい。これによれば、上記床部材同士の間で位置変位が生じたとしても、上記の伸び率により、上記シーリング材において亀裂等は生じにくく、また、上記床部材を安定的に位置させることができる。
上記シーリング材の硬度が20度以下であってもよい。これによれば、シーリング材による音の固体伝搬をさらに抑制することができる。
上記床部材は木質系材料からなっていてもよい。或いは、上記床部材は軽量発泡コンクリートからなっていてもよい。
上記床部材の特定領域が、当該特定領域の周囲に位置する周囲領域の床部材から縁切りされており、上記特定領域には便器が設置されていてもよい。
本発明であれば、床部材同士の縁切りによって音の固体伝搬を抑制し、また、シーリング材によって上記縁切りによる隙間を塞いで音の空気伝搬を抑制するとともに、上記縁切りによる音の固体伝搬を上記シーリング材が阻害しないようにしたので、建物床の防音性能を向上できるという効果を奏する。
本発明の実施形態に係る防音床構造を有するトイレを示した説明図である。 図1のトイレの便器が設置された特定領域とその周囲領域等の概略を立体的に示した説明図である。 図2の特定領域をなす床部を上下反転させて示した説明図である。 本発明の他の実施形態に係る防音床構造を有するALC床を示した説明図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示すように、この実施形態の防音床構造は、建物の床1による音の固体伝搬を抑制する防音床構造であり、例えば、便器2aを備えるトイレ2において適用することができる。
上記床1は、例えば、木質系材料からなる1階床であり、特定領域となる第1床部材11と、この第1床部材11の周囲に位置する周囲領域となる第2床部材12とが分離されて縁切りされている。
上記第1床部材11上に上記便器2aが設置されている。この便器2aにおける配管2bは、上記第1床部材11を貫通して床下に出されている。また、上記トイレ2を仕切る仕切り壁21は、上記第2床部材12上において設置される。
上記第1床部材11は、図2および図3にも示すように、例えば、600mm角の大きさの正方形板とされており、床下側に設けられた床束3によって支持されている。同様に、上記第2床部材12も床束3によって支持されている。上記床束3によって床板下の大引き10(図1参照)を支持する場合、この大引き10を、上記第1床部材11から上記第2床部材12に渡さずに、上記縁切りの箇所において分断しておく。なお、図2および図3では、大引きの図示を省略している。
上記縁切りの箇所には、弾性復元率が60%以上で95%以下(望ましくは、60%以上で90%以下)であるシーリング材4が充填されている。上記弾性復元率の値は、JISA5758(G−30SLM)に基づくものとする。また、上記シーリング材4としては、1成分形室温硬化タイプのオキシム型シリコンシーラント、有機系弾性シーリング材等からなるものを用いることができる。
また、上記シーリング材4は、その伸び率が550%以上である。上記伸び率の値は、JISA5758に基づくものとする。
また、上記シーリング材4は、その硬度(JISタイプA)が20度以下である。上記硬度の値は、JISK6249に基づくものとする。
上記の構成であれば、上記第1、第2床部材11,12同士が縁切りされたので、例えば、上記第1床部材11の箇所において発生した音が、床を媒介とした固体伝搬によって周囲に伝搬していくのを抑制することができる。そして、上記縁切りされた箇所には、上記シーリング材4が充填されるので、隙間による音の空気伝搬も抑制されることになる。さらに、上記シーリング材4は、その弾性復元率が95%以下であるため、このシーリング材4による音の固体伝搬が抑制されることになる。すなわち、折角、縁切りがされたことによる音の固体伝搬の抑制がシーリング材で阻害されるのを、上記シーリング材4が95%以下の弾性復元率を有することで極力防止できたものである。もちろん、上記シーリング材4の弾性復元率を望ましくは90%以下とすることで、縁切り箇所での音の固体伝搬をさらに抑制できる。
上記シーリング材4の伸び率が550%以上であると、上記第1、第2床部材11,12同士の間で位置変位が生じたとしても、上記の伸び率により、上記シーリング材4において亀裂等は生じにくくなり、また、上記第1床部材11を安定的に位置させることができる。
上記シーリング材4の硬度が20度以下であると、このシーリング材4による音の固体伝搬をさらに抑制することができる。
図1のように構成されたトイレ2の遮音性能を振動加速度レベルにより計測した。具体的には、振動ピックアップを上記トイレ2の外側となる上記第2床部材12上にセットし、洗浄ボトル内から押し出した水を上記便器2a内の溜水に落とし入れた。上記便器2a内に水が落とし入れられると、小便の行為時に生じる音と同等の略500Hzの周波数を中心とする音が発生することになる。水の落とし入れを10秒間行い、その間の振動加速度レベルの平均値を調べた。なお、振動加速度レベルと音圧との間には相関があり、振動加速度レベルが高ければ音圧も高いといえる。
上記計測において、上記シーリング材4として、上記の弾性復元率(G−30SLM)が90、伸び率が550%、硬度が18度の1成分形室温硬化タイプのオキシム型シリコンシーラントを用いた。また、比較用のシーリング材Aとして、弾性復元率が97、伸び率が480%、硬度が32度の1成分形室温硬化タイプのオキシム型シリコンシーラントを用い、比較用のシーリング材Bとして、弾性復元率が99、伸び率が658%、硬度が12度の1成分形室温硬化タイプのオキシム型シリコンシーラントを用いた。
ここで、縁切りした場合には、縁切りしない場合に比べて音圧レベルが約5デシベル小さくなった。しかし、上記計測において、上記比較用のシーリング材Aおよび上記比較用のシーリング材Bを用いた時の音圧レベルは、縁切りしない場合と同等であった。一方、上記シーリング材4を用いたときの音圧レベルは、縁切りしない場合と比べて約5デシベル小さくなった。このように、折角、縁切りがされたことによる音の固体伝播の抑制がシーリング材で阻害されるのを、上記シーリング材4を用いることにより極力防止することができた。
次に他の実施形態の床構造について説明していく。図4に示すように、建物の床6を構成する第1床部材61と第2床部材62とは、隙間をおいてH鋼梁63の上フランジ上の載せられており、それぞれ、固定金具64によって上記H鋼梁63の上フランジに固定されている。すなわち、上記第1床部材61と上記第2床部材62とは、縁切りされて分離された状態でそれぞれ上記H鋼梁63に固定されている。上記第1床部材61および上記第2床部材62は、例えば、軽量発泡コンクリート(ALC)からなる。また、上記第1床部材61および上記第2床部材62と上記H鋼梁63との間には、板状の防振ゴム65が設けられている。また、上記第1床部材61および上記第2床部材62の上には床仕上げ材66が敷かれている。なお、床部材は、木やALCの他、プレキャストコンクリートや打設コンクリート等とすることができる。
なお、建物の1フロアの床6を構成する各床部材(ALC等)間の全てに隙間を形成してもよいし、或る部屋を構成する一群の床部材同士の間には隙間を設けずに床材同士を接触させ、この或る部屋の隣の空間(部屋、廊下等)を構成する床部材との間にだけ隙間を設けるようにしてもよいものである。もちろん、このような隙間は、シーリングが行える幅に設定される。
そして、上記隙間(縁切り箇所)には、上記シーリング材4が充填される。このような構造を有する床構造とすることで或る床部材の箇所において発生した音が、固体伝搬によって他の床部材に伝搬していくのを抑制することができる。そして、上記シーリング材4は、その弾性復元率が95%以下であるため、このシーリング材4による音の固体伝搬が抑制されることになる。すなわち、折角、縁切りがされたことによる音の固体伝搬の抑制がシーリング材で阻害されるのを、上記シーリング材4が95%以下の弾性復元率を有することで極力防止することができた。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1 :床
10 :大引き
11 :第1床部材
12 :第2床部材
2 :トイレ
2a :便器
2b :配管
21 :仕切り壁
3 :床束
4 :シーリング材
6 :床
61 :第1床部材
62 :第2床部材
63 :H鋼梁
64 :固定金具
65 :防振ゴム
66 :床仕上げ材

Claims (4)

  1. 建物の床部材による音の固体伝搬を抑制する防音床構造であって、床部材同士が縁切りされており、上記縁切りされた箇所の上部側にのみJISA5758(G−30SLM)に規定される弾性復元率が60%以上で90%以下であるシーリング材が充填されていることを特徴とする防音床構造。
  2. 請求項に記載の防音床構造において、上記床部材は木質系材料からなることを特徴とする防音床構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の防音床構造において、上記床部材は軽量発泡コンクリートからなることを特徴とする防音床構造。
  4. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の防音床構造において、便器が設置されて音発生源となる上記床部材のトイレ領域が、当該トイレ領域の周囲に位置する周囲領域の床部材から縁切りされていることを特徴とする防音床構造。

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