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JP6963257B2 - コンクリートのレオロジー定数測定方法 - Google Patents
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Description

本発明は、未硬化のフレッシュコンクリートについて、傾斜フロー試験によってレオロジー定数を測定する方法および装置に関するものであり、本発明によって求められる見掛けの降伏値および見掛けの塑性粘度を用いて、コンクリートの現場施工におけるコンクリートの充填性、締固め性、ポンプ圧送性などの施工性を評価することができる。
未硬化のフレッシュコンクリートのワーカビリティーを評価するための試験方法としては、スランプコーンを用いたJIS A 1101のスランプ試験方法が普及している。
一方、高流動コンクリートは流動性が高すぎて従来のスランプ試験では対応できないため、高流動コンクリートについてはJIS A 1150のスランプフロー試験方法が利用されている。
また、スランプフロー試験方法の改良型として、L形フロー試験方法があり、スランプフロー試験方法とともに、高流動コンクリートの試験方法として規格化されている。
なお、フレッシュコンクリートの挙動をビンガム流体の挙動としてモデル化した場合、スランプ値やスランプフロー値は主として降伏値の評価に用いられ、時間的要素を含むスランプフロー試験における500mm到達時間やV漏斗試験が塑性粘度の評価に用いられている。
これに対し、本願の発明者らによる特許文献1では、従来のスランプ試験やスランプフロー試験では的確な評価ができなかった準高流動コンクリートや軟練りのコンクリートのワーカビリティーの評価を適正に行うための方法および装置として、試料の傾斜フローを利用したコンクリートの試験方法および試験装置を開示している。
特許文献1記載の試験方法は、筒状のタンク部と、その下部側面に形成された開口部で連通する傾斜フロー部と、開口部を開閉可能に仕切り傾斜フロー部をタンク部の下部と区画する仕切板とを備えた傾斜フロー試験器を用い、タンク部に上部より未硬化のフレッシュコンクリートの試料を投入して所定の高さまで詰め込んだ後、仕切板を開放することにより、開口部から傾斜フロー部に試料を流下させ、その際の試料の傾斜面での流下速度を測定することにより、試料のワーカビリティーを評価するというものである。
しかし、特許文献1に記載される試験方法および装置の場合、以下の課題があった。
(1) 流動先端速度より、ビンガム流体の流動性をどのように評価するか、特にビンガム流体の性質である降伏値と塑性粘度をどのように評価するかが設定されていない。
(2) 垂直試料ボックス部の垂直応力が加わるため、試料ボックスコーナー部でも流動の乱れが生じる。
これに対して、本願の発明者らは、非特許文献1、2に開示したように、垂直試料ボックス部の代わりに、傾斜流動部と直線的に連続する試料タンク部をゲート板で仕切る構造とした試験装置を用い、異なる複数の傾斜角度で傾斜フロー試験を行い、その試験結果からフレッシュコンクリートのレオロジー定数としての降伏値および塑性粘度に対応する見掛けの降伏値および見掛けの塑性粘度を求め、流動性の評価を行う試験方法を開発した。
また、本願の発明者らによる特許文献2では、試料投入口から投入された測定対象となる流体を溜めて保持するための試料タンク部と、底面が試料タンク部の底面と直線的に連続し傾斜角度が可変な傾斜流動部と、試料タンク部と傾斜流動部を鉛直方向に仕切る開閉可能なゲート板とを備え、ゲート板が試料タンク部と傾斜流動部との境界部の外側に立設した支柱を備えたゲート板支持具に支持された状態で鉛直方向に昇降可能としたレオロジー定数測定装置を用い、以下のようにして流体のレオロジー定数を測定することとした。
すなわち、レオロジー定数として、試料の見掛けのせん断応力τ(Pa)を次式によって求める。
τ=W×h×g×sinθ …(1)
ここに、
W:試料の単位容積質量(kg/m3
h:センサー間を通過するときの試料の平均高さ(m)
g:重力加速度(9.807m/sec2
θ:傾斜角度
次に、3つ以上の異なる傾斜角度について求めた流動先端速度va(m/sec)またはひずみ速度(/sec)と上に求めた見掛けのせん断応力τ(Pa)から得られる回帰直線の流動先端速度vaが0となる切片における見掛けのせん断応力τ(Pa)を見掛けの降伏値τy(Pa)、回帰直線の傾きを見掛けの塑性粘度η(Pa・s/mまたはPa・s)として求める。
ひずみ速度(/sec)は、流動先端速度va(m/sec)を試料の高さ(m)で除して求める。
これら見掛けの降伏値τyおよび見掛けの塑性粘度ηは、他の測定手段で測定された流体の降伏値および塑性粘度と高い相関性を確認しており、流体のレオロジー定数として流体特性の把握に利用することができる。
また、本願の発明者らは、特許文献3においては、複数の傾斜角度について求めた流動先端速度または該流動先端速度を用いて算出したひずみ速度と、見掛けのせん断応力τ(Pa)から得られる回帰直線の流動先端速度が0となる切片における見掛けのせん断応力τ(Pa)を見掛けの降伏値τy(Pa)、回帰直線の傾きを見掛けの塑性粘度η(Pa・s/mまたはPa・s)として求め、測定された見掛けの降伏値τおよび見掛けの塑性粘度ηに基づいて、フレッシュコンクリートの施工性に関する評価を行う発明を記載している。
特許第3963800号公報 特開2016−176890号公報 特開2017−223490号公報
笹倉博行、桝田佳寛、李榮蘭:傾斜フロー試験器によるフレッシュコンクリートの流動性評価に関する実験、日本建築学会技術報告集、第18巻、第36号、pp.11-14、2012年2月 笹倉博行、桝田佳寛、李榮蘭:傾斜フロー試験器によるレオロジー定数に及ぼす調合の影響、日本建築学会技術報告集、第19巻、第42号、pp.387-392、2013年6月
(1) 上述した特許文献1あるいは特許文献2に記載の装置を用いて、見掛けの降伏値および見掛けの塑性粘度を求めるためには、3以上の角度の異なる傾斜フロー試験器を用いて、あるいは傾斜フロー試験器の傾斜流動部を3以上の異なる角度に設定してコンクリートの流動先端速度を計測しなければならず、試験に手間と時間がかかってしまう。
(2) 3以上の異なる傾斜角度で測定するため、多量の試料が必要となる。例えば1回の試験に約9リットルの試料を用いる場合、少なくとも27リットルの試料が必要となる。
(3) 特に、現場試験として実施する場合、上の(1)、(2)は大きな問題となる。
本発明は上述のような課題の解決を図ったものであり、傾斜角度を変更することなく1回の測定で見掛けの降伏値および見掛けの塑性粘度を求めることができ、試験時間および試料の節減が可能な効率的なコンクリートのレオロジー定数測定方法を提供することを目的としたものである。
本発明のコンクリートのレオロジー定数測定方法では、試料投入口から投入された測定対象となる流体を溜めて保持するための試料タンク部と、底面が前記試料タンク部の底面と直線的に連続する傾斜角度が可変である傾斜流動部と、前記試料タンク部と前記傾斜流動部を鉛直方向に仕切る開閉可能なゲート板とを備え、前記ゲート板は前記試料タンク部と傾斜流動部との境界部の外側に立設した支柱を備えたゲート板支持具に支持された状態で鉛直方向に昇降可能とし、前記傾斜流動部を流下して行く試料の流動先端速度を測定する流動先端速度測定器を、前記傾斜流動部の長手方向の3箇所以上の箇所に間隔をおいて設けてなる傾斜フロー試験装置を用いる。
対象となるフレッシュコンクリートの試料を前記傾斜フロー試験装置の前記試料投入口から投入し、前記試料タンク部に所定量の試料を溜めた状態で前記ゲート板を開き、単一の傾斜角度に設定した前記傾斜流動部を流下して行く試料の流動先端速度を3箇所以上の箇所に間隔をおいて設けた前記流動先端速度測定器ごとに測定するとともに、前記各流動先端速度測定器による測定位置を通するときの試料の高さを測定する。
測定値に基づき、前記試料の見掛けのせん断応力τ(Pa)を次式によって、前記各流動先端速度測定器の測定位置ごとに求める。
τ=W×h×g×sinθ …(1)
ここに、
W:試料の単位容積質量(kg/m3
h:流動先端速度測定器の測定位置を通過するときの試料の高さ(m)
g:重力加速度(9.807m/sec2
θ:傾斜角度
前記複数の流動先端速度測定器の測定位置ごとに求めた流動先端速度または該流動先端速度を用いて算出したひずみ速度と、前記見掛けのせん断応力τ(Pa)から得られる回帰直線の流動先端速度が0となる切片における見掛けのせん断応力τ(Pa)を見掛けの降伏値τ(Pa)、回帰直線の傾きを見掛けの塑性粘度η(Pa・s/mまたはPa・s)として求める。
本発明では、特許文献2記載の発明のように、3以上の異なる傾斜角度に設定してコンクリートの流動先端速度を計測する必要がなく、一回の作業で測定を行うことができるため、試験を迅速に行うことができ、また必要な試料の量も節減することができる。
前記傾斜流動部を流下して行く試料の流動先端速度を測定する流動先端速度測定器は、傾斜流動部の長手方向の3箇所以上の箇所に間隔をおいて設けることが望ましい。原理的には2箇所でも可能であるが、2箇所での測定では精度が落ち、4箇所以上とすることもできるが、流動先端速度測定器の数が多いと装置が大型化し、手間もかかるので3箇所が好ましい。
本発明のコンクリートのレオロジー定数測定装置は、試料投入口から投入された測定対象となる流体を溜めて保持するための試料タンク部と、底面が前記試料タンク部の底面と直線的に連続する傾斜流動部と、前記試料タンク部と前記傾斜流動部を鉛直方向に仕切る開閉可能なゲート板とを備え、前記ゲート板は前記試料タンク部と傾斜流動部との境界部の外側に立設した支柱を備えたゲート板支持具に支持された状態で鉛直方向に昇降可能とした傾斜フロー試験装置としてのレオロジー定数測定装置において、前記傾斜流動部を流下して行く試料の流動先端速度を測定する流動先端速度測定器を、前記傾斜流動部の長手方向の3箇所以上の箇所に間隔をおいて設けてあることを特徴とするものである。
本発明の測定装置を用いることで、上述のように3以上の異なる傾斜角度に設定してコンクリートの流動先端速度を計測する必要がなく、一回の作業で測定を行うことができるため、試験を迅速に行うことができ、また必要な試料の量も節減することができる。
なお、傾斜流動部の傾斜角度は必ずしも一定でなければならないということではなく、特許文献2に記載されている装置のように傾斜流動部の傾斜角度を可変な構造としておけば、試料の性質や状態に応じて、傾斜流動部の傾斜角度を試料の測定に適した角度に設定して測定を行うことができる。
本発明の方法および装置によって求められる見掛けの降伏値および見掛けの塑性粘度を用いて、コンクリートの現場施工におけるコンクリートの充填性、締固め性、ポンプ圧送性などの施工性を評価することができる。
施工性の評価に関し、例えば粘性が想定より高く施工が困難と評価される場合にはコンクリートの調合の再選定もしくは修正を行い、粘性が想定より高いが施工が可能と評価される場合には充填または締固め作業の調整を行う。
コンクリートの調合の再選定もしくは修正には、生コン工場における配合の調整の他、生コン工場ごとの特性を考慮した生コン工場の選定も含まれる。
粘性が想定の範囲内であれば、現場に受け入れたコンクリートをそのまま予定の施工方法で打設し、締固め、養生などを行えばよい。
また、施工性に関する他の要素としては、例えばコンクリート圧送性に関する評価が可能である。
粘性が想定より高くポンプ圧送による施工が困難と評価される場合にはコンクリートの調合の再選定もしくは修正を行い、粘性が想定より高いが施工が可能と評価される場合には圧送速度または圧送圧力の調整を行う。場合によっては圧送ポンプをより能力が高いものに交換することも考えられる。
粘性が想定の範囲内であれば、現場に受け入れたコンクリートをそのまま予定の方法でポンプ圧送すればよい。
また、評価される施工性がコンクリートの材料分離または圧送性に関するものとして、粘性が想定より低く、材料分離による品質の低下または材料分離に伴う圧送配管の閉塞が懸念される場合には、必要に応じコンクリートの調合の再選定もしくは修正を行うなどして対処することになる。
本発明では、従来の傾斜フロー試験で3以上の異なる傾斜角度に設定してコンクリートの流動先端速度を計測していたのに対し、傾斜角度を変更することなく、1回の作業で測定を行うことができるため、試験を迅速に行うことができ、また必要な試料の量も節減することができる。
本発明の傾斜フロー試験器の一実施例を示したもので、(a)は側面図、(b)は平面図である。 試料No.N45-170-21について、傾斜フロー試験結果から得られた見掛けのせん断ひずみ速度(1/sec)と、見掛けのせん断応力(P)との関係を示すグラフである。 試料No.N36-170-50について、傾斜フロー試験結果から得られた見掛けのせん断ひずみ速度(1/sec)と、見掛けのせん断応力(Pa)との関係を示すグラフである。 試料No.N45-170-21について、対比例として傾斜流動部を流下して行く試料の流動先端速度と流下する試料の高さを複数の傾斜角度θについて測定して求めた場合の見掛けのせん断ひずみ速度(1/sec)と、見掛けのせん断応力(P)との関係を示すグラフである。 試料No.N36-170-50について、同様に、傾斜流動部を流下して行く試料の流動先端速度と流下する試料の高さを複数の傾斜角度θについて測定して求めた場合の見掛けのせん断ひずみ速度(1/sec)と、見掛けのせん断応力(P)との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施例および効果の検証のために行った試験について説明する。
(1) 試験装置
図1は本発明のコンクリートのレオロジー定数測定装置の実施例を示したもので、傾斜角度をつけて設置した直方体の箱の端部にフレッシュコンクリートを充填した後、ゲートを引き上げてコンクリートを流下させ、傾斜の途中に設置した3箇所の非接触型のセンサーで流動速度を計測する装置である。
具体的には、試料投入口2aから投入された測定対象となるフレッシュコンクリートを溜めて保持するための試料タンク部2と、底面が試料タンク部2の底面と直線的に連続し傾斜角度が可変な傾斜流動部3と、試料タンク部2と傾斜流動部3を鉛直方向に仕切る開閉可能なゲート板6とを備え、ゲート板6は試料タンク部2と傾斜流動部3との境界部の外側に立設した支柱4aを備えたゲート板支持具5に支持された状態で鉛直方向に昇降可能とし、傾斜流動部3を流下して行く試料の流動先端速度を測定する流動先端速度測定器7a、7b、7cを、傾斜流動部3の長手方向の3箇所に間隔をおいて設けたものである。
なお、図中に示した寸法は、試験的に用いた寸法(mm)であり、これに限定されるものではない。
(2) 試験方法
表1に、コンクリートの使用材料を示す。
Figure 0006963257
表2に、コンクリートの調合を示す。
Figure 0006963257
表2において、
試料No.:水セメント比(W/C)−水単位重量(W)−スランプ(SL)またはスランプフロー(SF)の目標値
Fc:設計基準強度
W/C:水セメント比
s/a:細骨材率
SL:スランプ(目標値)
SF:スランプフロー(目標値)
Air:空気量(目標値)
練混ぜ方法
コンクリートは、1バッチ40lを強制2軸ミキサ(容量55l)により90〜120秒間練り混ぜた後、ミキサから排出して試験に供した。なお、水セメント比36%および30%の調合は、5分間静置した後、ミキサから排出した。
測定項目および方法
表3に、フレッシュコンクリート試験の項目および方法を示す。
Figure 0006963257
(3) 試験結果
表4に、フレッシュコンクリート試験の結果を示す。
Figure 0006963257
表4において、
SL:スランプ(実測値)
SF:スランプフロー(実測値)
コンクリートのスランプおよびスランプフローともに、いずれの試料においても目標値の範囲内の値が得られた。また空気量も、いずれも目標値の範囲内であり、良好なフレッシュ状態のコンクリートが試料として採取できたと言える。
表5に、傾斜フロー試験における流動先端速度と流動高さの結果を示す。
Figure 0006963257
(4) 見掛けの降伏値および塑性粘度の算定
傾斜フロー試験におけるフレッシュコンクリートに作用する見掛けのせん断応力τ(Pa)は(1)式で求めて、見掛けのせん断ひずみ速度(1/sec)は流動先端速度(m/sec)を流動高さ(m)で除して求めた。
3箇所の測定位置ごと得られた見掛けのせん断ひずみ速度と見掛けのせん断応力の関係は線形の関係となる。これを直線回帰すると、回帰直線の切片は見掛けのせん断ひずみ速度が0であるため降伏値に相当するものと考えられ、これを見掛けの降伏値(以下、τy と略記)とした。
一方、回帰直線の傾きは見掛けのせん断ひずみ速度に対する見掛けのせん断応力の変化であるため塑性粘度に相当するものと考えられ、これを見掛けの塑性粘度(以下、ηと略記)とした。なお、流動中のすべり摩擦抵抗の影響は小さいため無視している。
τ=W×h×g×sinθ …(1)
ここに、
W:試料の単位容積質量(kg/m3
h:センサー間を通過するときの試料の高さ(m)
g:重力加速度(9.807m/sec2
θ:傾斜角度
(5) 見掛けのせん断ひずみ速度とせん断応力の関係
図2および図3に、傾斜フロー試験結果から得られた流動先端速度を流動高さで除して求めた見掛けのせん断ひずみ速度と、見掛けのせん断応力(P)との関係を示す。また、図中に見掛けのせん断ひずみ速度とせん断応力の直線回帰式および決定係数を示す。
いずれの試料においても、見掛けのせん断ひずみ速度とせん断応力との直線関係は高い相関性を示しており、本発明のレオロジー定数測定方法が実用上十分であることが分かる。
〔対比例〕
以下に、試料No.N45-170-21および試料No.N36-170-50について、特許文献2に記載の方法のように、傾斜流動部を流下して行く試料の流動先端速度と流下する試料の高さを複数の傾斜角度θについて測定して求めた場合を対比例として説明する。
試験に用いたコンクリートの使用材料(表1)、コンクリートの調合(表2の試料No.N45-170-21、試料No.N36-170-50)、練混ぜ方法は本発明の実施例と同じである。
表6に、それぞれの試料について、傾斜角23度、26度、29度、32度で傾斜フロー試験を行い、流動速度測定器2によるV21(第4・第5センサー間の速度)、V22(第5・第6センサー間の速度)と流動高さh2の測定結果を示す。
Figure 0006963257
流動先端速度V21・V22の平均の値を用い、これと流動高さh2から、本発明の実施例と同様に、フレッシュコンクリートに作用する見掛けのせん断応力τ(Pa)を(1)式で求め、見掛けのせん断ひずみ速度(1/sec)は流動先端速度(m/sec)を流動高さ(m)で除して求めた。
図5は試料No.N45-170-21について、見掛けのせん断ひずみ速度(1/sec)と、見掛けのせん断応力(P)との関係を示すグラフである。図6は試料No.N45-170-21について、見掛けのせん断ひずみ速度(1/sec)と、見掛けのせん断応力(P)との関係を示すグラフである。
本発明の実施例における図2、図3と対比例である図4、図5を比較した場合、ほぼ同様の傾向を示しており、変動要素、誤差要素の大きいフレッシュコンクリートのレオロジー定数の測定としては十分実用的であることが確認できた。

Claims (1)

  1. 試料投入口から投入された測定対象となる流体を溜めて保持するための試料タンク部と、底面が前記試料タンク部の底面と直線的に連続する傾斜角度が可変である傾斜流動部と、前記試料タンク部と前記傾斜流動部を鉛直方向に仕切る開閉可能なゲート板とを備え、前記ゲート板は前記試料タンク部と傾斜流動部との境界部の外側に立設した支柱を備えたゲート板支持具に支持された状態で鉛直方向に昇降可能とし、前記傾斜流動部を流下して行く試料の流動先端速度を測定する流動先端速度測定器を、前記傾斜流動部の長手方向の3箇所以上の箇所に間隔をおいて設けてなる傾斜フロー試験装置を用い、対象となるフレッシュコンクリートの試料を前記傾斜フロー試験装置の前記試料投入口から投入し、前記試料タンク部に所定量の試料を溜めた状態で前記ゲート板を開き、単一の傾斜角度に設定した前記傾斜流動部を流下して行く試料の流動先端速度を3箇所以上の箇所に間隔をおいて設けた前記流動先端速度測定器ごとに測定するとともに、前記各流動先端速度測定器による測定位置を通過するときの試料の高さを測定し、前記試料の見掛けのせん断応力τ(Pa)を次式によって、前記各流動先端速度測定器の測定位置ごとに求め、
    τ=W×h×g×sinθ …(1)
    ここに、
    W:試料の単位容積質量(kg/m3
    h:流動先端速度測定器の測定位置を通過するときの試料の高さ(m)
    g:重力加速度(9.807m/sec2
    θ:傾斜角度
    前記複数の流動先端速度測定器の測定位置ごとに求めた流動先端速度または該流動先端速度を用いて算出したひずみ速度と、前記見掛けのせん断応力τ(Pa)から得られる回帰直線の流動先端速度が0となる切片における見掛けのせん断応力τ(Pa)を見掛けの降伏値τy(Pa)、回帰直線の傾きを見掛けの塑性粘度η(Pa・s/mまたはPa・s)として求めることを特徴とするコンクリートのレオロジー定数測定方法。
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