JP7349802B2 - Co2ウルトラファインバブル含有化粧料 - Google Patents
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近年、美容分野では、炭酸ガスの血流促進効果、温熱効果及び洗浄効果が注目されており、炭酸ガスを配合した化粧料(美容液、洗顔料、パック、マスク材等)が実際に市販されている。
一方、常圧下の水などの溶媒中での直径が1000nm以下の微細気泡は、「ウルトラファインバブル」とも称される。かかるウルトラファインバブルは、直径が1mm以上である通常の気泡と比較して、(1)気泡界面表面積が著しく大きいこと、(2)気泡泡内圧力が大きいこと、(3)気体溶解効率が高いこと、(4)気泡上昇速度が遅いこと、などの優れた特質を有することから、例えば半導体の洗浄処理、水浄化処理や殺菌処理、牡蠣や貝の養殖等で有用であると考えられている。このようなウルトラファインバブルの生成方法としては、これまでに種々の方法が提案されていると共に実施もされている(特許文献5、6、7)。しかし、これらの生成方法は、ウルトラファインバブル発生装置が必須であるため、ウルトラファインバブルの使用環境が制限され、消費者が手軽に取り扱えない等の問題を有していた。
ところで、CO2含有率の高い氷の一種として、CO2ハイドレート(二酸化炭素ハイドレート)という物質が知られている。CO2ハイドレートとは、水分子の結晶体の空寸に二酸化炭素分子を閉じ込めた包接化合物をいう。結晶体を形成する水分子は「ホスト分子」、水分子の結晶体の空寸に閉じ込められている分子は「ゲスト分子」または「ゲスト物質」と呼ばれる。CO2ハイドレートは、融解するとCO2(二酸化炭素)と水に分解するため、融解時にCO2を発生させる。CO2ハイドレートは、CO2と水を、低温、かつ、高圧のCO2分圧という条件にすることにより製造することができ、例えば、ある温度であること、及び、その温度におけるCO2ハイドレートの平衡圧力よりもCO2分圧が高いことを含む条件(以下、「CO2ハイドレート生成条件」とも表示する。)において製造することができる。CO2ハイドレートのCO2含有率は、CO2ハイドレートの製法にもよるが、約3~28重量%程度とすることができ、炭酸水のCO2含有率(約0.5重量%程度)と比較して顕著に高い。
(1)2千万個/mL以上のウルトラファインバブルを含有する化粧料;
(2)以下の測定法D1での測定値で2千万個/mL以上のウルトラファインバブルを含有する上記(1)に記載の化粧料;
(測定法D1)
化粧料中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)を、レーザー回折・散乱法又はナノトラッキング法で測定する;
(3)25℃における粘度が3~6500mPa・sである上記(1)又は(2)に記載の化粧料;
(4)化粧料が、肌用化粧料、頭髪用化粧料、洗浄料、シェービングフォーム、口中化粧料及び手指消毒液からなる群から選択される上記(1)~(3)のいずれかに記載の化粧料;
(5)ウルトラファインバブルの濃度(個/mL)をレーザー回折・散乱法で測定することが、ウルトラファインバブルの濃度(個/mL)を島津製作所社製 SALD-7500 ウルトラファインバブル計測システムで測定することであり、ウルトラファインバブルの濃度(個/mL)をナノトラッキング法で測定することが、ウルトラファインバブルの濃度(個/mL)をMalvern社製 ナノサイト NS300で測定することである上記(1)~(4)のいずれかに記載の化粧料;又は、
(6)容器に収容されている上記(1)~(5)のいずれかに記載の化粧料;
(7)容器のゲージ圧が、0MPaより高く1MPa以下である上記(6)に記載の化粧料;
に関する。
本発明の化粧料は、2千万個/mL以上のウルトラファインバブルを含有する化粧料である限り特に制限されない。
(測定法D1)
化粧料中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)を、レーザー回折・散乱法(好ましくは定量レーザー回折・散乱法)又はナノトラッキング法で測定する。
本発明におけるウルトラファインバブル(UFB)とは、常圧下の化粧料中において、直径が1000nm以下の微細気泡を意味する。本発明のウルトラファインバブルとしては、CO2含有率が3重量%以上の氷(以下、「CO2高含有氷」とも表示する。)(好ましくはCO2ハイドレート、より好ましくは圧密化CO2ハイドレート)を化粧料に含有させることにより生じるCO2ウルトラファインバブルが好ましく挙げられる。
本発明の化粧料におけるUFB濃度(個/mL)としては、2千万個/mL以上である限り特に制限されないが、好ましくは4千万個/mL以上、より好ましくは8千万個/mL以上、さらに好ましくは1億個/mL以上、より好ましくは3億個/mL以上、さらに好ましくは5億個/mL以上であることが挙げられる。本発明の化粧料におけるUFB濃度の上限としては特に制限されないが、50億個/mL以下、40億個/mL以下、30億個/mL以下が挙げられる。本発明の化粧料におけるUFB濃度としてより具体的には、2千万~50億個/mL、4千万~50億個/mL、8千万~50億個/mL、1億~50億個/mL、3億~50億個/mL、5億~50億個/mL、2千万~40億個/mL、4千万~40億個/mL、8千万~40億個/mL、1億~40億個/mL、3億~40億個/mL、5億~40億個/mL、2千万~30億個/mL、4千万~30億個/mL、8千万~30億個/mL、1億~30億個/mL、3億~30億個/mL、5億~30億個/mL等が挙げられる。
本発明の化粧料としては、25℃条件下で液体である化粧料である限り特に制限されないが、特定の粘度の化粧料であることが好ましい。かかる「特定の粘度の化粧料」としては、25℃条件下における粘度が3~6500mPa・sである化粧料が挙げられ、中でも、25℃条件下における粘度が以下のいずれかである化粧料が好ましく挙げられる。
4~6500mPa・s、6~6500mPa・s、8~6500mPa・s、3~5000mPa・s、4~5000mPa・s、6~5000mPa・s、8~5000mPa・s、3~4000mPa・s、4~4000mPa・s、6~4000mPa・s、8~4000mPa・s、3~3000mPa・s、4~3000mPa・s、6~3000mPa・s、8~3000mPa・s、3~2000mPa・s、4~2000mPa・s、6~2000mPa・s、8~2000mPa・s、3~1000mPa・s、4~1000mPa・s、6~1000mPa・s、8~1000mPa・s、3~500mPa・s、4~500mPa・s、6~500mPa・s、8~500mPa・s、3~250mPa・s、4~250mPa・s、6~250mPa・s、8~250mPa・s、3~100mPa・s、4~100mPa・s、6~100mPa・s、8~100mPa・s;
本発明における化粧料の種類は、25℃条件下で液体である限り特に制限されず、肌用化粧料、頭髪用化粧料、洗浄料、シェービングフォーム、手指消毒液、口中化粧料等が挙げられる。上記肌用化粧料としては、化粧品、化粧水、乳液、美容液、クリーム、フェイスパック、ファンデーション、脱毛剤等が挙げられ、上記頭髪用化粧料としては、ヘアリンス、コンディショナー、トリートメント、ヘアカラー、ヘアカラートリートメント、育毛剤、整髪料、ヘアローション等が挙げられ、上記洗浄料としては、洗顔料、クレンジング料、毛髪洗浄剤、身体洗浄剤等が挙げられ、上記口中化粧料としては、歯磨き剤、うがい薬、洗口剤等が挙げられる。
本発明における化粧料の成分としては、25℃条件下で液体であるである限り特に制限されず、通常化粧料に用いられる成分が挙げられる。かかる成分としては、油剤、粉体(顔料、色素、樹脂)、界面活性剤、粘剤、樹脂、防腐剤、香料、紫外線吸収剤(有機系、無機系を含む。UV-A、Bのいずれに対応していても構わない)、溶媒(エタノール、多価アルコール等)、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分、アミノ酸類、保湿剤、美白剤、血行促進剤、抗炎症剤、殺菌剤、冷感剤、制汗剤、塩類、酸化防止剤、皮膚賦活剤、色素、ビタミン類、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤等の成分が挙げられる。なお、これらの各剤は、各剤としての用途に限られず、目的に応じて他の用途として転用、例えば、ビタミン類を抗酸化防止剤として使用したり、他の用途との兼用、例えば、保湿剤と防腐剤としての効果を奏するものとして使用したりすることもできる。
本発明の化粧料は、容器に収容されていなくてもよいが、容器に収容されていることが好ましい。容器の形状や材質は特に制限されないが、容器の形状としては、略直方体状、略立方体状、略円柱形状、袋状などが挙げられ、容器の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ガラス;アルミニウム等の金属;などが好ましく挙げられる。また、容器としては、耐圧容器でなくてもよいが、容器に内圧がかかっている状態にする場合は、耐圧容器であることが好ましい。かかる耐圧容器としては、エアゾール容器などが挙げられる。
本発明の化粧料が容器に収容されている場合、その容器の内圧は0MPa(すなわち、容器内の圧力が容器外の大気圧と同じ)であってもよいが、0MPaより高くてもよく、例えば0.2MPa以上や0.4MPa以上であってもよい。容器の内圧としては、例えば、35℃におけるゲージ圧力(容器内の圧力と容器外の大気圧との差)が0MPaより高く1MPa以下、0MPaより高く0.8MPa以下、0.2~1MPa、0.2~0.8MPa、0.4~1MPa、0.4~0.8MPaなどが挙げられる。なお、容器内が加圧された状態(ゲージ圧力が正の状態)であると、CO2高含有氷を化粧料に添加した際のウルトラファインバブル生成効率が向上する(すなわち、ウルトラファインバブルがより高濃度で発生する)点で好ましい。
本発明の化粧料の使用方法は特に制限されず、その化粧料の種類に応じた通常の使用方法を採用することができる。本発明の化粧料の使用方法として、かかる化粧料を皮膚に接触させることを含む方法が好ましく挙げられる。
本発明の化粧料の製造方法としては、CO2高含有氷(好ましくはCO2ハイドレート、より好ましくは圧密化CO2ハイドレート)を化粧料に含有させる工程を含むこと以外は、化粧料を製造する通常の方法が挙げられる。本明細書において「CO2高含有氷を化粧料に含有させること」には、CO2高含有氷を化粧料に投入(すなわち、添加)することの他、CO2高含有氷と化粧料が接触するような状態にする限り、化粧料をCO2高含有氷に投入すること等も便宜上含まれるが、ウルトラファインバブルをより高濃度で含有する化粧料を得る観点から、CO2高含有氷を化粧料に投入に投入することが好ましく含まれる。また、容器に収容されている本発明の化粧料を製造する方法としては、例えば、本発明の化粧料を容器内に入れ、その容器内にCO2高含有氷を添加する方法が好ましく挙げられ、また、正のゲージ圧力を有する、容器入りの本発明の化粧料を製造する方法としては、例えば、本発明の化粧料を容器(好ましくは耐圧容器)内に入れ、その容器内にCO2高含有氷を添加した後、その容器を密栓する方法がこのましく挙げられる。
本発明におけるCO2高含有氷としては、CO2含有率が3重量%以上の氷である限り特に制限されない。かかるCO2高含有氷は、CO2ハイドレートではないCO2高含有氷であってもよいが、ウルトラファインバブルをより高濃度で含有する化粧料を得る観点から、CO2ハイドレートであることが好ましく、圧密化CO2ハイドレートであることがより好ましい。また、本発明におけるCO2高含有氷として、CO2ハイドレートではないCO2高含有氷、CO2ハイドレート、及び、圧密化CO2ハイドレートからなる群から選択される2種又は3種を併用してもよい。
(測定法D2)
20~30℃の水に、-80~0℃であり、かつ、CO2含有率が3重量%以上である氷を333mg/mL添加し、25℃条件下で1時間静置した後、水中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)を、レーザー回折・散乱法又はナノトラッキング法で測定する。
(CO2含有率)=(融解前のサンプル重量-融解後のサンプル重量)/融解前のサンプル重量
本発明におけるCO2高含有氷の製造方法としては、CO2含有率が3重量%以上の氷を製造できる限り特に制限されない。CO2ハイドレートではないCO2高含有氷の製造方法としては、CO2ハイドレート生成条件を充たさない条件下で原料水中にCO2を吹き込みながら原料水を冷凍する方法が挙げられる。また、CO2ハイドレートの製造方法としては、CO2ハイドレート生成条件を充たす条件下で原料水中にCO2を吹き込みながら原料水を攪拌する気液攪拌方式や、CO2ハイドレート生成条件を充たす条件下でCO2中に原料水をスプレーする水スプレー方式等の常法を用いることができる。これらの方式で生成されるCO2ハイドレートは、通常、CO2ハイドレートの微粒子が、未反応の水と混合しているスラリー状であるため、CO2ハイドレートの濃度を高めるために、脱水処理を行うことが好ましい。脱水処理によって含水率が比較的低くなったCO2ハイドレート(すなわち、CO2含有率が比較的高いCO2ハイドレート)は、ペレット成型機で一定の形状(例えば球状や直方体状)に圧縮成型することが好ましい。圧縮成型したCO2ハイドレートは、そのまま本発明に用いてもよいし、必要に応じてさらに破砕等したものを用いてもよい。なお、CO2ハイドレートの製造方法としては、前述のように、原料水を用いる方法が比較的広く用いられているが、水(原料水)の代わりに微細な氷(原料氷)をCO2と、低温、かつ、低圧のCO2分圧という条件下で反応させてCO2ハイドレートを製造する方法を用いることもできる。
CO2ハイドレート率(%)={(融解前のサンプル重量-融解後のサンプル重量)+(融解前のサンプル重量-融解後のサンプル重量)÷44×5.75×18}×100÷融解前のサンプル重量 式(2)
式(2)を以下に説明する。(融解前のサンプル重量-融解後のサンプル重量)は、包蔵されるCO2ガス重量となる。CO2ガスをハイドレートとして包接するために必要な水量は、理論水和数5.75、CO2の分子量44、水の分子量18を用いて算出し、それ以外の水は、ハイドレートを構成しない付着水とみなしている。
CO2ハイドレート生成条件を充たす条件下で原料水中にCO2を吹き込みながら原料水を攪拌する気液攪拌方式や、CO2ハイドレート生成条件を充たす条件下でCO2中に原料水をスプレーする水スプレー方式等の常法を用いることができる。これらの方式で生成されるCO2ハイドレートは、通常、CO2ハイドレートの微粒子が、未反応の水と混合しているスラリー状である。かかるスラリーについて脱水処理及び圧縮処理を行うことにより、圧密化CO2ハイドレートを製造することができる。CO2ハイドレート粒子と水を含むスラリーの脱水処理及び圧縮処理は、例えば、スラリーの脱水処理を行った後、CO2ハイドレート粒子の圧縮処理を行うなど、脱水処理と圧縮処理を別々に順次行ってもよいし、あるいは、スラリー中の水が排出され得る状況下でスラリーを圧縮処理するなどして、脱水処理と圧縮処理を同時に行ってもよいが、ウルトラファインバブルをより高濃度で得る観点から、脱水処理と圧縮処理を同時に行うことが好ましく、中でも、CO2ハイドレート生成条件下で脱水処理と圧縮処理を同時に行うことがより好ましい。CO2ハイドレート粒子の圧縮処理や、スラリーの圧縮処理は、市販の圧密成形機等を用いて行うことができる。圧縮処理の際の圧力としては、例えば1~100Mpa、1~50Mpa、1~30Mpa、1~15Mpa、1~10Mpa、1~9MPa、1.5~8Mpa、1.5~6Mpaなどを挙げることができる。なお、前述のスラリーについて、十分な脱水処理を行うと、CO2ハイドレート率は通常約40%となり、十分な脱水処理後に2.5MpaでCO2ハイドレート粒子の圧縮処理を行うとCO2ハイドレート率は通常約60%となり、脱水処理後に9MpaでCO2ハイドレート粒子の圧縮処理を行うとCO2ハイドレート率は通常約90%となるとされている。
本発明の化粧料におけるウルトラファインバブルは、水におけるウルトラファインバブルよりも安定性が向上していることが好ましい。本発明において、「ウルトラファインバブルの安定性」が高いことには、ウルトラファインバブルを含む化粧料を凍結及び融解させたときに、凍結前の化粧料のウルトラファインバブル濃度に対する、融解後の化粧料のウルトラファインバブル濃度の割合(%)が、ウルトラファインバブルを含む水を凍結及び融解させたときに、凍結前の水のウルトラファインバブル濃度に対する、融解後の水のウルトラファインバブル濃度の割合(%)よりも高いことが好適に含まれる。かかる割合を算出する方法としては、後述の実施例の試験8に記載の方法が好ましく挙げられる。
炭酸ガス(CO2)が溶解した炭酸泉は皮膚に接触すると皮膚の血管を拡張し、皮膚の血行を促進する効果を有することが知られている。また、炭酸泡を含む化粧料は、皮膚ターンオーバーの正常化効果、皮膚のキメを整える効果、皮膚の角質を柔らかくする効果、皮膚の血色を改善する効果、美白効果、シミの低減効果、くすみの低減効果、皮膚の水分保持力の向上効果、小じわ改善効果、化粧のり向上効果、皮膚の弾力向上効果などを有すると言われている。また、ウルトラファインバブル等の微細な気泡は、より大きい気泡よりも毛穴の奥まで浸透することができることも知られている。これらのことから、微細なCO2ウルトラファインバブルを高濃度(2千万個/mL以上)で含有する本発明の化粧料は、炭酸泡を含む既存の化粧料について知られる前述の効果が向上していることが期待される。
後の試験において、化粧水にCO2ハイドレートを含有させた後、かかる化粧水中のウルトラファインバブル濃度の測定を行う。そこで、かかる測定に適した化粧水の選定を行った。CO2ハイドレート由来のウルトラファインバブル濃度を測定するのに適している化粧水は、透明な化粧水であること、及び、化粧水の当初の成分にμmオーダーの粒子がある程度少ない化粧水である。これらの条件を満たし、さらに、ある程度の粘性を有する化粧水として、「肌ラボ 極潤 ヒアルロン液」(ロート製薬社製)もしくは「ちふれ 化粧水 とてもしっとりタイプ」(ちふれ化粧品社製)を選択し、後の試験に使用することとした。
水、BG(1,3-ブチレングリコール)、グリセリン、加水分解ヒアルロン酸、アセチルヒアルロン酸Na、ヒアルロン酸Na、PPG-10メチルグルコース、コハク酸2Na、ヒドロキシエチルセルロース、コハク酸、メチルパラベン
グリセリン、BG、DPG(ジプロピレングリコール)、メチルグルセス-10、エリスリトール、PEG(ポリエチレングリコール)/PPG(ポリプロピレングリコール)/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン、PEG-75、トレハロース、ヒアルロン酸Na、クエン酸Na、クエン酸、メチルパラベン、フェノキシエタノール
4Lの水にCO2ガスを3MPaとなるように吹き込み、撹拌をしながら1℃でCO2ハイドレート生成反応を進行させた。
CO2ハイドレート粒子が水中に懸濁している「CO2ハイドレートスラリー」をシリンダー式の圧密成形機へ流し込み、圧密成形機内と脱水ドレンとの差圧(1MPa以内)により脱水してCO2ハイドレート粒子の結晶を濃縮した。次いで、そのCO2ハイドレート粒子の結晶を2MPaの圧搾圧で3分間圧縮した。その後、-20℃まで冷却して、圧密成形機からCO2ハイドレートの円筒状の塊を回収した後、かかる円筒状の塊を破砕した。最大長が3mm以上60mm以下の多面体形状のCO2ハイドレートを選択して回収し、以降の実験で用いた。なお、このCO2ハイドレートは、圧密化CO2ハイドレートであり、CO2含有率は24%で、CO2ハイドレート率は約60%であった。なお、以降のすべての試験において、かかるCO2ハイドレートをCO2ハイドレートとして用いた。
CO2ハイドレートを化粧水に含有させることによって、ウルトラファインバブルが生成するか、生成するとしてどの程度の濃度で生成するかを確認するために、以下の実験を行った。なお、コントロールとして、ウルトラファインバブル発生装置により化粧水にウルトラファインバブルが生成するか等の確認を行った。
「肌ラボ 極潤 ヒアルロン液」を2倍希釈した溶液(以下、「極潤希釈液」とも表示する。)(粘度11.8mPa・s)を用意した。なお、本試験(試験3)及びそれ以降の試験において、化粧水の粘度は、英弘精機社製の「精密回転粘度計RST-CC 二重円筒モデル」を使用し、スピンドルNo.25、化粧料16.8mL溶液を用いて測定する方法にて測定した。
「肌ラボ 極潤 ヒアルロン液」を10倍希釈した溶液(粘度4.4mPa・s)を10L用意した。かかる希釈液に対して、旋回流式のウルトラファインバブル発生装置を10分間作動させてバブルを発生させた後、ガラス製のバイアル瓶に入れて4℃で一晩静置した。この希釈液(25℃)中のウルトラファインバブル濃度を、島津製作所社製 SALD-7500 ウルトラファインバブル計測システムで測定した。なお、その測定コントロールとして、前述の希釈液に対して前述のウルトラファインバブル発生装置を作動させるのではなく、単にそのウルトラファインバブル発生装置内を循環させた希釈液(25℃)についても、前述の計測システムでウルトラファインバブル濃度を測定した。ウルトラファインバブル発生装置を作動させた希釈液のウルトラファインバブル濃度を図2の左から2番目の棒グラフに示す。また、その測定コントロール(バックグラウンドに相当)のウルトラファインバブル濃度を図2の一番左の棒グラフに示す。また、図2に示されるような、ウルトラファインバブル発生装置を作動させたときのウルトラファインバブル濃度の測定値から、前述の測定コントロールのウルトラファインバブル濃度の測定値を差し引いた測定値を、ウルトラファインバブル発生装置が発生させたウルトラファインバブル濃度として、図3の左側の棒グラフに示す。
図1~図3(特に図3)の結果から分かるように、ウルトラファインバブル発生装置を用いた場合はウルトラファインバブルを約1千万個/mLでしか発生させることができなかったのに対し、CO2ハイドレートを用いた場合はウルトラファインバブルを約25.5億個/mLという非常に高濃度で発生させることができることが示された。
上記試験3で用いた化粧水とは異なる成分の化粧水であっても、CO2ハイドレートの添加によりウルトラファインバブルを高濃度で発生させることができるかを確認するために、以下の実験を行った。
上記試験3では「肌ラボ 極潤 ヒアルロン液」の希釈液を用いたが、今回の試験では、「ちふれ 化粧水 とてもしっとりタイプ」の原液(粘度8.7mPa・s)を用いた。極潤の希釈液に代えて、ちふれ原液を用いたこと以外は、上記試験3の(1)に記載の方法と同じ方法で、上記図2に関する試験と同じ試験を行った。ちふれ原液にCO2ハイドレートを添加したときのウルトラファインバブル濃度を図4の一番右の棒グラフに示し、その測定コントロール(バックグラウンド)のウルトラファインバブル濃度を図4の右から2番目の棒グラフに示す。また、極潤とちふれ化粧水との結果を比較するために、図2の右の2つの棒グラフの結果(極潤についての結果)を、図4の左の2つの棒グラフに示す。
図4の結果から分かるように、2種類の化粧水のいずれの場合であっても、CO2ハイドレートの添加によりウルトラファインバブルを高濃度で発生させることができることが示された。ただし、生じたウルトラファインバブルの濃度は極潤の希釈液では約25.5億個/mLであったのに対し、ちふれ原液では約4.4億個/mL(測定コントロールの値を差し引いた値)であった。このことから、CO2ハイドレートの添加により生じるウルトラファインバブルの濃度は、化粧水の種類によって変化することも示された。
上記試験3や試験4で用いた化粧水とは異なる粘度の化粧水においても、CO2ハイドレートの添加によりウルトラファインバブルを高濃度で発生させることができるかを確認するために、以下の実験を行った。
化粧水によく用いられる成分として、グリセリン、ヒアルロン酸ナトリウムなどが知られている。そこで、脱イオン水(「ミリQ水」)、グリセリン、及び、ヒアルロン酸ナトリウム(自然化粧品研究所製)を、後述の表1の割合で混合して、様々な粘度の化粧水を合計5種類作製した。極潤の希釈液に代えて、5種類の化粧水のいずれか1種類を用いたこと以外は、上記試験3の(1)に記載の方法と同じ方法で、CO2ハイドレート含有化粧水を作製し、4℃で一晩静置後の各化粧水中のウルトラファインバブル濃度を測定した。これらのウルトラファインバブル濃度(測定コントロールの測定値で調整済)の結果を表1にそれぞれ示す。
表1の結果から分かるように、8.5mPa/s程度の粘度の化粧水においてだけでなく、100mPa/s程度の高粘度の化粧水においても、CO2ハイドレートを添加することによってウルトラファインバブルを高濃度で発生させることができることが示された。
上記の試験3~5では、ガラス製のバイアル瓶に入れた化粧水中に、上記試験2で調製したCO2ハイドレートを添加し、CO2ハイドレートが融解し終わるまでしばらく放置し、その後、そのバイアル瓶を密封して4℃で1晩静置した後、ウルトラファインバブル濃度を測定した。そこで、化粧水入りの容器内にCO2ハイドレートを添加した後すぐにその容器を密封し、容器内で加圧条件となっても、ウルトラファインバブルが発生するかを確認するために、以下の実験を行った。
「極潤希釈液」(「肌ラボ 極潤 ヒアルロン液」を2倍希釈した溶液(粘度11.8mPa・s))を、耐圧性ペットボトルに入れた。この耐圧性ペットボトル内に、極潤希釈液に対して30重量%のCO2ハイドレートを添加した後、直ちに耐圧性ペットボトルに密栓をして、耐圧性ペットボトル内でウルトラファインバブルを発生させた。この密閉系の耐圧性ペットボトル内では、CO2ハイドレートから発生する二酸化炭素によって、速やかに、約0.4MPa(ゲージ圧力)以上の加圧条件となった。この密閉系の耐圧性ペットボトルを4℃で一晩静置した後、極潤希釈液中のウルトラファインバブル濃度を測定した(「圧力+」)。なお、測定コントロール(バックグラウンドに相当)として、CO2ハイドレートを添加した後も耐圧性ペットボトルの栓をしなかったこと以外は同じ方法で、耐圧性ペットボトル(開放系)内の極潤希釈液中のウルトラファインバブル濃度(億個/mL)及びバブルのメディアン粒子径(nm)を測定した(「圧力-」)。
表2の結果から分かるように、加圧条件下においても、CO2ハイドレートを化粧水に添加することによって、ウルトラファインバブルを高濃度で発生させることができることが示された。また、加圧条件下の極潤希釈液(サンプルNO.9)では、大気圧条件下(開放系)の極潤希釈液(サンプルNO.8)に対して、約3倍もの濃度でウルトラファインバブルを発生させることができることが示された。このことから、耐圧容器内において、大気圧より高圧となる条件下で、ウルトラファインバブルを発生させると、ウルトラファインバブルの生成効率が高まることが示された。また、これらのことから、本発明のウルトラファインバブル含有化粧料は、一般的な炭酸泡化粧料の製品で頻繁に使用されているエアゾール缶のような容器においても提供できることが示された。
なお、加圧条件下での水(サンプルNO.7)では、大気圧条件下(開放系)の水(サンプルNO.6)に対して、約1.5倍の濃度でウルトラファインバブルを発生させることができることが示された。
CO2ハイドレートを化粧水に添加した場合と水に添加した場合とで、発生するウルトラファインバブルの濃度に違いがあるかを確認するために、以下の実験を行った。
極潤の希釈液に代えて、水を用いたこと以外は、上記試験3の(1)に記載の方法と同じ方法で、ウルトラファインバブルの濃度を測定する試験を行った。CO2ハイドレートを水に添加して発生したウルトラファインバブルの濃度(測定コントロールの値を差し引いた値)を、図5の一番左の棒グラフに示す。また、CO2ハイドレートを化粧水に添加して発生したウルトラファインバブルの濃度の結果として、図5の中央の棒グラフには、上記試験4で得られた、ちふれ原液におけるウルトラファインバブルの濃度(測定コントロールの値を差し引いた値)を示し、図5の右側の棒グラフには、上記試験3で得られた、極潤希釈液におけるウルトラファインバブルの濃度(測定コントロールの値を差し引いた値)を示す。
図5の結果から分かるように、CO2ハイドレートを化粧水に添加した場合は、CO2ハイドレートを水に添加した場合よりも、ウルトラファインバブルがより高濃度で生じることが示された。具体的には、CO2ハイドレートを水に添加した場合は、ウルトラファインバブルは約3億個/mLであったのに対し、ちふれ原液では約4.4億個/mLであり、極潤希釈液では25.5億個/mLであった。
CO2ハイドレートを水に添加した場合と、化粧水に添加した場合とで、発生するウルトラファインバブルの安定性に違いが生じるかを確認するために、以下の実験を行った。
微細気泡を含む溶液を凍結した後、融解すると、その微細気泡の一部が破壊されることが知られている。そこで、ウルトラファインバブルの安定性を確認するために、ウルトラファインバブルを含有する溶液を凍結した後、融解し、凍結前の溶液中のウルトラファインバブルのうち、どの程度の割合のウルトラファインバブルが残存するかを調べることとした。
図6から分かるように、水の場合は、ウルトラファインバブルの凍結融解後残存率は約40%ほどであったのに対し、極潤では約64%、ちふれ原液では約98.5%であった。このことから、化粧水中では、水中よりも、ウルトラファインバブルの安定性が向上していることが示された。
Claims (6)
- 以下の測定法D1での測定値で2千万個/mL以上のウルトラファインバブルを含有する化粧料であって、前記ウルトラファインバブルが、CO2含有率が3重量%以上のCO 2 ハイドレートを化粧料に含有させたことにより生じたウルトラファインバブルである、
前記化粧料。
(測定法D1)
化粧料中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)を、レーザー回折・散乱法又はナノトラッキング法で測定する。 - 25℃における粘度が3~6500mPa・sである請求項1に記載の化粧料。
- 化粧料が、肌用化粧料、頭髪用化粧料、洗浄料、シェービングフォーム、口中化粧料及び手指消毒液からなる群から選択される請求項1又は2に記載の化粧料。
- ウルトラファインバブルの濃度(個/mL)をレーザー回折・散乱法で測定することが、ウルトラファインバブルの濃度(個/mL)を島津製作所社製 SALD-7500 ウルトラファインバブル計測システムで測定することであり、ウルトラファインバブルの濃度(個/mL)をナノトラッキング法で測定することが、ウルトラファインバブルの濃度(個/mL)をMalvern社製 ナノサイト NS300で測定することである請求項1~3のいずれかに記載の化粧料。
- 容器に収容されている請求項1~4のいずれかに記載の化粧料。
- 容器のゲージ圧が、0MPaより高く1MPa以下である請求項5に記載の化粧料。
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