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JP7290331B2 - ヘッドブロック - Google Patents
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Description

本発明はヘッドブロックに関する。
コンテナを荷役するクレーンは、スプレッダと呼ばれる吊具を備えており、スプレッダに設けられた緊締装置でコンテナを掴んで吊り上げる。スプレッダはクレーンの桁に設けられたトロリに横行可能に保持される。
一方でクレーンは、スプレッダの緊締装置を交換しやすくするため、ヘッドブロックと呼ばれる構造を介してスプレッダをトロリに保持させる場合が多い。ヘッドブロックはトロリにワイヤで吊り下げられた吊体であり、スプレッダとトロリを連結することで、スプレッダを脱着可能に保持する。
ヘッドブロックとスプレッダ、又はスプレッダとコンテナは、特許文献1に示すようにツイストロックと呼ばれる構造で連結されることがある。この構造は連結対象に向けて突設されたツイストロック軸を備え、その先端には連結対象上面の長孔に対応した長尺状のフックも備える。この構造ではフックの長手方向の向きを長孔に合わせて挿入し、ツイストロック軸の回動でフックの長手方向の向きを長孔と交差させて長孔から抜けない状態とすることで連結対象を連結する。
ただし、フックの挿入後にフックの長孔に対する水平位置が長手方向にズレた場合、フックの長手方向の向きが長孔と合っていても連結対象上面にフックが引っかかり抜けなくなる恐れがある。そのためツイストロックは、長孔に挿入した状態でフックの長孔に対する水平方向の相対位置を保持するガイドブロックと呼ばれる部材も備える。ガイドブロックはフック同様、長孔に対応した平面形状であるが、フックよりも鉛直方向上方にツイストロック軸の軸回りに設けられているため、長孔に挿入されると長孔の内周に当接して長孔に対するフックの水平方向の位置を保持する。
ガイドブロックの構造としては特許文献2、3に記載のようにスプレッダのフレーム下部に溶接部やボルト等の固定部で固定する構造が知られている。あるいは、特許文献4に記載のように、搖動式のツイストロックのガイドブロックを、フックとスラスト軸受の間に緩装することで、フレームに固定しない構造も知られている。
特開2000-177976号公報 実開昭61-15300公報 実開昭63-4985公報 実開昭58-56774公報
しかしながら特許文献2~4の構造は、いずれもコンテナを掴むツイストロック用のガイドブロックであり、ヘッドブロックに設けるには以下の理由で不適であった。
まず、ヘッドブロックのツイストロックはスプレッダとコンテナの両方を支持する強度が求められるため、コンテナを掴むツイストロックと比べて、フックを回動させるツイストロック軸の径が太くなる。一方で、ガイドブロックはスプレッダ側の長孔の寸法との関係で外形寸法が定められており、かつツイストロック軸が挿通するため、ツイストロック軸の径が太くなるとガイドブロックが薄肉化する。
しかしながら特許文献2、3はガイドブロックをフレームに固定するため、ガイドブロックが薄肉化すると固定部の水平断面積が小さくなる。そのためガイドブロックに衝撃が加えられた際に固定部に集中する応力が大きくなり固定部が破損する恐れがある。
一方、特許文献4の構造では、フックが水平方向に横荷重を受けた場合に、ツイストロック軸を介してガイドブロックに横荷重が全て伝達される。そのため、ガイドブロックが薄肉化すると、ガイドブロックに直接衝撃が加えられなくても、フックに加えられた横荷重でガイドブロックが破損し易くなる。よって、特許文献2~4の構造はヘッドブロック用のガイドブロックの薄肉化に対応できない恐れがあった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ガイドブロックが薄肉化しても外部から衝撃が加えられた際に破損し難い構造のヘッドブロックの提供を目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明は、クレーンの吊具を保持するヘッドブロックであって、下面に貫通孔を備えるフレームと、前記貫通孔を挿通して前記フレームの下方に向けて突設され、前記貫通孔の内周に接触可能に配置され、突設方向を中心軸に回動するツイストロック軸と、前記ツイストロック軸の下端に固定され、前記吊具の上面の長孔に対応した平面視長尺形状を備え、前記長孔に挿入して前記ツイストロック軸の回動で長手方向の向きを前記長孔の長手方向と交差させることで前記吊具を前記フレームに連結するフックと、前記フレームの下面と前記フックの上面間に前記ツイストロック軸の軸回りに緩装され、前記長孔の平面形状に対応した平面形状を備え、前記長孔に挿入された状態で前記長孔の内周に当接して前記フックの前記長孔に対する水平方向の相対位置を保持する、前記フレームから独立した構造のガイドブロックと、前記フレームの下面に設けられ、前記ガイドブロックの前記ツイストロック軸の軸回りの回動を規制する規制手段と、を備え、前記ガイドブロックの上端は前記フレームの下面の下方に配置されていて、前記ツイストロック軸の軸方向に直交する水平方向に前記フックに加えられた荷重の一部が、前記ガイドブロックを介さずに前記ツイストロック軸から前記貫通孔の内周を介して前記フレームに伝達されるように構成したことを特徴とする。
本発明ではガイドブロックがフレーム下面とフックの間に設けられてフック上面に保持され、かつフレームと独立している。
そのため、ガイドブロックに衝撃が加えられた際にフレーム下面とガイドブロック上面の間に応力が集中しないので、ガイドブロックが薄肉化しても破損しにくい。
さらに、フックが横荷重を受けた場合でも、横荷重の一部がガイドブロックを介さずにツイストロック軸から貫通孔の内周を介してフレームに伝達されるため、ガイドブロックが薄肉化してもフックに加えられた横荷重でガイドブロックが破損しにくい。
本発明によれば、ガイドブロックが薄肉化しても外部から衝撃が加えられた際に破損しがたい構造のヘッドブロックを提供できる。
本実施形態に係るヘッドブロックを備えるクレーンの正面図であって、桁材は断面図で示している。 図1のヘッドブロックのA1方向矢視図である。 図1のスプレッダのA2方向矢視図である。 (a)は図1において破線で囲まれた領域Rの拡大図であって、フレームを断面図で示した図、(b)は(a)の回転機構のB方向矢視図である。 (a)は図4のヘッドブロックのC方向矢視図であって、フレームを断面図で示した図であり、(b)は(a)に示す状態から、フックを90°回動させた状態を示す図である。 (a)はガイドブロックを下方から見た図であり、(b)は(a)のI方向矢視図であり、(c)は(a)のJ方向矢視図である。 (a)はフレームの下面の平面図であり、(b)は(a)のG-G断面図、(c)は(a)のH方向矢視図である。 (a)は図5(a)のフック近傍の拡大図であり、(b)は図4(a)のフック近傍の拡大図である。
以下、図面に基づき本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。
まず、本実施形態に係るヘッドブロックを備えるクレーンの概略構成について、図1~3を参照して簡単に説明する。ここではクレーンとして、岸壁に設置されてコンテナ船とのコンテナの荷役を行う岸壁クレーンを例示する。
図1に示すようにクレーン1は、桁3、トロリ5、ヘッドブロック7、及びスプレッダ9を備える。
桁3はトロリ5を保持する片持ち梁であり、図示しない支持構造体に保持される。桁3は図1のX方向に延在する一対の外形角柱状の桁材3aと、桁材3aの開放端同士をY方向に連結する図示しない連結部を備える。桁材3aの傾斜面には、X方向に沿って1対のレール12が設けられる。
トロリ5はヘッドブロック7を吊り上げて保持する台車であり、1対のレール12上をX方向に走行する。トロリ5が走行する方向を横行方向ともいう。
ヘッドブロック7はスプレッダ9を脱着可能に保持する部材であり、フレーム11及びツイストロック機構13を備える。
フレーム11はヘッドブロック7全体を支持する平面視矩形の構造体であり、ワイヤ14でトロリ5に吊り上げられる。ワイヤ14はフレーム11の上面に設けられたシーブ11aに架け渡され、さらにトロリ5の上面に設けられたシーブ5aに架け渡されることで、トロリ5とヘッドブロック7を連結する。ツイストロック機構13はスプレッダ9を保持する緊締装置であり、図2に示すようにフレーム下面の4隅に設けられる。
スプレッダ9は荷役対象であるコンテナ10を掴んで保持する吊具であり、ハウジング15、可動フレーム16、緊締装置保持部18、及び緊締装置17を備える。ハウジング15はスプレッダ9全体の構造を保持する平面視矩形の部材であり、図3に示すようにヘッドブロック7のツイストロック機構13と連結される長孔8が上面の4隅に形成されている。可動フレーム16は、コンテナ10のサイズに応じて緊締装置間の距離を調整する可動桁であり、ハウジング15のY方向両端から2本ずつ2組の桁が突設される。この突設される長さを調整することで、可動フレーム16はY方向に伸縮する。緊締装置保持部18は緊締装置が設けられる部材であり、ここでは可動フレーム16の開放端を連結してX方向に延在する。緊締装置17は緊締装置保持部18の両端から下方に突設され、コンテナ10の上面と連結することでコンテナ10を保持する部材であり、ここではツイストロック式の装置が図示されている。
以上がクレーン1の概略構成の説明である。
次にヘッドブロック7の構造の詳細について、図2及び図4~図7を参照して説明する。
図4及び図5に示すようにヘッドブロック7はフレーム11及びツイストロック機構13を備える。ツイストロック機構13はツイストロック軸21、回転機構22、フック23、ガイドブロック25、及び規制溝部27を備える。
図4及び図5に示すように、フレーム11は上壁部31、側壁部33、中間壁35、及び脚部37を備える。
上壁部31はフレーム11の上面を構成する外壁であり、ワイヤ14と連結されるシーブ11aが上面に設けられる。側壁部33はフレーム11の側面を構成する外壁であり上壁部31の外周に沿って設けられる。中間壁35はツイストロック軸21の上端を保持する板状の部材であり、上壁部31に対向してその下方に配置され、側壁部33を介して上壁部31に連結される。脚部37はヘッドブロック7がスプレッダ9と連結される際にスプレッダ9の上面と接触する部分であり、ここでは図2に示すように、フレーム11の平面視で4隅に対応する位置に中間壁35から突出して形成された箱型の壁体である。図4及び図5に示すように、脚部37の下面35aには、ツイストロック軸21が貫通する貫通孔39が形成される。
ツイストロック軸21はツイストロック機構13によるヘッドブロック7とスプレッダ9との連結及び連結の解除の際に回転する軸である。
ツイストロック軸21の下端は、中間壁35に設けられた中間壁貫通孔61及び脚部37の下面35aの貫通孔39を挿通してフレーム11の下方、ここではZ方向に向けて突設される。ツイストロック軸21は突設方向であるZ方向を中心軸に回動する。ツイストロック軸21は貫通孔39との間に他の部材が介在しておらず、貫通孔39の内周に接触可能に配置される。
回転機構22はツイストロック軸21を保持しつつ搖動、回転させる機構であり、図4及び図5に示すようにスリーブ41、凹側球面座金45、凸側球面座金43、及び駆動板47を備える。
スリーブ41はツイストロック軸21の上端の軸回りに固定された円筒状の部材である。図4(b)に示すようにスリーブ41の上端面とツイストロック軸21の上端面は連結板42で連結されている。具体的には連結板42とスリーブ41は図4(b)に示すピン53で連結される。連結板42とツイストロック軸21はボルト55で連結される。これにより、スリーブ41が連結板42を介してツイストロック軸21に固定される。
凸側球面座金43及び凹側球面座金45は、ツイストロック軸21を保持する共にX、Y方向へのツイストロック軸21の搖動を許容するための座金である。図4及び図5に示すように凸側球面座金43はスリーブ41の下端に下に凸となる向きで、ツイストロック軸21の軸回りに設けられる。凹側球面座金45は中間壁35の上面の中間壁貫通孔61の周囲に設けられる。凸側球面座金43が凹側球面座金45の上面に載置されることで、ツイストロック軸21は中間壁35に保持される。一方で凸側球面座金43は凹側球面座金45に対して搖動可能であるため、ツイストロック軸21は図4及び図5のX方向及びY方向に搖動可能である。
駆動板47はツイストロック軸21を回転させる動力を伝達する部材であり、ここではX方向(図4(b)のD1、D2方向)に往復移動可能に構成された長板状の部材である。図4(b)に示すように、スリーブ41の側面には水平方向に突設された突出部41aが設けられており、突出部41aの上面に駆動板47がピン49で枢着される。ピン49はZ方向に延在する軸であるため、駆動板47を図示しないアクチュエータ等でX方向に移動させることで、突出部41aがピン49を介してX方向に引っ張られる。これにより、スリーブ41及びツイストロック軸21が図4(b)のE1、E2の向きに回転する。
フック23はスプレッダ9をヘッドブロック7のフレーム11に連結した状態で、スプレッダ9が意図せずフレーム11から離脱しないように保持する抜け止めである。
図4及び図5に示すようにフック23はツイストロック軸21の下端に固定されており、図2に示すようにスプレッダ9の上面の長孔8(図3参照)に対応した平面視長尺形状を備える。
フック23の正面形状、ここでは図4のX方向から見た形状は、図4(b)に示すように側面71aが面取りされた矢印状の形状となっている。これは、スプレッダ9の長孔8にフック23を挿入する際に面取りした部分をガイドにするためである。
フック23の側面形状、ここでは図4のY方向から見た形状も、図5(a)に示すように側面71bが面取りされた形状となっている。これも、スプレッダ9の長孔8にフック23を挿入する際に、面取りした部分をガイドにするためである。
スプレッダ9をヘッドブロック7に連結する際は、まず図4(a)及び図5(a)に示すようにフック23と長孔8の長手方向を同じ方向(ここではY方向)合わせてフック23を長孔8に挿入する。挿入する深さは、フック23の上面が長孔8の下面より下方に位置するまでの深さである。次にこの状態でツイストロック軸21を90°程度回動させ、図5(b)に示すようにフック23の長手方向の向きを長孔8の長手方向と交差させる。この状態ではフック23を上方に移動させようとしてもスプレッダ9のハウジング15の上壁の内壁に引っかかって長孔8から抜けなくなるため、スプレッダ9がフレーム11に連結される。
ガイドブロック25は、フック23が長孔8に挿入された状態で、長孔8の内周に当接して長孔8に対するフック23の水平方向の相対位置を保持する部材である。
図4(a)に示すように、フック23と長孔8の長手方向を合わせてフック23を長孔8に挿入した状態でガイドブロック25がないと、フック23がY方向に移動してハウジング15の上壁に引っかかる可能性がある。この場合、フック23の長手方向の向きが長孔8の長手方向の向きと合っていてもフック23が長孔8から抜けなくなる可能性がある。そのため長孔8に対応した平面形状のガイドブロック25をフック23の上方に配置する。これにより、長孔8にフック23が挿入された状態では、長孔8の内周にガイドブロック25が当接してフック23の長孔8に対する相対位置を保持し、フック23がY方向に移動するのを阻止する。
ガイドブロック25は、フレーム11の下面35aとフック23の上面間にツイストロック軸21の軸回りに緩装される。ここでいう緩装とは、ガイドブロック25が、フック23、フレーム11、及びツイストロック軸21に接触は許容するが、ボルトや溶接等の手段でこれらの部材に固定されていない状態を意味する。そのためガイドブロック25はフック23、フレーム11、及びツイストロック軸21とは独立した部材である。またガイドブロック25はフック23の上面に載置されて保持されるが、フック23に接触しているだけであり、固定はされない。一方でガイドブロック25はフレーム11の下面35aとフック23の上面間に設けられるため、上下方向への移動はフレーム11の下面35aとフック23の上面に拘束される。ただしガイドブロック25の高さは、フレーム11の下面35aとフック23の上面間の高さよりも若干低いため、この高さの差に相当する距離だけZ方向に移動することは可能である。
なお、フレーム11の下面35aとフック23の上面間の距離は長孔8の深さより長い。長孔8の深さよりも距離が短いと、フレーム11の下面35aとスプレッダ9の上面が接触するまでフック23を長孔8に挿入しても、フック23が長孔8の内周と接触してしまい、フック23が回動できないためである。
また、ガイドブロック25はツイストロック軸21の軸回りに緩装されるため、水平方向、ここではX方向及びY方向への移動をツイストロック軸21に規制される。ただし、ガイドブロック25において、ツイストロック軸21が挿通する挿通孔25aの径Dt(図6参照)は、ツイストロック軸21の径よりも若干大きいので、この径の差だけX方向及びY方向に移動することは可能である。例えば凸側球面座金43が凹側球面座金45に対して搖動することでツイストロック軸21が図4及び図5のX、Y方向に搖動した際は、ガイドブロック25もX、Y方向に搖動する。
ガイドブロック25をフレーム11と独立した部材にすると、ガイドブロック25に衝撃が加えられても、図4及び図5に示すガイドブロック25の上面とフレーム11の下面35aとの対向部分81に応力が集中しない。
よって、対向部分81に溶接部やボルトを設けることでフレーム11にガイドブロック25を固定した場合と異なり、ツイストロック軸21の径が太くなる等の理由でガイドブロック25が薄肉化しても衝撃に対して破損しにくい。
また、ガイドブロック25がフレーム11の下面35aとフック23の上面間に設けられるため、ツイストロック軸21がフレーム11の貫通孔39の内周に接触可能に配置される。
この構成で、例えばフック23がスプレッダ9との連結作業時に長孔8と接触する等してツイストロック軸21の軸方向に直交する方向(X方向又はY方向)成分を有する横荷重をフック23が受けたとする。この場合、図5(a)の矢印F1に示すように、横荷重の一部がツイストロック軸21から貫通孔39の内周を介してフレーム11に伝達される。これにより横荷重をヘッドブロック7全体で吸収する。よって、横荷重の一部はガイドブロック25を介さずに、フレーム11に伝達される。
そのため、ツイストロック軸21の径が太くなる等の理由でガイドブロック25が薄肉化してもフック23に加えられた横荷重でガイドブロック25が破損しにくい。
図6に示すようにガイドブロック25は、挿入部59及びガイド部83を備える。
挿入部59はガイド部83を保持するとともに、フレーム11に当接する部材であり、所定の方向、ここではY方向に延在する板状部材である。挿入部59の平面視で中心にはツイストロック軸21が挿通する挿通孔25aが挿入部59の板厚方向に貫通して形成されている。
ガイド部83は長孔8に挿入される部材であり、ここでは挿通孔25aを挟んでY方向に対向するように挿入部59の下面から突設された1対の部材である。
ガイド部83は長孔8の内周に対応した外形を有している。具体的には、1対のガイド部83で長孔8の平面形状に対応した平面形状を構成するように挿入部59に配置される。例えば図6(a)で、平面視でガイド部83の外周を結ぶ閉曲線Lが、長孔8の内周に対応した形状となる。具体的には閉曲線Lが長孔8の内周よりも若干小さい相似形状になる。
ガイド部83はここでは平面視で下方が開放された筒型である。ガイド部83を筒型とすることで、ガイド部83を中実の柱状とする場合と比べて軽量化できる。
このようにガイドブロック25が2つのガイド部83と、ガイド部83を保持する挿入部59を備える構成とすることで、ガイド部83の幅Wを挿通孔25aの直径Dtと同程度にできるため、ガイドブロック25の強度を大きく下げずに薄肉化できる。
規制溝部27は、ツイストロック軸21が回動した際、ガイドブロック25が回動に追従してツイストロック軸21の軸回りに回動するのを規制する規制手段であり、ここでは図4、図5及び図7に示すように脚部37の下面35aに形成された溝である。
より具体的には規制溝部27は、図7に示すようにツイストロック軸21の突設部分の周囲である脚部37の貫通孔39に接するように一方向(Y方向)に延在した溝であり、Y方向に延在して互いに対向する1対の壁部27aを備える。図7に示すように規制溝部27はY方向の端部27bが両端とも開放されているため、規制溝部27のY方向の長さLmは、脚部37の下面35aのY方向長さと同じである。
図7(a)に示す規制溝部27の幅Dmは、図6(a)に示す挿入部59の幅Wsより若干大きい程度である。そのため、挿入部59の延在方向を規制溝部27の延在方向と同じ向きに合わせることで、挿入部59は規制溝部27に挿入可能である。また、図6(b)に示すガイドブロック25の高さHgは、フック23の上面と規制溝部27の底面の間の高さHf(図4(a)参照)よりも若干低い程度の高さである。そのため、ガイドブロック25をフレーム11の下面35aとフック23の上面間に挿入すると、挿入部59が凸部として規制溝部27の溝部に挿入される。この状態でツイストロック軸21を回動させても規制溝部27の壁部27aに挿入部59が当接して、ガイドブロック25の回動が規制される。この構造は規制溝部27をキー溝とし、挿入部59をキーとした回転止めである。この構造では挿入部59が回転止めのキーとガイド部83の保持部としての機能を兼ねるため、この2つの機能を別々の部材で実現する場合と比べてガイドブロック25の形状を単純にできる点も有利である。
なお、この構造では、図8(a)に示すようにフック23がX、Y方向に横荷重を受けた場合、図8の矢印F2に示すように、横荷重のX方向成分Fxの一部がガイドブロック25の挿入部59と規制溝部27の壁部27aを介してフレーム11に伝達される。そのため、フック23に加えられた横荷重の一部をヘッドブロック7が受ける。
ただし、図8(a)の矢印F1で示すように、横荷重のX方向成分Fxの一部はガイドブロック25を介さずに、ツイストロック軸21から貫通孔39の内周を介してフレーム11に伝達される。そのため、横荷重のX方向成分の全てをガイドブロック25が受けることはない。
また、図8(b)に示す横荷重のY方向成分Fyはガイドブロック25を介してフレーム11に伝達されない。図8(b)に示すように、規制溝部27は挿入部59のY方向の移動を拘束しないためである。そのため、横荷重のY方向成分Fyはガイドブロック25にほとんど伝達されずに貫通孔39の内周を介してフレーム11に伝達される。
このようにヘッドブロック7は、フック23が受けた横荷重のうち、X方向成分Fxの一部しかガイドブロック25に伝達されないため、ガイドブロック25が横荷重で破損しにくい構造である。
なお、フック23が受けた横荷重のY方向成分Fyがガイドブロック25に伝達されないための具体的条件(Y方向成分Fyがガイドブロック25を介してフレーム11に伝達されないための具体的条件)は以下の2つである。この2つの条件は、いずれか一方の条件を満たせばよい。
まず、1つ目の条件は、図7に示すように規制溝部27の溝部をY方向の端部27bが両端とも開放された溝形状とすることである。この構成では規制溝部27は挿入部59のY方向への移動を規制する部分を有さない。そのため、フック23が受けた横荷重のY方向成分Fyがガイドブロック25に伝達されない。
この構成は、溝部のY方向長さと挿入部59のY方向長さの長短によらず、ガイドブロック25とフレーム11がY方向において当接しない構成にできる点で有利である。
次に、2つ目の条件は、図6に示す挿入部59のY方向の最大長さLsを図7に示す規制溝部27の溝部のY方向の長さLmよりも短くすることである。具体的に短くする程度(LsとLmの差)は、ツイストロック軸21と挿通孔25aの径の差よりも大きい値である。この構成では、仮に規制溝部27の溝部の端部27bが両端とも開放されずに壁部が形成されている場合でも、その壁部が挿入部59と接触しないので、規制溝部27はガイドブロック25のY方向の移動を拘束しない。
この構成では、フレーム11において、溝部を形成したことで厚さが薄くなる部分の面積を、溝部の両端を開放した場合と比べて小さくできる。そのため、フレーム11の強度を確保できる点で有利である。
なお、図6及び図7では規制手段を溝部(規制溝部27)として形成し、挿入部59を凸部として形成しているが、規制手段を凸部として形成し、挿入部59に溝部を形成してもよい。
以上がヘッドブロック7の構成の説明である。
このように本実施形態によれば、ヘッドブロック7がフレーム11、ツイストロック軸21、フック23、ガイドブロック25、及び規制溝部27を備えており、ガイドブロック25がフレーム11と独立した部材である。
そのため、ガイドブロック25に衝撃が加えられても、フレーム11の下面35aとガイドブロック25の上面との対向部分81に応力が集中しないので、ガイドブロック25が薄肉化しても衝撃に対して破損しにくい。
また、本実施形態によればガイドブロック25がフレーム11の下面35aとフック23の上面間に設けられ、ツイストロック軸21がフレーム11の貫通孔39の内周に接触可能に配置される。
よって、フック23が受けた横荷重の一部がガイドブロック25を介さずに、ツイストロック軸21から貫通孔39の内周を介してフレーム11に伝達される。そのためフック23に加えられた横荷重でガイドブロック25が破損しにくい。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが本発明は実施形態に限定されない。当業者であれば本発明の技術思想の範囲内において各種変形例及び改良例に想到するのは当然のことであり、これらも本発明に含まれる。
例えば上記した実施形態では、スプレッダ9とトロリ5を連結するヘッドブロック7を例示したが、本発明のヘッドブロック7はトロリ5とバケットを連結するヘッドブロックにも適用できる。
さらに、本発明のヘッドブロック7が備えるツイストロック機構13は、スプレッダ9のツイストロック機構にも適用できる。
あるいは、上記した実施形態ではクレーン1として岸壁クレーンを例示したが、門型クレーンやジブクレーンにも本発明は適用できる。
1 クレーン
3 桁
3a 桁材
5 トロリ
5a シーブ
7 ヘッドブロック
8 長孔
9 スプレッダ
10 コンテナ
11 フレーム
11a シーブ
12 レール
13 ツイストロック機構
14 ワイヤ
15 ハウジング
16 可動フレーム
17 緊締装置
18 緊締装置保持部
21 ツイストロック軸
22 回転機構
23 フック
25 ガイドブロック
25a 挿通孔
27 規制溝部
27a 壁部
27b 端部
31 上壁部
33 側壁部
35 中間壁
35a 下面
37 脚部
39 貫通孔
41 スリーブ
41a 突出部
42 連結板
43 凸側球面座金
45 凹側球面座金
47 駆動板
49 ピン
53 ピン
55 ボルト
59 挿入部
61 中間壁貫通孔
71a 、71b 側面
81 対向部分
83 ガイド部

Claims (5)

  1. クレーンの吊具を保持するヘッドブロックであって、
    下面に貫通孔を備えるフレームと、
    前記貫通孔を挿通して前記フレームの下方に向けて突設され、前記貫通孔の内周に接触可能に配置され、突設方向を中心軸に回動するツイストロック軸と、
    前記ツイストロック軸の下端に固定され、前記吊具の上面の長孔に対応した平面視長尺形状を備え、前記長孔に挿入して前記ツイストロック軸の回動で長手方向の向きを前記長孔の長手方向と交差させることで前記吊具を前記フレームに連結するフックと、
    前記フレームの下面と前記フックの上面間に前記ツイストロック軸の軸回りに緩装され、前記長孔の平面形状に対応した平面形状を備え、前記長孔に挿入された状態で前記長孔の内周に当接して前記フックの前記長孔に対する水平方向の相対位置を保持する、前記フレームから独立した構造のガイドブロックと、
    前記フレームの下面に設けられ、前記ガイドブロックの前記ツイストロック軸の軸回りの回動を規制する規制手段と、
    を備え、
    前記ガイドブロックの上端は前記フレームの下面の下方に配置されていて、
    前記ツイストロック軸の軸方向に直交する水平方向に前記フックに加えられた荷重の一部が、前記ガイドブロックを介さずに前記ツイストロック軸から前記貫通孔の内周を介して前記フレームに伝達されるように構成したことを特徴とするヘッドブロック。
  2. クレーンの吊具を保持するヘッドブロックであって、
    下面に貫通孔を備えるフレームと、
    前記貫通孔を挿通して前記フレームの下方に向けて突設され、前記貫通孔の内周に接触可能に配置され、突設方向を中心軸に回動するツイストロック軸と、
    前記ツイストロック軸の下端に固定され、前記吊具の上面の長孔に対応した平面視長尺形状を備え、前記長孔に挿入して前記ツイストロック軸の回動で長手方向の向きを前記長孔の長手方向と交差させることで前記吊具を前記フレームに連結するフックと、
    前記フレームの下面と前記フックの上面間に前記ツイストロック軸の軸回りに緩装され、前記長孔の平面形状に対応した平面形状を備え、前記長孔に挿入された状態で前記長孔の内周に当接して前記フックの前記長孔に対する水平方向の相対位置を保持する、前記フレームから独立した構造のガイドブロックと、
    前記フレームの下面に設けられ、前記ガイドブロックの前記ツイストロック軸の軸回りの回動を規制する規制手段と、
    を備え、
    前記ツイストロック軸の軸方向に直交する水平方向に前記フックに加えられた荷重の一部が、前記ガイドブロックを介さずに前記ツイストロック軸から前記貫通孔の内周を介して前記フレームに伝達されるように構成し、
    前記規制手段は、前記フレームの下面であって、前記貫通孔の周囲に設けられた溝部また凸部であり、
    前記ガイドブロックは、前記溝部又は凸部に対応した形状を備え、前記溝部又は凸部に挿入されることで前記ツイストロック軸の軸回りの回動を規制する挿入部を上端に備えることを特徴とするヘッドブロック
  3. 前記規制手段又は前記挿入部は、一方向に延在し、かつ延在方向における両端が開放された溝形状を有する請求項2に記載のヘッドブロック。
  4. 前記規制手段は、一方向に延在し、かつ互いに平行で前記挿入部と接触可能な側壁を備える溝部又は凸部であり、
    前記挿入部は、前記溝部又は凸部に対応した形状で、前記側壁と当接可能な凸部又は溝部であり、
    前記凸部が前記溝部に挿入された状態で、前記延在方向における前記凸部の長さが前記溝部の長さよりも短い請求項2に記載のヘッドブロック。
  5. 前記規制手段は、前記フレームの下面であって、前記貫通孔の周囲に設けられ、所定の方向に延在する溝部であり、
    前記ガイドブロックは、
    前記溝部に対応した前記所定の方向に延在する板状であり、かつ前記ツイストロック軸が板厚方向に挿通する挿通孔を備え、前記溝部に挿入される板状の挿入部と、
    前記所定の方向に前記挿通孔を挟んで対向するように前記挿入部の下面から突設され、前記長孔の内周に対応した外形を有し、前記長孔に挿入される1対のガイド部を備え、
    前記1対のガイド部が、前記長孔の平面形状に対応した平面形状を構成するように前記挿入部に配置された請求項1~4のいずれかに記載のヘッドブロック。
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