JP7435196B2 - 好気性生物膜処理方法および装置 - Google Patents
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Description
i) 酸素拡散性指標の算出値が所定の下限値を下回る。
ii) グラニュールの平均粒径が所定の上限値を上回る。
iii) 担体あたりの生物膜の付着量(重量)が所定の上限値を上回る。
iv) 原水負荷あたりの曝気風量が所定の上限値を上回る状況で処理水の所定水質項目が所定の目標値を上回る。
v) 運転開始又は前回の前記処理から所定時間が経過する。
i) 酸素拡散性指標の算出値が所定の下限値を下回る。
ii) グラニュールの平均粒径が所定の上限値を上回る。
iii) 担体あたりの生物膜の付着量(重量)が所定の上限値を上回る。
iv) 原水負荷あたりの曝気風量が所定の上限値を上回る状況で処理水の所定水質項目が所定の目標値を上回る。
v) 運転開始又は前回の前記処理から所定時間が経過する。
i) 酸素拡散性指標の算出値が所定の下限値を下回ったとき
酸素拡散性指標は、担体の充填容積当たりの生物膜保持量(mg/m3)および生物膜のバルク水との接触面積に依存するが、これらの指標は実機で直接計測することは困難であるので、担体充填容積あたりの原水負荷・曝気条件に対する処理水水質の変化からシミュレーション計算により推定する。
ii) グラニュールの平均粒径が所定の上限値を上回ったとき
グラニュールの平均粒径は、完全混合状態の曝気槽から槽内水をバンドーン採水器などでサンプリングし、目視観察もしくは光学的な平均粒径計測により確認する。
iii) 担体あたりの生物膜の付着量(重量)が所定の上限値を上回ったとき
安定運転中の担体に付着する生物膜の重量を予め計測し、この数値に所定幅を加算した数値を「所定の上限値」とする。
iv) 原水負荷あたりの曝気風量が所定の上限値を上回る状況であるときにおける処理水の所定水質項目が所定の目標値を上回ったとき
原水負荷あたりの曝気風量が「所定の上限値」とは、省エネルギーの観点から原水負荷あたりの曝気風量の上限値を定める、或いは、原水負荷が設計最大値以内であるにも関わらず設備上最大の曝気風量でも処理水質が維持できないとの理由で決定する設定値である。
v) 運転開始や前回の処理から所定時間が経過したとき
生物膜が肥大化するまでの運転経過時間を実験的またはシミュレーションで推定し、「所定時間」とする。
(1) 回転撹拌羽根や逆洗により強撹拌する。
(2) 強曝気する。
(3) 高流速循環する。
(4) 槽内水を槽内又は槽外で破砕ポンプに通水する。
(a) 吸引ポンプ11の吐出量を調節して、撹拌水槽12の滞留時間を調整する。
(b) 攪拌機13の回転速度を調節して、生物膜の解体/剥離の強度を調整する。
(c) 上記2つを共に調整する。
汚濁物質除去のために自己造粒微生物グラニュールや流動床もしくは固定床担体に付着させた生物膜を利用する生物膜処理の場合、浮遊法と比較して流動状態の液相と微生物とが接触する表面積が少なく、汚濁物質の生分解のためには生物膜の内部へ(厚み方向へ)酸素や汚濁物質が拡散浸透する必要があり、この拡散浸透プロセスの速度は微生物の増殖速度・酸素消費速度と比較して遅いため、拡散浸透プロセスが処理性能を決定する主要な要因の一つである。
本発明で使用する曝気制御の手法として、高負荷時には一般的なDO制御を行い、低負荷時には弱曝気と強曝気を交互に繰り返すいわゆる間欠曝気を組み合わせた場合の事例を説明する。本事例の間欠曝気では、一定時間サイクル毎に、所定時間最低限の一定風量で曝風量の抑制を行う弱曝気工程と、残りの時間DO制御を行う強曝気工程をくりかえす。本事例の間欠曝気の説明では、弱曝気工程と強曝気工程とから構成される制御サイクルの合計工程時間をサイクル時間と称し、弱曝気工程の工程時間を弱曝気工程時間、強曝気工程の工程時間を強曝気工程時間と称する。
原水負荷を管理指標とする場合の原水担体負荷の計算方法について、図4を用いて次に説明する。
図4に示す生物処理装置は、原水のTOC濃度の計測値を利用した原水負荷に基づく曝気制御を行うものである。
原水負荷は次式によって算出される。
Load:原水負荷[kg/d]
Q:原水流量[m3/d]
Conc:原水濃度[kg/m3]
原水濃度としてはTOCに限らず、微生物による酸化処理の対象となる物質の濃度であれば処理目的に応じて他の指標を利用してもよい。典型的にはCODCr、CODMn、亜硝酸性窒素、アンモニア性窒素、有機アミン類等の特定化学物質の濃度を利用することが可能である。
担体容積負荷は次式によって算出される。
LoadCarrierVol:担体容積負荷[kg/(m3・d)]
VCarrier:曝気槽内の担体充填容積[m3]
担体表面積負荷は次式によって算出される。
LoadCarrierSurf:担体表面積負荷[kg/(m2・d)]
SCarrier:曝気槽内の担体群の総表面積[m2]
曝気風量と排ガス中の酸素濃度を計測し、酸素消費速度qO2を次式により直接的に演算する。
Z0:吹き込み空気中の酸素モル分率[-]
Z:排ガス中の酸素モル分率[-]
qO2:酸素消費速度[kg/d]
Gν:標準状態換算の曝気空気の吹き込み流量[Nm3/d]
νm:酸素の比容[Nm3/kg]
曝気風量とDOを計測し、酸素消費速度qO2を間接的に推算する。
(i)(制御装置実装前の準備)酸素消費速度の推算に必要な酸素溶解性指標φを次式により算出する。
Z0:吹き込み空気中の酸素モル分率[-]
Z:排ガス中の酸素モル分率[-]
φ:酸素溶解性指標[m]
νm:酸素の比容[Nm3/kg]
h:散気装置の水深[m]
Cs:飽和溶存酸素濃度[kg/m3]
C:混合液中の溶存酸素濃度[kg/m3]
Gν:標準状態換算の曝気空気の吹き込み流量[Nm3/d]
h:散気装置の水深[m]
Cs:飽和溶存酸素濃度[kg/m3]
C:混合液中の溶存酸素濃度[kg/m3]
φ:酸素溶解性指標[m]
原水負荷又は酸素消費速度と、DO目標値または曝気強度設定値との相関関係は、予備実験の結果データ、実機の運転実績データ、生物膜における酸素の拡散性を考慮した機構モデルのシミュレーション結果などを用いて設定される。
本発明と組み合わせて利用する曝気制御方法の一様態では、曝気槽の担体またはグラニュールの単位体積もしくは単位表面積あたりの原水負荷もしくは酸素消費速度と、これに対するDO目標値及び/又は弱曝気時間の適正値との相関関係を、酸素拡散性の違いに応じて予め複数設定しておき、酸素消費速度の計測値の変動に応じて特性の酸素拡散性を想定した前記相関関係に基づいて対応するDO目標値又はその他の曝気強度設定値の適正値を設定する。
制御表を構築するための1手法として、汚濁物質と酸素を含む流動状態にあるバルク水相に生物膜が接したときの、汚濁物質の減少や生物膜中の活性汚泥菌体量の増減を推定する動力学モデル(以降、生物膜機構モデルと称する場合がある。)を利用することができる。このような動力学モデルは、菌体増殖と汚濁物質の消費・酸素消費が生物膜内で同時に発生する状況、バルク水相中の溶存酸素の生物膜への拡散およびエアレーションにより酸素がバルク水量に溶解する現象も考慮して構築する必要がある。また、生物膜の増加や縮小は、菌体の増殖および死滅に伴った菌体群の体積の増加および減少やバルク水からの菌体の付着およびバルク水への菌体の剥離により発生する。生物膜利用処理に動力学モデルを利用する場合これらの現象を数学モデル化する必要がある。このような現象は本来3次元空間で発生する現象のため、モデル化は複雑なものとなるが、生物膜の増加・縮小を厚さ方向のみの変化を考慮する1次元モデルで表現することでシミュレーションを比較的容易に行うことができる。活性汚泥による排水処理をシミュレーションするための数学モデルとしては、例えばInternational Water AssociationのTask groupが提案している一連の数学モデルが活用できる(下記報文1)。生物膜を対象とした数学モデル例としては、下記報文2などが報告されている。
2.Boltz, J. P., Johnson, B.R., Daigger, G.T., Sandino, J.,(2009a). “Modeling Integrated Fixed-Film Activated Sludge and Moving Bed Biofilm Reactor Systems I: Mathematical Treatment and Model Development”. Water Environment Research, 81(6), 555-575
曝気強度は、例えば、曝気風量もしくはブロワへの給気風量、DO制御のDO目標値、間欠曝気運転における弱曝気工程時間、もしくはこれらの組み合わせで制御することができる。
本発明では、弱曝気工程における一定の風量を弱曝気工程風量と呼ぶ。この風量は弱曝気工程における処理槽内の液相の最低限の攪拌を維持して生物膜とバルク水との接触を維持するために必要な風量である。弱曝気工程で完全に曝気を停止する場合には、曝気による攪拌がなくなるため、曝気とは別の機械的な攪拌機能が必要となる。本事例では弱曝気工程でも最小限の曝気を行い曝気による攪拌を行うことを想定している。最小担体流動曝気風量は、特に流動床担体を利用する装置において、強曝気工程で担体全体の流動状態を確保し、曝気槽底部への担体の堆積を防ぎ、堆積に伴い低下する生物膜とバルク水との接触面積低下を抑制するとともに、担体の底部への堆積に伴い発生する汚泥の腐敗の問題および硫化水素臭の発生を抑制するために必要な最小限の曝気風量であり、通常弱曝気工程風量よりも多くなる。強曝気工程ではDO制御を行うが、風量が常に最小担体流動曝気風量以上の風量となることを制約条件とした制御を行う。
(a) 原水負荷の計測値が所定値以下
(b) 曝気槽の酸素消費速度の計測値が所定値以下
(c) 連続曝気下で負荷に応じて制御するDO目標値が所定値以下
(d) 連続曝気下で負荷に応じて制御する曝気強度(含む曝気風量)の設定値が所定値以下
図1では、流動床担体を用いた生物処理について説明したが、固定床担体やグラニュールを用いる場合も同様の手法で本発明を実施することができる。
図1に示す流動床担体の好気性生物処理装置の運転を行うに際し、原水負荷に追随して随時適切に曝気制御しつつ、処理水水質の程度に応じて表1に示す制御表を切り替えるという制御を行った。酸素拡散性の違いによる5種類の制御表は、上段から下段のそれぞれを制御表名「優良」「良」「標準」「若干悪化」「悪化」で呼称する。酸素拡散性が高い制御表に切り替える判断基準を処理水TOC5mg/L未満とし、この状況の処理水質を「目標以下」と呼称する。酸素拡散性が低い制御表に切り替える判断基準として処理水TOC10mg/L上限より大とし、この状況の処理水質を「悪化」と呼称する。処理水TOC5mg/L以上、10mg/L以下の場合、制御表は変更せず、この状況の処理水質を「良好」と呼称する。手分析による処理水質の確認、制御表変更の判断は毎日1回実施した。運転開始時は上から4番目の「若干低下」制御表を用いて運転制御を開始した。
3,3a,3b,3c 散気管
4,17 ブロア
12 撹拌水槽
13 撹拌機
15 選別装置
Claims (4)
- 原水が供給される曝気槽にて、曝気槽に充填された生物膜保持担体により原水中の除去対象物質を好気性生物膜処理する方法において、
以下のいずれか1つ以上を満たすときに、担体の生物膜保持量低減処理を行うことを特徴とする好気性生物膜処理方法。
i) 酸素拡散性指標の算出値(担体充填容積あたりの原水負荷・曝気条件に対する処理水水質の変化からシミュレーション計算により算出された値)が所定の下限値を下回る。
iv) 原水負荷あたりの曝気風量が所定の上限値を上回る状況で処理水の所定水質項目が所定の目標値を上回る。 - 前記担体の生物膜保持量低減処理を、回転撹拌羽根又は逆洗による強撹拌、強曝気、高流速循環、及び槽内水の破砕ポンプへの通水のいずれか1又は2以上により行うことを特徴とする請求項1の好気性生物膜処理方法。
- 前記曝気槽内に生物膜保持担体が充填されており、前記担体の生物膜保持量低減を、新品の担体及び/又は生物膜剥離処理した生物膜付着担体を曝気槽内に添加するかまたは曝気槽内の担体と入れ替えることにより行うことを特徴とする請求項1の好気性生物膜処理方法。
- 原水が供給される曝気槽と、該曝気槽に充填された生物膜保持担体と、該曝気槽を曝気する曝気装置とを有する好気性生物膜処理装置において、
以下のいずれか1つ以上を満たすときに作動する、担体の生物膜保持量低減手段を有することを特徴とする好気性生物膜処理装置。
i) 酸素拡散性指標の算出値(担体充填容積あたりの原水負荷・曝気条件に対する処理水水質の変化からシミュレーション計算により算出された値)が所定の下限値を下回る。
iv) 原水負荷あたりの曝気風量が所定の上限値であるときにおける処理水の所定水質項目が所定の目標値を上回る。
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