JP6967457B2 - 免疫誘導促進用組成物及びワクチン医薬組成物 - Google Patents
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Description
注射による免疫誘導において一般的に使用されるアジュバントとしては、水酸化アルミニウムやリン酸アルミニウム、塩化アルミニウムのようなアルミニウム塩、MF59やAS03といったスクワレンを含むエマルション等が実用化されており、これら以外にも鞭毛成分や核酸、サイトカイン、カチオンポリマー、ポリペプチド等が広く検討されている。
しかし、注射以外の経路、例えば、経皮投与や経粘膜投与による液性免疫誘導において検討されているアジュバントとしては、水酸化アルミニウムやリン酸アルミニウム、塩化アルミニウムのようなアルミニウム塩、コレラトキシンや大腸菌易熱性毒素のような毒素類等が挙げられるが、実用化には至っていない。さらに、抗原の経皮投与による液性免疫誘導において用い得る有効な免疫賦活化剤はほとんど報告されておらず、また注射と比較して十分な液性免疫誘導効果が得られない場合が多い。
本発明は、免疫誘導のための抗原と、上記免疫誘導促進用組成物とを含むワクチン医薬組成物でもある。
上記ワクチン医薬組成物は、更に、Toll様受容体(TLR)リガンド、環状ジヌクレオチド、及び、ヘルパーペプチドから選択される少なくとも一種の免疫賦活化剤である第二の免疫誘導促進剤を含むことが好ましい。
上記第二の免疫誘導促進剤は、ヘルパーペプチドであることが好ましい。
ヘルパーペプチドはPADREであることが好ましい。
上記ワクチン医薬組成物は、体表面上に投与されることが好ましい。
上記ワクチン医薬組成物は、皮内注射、皮下注射又は筋肉内注射により投与されることが好ましい。
以下、本発明について詳述する。
液性免疫誘導効果を定量的に測定する方法は特に限定されず、様々な方法が開発されているが、例えば、免疫評価用モデル動物を用いた免疫誘導実験及びELISA法(抗原特異的IgG抗体)により測定することができる。液性免疫を測定するためのサンプルとしては、例えば、免疫評価用モデル動物の血液等が挙げられる。
細胞性免疫誘導効果を定量的に測定する方法は特に限定されず、様々な方法が開発されているが、例えば、免疫評価用モデル動物を用いた免疫誘導実験及びELISPOT法(抗原特異的CTL数)により測定することができる。細胞性免疫を測定するためのサンプルとしては、例えば、免疫評価用モデル動物より採取した脾臓細胞等が挙げられる。
本明細書において使用するとき、用語「細胞内イオン濃度作用薬」は、免疫担当細胞のイオンチャネル又はイオンポンプに作用して、共に投与された抗原の細胞性免疫及び/又は液性免疫を誘導する効率を、それなしでの効率と比較して改善しうるあらゆる物質を意味するものであり、細胞性免疫及び/又は液性免疫を促進する作用機構によって限定されないが、本願明細書で特定されたものを意味する。
上記電位依存性ナトリウムチャネル作用薬としては、リドカイン、メピバカイン、ブピバカイン、レボブピバカイン、ロピバカイン、プロカイン、テトラカイン、ベンゾカイン、ジブカイン、プリロカイン、コカイン、メキシレチン、フレカイニド、キニジン、カルバマゼピン、ゾニサミド、ラモトリジン、アンブロキソール、及び、それらの誘導体、並びに、それらの薬理学的に許容される塩等が挙げられる。
上記上皮性ナトリウムチャネル作用薬としては、アミロライド、トリアムテレン、スラミン、及び、それらの誘導体、並びに、それらの薬理学的に許容される塩等が挙げられる。
上記ナトリウムチャネル作用薬は、アミロライド、スラミン、トリアムテレンが好ましい。
上記電位依存性カルシウムチャネル作用薬としては、シルニジピンン、ジコノタイド、ドロネダロン、アムロジピン、フェロジピン、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ラシジピン、ニルバジピン、マニジピン、バルニジピン、ベニジピン、クレビジピン、ベラパミル、ガロパミル、ジルチアゼム、フェンジリン、ベプリジル、ペルヘキシリン、トピラマート、アラニジピン、アゼルニジピン、ダロジピン、エホニジピン、キレニジピン、ミベフラジル、エトスクシミド、バルプロ酸、ゾニサミド、ペンフルリドール、フルナリジン、アラニジピン、エホニジピン、プロピトカイン、ガバペンチン、プレガバリン、ガバペンチンエナカルビル、レルカニジピン、リドフラジン、メタルビタール、フルスピリレン、ベルホスジル、ブロビンカミン、クレンチアゼム、フロルジピン、ロメリジン、バタニジピン、及び、それらの誘導体、並びに、それらの薬理学的に許容される塩等が挙げられる。
上記イオンチャネル内蔵型受容体カルシウムチャネル作用薬としては、トピラマート、カイニン酸、テザンパネル、ペランパネル、ファランペーター、テザンパネル、タランパネル、ゾナンパネル、ベソンプロジル、トラキソプロジル、イフェンプロジル、ケタミン、エスケタミン、エトベミドン、フルピルチン、メマンチン、メタドン、アカンプロサート、デキストロメトルファン、アプチガネル、デルセミン、デキストロルファン、ジゾシルピン、ガベスチネル、レボメタドン、リコスチネル、ラトレピルジン、ネラメキサン、ペウジンフォテル、フェンシクリジン、レマセミド、セルフォテル、チレタミン、及び、それらの誘導体、並びに、それらの薬理学的に許容される塩等が挙げられる。
上記カルシウムチャネル作用薬は、アムロジピン、マニジピンが好ましい。
上記電位依存性カリウムチャネル作用薬としては、ピルジカイニド、ベラパミル、プロパフェノン、ベプリジル、クロフィリウム、フレカイニド、アミオダロン、テジサミル、ドロネダロン、ニフェカラント、リノピルジン、アジミリド、リノピルジン、エゾガビン、トシル酸ブレチリウム、アプリンジン、ドフェチリド、イブチリド、テジサミル、ソタロール、コカイン、アジミリド、クロフィリウム、デキスソタロール、ニフェカラント、セマチリド、テリカラント、テトラエチルアンモニウム、4−アミノピリジン、デンドロトキシン、カプサイシン、ズカプサイシン、マバトレプ、ノニバミド、メントール及びそれらの誘導体、並びに、それらの薬理学的に許容される塩等が挙げられる。
上記カルシウム依存性カリウムチャネル作用薬としては、トピラマート、カイニン酸、テザンパネル、ペランパネル、ファランペーター、テザンパネル、タランパネル、ゾナンパネル、ベソンプロジル、トラキソプロジル、イフェンプロジル、ケタミン、エスケタミン、エトベミドン、フルピルチン、メマンチン、メタドン、アカンプロサート、デキストロメトルファン、アプチガネル、デルセミン、デキストロルファン、ジゾシルピン、ガベスチネル、レボメタドン、リコスチネル、ラトレピルジン、ネラメキサン、ペウジンフォテル、フェンシクリジン、レマセミド、セルフォテル、チレタミン、及び、それらの誘導体、並びに、それらの薬理学的に許容される塩等が挙げられる。
上記内向き整流カリウムチャネル作用薬としては、グリベンクラミド、トルブタミド、ジアゾキシド、ピナシジル、アミオダロン、ドロネダロン、ベプリジル、エジサミル、ニフェカラント、テリカラント、ニコランジル、ミノキシジル、レブクロマカリウム、及び、それらの誘導体、並びに、それらの薬理学的に許容される塩等が挙げられる。
上記直列ポアドメインカリウムチャネル作用薬としては、ハロタン、及び、それらの誘導体、並びに、それらの薬理学的に許容される塩等が挙げられる。
上記カリウムチャネル作用薬は、ドフェチリド、グリベンクラミドが好ましい。
上記CIC塩素チャネル作用薬としては、ルビプロストン、及び、それらの誘導体、並びに、それらの薬理学的に許容される塩等が挙げられる。
上記カルシウム依存性塩素チャネル作用薬としてはニフルム酸、及び、それらの誘導体、並びにそれらの薬理学的に許容される塩等が挙げられる。
上記塩素チャネル作用薬は、ニフルム酸が好ましい。
本明細書において使用するとき、用語「ナトリウム−カリウムポンプ作用薬」は、ナトリウム−カリウムポンプであるNa+/K+−ATPaseに作用し細胞内のイオン濃度を変化させる物質を意味する。
上記ナトリウム−カリウムポンプ作用薬としては、ジギトキシン、ジゴキシン、ラナトシドC、デスラノシド、メチルジゴキシン、アセチルジゴキシン、アセチルジギトキシン、ギトホルマート、プロスシラリジン、G−ストロファンチン、及び、それらの誘導体、並びに、それらの薬理学的に許容される塩等が挙げられる。
上記ナトリウム−カリウムポンプ作用薬は、ジギトキシン、ジゴキシンが好ましい。
本明細書において使用するとき、用語「プロトン−カリウムポンプ作用薬」は、プロトン−カリウムポンプであるH+/K+−ATPaseに作用し細胞内のイオン濃度を変化させる物質を意味する。
上記プロトン−カリウムポンプ作用薬としては、オメプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール、エソメプラゾール、デクスランソプラゾール、ランソプラゾール、レミノプラゾール、ピコプラゾール、テナトプラゾール、チモプラゾール、及び、それらの誘導体、並びに、それらの薬理学的に許容される塩等が挙げられる。
本明細書において使用するとき、用語「薬理学的に許容される塩」は、投与対象に有害な作用を及ぼさず、かつ、ワクチン医薬組成物中の配合成分の薬理活性を消失させない塩を意味し、例えば、無機酸塩(例えば、塩酸塩、リン酸塩)、有機酸塩(例えば、酢酸塩、フタル酸塩、TFA塩)、金属塩(例えば、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩)、アルミニウム塩)、アミン塩(例えば、トリエチルアミン塩、ベンジルアミン塩、ジエタノールアミン塩、t−ブチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、アルギニン塩、ジメチルアンモニウム塩、アンモニウム塩)等が挙げられる。
上記第一の免疫誘導促進剤の含有量が、0.0001質量%未満であると、免疫誘導効果を充分に得られないことがあり、上記第一の免疫誘導促進剤の含有量が、100質量%を超えると、安全性が問題となることがある。
上記添加剤としては、例えば、等張化剤、防腐・殺菌剤、酸化防止剤、溶解剤、溶解補助剤、懸濁化剤、充填剤、pH調節剤、安定化剤、吸収促進剤、放出速度制御剤、着色剤、可塑剤、架橋剤、粘着剤等が挙げられる。これらの添加材は単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。
上記抗原と、上記免疫誘導促進用組成物とを含むことで、本発明のワクチン医薬組成物は、抗原特異的な細胞性免疫及び/又は液性免疫を効果的に誘導することができる。
本明細書において使用するとき、用語「遺伝子の異常な発現」は、ある細胞におけるその遺伝子の発現レベルが、同じ組織の他の細胞と比較して、例えば、2倍以上、4倍以上等の倍率で顕著に上昇又は低下していることを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「過剰発現」は、異常な発現が発現レベルの上昇であることを意味する。遺伝子の発現レベルは、当該技術分野で周知のいずれかの方法を用いて、容易に測定できる。
上記サバイビン遺伝子の異常な発現を伴う癌には、悪性リンパ腫、膀胱癌、肺癌、大腸癌等が含まれるが、これらに限定されない。上記GPC3遺伝子の異常な発現を伴う癌には、肝癌、胆管癌、胃癌等が含まれるが、これらに限定されない。上記HER2/neu遺伝子の異常な発現を伴う癌には、乳癌、胃癌、卵巣癌、子宮癌、膀胱癌、非小細胞肺癌、前立腺癌等が含まれるが、これらに限定されない。上記MAGE3遺伝子の異常な発現を伴う癌には、メラノーマ、肺癌、頭頚部癌、膀胱癌、胃癌、食道癌、肝臓癌等が含まれるが、これらに限定されない。上記プロテイナーゼ−3遺伝子の異常な発現を伴う癌には、急性骨髄性白血病、膵臓癌等が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書において使用するとき、用語「癌抗原ペプチド」は、癌抗原タンパク質に由来する部分ペプチドであって、細胞性免疫応答を誘導しうるものをいう。通常、癌抗原ペプチドは、癌遺伝子の産物である癌抗原タンパク質が癌細胞内で分解されることによって生じ、MHCクラスI分子によって癌細胞の表面に提示される。
改変XXペプチドには、例えば、
(a)XXペプチドのアミノ酸配列において、1個から数個、例えば、1個、2個、3個、4個又は5個のアミノ酸が置換、欠失又は付加されたアミノ酸配列からなるペプチド;及び
(b)XXペプチドのアミノ酸配列において、全部又は一部のアミノ酸、例えば、1個又は複数個、例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個又は10個のアミノ酸が修飾されたアミノ酸配列からなるペプチドが含まれる。
改変XXペプチドが有し得るアミノ酸の「修飾」としては、これらに限定されないが、例えば、アセチル化、メチル化等のアルキル化、グリコシル化、ヒドロキシル化、カルボキシル化、アルデヒド化、リン酸化、スルホニル化、ホルミル化、ミリストイル化やパルミトイル化やステアロイル化のような脂肪鎖付加修飾、オクタノイル化、エステル化、アミド化、脱アミド化、シスチン修飾やグルタチオン修飾やチオグリコール酸修飾のようなジスルフィド結合形成修飾、糖化、ユビキチン化、スクシンイミド形成、グルタミル化、プレニル化等が挙げられる。改変XXペプチドは、1個以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加と、1個以上のアミノ酸の修飾を組み合わせて含むものであってもよい。
上記に列挙したペプチドは、遊離形又は薬理学的に許容される任意の塩形、例えば、酸塩(酢酸塩、TFA塩、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、シュウ酸塩、臭化水素酸塩、コハク酸塩、硝酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、プロピオン酸塩、蟻酸塩、安息香酸塩、ピクリン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ドデシル硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、グルタル酸塩、種々のアミノ酸塩等)、金属塩(アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩)、アルミニウム塩等)、アミン塩(トリエチルアミン塩、ベンジルアミン塩、ジエタノールアミン塩、t−ブチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、アルギニン塩、ジメチルアンモニウム塩、アンモニウム塩等)の形態でありうる。好ましい薬理学的に許容される塩は、酢酸塩又はTFA塩である。本発明において抗原として用い得る上記のペプチドは、周知の方法で合成又は産生し、単離及び精製したものを使用できる。
上記感染性病原体から罹る疾患としては特に限定されず、例えば、アデノウイルス(例えば、ヒトアデノウイルス)、ヘルペスウイルス(例えば、単純ヘルペスウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス、サイトメガロウイルス、ヒトヘルペスウイルス又はカポジ肉腫関連ヘルペスウイルス)、ピコルナウイルス(例えば、ポリオウイルス、風邪ウイルス又はA型肝炎ウイルス)ポックスウイルス(例えば、痘瘡ウイルス、ワクシニアウイルス又は伝染性軟属腫ウイルス)、ピコルナウイルス(例えば、ライノウイルス又はエンテロウイルス)、オルソミクソウイルス(例えば、インフルエンザウイルス)、パラミクソウイルス(例えば、パラインフルエンザウィルス、おたふく風邪ウイルス、はしかウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)又はニューカッスル病ウイルス)、パルボウイルス(例えば、アデノ随伴ウイルス)、トガウイルス(例えば、風疹ウイルス)、コロナウイルス(例えば、SARSコロナウイルス)、ヘパドナウイルス(例えば、B型肝炎ウイルス)、フラビウイルス(例えば、日本脳炎ウイルス、黄熱病ウイルス、デング熱ウイルス、西ナイル熱ウイルス、セントルイス脳炎ウイルス、マレーバレー脳炎ウイルス、C型肝炎ウイルス又はG型肝炎ウイルス)、ヘペウイルス(例えば、E型肝炎ウイルス)、パピローマウイルス(例えば、ヒト乳頭腫ウイルス)、カリシウイルス(例えば、ノロウイルス)、ラブドウイルス(例えば、狂犬病ウイルス又は水疱性口内炎ウイルス)、フィロウイルス(例えば、エボラ出血熱ウイルス)、アレナウイルス(例えば、ラッサウイルス又はD型肝炎ウイルス)、ブニヤウイルス(例えば、カリフォルニア脳炎ウイルス又はリフトバレー熱ウイルス)、レオウイルス(例えば、ロタウイルス)又はレトロウィルス(例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)又は成人T細胞白血病ウイルス)による感染から罹る疾患等のウイルス疾患、エシェリキア属、エンテロバクター、サルモネラ、ブドウ球菌、赤痢菌、リステリア、アエロバクター、ヘリコバクター、クレブシエラ、プロテウス、シュードモナス、連鎖球菌、クラミジア、マイコプラズマ、肺炎球菌、ナイセリア、クロストリジウム、バシラス、コリネバクテリウム、マイコバクテリウム、カンピロバクター、ビブリオ、セラチア、プロビデンシア、クロモバクテリウム、ブルセラ、エルシニア、ヘモフィルス、又はボルデテラ等の細菌感染から罹る疾患等の細菌疾患、クラミジア、カンジダ症、アスペルギルス症、ヒストプラスマ症、クリプトコックス髄膜炎をはじめとするがこれに限定されるものではない真菌疾患と、又は、マラリア、ニューモシステイスカリニ肺炎、レーシュマニア症、クリプトスポリジウム症、トキソプラズマ症、及び、トリパノソーマ感染等が挙げられる。
上記抗原の含有量が、ワクチン医薬組成物の総質量に基づき、0.000001質量%未満であると、感染症の予防又は治療剤としての機能が不充分となることがあり、50質量%を超えると、安全性に関して問題となることがある。
また、本発明のワクチン医薬組成物において、上記第一の免疫誘導促進剤の含有量は特に限定されないが、1質量部の抗原に対して、好ましくは0.001〜10000質量部、より好ましくは0.01〜10000質量部である。
上記第一の免疫誘導促進剤の含有量が、1質量部の抗原に対して、0.001質量部未満であると、免疫誘導効果が充分に得られないことがあり、第一の免疫誘導促進剤の含有量が、1質量部の抗原に対して、10000質量部を超えると、安全性が問題となることがある。
上記第二の免疫誘導促進剤を併用することで、細胞性免疫及び/又は液性免疫を更に促進することができる。
上記第二の免疫誘導促進剤としてヘルパーペプチドを用いる場合は、細胞性免疫誘導用の免疫部活化剤として用いることがより好ましい。
上記ヘルパーペプチドである第二の細胞性免疫誘導促進剤としては、例えば、結核菌由来ヘルパーペプチド、麻疹ウイルス由来ヘルパーペプチド、B型肝炎ウイルス由来ヘルパーペプチド、C型肝炎ウイルス由来ヘルパーペプチド、トラコーマクラミジア由来ヘルパーペプチド、熱帯性マラリア原虫スポロゾイド由来ヘルパーペプチド、keyhole limpet haemocyanin由来ヘルパーペプチド、破傷風毒素由来ヘルパーペプチド、百日咳毒素由来ヘルパーペプチド、ジフテリア毒素由来ヘルパーペプチド、癌細胞由来ヘルパーペプチド(例えば、IMA−MMP−001ヘルパーペプチド、CEA−006ヘルパーペプチド、MMP−001ヘルパーペプチド、TGFBI−004ヘルパーペプチド、HER−2/neu(aa776−790)ヘルパーペプチド、AE36ヘルパーペプチド、AE37ヘルパーペプチド、MET−005ヘルパーペプチド、BIR−002ヘルパーペプチド)、ユニバーサルヘルパーアナログ(例えば、PADRE)、それらの改変ペプチド等が挙げられる。なかでも、Peptide−25、改変Peptide−25、PADREが好ましい。
上記含有量が下限値未満であると、免疫誘導効果が充分に得られないことがある。上記含有量が上限値を超えると、安全性が問題となることがある。
本明細書において使用するとき、用語「対象」は、実用段階においてワクチン医薬組成物を投与して免疫応答を誘導し得るいずれかの動物を意味する。上記対象は、典型的にはヒトを含む哺乳類(例えば、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウサギ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、サル、チンパンジー)である。特に好ましい対象は、ヒトである。
本発明の経粘膜投与用ワクチン医薬組成物は、対象における種々の抗原の経粘膜投与において高い液性免疫誘導効果を発揮するものである。
上記経粘膜投与として、例えば、舌(例えば、舌下、舌の後ろ)への投与、経鼻投与、頬側投与、直腸投与、膣投与等が挙げられる。
上記経粘膜投与用ワクチン医薬組成物の剤形は、例えば、ゲル剤(ゼリー剤)、クリーム剤、軟膏剤、硬膏剤等の半固形剤、液剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、フィルム剤、錠剤、口腔内崩壊錠等の固形製剤、エアゾール剤等の粘膜用スプレー剤、吸引剤等であってよい。これらの組成物の区分、定義、性質、製法等は、当該技術分野において周知であり、例えば、日本薬局方第16版を参照されたい。
本発明の皮内、皮下又は筋肉内投与用ワクチン医薬組成物は、対象における種々の抗原の皮内、皮下又は筋肉内への投与において高い細胞性免疫誘導効果を発揮するものである。
上記皮内、皮下又は筋肉内投与用ワクチン医薬組成物の剤形は、例えば、液剤、水溶性又は疎水性の懸濁剤、クリーム剤等の注射投与可能なある程度の流動性を有する剤形であればよい。これらの組成物の区分、定義、性質、製法等は、当該技術分野において周知であり、例えば、日本薬局方第16版を参照されたい。
上記経皮投与用ワクチン医薬組成物の剤形は、例えば、リニメント剤、ローション剤等の外用液剤、エアゾール剤等の外用スプレー剤、ゲル剤、テープ剤及びパップ剤等の貼付剤、軟膏剤、硬膏剤、クリーム剤であってよい。これらの組成物の区分、定義、性質、製法等は、当該技術分野において周知であり、例えば日本薬局方第16版を参照されたい。
上記経皮投与用ワクチン医薬組成物中の上記抗原及び上記細胞内イオン濃度作用薬の含有量は特に限定されないが、上記抗原の含有量は0.01〜40質量%が好ましく、0.1〜30質量%がより好ましい。上記細胞内イオン濃度作用薬の含有量は0.001〜30質量%が好ましく、0.01〜20質量%がより好ましい。
また、上記粘着剤層中の上記抗原及び上記細胞内イオン濃度作用薬の含有量は特に限定されないが、上記抗原の含有量は0.01〜40質量%が好ましく、0.1〜30質量%がより好ましい。上記細胞内イオン濃度作用薬の含有量は0.001〜30質量%が好ましく、0.01〜20質量%がより好ましい。
上記第1の単量体としては、アルキル基の炭素数が1〜18の直鎖状、分岐鎖状又は環状アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、へキシル、シクロヘキシル、へプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル等)を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。更に、アルキル基の炭素数が4〜18の直鎖状、分岐鎖状又は環状アルキル基(例えば、ブチル、ペンチル、へキシル、シクロヘキシル、へプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル等)を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。更に、常温で粘着性を与えるために、重合体のガラス転移温度を低下させるモノマー成分の使用が更に好適であることから、アルキル基の炭素数が4〜8の直鎖状、分岐鎖状又は環状アルキル基(例えば、ブチル、ペンチル、へキシル、シクロヘキシル、へプチル、オクチル、2−エチルヘキシル等、好ましくは、ブチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル、特に好ましくは2−エチルヘキシル)を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルがより好ましい。
上記第1の単量体として、具体的には、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸シクロへキシル、メタクリル酸シクロへキシルが好ましく、中でもアクリル酸2−エチルへキシルが特に好ましい。これら第1の単量体は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記第2の単量体しては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル、N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸等が挙げられる。なかでも、入手の容易性の観点から、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ヒドロキシエチルエステル(特に、アクリル酸2−ヒドロキシエチル)が好ましく、アクリル酸が特に好ましい。これら第2の単量体は単独で種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記粘着剤付与剤の含有量は、上記ゴム系粘着剤の総重量に基づいて50質量%以下が好ましく5〜40質量%がより好ましい。
本明細書において使用するとき、用語「皮膚透過性増強剤」は、経皮投与される抗原が皮膚を透過する効率を改善しうるあらゆる物質を意味する。
上記皮膚透過性増強剤としては、室温(25℃)で液状である(即ち、流動性を有する)ことが好ましい。2種以上の皮膚透過性増強剤を混合して用いる場合には、最終的に混合物が室温(25℃)で液状となり、皮膚透過促進効果を有することが好ましい。このような有機液状成分としては、上記粘着剤層における相溶性の観点から、疎水性液状成分が好ましい。
上記高級アルコールとしては、炭素数8〜18の高級アルコールが好ましく、炭素数8〜14の高級アルコールがより好ましい。上記脂肪酸エステルとしては、炭素数8〜18の脂肪酸と炭素数1〜18の1価アルコールとの脂肪酸エステルが好ましく、炭素数12〜16の脂肪酸と炭素数1〜18の1価アルコールとの脂肪酸エステルがより好ましい。なかでも、脂肪酸エステルが好ましく、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチルが特に好ましい。
特に上記支持体としては、厚さ1.5〜6μmのポリエステルフィルム(好ましくは、ポリエチレンテレフタレートフィルム)と、目付量6〜15g/m2のポリエステル(好ましくは、ポリエチレンテレフタレート)製不織布との積層フィルムが好ましい。
上記剥離ライナーの厚みは、10〜200μmが好ましく、25〜100μmがより好ましい。
特に上記剥離ライナーとしては、バリアー性、価格等の点から、ポリエステル(特に、ポリエチレンテレフタレート)樹脂からなるものが好ましい。この場合、取り扱い性の点から、厚みは25〜100μm程度であることが好ましい。
また、本発明の免疫誘導促進用組成物を対象に投与する際、及び、免疫誘導促進用組成物を含有するワクチン医薬組成物を対象に投与する際、上記細胞内イオン濃度作用薬である免疫誘導促進剤の治療上有効量は、用いる具体的な細胞内イオン濃度作用薬、他の免疫誘導促進剤の有無等に依存して広範に変化しうるが、一般に、1日用量約0.01μg〜1g/kg体重で満足のいく結果が得られる。
また、本発明により見出された細胞内イオン濃度作用薬は、医薬品として安全性が広く認められたものが多く、副作用の点からも優れていると考えられる。
また本発明のワクチン医薬組成物は、皮下及び皮内注射、筋肉注射だけでなく、経皮投与又は粘膜投与が可能であるため、優れたコンプライアンス、例えば、非侵襲的投与、無痛、注射の恐怖からの解放、投与が簡便なため患者が自ら投与可能であり、医療従事者の針刺し感染事故のリスクも回避でき、繰返し投与を行う場合の通院頻度の低減が可能となり患者の生活の質の向上に貢献でき、注射針のような特殊廃棄の必要な医療廃棄物が生じないという利点を有する。また、パップ剤やテープ剤等の貼付剤の形態であれば、所定の投与量を確実に投与でき、薬物放出速度を任意に制御でき、また投与に際して他の部位に付着することがないという利点がある。さらに、貼付剤は容易に着脱可能であるため、副作用が生じた場合等に適用部位から貼付剤を除去することによって患者自らが即座に投与を中止することができるという利点も有する。さらに、本発明のワクチン医薬組成物の効能が、抗原の単独投与と比較して、顕著に向上するという利点も有する。更に、本発明のワクチン医薬組成物の経皮投与及び粘膜投与は、注射投与と比較して強い免疫を誘導可能であるという利点も有する。
なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
(経皮投与用クリーム剤の調製)
下記表1の組成を有する経皮投与用クリーム剤を調製した。
具体的には、下記表1中に示した配合量で、下記に示した抗原5質量%、第一の免疫誘導促進剤3質量%、必要に応じて第二の免疫誘導促進剤1質量%及びジメチルスルホキシド(DMSO)15質量%を配合し、そこに基材(ベースクリーム)を加えて全100質量%とし、混和して、経皮投与用クリーム剤を得た。用いたベースクリームは、表8に記載の組成にて材料を配合し、混和して調製したものとした。白色ワセリン、モノステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸、ベンジルアルコール、ステアリルアルコール、ポリソルベート60、濃グリセリン、ジメチルスルホキシド(DMSO)は和光純薬工業(株)から購入した。セタノールは東京化成工業(株)から購入した。
PETフィルム/PET不織布積層品(面積0.7cm2)を固定用粘着テープの中央部にPETフィルム側をテープ側にして貼り合わせた複合基材を用意した。この複合基材の不織布部分に経皮投与用クリーム剤4mgを塗布し、これを免疫試験の投与サンプルとした。
スラミンナトリウム(和光純薬工業社製)
塩酸アミロライド(Sigma−Aldrich社製)
アムロジピン(Sigma−Aldrich社製)
バルプロ酸ナトリウム(和光純薬工業社製)
ニコランジル(和光純薬工業社製)
ミノキシジル(LKT Laboratories社製)
ニフルム酸(Sigma−Aldrich社製)
トリアムテレン(Sigma−Aldrich社製)
マニジピン(LKT Laboratories社製)
ドフェチリド(Sigma−Aldrich社製)
グリベンクラミド(和光純薬工業社製)
ジギトキシン(和光純薬工業社製)
ジゴキシン(東京化成工業社製)
モデル抗原として、OVAp(SIGMA−ALDRICH社製)を用いた。
実施例、比較例で得られた経皮投与用クリーム剤について、以下の評価を行った。
以下の手順に従って、経皮投与用クリーム剤を用いて、免疫評価用モデル動物を用いたマウス免疫試験を行った。その後、ELISPOT法により、抗原特異的な細胞性免疫の誘導レベルを評価した。評価結果を図1に示した。
ここにいう「免疫評価用モデル動物」は、ワクチン医薬組成物(ここでは経皮投与用クリーム剤)の免疫誘導特性を評価するためのモデル動物を意味し、具体的には、経皮投与用クリーム剤の細胞性免疫誘導レベルを評価するためのモデル動物を意味する。
免疫評価用モデル動物としては、経皮投与用クリーム剤中の抗原と、動物のMHCクラス1分子との適合性を考慮し、経皮投与用クリーム剤中の抗原による細胞性免疫誘導が評価可能な動物を用いた。
下記表1中に示したマウスの背部を毛刈りし、毛刈りによる皮膚ダメージを回復させるための飼育期間を設けた後、マウスの背部皮膚に経皮投与用クリーム剤4mgを24時間投与して除去し、6日間の飼育を行った。投与から6日間経過後に脾臓を摘出し、脾細胞懸濁液を調製した。抗マウスIFN−γ抗体を固定化したELISPOTプレートのウェルに、脾細胞(1×106cells/well)と抗原ペプチド(100μM)とを培養液とともに入れ、37℃、5%CO2の培養条件にて20時間、共培養し、ELISPOT法にてIFN−γ産生細胞スポット数を評価した。IFN−γ産生細胞スポット数を「免疫結果」として下記表1に示した。
(経皮投与用テープ剤の調製)
下記表2の組成を有する経皮投与用テープ剤を調製した。具体的には、下記表2中に示した配合量で、抗原、第一の免疫誘導促進剤、及び、第二の免疫誘導促進剤を配合し、そこに下記表2中に示した粘着基剤及び有機溶媒(酢酸エチル)を、有機溶媒乾燥後の各成分と粘着基剤との合計が100質量%となるように配合し、混和して、粘着剤溶液を調製した。得られた粘着剤溶液を乾燥後の厚みが約80μmになるように剥離ライナーに展延し、乾燥により有機溶媒を除去して、粘着剤層を形成した。剥離ライナーには、シリコーン剥離処理を施したポリエチレンテレフタレート(PET)製ライナー(厚さ75μm)を用いた。得られた粘着剤層に支持体を貼り合わせて経皮投与用テープ剤を得た。支持体には、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ25μm)を用いた。
この経皮投与用テープ剤を面積0.7cm2になるようカットし、これを免疫実験の投与サンプルとした。投与時には剥離ライナーを剥して投与した。
実施例、比較例で得られた経皮投与用テープ剤について、以下の評価を行った。
経皮投与用クリーム剤の評価と同様の操作により、抗原特異的な細胞性免疫の誘導レベルを評価した。評価結果を図2に示した。
(経粘膜投与用液剤の調製)
下記表3及び4の組成を有する経粘膜投与(経鼻投与又は舌下投与)用液剤を調製した。具体的には、下記表3及び4中に示した配合量で、抗原(オボアルブミン(OVA))、第一の免疫誘導促進剤を配合し、そこに生理食塩水を加え、経鼻投与では10μL又舌下投与では30μLとし、混和して、経粘膜投与(経鼻投与又は舌下投与)用液剤を得た。
(舌下投与用固形製剤の調製)
下記表5の組成を有する舌下投与用固形製剤(凍結乾燥製剤又はフィルム剤)を調製した。具体的には、下記表5中に示した配合量で、抗原(オボアルブミン(OVA))、第一の免疫誘導促進剤、基剤であるヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SSL、日本曹達社製)を配合し、そこに生理食塩水を加え、混和して、製剤溶液を得た。その後、製剤溶液25mgを分注し、凍結乾燥を行なって凍結乾燥製剤を得るか又は減圧乾燥を行なってフィルム剤を得た。核内受容体リガンドである免疫誘導促進剤としては、経粘膜投与用液剤の調製に用いた免疫誘導促進剤と同様のものを用いた。
実施例、比較例で得られた経粘膜投与用液剤又は舌下投与用固形製剤について、以下の評価を行った。
以下の手順に従って、経粘膜投与用液剤又は舌下投与用固形製剤を用いて、免疫評価用モデル動物を用いたマウス免疫試験を行った。その後、マウス血清中の抗原(OVA)特異的IgG抗体を測定することにより、全身性免疫応答を評価した。評価結果を図3〜5に示した。
予め準備したマウス(BALB/cマウス、メス7週齢)に麻酔処理を行った後、それぞれのマウスに対し、経鼻投与(実施例27〜34、比較例9)では10μL、舌下投与(実施例35〜42、比較例10)では30μLの経粘膜投与用液剤を投与し、また、舌下投与用固形製剤(実施例43〜58、比較例11〜12)を投与した。た。当該投与から1週間後、再度マウスに麻酔をかけ、それぞれ同様の投与を行った。2度目の投与から更に1週間後に、マウス血清を採取した。
(マウス血清中の抗原特異的IgG抗体価測定方法(ELISA法))
ELISA用96ウェルプレートに炭酸緩衝液にて希釈したOVA含有溶液(100μg/mL)を100μLずつ添加し、一晩放置した。
予め準備した洗浄液(Tween20含有PBS)で3回ウェルを洗浄し、ブロッキング剤(Block Ace、大日本住友製薬社製)を精製水で4g/100mLに希釈したブロッキング溶液をウェルに200μLずつ添加し、2時間室温で放置した。その後、洗浄液で3回ウェルを洗浄した。
採取したマウス血清を4℃、3000gで10分間遠心分離し、上清を回収した。ブロッキング剤をリン酸緩衝液(ナカライテスク社製)で0.4g/100mLに希釈した溶液を用いて、上清を2倍ずつ段階希釈し、その溶液をウェルにそれぞれ50μLずつ添加し、2時間室温で放置した。
その後、洗浄液で3回ウェルを洗浄した。ブロッキング剤をリン酸緩衝液(ナカライテスク社製)で0.4g/100mLに希釈した溶液でHRP標識抗マウスIgG抗体(Goat−anti mouse IgG Fc HRP、BETHYL)を10000倍に希釈し、その溶液をウェルに100μLずつ添加し、1時間室温で放置した。
その後、洗浄液で3回ウェルを洗浄し、TMB溶液(ELISA POD TMBキット、ナカライテスク社製)をウェルに100μLずつ添加し、暗所にて30分放置した。
その後、1M硫酸用液をウェルに100μLずつ添加し、当該96ウェルプレートについてマイクロプレートリーダー(SpectraMax M2e、モレキュラーデバイス社製)で450nmの吸光度を測定した。段階希釈時の吸光度を基に、マウス血清中のIgG抗体価をLog2で求めた。評価結果を図3〜5に示した。
(皮下投与用液剤の調製)
下記表6の組成を有する皮下投与用製剤を調製した。具体的には、下記表6中に示した配合量で、抗原(オボアルブミン(OVA))、第一の免疫誘導促進剤を配合し、そこに生理食塩水を加え200μLとし、混和して、皮下投与用液剤を得た。
実施例、比較例で得られた皮下投与用製剤について、以下の評価を行った。
以下の手順に従って、皮下投与用製剤を用いて、免疫評価用モデル動物を用いたマウス免疫試験を行った。その後、マウス血清中の抗原(OVA)特異的IgG抗体を測定することにより、全身性免疫応答を評価した。評価結果を図6に示した。
予め準備したマウス(BALB/cマウス、メス7週齢)に麻酔処理を行った後、それぞれのマウスに対し、200μLをマウス背部皮下に投与した。当該投与から1週間後、再度マウスに麻酔をかけ、それぞれ同様の投与を行った。2度目の投与から更に1週間後に、マウス血清を採取した。
<評価3>と同様の操作により、マウス血清中の抗原(OVA)特異的IgG抗体価をELISA法により測定した。
(経皮投与用クリーム剤の調製)
下記表7の組成を有する経皮投与用クリーム剤を調製した。具体的には、下記表7中に示した配合量で、抗原(オボアルブミン(OVA))、第一の免疫誘導促進剤を配合し、そこに基材(ベースクリーム)を加えて全100質量部とし、混和して、経皮投与用クリーム剤を得た。用いたベースクリームは、表8に記載の組成にて材料を配合し、混和して調製したものとした。
白色ワセリン、モノステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸、ベンジルアルコール、ステアリルアルコール、ポリソルベート60、濃グリセリンは和光純薬工業(株)から購入した。セタノールは東京化成工業(株)から購入した。
PETフィルム/PET不織布積層品(面積0.7cm2)を固定用粘着テープの中央部にPETフィルム側をテープ側にして貼り合わせた複合基材を用意した。この複合基材の不織布部分に経皮投与用クリーム剤4mgを塗布し、これをマウス免疫試験の投与サンプルとした。
<評価5>
実施例、比較例で得られた経皮投与用クリーム剤について、以下の評価を行った。
以下の手順に従って、経皮投与用クリーム剤を用いて、免疫評価用モデル動物を用いたマウス免疫試験を行った。その後、マウス血清中の抗原(OVA)特異的IgG抗体価を測定することにより、全身性免疫応答を評価した。評価結果を図7に示した。
予めマウス(C57BL/6 NCrマウス、メス7週齢)右背部を毛刈りし、毛刈りによる皮膚ダメージを回復させるための飼育期間を設けた後、マウスの右背部皮膚に経皮投与用クリーム剤4mgを投与した。同時に左背部を毛刈りした。24時間後、右背部の経皮投与用クリーム剤を除去した。当該投与から1週間後、マウスの左背部皮膚に同様に経皮投与用クリーム剤を投与し、24時間後に除去した。2度目の投与から更に1週間後に、マウス血清を採取した。
<評価3>と同様の操作により、マウス血清中の抗原(OVA)特異的IgG抗体価をELISA法により測定した。
Claims (7)
- イオンチャネル又はイオンポンプに作用する細胞内イオン濃度作用薬である第一の免疫誘導促進剤を含み、前記第一の免疫誘導促進剤は、ニコランジル、ミノキシジル、ニフルム酸、トリアムテレン、マニジピン、ドフェチリド、グリベンクラミド、ジギトキシン、ジゴキシン及びこれらの薬理学的に許容される塩からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする免疫誘導促進用組成物。
- 免疫誘導のための抗原と、請求項1記載の免疫誘導促進用組成物とを含むことを特徴とするワクチン医薬組成物。
- 更に、Toll様受容体(TLR)リガンド、環状ジヌクレオチド、及び、ヘルパーペプチドから選択される少なくとも一種の免疫賦活化剤である第二の免疫誘導促進剤を含む請求項2記載のワクチン医薬組成物。
- 第二の免疫誘導促進剤は、ヘルパーペプチドである請求項3記載のワクチン医薬組成物。
- ヘルパーペプチドはPADREである請求項3又は4記載のワクチン医薬組成物。
- 体表面上に投与されるものである請求項2、3、4又は5記載のワクチン医薬組成物。
- 皮内注射、皮下注射又は筋肉内注射により投与されるものである請求項2、3、4又は5記載のワクチン医薬組成物。
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