JP7303502B2 - パラジウムナノ粒子触媒を利用したアリルシラン化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
非特許文献2には、触媒であるテトラキス(アセトニトリル)パラジウム(II)ビス(テトラフルオロボレート)の存在下で、アリルアルコール化合物とジシラン化合物とを反応させる方法が開示されている。該方法では、基質に対して5mol%もの触媒を要し、触媒量を低減すると収率が低下するという問題がある。そのため、製造コストや環境調和性の観点から、さらなる改善が望まれている。
非特許文献3には、ハロゲン化アリル化合物とトリメチルシリル銅とを反応させる方法が開示されている。該方法では、基質であるトリメチルシリル銅を得るために、ヘキサメチルジシランにメチルリチウムを作用させてトリメチルシリルリチウムとし、さらにヨウ化銅(I)と反応させる必要がある。このように、基質の合成に、水や空気に対して不安定なメチルリチウムを使用しなければならず、また、工程数が多いため、該方法は工業上の製造方法としては不向きである。
非特許文献4には、アリルマグネシウムブロミドとトリフェニルシランとを反応させる方法が開示されている。しかしながら、反応性が高く、水や空気に対して不安定な有機金属を用いるため、反応のコントロールが難しく、また、多量の有機金属試薬を要するため、作業性、製造コスト及び環境面の問題が残されている。
また、特許文献1には、表面に溶媒が配位したパラジウム元素含有ナノ粒子の存在下、ハロゲン化アリル化合物とジシラン化合物とを反応させる方法が開示されている。該方法では、基質として用いられるハロゲン化アリル化合物が高価であるため、製造コストの点で改善の余地がある。
(1)
パラジウムナノ粒子の表面に配位性有機溶媒が配位してなるパラジウムナノ粒子触媒及び共触媒の存在下、式(A)で表されるアリルアルコール化合物と、式(B)で表されるジシラン化合物とを反応させるシリル化工程を含む、式(C)で表されるアリルシラン化合物の製造方法。
(2)
前記共触媒が、トリフルオロ酢酸である、(1)に記載のアリルシラン化合物の製造方法。
(3)
配位性有機溶媒が、エチレングリコール、ジメチルアセトアミド(DMA)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルピロリドン(NMP)及びジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群より選択される1以上の有機化合物である、(1)又は(2)に記載のアリルシラン化合物の製造方法。
(4)
前記反応が、反応溶媒中で行われる、(1)~(3)の何れかに記載のアリルシラン化合物の製造方法。
(5)
前記反応溶媒が、1,4-ジオキサン、ジグリム、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、酢酸、トルエン、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)及びベンゾニトリルからなる群より選択される1以上の反応溶媒である、(4)に記載のアリルシラン化合物の製造方法。
本実施態様に係る製造方法によれば、式(C)で表されるアリルシラン化合物(「アリルシラン化合物(C)」ということがある)が提供される。
R1~R3は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は炭素数3~20の芳香族複素環基を表す。
ルアミノ基等ジアルキルアミノ基:ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基、インドリル基、カルバゾリル基等の芳香族複素環基;等が挙げられる。
なお、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は炭素数3~20の芳香族複素環基が置換基を有する場合、前記炭素数は、置換基の炭素数と脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基又芳香族複素環基の炭素数との合計の炭素数を意味する。
R1~R3が、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基である場合の炭素数は、好ましくは15以下、より好ましくは12以下、さらに好ましくは10以下、特に好ましくは6以下である。
R1~R3が、炭素数6~20の芳香族炭化水素基である場合の炭素数は、好ましくは18以下、より好ましくは16以下、さらに好ましくは10以下である。
R1~R3が、炭素数3~20の芳香族複素環基である場合の炭素数は、好ましくは15以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは5以下である。
より詳細には、R1としては、水素原子、メチル基、4-メチル-3-ペンテン-1-イル基又はフェニル基が好ましく、4-メチル-3-ペンテン-1-イル基又はフェニル基がより好ましい。
R2としては、水素原子、メチル基又はフェニル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。
R3としては、水素原子が好ましい。
R4、R5は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は炭素数3~20の芳香族複素環基を表す。
R4が、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基である場合の炭素数は、好ましくは15以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは以下、特に好ましくは5以下である。
R4が、炭素数6~20の芳香族炭化水素基である場合の炭素数は、好ましくは18以下、より好ましくは16以下、さらに好ましくは10以下である。
より詳細には、R4としては、水素原子、メチル基又はフェニル基が好ましく、水素原子又はフェニル基がより好ましい。
R6~R8は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基又は炭素数6~20の芳香族炭化水素基を表す。
基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、iso-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、iso-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1-アダマンチル基、2-アダマンチル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、2-ブテニル基等のアルケニル基;等が挙げられる。
R6~R8が、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基である場合の炭素数は、好ましくは15以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは5以下、特に好ましくは3以下である。
R6~R8が、炭素数6~20の芳香族炭化水素基である場合の炭素数は、好ましくは18以下、より好ましくは16以下、さらに好ましくは10以下である。
R6~R8が、炭素数3~20の芳香族複素環基である場合の炭素数は、好ましくは15以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは5以下である。
より詳細には、R6~R8としては、水素原子、メチル基、エチル基、tert-ブチル基、フェニル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
また、R6~R8は、互いに同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
本実施態様に係るアリルシラン化合物(C)の製造方法は、下記スキームに示すように、パラジウムナノ粒子の表面に配位性有機溶媒が配位してなるパラジウムナノ粒子触媒(「PdNPs」ということがある)及び共触媒の存在下、式(A)で表されるアリルアルコール化合物(「アリルアルコール化合物(A)」ということがある)と式(B)で表されるジシラン化合物(「ジシラン化合物(B)」ということがある)とを反応させるシリル化工程を含む。
(アリルアルコール化合物)
基質として用いられるアリルアルコール化合物(A)の具体的種類は、特に限定されず、製造目的であるアリルシラン化合物(C)に応じて適宜選択することができる。また、アリルアルコール化合物(A)は、公知であるか、公知の製造方法に準じた方法により容易に製造し得るものである。
基質として用いられるジシラン化合物(B)の具体的種類は、特に限定されず、製造目的であるアリルシラン化合物(C)に応じて適宜選択することができる。また、ジシラン化合物(B)は、公知であるか、公知の製造方法に準じた方法により容易に製造し得るものである。
本実施態様におけるパラジウムナノ粒子触媒は、パラジウムナノ粒子の表面に配位性有機溶媒が配位してなる触媒である。パラジウムナノ粒子触媒は、シリル化工程に使用した後、回収して触媒として再利用することができる利点がある。また、パラジウムナノ粒子の表面に配位している配位性有機溶媒が、パラジウムナノ粒子を劣化から保護し、触媒活性が維持されると考えられる。
パラジウムナノ粒子に配位する配位性有機溶媒は、目的の反応に合わせて適宜選択することができる。また、配位性有機溶媒がパラジウムナノ粒子に配位しているか否かについては、分散剤等による表面処理を施すことなく、パラジウムナノ粒子触媒が配位性有機溶媒中に安定的に分散するか否かで判断することができる。即ち、例えば配位性有機溶媒としてN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)が配位したパラジウムナノ粒子触媒は、DMFと親和性のある配位性有機溶媒に安定的に分散させることができる。
)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等が挙げられる。この中でも、触媒活性の観点から、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)が特に好ましい。
シリル化工程は、パラジウムナノ粒子触媒に加え、共触媒の存在下で行われる。共触媒は、アリルアルコール化合物の触媒的シリル化反応を促進する限り、特に限定されない。なお、アリルアルコール化合物の触媒的シリル化反応を促進するとは、具体的には、パラジウムナノ粒子触媒のパラジウムに配位して触媒活性を向上させたり、アリルアルコール化合物のヒドロキシル基に作用して該ヒドロキシル基の脱離能を高め、アリルアルコール化合物の反応性を高めたりすることである。
シリル化工程は、パラジウムナノ粒子触媒及び共触媒の存在下、アリルアルコール化合物(A)とジシラン化合物(B)とを反応させることにより行われる。
シリル化工程に用いるパラジウムナノ粒子触媒の量は、特に限定されないが、アリルアルコール化合物(A)に対してパラジウム元素の物質量換算で通常0.01mol%以上、好ましくは0.05mol%以上、より好ましくは0.1mol%以上、また、通常5.0mol%以下、より好ましくは3.0mol%以下、さらに好ましくは1.0mol%以下である。
シリル化工程に用いる共触媒の量は、パラジウムナノ粒子触媒の量、反応濃度等にもよるが、アリルアルコール化合物(A)に対して通常1mol%以上150mol%以下である。アリルシラン化合物(C)の収率の観点から、共触媒の量の下限は、アリルアルコール化合物(A)に対して、好ましくは5mol%以上、より好ましくは10mol%以上であり、さらに好ましくは15mol%以上、特に好ましくは20mol%以上である。また、精製の容易性の観点からは、共触媒の量の上限は、アリルアルコール化合物(A)に対して、好ましくは120mol%以下、より好ましくは100mol%以下、さらに好ましくは50mol%以下である。
具体的には、例えばアリルアルコール化合物(A)0.5mmolをパラジウムナノ粒子触媒1μmolの存在下、1,4-ジオキサン0.4mL中で反応させる場合、共触媒の量はアリルアルコール化合物(A)に対して20mol%程度が好ましい。
シリル化工程において、アリルアルコール化合物(A)に対するジシラン化合物(B)の量は、特に制限されないが、アリルアルコール化合物(A)1.0当量に対して、通常1.0当量以上6.0当量以下である。副反応の抑制及び精製の容易性の観点からは、ア
リルアルコール化合物(A)1.0当量に対するジシラン化合物(B)の量は、好ましくは4.0当量以下、より好ましくは3.0当量以下、さらに好ましくは2.0当量以下である。
シリル化工程は、無溶媒で行ってもよく、反応溶媒中で行ってもよい。副反応を抑制する点からは、無溶媒で行うことが好ましく、アリルシラン化合物(C)の収率の観点からは、反応溶媒中で行うことが好ましい。
反応温度は、特に制限されないが、通常70℃以上150℃以下である。反応温度の下限は、アリルシラン化合物(C)の収率の観点から、好ましくは100℃以上、より好ましくは110℃以上、さらに好ましくは120℃以上である。また、反応温度の上限は、副反応抑制の観点から、好ましくは145℃以下、より好ましくは140℃以下である。特に、反応温度を130℃付近とすることで、アリルシラン化合物(C)の収率が向上するとともに、副反応が抑制される点で好ましい。
反応時間は、特に制限されないが、通常1時間以上24時間以下である。アリルシラン化合物(C)の収率向上及び副反応抑制の観点から、反応時間の下限は、好ましくは4時間以上、より好ましくは10時間以上、さらに好ましくは15時間以上である。また、精製が容易となる点で、反応時間の上限は、好ましくは22時間以下、より好ましくは20時間以下である。
シリル化工程は、常圧下で行ってもよく、加圧下で行ってもよい。また、シリル化工程は、厳密な禁水条件は必要としないが、通常窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下で行う。
本実施態様に係るアリルシラン化合物(C)の製造方法においては、上記シリル化工程の他、任意の工程を含んでいてもよい。任意の工程としては、アリルシラン化合物(C)の純度を高めるための精製工程が挙げられる。精製工程においては、ろ過、吸着、カラムクロマトグラフィー、蒸留等の有機合成分野で通常行われる精製方法を採用することがで
きる。
なお、実施例におけるガスクロマトグラフィー(GC-MS)の測定方法は、以下の通りである。
(GC-MS測定条件)
ガスクロマトグラフ:GC2010 GC-MS QP2010(製造元:株式会社 島津製作所)
カラム:BP5(製造元:SGE Analytical Science、内径:0.22mm、膜厚:0.25μm、長さ:25m)
キャリアガス:He(カラム流量0.98mL/min)
カラム温度条件:40℃で4分保持後、15℃/分で280℃まで昇温
イオン源温度:200℃
インターフェース温度:280℃
注入温度:280℃
注入量:1.0μL
注入モード:スプリット
イオン化法:EI法
内部標準物質:ウンデカン
検出器:コンバージョン・ダイノード付き二次電子倍増管
(合成例1)
ジムロート冷却器を連結した100mLの三口フラスコに、空気雰囲気下で15mLの脱水N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)を入れ、140℃に加熱したオイルバスに浸漬して、空気雰囲気下、撹拌子を1500rpmで回転させながら還流条件で10分程度予備加熱を行った。
その後、空気雰囲気下で0.1モル濃度(0.1M)の塩化パラジウム(II)(PdCl2)水溶液150μLを、マイクロシリンジを使って加え、撹拌しながら140℃で10時間加熱還流を行った。10時間経過後、室温まで冷却して、分散液を得た。
得られた分散液に、ヘキサメチルジシラン1.5mmol及びトリフルオロ酢酸0.5mmol(シンナミルアルコールに対して100mol%)を順次加え、反応液を得た。続いて、得られた反応液を130℃のオイルバスで加熱しながら攪拌した。加熱開始から15時間経過した時点で、反応液からサンプルを採取し、GC-MSにより反応の進行を確認した。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表1に示す。その後、反応液を冷却し、冷却された反応液にジエチルエーテル10mLを加え、反応混合物を得た。
得られた反応混合物を濾過し、エバポレーターで濃縮した。濃縮により得られた残渣を中圧シリカゲルクロマトグラフィー(装置:バイオタージ社製SP1-A1A0、カラム:バイオタージ社製 SNAP Ultra 10g、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0)で精製し、アリルシラン化合物を無色液体として得た。
パラジウムナノ粒子触媒及びその量を表1の通りに変更した以外は、実験例1-1と同様の方法で反応を行った。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表1に示す。
また、パラジウムナノ粒子触媒以外のパラジウム触媒の存在下では、アリルアルコール化合物1及びジシラン化合物2は何れも十分な転化率を示したものの、アリルシラン化合物3の収率はわずかであった。
一方、パラジウムナノ粒子触媒の存在下では、アリルアルコール化合物1とジシラン化合物2の反応が進行し、アリルシラン化合物3が得られた。また、パラジウムナノ粒子触
媒の存在下では、副生成物4も生成していたものの、副生成物4の収率に対するアリルシラン化合物3の収率の比(「反応選択性」ということがある)は、2以上であった。すなわち、本実施態様に係る製造方法によれば、副反応が抑制され、所望のシリル化が選択的に進行することが示された。
得られた分散液に、ヘキサメチルジシラン3mmol及びトリフルオロ酢酸0.5mmol(シンナミルアルコールに対して100mol%)を順次加え、反応液を得た。続いて、得られた反応液を130℃のオイルバスで加熱しながら攪拌した。加熱開始から15時間経過した時点で、反応液からサンプルを採取し、GC-MSにより反応の進行を確認した。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表2に示す。その後、反応液を冷却し、冷却された反応液にジエチルエーテル10mLを加え、反応混合物を得た。
得られた反応混合物を実験例1-1と同様の方法で精製し、アリルシラン化合物を無色液体として得た。
パラジウムナノ粒子触媒の量を表2の通りに変更した以外は、実験例2-1と同様の方法で反応を行った。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表2に示す。
即ち、本実施態様に係る製造方法によれば、パラジウムナノ粒子触媒の量が、基質であるアリルアルコール化合物1に対して0.2mol%であっても、高い触媒活性及び高い反応選択性を示すことがわかった。
得られた分散液に、ヘキサメチルジシラン0.5mmol及びトリフルオロ酢酸0.5mmol(シンナミルアルコールに対して100mol%)を順次加え、反応液を得た。続いて、得られた反応液を130℃のオイルバスで加熱しながら攪拌した。加熱開始から15時間経過した時点で、反応液からサンプルを採取し、GC-MSにより反応の進行を確認した。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表3に示す。その後、反応液を冷却し、冷却された反応液にジエチルエーテル10mLを加え、反応混合物を得た。
得られた反応混合物を実験例1-1と同様の方法で精製し、アリルシラン化合物を無色液体として得た。
ヘキサメチルジシランの量を表3の通りに変更した以外は、実験例3-1と同様の方法で反応を行った。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表3に示す。
得られた分散液に、ヘキサメチルジシラン3mmol及びトリフルオロ酢酸0.15mmol(シンナミルアルコールに対して30mol%)を順次加え、反応液を得た。続いて、得られた反応液を130℃のオイルバスで加熱しながら攪拌した。加熱開始から15時間経過した時点で、反応液からサンプルを採取し、GC-MSにより反応の進行を確認した。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表4に示す。その後、反応液を冷却し、冷却された反応液にジエチルエーテル10mLを加え、反応混合物を得た。
得られた反応混合物を実験例1-1と同様の方法で精製し、アリルシラン化合物を無色液体として得た。
共触媒を表4の通りに変更した以外は、実験例4-1と同様の方法で反応を行った。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表4に示す。
得られた分散液に、ヘキサメチルジシラン3mmol及びトリフルオロ酢酸0.5mmol(シンナミルアルコールに対して100mol%)を順次加え、反応液を得た。続いて、得られた反応液を130℃のオイルバスで加熱しながら攪拌した。加熱開始から15時間経過した時点で、反応液からサンプルを採取し、GC-MSにより反応の進行を確認した。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表5に示す。その後、反応液を冷却し、冷却された反応液にジエチルエーテル10mLを加え、反応混合物を得た。
得られた反応混合物を実験例1-1と同様の方法で精製し、アリルシラン化合物を無色液体として得た。
反応溶媒を表5の通りに変更した以外は、実験例5-1と同様の方法で反応を行った。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表5に示す。
また、反応溶媒としてジグリム、N,N-ジメチルホルムアミド、酢酸、トルエン又はベンゾニトリル、特に酢酸、トルエン又はベンゾニトリルを使用するか、反応溶媒を使用しない場合、アリルシラン化合物3の収率は高くないものの、副反応の進行が効果的に抑制され、高い反応選択性を示すことがわかった。
得られた分散液に、ヘキサメチルジシラン1.5mmol及びトリフルオロ酢酸0.5mmol(シンナミルアルコールに対して100mol%)を順次加え、反応液を得た。続いて、得られた反応液を100℃のオイルバスで加熱しながら攪拌した。加熱開始から15時間経過した時点で、反応液からサンプルを採取し、GC-MSにより反応の進行を確認した。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表6に示す。その後、反応液を冷却し、冷却された反応液にジエチルエーテル10mLを加え、反応混合物を得た。
得られた反応混合物を実験例1-1と同様の方法で精製し、アリルシラン化合物を無色液体として得た。
反応温度を表6の通りに変更した以外は、実験例6-1と同様の方法で反応を行った。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表6に示す。
得られた分散液に、ヘキサメチルジシラン1.5mmol及びトリフルオロ酢酸0.5mmol(シンナミルアルコールに対して100mol%)を順次加え、反応液を得た。続いて、得られた反応液を130℃のオイルバスで加熱しながら攪拌した。加熱開始から4時間経過した時点で、反応液からサンプルを採取し、GC-MSにより反応の進行を確認した。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表7に示す。その後、反応液を冷却し、冷却された反応液にジエチルエーテル10mLを加え、反応混合物を得た。
得られた反応混合物を実験例1-1と同様の方法で精製し、アリルシラン化合物を無色液体として得た。
反応時間を表7の通りに変更した以外は、実験例7-1と同様の方法で反応を行った。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表7に示す。
Claims (4)
- パラジウムナノ粒子の表面に配位性有機溶媒が配位してなるパラジウムナノ粒子触媒及び共触媒の存在下、式(A)で表されるアリルアルコール化合物と、式(B)で表されるジシラン化合物とを反応させるシリル化工程を含み、
前記共触媒が、トリフルオロ酢酸である、式(C)で表されるアリルシラン化合物の製造方法。
(式(A)~(C)中、R1~R3は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は炭素数3~20の芳香族複素環基を表し;R4、R5は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は炭素数3~20の芳香族複素環基を表し;R6~R8は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基又は炭素数6~20の芳香族炭化水素基を表す。) - 配位性有機溶媒が、エチレングリコール、ジメチルアセトアミド(DMA)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルピロリドン(NMP)及びジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群より選択される1以上の有機化合物である、請求項1に記載のアリルシラン化合物の製造方法。
- 前記反応が、反応溶媒中で行われる、請求項1又は2に記載のアリルシラン化合物の製造方法。
- 前記反応溶媒が、1,4-ジオキサン、ジグリム、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、酢酸、トルエン、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)及びベンゾニトリルからなる群より選択される1以上の反応溶媒である、請求項3に記載のアリルシラン化合物の製造方法。
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Patent Citations (4)
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