JP7190484B2 - 電子デバイス製造用インク - Google Patents
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Description
1.セラミックスの粉末、ポリビニルアセタール樹脂等のバインダー樹脂、及び溶剤を含むスラリーをシート状に成形してグリーンシートを得る。
2.電気特性付与材(例えば、ニッケル、パラジウム等)、バインダー樹脂(例えば、エチルセルロース等)、及び流動性有機物質(例えば、ターピネオール等)を含むインクを、グリーンシート上に印刷法により塗布し導電回路の配線や電極等(以後、「配線等」と称する場合がある)を形成する(塗布工程)。
3.塗布されたインクを乾燥させる(乾燥工程)。
4.配線等が形成されたグリーンシートを所定寸法に切断し、複数枚積み重ねて圧着する。
5.焼成させる(焼成工程)。
で表される化合物と流動性有機物質との相溶物を含む、電子デバイス製造用インクを提供する。
で表される化合物と流動性有機物質とを相溶させる工程を経て、前記の電子デバイス製造用インクを得る、電子デバイス製造用インクの製造方法を提供する。
更に、エチルセルロースにより流動性有機物質を増粘して得られるインクに比べて、本発明のインクは低温で焼成することができ、インクが塗布された被塗布体が長時間高温に曝されることにより軟化、変形することを防止できる。その上、焼成後の灰分の残留量を著しく低減することができ、残留灰分により引き起こされていた種々の問題(例えば、導電性インクに使用した場合の電気特性の低下等)の発生を抑制することができる。
従って、本発明のインクは電子デバイス製造用に好適に使用することができる。そして、本発明のインクを使用すれば、印刷法により電気特性に優れた配線等を精度良く形成することができる。
本発明のインクは、電子デバイス製造用に好適に使用できるインクであって、印刷法によって塗布することにより電子デバイスの配線や電極等を形成するのに好適なインクである。本発明のインクは、化合物(1)と流動性有機物質との相溶物を含む組成物であり、前記化合物(1)によって流動性有機物質が増粘され、組成が均一に安定化された組成物である。
前記化合物(1)は、下記式(1)で表される。
化合物(1)は、下記式(3)で表される化合物(以後、「化合物(3)」と称する場合がある)と、下記式(4)で表される化合物(以後、「化合物(4)」と称する場合がある)を反応させて、若しくは下記式(3’)で表される化合物(以後、「化合物(3’)」と称する場合がある)と、下記式(4’)で表される化合物(以後、「化合物(4’)」と称する場合がある)を反応させることで、下記式(2)で表される化合物(以後、「化合物(2)」と称する場合がある)を得、得られた化合物(2)を酸化することにより製造することができる。
原料としての流動性有機物質は、レオメーターによる粘度[25℃、ずり速度1s-1における粘度(η)]が例えば0.5Pa・s未満の有機物質である。このような流動性有機物質としては、例えば、炭化水素油(例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、イソドデカン、ベンゼン、トルエン、ポリαオレフィン、流動パラフィン等)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン等)、ハロゲン化炭化水素(例えば、四塩化炭素、クロロベンゼン等)、石油成分(例えば、ケロシン、ガソリン、軽油、重油等)、動植物油(例えば、ヒマワリ油、オリーブ油、大豆油、コーン油、ヒマシ油、牛脂、ホホバ油、スクワラン等)、シリコーン油(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等)、エステル類(例えば、オレイン酸オクチルドデシル、オクタン酸セチル、エチルヘキサン酸セチル、グリセリルトリイソオクタネート、ネオペンチルグリコールジイソオクタネート等)、芳香族カルボン酸、ピリジン、アルコール類(例えば、α-ターピネオール、ジヒドロターピネオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール)等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明のインクは、化合物(1)と流動性有機物質を相溶させる工程を経て製造することができる。より詳細には、流動性有機物質の全量と化合物(1)を混合して加温し、相溶させた後、冷却することにより製造することができる。また、流動性有機物質の一部に化合物(1)を混合して、加温、相溶させた後、冷却して、インクを製造し、これを残りの流動性有機物質に混合する方法でも製造することができる。
ドコサン酸メチル(20.0g、56.4mmol)およびエチレンジアミン(16.9g、281mmol)を110℃で18時間撹拌し、反応物をメタノールで洗浄後、濾過した。濾液を溶媒留去し、得られた残渣に対しヘキサンを用いて再結晶により精製した。N-ドコサノイルエチレンジアミンを白色結晶として得た(収率65%、14.0g、36.7mmol)。
調製例1と同様の方法でN-ドコサノイルアミノエチルスクシンイミドを得た。
エイコサン酸メチル(18.0g、55.1mmol)およびエチレンジアミン(16.5g、276mmol)を110℃で18時間撹拌し、反応物をメタノールで洗浄後、濾過した。濾液を溶媒留去し、得られた残渣に対しヘキサンを用いて再結晶により精製した。N-エイコサノイルエチレンジアミンを白色結晶として得た(収率68%、13.3g、37.5mmol)。
ドコサン酸メチルに代えてオクタデカン酸メチルを使用した以外は調製例2と同様にして、下記式(2-5)で表される化合物を得、下記式(1-5)で表される化合物を得た。
ドコサン酸メチルに代えてオクタデカン酸メチルを使用した以外は調製例1と同様にして、下記式(2-6)で表される化合物を得、下記式(1-6)で表される化合物を得た。
ドコサン酸メチルに代えてパルミチン酸メチルを使用した以外は調製例2と同様にして、下記式(2-7)で表される化合物を得、下記式(1-7)で表される化合物を得た。
ドコサン酸メチルに代えてパルミチン酸メチルを使用した以外は調製例1と同様にして、下記式(2-8)で表される化合物を得、下記式(1-8)で表される化合物を得た。
ドコサン酸メチルに代えてミリスチン酸メチルを使用した以外は調製例2と同様にして、下記式(2-9)で表される化合物を得、下記式(1-9)で表される化合物を得た。
表1に示す各種流動性有機物質(1,3-ブタンジオール(1,3-BG)、α-ターピネオール(TPO))を試験管に1cm3ずつはかりとり、ここに上記調製例1~8で得られた化合物をそれぞれ10mg加えて混合し、100℃で加熱撹拌して流動性有機物質と前記化合物を相溶させ、25℃まで冷却してインクを得た。尚、比較例では、調製例で得られた化合物に代えてエチルセルロース(EC:商品名「エトセルSTD200」、日新化成(株)製)を使用し、液温80℃で24時間加熱溶解し、25℃まで冷却してインクを得た。
得られたインクの[ずり速度1s-1の時の粘度/ずり速度10s-1の時の粘度]から、下記基準に従ってシェアシニング性を評価した。
1: 1.5以下
2: 1.5を超え、3.0以下
3: 3.0を超え、4.5以下
4: 4.5超
得られたインクのずり速度0.1s-1の時の粘度から、下記基準に従って増粘性を評価した。
1: 5Pa・s以下
2: 5Pa・sを超え、10Pa・s以下
3: 10Pa・sを超え、50Pa・s以下
4: 50Pa・s超え
TG-DTAを用い、インク各20mgを20℃から400℃まで10℃/分で昇温し、250℃における残留灰分量を測定して、インク全量に対する残留灰分量の割合(=灰分残存率)を算出した。
[1] 式(1)で表される化合物と流動性有機物質との相溶物を含むインク。
[2] 式(1)中のR2、R3は同一又は異なって、炭素数2、4、6、若しくは8の2価の脂肪族炭化水素基である、[1]に記載のインク。
[3] 式(1)中のR2、R3は同一又は異なって、炭素数2、4、6、若しくは8の直鎖状アルキレン基である、[1]に記載のインク。
[4] 式(1)中のR2、R3は同一又は異なって、炭素数2若しくは4の2価の脂肪族炭化水素基である、[1]に記載のインク。
[5] 式(1)中のR2、R3は同一又は異なって、炭素数2若しくは4の直鎖状アルキレン基である、[1]に記載のインク。
[6] 式(1)中のR2、R3は同一又は異なって、炭素数2の2価の脂肪族炭化水素基である、[1]に記載のインク。
[7] 式(1)中のR2、R3は同一に、炭素数2の直鎖状アルキレン基である、[1]に記載のインク。
[8] 式(1)中のR4は炭素数1~8の直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基である、[1]~[7]の何れか1つに記載のインク。
[9] 式(1)中のR4は炭素数1~7の直鎖状アルキレン基である、[1]~[7]の何れか1つに記載のインク。
[10] 式(1)中のR4は炭素数3~7の直鎖状アルキレン基である、[1]~[7]の何れか1つに記載のインク。
[11] 式(1)中のR4は炭素数3~6の直鎖状アルキレン基である、[1]~[7]の何れか1つに記載のインク。
[12] 式(1)中のR4は炭素数3~5の直鎖状アルキレン基である、[1]~[7]の何れか1つに記載のインク。
[13] 式(1)中のR5、R6は同一又は異なって、炭素数1~3の1価の脂肪族炭化水素基である、[1]~[12]の何れか1つに記載のインク。
[14] 式(1)中のR5、R6は同一又は異なって、炭素数1~3の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基である、[1]~[12]の何れか1つに記載のインク。
[15] 式(1)中のR5、R6は同一又は異なって、炭素数1~3の直鎖状アルキル基である、[1]~[12]の何れか1つに記載のインク。
[16] 式(1)中のR5、R6は同一にメチル基である、[1]~[12]の何れか1つに記載のインク。
[17] 式(1)で表される化合物が、式(1-1)~(1-9)で表される化合物から選択される少なくとも1種の化合物である、[1]に記載のインク。
[18] 流動性有機物質が、レオメーターによる、25℃、ずり速度1s-1における粘度(η)が0.5Pa・s未満の有機物質である、[1]~[17]の何れか1つに記載のインク。
[19] 流動性有機物質が、炭化水素油、エーテル、ハロゲン化炭化水素、石油成分、動植物油、シリコーン油、エステル、芳香族カルボン酸、ピリジン、及びアルコールから選択される少なくとも1種である、[1]~[18]の何れか1つに記載のインク。
[20] 流動性有機物質1000重量部に対して式(1)で表される化合物を0.1~100重量部含有する、[1]~[19]の何れか1つに記載のインク。
[21] 更に、電気特性付与材を含む、[1]~[20]の何れか1つに記載のインク。
[22] 電気特性付与材の含有量が相溶物全量の0.1~30重量%である、[21]に記載の相溶物。
[23] レオメーターによる、25℃、ずり速度0.3s-1における粘度が10Pa・s以上である、[1]~[22]の何れか1つに記載のインク。
[24] レオメーターによる、25℃、ずり速度0.1s-1における粘度が10Pa・s以上である、[1]~[23]の何れか1つに記載のインク。
[25] 粘度比[レオメーターによる25℃、ずり速度1s-1の時の粘度/レオメーターによるずり速度10s-1の時の粘度]が1.5超である、[1]~[24]の何れか1つに記載のインク。
[26] エチルセルロース樹脂、アルキルセルロース樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、及びアクリル樹脂から選択される少なくとも1種の高得分子化合物の含有量が、相溶物全量の10重量%以下である、[1]~[25]の何れか1つに記載のインク。
[27] 高分子化合物が、分子量10000以上の高分子化合物である、[26]に記載のインク。
[28] 分子量10000以上の高分子化合物の含有量が、相溶物全量の10重量%以下である、[1]~[25]の何れか1つに記載のインク。
[29] 電子デバイス製造用インクである、[1]~[28]の何れか1つに記載のインク。
[30] 配線又は電極製造用インクである、[1]~[28]の何れか1つに記載のインク。
[31] 積層セラミックコンデンサ製造用接着剤である、[1]~[28]の何れか1つに記載のインク。
[32] [1]~[28]の何れか1つに記載のインクの電子デバイス製造用インクとしての使用。
[33] [1]~[28]の何れか1つに記載のインクの配線及び/又は電極製造用インクとしての使用。
[34] [1]~[28]の何れか1つに記載のインクの積層セラミックコンデンサ製造用接着剤としての使用。
[35] [1]~[28]の何れか1つに記載のインクを使用する、電子デバイスの製造方法。
[36] [1]~[28]の何れか1つに記載のインクを使用する、電子デバイスの配線及び/又は電極の製造方法。
[37] [1]~[28]の何れか1つに記載のインクを使用する、積層セラミックコンデンサの製造方法。
[38] 式(1)で表される化合物と流動性有機物質とを相溶させる工程を経て、[1]~[28]の何れか1つに記載のインクを得る、インクの製造方法。
[36] インクが電子デバイス製造用インクである、[38]に記載のインクの製造方法。
[40] インクが電子デバイスの配線及び/又は電極製造用インクである、[38]に記載のインクの製造方法。
[41] インクが積層セラミックコンデンサ製造用接着剤である、[38]に記載のインクの製造方法。
Claims (4)
- 下記式(1)
(式中、R1は炭素数10~25の1価の直鎖状脂肪族炭化水素基、R2、R3は同一又は異なって、炭素数2、4、6、若しくは8の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数6の2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を示し、R4は炭素数1~8の2価の脂肪族炭化水素基を示し、R5、R6は同一又は異なって、炭素数1~3の1価の脂肪族炭化水素基、又はヒドロキシアルキルエーテル基を示す。L1~L3はアミド結合を示し、L1とL3が-CONH-である場合、L2は-NHCO-であり、L1とL3が-NHCO-である場合、L2は-CONH-である)
で表される化合物と流動性有機物質との相溶物を含む、電子デバイス製造用インク。 - 流動性有機物質が、炭化水素油、エーテル、ハロゲン化炭化水素、石油成分、動植物油、シリコーン油、エステル、芳香族カルボン酸、ピリジン、及びアルコールから選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の電子デバイス製造用インク。
- 更に、電気特性付与材を含む、請求項1又は2に記載の電子デバイス製造用インク。
- 下記式(1)
(式中、R1は炭素数10~25の1価の直鎖状脂肪族炭化水素基、R2、R3は同一又は異なって、炭素数2、4、6、若しくは8の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数6の2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を示し、R4は炭素数1~8の2価の脂肪族炭化水素基を示し、R5、R6は同一又は異なって、炭素数1~3の1価の脂肪族炭化水素基、又はヒドロキシアルキルエーテル基を示す。L1~L3はアミド結合を示し、L1とL3が-CONH-である場合、L2は-NHCO-であり、L1とL3が-NHCO-である場合、L2は-CONH-である)
で表される化合物と流動性有機物質とを相溶させる工程を経て、請求項1~3の何れか1項に記載の電子デバイス製造用インクを得る、電子デバイス製造用インクの製造方法。
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