JP7095342B2 - 炭化珪素半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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第1実施形態について説明する。本実施形態にかかるSiC半導体装置は、図1に示すように、半導体素子として縦型MOSFETが形成されたものである。縦型MOSFETは、SiC半導体装置のうちのセル領域に形成されており、そのセル領域を囲むように外周耐圧構造が形成されることでSiC半導体装置が構成されているが、ここでは縦型MOSFETのみ図示してある。なお、以下の説明では、図1の左右方向を幅方向とし、上下方向を厚み方向もしくは深さ方向として説明を行う。
一方、高濃度n型層20については、例えば半導体素子の耐圧の0.1%でピンチオフしない条件として設計することができる。その場合、高濃度n型層20のn型不純物濃度をNd2、p型ディープ層3の側面上での厚みをW2、ピンチオフ電圧をVp2、素電荷をq2、誘電率をε2として次の数式2を満たすようにn型不純物濃度Nd2、厚みW2を設計する。
このように、要求されるピンチオフ条件に基づいて、JFET部2aや高濃度n型層20のn型不純物濃度や幅を設定すれば良い。
まず、半導体基板として、n+型基板1を用意する。そして、エピタキシャル成長により、n+型基板1の主表面上にSiCからなるn-型低濃度層2を形成する。本実施形態の場合、JFET部2aをn-型低濃度層2と同じ不純物濃度としているため、JFET部2aを構成するためのn型のSiC層として、JFET部2aの厚み分を加えた厚みでn-型低濃度層2をエピタキシャル成長させている。
図示しないマスクによってJFET部2aの形成予定領域を覆いつつエッチングを行うことで、p型ディープ層3の形成予定領域が開口するトレンチ2bを形成する。このとき、例えばボッシュプロセスによってトレンチ2bを形成することができ、トレンチ2bの入口から底部に掛けて徐々にトレンチ2bの幅が広がるように、横方向エッチングが縦方向エッチングよりも優位となる条件でエッチングが行われるようにしている。
エッチング時に使用したマスクをそのまま用いて、もしくは新たにマスクを形成して、n型不純物として例えばリンを斜めイオン注入することで、トレンチ2bの内壁面にn型不純物をドープする。斜めイオン注入については、同じ角度で継続的に行ってもよいが、n型不純物がよりトレンチ2bの奥まで届くようにしつつ、トレンチ2bの側面に確実に注入されるように、角度を変化させながら行うようにすると好ましい。これにより、n型不純物がドープされた領域に高濃度n型層20が形成されると共に、n-型低濃度層2のうちトレンチ2bの間に位置している高濃度n型層20以外の部分によってJFET部2aが形成される。
イオン注入時に用いたマスクをそのまま用いて、もしくは新たにマスクを形成し、JFET部2aおよび高濃度n型層20の先端を覆った状態でp型SiCをエピタキシャル成長させる。これにより、トレンチ2b内にp型SiCが選択的にエピタキシャル成長させられ、p型ディープ層3が構成される。
続いて、JFET部2aおよび高濃度n型層20の先端を覆っているマスクを除去し、必要に応じてCMP(chemical mechanical polishing)などを行うことでJFET部2aや高濃度n型層20およびp型ディープ層3の表面の平坦化を行う。その後、これらの表面にp型SiCをエピタキシャル成長させることでp型ベース領域6を形成する。
図示しないマスクを用いて、p型ベース領域6の表層部にn型不純物として例えばリンをイオン注入することでn+型ソース領域7を形成すると共に、p型不純物として例えばアルミニウムをイオン注入することでp+型コンタクト領域8を形成する。
第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して製造方法を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1、第2実施形態に対してn-型低濃度層2とJFET部2aのn型不純物濃度を異ならせたものであり、その他については第1、第2実施形態と同様であるため、第1、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。なお、ここでは第1実施形態の構造に本実施形態を適用する場合について説明するが、第2実施形態の構造についても同様に適用できる。
第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1~第3実施形態に対してよりオン抵抗の低減を図ったものであり、その他については第1~第3実施形態と同様であるため、第1~第3実施形態と異なる部分についてのみ説明する。なお、ここでは第2実施形態の構造に本実施形態を適用する場合について説明するが、第1、第3実施形態の構造についても同様に適用できる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
2a JFET部
3 p型ディープ層
4 n型電流分散層
6 p型ベース領域
7 n+型ソース領域
10 ゲート絶縁膜
11 ゲート電極
13 ソース電極
14 ドレイン電極
Claims (8)
- 反転型の半導体素子を備える炭化珪素半導体装置であって、
炭化珪素で構成された第1または第2導電型の基板(1)と、
前記基板の上に形成され、前記基板よりも低不純物濃度とされた第1導電型の炭化珪素からなる低濃度層(2)と、
前記低濃度層の上に形成された第2導電型の炭化珪素からなる第2導電型のディープ層(3)と、
前記低濃度層上に形成され、前記ディープ層に挟まれて配置された第1導電型のJFET部(2a)と、
前記JFET部と前記ディープ層との間に配置され、前記JFET部よりも第1導電型不純物濃度が高濃度とされた空乏層調整層(20)と、
前記ディープ層と前記JFET部および前記空乏層調整層の上に形成された第2導電型のベース領域(6)と、
前記ベース領域の上に形成され、前記低濃度層よりも高濃度の第1導電型の炭化珪素からなるソース領域(7)と、
前記ソース領域および前記ベース領域を貫通して前記JFET部に達すると共に一方向を長手方向とするライン状のゲートトレンチ(9)内において、前記ベース領域の一部をチャネル領域として、該チャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜(10)と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極(11)と、を有してなるトレンチゲート構造と、
前記ゲート電極および前記ゲート絶縁膜を覆うと共にコンタクトホールが形成された層間絶縁膜(12)と、
前記コンタクトホールを通じて、前記ソース領域に電気的に接続されたソース電極(13)と、
前記基板の裏面側に形成されたドレイン電極(14)と、を有し、
前記ゲート電極に対してゲート電圧を印加することで前記チャネル領域を形成すると共に、前記ドレイン電極に対してドレイン電圧として通常作動時の電圧を印加することで、前記ソース領域および前記JFET部を介して、前記ソース電極および前記ドレイン電極の間に電流を流す反転型の半導体素子を備え、
前記JFET部は、前記トレンチゲート構造と対応する位置に形成されていると共に前記ゲートトレンチの長手方向に沿って延設され、前記基板側よりも前記トレンチゲート構造側において幅が広くされており、
前記ドレイン電圧として前記通常作動時の電圧が印加されているときには、前記ディープ層から伸びる空乏層の伸び量が前記空乏層調整層にてストップされ、前記ドレイン電圧として前記通常作動時よりも高い電圧が印加されると、前記JFET部のうち前記基板側の位置において、前記空乏層により前記JFET部がピンチオフさせられる炭化珪素半導体装置。 - 最も前記ベース領域側における前記JFET部および該JFET部の両側に位置している前記空乏層調整層を合わせた幅が前記トレンチゲート構造の幅よりも0.2μm以上大きくされている請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
- 前記空乏層調整層は、前記ディープ層と前記低濃度層との間にも形成されている請求項1または2に記載の炭化珪素半導体装置。
- 前記JFET部の第1導電型不純物濃度が前記低濃度層の第1導電型不純物濃度よりも低くされている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
- 前記JFET部の表層部には、該JFET部よりも第1導電型不純物濃度が高くされた第1導電型の電流分散層(4)が備えられている請求項1ないし4のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
- 反転型の半導体素子を備えた炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
炭化珪素で構成された第1または第2導電型の基板(1)を用意することと、
前記基板の上に、前記基板よりも低不純物濃度の第1導電型の炭化珪素からなる低濃度層(2)を形成することと、
前記低濃度層の上に、第2導電型の炭化珪素からなる第2導電型のディープ層(3)と、前記ディープ層に挟まれて配置される第1導電型のJFET部(2a)と、前記JFET部と前記ディープ層との間に配置され、前記JFET部よりも第1導電型不純物濃度が高濃度とされる空乏層調整層(20)と、を形成することと、
前記ディープ層と前記JFET部および前記空乏層調整層の上に、第2導電型の炭化珪素からなるベース領域(6)を形成することと、
前記ベース領域の上に、前記低濃度層よりも高濃度の第1導電型の炭化珪素からなるソース領域(7)を形成することと、
前記ソース領域および前記ベース領域を貫通して前記JFET部に達すると共に一方向を長手方向とするライン状のゲートトレンチ(9)を形成したのち、前記ゲートトレンチ内において、前記ベース領域の一部をチャネル領域として、該チャネル領域上にゲート絶縁膜(10)を形成し、さらに前記ゲート絶縁膜上にゲート電極(11)を形成することでトレンチゲート構造を形成することと、
前記ゲート電極および前記ゲート絶縁膜を覆う層間絶縁膜(12)を形成することと、
前記層間絶縁膜にコンタクトホールを形成することと、
前記コンタクトホールを通じて、前記ソース領域に電気的に接続されるソース電極(13)を形成することと、
前記基板の裏面側にドレイン電極(14)を形成することと、を行うことにより、
前記ゲート電極に対してゲート電圧を印加することで前記チャネル領域を形成すると共に、前記ドレイン電極に対してドレイン電圧として通常作動時の電圧を印加することで、前記ソース領域および前記JFET部を介して、前記ソース電極および前記ドレイン電極の間に電流を流す反転型の半導体素子を形成し、
前記ディープ層と前記JFET部および前記空乏層調整層を形成することでは、
前記JFET部を、前記トレンチゲート構造と対応する位置に形成すると共に前記ゲートトレンチの長手方向に沿って延設し、さらに、前記基板側よりも前記トレンチゲート構造側において幅を広くし、
前記JFET部および前記空乏層調整層のうちの前記基板側の位置での幅を、前記ドレイン電圧として前記通常作動時の電圧が印加されているときには、前記ディープ層から伸びる空乏層の伸び量が前記空乏層調整層にてストップされ、前記ドレイン電圧として前記通常作動時よりも高い電圧が印加されると前記空乏層により前記JFET部がピンチオフさせられる幅とする炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 前記ディープ層と前記JFET部および前記空乏層調整層を形成することは、
前記低濃度層の上に前記JFET部を構成する第1導電型の炭化珪素層を形成することと、
前記炭化珪素層のうち前記ディープ層の形成予定領域を開口させるトレンチ(2b)を形成することと、
前記トレンチの内壁面に第1導電型を斜めイオン注入することで前記空乏層調整層を形成することと、
前記空乏層調整層が形成された後の前記トレンチ内を第2導電型の炭化珪素層で埋め込むことで前記ディープ層を形成することと、を含んでいる請求項6に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 前記ディープ層と前記JFET部および前記空乏層調整層を形成することは、
前記低濃度層の上に前記ディープ層を構成する第2導電型の炭化珪素層を形成することと、
前記炭化珪素層のうち前記JFET部の形成予定領域を開口させるトレンチ(3a)を形成することと、
前記トレンチの内壁面に第1導電型を斜めイオン注入することで前記空乏層調整層を形成することと、
前記空乏層調整層が形成された後の前記トレンチ内を第1導電型の炭化珪素層で埋め込むことで前記JFET部を形成することと、を含んでいる請求項6に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
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