JP6977229B2 - 熱可塑性樹脂組成物およびそれを用いた布積層成形体 - Google Patents
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Description
本発明のオレフィン系樹脂(イ)は、示差走査熱量測定装置(SHIMADZU 社製;DSC−60) にて縦軸に熱量、横軸に温度をとり、測定温度範囲40〜200℃、昇温速度10℃/分にて測定した際に得られる吸収曲線のピーク位置の温度で表される融点が110〜120℃のオレフィン系樹脂であることが重要である。オレフィン系樹脂(イ)としては、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数2〜8のα−オレフィンを主体とした重合体であり、これらの単独重合物のほか2種以上のα−オレフィンを共重合したもののいずれも好ましく使用できる。特に本発明では、低密度ポリエチレン、リニア低密度ポリエチレンなどのポリエチレン、2種以上のα−オレフィンを共重合した樹脂;エチレン/α−オレフィン共重合体等が挙げられる。更には、エチレン等のオレフィン以外に少量のビニル系の単量体が共重合されたものも用いることができる。このような例としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ) アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸誘導体共重合体等があり、さらにはブタジエン、イソプレン等の共役ジエン系単量体の重合体の水素添加物も含む。これらの樹脂は2種類以上混合し使用することも可能である。
本発明に用いられる水添ブロック共重合体(ロ)は、少なくとも分子中にスチレンからなる重合体ブロック(A)を2個以上有し、かつ分子中にイソプレンを含む重合体ブロック(B)を1個以上含有するブロック共重合体を水素添加して得られるものである。
重合体X:芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が25%以下であるブロック重合体の組成物;
重合体Y:芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が25%以上であるブロック重合体の組成物;
GPC;LC Solution (SHIMADZU製)
検出器:示差屈折率計 RID−10A(SHIMADZU製)
カラム:TSKgelG4000Hxlを2本直列(TOSOH製)
ガードカラム:TSKguardcolumnHxl−L(TOSOH製)
溶媒:テトラヒドロフラン
温度:40℃
流速:1ml/min
濃度:2mg/ml
本発明で使用する熱可塑性樹脂組成物には本発明の効果を損なわない範囲で他の成分、例えば可塑剤を添加することができる。可塑剤としては、公知のものを特に制限なく用いることができ、例えば、パラフィン系、ナフテン系、芳香族系、流動パラフィンなどの炭化水素系油、落花生油、ロジンなどの植物油、リン酸エステル、塩素化パラフィン、シリコンオイル、液状ポリイソプレンまたは水素添加物、液状ポリブタジエン、液状ポリイソブチレンなどの可塑化能を有する液状ポリマーまたはこれらの変性物などがある。可塑剤は1種を使用する場合のほか、2種以上を併用してもよい。このような可塑剤としては、市販品を使用することもでき、例えば、パラフィン系オイルである出光興産(株)製、商品名「ダイアナプロセスオイルPW−90」、「ダイアナプロセスオイルPW−380」、「ダイアナプロセスオイルPW−32」などを使用することができる。
アルミニウム製セルに10mgのオレフィン系樹脂のサンプルを封入し、示差走査熱量測定装置(SHIMADZU社製;DSC−60)にて縦軸に熱量、横軸に温度をとり、測定温度範囲40〜200℃、昇温速度10℃/分にて測定した際に得られる吸収曲線のピーク位置で表される温度を融点として測定した。
温度230℃に設定したプレス成形機((株)神藤金属工業所製NF−37H)により溶融した熱可塑性樹脂組成物を、水冷プレス成形機により冷却し、厚み2mmのプレスシートを作製し、該試験片のデュロメーター硬度を、JIS K 6253試験法に基づいて測定した。
電子比重計を用いて、JIS K 7112試験法に基づいて測定した。
JIS K6256試験法に規定する180°剥離試験により測定した。すなわち、プレス成形機により成形した厚み0.7mmのシートを縦×横=20mm×80mmに切り出し、切り出したシート上にポリエステル製布を載せ、更にその上から0.05MPaの荷重がかかるように錘を載せた状態で、125℃に設定したプレートで5分間加熱し、その後、表面温度を10℃に設定した冷却プレートにより冷却して接着部分20mm×80mmの接着サンプルを得た。そのサンプルを用いてインストロン万能試験機にて引張速度5cm/分で剥離試験を行い、接着強度(N/20mm)を測定した。
プレス成形機により成形した厚み0.7mmのシートを縦×横=20mm×80mmに切り出し、切り出したシート上にポリエステル製布を載せ、更にその上から0.05MPaの荷重がかかるように錘を載せた状態で、125℃に設定したプレートで5分間加熱し、その後、表面温度を10℃に設定した冷却プレートにより冷却して接着部分20mm×80mmのサンプルを得た。
そして、JIS L1092試験法に準拠して、先端の径が1cm2のアクリル製筒を上記サンプルで蓋をして固定し、そして1000mmの水面の高さになるまで筒に水を注ぎ、水滴の漏れを目視観察した。目視確認の結果、水滴の漏れが3滴以内であった場合、合格とした。
オレフィン系樹脂として融点が115℃、MFRが5g/10minのリニア低密度ポリエチレン(LLDPE1)100質量部に、芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がイソプレンである水添ブロック重合体(TPS1;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が20%であり、重量平均分子量が11万、水添率が90%以上)150質量部を二軸押出機(東芝機械(株)製TEM−26SS)を使用して230℃で溶融混練し、ペレット化した。得られたペレットをプレス成形機により厚み0.7mmのシートに成形し、縦×横=20mm×80mmに切り出した後、切り出したシート上にポリエステル製布を載せ、更にその上から0.05MPaの荷重がかかるように錘を載せた状態で、プレート温度125℃で5分間加熱し、その後、表面温度10℃の冷却プレートにより冷却して布積層成形体を得た。性能評価結果を表1に示す。
オレフィン系樹脂として融点が115℃、MFRが5g/10minのリニア低密度ポリエチレン(LLDPE1)100質量部に、芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がイソプレンである水添ブロック重合体(TPS1;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が20%であり、重量平均分子量が11万、水添率が90%以上)70質量部、及び芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がイソプレンである水添ブロック重合体(TPS2;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が30%であり、重量平均分子量が5万、水添率が90%以上)80質量部(すなわち、水添ブロック共重合体の合計150質量部)を使用した以外は実施例1と同様の条件でペレットおよび布積層成形体を得た。性能評価結果を表1に示す。
オレフィン系樹脂として融点が110℃、MFRが3g/10minの低密度ポリエチレン(LDPE1)100質量部に、芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がイソプレンである水添ブロック重合体(TPS1;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が20%であり、重量平均分子量が11万、水添率が90%以上)70質量部、及び芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がイソプレンである水添ブロック重合体(TPS2;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が30%であり、重量平均分子量が5万、水添率が90%以上)80質量部(すなわち、水添ブロック共重合体の合計150質量部)を使用した以外は実施例1と同様の条件でペレットおよび布積層成形体を得た。性能評価結果を表1に示す。
オレフィン系樹脂として融点が115℃、MFRが5g/10minのリニア低密度ポリエチレン(LLDPE1)100質量部に、芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がイソプレンである水添ブロック重合体(TPS1;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が20%であり、重量平均分子量が11万、水添率が90%以上)110質量部を使用した以外は実施例1と同様の条件でペレットおよび布積層成形体を得た。性能評価結果を表1に示す。
オレフィン系樹脂として融点が115℃、MFRが5g/10minのリニア低密度ポリエチレン(LLDPE1)100質量部に、芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がイソプレンである水添ブロック重合体(TPS2;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が30%であり、重量平均分子量が5万、水添率が90%以上)230質量部を使用した以外は実施例1と同様の条件でペレットおよび布積層成形体を得た。性能評価結果を表1に示す。
オレフィン系樹脂として融点が100℃、MFRが30g/10min、全結晶化度が25%のエチレン−オクテン共重合体80質量部に、芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がイソプレン/ブタジエンである水添ブロック共重合体(TPS3;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が30%であり、重量平均分子量が9万、水添率が90%以上)20質量部、及び可塑剤として40℃動粘度が95mm2/sのパラフィン系オイル20質量部を用いた以外は実施例1と同様の条件でペレットおよび布積層成形体を得た。性能評価結果を表2に示す。
オレフィン系樹脂として融点が110℃、MFRが3g/10minの低密度ポリエチレン(LDPE1)100質量部に、芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がブタジエンである水添ブロック重合体(TPS4;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が30%であり、重量平均分子量が10万、水添率が90%以上)70質量部を用いた以外は実施例1と同様の条件にてペレットおよび布積層成形体を得た。性能評価結果を表2に示す。
オレフィン系樹脂として融点が115℃、MFRが5g/10minのリニア低密度ポリエチレン(LLDPE1)100質量部に、芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がイソプレンである水添ブロック重合体(TPS1;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が20%であり、重量平均分子量が11万、水添率が90%以上)70質量部を用いた以外は実施例1と同様の条件でペレットおよび布積層成形体を得た。性能評価結果を表2に示す。
オレフィン系樹脂として融点が115℃、MFRが5g/10minのリニア低密度ポリエチレン(LLDPE1)100質量部に、芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がイソプレンである水添ブロック重合体(TPS1;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が20%であり、重量平均分子量が11万、水添率が90%以上)250質量部を用いた以外は実施例1と同様の条件でペレットおよび布積層成形体を得た。性能評価結果を表2に示す。
オレフィン系樹脂として融点が123℃、MFRが3g/10minの高密度ポリエチレン(HDPE1)100質量部に、芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がイソプレンである水添ブロック重合体(TPS1;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が20%であり、重量平均分子量が11万、水添率が90%以上)70質量部、及び芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がイソプレンである水添ブロック重合体(TPS2;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が30%であり、重量平均分子量が5万、水添率が90%以上)80質量部を用いた以外は実施例1と同様の条件でペレットおよび布積層成形体を得た。性能評価結果を表2に示す。
オレフィン系樹脂として融点が130℃、MFRが10g/10minのポリプロピレン(PP1)100質量部に、芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がイソプレンである水添ブロック重合体(TPS1;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が20%であり、重量平均分子量が11万、水添率が90%以上)90質量部、及び芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを有し、共役ジエン単量体がイソプレンである水添ブロック重合体(TPS2;芳香族ビニル重合体ブロックの含有量が30%であり、重量平均分子量が5万、水添率が90%以上)90質量部を用いた以外は実施例1と同様の条件でペレットおよび布積層成形体を得た。性能評価結果を表2に示す。
ポリウレタンエラストマー(芳香族エーテル系ウレタンエラストマー、硬度75A、比重1.1、融点77℃)を用いた以外は実施例1と同様の条件でペレットおよび布積層成形体を得た。性能評価結果を表2に示す。
一方で、特開2003―136643号の実施例に記載されている組成物(比較例1、2)では接着強度が十分でなく、柔軟性にも劣る。またオレフィン系樹脂(イ)100質量部に対して、水添ブロック共重合体(ロ)が110より下回る比率、230より上回る比率の組成物では接着強度が十分でなく、さらに110より下回る比率の組成物では柔軟性も劣る(比較例3、4)。またオレフィン系樹脂として融点が120℃より高い材料を使用した組成物では接着強度が十分でない(比較例5、6)。またウレタン系エラストマーを使用した場合、比重が大きく製品重量が重くなり取扱い性に問題がある(比較例7)。
Claims (4)
- 示差走査熱量測定にて測定した融点が110〜120℃のオレフィン系樹脂(イ)100質量部に対し、少なくとも分子中にスチレンからなる重合体ブロック(A)を2個以上有し、かつ、分子中にイソプレンからなる重合体ブロック(B)を1個以上有するブロック共重合体を水素添加して得られる水素添加ブロック共重合体(ロ)を110〜230 質量部含有した熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物と布帛を積層した布積層成形体。
- 請求項2記載の布積層成形体を用いた防水用品。
- 請求項2記載の布積層成形体を用いた消防ホース。
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