JP6954964B2 - エピジェネティックドメインの安定性の全般的な損失を通して癌を検出する方法およびその組成物 - Google Patents
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Description
本発明は、概して、メチローム解析、より具体的にはゲノムのエピジェネティックドメインの安定性の全般的な損失を通して癌を検出するための方法に関する。
エピジェネティックスは、細胞分裂および分化中の染色体DNAの非配列情報の研究である。エピジェネティックスの分子基盤は複雑であり、特定の遺伝子の活性化または不活性化の修飾を伴う。加えて、DNAに関連するクロマチンタンパク質は、活性化されるか、または発現停止され得る。エピジェネティック変化は、細胞が分裂するときに保存される。ほとんどのエピジェネティック変化は1個体生物の寿命の過程内でのみ生じるが、一部のエピジェネティック変化は1つの世代から次の世代に受け継がれる。
[本発明1001]
(a)対象からのサンプルにおける抗プロファイルを特定すること
を含む、対象における癌を診断する方法であって、
前記特定することが、
(i)非癌性生体サンプルからの複数のゲノム核酸配列、および前記対象からの試験サンプルにおける対応する複数のゲノム核酸配列のメチル化状態を決定することと、
(ii)前記試験サンプルのメチル化状態における、前記非癌性サンプルの前記メチル化状態からの偏差を検出することと、
(iii)前記非癌性サンプルと比較して、前記試験サンプルにおけるメチル化の分散の増加を検出することと、
(iv)少なくとも25個の核酸が解析される統計解析を行うことによって、メチル化分散スコアを決定し、それによって前記対象における癌を診断することと
を含む、方法。
[本発明1002]
前記複数の核酸配列が、表6、表7、表16、または表17に記載されるものから選択される、本発明1001の方法。
[本発明1003]
前記複数の核酸配列が、表6に記載される低メチル化ゲノムブロックからなる群より選択される低メチル化ゲノムブロックである、本発明1001の方法。
[本発明1004]
前記複数の核酸配列が、表7に記載される小差次的メチル化領域(sDMR)である、本発明1001の方法。
[本発明1005]
前記sDMRが、前記非癌性生体サンプルにおける対応する領域のメチル化と比較して、sDMRのCpGアイランドにおけるメチル化の増加、およびCpGアイランドから最大約2kbの距離[隣接するショアを定義する]の核酸配列におけるメチル化の減少を含むメチル化境界の損失である、本発明1004の方法。
[本発明1006]
前記sDMRが、前記非癌性生体サンプルにおける対応する領域と比較して、類似するメチル化レベルを含むメチル化境界の移動である、本発明1004の方法。
[本発明1007]
前記sDMRが、前記非癌性生体サンプルにおける対応する領域と比較して、メチル化レベルの増加を含む、本発明1004の方法。
[本発明1008]
メチル化分散スコアの決定が、主成分分析、統計F検定、またはそれらの組み合わせを行うことを含む、本発明1001の方法。
[本発明1009]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約50個の核酸配列を含む、本発明1002の方法。
[本発明1010]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約100個の核酸配列を含む、本発明1002の方法。
[本発明1011]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約1000個の核酸配列を含む、本発明1002の方法。
[本発明1012]
前記複数の核酸配列が、表16または表17に記載される差次的メチル化領域(DMR)からなる群より選択される、本発明1002の方法。
[本発明1013]
前記複数の核酸配列が、遺伝子のプロモータ領域の外側および/またはCpGアイランドの外側に位置する、本発明1001の方法。
[本発明1014]
前記メチル化状態が、高メチル化または高メチル化である、本発明1001の方法。
[本発明1015]
前記非癌性生体サンプルにおける前記対応する複数の核酸配列と比較して、前記複数の核酸配列のうちの1つ以上においてメチル化境界の移動または損失を検出することをさらに含む、本発明1002の方法。
[本発明1016]
前記癌が、結腸直腸癌、食道癌、胃癌、白血病/リンパ腫、肺癌、前立腺癌、子宮癌、乳癌、皮膚癌、内分泌癌、泌尿器癌、肝臓癌、甲状腺癌、腎臓癌、膵臓癌、他の胃腸癌、卵巣癌、子宮頸癌、頭部癌、頸部癌、および腺腫からなる群より選択される、本発明1001の方法。
[本発明1017]
前記メチル化状態の決定が、核酸増幅、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、メチル化特異的PCR、亜硫酸水素塩ピロシーケンス、1本鎖高次構造多型(SSCP)分析、限定解析、およびマイクロアレイ技術からなる群より選択される1つ以上の技術によって行われる、本発明1001の方法。
[本発明1018]
図16A、図16B、表14、または表15に記載される1つ以上の遺伝子の発現を検出することをさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1019]
前記1つ以上の遺伝子が、非癌性であることが分かっているサンプルからの1つ以上の対応する遺伝子の発現と比較して、過剰発現している、本発明1018の方法。
[本発明1020]
前記1つ以上の遺伝子が、非癌性であることが分かっているサンプルからの1つ以上の対応する遺伝子の発現と比較して、差次的発現している、本発明1018の方法。
[本発明1021]
メチル化抗プロファイルを特定するために、対象からのサンプルのゲノムDNAの複数の核酸配列のメチル化解析を行うことを含む、対象における癌または癌のリスクを検出するための方法であって、
前記メチル化抗プロファイルの特定が、
(a)前記ゲノムの前記複数の核酸配列のメチル化状態における、正常なサンプルのゲノムの対応する複数の核酸配列のメチル化状態からの偏差を検出すること、
(b)非癌性サンプルと比較して、前記サンプルにおけるメチル化の分散の増加を検出すること、および
(c)少なくとも25個の核酸が解析される統計解析を行うことによって、メチル化分散スコアを決定し、それによって前記対象における癌をまたは癌のリスクを検出すること
を含む、方法。
[本発明1022]
前記複数の核酸配列が、表6、表7、表16、または表17に記載されるものから選択される、本発明1021の方法。
[本発明1023]
前記複数の核酸配列が、表6に記載される低メチル化ゲノムブロックからなる群より選択される低メチル化ゲノムブロックである、本発明1021の方法。
[本発明1024]
前記複数の核酸配列が、表7に記載される小差次的メチル化領域(sDMR)である、本発明1021の方法。
[本発明1025]
前記sDMRが、前記非癌性生体サンプルにおける対応する領域のメチル化と比較して、sDMRのCpGアイランドにおけるメチル化の増加、およびCpGアイランドから最大約2kbの距離[隣接するショアを定義する]の核酸配列におけるメチル化の減少を含むメチル化境界の損失である、本発明1024の方法。
[本発明1026]
前記sDMRが、前記非癌性生体サンプルにおける対応する領域と比較して、類似するメチル化レベルを含むメチル化境界の移動である、本発明1024の方法。
[本発明1027]
前記sDMRが、前記非癌性生体サンプルにおける対応する領域と比較して、メチル化レベルの増加を含む、本発明1024の方法。
[本発明1028]
メチル化分散スコアの決定が、主成分分析、統計F検定、またはそれらの組み合わせを行うことを含む、本発明1021の方法。
[本発明1029]
前記複数の核酸配列が、少なくとも50個の核酸配列を含む、本発明1022の方法。
[本発明1030]
前記複数の核酸配列が、少なくとも100個の核酸配列を含む、本発明1022の方法。
[本発明1031]
前記複数の核酸配列が、少なくとも1000個の核酸配列を含む、本発明1022の方法。
[本発明1032]
前記複数の核酸配列が、表16または表17に記載される差次的メチル化領域(DMR)からなる群より選択される、本発明1022の方法。
[本発明1033]
前記複数の核酸配列が、遺伝子のプロモータ領域の外側およびCpGアイランドの外側に位置する、本発明1021の方法。
[本発明1034]
前記メチル化状態が、高メチル化または低メチル化である、本発明1021の方法。
[本発明1035]
前記非癌性生体サンプルにおける前記対応する複数の核酸配列と比較して、前記複数の核酸配列のうちの1つ以上においてメチル化境界の移動または損失を検出することをさらに含む、本発明1022の方法。
[本発明1036]
前記癌が、結腸直腸癌、食道癌、胃癌、白血病/リンパ腫、肺癌、前立腺癌、子宮癌、乳癌、皮膚癌、内分泌癌、泌尿器癌、肝臓癌、甲状腺癌、腎臓癌、膵臓癌、他の胃腸癌、卵巣癌、子宮頸癌、頭部癌、頸部癌、および腺腫からなる群より選択される、本発明1021の方法。
[本発明1037]
前記メチル化状態の決定が、核酸増幅、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、メチル化特異的PCR、亜硫酸水素塩ピロシーケンス、1本鎖高次構造多型(SSCP)分析、限定解析、およびマイクロアレイ技術からなる群より選択される1つ以上の技術によって行われる、本発明1021の方法。
[本発明1038]
図16A、図16B、表14、または表15に記載される1つ以上の遺伝子の発現を検出することをさらに含む、本発明1021の方法。
[本発明1039]
前記1つ以上の遺伝子が、非癌性であることが分かっているサンプルからの1つ以上の対応する遺伝子の発現と比較して、過剰発現している、本発明1038の方法。
[本発明1040]
前記1つ以上の遺伝子が、非癌性であることが分かっているサンプルからの1つ以上の対応する遺伝子の発現と比較して、差次的発現している、本発明1038の方法。
[本発明1041]
対象における癌の予後を提供する方法であって、
(a)癌と診断された、または癌の治療を受けている対象からのサンプルにおいて、複数の核酸配列のメチル化状態を検出すること、
(b)(a)のメチル化状態を使用して、メチル化抗プロファイルを特定することであって、
(i)(a)のメチル化状態における、非癌性であることが分かっているサンプル由来のゲノムの対応する複数の核酸配列のメチル化状態からの偏差を検出することと、
(ii)非癌性サンプルと比較して、前記サンプルにおけるメチル化の分散の増加を検出することと、
(iii)少なくとも25個の核酸が解析される統計解析を行うことによって、メチル化分散スコアを決定することと
を含む、前記特定すること、および
(c)(b)の抗プロファイルを予後と相関させ、それによって前記対象における癌の予後を提供すること
を含む、方法。
[本発明1042]
前記複数の核酸配列が、表6、表7、表16、または表17に記載されるものから選択される、本発明1041の方法。
[本発明1043]
メチル化分散スコアの決定が、主成分分析、統計F検定、またはそれらの組み合わせを行うことを含む、本発明1041の方法。
[本発明1044]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約50個の核酸配列を含む、本発明1042の方法。
[本発明1045]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約100個の核酸配列を含む、本発明1042の方法。
[本発明1046]
前記メチル化状態が、高メチル化または低メチル化である、本発明1041の方法。
[本発明1047]
前記非癌性生体サンプルにおける前記対応する複数の核酸配列と比較して、前記複数の核酸配列のうちの1つ以上においてメチル化境界の移動または損失を検出することをさらに含む、本発明1042の方法。
[本発明1048]
前記癌が、結腸直腸癌、食道癌、胃癌、白血病/リンパ腫、肺癌、前立腺癌、子宮癌、乳癌、皮膚癌、内分泌癌、泌尿器癌、肝臓癌、甲状腺癌、腎臓癌(ウィルムス)、膵臓癌、他の胃腸癌、卵巣癌、子宮頸癌、頭部癌、頸部癌、および腺腫からなる群より選択される、本発明1041の方法。
[本発明1049]
前記メチル化状態の決定が、核酸増幅、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、メチル化特異的PCR、亜硫酸水素塩ピロシーケンス、1本鎖高次構造多型(SSCP)分析、限定解析、およびマイクロアレイ技術からなる群より選択される1つ以上の技術によって行われる、本発明1041の方法。
[本発明1050]
図16A、図16B、表14、または表15に記載される1つ以上の遺伝子の発現を検出することをさらに含む、本発明1041の方法。
[本発明1051]
特定された前記抗プロファイルに基づき、化学療法レジメンに対する臨床応答を予測することをさらに含む、本発明1041の方法。
[本発明1052]
前記臨床応答が、腫瘍退縮の可能性の増加であるか、全体的な生存率を増加させるか、または無病生存率の増加である、本発明1050の方法。
[本発明1053]
表17に記載される癌特異的差次的メチル化領域(cDMR)からなる群より選択される核酸配列と選択的にハイブリダイズする複数の核酸配列。
[本発明1054]
それぞれの核酸配列の長さが、約10〜55塩基対である、本発明1053の複数の核酸配列。
[本発明1055]
それぞれの核酸配列の長さが、約25〜35塩基対である、本発明1053の複数の核酸配列。
[本発明1056]
それぞれの核酸配列の長さが、約35〜45塩基対である、本発明1053の複数の核酸配列。
[本発明1057]
それぞれの核酸配列の長さが、約45〜55塩基対である、本発明1053の複数の核酸配列。
[本発明1058]
本発明1053の複数の配列を含む、マイクロアレイ。
[本発明1059]
細胞から単離されたゲノムDNAのメチル化解析を行う方法であって、
本発明1053のマイクロアレイを使用して前記細胞から単離された、標識されかつ消化されたゲノムDNAのサンプルに対して相対的メチル化に関する包括的な高処理アレイ(CHARM)解析を行い、それによってメチル化解析を行うことを含む、方法。
[本発明1060]
前記複数の核酸配列のメチル化データを解析するために、主成分分析を行うことをさらに含む、本発明1059の方法。
[本発明1061]
(a)表6、表7、または表16に記載されるものから選択される複数のゲノム核酸配列のメチル化状態を決定すること、および
(b)前記メチル化状態における、非癌性であることが分かっているサンプル由来のゲノムの対応する複数の核酸配列のメチル化状態からの偏差を検出することにより、前記メチル化状態を使用して、癌を示すメチル化抗プロファイルを特定すること
をさらに含む、本発明1059の方法。
[本発明1062]
(a)本発明1061の抗プロファイルを解析すること、および
(b)(a)の解析に基づき治療レジメンを決定し、それによって前記対象の治療レジメンを決定すること
を含む、対象の治療レジメンを決定する方法。
[本発明1063]
前記抗プロファイルを前記対象の既知の抗プロファイルと比較することをさらに含む、本発明1062の方法。
[本発明1064]
(i)非癌性生体サンプルからの複数のゲノム核酸配列、および対象からの試験サンプルにおける対応する複数のゲノム核酸配列のメチル化状態を決定すること、ならびに
(ii)前記試験サンプルの前記メチル化状態における、前記非癌性サンプルの前記メチル化状態からの偏差を検出すること
を含む、対象における癌を診断する方法であって、
前記メチル化状態の前記偏差が、前記非癌性生体サンプルからの前記対応する複数の核酸配列と比較して、前記試験サンプルの前記複数の核酸配列のうちの1つ以上においてメチル化境界の移動または損失を含み、それによって前記対象における癌を診断する、方法。
[本発明1065]
前記複数の核酸配列が、表6、表7、表16、または表17に記載されるものから選択される、本発明1064の方法。
[本発明1066]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約10個の核酸配列を含む、本発明1064の方法。
[本発明1067]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約25個の核酸配列を含む、本発明1064の方法。
[本発明1068]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約50個の核酸配列を含む、本発明1064の方法。
[本発明1069]
(a)癌と診断された、または癌の治療を受けている対象からのサンプルにおいて、複数の核酸配列のメチル化状態を検出すること、
(b)非癌性であることが分かっているサンプル由来のゲノムの対応する複数の核酸配列と比較して、(a)のメチル化状態の偏差を検出することであって、
前記メチル化状態の前記偏差が、非癌性であることが分かっている前記サンプルからの前記対応する複数の核酸配列と比較して、癌と診断された、または癌の治療を受けている前記対象からの前記サンプルにおいて、前記複数の核酸配列のメチル化境界の移動または損失を含む、前記検出すること、および
(c)(b)の偏差を予後と相関させ、それによって前記対象における癌の予後を提供すること
を含む、対象における癌の予後を提供する方法。
[本発明1070]
前記複数の核酸配列が、表6、表7、表16、または表17に記載されるものから選択される、本発明1069の方法。
[本発明1071]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約10個の核酸配列を含む、本発明1069の方法。
[本発明1072]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約25個の核酸配列を含む、本発明1069の方法。
[本発明1073]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約50個の核酸配列を含む、本発明1069の方法。
[本発明1074]
(i)非癌性生体サンプルからの複数のゲノム核酸配列、および対象からの試験サンプルにおける対応する複数のゲノム核酸配列のメチル化状態を決定すること、ならびに
(ii)前記試験サンプルの前記メチル化状態における、前記非癌性サンプルの前記メチル化状態からの偏差を検出すること
を含む、対象における癌を診断する方法であって、
前記メチル化状態の前記偏差が、非癌性生体サンプルからの前記対応する複数の核酸配列と比較して、前記試験サンプルの前記複数の核酸配列において低メチル化の増加を含み、かつ前記複数の核酸配列が、表6[ゲノムブロック配列]に記載されるものから選択され、それによって前記対象における癌を診断する、方法。
[本発明1075]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約10個の核酸配列を含む、本発明1074の方法。
[本発明1076]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約25個の核酸配列を含む、本発明1074の方法。
[本発明1077]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約50個の核酸配列を含む、本発明1074の方法。
[本発明1078]
(a)癌と診断された、または癌の治療を受けている対象からのサンプルにおいて、複数の核酸配列のメチル化状態を検出すること、
(b)非癌性であることが分かっているサンプルからのゲノムの対応する複数の核酸配列と比較して、(a)のメチル化状態の偏差を検出することであって、
前記メチル化状態の前記偏差が、非癌性であることが分かっている前記サンプルからの前記対応する複数の核酸配列と比較して、前記対象からの前記サンプルにおいて、前記複数の核酸配列の低メチル化の増加を含み、かつ前記複数の核酸配列が、表6[ゲノムブロック配列]に記載されるものから選択される、前記検出すること、および
(c)(b)の偏差を予後と相関させ、それによって前記対象における癌の予後を提供すること
を含む、対象における癌の予後を提供する方法。
[本発明1079]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約10個の核酸配列を含む、本発明1078の方法。
[本発明1080]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約25個の核酸配列を含む、本発明1078の方法。
[本発明1081]
前記複数の核酸配列が、少なくとも約50個の核酸配列を含む、本発明1078の方法。
本発明は、エピジェネティックドメインの安定性の全般的な損失が様々な癌の種類にわたる特性であると決定された発見に基づく。癌エピジェネティックスに対する異なった、より一般的なアプローチは、本明細書において、一部、ショアと呼ばれるアイランド付近の低シトシン密度CpG領域の結腸癌における頻繁なメチル化変化についての近年の観察、ならびにこれらの癌特異的差次的メチル化領域(cDMR)が正常な脾臓、肝臓、および脳の間でDNAメチル化変動または組織特異的DMR(tDMR)を示す同じ領域に大部分が対応するという観察に基づき論じられる4。さらに、これらの同じcDMRは、誘発された多能性幹(iPS)細胞の幹細胞リプログラミング中に差次的にメチル化された領域の間で高度に濃縮される5。よって、それらは正常な組織分化に関与するが、少なくとも1つの癌の種類(結腸)において異常なメチル化を示すため、全く同じ部位は全般的cDMRであり得ると判断された。
癌の種類にわたるエピジェネティックドメインの安定性の全般的な損失
以下の実験プロトコルおよび材料が利用された。
特注のビーズアレイは、イルミナ(Illumina)プロトコル7を使用して良好な設計プローブを設計することができる、Irizarryら4において特定された151の最も統計的に有意なcDMRに基づき作製された。IRBにより承認された同意放棄のもと、低温で保存された新しく凍結されたサンプルをCooperative Human Tissue Network(NCI,Bethesda,MD)、National Wilms Tumor Study tissue bank(Edmonton,Alberta,Canada)、およびJohns Hopkins Hospitalから得た。病理学者が全サンプルの分類を個別にかつ盲検的に認証した。サンプルはDNAの精製に使用され、得られたDNAは亜硫酸水素塩処理され、特注のGoldenGateアッセイが行われた。未加工強度データは、分位標準化28を使用して処理され、Leekら29により説明される手順に従いバッチ効果を除外した。分散における相違は標準的なF検定を使用して試験された。
メチル化および非メチル化DNAを表すCy5およびCy3チャネルからの未加工強度データは別個に分位標準化2され、メチル化レベルは両方のチャネルからの強度の合計に対するCy5強度の比として計算された。アレイの品質を管理するために、2つのチャネルからの中央log強度の平均が小さい(<7)、または全体的なメチル化シグナルの中央絶対偏差が小さい(<1.9)アレイはデータセットから除かれた。メチル化変動の相違がF検定を使用して測定され、試験された。平均メチル化レベルの相違は、t検定を使用して測定され、試験された。有意性は0.01と見なされる。
Illumina’s HumanMethylation27K(商標)アレイ(Gene Expression Omnibus受入番号GSE17648)を使用してアッセイされた22の一致する結腸の正常/腫瘍サンプルのメチル化レベルの公的に利用可能なデータセットをダウンロードした。メチル化測定値はさらに処理することなく使用された。メチル化変動の相違は、F検定を使用して測定され、試験された。平均メチル化レベルの相違は、t検定を使用して測定され、試験された。有意性は0.01と見なされる。
亜硫酸水素塩配列決定ライブラリは、Bormann Chungら30により前に説明されるアプローチを使用して調製されたが、いくつかの修正を伴うため全プロトコルをここで詳細に提供する。Covaris E2音波処理器を使用して、5ugのゲノムDNAをせん断した。亜硫酸水素塩変換の効率を監視するために、40ngのAlul消化された非メチル化A DNAをそれぞれのサンプルに添加した。次いで、1×末端部研磨緩衝液(End Polish Buffer)、dATP、dGTP、およびdTTP(dCTPを除く)各400nM、40Uの末端部研磨酵素(End Polishing Enzyme)1(Life Tech)、および80Uの末端部研磨酵素(End Polishing Enzyme)2(Life Tech)を使用して、サンプルのDNAの末端部を修復した。次いで、Bormann Chungら3により詳述されるアダプター配列は、IXT4リガーゼ緩衝液、4.5uMのメチル保護PIアダプター、4.5uMのP2アダプター、および50UのT4リガーゼを使用して、サンプル上に連結された。16℃で1時間、IX Exo−Klenow緩衝液、0.5mMのdNTP含有メチルdCTPおよび20単位のExo−Klenow−Fragment(Ambion)中で、ニックトランスレーションを行った。次いで、追加の変性剤としてホルムアミドを使用して、得られた生成物の500ngのアリコートを亜硫酸水素塩変換した4。24uLのホルムアミドを等容量のDNAに添加し、95℃で5分間インキュベートした。その後、100uLのZymo Gold亜硫酸水素塩変換試薬(Zymo)を添加し、混合物を50℃で8時間インキュベートした。次いで、サンプルを脱スルホン化し、EZ−DNA Zymo Methylation−Goldプロトコルに従い、スピンカラムを用いて精製した。5uLの亜硫酸水素塩変換ライブラリをIX PCR緩衝液、0.2mMのdNTP、標準SOLiD(商標)断片ライブラリプライマー各1mM、5UのTaq(Denville)、および0.25UのPfu Turbo Taq(Stratagene)中で増幅した。DNAは8サイクルのPCRを受け、得られた生成物はAMpure(商標)SPRIビーズ(Beckman Genomics)を用いて精製された。次いで、ライブラリをSOLiD(商標)3+プラットホーム上で配列決定し、50塩基対の読み取り値を得た。対応する結腸癌および正常な粘膜サンプルが隣接したフローセルにおいて同時に配列決定された。
SOLiD(商標)読み取り値用の特注のアライメントツールが亜硫酸水素塩処理されたDNAから開発された。SOLiD(商標)3Plus機器からの読み取り値と連動するように、前に説明されるCpG31におけるメチル化されたシトシンの方向にも、それに対してもバイアスされないが、読み取り値はゲノムの離れたシード(spaced−seed)インデックスの補助によりアライメントされる。アライナは、非メチル化されたC(Tになる)がゲノムにおいてCへのアライメントを受けるときにバイアスを導入することができるが、メチル化されたC(Cに留まる)はアライメントを受けないことに留意する。例えば全てのCpGがアライメント前に参照においてTpGに変換される場合、反対のバイアスも生じ得る。他のプロジェクトは、読み取り値においてさらにCをTに変換することにより、部分的にこれに対処している。しかし、このアプローチは、Cをコードするヌクレオチド位置をアライメント前に正確に決定できないSOLiD(商標)によって生成された色空間(colorspace)読み取り値に適用できない。ここで使用されるアライナはそれぞれの読み取り値をそのままにしておくが、CpGにおいてC対Cの部分アライメントもT対Cの部分アライメントも受けない。
平滑化アプローチは、隣り合うCpGのメチル化状態がメチル化測定の精度を大幅に向上するように高度に相関される34という事実を利用した、局所尤度推定33に基づき開発された。ブロックに関するものと小DMRに関するものの2つの関連するアプローチが開発された。
DMR内および2つの隣接する領域(800bp以内)の腫瘍および正常なサンプルのメチル化プロファイルに基づき、小DMRをカテゴリーに分類した。これらの結果に基づき、データ調査から分かったDMRをメチル化境界の損失、メチル化境界の移動、および新規低メチル化と称される3つの種類に分類することができる(図7)。図7は小DMRでのエピジェネティック安定性の損失を示す。メチル化の推定値は正常なサンプルおよび癌サンプルに関するゲノム位置に対してプロットされる。小DMR位置は網掛けされる。灰色の棒は、ブロック、CpGアイランド、および遺伝子エクソンの位置を示す。下の軸線に沿ったチェックマークはCpGの位置を示す。(a)メチル化境界の外向きへの移動(正常−網掛け領域において上の線、癌−網掛け領域において下の線)、(b)メチル化境界の内向きへの移動(癌−網掛け領域において上の線、正常−網掛け領域において下の線)、(c)メチル化境界の損失(癌−網掛け領域において上の線、正常−網掛け領域において下の線)、および(d)新規低メチル化DMR(正常−網掛け領域において上の線、癌−網掛け領域において下の線)の例が描かれる。
反復領域はUCSC repeatMaskerトラック11に基づき特定された。反復および/またはブロックに基づき、ゲノムは、両方が反復およびブロックの領域、反復だがブロックではない領域、反復ではないがブロックである領域、および反復でもブロックでもない領域に分けられた。メチル化レベルは4つの異なる領域における全てのCpGの高周波平滑化されたメチル化レベルの平均として計算された。密度推定値は同じ分布から計算された。
異なるゲノムドメイン(ブロックおよびLOCKのような)のそれぞれの組に関して、2つのゲノムドメインの内側および外側(内側ブロックおよび内側LOCK、内側ブロックおよび外側LOCKなどのような)のCpGの数を含む2×2の表を作成する。オッズ比およびp値はフィッシャーの正確確率検定を使用して計算された。
コピー数の推定値は、アライメント後に得られる塩基当りの被覆率に基づいた。開発されたフィルタは特にメチル化測定のために適用されなかった(亜硫酸水素塩アライメントの項に記載)。本明細書において考慮される被覆率はCpGに特有ではなく、全てのゲノム位置が被覆率の値を割り当てられることに留意する。次いで、それぞれのサンプルに関して、非重複10,000bp枠における平均被覆率を計算し、cov(T)およびcov(N)で表されるそれぞれの腫瘍−正常組に関する2つの被覆率ベクターを得る。それぞれの腫瘍−正常組に関して、補正されたlog比:log2(CN)=log2(cov(T))−log2(cov(N))+cが定義された。ここで、cはそれぞれの配列決定作業における異なる収率を考慮するための補正係数であり、cは正常なサンプルの総配列決定収率を腫瘍サンプルの総収率で割ったlogとして定義される。コピー数log比は円形バイナリセグメンテーション(circular binary segmentation)(CBS)12を使用して分けられた。説明の目的のため、染色体20に対するコピー数log比および関連するセグメンテーションが示される(図8a)。
前に記載される方法32を使用して、亜硫酸水素塩変換されたgDNAを捕捉するために亜硫酸水素塩Padlockプローブ(BSPP)を使用した。配列決定ライブラリは捕捉したDNAから生成され、Illumina(商標)GA II機器上で配列決定され、7930万の読み取り値を生成した。全ゲノム亜硫酸水素塩読み取り値と同じ方法を使用したが、色空間の代わりにヌクレオチド空間で機能するように適応させて、捕捉読み取り値をアライメントした。
一次ヒト肺動脈線維芽細胞(HPF)はScienCell Research Laboratories (San Diego,CA)から購入した。細胞培養は、ScienCellにより推奨される培地およびプロトコルを用いて行われた。二次継代の一次細胞はH3K9Me2 LOCK解析に使用された。ChIP−on−chip実験およびマイクロアレイデータ解析は前述12のように行われた。
発現データは遺伝子発現バーコード(rafalab.jhsph.edu/barcode)から得た。この情報源は、発現した、または発現しなかったと遺伝子を呼ぶことができるようにデータを意図的に標準化するために、公共の保管所からの全発現データを組み合わせる。この情報源から、2つの独立した結腸癌データセット(GSE867135およびGSE418336’37)を使用した。超可変遺伝子を定義するために、元のlog発現から計算された腫瘍および正常なサンプルにおいて全サンプルの分散を使用するF検定が行われた。遺伝子は、2.54(p=0.01)を上回る遺伝子発現バーコード標準化値を有する場合、発現すると定義された。線維芽細胞解析に関しては、データセット(GSE789038、GSE1141839、GSE1191940)をダウンロードした。これらのデータセットからのこれらの発現値も、遺伝子発現バーコードを用いて標準化された。標準化された値は、それぞれのサンプルにおいて遺伝子が発現したか、しなかったかを判断するために使用された。
注釈はhgl9に基づきUCSCゲノムブラウザから得た。データトラックがhgl8またはhgl7に関してのみ利用可能である場合は、ヒトゲノムのビルド間でマッピングするためにUCSC liftOverツールを使用した。具体的には、repeatMaskerトラック、RefSeq mRNAトラック、およびUCSC公知の遺伝子トラックが使用された。
癌の種類にわたる定義的特徴としてのDNAメチル化における確率的変動
Irizarryら4からの151の結腸cDMRを解析する、CHARM(相対的メチル化に関する包括的な高処理アレイ)6と称される従来のタイリングアレイに基づくアプローチに対してDNAの精度を増加することが望ましかった。特注のヌクレオチド特異的ビーズアレイ(方法を参照)は、前にDNAメチル化の6%以内の定量的である7と示された、Illumina GoldenGate(商標)プラットホームの種類に対して設計された。得られた384のプローブは、1領域につき1〜7のプローブを有する139の領域を網羅した。腫瘍の種類にわたるDNAメチル化の変化の普遍性を試験するために、それらの122の癌のうちの111に対して一致する正常組織と共に、結腸(10)、肺(24)、乳房(27)、甲状腺(36)、および腎臓(ウィルムス)(25)からの癌、ならびに30の結腸前悪性腺腫、および追加の18の正常な結腸ならびに9の正常な乳房サンプルを含む290のサンプルを研究した。サンプリングから生じる遺伝的不均一性のリスクを最小にするために、病理組織検査によって検証された小片(0.5cm×0.2cm)からの複数のクローンDNAを精製した。
上述のメチル化の確率は癌の一般的な性質のように思え、試験した5つ全ての癌の種類において、アイランドおよび非アイランドの領域の両方のcDMRに影響を及ぼす。癌におけるこのDNAメチル化パターンの一体性の明らかな共通の損失をさらに検証し、アレイに基づく方法によって前に検査されなかった低CpG存在度領域を解析するために、ABI SOLiD(商標)プラットホームを用いて、3つの結腸直腸癌およびこれら3人の患者からの一致する正常な結腸粘膜に対してショットガン亜硫酸水素塩ゲノム配列決定を行った。10%ほどのメチル化の相違を検出するのに十分な精度を有するメチル化推定値が望ましかった。隣り合うCpGからの情報を統合し、3つの生体複写物からのデータを組み合わせた局所尤度アプローチが使用されたため、4×被覆率は最大でも3%の標準誤差(詳細は方法を参照)での所望の精度でメチル化値を推定するのに十分であろうと判断された。したがって、品質管理フィルタ処理(方法を参照)後、亜硫酸水素塩変換読み取り値をアライメントした後のそれぞれのCpGに関して約5×被覆率を提供した、それぞれのサンプルに関する12.5〜13.5のギガベースのデータを得た(表4)。統計処理後、0.97、0.96、および0.96の3つの正常なサンプルに関するメチル化推定値間のペアワイズ相関関係を得、配列決定被覆率の妥当性を確認した。マッピングおよび統計アルゴリズムの詳細は方法の項で得られる。
次いで、ブロックより小さい領域(≦5kb)における一貫したDNAメチル化の変化を検出するために統計アルゴリズム(方法を参照)が開発された。一組の癌−正常のみが利用可能な場合、正常なサンプルにおける全対象の可変性を示す領域はそうでなければDMRと容易に混同されるため、このアルゴリズムの基準は生体複写物の解析であった(図5)。これらの小領域におけるメチル化測定値は、前のCHARMに基づくマイクロアレイ解析4におけるメチル化測定値と良好な一致を呈した(図12)。
それぞれの結腸サンプルにおいて特注のアレイを介して測定されたメチル化値の多次元尺度を行うことにより、正常なサンプルは、癌サンプルにおいて測定された分散されたメチル化値とは対照的に、密接にクラスタ化したことが観察された(図13(a))。これは、前述の癌で見られたメチル化の可変性における観察された増加と一致する。30の結腸腺腫も特注のアレイ上でメチル化に関して解析され、腺腫がサンプル内の可変性および正常なサンプルのクラスタまでの距離の両方において中間であることが分かった(図13(a))。
全てのゲノムメチル化解析は、特に転写開始部位で、遺伝子発現とメチル化との間の逆相関を示してきた14。小DMRにおけるメチル化と遺伝子発現との間の関係を研究するために、公的なマイクロアレイ遺伝子発現データを癌および正常な結腸サンプル(方法の項を参照)から得、配列決定データからの結果と比較した。発現マイクロアレイにおいて示されるそれぞれの遺伝子は最も近いDMRにマッピングされた。遺伝子およびDMRは、DMRが遺伝子の転写開始部位から2kb以内であった場合に関連すると考えられ、6,869の遺伝子がこの方法でDMRにマッピングされた。DNAメチル化と遺伝子発現との間の予測された逆相関が観察された(r=−0.27、p<2×10−16、図14)。
特注のビーズアレイにより分かった癌におけるDNAメチル化の可変性の増加を考えて図6(a)〜(e))、ブロックにおけるメチル化パターンが検査され、癌における可変性の増加も分かった。具体的には、癌および正常におけるブロック内の全対象のメチル化の可変性のレベルが比較され、上述のIllumina特注ビーズアレイにより分かった結果との顕著な類似性が分かった(図15と比較して図6(a)〜(e))。
上述のように、観察された低メチル化ブロックは、実質的に、Listerら11によって線維芽細胞系において前に報告されたPMDと重複した。したがって、ブロックとPMDとの間で重複しなかったゲノム領域は、それらの間の潜在的な機能的相違を特定するために検査された。それらは、1)低メチル化ブロック内にあるがPMDにない領域(B+P−)、および2)PMD内にあるが低メチル化ブロックにない対応領域(B−P+)の2つの組に分類された。それらの領域内の遺伝子の発現を検査するために、線維芽細胞サンプルからの公的なマイクロアレイ遺伝子発現データを得た(方法の項を参照)。予測通り、線維芽細胞PMDの遺伝子は線維芽細胞サンプルにおいて比較的発現停止され、遺伝子のうちの79%は、PMDの外側の49%と比較して、全てのサンプルにおいて、PMD内で発現停止された、p<2×10−16)。さらに、線維芽細胞サンプルにおいて発現停止され、結腸において一貫して発現した遺伝子はB−P+領域において濃縮され(3.2のオッズ比、p<2×10−16)、一方、結腸において一貫して発現停止され、線維芽細胞サンプルにおいて一貫して発現した遺伝子はB+P−領域において濃縮された(2.8のオッズ比、p=0.0004)。次いで、B+P−およびB−P+遺伝子は、上述の50の超可変遺伝子に重点を置いて、癌における発現の可変性に関して検査された。これらの遺伝子はB+P−領域において顕著に濃縮されたが(p=0.00013)、B−P+領域において濃縮を示さなかった。これらの結果は、結腸癌における超可変遺伝子発現が低メチル化ブロックにおけるそれらの存在に具体的に関係することを示唆する。
要約すると、結腸癌のcDMRは、一般に成人期の一般的な固形腫瘍である肺癌、乳癌、甲状腺癌、および結腸癌に関与し、幼児期の最も一般的な固形腫瘍であるウィルムス腫瘍に関与し、正常組織においてメチル化レベルの密接なクラスタ化、および癌において著しい確率的変動を伴うことが示された。癌のスクリーニングに関するDNAメチル化を利用する現在の試みは癌特異的プロファイルの特定に重点を置いているが18、ここに示されるデータはエピジェネティックの可変性自体が癌に特徴的であり得ることを示唆する。さらなる試みは、狭義の正常なプロファイルから離れ、むしろ具体的な狭義の癌プロファイルを特定するように、癌のエピゲノムを定義することに向けられてもよい。
以下は、本明細書の一部を形成する表のリストである。
*本文に記載されるように、境界DMRの損失は、CpGアイランドにおけるメチル化の増加および隣接するショアにおけるメチル化の減少に関連する。ショアよりアイランドにおいてより多くのCpGが存在するため、本明細書において、これらは単一事象として記録され、それらを分類する。
ゲノムドメインの大きさをギガベースで縦列1に、CpGの数を縦列2に示す。縦列3はギガベースでの重複、そして縦列4はCpGの数を示す。縦列5は偶然に予測されたオッズ比に対する観察されたオッズ比を示す。全ての重複は統計的に有意であった(p<2.2×10〜16)。
*次いで、それぞれのアイランドにおける平均メチル化値は、癌および正常なサンプルに関して別個に対象にわたって平均化された。
マイクロアレイ実験に示されるそれぞれの遺伝子は最も近い小DMRにマッピングされ、DMRが遺伝子の転写開始部位から2kbp以内であった場合、遺伝子およびDMRは関連すると考えられ、6,869の遺伝子がマッピングされ、表に示される。小DMRクラスのそれぞれに関して、本文に定義されるように、差次的に発現し(FDR<0.05)、逆相関を有する関連する遺伝子の数が計算された。
結腸癌サンプルを正常なサンプルと比較して差次的に発現する遺伝子は、低メチル化境界の移動に関連するものとその残りとの2つの群に分けられた。表は統計的に有意な濃縮(FDRO.01)を有する5つのカテゴリーを示す。
δMは癌から正常を引く。FDRは、偽発見率である。
縦列は、染色体、開始、終了、δM、fdr、遺伝子、遺伝子に対する関係、TSSまでの距離、CGIに対する関係、CGIまでの距離である。
Claims (8)
- 対象における癌の検出を補助する方法であって、
(i)核酸増幅、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、メチル化特異的PCR、亜硫酸水素塩ピロシーケンス、1本鎖高次構造多型(SSCP)分析、限定解析、およびマイクロアレイ技術からなる群より選択される1つ以上の技術を使用して、前記対象からの試験サンプルにおける複数のゲノム核酸配列のメチル化状態、および対照としての非癌性生体サンプルにおける対応する複数のゲノム核酸配列のメチル化状態を決定することであって、前記メチル化状態を決定することが、メチル化および非メチル化核酸からの未加工強度データを分位標準化すること、および、メチル化状態をメチル化および非メチル化核酸強度の合計に対するメチル化核酸強度の比として計算することを含む、前記決定すること、
(ii)前記試験サンプルにおけるメチル化状態における、前記非癌性サンプルにおけるメチル化状態からの偏差を検出すること、
(iii)前記非癌性サンプルと比較して、前記試験サンプルにおけるメチル化の分散の増加を検出すること、および
(iv)前記複数のゲノム核酸配列について主成分分析、統計F検定、またはそれらの組み合わせによってメチル化分散スコアを決定し、前記メチル化分散スコアの増加が前記対象における癌の検出を示すこと
を含み、
前記複数のゲノム核酸配列が以下に記載された全てのものである、前記方法。
- 対象における癌または癌のリスクの検出を補助するための方法であって、
(a)核酸増幅、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、メチル化特異的PCR、亜硫酸水素塩ピロシーケンス、1本鎖高次構造多型(SSCP)分析、限定解析、およびマイクロアレイ技術からなる群より選択される1つ以上の技術を使用して、前記対象からの試験サンプルにおける複数のゲノム核酸配列のメチル化状態、および対照としての非癌性生体サンプルにおける対応する複数のゲノム核酸配列のメチル化状態を決定することであって、前記メチル化状態を決定することが、メチル化および非メチル化核酸からの未加工強度データを分位標準化すること、および、メチル化状態をメチル化および非メチル化核酸強度の合計に対するメチル化核酸強度の比として計算することを含む、前記決定すること、
(b)前記対象からの試験サンプルにおける前記複数のゲノム核酸配列のメチル化状態における、対照としての非癌性生体サンプルにおける前記対応する複数のゲノム核酸配列のメチル化状態からの偏差を検出すること、
(c)前記非癌性サンプルと比較して、前記試験サンプルにおけるメチル化の分散の増加を検出すること、および
(d)前記複数のゲノム核酸配列について主成分分析、統計F検定、またはそれらの組み合わせによって、メチル化分散スコアを決定し、前記メチル化分散スコアの増加が前記対象における癌または癌のリスクの存在を示すこと
を含み、
前記複数のゲノム核酸配列が以下に記載された全てのものである、前記方法。
- 対象における癌の予後の検出を補助する方法であって、
(a)核酸増幅、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、メチル化特異的PCR、亜硫酸水素塩ピロシーケンス、1本鎖高次構造多型(SSCP)分析、限定解析、およびマイクロアレイ技術からなる群より選択される1つ以上の技術を使用して、癌と診断された、または癌の治療を受けている対象からのサンプルにおいて、複数の核酸配列のメチル化状態を検出することであって、前記メチル化状態を検出することが、メチル化および非メチル化核酸からの未加工強度データを分位標準化すること、および、メチル化状態をメチル化および非メチル化核酸強度の合計に対するメチル化核酸強度の比として計算することを含む、前記検出すること、
(b)(a)のメチル化状態における、対照としての非癌性であることが分かっているサンプル由来のゲノムの対応する複数の核酸配列のメチル化状態からの偏差を検出すること、
(c)前記非癌性サンプルと比較して、前記対象からのサンプルにおけるメチル化の分散の増加を検出すること、
(d)前記複数の核酸配列について主成分分析、統計F検定、またはそれらの組み合わせによって、メチル化分散スコアを決定すること、および
(e)(d)のメチル化分散スコアを予後と相関させ、前記メチル化分散スコアの増加が前記対象における癌の予後が不良であることを示すこと
を含み、
前記複数の核酸配列が以下に記載された全てのものである、前記方法。
- 前記メチル化状態が、高メチル化または低メチル化である、請求項1−3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記非癌性生体サンプルにおける前記対応する複数の核酸配列と比較して、前記複数の核酸配列のうちの1つ以上においてメチル化境界の移動または損失を検出することをさらに含む、請求項1−3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記癌が、結腸直腸癌、食道癌、胃癌、白血病/リンパ腫、肺癌、前立腺癌、子宮癌、乳癌、皮膚癌、内分泌癌、泌尿器癌、肝臓癌、甲状腺癌、腎臓癌、腎臓癌(ウィルムス)、膵臓癌、他の胃腸癌、卵巣癌、子宮頸癌、頭部癌、頸部癌、および腺腫からなる群より選択される、請求項1−3のいずれか一項に記載の方法。
- 特定された前記メチル化分散スコアに基づき、化学療法レジメンに対する臨床応答を予測することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
- 前記臨床応答が、腫瘍退縮の可能性の増加であるか、全体的な生存率を増加させるか、または無病生存率の増加である、請求項7に記載の方法。
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