JP7159628B2 - 印刷方法、印刷装置、インク、及び印刷物の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の印刷方法は、記録媒体にインクを付与して画像を形成するインク付与工程と、画像に圧力を加える加圧工程と、を含み、インクとして、水、樹脂、有機溶剤、及び色材を含むインクを用い、樹脂が、環構造と非環構造とを有するウレタン樹脂であり、画像における剛体振子試験の対数減衰率が0.020以上0.060以下であり、更に必要に応じてその他の工程を含む。
画像における剛体振子試験の対数減衰率は、以下のようにして測定することができる。
剛体振子試験としては、次の方法により対数減衰率を算出する。画像の対数減衰率測定方法として、剛体振り子型物性試験器RPT-3000W(A&D社製)を使用する。印刷後3分間以内に印字面を冷熱ブロック(CHB-100)と共に設置し、シリンダーエッジを専属重り1つと共にセットする。このとき、シリンダーエッジに触れる部分は全て画像で埋められている必要がある。測定温度は30℃で、対数減衰率を時間に対しプロットを取る。測定時間は3分間で、6秒ごとにデータ測定を行う。全ての対数減衰率を平均化処理したものを画像の対数減衰率とする。
画像表面のガラス転移温度(Tg)が0℃以上40℃以下であると、画像へ圧力をかけてもブロッキングせず、画像の定着性に優れ、かつ光沢性が良好な画像が得られるという利点がある。
画像表面のガラス転移温度(Tg)は、以下のようにして測定することができる。
画像の表面Tgは、水平力顕微鏡(LFM)を用いて測定した。Dimension Icon(Bruker社製)に測定したい画像サンプルを載せ、180K~400Kまで10℃/minの昇温観測を行い、画像表面の横偏力を測定した。横偏力が最大値となる温度を「画像表面のTg」とした。測定に用いたカンチレバーはESP(Bruker社製)を用い、インデントの深さは300nmに固定して測定を行う。
インク付与工程は、記録媒体にインクを付与して画像を形成する工程であり、インク付与手段により行われる。
インク付与手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液体吐出方式、塗布方式などが挙げられる。これらの中でも、液体吐出方式が好ましい。
インクは、水、樹脂、有機溶剤、及び色材を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
インク中に含有する樹脂の種類としては、ウレタン樹脂であることが必要である。
ウレタン樹脂とは、イソシアネート基とアルコール又はカルボン酸などからなるウレタン結合を少なくとも有する樹脂である。
ウレタン樹脂は、環構造と非環構造とを有することが必要であり、下記一般式1で表されるように、環構造と、飽和アルカンからなる非環構造とを有している。これにより、定着性を維持しつつ、加圧により光沢を向上させ、かつ耐ブロッキング性を維持できるという利点がある。
(例1):A-A-C-B-B-B-B-B-C-A-A-A-A-A-C-A-A-A-A-
(例2):B-A-C-A-A-A-B-A-C-A-B-A-A-A-C-A-A-B-A-
ただし、Aは環構造、Bは非環構造、Cはイソシアネート部をそれぞれ表す。
6員環構造とは、環状に結合している原子が六つであるものを意味し、原子としては、炭素原子からなり、炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されていてもよく、ベンゼン、シクロヘキサンなどが挙げられる。
ウレタン樹脂における環構造がベンゼン環であることが、樹脂そのものの硬度を上げることができる点から好ましい。
ウレタン樹脂がアルキル基を側鎖に有することが、適度に変形自由度を持たせることができ、加圧時に光沢を上げることができる点から好ましい。
ウレタン樹脂のガラス転移温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0℃以上40℃以下が好ましい。
ウレタン樹脂の重量平均分子量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、4,500以上5,500以下が好ましい。
このような樹脂成分の確認方法として、熱分解GC/MSなどがある。樹脂を200℃で加熱しながらGC/MS測定を行うことで、樹脂がモノマー毎に分解、単離されて樹脂中成分として確認することができる。
また、ウレタン樹脂以外にも本発明の目的及び効果を損なわない範囲で、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などの他の樹脂を添加することができる。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類等のエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類などが挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、混晶を使用してもよい。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料などが挙げられる。
更に、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36などが挙げられる。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えば、カーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂株式会社製RT-100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いるとよい。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度は20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩などが挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩などが挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F-1)及び一般式(F-2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
CnF2n+1-CH2CH(OH)CH2-O-(CH2CH2O)a-Y
上記一般式(F-2)で表される化合物において、YはH、又はCmF2m+1でmは1~6の整数、又はCH2CH(OH)CH2-CmF2m+1でmは4~6の整数、又はCpH2p+1でpは1~19の整数である。nは1~6の整数である。aは4~14の整数である。
この市販品としては、例えば、サーフロンS-111、S-112、S-113、S-121、S-131、S-132、S-141、S-145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC-93、FC-95、FC-98、FC-129、FC-135、FC-170C、FC-430、FC-431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF-470、F-1405、F-474(いずれも、DIC株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN-100、FSN、FSO-100、FSO、FS-300、UR、キャプストーンFS-30、FS-31、FS-3100、FS-34、FS-35(いずれも、Chemours社製);FT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW(いずれも、株式会社ネオス製)、ポリフォックスPF-136A,PF-156A、PF-151N、PF-154、PF-159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられる。これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS-3100、FS-34、FS-300、株式会社ネオス製のFT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF-151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業株式会社製、RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙などが挙げられる。
これらの中でも、本発明において効果が得られる記録媒体としては、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面側に設けられた塗工層と、を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる記録媒体が挙げられる。このような支持体と塗工層を有する前記記録媒体は一般にコート紙と呼ばれ、インクの浸透性が低い記録媒体として知られている。コート紙のような浸透性が低い記録媒体に色材を強固に定着させることは難しく、摺擦性が悪くなってしまうことが多いが、上記の通り画像を剛体振り子試験により測定した30℃における対数減衰率が0.020以上0.060以下であれば、画像形成後に画像に5.0kg/cm2以上10.0kg/cm2以下の圧力をかけてもブロッキングや転写が起こらず、更に光沢性が良好な画像が得られるので特に好ましい。
前記接触時間100msでの純水の転移量が少なすぎると、ビーディングが発生しやすくなることがあり、多すぎると、記録後のインクドット径が所望の径よりも小さくなりすぎることがある。
動的走査吸液計で測定した接触時間400msにおける純水の記録媒体への転移量は、3mL/m2以上40mL/m2以下が好ましく、3mL/m2以上10mL/m2以下がより好ましい。
前記接触時間400msでの純水の転移量が少なすぎると、乾燥性が不十分であるため、拍車痕が発生しやすくなることがあり、多すぎると、乾燥後の画像部の光沢が低くなりやすくなることがある。上記の接触時間100ms及び400msにおける純水の記録媒体への転移量は、いずれも記録媒体の塗工層を有する側の面において測定する。
支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、木材繊維主体の紙、木材繊維及び合成繊維を主体とした不織布のようなシート状物質などが挙げられる。
紙としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、木材パルプ、古紙パルプなどが用いられる。木材パルプとしては、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、NBSP、LBSP、GP、TMPなどが挙げられる。
古紙パルプの原料としては、財団法人古紙再生促進センターの古紙標準品質規格表に示されている、上白、罫白、クリーム白、カード、特白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、別上切、新聞、雑誌などが挙げられる。具体的には、情報関連用紙である非塗工コンピュータ用紙、感熱紙、感圧紙等のプリンタ用紙;PPC用紙等のOA古紙;アート紙、コート紙、微塗工紙、マット紙等の塗工紙;上質紙、色上質、ノート、便箋、包装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用紙、更紙、スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカートン等の非塗工紙、などの紙や板紙の古紙で、化学パルプ紙、高歩留りパルプ含有紙などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(1)離解は、古紙をパルパーにて機械力と薬品で処理して繊維状にほぐし、印刷インキを繊維より剥離する。
(2)除塵は、古紙に含まれる異物(プラスチックなど)及びゴミをスクリーン、クリーナー等により除去する。
(3)脱墨は、繊維より界面活性剤を用いて剥離された印刷インキをフローテーション法、又は洗浄法で系外に除去する。
(4)漂白は、酸化作用や還元作用を用いて、繊維の白色度を高める。
古紙パルプを混合する場合、全パルプ中の古紙パルプの混合比率は、記録後のカール対策から40%以下が好ましい。
塗工層は、顔料及びバインダー(結着剤)を含有してなり、更に必要に応じて、界面活性剤、その他の成分を含有してなる。なお、本発明において塗工層というときは、上記の通り顔料及びバインダー(結着剤)を含有していればよく、実際に塗工されて設けられたものか否か等の形成方法は問わないものと定義する。
前記連続紙とは、画像形成の際の搬送方向に連続する記録媒体であり、例えば、ロール状に丸められたロール紙や、所定間隔毎に折り曲げられた連帳紙などが挙げられる。
このような連続紙としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、LAG90、LAG130、LAG200(いずれも、Stora Enso社製)などが挙げられる。
加圧工程は、画像に圧力を加える工程であり、加圧手段により実施される。
画像に圧力を加える方法としては、画像に圧力を加えることができれば特に制限はなく、1つ又は複数の押圧ローラを用いて画像を押圧する方法、記録媒体が連続紙である場合に、インクを付与して画像を形成した後の連続紙を巻取り装置によりロール状に巻き取る方法などが挙げられる。
連続紙を巻取り装置によりロール状に巻き取る方法では、巻取り装置が連続紙を巻き取るテンションにより、連続紙上の画像への圧力を調整することができる。
前記加圧程は、複数の工程を採用してもよいし、1工程でもよい。また、前記圧力は前記記録媒体の少なくとも一部に加わっていればよく、前記記録媒体の全体に加わっていることが好ましい。
前記加圧工程における圧力(画像に加わる圧力)は、3.0kg/cm2以上12.0kg/cm2以下が好ましく、5.0kg/cm2以上10.0kg/cm2以下がより好ましい。
画像に加わる圧力が3.0kg/cm2以上であれば、十分に画像の定着性が得られ、摺擦性が向上する。一方、画像に加わる圧力が12.0kg/cm2以下であれば、耐ブロッキング性を好適に抑制できることから好ましい。
画像に加わる圧力は、例えば、圧力分布測定システムI-SCAN40により測定することができる。
なお、加圧と共に加熱をしてもよい。加熱をすることにより乾燥時間を短縮することができる。
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、制御工程、表示工程、記録工程などが挙げられる。
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、制御手段、表示手段、記録手段などが挙げられる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有してもよい。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
前処理液は、凝集剤、有機溶剤、水を含有し、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等を含有してもよい。
有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤は、インクに用いる材料と同様の材料を使用でき、その他、公知の処理液に用いられる材料を使用できる。
凝集剤の種類は特に限定されず、水溶性カチオンポリマー、酸、多価金属塩等が挙げられる。
後処理液は、透明な層を形成することが可能であれば、特に限定されない。後処理液は、有機溶剤、水、樹脂、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等、必要に応じて選択し、混合して得られる。また、後処理液は、記録媒体に形成された記録領域の全域に塗布してもよいし、インク像が形成された領域のみに塗布してもよい。
本発明の対数減衰率の要件を満たす画像を形成できれば規定の圧力範囲内であればオフセットが生じないばかりか画像の定着性、光沢性も得られる。
上記のような連続紙が重なることで生じる圧力以外にも、カット紙が積層した際、また連続紙やカット紙を裁断する作業に伴って圧力がかかる場合や、印刷後に定着性を良好にするためのローラや、後処理液を塗布するためのローラを設置することで圧力がかかる場合等があり、このようなケースも本発明の範囲に含まれるものとする。
記録媒体搬送部301は、給紙装置307、複数の搬送ローラ、巻き取り装置308で構成されている。そして、図2の記録媒体203はロール状に巻かれた連続紙(ロール紙)であり、記録媒体203は搬送ローラによって給紙装置から巻き出され、プラテン上を搬送されて巻き取り装置によって巻き取られる。
記録媒体搬送部301から搬送された記録媒体203は、図2の前処理工程部302にて前処理液が塗布される。インクジェットでは、インクジェット専用紙以外の記録媒体に画像形成を行うと、滲み、濃度、色調や裏写りなどの品質問題や、耐水性、耐候性といった画像堅牢性に関わる問題が発生しており、この問題の解決手段として、記録媒体に画像を形成する前に、インクを凝集させる機能を有する前処理液を塗布して画像品質向上を図る技術を行っている。
前処理工程としては、印刷用紙表面に上記の前処理液を均一に塗布する塗布方法を用いればよく、特に制限はない。このような塗布方法として、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法などが挙げられる。
画像形成工程後の記録媒体は、後処理工程部305にて後処理液が付与される。後述するこの後処理液は、記録媒体上に透明な保護層を形成し得る成分を含有する。
その後、処理液を付与する方法としては、特に制限はなく後処理液の種類によって各種方法が適宜選択されるが、前記前処理液の塗布方法と同様の方法又は上記のインクジェット用インクを飛翔させる方法と同様の方法のいずれかを好適に用いることができる。これらの中でも、装置構成や後処理液の保存安定性の点からインクジェット用インクを飛翔させる方法と同様の方法が特に好ましい。後処理工程は、形成された画像表面に乾燥付着量が0.5g/m2以上10g/m2以下となるように透明な樹脂を含む後処理液を付与して保護層を形成する工程である。
本発明の印刷物は、記録媒体と、前記記録媒体上に画像とを有する印刷物であって、
前記画像が色材、及び環構造と非環構造を有するウレタン樹脂を含有し、
前記画像における剛体振子試験の対数減衰率が0.020以上0.060以下である。
前記画像の表面ガラス転移温度(Tg)が0℃以上30℃以下であることが好ましい。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段や乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
-ウレタン樹脂1の合成-
シクロヘキサン-1,4-ジメタノール80質量部、1,6-ヘキサンジオール10質量部、25質量%水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液272.1質量部、及び水411.3質量部をハイドロサルファイト0.339質量部の存在下に、60℃で溶解した後、常温に冷却し、原料水溶液を得た。
次に、原料水溶液8.87kg/時間と塩化メチレン4.37kg/時間とを、還流冷却器、撹拌機、及び冷媒ジャケットを有する1.8Lのガラス製の第一反応器に導入し、ここに別途供給される常温のホスゲン0.775kg/時間とを接触させた。
次に、反応液・反応ガスを第一反応器に取り付けてあるオーバーフロー管にて次の第一反応器と同じ形状を有する第二反応器(1.8L)に導入し、反応させた。
次に、第二反応器には、別途、分子量調整剤としてp-t-ブチルフェノール(8質量%塩化メチレン溶液)0.037kg/時間を導入した。
次いで、第二反応器に取り付けてあるオーバーフロー管より反応液・反応ガスを第一反応器と同じ形状を有するオリゴマー化槽(4.5L)に導入した。
次に、オリゴマー化槽には別途触媒として2質量%トリメチルアミン水溶液0.016kg/時間(シクロヘキサン-1,4-ジメタノールと1,6-ヘキサンジオール1モルに対して0.00083モル)を導入した。
次いで、得られたオリゴマー化された乳濁液を更に内容積5.4Lの分液槽(セトラー)に導き、水相と油相を分離し、オリゴマーの塩化メチレン溶液を得た。
上記オリゴマーの塩化メチレン溶液のうち、2.44kgを内容積6.8Lのパドル翼付き反応槽に仕込み、これに希釈用塩化メチレン2.60kgを追加し、更に25質量%水酸化ナトリウム水溶液0.245kg、水0.953kg、及び2質量%トリエチルアミン水溶液8.39g、分子量調整剤としてp-t-ブチルフェノール(8質量%塩化メチレン溶液)25.8gを加え、10℃で撹拌し、180分間重縮合反応を行った。
上記重縮合反応液のうち、3.12kgを内容積5.4Lのパドル翼付き反応槽に仕込み、これに塩化メチレン2.54kg及び水0.575kgを加え、15分間撹拌した後、撹拌を停止し、水相と有機相を分離した。
次に、分離した有機相に、0.1N塩酸1.16kgを加え15分間撹拌し、トリエチルアミン及び少量残存するアルカリ成分を抽出した後、撹拌を停止し、水相と有機相を分離した。
次に、分離した有機相に、純水1.16kgを加え、15分間撹拌した後、撹拌を停止し、水相と有機相を分離した。この操作を3回繰り返した。得られたポリカーボネート溶液を60℃~75℃温水中にフィードすることで粉化し、乾燥して、粉末状ポリカーボネート樹脂を得た。
次に、ここにトリエチルアミンの50質量%アセトン溶液32.2gを投入し、更に30分間撹拌した。系を40℃に戻した後、窒素気流下でイオン交換水1,450gを300rpmで撹拌している系中に段階的に投入し、微粒子化を行った。全量投入後、15分間の撹拌を行った。
次いで、鎖伸長材であるジエチレントリアミンを[鎖伸長材の当量数×プレポリマー溶液固形分質量/プレポリマーのNCO当量数]が1.0となるように計量し、10質量%アセトン溶液として系中に投入し、そのまま5時間撹拌して鎖伸長反応を行った。その後、エバポレーターを使用してアセトンを除去した後、固形分濃度が30質量%となるように水で希釈し、合成例1のウレタン樹脂1を含むウレタン樹脂エマルション1を得た。
-ウレタン樹脂2の合成-
合成例1において、シクロヘキサン-1,4-ジメタノールを2,5-ジメチルシクロヘキサン-1,4-ジメタノールに変更し、1,6-ヘキサンジオールを3-メチル-1,5-ペンタンジオールに変更した以外は、合成例1と同様にして、合成例2のウレタン樹脂2を含むウレタン樹脂エマルション2を得た。
-ウレタン樹脂3の合成-
合成例1において、シクロヘキサン-1,4-ジメタノールをベンゼン-1,4-ジメタノールに変更した以外は、合成例1と同様にして、合成例3のウレタン樹脂3を含むウレタン樹脂エマルション3を得た。
-ウレタン樹脂4の合成-
撹拌機及びジャケットを備えたオートクレーブ反応装置に数平均分子量(Mn)1,000のポリカーボネート1,6-ヘキサンジオール500g、イソホロンジイソシアネート(IPDI)50g、及びアセトン420gを、窒素を導入しながら仕込んだ。その後、80℃に加熱し5時間かけてウレタン化反応を行い、プレポリマーを製造した。
得られたプレポリマーは、固形分濃度67質量%、NCO%が1.03%であった。
次に、ここにトリエチルアミンの50質量%アセトン溶液32.2gを投入し、更に30分間撹拌した。系を40℃に戻した後、窒素気流下でイオン交換水1,450gを300rpmで撹拌している系中に段階的に投入し、微粒子化を行った。全量投入後、15分間の撹拌を行った。
次いで、鎖伸長材であるジエチレントリアミンを[鎖伸長材の当量数×プレポリマー溶液固形分質量/プレポリマーのNCO当量数]が1.0となるように計量し、10質量%アセトン溶液として系中に投入し、そのまま5時間撹拌して鎖伸長反応を行った。その後、エバポレーターを使用してアセトンを除去した後、固形分濃度が30質量%となるように水で希釈し、合成例4のウレタン樹脂4を含むウレタン樹脂エマルション4を得た。
-ウレタン樹脂5の合成-
合成例4において、撹拌機及びジャケットを備えたオートクレーブ反応装置に数平均分子量(Mn)1,000のポリカーボネート1,6-ヘキサンジオール50g、数平均分子量(Mn)1,000のポリカーボネートシクロヘキサン-1,4-ジメタノール450g、イソホロンジイソシアネート(IPDI)50g、及びアセトン420gを、窒素を導入しながら仕込んだ以外は、合成例4と同様にして、合成例5のウレタン樹脂5を含むウレタン樹脂エマルション5を得た。
樹脂のガラス転移温度は、示差走査型熱量計DSC6200(セイコーインスツル社製)を用いて測定した。樹脂エマルジョンを蒸発乾固させて樹脂成分を測定サンプルに供した。サンプルを200℃まで昇温した後、降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを、昇温速度10℃/分で昇温させることにより測定した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いて測定した。樹脂エマルジョンを蒸発乾固させて樹脂成分をテトラヒドロフラン(THF)に溶かし測定サンプルとした。
<インクの調製>
顔料としてカーボンブラック(Degussa社製、Nipex160)6質量%、プロピレングリコール(Sigma-Aldrich社製)25質量%、グリセリン(Sigma-Aldrich社製)3質量%、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(Sigma-Aldrich社製)5質量%、ウレタン樹脂エマルション1 10質量%(固形分濃度30質量%)、及び合計が100質量%となるように水を残量添加し、混合撹拌した後、平均孔径1.5μmのポリプロピレンフィルター(商品名:プロファイルスター、日本ポール株式会社製)で濾過して、実施例1のインクを作製した。
実施例1のインクを用い、インクジェットプリンティングシステム(RICOH Pro VC60000、株式会社リコー製)を用いて印刷した画像の評価を行った。
記録媒体としては、Lumi Art Gloss 90gsm(Stora Enso社製、紙幅520.7mm)のロール紙をセットし、1200dpiの解像度でベタ画像を記録した。「Lumi Art Gloss 90gsm」の接触時間100msにおける純水の記録媒体への転移量は4.9g/m2であった。
巻き取り装置は、Rewinding module RW6(Hunkeler社製)を用いて、その際、巻き取りテンションを変動させ、下記表2に示すように、画像にかかる圧力を変えて、「耐ブロッキング性」、60°光沢度」、及び「定着性」を評価した。結果を表2に示した。なお、画像にかかる圧力はロール紙が100mm厚に重なった時点の値であり、圧力分布測定システム I-SCAN40を用いて測定した。
剛体振子試験としては、次の方法により対数減衰率を算出した。画像の対数減衰率測定方法として、剛体振り子型物性試験器RPT-3000W(A&D社製)を使用した。
印刷後3分間以内に印刷面を冷熱ブロック(CHB-100)と共に設置し、シリンダーエッジを専属重り1つと共にセットした。このとき、シリンダーエッジに触れる部分は全て画像で埋められている必要がある。測定温度は30℃で、対数減衰率を時間に対しプロットを取った。測定時間は3分間で、6秒ごとにデータ測定を行った。全ての対数減衰率を平均化処理したものを画像の対数減衰率とした。
画像の表面Tgは、水平力顕微鏡(LFM)を用いて測定した。Dimension Icon(Bruker社製)に測定したい画像サンプルを載せ、180K~400Kまで10℃/minの昇温観測を行い、画像表面の横偏力を測定した。横偏力が最大値となる温度を「画像表面のTg」とした。測定に用いたカンチレバーはESP(Bruker社製)を用い、インデントの深さは300nmに固定して測定を行った。
得られた画像について、目視により、巻取り時の記録画像同士の張り付き具合の様子を確認し、下記評価基準に基づいて、「耐ブロッキング性」を評価した。
なお、品質的にランク7以上が良好であり、ランク10が特に良好である。また、ランク3以下は著しく品質が低下する。
[評価基準]
10:記録画像同士がくっつき合わず、画像剥がれもなく、視覚的に均一な画像になっている
9:記録画像同士がくっつき合わず、画像剥がれはないが、10μm未満の微小な画像抜けがある
8:記録画像同士がくっつき合わず、画像剥がれはないが、10μm以上20μm未満の微小な画像抜けがある
7:記録画像同士がくっつき合わず、画像剥がれはないが、20μm以上30μm未満の微小な画像抜けがある
6:記録画像同士がくっつき合わず、画像剥がれはないが、30μm以上40μm未満の微小な画像抜けがある
5:記録画像同士がくっつき合わず、画像剥がれはないが、40μm以上60μm未満の微小な画像抜けがある
4:記録画像同士がくっつき合わず、画像剥がれはないが、60μm以上100μm未満の微小な画像抜けがある
3:記録画像同士がくっつき合っており、画像が著しく欠ける
2:記録画像同士がくっつき合っており、画像が著しく欠ける、紙は一部欠損する
1:記録画像同士がくっつき合っており、画像が著しく欠け、更に紙も著しく欠損する
0:記録画像同士がくっつき合っており、合一している
得られた画像について、光沢計(BYK Gardner社製、Micro-TRI-Gloss 4520)を用いて、60°光沢度を測定した。
得られた画像について、1.2mm四方に切ったLumi Art Gloss 90gsm 紙(Stora Enso社製)で印刷部を20回擦り、紙へのインク付着汚れを、反射型カラー分光測色濃度計(X-Rite社製)を用いて測定し、擦った紙の地肌色を差し引いた転写濃度を下記基準で評価した。
[評価基準]
○:転写濃度が0.05未満
△:転写濃度が0.05以上0.10未満
×:転写濃度が0.10以上
実施例1において、表2~表5に示すインク処方に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2~11及び比較例1~4のインクを作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2~表5に示した。
*1,2-ブタンジオール:Sigma-Aldrich社製
*ジプロピレングリコールモノブチルエーテル:Sigma-Aldrich社製
*ジプロピレングリコールエチルメチルエーテル:Sigma-Aldrich社製
<1> 記録媒体にインクを付与して画像を形成するインク付与工程と、
前記画像に圧力を加える加圧工程と、
を含み、
前記インクとして、水、樹脂、有機溶剤、及び色材を含むインクを用い、
前記樹脂が、環構造と非環構造とを有するウレタン樹脂であり、
前記画像における剛体振子試験の対数減衰率が0.020以上0.060以下であることを特徴とする印刷方法である。
<2> 前記ウレタン樹脂における環構造が6員環構造である前記<1>に記載の印刷方法である。
<3> 前記ウレタン樹脂における環構造がベンゼン環である前記<1>から<2>のいずれかに記載の印刷方法である。
<4> 前記ウレタン樹脂がアルキル基を側鎖に有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の印刷方法である。
<5> 画像表面のガラス転移温度(Tg)が0℃以上30℃以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の印刷方法である。
<6> 前記記録媒体がコート紙である前記<1>から<5>のいずれかに記載の印刷方法である。
<7> 前記記録媒体が連続紙である前記<1>から<6>のいずれかに記載の印刷方法である。
<8> 前記加圧工程における圧力が5.0kg/cm2以上10.0kg/cm2以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載の印刷方法である。
<9> 水、樹脂、有機溶剤、及び色材を含有するインクと、
記録媒体に前記インクを付与して画像を形成するインク付与手段と、
前記画像に圧力を加える加圧手段と、
を有し、
前記樹脂が、環構造と非環構造とを有するウレタン樹脂であり、
前記画像における剛体振子試験の対数減衰率が0.020以上0.060以下であることを特徴とする印刷装置である。
<10> 前記ウレタン樹脂における環構造が6員環構造である前記<9>に記載の印刷装置である。
<11> 前記ウレタン樹脂における環構造がベンゼン環である前記<9>から<10>のいずれかに記載の印刷装置である。
<12> 前記ウレタン樹脂がアルキル基を側鎖に有する前記<9>から<11>のいずれかに記載の印刷装置である。
<13> 画像表面のガラス転移温度(Tg)が0℃以上30℃以下である前記<9>から<12>のいずれかに記載の印刷装置である。
<14> 前記記録媒体がコート紙である前記<9>から<13>のいずれかに記載の印刷装置である。
<15> 前記記録媒体が連続紙である前記<9>から<14>のいずれかに記載の印刷装置である。
<16> 前記加圧工程における圧力が5.0kg/cm2以上10.0kg/cm2以下である前記<9>から<15>のいずれかに記載の印刷装置である。
<17> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の印刷方法に用いるインクであって、
前記インクが、水、有機溶剤、色材、及び環構造と非環構造を有するウレタン樹脂を含有することを特徴とするインクである。
<18> 記録媒体と、前記記録媒体上に画像とを有する印刷物であって、
前記画像が色材、及び環構造と非環構造を有するウレタン樹脂を含有し、
前記画像における剛体振子試験の対数減衰率が0.020以上0.060以下であることを特徴とする印刷物である。
<19> 前記画像表面のガラス転移温度(Tg)が0℃以上30℃以下である前記<18>に記載の印刷物である。
2 連続紙
3 前処理液付与部
4 インク吐出部ヘッド
5 乾燥部
6 搬送ローラ
7 画像回収(巻き取り)部
100 印刷装置
Claims (13)
- 記録媒体にインクを付与して画像を形成するインク付与工程と、
前記画像に圧力を加える加圧工程と、
を含み、
前記インクとして、水、樹脂、有機溶剤、及び色材を含むインクを用い、
前記有機溶剤が、プロピレングリコール、グリセリン、及びジプロピレングリコールモノメチルエーテルを含み、
前記樹脂が、環構造と非環構造とを有するウレタン樹脂であり、
前記ウレタン樹脂のガラス転移温度が0℃以上40℃以下であり、
前記画像における剛体振子試験の対数減衰率が0.020以上0.060以下であることを特徴とする印刷方法。 - 前記ウレタン樹脂における環構造が6員環構造である請求項1に記載の印刷方法。
- 前記ウレタン樹脂における環構造がベンゼン環である請求項1から2のいずれかに記載の印刷方法。
- 前記ウレタン樹脂がアルキル基を側鎖に有する請求項1から3のいずれかに記載の印刷方法。
- 画像表面のガラス転移温度(Tg)が0℃以上30℃以下である請求項1から4のいずれかに記載の印刷方法。
- 前記記録媒体がコート紙である請求項1から5のいずれかに記載の印刷方法。
- 前記記録媒体が連続紙である請求項1から6のいずれかに記載の印刷方法。
- 前記加圧工程における圧力が5.0kg/cm2以上10.0kg/cm2以下である請求項1から7のいずれかに記載の印刷方法。
- 前記ウレタン樹脂の重量平均分子量が4,500以上5,500以下である請求項1から8のいずれかに記載の印刷方法。
- 水、樹脂、有機溶剤、及び色材を含有するインクと、
記録媒体に前記インクを付与して画像を形成するインク付与手段と、
前記画像に圧力を加える加圧手段と、
を有し、
前記有機溶剤が、プロピレングリコール、グリセリン、及びジプロピレングリコールモノメチルエーテルを含み、
前記樹脂が、環構造と非環構造とを有するウレタン樹脂であり、
前記ウレタン樹脂のガラス転移温度が0℃以上40℃以下であり、
前記画像における剛体振子試験の対数減衰率が0.020以上0.060以下であることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1から9のいずれかに記載の印刷方法に用いるインクであって、
前記インクが、水、有機溶剤、色材、及び環構造と非環構造を有するウレタン樹脂を含有することを特徴とするインク。 - 請求項1から9のいずれかに記載の印刷方法により得られ、記録媒体と、前記記録媒体上に画像とを有する印刷物の製造方法であって、
前記画像が色材、及び環構造と非環構造を有するウレタン樹脂を含有し、
前記画像における剛体振子試験の対数減衰率が0.020以上0.060以下であることを特徴とする印刷物の製造方法。 - 前記画像表面のガラス転移温度(Tg)が0℃以上30℃以下である請求項12に記載の印刷物の製造方法。
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