JP6987677B2 - 焼き物用生地、焼き物、及びこれらの製造方法 - Google Patents
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Description
焼き物の食感を改善するため、焼き物用小麦粉組成物について種々検討されている。
例えば、特開2003−052341号公報(特許文献1)には、皮の部分がやわらかく、内部はクリーミーでなめらかであり、トロッとした食感のたこ焼きを製造することを目的として、小麦粉、油脂及びアセチル化澱粉を含有するたこ焼きミックスが記載されている。
また、特開平6−62813号公報(特許文献2)には、やわらかく、内部がクリーミーで良好な食感を有するたこ焼きを製造することを目的として、小麦粉、油脂及び澱粉エーテルの混合物を主原料としたたこ焼きミックスが記載されている。
さらに、特開2001−069903号公報(特許文献3)には、焼成しやすく、見かけがよく、冷凍後再加熱しても優れた食感(歯ざわり、口溶け)を有するたこ焼きを製造することを目的として、小麦粉95〜99.8重量部とα−化澱粉0.2〜5重量部からなるたこ焼き用粉が記載されている。
しかしながら、特許文献1〜3のいずれの組成物を用いてたこ焼きを作製しても、十分に満足し得るなめらかさは得られない。
また、焼き物の食感を改善するため、焼き物の製造方法についても色々な工夫がなされている。
例えば、特開2006−271330号公報(特許文献4)には、内部がクリーミーでなめらかであり且つトロッとした食感を有するたこ焼きを製造するため、たこ焼き生地として、小麦粉及び水を主原料とし、非加熱で調製したたこ焼き生地Aと、小麦粉及び水を主体とする混合物に澱粉糊液を配合して調製したたこ焼き生地Bとを用いるたこ焼きの製造方法が記載されている。
しかしながら、特許文献4の方法により得られるたこ焼きは、ある程度のとろみはあるが、未だ改善の余地がある。また、特許文献4の方法では、糊液を混合したたこ焼き生地(内生地)と通常のたこ焼き生地(外生地)の2種類を用意する必要があり、工場での製造は容易ではない。
また、特開2014−161261号公報(特許文献5)には、表面はカリッと硬く、内部はなめらかでソフトな食感を有するとともに、焼成から時間が経過した後や電子レンジ加熱後にも良好な食感及び外観が維持される焼成食品の製造方法が記載されている。具体的には、特許文献5には、焼型の凹部に第1の生地を投入し、該生地を該凹部の内壁面に沿って広げるとともに焼成することにより、外皮を成形する工程と、該凹部にさらに第2の生地を投入して焼成することにより該外皮で覆われた焼成食品を得る工程とを含み、該第1の生地は穀粉類を含有し、且つ該穀粉類は、その全質量中に、目開き0.6mm篩を通過するが目開き0.3mm篩を通過しない粒度を有する穀粉類を30質量%以上含有する、焼成食品の製造方法が記載されている。
しかしながら、特許文献5の方法を実施するには、特殊な専用機が必要であり、製造効率面、製造管理面でも課題がある。
また、本発明の目的は、冷蔵又は冷凍後に再加熱しても、やわらかく、なめらか又はしっとりとしていて、口溶けの良好な焼き物及び該焼き物用の生地を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、上記焼き物及び焼き物用生地を簡便に製造できる方法を提供することにある。
[1]生地ベースとレトルトバッターとを含む焼き物用生地であって、
前記生地ベースが、小麦粉と水とを含んでおり、
前記レトルトバッターが、澱粉組成物と水とを含んでおり、
前記澱粉組成物が、糊化抑制澱粉と糊化促進澱粉とからなり、
前記糊化抑制澱粉が、5〜15質量%の澱粉水溶液又は澱粉水分散液を70〜90℃で加熱混合した際に糊化しないという特性;及び前記加熱混合した液を室温まで冷却した後、121℃で30分間加熱した液の、24℃における粘度が500〜4,000mPa・sであるという特性を有する澱粉であり、
前記糊化促進澱粉が、5〜15質量%の澱粉水溶液又は澱粉水分散液を70〜90℃で加熱混合した際に糊化するという特性;及び前記加熱混合した液を室温まで冷却した後、121℃で30分間加熱した液の、24℃における粘度が4,000mPa・sを超えて50,000mPa・s以下であるという特性を有する澱粉であり、
前記糊化抑制澱粉と前記糊化促進澱粉の質量比が、15/85〜85/15であり、
前記澱粉組成物の含有量が、前記レトルトバッターの総量に対して、4.5〜13.5質量%であり、
前記レトルトバッターの含有量が、前記生地ベース100質量部に対して、2〜25質量部である、上記焼き物用生地。
[2][1]記載の焼き物用生地を焼成してなる焼き物。
[3]たこ焼き又はお好み焼きである、[2]記載の焼き物。
[4]冷凍されている、[2]又は[3]記載の焼き物。
[5]以下の工程を含む、焼き物の製造方法:
(A)小麦粉と水とを含む生地ベースを調製する工程;
(B)澱粉組成物と水とを含むレトルトバッターを調製する工程であって、
前記澱粉組成物が、糊化抑制澱粉と糊化促進澱粉とからなり、
前記糊化抑制澱粉が、5〜15質量%の澱粉水溶液又は澱粉水分散液を70〜90℃で加熱混合した際に糊化しないという特性;及び前記加熱混合した液を室温まで冷却した後、121℃で30分間加熱した液の、24℃における粘度が500〜4,000mPa・sであるという特性を有する澱粉であり、
前記糊化促進澱粉が、5〜15質量%の澱粉水溶液又は澱粉水分散液を70〜90℃で加熱混合した際に糊化するという特性:及び前記加熱混合した液を室温まで冷却した後、121℃で30分間加熱した液の、24℃における粘度が4,000mPa・sを超えて50,000mPa・s以下であるという特性を有する澱粉であり、
前記糊化抑制澱粉と前記糊化促進澱粉の質量比が、15/85〜85/15であり、
前記澱粉組成物の含有量が、前記レトルトバッターの総量に対して、4.5〜13.5質量%である、工程;
(C)前記生地ベース100質量部に対して、前記レトルトバッターを2〜25質量部混合して焼き物用生地を調製する工程;及び
(D)前記焼き物用生地を焼成する工程。
本発明の焼き物用生地は、生地ベースとレトルトバッターとを含んでいる。
生地ベースは、小麦粉と水とを含んでいる。
小麦粉の含有量は、焼き物の種類に応じて適宜選択され、生地ベースの総量に対して、例えば、10〜45質量%であり、好ましくは15〜40質量%である。
追加の成分の含有量は、特に制限されず、追加の成分の種類にもよるが、生地ベースの総量に対して、例えば、20質量%以下であり、好ましくは0.1〜15質量%(例えば、0.5〜10質量%)である。
レトルトバッターは、レトルト処理されたバッターをいう。レトルト処理とは、食品衛生法において「食品中に存在すし且つ発育しうる微生物を死滅させる方法であって、食品を気密性のある容器包装に入れて密封し、中心部の温度を120℃で4分間加圧加熱する方法又はこれと同等以上の効力を有する方法」と定義されており、例えば、食品をレトルトパウチに充填・密封し、レトルト(高圧釜)により121℃、30分以上処理することによって行うことができる。
澱粉組成物は、糊化抑制澱粉と糊化促進澱粉とからなる。澱粉組成物中、糊化抑制澱粉及び糊化促進澱粉の総量は、例えば、90質量%以上であり、95質量%以上であるのが好ましい。
このような澱粉は、澱粉の水懸濁液を撹拌しながら加熱・冷却して粘度を連続的に測定した際にピーク粘度が発現した後の粘度低下(ブレークダウン)が生じ難く、つまり膨潤した澱粉粒の崩壊による糊化が起こり難く、冷却時の粘度上昇が低く、冷蔵条件下においても流動性が損なわれにくい傾向にある。
糊化抑制澱粉としては、架橋処理が施された澱粉が適しており、特にリン酸架橋澱粉が適している。
なお、リン酸架橋澱粉の製造方法としては、例えば、特開2011−211922号公報を参照できる。
糊化抑制澱粉は、上記特性を有していれば、さらにエーテル化、エステル化、酸化等の化学変性を併用した架橋澱粉であってもよい。リン酸架橋と他の化学変性が併用された糊化抑制澱粉の製造方法としては、例えば、特開2006−282785号公報及び特開2004−204197号公報を参照できる。
このような澱粉は、澱粉の水懸濁液を撹拌しながら加熱・冷却して粘度を連続的に測定した際にピーク粘度が発現した後の粘度低下が著しく生じ、つまり膨潤した澱粉粒の大多数が崩壊して糊化し、冷却時の粘度上昇が高く、冷蔵条件下においてゲル化(固化)しない傾向にある。
糊化促進澱粉としては、ヒドロキシプロピル化(以下、HP化と略す)などのエーテル化処理された澱粉、又はさらに架橋処理が施された澱粉が適しており、特にHP化澱粉、HP化リン酸架橋澱粉が適している。
なお、HP化リン酸架橋澱粉の製造方法としては、例えば、特開2008−289397号公報を参照できる。
架橋化とエーテル化とが共処理された澱粉においては、架橋化とエーテル化との処理度合いによって糊化抑制澱粉にも糊化促進澱粉にもなりえる。例えば、リン酸架橋度が低く、HP化度が高ければ糊化促進の傾向になり、その逆であれば糊化抑制の傾向になる。例えば、特開2006−282785号公報で開示されたHP化リン酸架橋澱粉は糊化抑制澱粉の例である。
糊化促進澱粉は、上記特性を有していれば、さらにエステル化、酸化等の化学変性を併用した架橋澱粉であってもよい。
なお、澱粉組成物の総量に対し、糊化抑制澱粉が15質量%未満(糊化促進澱粉が85質量%超)になると、バッターを調製した際の粘度が高くなりすぎ(15,000mPa・s超)、トロミ及び粘りの強いゾルになるため、調理作業性が損なわれる。また、澱粉組成物の総量に対し、糊化抑制澱粉が85質量%超(糊化促進澱粉が15質量%未満)になると、粘度が低くなりすぎ(3,000mPa・s未満)、トロミはあるもののバッターとしては流動性の高いサラサラのゾルになるため、調理作業性が損なわれる。
本発明の焼き物は、上記焼き物用生地を焼成してなる。
例えば、焼き物が、たこ焼き、お好み焼き、チヂミなどである場合、上記焼き物用生地に具材(例えば、野菜、肉類、魚介類)を混ぜて焼成したものである。
また、焼き物が、たい焼き、大判焼き、クレープなどである場合、焼成した上記焼き物用生地に具材(例えば、餡、果物)を包含したものである。
本発明による焼き物の食感の改善効果は、焼き物全般で得られるが、特に効果の大きいものは、たこ焼き又はお好み焼きである。
冷蔵又は冷凍された焼き物の再加熱方法は、特に制限がなく、例えば、500〜1500Wの電子レンジで1〜10分間加熱する方法であってもよい。本発明では、再加熱しても、やわらかく、なめらか又はしっとりとしていて、良好な口溶けを維持することができる。
本発明の焼き物の製造方法は、以下の工程を含んでいる:
(A)小麦粉と水とを含む生地ベースを調製する工程;
(B)澱粉組成物と水とを含むレトルトバッターを調製する工程であって、
前記澱粉組成物が、糊化抑制澱粉と糊化促進澱粉とからなり、
前記糊化抑制澱粉が、5〜15質量%の澱粉水溶液又は澱粉水分散液を70〜90℃で加熱混合した際に糊化しないという特性;及び前記加熱混合した液を室温まで冷却した後、121℃で30分間加熱した液の、24℃における粘度が500〜4,000mPa・sであるという特性を有する澱粉であり、
前記糊化促進澱粉が、5〜15質量%の澱粉水溶液又は澱粉水分散液を70〜90℃で加熱混合した際に糊化するという特性:及び前記加熱混合した液を室温まで冷却した後、121℃で30分間加熱した液の、24℃における粘度が4,000mPa・sを超えて50,000mPa・s以下であるという特性を有する澱粉であり、
前記糊化抑制澱粉と前記糊化促進澱粉の質量比が、15/85〜85/15であり、
前記澱粉組成物の含有量が、前記レトルトバッターの総量に対して、4.5〜13.5質量%である、工程;
(C)前記生地ベース100質量部に対して、前記レトルトバッターを2〜25質量部混合して焼き物用生地を調製する工程;及び
(D)前記焼き物用生地を焼成する工程。
糊化抑制澱粉としては、リン酸架橋タピオカ澱粉(松谷化学工業株式会社製のパインベークCC)を使用した。上記澱粉は、9質量部の澱粉を91質量部の水に懸濁し、75℃で加熱しても糊化せず、該加熱液を室温まで冷却した後、121℃で30分間加熱し、No.4ローターを装着したC型粘度計(東京計器社製のCVR−20形粘度計)を使用して、24℃の温度条件下、回転速度20rpmで1分間回転後の指示値を読み取ると、1,900mPa・sであった。
糊化促進澱粉としては、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉(日本食品化工株式会社製のクリアテクストB3)を使用した。上記澱粉は、9質量部の澱粉を91質量部の水に懸濁し、75℃で加熱すると糊化し、該加熱液を室温まで冷却した後、121℃で30分間加熱し、No.4ローターを装着したC型粘度計(東京計器社製のCVR−20形粘度計)を使用して、24℃の温度条件下、回転速度20rpmで1分間回転後の指示値を読み取ると、21,000mPa・sであった。
糊化抑制澱粉(リン酸架橋タピオカ澱粉)4.5質量%、糊化促進澱粉(ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉)4.5質量%を、水91質量%に撹拌し懸濁液とした。この懸濁液を75℃で加熱混合して均一化し、200gをレトルトパウチに充填、密封し、121℃で30分間レトルト処理してレトルトバッターを得た(糊化抑制澱粉:糊化促進澱粉=50:50、24℃における粘度:6,000mPa・s)。
また、糊化抑制澱粉と糊化促進澱粉の質量比を、表1に示す値に調整する以外は、上記と同様にして各種レトルトバッターを調製した。
焼型の凹部形状が直径46mm、深さが42mmである焼成機を使用して釣鐘型たこ焼きを製造した。釣鐘型たこ焼きとは、焼成中に生地の反転、成形の作業をすることなく静置したまま焼成するたこ焼きで、焼成後に焼型から反転落下させ取り出すドーム型たこ焼きである。
薄力小麦粉85質量部、小麦澱粉10質量部、砂糖3質量部、食塩1質量部、ベーキングパウダー1質量部に対して、液卵10質量部、水250質量部を配合し、ハンドミキサー(クイジナート社、HM−050SJ)を使用し1分間撹拌し、たこ焼き用生地ベースを調製した。
上記たこ焼き用生地ベースに対し、上記製造例のレトルトバッターを表1の配合比率でミックスし、たこ焼き用生地を調製した。
180℃に予熱した焼成機の表面に液状油を塗布した後、上記生地を約40g充填し、カットしたたこ、揚げ玉、刻んだ紅ショウガ、万能ねぎを加え、最後に焼型凹部を満たすまで同じ生地を追加充填する。5分間焼成後、上火用のヒーターで表面を2分間焼成した。焼成後、焼型を反転し、たこ焼きを取り出し、室温で20分間放冷後、−30℃の急速凍結庫で冷凍した。−18℃の冷凍保管庫で2週間保管後、600Wの電子レンジで3分間解凍加熱し、試食評価を行なった。試食評価は、熟練のパネラー10名で下記の評価基準に従い評価し、その評価点数の分布及び平均値を示した。
<評価基準>
・食感
5点:非常に柔らかく、極めてとろみ(又はなめらかさ)が強い
4点:柔らかく、とろみが強い
3点:柔らかさととろみがややある
2点:やや硬く、とろみがやや弱い
1点:固く、とろみがない
・口溶け感
5点:べたつきが全くなく、口溶けが極めて良好
4点:べたつきがなく、口溶けが良好
3点:べたつきはほぼなく、口溶けは許容できる
2点:べたつきがややあり、口溶けがやや悪い
1点:べたつきが強く、口溶けが悪い
焼型の凹部形状が直径50mm、深さが35mmである焼成機を使用して丸型たこ焼きを製造した。丸型たこ焼きとは、焼成中に加熱凝固した下の外皮部分を、焼き串等を使用しずらしながら回転させ追加の生地を加えながら球状に成形されたたこ焼きである。
試験例1に準じ、薄力小麦粉85質量部、小麦澱粉10質量部、砂糖3質量部、食塩1質量部、ベーキングパウダー1質量部に対して、液卵30質量部、水350質量部を配合し、ハンドミキサー(クイジナート社、HM−050SJ)を使用し1分間撹拌し、たこ焼き用生地ベースを調製した。
上記たこ焼き用生地ベースに対し、上記製造例のレトルトバッター(糊化抑制澱粉:糊化促進澱粉=50:50)を表2の配合比率でミックスし、たこ焼き用生地を調製した。
190℃に予熱した焼成機の表面に液状油を塗布した後、上記生地を約30g充填後、カットしたたこ、揚げ玉、刻んだ紅ショウガ、万能ねぎを加えた。外皮が固まったら焼き串で外皮部分を回転し追加の生地を補充しながら球状になるよう焼成成形し、たこ焼きを得た。なお、約10分間焼成し、外皮がすべて固まり内層部が糊化した状態にした。
上記たこ焼きを室温で20分間放冷後、−30℃の急速凍結庫で冷凍した。−18℃の冷凍保管庫で2週間保管後、600Wの電子レンジで3分間解凍加熱し、試験例1と同じ評価方法で食感と口溶け感を評価し、その評価点数の分布及び平均値を示した。
薄力小麦粉97.5質量部、食塩1質量部、ベーキングパウダー1.5質量部に対して水170質量部を加え、ハンドミキサー(クイジナート社、HM−050SJ)を使用し1分間撹拌し、お好み焼き用生地ベースを調製した。
上記お好み焼き用生地ベースに対し、上記製造例のレトルトバッター(糊化抑制澱粉:糊化促進澱粉=50:50)を表3の配合比率でミックスし、お好み焼き用生地を調製した。
上記生地50質量部に対して、刻みキャベツ35質量部、揚げ玉10質量部、紅ショウガ5質量部を加え、よく混合した後、180℃に予熱し表面に液状油を塗布した鉄板で片面5分間ずつ焼成し、お好み焼きを作製した。
上記お好み焼きを室温で30分間放冷後、−25℃の急速冷凍庫で冷凍、次いで−18℃の冷凍保存庫で1週間保存した。その後、600Wの電子レンジで5分間加熱し、試食評価した。試食評価は、熟練のパネラー10名で下記の評価基準に従い評価し、その評価点数の分布及び平均値を示した。
<評価基準>
・食感
5点:非常に柔らかく、極めてしっとり感が強い
4点:柔らかく、しっとり感が強い
3点:柔らかさとしっとり感がややある
2点:やや硬く、しっとり感がやや弱い
1点:固く、しっとり感がない
・口溶け感
5点:べたつきが全くなく、口溶けが極めて良好
4点:べたつきがなく、口溶けが良好
3点:べたつきはほぼなく、口溶けは許容できる
2点:べたつきがややあり、口溶けがやや悪い
1点:べたつきが強く、口溶けが悪い
薄力小麦粉83質量部、砂糖15質量部、ベーキングパウダー2質量部に対して、はちみつ3質量部、水110質量部を計量し、ハンドミキサー(クイジナート社、HM−050SJ)で1分間撹拌し、大判焼き用生地ベースを調製した。
上記大判焼き用生地ベースに対し、上記製造例のレトルトバッター(糊化抑制澱粉:糊化促進澱粉=50:50)を表4の配合比率でミックスし、大判焼き用生地を調製した。
180℃に加熱した大判焼き焼成機の下側焼型に、上記生地を50g流し入れ、約2分間焼成し、表面に気泡が出てきたら餡子60gを計り入れた後、上側焼型に同じ生地を入れ、約1分間焼成後、上下の生地を合わせ、更に3分間焼成し大判焼きを製造した。
上記大判焼きを室温で放冷し、5℃の冷蔵庫で3日間保管し、600Wの電子レンジで1分間加熱し、試験例3と同じ評価方法で食感と口溶け感を評価し、その評価点数の分布及び平均値を示した。
薄力小麦粉85質量部、砂糖15質量部に対して、液卵10質量部、水100質量部、液状油15質量部を配合し、ハンドミキサー(クイジナート社、HM−050SJ)を使用して1分間撹拌し、クレープ用生地ベースを調製した。
上記クレープ用生地ベースに対し、上記製造例のレトルトバッター(糊化抑制澱粉:糊化促進澱粉=50:50)を表5の配合比率でミックスし、クレープ用生地を調製した。
190℃に加熱したクレープ焼成機を使用し、上記生地からクレープを製造した。具体的には、焼成板上に上記生地を90g流し、専用の竹ヘラで厚さ約1mmに薄く延ばし焼成した。30秒間焼成後、生地を反転し更に20秒間焼成し、クレープを得た。
上記クレープを室温で10分間放冷し、−30℃で急速凍結し、−18℃の保存庫で2週間保管した。その後5℃の冷蔵庫で3日間保管後、600Wの電子レンジで30秒間加熱し、試験例3と同じ評価方法で食感と口溶け感を評価し、その評価点数の分布及び平均値を示した。
Claims (5)
- 生地ベースとレトルトバッターとを含む焼き物用生地であって、
前記生地ベースが、小麦粉と水とを含んでおり、
前記レトルトバッターが、澱粉組成物と水とを含んでおり、
前記澱粉組成物が、糊化抑制澱粉と糊化促進澱粉とからなり、
前記糊化抑制澱粉が、5〜15質量%の澱粉水溶液又は澱粉水分散液を70〜90℃で加熱混合した際に糊化しないという特性;及び前記加熱混合した液を室温まで冷却した後、121℃で30分間加熱した液の、24℃における粘度が500〜4,000mPa・sであるという特性を有する澱粉であり、
前記糊化促進澱粉が、5〜15質量%の澱粉水溶液又は澱粉水分散液を70〜90℃で加熱混合した際に糊化するという特性;及び前記加熱混合した液を室温まで冷却した後、121℃で30分間加熱した液の、24℃における粘度が4,000mPa・sを超えて50,000mPa・s以下であるという特性を有する澱粉であり、
前記糊化抑制澱粉と前記糊化促進澱粉の質量比が、15/85〜85/15であり、
前記澱粉組成物の含有量が、前記レトルトバッターの総量に対して、4.5〜13.5質量%であり、
前記レトルトバッターの含有量が、前記生地ベース100質量部に対して、2〜25質量部である、上記焼き物用生地。 - 請求項1記載の焼き物用生地を焼成してなる焼き物。
- たこ焼き又はお好み焼きである、請求項2記載の焼き物。
- 冷凍されている、請求項2又は3記載の焼き物。
- 以下の工程を含む、焼き物の製造方法:
(A)小麦粉と水とを含む生地ベースを調製する工程;
(B)澱粉組成物と水とを含むレトルトバッターを調製する工程であって、
前記澱粉組成物が、糊化抑制澱粉と糊化促進澱粉とからなり、
前記糊化抑制澱粉が、5〜15質量%の澱粉水溶液又は澱粉水分散液を70〜90℃で加熱混合した際に糊化しないという特性;及び前記加熱混合した液を室温まで冷却した後、121℃で30分間加熱した液の、24℃における粘度が500〜4,000mPa・sであるという特性を有する澱粉であり、
前記糊化促進澱粉が、5〜15質量%の澱粉水溶液又は澱粉水分散液を70〜90℃で加熱混合した際に糊化するという特性:及び前記加熱混合した液を室温まで冷却した後、121℃で30分間加熱した液の、24℃における粘度が4,000mPa・sを超えて50,000mPa・s以下であるという特性を有する澱粉であり、
前記糊化抑制澱粉と前記糊化促進澱粉の質量比が、15/85〜85/15であり、
前記澱粉組成物の含有量が、前記レトルトバッターの総量に対して、4.5〜13.5質量%である、工程;
(C)前記生地ベース100質量部に対して、前記レトルトバッターを2〜25質量部混合して焼き物用生地を調製する工程;及び
(D)前記焼き物用生地を焼成する工程。
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