<第1実施形態>
図1は、本実施形態の曲げ成形装置の概略構成を示した説明図である。図2は、本実施形態の曲げ成形装置で成形された製品の模式図である。曲げ成形装置1は、図2に点線91で示す板状部材91に複数回の曲げ成形を行い、製品93を成形する。具体的には、図2に示すように、曲げ成形装置1は、板状部材91に対して、折り目93a、93b、93c、93dをつける。板状部材91は、一例として、炭素鋼から形成されているものであるが、ボロン鋼やホットスタンプ材、7000系Al合金、6000系Al合金、2000系Al合金などであってもよい。製品93は、例えば、サイドシルパネルなどの自動車の車体におけるパネル部品として使用されるが、これに限定されない。
曲げ成形装置1は、図1(a)に示すように、上ツール10と、下ツール20と、制御部30と、センサ31と、を備える。曲げ成形装置1は、上ツール10と下ツール20との間にセットされた状態の板状部材91に対して曲げ成形を行う。図1(a)では、曲げ成形装置1にセットされた板状部材91から見て、鉛直方向上方に位置するものを上ツール10とし、鉛直方向下方に位置するものを下ツール20とする。
上ツール10は、上操作部11と、中央連結部12と、二つの支持部13、14と、二つの水平連結部15、16と、二つの成形ツール部17、18と、連結軸19と、を備える。上操作部11は、水平方向に延伸するように形成され、図示しない駆動部が出力する駆動力によって、鉛直方向に移動する(図1(a)の実線矢印1a)。中央連結部12は、長穴12aに、上操作部11に固定されているピン11aが挿通されることによって上操作部11に連結している。これにより、中央連結部12は、上操作部11に対して鉛直方向に相対移動可能である。二つの支持部13、14は、上操作部11の水平方向の両端のそれぞれに、鉛直方向下方に延伸するように設けられている。
水平連結部15は、長穴15aに、支持部13の延伸方向下側に設けられているピン13aが挿通されることによって、支持部13に連結している。これにより、水平連結部15は、支持部13に対して水平方向に移動可能である。水平連結部16は、長穴16aに、支持部14の延伸方向下側に設けられているピン14aが挿通されることによって、支持部14に連結している。これにより、水平連結部16は、支持部14に対して水平方向に移動可能である。
成形ツール部17は、水平連結部15の支持部13に連結している側とは反対側の端部に設けられるピン15bを介して、水平連結部15に連結している。これにより、成形ツール部17は、ピン15bを回転中心として水平連結部15に対して回転可能である。
成形ツール部18は、水平連結部16の支持部14に連結している側とは反対側の端部に設けられるピン16bを介して、水平連結部16に連結している。これにより、成形ツール部18は、ピン16bを回転中心として水平連結部16に対して回転可能である。
連結軸19は、中央連結部12の上操作部11に連結する側とは反対側と、成形ツール部17の水平連結部15に連結する側とは反対側と、成形ツール部18の水平連結部16に連結する側とは反対側と、を連結する。成形ツール部17と成形ツール部18とは、図1(b)、(c)に示すように、連結軸19を回転軸として、いわゆる、蝶番状に設けられている。二つの成形ツール部17、18がなす角度であって中央連結部12側とは反対側の角度θ10は、中央連結部12の鉛直方向の移動によって調整可能である。
上ツール10は、上操作部11の鉛直方向の移動が制御されることで、二つの成形ツール部17、18がなす角度θ10を所定の角度に維持しつつ鉛直方向に移動することが可能である。
下ツール20は、下操作部21と、中央連結部22と、二つの支持部23、24と、二つの水平連結部25、26と、二つの成形ツール部27、28と、連結軸29と、を備える。下操作部21は、水平方向に延伸するように形成され、図示しない駆動部が出力する駆動力によって、鉛直方向に移動する(図1(a)の実線矢印1b)。中央連結部22は、長穴22aに、下操作部21に固定されているピン21aが挿通されることによって下操作部21に連結している。これにより、中央連結部22は、下操作部21に対して鉛直方向に相対移動可能である。二つの支持部23、24は、下操作部21の水平方向の両端のそれぞれに、鉛直方向上方に延伸するように設けられている。
水平連結部25は、長穴25aに、支持部23の延伸方向上側に設けられているピン23aが挿通されることによって、支持部23に連結している。これにより、水平連結部25は、支持部23に対して水平方向に移動可能である。水平連結部26は、長穴26aに、支持部24の延伸方向上側に設けられているピン24aが挿通されることによって、支持部24に連結している。これにより、水平連結部26は、支持部24に対して水平方向に移動可能である。
成形ツール部27は、水平連結部25の支持部23に連結している側とは反対側の端部に設けられるピン25bを介して、水平連結部25に連結している。これにより、成形ツール部27は、ピン25bを回転中心として水平連結部25に対して回転可能である。
成形ツール部28は、水平連結部26の支持部24に連結している側とは反対側の端部に設けられるピン26bを介して、水平連結部26に連結している。これにより、成形ツール部28は、ピン26bを回転中心として水平連結部26に対して回転可能である。
連結軸29は、中央連結部22の下操作部21に連結する側とは反対側と、成形ツール部27の水平連結部25に連結する側とは反対側と、成形ツール部28の水平連結部26に連結する側とは反対側と、を連結する。これにより、成形ツール部27と成形ツール部28とは、連結軸29を回転軸として、いわゆる、蝶番状に設けられている。二つの成形ツール部27、28がなす角度であって中央連結部22側とは反対側の角度θ20は、中央連結部22の鉛直方向の移動によって調整可能である。
下ツール20は、下操作部21の鉛直方向の移動が制御されることで、二つの成形ツール部27、28がなす角度θ20を所定の角度に維持することが可能である。
制御部30は、ROM、RAM、および、CPUを含んで構成されるコンピュータである。制御部30は、上操作部11の駆動部と、下操作部21の駆動部と、センサ31と、に電気的に接続している。制御部30は、角度推定部30aと、修正量演算部30bとを備える。角度推定部30aは、板状部材91が曲げ成形された成形部材92に関する検査結果である検査情報を用いて、成形部材92の曲げ角度を推定する。修正量演算部30bは、事前に入力されている製品93における折り目93a、93b、93c、93dでの曲げ角度と、角度推定部30aによって推定された成形部材92の曲げ角度の推定値との差分値を用いて、成形部材92の曲げ成形の修正量を演算する。制御部30における演算の内容の詳細は、後述する。
センサ31は、例えば、レーザ変位センサや超音波変位センサであって、成形ツール部27、28と板状部材91を曲げ成形した成形部材92とを検査し、成形ツール部27、28の位置と成形部材92の位置とを測定する。センサ31は、取得した成形ツール部27、28の位置と、成形部材92の位置との測定結果を、制御部30に出力する。なお、本実施形態では、センサ31は、成形ツール部27、28の位置と成形部材92の位置とを検出するとした。しかしながら、センサ31は、成形部材92の形状や、曲げ成形時の成形反力や成形部材92の温度など、成形部材92の曲げ角度を推定可能な情報を、取得するものであればよい。
図3は、本実施形態の曲げ成形方法の手順を示すフローチャートである。ここでは、一例として、曲げ成形装置1を用いて、製品93の折り目93aに対応する板状部材91の部位を90°に曲げる曲げ成形方法の詳細を説明する。なお、曲げ成形装置1を用いた部材の曲げ成形では、曲げ成形可能な曲げ角度は、90°に限定されない。
最初に、上ツール10と下ツール20とを用いて、板状部材91に1回目の曲げ成形を行う(ステップS11)。具体的には、制御部30は、例えば、上ツール10の角度θ10が90°となるように二つの成形ツール部17、18をセットし、下ツール20の角度θ20が90°となるように二つの成形ツール部27、28をセットする。次に、制御部30は、図1に示す位置にある板状部材91に対して、上ツール10を鉛直方向下方に移動し、板状部材91を、上ツール10と下ツール20とによって挟み込み、成形部材92を成形する。このとき、板状部材91が鉛直方向下方に押し込まれる距離を、本実施形態での修正量である上ツール10の押し量とする。その後、制御部30は、上ツール10を鉛直方向上方に移動し、上ツール10と下ツール20とによる成形部材92の拘束を解除する。センサ31は、上ツール10と下ツール20とによる拘束が解除された成形部材92が成形反力によってスプリングバックする程度を示す戻り量を測定する。
図4は、本実施形態での押し量と戻り量との関係を説明する概念図である。図4には、曲げ成形装置1による曲げ成形における板状部材91の形状の変化が示されている。図4では、上ツール10と下ツール20とに挟み込まれる前の板状部材91を実線91で示し、上ツール10と下ツール20とに挟み込まれた状態の成形部材92を二点鎖線92aで示し、挟み込みが解除された状態の成形部材92を点線92bで示す。また、曲げ成形装置1として、板状部材91の鉛直方向上方に位置する上ツール10の成形ツールを、模式的に円形10aで示し、板状部材91の鉛直方向下方に位置する下ツール20の成形ツールを、模式的に円形20a、20bで示す。
図4に示すように、最初に、成形ツール10aと成形ツール20a、20bとの間にセットされている板状部材91は、直線状である。直線状の板状部材91に対して、図4に示す白抜き矢印F10のように成形ツール10aを鉛直方向下方に移動すると、板状部材91は変形し、二点鎖線92aの形状となる。このとき、板状部材91と成形ツール20a、20bとの当接点P20と、成形部材92aの最下点92cとの間の距離が、押し量Dとなる。
また、成形部材92aが成形された後、成形ツール10aの鉛直方向上方への移動によって成形部材92aの拘束が解除されると、成形部材92aは、成形反力によって点線92bで示す成形部材92bの状態に変形する。このとき、成形ツール10aと成形ツール20a、20bとによって拘束されていたときの状態を示す成形部材92aの最下点92cと、拘束が解除されている成形部材92bの最下点92dとの間の距離が、戻り量Bとなる。
図5は、本実施形態の曲げ成形方法の作用の説明図である。図5を用いて、ステップS11における曲げ成形装置1の作用を具体的に説明すると、最初に、図5(a)に示すように、角度θ10が90°となっている上ツール10と角度θ20が90°となっている下ツール20との間に、板状部材91をセットする。このとき、板状部材91は、当接点P20において下ツール20に当接している。
次に、図5(b)の白抜き矢印F11に示すように、上ツール10を鉛直方向下方に移動し、上ツール10と下ツール20とで板状部材91を挟み込みことで、板状部材91に曲げ成形が行われ成形部材92eが成形される。このとき、図5(b)に示すように、成形部材92eの最下点92fと当接点P20との間の距離が、1回目の曲げ成形での押し量D1となる。
次に、上ツール10を鉛直方向上方に移動し、成形部材92eに対する上ツール10と下ツール20とによる拘束を解除する。このとき、成形部材92eは、成形反力によって、図5(c)に示すように、角度θ41が90°より大きい角度の成形部材92gになることが予想される。このように、上ツール10と下ツール20との組み合わせは、板状部材91に対して曲げ成形を行うことから、「主成形部」として機能する。
次に、センサ31は、拘束が解除された成形部材92の戻り量B1を測定する(ステップS12)。具体的には、センサ31は、成形部材92eの最下点92fと、当接点P20で下ツール20に当接している成形部材92gの最下点92hとの間の距離(図5(c)参照)を測定し、制御部30に出力する。制御部30は、センサ31の測定結果を取得し、最下点92fと最下点92hとの間の距離を、1回目の曲げ成形での戻り量B1とする。
次に、成形部材92gの曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であるか否かを判定する(ステップS13)。具体的には、角度推定部30aは、下ツール20の角度θ20と戻り量B1とを含む検査情報を用いて、成形部材92gの曲げ角度(図5(c)に示す角度θ41)を推定する。修正量演算部30bは、成形部材92gの曲げ角度の推定値(以下、単に「曲げ角度の推定値」という)と、板状部材91の曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であるか否かを判定する。曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であると判定されると、今回の曲げ成形方法は終了する。曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定より大きいと判定されると、ステップS14に進む。ここでは、曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定より大きいと判定されたとして、ステップS14に進む。
次に、修正量演算部30bは、修正押し量D2を演算する(ステップS14)。具体的には、修正量演算部30bは、次のステップS15において、図5(c)に示す成形部材92gに修正成形を行うときの、修正押し量D2を演算する。
ここで、本実施形態での修正押し量Dn(nは2以上の整数)の演算方法について説明する。本実施形態では、1回の曲げ成形における押し量Dnと、戻り量Bnとの比が一定であると仮定する。この仮定において、修正押し量Dnは、次の式(1)によって演算される。
Dn=1/(1−αn-1)×Dtg ・・・(1)
なお、αn-1は、(n-1)回目の曲げ成形における押し量Dn-1と、戻り量Bn-1との比であって、次の式(2)で表される。
αn-1=Bn-1/Dn-1 ・・・(2)
また、Dtgは、曲げ角度が目標値となるための押し量Dである。修正量演算部30bは、式(1)、(2)を用いて、成形部材92gに対する2回目の曲げ成形での修正押し量D2を演算する。
次に、上ツール10と下ツール20とを用いて、成形部材92gに修正成形を行う(ステップS15)。具体的には、制御部30は、例えば、上ツール10の角度θ10が90°より小さくなるように二つの成形ツール部17、18をセットし、下ツール20の角度θ20が90°より小さくなるように二つの成形ツール部27、28をセットする。次に、制御部30は、上ツール10と下ツール20との間に位置する成形部材92gに対して、上ツール10を鉛直方向下方に移動し、成形部材92gを、上ツール10と下ツール20とによって挟み込む。その後、制御部30は、上ツール10を鉛直方向上方に移動し、上ツール10と下ツール20とによる拘束を解除する。
図6は、図5の次の作用の説明図である。ステップS15では、図6(a)に示すように、角度θ10が90°より小さい角度となっている上ツール10と、角度θ20が90°より小さい角度となっている下ツール20との間に、成形部材92gをセットする。次に、図6(b)の白抜き矢印F12に示すように、上ツール10を鉛直方向下方に移動し、上ツール10と下ツール20とで成形部材92gを挟み込みことで、成形部材92gに修正成形が行われ、成形部材92iが成形される。このとき、図6(b)に示すように、成形部材92iの最下点92jと当接点P20との間の距離が、2回目の曲げ成形での修正押し量D2となる。
次に、上ツール10を鉛直方向上方に移動し、成形部材92iに対する上ツール10と下ツール20とによる拘束を解除する。このとき、成形部材92iは、成形反力によって、図6(c)に示すような状態の成形部材92kとなる。このように、上ツール10と下ツール20との組み合わせは、成形部材92gに対して曲げ加工の修正成形を行うことから、「修正成形部」として機能する。
次に、ステップS12に戻り、センサ31は、拘束が解除された成形部材92kの戻り量B2を測定する。具体的には、センサ31は、成形部材92kの最下点92lと、当接点P20で下ツール20に当接している成形部材92kの最下点92jとの間の距離(図6(c)参照)を測定し、制御部30に出力する。制御部30は、センサ31の測定結果を取得し、最下点92jと最下点92lとの間の距離を、2回目の曲げ成形での戻り量B2とする。
次に、成形部材92kの曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であるか否かを判定する(ステップS13)。具体的には、角度推定部30aは、下ツール20の角度θ20と、戻り量B2とを用いて、成形部材92kの曲げ角度(図6(c)に示す角度θ42)を推定する。修正量演算部30bは、成形部材92kの曲げ角度の推定値と、板状部材91の曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であるか否かを判定する。ここでは、曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定より大きいと判定されたとして、再度、ステップS14に進む。
次に、修正量演算部30bは、修正押し量D3を演算する(ステップS14)。修正量演算部30bは、2回目のステップS15において、図6(c)に示す成形部材92kに追加の修正成形を行うときの、修正押し量D3を演算する。修正押し量D3の演算は、式(1)、(2)を用いて行う。
次に、上ツール10と下ツール20とを用いて、成形部材92kに追加の修正成形を行う(ステップS15)。具体的には、制御部30は、例えば、上ツール10の角度θ10が90°より大きくなるように二つの成形ツール部17、18をセットし、下ツール20の角度θ20が90°より大きくなるように二つの成形ツール部27、28をセットする。次に、制御部30は、上ツール10と下ツール20との間に位置する成形部材92kに対して、上ツール10を鉛直方向下方に移動し、成形部材92kを、上ツール10と下ツール20とによって挟み込む。その後、制御部30は、上ツール10を鉛直方向上方に移動し、上ツール10と下ツール20とによる拘束を解除する。
図7は、図6の次の作用の説明図である。ステップS15では、図7(a)に示すように、角度θ10が90°より大きい角度となっている上ツール10と、角度θ20が90°より大きい角度となっている下ツール20との間に、成形部材92kをセットする。次に、図7(b)の白抜き矢印F13に示すように、上ツール10を鉛直方向下方に移動し、上ツール10と下ツール20とで成形部材92kを挟み込みことで、成形部材92kに追加の修正成形が行われ、成形部材92mが成形される。このとき、図7(b)に示すように、成形部材92mの最下点92nと当接点P20との間の距離が、3回目の曲げ成形での修正押し量D3となる。
次に、上ツール10を鉛直方向上方に移動し、成形部材92mに対する上ツール10と下ツール20とによる拘束を解除する。このとき、成形部材92mは、成形反力によって、図7(c)に示すような状態の成形部材92oとなる。このように、上ツール10と下ツール20との組み合わせは、成形部材92kに対して曲げ加工の追加の修正成形を行うことから、「修正成形部」として機能する。
次に、ステップS12に戻り、センサ31は、拘束を解除された成形部材92oの戻り量B3を測定する。具体的には、図7(c)に示すように、成形部材92oの最下点92pは、下ツール20に当接していることから、センサ31は、当接点P20と、当接点P20の直上の成形部材92oの点92qとの間の距離(図7(c)参照)を測定し、制御部30に出力する。制御部30は、センサ31の測定結果を取得し、当接点P20と点92qとの間の距離を、3回目の曲げ成形での戻り量B3とする。
次に、成形部材92oの曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であるか否かを判定する(ステップS13)。具体的には、角度推定部30aは、下ツール20の角度θ20と、戻り量B3とを用いて、成形部材92oの曲げ角度(図7(c)に示す角度θ43)を推定する。修正量演算部30bは、成形部材92oの曲げ角度の推定値と、板状部材91の曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であるか否かを判定する。ここでは、曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であると判定されたとして、今回の曲げ成形方法は終了する。
図8は、本実施形態の曲げ成形方法のシミュレーションモデルの模式図である。図9は、図8に示すシミュレーションモデルにおける変形抵抗の説明図である。図10は、図8に示すシミュレーションモデルでの計算結果の説明図である。ここでは、本実施形態の曲げ成形装置1による曲げ成形の効果を、図8に示すシミュレーションモデルでの計算結果を用いて説明する。
図8に示すシミュレーションモデルの斜視図は、本実施形態での板状部材91の曲げ成形を模したものである。図8には、厚みが1mmであって幅が20mmの板状部材91に対して、上ツール10を模式的に示す成形ツール10aと、下ツール20を模式的に示す成形ツール20a、20bとが、半円筒状の図形で示されている。図8に示すシミュレーションモデルでは、成形ツール10a、20a、20bのそれぞれを、半径が10mmの半円筒状の部材としている。また、成形ツール20aと成形ツール20bとのそれぞれの中心間の距離は、図8に示すように、100mmに設定されている。図8に示すシミュレーションモデルでは、成形ツール10aと成形ツール20a、20bとの間に位置する板状部材91に対して、成形ツール10aを、白抜き矢印F14に示すように移動し、板状部材91を変形させることを想定している。
図8に示すシミュレーションモデルを用いた計算では、鋼と、アルミニウム合金と、マグネシウム合金との3種類の材料からなる板状部材91の曲げ成形の結果について計算する。図9には、今回のシミュレーションモデルでの計算に用いたヤング率と変形抵抗との関係を示す応力ひずみ曲線の一例を示す。今回のシミュレーションモデルでは、図9に示すように、それぞれのヤング率は、降伏点を共通として、鋼を210GPa、アルミニウム合金を70GPa、マグネシウム合金を45GPaとした。
図10には、3種類の材料のそれぞれについての計算結果を示す。図10の横軸には、成形回数を示し、縦軸には成形後の曲げ角度と曲げ角度の目標値との角度差を示す。図10では、鋼の計算結果を、二点鎖線L11で示し、アルミニウム合金の計算結果を、一点鎖線L12で示し、マグネシウム合金の計算結果を、鎖線L13で示す。
図10に示すように、3種類の材料のいずれについても、修正成形となる2回目の曲げ成形時の角度差の絶対値は、1回目の曲げ成形時の角度差の絶対値に比べ小さくなることがわかる。さらに、追加の修正成形となる3回目の曲げ成形時の角度差の絶対値は、2回目の曲げ成形時の角度差の絶対値に比べ小さくなることがわかる。すなわち、修正成形を重ねることによって、板状部材91の曲げ角度が目標値に近づくこととなる。
以上説明した、本実施形態の曲げ成形装置1によれば、曲げ成形装置1では、実際に成形された成形部材92の戻り量B1を用いて、成形部材92を修正成形するための修正押し量D2を演算する。これにより、演算される修正押し量D2は、例えば、材料特性のばらつき、上ツール10や下ツール20の摩耗、量産蓄熱など、生産中の変動要因を含んだ数値となる。曲げ成形装置1では、この演算された修正押し量D2を用いて、成形部材92を修正成形する。したがって、曲げ成形装置1は、曲げ成形が行われた成形部材92に対して生産ばらつきを考慮した修正成形を行うことができるため、高精度な曲げ成形を行うことができる。
また、本実施形態の曲げ成形装置1によれば、成形部材92gの修正成形によって成形された成形部材92kの曲げ角度の推定値と、曲げ角度の目標値との差分値が所定以上である場合、すなわち、成形部材92kの形状が目標とする形状となっていない場合、曲げ成形の追加の修正押し量D3を演算する。上ツール10と下ツール20とでは、当該追加の修正押し量D3を用いて、成形部材92kに追加の修正成形を行う。これにより、曲げ成形装置1は、より高精度な曲げ成形を行うことができる。
また、本実施形態の曲げ成形装置1によれば、センサ31は、上ツール10と下ツール20とによる拘束が解除された状態の成形部材92gを検査して、検査情報を取得する。この構成によれば、センサ31は、上ツール10と下ツール20とによる拘束が解除された状態の成形部材92gの戻り量B1を検査情報として取得するため、成形部材92gの曲げ角度の推定精度が向上する。これにより、修正量演算部30bは、スプリングバックを考慮した成形部材92gの曲げ角度の推定値と、板状部材91の曲げ角度の目標値との差分値を用いて、曲げ成形の修正押し量Dを演算することができる。したがって、曲げ成形装置1は、成形部材92のスプリングバックを考慮した、より高精度な曲げ成形を行うことができる。
また、本実施形態の曲げ成形装置1によれば、制御部30は、上ツール10の二つの成形ツール部17、18の角度θ10と、下ツール20の二つの成形ツール部27、28の角度θ20とを、曲げ角度の目標値より大きくも小さくもすることができる。これにより、成形部材92の曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値に応じて、曲げ角度を厳しくする方向と、曲げ角度を緩くする方向のどちらにも調整することができる。したがって、曲げ成形装置1は、より高精度な曲げ成形を行うことができる。
<第2実施形態>
図11は、第2実施形態における曲げ成形装置2の概略構成を示した説明図である。第2実施形態の曲げ成形装置2は、第1実施形態の曲げ成形装置1(図1)と比較すると、成形ツール部の形状が異なる。
曲げ成形装置2は、図11に示すように、上ツール40と、下ツール45と、連結部49と、制御部30と、センサ31と、を備える。曲げ成形装置2は、上ツール40と下ツール45との間にセットされた板状部材91を、L字状に曲げる曲げ成形を行う。図11では、曲げ成形装置2にセットされた板状部材91から見て、鉛直方向上方に位置するものを上ツール40とし、鉛直方向下方に位置するものを下ツール45とする。
上ツール40は、第1成形ツール部41と、第2成形ツール部42と、ピン43とを備える。第1成形ツール部41は、平板状の部材であって、一方の端部に形成されている長穴41aに、後述する連結部49のピン49aが挿通されることによって連結部49に連結している。これにより、第1成形ツール部41は、図11(a)に示すように、連結部49に対して水平方向に相対移動可能である(図11(a)の実線矢印2a)。
第2成形ツール部42は、第1成形ツール部41の長穴41aが形成されている端部とは反対側の端部に、ピン43を介して連結されている部材である。第2成形ツール部42は、平板状に形成されており、ピン43を回転中心として回転可能に設けられている(図11(a)の実線矢印2b)。
下ツール45は、第1成形ツール部46と、第2成形ツール部47と、ピン48とを備える。第1成形ツール部46は、平板状の部材であって、一方の端部が連結部49に固定されている。
第2成形ツール部47は、第1成形ツール部46の連結部49に固定されている端部とは反対側の端部に、ピン48を介して連結されている部材である。第2成形ツール部47は、平板状に形成されており、ピン48を回転中心として回転可能に設けられている(図11(a)の実線矢印2c)。
連結部49は、曲げ成形装置2において所定の位置に固定されている部材であって、図11(a)に示すように、上ツール40と下ツール45とによって板状部材91を挟み込むことが可能なように、上ツール40と下ツール45とを支持する。
本実施形態の曲げ成形方法では、最初に、図11(a)に示すように、上ツール40と下ツール45とは、板状部材91を挟み込む。
次に、図11(b)に示すように、制御部30は、上ツール40を水平方向に移動させながら(図11(b)の実線矢印2d)、上ツール40の第2成形ツール部42と、下ツール45の第2成形ツール47とを下方に回転させ、板状部材91に曲げ成形を行う(図11(b)の実線矢印2e、2f)。このとき、センサ31は、成形される成形部材92rの曲げ角度θ44に関連する情報を、検査情報として取得する。
次に、角度推定部30aは、センサ31の検査情報を取得し、成形部材92rの曲げ角度θ44を推定する。次に、修正量演算部30bは、成形部材92rの曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であるか否かを判定する。曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であると判定されると、今回の曲げ成形方法は終了する。曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定より大きいと判定されると、修正成形を行う。ここでは、曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定より大きいと判定されたとして、図11(c)に示す修正成形を行う。
図11(c)に示す修正形成では、制御部30は、修正量演算部30bによって演算された差分値を用いて、上ツール40をさらに水平方向に移動させながら(図11(c)の実線矢印2g)、上ツール40の第2成形ツール部42と、下ツール45の第2成形ツール47とをさらに回転させ、成形部材92rに曲げ成形を行う(図11(c)の実線矢印2h、2i)。このとき、センサ31は、成形される成形部材92sの曲げ角度θ45に関する情報を、検査情報として取得する。
次に、角度推定部30aは、センサ31の検査情報を取得し、成形部材92sの曲げ角度θ45を推定する。次に、修正量演算部30bは、成形部材92sの曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であるか否かを再度判定する。ここでは、曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であると判定されたとして、今回の曲げ成形方法は終了する。
以上説明した、本実施形態の曲げ成形装置2によれば、曲げ成形装置2では、上ツール40と下ツール45とによって板状部材91の曲げ成形を行った後、実際に成形された成形部材92rに関する検査情報を用いて、成形部材92rに対して修正成形を行う。これにより、曲げ成形装置2は、曲げ成形が行われた成形部材92rに対して生産ばらつきを考慮した修正を行うことができるため、高精度な曲げ成形を行うことができる。
<第3実施形態>
図12は、第3実施形態における曲げ成形装置3の概略構成を示した説明図である。第3実施形態の曲げ成形装置3は、第1実施形態の曲げ成形装置1(図1)と比較すると、曲げ成形装置3において曲げ成形が完了するまで成形部材に荷重が作用したままである点が異なる。
曲げ成形装置3は、図12に示すように、加熱部50と、主成形部60と、修正成形部70と、冷却部80と、制御部90と、を備える。曲げ成形装置3では、加熱部50、主成形部60、修正成形部70、冷却部80の順番に通るように送られる管状部材94に対して曲げ成形を行う(図12の白抜き矢印3a参照)。
図13は、本実施形態の曲げ成形装置3で成形された製品の模式図である。曲げ成形装置3は、図13に点線94で示す、断面が正方形状の管状部材94を、実線矢印3bの方向に曲線状に曲げる曲げ成形を行い、製品96を成形する。管状部材94は、第1実施形態の板状部材91と同様に、炭素鋼から形成されているものであるが、ボロン鋼やホットスタンプ材、7000系Al合金、6000系Al合金、2000系Al合金などであってもよい。製品96は、例えば、アッパーフレームなどの、自動車の車体におけるフレーム部品として使用される。ここでは、説明の便宜上、曲げ成形装置3に送られる前の部材を管状部材94とし、主成形部60において成形され曲げ成形装置3内を移動する部材を、成形部材95とし、曲げ成形装置3から送りだされた部材を、製品96とする(図12参照)。なお、管状部材94と、成形部材95と、製品96との中心軸は、図12に示すように、中心軸A95とする。
加熱部50は、曲げ成形装置3に送られる管状部材94を加熱するものであって、二組の支持ローラ51、52と、加熱炉53と、温度センサ54と、を備える。支持ローラ51は、曲げ成形装置3に送られる管状部材94を支持するように配置され、管状部材94の中心軸A95を挟むように設けられる支持ローラ51a、51bを有する。支持ローラ52は、加熱炉53を挟んで支持ローラ51とは反対側に配置され、管状部材94を支持する。支持ローラ52は、管状部材94の中心軸A95を挟むように設けられる支持ローラ52a、52bを有する。
図14は、本実施形態の曲げ成形装置3の作用の説明図である。図14には、曲げ成形装置3が備える複数のローラのそれぞれの作用を分かりやすく説明するため、曲げ成形装置3の各部が有するローラと、管状部材94との位置関係が図示されている。加熱部50の支持ローラ51aは、図14に示すように、中心軸A95を挟んで支持ローラ51bに対向する位置において、中心軸A95に対して略垂直な方向に移動可能に設けられている(図14の実線矢印51c)。加熱部50の支持ローラ52aは、図14に示すように、中心軸A95を挟んで支持ローラ52bに対向する位置において、中心軸A95に対して略垂直な方向に移動可能に設けられている(図14の実線矢印52c)。支持ローラ51a、52aは、加熱部50の図示しない駆動部に入力される制御部90からの指令にしたがって移動する。
加熱炉53は、管状部材94を所定の温度まで加熱する。加熱炉53での管状部材94の温度は、温度センサ54によって測定され、制御部90に出力される。
主成形部60は、加熱部50で加熱された管状部材94に対して曲げ成形を行うものであって、一組の成形ローラ61と、形状センサ62とを備える。
成形ローラ61は、加熱部50から送られる管状部材94に当接するように配置され、管状部材94の中心軸A95を挟むように設けられる成形ローラ61a、61bを有する。成形ローラ61aと成形ローラ61bとは、図14に示すように、中心軸A95を挟んで互いに対向する位置に配置され、中心軸A95に対して略垂直な方向に移動可能に設けられている(図14の実線矢印61c、61d)。成形ローラ61a、61bは、主成形部60の図示しない駆動部に入力される制御部90からの指令にしたがって移動する。成形ローラ61a、61bは、成形中の成形部材95の成形反力を測定可能である。測定された成形反力は、制御部90に出力される。
図15は、図14のA−A線断面図である。成形ローラ61aは、作用部61eと、二つのガイド部61f、61gとを有する。作用部61eは、管状部材94の側面94aに当接しつつ、側面94aに、管状部材94が変形可能な荷重を作用させることが可能である。二つのガイド部61f、61gは、作用部61eの外径より大きな外径を有しており、図15(a)に示すように、それぞれが、側面94aに接続する管状部材94の側面94b、94cに当接している。これにより、二つのガイド部61f、61gは、管状部材94の曲げ成形時に、管状部材94が意図しない方向に曲がることを規制する。
成形ローラ61bは、作用部61hと、二つのガイド部61i、61jとを有する。作用部61hは、管状部材94の側面94aとは反対側の他方の側面94dに当接しつつ、側面94dに、管状部材94が変形可能な荷重を作用させることが可能である。二つのガイド部61i、61jは、作用部61hの外径より大きな外径を有しており、図15(a)に示すように、それぞれが、管状部材94の側面94b、94cに当接している。これにより、二つのガイド部61i、61jは、管状部材94の曲げ成形時に、管状部材94が意図しない方向に曲がることを規制する。なお、成形ローラ61は、図15(b)に示すように、管状部材94の断面が縦長の矩形状である場合、図15(a)に比べ、成形ローラ61aと成形ローラ61bとを離すことによって曲げ成形を行うことが可能である。
形状センサ62は、成形ローラ61によって成形される前の管状部材94の形状を検査する。形状センサ62は、検査結果を制御部90に出力する。
修正成形部70は、主成形部60によって成形された成形部材95に対して修正成形を行うものであって、二組の修正ローラ71、72と、形状センサ73、74とを備える。
修正ローラ71は、主成形部60によって成形された成形部材95に修正成形を行えるように配置され、成形部材95の中心軸A95を挟むように設けられる修正ローラ71a、71bを有する。修正ローラ71a、71bは、図15に示す成形ローラ61と同じ構造を有し、図14に示すように、中心軸A95を挟んで互いに対向する位置に配置され、中心軸A95に対して略垂直な方向に移動可能に設けられている(図14の実線矢印71c、72c)。修正ローラ71a、71bは、修正成形部70の図示しない駆動部に入力される制御部90からの指令にしたがって移動する。修正ローラ71a、71bは、修正成形中の成形部材95の成形反力を測定可能である。測定された成形反力は、制御部90に出力される。
修正ローラ72は、修正ローラ71によって修正成形された成形部材95に追加の修正成形を行えるように配置され、成形部材95の中心軸A95を挟むように設けられる修正ローラ72a、72bを有する。修正ローラ72a、72bは、図15に示す成形ローラ61と同じ構造を有し、図14に示すように、中心軸A95を挟んで互いに対向する位置に配置され、中心軸A95に対して略垂直な方向に移動可能に設けられている(図14の実線矢印72c、72d)。修正ローラ72a、72bは、修正成形部70の図示しない駆動部に入力される制御部90からの指令にしたがって移動する。修正ローラ72a、72bは、修正成形中の成形部材95の成形反力を測定可能である。測定された成形反力は、制御部90に出力される。
形状センサ73は、修正ローラ71によって成形される前の成形部材95の形状を検査する。形状センサ73は、検査結果を制御部90に出力する。
形状センサ74は、修正ローラ71によって成形された後の成形部材95の形状を検査する。形状センサ73は、検査結果を制御部90に出力する。
冷却部80は、修正成形部70によって修正成形された成形部材95を冷却するものであって、冷却ノズル81、82と、温度センサ83と、形状センサ84と、を備える。
冷却ノズル81、82は、修正成形部70から送られる成形部材95を冷却する流体を噴射可能である。温度センサ83は、修正成形部70から送られる成形部材95の温度を測定し、測定結果を制御部90に出力する。形状センサ84は、冷却ノズル81、82の流体によって冷却された成形部材95の形状を検査する。形状センサ84は、検査結果を制御部90に出力する。
制御部90は、ROM、RAM、および、CPUを含んで構成されるコンピュータである。制御部90は、加熱部50と、主成形部60と、修正成形部70と、冷却部80とに電気的に接続している。制御部90は、角度推定部30aと、修正量演算部30bと、データベース部90cと、データ更新部90dと、成形調整部90eとを備える。
データベース部90cは、成形部材95の成形反力を含む検査情報と、成形部材95の成形後の戻り量Bと、曲げ成形装置3のローラによる拘束が解除された状態の成形部材95の曲げ角度との関係を示す対応関係データを記憶している。データベース部90cの対応関係データは、例えば、曲げ成形が行われる材料の種類や曲げ成形の条件など曲げ成形装置3による曲げ成形の特性のそれぞれに応じて、検査情報と戻り量Bと曲げ角度との関係が記憶されている。データベース部90cの対応関係データは、角度推定部30aによる成形部材95の曲げ角度の推定時に利用される。
データ更新部90dは、成形部材95の成形反力を含む検査情報と、修正量演算部30bが当該検査情報を用いて演算した曲げ成形の修正押し量との関係を用いて、データベース部90cの対応関係データを更新する。データ更新部90dによる対応関係データの更新の内容の詳細は、後述する。
成形調整部90eは、修正量演算部30bが演算する曲げ成形の修正押し量を用いて、主成形部60による管状部材94の曲げ角度を調整する。成形調整部90eによる管状部材94の曲げ角度の調整の詳細は、後述する。
図16は、本実施形態の曲げ成形方法の手順を示すフローチャートである。図17は、本実施形態の曲げ成形装置3の主成形部60の作用の説明図である。図18は、本実施形態の曲げ成形装置3の修正成形部70の作用の説明図である。図19は、本実施形態の曲げ成形装置3の修正成形部70の別の作用の説明図である。ここでは、加熱部50を通過した後の、管状部材94の曲げ成形方法を説明する。図17〜図19では、説明の便宜上、曲げ成形装置3に送られる管状部材94から見て、送られる方向の左側を「左方向」とし、送られる方向の右側を「右方向」と定義する。
最初に、成形ローラ61を用いて管状部材94に1回目の曲げ成形を行う(ステップS41)。具体的には、制御部90は、主成形部60の成形ローラ61を、管状部材94を曲げたい方向に移動するように制御し、管状部材94に曲げ成形を行う。例えば、図17に示す図では、管状部材94を左方向に曲げるため、成形ローラ61aと成形ローラ61bとを左方向に移動する(図17の実線矢印61c、61d)。これにより、管状部材94は、図17に示すように、左方向に曲がる(図17の白抜き矢印3c)。このとき、成形ローラ61は、曲げ成形中の成形部材95の成形反力を測定する。また、左方向に曲げられる管状部材94に追従するように、二組の修正ローラ71、72も左方向に移動する(図17の実線矢印71c、71d、72c、72d)。
次に、成形部材95の成形反力の大きさから戻り量B1を推定する(ステップS42)。具体的には、角度推定部30aは、データベース部90cの対応関係データを用いて、成形ローラ61が出力する成形反力から成形部材95の戻り量B1を推定する。
次に、成形部材95の曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であるか否かを判定する(ステップS43)。具体的には、角度推定部30aは、ステップS42で推定した戻り量B1から成形部材95の曲げ角度を推定する。修正量演算部30bは、主成形部60での成形部材95の曲げ角度の推定値と、管状部材94の曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であるか否かを判定する。曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であると判定されると、今回の曲げ成形方法は終了する。曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定より大きいと判定されると、ステップS44に進む。ここでは、曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定より大きいと判定されたとして、ステップS44に進む。
次に、修正量演算部30bは、修正押し量D1を演算する(ステップS44)。具体的には、修正量演算部30bは、次のステップS45において、成形部材95に修正成形を行うときの、修正押し量D1を演算する。
次に、修正ローラ71を用いて、成形部材95に修正成形を行う(ステップS45)。具体的には、制御部90は、ステップS44で演算した修正押し量D1を用いて、修正ローラ71の移動を制御し、成形部材95の修正成形を行う。このとき、修正ローラ71は、曲げ成形中の成形部材95の成形反力を測定する。
成形ローラ61による成形部材95の曲げ成形が不足している場合、すなわち、曲げ角度が曲げ角度の目標値より小さい場合、図18に示すように、修正ローラ71bを左方向に移動する(図18の実線矢印71d)。修正ローラ71bの位置が左方向に移動すると、成形ローラ61に当接している成形部材95の部位の断面が変形する。これにより、成形部材95は、支持ローラ52bと、成形ローラ61aと、修正ローラ71bとに支持されつつ、左方向に曲がるように修正成形される。
また、成形ローラ61による成形部材95の曲げ成形が過剰である場合、すなわち、曲げ角度が曲げ角度の目標値より大きい場合、図19に示すように、修正ローラ71aを右方向に移動する(図19の実線矢印71c)。修正ローラ71aの位置が右方向に移動すると、成形ローラ61に当接している成形部材95の部位の断面が変形する。これにより、成形部材95は、支持ローラ52aと、成形ローラ61bと、修正ローラ71aとに支持されつつ、右方向に曲がるように修正形成される。
ステップS45では、データ更新部90dは、成形ローラ61が出力する成形部材95の成形反力を含む検査情報と、当該成形反力から修正量演算部30bが演算した曲げ成形の修正押し量D1とを取得する。データ更新部90dは、取得した検査情報と曲げ成形の修正押し量D1とを、当該検査情報に対応する曲げ角度の推定値とともに、データベース部90cに記憶させる。これにより、データベース部90cの対応関係データが更新される。
また、成形調整部90eは、修正押し量D1に用いて主成形部60での成形ローラ61による管状部材94の曲げ角度を調整する。具体的には、成形調整部90eは、修正量演算部30bが演算した修正押し量D1に基づいて、修正成形部70での修正成形部70での修正成形の程度が少なくなるように、主成形部60での管状部材94の曲げ角度を、直前の状態から調整する。
次に、角度推定部30aは、修正ローラ71が測定する成形部材95の成形反力の大きさから、戻り量B2を推定する(ステップS42)。2回目のステップS42では、角度推定部30aは、データベース部90cの対応関係データを用いて、修正ローラ71が出力する成形反力から、成形部材95の戻り量B2を推定する。
次に、修正量演算部30bは、修正ローラ71による修正成形後の成形部材95の曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であるか否かを判定する(ステップS43)。ここでは、曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定より大きいと判定されたとして、再度、ステップS44に進む。
次に、修正量演算部30bは、修正押し量D2を演算する(ステップS44)。
次に、修正ローラ72を用いて、成形部材95に追加の修正成形を行う(ステップS45)。具体的には、制御部90は、ステップS44で演算した修正押し量D2を用いて、修正ローラ72の移動を制御し、修正ローラ71によって修正成形された成形部材95に追加の修正成形を行う。このとき、修正ローラ72は、曲げ成形中の成形部材95の成形反力を測定する。
次に、角度推定部30aは、修正ローラ72が測定する成形部材95の成形反力の大きさから、戻り量B3を推定する(ステップS42)。3回目のステップS42では、角度推定部30aは、データベース部90cの対応関係データを用いて、修正ローラ72が出力する成形反力から、成形部材95の戻り量B3を推定する。
次に、修正量演算部30bは、修正ローラ72による追加の修正成形後の成形部材95の曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であるか否かを判定する(ステップS43)。曲げ角度の推定値と曲げ角度の目標値との差分値が所定以内であると判定されると、今回の曲げ成形方法は終了する。
また、本実施形態の曲げ成形方法では、複数の管状部材94に対して曲げ成形を行っていくことによって、データ更新部90dがデータベース部90cの対応関係データを順次更新する。これにより、対応関係データは、取得した検査情報と曲げ成形の修正押し量D1との関係の履歴を含むデータとなる。そこで、本実施形態の曲げ成形方法では、検査情報と曲げ成形の修正押し量Dとの関係の履歴が一定程度増えると、当該対応関係データを用いて検査情報から導出された曲げ成形の修正押し量Dで、修正ローラ71、72での修正成形を行うことも可能である。
以上説明した、本実施形態の曲げ成形装置3によれば、曲げ成形装置3では、主成形部60によって曲げ成形を行った成形部材95の曲り角度の推定値を用いて、成形部材95を修正成形する。これにより、曲げ成形装置3は、曲げ成形が行われた成形部材95に対して生産ばらつきを考慮した修正を行うことができるため、高精度な曲げ成形を行うことができる。
また、曲げ成形装置において成形部材に対して曲げ成形ツールによる拘束が解除されない場合、曲げ成形が終了した後でなければ、成形部材の実際の曲げ角度を確認することができない。このため、製品の実際の曲げ角度が目標値にならないおそれがある。
本実施形態の曲げ成形装置3によれば、角度推定部30aは、拘束が解除されていない成形部材95の検査情報と、過去の知見である拘束が解除された状態の成形部材95の曲げ角度との対応関係を示す対応関係データを用いて、成形部材95の曲げ角度を推定する。修正量演算部30bは、当該推定された成形部材95の曲げ角度の推定値と、管状部材94の曲げ角度の目標値との差分値を用いて、曲げ成形の修正押し量Dを演算する。これにより、修正量演算部30bは、本実施形態のように、成形中には拘束が解除されない場合でも、過去の知見に基づいて曲げ角度の修正押し量Dを演算することができるため、曲げ角度の修正押し量の予測精度を向上することができる。したがって、曲げ成形装置3は、適切な修正成形を行うことができる。
また、本実施形態の曲げ成形装置3によれば、主成形部60や修正成形部70は、拘束が解除される前である曲げ成形中の成形部材95の検査情報を取得する。修正量演算部30bは、主成形部60や修正成形部70が取得した検査情報と対応関係データとから推定された成形部材95の曲げ角度の推定値と、管状部材94の曲げ角度の目標値との差分値を用いて、曲げ成形の修正量を演算する。データ更新部90dは、主成形部60や修正成形部70が取得した検査情報と、検査情報を用いて演算された曲げ成形の修正量との対応関係を用いて、対応関係データを更新する。これにより、更新された対応関係データには、主成形部60や修正成形部70が取得した検査情報と当該検査情報から演算された曲げ成形の修正量との対応関係を示すデータが蓄積されるため、曲げ成形の修正量の予測精度をさらに向上することができる。これにより、曲げ成形装置3は、より高精度の曲げ成形を行うことができる。
また、曲げ成形装置3では、更新された対応関係データを用いて、曲げ成形の修正量を迅速に演算することができる。
また、本実施形態の曲げ成形装置3によれば、主成形部60は、修正量演算部30bが演算する曲げ成形の修正押し量Dを用いて、管状部材94の曲げ角度を調整する。これにより、主成形部60での曲げ成形の精度が向上するため、修正成形部70での修正成形に要する時間が短くなる。したがって、曲げ成形装置3は、管状部材94の曲げ成形に要する時間を短くすることができる。
また、本実施形態の曲げ成形装置3によれば、複数の管状部材94に対して曲げ成形を行っていくことによって、対応関係データが、得した検査情報と曲げ成形の修正押し量Dを含むデータとなる。そこで、曲げ成形装置3では、検査情報と曲げ成形の修正押し量Dとの関係の履歴が一定程度増えると、当該対応関係データを用いて検査情報から導出された曲げ成形の修正押し量Dで、修正ローラ71、72での修正成形を行うことができる。これにより、曲げ成形装置3は、高精度に、かつ、迅速に、曲げ成形の修正押し量Dを演算することができる。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(変形例1)
第1実施形態の曲げ成形装置1は、戻り量Bを図4に示す方法で演算するとした。しかしながら、戻り量Bの演算方法は、これに限定されない。
図20は、第1実施形態の変形例での戻り量Bの算出方法を説明する説明図である。図20の横軸は、時間であり、左側の縦軸は、連結軸19の鉛直方向の位置を示す。また、図20の右側の縦軸は、連結軸19が板状部材91に作用させる荷重を示す。図20では、連結軸19の鉛直方向の位置の時間変化を、実線L1で示し、連結軸19が板状部材91に作用させる荷重の時間変化を、点線L2で示す。図20では、連結軸19の鉛直方向の位置は、連結軸19が板状部材91に当接しているものの板状部材91に荷重は作用していないときを、基準の位置として0とし、連結軸19が鉛直方向下方に移動するとき、左側の縦軸の値は、マイナスとなる(図20参照)。
時刻0において、連結軸19の鉛直方向の位置は0であって、板状部材91には荷重は作用していない。その後、連結軸19が鉛直方向下方に移動すると、板状部材91に荷重が作用するため、点線L2で示す荷重が大きくなる。連結軸19の鉛直方向の位置がマイナスP1となるとき、板状部材91に作用する荷重は最大となる(図20の時刻t1)。このときのマイナスP1と0との差分が押し量Dとなる。
次に、連結軸19が鉛直方向上方に移動すると、図20に示すように、板状部材91に作用する荷重は徐々に減少し、時刻t2において荷重は0となる。このとき、連結軸19の鉛直方向の位置は、マイナスP1より0に近いマイナスP2となっており、マイナスP1とマイナスP2との差分が、このときの戻り量Bとなる。第1実施形態では、このようにして、戻り量Bを演算することができる。
(変形例2)
第1実施形態では、修正押し量Dは、1回の曲げ成形における押し量Dと、戻り量Bとの比が一定であると仮定して、式(1)によって演算されるとした。しかしながら、修正押し量Dを演算する方法は、これに限定されない。また、1回の曲げ成形における押し量Dと、戻り量Bとの比が一定であるとする仮定についても、この仮定に限定されない。
(変形例3)
上述の実施形態では、曲げ成形装置は、所定の角度に部材を曲げる曲げ成形を行うとした。しかしながら、部材にねじり成形を行ってもよい。
(変形例4)
上述の実施形態では、曲げ成形が行われる部材は、炭素鋼から形成されているとした。しかしながら、部材の材料はこれに限定されない。炭素鋼以外の金属や、木材であってもよい。また、差厚板や溶接板であってもよい。
(変形例5)
第1、2実施形態では、板状部材91に曲げ成形を行うとした。また、第3実施形態では、管状部材94に曲げ成形を行うとした。しかしながら、曲げ成形装置で曲げ成形を行うことができる部材の形状はこれに限定されない。第1、2実施形態で管状部材に曲げ成形を行ってもよいし、第3実施形態で板状部材91に曲げ成形をおこなってもよい。また、曲げ成形される部材は、異径管であってもよい。
図21は、第3実施形態の曲げ成形装置の変形例の模式図である。図21に示す曲げ成形装置3は、二組の支持ローラ51、52と、二組の成形ローラ61、63と、一組の修正ローラ71と、各組のローラに対応する支持ローラ55、56、65、66、75とを備え、板状部材97を製品99に成形するものである。図21では、説明の便宜上、曲げ成形装置3で板状部材97が送られる方向を白抜き矢印3aで示すと、板状部材97から白抜き矢印3aの方向を見て、白抜き矢印3aの方向の左側を「左方向」とし、白抜き矢印3aの方向の右側を「右方向」と定義する。
二組の支持ローラ51、52は、板状部材97の右側の端部を支持する。一方、支持ローラ51、52に対応する支持ローラ55、56は、板状部材91の左側の端部を支持する。
成形ローラ61は、支持ローラ52に支持されていた板状部材91の右側の端部に曲げ成形を行う。一方、成形ローラ61に対応する支持ローラ65は、支持ローラ56に支持されていた板状部材91の左側の端部を支持する。これにより、板状部材91の右側が、左側に対して曲げ成形され、成形部材98となる。
成形ローラ63は、成形ローラ61によって曲げ成形が行われた成形部材98の右側の端部に、さらに曲げ成形を行う。一方、成形ローラ63に対応する支持ローラ66は、支持ローラ65に支持されていた成形部材98の左側の端部を支持する。これにより、成形部材98の右側が、左側に対してさらに曲げ成形が行われ、図21に示すように、右側の端部が左側の端部に対して略垂直な状態に曲げられる。成形ローラ63は、成形部材98の成形反力を計測可能である。
修正ローラ71は、成形ローラ63によって曲げ成形が行われた成形部材98の右側の端部に修正成形を行う。このとき、成形ローラ63での成形部材98からの成形反力を用いて、修正ローラ71での修正押し量が設定される。修正ローラ71に対応する支持ローラ75は、支持ローラ66に支持されていた成形部材98の左側の端部を支持する。また、修正ローラ71での修正押し量を成形ローラ61、63での曲げ成形に反映させることによって、成形ローラ61、63での曲げ成形の精度を向上させる。このように、第3実施形態の変形例の曲げ成形装置3では、図21に示すように、板状部材91の一部に対して曲げ成形を行うことができる。
(変形例6)
第1、2実施形態では、板状部材91は、常温で曲げ成形が行われるとした。しかしながら第3実施形態のように、加熱部と冷却部とを備えて、板状部材91を加熱後に成形し、成形後に冷却してもよい。
(変形例7)
第1実施形態では、検査情報は、下ツール20の角度θ20と、戻り量Bとを含むとした。第2実施形態では、検査情報は、成形部材92の曲げ角度であるとした。第3実施形態では、検査情報は、成形部材95の成形反力であるとした。しかしながら、検査情報は、これらに限定されない。例えば、部材の温度が含まれてもよく、成形部材の曲げ角度が推定できればよい。
(変形例8)
第3実施形態では、図15に示すように、制御部90は、主成形部60において、二つの成形ローラ61a、61bのそれぞれが、管状部材94の対向する側面94a、94cのそれぞれに当接し、管状部材94に対して一軸方向への曲げを制御するとした。しかしながら、制御部90が曲げを制御する方向はこれに限定されない。二軸方向や回転方向への曲げ成形を制御してもよい。
図22は、第3実施形態の曲げ成形装置が備える主成形部の変形例の模式図である。図22は、主成形部60の、管状部材94が送られる方向3aに対して略垂直な断面を示している。図22に示す主成形部60は、基部67と、四つの成形ツール68a、68b、68c、68dとを備える。
基部67は、内部に、二つの長穴67a、67bがそれぞれまっすぐ伸びるように形成されている。長穴67aと長穴67bとは、図22に示すように、直交するように形成されており、二つの長穴67a、67bが直交する位置に管状部材94が挿入されている。基部67は、挿入されている管状部材94に対して相対回転可能である(図22の実線矢印67c)。
四つの成形ツール68a、68b、68c、68dは、二つの長穴67a、67bが直交する位置に挿入されている管状部材94の周囲に配置されている。具体的には、成形ツール68aと成形ツール68cとは、管状部材94を挟んで長穴67aを移動可能に配置されている(図22の実線矢印68e、68g)。成形ツール68bと成形ツール68dとは、管状部材94を挟んで長穴67bを移動可能に配置されている(図22の実線矢印68f、68h)。四つの成形ツール68a、68b、68c、68dのそれぞれは、管状部材94の側面94a、94c、94d、94bのそれぞれに当接し、側面94a、94c、94d、94bのそれぞれに管状部材94が変形可能な荷重を作用させることが可能である。
図22に示す主成形部60では、管状部材94に対して四方向から管状部材94が変形可能な荷重を作用させることで、曲げ成形だけでなくねじり成形を行うことができる。
(変形例9)
第1、3実施形態では、修正形成は2回行うとした。第2実施形態では、修正成形は1回行うとした。しかしながら、修正成形の回数は、これに限定されない。3回以上行ってもよい。
(変形例10)
第3実施形態では、データベース部90cにおける対応関係データの参照や、データ更新部90dによる対応関係データの更新、成形調整部90eによる主成形部60での管状部材94の曲げ角度の調整を行うとした。しかしながら、これらの構成は、なくてもよい。また、例えば、データベース部90cのみを備え、データ更新部90dは備えていなくてもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。