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JP6946064B2 - 護岸構築方法 - Google Patents
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Description

本発明は、護岸構築方法に関する。
沿岸部に埋め立て地や防波堤等を造成する場合、対象区域の海底地盤上に護岸を構築することが行われる。この護岸は、対象区域を囲うように配置された複数の護岸構造物(ケーソン、L型ブロック等)によって構成される。このような護岸構造物は、例えば陸上の造船ドック、フローティングドック等の製作施設で建造され、建造後に進水させて浮上させ、船舶により曳航することで設置区域まで運搬される。
一方、上記手法においては、護岸構造物の建造及び運搬に要する設備等が大掛かりとなる。このため、海上に建造設備を構築して護岸構造物を建造することにより、護岸構造物の建造及び運搬に要する設備上の負担を軽減する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−214418号公報
上記の特許文献1のような手法では、海上に護岸構造物の建造設備を構築する必要があるため、設備上の負担がそれほど軽減されない。また、建造設備を構築する期間及び解体する期間等が必要となるため、工数や工期が掛かってしまう。このため、護岸構造物を短期間で低コストかつ効率的に構築することが求められる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、短期間で低コストかつ効率的に護岸を構築することが可能な護岸構築方法を提供することを目的とする。
本発明に係る護岸構築方法は、海底地盤上に1つ以上の函状の護岸構造物を配置して護岸を構築する護岸構築方法であって、陸上において、底面から途中の高さまで打設材料を打設して、前記護岸構造物の第1部分を水に浮上可能な形状に建造する第1部分建造工程と、前記護岸構造物の残りの部分である第2部分の外形に沿った型枠部材を、前記第1部分の上部に設置する型枠部材設置工程と、前記第1部分及び前記型枠部材を含む建造物を水に浮かせた状態とし、前記護岸構造物が配置される対象区域に前記建造物を運搬する運搬工程と、前記型枠部材の内部に前記打設材料を打設し、前記第1部分の上部に前記第2部分を建造する第2部分建造工程とを含む。
本発明によれば、陸上においては第1部分及び第2部分の型枠部材を形成するだけであるため、護岸構造物全体を陸上で建造する場合に比べて、陸上における製造期間を短縮することができる。このため、所定期間における製造数を向上させることができる。また、第1部分及び第2部分の型枠部材を建造した状態で水に浮かせて運搬するため、水に浮上させる際、水面下に沈む部分の深さを浅くすることができる。型枠部材を輸送後に現地で組立てる均合がある。このため、運搬時の負担を低減することができ、また、大型の護岸構造物を建造する場合であっても効率的に運搬することができる。さらに、第1部分及び第2部分の型枠部材が形成された状態で第2部分の打設材料を打設するため、水上において効率的に第2部分の建造を行うことができる。また、第1部分と第2部分とで上下分割方式であるため、第1部分が軽くなり、進水及び浮上の際に一般的な重機を用いることができるため、低コスト化を図ることができる。これにより、短期間で低コストかつ効率的に護岸を構築することが可能となる。なお、打設材料としては、例えばコンクリート等が挙げられる。
また、少なくとも1つの前記護岸構造物は、鋼材と前記打設材料とを構成材料に含むハイブリッドケーソンであってもよい。
本発明によれば、ハイブリッドケーソンを用いた護岸を短期間で効率的に構築することができる。
また、前記第1部分建造工程は、前記鋼材を前記第1部分から上方に上端まで突出した状態としてもよい。
本発明によれば、第1部分建造工程において鋼材を上端まで建造しておくことにより、第2部分建造工程における負担を低減させることができる。
また、前記第1部分建造工程は、前記鋼材のうち前記第1部分から上方に突出する部分を、前記第2部分の外形に沿った位置に配置し、前記型枠部材設置工程は、前記鋼材との間で前記第2部分の外形に沿った型枠部材を配置してもよい。
本発明によれば、鋼材の一部を型枠として用いることにより、第2部分建造工程において効率的に打設材料を打設することができる。
また、前記第1部分建造工程は、前記鋼材のうち前記第1部分から上方に突出する部分に前記護岸構造物の補助施設を設置してもよい。
本発明によれば、鋼材のうち第1部分から上方に突出する部分に護岸構造物の補助施設を設置しておくことにより、第2部分建造工程における負担を低減させることができる。なお、護岸構造物の補助施設としては、例えば水処理設備等が挙げられる。
また、前記第2部分建造工程は、前記第1部分を水に浮かせた状態で行ってもよい。
本発明によれば、第1部分を水に浮かせた状態で第2部分の打設材料を打設するため、設備上の負担を低減することができる。
また、前記運搬工程に先立ち、前記対象区域の前記海底地盤上にマウンド部を造成する造成工程を更に備え、前記運搬工程は、前記建造物を前記マウンド部に載置し、前記第2部分建造工程は、前記建造物を前記マウンド部に載置した状態で行ってもよい。
本発明によれば、建造物をマウンド部に載置させた状態で打設材料を打設するため、建造物の姿勢を安定させて第2部分を建造することができる。なお、マウンド部は、例えば捨石等を用いて構築することができる。
本発明によれば、短期間で効率的に護岸を構築することが可能な護岸構築方法を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る護岸構築方法の一例を示すフローチャートである。 図2は、本実施形態に係る第1部分建造工程の一例を示す図である。 図3は、本実施形態に係る型枠部材設置工程の一例を示す図である。 図4は、本実施形態に係る運搬工程の一例を示す図である。 図5は、本実施形態に係る第2部分建造工程の一例を示す図である。 図6は、本実施形態に係るマウンド部造成工程及び構造物運搬工程の他の例を示す図である。 図7は、本実施形態に係る第2部分建造工程の他の例を示す図である。 図8は、本実施形態に係る運搬工程の後の状態を示す図である。 図9は、本実施形態に係る第2部分建造工程の他の例を示す図である。 図10は、第2実施形態に係る護岸構築方法の第1部分建造工程の一例を示す図である。 図11は、本実施形態に係る型枠部材設置工程の一例を示す図である。 図12は、本実施形態に係る運搬工程の一例を示す図である。 図13は、本実施形態に係る第2部分建造工程の一例を示す図である。 図14は、本実施形態に係る運搬工程の他の例を示す図である。 図15は、本実施形態に係る第2部分建造工程の他の例を示す図である。
以下、本発明に係る護岸構築方法の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る護岸構築方法の一例を示すフローチャートである。本実施形態に係る護岸構築方法は、海底地盤上に1つ以上の函状の護岸構造物を配置して護岸を構築するものである。図1に示すように、本実施形態に係る護岸構築方法は、第1部分建造工程(S10)と、型枠部材設置工程(S20)と、運搬工程(S30)と、第2部分建造工程(S40)とを含んでいる。
なお、本実施形態において、護岸は、例えば沿岸部に埋め立て地や防波堤等を造成する場合に、対象区域の海底地盤上に構築される。護岸は、例えば対象区域を囲んで、又は対象区域に沿って配置される複数の護岸構造物(ケーソン、L型ブロック等)によって構成される。護岸は、例えば埋め立て地を囲んで配置される場合、埋め立てに用いられる廃棄物や土砂等が海域に流出することを防ぐため、隣り合う護岸構造物同士が目地構造によって閉塞された構成となっている。また、本実施形態では、護岸構造物として、鋼材と打設材料とを構成材料に含むハイブリッドケーソンを例に挙げて説明する。
図2は、第1部分建造工程S10の一例を示す図である。図2に示すように、第1部分建造工程S10は、ハイブリッドケーソンの一部である第1部分10を建造する工程である。第1部分建造工程S10では、まず、ハイブリッドケーソンの構成材料である函状の鋼材30を建造する。鋼材30は、底部30aから上端部30bまでの全体が建造される。
鋼材30を建造した後、ハイブリッドケーソンの構成材料である打設材料14を打設することにより、第1部分10を建造する。この場合、鋼材30が打設材料14の内枠となるため、効率的に第1部分10を建造することができる。第1部分10は、例えば水に浮上可能な形状に建造される。この第1部分10は、打設材料14で構成される部分のうち、底面10aから高さh1までの部分である。この高さh1は、底面10aからハイブリッドケーソンの全体の高さh2までの途中の高さである。高さh1は、第1部分10が水に浮上可能となる高さに設定される。具体的には、高さh1は、第1部分10を水に浮上させた場合の水面高さhwよりも高い位置に設定される。これにより、第1部分10のうち水面高さhwから底面10aまでの深さ(吃水)に制約を受けることなく、後述の運搬工程S20を行うことができる。
第1部分建造工程S10は、第1部分10の底部11を建造する工程と、第1部分10の側部を建造する工程とを含む。底部11は、台状に形成され、対象領域の海底地盤上に配置される部分である。側部12は、平面視において矩形環状に形成される。第1部分建造工程では、第1部分10のうち側部12に囲まれる部分に空洞部13が形成される。空洞部13が形成されることにより、第1部分10は、水に浮上可能な構成となる。また、第1部分建造工程S10において、第1部分10を建造することにより、第1部分10の上端部10bから鋼材30が上方に突出した状態となる。なお、鋼材30のうち第1部分10から上方に突出する突出部分31は、後述する第2部分20を建造する際、第2部分20の外形に反った位置、つまり第2部分20の内枠となる位置に配置される。
図3は、型枠部材設置工程S20の一例を示す図である。なお、図3には、第1部分10及び鋼材30を上方から矢印A方向に見た場合の図を併せて示している。図3に示すように、型枠部材設置工程S20は、第1部分10の上部に型枠部材40を設置する。型枠部材40は、ハイブリッドケーソンの残りの部分である第2部分20(図5参照)の外形に沿って設置する。型枠部材40としては、例えば鋼板等が用いられる。本実施形態において、型枠部材40は、第2部分20の外枠となる位置に配置される。なお、上述したように、第2部分20の内枠となる位置には、鋼材30が配置される。このため、鋼材30と型枠部材40との間には、平面視(矢印A方向視)において矩形環状の空間部50が形成される。なお、本実施形態において、型枠部材40は、後述の運搬工程S30及び第2部分建造工程S40において第1部分10、鋼材30及び型枠部材40からなる建造物70を水に浮上させる場合、空間部50に水が浸入しないように設置する。
図4は、運搬工程S30の一例を示す図である。図4に示すように、運搬工程S30は、建造物70を水(例えば、海水)Wに浮かせた状態として、ハイブリッドケーソンが設置される対象区域にこの建造物70を運搬する。運搬工程S30では、例えば運搬船60等により建造物70を運搬する。
建造物70は、海水Wに浮いた状態において、第1部分10の上端部10bが水面Waよりも上方に配置される。また、建造物70は、空洞部13が鋼材30によって囲まれた構成であり、遮水性が確保される。加えて、建造物70は、空間部50に型枠部材40が設置されている。
また、運搬工程S30では、ハイブリッドケーソン全体を運搬するのではなく、建造物70を運搬すればよいため、運搬船60を小型化できる等、運搬に要する負担を低減することができる。
図5は、第2部分建造工程S40の一例を示す図である。図5に示すように、第2部分建造工程S40では、建造物70を対象区域Pに配置した後、海水Wに浮かせた状態で、型枠部材40の内部に打設材料14を打設する。具体的には、型枠部材40と鋼材30との間に形成される空間部50に打設材料14を打設する。第2部分建造工程S40は、建造物70を海水Wに浮かせた状態で行うため、平面視における空間部50の周方向に均等に打設材料14を打設してもよい。これにより、建造物70の浮上姿勢を安定させつつ、空間部50に打設材料14を打設可能となる。なお、建造物70は、例えば海底地盤BT上にシンカーを配置し、当該シンカーにワイヤー等で連結された構成であってもよい。これにより、建造物70が風又は潮流等により対象区域Pから流されて移動することを防ぐことができる。打設材料14を打設する際、例えば桟橋等を形成して打設材料14の供給部を支持させてもよいし、コンクリートミキサー船等の船舶から打設材料14を供給してもよい。打設材料14を打設することにより、建造物70の重量が大きくなっていく。これにより、建造物70の吃水が増大し、第1部分10の底面10aが海底地盤BTに接地する。その後、第1部分10が海底地盤BTに支持された状態で、打設材料14が空間部50に供給される。この場合、例えば、型枠部材40を水密型枠とはせずに打設材料14を常に気中で充填させることができる。
空間部50に打設材料14を打設した後、打設材料14が固化することにより、第2部分20が建造される。これにより、ハイブリッドケーソン100が構築されると共にハイブリッドケーソン100が対象区域に設置される。第2部分20が建造された後、型枠部材40を第1部分10及び第2部分20から取り外す。なお、型枠部材40を残置させる事ができる。この場合、型枠部材40がハイブリッドケーソン100の一部として残留することになる。
以上のように、本実施形態に係る護岸構築方法は、ハイブリッドケーソン100の全体を陸上で建造する場合に比べて、陸上における製造期間を短縮することができる。このため、所定期間における製造効率を向上させる(製造数増大)ことができる。また、第1部分10を建造した状態で水に浮かせて運搬するため、第1部分10を水に浮上させる際、水面下に沈む部分の深さを浅くすることができる。このため、運搬時の負担を低減することができ、また、大型のハイブリッドケーソン100を建造する場合であっても効率的に運搬することができる。さらに、第1部分10及び型枠部材40が形成された状態で第2部分20の打設材料14を打設するため、水上において効率的に第2部分20の建造を行うことができる。これにより、短期間で効率的に護岸を構築することが可能となる。
本実施形態に係る護岸構築方法においては、ハイブリッドケーソンが鋼材30と打設材料14とを構成材料に含むハイブリッドケーソンであり、このようなハイブリッドケーソンを用いた護岸を短期間で効率的に構築することができる。
本実施形態に係る護岸構築方法において、第1部分建造工程S10は、鋼材30を第1部分10から上方に上端部30bまで突出した状態とするため、第2部分建造工程S40において鋼材30を建造しなくても済み、第2部分建造工程S40における負担を低減させることができる。
本実施形態に係る護岸構築方法において、第1部分建造工程S10では鋼材30のうち突出部分31を第2部分20の外形に沿った位置に配置し、型枠部材設置工程S20では鋼材30との間で第2部分20の外形に沿った型枠部材40を配置するため、鋼材30の一部を型枠部材として用いることができる。これにより、第2部分建造工程S40において、効率的に打設材料14を打設することができる。
本実施形態に係る護岸構築方法において、第2部分建造工程S40では、建造物70を海水Wに浮かせた状態で第2部分20の打設材料14を打設するため、建造物70を支持する設備等を別途設置する必要が無い。これにより、設備上の負担を低減することができる。
なお、本実施形態では、第2部分建造工程S40において、建造物70を海水Wに浮かせた状態で第2部分20の打設材料14を打設する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。図6は、造成工程及び運搬工程S30の他の例を示す図である。図7は、第2部分建造工程S40の他の例を示す図である。
例えば、図6に示すように、運搬工程S30に先立ち、対象区域Pの近傍の比較的水深の浅い海底地盤BT上に、マウンド部MDを造成する造成工程を行ってもよい。造成工程では、例えば捨石、砕石等を用いてマウンド部MDを形成する。マウンド部MDを形成した後、運搬工程S30において建造物70をマウンド部MDの上方に配置する。そして、第1部分10の空洞部13に海水W等を注入することにより、建造物70を沈ませてマウンド部MD上に載置する。その後、図7に示すように、建造物70をマウンド部MDに載置した状態で第2部分建造工程S40を行ってもよい。これにより、建造物70をマウンド部MDに載置させた状態で打設材料14を打設するため、建造物70の姿勢を安定させて第2部分20を建造することができる。
また、本実施形態では、函状の護岸構造物を例に挙げて説明したが、これに限定されない。図8は、運搬工程S30の後の状態を示す図である。図9は、第2部分建造工程S40の他の例を示す図である。例えば、図8及び図9に示すように、護岸構造物がL型ブロックであってもよい。
図8に示すように、第1部分15は、底部16の水平方向の端部に側部17が配置されている。鋼材35は、底部16及び側部17に亘って配置され、側部17の上端部17bから上方に突出する突出部分36を有する。型枠部材45は、第2部分25(図9参照)の外形に沿って設置する。鋼材35と型枠部材45との間には、平面視(矢印B方向視)において矩形環状の空間部55が形成される。
そして、図9に示すように、第2部分建造工程S40において、型枠部材45と鋼材35との間に形成される空間部55に打設材料14を打設する。これにより、建造物75が海水Wに沈み、第1部分15の底面15aが海底地盤BTに接地する。空間部55に打設材料14を打設した後、打設材料14が固化することにより、第2部分25が建造される。これにより、L型ブロック100Aが構築されると共にL型ブロック100Aが対象区域に配置される。よって、護岸構造物がL型ブロック100Aであっても、短期間で効率的に護岸を構築することが可能となる。
また、本実施形態では、第1部分建造工程S10において、鋼材30の突出部分31に護岸構造物の水処理設備などの補助施設を予め設置してもよい。これにより、第2部分建造工程S40において打設材料14を打設する場合に、補助施設を設置する際の負担を低減させることができる。
<第2実施形態>
続いて、第2実施形態を説明する。上記第1実施形態では、護岸構造物としてハイブリッドケーソンを例に挙げて説明したが、第2実施形態では、護岸構造物としてRCケーソンを例に挙げて説明する。図10は、第2実施形態に係る護岸構築方法の第1部分建造工程S110の一例を示す図である。
図10に示すように、第1部分建造工程S110は、RCケーソンの一部である第1部分110を建造する工程である。第1部分建造工程S110では、RCケーソンの構成材料である打設材料114を打設することにより、第1部分110を建造する。第1部分110は、例えば水に浮上可能な形状に建造される。この第1部分110は、打設材料114で構成される部分のうち、底面110aから高さh3までの部分である。この高さh3は、底面110aからRCケーソンの全体の高さまでの途中の高さである。高さh3は、第1部分110が水に浮上可能となる高さに設定される。具体的には、高さh3は、第1部分110を水に浮上させた場合の水面高さ(吃水)hwよりも高い位置に設定される。
第1部分建造工程S110は、第1部分110の底部111を建造する工程と、第1部分110の側部112を建造する工程とを含む。第1部分建造工程S110では、第1部分110のうち側部112に囲まれる部分に空洞部113が形成される。空洞部113が形成されることにより、第1部分110は、水に浮上可能な構成となる。
図11は、型枠部材設置工程S120の一例を示す図である。なお、図11には、第1部分110を上方から矢印C方向に見た場合の図を併せて示している。図11に示すように、型枠部材設置工程S120は、第1部分110の上部に内側型枠部材130及び外側型枠部材140を設置する。内側型枠部材130及び外側型枠部材140は、RCケーソンの残りの部分である第2部分120(図13参照)の外形に沿って設置する。内側型枠部材130及び外側型枠部材140としては、例えば鋼板等が用いられる。本実施形態において、内側型枠部材130は、後述の第2部分120の内枠となる位置に配置される。また、外側型枠部材140は、第2部分120の外枠となる位置に配置される。内側型枠部材130と外側型枠部材140との間には、平面視(矢印C方向視)において矩形環状の空間部150が形成される。なお、本実施形態において、内側型枠部材130及び外側型枠部材140は、後述の運搬工程S130及び第2部分建造工程S140において第1部分110、内側型枠部材130及び外側型枠部材140からなる建造物170を水に浮上させる場合、空間部150に水が浸入しないように設置する。
図12は、運搬工程S130の一例を示す図である。図12に示すように、運搬工程S130は、建造物170を水(例えば、海水)Wに浮かせた状態として、RCケーソンが配置される対象区域にこの建造物170を運搬する。運搬工程S130では、例えば運搬船160等により建造物170を運搬する。建造物170は、海水Wに浮いた状態において、第1部分110の上端部110bが水面Waよりも上方に配置される。このため、第1部分110の空洞部113に海水Wが進入することなく、安定して建造物170を運搬することができる。
図13は、第2部分建造工程S140の一例を示す図である。図13に示すように、第2部分建造工程S140では、建造物170を対象区域Pに配置した後、海水Wに浮かせた状態で、空間部150に打設材料114を打設する。第2部分建造工程S140は、建造物170を海水Wに浮かせた状態で行うため、平面視における空間部150の周方向に均等に打設材料114を打設してもよい。これにより、建造物170の浮上姿勢を安定させつつ、空間部150に打設材料114を打設可能となる。なお、建造物170は、第1実施形態と同様、例えば海底地盤BT上にシンカーを配置し、当該シンカーにワイヤー等で連結された構成であってもよい。これにより、建造物170が風又は潮流等により対象区域Pから流されて移動することを防ぐことができる。また、打設材料114を打設する際、例えば桟橋等を形成して打設材料114の供給部を支持させてもよいし、コンクリートミキサー船等の船舶から打設材料114を供給してもよい。打設材料114を打設することにより、建造物170の重量が大きくなっていく。これにより、建造物170が海水Wに沈み、第1部分110の底面110aが海底地盤BTに接地する。その後、第1部分110が海底地盤BTに支持された状態で、打設材料114が空間部150に供給される。なお、空間部150に水が浸入しないように外側型枠部材140が設置されているため、打設材料114を段階的に打設して固化させる等の複数工程を行う必要が無く、一工程で空間部150に打設材料114を打設することができる。
空間部150に打設材料114を打設した後、打設材料114が固化することにより、第2部分120が建造される。これにより、RCケーソン200が構築されると共にRCケーソン200が対象区域に配置される。第2部分120が建造された後、内側型枠部材130及び外側型枠部材140を第1部分110及び第2部分120から取り外す。なお、内側型枠部材130及び外側型枠部材140の取り外し作業は、行わなくてもよい。この場合、内側型枠部材130及び外側型枠部材140がRCケーソン200の一部として残留することになる。
以上のように、本実施形態に係る護岸構築方法は、護岸構造物としてRCケーソン200を用いる場合であっても、全体を陸上で建造する場合に比べて、陸上における製造期間を短縮することができる。このため、所定期間における製造効率を向上させることができる(製造数増大)。また、第1部分110を建造した状態で水に浮かせて運搬するため、第1部分110を水に浮上させる際、水面下に沈む部分の深さを浅くすることができる。このため、運搬時の負担を低減することができ、また、大型のRCケーソン200を建造する場合であっても効率的に運搬することができる。さらに、第1部分110及び外側型枠部材140が形成された状態で第2部分120の打設材料114を打設するため、水上において効率的に第2部分120の建造を行うことができる。これにより、短期間で効率的に護岸を構築することが可能となる。
なお、上記した第2実施形態では、型枠部材設置工程S120において、第1部分110に内側型枠部材130及び外側型枠部材140を配置する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。図14は、運搬工程の他の状態を示す図である。図15は、第2部分建造工程の他の例を示す図である。
例えば、図14に示すように、型枠部材設置工程において、内側型枠部材130に替えて、鋼材130Aを配置してもよい。この場合、鋼材130Aは、第2部分120を建造する際、第2部分120の外形に反った位置、つまり第2部分120の内枠となる位置に配置される。鋼材130Aと外側型枠部材140との間には、平面視において矩形環状の空間部150が形成される。その後、図14に示すように、第1部分110、鋼材130A及び外側型枠部材140を有する建造物170Aを運搬する。
そして、図15に示すように、第2部分建造工程S40において、鋼材130Aと外側型枠部材140の間に形成される空間部150に打設材料114を打設する。これにより、建造物170Aが海水Wに沈み、第1部分110の底面110aが海底地盤BTに接地する。空間部150に打設材料114を打設した後、打設材料114が固化することにより、第2部分120が建造される。これにより、RCケーソン200Aが構築されると共にRCケーソン200Aが対象区域に配置される。よって、内側型枠部材130に替えて鋼材130Aが配置される場合であっても、短期間で効率的に護岸を構築することが可能となる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
10,15,110 第1部分
10a,15a,110a 底面
10b,17b,30b,110b 上端部
11,16,30a,111 底部
12,17,112 側部
13,113 空洞部
14,114 打設材料
20,25,120 第2部分
30,35,130A 鋼材
31,36 突出部分
40,45 型枠部材
50,55,150 空間部
60,160 運搬船
70,75,170,170A 建造物
100 ハイブリッドケーソン
100A L型ブロック
200,200A RCケーソン
130 内側型枠部材
140 外側型枠部材
P 対象区域
S10,S110 第1部分建造工程
S20,S120,S120A 型枠部材設置工程
S30,S130 運搬工程
S40,S140 第2部分建造工程
W 水,海水
MD マウンド部
h1,h2,h3 高さ
Wa 水面

Claims (7)

  1. 海底地盤上に1つ以上の函状の護岸構造物を配置して護岸を構築する護岸構築方法であって、
    陸上において、底面から途中の高さまで打設材料を打設して、前記護岸構造物の第1部分を水に浮上可能な形状に建造する第1部分建造工程と、
    前記護岸構造物の残りの部分である第2部分の外形に沿った型枠部材を、前記第1部分の上部に設置する型枠部材設置工程と、
    前記第1部分及び前記型枠部材を含む建造物を水に浮かせた状態とし、前記護岸構造物が配置される対象区域に前記建造物を運搬する運搬工程と、
    前記型枠部材の内部に前記打設材料を打設し、前記第1部分の上部に前記第2部分を建造する第2部分建造工程と
    を含む護岸構築方法。
  2. 少なくとも1つの前記護岸構造物は、鋼材と前記打設材料とを構成材料に含むハイブリッドケーソンである
    請求項1に記載の護岸構築方法。
  3. 前記第1部分建造工程は、前記鋼材を前記第1部分から上方に上端まで突出した状態とする
    請求項2に記載の護岸構築方法。
  4. 前記第1部分建造工程は、前記鋼材のうち前記第1部分から上方に突出する部分を、前記第2部分の外形に沿った位置に配置し、
    前記型枠部材設置工程は、前記鋼材との間で前記第2部分の外形に沿った型枠部材を配置する
    請求項3に記載の護岸構築方法。
  5. 前記第1部分建造工程は、前記鋼材のうち前記第1部分から上方に突出する部分に前記護岸構造物の補助施設を設置する
    請求項3又は請求項4に記載の護岸構築方法。
  6. 前記第2部分建造工程は、前記建造物を水に浮かせた状態で行う
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の護岸構築方法。
  7. 前記運搬工程に先立ち、前記対象区域の前記海底地盤上にマウンド部を造成する造成工程を更に備え、
    前記運搬工程は、前記建造物を前記マウンド部に載置し、
    前記第2部分建造工程は、前記建造物を前記マウンド部に載置した状態で行う
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の護岸構築方法。
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