JP7437178B2 - 積層シート - Google Patents
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Description
本発明は、その一態様において、基材と、該基材上に配置されている2層以上の金属元素又は半金属元素含有層とを有し、且つ105℃で240時間熱処理前後の色差ΔE00が5以下である、積層シート(本明細書において、「本発明の積層シート」と示すこともある。)、に関する。以下に、これについて説明する。
本発明の積層シートは、105℃で240時間熱処理前後の色差ΔE00が5以下である、という特性を有する。該色差は、好ましくは4以下、より好ましくは3以下、さらに好ましくは2以下、よりさらに好ましくは1以下である。該色差の下限は、特に制限されず、例えば0、0.01、0.1、0.2である。
基材は、シート状のものである限り、特に制限されない。基材としては、特に制限されないが、例えば繊維基材、炭素質基材、樹脂基材、紙基材、ゴム基材等が挙げられる。
繊維基材は、繊維又は繊維束を素材として含む基材であって、シート状のものである限り、特に制限されない。繊維基材は、本発明の効果が著しく損なわれない限りにおいて、繊維及び繊維束以外の成分が含まれていてもよい。その場合、繊維基材中の繊維及び繊維束の合計量は、例えば80質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは99質量%以上であり、通常100質量%未満である。繊維基材としては、例えば、織物(例えば、平織、綾織(斜文織)、繻子織等)、編物、不織布、紙等が挙げられる。これらの中でも、表面の凹凸形状が比較的大きく、本発明の積層シートの意匠性がより高くなるという観点から、好ましくは織物、編物等が挙げられ、より好ましくは織物が挙げられる。
炭素質基材は、炭素材料を素材として含む基材であって、シート状のものである限り、特に制限されない。炭素質基材は、本発明の効果が著しく損なわれない限りにおいて、炭素材料以外の成分が含まれていてもよい。その場合、炭素質基材中の炭素材料量は、例えば80質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは99質量%以上であり、通常100質量%未満である。
0nm程度(特に1,000~10,000nm程度)が好ましい。
樹脂基材は、樹脂を素材として含む基材であって、シート状のものである限り、特に制限されない。樹脂基材は、本発明の効果が著しく損なわれない限りにおいて、樹脂以外の成分が含まれていてもよい。その場合、樹脂基材中の樹脂の合計量は、例えば80質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは99質量%以上であり、通常100質量%未満である。
金属元素又は半金属元素含有層は、基材上(好ましくは、基材の表面上)に配置されている層である。本発明の積層シートは、金属元素又は半金属元素含有層を2層以上有する。金属元素又は半金属元素含有層の層数の上限は特に制限されないが、例えば5層、4層、3層である。
金属層は、繊維基材上に配置される、換言すれば繊維基材の有する2つの主面の少なくとも1方の表面上に配置される。金属層により、光沢感、耐変色性、色彩の鮮やかさ等をより向上させることができる。金属層は、光学干渉や光の反射により、主に色彩における明度を調整することができる。金属層と繊維基材との間には、他の層が備えられていてもよい。
色調調整層は、通常、金属層上に配置される。換言すれば金属層の基材とは反対側の表面上に配置される。色調調整層層と金属層との間には、他の層が備えられていてもよい。
本発明の積層シートは、色変化をより低減できるという観点、色彩の調整が容易であるという観点等から、酸化物層を有することが好ましい。
本発明の積層シートは、基材の表面に金属元素又は半金属元素含有層を形成する工程を含む方法により得ることができる。また、酸化物層を含む場合は、例えば、基材又は金属元素又は半金属元素含有層の表面に酸化物層を形成する工程を含む方法により、得ることができる。
本発明の積層シートは、色彩の角度依存性に優れているので、意匠性がより高められた積層シート、特徴的な意匠性を発揮する積層シートとして、各種分野において、例えば樹脂との複合材料として利用することができる。
(実施例1)
基材として、炭素繊維(目付量240g/m2、フィラメント径7μm、密度15本/インチ)が綾織で織られた織物(三菱ケミカル社製「TR3524 M」)を用いた。
金属層の平均厚みを30nmとする以外は、実施例1と同様にして積層シートを得た。
酸化物層の積層位置を変えて、基材、金属層、酸化物層、半金属層の順に積層する以外は、実施例1と同様にして積層シートを得た。
金属層の平均厚みを30nmとし、且つ酸化物層の積層位置を変えて、基材、金属層、酸化物層、半金属層の順に積層する以外は、実施例1と同様にして積層シートを得た。
酸化物層を形成しない以外は、実施例1と同様にして積層シートを得た。
金属層の平均厚みを30nmとし、且つ酸化物層を形成しない以外は、実施例1と同様にして積層シートを得た。
基材として、炭素繊維(表面凹凸:50μm、目付量240g/m2、フィラメント径7μm、密度15本/インチ)が綾織で織られた織物(三菱ケミカル社製「TR3524M」)を用いた。
金属層の平均厚みを30nmとする以外は、実施例5と同様にして積層シートを得た。
金属層としてmonel層(平均厚み10nm、銅含有率65質量%、ニッケル含有率33質量%、Fe含有率2質量%)を形成する以外は、実施例5と同様にして積層シートを得た。
金属層としてmonel層(平均厚み30nm、銅含有率65質量%、ニッケル含有率33質量%、Fe含有率2質量%)を形成する以外は、実施例5と同様にして積層シートを得た。
金属層としてAg-Ni合金層(平均厚み10nm、銀含有率99.8質量%、ニッケル含有率0.2質量%)を形成する以外は、実施例5と同様にして積層シートを得た。
金属層としてAg-Ni合金層(平均厚み30nm、銀含有率99.8質量%、ニッケル含有率0.2質量%)を形成する以外は、実施例5と同様にして積層シートを得た。
金属層としてAg-Pd合金層(平均厚み10nm、銀含有率98質量%、パラジウム含有率2質量%)を形成する以外は、実施例5と同様にして積層シートを得た。
金属層としてAg-Pd合金層(平均厚み30nm、銀含有率98質量%、パラジウム含有率2質量%)を形成する以外は、実施例5と同様にして積層シートを得た。
金属層としてCu層(平均厚み10nm)を形成する以外は、実施例5と同様にして積層シートを得た。
金属層としてCu層(平均厚み30nm)を形成する以外は、実施例5と同様にして積層シートを得た。
基材の表面上に、金属層2としてAZO層(平均厚み8nm)を形成し、次いで金属層1Cu層(平均厚み30nm)を形成する以外は、実施例2と同様にして、基材、金属層2、金属層1、半金属層、酸化物層2の順に積層されてなる積層シートを得た。
金属層2の平均厚みを23nm、酸化物層の平均厚みを23nmとする以外は、実施例13と同様にして積層シートを得た。
金属層2の平均厚みを35nm、酸化物層の平均厚みを35nmとする以外は、実施例13と同様にして積層シートを得た。
金属層2としてTi層(平均厚み35nm)を形成する以外は実施例14と同様にして積層シートを得た。
酸化物層の平均厚みを35nmとする以外は、実施例16と同様にして積層シートを得た。
本発明の積層シートの色測定は、分光色彩計(日本電色工業製「SD 7000」)を用い、JIS Z8781-4(2013)に準拠して、積層シートの金属元素又は半金属元素含有層側の表面、及び繊維基材の表面のL*a*b*表色系におけるL*、a*、b*を求めた。
◎:8人/10人以上が試験前後での色変化がないと判定した。
○:5~7人/10人が試験前後での色変化がないと判定した。
×:0~4人/10人が試験前後での色変化がないと判定した。
分光色彩計(日本電色工業製「SD 7000」)を用い、JIS Z8781-4(2013)に準拠して、積層シートの金属元素又は半金属元素含有層側の表面、及び繊維基材の表面のL*a*b*表色系におけるL*、a*、b*を求めた。湿熱処理として高温高湿チャンバーにて、85℃85%の条件下、240時間静置した。湿熱処理後の表面のL*a*b*表色系におけるL*、a*、b*を同様に求めた。湿熱処理した前後の色差(ΔE00)は、熱処理前後の(L*a*b*)を元に、CIE DE2000に規定されるΔE00式を用いて算出した。
熱処理前後での色変化の評価結果について、実施例1~4及び比較例1~2の結果を表1に示し、実施例5~12及び比較例3~4の結果を表2に示す。実施例2、4、及び13~17について、熱処理前後及び湿熱処理前後での色変化の評価結果を表3に示す。
Claims (9)
- 基材と、該基材上に配置されている2層以上の金属元素又は半金属元素含有層とを有し、
前記金属元素又は半金属元素含有層として金属層と半金属層を有し、
金属層の基材側とは反対側の表面上に、半金属層が形成されており、
基材、金属層、半金属層の順に積層されてなり、且つ
105℃で240時間熱処理前後の色差ΔE00が5以下である、
積層シート。 - 前記金属元素又は半金属元素含有層が、アルミニウム、銅、鉄、銀、金、白金、クロム、ニッケル、モリブデン、チタン、ケイ素、パラジウム、ゲルマニウム、及びガリウムからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の積層シート。
- 前記金属元素又は半金属元素含有層の少なくとも1層の上側に、インジウム、錫、亜鉛、アルミニウム、銅、鉄、銀、金、白金、クロム、ニッケル、モリブデン、チタン、ケイ素、ゲルマニウム、及びガリウムからなる群より選択される少なくとも1種を含む酸化物層を有する、請求項1又は2に記載の積層シート。
- 前記金属元素又は半金属元素含有層の少なくとも1層が、アルミニウム、銅、鉄、銀、金、白金、クロム、ニッケル、モリブデン、チタン、シリコン、パラジウム、ゲルマニウム及びガリウムからなる群から選択される少なくとも2種を含む合金を含む金属層である、請求項1~3のいずれかに記載の積層シート。
- 温度85℃湿度85%で240時間湿熱処理した前後の色差ΔE00が10以下である、請求項1~4いずれか記載の積層シート。
- 前記金属層が2層以上の層を有する、請求項1~5のいずれかに記載の積層シート。
- 前記基材が炭素質基材又はその表面形状を模したエンボス基材である、請求項1~6のいずれかに記載の積層シート。
- 請求項1~7のいずれかに記載の積層シート及び樹脂を有する、複合材料。
- 自動車用内外装用材料として用いるための、請求項8に記載の複合材料。
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