JP7128076B2 - アスタキサンチン付繊維製品 - Google Patents
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Description
アスタキサンチンは、高い抗酸化作用を有することが知られており、紫外線やストレス改善効果、筋肉損傷や疾病を改善する効果等を有するとされている。近年では、アスタキサンチンを配合したサプリメントや健康食品、スキンケア用品等も発売されている。
日常的にアスタキサンチンを摂取して、ストレス改善効果等を発揮するためには、長期間にわたって繊維製品からアスタキサンチンが徐放される必要がある。しかしながら、アスタキサンチンは繊維製品に対する親和性が低いため、通常の処理方法では繊維に吸着・充填することは困難であるとされてきた。例えば、アスタキサンチンを含む処理液中に繊維製品を浸漬又はパディングし、乾燥させる方法では、僅かな回数の洗濯によりアスタキサンチンが失われてしまうという問題があった。一方、アスタキサンチンを繊維に化学的に結合させようとすると、アスタキサンチンの効果が失われてしまったり、繊維から全くアスタキサンチンが放出されなくなってしまったりする。
以下に本発明を詳述する。
上記繊維製品は、ポリウレタンを含む。上記繊維製品がポリウレタンを含むことにより、水系染色法等の従来公知の処理方法であっても容易にアスタキサンチンを繊維製品に付着させることができる。この理由については定かではないが、ポリウレタンのソフトセグメント(水酸基を有する化合物に由来する部分)とアスタキサンチンとの親和性が高く、該ソフトセグメント部位にアスタキサンチンが浸透して適度に保持されるのではないかと推測される。
上記アスタキサンチンは、高い抗酸化作用を有することが知られており、紫外線やストレス改善効果、筋肉損傷や疾病を改善する効果等を有するとされる。
上記アスタキサンチンは、一部の藻類やオキアミ、エビ、鯛、鮭等に由来する天然物や、化学合成した合成物を用いることができる。
具体的には例えば、アスタリール(登録商標)(富士化学工業社製)、アスタッツ(登録商標)(富士フイルム社製)等の市販品のオイルや懸濁液を用いることができる。
なお、アスタキサンチン付着量は、アスタキサンチン付繊維製品のサンプルからアセトン等の有機溶媒によりアスタキサンチンを抽出し、該抽出液の474nmの波長の吸光度を測定し、予め作成した検量線から算出することができる。
(1)繊維製品の調製
ポリウレタン繊維(モビロン(登録商標)(日清紡テキスタイル社製))と綿糸とを用いてフライス編みを行い、ポリウレタン繊維の含有量が35重量%、綿糸の含有量が65重量%のニットを製造した(1-A)。同様に、表1に示したような含有量にて1-B~1-Gのニットを製造した。なお、1-Bでは、綿とレーヨンとの混合繊維を用いた。
市販のアスタキサンチン懸濁液(ASTOTS-AWS、富士フイルム社製)に蒸留水を加えて濃度を調整して、アスタキサンチン濃度が0.025%owfのアスタキサンチン処理液を調製した。
得られたアスタキサンチン処理液に各ニットを1:5の浴比で浸漬し、パッダーで絞った後、60℃、7分間テンター処理を行うことにより、アスタキサンチン付繊維製品を得た。
得られたアスタキサンチン付繊維製品の一部を切り出し、アセトンを用いてアスタキサンチンを抽出し、抽出液の474nmの波長の吸光度を測定した。別に作成した検量線から、アスタキサンチン付着量(初期付着量)を算出した。結果を表2に示した。
通常の家庭用洗濯機(パナソニック社製、NA-F50B5)を用いて、洗剤(花王社製、アタック)を0.67g/Lの濃度となるように加えた洗剤液を用いて、浴比1:30の条件で洗濯を行った。洗濯後の各試験布を天日乾燥した。この操作を繰り返し30回行った。洗濯1、5、10、15、20、25及び30回後に、各アスタキサンチン付繊維製品のアスタキサンチン付着量を測定し、初期付着量を100%とした場合のアスタキサンチン残存率(%)を測定した。結果を表2に示した。
図1より、ポリウレタン繊維を含まない1-D~1-Gのニットを用いた場合には、洗濯回数15回までにアスタキサンチン残存率は0%となった。これらのニットでは、アスタキサンチンの親和性が低く、ごく短期間で全てのアスタキサンチンが放出されてしまうことがわかる。一方、ポリウレタン繊維を含む1-A~1-Cのニットを用いた場合には、洗濯回数30回でもアスタキサンチンが残存していることがわかる。また、これらより、ポリウレタン繊維の含有率が高いほど、より多くのアスタキサンチンが残存する傾向があることもわかる。
(1)繊維製品の調製
ポリウレタン繊維(モビロン(登録商標)(日清紡テキスタイル社製))と綿糸とを用いてフライス編みを行い、ポリウレタン繊維の含有量が35重量%、綿糸の含有量が65重量%のニットを製造した(2-A)。同様に、表3に示したような含有量にて2-B、2-Cのニットを製造した。
市販のアスタキサンチンオイル(ASTOTS-50S、富士フイルム社製)に蒸留水を加えて濃度を調整して、アスタキサンチン濃度が0.025%owfのアスタキサンチン処理液を調製した。
得られたアスタキサンチン処理液に各ニットを1:5の浴比で浸漬し、パッダーで絞った後、60℃、7分間テンター処理を行うことにより、アスタキサンチン付繊維製品を得た。
得られたアスタキサンチン付繊維製品の一部を切り出し、アセトンを用いてアスタキサンチンを抽出し、抽出液の474nmの波長の吸光度を測定した。別に作成した検量線から、アスタキサンチン付着量(初期付着量)を算出した。結果を表4に示した。
通常の家庭用洗濯機(パナソニック社製、NA-F50B5)を用いて、洗剤(花王社製、アタック)を0.67g/Lの濃度となるように加えた洗剤液を用いて、浴比1:30の条件で洗濯を行った。洗濯後の各試験布を天日乾燥した。この操作を繰り返し30回行った。洗濯1、10、15、20、25及び30回後に、各アスタキサンチン付繊維製品のアスタキサンチン付着量を測定し、初期付着量を100%とした場合のアスタキサンチン残存率(%)を測定した。結果を表4に示した。
図2より、ポリウレタン繊維を含まない2-Cのニットを用いた場合には、洗濯回数15回までにアスタキサンチン残存率は0%となった。このニットでは、アスタキサンチンの親和性が低く、ごく短期間で全てのアスタキサンチンが放出されてしまうことがわかる。一方、ポリウレタン繊維を含む2-A、2-Bのニットを用いた場合には、洗濯回数30回でもアスタキサンチンが残存していることがわかる。
(1)繊維製品の調製
ポリウレタン繊維(ロイカ(登録商標)(旭化成社製))とナイロン糸とを用いてフライス編みを行い、ポリウレタン繊維の含有量が40重量%、ナイロン糸の含有量が60重量%のニットを製造した。
市販のアスタキサンチン懸濁液(ASTOTS-AWS、富士フイルム社製)に蒸留水を加えて濃度を調整して、アスタキサンチン濃度が0.0015%owfのアスタキサンチン処理液を調製した。
得られたアスタキサンチン処理液にニットを1:5の浴比で浸漬し、パッダーで絞った後、60℃、7分間テンター処理を行うことにより、アスタキサンチン付繊維製品を得た。
得られたアスタキサンチン付繊維製品の一部を切り出し、アセトンを用いてアスタキサンチンを抽出し、抽出液の474nmの波長の吸光度を測定した。別に作成した検量線から、アスタキサンチン付着量(初期付着量)を算出したところ、0.15ppmであった。
通常の家庭用洗濯機(パナソニック社製、NA-F50B5)を用いて、洗剤(花王社製、アタック)を0.67g/Lの濃度となるように加えた洗剤液を用いて、浴比1:30の条件で洗濯を行った。洗濯後の各試験布を天日乾燥した。この操作を繰り返し5回行った。洗濯1及び5回後に、アスタキサンチン付繊維製品のアスタキサンチン付着量を測定し、初期付着量を100%とした場合のアスタキサンチン残存率(%)を測定した。アスタキサンチン残存率は、洗濯1回後で79.0%、洗濯5回後で79.0%であった。
Claims (4)
- ポリウレタンを含む繊維製品と、該繊維製品に付着したアスタキサンチンとからなることを特徴とするアスタキサンチン付繊維製品。
- ポリウレタンを含む繊維製品は、ポリウレタン繊維と他の繊維との混合繊維からなる繊維製品であることを特徴とする請求項1記載のアスタキサンチン付繊維製品。
- 他の繊維が綿及び/又はレーヨンであることを特徴とする請求項2記載のアスタキサンチン付繊維製品。
- アスタキサンチン付着量(初期付着量)が0.00005wt%以上であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のアスタキサンチン付繊維製品。
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