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JP6986261B2 - 組換ポリペプチドの発現量及び収量の向上方法 - Google Patents
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JP6986261B2 - 組換ポリペプチドの発現量及び収量の向上方法 - Google Patents

組換ポリペプチドの発現量及び収量の向上方法 Download PDF

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Description

本発明は、特定のアミノ酸配列によりタグ化されたポリペプチド及び当該タグ化によるポリペプチドの発現量及び収量の向上方法に関する。
組換ポリペプチドの生産において、当該組換ポリペプチドの発現量、したがってその収量を向上させることは、依然として重要な課題である。この目的のため、一般的には、発現条件(例えば、培地の種類、発現のための培養温度、発現時間、菌株等)を最適化することが行われてきた。例えば、そのように最適化された培地として、TB培地や2xYT培地が用いられている。
また、別の方法として、目的タンパク質をGSTやMBPなどの高発現性タンパク質との融合タンパク質として発現させた後、高発現性タンパク質を切断除去することで目的タンパク質を回収することもしばしば行われている。しかしながら、これらの技術も依然として経験的要素に大きく依存するため、その成否の予測は困難であり、少なくとも、所望の発現量を実現し得る条件の検討には多大な時間と労力が必要である。
このような課題の解決方法として、近年、大腸菌を利用した発現系又は酵母発現系によって、SK、SKX、SKXX(配列番号:2)、AKXX(配列番号:3)又はKKXX(配列番号:4)のアミノ酸配列(但し、Xは任意のアミノ酸残基を表す)からなるペプチドタグがN末端に連結したタグ化タンパク質として目的タンパク質を発現させることが提案されている(特許文献1)。当該特許文献には、それらのペプチドタグをN末端に連結することで、マウスFab抗体及びウサギscFv抗体の発現量が増加したことが示されている。
一方、本発明者らは、先に、ポリペプチドの末端に1〜20個の親水性アミノ酸から成るタグを付与することにより当該ポリペプチドの溶解度を向上させ得ることを見出している(特許文献2)。また、本発明者らは、生体分子の末端に任意のアミノ酸配列から成るペプチドが付加されたペプチド付加生体分子の溶解度を熱力学的理論に基づき計算する方法及び当該計算方法を用いて所望の溶解度とするペプチドタグを設計する方法、並びにそのような方法を利用して封入体(大腸菌の組換細胞等内に蓄積する不活性型凝集)形成を防止する方法を見出している(特許文献3)。しかしながら、これらの特許文献のいずれにおいても、組換ポリペプチドの発現量及び収量を増加させることは意図されていない。
国際公開WO2016/204198号パンフレット 特開2006−188507号公報 特許第5273438号公報
したがって、本発明は、その発現及び収量が向上した組換ポリペプチド並びに組換ポリペプチドの発現及び収量を向上させる方法を提供することを課題とする。
発明者らは、末端が様々にタグ化されたポリペプチドの様々な性質に関して研究を行ってきたなかで、驚くべきことに、特定のアミノ酸から成るタグが付加されたタグ化ポリペプチドとしてポリペプチドを発現させると、当該ポリペプチドの発現量及び収量が向上することを見出した。更に、そのような発現量及び収量の向上は、アミノ酸配列が全く異なるような種々のポリペプチドに対して本発明のタグを付加した場合でさえも、達成され得ることが見出された。
したがって、本発明の第1の局面は、
(1)ポリペプチド、該ポリペプチドの末端に結合した0〜2個のアミノ酸で構成されるスペーサー・ペプチド及び該スペーサー・ペプチドに結合した4〜12個のアミノ酸で構成されるタグ・ペプチドから成り、該タグ・ペプチドは1〜3個のGly・Arg・Arg・Arg(配列番号:1)からなるペプチド単位により構成されることを特徴とする組換ポリペプチドである。
本発明では、上記ポリペプチドのC末端側に、スペーサー・ペプチドが存在するときは当該スペーサー・ペプチドが結合し、該スペーサー・ペプチドに本発明のタグ・ペプチドが結合してもよい。したがって、本発明の好適な一態様は、
(2)前記スペーサー・ペプチド及び該スペーサー・ペプチドに結合したタグ・ペプチドが、ポリペプチドのC末端に結合する、上記(1)の組換ポリペプチドである。
本発明のタグ化ポリペプチドは、発現量を向上させるべきポリペプチドとタグ・ペプチドの間にスペーサーとして機能するアミノ酸、例えばGlyを1個又は2個程度有してもよく、そのような場合にも組換ポリペプチドの発現及び収量が向上することが見出された。したがって、本発明の好適な1つの態様は、
(3)前記スペーサー・ペプチドのアミノ酸がGlyである、上記(1)又は(2)の組換ポリペプチドである。
上記のとおり、本発明は、様々なポリペプチドに対して適用可能であり、例えばTEVプロテアーゼ、抗EGFR scFv抗体、抗OKT3 scFv抗体、CAD及びGLucに対しても好適に適用できる。したがって、本発明の1つの態様は、
(4)前記ポリペプチドが、TEV(Tobacco Edge Virus)プロテアーゼ、抗EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor)scFv抗体、抗OKT3 scFv抗体、CAD(Caspase Activated DNase)及びGLuc(Gaussia Luciferase)からなる群から選択されるタンパク質である、上記(1)〜(3)のいずれかの組換ポリペプチドである。
また、本発明の特定の一態様では、スペーサー・ペプチドが1個のアミノ酸で構成されてよい。すなわち、
(5)前記スペーサー・ペプチドが1個のアミノ酸で構成される、上記(1)〜(4)のいずれかの組換ポリペプチドである。
また、本発明は、本発明のタグ化ポリペプチドとしてポリペプチドを発現させることにより、当該ポリペプチドの発現量及び収量を向上させることを意図する。したがって、本発明の第2の局面は、
(6)組換ポリペプチドの生産方法であって、
(a)ポリペプチド、該ポリペプチドの末端に結合した0〜2個のアミノ酸で構成されるスペーサー・ペプチド及び該スペーサー・ペプチドに結合した4〜12個のアミノ酸で構成されるタグ・ペプチドから成り、該タグ・ペプチドは1〜3個のGly・Arg・Arg・Argからなるペプチド単位により構成されることを特徴とする組換ポリペプチドをコードする発現カセットを含むベクターを用意し、
(b)上記(a)のベクターにより宿主細胞を形質転換し、
(c)上記(b)で得られた形質転換細胞を、該細胞の生育に適した条件下で培養し、及び
(d)上記(c)の培養物から上記(a)の組換ポリペプチドを回収すること、
を含む、前記方法である。
本発明の生産方法において使用される組換ポリペプチドの態様は、上記(2)〜(5)のいずれも含み得る。したがって、本発明の生産方法の特定の態様は、
(7)前記スペーサー・ペプチド及び該スペーサー・ペプチドに結合したタグ・ペプチドが、ポリペプチドのC末端に結合する、上記(6)の組換ポリペプチドの生産方法、
(8)前記スペーサー・ペプチドのアミノ酸がGlyである、上記(6)又は(7)の組換ポリペプチドの生産方法、
(9)前記ポリペプチドが、TEV(Tobacco Edge Virus)プロテアーゼ、抗EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor)scFv抗体、抗OKT3 scFv抗体、CAD(Caspase Activated DNase)及びGLuc(Gaussia Luciferase)からなる群から選択されるタンパク質である、上記(6)〜(8)のいずれかの組換ポリペプチドの生産方法、及び
(10)前記スペーサー・ペプチドが1個のアミノ酸で構成される、上記(6)〜(9)のいずれかの組換ポリペプチドの生産方法である。
本発明の生産方法は、さまざまな宿主を用いた組換ポリペプチド生産に適用可能であるが、宿主が大腸菌細胞であることが好ましい。したがって、本発明の別の態様は、
(11)前記宿主が大腸菌である、上記(6)〜(10)のいずれかの組換ポリペプチドの生産方法である。
本発明のタグ化ポリペプチドとしてポリペプチドを発現させることにより、当該ポリペプチドの発現量及び収量を向上することができる。
図1は、本発明のタグ・ペプチドによりC末端をタグ化したTEV(Tobacco Edge Virus)プロテアーゼを示す。図中、パネルa)は当該タグ化TEVプロテアーゼ(TEVC9R)の3D構造であり、太線部分がタグ・ペプチドを示す。パネルb)はTEVC9R発現ベクターの模式図である。パネルc)はTEVC9Rのアミノ酸配列である(配列番号:7)。 図2は、大腸菌(BL21(DE3)pLysS)を宿主に用いたTEV及びTEVC9R(M.W.≒28Kda)の発現量を示す。Mは分子量マーカー、Sは上清画分、Pは沈殿画分である。TEV(Hisタグのみでタグ化された対照ポリペプチド)のバンドを矢印で示している。発現誘導はO.D.=0.5で1mMのIPTG添加により行った。図中、パネルa)は5mLのLB培地内で25℃、31℃及び37℃での発現を示し、パネルb)は200mLのLB培地内で31℃及び37℃での発現を示している。 図3は、本発明のタグ・ペプチドによりC末端をタグ化した抗EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor)scFv抗体を示す。図中、パネルa)は当該タグ化抗EGFR scFv(抗EGFR scFv C9R)の3D構造であり、「Domain 1」及び「Domain 2」が各ドメインを、「Linker」がドメイン間リンカーを、そして「C9R Tag」がタグ・ペプチドを示す。パネルb)は抗EGFR scFv C9R発現ベクターの模式図である。 図4は、N末端にHisタグを有するが、本発明のタグ・ペプチドによりC末端をタグ化されていない抗EGFR scFv(Anti−EGFR scFv);及びN末端のHisタグに加えて本発明のタグ・ペプチドによりC末端をタグ化した抗EGFR scFv C9R(Anti−EGFR scFv C9R)のアミノ酸配列である(それぞれ、配列番号:8及び9)。
<タグ化ポリペプチド>
本発明では、遺伝子組換生物による外来ポリペプチドの発現を向上させるために、特定のアミノ酸配列を有するタグによって当該ポリペプチドが修飾される。本明細書において、そのようなタグによって修飾されたポリペプチドをタグ化ポリペプチドと称し、以下に、当該本発明のタグ化ポリペプチドの構造を説明する。なお、本明細書において、特段の断りのない場合には、アミノ酸配列はN末端からC末端に向けて記載される。
1.ポリペプチド
本発明において、その発現を向上させるべきポリペプチドの種類については特に制限がない。後述のように、本発明のタグ化により、その由来もアミノ酸配列も異なるポリペプチド(つまり、TEV(Tobacco Edge Virus)プロテアーゼ、抗EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor)scFv抗体、抗OKT3 scFv抗体、CAD(Caspase Activated DNase)及びGLuc(Gaussia Luciferase))の遺伝子組換生物内での発現を向上させ得ることが示されている。
したがって、本発明のポリペプチドは、細菌、真菌、ウイルス、植物及び動物等に由来するタンパク質及びそれらの断片に相当するポリペプチドであってよいがそれらに限定されない。
例えば、本発明のポリペプチドの他の例として、Factor Xaプロテアーゼ、VHHシングルドメイン抗体断片、Taq Polymerase等を挙げることができる。
なお、本明細書において、ポリペプチドの用語はタンパク質だけでなく、タンパク質の任意の断片を構成するポリペプチドを含む。
2.タグ・ペプチド
上記ポリペプチドの末端に結合される本発明のタグ・ペプチドは、Gly・Arg・Arg・Arg(配列番号:1)からなるペプチド単位を少なくとも1個有する。また、本発明のタグ・ペプチドにおいては、該ペプチド単位が連続して繰り返されていてもよい。そのようなペプチド単位の連続した繰り返しの回数に特に制限はなく、例えば、ペプチド単位の繰り返しは7回以下、好ましくは5回以下、より好ましくは3回以下であってよい。
すなわち、本発明のタグ・ペプチドは、アミノ酸一文字表記により、一般式(GRRR)nで表され、式中、好ましくはnが1〜7、より好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜3であり得る。より具体的に、本発明のもっとも好適なタグ・ペプチドの例は、GRRR(配列番号:1)、GRRRGRRR(配列番号:5)及びGRRRGRRRGRRR(配列番号:6)である。
3.スペーサー・ペプチド
本発明のタグ化ポリペプチドにおいて、必ずしも必須ではないが、上記ポリペプチドとタグ・ペプチドを、スペーサー・ペプチドを介して結合させることも好適である。そのようなスペーサーとしては1〜2個程度のアミノ酸、好ましくはGlyを挙げることができる。
4.その他のタグ・ペプチド
本発明のタグ化ポリペプチドは、本発明のタグ・ペプチドが結合した末端と反対側の末端に、本発明のタグ・ペプチド以外の公知のタグ・ペプチドを有していてもよい。例えば、本発明によって発現を上昇させるべき元のポリペプチドのC末端側に本発明のタグ・ペプチドを結合させた場合、本発明のタグ化ポリペプチドのN末端側には、種々の目的のために、本発明のタグ・ペプチド以外のタグ・ペプチドを結合させてよい。例えば、発現した組換ポリペプチドをアフィニティ・クロマトグラフィー等により分離する目的で、公知のHisタグ、FLAGタグ、HAタグやmycタグをN末端側に結合させてもよい。
<タグ化ポリペプチドの製造>
本発明のタグ化ポリペプチドは、当業者に公知の方法により製造することができる。好ましくは、目的のタグ化ポリペプチドをコードするcDNAを組込んだ発現ベクターにより適切な宿主細胞を形質転換し、当該形質転換細胞の生育に適した条件下で該細胞を生育させることにより本発明のタグ化ポリペプチドを製造することができる。そのような方法は、分子生物学のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」、F. Ausubelら、Publ.Wiley Inter Science、New York、1997、またはSambrookら、「分子クローニング:実験室マニュアル」、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、NY、1989、等に記載されている。
例えば、本発明のタグ化ポリペプチドをコードするcDNAを組込んだ発現ベクターを製造するためには、タグ化前のポリペプチドのcDNAが組込まれた発現プラスミドを鋳型として用いることができる。そして、例えば部位特異的変異法により目的とするタグ・ペプチドのアミノ酸配列(又はスペーサー・ペプチド及びタグ・ペプチドのアミノ酸配列)をコードするヌクレオチド配列を、前記ポリペプチドのORFの5’末端又は3’末端側に対して付加すればよい。そのような方法を実施するためのキットはStratagene社(米国)等から市販されている。また、所望により、上記のようにして作製した本発明のタグ化ポリペプチドをコードするcDNAを別の発現ベクター内にクローニングしてもよい。
つまり、本発明に用いることのできる発現ベクターは、用いる宿主細胞の種類に応じて、プラスミド、ウイルス、ファージ、トランスポゾン、ISエレメント、ファスミド、コスミド、又は線状もしくは環状のDNA等から成るベクターであってよい。例えば、大腸菌のpET15、pET26、pLG338、pACYC184、pBR322、pUC18、pUC19、pKC30、pRep4、pHS1、pKK223−3、pDHE19.2、pHS2、pPLc236、pMBL24、pLG200、pUR290、pIN−III113−B1、λgt11又はpBdCI;桿菌のpUB110、pC194又はpBD214;コリネバクテリウム属のpSA77又はpAJ667等である。酵母細胞のための好適なベクターとしては、2μmDNA、YEp2、YEp13、YRp7、YIp5やpYAC2が挙げられる。動物宿主細胞のための好適なベクターとしては、pCDM8及びpMT2PC、並びにアデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、レトロウイルスベクター、ヘルペスウイルスベクター等が挙げられる。
上記の発現ベクターを宿主細胞に導入(形質転換)する手法としては、共沈、ヒートショック法、エレクトロポレーション、レトロウイルストランスフェクション等の慣用のトランスフェクション法が用い得る。宿主細胞としては、大腸菌や酵母等の細菌やCHO細胞等の動物細胞が好適であり得る。好ましい宿主細胞の例は、大腸菌細胞である。
上記のようにして本発明のベクターにより形質転換された宿主細胞を、その細胞の至適培養条件下でインキュベーとすることにより、本発明のタグ化ポリペプチドを生産することができる。その後、培養物から、遠心分離、塩析、等電点沈殿、透析及び各種のクロマトグラフィーを組み合わせることで、本発明のタグ化ポリペプチドを精製することができる。たとえば、上記のように、本発明のタグ化ポリペプチドは、本発明のタグ・ペプチドとは反対側の末端にHisタグ等のアフィニティ・タグを付加しておき、それをアフィニティ・クロマトグラフィーにより精製してもよい。
具体的に、上記のようにして形質転換された細胞は、典型的には、炭素源、窒素源、無機塩、及び場合により微量元素ないしビタミン等の微量成分を含む天然、半合成又は合成培地を用いて培養することができる。例えば、大腸菌宿主のための培地としては、大腸菌が十分に生育できるものであればいずれの培地も使用でき、一般的に用いられているLB培地やTB培地なども使用可能である。また、形質転換に際して、例えばアンピシリンやカナマイシン等の抗生物質に対する耐性遺伝子も同時に宿主細胞に導入した場合、それらの抗生物質を培地に添加してもよい。
培養法は、固体培養でも液体培養でも構わないが、生産されたタグ化ポリペプチドを培養物から分離する際の利便性の観点からは、液体培養が好ましい。
液体培養は、バッチ式であっても連続式であってもよい。また、いずれの場合にも、培養の適切な時点で追加の前記炭素源等を補給する形式であってもかまわない。更に、培養は、好適な温度、酸素濃度、pH等を維持しながら継続されるべきである。一般的な微生物宿主細胞に由来する形質転換体の好適な培養温度は、通常15℃〜45℃、好ましくは25℃〜37℃の範囲である。宿主微生物が好気性の場合、発酵中の適切な酸素濃度を確保するために振盪(フラスコ培養等)、攪拌/通気(ジャー・ファーメンター培養等)を行う必要がある。それらの培養条件は、当業者にとって容易に設定可能である。
本発明のタグ化ポリペプチドは、上記の培養物の上清中、菌体内、及びその双方に蓄積され得る。菌体内に蓄積したタグ化ポリペプチドは、公知の方法、例えば、超音波破砕、凍結融解、圧力式ホモジナイザー(フレンチプレス)、自己溶菌(Tetsuya Kamioka,Shihori Sohya,Nan Wu,Tei Maki,Tomoki Matsuda,Takahisa Ikegami,Haruki Nakamura and Yutaka Kuroda;Extraction of Recombinant Protein from E.coli by Using a Novel Cell Autolysis Activity of VanX;Analytical Biochemistry;439(2):212−7(2013))や界面活性剤による溶菌などを使用して抽出することができる。
培養物の上清中又は菌体から抽出した本発明のタグ化ポリペプチドの精製を行うために、上記のような公知のHisタグ、FLAGタグ、HAタグやmycタグを使用することは有利であり得る。これらのタグを用いたポリペプチドの精製法も当業者によく知られており、そのためのキットも幅広く市販されている。
以下、本発明について実施例を用いて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[方法]
1.培養
遺伝子組換をした大腸菌は、LB培地又はTB培地のいずれかで、25℃〜37℃で培養した。5mLの培養では、試験管を250rpmで振とうした。200mLの培養では、500mL羽根つき三角フラスコを250rpmで振とうした。いずれの場合も、培養液のODが0.5となった時点で終濃度1mMとなるようにIPTGを加えて発現誘導を行った。サンプリングは、発現誘導から2時間目と4時間目に行った。
2.タグ化ポリペプチドの回収
サンプルは、培養液の一部(500μL)を回収し、遠心(4℃、14000rpm(20000g)、15分)により大腸菌体を沈殿させ、集菌する。集菌した大腸菌体に250μLのLysisBuffer(50mM TrisHCl(pH8.7)、250mM NaCl)を加えて超音波破砕し、懸濁状態の破砕液を全培養物A:Allとし、懸濁状態の破砕液を遠心(4℃、14000rpm(20000g)、15分)により上清画分S:Sup、沈殿画分P:Pptに分離した。分離後に沈殿画分にはLysisBufferを250μL加えて懸濁し、その一部をSDS−PAGEに使用した。また、上清画分からも沈殿画分と同じ量をSDS−PAGEに使用した。
3.SDS-PAGE
上記のサンプルのそれぞれを、10μLずつ17.5%SDS−PAGEにアプライした。また、分子量マーカー(M)も同時にアプライした。泳動したポリペプチドを可視化するために、CBB染色を行った。すなわち、泳動後のゲルを固定液(20%メタノール、7.5%酢酸溶液)に5分間漬け、染色液(0.25%CBB−R250、50%メタノール、5%酢酸)に5分漬け、脱色液(5%メタノール、7%酢酸)に5分漬けて、RO水で脱色させた。
4.発現ポリペプチド量の解析
上記のようにしてCBB染色したゲルを、USB接続したカメラを用いて撮影し、その画像データを解析用の画像データとした。その画像データを、ImageJ(https://imagej.nih.gov/ij/)からダウンロード可能な画像解析ソフトウェア)を用いて、各バンドの強度を数値化した。
[実施例1] TEVプロテアーゼの発現向上
本発明のタグによりC末端をタグ化したTobacco Edge Virusプロテアーゼ(以下、「TEV」と略す。)を、次のようにして作製した。なお、本明細書において、「C0R」は本発明のタグ・ペプチド及びスペーサー・ペプチドのいずれも有さないポリペプチドを、「C3R」は1個のペプチド単位(GRRR)からなるタグ・ペプチドを有するポリペプチドを、「C6R」は2個のペプチド単位からなるタグ・ペプチドを有するポリペプチドを、また、「C9R」は3個のペプチド単位からなるタグ・ペプチドを有するポリペプチドを、それぞれ、表している。
TEVのcDNAは、UniProt ID P04517に記載されたTEV配列を基に合成DNAを作成しpUCFaに挿入したもの(FASMAC社から入手)をテンプレートとしてPCRにより増幅し、pET−15bベクター(Novagen社から入手)のNdeI及びXhoI制限部位に挿入した。1つのG(スペーサーとして)及びGRRRGRRRGRRR(配列番号:9)からなるタグ・ペプチドをコードするDNA配列を、TEVテンプレートのC末端に対応する配列に対して、QuikChange site directed mutagenesis法(商品名:Stratagene社、米国)を用いて付加し、その配列を増幅した。プラスミド配列をDNA配列決定(PRISM 3130x1 Genetic Analyzer(商品名:ABI社、米国))により確認した。なお、pET−15bベクターは、前記NdeI部位の上流にHisタグを含んでおり、したがって、本実施例のタグ化TEVには、N末端側にHisタグも付加されている。この遺伝子組換により作製された発現プラスミドによりコードされるアミノ酸配列を図1のパネルc)に示した(配列番号:10)。
上記のようにして作製した発現プラスミドを、発現ベクターの製造元の指示に準じて、大腸菌BL21(DE3)pLysSに導入した。得られた遺伝子組換大腸菌は、上記の培養方法に従って、LB培地(5mL及び200mL)並びにTB培地(5mL及び200mL)内で培養して、本発明のタグ化TEV(TEVC9R)を発現させた。対照としては、Hisタグのみでタグ化され、本発明のタグ・ペプチドでタグ化されていないTEVを発現させた。
培養後、上記の方法に従って、発現されたポリペプチドを回収し、SDS−PAGEを行って、発現ポリペプチド量を解析した。図2に、5mLのLB培地内で25℃、31℃及び37℃で発現させた場合(図2a)、並びに200mLのLB培地内で31℃及び37℃で発現させた場合(図2b)のSDS−PAGEの結果を示した。
また、5mLのTB培地及びLB培地内での発現ポリペプチド量(いずれも31℃及び37℃で培養)の解析結果を表1に示す。なお、SDS−PAGEのImageJによる解析結果(ピクセル単位)からmg単位への換算は、SDS−PAGEにはTEV1μgを同時に流しておりそのバンド強度の数値を標準として他のバンド強度の数値を割ることでμgを算出し、そこから5mLの発現量を算出した。
さらに、200mLのTB培地及びLB培地内で、31℃又は37℃にて培養後、精製したポリペプチド量の解析結果を表2に示す。すなわち、200mL培養物については、SDS−PAGEに先立って、供給元の指示に従ったNi−NTA精製(商品名Ni−NTA superflow Cartridge、QIAGEN社製)を行った。具体的には、上記「2.タグ化ポリペプチドの回収」の項に記載した手法に従って大腸菌を集菌し、菌体を上記手法で破壊した後に、Ni−NTA精製した。また、さらにその後で逆相HPLC(カラム:Protein−RP(YMC社製)、移動相:水/アセトニトリル、検出:220nm)によりポリペプチドの高純度精製収量を測定した。当該逆相HPLCクロマトグラムからのmg単位への換算は、HPLC精製後のサンプルを凍結乾燥し粉末にし、それを1mLのミリQ水に溶解させ、Nanodrop2000を用いてUV濃度測定法により濃度を決め、そこからmgに換算して行った。なお、表中、「Sup」は上清画分を表し、「Ppt」は不溶性画分を表している。また、「Ni−NTA」はNi−NTAカラム精製後の収量を表し、「HPLC」は逆相HPLC精製後の収量を表している。
Figure 0006986261
Figure 0006986261
上記の結果から、本発明のタグ・ペプチドをC末端に付加したタグ化ポリペプチドとしてTEVを発現させた場合、いずれの条件でも発現量の向上が認められた。なお、SDS−PAGEにおいて、培養液から抽出した未精製のポリペプチド及びさらにNi−NTA精製したポリペプチドをサンプルとした場合のいずれでも同様の傾向が認められ、且つ、逆相HPLC精製後の収率も同様又はさらに良好であった。
[実施例2] 抗EGFR scFvの発現向上
実施例1と同様にして、本発明のタグによりC末端をタグ化した抗EGFR scFv(以下、「抗EGFR scFv C9R」と略す。)のための発現プラスミドを作製した。すなわち、上記タグ化前scFvのcDNAとして、図4に示したアミノ酸配列の1〜246位をコードする合成DNAをpUCFaに挿入したプラスミド(FASMAC社から入手した)をテンプレートとしてPCRにより増幅し、pET−15bベクター(Novagen社から入手)のNdeI及びXhoI制限部位に挿入した。1つのG(スペーサーとして)及びGRRRGRRRGRRR(配列番号:6)からなるタグ・ペプチドをコードするDNA配列を、抗EGFR scFvテンプレートのC末端に対応する配列に対して、QuikChange site directed mutagenesis(Stratagene社)を用いて付加した。得られたプラスミドの配列を実施例1と同様の方法でDNA配列決定して確認した。なお、pET−15bベクターを用いているので、このタグ化抗EGFR scFvにも、N末端側にHisタグが付加されている。この発現プラスミドによりコードされるアミノ酸配列を図4に示した。
上記のようにして作製した発現プラスミドを、発現ベクターの製造元の指示に準じて、大腸菌BL21(DE3)pLysSに導入した。得られた遺伝子組換大腸菌は、上記の培養方法に従って、200mLのLB培地内で培養して、本発明のタグ化抗EGFR scFv C9Rを発現させた。なお、培養は37℃で行った。対照としては、タグ化していない抗EGFR scFvを発現させた。
培養後、実施例1の場合に準じて、供給元の指示に従ったNi−NTA精製(商品名Ni−NTA superflow Cartridge、QIAGEN社製)を行ってポリペプチドを精製し、精製ポリペプチド量を解析した。結果を表3に示す。
Figure 0006986261
上記の結果から、本発明のタグ・ペプチドをC末端に付加したタグ化ポリペプチドとして抗EGRF scFvを発現させた場合、その収量の向上が認められた。
なお、実施例1において、培養液から抽出した未精製のポリペプチドをサンプルとしてSDS−PAGEを行った場合の結果と、さらにNi−NTA精製したポリペプチドをサンプルとしてSDS−PAGEを行った場合の結果において同一の傾向が認められたことや、実施例2においても精製したポリペプチドの収量が向上していたことから、以後の実験では培養液から抽出した未精製のポリペプチドをサンプルとしてSDS−PAGEを行い、ImageJにより発現量を解析した。
[実施例3] 抗OKT3 scFvの発現向上
実施例1と同様にして、本発明によりタグ化した抗OKT3 scFv(以下、「OKT3」と略す。)のための発現プラスミドを作製した。すなわち、OKT3のcDNAを、合成DNAとしてpUCFaに挿入したプラスミド(FASMAC社から入手した)をテンプレートとしてPCRにより増幅し、pET−15bベクター(Novagen社から入手)のNdeI及びXhoI制限部位に挿入した。1つのG(スペーサーとして)及びGRRRGRRRGRRR(配列番号:9)からなるタグ・ペプチドをコードするDNA配列を、OKT3テンプレートのC末端に対応する配列に対して、QuikChange site directed mutagenesis(Stratagene社)を用いて付加した。得られたプラスミドの配列を実施例1と同様の方法でDNA配列決定して確認した。なお、pET−15bベクターを用いているので、このタグ化OKT3にも、N末端側にHisタグが付加されている。この発現プラスミドによりコードされるアミノ酸配列は以下のとおりであった。
Figure 0006986261
上記のようにして作製した発現プラスミドを、発現ベクターの製造元の指示に準じて、大腸菌BL21(DE3)pLysSに導入した。得られた遺伝子組換大腸菌は、上記の培養方法に従って、5mLのLB培地内で培養して、本発明のタグ化OKT3を発現させた。なお、培養は31℃で行った。対照としては、タグ化していないOKT3を発現させた。
培養後、上記の方法に従って発現されたポリペプチドを回収し、SDS−PAGEを行って、発現ポリペプチド量を解析した。解析結果を表4に示す。なお、表中、「Ppt」は不溶性画分を表し、「Sup」は上清画分を表している。
Figure 0006986261
上記の結果は、タグ化OKT3(OKT3 C9R)とタグ化していないOKT3(OKT3)を、それぞれ2つのゲル上で泳動させたものであるが、各サンプルと同時に分子量マーカー(marker)を泳動させているので、2ゲル間をマーカーのバンド強度の数値を標準として比較することができる。つまり、マーカーに含まれるタンパク質量は常に一定であるため、この差がゲル間の差異になるから、各マーカーの強度でそれぞれのバンド強度を割り標準化している。この結果、OKT3 C9RはOKT3よりもおよそ4倍の発現量を示した。
[実施例4] CADの発現向上
本発明によりタグ化したCaspase Activated DNase(以下、「CAD」と略す。)のための発現プラスミドを作製した。すなわち、上記実施例と同様にして、CADのcDNAを合成DNAとして挿入したプラスミドをテンプレートとしてPCRにより増幅し、pAED4ベクター(“M.M.Islam,S.Sohya,K.Noguchi,M.Yohda,Y.Kuroda;Crystal structure of an extensively simplified variant of bovine pancreatic trypsin inhibitor in which over one−third of the residues are alanines;Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.;105(2008),15334−15339”及び“M.M.Islam,S.Sohya,K.Noguchi,S.Kidokoro,M.Yohda,Y.Kuroda;Thermodynamic and structural analysis of highly stabilized BPTIs by single and double mutations;Proteins;77(2009),962−970”に記載)のNdeI及びNcoI制限部位に挿入した。スペーサー・ペプチドは含めず、GRRR(配列番号:1)、GRRRGRRR(配列番号:5)又はGRRRGRRRGRRR(配列番号:6)からなるタグ・ペプチドをコードするDNA配列を、CADテンプレートのC末端に対応する配列に対して、QuikChange site directed mutagenesis(Stratagene社)を用いて付加し、その配列を増幅した。得られたプラスミドの配列を実施例1と同様の方法でDNA配列決定して確認した。なお、pAED4ベクターにはHisタグ配列が含まれていないので、本実施例ではN末端側にHisタグは付加されない。配列番号:6を付加したCAD(CADC9R)のための発現プラスミドによりコードされるアミノ酸配列は以下のとおりであった。
Figure 0006986261
上記のようにして作製した発現プラスミドを大腸菌BL21(DE3)pLysSに形質転換した。得られた遺伝子組換大腸菌は、上記の培養方法に従って、5mLのLB培地内で培養して、本発明のタグ化CAD(CADC3R、CADC6R及びCADC9R)を発現させた。培養は25℃で行った。対照としては、タグ化していないCAD(CADC0R)を発現させた。
培養後、上記の方法に従って発現されたポリペプチドを回収し、SDS−PAGEを行って、発現ポリペプチド量を解析した。
解析結果は表5のとおりであり、CADC3R、CADC6R及びCADC9Rは、CADC0Rに比べて、それぞれ、およそ3.3倍、4.7倍及び3.5倍の発現量を示した。
Figure 0006986261
さらに、上記の発現プラスミドを別の大腸菌株JM109(DE3)pLysSに導入した際の、各タグ化ポリペプチドの発現量も確認した。培養は、5mLのLB培地中、25℃、30℃及び37℃で行った。表6は、BL21(DE3)pLysS及びJM109(DE3)pLysS形質転換体を同じ条件下で培養し、全培養物サンプル内のタグ化ポリペプチド発現量を、各場合のCADC0R(対照)のImageJ解析値を1として、それに対する相対値として示している。
Figure 0006986261
上記の結果から、本発明のタグ・ペプチドをC末端に付加したタグ化ポリペプチドとしてCADを発現させた場合、いずれの条件及び宿主でも発現量の向上が認められた。
[実施例5] GLucの発現向上
本発明によりタグ化したGaussia Luciferase(以下、「GLuc」と略す。)のための発現プラスミドを作製した。すなわち、GLucのcDNAを合成DNAをとしてpUC19に挿入したプラスミドをテンプレートとしてPCRにより増幅し、pAED4ベクターのNdeI及びNcoI制限部位に挿入した。スペーサー・ペプチドは含めず、GRRR(配列番号:1)、GRRRGRRR(配列番号:5)又はGRRRGRRRGRRR(配列番号:6)からなるタグ・ペプチドをコードするDNA配列を、GLucテンプレートのC末端に対応する配列に対して、QuikChange site directed mutagenesis(Stratagene社)を用いて付加し、その配列を増幅した。得られたプラスミドの配列を実施例1と同様の方法でDNA配列決定して確認した。なお、pAED4ベクターにはHisタグ配列が含まれていないので、本実施例でもN末端側にHisタグは付加されない。配列番号:6を付加したGLuc(GLucC9R)のための発現プラスミドによりコードされるアミノ酸配列は以下のとおりであった。
Figure 0006986261
上記のようにして作製した発現プラスミドを大腸菌BL21(DE3)pLysSに導入した。得られた遺伝子組換大腸菌は、上記の培養方法に従って、5mLのLB培地内で培養して、本発明のタグ化GLuc(GLucC3R、GLucC6R及びGLucC9R)を発現させた。培養は25℃で行った。対照としては、タグ化していないGLuc(GLucC0R)を発現させた。
培養後、上記の方法に従って発現されたポリペプチドを回収し、SDS−PAGEを行って、発現ポリペプチド量を解析した。
解析結果は表7のとおりであり、GLucC3R、GLucC6R及びGLucC9Rは、GLucC0Rに対して、それぞれおよそ1.9倍、2.1倍及び2.7倍の発現量を示した。
Figure 0006986261
上記の結果から、本発明のタグ・ペプチドをC末端に付加したタグ化ポリペプチドとしてGLucを発現させた場合、いずれのタグ・ペプチドでも発現量の向上が認められた。
本発明のタグ・ペプチドにより効率的な組換タンパク質の生産が可能になるので、本発明は遺伝子組換技術関連産業分野において利用可能である。

Claims (11)

  1. ポリペプチド、該ポリペプチドの末端に結合した0〜2個のアミノ酸で構成されるスペーサー・ペプチド及び該スペーサー・ペプチドに結合した12個のアミノ酸で構成されるタグ・ペプチドから成り、該タグ・ペプチドは個のGly・Arg・Arg・Arg(配列番号:1)からなるペプチド単位により構成されることを特徴とする組換ポリペプチド。
  2. 前記スペーサー・ペプチド及び該スペーサー・ペプチドに結合したタグ・ペプチドが、ポリペプチドのC末端に結合する、請求項1に記載の組換ポリペプチド。
  3. 前記スペーサー・ペプチドのアミノ酸がGlyである、請求項1又は2に記載の組換ポリペプチド。
  4. 前記ポリペプチドが、TEV(Tobacco Edge Virus)プロテアーゼ、抗EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor)scFv抗体、抗OKT3 scFv抗体、CAD(Caspase Activated DNase)及びGLuc(Gaussia Luciferase)からなる群から選択されるタンパク質である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組換ポリペプチド。
  5. 前記スペーサー・ペプチドが1個のアミノ酸で構成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組換ポリペプチド。
  6. 組換ポリペプチドの生産方法であって、
    (a)ポリペプチド、該ポリペプチドの末端に結合した0〜2個のアミノ酸で構成されるスペーサー・ペプチド及び該スペーサー・ペプチドに結合した12個のアミノ酸で構成されるタグ・ペプチドから成り、該タグ・ペプチドは個のGly・Arg・Arg・Arg(配列番号:1)からなるペプチド単位により構成されることを特徴とする組換ポリペプチドをコードする発現カセットを含むベクターを用意し、
    (b)上記(a)のベクターにより宿主細胞を形質転換し、
    (c)上記(b)で得られた形質転換細胞を、該細胞の生育に適した条件下で培養し、及び
    (d)上記(c)の培養物から上記(a)の組換ポリペプチドを回収すること、
    を含む、前記方法。
  7. 前記スペーサー・ペプチド及び該スペーサー・ペプチドに結合したタグ・ペプチドが、ポリペプチドのC末端に結合する、請求項6に記載の組換ポリペプチドの生産方法。
  8. 前記スペーサー・ペプチドのアミノ酸がGlyである、請求項6又は7に記載の組換ポリペプチドの生産方法。
  9. 前記ポリペプチドが、TEV(Tobacco Edge Virus)プロテアーゼ、抗EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor)scFv抗体、抗OKT3 scFv抗体、CAD(Caspase Activated DNase)及びGLuc(Gaussia Luciferase)からなる群から選択されるタンパク質である、請求項6〜8のいずれか一項に記載の組換ポリペプチドの生産方法。
  10. 前記スペーサー・ペプチドが1個のアミノ酸で構成される、請求項6〜9のいずれか一項に記載の組換ポリペプチドの生産方法。
  11. 前記宿主が大腸菌である、請求項6〜10のいずれか一項に記載の組換ポリペプチドの生産方法。
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