JP7084904B2 - 汚れ除去用繊維製品 - Google Patents
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Description
前記清掃面が、多数の繊維の表面で構成されており、
前記繊維の表面には、研磨用ナノ粒子が付着しており、
前記研磨用ナノ粒子が付着した前記繊維の表面が、平滑な前記対象面に対して0.4~0.8の摩擦係数を有している、
ことを特徴としている。
本実施形態の繊維製品は、クロスである。
本実施形態の汚れ除去用クロスは、次の構成(a)及び構成(b)を有している。
平織り構造を有する布である。この布の表裏両面は、清掃面として利用される。この布は、単繊維を用いて撚糸を作製し、該撚糸を平織りすることによって、作製されている。具体的には、例えば、次のとおりである。
・単繊維
・材質‥コットン
・太さ‥590デシテックス
・80回下撚り
・撚糸
・単繊維2本を100回/m上撚り
・太さ‥1180デシテックス
・平織り
・縦横各20本/インチの密度
構成(a)の布の表裏両面が、ナノ表面処理されることによって、メラミン塗装平滑板又は平滑ガラス板の表面に対して0.4~0.8の摩擦係数を有している。
・ナノ表面処理は、具体的には、布を、研磨用ナノ粒子を含むコロイド溶液に浸漬した後、乾燥することによって、実行され、それによって、研磨用ナノ粒子が、布の清掃面を構成している繊維の表面に、付着する。
・研磨用ナノ粒子
・酸化ケイ素(SiO2)粒子
・粒径‥12nm
・構成(a)の布を、60℃のSiO2水溶液(固形分20%)に30分間浸漬した(浸漬工程)後、弱く脱水することによって、固形分が0.5~13owf%となるように調整し、その後、90℃で40分間乾燥した(乾燥工程)。
摩擦係数は、JIS-K7125に準じて測定し、動摩擦係数の値を採用した。具体的には、次のとおりである。
・すべり片として、63mm×63mmで厚さ1mmのアルミニウム平滑板を用い、これと同一サイズのクロスである試験片を用意し、試験片をアルミニウム平滑板と張り合わせ、メラミン塗装平滑板の上に載せ、10kgの荷重を掛けて、1000mm/分の試験速度で、測定を行った。
摩擦係数が0.4、0.6、0.8である実施例1~3のクロスと、摩擦係数が0.3、1.0である比較例1、2のクロスとを用意し、各クロスについて、汚れサンプルに対する拭き取り試験を行って、汚れ除去効果を測定した。
実施例1~3及び比較例1、2のような摩擦係数が異なるクロスは、コロイド溶液における研磨用ナノ粒子の固形分を調節することによって、作製した。
汚れ成分を、メラミン塗装平滑板の表面(対象面)に付着させて60℃で30分間定着させる。そして、この作業を、5回繰り返す。これを汚れサンプルとした。なお、汚れ成分としては、成分Aと成分Bの2種類を使用した。
・成分A…醤油及びカーボンからなる汚れ
・成分B…黒クレヨンからなる汚れ
22cm×13cmの大きさのクロスを2枚用意した。これらのクロスを水で濡らして水分率60owf%に調整した。そして、2枚のクロスを重ねて用いて、汚れサンプルに対して3往復の拭き取り作業を行った。
カラーメーターによって、次の(i)~(iii)のL*a*b*値を測定した。そして、(ii)と(i)との差であるΔE*0を求めるとともに、(iii)と(i)との差であるΔE*を求めた。
(i)汚れ成分を付着させる前のメラミン塗装平滑板の表面
(ii)汚れ成分が付着したメラミン塗装平滑板の表面
(iii)拭き取り作業が実行されたメラミン塗装平滑板の表面
表1に示される結果を得た。
表1によれば、実施例1~3のクロスでは、「汚れ除去効果」及び「拭き取り作業性」が共に良好であるが、比較例1のクロスでは「汚れ除去効果」が悪く、比較例2のクロスでは“拭き難い”。
比較例1では、クロスを強く押さえても滑り易いので、力が対象面に伝わり難く、それ故、汚れを掻き取る効果が低いと考えられる。
比較例2では、払拭抵抗が強いので、手とクロスとの間の摩擦力が対象面とクロスとの間の摩擦力を上回る状態になり、クロスを押さえて移動させることができない。これは、一般的な払拭作業では、手とクロスとの間の接触面積が対象面とクロスとの間の接触面積よりも必ず小さくなるので、摩擦係数が大きくなると、手からクロスが外れ易くなり、その結果、清掃効率が悪くなる、ということも原因であると考えられる。
清掃面の摩擦係数がメラミン塗装平滑板又は平滑ガラス板の表面(対象面)に対して0.4~0.8である本実施形態のクロスによれば、小さい力によって対象面に効率良く力を伝えることができるので、対象面に付着している汚れに対する汚れ除去効果を飛躍的に向上できる。
本実施形態の繊維製品は、モップである。
本実施形態の汚れ除去用モップは、単繊維を用いて撚糸すなわちパイルを作製し、該パイルの表面をナノ表面処理し、ナノ表面処理したパイルをキャンバスに植設することによって、作製されている。具体的には、例えば、次のとおりである。
・単繊維
・材質‥コットン
・太さ‥590デシテックス
・80回下撚り
・撚糸(パイル)
・単繊維10本を120回/m上撚り
・太さ‥1180デシテックス
・パイルを、研磨用ナノ粒子を含むコロイド溶液に浸漬した後、乾燥することによって、実行され、それによって、研磨用ナノ粒子が、パイルの表面に、付着する。
・研磨用ナノ粒子
・酸化ケイ素(SiO2)粒子
・粒径‥12nm
・具体的には、パイルを、60℃のSiO2水溶液(固形分20%)に30分間浸漬した(浸漬工程)後、弱く脱水することによって、固形分が0.5~13owf%となるように調整し、その後、90℃で40分間乾燥した(乾燥工程)。
・ポリエステル平織布
・植設
・キャンバスであるポリエステル平織布200g/m2に、パイルを植設した。パイルの本数は、キャンバスの幅方向25.4mmに対して3本、キャンバスの長さ方向25.4mmに対して4本とした。パイルの長さは50mmとした。
パイルの表面で構成された、モップの清掃面を、クロスと同様に扱うことによって、第1実施形態と同様にしてモップの清掃面の摩擦係数を測定した。
摩擦係数が0.4、0.6、0.8である実施例4~6のモップと、摩擦係数が0.3、1.0である比較例3、4のモップとを用意し、各モップについて、汚れサンプルに対する汚れ除去試験を行って、汚れ除去効果を測定した。
実施例4~6及び比較例3、4のような摩擦係数が異なるモップは、コロイド溶液における研磨用ナノ粒子の固形分を調節することによって、作製した。
第1実施形態と同様に行った。
22cm×13cmの大きさの清掃面を有するモップを用意した。このモップを水で濡らした後、5分間脱水した。そして、モップの清掃面を汚れサンプルに接触させて3往復させた。
第1実施形態と同様に行った。
表2に示される結果を得た。
本実施形態の繊維製品は、マットである。
本実施形態の汚れ除去用マットは、単繊維を用いて撚糸すなわちパイルを作製し、該パイルの表面をナノ表面処理し、ナノ表面処理したパイルをマット基材の基布にタフトすることによって、作製されている。具体的には、例えば、次のとおりである。
・単繊維
・材質‥ナイロン66
・太さ‥1320デシテックス
・180回下撚り
・撚糸(パイル)
・単繊維2本を180回/m上撚り
・太さ‥2640デシテックス
・パイルを、研磨用ナノ粒子を含むコロイド溶液に浸漬した後、乾燥することによって、実行され、それによって、研磨用ナノ粒子が、パイルの表面に、付着する。
・研磨用ナノ粒子
・酸化ケイ素(SiO2)粒子
・粒径‥12nm
・具体的には、パイルを、60℃のSiO2水溶液(固形分20%)に30分間浸漬した(浸漬工程)後、弱く脱水することによって、固形分が0.5~13owf%となるように調整し、その後、90℃で40分間乾燥した(乾燥工程)。
・ポリエステル平織布
・タフト
・基布であるポリエステル平織布120g/m2に、パイルをタフトした。パイルの本数は、基布の幅方向25.4mmに対して8本、基布の長さ方向25.4mmに対して8本とした。パイルの長さは10mmとした。
パイルの表面で構成された、マットの清掃面を、クロスと同様に扱うことによって、第1実施形態と同様にしてマットの清掃面の摩擦係数を測定した。
摩擦係数が0.4、0.6、0.8である実施例7~9のマットと、摩擦係数が0.3、1.0である比較例5、6のマットとを用意し、各マットについて、汚れサンプルに対する汚れ除去試験を行って、汚れ除去効果を測定した。
実施例7~9及び比較例5、6のような摩擦係数が異なるマットは、コロイド溶液における研磨用ナノ粒子の固形分を調節することによって、作製した。
第1実施形態と同様に行った。
22cm×13cmの大きさの清掃面を有するマットを用意した。このマットを水で濡らした後、5分間脱水した。そして、汚れサンプルをマットの清掃面に3回押し当てた。
第1実施形態と同様に行った。
表3に示される結果を得た。
(1)第1実施形態においては、コロイド溶液におけるアルカリ金属成分の含有割合が500ppm以下に制御されているのが好ましい。何故なら、ナトリウム、カリウム等の、アルカリ金属成分は、繊維に付着して固化すると、水溶性となるので、付着している研磨用ナノ粒子が繊維から外れるのを促進してしまい、その結果、摩擦係数の低下をもたらすからである。すなわち、アルカリ金属成分が多すぎると、摩擦係数が低下して、汚れ除去効果が低下する。
構成(a)の布を、アルカリ金属成分を500ppm含有するSiO2水溶液(固形分20%、粒径12nm)に、60℃で30分間浸漬した後、弱く脱水することによって、固形分が6owf%となるように調整し、その後、90℃で40分間乾燥した。こうして作製されたクロスを、家庭用洗濯機に入れて、中性洗剤を用いて、40℃10分間の洗浄作業を5回繰り返した。そして、洗浄後のクロスの摩擦係数を測定した。
なお、アルカリ金属成分を3000ppm含有する場合についても、同様にした。
表4は、その結果を示す。
構成(a)の布を、プライマーであるN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシランを3%含有する水溶液に、浸漬した後、90℃30分間乾燥した。これをプライマー処理工程とした。これにより、耐久性の優れたクロスを得ることができた。
構成(a)の布を、60℃のSiO2水溶液(固形分20%、粒径5nm)に、30分間浸漬した後、弱く脱水することによって、固形分が0.5~13owf%となるように調整し、その後、90℃で40分間乾燥した。
なお、SiO2水溶液(固形分20%、粒径500nm)を用いた場合についても、同様にした。
Claims (7)
- 汚れが付着している対象面に清掃面を接触させることによって前記対象面から汚れを除去する、汚れ除去用繊維製品において、
前記繊維製品が、繊維を撚り合わせて構成されたパイルを有するモップであり、又は、前記繊維を撚り合わせて構成されたパイルを、基布にタフトして、構成された、マットであり、
前記清掃面が、多数の繊維の表面で構成されており、
前記繊維の表面には、研磨用ナノ粒子が付着しており、
前記研磨用ナノ粒子が付着した前記繊維の表面が、平滑な前記対象面に対して0.4~0.8の動摩擦係数を有しており、
前記研磨用ナノ粒子が、酸化ケイ素(SiO2)粒子、炭酸カルシウム(CaCO3)粒子、炭酸マグネシウム(MgCO3)粒子、又は水酸化アルミニウム(Al(OH)3)粒子であり、
前記研磨用ナノ粒子が、5nm~500nmの粒径を有している、
ことを特徴とする汚れ除去用繊維製品。
- 前記平滑な対象面は、メラミン塗装平滑板の表面である、
請求項1記載の汚れ除去用繊維製品。 - 前記繊維の材質が、コットン、レーヨン、ナイロン、ポリエステル、又はアクリルである、
請求項1又は2に記載の汚れ除去用繊維製品。 - 請求項1~3のいずれか一つに記載の汚れ除去用繊維製品を、製造する方法であって、
前記清掃面を構成する前記多数の繊維の表面を、前記研磨用ナノ粒子を含むコロイド溶液に浸漬する、浸漬工程と、
前記コロイド溶液から取り出した前記繊維の表面を、乾燥させる、乾燥工程と、
を有しており、
前記浸漬工程において用いる前記研磨用ナノ粒子が、酸化ケイ素(SiO2)粒子、炭酸カルシウム(CaCO3)粒子、炭酸マグネシウム(MgCO3)粒子、又は水酸化アルミニウム(Al(OH)3)粒子であり、5nm~500nmの粒径を有している、
ことを特徴とする、汚れ除去用繊維製品の製造方法。 - 前記コロイド溶液におけるアルカリ金属成分の含有割合が、500ppm以下に制御されている、
請求項4記載の汚れ除去用繊維製品の製造方法。 - 前記コロイド溶液における固形結合剤の含有割合が、前記研磨用ナノ粒子の含有割合の20%以下に制御されている、
請求項4又は5に記載の汚れ除去用繊維製品の製造方法。 - 前記浸漬工程の前に、前記清掃面を構成する前記多数の繊維の表面をプライマーで処理するプライマー処理工程を、有している、
請求項4~6のいずれか一つに記載の汚れ除去用繊維製品の製造方法。
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