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JP6978100B2 - 動物用被覆材 - Google Patents
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Description

本発明は、動物の体表面を覆う動物用被覆材に関する発明である。
犬や猫等の動物の足裏には、一般的に肉球と呼ばれる皮膚が露出した部分があり、従来、この足裏の肉球を保護するため、足を支持するソール部と、このソール部の周縁部に取り付けられて足を包むアッパー部とを有する動物用被覆材が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2006−262734号公報
ところで、動物の足裏にある肉球は、皮膚が露出しているため、散歩の際の衝撃や、フローリングの化学薬品等の影響を受け、硬化・角質化してしまう。そして、肉球が硬化すると、関節トラブルやヘルニア、転倒による骨折の原因になることもある。
一方、肉球の硬化・角質化を防止するためには、保湿することが有効である。また、傷の治療法として、傷口を乾燥させずに湿潤環境下で治す方法(湿潤療法)が知られおり、傷の治療にも皮膚を保護及び保湿することは必要である。
しかしながら、例えば保湿クリームを塗布することは面倒であり、また、塗布した保湿クリームを動物自身が舐め取ってしまう等の問題もあり、適切に保湿することが難しかった。
また、従来の動物用被覆材は、アスファルトからの熱による火傷や、被覆材内部で足裏が滑ることは防止できるが、肉球の保湿をすることはできなかった。また、被覆材で肉球を覆ってしまうと、肉球の状態を容易に確認することができず、肉球の乾燥が進んでしまうおそれもあった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、動物の体表面を保護しつつ容易に保湿することができる動物用被覆材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の動物用被覆材は、動物の足を支持するソール部と、ソール部の周縁部に取り付けられて足を包み込むアッパー部と、を有し、動物の体表面を被覆する。
そして、少なくともソール部の動物の足裏に接触する足裏接触面は、ゴム弾性を有すると共に、常温で液体の炭化水素油を含有したエラストマーによって形成されている。
この結果、動物用被覆材を動物に装着しておくことで、エラストマーにより体表面を保護しつつ、このエラストマーの分子の間から浸み出した炭化水素油が動物の体表面に付着し、この体表面から水分が失われるのを防ぐことができる。よって、動物の体表面を保護しつつ容易に保湿することができる。
実施例1のシューズに適用した動物用被覆材を装着した犬を示す全体斜視図である。 装着状態の実施例1のシューズの断面図である。 実施例1のシューズのソール部の拡大断面図である。 実施例2のサポーターに適用した動物用被覆材を装着した犬を示す全体斜視図である。 装着状態の実施例2のサポーターの断面図である。
以下、本発明の動物用被覆材を実施するための形態を、図面に示す実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
(実施例1)
まず、構成を説明する。
実施例1における動物用被覆材は、図1に示すように、犬や猫等の動物Dの足Fの足先に装着し、足裏の肉球を保護するシューズ1として適用する。図2は、装着状態の実施例1のシューズの断面図であり、図3は、実施例1のシューズのソール部の拡大断面図である。以下、実施例1のシューズ1の構成を、図2及び図3に基づいて説明する。
実施例1のシューズ1は、図2に示すように、ソール部2と、アッパー部3と、を備えている。
ソール部2は、動物の足Fを支持する靴底部分であり、インソール2aと、アウトソール2bと、を有している。
インソール2aは、シューズ1の内側に配置され、動物の足裏Faに接触する足裏接触面4を有している。このインソール2aは、アウトソール2bに対して着脱可能になっている。また、アウトソール2bは、インソール2aの外側(下側)を覆い、地面に接触する接地面5を有している。
ここで、インソール2aは、ゴム弾性を有すると共に、常温で液体の炭化水素油7を含有したエラストマー6によって形成されている。
エラストマー6は、ここではシリコーンエラストマーである。このシリコーンエラストマーは、ケイ素化合物を主成分とし、オルガノポリシロキサンを主鎖として含むエラストマーである。シリコーンエラストマーは、他の有機系ポリマーと比べて化学的安定性があり、分子間力が小さくてコイル形成能が大きいため、弾力性に富み圧縮性が高いという性質を有している。また、耐熱性、耐寒性、耐候性、耐水性、耐スチーム性、電気導電性、電気絶縁性、熱伝導性、難燃性、耐油性、耐溶剤性、耐薬品性、耐摩耗性、耐放射線性を有している。さらに、引張り強度、引裂き強度が他の有機ポリマーと比べて高く、また、もともとは透明性であるが任意の色に着色する着色性は高いという性質も有している。
炭化水素油7は、炭素と水素との化合物及び各種の当該化合物の混合物である炭化水素を主成分とし、温度15度及び1気圧において液状を呈するものであり、ここではスクワランである。スクワランは、不飽和炭化水素であるスクワレンに水素添加を施して飽和炭化水素とした炭化水素油である。ここでは、イソプレンより合成して得られる合成スクワランも含まれる。そして、スクワランは、皮脂からの水分蒸散を防止するエモリエント効果に優れ、保湿作用、収れん作用、柔軟作用を奏することができる。また、新陳代謝を活発にし、肌のターンオーバーを整える作用もある。さらに、もともとスクワレンが人や動物の体内に存在するため、皮脂に塗布した際にスクワランも異物とは認識されず、体内に浸透されやすいという特徴がある。そのため、天然の皮脂膜と同様に皮脂のバリアとしても働きかけることが可能であり、スクワランを皮膚に塗布することで、雑菌等から肌を保護することができる。
そして、このスクワランである炭化水素油7は、図3に示すように、エラストマー6を構成する多数のエラストマー分子6aの間に浸透することで、エラストマー6に含有される。なお、炭化水素油7のエラストマー6への含有量は、例えば2%程度とする。
一方、アウトソール2bは、比較的耐摩耗性及び耐滑性に優れた布によって形成されている。ここで、布は、ミクロ的には布目が孔に相当する多孔質材である。すなわち、このアウトソール2bは、インソール2aの外側を覆うと共に地面に接触する接地面5を有する多孔質材によって形成されている。
アッパー部3は、ソール部2の外周縁に一端が取り付けられた円筒形状を呈しており、動物の足Fの外側を覆う。このアッパー部3は、ここでは、アウトソール2bと同一の布によって形成され、下端部がアウトソール2bの外周縁に縫い付け固定されている。また、アッパー部3の上端部3aはゴム編み状に形成されている。これにより、アッパー部3の上端部3aは、足Fの周面にフィットする。
次に、作用を説明する。
まず、足裏保湿の必要性について説明し、続いて、実施例1の動物用被覆材の作用を「足裏保湿作用」、「足裏保護作用」に分けて説明する。
[足裏保湿の必要性]
犬や猫等の動物の足先には、一般的に爪を有する指部と、肉球と呼ばれる皮膚が露出した部分からなり、足先の接地面(足裏)のほとんどは肉球である。この肉球は、運動時のクッション的な役割を担い、運動時の衝撃を吸収して足の骨や関節などを守ったり、汗によって肉球を湿らせてすべり止めの役割を果たしたりする。
一方、肉球は、毎日の散歩でアスファルトを歩くことや、フローリングの化学薬剤等が原因となって乾燥し、硬化・角質化していく。そして、硬くなった肉球は、滑りやすく、関節トラブルやヘルニア、転倒による骨折の原因になることもある。
また、シニア期になると、肉球に角質の厚い層ができ、肉球が白っぽくなってガサガサになることがある。この状態を放置するとあかぎれのような切り傷ができ、そこから出血したり、雑菌が入り込んで思わぬ病気に感染することもある。さらに、肉球の乾燥によって歩行時に滑ることが多いと、骨格の形成にも悪影響を与える可能性がある。
このように、足裏の乾燥は肉球を傷つけ、思わぬトラブルを引き起こすため、保湿をすることが必要になっている。
[足裏保湿作用]
実施例1のシューズ1に動物Dの足Fを差し込み、このシューズ1を動物Dの足Fに装着すると、図2に示すように、足裏Faがインソール2aの足裏接触面4に接触する。ここで、足裏Faには、一般的に皮膚が露出した肉球が存在するため、インソール2aにはこの肉球が接触する。そして、動物Dは、歩行する度に、足裏Fa(肉球)によって足裏接触面4を踏みしめることになる。
これに対し、実施例1のシューズ1では、インソール2aが、ゴム弾性を有すると共に、スクワランである炭化水素油7を含有したエラストマー6(シリコーンエラストマー)によって形成されている。さらに、炭化水素油7は、常温で液体であり、エラストマー6を構成する多数のエラストマー分子6aの間に浸透している。
そのため、この炭化水素油7は、時間の経過と共にエラストマー分子6aの間を通って、例えば足裏接触面4といった表面に次第に浸み出ていく。これにより、インソール2aの表面(足裏接触面4)には、炭化水素油7の被膜が常時形成される。一方、足裏接触面4に浸み出した炭化水素油7は、この足裏接触面4に接触した動物Dの足裏Faに付着し、足裏Faの表面に被膜を形成する。
ここで、スクワランである炭化水素油7は、皮脂からの水分蒸散を防止するエモリエント効果や保湿作用を奏することができ、体内に浸透して皮脂のバリアとしても作用することができる。そのため、足裏Faに炭化水素油7が付着したことで、この足裏Faの肉球から水分が失われることを防止でき、保湿することができる。
また、この炭化水素油7は、徐々に足裏接触面4に浸み出ていくため、この足裏接触面4に常時被膜を形成することができる。そのため、シューズ1を履くたびに動物Dの足裏Faに炭化水素油7を付着させることができ、手間がかかることがない。さらに、足裏Faの状態を目視で確認することができなくても、炭化水素油7がエラストマー6から浸み出るため、常時保湿することが可能になり、足裏状態の確認を不要とすることができる。
よって、シューズ1を動物Dに履かせておくことで、動物Dの足裏Faの保湿を容易に行うことができる。
[足裏保護作用]
実施例1のシューズ1では、インソール2aが、炭化水素油7を含有したエラストマー6によって形成されている。ここで、エラストマー6は、弾力性に富み圧縮性が高いという性質を有している。そのため、容易に変形が可能であり、足裏Faへの衝撃を吸収することができて足裏Faを保護することができる。
また、エラストマー6がシリコーンエラストマーであることから、耐熱性、耐寒性、耐水性、耐スチーム性等を有しており、熱や寒さ、水や汚れ等から動物Dの足裏Faを保護することができる。よって、シューズ1を動物Dに履かせておくことで、動物Dの足裏Faを保護することができる。
さらに、この実施例1では、ソール部2が、足裏接触面4を有するエラストマー6によって形成されたインソール2aと、このインソール2aの外側を覆うと共に地面に接触する接地面5を有するアウトソール2bと、を有している。ここで、アウトソール2bは、ミクロ的には布目が孔に相当する多孔質材である布によって形成されている。
そのため、インソール2aを形成するエラストマー6に含有された炭化水素油7は、エラストマー6から浸み出た後、アウトソール2bを浸透して接地面5に浸み出ていくことができる。これにより、接地面5にも炭化水素油7の被膜が形成されることになり、この炭化水素油7の被膜が滑り止めとなって、接地面5の滑りを防止することができる。
さらに、この実施例1では、ソール部2が、インソール2aとアウトソール2bとの二層構造になっているため、アウトソール2bによって動物Dへの衝撃を吸収すると共に、インソール2aが傷つくことを防止できる。しかも、この実施例1では、インソール2aが着脱可能になっているので、例えば長期間の使用によって炭化水素油7の含有量が低下した際、このインソール2aのみを取り換えることができる。また、インソール2aを外した状態でシューズ1を洗濯すれば、インソール2aを形成するエラストマー6に含有した炭化水素油7が不要に低減することを防止しつつ、シューズ1を清潔に保つことができる。
なお、この実施例1では、エラストマー6がシリコーンエラストマーである例を示した。しかしながら、エラストマー6としてはこれに限定されず、ゴム弾性を有すると共に、常温で液体の炭化水素油7を含有することができればよい。すなわち、このエラストマー6は、例えば、天然ゴム、スチレンエラストマー、オレフィンエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー、アクリルエラストマーであってもよい。
これらは、いずれもゴム弾性を有すると共に、それぞれ耐熱性、耐寒性、耐水性、機械的強度、耐摩擦性、耐候性、耐油性等のいずれかの性質を有している。そして、容易に変形し、動物Dの足Fへの衝撃を吸収することができる。
ここで、天然ゴムは、天然のゴムノキの樹液に含まれる(乳液)から精製され、その成分は、化学的には高シスポリイソプレンである。また、スチレンエラストマーは、ポリスチレンからなるハードセグメントと、ポリエチレン・ポリブチレンからなるソフトセグメントをブロック状に共重合させた基本単位構造を持つ。また、オレフィンエラストマーは、一般的にポリプロピレンの中にエチレン−プロピレンゴムを微分散させた熱可塑性エラストマーである。ウレタンエラストマーは、低分子ジオール及びジイソシアネートから生成するハードセグメントと、高分子ジオール及びジイソシアネートから生成するソフトセグメントとを有する。ポリエステルエラストマーは、ジカルボン酸又はその誘導体とジオール化合物又はその誘導体とを重縮合して得られる。アクリルエラストマーは、アクリル酸エステルとエポキシ基を有する単重体並びにビニル系単重体とを共重合して得られる。
また、この実施例1では、炭化水素油7がスクワランである例を示した。しかしながら、これに限定されず、炭化水素油7としては、常温で液体状を保ち、保湿機能を有すると共に、エラストマー6に含有可能であればよい。すなわち、この炭化水素油7は、流動パラフィン、或いはスクワレンであってもよい。
ここで、流動パラフィンは、石油の比較的粘度の低い潤滑油留分を、高度に精製した無味、無臭、無色透明の油状液体である。また、スクワレンは、深海産の魚類、特にサメ類の肝油中に存在し、あるいはオリーブ油、コメヌカ油、小麦胚芽油、ゴマ油、綿実油等の植物油中にも存在し、さらに、人の皮脂の中にも存在する。これらより抽出することでスクワレンを得ることができる。そして、これらは、いずれも常温で液体であり、皮膚に塗布した際、高い保湿作用を奏することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の動物用被覆材にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 動物Dの足Fを支持するソール部2と、前記ソール部2の周縁部に取り付けられて前記足Fを包み込むアッパー部3と、を有し、前記動物Dの体表面(足裏Fa)を被覆する動物用被覆材(シューズ1)であって、
少なくとも前記ソール部2の前記動物Dの足裏Faに接触する足裏接触面4は、ゴム弾性を有すると共に、常温で液体の炭化水素油7を含有したエラストマー6によって形成されている構成とした。
これにより、動物Dの体表面(足裏Fa)を保護しつつ、容易に保湿することができる。
(2) 前記ソール部2は、前記足裏接触面4を有する前記エラストマー6によって形成されたインソール2aと、前記インソール2aの外側を覆うと共に地面に接触する接地面5を有する多孔質材(布)によって形成されたアウトソール2bと、を有する構成とした。
これにより、(1)の効果に加え、エラストマー6から浸み出た炭化水素油7によって、接地面5の滑りを防止することができる。
(3) 前記エラストマー6は、天然ゴム、スチレンエラストマー、オレフィンエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー、アクリルエラストマー及びシリコーンエラストマーからなる群から選択される少なくとも一種である構成とした。
これにより、(1)又は(2)の効果に加え、エラストマー6がゴム弾性を有し、動物Dへの衝撃を吸収して、適切に保護することができる。
(4) 前記炭化水素油7は、流動パラフィン、スクワラン及びスクワレンからなる群から選択される少なくとも一種である構成とした。
これにより、(1)〜(3)のいずれかの効果に加え、炭化水素油7が常温で液体状を保ち、保湿機能を有することで、エラストマー6から徐々に浸み出して動物Dの体表面の保湿を適切に行うことができる。
(実施例2)
実施例2における動物用被覆材は、図4に示すように、動物Dの足Fや胴体B等の体に装着し、傷を保護するサポーター10として適用する。図5は、装着状態の実施例2のサポーターの断面図である。以下、実施例2のサポーター10の構成を、図5に基づいて説明する。
実施例2のサポーター10は、両端が開放した筒状(ここでは円筒状)の包囲体11を有し、動物Dの足F(四肢)や胴体B等の体の一部が挿入される。
この包囲体11は、ゴム弾性を有すると共に、常温で液体の炭化水素油7を含有したエラストマー6によって形成されている。なお、エラストマー6及び炭化水素油7については、実施例1と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
また、この包囲体11は、動物Dの体表面Daに接触する内側接触面12を含む全体が、エラストマー6のみによって形成されている。そして、このエラストマー6のゴム弾性力によって、内側接触面12が動物Dの足Fの周面(体表面Da)にフィットしている。
次に、作用を説明する。
動物Dが足Fや胴体B等の体に切り傷や擦り傷等の傷を負った場合、傷の周囲の体毛を剃り、皮膚を露出して治療することが一般的である。そのため、治療が完了した後も体毛が生え揃うまでは皮膚及び傷口が露出した状態になる。また、動物D自身が体を舐めすぎたり、引っ掻いたりして脱毛し、皮膚が露出することもある。
一方で、皮膚や傷口が露出していると、動物Dは本能的に舐めて治そうとする。しかしながら、舐めることで傷口に雑菌が入ったり、脱毛が激しくなることもある。さらに、薬を塗布しても舐め取られてしまうこともある。
また、傷の治療法として、傷口を乾燥させずに湿潤環境下で治す方法(湿潤療法)がある。この湿潤療法では、傷口を乾燥させず、また雑菌が付着することを防止する必要がある。
これに対し、実施例2のサポーター10を動物Dの足Fに装着すると、図5に示すように、足Fの周面(体表面Da)がサポーター10の内側接触面12に隙間なくフィットする。そして、足Fにできた傷をこのサポーター10の包囲体11で覆うと、傷及びその周囲の皮膚がこの包囲体11によってカバーされる。
一方、包囲体11は、炭化水素油7を含有したエラストマー6によって形成されており、炭化水素油7が内側接触面12等の表面から浸み出てくる。そのため、包囲体11で傷を覆うことで、エラストマー6から浸み出した炭化水素油7が傷及びその周囲の皮膚に付着し、傷やその周囲の皮膚の保湿を行うことができる。
また、傷及びその周囲の皮膚を包囲体11で覆うため、動物Dが傷口やその周辺を舐めたりひっかいたりしても、エラストマー6が変形して衝撃を吸収したり水分を撥水することで雑菌の侵入を抑制し、傷を保護することができる。そのため、適切な湿潤療法を実施することができる。
なお、このサポーター10は、図4に示すように、動物Dの胴体Bに形成された傷を保護するため、胴体Bに装着してもよい。さらに、図示しないが、首や頭部に生じた傷であっても、このサポーター10によって保護及び保湿を行うことができる。
すなわち、実施例2の動物用被覆材にあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
(5) 動物Dの体(足F、胴体B)が挿入される筒状の包囲体11を有し、前記動物Dの体表面Daを被覆する動物用被覆材(サポーター10)であって、
少なくとも前記包囲体11の前記動物Dに接触する内側接触面12は、ゴム弾性を有すると共に、常温で液体の炭化水素油7を含有したエラストマー6によって形成されている構成とした。
これにより、動物Dの体表面Daを保護しつつ、容易に保湿をすることができる。
以上、本発明の動物用被覆材を実施例1及び実施例2に基づいて説明してきたが、具体的な構成については、この実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、ソール部2が、エラストマー6によって形成されたインソール2aと、このインソール2aの外側を覆う布製のアウトソール2bとを有する構成とする例を示した。しかしながら、動物Dの足Fの足裏Fa(肉球)が接触する足裏接触面4がエラストマー6によって形成されていればよいので、例えば、ソール部2の内側にエラストマー6を塗布(コーティング)し、足裏接触面4としてもよい。
また、足裏接触面4及び接地面5を含むソール部2の全体を、エラストマー6によって形成してもよい。
さらに、ソール部2及びアッパー部3を、全て炭化水素油7を含有したエラストマー6によって一体的に形成してもよい。この場合では、足裏Faだけでなく、足Fの周面の保湿も同時に行うことが可能となる。
一方、実施例2では、包囲体11の全体をエラストマー6によって形成する例を示したが、これに限らない。例えば、布等により筒状の包囲体を形成し、その内側面にエラストマー6を塗布(コーティング)することで、内側接触面12をエラストマー6によって形成したものであってもよい。
また、布等によって筒状の包囲体を形成すると共に、その内側に着脱可能に嵌合する筒体をエラストマー6によって形成してもよい。この場合には、エラストマー6の汚れを包囲体によって防止することができる。また、動物Dがエラストマー6を直接舐めてしまうことを防止できる。
実施例1では、アウトソール2bを形成する多孔質材として布を例示したが、これに限らない。エラストマー6から浸み出した炭化水素油7が浸透し、接地面5に炭化水素油7の被膜が形成できればよい。そのため、例えば細かい穴の開いたゴムや、ニット等の織物等であってもよい。
そして、実施例1及び実施例2では、動物Dとして犬に動物用被覆材であるシューズ1やサポーター10を装着する例を示したが、これに限らない。例えば猫や豚等の動物であっても使用することができる。
1 シューズ(動物用被覆材)
2 ソール部
2a インソール
2b アウトソール
3 アッパー部
4 足裏接触面
5 接地面
6 エラストマー
7 炭化水素油
10 サポーター(動物用被覆材)
11 包囲部
12 内側接触面
D 動物
F 足
Fa 足裏(体表面)
関連出願の相互参照
本出願は、2017年7月5日に日本国特許庁に出願された特願2017-131613に基づいて優先権を主張し、その全ての開示は完全に本明細書で参照により組み込まれる。

Claims (5)

  1. 動物の足を支持するソール部と、前記ソール部の周縁部に取り付けられて前記足を包み込むアッパー部と、を有し、前記動物の体表面を被覆する動物用被覆材であって、
    少なくとも前記ソール部の前記動物の足裏に接触する足裏接触面は、ゴム弾性を有すると共に、常温で液体の炭化水素油を含有したエラストマーによって形成されている
    ことを特徴とする動物用被覆材。
  2. 請求項1に記載された動物用被覆材において、
    前記ソール部は、前記足裏接触面を有する前記エラストマーによって形成されたインソールと、前記インソールの外側を覆うと共に地面に接触する接地面を有する多孔質材によって形成されたアウトソールと、を有する
    ことを特徴とする動物用被覆材。
  3. 動物の体が挿入される筒状の包囲体を有し、前記動物の体表面を被覆する動物用被覆材であって、
    少なくとも前記包囲体の前記動物に接触する内側接触面は、ゴム弾性を有すると共に、常温で液体の炭化水素油を含有したエラストマーによって形成されている
    ことを特徴とする動物用被覆材。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された動物用被覆材において、
    前記エラストマーは、天然ゴム、スチレンエラストマー、オレフィンエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー、アクリルエラストマー及びシリコーンエラストマーからなる群から選択される少なくとも一種である
    ことを特徴とする動物用被覆材。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載された動物用被覆材において、
    前記炭化水素油は、流動パラフィン、スクワラン及びスクワレンからなる群から選択される少なくとも一種である
    ことを特徴とする動物用被覆材。
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