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JP7374838B2 - 空調制御装置、空調制御方法、及びプログラム - Google Patents
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空調制御装置、空調制御方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、空調制御装置、空調制御方法、及びプログラムに関する。
空調機を用いた空調の開始時から室内を目標の温熱環境とすることや空調負荷のピークカット等を目的として、空調が必要な時間外に熱源機器を運転させて建築物の躯体に蓄熱させておくようにする蓄熱運転を行うことが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4418885号公報
ただし、蓄熱運転では、室内環境に接する躯体を蓄熱材として利用することから、蓄熱を行うのと並行して同時に躯体からの放熱も生じる。このため、蓄熱槽を設けた蓄熱空調システムと異なり、蓄熱運転のもとでは、蓄熱量の把握が難しく、蓄熱運転に要する時間についてどれくらいを確保するのかを判断することが難しい。
そこで、蓄熱運転に要する時間の判断を適正に導出できるようにすることが求められる。この場合において、蓄熱運転が行われる建築物が受ける外気温、日照等の気象条件による影響は、建築物の気密性、熱容量、断熱性等の仕様に応じて異なる。このことを考慮すると、蓄熱運転に要する時間の判断を導出するには、蓄熱運転が行われる建築物の気象条件による影響が考慮されることが好ましい。
そこで、本発明は上記した課題を考慮して、蓄熱運転が行われる建築物の気象条件による影響を考慮して蓄熱運転に要する時間の判断が適正に行われるようにすることを目的とする。
上述した課題を解決する本発明の一態様は、熱源機器により建築物の躯体に蓄熱させる蓄熱運転の終了以降の所定タイミングにおける目標の室温である目標温度と、利用者により前記建築物が利用される利用時間において躯体が処理すべき熱負荷を示す躯体処理負荷と、利用時間に対応する外気温とを第1パラメータとして入力し、入力した第1パラメータを利用して実行する所定の第1の演算により、蓄熱運転の終了以降の所定タイミングにおける目標躯体温度を算出し、算出された前記目標躯体温度と、現在に対応する躯体温度と、躯体への蓄熱に応じて熱源機器から供給される媒体温度とを第2パラメータとして入力し、入力した第2パラメータを利用して実行する所定の第2の演算により、蓄熱運転に要する蓄熱運転時間を算出する蓄熱運転時間算出部と、前記建築物の仕様に応じた所定の一次入力条件を入力して行った前記建築物の構造についての負荷計算の結果に基づいて、前記建築物について気象条件による影響の度合いが一定以下であるか否かについて判定し、気象条件による影響の度合いが一定以下であると判定された建築物については、蓄熱運転に関する所定の条件を含み、気象条件を含まない二次入力条件に基づいて負荷計算を行った結果に基づいて、前記第2の演算に用いる係数を導出し、気象条件による影響の度合いが一定より大きいと判定された建築物については、蓄熱運転に関する所定の条件と、所定の気象条件とを含む二次入力条件に基づいて負荷計算を行った結果に基づいて、前記第2の演算に用いる係数を導出する係数導出部とを備える空調制御装置である。
また、本発明の一態様は、熱源機器により建築物の躯体に蓄熱させる蓄熱運転の終了以降の所定タイミングにおける目標の室温である目標温度と、利用者により前記建築物が利用される利用時間において躯体が処理すべき熱負荷を示す躯体処理負荷と、利用時間に対応する外気温とを第1パラメータとして入力し、入力した第1パラメータを利用して実行する所定の第1の演算により、蓄熱運転の終了以降の所定タイミングにおける目標躯体温度を算出し、算出された前記目標躯体温度と、現在に対応する躯体温度と、躯体への蓄熱に応じて熱源機器から供給される媒体温度とを第2パラメータとして入力し、入力した第2パラメータを利用して実行する所定の第2の演算により、蓄熱運転に要する蓄熱運転時間を算出する蓄熱運転時間算出ステップと、前記建築物の仕様に応じた所定の一次入力条件を入力して行った前記建築物の構造についての負荷計算の結果に基づいて、前記建築物について気象条件による影響の度合いが一定以下であるか否かについて判定し、気象条件による影響の度合いが一定以下であると判定された建築物については、蓄熱運転に関する所定の条件を含み、気象条件を含まない二次入力条件に基づいて負荷計算を行った結果に基づいて、前記第2の演算に用いる係数を導出し、気象条件による影響の度合いが一定より大きいと判定された建築物については、蓄熱運転に関する所定の条件と、所定の気象条件とを含む二次入力条件に基づいて負荷計算を行った結果に基づいて、前記第2の演算に用いる係数を導出する係数導出ステップとを含む空調制御方法である。
また、本発明の一態様は、空調制御装置としてのコンピュータを、熱源機器により建築物の躯体に蓄熱させる蓄熱運転の終了以降の所定タイミングにおける目標の室温である目標温度と、利用者により前記建築物が利用される利用時間において躯体が処理すべき熱負荷を示す躯体処理負荷と、利用時間に対応する外気温とを第1パラメータとして入力し、入力した第1パラメータを利用して実行する所定の第1の演算により、蓄熱運転の終了以降の所定タイミングにおける目標躯体温度を算出し、算出された前記目標躯体温度と、現在に対応する躯体温度と、躯体への蓄熱に応じて熱源機器から供給される媒体温度とを第2パラメータとして入力し、入力した第2パラメータを利用して実行する所定の第2の演算により、蓄熱運転に要する蓄熱運転時間を算出する蓄熱運転時間算出部、前記建築物の仕様に応じた所定の一次入力条件を入力して行った前記建築物の構造についての負荷計算の結果に基づいて、前記建築物について気象条件による影響の度合いが一定以下であるか否かについて判定し、気象条件による影響の度合いが一定以下であると判定された建築物については、蓄熱運転に関する所定の条件を含み、気象条件を含まない二次入力条件に基づいて負荷計算を行った結果に基づいて、前記第2の演算に用いる係数を導出し、気象条件による影響の度合いが一定より大きいと判定された建築物については、蓄熱運転に関する所定の条件と、所定の気象条件とを含む二次入力条件に基づいて負荷計算を行った結果に基づいて、前記第2の演算に用いる係数を導出する係数導出部として機能させるためのプログラムである。
以上説明したように、本発明によれば、蓄熱運転が行われる建築物の気象条件による影響を考慮して蓄熱運転に要する時間の判断が適正に行われるようになるという効果が得られる。
第1実施形態における空調制御システムの構成例を示す図である。 第1実施形態の空調制御装置の構成例を示す図である。 第1実施形態の空調制御装置が蓄熱運転時間の算出に対応して実行する処理手順例を示すフローチャートである。 第1実施形態の算出パラメータを分類区分により示す図である。 第1実施形態の蓄熱運転時間の計算結果の例を、スラブ温度と冷温水温度との関係により示す図である。 第2実施形態の係数導出部が、係数の算出に対応して実行する処理手順例を示すフローチャートである。 第2実施形態における負荷計算評価の一例を示す図である。 第2実施形態における熱回路網計算の結果を示す図である。 実施形態における空調システムの構成の変形例を示す図である。 実施形態における空調システムの構成の変形例を示す図である。 実施形態における空調システムの構成の変形例を示す図である。
<第1実施形態>
[空調システムの構成例]
図1は、本実施形態における空調制御装置が制御対象とする空調システムの構成例を示している。以下の説明は、空調として主に冷房を行う場合を例に挙げる。
同図の空調システムは、建築物1の居室1aの空調を行う。同図の空調システムは、空調機器として、地中熱交換器20及び熱交換器30を備える。
地中熱交換器20は、自然エネルギーを利用した熱源として機能するものであり、地面GDの地中に設けられることで地熱を熱源として取り出すための機器である。地中熱交換器20は、例えば数百メートルの深さにまで地中に埋設されたUチューブを備える。Uチューブには地熱に応じた温度による冷熱(または温熱)が生じる。
熱交換器30は、例えばポンプを備えて構成され、自己に供給される水にUチューブの熱を伝達し、冷温水パイプに供給することで冷水(または温水)を製造する。
本実施形態における地中熱交換器20は、空調時間の前に行われる蓄熱運転に際して、建築物1の躯体に蓄熱させる際の熱源機器として利用される。
スラブ2は、居室1aにおける天井面を形成する。スラブ2には、梁2aが例えば格子状に形成されている。スラブ2には、例えば熱エネルギーの媒体である冷温水パイプ(図示せず)が所定の流路パターンを形成するように取り付けられている。冷温水パイプには、熱交換部材としてのヒートシンク(図示せず)を介して放射パネル(放射フィン)2bが取り付けられている。
熱交換器30が地中熱交換器20の冷熱を利用して製造した冷水が、冷温水パイプに供給されることによって、冷温水パイプから伝達される冷水の熱により、放射パネルによる居室1aへの放熱とスラブ2(躯体)への蓄熱が行われる。
このようにして、本実施形態の空調システムにおいては、熱交換器30の運転による地中熱交換器20を熱源とする空調が可能とされている。
[蓄熱運転について]
本実施形態の空調システムは、例えば居室1aに利用者が存在している時間帯(空調時間)では、空冷ヒートポンプ10を運転させることによって居室1aの空調を行う。
そのうえで、本実施形態の空調システムは、空調時間帯以外の時間帯においてスラブ2等の躯体の熱(冷熱でもよい)を蓄積させる蓄熱運転を行う。
なお、本実施形態の説明にあたっては、空調時間における空調については「メイン空調」と記載し、メイン空調と蓄熱運転とを包含する、あるいはメイン空調と蓄熱運転とで特に区分しない場合に、単に「空調」と記載する。
蓄熱運転によって、例えば居室1aの温度をメイン空調の開始時(立ち上がり時)に対応する所定の目標温度とするように制御できるので、メイン空調の開始における熱負荷のピークを低減させることができる。本実施形態の蓄熱運転では、熱源として、地中熱交換器20を利用する。
本実施形態の空調システムは空調制御装置を備える。空調制御装置は、建築物1における空調に関する制御を行う。つまり、空調制御装置は、空調機器を制御して、メイン空調及び蓄熱運転等の空調に対応する制御を行う。
ここで、蓄熱運転は、メイン空調が行われない時間帯(一例として、22:00から8:00までの間)において行われる。蓄熱運転では、蓄熱運転の終了時において例えば躯体あるいは居室等の温度による温熱環境を予め定めた目標値とすることを目的として行われる。蓄熱運転の終了時において温熱環境が目標値通りとなっていれば、引き続き行われるメイン空調を熱負荷が小さい状態で開始できるので例えば省エネルギー化などに有利となる。
ただし、このような蓄熱運転に必要な時間(蓄熱運転時間)は、気象条件、使用条件(利用者数、利用者の建築物の利用(滞在)時間等によって、メイン空調が行われない時間帯の温熱環境が異なってくる。このために、例えば運転管理者が蓄熱運転を行わせるにあたり、自分の判断で適切な蓄熱運転時間を設定することが難しい。
例えば蓄熱運転時間が適切に設定されないまま蓄熱運転が行われた場合には、蓄熱運転の終了時において、過度な冷却(オーバークーリング)、もしくは過度な加熱(オーバーヒーティング)の状態となってしまう可能性がある。この場合、蓄熱運転終了後のメイン空調の立ち上がり時に際して大きな熱負荷に応じた空調が行われて無駄にエネルギーが消費されてしまうことになる。また、メイン空調の立ち上がり時に際して、利用者にとって快適な温熱環境となっていない可能性がある。
そこで、本実施形態の空調制御装置は、蓄熱運転に要する時間の判断を適正に行えるようにするため、以下に説明するようにして適切な蓄熱運転時間を算出可能なように構成される。
[空調制御装置の構成例]
図2は、本実施形態の空調制御装置100の構成例を示している。同図においては、空調制御装置100とともに空調システムにて備えられる機器、装置として、熱交換器30、スラブ温度センサSN1(SN1-1~SN1-21)、室温センサSN2(SN2-1、SN-4)、冷温水温度センサSN3が示されている。また、空調制御装置100がネットワーク経由で通信する装置として、気象情報サーバSVが示されている。
なお、以降の説明にあたり、スラブ温度センサSN1(SN1-1~SN1-21)、室温センサSN2(SN2-1、SN-4)、冷温水温度センサSN3について特に区別しない場合には、センサSN、あるいはセンサSN1~SN3と記載する。
まず、センサSN1~SN3と、気象情報サーバSVとについて説明する。
スラブ内温度センサSN1は、建築物1におけるスラブ2内の温度(スラブ内温度)を検出するセンサである。
本実施形態において、スラブ内温度センサSN1として、21個のスラブ温度センサSN1-1~SN1-21が設けられた例を挙げている。これらのスラブ内温度センサSN1-1~SN1-21は、それぞれ異なる位置のスラブ2内の温度を検出するように設けられる。
室温センサSN2(SN2-1、SN-4)は、居室1a内の温度を検出するセンサで或る。
本実施形態において、室温センサSN2は、室温センサSN2-1~SN2-4の4個が設けられる例を挙げている。これらの室温センサSN2-1~SN2-4は、それぞれ居室1aにおける異なる位置の温度を検出するように設けられる。
冷温水温度センサSN3は、例えば地中熱交換器20からの熱を熱交換器30にて熱交換して得られる冷温水の温度(冷温水温度(媒体温度の一例))を検出するセンサである。冷温水温度センサSN3は、例えば熱交換器30の排出口付近での水の温度、もしくは冷温水パイプ全体において、スラブ2に対応して配置された部位の冷温水パイプの入り口近傍を流れる水の温度を検出するように設けられてよい。
気象情報サーバSVは、例えばインターネット等のネットワーク上で気象情報を提供するサーバである。
次に、空調制御装置100の構成例について説明する。同図の空調制御装置100は、通信部101、制御部102、記憶部103、操作部104、及び表示部105を備える。同図に示される構成のもとでの空調制御装置100の機能は、空調制御装置100が備えるCPU(Central Processing Unit)がプログラムを実行することにより実現される。
通信部101は、熱交換器30、センサSN等のように空調システムに対応して備えられる他の機器、装置と通信を実行する。また、通信部101は、ネットワーク経由で気象情報サーバSVと通信する。さらに、通信部101は、図示しない上位のサーバ等と接続してもよい。
制御部102は、空調制御装置100における各種制御を実行する。同図の制御部102は、蓄熱運転時間算出部121、報知部122、及び運転制御部123を備える。
なお、係数導出部124は、第2実施形態に対応する機能部であることから、ここでの説明を省略する。
蓄熱運転時間算出部121は、蓄熱運転時間を算出する。
報知部122は、蓄熱運転時間算出部121により算出された蓄熱運転時間を、運転管理者に報知する。報知部122は、例えば表示部105における表示によって蓄熱運転時間を報知してもよいし、運転管理者が所持する端末に蓄熱運転時間の通知を送信することによって報知してもよい。
運転制御部123は、メイン空調に対応する空調機器の運転を制御する。また、運転制御部123は、蓄熱運転に対応する空調機器(熱源機器)の運転を制御する。
記憶部103は、制御部102が利用する各種の情報を記憶する。同図の記憶部103は、登録算出パラメータ記憶部131を備える。
登録算出パラメータ記憶部131は、蓄熱運転時間算出部121が蓄熱運転時間を算出するのに利用するパラメータ(算出パラメータ)のうち、事前に登録されたパラメータを記憶する。つまり、登録算出パラメータ記憶部131は、算出パラメータのうち、既知であるとして事前に登録設定されたパラメータや、運転管理者により設定された算出パラメータを記憶する。
操作部104は、空調制御装置100に対する操作に用いられる操作子や入力デバイスを一括して示す。
表示部105は、制御部102の制御に応じて表示を行う。
[処理手順例]
図3のフローチャートを参照して、空調制御装置100が蓄熱運転時間の算出に対応して実行する処理手順例について説明する。
ステップS101:空調制御装置100において、蓄熱運転時間算出部121は、算出パラメータを取得する。
図4は、算出パラメータを、分類区分により示したものである。同図の算出パラメータは、例えば使用条件、境界条件、初期建築条件、及び設備設定条件で分類されている。
使用条件の算出パラメータは、空調開始時刻(U1)、利用人数(U2)、利用時間(U3)、利用内容(U4)である。
空調開始時刻(U1)は、メイン空調が開始される時刻である。利用人数(U2)は、業務、作業等で建築物1を利用する利用者の人数である。利用内容は、建築物1における利用者の利用内容(作業内容)である。利用時間(U3)は、利用者が建築物1を利用する時間長である。利用時間(U3)は、例えばメイン空調が行われる時間であってよい。
使用条件の算出パラメータに含まれる空調開始時刻(U1)、利用人数(U2)、利用時間(U3)、利用内容(U4)は、それぞれ、登録算出パラメータ記憶部131に記憶されている。蓄熱運転時間算出部121は、空調開始時刻(U1)、利用人数(U2)、利用時間(U3)、利用内容(U4)を登録算出パラメータ記憶部131から取得する。
境界条件の算出パラメータは、機器発熱負荷(B1)、外気温度(B2)、日射量(B3)である。
機器発熱負荷(B1)は、利用時間において建築物1内で稼働される機器の熱量である。即ち、利用時間に対応して発生する熱負荷である。機器発熱負荷(B1)は、例えば既知の値として登録算出パラメータ記憶部131に記憶されている。蓄熱運転時間算出部121は、機器発熱負荷(B1)を登録算出パラメータ記憶部131から取得する。
外気温度(B2)は、蓄熱運転時間算出対象の蓄熱運転に続くメイン空調の期間に応じた利用時間(対象利用時間)における、建築物1の外側の気温についての予測値ある。蓄熱運転時間算出部121は、気象情報サーバSVが提供する気温の予報に関する情報に基づいて外気温度(B2)を取得する。
日射量(B3)は、例えば対象利用時間における建築物1への日射量である。日射量(B3)は、蓄熱運転時間算出部121は、気象情報サーバSVが提供する日照に関する情報に基づいて日射量(B3)を取得する。この場合の日射量(B3)は、例えば全天日射量であってよい。
初期建築条件の算出パラメータは、スラブ内温度(I1)、室温(I2)、冷温水温度(I3)である。
スラブ内温度(I1)は、スラブ温度センサSN1により検出されるスラブ内温度である。蓄熱運転時間算出部121は、スラブ温度センサSN1-1~SN1-21のそれぞれにて検出された21のスラブ内温度(I1)を取得する。
室温(I2)は、室温センサSN2により検出される室温である。蓄熱運転時間算出部121は、室温センサSN2-1~SN2-4のそれぞれにて検出された4つの室温(I2)を取得する。
冷温水温度(I3)は、冷温水温度センサSN3により検出される水温である。蓄熱運転時間算出部121は、冷温水温度センサSN3にて検出される水温を、冷温水温度(I3)として取得する。
設備設定条件の算出パラメータは、目標温度(M1)、目標立ち上がり負荷(M2)である。
目標温度(M1)は、メイン空調の開始時(立ち上がり時:蓄熱運転の終了以降の所定タイミングの一例)における室温の目標値である。蓄熱運転の終了とともにメイン空調が開始される運用である場合、立ち上がり時は蓄熱運転の終了時と同じとなる。また、蓄熱運転の終了から或る時間間隔をおいてメイン空調が開始される運用である場合には、メイン空調の開始時刻が立ち上がり時となる。あるいは、蓄熱運転の終了から或る時間間隔をおいてメイン空調が開始される運用である場合には、目標温度(M1)は、蓄熱運転の終了からメイン空調が開始される時点までにおける所定のタイミングを立ち上がり時としてもよい。
目標温度(M1)は、例えば運転管理者が操作部104に対する操作により設定し、設定された値が登録算出パラメータ記憶部131に記憶される。蓄熱運転時間算出部121は、目標温度(M1)を登録算出パラメータ記憶部131から取得する。
なお、目標温度(M1)は、室温を目標値としたものに限定されない。例えば、目標温度(M1)は、平均放射温度(MRT:Mean Radiant Temperature)や、室温とMRTの平均値である作用温度等を目標値としたものであってもよい。
目標立ち上がり負荷(M2)は、立ち上がり時における熱負荷の目標値である。目標立ち上がり負荷(M2)は、例えば運転管理者が操作部104に対する操作により設定し、設定された値が登録算出パラメータ記憶部131に記憶される。蓄熱運転時間算出部121は、目標立ち上がり負荷(M2)を登録算出パラメータ記憶部131から取得する。
ステップS102:蓄熱運転時間算出部121は、以下の式(1)により、利用時内部負荷qを算出する。利用時内部負荷qは、例えば居室1a内の利用時間における熱負荷である。式(1)に示されるように、利用時内部負荷qの算出には、ステップS101により取得された算出パラメータのうち、機器発熱負荷(B1)、利用人数(U2)、利用内容(U4)が利用される。
Figure 0007374838000001
利用時内部負荷qの算出にあたり、蓄熱運転時間算出部121は、利用内容(U4)を、(式1)における係数a、b、cの設定に利用する。表1は、(式1)における係数a、b、cについての利用内容(U4)に応じた定義の一例を示している。なお、(式1)の例では、項aは定数となるが、本実施形態においては、このような定数も「係数」に含まれるものとして扱う。
Figure 0007374838000002
表1においては、利用内容(U4)について「作業」、「作業/座学」、「座学」のように業務内容(行動内容)で分類された例が示されている。
「作業」は、居室1aの利用内容として、利用者が、机に座った業務(「座学」)をするのではなく、例えば工事、メンテナンス等のなんらかの「作業」としての業務を主に行うというものである。
「作業/座学」は、居室1aの利用内容として、例えば利用者によって「作業」としてと「座学」とが混合して行われるというものである。
「座学」は、居室1aの利用内容として、利用者によって、ほとんど「作業」は行われず主に「座学」が行われるというものである。
一例として、利用内容(U4)が「作業」である場合、(式1)における係数の設定は、a=0、b-1、c=70となる。
なお、利用内容(U4)の分類については、上記の「作業」、「作業/座学」、「座学」に限定されるものではなく、建築物1の用途等に応じて適宜変更されてよい。
ステップS103:また、蓄熱運転時間算出部121は、以下の(式2)により相当外気温Tsat(外気温の一例)を算出する。式(2)に示されるように、相当外気温Tsatの算出には、ステップS101により取得された算出パラメータのうち、空調開始時刻(U1)、利用時間(U3)、外気温度(B2)、日射量(B3)が利用される。
(式2)にて示されるように、変数Xには、利用時間が対応する開始時刻から終了時刻までの時間帯(U1~U1+U3)における外気温度(B2)の平均値が代入される。
また、変数Yには、利用時間が対応する時間帯(U1~U1+U3)における日射量(B3)の平均値が代入される。従って、(式2)によっては、相当外気温Tsatとして利用時間における相当外気温の平均値が算出される。
また、(式2)における係数a、b、cは、一年における季節(時期)に応じて異なる値が設定される。表2は、式2における係数a、b、cについての定義の一例である。
なお、ステップS103によっては、相当外気温Tsatに代えて、例えば通常の外気温が算出されてもよいが、相当外気温Tsatのほうが、最終的に算出される蓄熱運転時間の精度を高くすることができる。
Figure 0007374838000003
Figure 0007374838000004
ステップS104:蓄熱運転時間算出部121は、躯体処理負荷qbを算出する。躯体処理負荷qbは、立ち上がり時に対応してスラブ2等の躯体が処理すべき熱負荷である。蓄熱運転時間算出部121は、ステップS102により算出された利用時内部負荷qと、ステップS101により取得された算出パラメータにおける目標立ち上がり負荷(M2)とを利用して、以下の(式3)により躯体処理負荷qbを算出する。
(式3)では、目標立ち上がり負荷(M2)をqsetとしている。表3は、(式3)における係数a、b、cについての定義の一例である。
Figure 0007374838000005
Figure 0007374838000006
ステップS105:蓄熱運転時間算出部121は、目標立ち上がりスラブ・梁温度Tsb,setを算出する。
目標立ち上がりスラブ・梁温度Tsb,setは、立ち上がり時におけるスラブ・梁温度(躯体温度)の目標値である。蓄熱運転時間算出部121は、ステップS101により取得された算出パラメータにおける目標温度(M1)と、ステップS103により算出された相当外気温Tsatと、ステップS104により算出された躯体処理負荷qbと利用して、以下の(式4)により目標立ち上がりスラブ・梁温度Tsb,setを算出する。表4は、(式4)における係数a、b、c、d、e、fについての定義の一例を示している。
蓄熱運転時間算出部121は、(式4)への入力値である躯体処理負荷qbが満たされるように繰り返し計算を行うことにより、目標立ち上がりスラブ・梁温度Tsb,setを算出する。なお、表4の係数a、b、c、d、e、fの定義のもとでは、係数c、d、e、fについてそれぞれゼロとなっている。これは、建築物1の熱容量、断熱性、気密性等の仕様から、外部気象条件による影響はないものとしていることによる。
Figure 0007374838000007
Figure 0007374838000008
ステップS106:蓄熱運転時間算出部121は、スラブ温度Tを算出する。スラブ温度Tは、躯体のうち、放射パネル2bによって冷却されるスラブ2の現在における温度である。
蓄熱運転時間算出部121は、ステップS101により取得された算出パラメータにおけるスラブ内温度(I1)と、室温(I2)とを利用して、以下の(式5)によりスラブ温度Tを算出する。
(式5)においては、21個のスラブ内温度センサSN1のそれぞれにより検出されたスラブ内温度(I1)について、Ts,k(k=1~21)としている。また、4個の室温センサSN2のそれぞれにより検出された室温(I2)について、Tr,k(k=1~4)としている。表5は、(式5)における係数a(a~a21)、b(b~b)についての定義の一例を示している。
Figure 0007374838000009
Figure 0007374838000010
ステップS107:蓄熱運転時間算出部121は、梁温度Tを算出する。梁温度Tは、躯体のうち、放射パネル2bによって冷却されない梁2aの現在における温度である。
蓄熱運転時間算出部121は、ステップS101により取得された算出パラメータにおけるスラブ内温度(I1)と、室温(I2)とを利用して、以下の(式6)により梁温度Tを算出する。
(式6)においては、21個のスラブ内温度センサSN1のそれぞれにより検出されたスラブ内温度(I1)について、Ts,k(k=1~21)としている。また、4個の室温センサSN2のそれぞれにより検出された室温(I2)について、Tr,k(k=1~4)としている。表6は、(式6)における係数a(a~a21)、b(b~b)についての定義の一例を示している。
Figure 0007374838000011
Figure 0007374838000012
ステップS108:蓄熱運転時間算出部121はスラブ・梁温度Tsbを算出する。スラブ・梁温度Tsbは、スラブ2と梁2aとを含む躯体全体についての平均温度である。
蓄熱運転時間算出部121は、ステップS106により算出されたスラブ温度Tと、ステップS107により算出された梁温度Tとを利用して、以下の(式7)によりスラブ・梁温度Tsbを算出する。表7は、(式7)における係数a、b、c、d、e、fについての定義の一例を示している。
Figure 0007374838000013
Figure 0007374838000014
ステップS109:蓄熱運転時間算出部121は蓄熱運転時間tを算出する。蓄熱運転時間tは、躯体、室温等を目標の温熱環境とするのに要する蓄熱運転の時間の長さである。
蓄熱運転時間算出部121は、ステップS105により算出された目標立ち上がりスラブ・梁温度Tsb,setと、ステップS108による算出されたスラブ・梁温度Tsbと、ステップS101により取得された算出パラメータにおける冷温水温度(I3)とを利用して、以下の(式8)により蓄熱運転時間tを算出する。(式8)において、冷温水温度(I3)についてはTとして示される。表8は、(式7)における係数a、b、c、d、e、fについての定義の一例を示している。
Figure 0007374838000015
Figure 0007374838000016
なお、同図に示される各ステップの処理の順は、各ステップの処理での計算に必要な算出パラメータや算出結果がすでに得られていさえすれば、適宜変更されてかまわない。
図5は、蓄熱運転時間tの計算結果の例を、スラブ温度と冷温水温度(この場合は冷温水度)との関係により示している。同図においては、縦軸が蓄熱運転時間tを示し、横軸が蓄熱運転開始前のスラブ温度と目標スラブ温度との差分(調整スラブ温度)を示している。また、冷温水度については、15℃の場合と20℃の場合とを条件としている。
同図から理解されるように、蓄熱運転時間tは、冷温水度が高いほど、また、調整スラブ温度が高いほど長くなる。
上記のように蓄熱運転時間算出部121により算出された蓄熱運転時間tは、例えば記憶部103に記憶されてよい。そして、報知部122は、所定のタイミングで蓄熱運転時間tを、表示や通知の送信等によって運転管理者に向けて報知するようにされてよい。
なお、蓄熱運転時間算出部121は、ステップS109により算出された蓄熱運転時間tに基づいて、蓄熱運転開始時刻を決定してもよい。一例として、メイン空調が午前8時から開始される場合において、蓄熱運転時間tが10時間であった場合には、午前8時から10時間をさかのぼった午後10時を蓄熱運転開始時刻として決定してよい。
この場合、報知部122は、蓄熱運転時間tとともに、あるいは蓄熱運転時間tに代えて、蓄熱運転開始時刻を運転管理者に向けて報知してもよい。
また、上記のように決定された運転開始時刻に至ったことに応じて、運転制御部123が蓄熱運転を開始させ、蓄熱運転時間が経過したことに応じて蓄熱運転を終了させるようにしてよい。
なお、蓄熱運転時間算出部121は、相当外気温Tsatについて、式(2)を用いた演算以外によって取得してよい。例えば、運転管理者が気象情報を見て確認した相当外気温の値を入力する操作を行うようにされたうえで、蓄熱運転時間算出部121は、操作により入力された値を相当外気温Tsatとして取得してよい。
また、蓄熱運転時間算出部121は、躯体処理負荷qb、スラブ・梁温度Tsbについて、それぞれ、式(3)、式(7)を用いた演算以外によって取得してよい。例えば、運転管理者が、経験等に基づいて現在の温度等から躯体処理負荷やスラブ・梁温度の値を決定し、決定した値を入力する操作を行うようにされたうえで、蓄熱運転時間算出部121は、操作により入力された値を躯体処理負荷qb、スラブ・梁温度Tsbとして取得してよい。
<第2実施形態>
続いて、第2実施形態について説明する。蓄熱運転時間tの算出に用いられる(式8)における係数(a、b、c、d、e、f)は、所定の条件に基づいて導出された各1つの値を適用してもよい。しかしながら、例えば蓄熱運転が行われる建築物によっては、熱容量、断熱性、気密性等の蓄熱運転時間に影響する仕様が大きく異なる場合もある。このことを考慮すると、(式8)の係数について、一義的な条件に従って導出するよりも、建築物1の仕様に適合した値を導出したほうが、式8により算出される蓄熱運転時間tの精度を高めることが可能となって好ましい。
そこで、第2実施形態として、本実施形態の空調制御装置100が、建築物1の仕様を考慮して、(式8)の係数を導出するための構成について説明する。
本実施形態の空調制御装置100の制御部102は、係数導出部124を備える。係数導出部124は、蓄熱運転時間tの算出に利用する(式8)の係数(a、b、c、d、e、f)を導出する。
図6のフローチャートは、係数導出部124が、(式8)の係数(a、b、c、d、e、f)の算出に対応して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
ステップS201:係数導出部124は、後述のステップS202により負荷計算を実行するにあたって利用する一次入力条件を設定する。一次入力条件には、建築物1の仕様に関する所定の情報項目を含む。
ステップS202:係数導出部124は、ステップS201により設定された入力条件を利用して熱負荷計算を行う。ステップS202による熱負荷計算は、建築物1自体の構造についての熱負荷計算となる。係数導出部124は、ステップS202の熱負荷計算にあたり、熱回路網計算を行う。
ステップS203:係数導出部124は、ステップS202による熱負荷計算結果についての評価(熱負荷計算評価)を行う。
図7は、ステップS203に対応する負荷計算評価の一例である。図7(A)は、或る熱負荷計算評価の結果として、相当外気温の条件ごとにおける、空調の開始時(立ち上がり時)の躯体温度(躯体初期温度)と建築物1の熱負荷との関係を示している。横軸が躯体初期温度であり、縦軸が熱負荷である。また、相当外気温の条件については、31.1℃、35.1℃、38.6℃、44.8℃としている。同図では、躯体初期温度に対する熱負荷は、相当外気温による影響を受けることなく、ほぼ一義的に定まっていることが示されている。
また、図7(B)は、図7(B)と同じ熱負荷計算結果に対する評価結果を、躯体初期温度の条件ごとにおける相当外気温と熱負荷との関係として示したものである。同図によっても、熱負荷は、相当外気温による影響を受けることなく、躯体初期温度に対応してほぼ一意に定まることが示されている。
つまり、図7(A)、図7(B)に示される熱負荷計算評価によっては、熱負荷が相当外気温の影響をほぼ受けていないことにより、建築物1については気密性、熱容量、断熱性等が高いということが導出される。
説明を図6に戻す。
ステップS204:係数導出部124は、ステップS203の熱負荷計算評価の結果に基づき、建築物1について、タイプA、タイプBのいずれかに分類する。タイプAは、気密性、熱容量、断熱性等が高く、相当外気温等の気象条件による影響の度合いが一定以下と判定された建築物である。タイプBは、気密性、熱容量、断熱性等が低く、気象条件による影響の度合いが一定より大きいと判定された建築物である。
ステップS205:ステップS204によりタイプAであることが判定された場合、係数導出部124は、ステップS206での熱回路網計算に用いる二次入力条件として、冷温水温度、躯体初期温度、蓄熱運転時間を設定する。
ステップS206:係数導出部124は、ステップS205により設定された入力条件を可変条件として、熱回路網計算による熱負荷計算を行う。
ステップS207:係数導出部124は、ステップS206による熱回路網計算の結果を出力する。図8は、ステップS207による熱回路網計算の結果を示している。同図においては、躯体初期温度と冷温水温度の差分値を変更した条件のもとでの、躯体冷却温度幅と蓄熱時間との関係を示している。横軸が調整スラブ温度であり、縦軸が蓄熱時間である。
説明を図6に戻す。
ステップS208:係数導出部124は、ステップS207により出力された熱回路網計算の結果に基づき、(式8)における各係数を同定する。例えば、係数導出部124は、ステップS207により出力された熱回路網計算の結果に基づいて、(式8)における変数に代入することで、係数a、b、c、d、e、fを同定するようにされる。
ステップS209:ステップS204によりタイプBであることが判定された場合、係数導出部124は、ステップS206での熱回路網計算に用いる二次入力条件として、冷温水温度、躯体初期温度、蓄熱運転時間、及び気象条件を設定する。気象条件には、相当外気温や日射量等が含まれてよい。
つまり、タイプAに対応するステップS205の入力条件設定では、外部の気象等の条件によることなく、躯体初期温度によりほぼ一意に熱負荷が定まることから、気象条件については入力条件に含めないようにされる。一方、タイプBの場合には、外部の気象等の条件も熱負荷に影響することから、気象条件についても入力条件に含めるようにされる。
ステップS210:係数導出部124は、ステップS209により設定された入力条件を可変条件として、熱回路網計算による熱負荷計算を行う。
ステップS211:係数導出部124は、ステップS206による熱回路網計算の結果を出力する。
ステップS212:係数導出部124は、ステップS207により出力された熱回路網計算の結果に基づき、(式8)における各係数を同定する。
このようにして本実施形態においては、(式8)の各係数について、建築物1のタイプに適合した値を導出することができる。
<空調システムの変形例>
なお、上記各本実施形態の蓄熱運転に対応する空調システムの構成は、図1に示した例に限定されない。
図9は、本実施形態の蓄熱運転に対応する空調システムの他の例(第1例)を示している。同図において、図1と同一部分には同一符号を付している。
同図においては、図1の地中熱交換器20及び熱交換器30に代えて、冷却塔40と水冷ヒートポンプ50とが備えられる。このような構成では、冷却塔40が熱源機器として機能する。同図の空調システムは、冷却塔40により冷却された水(冷水)を水冷ヒートポンプ50の冷却水に用い、水冷ヒートポンプ50により冷却された冷熱をスラブ2(躯体)に伝達するようにされる。
なお、一年において春期や秋期などのように空気温度が高くなく湿度が低くなる中間期においては、冷却塔40により冷却された冷水を、水冷ヒートポンプ50により熱交換することなく、躯体側に供給するようにしてよい(フリークーリング)。これにより、水冷ヒートポンプ50を運転させる必要がなくなることから、省エネルギー化を図ることができる。
図10は、本実施形態の蓄熱運転に対応する空調システムの他の例(第2例)を示している。同図において、図1と同一部分には同一符号を付している。
同図においては、図1の熱交換器30に代えて、水冷ヒートポンプ60(地中熱ヒートポンプ)が設けられている。この場合には、水冷ヒートポンプ50が地中熱交換器20から吸収した熱を利用して冷水を製造し、スラブ2側に供給するようにされる。
図11は、本実施形態の蓄熱運転に対応する空調システムの他の例(第3例)を示している。同図において、図1と同一部分には同一符号を付している。
同図においては、図1に示される地中熱交換器20及び熱交換器30による熱源に加えて、さらに熱源として空冷ヒートポンプ10が設けられる。
この場合には、蓄熱運転に際して、地中熱交換器20及び熱交換器30による熱源のみを利用する蓄熱運転モードと、地中熱交換器20及び熱交換器30による熱源とともに空冷ヒートポンプ10を補助的な熱源として利用する運転モードと、空冷ヒートポンプ10のみを熱源として利用する蓄熱運転モードとで切り替えを行うことができる。蓄熱運転モードの切り替えは、例えば現在の蓄熱運転による躯体等の温熱環境の状況に応じて行うようにされてよい。
なお、上記各実施形態においては、蓄熱運転における熱源として地中熱交換器20と空冷ヒートポンプ10と2つが機能するようにされた構成を例に挙げたが、熱源として機能する機器を3以上設け、これらの機器の組み合わせによる所定数の熱源運転モードのうちから、操作により指定された、あるいは切り替え先として判定された熱源運転モードを、蓄熱運転に適用するようにしてもよい。
なお、本実施形態において自然エネルギーを利用した熱源となる熱源機器は、地中熱交換器20に限定されない。例えば、冷却塔を備えてフリークーリングが行われるようにされた設備を熱源機器として利用してもよい。
なお、上述の空調制御装置100等としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の空調制御装置100等としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1 建築物、1a 居室、2 スラブ、2a 梁、2b 放射パネル、20 地中熱交換器、30 熱交換器、100 空調制御装置、101 通信部、102 制御部、103 記憶部、104 操作部、105 表示部、121 蓄熱運転時間算出部、122 報知部、123 運転制御部、124 係数導出部、131 登録算出パラメータ記憶部

Claims (3)

  1. 熱源機器により建築物の躯体に蓄熱させる蓄熱運転の終了以降の所定タイミングにおける目標の室温である目標温度と、利用者により前記建築物が利用される利用時間において躯体が処理すべき熱負荷を示す躯体処理負荷と、利用時間に対応する外気温とを第1パラメータとして入力し、入力した第1パラメータを利用して実行する所定の第1の演算により、蓄熱運転の終了以降の所定タイミングにおける目標躯体温度を算出し、
    算出された前記目標躯体温度と、現在に対応する躯体温度と、躯体への蓄熱に応じて熱源機器から供給される媒体温度とを第2パラメータとして入力し、入力した第2パラメータを利用して実行する所定の第2の演算により、蓄熱運転に要する蓄熱運転時間を算出する蓄熱運転時間算出部と、
    前記建築物の仕様に応じた所定の一次入力条件を入力して行った前記建築物の構造についての負荷計算の結果に基づいて、前記建築物について気象条件による影響の度合いが一定以下であるか否かについて判定し、
    気象条件による影響の度合いが一定以下であると判定された建築物については、蓄熱運転に関する所定の条件を含み、気象条件を含まない二次入力条件に基づいて負荷計算を行った結果に基づいて、前記第2の演算に用いる係数を導出し、
    気象条件による影響の度合いが一定より大きいと判定された建築物については、蓄熱運転に関する所定の条件と、所定の気象条件とを含む二次入力条件に基づいて負荷計算を行った結果に基づいて、前記第2の演算に用いる係数を導出する係数導出部と
    を備える空調制御装置。
  2. 熱源機器により建築物の躯体に蓄熱させる蓄熱運転の終了以降の所定タイミングにおける目標の室温である目標温度と、利用者により前記建築物が利用される利用時間において躯体が処理すべき熱負荷を示す躯体処理負荷と、利用時間に対応する外気温とを第1パラメータとして入力し、入力した第1パラメータを利用して実行する所定の第1の演算により、蓄熱運転の終了以降の所定タイミングにおける目標躯体温度を算出し、
    算出された前記目標躯体温度と、現在に対応する躯体温度と、躯体への蓄熱に応じて熱源機器から供給される媒体温度とを第2パラメータとして入力し、入力した第2パラメータを利用して実行する所定の第2の演算により、蓄熱運転に要する蓄熱運転時間を算出する蓄熱運転時間算出ステップと、
    前記建築物の仕様に応じた所定の一次入力条件を入力して行った前記建築物の構造についての負荷計算の結果に基づいて、前記建築物について気象条件による影響の度合いが一定以下であるか否かについて判定し、
    気象条件による影響の度合いが一定以下であると判定された建築物については、蓄熱運転に関する所定の条件を含み、気象条件を含まない二次入力条件に基づいて負荷計算を行った結果に基づいて、前記第2の演算に用いる係数を導出し、
    気象条件による影響の度合いが一定より大きいと判定された建築物については、蓄熱運転に関する所定の条件と、所定の気象条件とを含む二次入力条件に基づいて負荷計算を行った結果に基づいて、前記第2の演算に用いる係数を導出する係数導出ステップと
    を含む空調制御方法。
  3. 空調制御装置としてのコンピュータを、
    熱源機器により建築物の躯体に蓄熱させる蓄熱運転の終了以降の所定タイミングにおける目標の室温である目標温度と、利用者により前記建築物が利用される利用時間において躯体が処理すべき熱負荷を示す躯体処理負荷と、利用時間に対応する外気温とを第1パラメータとして入力し、入力した第1パラメータを利用して実行する所定の第1の演算により、蓄熱運転の終了以降の所定タイミングにおける目標躯体温度を算出し、
    算出された前記目標躯体温度と、現在に対応する躯体温度と、躯体への蓄熱に応じて熱源機器から供給される媒体温度とを第2パラメータとして入力し、入力した第2パラメータを利用して実行する所定の第2の演算により、蓄熱運転に要する蓄熱運転時間を算出する蓄熱運転時間算出部、
    前記建築物の仕様に応じた所定の一次入力条件を入力して行った前記建築物の構造についての負荷計算の結果に基づいて、前記建築物について気象条件による影響の度合いが一定以下であるか否かについて判定し、
    気象条件による影響の度合いが一定以下であると判定された建築物については、蓄熱運転に関する所定の条件を含み、気象条件を含まない二次入力条件に基づいて負荷計算を行った結果に基づいて、前記第2の演算に用いる係数を導出し、
    気象条件による影響の度合いが一定より大きいと判定された建築物については、蓄熱運転に関する所定の条件と、所定の気象条件とを含む二次入力条件に基づいて負荷計算を行った結果に基づいて、前記第2の演算に用いる係数を導出する係数導出部
    として機能させるためのプログラム。
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