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JP7444699B2 - バルコニー設置構造 - Google Patents
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JP7444699B2 - バルコニー設置構造 - Google Patents

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Description

この発明は、バルコニー設置構造に関するものである。
住宅などの建物には、ユニット工法によって構築されたユニット建物がある(例えば、特許文献1参照)。ユニット建物は、予め工場で製造された建物ユニットを建築現場へ搬送して、建築現場で組み立てることによって短期間のうちに構築し得るようにした建物である。このようなユニット建物では、外側面に出入口部を有する建物ユニット(開口ユニットまたは開口付きユニット)と、バルコニーユニットとを並べて設置することで、開口ユニットから出入口部を通ってバルコニーユニットへ出入りできるようにしている。出入口部は、バルコニーユニットに面した窓などとして開口ユニットに形成される。バルコニーユニットは、バルコニーをユニット化したものとして予め工場で製造され、バルコニーユニットごと建築現場へ搬送されて、バルコニーユニットごとユニット建物に設置される。
特開2018-66266公報
しかしながら、開口ユニットと、バルコニーユニットとが並設されたユニット建物では、開口ユニットの床高さと、バルコニーユニットの床高さとが異なることによって、開口ユニットとバルコニーユニットとの間に比較的高いまたぎ段差が生じている。
そこで、本発明は、上記した問題点の改善に寄与することを主な目的としている。
上記課題に対して、本発明は、
出入口部を有する開口ユニットと、バルコニーユニットとが、前記出入口部を前記バルコニーユニット側へ向けた状態で並設され、
前記開口ユニットの前記バルコニーユニット側からは水切シートが下へ垂らされており、
前記バルコニーユニットの床板の前記開口ユニット側の縁部に、立上部分が設けられているバルコニー設置構造であって、
前記立上部分の上端部に横曲部が形成され、
前記水切シートは、下端部が横へ向いた状態で、前記横曲部に重ねて接着されていることを特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、開口ユニットとバルコニーユニットとの間のまたぎ段差を低く抑えることなどができる。
本実施の形態にかかるバルコニー設置構造を備えたユニット建物の斜視図である。 建物ユニットのユニットフレームを示す斜視図である。 バルコニー設置構造を示す部分的な縦断面図である。 バルコニー設置構造の部分拡大図である。このうち、(a)は図3の出入口部の位置の縦断面図、(b)は壁部(出入口部のない部分)の位置の縦断面図である。 図4(a)のクリップ周辺の拡大側面図である。 バルコニー設置構造の施工手順を順に示す図である。このうち、(a)はバルコニーユニットの側部に開口ユニットを上から設置する状態、(b)は水切シートの下端部を横曲部に当てる状態、(c)は水切シートの下端部と横曲部との間にクリップを横から取付ける状態である。 比較例にかかるバルコニー設置構造を示す縦断面図である。 乾式浮床仕上工法によって床仕上材を持ち上げた状態を示す図である。
以下、本実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1~図8は、この実施の形態を説明するためのものである。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
図1に示すように、住宅などの建物を、ユニット工法によって構築されるユニット建物1にする。ユニット建物1は、予め工場で製造された建物ユニット2を建築現場へ搬送して、建築現場で組み立てることによって短期間のうちに構築し得るようにした建物である。
このようなユニット建物1に対して、外側面に出入口部3を有する建物ユニット2(開口ユニット4または開口付きユニット)と、バルコニーユニット5とを、出入口部3をバルコニーユニット5側へ向けた状態で並設する。出入口部3は、バルコニーユニット5に面した窓などとして、開口ユニット4のバルコニーユニット5側の外側面に形成される。出入口部3は、開口ユニット4の下部にまで達する大きさのものとされる。バルコニーユニット5は、バルコニーをユニット化して予め工場で製造したものとされる。バルコニーは、例えば、床部5aや手摺部5bを有するものとされ、バルコニーユニット5は、少なくとも床部5aの主要部分で構成される。手摺部5bについては、工場で床部5aに取付けておいても良いし、建築現場で床部5aに取付けるようにしても良い。この実施例では、開口ユニット4と、バルコニーユニット5とは、ユニット建物1の上階部分に設置されている。
ここで、建物ユニット2(開口ユニット4を含む)は、ほぼ直方体状のものとされる。建物ユニット2には、鉄骨系のものと木質系のものとが存在している。このうち、鉄骨系の建物ユニット2は、図2に示すように、4本の柱6aの上端部間に4本の天井梁6bを平面視矩形状に連結し、4本の柱6aの下端部間に4本の床梁6cを平面視矩形状に連結してなるボックスラーメン構造のユニットフレームを有している。
図3に示すように、開口ユニット4の出入口部3は、窓枠3aと、窓サッシ3bとを有する窓などとして開口ユニット4に設置される。窓枠3aは、ユニットフレームの床梁6cの上に直接または間接的に設置される。この実施例では、窓枠3aを、ユニットフレームの床梁6cの上にほぼ直接設置することで、出入口部3が可能な限り低くなるようにしている。開口ユニット4の床板4aは、ユニットフレームの床梁6cに架設された床小梁4b上に設置される。そして、開口ユニット4の床高さ(床板4aの上面の高さ)は、床梁6cよりも上側の位置とされている。この実施例では、開口ユニット4の床板4aは、窓枠3aの下部の敷居部分3cとほぼ並んだ状態に設置されており、窓枠3aの下部の敷居部分3cに対してほぼ段差のない連続したフラットな状態となっている。
窓枠3aは、その下部(敷居部分3cの下面部分)が、取付部7を介して建物ユニット2の外側面下部に取付けられる。図4(a)に示すように、窓枠3aの下部の外側部分には、例えば、開口ユニット4の床梁6cに対して外側から横方向に係止されるようにした部分的な突出部3dが下へ向けて一体に設けられており、取付部7は、突出部3dの下面に取付けられる。なお、取付部7は、窓枠3aの突出部3dと一体に構成しても良いし、別体に構成しても良い。
取付部7を窓枠3aの突出部3dと別体に構成した場合、取付部7は、例えば、側面視ほぼL字状の金具とされて、窓枠3aの突出部3dの下面に、側面視ほぼL字状の横面部分が下側から当接配置された状態でネジ8などの固定具によって下側から上方へ向けて取付けられる。そして、建物ユニット2の床梁6cの側面の部分(ウェブ部)に、側面視ほぼL字状をした取付部7の縦面部分が外側から当接配置された状態でネジ9などの固定具によって、開口ユニット4の外側面に外側から横方向に取付けられる。
取付部7は、紙面と垂直な方向(奥行き方向)に対しては、例えば、突出部3dと同じ長さを有して奥行き方向に連続して延びるものとしても良いし、突出部3dよりも奥行き方向に短いものとして奥行き方向に連続または不連続に設置されるようにしても良い。なお、横方向は、ほぼ水平な方向のことであるが、この実施例では、主に、紙面の左右方向(バルコニーユニット5側から開口ユニット4側へ向かう方向または、開口ユニット4側からバルコニーユニット5側へ向かう方向)などを指すことが多い。
開口ユニット4と、バルコニーユニット5とを並設することで、ユニット建物1にはバルコニー設置構造が形成され、出入口部3を通して開口ユニット4とバルコニーユニット5との間の出入が可能になる。
上記のような基本的な構成に対し、この実施例では、以下のような構成を備えることができる。
(1)上記したバルコニー設置構造では、図4(a)(b)に示すように、
開口ユニット4のバルコニーユニット5側からは、水切シート21が下へ垂らされている。
また、バルコニーユニット5の床板22の開口ユニット4側の縁部には、立上部分23が設けられている。
そして、立上部分23の上端部に、横曲部24を形成するようにしている。
水切シート21は、その下端部が、横へ向いた状態で、横曲部24に重ねて接着されるようにしている(接着部分)。
ここで、水切シート21は、開口ユニット4のバルコニーユニット5側の外側面の少なくとも下部に設置されるシート材であり、防水性を有する比較的柔軟な素材で構成されて、開口ユニット4の外側面の下側部分の水切を行う。水切シート21は、開口ユニット4の外側面に取付けられた外壁部25(図4(b))の裏側や、外壁部25に設けられる出入口部3(図4(a))の裏側や下部に、開口ユニット4の外側面にほぼ沿うような縦向きの状態で取付けられる。そして、水切シート21は、その下端部が外壁部25の下部や出入口部3の下部よりも下側へ延ばされる。このような水切シート21は、開口ユニット4の外側面に沿って図の奥行き方向(紙面と垂直な方向)にほぼ連続した状態で延設される。
バルコニーユニット5の床板22は、バルコニーユニット5の床部5aを構成するほぼ水平な面材のことである。床板22は、平面視ほぼ矩形状のものとされ、例えば、開口ユニット4の平面形状とほぼ同じ大きさや形状の長方形状などに形成される。床板22は、例えば、床下地材22aや、金属製の床下地鋼板22bや、床仕上材22c(図3)を下から順に積層した多層構造のものとされている。床板22は、バルコニーユニット5の床部5aを構成する床枠部(床フレーム)の上に設置される。バルコニーユニット5の床枠部は、床梁や床小梁26(図3)などによって構成される。
なお、バルコニーユニット5の床高さは、最上部に設置される床仕上材22cの上面の位置となる。床仕上材22cの上面は、ユニットフレームの床梁6cの上面よりも低い位置となっている。そして、バルコニーユニット5の床高さと開口ユニット4の床高さとの間の高低差が、またぎ段差となる。
床板22の開口ユニット4側の縁部は、平面視ほぼ長方形状をした床板22の全周を取囲む4つの辺のうちの、開口ユニット4の側に位置する辺のことである。床板22の開口ユニット4側の縁部は、窓枠3aの突出部3dや外壁部25の下部によって隠されるように、ユニットフレームの床梁6cの側面に僅かに達しない程度の長さで横方向へ延ばされている。
立上部分23は、床板22の縁部に一体に形成された、上方へ向かう曲げ部分のことである。この実施例では、立上部分23は、床板22を構成する床下地鋼板22bの縁部に設けられている。立上部分23は、開口ユニット4(の床梁6c)の外側面にほぼ沿うように、ほぼ真上へ向けて延ばされる。
立上部分23は、窓枠3aの突出部3dの下側(ほぼ真下)の位置(図4(a))や、外壁部25の下側(ほぼ真下)の位置(図4(b))に設けられる。立上部分23は、奥行き方向に対しては、出入口部3や外壁部25の下側に沿って連続して設けられる。床板22(を構成する床下地鋼板22b)の縁部に立上部分23を設けることによって、床板22(を構成する床下地鋼板22b)は、防水パンとなり、床下地鋼板22bは、全体で雨水を受けることができるようになると共に、立上部分23によって縁部からの漏水(越水)を防止できるようになる。床下地鋼板22bには、必要に応じて、排水勾配を設けることができる。
立上部分23の上端部は、立上部分23の上側の縁部のことである。立上部分23の上端部は、窓枠3aの突出部3dや外壁部25の下面に達しない程度の高さに設けられる。立上部分23は、縁部からの漏水(越水)を防止するのに必要な最低限の高さに設けるのが好ましい。
横曲部24は、立上部分23の上端部に一体に形成された、横向きの曲げ部分のことである。横曲部24は、横方向、例えば、開口ユニット4から離れる方向(バルコニーユニット5の内側)へ向かってほぼ水平に延ばされる。なお、必要な場合には、横曲部24には、開口ユニット4から離れる方向へ向かって下り勾配となる排水勾配を形成しても良い。
横曲部24は、少なくとも、水切シート21の下端部を確実に取付けることができる幅(必要な取付幅を確保できる長さ)を有するものとされる。例えば、横曲部24は、水切シート21の下端部の取付けに必要な取付幅とほぼ同じ幅かそれよりも若干広い幅に形成することができる。
なお、この実施例では、横曲部24は、窓枠3aや外壁部25の表面の位置にほぼ達するか僅かに越える程度の長さを有して横方向に形成されている。この実施例では、横曲部24は、横方向の長さ(または幅)が、立上部分23の高さとほぼ同程度の寸法に形成されている。更に、横曲部24と、出入口部3(の突出部3d)の下面や外壁部25の下面との間には、所要の隙間が形成されている。水切シート21の下端部は、この隙間を通してバルコニーユニット5の側へ導かれて、横曲部24の上に当接される。この隙間は、例えば、立上部分23の上下方向の高さとほぼ同程度の高さ(または大きさ)とされている。但し、横曲部24の幅寸法や、立上部分23の高さ寸法や、隙間の高さ寸法は、上記に限るものではない。
水切シート21の下端部は、水切シート21における、出入口部3(の突出部3d)の下面や外壁部25の下面よりも下側へ延びる部分(下方延出部分)のことであり、開口ユニット4の外側面に沿って流下した雨水を切る機能を有している。水切シート21の下端部は、横曲部24に到達する長さよりも長く形成される。そして、水切シート21の下端部は、その柔軟性を使って横へ向くように曲げる(湾曲させる)ことで、少なくとも先端側の一部が横曲部24に当接される。これにより、開口ユニット4の外壁部25などを伝わってきた雨水を、水切シート21(の外面)に沿って床下地鋼板22bの上へと導くことができるようになる。このとき、水切シート21の下端部は、湾曲された部分よりも先端側の横へ向けられた部分(特に、下縁部周辺)が、少なくとも必要な取付幅を有して横曲部24に面接触されるようにする。
なお、開口ユニット4の外側面の下部における、水切シート21の(開口ユニット4の)内側の位置には、水切シート21と重ねて、側面視ほぼL字状の水切金具27(図4(a))や水切金物28(図4(b))などを設けても良い。水切金具27や水切金物28は、縦面部分と、縦面部分の下端側に設けられたほぼ水平な横曲部分27a,28aとを有して、水切シート21を裏面側からサポートする。水切金具27や水切金物28のほぼ水平な横曲部分27a,28aは、上記横曲部24とほぼ同じ高さか横曲部24よりも僅かに高い位置にて、横曲部24へ向かって横曲部24に僅かに達しない程度の長さに延ばされて、横曲部24とほぼ連続される。なお、必要な場合には、横曲部分27a,28aには、開口ユニット4から離れる方向へ向かって下り勾配となる排水勾配を形成しても良い。
この実施例では、水切金具27は、出入口部3(の突出部3d)の下部の位置で取付部7に重ねて用いられている(図4a)。即ち、水切金具27の縦面部分は、取付部7の縦面部分に対し、外側から当接配置された状態でネジ9などの固定具によって外側から開口ユニット4の外側面に、共締め状態で横方向に取付けられる。この際、水切シート21は、取付部7の裏面側から引き出されても良いし、または、その上端部分が、水切金具27の縦面部分と、取付部7の縦面部分との間にて挟着固定されても良い。水切金具27は、取付部7と同様に、紙面と垂直な方向(奥行き方向)に対し、突出部3dと同じ長さで連続して延びるものとしても良いし、突出部3dよりも短い長さで、連続または不連続に設置されても良い。なお、水切金具27は、取付部7と一体に形成しても良い。
一方、水切金物28は、外壁部25の出入口部3以外の部分に使われている(図4b)。水切金物28の縦面部は、外壁部25の裏面側へ挿入配置されるような長さで上方へ延ばされる。水切金物28は、紙面と垂直な方向(奥行き方向)に対し、連続して延びるものとしても良いし、不連続のものとしても良い。
接着は、水切シート21の下端部と横曲部24とを貼り付けて一体化することである。これにより、水切シート21の下端部を安定した状態に保たれるように設置することができる。水切シート21の下端部の接着には、接着剤や粘着剤が用いられる。接着剤や粘着剤は、建築現場で水切シート21の下端部の横曲部24に接着される部分や、横曲部24に対して直接塗布形成するようにしても良いが、水切シート21の下端部(の横曲部24に接着する部分)に対し、必要な取付幅分またはそれ以上の幅寸法で粘着層29(図6(a))を予め形成しておくのが好ましい。これにより、粘着層29に取付けられた離型紙を剥がすだけで、いつでも簡単に水切シート21の下端部を横曲部24に対して接着できるようになる。そして、接着剤や粘着剤の塗布部分や、粘着層29の形成部分が、上記した接着部分となる。
水切シート21の下端部は、少なくともその下縁部周辺が横曲部24の上面に重ねられた状態で横曲部24に接着される。
なお、水切シート21の下端部と横曲部24とは、接着のみによって固定しても良いが、後述のようにするのが好ましい。
(2)上記において、水切シート21の下端部と横曲部24とが、クリップ31によって横から止められても良い。
ここで、クリップ31は、水切シート21の下端部と横曲部24との当接部分(重ね合わせた部分または接着部分)を、挟着または圧着固定するようにした、弾性変形可能な固定部品である。クリップ31は、水切シート21の下端部と横曲部24との当接部分に対し、バルコニーユニット5の側から開口ユニット4の側へ向けて横方向に取付けられる。
クリップ31は、水切シート21の下端部に沿って紙面と垂直な方向(奥行き方向)へ連続するように取付けるのが好ましい。但し、クリップ31は、紙面と垂直な方向へ不連続な状態で取付けるようにしても良い。クリップ31は、水切シート21の下端部に沿って所要の長さに延びる長尺部品としても良いし、それよりも短い短尺部品としても良い。クリップ31は、水切シート21の下端部に沿って単数または複数個並べて使うことができる。この際、クリップ31は、長尺部品のみや、短尺部品のみを使ったり、または、長尺部品と短尺部品とを適宜組み合わせて使ったりすることができる。
クリップ31は、図5に示すように、側面視でほぼ横向きU字状をした金具とされる。横向きU字状のクリップ31は、上部挟着片31aと、下部挟着片31bと、連結部31cとを有しており、上部挟着片31aと下部挟着片31bとの(バルコニーユニット5の側に位置する)一端部(または基端部)間を連結部31cで連結した形状のものとされる。
上部挟着片31aおよび下部挟着片31bは、水切シート21の下端部と横曲部24との当接部分を上下に挟着する上下一対の横向きの面である。上部挟着片31aおよび下部挟着片31bは、側面視で、水切シート21の下端部と横曲部24との当接部分のほぼ全域を包み込んだ状態で挟着し得る程度の横方向の長さ(幅)を有するのが好ましい。この実施例では、上部挟着片31aおよび下部挟着片31bは、横曲部24の横方向の長さ(幅)とほぼ同程度の長さ、または、それよりも僅かに長い幅寸法に形成されている。
そして、上部挟着片31aは、側面視で、連結部31cの側(基端側)から先端側(開口ユニット4の側)へ向かって下り勾配となる傾斜形状としても良い。また、下部挟着片31bは、ほぼ水平な直線形状のものとしても良い。これにより、クリップ31は全体として先狭まりの形状になる。先狭まりのクリップ31の先端部は、完全に閉じた状態か、または、水切シート21の下端部と横曲部24との当接部分の厚みよりも狭くなるように閉じた状態に形成される。
また、クリップ31は、水切シート21の下端部と横曲部24との当接部分を挟み込み易いように、上部挟着片31aを下部挟着片31bよりも若干長く形成しても良い。そして、上部挟着片31aの先端部の、下部挟着片31bよりも若干長く突出した部分やその周辺には、先端側へ向かって斜め上へ向かうように曲げられた先広がりの導入テーパ部31dを形成しても良い。
そして、クリップ31は、必要に応じて、下部挟着片31bの上面などに、水切シート21の下端部や横曲部24を噛み込むようにした外れ止め用の歯部31e(図5)などを形成しても良い。歯部31eは、例えば、切起し加工などによって下部挟着片31bに単数または複数形成することができる。
連結部31cは、上部挟着片31aと下部挟着片31bとが弾性変形によって開閉する際の、弾性変形の中心となって、クリップ31に挟着力を付与する縦向きの面である。連結部31cは、上部挟着片31aと下部挟着片31bとのバルコニーユニット5側の端部(基端部)を、それぞれ上下の屈曲部を有して一体に連結する。連結部31cは、水切シート21の下端部と横曲部24との重ね合わせ部分の厚みとほぼ同程度の高さか、それよりも若干大きい高さ寸法(上下寸法)に形成される。
横向きU字状のクリップ31は、例えば、弾性変形可能な金属材を曲げ加工して作ることができる。連結部31cと上部挟着片31aとの間の上側の屈曲部の曲げ角度は、90度よりも若干小さくなるように形成され、連結部31cと下部挟着片31bとの間の下側の屈曲部の曲げ角度は、ほぼ90度かそれよりも若干大きくなるように形成される。
(3)上記の他の実施例として、水切シート21の下端部が、横へ向けて横曲部24に重ねられた状態で、クリップ31によって横から止められても良い。
ここで、水切シート21の下端部と横曲部24とは、クリップ31のみによって挟着(圧着固定)するようにしても良い。この場合にも、クリップ31は、水切シート21の下端部と横曲部24とを挟着する部分が、横曲部24の横方向の長さとほぼ同じ幅になるように形成するのが好ましい。クリップ31については、上記(2)欄に記載したのと同様である。但し、上記したように、水切シート21の下端部と横曲部24とは、クリップ31のみによって挟着するよりも、接着による固定と併用して固定するのが望ましい。
(4)上記の各場合において、水切シート21の下端部は、折り返した状態で横曲部24の上下両面に重ねられても良い。
ここで、水切シート21の下端部は、例えば、横曲部24の上面のみに当接されるようにしても良いが、横曲部24の上下両面に当接されるようにすることができる。
この場合、水切シート21の下端部(の下縁部周辺)は、横曲部24に対する取付幅となる部分のほぼ真ん中の位置で下側へほぼ180度折り返して(折返部)、取付幅の上側のほぼ半分が横曲部24の上面に当接(上面当接部)され、取付幅の下側のほぼ半分が横曲部24の下面に当接(下面当接部)されるように設置するのが好ましい。この際、横曲部24の上下両面に対する水切シート21の下端部の当接幅は、上下均等にしても良いし、上下不均等にしても良い。
そして、水切シート21の下端部(の下縁部周辺)は、横曲部24に接着したり、横曲部24にクリップ31で上下に挟着(圧着固定)したり、接着とクリップ31による挟着とを同時に行ったりする。
接着を行う場合には、水切シート21の下端部は、横曲部24の上下両面に接着するのが好ましいが、必要な取付幅が確保できるのであれば、横曲部24の上面または下面の一方の面のみに対して接着するようにしても良い。
クリップ31を用いる場合には、クリップ31は、横曲部24と、横曲部24の上下両面に当接するように折り返された水切シート21の下端部との三層を同時に挟着することになる。
このように、横曲部24の上下両面を用いることにより、横曲部24は、必要な取付幅とほぼ同じかそれよりも若干長い幅寸法から、必要な取付幅のほぼ半分程度の幅寸法までの範囲内で、幅寸法を適宜設定できるようになる。例えば、水切シート21の下端部を折り返して横曲部24の上下両面にほぼ均等に当接させることで、必要な取付幅のほぼ半分程度の長さにまで横曲部24の幅寸法を短くすることが可能になる。
(5)クリップ31には、少なくとも連結部31cまたはその周辺に対して、加飾部35(図5)を形成しても良い。
ここで、加飾部35は、例えば、メッキなどの表面処理や、つや消し処理などの表面加工や、着色や、模様などとすることができる。上記した加飾部35は、少なくともクリップ31の表面(外面)に対して施される。上記した加飾部35は、必要に応じてクリップ31の表面全体や裏面などに対しても施すことができる。加飾部35は、クリップ31を構成する金属材の曲げ加工前に行うことができるし、曲げ加工後に行うこともできる。
(その他)また、クリップ31には、必要に応じて、排水穴などを形成しても良い。排水穴は、例えば、下部挟着片31bや連結部31cに対して適宜形成することができる。例えば、排水穴を下部挟着片31bに形成する場合には、例えば、連結部31cの近傍に設けるのが好ましい。
このように、クリップ31に排水穴を形成することで、クリップ31に溜まった雨水を、排水穴から床板22(を構成する床下地鋼板22b)の上へと排水することができる。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
工場で、建物ユニット2を製造する。建物ユニット2には、側面に出入口部3を有する開口ユニット4が含まれる。また、工場で、バルコニーユニット5を製造する。そして、製造した開口ユニット4とバルコニーユニット5とを建築現場へ搬送する。
建築現場において、バルコニーユニット5を設置し、図6(a)に示すように、バルコニーユニット5の横に開口ユニット4を、出入口部3がバルコニーユニット5側に向くように並べて設置する。バルコニーユニット5や開口ユニット4の設置は、クレーンで吊り上げるなどして行われる。なお、この実施例では、バルコニーユニット5と開口ユニット4とは、下階の建物ユニット2の上に上階部分を構成するように設置される。
開口ユニット4を設置する際には、開口ユニット4の外側面下部に縦向きの状態で取付けられている水切シート21の下端部を上に持ち上げて、横向きまたは上向きに曲げた状態にし、開口ユニット4の設置後に、図6(b)に示すように、バルコニーユニット5の床板22の開口ユニット4側の縁部の立上部分23や横曲部24の上に水切シート21の下端部を乗せる。
そして、必要に応じて、水切シート21の下端部を、横曲部24に重ねた状態にして、横曲部24に横向きに接着する。この際、水切シート21は、下端部を横曲部24の上面にのみ重なるようにして接着しても良いし、下端部を横曲部24の上下両面に重なるように折り返して接着しても良い。
また、必要に応じて、図6(c)に示すように、水切シート21の下端部と横曲部24とに対し、横からクリップ31を取付けて、水切シート21の下端部と横曲部24とをクリップ31によって横から止め付けるようにする。これにより、水切シート21の下端部と横曲部24とは、クリップ31で上下に挟着(圧着固定)される。
なお、接着とクリップ31による固定は、少なくともどちらか一方を行うようにすれば良いが、両方行うのが最も好ましい。
以上により、ユニット建物1におけるバルコニー設置構造が完成される。そして、住人は、開口ユニット4とバルコニーユニット5との間を、出入口部3を通して出入りできるようになる。また、開口ユニット4の外側面に降った雨水を、水切シート21を介して、バルコニーユニット5の床下地鋼板22bの本体部分の上へと導くことができるようになる。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果 1)例えば、図7の比較例の場合、開口ユニット4の下部に縦向きに設置された水切シート21の、下へ垂らされている下端部を、バルコニーユニット5の床板22の(開口ユニット4側の)縁部に設けられた縦向きの立上部分23に対して、外側から縦向き状態のまま重ね合わせて接着するようにしている。よって、水切シート21の下端部に対する十分な取付幅を確保するのに、立上部分23を必要以上に高く(高さ寸法または上下寸法を大きく)しなければならず、その分、床下地鋼板22bや床仕上材22cの設置位置が低くなってしまい、出入口部3における、開口ユニット4の床板4aとバルコニーユニット5の床板22との間のまたぎ段差が高くなる。
そのため、この構造のままで出入口部3のまたぎ段差を低くするには、例えば、図8に示すように、床下地鋼板22bと床仕上材22cとの間に高さ調整用束部材41を介在させて、床下地鋼板22bに対し床仕上材22cを高い位置に持ち上げる、いわゆる乾式浮床仕上工法などを採用する必要が生じる、しかし、乾式浮床仕上工法はコストがかかるため、気軽に導入することが難しい。また、図7に示すように、開口ユニット4の床板4aの高さを窓枠3aの下部の敷居部分3cの位置よりも下げることで、開口ユニット4の床板4aとバルコニーユニット5の床板22との間のまたぎ段差を低く見せることもできるが、この場合には、開口ユニット4の床板4aと窓枠3aの敷居部分3cとの間に上記とは別の(またぎ)段差が生じてしまう。
そこで、この実施例では、図4(a)に示すように、床板22(を構成する床下地鋼板22b)の開口ユニット4側の縁部の立上部分23の上端部に横曲部24を形成して、横曲部24に対し、開口ユニット4から下へ垂らされた水切シート21の下端部(の下縁部周辺)を横向き状態にして当接し、当接される部分を横曲部24に接着するようにしている。このように、横曲部24に対し水切シート21の下端部を横向きの状態で接着することにより、横曲部24の部分に十分な取付幅を確保できるようになるため、その分、縁部の立上部分23を低く抑える(高さ寸法を必要最小限にまで小さくする)ことが可能になる。
そして、立上部分23を低くできるようになった分だけ、床板22を構成する床下地鋼板22bおよび床仕上材22cの上面の位置を高く設定できるので、図3に示すように、出入口部3における、バルコニーユニット5の床板22と開口ユニット4の床板4aとの間のまたぎ段差を低くすることが可能になる。そのため、バルコニーユニット5の床板22に乾式浮床仕上工法などを用いて、高さ調整用束部材41で床下地鋼板22bに対して床仕上材22cを持ち上げる必要をなくすことができる。
よって、バルコニーユニット5の構造を大きく変えることなく、床下地鋼板22bの上に床仕上材22cを直接設置するだけの安価で簡単な構成のままであっても、上記またぎ段差を低くすることが可能になる。また、上記したように、開口ユニット4の床板4aの高さを窓枠3aの下部(敷居部分3c)の位置よりも下げることで、上記またぎ段差を低く見せることもできるが、敢えてそのようにする必要もなくなるので、開口ユニット4の床板4aの高さを窓枠3aの下部(敷居部分3c)の位置に揃えて(ほぼフラットな状態にして)、窓枠3a(の敷居部分3c)との間に別の(またぎ)段差が生じないようにすることができる。
この際、上記したように、立上部分23の上端部に横曲部24を形成して、横曲部24に水切シート21の下端部を横向き状態にして当接させることで、防水信頼性を確保するために必要な水切シート21の下端部の取付幅を、横曲部24にて余裕を持って確保できるようになる。よって、立上部分23を低くすることで、水切シート21の下端部に対する十分な取付幅が得られなくなってしまうという問題を、立上部分23の上端部に横曲部24を設けるだけの簡単な構成の追加で解消することができる。
そして、横曲部24に水切シート21の下端部を横向き状態にして接着することで、接着する際の作業姿勢が楽になるので、接着などの作業が容易になり、作業のバラ付きを少なくして、より確実に水切シート21の下端部の防水性能を確保できるようになる。
また、ユニット建物1では、上記したように、工場で予め製造した開口ユニット4やバルコニーユニット5を建築現場へ搬送して、建築現場で組み立てるようにしているが、建築現場では開口ユニット4やバルコニーユニット5を構成する部材の寸法調整を行うことができない。そのため、開口ユニット4とバルコニーユニット5との間の防水を、例えば、ガスケットなどのような、部材の寸法に頼るシール材のみで行わせるのは、防水信頼性を確保する上で好ましくないとされている。
これに対し、この実施例のように、横曲部24に対して、水切シート21の下端部を横向き状態で接着する構造にすることで、水切シート21が開口ユニット4とバルコニーユニット5との間に建築現場の状況に合わせた最適な状態で取付けられて、水切シート21で防水が行われるため、水切シート21によって開口ユニット4やバルコニーユニット5の部材寸法のバラ付きが吸収されて、開口ユニット4とバルコニーユニット5との間の防水信頼性が確保される。よって、ガスケットに頼らない、防水信頼性の高い防水構造を得ることが可能となる。
(効果 2)クリップ31によって水切シート21の下端部と横曲部24との水平な当接部分を横から挟むようにしても良い。これにより、水切シート21の下端部と横曲部24との当接部分(または接着部分)をクリップ31で上下に圧着して、当接部分を固定および保護することができる。そのため、当接部分の耐久性を高めることができる。また、クリップ31によって水切シート21の下端部と横曲部24との当接部分を挟むだけなので、作業者によらず容易に取付けることができ、安定した施工状態と十分な圧着強度とを確保することができる。
そして、水切シート21の下端部と横曲部24との間のほぼ水平な当接部分は、上下方向の寸法が小さく、外部から目立ち難いクリップ31によって隠されるため、コストをかけずに見栄え良く外観を整えることができて、経済的である。
これに対し、例えば、図7の比較例に示すように、縦向きの水切シート21の下端部を床板22の立上部分23の外側に縦向きの状態で重ねて接着した場合には、縦向きの接着部分が外部に広い範囲で露出された状態になるため、水切シート21の下端部の接着部分を隠して保護するのに、外側から別に化粧材51を取付ける必要が生じてしまう。化粧材51は、上下方向の寸法が大きな部材となり、また外部から目立つ部材となるので、コストがかかって経済的でない。よって、この実施例のようにクリップ31を横向きに取付けて目立たないように仕上げることで、目立つ化粧材51などをなくしてコスト削減を図ることができる。
(効果 3)また、他の実施例として、水切シート21の下端部を、横へ向けて横曲部24に重ねた状態でクリップ31(のみ)によって横から止めるようにしても良い。これにより、水切シート21の下端部と横曲部24とを、クリップ31の圧着力によって確実に圧着固定することができる。また、上記した(効果 2)とほぼ同様の効果を得ることができる。
(効果 4)上記の各場合において、水切シート21の下端部は、折り返した状態で横曲部24の上下両面に重ねても良い。これにより、横曲部24の上下両面を有効に使って水切シート21の下端部に必要な取付幅を確保することができるようになり、横曲部24を、上記した必要な取付幅のほぼ半分程度の長さにまで短くすることができる。また、水切シート21の下端部を、折り返した状態で横曲部24の上下両面に重ねること、更に、横曲部24の上面または下面、あるいは、上下両面に接着することで、横曲部24の上下両面を水切シート21の下端部で包んだ状態になるので、クリップ31を取付ける作業がより容易になる。
(効果 5)クリップ31には、少なくとも連結部31cまたはその周辺に対して、加飾部35を形成しても良い。クリップ31は、外部から目立ち難い部材であるため、そのままの状態でも特に支障はないと考えられるが、クリップ31に加飾部35を形成しておくことで、仮にクリップ31の連結部31cが外部から目に付いた場合でも、加飾部35の化粧効果または装飾効果によって見栄えの良い状態が得られるので、外観品質を確保・向上することができる。加飾部35は、クリップ31全体に施しても良いし、クリップ31のなかでも、比較的外部から目に付き易い連結部31cまたはその周辺の表面(外面)などに対して施しておくだけでも良く、このようにしても、クリップ31を見栄え良くすることができるので効果的である。
1 ユニット建物
3 出入口部
4 開口ユニット
5 バルコニーユニット
21 水切シート
22 床板
23 立上部分
24 横曲部
31 クリップ
35 加飾部

Claims (4)

  1. 出入口部を有する開口ユニットと、バルコニーユニットとが、前記出入口部を前記バルコニーユニット側へ向けた状態で並設され、
    前記開口ユニットの前記バルコニーユニット側からは水切シートが下へ垂らされており、
    前記バルコニーユニットの床板の前記開口ユニット側の縁部に、立上部分が設けられているバルコニー設置構造であって、
    前記立上部分の上端部に横曲部が形成され、
    前記水切シートは、下端部が横へ向いた状態で、前記横曲部に重ねて接着されていることを特徴とするバルコニー設置構造。
  2. 請求項1に記載のバルコニー設置構造であって、
    前記水切シートの下端部と前記横曲部とが、クリップによって横から止められていることを特徴とするバルコニー設置構造。
  3. 出入口部を有する開口ユニットと、バルコニーユニットとが、前記出入口部を前記バルコニーユニット側へ向けた状態で並設され、
    前記開口ユニットの前記バルコニーユニット側からは水切シートが下へ垂らされており、
    前記バルコニーユニットの床板の前記開口ユニット側の縁部に、立上部分が設けられているバルコニー設置構造であって、
    前記立上部分の上端部に横曲部が形成され、
    前記水切シートの下端部は、横へ向けて前記横曲部に重ねた状態で、クリップによって横から止められていることを特徴とするバルコニー設置構造。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のバルコニー設置構造であって、
    前記水切シートの下端部は、折り返した状態で前記横曲部の上下両面に重ねられていることを特徴とするバルコニー設置構造。
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