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JP6940346B2 - 車載器 - Google Patents
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JP6940346B2 - 車載器 - Google Patents

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Description

本発明は、車載器に関し、特に記録した運行データを車外の装置に転送するための技術に関する。
例えば、トラック、バス、タクシー車両などの運行を管理する企業等においては、各車両の運行状態を管理したり、各車両を運転する乗務員毎に労務管理や安全運転管理を行う必要がある。
したがって、実際の車両の運行状況を把握可能にするために、運行記録計であるデジタルタコグラフのような車載器が各車両に搭載される。このような車載器は、様々な運行データを自動的に収集し、例えばメモリカードのような記録媒体に運行データを記録し保存する。
例えば、各企業が毎日の業務として各車両の運行に関する日報を作成する際には、一般的には、運行データが記録されたメモリカードを乗務員の手作業により車載器から取り外して事務所に持ち帰り、事務所内の管理用PCに装着してデータ転送を実施する。管理用PCは、メモリカードから読み取った運行データに対して所定のデータ処理を施すことにより、例えば重要なデータを抽出し、その結果に基づいて日報を作成することができる。したがって、各乗務員はメモリカードの着脱や持ち運びの作業を日常的に行わざるを得ない。
一方、特許文献1は、車載器がリピータおよび無線基地局を介してインターネット上のサーバから情報を取得するための技術を示している。また、使用者を煩わせることなく提供情報の更新を確実に行うための技術を示している。具体的には、車載器は、車両のイグニッションSWがOFFされた時に、車両が所定場所に位置し、時刻が所定時間帯の範囲内であって、且つ、RSSI信号の電圧が電圧閾値よりも大きければ、情報管理サーバに情報プロファイルを送信する。そして、情報管理サーバから受信したデータによって車載器が提供情報記憶部の記憶内容を更新したのち、予備電源をOFFして車載器を停止する。
また、特許文献2は、無線LAN機能を有する無線送受信装置によって、移動体の状態を監視可能な移動体管理システムを、低コストで簡便に構築するための技術を示している。具体的には、車両上などに配置される無線送受信装置は、移動体の情報を取得するセンサー、移動体の位置情報取得部、時刻取得部、時計機能部、データを蓄精する記憶部、無線LAN送受信部、中央演算装置を備えている。そして、移動体に備わる被計測対象の状態、位置情報、時刻情報を無線送信する。
また、特許文献3の車載器は、記録媒体を抜き取ることなく記録媒体に記録された走行データを簡単に転送するための技術を示している。具体的には、車載器は、車両走行中におけるヒヤリハット等の発生時に撮影された画像データを含む走行データを時刻とともにメモリカードに記録する。また、車両が入庫した際に、車載器は無線LANで事務所側のPCと接続を行い、メモリカードに記録された走行データ等をPCに送信する。PCは走行データ等を受信し終わると、車載器に対しメモリカードの初期化指示を行う。PCは走行データ等を使用して日報を作成し、ストレージメモリに登録するとともに、走行データ中、不要なデータを消去する。車載器は、初期化指示を受信すると、メモリカードの初期化を行う。
特開2008−261867号公報 特開2011−109290号公報 特開2013−117778号公報
例えば、特許文献3の技術を採用する場合には、無線LANの通信を利用して車載器から事務所側のPCに対してメモリカードに記録されたデータを転送できるので、乗務員がメモリカードを車載器から取り外したり持ち運ぶ必要がなく、日常の運行業務における作業の煩わしさを軽減できる。
しかしながら、特許文献3のようなシステムは、企業毎にそれぞれ独立して構成されているので、無線LANの特定のアクセスポイントの近傍以外の場所では、車載器と前記アクセスポイントとの間で無線通信回線を確保できない。そのため、各車両の毎日の運行業務が終了して入庫した際に、前記アクセスポイントの電波受信環境が良好な事前に指定された特定エリアの範囲内に車両が移動してから、当該車両を停止して、データ転送を開始するための特定のボタンを操作することが乗務員に要求される。したがって、メモリカードを取り外したり持ち運ぶ必要はないが、乗務員は車載器のデータ転送を開始するために煩わしい作業を行わざるを得ない。
なお、例えば特許文献1のように、車両のイグニッションSWがOFF、車両が所定場所に位置する、時刻が所定時間帯の範囲内である、RSSI信号の電圧が電圧閾値よりも大きいなどの条件に基づいて処理を自動的に開始することも考えられる。しかし、特許文献1は車載器が外部の装置から情報を取得するための技術であるので、車載器の運行データを外部の装置に送信するための制御に適用するには問題がある。
例えば、運行終了後の車両が入庫してエンジンが一旦オフ(イグニッションオフ)になった後、すぐにエンジンがオンに切り替わって車両が再び動き始めるような状況が想定される。また、メモリカードなどの記録媒体に保存される運行データは情報量が非常に多いので、データ転送の所要時間が長くなる傾向にある。したがって、もしも特許文献1のような条件に従って運行データの転送を自動的に開始すると、運行データの転送が終了する前に車両が動き出して通信エリア外に出る場合がある。そのため、運行データの転送に失敗してしまう可能性がある。また、運行データの転送に失敗すると、メモリカードの取り外しおよび持ち運びのような煩わしい作業を乗務員が行わざるを得ない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両入庫時のデータ転送のための乗務員のボタン操作等の煩わしい作業を不要にすると共に、データ転送作業の失敗の可能性を大幅に減らすことが可能な車載器を提供するすることにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る車載器は、下記(1)〜()を特徴としている。
(1) 車両上で前記車両の運行に関連する運行データを自動的に収集して所定の記録媒体に記録し保持する運行データ取得部と、
前記車両上の装置が前記車両外の無線アクセスポイントとの間で通信するための無線通信機能を有する通信部と、
所定の送信開始条件を満たしたときに、前記運行データ取得部が保持している運行データを前記通信部の無線通信を利用して所定の宛先に送信開始する通信制御部と、
を備え、
前記通信制御部は、前記送信開始条件として、記車両のイグニッションがオフであること前記イグニッションがオフになってから一定時間が経過したこと、前記運行データ取得部が前記記録媒体に対して運行データを記録中であること、及び、前記通信部が所定の無線アクセスポイントと接続中であること、を検知することを含み、前記送信開始条件として、前記運行データの送信開始に関するユーザからの操作を検知することを含まない、
ことを特徴とする車載器。
) 前記通信制御部は、前記送信開始条件として、信信号強度が所定以上であることを検知することを含む
ことを特徴とする上記(1)記載の車載器。
) 前記通信制御部は、前記送信開始条件の切替又は変更に関するユーザ入力の受付を許容する、
ことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の車載器。
上記(1)の構成の車載器によれば、車載器のイグニッションがオフになってから一定時間が経過した後で運行データの送信を開始できる。したがって、例えば車両が入庫後に、短時間だけエンジンを停止し、再びエンジンをかけて動き出したような場合には運行データの送信が開始されないことになり、データ送信途中での通信の中断を回避できる。車載器のイグニッションがオフになってから一定時間が経過してもイグニッションがオフのままであれば、短時間で車両が動き始める可能性は小さいので、容量の大きい運行データを送信する場合であっても、安定した通信状態を維持したまま送信を完了できる。
更に、上記()の構成の車載器によれば、運行データの記録中に、運行データの送信を開始できる。したがって、当該車両に乗務している乗務員の当日の業務が終了する前に、その業務の一部分として特別な操作なしに、運行データの送信を開始できる。更に、通信部が所定の無線アクセスポイントと接続中である時に運行データの送信を開始できるので、通信エリア外における無駄な動作の発生を防止できる。
上記()の構成の車載器によれば、信信号強度が所定以上である時に運行データの送信を開始できるので、通信エラーの発生を抑制できる。
上記()の構成の車載器によれば、車両や乗務員を管理している企業等のユーザにおける実際の業務環境に合わせて、或いは各乗務員の行動パターンに合わせて、送信開始条件を最適化することができる。
本発明の車載器によれば、車両入庫時のデータ転送のための乗務員のボタン操作等の煩わしい作業を不要にすると共に、データ転送作業の失敗の可能性を大幅に減らすことが可能である。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、車両の運行管理に用いるシステムの構成例を示すブロック図である。 図2は、図1に示したシステムの利用環境の具体例を示すブロック図である。 図3は、本発明の実施形態における車載器の状態および特徴的な動作例を示すフローチャートである。 図4は、本発明の実施形態における車載器の条件調整モードの処理を示すフローチャートである。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
<システムの構成例>
車両の運行管理に用いるシステムの構成例を図1に示す。本実施形態の運行管理システム5は、例えばトラック運送会社やバス会社等の事業者の設備として導入される。運行管理システム5は、トラックやバス等の車両の運行状況を管理するものであり、車載器として各車両に搭載した状態で使用される運行記録装置(以下、デジタルタコグラフという)10と事務所PC30とを含む。
事務所PC30は、事務所に設置された汎用のコンピュータ装置で構成され、車両の運行状況を管理する。ネットワーク70はパケット通信が可能なローカルネットワーク(LAN)であり、無線LANのアクセスポイント8を備えている。事務所PC30は、ネットワーク70を経由してアクセスポイント8と接続されている。
デジタルタコグラフ10は、車両に搭載され、出入庫時刻、走行距離、走行時間、走行速度、速度オーバー、エンジン回転数オーバー、急発進、急加速、急減速等の運行データを記録する。デジタルタコグラフ10は、CPU11、不揮発メモリ26A、揮発メモリ26B、記録部17、カードI/F18、音声I/F19、RTC(時計IC)21、SW入力部22及び表示部27を有する。
CPU11は、デジタルタコグラフ10の各部を統括的に制御する。不揮発メモリ26Aは、CPU11によって実行される動作プログラム等を格納する。
記録部17は、運行データや映像等のデータを記録する。カードI/F18には、乗務員が所持するメモリカード65が挿抜自在に接続される。CPU11は、カードI/F18に接続されたメモリカード65に対し運行データ、映像等のデータを書き込む。音声I/F19には、内蔵のスピーカ20が接続される。スピーカ20は、警報等の音声を発する。
RTC21(計時部)は、現在時刻を計時する。SW入力部22には、出庫ボタン、入庫ボタン等の各種ボタンのON/OFF信号が入力される。表示部27は、LCD(liquid crystal display)で構成され、通信や動作の状態の他、警報等を表示する。
また、デジタルタコグラフ10は、速度I/F12A、エンジン回転I/F12B、外部入力I/F13、センサ入力I/F14、アナログ入力I/F29、GPS受信部15、カメラI/F16、通信部24及び電源部25を有する。
速度I/F12Aには、車両の速度を検出する車速センサ51が接続され、車速センサ51からの速度パルスが入力される。車速センサ51は、デジタルタコグラフ10にオプションとして設けられてもよいし、デジタルタコグラフ10とは別の装置として設けられてもよい。エンジン回転I/F12Bには、エンジン回転数センサ(図示せず)からの回転パルスが入力される。外部入力I/F13には、外部機器(図示せず)が接続される。
センサ入力I/F14には、加速度(G値)を検知する(衝撃を感知する)加速度センサ(Gセンサ)28が接続され、Gセンサ28からの信号が入力される。Gセンサとしては、加速度による機械的な変位を、振動として読み取る方式や光学的に読み取る方式を有するものが挙げられるが、特に限定されない。また、Gセンサは、車両前方からの衝撃を感知する(減速Gを検知する)他、左右方向からの衝撃を感知しても(横Gを検知しても)よいし、車両後方からの衝撃を感知しても(加速Gを検知しても)よい。Gセンサは、これらの加速度を検知可能なように、1つもしくは複数のセンサで構成される。
アナログ入力I/F29には、エンジン温度(冷却水温)を検知する温度センサ(図示せず)、燃料量を検知する燃料量センサ(図示せず)等の信号が入力される。CPU11は、これらのI/Fを介して入力される情報を基に、各種の運転状態を検出する。
GPS受信部15は、GPSアンテナ15aに接続され、GPS衛星から送信される信号を受信し、現在位置(GPS位置情報)を取得する。
カメラI/F16には、車両に設置され、車両の周辺(例えば前方)を撮像して画像データを取得する車載カメラ23が接続される。車載カメラ23は、例えば魚眼レンズを通して撮像される撮像面に例えば30万画素、100万画素、200万画素が配置されたイメージセンサを有する。イメージセンサは、CMOS(相補性金属酸化膜半導体)センサやCCD(電荷結合素子)センサなど公知のセンサで構成されている。車載カメラ23で撮像された映像(画像データ)は、記録部17に時系列に記録されるが、所定時間分だけ記録されるように繰り返し上書きされる。この所定時間は、例えば事故発生時、事故の状況が分かるように、事故発生前後の数秒間(例えば、2秒、4秒、10秒等)に相当する時間である。カメラ23で撮像される画像は、静止画でもよいし動画であってもよい。事故発生前後の映像は、後述するように、事務所PC30の表示部33に表示される。
また、車載カメラ23は、車両の前方の他、車両の後方、左側方、右側方を撮像可能なように、複数設けられたものでもよいし、各方向を撮像する複数のイメージセンサが1つの筐体に収容されたものでもよい。従って、車載カメラ23は、車両前方の映像の他、左右方向の映像、後方の映像も同時に撮像可能である。
なお、車両の前方、左右方向、後方の撮像に限らず、車載カメラ23は、任意の角度方向(例えば45°方向)の映像を撮像可能であってもよい。また、車載カメラ23は、可視光を撮像する以外に、夜間でも撮像可能なように、赤外線カメラを備えてもよい。
通信部24は、無線LANの通信規格に対応した無線通信モジュールであり、所定のアクセスポイントとの間で無線通信用の回線を確保することができる。本実施形態では、事務所の近傍に設置されているアクセスポイント8から所定範囲内(例えば半径100m程度の範囲)にデジタルタコグラフ10が存在する場合に、通信部24がアクセスポイント8と接続できる状態になる。
電源部25は、イグニッションスイッチのオン等によりデジタルタコグラフ10の各部に電源電力を供給する。また、イグニッションスイッチのオンオフ状態を表す二値信号をCPU11に出力する。
本実施形態では、車両が入庫した後で、メモリカード65等が保持している当日の運行業務に関する運行データを、通信部24、アクセスポイント8、およびネットワーク70を経由して事務所PC30へ転送するための通信制御部11aの機能がCPU11に備わっている。また、この通信制御部11aは、運行データの送信を自動的に開始することができる。運行データの送信を自動的に開始する条件を表すデータが、送信条件テーブルTB1に保持されている。
この送信条件テーブルTB1は、例えば不揮発メモリ26A上の記憶領域に割り当ててもよいし、メモリカード65上の記憶領域に割り当ててもよい。但し、送信条件を必要に応じてユーザが変更できるように、データの書き換えが可能なフラッシュメモリなどの記憶領域に送信条件テーブルTB1を配置することが望ましい。
送信条件テーブルTB1は例えば次のデータDC1〜DC5を保持する。
DC1:イグニッションがオンからオフに切り替わった状態であることを1つの条件とすることの有効/無効を表すデータ。
DC2:イグニッションオフの状態が継続している時間が一定時間(T秒)になったことを1つの条件とすることの有効/無効を表すデータ。一定時間(T秒)のデータも含む。
DC3:運行データを記録中であることを1つの条件とすることの有効/無効を表すデータ。
DC4:アクセスポイントと接続中であることを1つの条件とすることの有効/無効を表すデータ。
DC5:受信信号強度(RSSI)が閾値以上であることを1つの条件とすることの有効/無効を表すデータ。RSSIの閾値データも含む。
更に、送信条件テーブルTB1は、上記データDC1〜DC5の5つの条件を論理積(AND)又は論理和(OR)で組み合わせたことを表す全体の論理式のデータも保持している。
CPU11は、この送信条件テーブルTB1の内容をユーザの指示に従って更新するための条件調整モードの機能を備えている。
一方、事務所PC30は、汎用のオペレーティングシステムで動作するPCにより構成されている。事務所PC30は、運行管理装置として機能し、CPU31、通信部32、表示部33、記憶部34、カードI/F35、操作部36、出力部37、音声I/F38及び外部I/F48を有する。
CPU31は、事務所PC30の各部を統括的に制御する。通信部32は、ネットワーク70を介してデジタルタコグラフ10と通信可能である。また、通信部32は、ネットワーク70に接続された各種のデータベース(図示せず)とも接続可能であり、必要なデータを取得可能である。
表示部33は、運行管理画面の他、事故映像やハザードマップ等を表示する。記憶部34は、デジタルタコグラフ10から受信した映像を表示したり車両の位置情報を地図上に表示するためのシステム解析ソフトウェア等、各種プログラムを格納する。
カードI/F35には、メモリカード65が挿抜自在に装着される。カードI/F35は、デジタルタコグラフ10によって計測され、メモリカード65に記憶された運行データを入力する。操作部36は、キーボードやマウス等を有し、事務所の管理者の操作を受け付ける。出力部37は、各種データを出力する。音声I/F38には、マイク41及びスピーカ42が接続される。事務所の管理者は、マイク41及びスピーカ42を用いて音声通話を行うことも可能であり、車両の事故が発生した場合、救急や警察等への連絡を行う。
なお、本実施形態では無線LANの通信機能を利用して、メモリカード65に保持されている運行データを事務所PC30に転送できるので、メモリカード65をデジタルタコグラフ10から取り外す必要はない。また、事務所PC30のカードI/F35を省略することもできる。
外部I/F48には、外部記憶装置(ストレージメモリ)54が接続される。外部記憶装置54は、事故地点データベース(DB)55、運行データDB56、ハザードマップDB57を保持する。事故地点データベース(DB)55には、デジタルタコグラフ10から送信される、事故発生時の車両のGPS位置情報(緯度,経度)が登録される。運行データDB56には、運行データとして、出入庫時刻、速度、走行距離等の他、急加減速、急ハンドル、速度オーバー、エンジン回転数オーバー等が記録される。ハザードマップDB57には、過去に事故が発生した地点(事故地点)を表すマークが地図に重畳して記述された地図データが登録される。なお、このハザードマップには、天災等の災害が想定される地域や避難場所等が記述されてもよい。
<システムの利用環境の具体例>
図1に示したシステムの利用環境の具体例を図2に示す。
デジタルタコグラフ10は車両81上に搭載され、運転手が操作可能な位置に配置されている。デジタルタコグラフ10の前面パネルには、運転手が操作可能な複数のボタン22aおよび表示部33が設けてある。
当日の運行業務が終了して入庫する車両81は、例えば図2に示すように、入口ゲート82を通過して企業の敷地内に入り、所定の駐車場などに移動して駐車する。図2の例では事務所建物83の内部に事務所PC30が設置され、アクセスポイント8が事務所建物83の近傍に設置されている。
前記駐車場がアクセスポイント8の近傍に存在する場合には、車両81が駐車場で駐車している状態で、デジタルタコグラフ10はアクセスポイント8との回線を接続することができる。但し、入庫した車両81が何らかの作業のために一時的に移動する場合もあるので、アクセスポイント8の電波が入庫したデジタルタコグラフ10に常に届く状態になるとは限らない。
入庫した車両81がアクセスポイント8の電波が届く同じ場所に長い時間にわたりとどまっている状態であれば、デジタルタコグラフ10がメモリカード65等に記録した大容量の運行データ等を、アクセスポイント8を利用して事務所PC30に転送することができる。しかし、例えば運行データの転送が終了する前に車両81が動き始めた場合には、デジタルタコグラフ10とアクセスポイント8との間の無線通信回線が切れて、運行データの転送に失敗する可能性がある。
デジタルタコグラフ10の通信制御部11aが適切な状態で運行データの転送を開始することにより、データ転送の失敗を回避することができる。また、通信制御部11aが自動的に運行データの転送を開始する場合には、運転手のボタン操作等が不要になる。
<車載器の動作例>
本発明の実施形態におけるデジタルタコグラフ10の状態および特徴的な動作例を図3に示す。
当日の車両81の運行業務が終了し、例えば図2のように車両81が入庫した際には、デジタルタコグラフ10のメモリカード65等に記録されている当日の運行データ等を事務所PC30側に転送する必要がある。事務所PC30は、各車両のデジタルタコグラフ10から運行データを取得することにより、該当する乗務員又は車両の当日の運行業務に関する日報を作成することができる。
本実施形態では、各車両のデジタルタコグラフ10が無線LANの機能を有する通信部24を備えているので、通信部24とアクセスポイント8との間を無線接続することにより、デジタルタコグラフ10から事務所PC30へのデータ転送が可能になる。
したがって、入庫した各車両の運転手は、自車両を運転し、アクセスポイント8の電波が届く所定の通信エリアに移動する(S11)。例えば、特定の企業の敷地内の所定の駐車場で車両を停止する。そして、運転手は自車両のイグニッションスイッチをオフにして車両のエンジンを停止する(S12)。
一般的なデジタルタコグラフの場合には、ステップS12の後で、データ転送の開始を指示するための判断およびボタン操作を運転手が行う必要がある。しかし、本実施形態のデジタルタコグラフ10においては通信制御部11aがデータ転送を自動的に開始するための機能を備えているので、運転手がボタン操作を行う必要はない。すなわち、CPU11の通信制御部11aが図3に示した処理PR1を実行することにより、データ転送の開始を自動的に指示することができる。
また、図3に示した処理PR1の内容は、送信条件テーブルTB1に保持されているデータの内容に応じて定まる。つまり、図3に示した処理PR1の内容は一例であり、前述のデータDC1〜DC5等の内容に応じて実際の判定条件は変化しうる。図3に示した処理PR1について以下に説明する。
通信制御部11aは、1番目の条件として、エンジンの状態がオンからオフに切り替わったか否かをS13で識別する。実際には、イグニッションスイッチのオンオフによりエンジンの状態を識別する。この条件は、送信条件テーブルTB1上のデータDC1の内容に対応する。
通信制御部11aは、2番目の条件として、エンジンのオフ状態が継続し(S14)、且つオフになってからの経過時間が一定時間(T秒)に達したか否かをS15で識別する。この条件は、送信条件テーブルTB1上のデータDC2の内容に対応する。
通信制御部11aは、3番目の条件として記録部17がデータを記録中か否かを識別する(S16)と共に、4番目の条件として通信部24がアクセスポイント8との間で無線回線を接続中か否かを識別する(S16)。ここで、3番目の条件および4番目の条件は、それぞれ送信条件テーブルTB1上のデータDC3およびDC4の内容に対応する。
また、通信制御部11aは、5番目の条件として、通信部24における無線LANの受信信号強度(RSSI)が良好か否かを閾値との比較によりS17で識別する。5番目の条件は、送信条件テーブルTB1上のデータDC5の内容に対応する。
図3に示した処理PR1においては、上記1番目の条件〜5番目の条件の全てを満たした場合に限り、S18の処理に進む。ステップS18では、通信制御部11aは、メモリカード65等に記録されている当日の運行データ等を通信部24、アクセスポイント8、ネットワーク70を経由して事務所PC30へ転送するためのデータ通信処理の開始を指示する。
また、S18でデータ通信を開始したときに、通信制御部11aは、記録部17による記録動作を停止する。すなわち、データ通信の開始により、当日の運行業務が終了していることを自動的に認識し、運転手による特別なボタン操作の入力がない場合でも、記録部17によるデータの記録を強制的に終了する。したがって、運行業務の終了時に運転手によるボタン操作を不要にし、ノンオペレーションモードを実現できる。
S18で開始したデータ通信が正常な状態で完了した場合には、通信制御部11aはS19からS20の処理に進む。ステップS20では、通信制御部11aは、運行データの送信が完了したことを表すメッセージをデジタルタコグラフ10の表示部33の画面に表示すると共に、同様のメッセージを音声により出力し、運転手に通知する。
<各送信条件の意義>
図3に示した処理PR1において1番目の条件〜5番目の条件のそれぞれを採用することについては、以下に示すような意義がある。
1番目の条件(DC1):運行記録計が起動している際に発生しうる意図しない通信を回避できる。
2番目の条件(DC2):短時間だけ車両のエンジンが停止し、すぐにエンジンを再始動して車両が動き出すような状況を除外できる。つまり、データ転送を開始してから通信不可能なエリアに車両が移動する可能性があるときには、データ転送が途中で失敗するのを避けるために通信を開始しない。
3番目の条件(DC3):車両の運行業務の一環として運行データの転送を実行することができる。更に、運行業務の終了を自動的に識別できるので、運行業務の終了を指示する運転手のボタン操作を不要にするために利用できる。
4番目の条件(DC4):車両がアクセスポイント8の通信エリア外に位置している場合に、通信部24が無線回線の接続試行を無駄に繰り返すことを避けることができる。
5番目の条件(DC5):通信エラーの発生を抑制できる。
<条件調整モード>
本発明の実施形態における車載器の条件調整モードの処理を図4に示す。
図1に示したデジタルタコグラフ10は、送信条件テーブルTB1の内容を必要に応じてユーザが変更するための入力を受け付けることができる。すなわち、CPU11が図4に示した条件調整モードの処理を実行することにより、送信条件テーブルTB1の内容を更新できる。これにより、例えば各企業における実際の運用環境の違いや各乗務員の行動パターンの違いなどを考慮してシステムを最適化することが可能になる。図4の処理の内容について以下に説明する。
例えば、ユーザが特定のボタン22aを5秒間押し続けるような特別な操作を実施した場合に、CPU11はこれをS31、S32で検出し、調整モード開始指示とみなしてS33に進む。
CPU11は、更にユーザのボタン操作を監視することにより、送信開始条件の組合せ変更指示の有無をS33で識別する。送信開始条件の組合せ変更指示ありの場合は、S34に進み、CPU11はユーザの入力操作に従い、送信条件テーブルTB1上の送信開始条件の組合せの内容を変更し、変更後のデータを送信条件テーブルTB1に保存する。
これにより、送信条件テーブルTB1上のデータDC1〜DC5の各条件の有効/無効の切替や、データDC1〜DC5の5つの条件の論理積(AND)又は論理和(OR)の組み合わせをユーザが変更することができる。
またCPU11は、更にユーザのボタン操作を監視することにより、エンジンオフ時間長(T秒)の調整指示の有無をS35で識別する。エンジンオフ時間長の調整指示ありの場合はS36に進み、CPU11はユーザの入力操作に従い、送信条件テーブルTB1上のデータDC2の条件に関連するエンジンオフ時間長を変更し、変更後のデータを送信条件テーブルTB1に保存する。
またCPU11は、更にユーザのボタン操作を監視することにより、RSSI閾値の変更指示の有無をS37で識別する。RSSI閾値の変更指示ありの場合はS38に進み、CPU11はユーザの入力操作に従い、送信条件テーブルTB1上のデータDC5の条件に関連するRSSIの閾値データの内容を変更し、変更後のデータを送信条件テーブルTB1に保存する。
またCPU11は、更にユーザのボタン操作を監視することにより、調整モード終了の指示か否かをS39で識別し、終了指示であれば図4の処理を終了して通常の動作モードに戻る。
<デジタルタコグラフ10の利点>
上述のデジタルタコグラフ10は、当日の運行業務が終了して車両が入庫した際に、運転手が特別なボタン操作等を行わなくても、メモリカード65等に記録された運行データを無線LANのアクセスポイント8を利用して事務所PC30に転送することができる。しかも、送信条件テーブルTB1の内容に従って通信制御部11aが適切な送信開始タイミングで送信を開始するので、送信の失敗を減らすことができる。例えば、車両のイグニッションがオフであっても、この車両が再び動き出す可能性が高い状況では送信を開始しないので、データ転送が途中で停止するのを避けることができる。
また、CPU11は送信条件テーブルTB1の内容を変更するためのユーザの入力操作を受け付けて図4に示した動作を実行するので、送信開始の条件を必要に応じてユーザ毎に変更することができる。すなわち、例えば各企業における実際の運用環境の違いや各乗務員の行動パターンの違いなどを考慮してシステムを最適化することが可能になる。
なお、上述の実施形態では車載器がデジタルタコグラフ10の場合を想定しているが、デジタルタコグラフ10以外の車載器、例えばドライブレコーダに本発明を適用することも可能である。また、デジタルタコグラフとドライブレコーダとを一体化した車載器に本発明を適用してもよい。
ここで、上述した本発明の実施形態に係る車載器の特徴をそれぞれ以下[1]〜[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 車両上で前記車両の運行に関連する運行データを自動的に収集して所定の記録媒体に記録し保持する運行データ取得部(記録部17)と、
前記車両上の装置が前記車両外の無線アクセスポイントとの間で通信するための無線通信機能を有する通信部(24)と、
所定の送信開始条件を満たしたときに、前記運行データ取得部が保持している運行データを前記通信部の無線通信を利用して所定の宛先に送信開始する通信制御部(11a)と、
を備え、
前記通信制御部は、前記送信開始条件として、少なくとも前記車両のイグニッションがオフであり、且つ、イグニッションがオフになってから一定時間が経過したことを検知する(S13〜S15)、
ことを特徴とする車載器(デジタルタコグラフ10)。
[2] 前記通信制御部は、前記送信開始条件として、少なくとも前記運行データ取得部が前記記録媒体に対して運行データを記録中であることを検知する(S16)、
ことを特徴とする上記[1]に記載の車載器。
[3] 前記通信制御部は、前記送信開始条件として、少なくとも前記通信部が所定の無線アクセスポイントと接続中であること(S16)、及び/又は受信信号強度が所定以上であること(S17)を検知する、
ことを特徴とする上記[1]又は[2]に記載の車載器。
[4] 前記通信制御部は、前記送信開始条件の切替又は変更に関するユーザ入力の受付を許容する(S34,S36,S38)、
ことを特徴とする上記[1]乃至[3]のいずれかに記載の車載器。
5 運行管理システム
8 アクセスポイント
10 デジタルタコグラフ
11、31 CPU
11a 通信制御部
12A 速度I/F
12B エンジン回転I/F
13 外部入力I/F
14 センサ入力I/F
15 GPS受信部
15a GPSアンテナ
16 カメラI/F
17 記録部
18 カードI/F
19 音声I/F
20、42 スピーカ
21 RTC
22 SW入力部
22a ボタン
23 車載カメラ
24、32 通信部
25 電源部
26A 不揮発メモリ
26B 揮発メモリ
27 表示部
28 Gセンサ
29 アナログ入力I/F
30 事務所PC
33 表示部
34 記憶部
35 カードI/F
36 操作部
37 出力部
38 音声I/F
41 マイク
48 外部I/F
51 車速センサ
54 外部記憶装置
55 事故地点DB
56 運行データDB
57 ハザードマップDB
65 メモリカード
70 ネットワーク
81 車両
82 入口ゲート
83 事務所建物
PR1 処理
TB1 送信条件テーブル

Claims (3)

  1. 車両上で前記車両の運行に関連する運行データを自動的に収集して所定の記録媒体に記録し保持する運行データ取得部と、
    前記車両上の装置が前記車両外の無線アクセスポイントとの間で通信するための無線通信機能を有する通信部と、
    所定の送信開始条件を満たしたときに、前記運行データ取得部が保持している運行データを前記通信部の無線通信を利用して所定の宛先に送信開始する通信制御部と、
    を備え、
    前記通信制御部は、前記送信開始条件として、記車両のイグニッションがオフであること前記イグニッションがオフになってから一定時間が経過したこと、前記運行データ取得部が前記記録媒体に対して運行データを記録中であること、及び、前記通信部が所定の無線アクセスポイントと接続中であること、を検知することを含み、前記送信開始条件として、前記運行データの送信開始に関するユーザからの操作を検知することを含まない、
    ことを特徴とする車載器。
  2. 前記通信制御部は、前記送信開始条件として、信信号強度が所定以上であることを検知することを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の車載器。
  3. 前記通信制御部は、前記送信開始条件の切替又は変更に関するユーザ入力の受付を許容する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載器。
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