JP6975461B2 - 靴底及び靴 - Google Patents
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Description
本発明の実施形態の説明を行う前に、本発明の前提となる技術を図5から図8を参照して説明する。
図5において、カップインソールタイプの中敷1は、左足用の中敷で、インソール本体部10の上に上生地部20が重ねられ、接着剤により接着される。中敷1は、例えば図7に示すように、靴本体2に取り外し可能となっている。なお、本前提技術の中敷1は、カップインソールタイプに限定されるものではなく、靴本体に対して接着されるタイプであってもよい。インソール本体部10は低反発素材により三次元立体形状に形成されている。
<前提技術の実施例>
評価方法は、つま先部14の傾斜角度θが0度(フラット)の中敷(以下「フラット中敷」という。)と、傾斜角度4.7(5)度(以下「5度中敷」という。)と、傾斜角度θが10度(以下「10度中敷」という。)の3種類のインソールタイプの中敷を用意した。なお、傾斜角度は5度をターゲットとしたが測定精度等により傾斜角度が4.7度となった。
(1)静立姿勢の評価
着靴時の静立姿勢の評価は、画像解析による立位姿勢角度から数量的に検証する。具体的には、着靴時の立位姿勢を前面と側面から撮影し、正しい姿勢、前傾姿勢、後傾姿勢を数量的に検証する。ここで、正しい立位姿勢とは、外側踵骨部を基点として垂直線を引き、膝部・腸骨稜・肩部(肩峰)・耳部(耳穴)が直線状に位置していることを言う。本検証では、外踝を基点した垂直線から前頭部までの角度が5.0度を正しい立位姿勢としている(表1、表4)。
着靴時の歩行姿勢の評価は、トレッドミルの速度を4.5[km/h]に設定した時の歩行状態を横から撮影し、片足支持状態の支持足を基点にした垂直線に対し、前頭部位置の角度(歩行姿勢角度)から検証した。
歩行幅の評価は、歩行姿勢の評価と同様に、トレッドミルの速度を設定し、歩行時の両足接地時の後足のつま先から、前足のつま先までの歩幅で数量的に検証した。
着靴歩行時の踵部接地状態から歩行の安定性を数量的に検証する。歩行時の踵部接地状態の測定は、(2)の歩行姿勢の評価と同様に速度を設定し、着靴歩行時の踵部接地状態を後方から撮影し、基準線に対する踵接地状態から数量的に検証した。
静立姿勢の安定の評価は、正しい姿勢が確保できているかを、(イ)足底圧力分布図により左右の足の荷重差と、(ロ)縦軸重心位置から数量的に検証した(表2、表5)。具体的には、FPS(足底圧力測定装置:一画面)を用いて、静立時の足底圧力分布図から、足裏全体での立位姿勢が確保できているかを、(イ)左右の足の荷重差から検証した(表2、表5)。なお、足底圧力分布図の圧力値の範囲は、44[gf/cm2]から400[gf/cm2]に設定した。(ロ)縦軸重心位置は、踵(0%)からつま先(100%)までの縦軸重心位置から立位時の安定を数量的に評価するもので、最安定領域を48%〜53%としている(表2、表5)。
歩行時の重心位置の変動は、足底圧力分布図から重心位置を算出し、踵接地から前足部での蹴り出しまでの重心位置の変動を数量的に解析して検証する。なお、圧力の測定範囲を、52[gf/cm2]から640[gf/cm2]に設定した。
(A1)静立姿勢の評価結果
表1に示すように、比較例1の立位姿勢角度(平均)は5.9度、実施例1の立位姿勢角度(平均)は5.2度、実施例2の立位姿勢角度(平均)は4.3度であった。よって、実施例1の靴を履いた場合が最も基準値(5.0度)に近く、より安定した立位姿勢が確保できていると判断でき、評価「優」とした。実施例2は4.3度と少し棒立ち姿勢ではあるが、前傾し過ぎではないので「可」とした。比較例1は前傾し過ぎと判断し、「不可」と評価した。
表1に示すように、比較例1の立位姿勢角度(平均)は7.1度、実施例1の立位姿勢角度(平均)は6.4度、実施例2の立位姿勢角度(平均)は6.7度であった。よって、実施例1の靴が最も安定した歩行姿勢が確保できていると判断し、評価を「優」とした。実施例2は実施例1よりも少し前傾となるが、大きく前傾しないので、評価を「可」とした。しかし、比較例1は大きく前傾したので、評価を「不可」とした。
直立に近い姿勢が保持できている場合、膝関節も伸展し大きな歩行幅が確保できる。それに比べ、前傾姿勢が深い場合は、身体全体が「くの字姿勢」なるため膝関節も伸びず歩行幅も小さくなる。
歩行の安定性は、両足を揃えて立った時の中央線を基準として、歩行時の踵接地位置が、基準線に接地していることを安定とし、基準線から左右ズレていることを不安定として検証した。
静立時の安定性は、足底圧力分布図から解析する静立時の安定は、左右の足荷重差が小さいこと、縦軸重心位置の数値から48%から53%の最安定領域に位置していることで評価した。
踵設地期から片足支持移行期、蹴り出し移行期(表3中の符号1〜8参照)において、歩行時の縦軸重心位置変動を、踵接地期から片足支持移行期、蹴り出し移行期の重心位置変動から評価した。
ハイヒール着靴時の(B1)静立姿勢の評価、(B2)歩行姿勢の評価、(B3)歩行幅の評価、(B4)歩行の安定性の評価、(B5)静立時の安定性の評価、(B6)縦軸重心位置の変動の評価は、妊婦用靴の着靴時の評価(A1)〜(A6)と同様に行った。
静立姿勢の評価結果を表4に示す。
比較例2の立位姿勢角度は6.2度、実施例3は5.1度、実施例4は5.5度であった。よって、実施例3の靴を履いた時が最も基準値に近く、より安定した立位姿勢が確保できていると判断し、評価結果を「優」とした。
表4に示すように、比較例2の靴を履いた時の立位姿勢角度は6.1度、実施例3の靴を履いた時の立位姿勢角度は6.1度、実施例4の靴を履いた時の立位姿勢角度は6.2度であった。よって、実施例3の靴を履いた時が最も基準値に近く、より安定した歩行姿勢が確保できていると判断し、「優」と評価した。実施例4も基準値に近いので、「可」と評価した。しかし、比較例2は基準値から離れているので、「不可」と評価した。
歩行幅の評価は、直立に近い姿勢が保持できている場合は、膝関節も伸展し大きな歩行幅が確保でき歩行効率も高い。それに比べ、前傾姿勢が深い場合は、身体全体が「くの字姿勢」なるため膝関節も伸びず歩行幅も小さくなることに基づいて判断した。
歩行の安定性の評価結果は、被験者1の場合、比較例2の靴を履いた時のズレが1か所、実施例3の靴を履いた時が1か所、実施例4の靴を履いた時が3か所であった。被験者2の場合、比較例2の靴を履いた時のズレが5か所、実施例3の靴を履いた時のズレが4か所、実施例4の靴を履いた時のズレが5か所であった。これより、実施例3の靴を履いた時が最も安定していたので「優」と評価し、比較例2と実施例4は「不可」と評価した。
表5に示すように、静立時の安定性の評価結果は、比較例2の靴を履いた場合の左右荷重差は8.7%、実施例3の靴を履いた時が1.1%、実施例4の靴を履いた時が1.8%であった。縦軸重心位置については、比較例2の靴を履いた時が63.8%、実施例3の靴を履いた時が62.6%、実施例4の靴を履いた時が65.3%であった。比較例2と実施例3と実施例4は縦軸重心位置に大きな差はないが、比較例2は左右荷重差が実施例3,4に較べて大きいので「不可」と評価し、実施例3、4を「優」と評価した。
表6に示すように、縦軸重心位置の変動の評価結果は、片足支持期までは比較例2、実施例3、実施例4の靴を履いた時の各重心位置変動には、それぞれ差は認められなかったものの、蹴り出し移行期から蹴り出しまでの変動をみると、比較例2と実施例4の靴を履いた時に比べ、実施例3の靴を履いた時はスムーズな重心位置の変動がみられ、また蹴り出しも靴先(番号8)で蹴り出している(83.1%)ので、実施例3を「優」と評価した。実施例4のつま先の蹴り出しは大きいので(78.1%)、「可」と評価したが、比較例2は蹴り出しが弱い(76.8%)ので、「不可」と評価した。
次に、本発明を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1および図2において、靴101はいわゆるルームシューズで、左右一対の靴の一方である右足用を示している。靴101は靴底102とアーチ形状のアッパー(甲表)103により構成されている。靴底102は、中底104の裏面に本底105を接着剤により接着した構成としている。
Claims (4)
- 中底の裏面に本底が固定された靴底であって、
前記中底は、表面部の外周縁を周壁部により取り囲んだカップインソール形状に形成されていて、つま先部の内側が外側よりも高さが低く形成され、前記つま先部の表面が外側から内側に向けて下向きに傾斜する傾斜面に形成され、前記中底の表面は、踵側の後端が高く、前記踵側の後端から土踏まず部に向けてなだらかに下向きに傾斜する傾斜面に形成され、前記中底の横断面が、前記土踏まず部から踵部の間で表面が下向きに凹の湾曲形状に形成されていることを特徴とする靴底。 - 請求項1において、
前記つま先部の傾斜面の傾斜角度は、10度以下であることを特徴とする靴底。 - 請求項2において、
前記つま先部の傾斜面の傾斜角度は、4.7度以上であることを特徴とする靴底。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の靴底と、足の甲を覆うアッパーとを有することを特徴とする靴。
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