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JP7148199B2 - 通信装置、通信方法及びプログラム - Google Patents
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Description

本発明は、通信装置、通信方法及びプログラムに関する。
今後、POI(Point Of Interface)がIP(Internet Protocol)化されていく。IP網では、End-To-Endでジッタを補正できることが理想的であり、事業者網間接続では網の境界にて送受信されるパケットのジッタ量が許容範囲内に抑えることが期待される。
特許文献1には、ジッタバッファに蓄積されているパケット数をカウントし、当該カウンタ値が所定の基準値より大きければ、ジッタバッファに蓄積されているパケットを削除する技術が開示されている。
特許文献2は、ルータ群を構成するルータに通信ネットワーク上を伝送されてきた音声パケットを蓄積するためのジッタバッファを設け、ルータは、当該ルータのジッタバッファに蓄積された音声パケットを基準クロック信号に同期させて出力する技術を開示する。
特許文献3は、モバイル網を利用した通信の場合に、基地局(eNodeB)の仕様によってはDelay Packingによる送信がされる場合があることを開示している(例えば、特許文献3の図7参照)。
特許文献3には、複数のパケットがバースト的に送信される動作が記載されている。通常、複数のパケットがバースト的に送信されない場合には、図21に示すようなパケットの送受信となる。対して、複数のパケットがバースト的に送信される場合には、図22及び図23に示すようなパケットの送受信となる。図22は、2パケットバーストの送受信の一例を示し、図23は3パケットバーストの送受信の一例を示す。
特開2011-101342号公報 特開2001-345840号公報 特開2013-046256号公報
なお、上記先行技術文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。以下の分析は、本発明者らによってなされたものである。
近年、ネットワーク機能(通信装置)を仮想化する技術である、NFV(Network Function Virtualization)の研究開発が盛んに進められている。当該NFVにより、通信キャリアのネットワークノードはかつて専用装置により提供されていたが、仮想化した汎用サーバ上に実装するニーズが多くなってきた。
NFVが適用されたネットワークにおいてもジッタの抑制が要求される。しかしながら、既存のジッタバッファを使用した対策では、クロックスキューにより受信速度がデキュー速度よりも遅い場合、パケットを削除するまで徐々に遅延が増えていってしまう問題やパケット削除が音声劣化につながる問題がある。
特許文献1に開示されたジッタ対策(ジッタバッファを利用する対策)では、クロックスキュー(クロックずれ)により受信速度がデキュー速度よりも遅い場合、パケットを削除するまで徐々に遅延が増える問題やパケット削除が音声劣化に繋がる問題がある。
なお、クロックスキューとは、例えば、ppm(Parts Per Million)の単位で表現される装置内のデバイス(発信器)固有のクロック信号の精度のずれを示す。例えば、クロックの精度を±100ppmと仮定した場合の上記問題を説明する。
送信装置のクロック精度が+100ppm、受信装置のクロック精度が-100ppmである場合には、送信装置より受信装置のクロックが200ppm早く進むことになる。従って、受信装置が、受信パケットに付与されたRTP(Real time Transport Protocol)タイムスタンプ値に従って時間間隔をあけてパケット送信すると、受信装置内のジッタバッファ内に溜め込んだデータが徐々に枯渇する。
一方、送信装置のクロック精度が-100ppm、受信装置のクロック精度が+100ppmである場合は、送信装置より受信装置のクロックが200ppm遅く進むことになる。受信装置が、受信パケットに付与されたRTPタイムスタンプ値に従って時間間隔をあけてパケット送信すると、受信装置内のジッタバッファ内でデータが滞留する。
特許文献2に開示された技術をNFVが適用されたネットワークに用いることが考えられる。しかし、網境界でジッタを補正することをNFVで実現するためには、特許文献2に開示されたようなPOI網で行う専用ハードウェアを用いた外部同期が利用できない。つまり、特許文献2に開示された方式は、外部クロックを必要とする構成であり、専用のハードウェアが必要となる。そのため、特許文献2に開示された技術をNFVが適用されたネットワークに用いることができない。
このように、特許文献2によるジッタ対策をNFVで実現するためには、既存のPOI網で行っていた専用ハードウェアを用いた外部同期が利用できないため、汎用CPUで実現可能なジッタ対策(ソフトウェアにより実現可能なジッタ対策)が必要となる。
本発明は、装置間のクロックスキューによるジッタバッファ内部のデータ遅延を防止することに寄与する、通信装置、通信方法及びプログラムを提供することを主たる目的とする。
本発明乃至開示の第1の視点によれば、対向装置からパケットを受信する、受信部と、バッファへの受信パケットの書き込み及び読み出しを制御する、バッファ制御部と、前記バッファから読み出された受信パケットを転送先装置に送信する、送信部と、前記受信パケットの受信時刻と前記受信パケットに含まれるタイムスタンプに基づき、前記対向装置と自装置のクロックずれが反映されたクロックずれ反映値を推定する、推定部と、を備え、前記バッファ制御部は、前記クロックずれ反映値を用いて前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻を決定する、通信装置が提供される。
本発明乃至開示の第2の視点によれば、対向装置からパケットを受信する、受信部と、受信パケットが書き込まれるバッファと、前記バッファから読み出された受信パケットを転送先装置に送信する、送信部と、を備える通信装置において、前記受信パケットの受信時刻と前記受信パケットに含まれるタイムスタンプに基づき、前記対向装置と自装置のクロックずれが反映されたクロックずれ反映値を推定するステップと、前記クロックずれ反映値を用いて前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻を決定するステップと、を含む通信方法が提供される。
本発明乃至開示の第3の視点によれば、対向装置からパケットを受信する、受信部と、受信パケットが書き込まれるバッファと、前記バッファから読み出された受信パケットを転送先装置に送信する、送信部と、を備える通信装置に搭載されたコンピュータに、前記受信パケットの受信時刻と前記受信パケットに含まれるタイムスタンプに基づき、前記対向装置と自装置のクロックずれが反映されたクロックずれ反映値を推定する処理と、前記クロックずれ反映値を用いて前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻を決定する処理と、を実行させるプログラムが提供される。
なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
本発明乃至開示の各視点によれば、装置間のクロックスキューによるジッタバッファ内部のデータ遅延を防止することに寄与する、通信装置、通信方法及びプログラムが、提供される。
一実施形態の概要を説明するための図である。 第1の実施形態に係る通信システムの概略構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るTrGWの動作を説明するための図である。 第1の実施形態に係るTrGWの動作を説明するための図である。 第1の実施形態に係るTrGWの動作の一例を示す図である。 パケットの進み又は遅れを説明するための図である。 TrGWによるバーストパケットの最終パケット決定動作を説明するための図である。 コネクション管理部により管理されるコネクション情報の一例を示す図である。 受信部の動作の一例を示すフローチャートである。 受信部の受信処理の一例を示すフローチャートである。 エンキュー部の動作の一例を示すフローチャートである。 エンキュー部のエンキュー処理の一例を示すフローチャートである。 デキュー部の動作の一例を示すフローチャートである。 送信部の動作の一例を示すフローチャートである。 推定部の動作の一例を示すフローチャートである。 推定部によるDP(Delay Packing)判定の動作の一例を示すフローチャートである。 推定部による傾きa1、調整量計算の動作の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係るTrGWのハードウェア構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るTrGWの制御を説明するための図である。 テレフォン-イベント対応用のTS計算処理の一例を示すフローチャートである。 通常パケットの送受信を説明するための図である。 2パケットバーストの送受信の一例を示す図である。 3パケットバーストの送受信の一例を示す図である。
初めに、一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。また、各図におけるブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。さらに、本願開示に示す回路図、ブロック図、内部構成図、接続図などにおいて、明示は省略するが、入力ポート及び出力ポートが各接続線の入力端及び出力端のそれぞれに存在する。入出力インターフェイスも同様である。
一実施形態に係る通信装置100は、受信部101と、バッファ制御部102と、送信部103と、推定部104と、を備える(図1参照)。受信部101は、対向装置からパケットを受信する。バッファ制御部102は、バッファへの受信パケットの書き込み及び読み出しを制御する。送信部103は、バッファから読み出された受信パケットを転送先装置に送信する。推定部104は、受信パケットの受信時刻と受信パケットに含まれるタイムスタンプに基づき、対向装置と自装置のクロックずれが反映されたクロックずれ反映値を推定する。バッファ制御部102は、クロックずれ反映値を用いてバッファから受信パケットを取り出す時刻を決定する。
上記通信装置100は、パケットの受信時刻とパケットに含まれるタイムスタンプに基づき、対向装置と自装置のクロックずれが反映されたクロックずれ反映値を推定する。TrGW10は、このクロックずれが反映された値をバッファ制御に用いることで、対向装置の送信間隔に近い間隔にてジッタ補正を実現する。
以下に具体的な実施の形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。なお、各実施形態において同一構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
図2は、第1の実施形態に係る通信システムの概略構成の一例を示す図である。図2を参照すると、通信システムは、TrGW(Translation Gateway)10と、IBCF(Interconnect Border Control Function)20と、を含んで構成される。
図2に示す通信システムは、IP電話に係るサービスを提供する。図2では、異なる網(ネットワーク)に属する端末30-1と端末30-2にIP電話に係るサービスが提供される。
TrGW10及びIBCF20は、異網間の接続を提供する。IBCF20がシグナリング機能を提供し、TrGW10はNAPT(Network Address Port Translation)変換等を行い網間接続機能を提供する。
端末30-1と端末30-2が通信をする際には、セッション管理機能(CSCF;Call Session Control Function)がSIP(Session Initiation Protocol)メッセージをIBCF20に送信する。TrGW10とIBCF20は、MEGACO(Media Gateway Control Protocol)に規定されるインターフェイスにより互いに通信し、端末30-1と端末30-2のセッションを確立する。
第1の実施形態では、網間ゲートウェイであるTrGW10は、RTPパケットを端末30-1から受信し、当該受信したパケットを端末30-2に向けて転送する場合について説明する。
IP電話では、所定周期(例えば、8kHz)で音声信号がサンプリングされ、複数のサンプル結果は1つのパケットにまとめられ所定間隔(例えば、20ms)ごとに送信される。TrGW10は、端末30-1から所定の間隔ごとに送信されるRTPパケットを受信し、当該所定の間隔で受信したRTPパケットを端末30-1の転送先装置である端末30-2に転送する。その際、TrGW10は、対向装置である端末30-1から送信されるRTPパケットのゆらぎ(ジッタ)を吸収し、所定間隔でRTPパケットが端末30-2に送信されるように制御する(図3参照)。
その際、TrGW10は、対向装置である端末30-1と自装置のクロックスキューにより内部のジッタバッファの遅延が起きないようにパケット転送を制御する。より具体的には、TrGW10は、ジッタバッファのデキュー速度を、対向装置である端末30-1から送信されるRTPパケットに近づけ、所定期間経過後のタイミングにてジッタバッファ内にRTPパケットが滞留する時間を調整する。即ち、TrGW10は、ジッタバッファにパケットを格納してから読み出すまでの時間(デキュー速度)を、対向装置である端末30-1のRTPパケット送信間隔に近づくように、RTPパケットがジッタバッファ内に滞留する時間を制御する。
TrGW10は、RTPパケット受信時の汎用CPU(Central Processing Unit)の動作クロック毎に積算されるカウンタであるTime Stamp Counter(以下、TSCと表記する)などの高分解能のクロックを利用してパケット受信時刻(以下、RT値と表記する)を測定する。即ち、TrGW10は、自装置に内蔵された高分解能のクロック(例えば、4GHz)の精度にてRTPパケットの受信時刻(RT値)を測定する。
TrGW10は、パケットの受信時刻RTとパケットに含まれるタイムスタンプに基づき、対向装置と自装置のクロックずれが反映されたクロックずれ反映値を推定する。具体的には、TrGW10は、上記測定したパケット受信時刻RTと、RTPタイムスタンプ値(以下、TS値と表記する)と、の回帰直線の傾きをクロックずれ反映値として算出する。TrGW10は、当該算出した傾き(クロックずれ反映値)を用いてデキュー時刻の制御を行う。具体的には、TrGW10は、ジッタバッファにデータパケットをエンキューしてからデキューする間隔を「前パケットとのサイクル数差分×傾き」に設定することで、端末30-1の送信間隔に近い間隔でのジッタ補正を実現する。
例えば、RTPタイムスタンプ値(TS値)とパケット受信時刻(RT値)をそれぞれX軸、Y軸に設定すると図4に示すような直線が得られる。当該直線の傾きは、RT2-RT1)/(TS2-TS1)を計算することで求められる。TrGW10は、当該傾きを求め、「前パケットとのサイクル数差分×傾き」を計算する。仮に、計算するタイミングが、図4のTS2の場合であれば、前パケットとのサイクル数差分は、(TS2-TS1)相当のクロック数であり、当該クロック数に傾きaを乗算すると、(RT2-RT1)相当のクロック数が得られる。TrGW10は、このクロック数(RT2-RT1)をジッタバッファのデキュー時間にする。
このように、TrGW10は、第1の受信パケットとその直前に受信した第2の受信パケットそれぞれの対応するタイムスタンプの差分に回帰直線の傾きを乗じて得られる時刻に基づき、第1の受信パケットをジッタバッファから読み出す時刻を決定する。
また、TrGW10は、Delay Packingを受信し得る状況で、Delay Packing受信を判定する。TrGW10は、当該判定結果により、Delay Packingにより遅れているパケットを上記傾きの推定に不使用とすることで、端末30-1のパケット送信間隔を正確に推定する。つまり、TrGW10は、複数のパケットがバースト受信された場合に、バースト受信された複数のパケットのうち最後に受信したパケット以外のパケットは、上記回帰直線の傾きの算出に不使用とする。TrGW10は、Delay Packingのようなバースト受信を行う環境下において、回帰直線の傾きを推定するためのサンプルデータに遅れが発生したデータを含めないことで、対向装置(端末30-1)の送信間隔に近い間隔でのジッタ補正を実現する。
初めに、上記TrGW10の制御を実現するための理論的説明を行う。
<デキュー速度とTrGW10内の遅延時間の調整>
TrGW10のデキュー速度を対向装置である端末30-1の送信速度(送信間隔)に合わせ、TrGW10内部の遅延はジッタバッファ深度設定値で動作するよう調整する仕組みを説明する。なお、バッファ深度設定値とは、揺らぎ吸収のための自装置内部の遅延時間相当のTSCカウンタ値である。パケット化周期を20msとすれば、バッファ深度設定値には20msに相当するTSCカウンタ値が設定される。さらに、3パケットのバースト送信が実施される環境を想定すれば、バッファ深度設定値には、60ms(20×3ms)に相当するTSCカウンタ値が設定される。
上述のように、TrGW10によるパケットの送信間隔はTS値の差分値と比例するので、TS値とRT値から得られる直線の傾き(係数)を導出し、TS値の差分に導出した係数(クロックずれ反映値)を乗じれば、端末30-1と同じ送信間隔でパケットを転送できることになる。
RTPパケットの受信時刻RT、受信したRTPパケットに付与されるTS値の関係はRTPセッション単位で、下記の式(1)の通りとなる。ここで、揺らぎに大きく偏りがないと仮定すれば、最小二乗推定で回帰直線の傾きを推定できる。あるいは、下記の式(2)に示すような2つのサンプル間の傾きで推定することができる。
[式1]
RT(k)=a1×TS(k)+a0+揺らぎ
式(1)において、RT(k)はk番目のパケット受信時刻、TS(k)はk番目のパケットに付与されたTS値、a1は対向端末である端末30-1が送信するTS値1クロック経過後(TS値1クロック分)の自装置での時刻である。また、a0は平均遅延時間やランダムに付与されるTS値等の初期値からくる固定成分である。
[式2]
a1={RT(ne)-RT(nb)}/{TS(ne)-TS(nb)}
式(2)において、neは一定時間の経過後のサンプル番号、nbは基準となるサンプル番号である。ここで、サンプル番号はRTPシーケンス番号と等価なセッション内でユニークな、初回受信パケットに「1」が設定されるパケットの通し番号とする。
なお、RTPパケットに記載される(含まれる)タイムスタンプは対向装置である端末30-1が付与する値である。一方、受信されたRTPパケットの受信時刻はTrGW10が付与する値である。このように2つ異なる装置が付与する時刻から算出される、上記式(1)又は(2)の傾き(勾配)a1は、2つの装置のクロックずれを反映する値となる。
以下、推定結果については一定期間ごとに求めることとし、各期間における推定結果をa1(g)と示す。なお、上記推定結果に含まれるgは世代数を示しており、g=0は推定前の値を示す。a1(0)は初期値であり、TrGW10のクロック数(高分解能のクロック、TSC)に換算したレートを指す。
なお、TrGW10は、推定結果a1(g)が初期値a1(0)と大きく異なる場合には、推定結果a1(g)を初期値a1(0)で上書きする。具体的には、TrGW10は、下記の式(3)で示される推定条件が成立する場合に、推定結果a1(g)を採用する。
[式3]
|a1(g)-a1(0)|/a1(0)<α
式(3)において、αは正常とみなすクロック誤差範囲(例えば、0.1%)である。
TrGW10は、内部のジッタバッファにエンキューを行う際、パケットデータ毎にデキュー予定時刻を設定する。TrGW10は、ジッタバッファにエンキューされたパケットデータに関し、デキュー予定時刻に達したらパケットをジッタバッファからデキューし外部へ送信する。
TrGW10は、直前のデキュー済パケットを用いて得られるTS値差分が表すコーデック固有のサンプリング周波数分の時間を空けてデキューすることで、パケット~パケット間の送信間隔を再現する。TrGW10や端末30-1に搭載された装置クロックには個体差があるため、初めは誤差があり、TrGW10は端末30-1のパケット送信間隔を正確に再現できない。
しかし、TrGW10は、RTPパケットの受信情報を用い、式(1)の最小二乗推定、又は、式(2)で直線の傾きを導出し、当該傾きから得られる端末30-1のパケット送信レート(送信間隔)をジッタバッファのデキュー間隔に反映させる。その結果、端末30-1の送信間隔に近い間隔でのジッタ補正が実現される。
次に、デキュー予定時刻とTrGW10による送信間隔について説明する。
2つの装置が通信を開始した直後(g=0)ではTrGW10は、対向装置である端末30-1の送信レート(送信間隔)が導出できていない。そこで、TrGW10は、ジッタバッファのデキュー間隔は、TS値差分に相当する時間を自装置のクロックでカウントし送信間隔を決定する。
TrGW10は、デキュー予定時刻DQTを下記の式(4)に従い設定する。
[式4]
初回受信パケット:DQT(1)=RT(1)+ジッタバッファ深度設定値
2パケット目以降:
更新周期パケット:DQT(nu(g))={TS(k)-TS(k-1)}×a1(g)+DQT(k-1)+調整量(g)
非更新周期パケット以降:DQT(k)={TS(k)-TS(k-1)}×a1(g)+DQT(k-1)
なお、式(4)において、nu(g)は推定結果a1(g)をデキュー予定時刻計算に使用した初回サンプル番号。nu(g)の初期値は1である(nu(0)=1)。
式(4)によれば、初回パケット受信時には、TrGW10は、最初のパケットを受信した時刻(RT(1))からジッタバッファ深度設定値(例えば、20ms)遅らせて受信したパケットを転送先装置に転送する。
初回パケット受信時以外では、TrGW10は、式(1)や式(2)から算出される傾きa1と調整量(g)により定まる遅延時間、パケットを遅延させて転送先装置に転送する。
なお、調整量(g)は、装置クロックのずれ(クロックスキュー)により蓄積する2つの装置間の時刻差(時間の進み、時間の遅れ)を解消するための値である。当該進み分をRTPパケットの受信ごとに調整すると揺らぎの発生要因となるので、TrGW10は、世代数の更新時に限り上記調整量(g)を決定する。
また、式(4)において、エンキュー処理中の世代更新直後にデキュー処理するパケットを「更新周期パケット」と表記し、それ以外のパケットを「非更新周期パケット」と表記する。
式(4)によれば、通信当初は、TrGW10がRTPパケットを最初に受信した時刻RT(1)からジッタバッファ深度設定値(例えば、20ms)経過後に最初のRTPパケットが転送先に送信される。その後、TrGW10は、2つのRTPパケットのパケット受信時刻及び当該2つのパケットに記載されたタイムスタンプ値TSから算出される傾きa1を算出する。TrGW10は、当該算出したa1に2つのパケットに記載されたタイムスタンプ値の差分を乗算することで、対向装置である端末30-1のパケット転送間隔を把握する。TrGW10は、先のデキュー予定時刻DQT(k-1)に当該得られたパケット転送間隔を反映し、対向装置と同じパケット転送間隔を実現する。
次に、傾きa1の推定結果のデキュー予定時刻計算への更新について説明する。
TrGW10は、式(1)又は(2)により傾きa1を算出するタイミングにて、直前の傾きa1算出から上記タイミングまでの間の遅延に関する平均値を下記の式(5)に従い計算する。つまり、TrGW10は、各世代について、所定期間においてパケットがジッタバッファ202に格納されている期間の平均値を算出する。
[式5]
Figure 0007148199000001
式(5)において、nb(g)は推定結果a1(g)の推定に使用するデータの初回サンプル番号である。また、nb(0)=1とする。式(5)において、ne(g)はa1(g)の推定に使用するデータの最終サンプル番号、Naは計算対象となるサンプル数である。なお、式(5)において、Delay Packingの一部パケットは、平均値算出の対象外とする。
また、TrGW10は、|ジッタバッファ深度-平均遅延|が閾値よりも大きく、且つ、式(3)の条件を満たさない場合には、更新タイミング(傾きa1を算出するタイミング)にて調整量(g)を初期化する(0にする)。つまり、TrGW10は、下記の式(6)に従って、調整量を更新する。
[式6]
|ジッタバッファ深度-平均遅延|>β;調整量(g+1)=-平均遅延(g)
|ジッタバッファ深度-平均遅延|≦β;調整量(g+1)=0
なお、式(6)において、βは閾値である。例えば、パケット化周期が20msであればβは5ms程度とする。このように、TrGW10は、式(5)により算出された平均値(平均遅延)に基づき調整値を算出する。
上記TrGW10の動作の概略を図示すると、図5のとおりとなる。図5に示すように、TrGW10は、セッション毎に対向装置から送信されてくるRTPパケットの揺らぎ(ジッタ)をジッタバッファにより吸収する。その際、TrGW10は、対向装置の送信レート(送信間隔)を推定し、当該推定値をジッタバッファの制御に反映する。その結果、TrGW10は、対向装置と同じ送信間隔にて、転送先装置にパケットを転送することができる。
<特定のパケット受信ケースでの外れ値判定>
上述のように、基地局の仕様によっては複数のパケットがバースト的に送信される場合がある(図22、図23参照)。
TrGW10が、図22や図23に示されるようなパケット間隔でパケットを受信した場合、揺らぎが大きく、式(1)に示す線形回帰による傾きの推定に影響する可能性がある。そこで、TrGW10は、基地局での遅れが大きくないバースト受信単位における最後のパケットを傾きa1の推定で用いる。
TrGW10は、直前に受信したパケットと受信パケットとの受信間隔の検査を行う。TrGW10は、下記の式(7)により受信間隔の検査を行う。
[式7]
DEL(k)={RT(k)-RT(k-1)}-{TS(k)-TS(k-1)}×a1(g)
式(7)において受信間隔DEL(k)の値が負の値であれば、受信間隔は想定よりも短く、0であれば受信間隔は想定に一致し、正の値であれば受信間隔が想定よりも長いことを示す。TrGW10は、受信間隔に対して閾値処理を施し、パケットがパケット化周期の何周期分進んでいるか又は遅れているかを判定する(図6参照)。
TrGW10は、パケット化周期に換算して何周期分、受信パケットが進んでいるか遅れているかをE1(k)として計算する。なお、E1(k)及び後述するE2(k)、E3(k)はそれぞれ整数値である。例えば、パケット化周期が20ms、受信間隔が40msの場合には、2パケット化周期分進んでいるので、E1(k)は2となる。
また、TrGW10は、計算したE1(k)を用いて、E2(k)、E3(k)を以下の式(8)に従い計算する。
[式8]
E1(k)=E1(k)
E2(k)=E1(k)+E1(k-1)
E3(k)=E2(k)+E1(k-2)
なお、TrGW10は、E1(k)~E3(k)の計算の際、いずれかの値が「0」であれば計算を終了する。
図21に示すような通常のパケット送受信では、顕著な遅れや進みが発生しないためE1は「0」になる。図22に示すような2パケット毎にバースト受信する場合は、2パケット毎に通常タイミングでの受信に戻るのでE2は「0」になる。図23示すような3パケット毎にバースト受信する場合は3パケット毎に通常タイミングでの受信に戻るのでE3は「0」になる。
TrGW10は、E1~E3の値を用いて、バーストパケットの最終パケットを決定する。具体的には、TrGW10は、図7に示すような関係を用いて、バーストパケットの最終パケットを決定する。例えば、図7を参照すると、TrGW10は、E1~E3の計算結果が、それぞれ、「-1」、「-2」、「0」であれば、3パケット毎のバースト受信であること、及び3番目のパケットが最終パケットであることを把握できる。即ち、TrGW10は、上記3変数の組み合わせを用い、Delay Packingのような3パケットの周期的なバースト受信の発生有無、及びバーストパケットの最終パケットを判定することができる。
なお、式(8)は、Ei(k)=E(i-1)(k)+E1(k-i+1)のように拡張できる。式(8)ではi=1~3までの3変数でパケットの周期的なバースト受信の発生有無を判定しているが、変数を増やすことでより多くのパケットによるバースト送受信を判定することもできる。
[装置構成]
図2を参照すると、第1の実施形態に係るTrGW10は、受信部201と、ジッタバッファ202と、バッファ制御部203と、送信部204と、推定部205と、TSC部206と、コネクション管理部207と、を含んで構成される。さらに、バッファ制御部203は、エンキュー部211と、デキュー部212と、デキュー予定時刻リスト213を格納する記憶手段と、を含む。
受信部201は、対向装置である端末30-1からパケットを受信する手段である。受信部201は、RTPパケットを受信した際のTSCカウンタ値を記録し、セッション情報に合致するパケットを受信バッファに格納する。
ジッタバッファ202は、揺らぎ吸収を行うために受信パケット(パケットデータ)を一時的に格納するためのバッファである。
バッファ制御部203は、ジッタバッファ202への受信パケットの書き込み及び読み出しを制御する手段である。バッファ制御部203は、受信バッファに格納されたデータを読み出し、ジッタバッファ202に格納する(エンキュー部211によるエンキュー処理)。バッファ制御部203は、ジッタバッファ202内のデータのうちデキュー予定時刻を迎えたデータを送信バッファへ書き込む(デキュー部212によるデキュー処理)。その際、バッファ制御部203は、クロックずれ反映値を用いてジッタバッファ202から受信パケットを取り出す時刻(デキュー予定時刻)を決定する。また、バッファ制御部203は、エンキュー時には推定部205にデータを引き渡す(データをコピーする)。
デキュー予定時刻リスト213は、セッションID毎にデキュー予定時刻及び、パケットデータのジッタバッファ格納先が記録されたリストである。
送信部204は、ジッタバッファ202から読み出された受信パケットを転送先装置である端末30-2に送信する手段である。送信部204は、内部に送信バッファを有し、当該送信バッファに格納されたデータをパケット化して送信する。
推定部205は、デキューしたパケット情報に基づき対向端末の送信間隔(送信レート)を定める傾きa1や遅延調整量の計算を行い、計算結果をバッファ制御部203に通知する。
バッファ制御部203は、取得した計算結果(傾きa1、遅延調整量)に基づきデキュー予定時刻を計算し、デキュー予定時刻リストに格納する。
TSC部206は、TrGW10に搭載されたCPUの起動後、CPUサイクル毎に+1される高分解能のTSC(Time Stamp Counter)カウンタである。TSC部206によるカウンタ値は、受信部201でのパケット受信時刻の測定や、バッファ制御部203のデキュー処理による送信時刻の確認に使用される。なお、TSC部206を実現するクロックは、少なくとも受信部201や送信部204の動作に用いられるクロック及び対向装置のパケット送受信に用いられるクロックよりも周波数(解像度)及び精度が高いものとする。
コネクション管理部207は、送信元セッション情報や転送先のセッション情報を記録したコネクション情報を管理する。図8は、コネクション管理部207により管理されるコネクション情報の一例を示す図である。コネクション管理部207は、IBCF20等から取得する情報を用いて図8に示すようなコネクション情報の生成、管理を行う。
[動作の説明]
次に、図面を参照しつつ、第1の実施形態に係るTrGW10の動作を説明する。
図9は、受信部201の動作の一例を示すフローチャートである。
受信部201は、パケットを受信(ステップS01)すると、受信処理を実行する(ステップS02)。
図10は、受信部201の受信処理(図9のステップS02)の一例を示すフローチャートである。
受信部201は、TSCカウンタ値を参照する(ステップS101)。
受信部201は、受信パケットに合致するコネクション情報がコネクション管理情報に含まれるか否かを確認する(ステップS102)。
合致する情報がコネクション管理情報に含まれれば(ステップS102、Yes分岐)、受信部201は、コネクションID、TSCカウンタ値、パケットデータを受信バッファに格納する(ステップS103)。
合致する情報がコネクション管理情報に含まれなければ(ステップS102、No分岐)、受信部201は、受信パケット(パケットデータ)を破棄する(ステップS104)。
図11は、バッファ制御部203に含まれるエンキュー部211の動作の一例を示すフローチャートである。
エンキュー部211は、受信バッファを参照(ステップS11)し、未処理のデータが存在するか否かを確認する(ステップS12)。
未処理のデータが存在すれば(ステップS12、Yes分岐)、エンキュー部211はエンキュー処理を実行する(ステップS13)。
未処理のデータが存在しなければ(ステップS12、No分岐)、エンキュー部211はステップS11に戻る。
図12は、エンキュー部211のエンキュー処理(図11のステップS13)の一例を示すフローチャートである。
エンキュー部211は、エンキュー用のサンプル番号(エンキューサンプル番号)であるcnt_eqをインクリメント(更新)する(ステップS201)。
エンキュー部211は、更新されたエンキューサンプル番号に基づき内部TSを決定する(ステップS202)。
エンキュー部211は、当該決定された内部タイムスタンプTSに基づき、世代数の更新有無を判定する(ステップS203)。具体的には、エンキュー部211は、各世代にて最初にRTPパケットを受信してから予め定めた数のRTPパケットを受信したか否かにより世代の更新有無を判定する。例えば、100パケットの受信を1世代と定めれば、エンキュー部211は、1つの世代で100個のパケットを既に受信し、新たなパケット(101個目のパケット)を受信すると世代更新ありと判定する。
世代数の更新がある場合には(ステップS203、Yes分岐)、エンキュー部211は、推定部205から取得する、セッションID、世代数、傾きa1、調整量を参照する(ステップS204)。
エンキュー部211は、傾きa1を更新する(ステップS205)。
エンキュー部211は、更新された傾きa1を用いて、デキュー予定時刻DQT(cnt_eq(id))を決定する(ステップS206)。具体的には、エンキュー部211は、式(4)を用いてデキュー予定時刻DQTを決定する。
世代数の更新がない場合には(ステップS203、No分岐)、エンキュー部211は、式(4)を用いてデキュー予定時刻DQTを決定する(ステップS207)。
エンキュー部211は、エンキューサンプル番号(cnt_eq(id))、パケットデータ、コネクション情報、パケット受信時刻RT(cnt_eq(id))、内部タイムスタンプTS(cnt_eq(id))をジッタバッファ202に格納する(ステップS208)。
エンキュー部211は、コネクションID、デキュー予定時刻DQT(cnt_eq(id))、パケットデータの格納位置をデキュー予定リストに登録する(ステップS209)。
エンキュー部211は、エンキューするデータをジッタバッファ202に書き込む(ステップS210)。また、エンキュー部211は、エンキューするデータを推定部205に引き渡す。
このように、TrGW10は、世代数の更新があれば、傾きa1や調整量を取得し、当該取得した傾きa1、調整量を用いてデキュー予定時刻を決定する。つまり、TrGW10は、世代が変わった際に、調整値をジッタバッファ202からパケットを取り出す時刻(デキュー予定時刻)に反映する。換言すれば、TrGW10は、調整値をデキュー予定時刻に反映してから所定の数のパケットを受信した後(世代が更新された後)に再び調整値をデキュー予定時刻に反映する。
図13は、バッファ制御部203に含まれるデキュー部212の動作の一例を示すフローチャートである。
デキュー部212は、TSCカウンタ値を参照する(ステップS301)。
デキュー部212は、デキュー予定時刻リスト213を参照し、次にデキューする対象を決定する(ステップS302)。
デキュー部212は、現在のTSCカウンタ値がデキュー時刻(デキュー予定時刻)以降であるか否かを確認する(ステップS303)。
現在のTSCカウンタ値がデキュー時刻以降であれば(ステップS303、Yes分岐)、デキュー部212は、ジッタバッファ202からパケットデータを読み出し、当該データを送信バッファに書き込む(ステップS304)。
現在のTSCカウンタ値がデキュー時刻以降でなければ(ステップS303、No分岐)、デキュー部212はステップS301に戻る。
デキュー部212は、デキュー用のサンプル番号(デキューサンプル番号)であるcnt_dq(id)をインクリメント(更新)する(ステップS305)。
図14は、送信部204の動作の一例を示すフローチャートである。
送信部204は、送信バッファを参照(ステップS21)し、未処理のデータが存在するか否かを確認する(ステップS22)。
未処理のデータが含まれれば(ステップS22、Yes分岐)、送信部204は、当該データをパケット化する(ステップS23)。
未処理のデータが含まれなければ(ステップS22、No分岐)、送信部204は、ステップS21の処理に戻る。
送信部204は、パケット化されたデータを送信する(ステップS24)。
図15は、推定部205の動作の一例を示すフローチャートである。
推定部205は、バッファ制御部203から傾きa1推定用のデータパケットを受信する(ステップS31)。
推定部205は、当該データパケットが世代gにおける初受信のパケットか否かを判定する(ステップS32)。
パケットが初受信のパケットの場合(ステップS32、Yes分岐)には、推定部205は、初回タイムスタンプ値TSとの差分(TS(k)-TS(nb(id)))を計算する(ステップS33)。
パケットが初受信のパケットではない場合(ステップS32、No分岐)には、推定部205は、初回タイムスタンプ値TS(nb(id))を記憶する(ステップS34)。
推定部205は、更新周期の確認を行う(ステップS35)。具体的には、推定部205は、ステップS33にて算出した差分が閾値以上であるか否かを確認する。
当該差分が閾値以上である場合(ステップS35、Yes分岐)には、推定部205は、Delay Packingの判定を行う(DP判定;ステップS36)。
当該差分が閾値以上ではない場合(ステップS35、No分岐)には、推定部205は、世代gのパケット受信時刻RT、タイムスタンプ値TS、デキュー予定時刻DQTを一時的に保存する(ステップS37)。
推定部205は、DP判定の後、傾きa1、調整量gを計算する(ステップS38)。
その後、推定部205は、世代数を更新する(ステップS39)。
図16は、推定部205によるDP判定(図15のステップS36)の動作の一例を示すフローチャートである。
推定部205は、上述の式(8)に基づき、E1~E3を計算する(ステップS401)。
推定部205は、計算したE1の値を確認する(ステップS402)。
E1の値が「0」であれば、推定部205は、当該パケットは推定対象と判定する(ステップS405)。E1の値が「-1」であれば、推定部205は、ステップS403を実行する。E1の値が「0」、「-1」以外であれば、推定部205は、当該パケットは推定対象外と判定する(ステップS406)。
推定部205は、計算したE2の値を確認する(ステップS403)。E2の値が「0」であれば、推定部205は、当該パケットは推定対象と判定する(ステップS405)。E2の値が「-2」であれば、推定部205は、ステップS404を実行する。E2の値が「0」、「-2」以外であれば、推定部205は、当該パケットは推定対象外と判定する(ステップS406)。
推定部205は、計算したE3の値を確認する(ステップS404)。E3の値が「0」であれば、推定部205は、当該パケットは推定対象と判定する(ステップS405)。E3の値が「0」以外であれば、推定部205は、当該パケットは推定対象外と判定する(ステップS406)。
図17は、推定部205による傾きa1、調整量計算(図15のステップS38)の動作の一例を示すフローチャートである。
推定部205は、式(1)又は(2)により、傾きa1を計算する(ステップS501)。
推定部205は、計算された傾きa1が式(3)の条件を満たすか否かを判定する(a1は所定の条件を満たすか確認;ステップS502)。
当該条件を満たす場合(ステップS502、Yes分岐)、推定部205は、式(5)及び(6)に従い、調整量を計算する(ステップS503)。
当該条件を満たさない場合(ステップS502、No分岐)、推定部205は、傾きa1及び調整量gを初期化する(ステップS504)。具体的には、a1(g)=a1(0)、調整量g=0に設定される。
推定部205は、傾きa1(g)、調整量(g)をバッファ制御部203に通知する(ステップS505)。
[ハードウェア構成]
図18は、TrGW10のハードウェア構成の一例を示す図である。TrGW10は、図18に例示する構成を備える。例えば、TrGW10は、内部バスにより相互に接続される、CPU(Central Processing Unit)11、メモリ12、通信手段であるNIC(Network Interface Card)13等を備える。
但し、図18に示す構成は、TrGW10のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。TrGW10は、図示しないハードウェアを含んでもよい。TrGW10に含まれるCPU等の数も図18の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のCPU11がTrGW10に含まれていてもよい。
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、補助記憶装置(ハードディスク等)等である。
TrGW10の機能は、上述の処理モジュールにより実現される。当該処理モジュールは、例えば、メモリ12に格納されたプログラムをCPU11が実行することで実現される。また、そのプログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。即ち、上記処理モジュールが行う機能は、何らかのハードウェア、或いはハードウェアを利用して実行されるソフトウェアにより実現できればよい。
以上のように、第1の実施形態に係るTrGW10は、RTPパケットに付与されたRTPタイムスタンプ及びRTPパケット受信時のTSC(Time Stamp Counter)値から、対向装置である端末30-1とのクロックずれをセッション毎に推定する。TrGW10は、当該推定値を利用し、受信したRTPパケットを転送先装置に転送する際のパケット転送の間隔を送信端末と同期させることで、クロックずれ(クロックスキュー)によるジッタバッファ202内部の遅延を防止する。その結果、クロックスキューにより受信速度がデキュー速度よりも遅い場合、パケットを削除するまで徐々に遅延が増えていってしまいパケット削除が音声劣化につながる、既存のジッタバッファ制御の問題が解消される。即ち、TrGW10は、網同期を利用できない環境においても、対向装置のRTPパケットの送信間隔に近い送信間隔及び一定の遅延時間にて転送先装置にRTPパケットを転送することができる。
例えば、図19を確認すると、クロックずれにより、受信速度がデキュー速度よりも速い場合であっても遅い場合であっても、適宜行われる調整量により遅延(パケットの転送間隔)はジッタバッファ深度に収束していく。
例えば、対向装置(端末30-1)のクロック精度が-100ppm、TrGW10のクロック精度が+100ppmの場合を考える。この場合、対向装置よりTrGW10のクロックが200ppm遅く進むことになる。TrGW10が受信したRTPパケットに付与されたRTPタイムスタンプ値(TS値)に従って、TrGW10が所定の時間間隔(例えば、パケット化周期の20ms)をあけてパケット送信するとTrGW10内のジッタバッファ202内でデータが滞留する。しかし、第1の実施形態に係るTrGW10では、上記の例のようにクロックずれにより遅れが生じる場合であっても、当該ずれをキャンセルするようにジッタバッファ202の制御が行われる。
上記の例では、TrGW10は、20ms×(1-200ppm)の時間を20msと捉え、パケット転送を行う。その結果、上記制御を行わなければ、100秒(=20ms/200ppm)に1パケット滞留してしまうが、TrGW10は上記制御により当該パケットの滞留を解消できる。
加えて、Delay Packingで送信される状況下でのクロックずれ推定においては、バースト受信の周期性からDelay Packingか否かを判定し、判定時にはクロックずれ推定への影響を抑えるよう、Delayが発生しているデータを推定に不使用とする。
[変形例]
なお、上記実施形態にて説明した通信システムの構成及び動作は例示であって、種々の変形が可能である。例えば、通信システムは、以下のような構成又は動作であってもよい。
TrGW10は、音声パケット以外のジッタ吸収を行った後、RTPタイムスタンプ差分に応じ送信間隔を調整してもよい。
あるいは、TrGW10は、RFC(Request for Comments)4733のdurationからクロックずれを推定してもよい。
DTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号を伝達するために、IP電話ではRFC4733に記載されたtelephone-event信号が用いられることがある。AMR-NBやG.711などの音声パケットに付与されるRTPタイムスタンプ値は、パケットの先頭データの時刻を意味するが、telephone-event信号は同一のDTMFイベントの始まりの時刻を意味する。また、DTMFの継続時間はdrationフィールドで表現される。
通常、パケット化周期は音声パケットと同じで、且つ、DTMFイベントの継続時間は40ms以上となることが多く、同一RTPタイムスタンプを持ったduration値の異なるパケットが20ms周期に連続送信されることがある。加えて、Eventの最後のパケットはEbit=1を設定して送信することが定められ、同一パケットを3回送信することがRFC4733で規定されている。
上記の理由により、telephone-eventパケットの送信間隔を再現するためには、RTPタイムスタンプを参照するだけでは不十分であり、RTPタイムスタンプに換算した値をデキュー時に使用する必要がある。
図20は、テレフォン-イベント(telephone-event)対応用のTS計算処理の一例を示すフローチャートである。
推定部205は、受信パケットがテレフォン-イベントのパケットか音声パケットかを判定する(ステップS601)。
音声パケットであれば、推定部205は、RTPタイムスタンプ値をデキュー時刻の設定に用いる内部タイムスタンプに設定する(ステップS602)。具体的には、推定部205は、内部TS値(cnt_eq)=TS値(Lcnt_eq)とする。
telephone-eventであれば、推定部205は、Ebit、DurationやRTPシーケンス番号を用いて、音声パケットと同等なRTPタイムスタンプ値に換算する。具体的には、推定部205は、Ebitの値を確認する(ステップS603)。
Ebit=1(最終パケット)でなければ、推定部205は、下記の式(9)により内部TS値を決定する(ステップS604)。
[式9]
内部TS値(cnt_eq)=TS値(cnt_eq)+Duration(cnt_eq)-サンプリング周波数×ptime
Ebit=1(最終パケット)であれば、推定部205は、下記の式(10)により内部TS値を決定する(ステップS605)。
[式10]
内部TS値(cnt_eq)={SN(cnt_eq)-SN(cnt_eq-1)}×サンプリング周波数×ptime + 内部TS(cnt_eq-1)
なお、AMR-NB、G.711のサンプリング周波数は8KHz、ptimeはパケット化周期(例:20ms)とする。
このように、TrGW10は、telephone-eventに係るパケットを受信した場合でも、装置間のクロックずれを推定し、対向装置の送信レート(送信間隔)でパケットを転送することができる。
上記の説明により、本発明の産業上の利用可能性は明らかであるが、本発明は、低遅延でのパケット送信と揺らぎ吸収が要求される音声RTPパケット転送装置などに好適に適用可能である。例えば、異なるモバイルキャリア間を接続するIP-POI網と自キャリア網との境界に位置するTrGWでの利用が想定される。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
上述の第1の視点に係る通信装置のとおりである。
[付記2]
前記推定部は、
前記タイムスタンプと前記受信パケットの受信時刻の回帰直線の傾きを前記クロックずれ反映値として算出する、好ましくは付記1に記載の通信装置。
[付記3]
前記推定部は、複数のパケットがバースト受信された場合に、前記バースト受信された複数のパケットのうち最後に受信したパケット以外のパケットは、前記回帰直線の傾きの算出に不使用とする、好ましくは付記2に記載の通信装置。
[付記4]
前記バッファ制御部は、
第1の受信パケットと前記第1の受信パケットの直前に受信した第2の受信パケットそれぞれの対応するタイムスタンプの差分に前記回帰直線の傾きを乗じて得られる時刻に基づき、前記第1の受信パケットを前記バッファから読み出す時刻を決定する、好ましくは付記3に記載の通信装置。
[付記5]
前記推定部は、
前記対向装置と自装置のクロックずれにより蓄積する前記対向装置と自装置の時刻差を解消するための調整値を算出する、好ましくは付記1乃至4のいずれか一に記載の通信装置。
[付記6]
前記推定部は、
所定期間において、受信パケットが前記バッファに格納されている期間の平均値を算出し、前記算出された平均値に基づき前記調整値を算出する、好ましくは付記5に記載の通信装置。
[付記7]
前記バッファ制御部は、
前記調整値を、前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻に反映する、好ましくは付記5又は6に記載の通信装置。
[付記8]
前記バッファ制御部は、
前記調整値を前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻に反映してから所定の数のパケットを受信した後に再び前記調整値を前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻に反映する、好ましくは付記7に記載の通信装置。
[付記9]
前記受信パケットの受信時刻の測定に使用するクロックは、前記受信部及び前記送信部の動作に用いられるクロックよりも高周波数及び高精度である、好ましくは付記1乃至8のいずれか一に記載の通信装置。
[付記10]
前記推定部は、
2点の前記タイムスタンプと前記受信パケットの受信時刻から前記クロックずれ反映値を算出する、好ましくは付記1に記載の通信装置。
[付記11]
上述の第2の視点に係る通信方法のとおりである。
[付記12]
上述の第3の視点に係るプログラムのとおりである。
なお、付記11の形態及び付記12の形態は、付記1の形態と同様に、付記2の形態~付記10の形態に展開することが可能である。
なお、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択(部分的削除を含む)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
10 TrGW
11 CPU
12 メモリ
13 NIC
20 IBCF
30-1、30-2 端末
100 通信装置
101、201 受信部
102、203 バッファ制御部
103、204 送信部
104、205 推定部
202 ジッタバッファ
206 TSC部
207 コネクション管理部
211 エンキュー部
212 デキュー部
213 デキュー予定時刻リスト

Claims (10)

  1. 対向装置からパケットを受信する、受信部と、
    バッファへの受信パケットの書き込み及び読み出しを制御する、バッファ制御部と、
    前記バッファから読み出された受信パケットを転送先装置に送信する、送信部と、
    前記受信パケットの受信時刻と前記受信パケットに含まれるタイムスタンプに基づき、前記対向装置と自装置のクロックずれが反映されたクロックずれ反映値を推定する、推定部と、を備え、
    前記推定部は、前記タイムスタンプと前記受信パケットの受信時刻の回帰直線の傾きを前記クロックずれ反映値として算出するとともに、複数のパケットがバースト受信された場合に、前記バースト受信された複数のパケットのうち最後に受信したパケット以外のパケットは、前記回帰直線の傾きの算出に不使用とし、
    前記バッファ制御部は、前記クロックずれ反映値を用いて前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻を決定する、通信装置。
  2. 前記バッファ制御部は、
    第1の受信パケットと前記第1の受信パケットの直前に受信した第2の受信パケットそれぞれの対応するタイムスタンプの差分に前記回帰直線の傾きを乗じて得られる時刻に基づき、前記第1の受信パケットを前記バッファから読み出す時刻を決定する、請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記推定部は、
    前記対向装置と自装置のクロックずれにより蓄積する前記対向装置と自装置の時刻差を解消するための調整値を算出する、請求項1または2に記載の通信装置。
  4. 対向装置からパケットを受信する、受信部と、
    バッファへの受信パケットの書き込み及び読み出しを制御する、バッファ制御部と、
    前記バッファから読み出された受信パケットを転送先装置に送信する、送信部と、
    前記受信パケットの受信時刻と前記受信パケットに含まれるタイムスタンプに基づき、前記対向装置と自装置のクロックずれが反映されたクロックずれ反映値を推定する、推定部と、を備え、
    前記バッファ制御部は、前記クロックずれ反映値を用いて前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻を決定し、
    前記推定部は、所定期間において、受信パケットが前記バッファに格納されている期間の平均値を算出し、前記算出された平均値に基づき、前記対向装置と自装置のクロックずれにより蓄積する前記対向装置と自装置の時刻差を解消するための調整値を算出する、信装置。
  5. 前記バッファ制御部は、
    前記調整値を、前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻に反映する、請求項3または4に記載の通信装置。
  6. 対向装置からパケットを受信する、受信部と、
    バッファへの受信パケットの書き込み及び読み出しを制御する、バッファ制御部と、
    前記バッファから読み出された受信パケットを転送先装置に送信する、送信部と、
    前記受信パケットの受信時刻と前記受信パケットに含まれるタイムスタンプに基づき、前記対向装置と自装置のクロックずれが反映されたクロックずれ反映値を推定する、推定部と、を備え、
    前記バッファ制御部は、前記クロックずれ反映値を用いて前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻を決定し、
    前記推定部は、前記対向装置と自装置のクロックずれにより蓄積する前記対向装置と自装置の時刻差を解消するための調整値を算出し、
    前記バッファ制御部は、
    前記調整値を、前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻に反映するとともに、前記調整値を前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻に反映してから所定の数のパケットを受信した後に再び前記調整値を前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻に反映する、通信装置。
  7. 対向装置からパケットを受信する、受信部と、
    受信パケットが書き込まれるバッファと、
    前記バッファから読み出された受信パケットを転送先装置に送信する、送信部と、
    を備える通信装置において、
    前記受信パケットの受信時刻と前記受信パケットに含まれるタイムスタンプに基づき、前記対向装置と自装置のクロックずれが反映されたクロックずれ反映値を推定する推定ステップと、
    前記クロックずれ反映値を用いて前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻を決定するバッファ制御ステップと、を含み、
    前記推定ステップでは、前記タイムスタンプと前記受信パケットの受信時刻の回帰直線の傾きを前記クロックずれ反映値として算出するとともに、複数のパケットがバースト受信された場合に、前記バースト受信された複数のパケットのうち最後に受信したパケット以外のパケットは、前記回帰直線の傾きの算出に不使用とする、通信方法。
  8. 対向装置からパケットを受信する、受信部と、
    受信パケットが書き込まれるバッファと、
    前記バッファから読み出された受信パケットを転送先装置に送信する、送信部と、
    を備える通信装置において、
    前記受信パケットの受信時刻と前記受信パケットに含まれるタイムスタンプに基づき、前記対向装置と自装置のクロックずれが反映されたクロックずれ反映値を推定する推定ステップと、
    前記クロックずれ反映値を用いて前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻を決定するバッファ制御ステップと、を含み、
    前記推定ステップでは、所定期間において、受信パケットが前記バッファに格納されている期間の平均値を算出し、前記算出された平均値に基づき、前記対向装置と自装置のクロックずれにより蓄積する前記対向装置と自装置の時刻差を解消するための調整値を算出する、通信方法。
  9. 対向装置からパケットを受信する、受信部と、
    受信パケットが書き込まれるバッファと、
    前記バッファから読み出された受信パケットを転送先装置に送信する、送信部と、
    を備える通信装置に搭載されたコンピュータに、
    前記受信パケットの受信時刻と前記受信パケットに含まれるタイムスタンプに基づき、前記対向装置と自装置のクロックずれが反映されたクロックずれ反映値を推定する推定処理と、
    前記クロックずれ反映値を用いて前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻を決定するバッファ制御処理と、
    を実行させ、
    前記推定処理では、前記タイムスタンプと前記受信パケットの受信時刻の回帰直線の傾きを前記クロックずれ反映値として算出するとともに、複数のパケットがバースト受信された場合に、前記バースト受信された複数のパケットのうち最後に受信したパケット以外のパケットは、前記回帰直線の傾きの算出に不使用とするプログラム。
  10. 対向装置からパケットを受信する、受信部と、
    受信パケットが書き込まれるバッファと、
    前記バッファから読み出された受信パケットを転送先装置に送信する、送信部と、
    を備える通信装置に搭載されたコンピュータに、
    前記受信パケットの受信時刻と前記受信パケットに含まれるタイムスタンプに基づき、前記対向装置と自装置のクロックずれが反映されたクロックずれ反映値を推定する推定処理と、
    前記クロックずれ反映値を用いて前記バッファから前記受信パケットを取り出す時刻を決定する処理と、
    を実行させ、
    前記推定処理では、所定期間において、受信パケットが前記バッファに格納されている期間の平均値を算出し、前記算出された平均値に基づき、前記対向装置と自装置のクロックずれにより蓄積する前記対向装置と自装置の時刻差を解消するための調整値を算出するプログラム。
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