本発明は、本発明の好適な実施形態の以下の詳細な説明及びここに含まれる実施例を参照することによって、より容易に理解され得る。
定義
本明細書に使用される用語はそれらの通常の意味を持ち、そのような用語の意味はその出現ごとに独立している。それにもかかわらず、別段の記載がない限り、以下の定義は明細書及び特許請求の範囲の全体を通じて適用される。化学名、一般名及び化学構造は、構造を記載するのに互換的に用いられてもよい。化学構造と化学名について、構造と名前の間が曖昧である場合は構造が優先される。用語が単独で使われるか又は組合せで使われるかにかかわらず、特に明記しない限り、これらの定義が適用される。従って、「アルキル」の定義は、「ヒドロキシアルキル」、「フルオロアルキル」、「-O-アルキル」などの「アルキル」部分に適用される。
本明細書中に用いられるように、この開示の全体を通じて、以下の用語は、特に明記しない限り、以下の意味を持つと理解されるものとする。
「患者」又は「対象」は、ヒト又はヒト以外の哺乳動物である。一実施形態では、患者又は対象は、ヒトである。別の実施形態では、患者又は対象は、チンパンジーである。
本明細書に用いられる「治療有効量」とは、がん、又は望ましくない細胞増殖に関わる疾患若しくは障害を患っている患者に投与される際に、所望の治療、改善、阻害又は予防の効果を発揮する式(I)の化合物及び/又は追加の治療剤又はその組成物の量を意味する。本発明の併用療法において治療有効量とは、個々の薬剤、又は、全体としての組合せを意味し、そこでは、投与される全ての薬剤量が併せて有効となるが、組合せの成分薬剤は個々に有効量で存在しなくてもよい。がんの治療に関して治療有効量とは、(1)腫瘍の大きさを低減する、(2)腫瘍の転移を阻害する(すなわちある程度遅延させ、好ましくは停止させる)、(3)腫瘍の成長又は腫瘍の侵襲性をある程度阻害する(好ましくは停止させる)、及び/又は、(4)がんに伴う1つ又は複数の徴候又は症状をある程度緩和する(又は好ましくは除去する)効果がある量を意味する。
がん又は望ましくない細胞増殖の疾患若しくは障害に関して本明細書で用いられる用語「予防する」は、疾患又は障害の進行の可能性又は発症率を低下させることを意味する。
破線又は点線の使用は、前記分子断片及び別の定義された分子断片との間の単結合を示す。例えば、式(I)のVについてV1を選択すると、以下の構造が得られる。
別の例では、式(I)のQにM1を選択すると、以下の構造を生じる。
本明細書に用いられる用語「アルキル」とは、その水素原子の1つが、指定された特定数の炭素原子を有する結合で置き換えられた脂肪族炭化水素基を指す。アルキル基は、直鎖基でも分枝鎖基でもよい。用語「アルキル」に加えて、アルキル基は炭素原子の数によってさらに定義されてもよい。アルキル置換基は、典型的には、1から20個の炭素原子「(C1-C20)アルキル」、好ましくは1~12個の炭素原子「(C1-C12)アルキル」、より好ましくは1から8個の炭素原子「(C1-C8)アルキル」又は1~6個の炭素原子「(C1-C6)アルキル」)、又は4個の炭素原子「(C1-C4)アルキル」を含む。異なる実施形態において、アルキル基は、7から12個の炭素原子「(C7-C12)アルキル」、又は7から20個の炭素原子「(C7-C20)アルキル」を含む。アルキル基の非限定的な例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、ネオペンチル、イソペンチル、n-ヘキシル、イソヘキシル及びネオヘキシルが挙げられる。本明細書に記載される全てのアルキル基は、1つ又は複数の置換基と任意選択で置換されてもよく、それらの置換基は特に明記しない限り、独立して選択される。置換アルキル(「置換されたアルキル」)として本明細書に記載されるアルキル基は、特に明記しない限り、独立して選択される1つ又は複数の置換基と置換される。置換基の総数は、そのような置換が化学的に意味をなす範囲で、アルキル部分の水素原子の総数に等しくてもよい。任意選択で置換されたアルキル基は、て典型的には、1から6個の任意選択の置換基、好ましくは1から4個の任意選択の置換基、より好ましくは1から3個の任意選択の置換基を含む。例えば、任意選択で置換されたエチレン基は「任意選択で置換された(C2)アルキル」であり、置換エチレン基は「置換(C2)アルキル」である。
アルキル「アルキル」、「任意選択で置換されたアルキル」及び「置換されたアルキル」のための適した置換基としては、以下に限定されないが、(C3-C8)シクロアルキル、3~12員環ヘテロシクリル、(C6-C12)アリール、5~12員環ヘテロアリール、ハロゲン、=O(オキソ)、=S(チオノ)、=N-CN、=N-ORX、=NRX、-CN、-C(O)RX、-CO2RX、-C(O)NRXRY、-SRX、-SORX、-SO2RX、-SO2NRXRY、-NO2、-NRXRY、-NRXC(O)Ry、-NRXC(O)NRXRY、-NRXC(O)ORX、-NRXSO2RY、-NRXSO2NRXRY、-ORX、-OC(O)RX及び-OC(O)NRXRYが挙げられ;式中、RX及びRYのそれぞれは、独立して、水素、(C1-C6)アルキル、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、(C3-C6)シクロアルキル、3~12員環ヘテロシクリル、(C6-C12)アリール、又は5~12員環ヘテロアリールであるか、又はRX及びRYは、それらに結合している窒素原子と共に3~12員環ヘテロシクリル又は5~12員環ヘテロアリール系を形成していてもよく、それぞれが任意選択で0、1又は2個の使いのヘテロ原子を含み;RX及びRYのそれぞれは、独立して、ハロゲン、=O、-CN、-C(O)R’、-CO2R’、-C(O)NR’2、-SO2R’、-NR’2、-OR’からなる群から選択される1~3個の置換基に任意選択で置換され、式中、各R’は、独立して、水素、(C1-C6)アルキル、(C3-C6)シクロアルキル、又は3~12員環ヘテロシクリルである。しかし、「置換されたアルキル」に適した置換基は、水素を含まない。
「アルケニル」とは、本明細書に定義されるように、少なくとも2個の炭素原子、及び少なくとも1つの炭素-炭素結合からなるアルキル基を意味する。典型的には、アルケニル基は、2から20個の炭素原子の「(C2-C20)アルケニル」、好ましくは2から12個の炭素原子「(C2-C12)アルケニル」、より好ましくは2から8個の炭素原子「(C2-C8)アルケニル」又は2から6個の炭素原子「(C2-C6)アルケニル」又は2から4個の炭素原子「(C2-C4)アルケニル」を有する。代表的な例としては、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、又は3-ブテニルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。アルケニル基は、任意選択で置換されていてもよい。アルケニルに適した置換基は、本明細書に記載されるように、「任意選択で置換されたアルキル」、「置換されたアルキル」及びアルキルである。
「アルキニル」は、本明細書に定義されるように、少なくとも2個の炭素原子、及び少なくとも1個の炭素-炭素三重結合からなるアルキル基を意味する。アルキニル基は、2から20個の炭素原子の「(C2-C20)アルキニル」を有し、好ましくは2から12個の炭素原子の「(C2-C12)アルキニル」、より好ましくは2から8個の炭素原子の「(C2-C8)アルキニル」、又は2から6個の炭素原子「(C2-C6)アルキニル」、又は2から4個の炭素原子の「(C2-C4)アルキニル」を有する。代表的な例としては、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル又は3-ブチニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。アルキニルの適切な置換基は、本明細書に記載されているように、「任意選択で置換されたアルキル」、「置換されたアルキル」及びアルキルである。
本明細書に用いられる際の用語「フルオロアルキル」は、上記に定義されるように、アルキル基の水素原子の1つ又は複数がフッ素に置き換えられたアルキル基を意味する。一実施形態では、フルオロアルキル基は1から6個の炭素原子を有する。別の実施形態では、フルオロアルキル基は、1から3個の炭素原子を有する。別の実施形態では、、フルオロアルキル基は、1から3個のフッ素原子で置換される。フルオロアルキル基の非限定的な例としては、-CH2F、-CHF2、及び-CF3が挙げられる。用語「(C1-C3)フルオロアルキル」は、1~3個の炭素原子を有するフルオロアルキル基を意味する。用語「(C1)フルオロアルキル」は、-CH2F、-CHF2、及び-CF3を意味する。
本明細書に用いられる際の用語「アリール」は、6から約14個の炭素原子を含む芳香族の単環系又は多環系を意味する。一実施形態では、アリール基は約6から10個の炭素原子(C6-C10)アリールを含む。別の実施形態では、アリール基はフェニルである。アリール基の非限定的な例としては、フェニル及びナフチルが挙げられる。アリール基は、任意選択で置換されてもよい。アリールに適した置換基は、本明細書に記載されるように、「任意選択で置換されたアルキル」、「置換されたアルキル」及びアルキルである。
本明細書に使用される際の用語「シクロアルキル」は、指定された数の環炭素原子含み、ヘテロ原子を含まない飽和環を意味する。シクロアルキル置換基は、典型的には、3から8個の炭素原子「(C3-C8)シクロアルキル」、好ましくは3から7個の炭素原子の「(C3-C7)シクロアルキル」、より好ましくは3~6個の炭素原子の「(C3-C6)シクロアルキル」、又は3から5個の炭素原子の「(C3-C5)シクロアルキル」を含む。単環式シクロアルキルの非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが挙げられる。本明細書に記載の全てのシクロアルキル基は、1つ又は複数の置換基に任意選択で置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り、独立して選択される。任意選択で置換されている際の本明細書に記載のシクロアルキル(「任意選択で置換されたシクロアルキル」)は、1つ又は複数の置換基を用いて任意選択で置換されてもよく、置換基は特に明記しない限り、独立して選択される。置換シクロアルキル(「置換されたシクロアルキル」)として本明細書に記載のシクロアルキル基は、1つ又は複数の置換基と置換されてもよく、置換基は特に明記しない限り、独立して選択される。置換基の総数は、そのような置換が化学的意味をなす程度に、シクロアルキル部分の水素原子の総数に等しくてもよい。任意選択で置換されたシクロアルキル基は、典型的には、1から6個の任意選択の置換基、好ましくは1から4個の任意選択の置換基、より好ましくは1から3個の任意選択の置換基を含む。例えば、任意選択で置換されたシクロプロピル基は「任意選択で置換された(C3)シクロアルキル」であり、置換されたシクロプロピル基は「置換された(C2)シクロアルキル」である。一実施形態では、シクロアルキル基は、3から9個の炭素原子を含む(「(C3-C9)シクロアルキル」)。別の実施形態では、置換されたシクロアルキル基は、3から9個の炭素原子を含む(「置換(C3-C9)シクロアルキル」)。シクロアルキルに適した置換基は、本明細書に記載されるように、「任意選択で置換されたアルキル」、「置換されたアルキル」及びアルキルである。
本明細書に用いられる際の用語「シクロアルケニル」は、指定された数の炭素原子を含む部分的に不飽和の炭素環系を意味する。シクロアルケニル置換基は、典型的には、4から8個の炭素原子「(C4-C8)シクロアルケニル」、好ましくは5~6個の炭素原子「(C5-C6)シクロアルケニル」を含む。単環式シクロアルケニルの非限定的な例としては、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、及びシクロヘプテニルをが挙げられる。本明細書に記載のシクロアルケニル基は、1つ又は複数の置換基と任意選択で置換されてもよく、置換基は特に明記しない限り、独立して選択される。置換基の総数は、そのような置換が化学的意味をなす程度に、シクロアルケニル部分の水素原子の総数に等しくてもよい。任意選択で置換されたシクロアルケニル基は、通常、1から6個の任意選択の置換基、好ましくは1から4個の任意選択の置換基、より好ましくは1から3個の任意選択の置換基を含む。例えば、シクロペンテニル基は「(C5)シクロアルケニル」であり、任意選択で置換されたシクロペンテニル基は「任意選択で置換された(C5)シクロアルケニル」である。一実施形態では、シクロアルケニル基は4から8個の炭素原子(「(C4-C8)シクロアルケニル」)を含む。シクロアルケニルに適した置換基は、本明細書に記載されるように、「任意選択で置換されたアルキル」、「置換されたアルキル」及びアルキルである。
本明細書に用いられる用語「シクロアルキルアルキル」は、シクロアルキル環、典型的には(C3-C9)シクロアルキル)を意味し、それは、1~6個の炭素原子「(C1-C6)アルキレン」のアルキレン・リンカーを介して塩基分子に結合している。シクロアルキルアルキル基は、炭素環の炭素原子の数及びリンカーの炭素原子の数によって記載される。本明細書に記載のシクロアルキルアルキル基は、1つ又は複数の置換基に任意選択で置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。任意選択で置換されている際の本明細書に記載のシクロアルキルアルキル基(「任意選択で置換されたシクロアルキルアルキル」)は、1つ又は複数の置換基に置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。置換されたシクロアルキルアルキルとして本明細書に記載のシクロアルキルアルキル基(「置換されたシクロアルキルアルキル」)は、1つ又は複数の置換基に置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。置換基の総数は、そのような置換が化学的意味をなす程度に、シクロアルキルアルキル部分の水素原子の総数に等しくてもよい。任意選択で置換されたシクロアルキルアルキル基は、典型的には、1から6個の任意選択の置換基、好ましくは1から4個の任意選択の置換基、より好ましくは1から3個の任意選択の置換基を含む。一実施形態では、シクロアルキル基は3から9個の炭素原子を含み、リンカーアルキル基は、1から6個の炭素原子を含む、すなわち「(C3-C9)シクロアルキル(C1-C6)アルキル」である。例えば、シクロプロピルエチル基は「(C3)シクロアルキル(C2)アルキル」であり、任意選択で置換されたシクロプロピルエチル基は「任意選択で置換された(C3)シクロアルキル(C2)アルキル」である。さらに、置換されたシクロプロピルエチル基は、「置換された(C3)シクロアルキル(C2)アルキル」である。シクロアルキルアルキルに適した置換基は、本明細書に記載されるように、「任意選択で置換されたアルキル」、「置換されたアルキル」及びアルキルである。
本明細書に用いられる用語「シクロアルケニルアルキル」は、シクロアルケニル環、典型的には(C4-C8)シクロアルケニルを意味し、それは、1から6個の炭素原子の「(C1-C6)アルキレン」のアルキレンリンカーを介して塩基分子に結合している。シクロアルケニルアルキル基は、炭素環の炭素原子の数とリンカーの炭素原子の数によって記載される。このように、「(C5)シクロアルケニル(C1)アルキル」基は、メチレン基(-CH2-)を介して塩基分子に結合しているシクロペンテニル基である。本明細書に記載されるシクロアルケニルアルキル基は、1つ又は複数の置換基に任意選択で置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。置換基の総数は、そのような置換が化学的意味をなす程度に、シクロアルケニルアルキル部分の水素原子の総数に等しくてもよい。任意選択で置換されたシクロアルケニルアルキル基は、典型的には、1から6個の任意選択の置換基、好ましくは1から4個の任意選択の置換基、より好ましくは1から3個の任意選択の置換基を含む。一実施形態では、シクロアルケニル基は4~8個の炭素原子を含み、リンカーアルキル基は、1から6個の炭素原子を含む(「(C4-C8)シクロアルケニル(C1-C6)アルキル」)。例えば、シクロペンテニルエチル基は、「(C5)シクロアルケニル(C2)アルキル」であり、任意選択で置換されたシクロペンテニルエチル基は「任意選択で置換された(C5)シクロアルケニル(C2)アルキル」である。シクロアルケニルアルキルに適した置換基は、本明細書に記載されるように、「任意選択で置換されたアルキル」、「置換アルキル」及びアルキルである。
場合によっては、置換されたアルキル基は、該置換基を参照して具体的に命名されてもよい。例えば、「ハロアルキル」は1つ又は複数のハロゲン置換基で置換される指定された数の炭素原子を有するアルキル基を意味し、典型的には、1から6個の炭素原子及び1、2個又は3個のハロゲン原子(すなわち、「(C1-C6)ハロアルキル」)を含む。このように、(C1-C4)ハロアルキル基は、トリフルオロメチル(-CF3)及びジフルオロメチル(-CF2H)を含む。本明細書に記載のハロアルキル基は、1つ又は複数の置換基と任意選択で置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。置換基の総数は(ハロゲン及び本明細書に定義されるその他の置換基の総数)、そのような置換が化学的意味をなす程度に、非置換の親アルキル部分の水素の数に等しくてもよい。例えば、-CH2CH2CH(OH)CH2CF3の場合、親アルキル部分は、置換が可能な11個の位置を有するN-ペンチル(-(CH2)4CH3)である。この例は、限定を意図するものではない。任意選択で置換されている際の本明細書に記載のハロアルキル基(「任意選択で置換されたハロアルキル」)は、1つ又は複数の置換基と置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。置換されたハロアルキルとして本明細書に記載されるハロアルキル基(「置換されたハロアルキル」)は、1つ又は複数の置換基と置換されるものとなり、置換基は、特に明記しない限り、独立して選択される。置換基の総数は、そのような置換が化学的意味をなす程度に、ハロアルキル部分の水素原子の総数に等しくてよい。任意選択で置換されたハロアルキル基は、典型的には、1から6個の任意選択の置換基、好ましくは1から4個の任意選択の置換基、より好ましくは1から3個の任意選択の置換基を含む。例えば、任意選択で置換されたハロプロピル基は「任意選択で置換された(C3)ハロアルキル」であり、置換されたハロプロピル基は「置換された(C3)ハロアルキル」である。一実施形態では、シクロアルキル基は、1から6個の炭素原子(「(C1-C6)ハロアルキル」)を含む。別の実施形態では、置換されたハロアルキル基は、1から6個の炭素原子を含む(「置換(C1-C6)ハロアルキル」)。ハロアルキルに適した置換基は、本明細書に記載されるように、「任意選択で置換されたアルキル」及び「置換アルキル」である。
「アルコキシル基」は、アルキル部分が特定の炭素原子数を有する1価の-O-アルキル基を意味する。アルコキシ基のアルキル部分は、直鎖基でも分枝鎖基でもよい。アルコキシ基は、典型的には、1から8個の炭素原子「(C1-C8)アルコキシ」、又は1から6個の炭素原子の「(C1-C6)アルコキシ」、又は1から4個の炭素原子の「(C1-C4)アルコキシ」を含む。アルコキシ基の非限定的な例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシとt-ブトキシが挙げられる。本明細書に記載されるアルコキシ基は、1つ又は複数の置換基と任意選択で置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。任意選択で置換された際の本明細書に記載のアルコキシ基(「任意選択で置換されたアルコキシ」)は、1つ又は複数の置換基と置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。置換された際に本明細書に記載のアルコキシ基(「置換されたアルコキシ基」)は、1つ又は複数の置換基と置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。置換基の総数は、そのような置換が化学的意味をなす程度に、アルコキシ部分の水素原子の総数に等しくてもよい。任意選択で置換されたアルコキシ基は、典型的には、1から6個の任意選択の置換基、好ましくは1~4個の任意選択の置換基、より好ましくは1~3個の任意選択の置換基を含む。例えば、任意選択で置換されたエトキシ基は、「任意選択で置換された(C2)アルコキシル」であり、置換されたブトキシは「置換された(C4)アルコキシ」である。一実施形態では、アルコキシ基は、1~6個の炭素原子、すなわち「(C1-C6)アルコキシ」を含む。別の実施形態では、置換されたアルコキシ基は、1から6個の炭素原子「置換(C1-C6)」を含む。アルコキシに適した置換基は、本明細書に記載されるように、「任意選択の置換アルキル」、「置換アルキル」及びアルキルである。
「シクロアルコキシ」は、指定された炭素原子の数をシクロアルキル部分が有する、1価の-O-シクロアルキル基を意味する。アルコキシ基のシクロアルキル部分は、典型的には、3から9個の炭素原子「(C3-C9)シクロアルコキシ」又は3から6個の炭素原子「(C3-C6)シクロアルコキシ」を含む。シクロアルコキシ基の非限定的な例としては、シクロプロポキシ、シクロブトキシ及びシクロペントキシが挙げられる。本明細書に記載の全てのシクロアルコキシ基は、1つ又は複数の置換基と任意選択で置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。置換基の総数は、そのような置換が化学的意味をなす程度に、シクロアルコキシ部分の水素原子の総数に等しくてもよい。任意選択で置換されるシクロアルコキシ基は、典型的には、1から6個の任意選択の置換基、好ましくは1から4個の任意選択の置換基、より好ましくは1から3個の任意選択の置換基を含む。シクロアルコキシに適した置換基は、本明細書に記載されるように、「任意選択で置換されたアルキル」、「置換されたアルキル」及びアルキルである。
用語「ハロアルコキシ」は、アルキル部分が1つ又は複数のハロゲン置換基によって置換された指定の数の炭素原子を有する、1価の-O-ハロアルキル基を意味し、典型的には、1から6個の炭素原子、1、2個又は3個のハロゲン原子(すなわち、「(C1-C6)ハロアルコキシ」)を含む。場合によっては、置換されたアルキル基は、該置換基を参照して具体的に命名されてもよい。例えば、「ハロアルコキシ」は、指定された炭素原子の数を有するアルキル基を意味する。したがって、(C1-C4)ハロアルコキシ基は、トリフルオロメトキシ(-OCF3)を含む。本明細書に記載のハロアルコキシ基は、1つ又は複数の置換基と置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。置換基の総数は、そのような置換が化学的意味をなす程度に、ハロアルキル部分の水素原子の総数に等しくてもよい。任意選択で置換されたハロアルコキシ基は、典型的には、1から3個の任意選択で置換された基、好ましくは1から2個の任意選択の置換基を含む。一実施形態では、ハロアルコキシ基は、1から6個の炭素原子、「(C1-C6)ハロアルコキシ」を含む。置換ハロアルコキシ基の例としては、1~6個の炭素原子、すなわち「(C1-C6)ハロアルコキシ」を含む。ハロアルキルオキシ基に適した置換基は、本明細書に記載されるように、「任意選択で置換されたアルキル」及び「置換されたアルキル」である。
本明細書に用いられる際の用語「ハロ」は、-F、-Cl、-Br又はIを意味する。一実施形態では、ハロゲン基は、-Clである。別の実施形態では、ハロゲン基は、-Brである。
本明細書に用いられる際の用語「ハロゲン」は、-F、-Cl、-Br又はIを意味する。一実施形態では、ハロゲン基は、-Clである。別の実施形態において、ハロゲン基は、-Brである。
本明細書に用いられる用語「アシル」は、-C(O)アルキル又はC(O)シクロアルキルを意味する。アルキル基は、直鎖又は分枝鎖基でもよい。アシル基のアルキル置換基は、典型的には、1から20個の炭素原子、好ましくは1から12個の炭素原子、より好ましくは1から8個の炭素原子、1から6個の炭素原子、又は1から4個の炭素原子を含む。アシル基のシクロアルキル置換基は、典型的には、3から8個の炭素原子、好ましくは3から7個の炭素原子、より好ましくは3から6個の炭素原子、又は3から5個の炭素原子を含む。アシル基のアルキル部分とシクロアルキル部分は、置換されてもよい。適切な置換基は、本明細書に記載のとおり、「任意選択の置換アルキル」、「置換アルキル」及びアルキルである。
用語「アリール」又は「芳香族」は、任意選択で置換された単環式ビアリール、又は、縮合した二環系を意味し、よく知られた特徴である芳香族性を有し、少なくとも1つの環は、完全な共役パイ電子系を含む。典型的には、アリール基は、環員として6から20個の炭素原子の「(C6-20)アリール」、好ましくは6から14個の炭素原子の「(C6-C14)アリール」、又はより好ましくは6から12個の炭素原子の「(C6-C12)アリール」を含む。縮合アリール基は、別のアリール環に縮合しているか又は飽和若しくは部分的に不飽和の炭素環若しくは複素環に縮合した、アリール環(例えば、フェニル環)を含んでもよい。そのような縮合したアリール環系の基部分子に対する結合点は、芳香族部分の炭素原子、又は環系の非芳香族部分の炭素原子、又は窒素原子でもよい。アリール基の例としては、以下に限定されないが、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、インダニル、インデニル及びテトラヒドロナフチルが挙げられる。本明細書に記載されるアリール基は、1つ又は複数の置換基と任意選択で置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。アリール基に適した置換基は、本明細書にさらに記載されている。
用語「ヘテロアリール」又は「複素環式芳香族」は、約5から約14個の環原子を含む芳香族単環式又は多環式の環系を指すために、本明細書に互換的に用いられてもよく、そこでは、1から4個の環原子が、独立して、N、O、又はSであり、残りの環原子は炭素原子である。これらの系は、よく知られている芳香族性の特徴がある。ヘテロアリール環は、芳香族性が維持されるように、芳香族複素環の環原子を介して基部分子に結合する。ヘテロ原子を含むことで、5員環並びに6員環に芳香性が付与される。一実施形態では、ヘテロアリール基は5から10個の環原子を有する。別の実施形態では、ヘテロアリール基は単環式環系であり、5から6個の環原子を有する。別の実施形態では、ヘテロアリール基は、二環式環系である。用語「ヘテロアリール」も、上で定義されるように、下記に定義されるヘテロシクリルに縮合したヘテロアリールを含む。用語「ヘテロアリール」も、上で定義されるように、ベンゼン、シクロヘキサジエン又はシクロヘキサン環に縮合するヘテロアリール基を包含する。ヘテロアリールの非限定的な例としては、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、ピリジン(N置換ピリジンを含む)、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、ピラゾニル、フリル、ピロリル、トリアゾリル、1、2、4-チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリル、キノキサリニル、フタラジニル、オキシインドリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、イミダゾ[2,1-b]チアゾリルなどが挙げられる。本明細書に記載のヘテロアリール又は複素環式芳香族基は、任意選択で、1つ又は複数の置換基と置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。ヘテロアリール又は複素環式芳香族基に適した置換基は、本明細書にさらに記載されている。
用語「ヘテロシクリル」、「複素環式」又は「ヘテロ脂環式」は、本明細書では互換的に用いられてもよく、3から11個の環原子を含有する非芳香族の飽和又は一部飽和された単環式又は多環式の環系を指し、そこでは、1から4個の環原子が独立して、O、S又はNであり、残りの環原子が炭素原子である。一実施形態では、複素環基は、単環であり、6個の環原子を有する、すなわち「6員環複素環」である。別の実施形態では、複素環基は、単環であり、1又は2個のどちらかの環原子がヘテロ原子である、6個の環原子を有する、すなわち「1又は2個のヘテロ原子を含む6員環複素環」である。別の実施形態では、複素環基は、単環であり、4又は5個のどちらかの環原子を有する、すなわち「4員環、又は5員環複素環」である。別の実施形態では、複素環基は、7、8個又は9個の環原子を有する、すなわち「7員環、8員環、又は9員環複素環」である。別の実施形態では、複素環基は二環式である。複素環基は、環の炭素又は環の窒素原子を介して残りの分子と結合することができる。ヘテロシクリルの窒素原子又は硫黄原子は、任意選択で酸化されて、相当するN-オキシド、S-オキシド又はS、S-ジオキシドとすることができる。単環式複素環の非限定的な例としては、オキセタニル、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロピラニル、ピラン、1、4-ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、デルタ-ラクタム、デルタ-ラクトンなどを挙げられる。本明細書に記載される複素環基は、任意選択で1つ又は複数の置換基と置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。複素環基に適した置換基は、本明細書中にさらに記載されている。複素環基は、非置換であってもよいし、アルキル、アリール又はヘテロアリールに適した同じ基によって置換されてもよい。一実施形態では、複素環は6個の原子を含み、1から4個の基で置換され、本明細書に定義されるように、「1から4個の基で置換された6員環複素環」である。さらに、環窒素原子は、指定された場合、アミンに適切な基によって、例えば、アルキル置換基、アシル置換基、カルバモイル置換基、スルホニル置換基などによって任意選択で置換されてもよく、環のS原子は、1又は2個のオキソ基(すなわち、S(O)qであり、式中、qは0、1又は2である)によって任意選択で置換されてもよい。一実施形態では、4又は5員環複素環は、任意選択で置換されており、上記に示されたように「任意選択で置換された4員又は5員の複素環」である。別の実施形態では、7員、8員又は9員環の複素環は、任意選択で置換されており、上記に記載のとおり「任意選択の置換7、8、又は、9員環複素環」である。
任意選択で置換された際の(「任意選択で置換された」)本明細書に記載のアリール、ヘテロアリール及び複素環部分は、1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。置換された際の(「置換された」)本明細書に記載のアリール、ヘテロアリール及び複素環部分は、1つ又は複数の置換基と置換されてもよく、置換基は、特に明記しない限り独立して選択される。任意選択で置換されたアリール、ヘテロアリール又は複素環基は、典型的には、1から5個の任意選択の置換基、時々1から4個の任意選択の置換基、好ましくは1から3個の任意選択の置換基、又はより好ましくは1~2個の任意選択の置換基を含む。置換されたアリール、ヘテロアリール又は複素環基は、本明細書に記載されるように、少なくとも1つの置換基を含み、それぞれが独立して選択された最大で総数5個の置換基を任意選択で含んでいてもよい。
アリール、ヘテロアリール及び複素環に適した置換基としては、以下に限定されないが、(C1-C8)アルキル、(C2-C8)アルケニル、(C2-C8)アルキニル、(C3-C8)シクロアルキル、3~12員環ヘテロシクリル、(C6-C12)アリール、5~12員環ヘテロアリール、ハロゲン、=O(オキソ)、=S(チオノ)、=N-CN、=N-ORX、=NRX、-CN、-C(O)RX、-CO2RX、-C(O)NRXRY、-SRX、-SORX、-SO2RX、-SO2NRXRY、-NO2、-NRXRY、-NRXC(O)Ry、-NRXC(O)NRXRY、-NRXC(O)ORX、-NRXSO2RY、-NRXSO2NRXRY、-ORX、-OC(O)RX及び-OC(O)NRXRYが挙げられ;式中、RX及びRYのそれぞれは、独立して、水素(C1-C6)アルキル、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、(C3-C6)シクロアルキル、3~12員環ヘテロシクリル、(C6-C12)アリール、又は5~12員環ヘテロアリールであるか、又はRX及びRYは、それに結合している窒素原子と共に3~12員環ヘテロシクリル又は5~12員環ヘテロアリール系を形成していてもよく、それぞれの系は、任意選択で、0、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含み;RX及びRYのそれぞれは、任意選択で、独立して、ハロゲン、=O、-CN、-C(O)R’、-CO2R’、-C(O)NR’2、-SO2R’、-NR’2、-OR’からなる群から選択された1から3個の置換基で置換され、式中、各R’は、独立して、水素、(C1-C6)アルキル、(C3-C6)シクロアルキル、又は3~12員環ヘテロシクリルである。しかし、「置換アルキル」に適した置換基は、水素を含まない。
「非置換アミノ」は、-NH2基を意味する。アミノが置換であるか又は任意選択で置換されたものとして記載される場合には、この用語は、-NRXRYの形の基を含み、式中、RXとRYのそれぞれは、独立して、水素、(C1-C8)アルキル、(C3-C9)シクロアルキル、アルキニル、ヘテロシクリル、アシル、アリール、ヘテロアリール、チオアシル、シクロアルキルアルキル、アリールアルキル又はヘテロアルキルアルキルから選択され、各場合で、本明細書に記載されるように、指定された数の原子を有し、かつ任意選択で置換される。典型的には、アミンのアルキル置換基は、1から8個の炭素原子、好ましくは1から6個の炭素原子、又はより好ましくは1から4個の炭素原子を含む。この用語はまた、RXとRYが、それらに結合する窒素原子と共に3~12員環ヘテロシクリル又は5~12員環ヘテロアリール環を形成する形も含み、それぞれが、本明細書に記載されるように、ヘテロシクリル又はヘテロアリール環に任意選択で置換されてもよく、そのような環が隣接する酸素原子又は隣接する硫黄原子を含まなければ、N、O及びSから選択される1から3個の追加のヘテロ原子を環員として含んでいてもよい。この用語は、上に記載されるように、別の官能基(例えば、-C(O)NRXRY、-S(O)2NRXRYなど)のアミノ残基に及ぶ。一実施形態では、-NRXRY;-C(O)NRXRYのRx及びRyは、それらに結合している窒素原子と共に環を形成していてもよい(3~12員環ヘテロシクリル又は5~12員環ヘテロアリール環であって、それぞれが、本明細書に記載されるように、ヘテロシクリル環又はヘテロアリール環に任意選択で置換されてもよく、環員としてN、O及びSから選択される1~3個の追加のヘテロ原子を含んでもよく、そのような環は隣接する酸素原子又は隣接する硫黄原子を含まない)。別の実施形態において、-NRXRY;-C(O)NRXRYのRX及びRYは、それらに結合している窒素と共に環を形成していてもよい(3~12員環ヘテロシクリル又は5~12員環ヘテロアリール環、それぞれは、本明細書に記載されるように、ヘテロシクリル環又はヘテロアリール環と任意選択で置換されてもよく、そのような環が隣接する酸素原子又は隣接する硫黄原子を含まなければ、N、O及びSから選択される1から3個の追加のヘテロ原子を環員として含んでいてもよい)。
環上の2つの隣接した置換基は、それらに結合する原子と共に環を形成していてもよい。用語「それらに結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい」とは、環上にある2つの隣接する残基が、それらに結合している炭素と共に組み合わされて4~6員環ヘテロシクリル、4~6員環カルボシクリル又は4~6員環ヘテロアリール環を形成してもよいことを意味するものと本明細書で定義され、それぞれが、本明細書に記載されるように、ヘテロシクリル環又はヘテロアリール環に任意選択で置換されてもよい。このように形成されたヘテロシクリル環及びヘテロアリール環は、環員としてN、O及びSから選択される1から3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい(そのような環が、隣接する酸素原子又は隣接する硫黄原子を含まないという条件で)。フェニル部分に由来する代表的な例としては、限定されるものではないが、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾトリゾリル、インダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、アザキナゾリン、キノキサリニル、2、3-ジヒドロ-1H-インデニル、フタラニル、2、3-ジヒドロベンゾフリル、ベンゾジオキソイル、ベンゾジオキサニルなどが挙げられる。このように形成されたヘテロシクリル環の代表的な例としては、以下に限定されないが、
などが挙げられる。このように形成されたカルボシクリル環の代表的な例としては、以下に限定されないが、
などが挙げられる。
共通の窒素原子に結合する2つの置換基は、それらに結合する窒素と共に環を形成していてもよい。用語「それらに結合する窒素と共に環を形成していてもよい」は、窒素原子上にある2つの残基が共に組み合わされて3~12員環ヘテロシクリル、3~7員環カルボシクリル又は5~12員環ヘテロアリール環を形成していてもよく、それぞれが、本明細書に記載されるように、任意選択でヘテロシクリル環又はヘテロアリール環と置換されてもよいことを意味することが、本明細書に定義される。このように形成されたヘテロシクリル環とヘテロアリール環は、N、O及びSから選択される1~3個の追加のヘテロ原子を環員として含んでいてもよい(そのような環が、隣接する酸素原子又は隣接する硫黄原子を含まないという条件で)。窒素原子から得られる非限定的な例としては、以下の部分:アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、1,4-アザチアニル、1,3,4-トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリルなどが挙げられる。
用語「置換」は、既存の状況下で原子の正常な原子価を越えず、該置換の結果として安定な化合物となることを条件として、指定された1つ又は複数の水素原子が、標示された群から選択されたもので置き換えられることを意味する。「安定な化合物」又は「安定な構造」とは、反応混合物から有用な程度の純度に至る単離、及び有効な治療剤への製剤化に耐える、充分に堅牢性のある化合物を意味する。
式(I)の任意の成分又は化合物中で任意の置換又は変化が1回を超えて起こる際には、別段に標示のない限り、各事象でのその定義は、他のそれぞれの事象でのその定義とは独立している。
本明細書に用いられる際の用語「精製形態で」は、化合物が合成プロセス(例えば、反応混合物から)、天然の原料、又はそれらの組合せから単離された後の化合物の物理的状態を意味する。本明細書に用いられる「精製形態で」はまた、化合物が、精製プロセス又は本明細書に記載のプロセス又は当業者に周知のプロセス(例えば、クロマトグラフィー、再結晶化など)から得られた後の化合物の物理的状態をも意味する。
本明細書に記載の本文、スキーム、実施例、及び表にある満たされてない原子価を持つ任意の炭素並びにヘテロ原子は、原子価を満たすために十分な数の水素原子(複数可)を有すると想定されることに留意するべきである。
本発明の1つ又は複数の化合物は、非溶媒和の形態で、並びに水、エタノールなどの溶媒と共に溶媒和の形態で存在していてもよく、本発明が溶媒和及び非溶媒和の両方の形態を包含することを意図するものである。
式(I)の化合物は、1つ又は複数の立体中心を含んでもよく、それゆえラセミ化合物、ラセミ混合物、単一エナンチオマー、ジアステレオマー混合物及び個々のジアステレオマーとして生じる。それぞれのそのような不斉中心は、独立して、2つの光学異性体を生成し、混合物中の、及び純粋な又は部分的に精製された化合物としての、潜在的な光学異性体及びジアステレオマーは、この発明の範囲の中に含まれることが意図されるものである。
本明細書に用いられる際の用語「組成物」とは、指定量の指定成分を含む生成物、並びに指定量の指定成分の組み合わせから直接的又は間接的に生じる任意の生成物を包含することを意図するものである。
一般式(I)の化合物において、原子がそれらの天然の同位体存在量を示してもよいし、1つ又は複数の原子が、同じ原子番号を有するが自然界に優勢に見出される原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する特定の同位元素に、人工的に濃縮されていてもよい。本発明は、一般式(I)の化合物の全ての適切な同位体のバリエーションを含むことを意味する。特定の同位元素を濃縮することで、有利な特徴(複数可)が提供されることがあり、例えば、重水素を濃縮することで、インビボでの半減期の増加又は投薬量の減量などのいくつかの治療的な利点をもたらすことがある。さらに、同位体濃縮によって、生体試料の特性評価において、化合物の有用性が増強されることがある。特定の同位体が豊富な化合物は、本明細書に記載の合成方法及び当業者に知られている方法を介して、試薬と特定の同位体が豊富な出発材料とを用いて調製されてもよい。
本発明の化合物のプロドラッグは、本明細書中に想定される。本明細書に採用される際に、用語「プロドラッグ」は、対象に投与されると、代謝過程又は化学的な過程によって化学変換を起こして式(I)の化合物を産生する、化合物を意味する。プロドラッグには、以下に限定されないが、吸収及び/又は経口バイオアベイラビリティの増強などの有益な特性があってもよい。
式(I)の化合物は、場合によっては、本発明の範囲内でもある塩を形成することがある。本明細書の式(I)の化合物への言及は、特に明記しない限り、その塩への言及を含むものと理解される。本明細書に用いられる際の用語「塩(複数可)」とは、無機及び/又は有機酸及び塩基とで形成される酸性及び/又は塩基性の塩を意味する。両性イオン(内部又は分子内塩)は、本明細書に用いられる際の用語「塩(複数可)」に含まれる(また、例えば、R置換基がカルボキシル基などの酸性部分で形成されてもよい)。アルキルアンモニウム塩などの第4級塩アンモニウム塩も本明細書に含まれる。医薬的に許容される(すなわち、生理学的に許容される無毒性の)塩が好適であるが、もっとも、他の塩は、例えば、調製中に使用され得る分離又は精製工程において有用である。式(I)の化合物の塩は、例えば、塩を沈殿させることができる媒体(例えばエーテル)又はその後に凍結乾燥が可能な水性媒体などの媒体中で、式(I)の化合物を等量の酸又は塩基と反応することによって、形成されることがある。
例示的な酸付加塩としては、酢酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸、硫酸水素塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(トシレートとしても知られる)などが挙げられる。加えて、塩基性医薬化合物から薬学的に有用な塩類を形成するのに一般的に適すると考えられている酸は、例えばP. Stahl et al, Camille G. (eds.) Handbook of Pharmaceutical Salts. Properties, Selection and Use. (2002) Zurich: Wiley-VCH. P. Stahl et al, Camille G. (eds.) Handbook of Pharmaceutical Salts. Properties, Selection and Use. (2002) Zurich: Wiley-VCHによって議論されている。この開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
例示的な塩基性塩としては、アンモニウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩、及びカリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩及びマグネシム塩などのアルカリ土類金属塩;ジシクロヘキシルアミン、t-ブチルなどの有機塩基による塩(例えば、有機アミン);アルギニン、リジンなどのアミノ酸塩などが挙げられる。塩基性の窒素含有基は、低級ハロゲン化アルキル(例えば、メチル、エチル及びブチルの塩化物、臭化物及びヨウ化物)、硫酸ジアルキル(例えば、ジメチル、ジエチル及びジブチルの硫酸塩)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシル、ラウリル及びステアリルの塩化物、臭化物及びヨウ化物)、ハロゲン化アラルキル(例えば、臭化ベンジル及び臭化フェネチル)などの試薬で4級化されてもよい。
本発明は、全ての単離形態で式(I)の化合物をさらに含む。
本発明の化合物
一態様では、本発明は式(I)の化合物:
[式中、
Qは、独立して、ヘテロアリール、
からなる群から選択され、
Vは、独立して、
からなる群から選択され、
Wは、存在しないか又は-C(R12R13)-であり;Yは、独立して、酸素、硫黄及び=NR14からなる群から選択され;R1、R2、R3、R4、及びR5は、独立して、水素、ハロゲン、-CN、-S(O)2R43、-NO2、-NR44R45、-OH、-SH、-SR46、(C1-C3)ハロアルキルオキシ、(C1-C4)アルコキシ、(C1-C6)アルキル、(C3-C6)シクロアルキル、(C2-C6)アルキニル、(C2-C6)アルケニル及び(C1-C6)ハロアルキルからなる群から選択されるか;又は代替として、R1及びR2は、それらに結合している炭素原子と共に環を形成していてもよく;R23、R24、R25、R28、R29及びR30は、独立して、水素、ハロゲン、-CN、-S(O)2R43、-NO2、-NR44R45、-OH、-SH、-SR46、(C1-C3)ハロアルキルオキシ、(C1-C4)アルコキシ、(C1-C6)アルキル、(C3-C6)シクロアルキル、(C2-C6)アルキニル、(C2-C6)アルケニル及び(C1-C6)ハロアルキルからなる群から選択されるか;又は代替として、R24及びR25は、それらに結合している炭素原子と共に環を形成していてもよく;R28及びR29は、それらに結合している炭素原子と共に環を形成していてもよく;R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R26、R27、R31、R32、R36、R37、R41、及びR42は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-CN、-S(O)2R43、-NO2、-NRR、-OH、-SH、-SR46、(C1-C3)ハロアルキルオキシ、(C1-C4)アルコキシ、(C1-C6)アルキル、(C3-C6)シクロアルキル、(C2-C6)アルキニル、(C2-C6)アルケニル及び(C1-C6)ハロアルキルからなる群から選択されるか;又は代替として、R6及びR7は、それらに結合する炭素原子と共に3員環を有する炭素環又はカルボニル部分を形成していてもよく;R8及びR9は、それらに結合する炭素原子と共に3員環を有する炭素環又はカルボニル部分を形成していてもよく;R10及びR11は、それらに結合する炭素原子と共に3員環を有する炭素環又はカルボニル部分を形成していてもよく;R12及びR13は、それらに結合する炭素原子と共に3員環を有する炭素環又はカルボニル部分を形成していてもよく;R16及びR17は、それらに結合する炭素原子と共に3員環を有する炭素環又はカルボニル部分を形成していてもよく;R26及びR27は、それらに結合する炭素原子と共に3員環を有する炭素環又はカルボニル部分を形成していてもよく;R31及びR32は、それらに結合する炭素原子と共に3員環を有する炭素環又はカルボニル部分を形成していてもよく;R36及びR37は、それらに結合する炭素原子と共に3員環を有する炭素環又はカルボニル部分を形成していてもよく;R41及びR42は、それらに結合する炭素原子と共に3員環を有する炭素環又はカルボニル部分を形成していてもよく;R14及びR15は、独立して、水素、ハロゲン、-CN、-S(O)2R43、-NO2、-NR44R45、-OH、-SH、-SR46、-S(O)2R43、(C1-C3)ハロアルキルオキシ、(C1-C4)アルコキシ、(C1-C6)アルキル、(C3-C6)シクロアルキル、(C2-C6)アルキニル、(C2-C6)アルケニル及び(C1-C6)ハロアルキル、-C(NH)NH2、-C(O)R43、-C(O)OR46からなる群から選択され;R18、R19、R20、R21、及びR22は、独立して、以下:水素、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、(C3-C9)シクロアルキル、(C3-C9)シクロアルキル(C1-C6)アルキル、(C1-C6)ハロアルキル、-OH、-SH、(C1-C6)アルコキシ、-NR44R45、(C3-C9)シクロアルキル(C2-C6)アルキニル、(C4-C8)シクロアルケニル、(C4-C8)シクロアルケニル(C1-C6)アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-NO2、-SR46、-C(O)OH、-C(O)OR46、-OC(O)OR46、(C2-C6)アルキニル、(C2-C8)アルケニル、(C1-C6)ハロアルキルオキシ、-S(O)2OR46、-SO2NR44R45、-S(O)2R43、-NR47S(O)2R43、-C(O)NR44R45、-C(O)R43、及び-NR47C(O)R43からなる群から選択されるか;又は代替として、R20及びR21は、それらに結合している炭素原子と共に環を形成していてもよく;R33、R34、R35、R38、R39及びR40は、独立して、以下:水素、ハロゲン、(C1-C6)アルキル、(C3-C9)シクロアルキル、(C3-C9)シクロアルキル(C1-C6)アルキル、(C1-C6)ハロアルキル、-OH、-SH、(C1-C6)アルコキシ、-NR44R45、(C3-C9)シクロアルキル(C2-C6)アルキニル、(C4-C8)シクロアルケニル、(C4-C8)シクロアルケニル(C1-C6)アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-NO2、-SR46、-C(O)OH、-C(O)OR46、-OC(O)OR46、(C2-C6)アルキニル、(C2-C8)アルケニル、(C1-C6)ハロアルキルオキシ、-S(O)2OR46、-SO2NR44R45、-S(O)2R43、-NR47S(O)2R43、-C(O)NR44R45、-C(O)R43、及び-NR47C(O)R43からなる群から選択されるか;又は代替として、R34及びR35は、それらに結合している炭素原子と共に環を形成していてもよく;R38及びR39は、それらに結合している炭素原子と共に環を形成していてもよく;R43は、独立して、水素、(C1-C6)アルキル、(C3-C9)シクロアルキル、(C1-C6)ハロアルキル、(C2-C6)アルキニル、(C2-C8)アルケニル、(C1-C6)ハロアルキルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及び-NR44R45からなる群から選択され;R44、R45及びR47は、独立して、水素、(C1-C6)アルキル、(C3-C9)シクロアルキル、(C1-C6)ハロアルキル、(C2-C6)アルキニル、(C2-C8)アルケニル、(C1-C6)ハロアルキルオキシ、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクリルからなる群から選択されるか;又は代替として、R44及びR45は、それらに結合する窒素原子と共に環を形成していてもよく;R46は、独立して、水素、(C1-C6)アルキル、(C3-C9)シクロアルキル、(C1-C6)ハロアルキル、(C2-C6)アルキニル、(C2-C8)アルケニル、(C1-C6)ハロアルキルオキシ、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクリルからなる群から選択される]
又はその医薬的に許容される塩を提供する。
式(I)のよくある実施形態では、R3、R4、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19は、水素である。
式(I)のよくある実施形態では、R15は、-CH3である。
式(I)の実施形態によっては、R15は、-CH3であり、Yは、酸素である。
式(I)の実施形態によっては、R15は、水素、-CH2CH3及び-CH(CH3)2である。
式(I)の実施形態によっては、R2は、-Cl、-Br又は-CF3である。
式(I)の実施形態によっては、R2は、-Cl及びR3、R4、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19は、水素である。
式(I)の実施形態によっては、R2は、-Brであり、R3、R4、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19は、水素である。
式(I)の実施形態によっては、R2は、-CF3であり、R3、R4、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19は、水素である。
式(I)の実施形態によっては、R22は、(C2-C6)アルキニルである。
式(I)のいくつかの実施形態において、R22は、(C2)アルキニルであり、R2は、-CF3である。
式(I)の実施形態によっては、R22は、(C2)アルキニルであり、R2は、-Clである。
式(I)の実施形態によっては、R22は、(C2)アルキニルであり、R2は、-Brである。
投薬量とレジメン
本発明の化合物の投与は、化合物を作用部位へ送達することが可能な任意の方法によって影響を受けることがある。これらの方法としては、経口経路、十二指腸内経路、非経口注射(皮下、筋肉内、静脈又は点滴を含む)、局所投与及び直腸投与が挙げられる。
投薬レジメンは、最適な望ましい反応を提供するように調整されてよい。例えば、単回ボーラスが投与されてもよく、複数の分割用量が時間をかけて投与されてもよく、又は、治療状況の緊急性の示すところに応じて、用量が比例的に低減又は増加されてもよい。投与を容易にしかつ用量を均一にするために、非経口組成物を単位剤形で製剤化することが特に有利である。単位剤形は、本明細書に用いられる際には、治療される哺乳動物対象に用いる単位剤形として適した物理的に別々の単位を意味し;それぞれの単位は、必要とされる医薬担体に関連して所望の治療効果を生成するように計算された所定の量の活性化合物を含有する。本発明の単位剤形の仕様は、(a)化学療法剤の固有の特徴及び達成される特定の治療的又は予防的効果、並びに(b)個体における感受性の治療についての、そのような活性化合物を調合することに関する当技術分野に固有の制約によって規定されるか、又はそれらに直接的に依存することがある。
このように、当業者であれば、本明細書に提示されている開示に基づいて、用量及び用量投与レジメンが、治療技術分野で周知の方法に従って調整されることを認識するものとなる。すなわち、検出可能な治療ベネフィットを患者に付与するように各剤を投与するための一時的な要件がそうできるように、最大耐容量が容易に確立されることがあり、検出可能な治療効果を患者に付与する有効量もまた決定されることがある。したがって、ある用量及び投与レジメンがここに例示されるが、これらの例は、本発明を実践する際に患者にもたらされ得る用量及び投与レジメンを限定するものでは全くない。投薬量の値は、緩和される疾患の種類と重症度によってさまざまであって、単一又は複数の用量を含んでもよい点に留意すべきである。任意の特定の対象について、特定の投薬レジメンは、個々の必要性、及び組成物の投与を執行又は監督している者の専門的判断に従って、時間をかけて調整されるべきであり、本明細書に記載の投薬量の範囲は、例示的なものに過ぎず、請求項の組成物の範囲又は実践を限定することを意図するものではないことがさらに理解されよう。例えば、用量は、薬物動態学的又は薬力学的パラメータに基づいて調整されてもよく、それらのパラメータは、毒性効果などの臨床効果及び/又は検査値を含むことがある。このように、本発明は、当業者が決定するように患者内における用量漸増を包含する。化学療法剤の投与のための適切な投薬量及びレジメンの決定は、関連技術分野において周知であり、本明細書に教示が開示されれば、包含されているものと当業者には理解されよう。
投与される本発明の化合物の量は、治療されている対象、障害又は状態の重症度、投与率、化合物の配置及び処方する医師の裁量に依存するものとなる。しかし、有効な投薬量は、単回用量又は分割用量で、1日当たり体重kg当たり約0.001から約100mg、好ましくは約1から約35mg/kg/日の範囲内である。70kgのヒトでは、これは、約0.05から約7g/日、好ましくは約0.1から約2.5g/日の量となる。場合によっては、上述の範囲の下限を下回る投薬レベルが、充分過ぎることがある一方で、他の場合では、さらに多くの用量が1日中の投与のために最初に複数の少用量に分割されるならば、そのような多くの用量は、何ら有害な副作用を引き起こすことなく採用されることがある。
製剤及び投与経路
本明細書に用いられる際に、「医薬的に許容される担体」とは生物に著しい刺激を引き起こさず、かつ活性化合物の生物活性及び特性を抑制しない、担体又は賦形剤を指す。
医薬的に許容される担体は、任意の従来の医薬担体又は賦形剤を含んでいてもよい。担体及び/又は賦形剤の選択は、具体的な投与経路、溶解性及び安定性に及ぼす賦形剤の効果及び剤型の性質などの要因に大きく依存することになる。
適切な医薬担体としては、不活性の希釈剤又は充填材、水及びさまざまな有機溶剤(例えば水和物及び溶媒和物)を含む。医薬組成物は、所望に応じて、香味料、結合剤、賦形剤などの追加の成分を含んでいてもよい。それゆえ、経口投与のために、クエン酸などのさまざまな賦形剤を含む錠剤を、デンプン、アルギン酸、及びある種の複合ケイ酸塩などのさまざまな崩壊剤と共に;並びにスクロース、ゼラチン、及びアラビアゴムなどの結合剤と共に採用してもよい。限定のない賦形剤の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、さまざまな糖及びデンプン類、セルロース誘導体、ゼラチン、植物性油脂及びポリエチレングリコールが挙げられる。さらに、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びタルクなどの滑沢剤は、打錠の目的にしばしば有用である。同様のタイプの固体組成物も、軟充填ゼラチンカプセル及び硬充填ゼラチンカプセルに用いることができる。そのため、材料の非限定的な例としては、ラクトース又は乳糖及び高分子量ポリエチレングリコールが挙げられる。水性懸濁液又はエリキシルが経口投与に望ましい場合には、その中の活性化合物は、さまざまな甘味料又は芳香剤、着色物質又は染料、及び所望に応じて、乳化剤又は懸濁剤と組み合わせてもよく、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリンなどの希釈剤、又はそれらの組み合わせと共にしてもよい。
医薬品組成物は、錠剤、カプセル、ピル、粉末、徐放製剤、溶液、懸濁液又はエマルジョンとして経口投与に、又は軟膏若しくはクリーズ(crease)として局所投与に、又は坐薬として直腸内投与に、適した形態としてよい。
例示的な非経口的投与の形態としては、滅菌水溶液中、例えば、水性プロピレングリコール又はデキストロース溶液中の活性化合物溶液又は懸濁液が挙げられる。所望に応じて、そのような剤形は、適切に緩衝されていることがある。
医薬組成物は、正確な量の単回投与に適した単位剤形としてもよい。
活性剤の送達に適した医薬組成物及びそれらの調製の方法は、当業者に容易に明らかになるものとなる。そのような組成物及びそれらの調製の方法は、例えば、"Remington's Pharmaceutical Sciences", 19th Edition (Mack Publishing Company, 1995)に見出されることがあり、その開示は、参照によりその全体を本明細書に組み込まれている。
本発明の化合物は、経口的に投与されてもよい。本化合物が消化管に入るように経口投与は嚥下を含んでもよく、バッカル投与又は舌下投与を採用してもよく、それにより本化合物は口から直接的に血流に入る。
経口投与に適した製剤としては、錠剤や微粒子、液体又は粉体を含有するカプセル剤などの固形の製剤が含まれる。トローチ剤(液体充填型を含む)、咀嚼材、多成分粒子及びナノ粒子、ゲル状固溶体、リポソーム、フィルム、膣坐剤(ovules)、スプレー及び液体製剤。
液体製剤としては、懸濁液、溶液、シロップ、及びエリキシルが挙げられる。そのような製剤は、軟カプセル又は硬カプセルの充填材として使われてもよく、典型的には担体を含み、例としては、水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロース、又は適切な油、及び1つ又は複数の乳化剤及び/又は懸濁剤がある。液体製剤はまた、固体を再構成することによって、例えばサシェから、調製されてもよい。
本発明の化合物は、その開示が参照としてその全体を本明細書に組み込まれている、Expert Opinion in Therapeutic Patents, 11 (6), 981-986 by Liang and Chen (2001),に記載されているものなど、速溶性、速崩壊性の剤形で使われてもよい。
錠剤剤形に用いるために、活性剤は、1重量%から80重量%の剤形から、より典型的には、5重量%から60重量%の剤形から作製されることがある。活性薬剤に加えて、一般に、錠剤は崩壊剤を含む。崩壊剤の例としては、デンプングリコール酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、微結晶性セルロース、低級アルキル置換ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、アルファ化デンプン、及びアルギン酸ナトリウムが挙げられる。一般に、崩壊剤は、剤形の1重量%から25重量%まで、好ましくは5重量%から20重量%までを含んでいてもよい。
結合剤は、一般に、錠剤製剤に粘着性を付与するために用いられる。適した結合剤としては、微結晶性セルロース、ゼラチン、糖、ポリエチレングリコール、天然及び合成ゴム、ポリビニルピロリドン、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピル、セルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースが挙げられる。錠剤はまた、希釈剤、例えばラクトース、マンニトール、キシリトール、デキストロース、スクロース、ソルビトール、微結晶性セルロース、デンプン及び二塩基性リン酸水素カルシウム水和物などを含有していることがある。
錠剤はまた、ラウリル硫酸ナトリウム及びポリソルベート80などの界面活性剤、並びに二酸化ケイ素及びタルクなどの滑剤を任意選択で含んでいてもよい。存在する場合、界面活性剤は、典型的には、錠剤の0.2重量%から5重量%までの量であり、滑剤は、典型的には、錠剤の0.2重量%から1重量%までの量である。
錠剤はまた、一般に、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フマル酸ステアリルナトリウム、及びラウリル硫酸ナトリウムとステアリン酸マグネシウムとの混合物などの滑沢剤を含有する。滑沢剤は、一般に錠剤の0.25重量%から10重量%まで、好ましくは0.5重量%から3重量%までの量で存在する。
例示的な錠剤は、最大約80重量%までの活性剤を、約10重量%から約90重量%までの結合剤、約0重量%から約85重量%の希釈剤、約2重量%から約10重量%までの崩壊剤、及び約0.25重量%から約10重量%までの滑沢剤に対して含有していてもよい。
錠剤の配合は、その開示が参照によりその全体を本明細書に組み込まれる、’pharmaceutical Dosage Forms: Tablets, Vol. 1’, by H. Lieberman and L. Lachman, Marcel Dekker, N.Y., N.Y., 1980 (ISBN 0-8247-6918-X)に詳細に議論されている。
適した改良放出製剤は、米国特許第6,106,864号に記載されている。高エネルギー分散並びに浸透及び被覆粒子などの他の適した放出技術の詳細は、Verma et al, Pharmaceutical Technology On-line 25(2), 1-14 (2001)に見出すことができる。この文献の開示は、参照によりその全体を本明細書に組み込まれる。
式(I)の化合物は二塩として製剤化できることが理解される。
非経口投与
本発明の化合物は、血流内、筋肉内、又は内部器官内に直接的に投与されてもよい。非経口的投与に適した手段としては、静脈内、動脈内、腹腔内、くも膜下腔内、脳室内、尿道内、頭蓋内、筋肉内、及び皮下が挙げられる。非経口投与に適したデバイスとしては、針付き注射器、針なし注射器、及び点滴手法が挙げられる。
非経口製剤は、典型的には、塩、炭水化物、及び緩衝剤(好ましくはpH3から9)などの賦形剤を含有し得る水溶液であるが、いくつかの適用のために、それらは、滅菌の非水溶液として、又はパイロジェンフリーの滅菌水などの適した媒体と併せて使用される乾燥形態として、さらに適切に製剤化されることがある。
滅菌状態下の非経口製剤の調製、例えば凍結乾燥による調製は、当業者に周知の標準的な製薬手法を使用して、容易に達成されることがある。
非経口溶液の調製で使われる本発明の化合物の溶解性は、溶解増強剤を組み込むなどの適切な製剤技術を使用することによって増加する可能性がある。
非経口投与のための製剤は、即時放出及び/又は改良放出となるように製剤化されてもよい。改良放出製剤としては、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出、プログラム放出が挙げられる。そのため、本発明の化合物は、活性化合物の改良をもたらす移植型デポーとして投与するための固体、半固体、揺変性液体として、製剤化される可能性がある。そのような製剤の例としては、薬剤被覆ステント及びPGLAマイクロスフェアが挙げられる。
本発明の化合物はまた、局所的に皮膚又は粘膜に、すなわち経真皮若しくは経皮的に、投与される可能性がある。この目的のための典型的な製剤としては、ゲル、ハイドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏、散布粉剤、包帯剤、フォーム、フィルム、皮膚パッチ、ウエハー、インプラント、スポンジ、線維包帯及びマイクロエマルションが挙げられる。
投薬量
投与される活性化合物の量は、治療されている対象、障害又は状態の重症度、投与率、本化合物の配置、及び処方する医師の裁量に依存するものとなる。しかし、有効量は、典型的には、単回用量又は分割用量で、1日当たり体重kg当たり約0.001から約100mg、好ましくは0.01から約35mg/kg/日の範囲内である。ヒトでは、これは、約0.07から約700mg/日、好ましくは約0.7から約2500mg/日の量になる。上述の範囲の下限を下回る投薬レベルが充分過ぎる場合がある一方で、日中を通じた投与のためにさらに多くの用量が最初に複数の少用量に分割されるならば、何ら有害な副作用を引き起こすことなく、そのような多くの用量が採用される場合もある。
併用療法
本明細書中に使用される際に、用語「併用療法」は、本発明の化合物を少なくとも1つの追加の医薬品又は薬剤(例えば抗がん剤)と併せて、連続的又は同時のどちらかで投与することを意味する。
上記のように、本発明の化合物を、以下に記載される1つ又は複数の追加の抗癌剤と組み合わせて使用する可能性がある。併用療法を使用する場合、1つ又は複数の追加の抗がん剤を、本発明の化合物と共に連続的に又は同時に投与してもよい。一実施形態では、追加の抗がん剤は、本発明の化合物の投与前に、哺乳動物(対象、患者)に投与される。別の実施形態において、追加の抗がん剤は、本発明の化合物の投与後に、哺乳動物に投与される。別の実施形態では、追加の抗がん剤は、本発明の化合物の投与と同時に、哺乳動物に投与される。
本発明はまた、ヒトを含む哺乳動物における異常な細胞成長を治療するための医薬組成物に関し、この医薬組成物は、本明細書に記載されるようなある量の本発明の化合物を、抗血管新生剤及びシグナル伝達阻害剤からなる群から選択される1つ又は複数(好ましくは1から3)の抗がん剤及び医薬的に許容される担体を組み合わせて含み、一緒に投与される時に、活性剤及び併用する抗がん剤の量は、前記異常な細胞成長を治療するための治療有効性がある。
本発明の一実施形態では、本明細書に記載される本発明の化合物及び医薬組成物と併用して使われる抗がん剤は、抗血管新生剤(例えば、腫瘍による新しい血管の発達を停止させる薬剤)である。抗血管新生剤の例としては、例えば、VEGF阻害剤、VEGFR阻害剤、TIE-2阻害剤、PDGFR阻害剤、アンジオポエチン(angiopoetin)阻害剤、PKCベータ阻害剤、COX-2阻害剤、インテグリン、MMP-2(マトリックス-メタロプロテイナーゼ2)阻害剤、及びMMP-9(マトリックス-メタロプロテイナーゼ9)阻害剤が挙げられる。
好適な抗血管新生剤としては、スニチニブ[スーテント(商標)]、ベバシズマブ[アバスチン(商標)]、アキシチニブ(AG13736)、SU14813(ファイザー社)とAG13958(ファイザー社)が挙げられる。
追加の抗血管新生剤としては、バタラニブ(CGP79787)、ソラフェニブ[ネクサバール(商標)]、ペガプタニブ・オクタナトリウム[マクジェン(商標)]、バンデタニブ(ザクティマ(商標)]、PF-0337210(ファイザー社)、SU14843(ファイザー社)、AZD2171(アストラゼネカ社)、ラニビズマブ[ルセンティス(商標)]、ネオバスタット(商標)](AE941)、テトラチオモリブデータ(tetrathiomolyb-data)[Coprexa(商標)]、AMG706(アムジェン社)、VEGF Trap(AVE0005)、CEP7055(サノフィ-アベンティス社)、XL880(エクセリキシス社)、テラチニブ(BAY57-9352)、及びCP-868、596(ファイザー社)が挙げられる。
他の抗血管新生剤としては、エンザスタウリン(LY317615)、ミドスタウリン(CGP41251)、ペリホシン(KRX0401)、テプレノン[セルベックス(商標)]及びUCN01(協和発酵)が挙げられる。
本発明の化合物及び本明細書に記載される医薬組成物と併せて使用され得る抗血管新生剤の他の例としては、セレコキシブ[セレブレックス(商標)]、パレコキシブ(ダイナスタット(商標)]、デラコキシブ(SC59046)、ルミラコキシブ[Preige(商標)]、バルデコキク[ベクストラ(商標)]、ロフェコキシブ[ビオックス(商標)]、イグラチモド[ケアラム(商標)]、IP751(Invedus)、SC-58125(ファルマシア社)及びエトリコキシブ[アルコキシア(商標)]が挙げられる。
他の抗血管新生剤としては、エキシスリンド[アプトシン(商標)]、サルサレート[アミゲシック(商標)]、ジフルニサル[ドロビット(商標)]、イブプロフェン[モトリン(商標)]、ケトプロフェン[Orudis(商標)]、ナブメトン[レラフェン(商標)]、ピロキシカム[Feldene(商標)]、ナプロキセン(アリーブ(商標)、ナプロシン(商標)]、ジクロフェナク[ボルタレン(商標)]、インドメタシン(インドシン(商標)]、スリンダク(クリノリル(商標))、トルメチン[トレクチン(商標)]、エトドラク[ロジン(商標)]、ケトロラク(トラドル(商標)]、及びオキサプロジン[Day-pro(商標)]が挙げられる。
他の抗血管新生剤としては、ABT510(アボット社)、アプラタスタット(TMI005)、AZD 8955(アストラゼネカ社)、インサイクリニド[メタスタット(商標)]、及びPCK 3145(Procyon社)が含まれる。
他の抗血管新生剤には、アシトレチン[ネオチガソン(商標)]、プリチデプシン[アプリジン(商標)]、シレンジタイド(cylengtide)(EMD121974)、コンブレタスタチンA4(CA4P)、フェンレチニド(4HPR)、ハロフギノン[テンポスタチン(商標)]、パンゼム(商標)、レビマスタット(BMS275291)、カツマキソマブ[レモバブ(商標)]、レナリドマイド[レブラミド(商標)]、スクアラミン[EVIZON(商標)]、サリドマイド[サロミド(商標)]、ウクライン(商標)(NSC631570)、ビタキシン(商標)(MEDI522)、及びゾレドロン酸[ゾメタ(商標)]が挙げられる。
別の実施形態では、抗がん剤は、いわゆるシグナル伝達阻害剤(例えば、細胞内で伝達される細胞成長、分化、及び生存の基本的なプロセスを支配する調節分子による手段を阻害する)である。シグナル伝達阻害剤としては、低分子、抗体、及びアンチセンス分子が挙げられる。シグナル伝達阻害剤としては、例えば、キナーゼ阻害剤(例えば、チロシンキナーゼ阻害剤又はセリン/スレオニンキナーゼ阻害剤)及び細胞周期阻害剤が挙げられる。より具体的には、シグナル伝達阻害剤としては、例えば、ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、EgF阻害剤、ErbB-1(EGFR)阻害剤、ErbB-2阻害剤、pan-erb阻害剤、IGF1R阻害剤、MEK(1、2)阻害剤、c-Kit阻害剤、FLT-3阻害剤、K-Ras阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、JAK阻害剤、STAT阻害剤、Rafキナーゼ阻害剤、Akt阻害剤、mTOR阻害剤、P70S6キナーゼ阻害剤、WNT経路の阻害剤、及びいわゆる多標的キナーゼ阻害剤が挙げられる。
好適なシグナル伝達阻害剤としては、ゲフィチニブ[イレッサ(商標)]、セツキシマブ[エルビタックス(商標)]、エルロチニブ[タルセバ(商標)]、トラスツズマブ(trastuzmab)[ハーセプチン(商標)]、スニチニブ[スーテント(商標)]、イマチニブ[グリベック(商標)]、トラメチニブ(商標)(GSK1120212)及びコビメチニブ(商標)(XL518)が挙げられる。
本発明の化合物と本明細書に記載される医薬組成物と共に使用することができるシグナル伝達阻害剤の追加の例としては、BMS214662、ロナファルニブ[Sarasar(商標)]、ペリトレキソール(AG2037)、マツズマブ(EMD7200)、ニモツズマブ[TheraCIMh-R3(商標)]、パニツムマブ[ベクティビックス(商標)]、バンデタニブ[ザクティマ(商標)]、パゾパニブ(SB786034)、BIBW2992(ベーリンガーインゲルハイム社)、及びCervene(商標)(TP38)が挙げられる。
シグナル伝達阻害剤の他の例としては、カネルチニブ(CI1033)、ペルツズマブ[オムニターグ(商標)]、ラパチニブ[タイセルブ(Tycerb)(商標)]、ペリチニブ(EKB569)、ミルテフォシン[ミルテホシン(商標)]、BMS599626、ラプルーセル-T[Neuvenge(商標)]、NeuVax(商標)、オシデム(商標)(IDM 1)、ムブリチニブ(TAK-165)、パニツムマブ[ベクティビックス(商標)]、ラパチニブ[タイセルブ(Tycerb)商標)]、ペリチニブ(EKB569)、及びペルツズマブ[オムニターグ(商標)]が挙げられる。
シグナル伝達阻害剤の他の例としては、ARRY142886、エベロリムス[サーティカン(商標)]、ゾタロリムス[Endeavor(商標)]、テムシロリムス[トーリセル(商標)]、及びVX680(Vertex社)が挙げられる。
この発明は、抗新生物剤と共に本発明の化合物を使用することを企図する。抗新生物剤としては、ホルモン性抗エストロゲン治療剤、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤、遺伝子サイレンシング剤、又は遺伝子活性化剤、リボヌクレアーゼ、プロテオソミクス、トポイソメラーゼI阻害剤、カンプトテシン誘導体、トポイソメラーゼII阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、ポリ(ADPリボース)、ポリメラーゼ-1(PARP-1)阻害剤、マイクロチューブリン阻害剤、抗生物質、スピンドル阻害剤、プラチナ配位化合物、遺伝子治療剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド、血管標的剤(VTAs)
及びスタチンが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物との併用療法で使われる抗新生物剤の例としては、グルココルチコイド、例えば、デキサメタゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、及びプロゲスチン、例えば、メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール(Megace)、ミフェプリストーン(RU-486)、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM、例えばタモキシフェン、ラロキシフェン、ラソホキシフェン、アフィモキシフェン、アルゾキシフェン、バゼドキシフェン、フィスペミフェン、オルメロキシフェン、オスペミフェン、テスミリフェン、トレミフェン、トリロスタン及びCHF 4227(Cheisi社)、選択的エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(SERD、例えばフルベストラント)、エクセメスタン[アロマシン(商標)]、アナストロゾール[アリミデックス(商標)]、アタメスタン、ファドロゾール、レトロゾール(フェマーラ)、ゴナドトロピン放出ホルモン[GnRH、一般に黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)とも呼ばれる]アゴニスト、例えばブセレリン(Suprefact)、ゴセレリン(ゾラデックス)、リュープロレリン(リュユープリン)、及びトリプトレリン(トレルスター)、アバレリックス(プレナキシス)、ビカルタミド(カソデックス)、シプロテロン、フルタミド(Eulexin)、メゲストロール、ニルタミド(ニランドロン)、及びオサテロン、デュタステライド、エピステリド、フィナステリド、アバレリックス、ゴセレリン、リュープロレリン、トリプトレリン、ビカルタミド、タモキシフェン、エクセメスタン、アナストロゾール、ファドロゾール、フロメスタン(fromestane)、 レトロゾール並びにその組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物と組み合わせて使われる抗新生物剤の他の例としては、スベロールアニリドヒドロキサム酸(suberolanilide hydroxamic acid)[SAHA(商標)、メルク]、デプシペプチド(FR901228)、G2M-777、MS-275、ピバロイルオキシメチルブチレート、及びPXD-101/オンコナーゼ(商標)(ランピマーゼ)、PS-341、Valcade(商標)(ボルテゾミブ)、9-アミノカンプトテシン、ベロテカン、BN-80915、カンプトテシン、ジフロモテカン、エドテカリン、エキサテカン、ジャイマテカン、10-ヒドロキシカンプトテシン、イリノテカンHCl[カンプト(商標)]、ルルトテカン、オラテシン(商標)[ルビテカン、Supergen(商標)]、SN-38、トポテカン、カンプトテシン、10-ヒドロキシカンプトテシン、9-アミノカンプトテシン、イリノテカン、アクラルビシン、アドリアマイシン、アモナフィド、アムルビシン、アンナマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エルサミトルシン、エピルビシン、エトポシド、イダルビシン、ガラルビシン、ヒドロキシカルバミド、ネモルビシン、ノバントロン(ミトキサントロン)、ピラルビシン、ピキサントロン、プロカルバジン、レベッカマイシン、ソブゾキサン、タフルポシド、バルルビシン、ザインカード(商標)(デクスラゾキサン)、ナイトロジェンマスタードN-オキシド、シクロホスファミド、AMD-473、アルトレタミン、Ap-5280、アパジクオン、ブロスタリシン、ベンダムスチン、ブスルファン、カルボコン、カルムスチン、クロラムブシル、ダカルバジン、エストラムスチン、ホテムスチン、グルホスフアミド、イホスファミド、KW-2170、ロムスチン、マホスファミド、メクロレタミン、メルファラン、ミトブロニトール、ミトラクトール、マイトマイシンC、ミトキサントロン、ニムスチン、ラニムスチン、テモゾロマイド、チオテパ、並びにプラチナ配位アルキル化剤、例えばシスプラチンが挙げられるが、これらに限定されない。パラプラチン(カルボプラチン)、エプタプラチン、ロバプラチン、ネダプラチン、エロキサチン(商標)(オキサリプラチン)、ストレプトゾシン、サトラプラチン(satrplatin)、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明はまた、本発明の化合物と、ジヒドロ葉酸還元酵素阻害薬(例えばメトトレキセート及びNeuTrexin(商標)(トリメトレセートグルコロン酸塩)(trimetresate glucoronate)]、プリン拮抗剤[例えば6-メルカプトプリンリボシド、メルカプトプリン、6-チオグアニン、クラドリビン、クロファラビン[クロラール(商標)]、フルダラビン、ネララビン及びラルチトレキセド]、ピリミジン拮抗剤[例えば、5‐フルオロウラシル(5-FU)、アリムタ(商標)(ペメトレキセド二ナトリウム)、カペシタビン[ゼローダ(商標)]、シトシン、アラビノシド、ジェムザール(商標)(ゲムシタビン)、テガフール(商標)[UFT Orzel(商標)又はUForal(商標)及びテガフール、ギメスタットとオスタットを含むTS-1組合せ]、ドキシフルリジン、カルモフール、シタラビン(オクホスファート、ステアリン酸リン酸塩、徐放型及びリポソーム型形態を含む)、エノシタビン、5-アザシチジン(Vidaza)、デシタビン、エチニルシチジン]並びに他の代謝拮抗剤、例えばエフロミチン(eflomithine)、ヒドロキシウレア、ロイコボリン、ノラトレキセド、トリアピン、トリメトレキセート、ABT-472、Ino-1001、KU-0687及びGPI18180、並びにそれらの組み合わせとを共に用いることを企図するものである。
任意選択で1つ又は複数の他の剤と共に、本発明の化合物との併用療法で使用される、抗新生物剤の追加の例としては、アドベキシン(商標)、ゲナセンス(オブリメルセン、Genta社)、コンブレタスタチンA4P(CA4P)、Oxi4503、AVE-8062、ZD-6126、TZT1027、アトルバスタチン[リピトール(商標)]、プラバスタチン[プラバコール(商標)]、ロバスタチン[メバコール(商標)]、シンバスタチン[ゾコール(商標)]、フルバスタチン[レスコル(商標)]、セリバスタチン[バイコール(商標)]、ロスバスタチン[クレストール(商標)]、ナイアシン[アドビコール(商標)]、カデュエット及びそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
特に目的とする本発明の別の実施形態は、そのような治療を必要とするヒトにおける乳がんの治療のための方法に関し、この方法は、トラスツズマブ、タモキシフェン、ドセタキセル、パクリタキセル、カペシタビン、ゲムシタビン、ビノレルビン、エキセメスタン、レトロゾール及びアナストロゾールからなる群から選択される1つ又は複数(好ましくは1から3個)の抗がん剤を併用して、ある量の本発明の化合物を前記ヒトに投与することを含む。
治療方法と用法
本発明はさらに、本発明の化合物又はその医薬的に許容される塩を、単独で又は1つ若しくは複数の他の治療剤若しくは緩和剤を組み合わせて投与することを含む、治療方法及び使用を提供する。
一態様では、本発明は、対象における異常な細胞成長のための方法を提供し、この方法は、治療有効量の本発明の化合物又はその医薬的に許容される塩を対象に投与することことを含む。
別の態様では、本発明は、対象における異常な細胞成長の治療のための方法を提供し、この方法は、ある量の本発明の化合物又はその医薬的に許容される塩を、ある量の抗腫瘍剤と組み合わせて対象に投与することを含み、それらの量は、前記異常な成長を治療する際に併せて有効となる。実施形態によっては、抗腫瘍剤は、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、抗代謝剤、インターカレート抗生物質、成長因子阻害剤、放射線、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物応答改変剤、抗体、細胞毒、抗ホルモン剤、及び抗アンドロゲン剤からなる群から選択される。
別の態様では、本発明は、細胞増殖を阻害するために有効な量で、本発明の化合物又はその医薬的に許容される塩を対象に投与することを含む、対象におけるがん細胞の増殖を阻害する方法を提供する。
別の態様では、本発明は、細胞増殖を阻害するために有効な量で、本発明の化合物又はその医薬的に許容される塩を対象に投与することを含む、対象におけるがん細胞の侵襲性を阻害する方法を提供する。
別の態様えは、本発明は、細胞増殖を阻害するために有効な量で、本発明の化合物又はその医薬的に許容される塩を対象に投与することを含む、対象におけるがん細胞にアポトーシスを誘発する方法を提供する。
別の態様では、本発明は、細胞増殖を阻害するために有効な量で、本発明の化合物又はその医薬的に許容される塩を対象に投与することを含む、対象においてアポトーシスを誘発する方法を提供する。
本明細書に提示されている方法のよくある実施形態では、異常な細胞成長とはがんであり、前記がんは、基底細胞がん、髄芽細胞腫がん、肝がん、横紋筋肉腫、肺がん、骨がん、膵がん、皮膚がん、頭頸部がん、皮膚又は眼内の黒色腫、子宮がん、卵巣がん、直腸がん、肛門領域のがん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮がん、卵管の癌、子宮内膜の癌、子宮頸管の癌、膣の癌、外陰部の癌、ホジキン病、食道のがん、小腸のがん、内分泌系のがん、甲状腺のがん、副甲状腺のがん、副腎のがん、軟部組織の肉腫、尿道のがん、陰茎のがん、前立腺がん、慢性又は急性の白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱のがん、腎臓又は尿管のがん、腎細胞癌、腎盂の癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、又は前述のがんのうち1つ若しくは複数の組合せからなる群から選択される。実施形態によっては、細胞は、組織又は腫瘍の中にあり、組織又は腫瘍は、ヒトを含む対象にあってもよい。
本明細書に記載される方法及び組成物を用いて治療されるがんは、以下に限定されないが、転移、新生物化前の過剰増殖、上皮内がん及び新生物を含む、異常な細胞増殖という特徴を有する。本発明の化合物は、がんの徴候及び/又は症状の改善に加えて予防のためとすることができる。本発明の化合物によって治療されるがんの例としては、乳がん、CNSがん、大腸がん、前立腺がん、白血病、肺がん、及びリンパ腫が挙げられるが、これらに限定されない。
式(I)の化合物を調製する方法
本発明の化合物は、標準的な化学を含む種々の方法によって作製されてもよい。以前に定義されたいかなる可変部も、特に明記しない限り、以前に定義された意味を継続して有するものとする。例示的な一般的合成方法を以下に記載し、次いで、実施例において式(I)の具体的な化合物を調製する。
一般式(I)の化合物は、以下の合成スキームによって部分的に記載されているように、有機合成の当技術分野で公知の方法によって調製されてもよい。下記に記載される全てのスキームにおいて、化学の一般原則に従って必要であれば、高感度基又は反応基のための保護基が採用されることが十分に理解される。保護基は、有機合成の標準的な方法(T. W. Green and P. G. M. Wuts (1991) Protecting Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons)に従って操作される。当業者は、立体中心が式(I)の化合物に存在するか否かを認識するものとなる。したがって、本発明は、可能性のある全ての立体異性体を含み、立体異性体(例えばラセミ化合物など)の混合物だけでなく個々の立体異性体も含む。ある化合物が単一の異性体として望ましい場合、それは最終生成物又は鍵となる中間体を分離するさまざまな方法によって得られることがあり、又は代替として、異性体純度の高い中間体、若しくは異性体純度を付与する方法を用いて、立体特異的な合成を行ってもよい。これらは、当業者に公知である。
以下の溶媒、試薬、保護基、部分、及び他の呼称は、括弧内にそれらの省略形で称されることがある。
Me:メチル;
Et:エチル;
Pr:プロピル;
i-Pr:イソプロピル;
Bu:ブチル;
t-Bu:tert-ブチル;
Ph:フェニル、
Ac:アセチル
AcOH:酢酸
Aq.:水性の
Conc.:濃縮
DMF:ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
EtOAc:酢酸エチル
EtOH:エチルアルコール
g:グラム
h:時間
HPLC:高性能液体クロマトグラフィー
LCMS:液体クロマトグラフィー質量分析
MeOH:メチルアルコール
MS:質量分析
NA:適用できない
Ret Time:保持時間
RT又はrt:室温
Satd又はsatd.:飽和
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
調製方法
本発明の化合物は、本明細書に提示されている一般的な合成スキーム及び例示的な手順、並びに当業者に公知の改良法によって調製されてよい。引用される全ての文書は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。出発材料は市販品であるか、又は当業者によって容易に調製される。
スキーム1として示される一般的な合成スキームは、当業者が本発明の化合物を調製するために使用し得る一連の反応である。置換基X及びYは、この反応順序のために使われ得るさまざまな置換基を意味し、分子上のそれらの位置は限定されない。この化学合成経路の中心となるのは、ここにSIとして示されるイソシアネートの使用である。Aが単一の塩素原子であり、置換され得る残りの位置が水素である場合には、必要とされるイソシアネートは以下の化学式:C8H6ClNOを有する。さらに、最後の工程は、R15によりここに特定されるさまざまな残基の結合を可能にするために想定されている。示される反応条件により、R15としてさまざまな残基の結合が可能になる。この実施例は、その中に使われ得る置換基の数及び種類に関して限定するものではない。当業者に公知の代替の反応条件が、スキーム1におけるさまざまな変換に使用されてもよい。さらに明確なものとするために、XはR21でもよく、YはR2でもよく、このことは、使われ得る置換基の数と種類を限定するものでは全くない。
スキーム1による化合物の合成:(a)炭酸ナトリウム、NH3、エタノール、70℃、5時間;(b)Et3N、トルエン、還流、80℃、8時間;(c)RBr、K2CO3、DMF、100℃、12時間;(d)DMF、Et3N;(e)NaBH(OAc)3、CH2Cl2、30℃、4時間。
スキーム2で示す一般の合成スキームは、当業者が本発明の化合物を調製するために使用し得る一連の反応である。置換基X及びYは、この反応順序のために使われ得るさまざまな置換基を意味し、分子上のそれらの位置は限定されない。さらに明確なものとするために、XはR21でもよく、YはR2でもよく、このことは、使われ得る置換基の数と種類について限定するものでは全くない。SAと称される化合物は、対応するハロゲン化ベンジル(SH)及び4-オキソピペリジン-3-カルボン酸エチル(C7H11NO3)、SE(スキーム1を参照)から調製されてもよい。代替として、対応するアルデヒドであるSHAによる還元を経る(スキーム1を参照)。SHのフェニル残基は、チオフェン残基に置き換えられてもよく、任意選択で置換されてもよい。
この化学合成経路の中心となるのは、ここにSSIとして示されるチオイソシアネートの使用である。QがM1であり、R1、R3、R4、R5、R6及びR7が同時に水素であり、R2が塩素原子である場合、必要とされるチオイソシアネートは、以下の化学式:C7H4ClNSを有する。さらに、次の工程は、グアニジン残基を形成する反応を経て、本明細書にSSGとして示されるアナログの形成が可能になることを想定している。SSCを第1級アミン又はNH3で処理すると、対応するグアニジン(SSG)が得られる。続いて、R15残基を導入するSDの形成(スキーム1)について示されるのと同様な方法で、SSGとSSCをアルキル化してもよい。この実施例は、その中に使われ得る置換基の数と種類に関して限定するものではない。代替の反応条件を、スキーム2におけるさまざまな変換のために採用してもよい。チオ尿素からグアニジンへの有用な変換を記載している参考文献は、J. Org. Chem. 1986, 51(10), p 1882-1884及びそこに引用される参考文献、並びにJ. Med Chem. 2010, Jan 28, 53(2) 734-44及びそこに引用される参考文献である。チオイソシアネートは、J. Org. Chem., 1956, 21(4) p 404-405 及び最近報告された J. Org. Chem., 2012, 8, 61-70に示されるように、対応するアミンからチオホスゲンとの反応を経て調製されてもよい(スキーム3)。前駆体アミンは、化学物質製造業者、例えばアルドリッチ-アルドリッチ社、セントルイス、ミズーリ州63103などから入手可能である。さらに、SIなどのイソシアネートは、対応するアミンからホスゲン又はホスゲン等価物との反応を経て調製してもよい。イソシアネートを調製するための以下の代替法がある。すなわち、1)アルキルイソシアネートを、アルコール、チオール及びトリメチルシリルエーテルをアセトニトリル中のトリフェニルホスフィン/2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノベンゾキノン/Bu4NOCNで処理することによって、良好ないし優れた収率で調製する。この方法は、第2級及び第3級アルコール、チオール及びトリメチルシリルエーテルの存在下で、第1級アルコールをアルキルイソシアネートに転換するのに高度に選択的である:Synthesis, 2005, 1955-1958、2)酸化剤としてのDMSOによるイソニトリルからイソシアネートへの円滑で効率のよい酸化は、トリフルオロ酢酸の無水物によって触媒される。このプロセスは数分で完了し、唯一の副産物としてジメチル硫化物を形成する。新たに形成されたイソシアネートを、直接的に使用しもよいし、溶媒蒸発により高純度に単離してもよい:Org. Lett., 2011, 13, 2584-2585、並びに3)Org. Lett., 2013, 15, 602-605に記載されているように、アシル化ヒドロキシルアミンを、対応するイソシアネートに転換してもよい。
スキーム2による化合物の合成:(a)Et3N、トルエン、還流、80℃;(b)イソプロピルアルコール還流。
実施例1
6-ベンジル-1-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (1)
1-ベンジル-4-オキソピペリジン-3-カルボン酸メチル塩酸塩(10.0g、35.2mmol)の混合物を、エタノール(150mL)に溶解し、次いで尿素(10.0g、167mmol)及びナトリウムメトキシド(22.7g、118mmol)を加え、混合物を還流条件下で12時間加熱した。0℃に冷却した後、結晶が生成され、濾過によって分離した。結晶を水に懸濁し、塩酸(6.0モル/L)を加えてpHを6.0に調整した。室温で1時間、撹拌を継続し、分離した結晶を濾過によって単離し、真空で乾燥して化合物1(6.5g、収率72%)を得た。この材料は、さらに精製せずに用いた。1HNMR (DMSO_d6) δ 2.42 (s, 2H), 2.62 (t, J = 4.8Hz, 2H), 3.0 (s, 2H), 3.62 (s, 2H), 7.26-7.36 (m, 5H), 10.21 (s, 1H), 11.01 (s, 1H); LC-MS: m/z = 258.1 (M+1).
実施例2
6-ベンジル-3-[(3-メチルフェニル)メチル]-1H,2H,3H,4H,5H,6H,7H,8H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン (2)
2Bの合成
エタノール(70ml)中の1-ベンジル-4-オキソピペリジン-3-カルボン酸メチル塩酸塩(2A、8.55g、20.2mmol)、炭酸ナトリウム(1.76g)及びアンモニア水(4.5mL、25%)の混合物を、70℃で5時間加熱した。溶液を濃縮し、DCM(200mL×2)を用いて抽出し、塩水で洗浄した。抽出物をNa2SO4上で乾燥し、減圧下で蒸発させ、7.88gの4-アミノ-1-ベンジル-1、2、5、6-テトラヒドロピリジン-3-カルボン酸メチル(油、2B)を得て、次の工程に直接使用した。1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 2.03 (m, 2H), 2.52 (m, 2H), 3.21 (s, 2H), 3.61 (s, 2H), 3.64 (s, 3H), 7.29-7.36 (m, 5H); LC-MS: m/z = 247.2 (M+1).
2の合成
4-アミノ-1-ベンジル-1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-3-カルボン酸メチル(2B、1.7g、6.9mmol)の20mLトルエン溶液に、3-メチルベンジルイソシアネート(2C、1.1g、7.5mmol)及びトリエチルアミン(1.1g、10.4mmol)を加えた。溶液を、80℃に8時間加熱した。次いで、反応溶液を濃縮し、冷却した。生成した白い固体を濾過し、MeOH(20mL)に溶解した。NaOMe(340mg)を加えて、混合物を一晩還流した。次に、約10~15mlのメタノールを除去し、沈殿物を濾過した。所望の生成物である6-ベンジル-3-(3-メチルベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(2)を淡黄色の固体として得た。HNMR(400MHz, CD3OD) δ 2.29 (s, 3H), 2.55 (t, J = 5.2Hz, 2H), 2.75 (t, J = 5.6Hz, 2H), 3.27 (s, 2H), 3.72 (s, 2H), 5.02 (s, 2H), 7.04-7.15 (m, 4H), 7.29-7.39 (m, 5H); LC-MS: m/z = 361.9 (M+1).
実施例3
6-ベンキシル(benxyl)-1-メチル-3-[(3-メチルフェニル)メチル]-1H,2H,3H,4H,5H,6H,7H,8H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン (3)
3.1 3の合成
6-ベンジル-3-(3-メチルベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(3A、200mg)のDMF(2mL)溶液に、炭酸カリウム(150mg)及びヨウ化メチル(120mg)を加えた。混合物を100℃に12時間加熱した。水を加えて、溶液をEtOAc(5mL×3)で抽出した。合一した抽出物を、塩水で3回洗浄した。最終生成物(3)を、分取用TLCによって、25mg、収率12%で得た。1HNMR (400MHz, CD3OD) δ 2.14 (s, 3H), 2.55-2.61 (m, 4H), 3.16 (s, 2H), 3.20 (s, 3H), 3.56 (s, 2H), 4.92 (s, 2H), 6.88-6.91 (m, 1H), 6.99-7.02 (m, 3H), 7.15-7.25 (m, 5H); LC-MS: m/z = 375.9 (M+1).
実施例4
6-ベンジル-1-イソプロピル-3-(3-メチルベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (4)
ヨウ化メチルを2-ヨードプロパンと置き換えることを除いて実施例3に示されるのと同様な方法で、化合物4を調製した。収率20%; 1HNMR (400MHz, CD3OD) δ 1.18 (t, J = 5.2Hz, 6H), 2.2 (s, 3H), 2.55 (t, J = 5.2Hz, 2H), 2.65 (t, J = 5.6Hz, 2H), 3.29 (s, 2H), 3.63 (s, 2H), 5.01 (s, 2H), 5.19-5.23 (m, 1H), 6.97-7.09 (m, 4H), 7.17-7.31 (m, 5H); LC-MS: m/z = 403.9 (M).
実施例5
6-ベンジル-3-(4-クロロベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (5)
3-メチルベンジルイソシアネートを4-クロロベンジルイソシアネート97%と置き換えることを除いて実施例2に示されるのと同様な方法で、化合物5を調製した。収率25%;1HNMR (400MHz, CD3OD) δ 2.53 (t, J = 5.2Hz, 2H), 2.73 (t, J = 5.6Hz, 2H), 3.3 (s, 2H), 3.71 (s, 2H), 5.03 (s, 2H), 7.24-7.36 (m, 9H); LC-MS: m/z = 382.0 (M+1).
実施例6
6-ベンジル-3-(4-クロロベンジル)-1-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (6)
化合物6を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。特に、3-メチルベンジルイソシアネートを4-クロロベンジルイソシアネート97%と置き換えている。収率30%;1HNMR (400MHz, CD3OD) δ 2.67-2.71 (m, 4H), 3.27 (s, 2H), 3.32 (s, 3H), 3.67(s, 2H), 5.03 (s, 2H), 7.23-7.36 (m, 9H); LC-MS: m/z = 395.8 (M+1).
実施例7
6-ベンジル-3-(4-クロロベンジル)-1-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (7)
化合物7を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。特に、3-メチルベンジルイソシアネートを4-クロロベンジルイソシアネート97%と置き換え、ヨウ化メチルを2-ヨードプロパンと置き換えている。収率25%;1HNMR (400MHz, CD3OD) δ 1.29-1.3 (d, J = 4Hz, 6H), 2.66 (t, J = 5.6Hz, 2H), 2.77 (t, J = 5.6Hz, 2H), 3.37 (s, 2H), 3.74 (s, 2H), 5.13 (s, 2H), 5.29-5.35 (m, 1H), 7.27-7.41 (m, 9H); LC-MS: m/z=423.8 (M+1).
実施例8
3-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-6-ベンジル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (8)
3-メスベンジルイソシアネート(methbenzylisocyanate)を1-イソシアナトメチル-4-トリフルオロメチル-ベンゼンと置き換えることを除いて、化合物8を実施例2に示されるのと同様な方法で調製した。収率35%;1HNMR (400MHz, DMSO_d6) δ 2.49 (t, J = 4.8Hz、 2H), 2.65 (t, J = 5.2Hz, 2H), 3.07 (s, 2H), 3.63 (s, 2H), 5.01 (s, 2H), 7.27-7.35 (m, 5H), 7.44-7.46 (d, J = 8Hz, 2H), 7.65-7.67 (d, J = 8Hz, 2H); LC-MS: m/z= 416.0 (M+1).
実施例9
3-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-6-ベンジル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H、3H)-ジオン (9)
化合物9を、特に実施例8により開始される実施例3と同様な方法で調製した。収率30%;1HNMR (400MHz, CD3OD) δ 2.69-2.73 (m, 4H), 3.27 (s, 2H), 3.33 (s, 3H), 3.68 (s, 2H), 5.13 (s, 2H), 7.29-7.35 (m, 5H), 7.47-7.56 (m, 4H); LC-MS: m/z = 429.8 (M+1).
実施例10
3-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-6-ベンジル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1-イソプロピルピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (10)
化合物10を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。特に、ヨウ化メチルを2-ヨードプロパンと置き換えている。収率20%;1HNMR (400MHz, CD3OD) δ 1.14-1.16 (d, J = 8Hz, 6H), 2.55 (t, J = 5.6Hz, 2H), 2.66 (t, J = 5.6Hz, 2H), 3.26 (s, 2H), 3.62 (s, 2H), 5.11 (s, 2H), 5.18-5.21 (m, 1H), 7.17-7.29 (m, 5H), 7.33-7.35 (d, J = 8Hz, 2H), 7.49-7.51 (d、 J = 8Hz, 2H); LC-MS: m/z = 457.8 (M+1).
実施例11
3-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-6-ベンジル-1-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (11)
化合物11を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。特に、ヨウ化メチルをヨードエタンと置き換えている。収率25%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 1.23-1.26 (m, 3H), 2.65-2.7 (m, 4H), 3.37 (s, 2H), 3.68 (s, 2H), 3.82-3.87 (m, 2H), 5.15 (s, 2H), 7.26-7.33 (m, 5H), 7.47-7.56 (m, 4H); LC-MS: m/z = 444.2 (M+1).
実施例12
3-(4-クロロベンジル)-6-ベンジル-1-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (12)
化合物12を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。特に、ヨウ化メチルをヨードエタンと置き換えている。収率25%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 1.23 (t, J = 6.8H, 3H), 2.62-2.7 (m, 4H), 3.36 (s, 2H), 3.67 (s, 2H), 3.82-3.87 (m, 2H), 5.06 (s, 2H), 7.22-7.32 (m, 7H), 7.39-7.41 (d, J = 8Hz, 2H); LC-MS: m/z = 410.1 (M+1).
実施例13
3-(4-クロロベンジル)-6-ベンジル-1-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (13)
化合物13を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。収率25%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 2.61-2.62 (d, J = 4Hz, 2H), 2.7 (t, J = 4.2Hz, 2H), 3.35 (s, 3H), 3.38 (s, 2H), 3.68 (s, 2H), 5.15 (s, 2H), 7.26-7.33 (m, 5H), 7.39 (t, J = 8Hz, 1H), 7.48-7.5 (d, J = 8Hz、 1H), 7.62-7.64 (d, J = 8Hz, 1H), 7.71 (s, 1H); LC-MS: m/z = 430.1 (M+1).
実施例14
3-(3-(トリフルオロメチル)ベンジル)-6-ベンジル-1-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (14)
化合物14を、実施例2及び実施例3に示されるように調製した。特に、ヨウ化メチルをヨードエタンと置き換えている。収率25%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 1.24 (t, J = 7.2H, 3H), 2.64-2.71 (m, 4H), 3.38 (s, 2H), 3.68 (s, 2H), 3.84-3.89 (m, 2H), 5.15 (s, 2H), 7.26-7.33 (m, 5H), 7.39 (t, J = 8Hz, 1H), 7.48-7.50 (d、 J = 8Hz, 1H), 7.63-7.65 (d, J = 8Hz, 1H), 7.72 (s, 1H); LC-MS: m/z = 444.2 (M+1).
実施例15
3-(3-クロロベンジル)-6-ベンジル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1-メチルピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (15)
化合物15は、実施例2及び実施例3同様な方法で調製した。収率25%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 2.68-2.75 (m, 4H), 3.38 (s, 3H), 3.42 (s, 3H), 3.71 (s, 2H), 5.26 (s, 2H), 6.98-7.0 (m, 1H), 7.14-7.16 (m, 2H), 7.28-7.36 (m, 6H); LC-MS: m/z = 396.2 (M+1).
実施例16
6-ベンジル-3-[(3-クロロフェニル)メチル)-1-エチル-1H,2H,3H,4H,5H,6H,7H,8H,-ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン (16)
化合物16を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。収率25%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 1.26 (t, J = 7.2H, 3H), 2.71-2.75 (m, 4H), 3.41 (s, 2H), 3.71 (s, 2H), 3.87-3.89 (m, 2H), 5.26 (s, 2H), 6.97-6.99 (m, 1H), 7.14-7.16 (m, 2H), 7.27-7.36 (m,s 6H); LC-MS: m/z=410.1 (M+1).
実施例17
6-ベンジル-3-(3-ブロモベンジル)-1-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H、3H)-ジオン (17)
化合物17を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。収率30%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 2.62-2.63 (d, J = 4Hz, 2H), 2.71 (t, J = 5.2Hz, 2H), 3.34 (s, 3H), 3.38 (s, 2H), 3.69 (s, 2H), 5.07 (s, 2H), 7.14 (t, J = 8Hz, 1H), 7.26-7.39 (m, 7H), 7.58 (s, 1H); LC-MS: m/z=440.1(M+1).
実施例18
6-(3-エチニルベンジル)-1-メチル-3-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H、3H)-ジオン (18)
化合物18を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。収率20%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 2.62-2.63 (d, J = 4Hz, 2H), 2.69 (d, J = 5.2Hz, 2H), 3.07 (s, 1H), 3.35 (s, 5H), 3.64 (s, 2H), 5.15 (s, 2H), 7.27-7.33 (m, 2H), 7.39-7.41 (d, J = 8Hz, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.52-7.54 (d, J = 8Hz, 4H); LC-MS: m/z = 454.1 (M+1).
実施例19
6-(3-エチニルベンジル)-1-メチル-3-(2-メチルベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H、3H)-ジオン (19)
化合物19を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。収率20%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 2.44 (s, 3H), 2.62-2.63 (d, J = 4Hz, 2H), 2.69 (d, J = 5.2Hz, 2H), 3.07 (s, 1H), 3.34 (s, 3H), 3.38 (s, 2H), 3.65 (s, 2H), 5.13 (s, 2H), 7.01-7.02 (d, J = 4Hz, 1H), 7.08-7.12 (m, 3H)、 7.26-7.32 (m, 2H), 7.39-7.41 (d, J = 8Hz, 1H), 7.48 (s, 1H); LC-MS: m/z = 400.1 (M+1).
実施例20
6-(3-エチニルベンジル)-1-メチル-3-(3-メチルベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (20)
化合物20を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。収率20%;1HNMR (400MHz、 CDCl3) δ 2.31 (s, 3H), 2.62 (s, 2H), 2.7 (s, 2H), 3.07 (s, 1H), 3.35 (s, 3H), 3.38 (s, 2H), 3.67 (s, 2H), 5.09 (s, 2H), 7.04-7.06 (d, J = 8Hz, 1H), 7.15-7.19 (m, 1H), 7.26-7.35 (m, 4H), 7.4-7.42 (d, J = 8Hz, 1H), 7.48 (s, 1H); LC-MS: m/z = 400.1 (M+1).
実施例21
3-(4-クロロベンジル)-6-(3-エチニルベンジル)-1-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (21)
化合物21を、実施例2及び実施例3と同様な方法で調製した。収率20%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 2.62 (s, 2H), 2.7 (s, 2H), 3.07 (s, 1H), 3.35 (s, 5H), 3.66 (s, 2H), 5.08 (s, 2H), 7.23-7.32 (m, 4H), 7.39-7.41 (d, J = 8Hz, 3H), 7.48 (s, 1H); LC-MS: m/z = 420.1 (M+1).
実施例22
6-(3-クロロベンジル)-1-メチル-3-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (22)
化合物22を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。収率20%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 2.63-2.64 (d, J = 4Hz, 2H), 2.71 (t, J = 5.2Hz, 2H), 3.36 (s, 5H), 3.65 (s, 2H), 5.16 (s, 2H), 7.19-7.26 (m, 3H), 7.35 (s, 1H), 7.52-7.57 (m, 4H); LC-MS: m/z = 464.1 (M+1).
実施例23
3-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソ-ル(dioxol)-5-イルメチル)-6-ベンジル-1-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (23)
化合物23を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。収率30%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 2.58-2.59 (d, J = 4Hz, 2H), 2.68 (t, J = 5.2Hz, 2H), 3.33 (s, 3H), 3.36 (s, 2H), 3.67 (s, 2H)、 5.02 (s, 2H)、 5.88 (s, 2H)、 6.69-6.71 (d, J = 8Hz, 1H), 6.95-6.98 (m, 2H), 7.27-7.32 (m, 5H); LC-MS: m/z = 406.1 (M+1).
実施例24
3-((3-(4-ブロモベンジル)-1-メチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4,7、8-ヘキサヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン(pyrimidin)-6(5H)-イル)メチル)ベンゾニトリル (24)
化合物24を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。収率25%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 2.64-2.65 (d, J = 4Hz, 2H), 2.72 (t, J = 5.2Hz, 2H), 3.33 (s, 2H), 3.37 (s, 3H), 3.7 (s, 2H), 5.06 (s, 2H), 7.34-7.45 (m, 5H), 7.56-7.58 (d, J = 8Hz, 2H), 7.66 (s, 1H); LC-MS: m/z = 465.1(M+1).
実施例25
3-((3-(4-クロロベンジル)-1-メチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4,7,8-ヘキサヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンゾニトリル (25)
化合物25を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。収率20%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 2.65 (s, 2H), 2.73 (s, 2H), 3.34 (s, 2H), 3.37 (s, 3H), 3.71 (s, 2H), 5.08 (s, 2H), 7.26 (t, J = 8Hz, 2H), 7.4-7.46 (m, 3H), 7.57-7.59 (d, J = 8Hz, 2H), 7.67 (s, 1H); LC-MS: m/z = 421.1 (M+1).
実施例26
3-((1-メチル-2,4-ジオキソ-3-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1,2,3,4,7,8-ヘキサヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンゾニトリル (26)
化合物26を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。収率20%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 2.66-2.67 (d, J = 4Hz, 2H), 2.73 (t, J = 5.2Hz, 2H)、 3.34 (s, 2H), 3.38 (s, 3H), 3.71 (s, 2H), 5.16 (s, 2H), 7.43 (t, J = 8Hz, 1H), 7.52-7.58 (m, 6H), 7.67 (s, 1H); LC-MS: m/z = 455.1 (M+1).
実施例27
3-((1-エチル-2,4-ジオキソ-3-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1,2,3,4,7,8-ヘキサヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンゾニトリル (27)
化合物27は、実施例2及び実施例3に示されるように調製した。特に、ヨウ化メチルをヨードエタンと置き換えている。収率15%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 1.27 (t, J = 5.6Hz, 3H), 2.68-2.74 (m, 4H), 3.34 (s, 2H), 3.7 (s, 2H), 3.86-3.91 (m, 2H), 5.16 (s, 2H), 7.44 (t, J = 8Hz, 1H), 7.52-7.58 (m, 6H), 7.67 (s, 1H); LC-MS: m/z = 469.1 (M+1).
実施例28
3-((3-(4-クロロベンジル)-1-エチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4,7、8-ヘキサヒドロピリド[4、3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンゾニトリル (28)
化合物28は、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。特に、ヨウ化メチルをヨードエタンと置き換えている。収率20%;1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 1.26 (t, J = 7.2Hz, 3H), 2.67-2.73 (m, 4H), 3.33 (s, 2H), 3.7 (s, 2H), 3.85-3.9 (m, 2H), 5.07 (s, 2H), 7.25 (t, J = 8.4Hz, 2H), 7.39-7.45 (m, 3H), 7.56-7.58 (d, J = 8Hz, 2H), 7.67 (s, 1H); LC-MS: m/z = 435.2 (M+1).
実施例29
1-メチル-6-(3-メチルベンジル)-3-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (29)
化合物29を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。収率25%;1HNMR (400MHz, CD3OD) δ 2.68-2.72 (m, 4H), 3.27 (s, 2H), 3.33 (s, 3H), 3.68 (s, 2H), 5.16 (s, 2H), 7.29-7.35 (m, 5H), 7.47-7.56 (m, 4H); LC-MS: m/z = 444.2 (M+1).
実施例30
6-[(3-クロロフェニル)メチル]-1-メチル-3-{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}-1H,2H,3H,4H,5H,6H,7H,8H-ピリド{4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン (30)
化合物30を、実施例2及び実施例3に示されるのと同様な方法で調製した。収率23%;LC-MS: m/z = 464.1 (M+1).
生物学的アッセイとデータ
本発明の化合物を、ヒト由来のがん細胞を用いて試験してもよい。
がん細胞株であるHCT116(ヒト大腸がん)又はMDA-MB-231(MDA231、ヒト乳腺腺癌)を、96穴プレートに100uLの細胞懸濁液として分注した。加湿インキュベーター(37℃、5%のCO2)にて、プレートを24時間インキュベートした。本発明由来の化合物を、適切な試験濃度で、プレートの培地に加える。プレートを48時間インキュベートする。CCK-8(10uL、下記参照)を各ウェルに加える。上述のとおりの条件下で、1~4時間、プレートをインキュベートし、450nm及び650nmにおける吸光度をプレートリーダーにより測定する。
細胞計数キット-8(CCK-8)によって、増殖及び細胞毒性のアッセイにおいて、生細胞数を決定するための感度の高い比色アッセイが可能になる。細胞の計数は、WST-8(2-(2-メトキシ-4-ニトロフェニル)-3-(4-ニトロフェニル)-5-(2、4-ジスルホフェニル)-2H-テトラゾリウム、モノナトリウム塩)を用いたCCK-8によって行い、このWST-8は、電子伝達体である1-メトキシPMS4の存在下で生体内還元が起こると水溶性ホルマザン染料を生成する。CCK-8溶液を、直接的に細胞に加える。WST-8は、細胞性デヒドロゲナーゼによって生体内還元されて、組織培地に溶解性のオレンジホルマザン生成物となる。生成するホルマザンの量は生細胞の数に直接的に比例する。
選択された実施例についてヒトがん細胞の生物活性を表1に示す。本発明の化合物は、TIC10(11-ベンジル-7-[(2-メチルフェニル)メチル]-2,5,7,11-テトラアザトリシクロ[7.4.0.02,6]トリデカ-1(9),5-ジエン-8-オン)に比較して、ヒトがん細胞株において有意かつ予期しない作用強度の改善を示す。
表1、選択された類似体についてのヒトがん細胞に対する生物活性のデータ
上記のヒトのがん細胞(HCT116及びMDA231)に関する試験と同様な方法で、本発明の化合物を、ヒトがん細胞株であるSUM159(SUM159、SUM-159は、ヒトの原発性未分化乳癌に由来し、基底乳がん細胞株である)について試験した。
選択された実施例のヒトがん細胞への生物活性を、表2及び図1に示す。ヒトがん細胞(SUM159)を用いてHCT’116について上に記載されたものと同様の実験手順であり、化合物の細胞とのインキュベーションが72時間であるという点が留意すべき変更点である。本発明の実施例番号25及び実施例番号26は、TIC10(11-ベンジル-7-[(2-メチルフェニル)メチル]-2,5,7,11-テトラアザトリシクロ[7.4.0.02,6]トリデカ-1(9),5-ジエン-8-オン)に比較して、ヒトがん細胞への有意かつ予期しない作用強度の向上を示す。
表2、選択された類似体のヒトがん細胞(SUM159)に対する生物活性のデータ
本明細書で引用される全ての公報及び特許出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。上述の発明は、図及び実施例によっていくらか詳細に記載されているが、当業者は、この発明の教示に照らして、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲を逸脱することなくある種の変更及び改変がそこになされることがあることを、容易に理解するものとなる。