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JP7415551B2 - クリーニングブレード及び画像形成装置 - Google Patents
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JP7415551B2 - クリーニングブレード及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クリーニングブレード及び画像形成装置に関し、より詳しくは、溝形状を有し、永久変形がなく、クリーニング性能に優れたクリーニングブレード等に関する。
ウレタンゴムは、耐摩耗性に優れるゴム材として知られており、相手材表面の清掃や異物除去等のために摩擦・摺動させて用いるクリーニングブレードとしての用途で利用されている。例えば、電子写真印刷方式において、転写残トナーを除去するクリーニング工程においては、板状のウレタンゴム部材のエッジを対象部材に当接させてトナーを掻き落とす方法が広く採用されている。
電子写真印刷機などにおいては、ユニットの高耐久化などのニーズが年々高まっており、クリーニングブレードに対しては、さらなる摩耗の低減が求められている。摩耗が進行することにより、部材のクリーニング機能が低下し、クリーニングの信頼性が低下してしまうためである。
一般的には、ゴム部材の架橋密度を増やすことにより強度(硬度や弾性)を高めることが摩耗に有利と考えられているが、クリーニングブレードとしての用途においては、架橋密度を増やしても摩耗低減の効果は必ずしも得られず、逆に悪化する場合があることが判明した。
上記問題に対し、ブレード摩耗低減手段として、ダイヤモンドライクカーボン膜(以下、「DLC膜」ともいう。)を適用した画像形成装置用摺擦部材(クリーニングブレードともいう。)が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1によれば、sp3結合(ダイヤモンド型)構造を有する炭素を含む炭素含有領域を被接触部材との接触側を有する基材に形成する構成とすることにより、当該炭素含有領域が超高硬度であることと、sp2結合(グラファイト型構造・層状構造)に由来する滑り性を合わせ持つため、耐摩耗性に優れているとされている。
しかしながら、クリーニング工程において、クリーニングブレードのエッジ部が引き込まれた姿勢において、DLC膜が永久変形し、元の形状に復元しなくなることが生じる。すなわち、DLC膜は超高硬度であるため、相対的に柔軟なゴム等で構成されている基材との伸縮性の差異が大きくなり、両者の界面に応力が集中することになる。さらに、DLC膜はsp2結合に由来する延展性も併せ持つため、応力による変形を受けた際には、特に、エッジ部における形状復元性が低下して、エッジ部の形状が復元しない永久変形が生じる。この永久変形が発生した結果、ニップ幅が増大し、ニップ部の面圧が低下するため、トナーのすり抜けが発生し、トナーの拭き残しが発生する。
特許文献1においては、DLC膜とゴム基材の境界領域にsp3炭素を、濃度傾斜をつけて注入することについて言及されている。しかし、特に、高速化及び長寿命化が求められるハイエンド向けの画像形成装置においては、永久変形抑制の改善効果としては不十分であった。
特開2016-090974号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、溝形状をするダイヤモンドライクカーボン膜を有し、永久変形がなく、長期間にわたって優れたクリーニング性能を維持することができるクリーニングブレードと、それを具備した画像形成装置を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討した結果、板状部材表面にダイヤモンドライクカーボン膜を有し、当該ダイヤモンドライクカーボン膜が、少なくともエッジ部から上流方向に連続した溝部を有する帯状膜を具備したクリーニングブレードにより、永久変形がなく、長期間にわたって優れたクリーニング性能を維持することができるクリーニングブレードを実現することができることを見いだし、本発明に至った。
すなわち、本発明の上記課題は、以下の手段により解決される。
像担持体の表面から付着物を除去するクリーニングブレードであって、弾性を有するとともに、前記像担持体の表面に当接するエッジ部を有する板状部材を具備し、前記板状部材のエッジ部及び当該エッジ部の上流側の表面に、ダイヤモンドライクカーボン膜を有し、前記ダイヤモンドライクカーボン膜が、前記エッジ部から上流方向に連続した溝部を有する帯状膜であり、かつ、前記溝部の長手方向における周期wが、30~100μmの範囲内であることを特徴とするクリーニングブレード。
像担持体の表面から付着物を除去するクリーニングブレードであって、弾性を有するとともに、前記像担持体の表面に当接するエッジ部を有する板状部材を具備し、前記板状部材のエッジ部及び当該エッジ部の上流側の表面に、ダイヤモンドライクカーボン膜を有し、前記ダイヤモンドライクカーボン膜が、前記エッジ部から上流方向に連続した溝部を有する帯状膜であり、かつ、前記帯状膜間の溝部の幅dが、40μm以下であることを特徴とするクリーニングブレード。
5.前記エッジ部の下流側の表面にも、前記ダイヤモンドライクカーボン膜が配置され、前記帯状膜が下流方向にも連続して形成されていることを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載のクリーニングブレード。
6.前記溝部が、前記ダイヤモンドライクカーボン膜の全形成領域の端部まで連続して形成されていることを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載のクリーニングブレード。
像担持体の表面から付着物を除去するクリーニングブレードであって、弾性を有するとともに、前記像担持体の表面に当接するエッジ部を有する板状部材を具備し、前記板状部材のエッジ部及び当該エッジ部の上流側の表面に、ダイヤモンドライクカーボン膜を有し、前記ダイヤモンドライクカーボン膜が、前記エッジ部から上流方向に連続した溝部を有する帯状膜であり、かつ、上流側に位置する面から下流側に位置する面の少なくとも一方の面に対し、長手方向にも連続した溝部が形成され、網目構造の溝部を構成していることを特徴とするクリーニングブレード。
4.前記帯状膜間の溝部の深さhが、0.5μm以上であることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載のクリーニングブレード。
5.前記エッジ部の下流側の表面にも、前記ダイヤモンドライクカーボン膜が配置され、前記帯状膜が下流方向にも連続して形成されていることを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載のクリーニングブレード。
6.前記溝部が、前記ダイヤモンドライクカーボン膜の全形成領域の端部まで連続して形成されていることを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載のクリーニングブレード。
.第1項から第項までのいずれか一項に記載のクリーニングブレードを具備したことを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、溝形状をするダイヤモンドライクカーボン膜を有し、永久変形がなく、長期間にわたって優れたクリーニング性能を維持することができるクリーニングブレードを提供することができる。
これに対し、本発明のクリーニングブレードは、DLC層として溝形状とし、DLC層の少なくとも一部を分離した構造とすることにより、DLC膜にかかる応力を、少なくとも一部が離間している溝構造部分で分散し、特定の位置に応力が集中することを防止することができ、その結果、永久変形の発生を防止し、長期間にわたって優れたクリーニング性能を維持することができる。
加えて、溝構造を有する本発明のクリーニングブレードを電子写真用の画像形成装置に適用することにより、クリーニングブレード特有の相乗効果も発現する。
図2で示すクリーニング工程において、本発明のクリーニングブレード1を画像形成装置に適用すると、トナー6から離脱してクリーニングブレード1のニップ部Nの上流側に堆積した外添剤粒子7による静止層が形成され、蓄積した当該外添剤粒子7がエッジ部Eでクリーニングブレード1の表面に形成されているDLC膜3の溝部から排出されて、ブレードニップ部Nを通過し、その結果、クリーニングブレード1と像担持体5(感光体)間の摩擦力が低減することにより、先端引き込み量が低減するため、永久変形や摩耗がより抑えられる。特に、DLC膜3が疎水性材料であるため、外添剤粒子7が付着しにくいため、上記の外添剤粒子の整流作用に優れた効果を発揮する。
板状部材表面にDLC膜を一様に形成したクリーニングブレードの概略図(比較例) クリーニングブレードの外添剤粒子の整流効果の一例を示す模式図 板状部材表面にDLC膜を有するクリーニングブレードの基本構成を示す概略断面図 板状部材表面に帯状のDLC膜を有するクリーニングブレードの一例を示す概略斜視図(実施形態1) DLC膜で形成する溝構造の仕様を説明するための概略断面図 非貫通の帯状のDLC膜を有するクリーニングブレードの一例を示す概略斜視図(実施形態2) 非貫通の帯状のDLC膜を有するクリーニングブレードの他の一例を示す概略斜視図(実施形態3) 板状部材の全表面に連続した溝構造を有するDLC膜を有するクリーニングブレードの他の一例を示す概略斜視図(実施形態4) 板状部材表面に水平方向及び垂直方向に溝構造を有するクリーニングブレードの一例を示す概略斜視図(実施形態5) 板状部材表面に水平方向及び垂直方向に溝構造を有するクリーニングブレードの他の一例を示す概略斜視図(実施形態6) 本発明の画像形成装置の構成の一例を模式的に示す図 クリーニングブレードの摩耗を模式的に示す図
本発明のクリーニングブレードは、像担持体の表面から付着物を除去するクリーニングブレードであって、弾性を有するとともに、前記像担持体の表面に当接するエッジ部を有する板状部材を具備し、前記板状部材のエッジ部及び当該エッジ部の上流側の表面に、ダイヤモンドライクカーボン膜を有し、前記ダイヤモンドライクカーボン膜が、前記エッジ部から上流方向に連続した溝部を有する帯状膜であり、かつ、前記溝部の長手方向における周期wが、30~100μmの範囲内であることを特徴とする。
また、像担持体の表面から付着物を除去するクリーニングブレードであって、
弾性を有するとともに、前記像担持体の表面に当接するエッジ部を有する板状部材を具備し、前記板状部材のエッジ部及び当該エッジ部の上流側の表面に、ダイヤモンドライクカーボン膜を有し、前記ダイヤモンドライクカーボン膜が、前記エッジ部から上流方向に連続した溝部を有する帯状膜であり、かつ、前記帯状膜間の溝部の幅dが、40μm以下であることを特徴とする。
また、像担持体の表面から付着物を除去するクリーニングブレードであって、弾性を有するとともに、前記像担持体の表面に当接するエッジ部を有する板状部材を具備し、前記板状部材のエッジ部及び当該エッジ部の上流側の表面に、ダイヤモンドライクカーボン膜を有し、前記ダイヤモンドライクカーボン膜が、前記エッジ部から上流方向に連続した溝部を有する帯状膜であり、かつ、上流側に位置する面から下流側に位置する面の少なくとも一方の面に対し、長手方向にも連続した溝部が形成され、網目構造の溝部を構成していることを特徴とする。
この特徴は、下記各実施形態に共通する又は対応する技術的特徴である。
本発明の実施形態としては、本発明の目的とする効果をより発現できる観点から、前記帯状膜間の溝部の深さを0.5μm以上とすることが、溝部の断面積を十分に確保することができ、外添剤粒子の整流効果を十分に発現させることができ、クリーニングブレードのエッジ部の塑性変形抑制効果を高くすることができる点で好ましい。
また、前記溝部の長手方向における周期を30~100μmの範囲内とすること、クリーニングブレードの長手方向あたりの外添剤排出経路である溝数が十分に確保することができ、永久変形抑制効果が高くなる。
また、前記帯状膜間の溝部の幅dが40μm以下であること、外添剤粒子の整流効果を十分に発現させることができ、クリーニングブレードのエッジ部の塑性変形抑制効果を高くすることができる。
また、前記エッジ部の下流側の表面にも、前記ダイヤモンドライクカーボン膜が配置され、前記帯状膜が下流方向にも連続して形成されていることが、溝部を通過する外添剤粒子の整流作用がより高くなり、永久変形抑制効果が高くなる点で好ましい。
また、前記溝部が、前記ダイヤモンドライクカーボン膜の全形成領域の端部まで連続して形成されていることが、溝部を通過する外添剤粒子の整流作用がより高くなり、永久変形抑制効果が高くなる点で好ましい。
また、上流側に位置する面から下流側に位置する面の少なくとも一方の面に対し、長手方向にも連続した溝部を形成し、網目構造の溝部を構成すること、クリーニングブレードブレード先端の引きこみ変形による応力を、離間した多数のDLC膜により、多くの方向に付加された応力を分散させることができ、永久変形抑制効果が高くなる。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「~」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
《クリーニングブレードの概要》
本発明の像担持体の表面から付着物を除去する機能を有するクリーニングブレードは、弾性を有するとともに、前記像担持体の表面に当接するエッジ部を有する板状部材を具備し、前記板状部材のエッジ部及び当該エッジ部の上流側の表面に、ダイヤモンドライクカーボン膜を有し、前記ダイヤモンドライクカーボン膜が、前記エッジ部から上流方向に連続した溝部を有する帯状膜であり、かつ、前記溝部の長手方向における周期wが、30~100μmの範囲内であることを特徴とする。
また、像担持体の表面から付着物を除去するクリーニングブレードであって、
弾性を有するとともに、前記像担持体の表面に当接するエッジ部を有する板状部材を具備し、前記板状部材のエッジ部及び当該エッジ部の上流側の表面に、ダイヤモンドライクカーボン膜を有し、前記ダイヤモンドライクカーボン膜が、前記エッジ部から上流方向に連続した溝部を有する帯状膜であり、かつ、前記帯状膜間の溝部の幅dが、40μm以下であることを特徴とする。
また、像担持体の表面から付着物を除去するクリーニングブレードであって、弾性を有するとともに、前記像担持体の表面に当接するエッジ部を有する板状部材を具備し、前記板状部材のエッジ部及び当該エッジ部の上流側の表面に、ダイヤモンドライクカーボン膜を有し、前記ダイヤモンドライクカーボン膜が、前記エッジ部から上流方向に連続した溝部を有する帯状膜であり、かつ、上流側に位置する面から下流側に位置する面の少なくとも一方の面に対し、長手方向にも連続した溝部が形成され、網目構造の溝部を構成していることを特徴とする。
〔クリーニングブレードの基本構成〕
本発明のクリーニングブレードは、弾性を有するとともにエッジ部を含む板状部材として、電子写真方式の画像形成装置において好ましく用いることができるものである。
クリーニング工程においては、板状部材は、クリーニング時のニップ部で像担持体の表面の凹凸に追随して密着するための柔軟性を有し、さらに擦過による摩耗を低減するために、適度な強度を有することが好ましく、エッジ部の寸法精度などの観点から、板状部材としては、ウレタンゴムが用いられている。
図3は、板状部材表面にDLC膜を有するクリーニングブレードの基本構成を示す概略断面図で、後述する図4~図10で示す本発明のクレーニングブレードの面B側(板状部材の幅手方向側)から観察したときの概略断面図を示す。
図3の(a)で示すクリーニングブレード1は、板状部材2のエッジ部Eと、エッジ部Eの上流側である面B(幅手方向)上に、溝構造(不図示)を有するDLC膜3を形成した構成を示してある。
また、図3の(b)に示すクリーニングブレード1では、図3の(a)に対し、更に、エッジ部Eの下流側である面A(板状部材の長手方向)にも、溝構造(不図示)を有するDLC膜3を形成した構成を示してある。
(実施形態1)
はじめに、代表的な溝構造を有するDLC膜を有するクリーニングブレードの構成について説明する。
図4は、板状部材表面に帯状のDLC膜を有するクリーニングブレードの一例を示す概略斜視図(実施形態1)である。
図4に示すクリーニングブレード1では、板状部材2のエッジ部Eから幅手方向側(面B)にかけてと、エッジ部Eから長手方向の面Aに、連続している帯状膜であるDLC膜3Bを、各DLC膜3B間に溝部4を形成して複数配列して構成である。面AにおけるDLC膜の端部としては、エッジ部から上流側にかけて、少なくとも50μm以上の領域に形成することが好ましい。これは、クリーニングブレードが引き込まれることによる板状部材のエッジ部の変形が特に大きく、またトナーから離脱した外添剤粒子による静止層Sがエッジ部から数十μmの範囲で形成されるためである。
本発明でいう面Aとは、図3及び図4で示すように、板状部材2の幅手方向(短尺方向)の面をいう。また、面Bとは、板状部材2の長手方向(長尺方向)の面をいう。また、エッジ部Eとは、板状部材2の上部で、像担持体と当接する部位をいう。
(溝部の構造)
次いで、本発明に係るDLC膜間に形成される溝部の構成について説明する。
本発明においては、図4で示したように、DLC膜が、エッジ部Eから上流方向、又は上流方向と下流方向に連続した溝部を有する帯状膜であることが好ましい形態である。
図5は、本発明に係るDLC膜で形成する溝構造の一例を示す概略断面図である。
図5に示す概略断面図は、図4に記載したA-A切断面における断面図を示してある。図5において、板状部材2の面B上に、複数の帯状膜であるDLC膜3Bが構成されている。
図5で示すように、本発明でいう溝部4とは、隣接するDLC膜3B間に形成され、溝4の深さをh、溝部の長手方向における周期をw、溝部の幅をdで表すことができ、したがって、帯状膜のDLC膜3Bの幅(短尺方向)は、w-dで表すことができる。
本発明においては、DLC膜間の溝部の深さhは、0.5μm以上であることが好ましく、より好ましくは、0.5~2.0μmの範囲内である。溝の深さhが0.5μm以上であることが、溝部の断面積を十分に確保することができ、外添剤粒子の排出効果を十分に発現し、クリーニングブレードのエッジ部における塑性変形の抑制効果が高くなる点で好ましい。
本発明においては、溝部の長手方向における周期wが、30~100μmの範囲内であること、単位幅あたりの外添剤粒子の排出経路の溝数が十分に多く確保することができ、永久変形抑制効果が高くなる。これに対し、周期wが30μm未満の場合では、溝部に囲まれたDLC膜部分の運動自由度が高くなりすぎ、かえってクリーニング性能が悪化する懸念がある。
本発明においては、帯状膜(DLC膜)間の溝部の幅dが、40μm以下であることで外添剤粒子の整流効果を十分に発現させることができ、クリーニングブレードのエッジ部の塑性変形抑制効果を高くすることができる。溝幅が40μmを超えた場合、溝部の幅が広くなりすぎ、溝部の中央部がたわんで直接感光体に接触することになり、却って溝断面積が低下してしまう場合がある。
なお、溝部の幅の下限については、溝断面に外添剤粒子の大きさ数十~100nm程度に対して十分な大きさの空隙が存在すれば外添剤粒子の排出効果はあると考えられ、現実的に溝形成が可能な範疇であれば問題ない。
(実施形態2)
本発明のクリーニングブレードにおいては、エッジ部Eから上流側にかけて連続した溝部を有し、上層側の面Bの端部のDLC膜が一体化され、非貫通の帯状のDLC膜を有する構成とすることができる(実施形態2)。
図6に、実施形態2として、非貫通の帯状のDLC膜を有するクリーニングブレードの概略斜視図を示す。
図6で示すクリーニングブレード1では、面B上に複数の溝部4を有するDLC膜3Cが形成され、面Bの端部領域で、DLC膜が連続した一体構造を構成している。
(実施形態3)
本発明のクリーニングブレードにおいては、図6に記載のDLC膜の構成に対し、更に、エッジ部Eの下流側の面Aの表面にも、DLC膜3Dが配置され、前記DLC膜3Dが下流方向から上流側まで連続して形成されている構成であることが好ましい(実施形態3)。
図7に、非貫通の帯状のDLC膜を有するクリーニングブレードで、エッジ部Eの下流側の面Aの表面にも、DLC膜3Dが形成されている構成を示す。図7で示す構成とすることにより、溝部を通過する外添剤粒子の整流作用がより高くなり、永久変形抑制効果が高くなる点で好ましい。
(実施形態4)
本発明のクリーニングブレードにおいては、本発明に係る溝部が、DLC膜の全形成領域の端部まで連続して形成されている形態であることが好ましい。
図8に、板状部材の全表面(面A及び面B)上に、貫通している溝部を有するクリーニングブレードの構成を示す(実施形態4)。
図8には、板状部材2上に、エッジ部Eを挟んで、面B側及び面A側の全面に、連続して貫通している溝部4を有する短冊状のDLC膜3Eを有するクリーニングブレード1の構成を示してある。
このようにクリーニングブレードの一方の端部から他方の端部にかけて、貫通した溝部を形成することが、クリーニングブレードのエッジ部先端の引きこみ変形による応力を、より多くの方向に分散するため、永久変形抑制効果が高くなる。
(実施形態5)
本発明のクリーニングブレードにおいては、上流側に位置する面で、エッジ部から面Bの端部まで連続した溝部4Vを形成し、更に面Bの長手方向にも連続した溝部4Hを形成し、網目構造の溝部とすることが好ましいい形態の一つである(実施形態5)。
このようにDLC膜を離間した島構造とすることにより、クリーニングブレードのエッジ部において、引きこみ変形による応力をより多くの方向に分散することができ、永久変形抑制効果が高くなる点で好ましい。
(実施形態6)
実施形態6では、図8に示したクリーニングブレードに対し、面B及び面Aにおいて、一方の端部から他方の端部にかけて、貫通した溝部4Vを形成するとともに、面B及び面Aの長手方向にも連続した溝部4Hを形成し、網目構造の溝部とすることが好ましいい形態の一つである(実施形態6)。
このようにDLC膜を離間した島構造とすることにより、クリーニングブレードのエッジ部において、引きこみ変形による応力をより多くの方向に分散することができ、永久変形抑制効果が高くなる点で好ましい。
なお、本発明に係る溝部の形状は、上記図6~図10で、その一例を説明したような均一な溝幅を有する構成でなく、例えば、エッジ部から板状部材の端部に向けて溝幅が連続的に変化するハの字型の形状であってもよい。
《クリーニングブレードの構成材料》
本発明のクリーニングブレードは、弾性を有する板状部材上に、ダイヤモンドライクカーボン膜(DLC膜)を有し、前記DLC膜が、エッジ部から上流方向に連続した溝部を有する帯状膜構成であることを特徴とする。
〔板状部材〕
本発明に係る板状部材には、電子写真方式の画像形成装置において、クリーニングブレードに用いられる公知の部材を用いることが可能である。
本発明に適用可能な板状部材は、例えば、像担持体の表面の軸方向(幅手方向)における長さを有する直方体形状のゴム製の板であってよく、板状部材のエッジ部は、長手方向における一側縁であってよい。
本発明のクリーニングブレードを構成する板状部材の材料としては、ゴムであることが好ましい。ブレードクリーニングにおいて、板状部材としては、クリーニングニップ部で像担持体の表面の凹凸に追随して密着するための柔軟性を有することが好ましく、また擦過による摩耗を低減するために、適度な強度を有することが好ましい。従って、板状部材の材料としてゴム材料を選択することが、板状部材として柔軟性と強度とを両立することができる点で好ましい。
本発明に係る板状部材の硬度は、JIS-Aの硬度として60~80度の範囲内であることが好ましく、65~75度の範囲内であることがより好ましい。上記硬度が低すぎると、板状部材の変形量が大きくなり、塑性変形を生じやすくなるリスクがある。また、硬度が高すぎる場合、柔軟性が低下するため、像担持体に対する追従性が不足し、クリーニング性が悪化するリスクがある。
また、本発明に係る板状部材の反発弾性は、25℃で測定された反発弾性係数で、10~80%の範囲内であることが好ましく、20~60%の範囲内であることがより好ましい。反発弾性係数が低すぎる場合、板状部材の形状復元性が不足し、塑性変形が発生しやすくなる場合がある。また、高すぎる場合、クリーニングブレードが振動しやすくなり、塑性変形が発生しやすくなる場合がある。
本発明に係る板状部材において、上記硬度及び反発弾性は、それぞれ、板状部材の材料の構成比率や材料の種類、分子量などを制御することにより、所望特性値を得ることができる。
本発明に係る板状部材を構成する材料としては、エッジ部の寸法精度及びその強度の観点から、ポリウレタンゴムであることが好ましい。
当該ポリウレタンゴム製の板状部材は、公知の技術で作製することが可能である。例えば、ポリウレタンゴム製の板状部材は、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを用いてポリウレタンプレポリマーを調製し、当該ポリウレタンプレポリマーに硬化剤、及び必要に応じて硬化触媒、を加えて、所定の型内にて上記ポリウレタンプレポリマーを架橋させ、炉内にて後架橋させ、遠心成型によりシート状に成型し、得られたシートを常温で放置して熟成し、所定の寸法で平板状に裁断することにより、板状部材を製造することができる。
上記ポリオール化合物は、一種でもそれ以上でもよく、目的に応じて適宜選択することができ、その例には、高分子量ポリオール及び低分子量ポリオール等を挙げることができる。
上記高分子量ポリオールの例としては、アルキレングリコールとアジピン酸などの脂肪族二塩基酸との縮合体であるポリエステルポリオール、カプロラクトンを開環重合して得られるポリカプロラクトンエステルポリオール等のポリカプロラクトン系ポリオール、及び、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール及びポリ(オキシプロピレン)グリコール等のポリエーテル系ポリオール、が含まれる。上記アルキレングリコールの例には、エチレンアジペートエステルポリオール、ブチレンアジペートエステルポリオール、ヘキシレンアジペートエステルポリオール、エチレンプロピレンアジペートエステルポリオール、エチレンブチレンアジペートエステルポリオール、及びエチレンネオペンチレンアジペートエステルポリオール等を挙げることができる。
上記低分子量ポリオールの例としては、1,4-ブタンジオール、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキノン-ビス(2-ヒドロキシエチル)エーテル、3,3′-ジクロロ-4,4′-ジアミノジフェニルメタン、4,4′-ジアミノジフェニルメタンなどの二価アルコール、及び、1,1,1-トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、1,1,1-トリス(ヒドロキシエトキシメチル)プロパン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の三価又はそれ以上の多価アルコール等を挙げることができる。
上記ポリイソシアネート化合物は、一種でもそれ以上でもよく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレン-1,5-ジイソシアネート(NDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)及びトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)等を挙げることができる。
上記硬化触媒は、一種でもそれ以上でもよく、目的に応じて適宜選択することができ、その例には、2-メチルイミダゾール及び1,2-ジメチルイミダゾール等を挙げることができる。
上記硬化触媒の含有量は、目的に応じて適宜選択することができ、0.01~0.5質量%の範囲内であることが好ましく、0.05~0.3質量%の範囲内であることがより好ましい。
本発明おいて、エッジ部は、上記板状部材の断面形状において外側に突出する部分であり、像担持体の表面に当接させる部分である。上記エッジ部は、像担持体の軸方向における表面の全長に十分に当接する長さを有していればよく、例えば、板状部材の長手方向を横断する断面の形状における角(一側縁)とすることができる。
〔ダイヤモンドライクカーボン膜:DLC膜〕
本発明に係るDLC膜は、ダイヤモンドとグラファイト(黒鉛)の両方の炭素-炭素結合を併せ持つ炭素を主成分とした物質で作られた薄膜である。本発明に係るDLC膜は、溝構造を有し、少なくとも、板状部材のエッジ部及び当該エッジ部の上流側の表面に形成され、更には、エッジ部の下流側の表面に形成することも好ましい形態である。
本発明に係るDLC膜の好ましい形態の一つとしては、端縁の位置が、図3で示すように、エッジ部から10~100μmの位置であることが好ましい。上記エッジ部からの上記端縁の位置が100μmよりも遠いと、像担持体のブレードクリーニング時における静止層中の大半の粒子が摩擦力の低いDLC膜に接触することになるため、静止層におけるトナー粒子の対流が生じにくくなり、トナー粒子からの外添剤粒子の離脱が不十分となることがある。
また、エッジ部からのDLC膜端縁の位置が10μmよりも近いと、像担持体のブレードクリーニング時にクリーニングブレードが異物の噛み込みなどでクリーニングニップ部に突発的に大きく引き込まれた場合や、長期耐久でDLC膜がわずかに摩耗することなどにより、DLC膜以外の部分が像担持体と当接することがあり、その結果、上記端縁を起点とするDLC膜の剥がれが生じ、クリーニングブレードの摩耗が急速に進行することがある。
DLC膜における溝部の構成、前記の通り、溝部の深さhは0.5μm以上であること
が好ましく、長手方向における周期wは30~100μmの範囲内であることが好ましく、溝部の幅dは40μm以下であることで外添剤粒子の整流効果を十分に発現させることができ、クリーニングブレードのエッジ部の塑性変形抑制効果を高くすることができる。DLC膜の厚さは、1μm以上であることが、長期使用に伴うDLC膜の摩耗及びそれに伴うDLC膜の剥離を抑制する観点から好ましい。
DLC膜は、比較的厚い場合においても、クリーニングブレードとしてのブレードクリーニング効果に問題なく使用することができる。DLC膜の厚さは、4μm以下であることが、上記クリーニングニップ部における長期使用に伴う塑性変形によりクリーニングニップ部の接触面積が増加することによるクリーニング性の低下を抑制する観点からより好ましい。DLC膜の厚さは、例えば、後述のDLC膜を成膜する際の成膜時間により調整することが可能である。
本発明のクレーニングブレードにおけるDLC膜の具体的な形成パターンは、前記図3~図10で説明したとおりである。
(DLC膜の形成方法)
本発明に係るDLC膜は、公知の薄膜形成方法により成膜することが可能である。DLC膜の具体的な成膜方法としては、例えば、主に固体カーボンを原料とし、物理的手法により薄膜を堆積させるPVD法(物理気相成長法)と、主に炭化水素ガスを原料とし、化学反応により薄膜を堆積させるCVD法(化学気相成長法)とが含まれる。
PVD法の例には、UBMS法(アンバランスドマグネトロンスパッタリング法)などのスパッタリング法、FCVA法(フィルター型カソーディック真空アーク法)などのアークイオンプレーティング法、及びイオン化蒸着法等が挙げられる。CVD法の例には、原料ガスをプラズマ化し、生成したプラズマイオンを基材、例えば、板状部材上へ電圧印加により堆積させるプラズマCVD法、が含まれる。上記DLC膜の成膜方法は、ゴム製の板状部材の耐熱温度以下の温度で成膜できる方法が好ましい観点、膜厚の均一性の観点、及び板状部材であるゴム材への密着性の観点から、プラズマCVD法であることが好ましい。
本発明において、DLC膜の成膜方法は、プラズマCVD法の中でも、特に、特開2001-026887号公報に開示されているような、高周波、高電圧パルス重畳型方式のプラズマCVD法であることが好ましい。
本発明において、DLC膜の形成にプラズマCVD法と適用することは、クリーニングブレードにおけるエッジ部の永久変形を効果的に抑制することができる点で好ましい。すなわち、プラズマCVD法を適用することが、形成されるDLC膜の材料組成として水素原子の含有率が高いものとなり板状部材であるウレタンゴム基材とDLC膜との親和性がPVD法で生膜したより高くなるため、永久変形の抑制効果が顕著に発現する。
一般に、プラズマCVD法においては、炭化水素ガスをプラズマ化する工程と、発生したプラズマイオンをサンプルに誘引して堆積させる工程と、を含み、これら2つの工程は別々の電極を用いて離れた場所で行われる。
これに対して、上記の高周波、高電圧パルス重畳型のプラズマCVD法は、プラズマ発生のための電圧を直接サンプル(板状部材)に印加し、サンプル自身がプラズマ発生用電極を兼ね備えることを特徴とする。これにより、板状部材近傍においてより高い密度のプラズマを生成することができるため、膜厚が不均一となりやすいエッジ部への成膜においても、より均一な膜を生成することができる点で好ましい。
具体的な成膜方法を以下に示すが、これらは一例であり、ここで説明する方法に限定されるものではない。
例えば、プラズマ発生用高周波電源と、高電圧パルス発生用電源とを、共通のフィードスルーを介してチャンバー内の板状部材に接続しておき、チャンバー内に成膜用ガスを導入する。上記プラズマ発生用高周波電源から板状部材に高周波パルス(パルスRF電圧)を印加し、板状部材の外形に沿って周囲にプラズマを発生させる。そして、そのプラズマ中又はアフターグロープラズマ中に、高電圧パルス発生用電源から板状部材に負の高電圧パルス(DCパルス電圧)を少なくとも1回印加し、プラズマイオンを板状部材の表面の所望の部分に誘引して付着させる。これら高周波パルスの印加と負の高電圧パルスの印加とを繰り返し行うことにより、上記所望の部分にDLC膜を堆積する。成膜用ガスには、トルエンガス又はアセチレンガスが好適に用いられる。
また、上記高周波、高電圧パルス重畳型の方法では、DLC膜と板状部材との密着性を高めるために、成膜の前処理工程として、板状部材の表面を洗浄する工程、及び、板状部材の表面にDLC膜に対する接着層を形成する工程、を導入することが好ましい。
表面を洗浄する工程は、プラズマイオンの注入により表面の汚染を除去する工程であり、原材料ガスとしては、アルゴンガス又は水素ガスが好適に用いられる。
接着層を形成する工程は、炭化水素プラズマイオンを板状部材の内部に注入することにより、板状部材とDLC膜との親和性を向上させる工程であり、原材料ガスとしては、水素ガス又はメタンガスが好適に用いられる。
上記高周波、高電圧パルス重畳型の方法における高電圧パルスの電圧値は、前処理工程では大きく、成膜工程では小さくすることが好ましい。上記電圧値が小さい場合は、プラズマイオンの堆積による膜成長がより支配的となり、上記電圧値の大きい場合は、板状部材へのイオン注入がより支配的となるためである。
なお、ゴム製の板状部材の側縁などのエッジ部にDLC膜を成膜する場合では、一般にゴム製の部材は絶縁体であり、プラズマ発生源とならないため、導電性を有する支持基板などにゴム材を取り付け、成膜を実施する。
また、上記板状部材のエッジ部の周囲を被覆し、その被覆される範囲を変えることにより、DLC膜が作製される範囲を制御することができる。上記の被覆の方法の例には、被覆すべき部にテープを張り付ける方法、及び、板状部材のエッジ部近傍以外の部分に型を密着させる方法、が含まれる。
上記クリーニングブレードでは、その形態の効果が得られる範囲において、前述した板状部材及びDLC膜以外の他の構成をさらに有していてもよい。他の構成の例には、像担持体に対するクリーニングブレードの取り付け位置を特定する構造が含まれ、その例には、クリーニングブレードの像担持体に対する当接方向を示すマーク、像担持体に対する特定の位置にクリーニングブレードを支持するための支持部材、及び、貫通孔などの、当該支持部材をクリーニングブレードに取り付けるための構造、が含まれる。
本発明のクリーニングブレードは、本発明に係るDLC膜を介して上記像担持体の表面に少なくとも上記エッジ部で当接して上記像担持体の表面から付着物を除去するための部材として使用することが可能である。すなわち、本発明のクリーニングブレードは、電子写真方式の画像形成におけるブレードクリーニング方式でのクリーニングブレードとして使用することが可能である。上記電子写真方式の画像形成方法は、トナー画像を担持し転写するための像担持体と、トナー画像を転写した後の上記像担持体の表面に当接して上記表面に残存するトナー粒子を上記表面から除去するためのクリーニングブレードとを有する公知の電子写真方式の画像形成装置により行うことが可能である。
本発明のクリーニングブレードは、像担持体の表面の移動方向の上流側に位置するように上記エッジ部で像担持体に当接させることにより、公知の電子写真方式の画像形成装置におけるクリーニングブレードとして用いられる。
《画像形成装置》
次いで、本発明のクレーニングブレードを具備することができる画像形成装置について説明する。
図11は、本発明の画像形成装置の構成の一例を模式的に示す概略構成図である。
この画像形成装置は、図11において矢印の方向に回転されるドラム状の像担持体110(以下、感光体ともいう。)と、各々、この像担持体110の外周面領域に、その回転方向に沿って並ぶよう配設された、像担持体110の表面を帯電させる帯電装置111、感光体110の表面を露光して静電潜像を形成する露光装置112、トナーを含む現像剤により静電潜像を顕在化させてトナー像を形成する現像器113、像担持体110上に形成されたトナー像を転写領域において転写材Pに転写する転写装置114、像担持体110から転写材Pを分離させる分離装置115、及び転写領域を通過した像担持体110上の残留トナーを除去するクリーニング装置120を具えてなる。116は、転写領域より搬送される転写材P上の未定着トナー像を定着させて画像を形成する定着装置である。
像担持体110は、ドラム状の金属基体と、この金属基体の外周面に形成された有機光導電性化合物よりなる感光層とにより構成されており、図11において紙面に対して垂直な方向に伸びる状態で配設されている。
金属基体は、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、その他の金属よりなるものである。像担持体110である感光体において外周面に形成される感光層は、例えば、フッ素を含有するポリカーボネート樹脂よりなり、その表面における純水の接触角は95°以上であることが好まし。ここでいう「純水の接触角」とは、純水の液滴の自由表面と像担持体110の表面とのなす角と定義され、例えば、像担持体110の表面エネルギーの低下に伴い、この純水の接触角は大きくなる。純水の接触角は、例えば、「接触角計」(協和界面科学社製)により測定することができる。
帯電装置111は、例えば制御グリッドと帯電極とを有するスコロトロン帯電器よりなり、露光装置112は、例えばレーザー照射装置よりなる。
現像器113は、例えば、マグネットを内蔵し、現像剤を保持して回転する現像スリーブ131及び感光体110とこの現像スリーブ131との間に直流又は交流バイアス電圧を印加する電圧印加装置(図示せず)が設けられてなるものである。
転写装置114は、例えば、コロナ転写方式のものである。
分離装置115は、像担持体110に密着した状態にある転写材Pの電荷を除去することにより転写材Pを像担持体110から分離させるものであり、例えば、コロトロン帯電器よりなるものが用いられる。
定着装置116は、例えば、内部に加熱源を具えた加熱ローラ161と、この加熱ローラ161に定着ニップ部が形成されるよう圧接された状態で設けられた加圧ローラ162とにより構成されてなる熱ローラ定着方式のものである。
クリーニング装置120は、先端部分が像担持体110の回転方向における転写領域より下流側の位置で像担持体110の表面に当接されるよう設けられた、本発明のクリーニングブレード201を外匣205内に備えてなるものである。
この本発明のクリーニングブレード201は、ウレタンゴムなどの弾性体よりなり、その基端部分が支持部材によって支持されると共に、先端部分が像担持体110の表面に当接されるよう設けられており、このクリーニングブレード201の基端側から伸びる方向は、当接個所における像担持体110の回転による移動方向と反対方向である、いわゆるカウンター方向とされている。
本発明においては、クリーニングブレード201の像担持体110に対する押圧力は、17~35N/mの範囲内であることが好ましく、21~30N/mの範囲内であることがより好ましい。押圧力が低すぎる場合は、トナーのすり抜けが生じやすくなる。また、押圧力が高すぎる場合には、クリーニングブレードと像担持体の摩擦力が大きくなり、永久変形しやすくなる。
また、画像形成装置におけるクリーニングブレードの像担持体に対する当接角としては、10~30°の範囲内であることが好ましく、15~27°の範囲内であることがより好ましい。当該当接角が低すぎると、クリーニングブレードのニップ部に対して搬送方向下流側の面が像担持体に当接した状態となり、ニップ幅が増大する結果、トナーすり抜けを生じる場合がある。一方、当接角が高すぎる場合には、クリーニングブレードの引き込み量が大きくなり、永久変形が発生しやすくなる。
《トナー粒子》
本発明に適用可能なトナー粒子は、例えば、結着樹脂、ワックス及び着色剤が含有されるトナー母体と、外添剤から構成される。外添剤の添加により、トナーの流動性や帯電極性が改良される。
〈結着樹脂〉
トナー粒子を構成する結着樹脂(以下、単に樹脂ともいう。)としては、ビニル系単量体に代表される重合性単量体を重合して作製される重合体が代表的なものである。
又、樹脂を構成する重合性単量体として、イオン性解離基を有する重合性単量体を組み合わせて使用することも可能である。イオン性解離基としては、例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等の置換基が挙げられ、イオン性解離基を有する重合性単量体はこれらの置換基を有するものである。
イオン性解離基を有する重合性単量体の具体例を以下に挙げる。
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルフォン酸、アシドホスホオキシエチルメタクリレート、3-クロロ-2-アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート等。
さらに、樹脂を構成する重合性単量体として、多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることも可能である。多官能性ビニル類の具体例を以下に挙げる。
ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等。
〈ワックス〉
トナー粒子の作製で用いられるワックスとしては、従来公知のものが挙げられ、好ましくは、以下のものが挙げられる。
(1)長鎖炭化水素系ワックス
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックス等
(2)エステル系ワックス
トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18-オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等
(3)アミド系ワックス
エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミド等
(4)ジアルキルケトン系ワックス
ジステアリルケトン等
(5)その他
カルナウバワックス、モンタンワックス等。
ワックスの融点は、好ましくは40℃以上160℃以下であり、より好ましくは50℃以上120℃以下、さらに好ましくは60℃以上90℃以下である。ワックスの融点を上記範囲内にすることにより、トナーの耐熱保存性が確保され、同時に、低温での定着を行う場合でもコールドオフセット等を発生させずに安定したトナー画像形成が行える。又、トナー粒子のワックス含有量は、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
〈着色剤〉
トナー粒子を構成する着色剤としては、公知の無機又は有機着色剤を使用することができる。好ましくは、以下の着色剤を挙げることができる。
黒色の着色剤としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどのカーボンブラックや、マグネタイト、フェライトなどの磁性粉が挙げられる。
マゼンタもしくはレッド用の着色剤としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48;1、C.I.ピグメントレッド53;1、C.I.ピグメントレッド57;1、ピグメントレッド48;3、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222などが挙げられる。
オレンジもしくはイエロー用の着色剤としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138などが挙げられる。
グリーンもしくはシアン用の着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15;2、C.I.ピグメントブルー15;3、C.I.ピグメントブルー15;4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66、C.I.ピグメントグリーン7などが挙げられる。
上記の着色剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
着色剤の添加量はトナー粒子に対して1~30質量%が好ましく、2~20質量%がより好ましい。
又、着色剤としては、表面改質されたものを使用することもできる。その表面改質剤としては、従来公知のものを使用することができ、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤などが好ましく用いることができる。
〈荷電制御剤〉
本発明に係るトナー粒子中には、必要に応じて荷電制御剤が含有されていてもよい。荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
〈外添剤〉
本発明に係るトナー粒子は、必要に応じ外添剤を混合して用いることもできる。
外添剤の粒径は、トナー粒子の個数基準におけるメディアン径(D50)の0.14倍以下の粒径のものが好ましい。
外添剤の添加により、トナーの流動性や帯電極性が改良される。外添剤の種類は特に限定されるものではなく、以下に挙げる無機微粒子や有機微粒子、及び、滑剤が挙げられる。
無機微粒子としては、従来公知のものを使用することが可能で、例えば、シリカ、チタニア、アルミナ、チタン酸ストロンチウム等の微粒子が好ましいものとして挙げられる。又、必要に応じてこれらの無機微粒子を疎水化処理したものも使用可能である。
シリカ微粒子としては、日本アエロジル社製の市販品R-805、R-976、R-974、R-972、R-812、R-809、ヘキスト社製のHVK-2150、H-200、キャボット社製の市販品TS-720、TS-530、TS-610、H-5、MS-5等が挙げられる。
チタニア微粒子としては、日本アエロジル社製の市販品T-805、T-604、テイカ社製の市販品MT-100S、MT-100B、MT-500BS、MT-600、MT-600SS、JA-1、富士チタン社製の市販品TA-300SI、TA-500、TAF-130、TAF-510、TAF-510T、出光興産社製の市販品IT-S、IT-OA、IT-OB、IT-OC等が挙げられる。
アルミナ微粒子としては、日本アエロジル社製の市販品RFY-C、C-604、石原産業社製の市販品TTO-55等が挙げられる。
有機微粒子としては、数平均一次粒子径が10~2000nm程度の有機微粒子を使用することができる。好ましくは、スチレンやメチルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体を挙げることができる。
又、滑剤としては、ステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩が挙げられる。
これら外添剤や滑剤の添加量は、トナー粒子に対して0.1~10.0質量%が好ましい。又、外添剤や滑剤の添加方法としては、タービュラーミキサ、ヘンシェルミキサ、ナウターミキサ、V型混合機などの種々の公知の混合装置を使用して添加する方法が挙げられる。
〈クリーニング助剤の準備〉
クリーニング助剤としては、トナー粒子と帯電極性が同極性で、特定の粒径、特定の平均円形度を有する粒子を用いる。
トナー粒子と帯電極性が同極性を有する化合物としては、チタン酸カルシウム粒子、トナー粒子と帯電極性が同極性になるよう表面処理したチタン酸ストロンチウム粒子やチタン酸マグネシウム粒子を挙げることができる。
表面処理してトナー粒子と帯電極性が同極性を有するクリーニング助剤を作製する方法としては、特に限定されず公知の方法を用いることができる。
本発明で規定している個数基準におけるメディアン径(D50)、平均円形度のクリーニング助剤は、クリーニング助剤の製造工程をコントロールすることにより得ることができる。
尚、クリーニング助剤は、トナー粒子と同様、外添剤を添加して作製されたものでも良い。
《現像剤》
本発明に係るトナーは、キャリアとトナーより構成される二成分現像剤として、又、トナーのみから構成される非磁性一成分現像剤として使用することが可能であるが、二成分現像剤が高画質のプリント画像を得るのには好ましい。
本発明において、二成分現像剤は、キャリア100質量部にトナー3~10質量部を混合して調製することができる。
混合方法は、特に限定されず公知の混合機を用いて混合することができる。
二成分現像剤を構成するキャリアとしては、鉄やフェライト等の磁性材料粒子のみで構成される非被覆キャリア、磁性材料粒子表面を樹脂などによって被覆した樹脂被覆キャリア、あるいは樹脂と磁性粉とを混合して得られる樹脂分散型キャリアいずれのものでも良い。キャリアの平均粒径は個数平均粒径で30~150μm程度が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」又は「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」又は「質量%」を表す。
〔実施例1〕
《クリーニングブレードの作製》
〔クリーニングブレード1の作製〕
画像形成装置「Bizhub Pro C1100」(コニカミノルタ社製)搭載のドラムユニットから、ポリウレタンゴム部材が、導電性を有する金属支持板に接着されたクリーニングブレード一体部品を取り外した。
(DLC層の形成)
取り外したクリーニングブレードのエッジ部、面A及び面Bに、図10に記載したDLC膜パターンを形成するための線径が10μm、目開き(周期)が80μmのタングステン線の金網を設置し、マスキングした。
次に、プラズマCVD法により、図10に示すパターンとなるようにDLC膜の成膜を行った。
はじめに、上記のクリーニングブレードと金属支持板一体部品をチャンバーに設置し、表面洗浄を行った後、チャンバー内にアルゴンガスを充てんさせた。次いで、13.6MHz、1~3kWの高周波パルスと、-5~-10kVの高電圧パルスを、クリーニングブレード支持板金に印加した。これにより、アルゴンプラズマを基材であるクリーニングブレードと金属支持板一体部品に注入させ、表面の付着物を除去した。
次に、接着層の形成を行った後、チャンバー内にメタンガスを充てんさせ、13.6MHz、1~3kWの高周波パルスと、-4~-8kVの高電圧パルスを、金属支持板一体部品に重畳して印加した。これにより、炭化水素プラズマをクリーニングブレード基材に注入させた。
次に、DLC膜の成膜を行った。チャンバー内にメタンガスを充てんさせ、13.6MHz、1~3kWの高周波パルスと、上記工程より弱い-1.5~-3kVの高電圧パルスを、上記金属支持板に重畳して印加した。これにより、炭化水素プラズマにより、クリーニングブレード基材表面にDLC成分を堆積させ、図10に記載の格子状のパターンからなるDLC膜を形成し、DLC膜を成膜した後、マスキングメッシュを除去して、クリーニングブレード1を作製した。
クリーニングブレード1において、DLC膜の膜厚は1.4μm、溝深さhは1.2μm、溝周期Wは80μm、溝4H及び4Vの溝幅dは、それぞれ10μmである。
〔クリーニングブレード2の作製〕
上記クリーニングブレード1の作製において、タングステン線金網によるマスキングの形状を、図8で示すように、DLC膜として、面A及び面Bの摺動方向にのみ貫通した溝を形成するパターンに変更した以外は同様にして、クリーニングブレード2を作製した。
〔クリーニングブレード3の作製〕
上記クリーニングブレード1の作製において、タングステン線金網によるマスキングの形状を、図7で示すように、DLC膜として、面Bの溝形状をエッジ部から50μmまで形成し、端部には溝を形成しない形状とした以外は同様にして、クリーニングブレード3を作製した。
〔クリーニングブレード4の作製〕
上記クリーニングブレード1の作製において、図9で示すように、面AへのDLC膜の形成を行わなかった以外は同様にして、クリーニングブレード4を作製した。
〔クリーニングブレード5~12の作製〕
上記クリーニングブレード1の作製において、タングステン線金網によるマスキングの形状を、DLC膜の溝構成を表Iに記載の溝深さh、溝周期W、溝幅dとなるように適宜変更した以外は同様にして、クリーニングブレード5~12を作製した。
〔クリーニングブレード13の作製〕
上記クリーニングブレード1の作製において、タングステン線金網によるマスキングを行わず、図1で示すように面A及び面Bの全面に、溝構造を有さないDLC膜を形成した以外は同様にして、クリーニングブレード13を作製した。
《クリーニングブレードの評価》
〔画像形成装置〕
画像形成装置として、「Bizhub Pro C1100」(コニカミノルタ社製、「bizhub」は同社の登録商標)のドラムユニットを取り外し、標準搭載されているクリーニングブレード一体部品を、前記の方法にて作製した溝形状を有するダイヤモンドライクカーボン膜をコーティングしたものと交換した。上記ドラムユニットを、上記画像形成装置に搭載した。なお、クリーニングブレードの当接荷重は26N/m、剛体当接角は20°に設定した。
印刷画像出力は、印字率3%の画像チャートをA3両面100,000枚連続印刷した。画像チャートは、より具体的には、搬送方向に垂直な方向に12.6mm幅の帯を1本有するものを用いた。印刷時の温湿度条件は、すり抜けが発生しやすい低温低湿条件(温度10℃、湿度20%RH)とした。
〔クリーニング耐性の評価〕
クリーニングブレードの当接荷重を10N/mに変更したのち、印字率100%の画像を100枚出力した。トナーがすり抜けた場合、クリーニングブレードに対して回転方向下流の当接部材がすり抜けたトナーで汚染される。当接部材の長手方向長さに対して、トナー汚染された部分、すなわち、拭き残し面積の比率を求めた。トナーの拭き残し面積比率が小さいほどクリーニング性が良好であり、拭き残し面積比率が50%以下であれば合格(〇)と判定した。
〔永久変形幅の測定〕
上記クリーニング耐性の評価を行った後のクリーニングブレードのブレード先端部(エッジ部)の永久変形幅を、レーザー顕微鏡観察により測定した。
永久変形幅の観察方向は、図12で示すように、クリーニングブレードの長手方向を横断する断面において、ブレード先端部の表面に対して45°で交わる線を基準線とし、当該基準線に対して垂直な方向から実施した。
形状が変形し、上記の角度45°の基準線に対して部分的に角度の緩やかになっている領域が確認された場合、永久変形しているものとした。角度の緩やかになっている領域の幅を永久変形幅Lとして求めた。永久変形幅が10μm以下であれば、実用上問題ないと判定した。
以上により得られた結果を、表Iに示す。
Figure 0007415551000001
表Iに記載の結果より明らかなように、溝構造を有するDLC膜を具備している本発明のクリーニング部材であるクリーニングブレードは、比較例に対し、長期間にわたるクリーニング性(拭き残し耐性)に優れ、かつエッジ部の永久変形が生じにくいことが分る。
1 クリーニングブレード
2 板状部材
3、3A、3B、3C、3D、3F1、3F2、3F3 DLC膜
4、4H、4V 溝
5 像担持体
6 トナー粒子
7 外添剤粒子
110 像担持体(感光体)
111 帯電装置
112 露光装置
113 現像装置
114 転写装置
115 分離装置
116 定着装置
120 クリーニング装置
201 クリーニングブレード
205 クリーニング容器
E エッジ部
面A 板状部材の下流側面
面B 板状部材の上流側面
d 溝幅
h 溝深さ
L 永久変形幅
N ブレードニップ部
w 溝周期

Claims (7)

  1. 像担持体の表面から付着物を除去するクリーニングブレードであって、
    弾性を有するとともに、前記像担持体の表面に当接するエッジ部を有する板状部材を具備し、
    前記板状部材のエッジ部及び当該エッジ部の上流側の表面に、ダイヤモンドライクカーボン膜を有し、
    前記ダイヤモンドライクカーボン膜が、前記エッジ部から上流方向に連続した溝部を有する帯状膜であり、かつ、
    前記溝部の長手方向における周期wが、30~100μmの範囲内であることを特徴とするクリーニングブレード。
  2. 像担持体の表面から付着物を除去するクリーニングブレードであって、
    弾性を有するとともに、前記像担持体の表面に当接するエッジ部を有する板状部材を具備し、
    前記板状部材のエッジ部及び当該エッジ部の上流側の表面に、ダイヤモンドライクカーボン膜を有し、
    前記ダイヤモンドライクカーボン膜が、前記エッジ部から上流方向に連続した溝部を有する帯状膜であり、かつ、
    前記帯状膜間の溝部の幅dが、40μm以下であることを特徴とするクリーニングブレード。
  3. 像担持体の表面から付着物を除去するクリーニングブレードであって、
    弾性を有するとともに、前記像担持体の表面に当接するエッジ部を有する板状部材を具備し、
    前記板状部材のエッジ部及び当該エッジ部の上流側の表面に、ダイヤモンドライクカーボン膜を有し、
    前記ダイヤモンドライクカーボン膜が、前記エッジ部から上流方向に連続した溝部を有する帯状膜であり、かつ、
    上流側に位置する面から下流側に位置する面の少なくとも一方の面に対し、長手方向にも連続した溝部が形成され、網目構造の溝部を構成していることを特徴とするクリーニングブレード。
  4. 前記帯状膜間の溝部の深さhが、0.5μm以上であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のクリーニングブレード。
  5. 前記エッジ部の下流側の表面にも、前記ダイヤモンドライクカーボン膜が配置され、前記帯状膜が下流方向にも連続して形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のクリーニングブレード。
  6. 前記溝部が、前記ダイヤモンドライクカーボン膜の全形成領域の端部まで連続して形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のクリーニングブレード。
  7. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載のクリーニングブレードを具備したことを特徴とする画像形成装置。
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