JP6936764B2 - 足場用の角度規制具および足場の安定化構造 - Google Patents
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Description
クサビ緊結式足場の組立に際し、非特許文献1には、足場の滑動を防止するための構造として、以下の基準が記載されている。
(1)桁行方向、梁間方向それぞれに、水平材bとは別部材の根がらみcを設けること。
(2)根がらみcは、できる限り地面から近い位置に設置し、緊結部付の各支柱aに緊結すること。
(3)桁行方向の根がらみcは足場用鋼管を少なくとも3本以上の複数の支柱aにまたがるようにし、緊結金具や単管ジョイントなどの連結具c1を用いて取り付けること。(図6(a)参照)
(4)なお、支柱aの底部のねじ管式のジャッキベースdを2本以上の釘f等により敷板eに固定した場合は、桁行方向の根がらみcを省略してもよい。(図6(b)参照)
(1)長尺の根がらみを要する。
根がらみとして、2スパン以上の長さの長尺材を用意しなければならない。長尺材は運搬性や取扱性の悪化に繋がることから、部材の選定に向上の余地が残されている。
(2)組立時の釘止め作業や解体時の釘抜き作業に労力と時間を要する。
釘止め作業、釘抜き作業の何れも、敷板に対する低所での作業となるため、作業員の負担が大きい。また組立時間や解体時間の長期化にも繋がっている。
また、本願の第2発明は、足場の安定化構造であって、足場を構成する支柱の最下層に設けた、前記支柱に接続する桁方向の水平材と梁方向の水平材とを繋いで、各水平材間の角度を略直角に規制する、前記第1発明に記載の角度規制具と、を少なくとも含み、前記角度規制具が、前記足場の滑動を防止し、桁行方向に少なくとも3本以上の複数の支柱にまたがる長さを有する根がらみが配置されていないことを特徴とする。
また、本願の第3発明は、前記第2発明において、前記足場を構成するジャッキベースの下に、当該ジャッキベースと固定しない態様で設置される、沈下防止材と、をさらに含むことを特徴とする。
(1)足場の滑動を防止できる。
脱着自在な角度規制具を桁方向および梁方向の水平材間に架け渡すように取り付けて各水平材間の平面視角度を略直角に規制することで、足場の滑動を防止することができる。
(2)根がらみの設置や敷板への釘止めが不要となる。
角度規制具でもって足場の滑動を防止できるため、根がらみを設ける必要が無く、また敷板などの沈下防止材にジャッキベースを釘止めする必要も無いため、組立時や解体時の作業効率性が向上する。
(3)角度規制具の抜け出しを防止することができる。
角度規制具に抜け止め部を設けることで、水平材と角度規制具とが分離することが無くなり、より水平材間の角度規制を有効に発揮し続けることができる。
図1は、本発明に係る角度規制具Aの正面概略図である。
角度規制具Aは、足場を構成する支柱の最下層に設けた、桁方向の水平材と梁方向の水平材との間を繋いで、いわゆる火打ち材の機能を発揮するため部材である。
角度規制具Aは、主として、連絡部10、第1の受け部20a、第2の受け部20b、を少なくとも有して構成する。
以下、各部の詳細について説明する。
連絡部10は、後述する第1の受け部20aと第2の受け部20bとを繋いで連絡するための部材である。
本実施例では、連絡部10を鋼管で構成し、該鋼管の一端に第1の受け部20a、他端に第2の受け部20bを溶接によって接合している。
本発明において連絡部10の形状は特段限定しない。
すなわち、連絡部10は直線形状を呈する部材であっても良いし、複数辺からなる部材であっても良いし、湾曲形状を呈する部材であってもよい。
本実施例では、連絡部10を、各水平材に対して略45°の内角を有する斜材で構成しており、各水平材と連絡部10とで略直角二等辺三角形状を呈している。
第1の受け部20aおよび第2の受け部20b(以下、単に「受け部20」ともいう。)は、足場を構成する支柱の最下層(ジャッキベースの直上)に位置する水平材に脱着するための部材である。
受け部20における水平材との脱着機構は、嵌め込み式、狭持式、把持式などの公知の取付機構を採用することができる。
本実施例では、受け部20を嵌め込み式で構成しており、第1の受け部20aを桁方向の水平材に上方から嵌め込み、第2の受け部20bを梁方向の水平材に上方から嵌め込むよう構成している。
本実施例に係る受け部20は、水平材を嵌め込んで収容する収容部30と、水平材の長手方向に直交する方向にクサビ43を打ち込んで、収容部30に収容した水平材の抜け出しを防止する抜け止め部40を少なくとも有する。
以下、各部の詳細について説明する。
収容部30は、脱着対象の水平材を収容するための部材である。
収容部30の形状は、水平材を収容可能な形状であれば如何なる形状であってもよい。
本実施例では、収容部30を、脱着対象の水平材の長手方向からみて下部を開口したU字プレートで構成している。
この収容部30の長さが極端に短いと、収容した水平材の拘束効果が発揮しにくいことから、ある程度余裕を持った長さとするよう、連絡部10との接合部分から延伸しておくことが好ましい。
本実施例では、収容部30の延伸方向を、連絡部10と受け部との接合部分から外側へと離れる方向としている。
抜け止め部40は、受け部20と水平材との間での抜け出しを防止するための箇所である。
本発明に係る抜け止め部40は、クサビ結合、クランプ結合またはボルト結合の何れかを選択することができる。
本実施例では、抜け止め部40をクサビ結合で構成している。
また抜け止め部40のクサビは受け部に一体化するように取り付けておくとクサビの紛失を防止できる点で好ましい。
本実施例に係る抜け止め部40の構成の詳細について、図2を参照しながら説明する。
図2に示す抜け止め部40は、収容部30の側壁から横方向に張り出すように設けたU字プレートで構成した対向壁41と、該対向壁41間を繋ぐように配置した軸部42と、前記軸部42に沿って摺動および回動自在な溝431を内部に設けてなるクサビ43と、前記収容部30の外側および内側の側壁をそれぞれ貫通してある挿通孔44とを有して構成している。
使用前の抜け止め部40では、クサビ43の先端側の溝431に軸部42が接近しており、クサビ43の長手方向は受け部20と略並行して整列した状態となっている。
抜け止め部40を使用する際には、受け部20に水平材を嵌め込んだ状態から、90°回転させたクサビ43を、前記した挿通孔44へと差し込み、適宜ハンマーなどでクサビ43の頭部を打突して緊結することで、収容部30の開口を閉塞し、受け部20に収容した水平材の抜け出し・離脱を防止することができる。
抜け止め部40の位置は、本発明において特段限定しない。
なお、本実施例では、抜け止め部40を、連絡部10と受け部20との接合部分から、外側へと離れる方向に離隔した位置に設けている。
これは、抜け止め部40を構成するクサビ43が連絡部10に干渉することを防止することや、緊結したクサビ43の先端をハンマーで打突する際に、連絡部10が作業の邪魔にならないようにすること、などの理由による。
図3は、角度規制具Aを取り付けた際のイメージを示す概略平面図である。
図3に示す水平材Y(Y1,Y2)は、足場を構成する支柱Xの最下層に設けてある水平材である。
この桁方向の水平材Y1と梁方向の水平材Y2とで平面視して略矩形形状を呈する空間において、少なくとも二箇所以上の隅部にそれぞれ角度規制具Aを上から取り付け、前記隅部の角度を略直角に固定する。
本実施例では、対角線上に配置した二つの隅部に、角度規制具Aを取り付けている。
なお、この角度規制具Aは水平材の下から上へと差し込んで使用してもよい。
上記取付構造によれば、角度規制具Aを取り付けた隅部の平面視角度を略直角に固定した箇所を二箇所以上設けることで、支柱Xに対する各水平材Yの移動を規制することができる。その結果、足場の滑動を防止することができる。
角度規制具Aのその他の構成例について以下説明する。
本発明に係る角度規制具Aは、水平材Yの側方から脱着する態様とすることができる。
図4(a)は本変形例に係る角度規制具の概略平面図であり、図4(b)は、該角度規制具の概略正面図である。
図4(b)に示すように、本変形例に係る角度規制具Aは、受け部20を構成する収容部30の開口を側方に設け、抜け止め部40を収容部30の上部に設けてクサビ43を上方から差し込み可能に構成している。
使用時には、図4(a)に示すように角度規制具Aを各水平材Yで囲んだ空間の内部側から隅部に向かって側方に差し込み、その後クサビ43を上方から打ち込んで角度規制具Aと水平材Yとを一体化する。
本発明に係る角度規制具Aは、各受け部20の一部または全部について、抜け止め部40を省略し、前記収容部30で水平材Yを嵌め込んで固定する態様とすることができる、
このとき、収容部30の収容幅や開口幅を水平材Yの外径よりも狭くし、角度規制具Aを押し込んで嵌合するような態様としておくと、水平材Yから角度規制具Aが振動などによって簡単に外れることを防止することができる
足場の安定化構造とは、足場の滑動および沈下を防止することで、足場をより安定化させるための構造を指す。
図5に示す足場の安定化構造は、足場を構成する支柱Xの最下層に設置したジャッキベースX1の下に沈下防止材Bを設置し、さらに前記支柱Xの最下層に設けている桁方向の水平材Y1と梁方向の水平材Y2との間に、本発明に係る角度規制具Aを設けた状態である。
上記した足場の安定化構造では、滑動防止機能は角度規制具Aが担い、沈下防止機能は沈下防止材Bが担うこととなる。
以下、各機能について説明する。
滑動防止機能は、各水平材Y間に取り付ける角度規制具Aが担う。
作用効果は、前記した実施例1の通りであるため詳細な説明は省略する。
沈下防止機能は、ジャッキベースX1の下に設けた沈下防止材Bが担う。
沈下防止材Bは、その接地面積をジャッキベースX1の接地面積よりも広くすることで、単位面積あたりの荷重負担を軽減することで足場の沈下を防止する部材である。
沈下防止材Bは、ジャッキベースX1毎に独立した部材である敷盤B1を設けるタイプ(図5(a))や、桁行方向に連続して複数のジャッキベースX1を載置する敷板B2を設けるタイプなどがある。
上記した安定化構造によれば、足場の滑動防止機能を角度規制具Aが担うため、沈下防止材Bに滑動防止機能を発揮させるための機構や加工を施す必要が無い。
特に、図5(b)に示す敷板B1からなる沈下防止材Bを採用する際に、敷板B1とジャッキベースX1とを釘止めすることで滑動防止機能を付与する必要がなくなるため、組立時や解体時の作業効率性の向上に寄与する。
10 :連絡部
20a:第1の受け部
20b:第2の受け部
30 :収容部
40 :抜け止め部
41 :対向壁
42 :軸部
43 :クサビ
44 :挿通孔
B :沈下防止材
X :支柱
X1 :ジャッキベース
Y :水平材
a :支柱
b :水平材
c :根がらみ
c1 :連結具
d :ジャッキベース
e :敷板
f :釘
Claims (3)
- 足場を構成する支柱の最下層に設けた、桁方向の水平材と梁方向の水平材との間を繋ぐ、角度規制具であって、
直線状の連絡部と、
前記連絡部の両端に接合して、一端側で桁方向の水平材を脱着し、他端側で梁方向の水平材を脱着することで、連絡部と水平材とを同一高さにおきつつ、各水平材間の平面視角度を略直角に規制する、二つの受け部と、
を少なくとも有し、
前記各受け部には、当該受け部に収容する水平材の下方であって、かつ平面視して当該水平材の長手方向と直交する方向にクサビ結合することにより当該水平材の抜け出しを防止する、抜け止め部を設け、
平面視したときに、前記抜け止め部の位置が、当該抜け止め部を設けた前記受け部と前記連絡部との接合部分から、前記水平材を収容する受け部の長手方向であってかつ前記連絡部の軸線と前記水平材との軸線とが平面視において交差した場合の鈍角側に離隔していることを特徴とする、
足場用の角度規制具。 - 足場の安定化構造であって、
足場を構成する支柱の最下層に設けた、前記支柱に接続する桁方向の水平材と梁方向の水平材とを繋いで、各水平材間の角度を略直角に規制する、請求項1に記載の角度規制具と、
を少なくとも含み、
前記角度規制具が、前記足場の滑動を防止し、
桁行方向に少なくとも3本以上の複数の支柱にまたがる長さを有する根がらみが配置されていないことを特徴とする、
足場の安定化構造。 - 前記足場を構成するジャッキベースの下に、当該ジャッキベースと固定しない態様で設置される、沈下防止材と、をさらに含むことを特徴とする、
請求項2に記載の足場の安定化構造。
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