以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1を参照して、本実施形態による集塵システム100を備えるダイカストマシン200の構成について説明する。なお、ダイカストマシン200は、特許請求の範囲の「成形機」の一例である。
集塵システム100は、ダイカストマシン200に設けられ、ダイカストマシン200から発生されるミスト状の離型剤4(図5参照)およびミスト状の潤滑剤5(図5参照)を回収するためのシステムである。
以下の説明において、ダイカストマシン200が備える移動ダイプレート202bの移動方向をX方向とし、X方向のうちの一方側をX1方向、他方側をX2方向とする。また、上下方向をZ方向とし、上方向をZ1方向、下方向をZ2方向とする。また、X方向およびZ方向と直交する方向を、Y方向とし、一方側をY1方向とし、他方側をY2方向とする。なお、X方向は、特許請求の範囲の「ダイ移動方向」の一例である。
(ダイカストマシンの構成)
図1に示すダイカストマシン200は、固定金型201aおよび移動金型201bを備える金型内(製品形状となるキャビティ(空洞部分))に液状の金属材料である溶湯を射出し、溶湯を金型内で凝固させることにより、ダイカスト品(図示せず)を成形するように構成されている。成形される金属材料は、たとえば、アルミニウム合金や、亜鉛合金、マグネシウム合金などである。
ダイカストマシン200は、図1に示すように、型締装置202と、離型剤供給装置203と、射出装置204と、制御ユニット205とを備えている。
型締装置202は、固定ダイプレート202aと、移動ダイプレート202bと、タイバー202cと、型締駆動部202dとを含んでいる。固定ダイプレート202aは、固定金型201aを保持するように構成されている。移動ダイプレート202bは、移動金型201bを保持するように構成されている。
タイバー202cは、X方向に延びる複数の柱状の部材である。また、タイバー202cは、固定ダイプレート202aおよび移動ダイプレート202bに挿通されており、移動ダイプレート202bに対して摺動可能に嵌合されている。タイバー202cは、移動ダイプレート202bを保持しながらX方向への移動をガイドする機能を有している。
型締駆動部202dは、トグル機構を有しており、モータ202eにより駆動されることによって、移動ダイプレート202bおよび移動金型201bを、タイバー202cに沿ってX方向に往復移動させるように構成されている。これにより、型締装置202は、金型(移動金型201bおよび固定金型201a)を型締め可能に構成されている。
離型剤供給装置203は、金型(移動金型201bおよび固定金型201a)に対して、離型剤を噴霧するように構成されている。具体的には、離型剤供給装置203は、成形品を取り出しやすくするために、型締装置202によって型締めされる前の移動金型201bおよび固定金型201aの内表面に離型剤を噴霧するように構成されている。離型剤は、油分および水分を含んだ薬剤である。
射出装置204は、固定金型201aの背面側(X2方向側)から金型内に溶湯を射出するように構成されている。また、射出装置204は、スリーブ204aと、プランジャ駆動部204bと、プランジャ204cとを有している。プランジャ204cは、スリーブ204a内にX方向に進退可能に配置されている。スリーブ204aは、注湯口204dを有しており、供給装置(図示せず)により、注湯口204dから溶湯が供給される(注ぎ込まれる)ように構成されている。また、スリーブ204aの先端は、固定金型201aの経路部Sに接続されている。プランジャ駆動部204bは、油圧シリンダ(図示せず)を有しており、油圧により、プランジャ204cをX方向に往復移動させるように構成されている。これにより、プランジャ204c(プランジャチップ)は、金型内に溶湯を圧入(射出)するように構成されている。また、溶湯を射出する際に、プランジャ204cのかじり(焼き付き)を抑制するために、溶湯が注湯される前に、潤滑剤供給装置(図示せず)によって、スリーブ204aに潤滑剤が供給される。潤滑剤は、たとえば、ワックスと黒鉛との混合物を粒状化した、固形潤滑剤を含む。
制御ユニット205は、型締装置202および射出装置204を含むダイカストマシン200の各部の駆動を制御するように構成されている。また、制御ユニット205は、集塵システム100を制御するように構成されている。すなわち、制御ユニット205は、集塵システム100およびダイカストマシン200の両方を制御するように構成されている。制御ユニット205は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などを含むコンピュータと、記憶部(図示せず)とを含む。記憶部は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)、または、不揮発性のメモリなどを含む。なお、制御ユニット205は、特許請求の範囲の「制御部」の一例である。
また、図1に示すように、集塵システム100は、ダイカストマシン200の上方に設けられている。
集塵システム100は、集塵部1と、第1送風部2と、制御ユニット205と、フード3とを備える。
集塵部1は、ダイカストマシン200の移動ダイプレート202bおよびダイカストマシン200の固定ダイプレート202aのうちのいずれか一方の上方に固定されている。本実施形態では、集塵部1は、移動ダイプレート202bの上方に固定されている。具体的には、集塵部1は、型締装置202のうち、移動しないフレーム202fに固定されている。また、集塵部1は、ダイカストマシン200から成形時に発生されるミスト状の離型剤4(図5参照)を少なくとも吸引するように構成されている。
本実施形態では、集塵部1は、吸引ダクト10と、吸引部11と、吸引ダクト10と吸引部11とを接続する接続管12と、第2送風部13と、第3送風部14と、を有している。
吸引ダクト10は、接続管12を介して吸引部11と接続されている。具体的には、吸引ダクト10の一方側の端部10aが、接続管12と接続されている。また、吸引ダクト10の他方側の端部10bは、第1送風部2から送風された空気を吸引する吸引口である。また、吸引ダクト10は、移動ダイプレート202bまたは固定ダイプレート202aの上方に設けられている。本実施形態では、吸引ダクト10は、移動ダイプレート202bの上方に設けられている。
吸引部11は、接続管12を介して吸引ダクト10と接続されている。吸引部11は、ファン部材(図示せず)と、ファン部材を駆動する駆動部(図示せず)とを含む。吸引部11は、駆動部によってファン部材が駆動されることにより、ミスト状の離型剤4を吸引するように構成されている。また、吸引部11は、移動ダイプレート202bまたは固定ダイプレート202aから離間した位置に設けられている。本実施形態では、吸引部11は、移動ダイプレート202bから離間した位置に配置されている。
接続管12は、一方側の端部12aが吸引ダクト10と接続されており、他方側端部12bが吸引部11と接続されている。
第2送風部13は、吸引ダクト10の他方側の端部10bに設けられている。第2送風部13は、第1送風部2から送風された空気を吸引し、吸引ダクト10の内部に向けて送風するように構成されている。
第3送風部14は、接続管12の内部に設けられている。具体的には、第3送風部14は、接続管12の他方側端部12b近傍に設けられている。本実施形態では、1つの第3送風部14が、接続管12の他方側端部12b近傍において設けられている。第3送風部14は、吸引部11に向けて送風するように構成されている。第3送風部14は、ファン部材(図示せず)と、駆動部(図示せず)とを有している。
図1に示すように、集塵部1は、第1送風部2に対向する面1aの位置が、移動ダイプレート202bが固定ダイプレート202aに対して移動する方向(X方向)において、移動ダイプレート202bの金型取り付け面110の位置と略等しい位置、または、移動ダイプレート202bの金型取り付け面110の位置と略等しい位置よりも第1送風部2から遠ざかる方向(X1方向)に離間した位置となるように、移動ダイプレート202bの上方に固定されている。具体的には、集塵部1は、第1送風部2に対向する面1aの位置が、移動ダイプレート202bが固定ダイプレート202aに対して移動する方向(X方向)において、移動ダイプレート202bの金型取り付け面110の位置と略等しい位置となるように、移動ダイプレート202bの上方に固定されている。
図1に示すように、集塵部1は、Z2方向側の端面が、移動ダイプレート202bおよびフレーム202fのZ1方向側の端面と略等しい位置となるように、フレーム202fに固定されている。
第1送風部2は、移動ダイプレート202bおよび固定ダイプレート202aのうちの他方の上方において、集塵部1と離間して対向する位置に固定されている。本実施形態では、第1送風部2は、固定ダイプレート202aの上方において、集塵部1と離間して対向する位置に固定されている。また、第1送風部2は、集塵部1に向けて送風するように構成されている。
本実施形態では、第1送風部2は、送風機20と、送風ダクト21と、フィン部材22とを有している。
送風ダクト21は、一方側端部21aが送風機20と接続されており、他方側端部21bから空気を送風するように構成されている。
フィン部材22は、送風ダクト21の一方側端部21a近傍に設けられ、第1送風部2から送風された空気の流れを整えるように構成されている。なお、送風ダクト21の一方側端部21a近傍とは、送風ダクト21の一方側端部21aの位置そのものと、送風ダクト21の一方側端部21aの位置の付近との両方を含む意味である。
第1送風部2は、集塵部1に対向する面2aの位置が、移動ダイプレート202bが固定ダイプレート202aに対して移動する方向(X方向)において、固定ダイプレート202aの金型取り付け面111の位置と略等しい位置、または、固定ダイプレート202aの金型取り付け面111の位置と略等しい位置よりも集塵部1から遠ざかる方向(X2方向)に離間した位置となるように、固定ダイプレート202aの上方に固定されている。具体的には、第1送風部2は、集塵部1に対向する面2aの位置が、移動ダイプレート202bが固定ダイプレート202aに対して移動する方向(X方向)において、固定ダイプレート202aの金型取り付け面111の位置と略等しい位置となるように、固定ダイプレート202aの上方に固定されている。
図1に示すように、第1送風部2は、Z2方向側の端面が、固定ダイプレート202aのZ1方向側の端面と略等しい位置となるように、フレーム202gに固定されている。
制御ユニット205は、ダイカストマシン200に設けられており、ダイカストマシン200の制御を行うとともに、集塵システム100の制御を行うように構成されている。具体的には、制御ユニット205は、ミスト状の離型剤4(図5参照)の量に応じて、第1送風部2の風量を調整する制御を行うように構成されている。制御ユニット205は、風量調整の入力に基づいて、第1送風部2の風量調整を行う。風量調整の入力は、金型を設置した際、または、金型を交換した際などにおいて、操作者によって行われる入力である。ここで、金型の種類や大きさが変わると、噴霧される離型剤の量も変わる。そのため、成形時に発生されるミスト状の離型剤4の量も変化する。そこで、本実施形態では、制御ユニット205は、使用する金型に応じて第1送風部2の風量を制御するように構成されている。すなわち、使用する金型に応じて第1送風部2の風量を調整するとは、成形時に発生されるミスト状の離型剤4の量に応じて、第1送風部2の風量を調整することを意味する。なお、第2送風部13は、第1送風部2から送付された空気を吸引し、吸引ダクト10内部に送風する構成である。また、第3送風部14は、接続管12の内部に送風する構成である。そのため、第2送風部13および第3送風部14は、最大風量で送風すればよい。したがって、本実施形態では、制御ユニット205は、第2送風部13および第3送風部14の風量調整は行わない。
フード3は、ダイカストマシン200において、溶湯が注湯される注湯口204dの上方に設けられている。フード3は、下面(Z2方向側の面3a)に開口部3bを有しており、下方(Z2方向側)からの空気を取り込むことが可能なように構成されている。
第1送風部2は、フード3に設けられている。具体的には、第1送風部2は、フード3のX1方向側の端部3cに接続されている。第1送風部2は、成形時に発生されるミスト状の離型剤4(図5参照)に加えて、注湯時に発生されるミスト状の潤滑剤5(図5参照)を含むフード3内部の空気を取り込み、集塵部1に向けて送風するように構成されている。第1送風部2がフード3内部の空気を取り込み、集塵部1に送風する構成の詳細については、後述する。
図2に示すように、第1送風部2と集塵部1とは、X方向において、対向するように配置されている。具体的には、送風ダクト21の他方側端部21bと、吸引ダクト10の他方側の端部10bとが対向するように、第1送風部2および集塵部1が配置されている。
また、図2に示すように、集塵部1の第1送風部2に対向する面1aの水平方向(Y方向)における長さD1は、第1送風部2の集塵部1に対向する面2aの水平方向における長さD2よりも大きい。
また、図2に示すように、集塵部1の第1送風部2に対向する面1aの水平方向における長さD1は、移動ダイプレート202bの水平方向における大きさD3よりも大きい。また、第1送風部2の集塵部1に対向する面2aの水平方向における長さD2は、固定ダイプレート202aの水平方向における大きさD4よりも大きい。すなわち、集塵部1は、水平方向(Y方向)において、移動ダイプレート202bを覆う位置に設けられている。また、第1送風部2は、Y方向において、固定ダイプレート202aを覆う位置に設けられている。なお、図2においては、便宜上、固定ダイプレート202aおよび移動ダイプレート202bの図示は省略し、固定ダイプレート202aの水平方向における大きさD3、および、移動ダイプレート202bの水平方向における大きさD4のみを図示している。
また、本実施形態では、図2に示すように、集塵システム100は、複数の第1送風部2を備えている。具体的には、集塵システム100は、3つの第1送風部2を備えている。3つの第1送風部2は、Y方向に沿って並ぶように配置されている。
また、集塵システム100は、図2に示すように、複数の第2送風部13を備えている。具体的には、集塵システム100は、3つの第2送風部13を備えている。3つの第2送風部13は、Y方向に沿って並ぶように配置されている。
図3は、X1方向側から第1送風部2を見た模式図である。図3に示すように、送風機20は、第1ファン部材20aと、駆動部(図示せず)とを有している。送風機20は、駆動部によって第1ファン部材20aが駆動されることにより、送風可能に構成されている。
第1送風部2には、複数のフィン部材22が設けられている。複数のフィン部材22の各々は、板状形状を有しており、Y方向に所定の間隔で配置されている。また、複数のフィン部材22の各々のY方向における幅Wは、たとえば、5mm~30mmである。好ましくは、複数のフィン部材22の各々のY方向における幅Wは、たとえば、10mm~20mmである。より好ましくは、複数のフィン部材22の各々のY方向における幅Wは、たとえば、10mmである。
図4は、X2方向側から吸引ダクト10を見た模式図である。図4に示すように、第2送風部13は、第2ファン部材13aと、駆動部13bとを有している。第2送風部13は、駆動部13bによって第2ファン部材13aが駆動されることにより、吸引ダクト10内に送風するように構成されている。また、本実施形態では、吸引ダクト10には、複数の第2送風部13が設けられている。具体的には、吸引ダクト10には、3つの第2送風部13が設けられている。なお、第2送風部13は、吸引ダクト10の内部に向けて送風するために設けられている。したがって、第2送風部13から送風される空気を整流しなくてもよいので、第2送風部13には、フィン部材22は設けられていない。
(ミスト状の離型剤およびミスト状の潤滑剤を回収する構成)
次に、図5を参照して、集塵システム100がミスト状の離型剤4およびミスト状の潤滑剤5を回収する構成について説明する。
ダイカストマシン200において製品を成形する際には、製品を取り出しやすくするために金型に離型剤が噴霧される。金型に噴霧された離型剤は、金型の内部に射出された溶湯によって熱せられ、ミスト状となる。ミスト状の離型剤4は、金型から製品を取り出すために金型を開いた際に、金型から拡散する。
また、スリーブ204aには、プランジャ204cがかじる(焼き付く)ことを抑制するために固形潤滑剤が供給される。固形潤滑剤は、溶湯によって熱せられ、ミスト状となる。ミスト状の潤滑剤5は、注湯口204dから拡散する。
本実施形態では、集塵システム100は、成形時にダイカストマシン200から発生されるミスト状の離型剤4およびミスト状の潤滑剤5を回収するように構成されている。
具体的には、第1送風部2は、矢印30に示すように、集塵部1に対して送風する。また、第2送風部13は、矢印31示すように、第1送風部2によって送風された空気を、吸引ダクト10の内部に吸引する。したがって、金型からZ1方向に拡散されたミスト状の離型剤4は、第1送風部2から送風された空気とともに、第2送風部13によって吸引ダクト10の内部に吸引される。吸引ダクト10の内部に吸引されたミスト状の離型剤4は、接続管12を介して吸引部11に回収される。
また、第1送風部2は、矢印30に示すように集塵部1に対して送風する際に、矢印32に示すように、X2方向側の空気を吸引するように構成されている。そのため、フード3の内部の空気は、第1送風部2によって吸引され、集塵部1に対して送風される。また、フード3のZ2方向側の面3aには、開口部3bが設けられている。そのため、矢印33に示すように、第1送風部2によって、フード3の内部の空気を送風する際に、フード3の周囲の空気が、開口部3bからフード3の内部に吸引される。したがって、注湯口204dからZ1方向に拡散したミスト状の潤滑剤5は、フード3内部に吸引される。フード3内部に吸引された空気は、第1送風部2によって集塵部1に送風されるため、ミスト状の潤滑剤5は、フード3内部の空気とともに、集塵部1に送風される。なお、図5に示す例では、便宜上、ミスト状の離型剤4と、ミスト状の潤滑剤5とを図示しているが、ミスト状の離型剤4が発生されるタイミングと、ミスト状の潤滑剤5が発生されるタイミングとは、それぞれ異なっている。ミスト状の離型剤4は、型開きの際に発生される。また、ミスト状の潤滑剤5は、溶湯が注湯口204dに注湯された際に発生される。
また、図5に示すように、本実施形態では、吸引ダクト10の内部に吸引された空気は、矢印34に示すように、接続管12に送風される。また、接続管12に送風された空気は、矢印35に示すように、第3送風部14によって、吸引部11に送風される。ここで、吸引ダクト10の一方側の端部10aは、他方側の端部10bよりも開口部分が小さくなるように構成されている。また、接続管12は、吸引ダクト10の一方側の端部10aと接続しており、吸引ダクト10の一方側の端部10aの開口部と略等し直径を有している。そのため、接続管12の流路抵抗は、吸引ダクト10の流路抵抗よりも大きくなる。したがって、吸引ダクト10の内部の空気の一部は、接続管12に吸引されず、吸引ダクト10の他方側の端部10bに向かって流れる。
本実施形態では、吸引ダクト10の他方側の端部10bに第2送風部13が設けられ、吸引ダクト10の内部に向けて送風している。そのため、吸引ダクト10の他方側の端部10bに流れた空気は、矢印36に示すように、吸引ダクト10の一方側の端部10aの方向に送風される。したがって、吸引ダクト10の内部から外部に空気が出ることはない。言い換えると、吸引ダクト10は、内部において、吸引した空気を貯留する。接続管12の流路抵抗は、吸引ダクト10の流路抵抗よりも大きいが、吸引ダクト10の内部に貯留された空気は、吸引部11によって吸引される。
次に、図6に示すフローチャートを参照して、制御ユニット205が、第1送風部2の風量を調整する処理について説明する。
ステップS1において、制御ユニット205は、金型選択の入力を受け付けたか否かを判定する。金型選択の入力を受け付けていない場合、ステップS1の処理が繰り返される。金型選択の入力を受け付けた場合、処理は、ステップS2へ進む。なお、金型選択の入力とは、金型を設置、または、交換した際に、操作者によって行われる操作であり、金型の種類などの情報が、制御ユニット205に入力される。
ステップS2において、制御ユニット205は、金型選択の入力によって入力された金型の種類および大きさに基づいて、予め設定され、記憶部に記憶された第1送風部2の風量を取得する。その後、処理は、ステップS3へ進む。
ステップS3において、制御ユニット205は、第1送風部2の風量を設定する。なお、本実施形態では、第1送風部2が3つ設けられている。制御ユニット205は、各第1送風部2の風量を調整することにより、3つの第1送風部2から送風される風量の合計が、金型に適した風量となるように調整する。その後、処理は、終了する。
(本実施形態の効果)
本実施形態の効果について説明する。
本実施形態では、上記のように、集塵システム100は、ダイカストマシン200に設けられる集塵システム100であって、ダイカストマシン200の移動ダイプレート202bおよびダイカストマシン200の固定ダイプレート202aのうちのいずれか一方の上方に固定され、ダイカストマシン200から成形時に発生されるミスト状の離型剤4を少なくとも吸引する集塵部1と、移動ダイプレート202bおよび固定ダイプレート202aのうちの他方の上方において、集塵部1と離間して対向する位置に固定され、集塵部1に向けて送風する第1送風部2とを備える。これにより、成形時に発生されるミスト状の離型剤4を回収する際に、第1送風部2によって送風された空気によって、第1送風部2と集塵部1との間のミスト状の離型剤4を、集塵部1によって吸引することが可能な位置まで運ぶことができる。したがって、たとえば、フードを移動させてミスト状の離型剤4を吸引する構成と異なり、フードを移動させることなく、ミスト状の離型剤4を回収することができる。その結果、フードを移動させる駆動部を設けることなくミスト状の離型剤4を回収することが可能となるので、装置構成が複雑化することを抑制しつつ、金型の交換などの作業時における作業効率が低下することを抑制することが集塵システム100を提供することができる。
本実施形態では、上記のように、集塵部1は、吸引ダクト10と、第1送風部2から送風された空気を吸引し、吸引ダクト10の内部に向けて送風する第2送風部13とを有している。これにより、第1送風部2から送風された空気が第2送風部13によって吸引ダクト10の内部に吸引されるので、集塵部1によるミスト状の離型剤4の回収効率を向上させることができる。また、第2送風部13は、吸引ダクト10の内部に向けて送風するため、吸引ダクト10の内部に回収されたミスト状の離型剤4が、吸引ダクト10の外部に逆流することを抑制することができる。その結果、集塵部1の吸引力が小さい場合でも、吸引ダクト10の内部に吸引したミスト状の離型剤4を確実に回収することができる。
本実施形態では、上記のように、集塵部1は、移動ダイプレート202bまたは固定ダイプレート202aから離間した位置に設けられ、ミスト状の離型剤4を吸引する吸引部11と、移動ダイプレート202bまたは固定ダイプレート202aの上方に設けられた吸引ダクト10と、吸引ダクト10と吸引部11とを接続する接続管12と、接続管12の内部に設けられ、吸引部11に向けて送風する第3送風部14とを有している。これにより、吸引ダクト10と吸引部11とが離間した位置に配置され、接続管12の長さが大きくなった場合でも、第3送風部14によって、吸引部11まで空気を送風することができる。その結果、集塵部1によるミスト状の離型剤4の回収効率を低下させることなく吸引部11と吸引ダクト10とを離間した位置に配置することが可能となるので、集塵部1の配置の自由度を向上させることができる。
本実施形態では、上記のように、使用する金型に応じて、第1送風部2の風量を調整する制御を行う制御ユニット205をさらに備える。これにより、使用する金型に応じて、第1送風部2の風量を適切に調整することが可能となるので、ミスト状の離型剤4を効率よく回収することができる。
本実施形態では、上記のように、第1送風部2は、送風機20と、一方側端部21aが送風機20と接続されており、他方側端部21bから空気を送風する送風ダクト21と、送風ダクト21の一方側端部近傍に設けられ、第1送風部2から送風された空気の流れを整えるフィン部材22とを有している。これにより、第1送風部2から送風される空気を整流することにより、ミスト状の離型剤4が拡散することを抑制することができる。その結果、集塵部1がミスト状の離型剤4を吸引することが可能な領域まで到達するミスト状の離型剤4の量が低下することを抑制することが可能となるので、ミスト状の離型剤4の回収量を向上させることができる。
本実施形態では、上記のように、集塵部1の第1送風部2に対向する面1aの水平方向における長さD1は、第1送風部2の集塵部1に対向する面2aの水平方向における長さD2よりも大きい。これにより、第1送風部2から送風された空気によって、ミスト状の離型剤4が拡散した場合でも、集塵部1によって回収することができる。その結果、ミスト状の離型剤4の回収量を増加させることができる。
本実施形態では、上記のように、ダイカストマシン200において、溶湯が注湯される注湯口204dの上方に設けられたフード3をさらに備え、第1送風部2は、フード3に設けられ、成形時に発生されるミスト状の離型剤4に加えて、注湯時に発生されるミスト状の潤滑剤5を含むフード3内部の空気を取り込み、集塵部1に向けて送風するように構成されている。これにより、ミスト状の離型剤4に加えて、ミスト状の潤滑剤5も回収することができる。その結果、ダイカストマシン200を設置している場所の作業環境が悪化することを抑制することができる。
本実施形態では、上記のように、集塵部1は、第1送風部2に対向する面1aの位置が、移動ダイプレート202bが固定ダイプレート202aに対して移動するダイ移動方向(X方向)において、移動ダイプレート202bの金型取り付け面110の位置と略等しい位置、または、移動ダイプレート202bの金型取り付け面110の位置と略等しい位置よりも第1送風部2から遠ざかる方向に離間した位置となるように、移動ダイプレート202bの上方に固定されており、第1送風部2は、集塵部1に対向する面2aの位置が、ダイ移動方向において、固定ダイプレート202aの金型取り付け面111の位置と略等しい位置、または、固定ダイプレート202aの金型取り付け面111の位置と略等しい位置よりも集塵部1から遠ざかる方向に離間した位置となるように、固定ダイプレート202aの上方に固定されている。これにより、移動ダイプレート202bおよび固定ダイプレート202aの間の領域に対応する上方の領域において、集塵部1および第1送風部2が配置されなくなるので、たとえば、金型を交換などの作業時において、作業効率が低下することを抑制することができる。
本実施形態では、上記のように、集塵部1は、第1送風部2に対向する面1aの位置が、ダイ移動方向(X方向)において、移動ダイプレート202bの金型取り付け面110の位置と略等しい位置となるように、移動ダイプレート202bの上方に固定されており、第1送風部2は、集塵部1に対向する面2aの位置が、ダイ移動方向において、固定ダイプレート202aの金型取り付け面111の位置と略等しい位置となるように、固定ダイプレート202aの上方に固定されている。これにより、移動ダイプレート202bおよび固定ダイプレート202aの間の領域に対応する上方の領域において、集塵部1および第1送風部2が配置されなくなるので、金型の交換などの作業時において、作業効率が低下することを抑制しつつ、ミスト状の離型剤4を回収する効率を向上させることができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、集塵部1が移動ダイプレート202bの上方に固定されており、第1送風部2が固定ダイプレート202aの上方に固定されている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、図7の変形例に示す集塵システム300のように、集塵部1が固定ダイプレート202aの上方に固定されており、第1送風部2が移動ダイプレート202bの上方に固定されていてもよい。
また、上記実施形態では、集塵部1が第2送風部13および第3送風部14を有している構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明では、集塵部1は、第2送風部13および第3送風部14を有していなくてもよい。また、集塵部1は、第2送風部13のみを有していてもよいし、第3送風部14のみを有していてもよい。しかしながら、ミスト状の離型剤4およびミスト状の潤滑剤5の回収効率を向上させるためには、集塵部1は、第2送風部13および第3送風部14を有していることが好ましい。
また、上記実施形態では、制御ユニット205が、ミスト状の離型剤4の量に応じて、第1送風部2の風量を調整する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、集塵システム100が、ダイカストマシン200の周囲の風量を取得する風量センサを備え、制御ユニット205は、風量センサによって取得された、ダイカストマシン200の周囲の風量に基づいて、第1送風部2の風量を調整するように構成されていてもよい。また、制御ユニット205が、操作者による第1送風部2の風量の値の入力を受け可能に構成されており、操作者の入力値に基づいて、第1送風部2の風量を調整するように構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、第1送風部2が、フィン部材22を有している構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明では、第1送風部2は、フィン部材22を有していなくてもよい。第1送風部2がフィン部材22を有していない構成の場合、第1送風部2は、一様な風を送風することが可能な送風機20を備えていればよい。しかしながら、第1送風部2がフィン部材22を有している場合、送風機20の選択の自由度を向上させることが可能となるので、第1送風部2は、フィン部材22を有していることが好ましい。
また、上記実施形態では、集塵部1の第1送風部2に対向する面1aの水平方向における長さD1が、第1送風部2の集塵部1に対向する面2aの水平方向における長さD2よりも大きい構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明では、集塵部1の第1送風部2に対向する面1aの水平方向における長さD1は、第1送風部2の集塵部1に対向する面2aの水平方向における長さD2と同じであってもよいし、第1送風部2の集塵部1に対向する面2aの水平方向における長さD2よりも小さくてもよい。しかしながら、集塵部1の第1送風部2に対向する面1aの水平方向における長さD1が、第1送風部2の集塵部1に対向する面2aの水平方向における長さD2と同じか小さい場合、集塵部1によるミスト状の離型剤4およびミスト状の潤滑剤5の回収効率が低下する。そのため、集塵部1の第1送風部2に対向する面1aの水平方向における長さD1は、第1送風部2の集塵部1に対向する面2aの水平方向における長さD2よりも大きいほうが好ましい。
また、上記実施形態では、集塵システム100が、フード3を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明では、集塵システム100は、フード3を備えていなくてもよい。しかしながら、集塵システム100がフード3を備えていない場合、注湯口204dから拡散されるミスト状の潤滑剤5が、ダイカストマシン200の設置場所において拡散されるため、ダイカストマシン200の設置場所の環境が悪化する。そのため、集塵システム100は、フード3を備えていることが好ましい。
また、上記実施形態では、集塵システム100が、3つの第1送風部2を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明では、集塵システム100は、3つ以上の第1送風部2を備えていてもよいし、3つ以下の第1送風部2を備えていてもよい。集塵システム100が備える第1送風部2の数は、ダイカストマシン200の大きさ、金型の種類および大きさなどに基づいて、適宜変更すればよい。
また、上記実施形態では、集塵システム100が、3つの第2送風部13を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明では、集塵システム100は、3つ以上の第2送風部13を備えていてもよいし、3つ以下の第2送風部13を備えていてもよい。集塵システム100が備える第2送風部13の数は、ダイカストマシン200の大きさ、金型の種類および大きさなどに基づいて、適宜変更すればよい。
また、上記実施形態では、集塵部1が、1つの吸引部11を有する故末井の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明では、集塵部1は、複数の吸引部11を備えていてもよい。集塵部1が複数の吸引部11を備える場合、吸引部11毎に、接続管12を介して吸引ダクト10と接続すればよい。
また、上記実施形態では、集塵部1が、第1送風部2に対向する面1aの位置が、ダイ移動方向において、移動ダイプレート202bの金型取り付け面110の位置と略等しい位置となるように、移動ダイプレート202bの上方に固定されており、第1送風部2が、集塵部1に対向する面2aの位置が、ダイ移動方向において、固定ダイプレート202aの金型取り付け面111の位置と略等しい位置となるように固定ダイプレート202aの上方に固定されている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明では、集塵部1は、第1送風部2に対向する面1aの位置が、移動ダイプレート202bの金型取り付け面110の位置と略等しい位置よりも第1送風部2から遠ざかる方向に離間した位置となるように、移動ダイプレート202bの上方に固定されていてもよい。また、第1送風部2は、固定ダイプレート202aの金型取り付け面111の位置と略等しい位置よりも集塵部1から遠ざかる方向に離間した位置となるように、固定ダイプレート202aの上方に固定されていてもよい。