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JP7087329B2 - 光ファイバー保持具 - Google Patents
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Description

本開示は、光ファイバー保持具に関する。
発光素子や受光素子などの回路に光ファイバーを接続するために、光ファイバーを保持するための光ファイバー保持具が用いられている。近年では、波長多重化、デジタルコヒーレント化、多チャンネル化等により、発光素子や受光素子などの回路を組み込んだ光デバイスの高集積化が要求されている。これに伴い、光学部材の小型化やシリコンフォトニクスの進展により、光ファイバー保持具の小型化が要求されている。
従来より、光ファイバー保持具として、V溝基板を用いて、光ファイバーを保持する方法が使用されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしこの方法ではV溝基板とリッドでファイバーを挟み込んで接着させるため、小型化が困難であった。一方で、近年では、光ファイバーを保持するための微細な貫通孔が設けられたキャピラリーが用いられている(例えば、特許文献2参照。)。
光ファイバー保持具の小型化のためには、キャピラリーの貫通孔は小さいことが望ましい。しかし、特許文献2にも記載されているとおり、光ファイバーを挿入するためには貫通孔のクリアランスが必要となる。
特許第4056143号公報 特許第4019428号公報
光ファイバー保持具の小型化に伴い、貫通孔のクリアランスは可能な限り小さくなることが望まれる。一方で、クリアランスが小さくなると、貫通孔内で光ファイバーを固定するための樹脂が貫通孔と光ファイバーの隙間に入りづらくなり、生産性が低下するという問題が生じる。
そこで、本開示は、光ファイバー保持具の小型化に関わらず、生産性を向上できるよう、キャピラリー孔のクリアランスを確保することを目的とする。
本開示の光ファイバー保持具は、
少なくとも1つの貫通孔が設けられたキャピラリーと、
前記キャピラリーの前記貫通孔に挿入されている光ファイバーと、
を備える光ファイバー保持具であって、
前記キャピラリーは、前記光ファイバーの長手方向に垂直な断面の少なくとも一部に基準を有し、
前記断面において、
前記貫通孔の断面形状は短軸に対する長軸の軸比が異なり、
前記基準に対する予め定められた方向に前記貫通孔の長軸方向が配置されている。
本開示によれば、光ファイバー保持具の小型化に関わらず、生産性を向上できるよう、キャピラリー孔のクリアランスを確保することができる。
本開示に係る光ファイバー保持具の概略構成を示す。 キャピラリーがDカット形状を有する場合の光ファイバー保持具の断面の第1例を示す。 キャピラリーがDカット形状を有する場合の光ファイバー保持具の断面の第2例を示す。 貫通孔の断面形状の形態例を示す。 キャピラリーがダブルDカット形状を有する断面の一例を示す。 基準が切り欠きである場合の断面の一例を示す。 複数の光ファイバーを備える第2の実施形態に係るキャピラリーがDカット形状を有する場合の光ファイバー保持具の断面の一例を示す。 第2の実施形態に係るキャピラリーがダブルDカット形状を有する場合の光ファイバー保持具の断面の一例を示す。 キャピラリーにおける接着剤の浸透時間の測定方法の説明図である。 貫通孔の断面形状の軸比に対する接着剤の浸透速度の測定例を示す。 図10に示す軸比1.0000付近における接着剤の浸透速度の拡大図を示す。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本開示は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(第1の実施形態)
図1は、本開示に係る光ファイバー保持具の概略構成図である。本実施形態に係る光ファイバー保持具は、少なくとも1つの貫通孔22が設けられているキャピラリー21と、貫通孔22に挿入されている光ファイバー11と、を備える。
光ファイバー11及びキャピラリー21の組成は任意であるが、例えばガラスを用いることができる。光ファイバー11は、任意の光ファイバーであり、シングルモードファイバー、マルチモードファイバー、偏波保持ファイバーを含む。
図2は、本実施形態の一例を示す、光ファイバー11の長手方向に垂直な断面での断面図である。貫通孔22の断面形状は短軸に対する長軸の軸比が異なる。例えば、x軸方向の長径DLがy軸方向の短径DSよりも長い。このため、貫通孔22への光ファイバー11の配置を容易にするとともに、光ファイバー11を配置した貫通孔22への接着剤の充填を容易に行うことができる。
また、キャピラリー21は、断面の少なくとも一部に基準を有する。基準は、光ファイバー11の位置を定めるものであり、例えば、基準から光ファイバー11までの距離が定められる場合や、基準に対する光ファイバー11の回転角度が定められる場合を含む。キャピラリー21が基準を備え、当該基準で定められた位置に光ファイバー11が配置されていることで、基準を光学部材との接合基準面に用い、光ファイバー11と光学部材とのアライメントを行うことができる。
図2に示すキャピラリー21は、基準として、平坦面31を備える。貫通孔22の長軸方向すなわちx軸方向は、基準である平坦面31に対する予め定められた方向に配置されている。貫通孔22の位置精度を要求される方向を貫通孔22の短軸方向とする。これにより、貫通孔22のクリアランスを小さくすることができる。
基準に対する長軸方向ALの方向の第1例を、図2に示す。図2では、平坦面31と長軸方向ALとは略平行に配置されている。このように、基準である平坦面31と貫通孔22の長軸方向を略平行に配置し、貫通孔22のy軸方向でのクリアランスを小さくすることができる。ここで、平坦面31と長軸方向ALとは、本開示に係る光ファイバー保持具の仕様等で定められる範囲で平行であればよい。
基準に対する長軸方向ALの方向の第2例を、図3に示す。図3では、平坦面31と長軸方向ALは略垂直に配置されている。このように、基準である平坦面31に対して貫通孔22の長軸方向を略垂直に配置し、貫通孔22のx軸方向でのクリアランスを小さくすることができる。ここで、平坦面31と長軸方向ALとは、本開示に係る光ファイバー保持具の仕様等で定められる範囲で垂直であればよい。
図4に、貫通孔の断面形状の形態例を示す。例えば、図4(a)に示すような長円形、図4(b)に示すような長軸方向が直線状であり長軸方向の両端が円弧状になっている形状、図4(c)に示すような楕円形、図4(d)に示すような長方形が例示できる。短径DSは、貫通孔22-1及び22-2内に光ファイバー11-1及び11-2が配置されうる任意の値とすることができる。
貫通孔22と光ファイバー11との間隙には接着剤が充填される。そのため、貫通孔22の断面形状は、接着剤が流れやすい角のない湾曲形状であることが好ましい。例えば、図4(d)に示すような長方形の場合、角に丸みを持たせていることが好ましい。
キャピラリー21の断面形状は、Dカット形状に限らず、円形や多角形などの任意の形状とすることができる。例えば、キャピラリー21の断面形状は、図5に示すような、平坦面31と対向する外周面に平坦面32が設けられたダブルDカット形状であってもよい。また、キャピラリー21の断面形状は、四角形などの多角形であってもよいし、円形であってもよい。
またキャピラリー21の断面に設けられている基準は、平坦面31に限らず、光ファイバー11を配置する際の基準として機能する任意の構造及び形状を採用しうる。例えば、基準の配置は、図2に示すようにキャピラリー21の外周面に配置されていてもよいし、キャピラリー21内に設けられた貫通孔などの任意の印であってもよい。キャピラリー21内に設けられた印としては、例えば、光ファイバー11の配置されていない1以上の貫通孔が例示できる。
キャピラリー21の外周面に配置された基準としては、例えば、図6に示すような、外周に設けられた切り欠き33が例示できる。切り欠き33の場合、光ファイバー11の位置は、例えば、切り欠き33内の仮想円34の中心から距離DAで定められる。切り欠き33の形状は任意であり、例えば、切り欠き33を3辺以上とした多角形の一部とすることもできるし、円弧の一部とすることもできる。
本開示に係る光ファイバー保持具の製造方法は任意である。例えば、キャピラリー21を用意し、貫通孔22に光ファイバー11を配置する。次に、貫通孔22の隙間に接着剤を充填させて硬化させる。接着剤の硬化は、例えば、光硬化を用いて行う。この工程において、接着剤を充填する前、或いは接着剤を硬化する前に、光ファイバー11の位置を調整する。
以上説明したように、本開示に係る光ファイバー保持具は、キャピラリーの貫通孔22の短軸方向において貫通孔22のクリアランスを小さくしつつ、貫通孔22内への光ファイバー11の挿入、貫通孔22内への接着剤の充填、及び貫通孔22内での光ファイバー11の位置調整が容易になる。これにより、本開示は、生産性を低下させることなく、キャピラリー孔のクリアランスを小さくすることができる。
なお、本実施形態では、1の光ファイバー11が光ファイバー保持具に配置される例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、2本以上の光ファイバーが配置されていてもよい。
(第2の実施形態)
図7に、本実施形態に係る光ファイバー保持具の第1例を示す。本実施形態に係る光ファイバー保持具は、複数の光ファイバー11-1及び11-2を備えるファイバーアレイである。光ファイバー11-1は貫通孔22-1に挿入され、光ファイバー11-2は貫通孔22-2に挿入されている。
光ファイバー11-1、11-2のファイバーコアピッチPAは、予め定められた値になっている。ファイバーコアピッチPAは、光ファイバー11-1、11-2やキャピラリー21の種類のほか、ファイバーアレイの仕様によって定められる任意の値とすることができる。
本開示の貫通孔22-1及び22-2は、図7に示すように、貫通孔22-1の長軸方向AL1及び22-2の長軸方向AL2が略平行である。図7では、一形態として、貫通孔22-1の長軸方向AL1及び22-2の長軸方向AL2が直線AA上に配置されている例を示す。貫通孔22-1及び22-2の形状は、キャピラリー21の仕様に依る。このため、長軸方向ALは、キャピラリー21の仕様の範囲で平行であればよい。
貫通孔22-1及び22-2の中心は、直線AA上に配置されている。ここで、直線AAは、貫通孔22-1及び22-2の中心を結ぶ直線である。貫通孔22-1及び22-2の中心は、例えば、図4に示すDL/2とDS/2の交点である。貫通孔22-1及び22-2の中心位置は、キャピラリー21の仕様に依る。このため、貫通孔22-1及び22-2の中心位置はキャピラリー21の仕様の範囲で直線AA上に配置されていればよい。
本実施形態においても、キャピラリー21の断面形状は、Dカット形状に限らず、円形や多角形などの任意の形状とすることができる。例えば、キャピラリー21の断面形状は、図8に示すような、平坦面31と対向する外周面に平坦面32が設けられたダブルDカット形状であってもよい。
本実施形態では、光ファイバーの数が2の場合について説明するが、光ファイバーの数は2に限定されず、例えば4、8、32などが例示できる。また、光ファイバーの配置は、1次元配置に限らず、2列以上の2次元配置であってもよい。
(第3の実施形態)
本実施形態では、生産性の観点から、好ましい長軸方向の長径DLと短軸方向の短径DSとの軸比すなわちDL/DSを検討した。
図9に、本実施形態で用いた測定系の模式図を示す。貫通孔22内に光ファイバーを配置したキャピラリー21を用意し、ニードル61から供給された接着剤62とキャピラリー21の端部が接してから、毛細管現象により貫通孔22内の隙間を通る液体が所定位置に達するまでの時間を測定した。接着剤62は、貫通孔22への光ファイバーの固定に一般的に用いられるものとして、粘度400mPa・sのものと粘度290mPa・sのものを用いた。
図10に、接着剤の浸透速度の一例を示す。横軸は軸比すなわちDL/DSを示し、縦軸は1mmあたりの接着剤の浸透時間を示す。軸比DL/DSが1.0000のとき、浸透速度は232sec/mmであった。これに対し、軸比DL/DSを1.0000より大きくすることで、浸透速度は漸近的に低下した。このように、軸比が異なることで、貫通孔22内への接着剤の浸透時間を非常に短縮することができることが分かる。一方で、軸比DL/DSが1.2000以上では浸透時間を短縮する効果は小さくなる。また、軸比の異なる貫通孔を形成することは容易でない。したがって、軸比DL/DSは、1.0000より大きくかつ1.2000より小さいことが好ましい。
光ファイバー保持具の製造工程においては、光ファイバーの配置された貫通孔22内に、適切な時間で接着剤62を浸透させる必要がある。この時間はキャピラリー21の長さに依存するが、1mmあたり50sec以下であることが好ましい。
図11に、軸比DL/DS1.0000付近の領域Aの拡大図を示す。この拡大図に示すように、軸比DL/DSが1.0024のとき、いずれの接着剤についても浸透速度は50sec/mm以下まで低下した。さらに、軸比DL/DSが1.0075のとき、いずれの接着剤についても浸透速度は40sec/mm以下まで低下した。さらに、軸比DL/DSが1.0160のとき、いずれの接着剤についても浸透速度は30sec/mm以下まで低下した。特に、粘度290mPa・sの接着剤62を用いれば、軸比DL/DSを1.0070にすることで、浸透速度を30sec/mm以下にすることができることが分かった。
以上説明したように、本開示は、貫通孔22の断面形状の軸比が異なることで、光ファイバーの配置された貫通孔22内に、適切な時間で接着剤62を浸透させることができる。したがって、本実施形態は、本実施形態に係る光ファイバー保持具は、生産性を低下させることなく、貫通孔22のクリアランスを小さくすることができる。
本開示は情報通信産業に適用することができる。
11、11-1、11-2:光ファイバー
21:キャピラリー
22、22-1、22-2:貫通孔
31、32:平坦面
33:切り欠き
34:仮想円
61:ニードル
62:接着剤

Claims (1)

  1. 複数の貫通孔が設けられたキャピラリーと、
    前記貫通孔に1本ずつ挿入されている光ファイバーと、
    を備える光ファイバー保持具であって、
    前記キャピラリーは、前記光ファイバーの長手方向に垂直な断面の少なくとも一部に、前記複数の光ファイバーの位置を定める基準を有し、
    前記基準は、前記キャピラリーの外周面の少なくとも一部に設けられた平坦面であり、
    前記断面において、前記貫通孔の断面形状は、短軸に対する長軸の軸比が異なり、かつ前記貫通孔の長軸方向に延びる直線部を有し、
    前記貫通孔の断面形状の長軸方向が前記平坦面と平行であり、
    前記直線部同士の間隔で定められる前記貫通孔の短径は、前記光ファイバーの配置可能な値を有し、
    前記キャピラリー及び前記光ファイバーの組成はガラスであり、
    前記光ファイバーは、前記キャピラリーの端部から前記貫通孔に接着剤を浸透させることで、前記貫通孔内で固定され、
    前記軸比は、1.016以上かつ1.2未満である、
    光ファイバー保持具。
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