以下、実施の形態に係る冷蔵庫について、図面を参照して説明する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本開示は、以下の各実施の形態に示す構成のうち、組合せ可能な構成のあらゆる組合せを含むものである。また、図面に示す冷蔵庫は、本開示の冷蔵庫の構成の一例を示すものであり、図面に示された冷蔵庫によって本開示の構成が限定されるものではない。また、以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」など)を適宜用いるが、これらは説明のためのものであって、本開示を限定するものではない。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。なお、各図面では、各構成部材の相対的な寸法関係又は形状等が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
(冷蔵庫の構成)
図1は、実施の形態1に係る冷蔵庫100の外観構成の一例を示した斜視図である。図1に示すように、冷蔵庫100は、箱状の断熱箱体110と、断熱扉11と、断熱扉12と、断熱扉13と、断熱扉14とにより構成されている。図1に示すように、冷蔵庫100の断熱箱体110を正面側から見て、上下となる方向を高さ方向とし、左右となる方向を幅方向、前後となる方向を前後方向とする。この定義は以下の説明でも同様である。
断熱箱体110の前面は開口しており、断熱扉11と、断熱扉12と、断熱扉13と、断熱扉14とは、断熱箱体110の前面を塞ぐように設けられている。断熱扉11と断熱扉12とは両開き扉であり、断熱箱体110の上部前面を塞ぐ。断熱扉13と断熱扉14は両開き扉であり、断熱箱体110の下部前面を塞ぐ。断熱扉11と断熱扉13は、それぞれ左側が断熱箱体110に支持されている。断熱扉12と断熱扉14は、それぞれ右側が断熱箱体110に支持されている。なお、冷蔵庫100の構成は、図1に例示される構成に限定されない。例えば、断熱扉は両開きではなく片開きでもよく、また断熱扉が1枚であってもよい。
図2は、実施の形態1に係る冷蔵庫100の内部構成の一例を示した縦断面模式図である。図2は、冷蔵庫100を前後方向に切断した縦断面図として示している。図2に示すように、冷蔵庫100は、断熱箱体110の外側に機械室3を有する。機械室3は、冷蔵庫100の背面下部に設けられ、圧縮機22と図示されていない各種装置が収容されている。
断熱箱体110が断熱扉12と断熱扉14と接する部分にはそれぞれ、熱が漏れるのを抑制するためのガスケット部品21が設けられている。図2には図示されていないが、断熱箱体110が、断熱扉11と断熱扉13と接する部分にもそれぞれガスケット部品21が設けられている。断熱箱体110の内部は、ガスケット部品21により熱の漏れが抑制され、低温状態に維持される。
断熱箱体110の内部は、仕切板111と、仕切部材25と、仕切部材28と、によって複数の空間に区分けされている。仕切板111は、断熱箱体110を上部と下部に区分けしている。仕切部材25と仕切部材28は、断熱箱体110を前部と後部に区分けしている。
断熱箱体110の内部の、仕切部材25と仕切部材28の前面の空間が、貯蔵物を貯蔵するための貯蔵室101である。貯蔵室101は、仕切板111の上部に冷蔵室1を有し、仕切板111の下部に冷凍室2を有する。
断熱箱体110の後部の、仕切部材28の背面と断熱箱体110の間に、送風ダクト102が形成される。送風ダクト102は、仕切部材28と断熱箱体110によって風路となる空間を前後方向に挟み込むことで形成されている。本実施の形態の送風ダクト102は、仕切部材28と断熱箱体110とによって区画形成された空間であり、送風ダクト102を形成する他の部品が設けられていないので、断熱箱体110の内部を送風ダクト102又は冷蔵室1として有効活用することができる。また、仕切部材28の下部の背面と断熱箱体110の間にダンパー27が設けられる。
断熱箱体110の後部の、ダンパー27の下方には、仕切部材25の背面と断熱箱体110の間に冷却室4が形成される。ダンパー27は、送風ダクト102と冷却室4との風路に設けられ、当該風路を開閉する。冷却室4と送風ダクト102の間は、ダンパー27が開状態のときに連通する。ダンパー27が全閉状態のときは、冷却室4と送風ダクト102の間は連通しない。
冷却室4は、仕切部材25と断熱箱体110に囲まれた空間であり、冷凍室2の後方に位置する。冷却室4には、冷却器23と送風機24が収容されている。冷却室4は、仕切部材25に設けられた冷凍室吐出口26を介して、冷凍室2と連通している。仕切部材25は合成樹脂で形成されている。また、図2に示すように、仕切部材25を前後に複数設け、前後に配置された複数の仕切部材25の間に仕切ダクト5を形成してもよい。仕切ダクト5が形成される構成では、仕切ダクト5の冷凍室2側の端部が冷凍室吐出口26となる。
また、仕切部材25の下端部と断熱箱体110の底面の間には、冷凍室戻り風路6が形成される。冷却室4と冷凍室2は、冷凍室戻り風路6を介しても連通している。
冷却器23は、冷蔵庫100を循環する冷気を生成する。冷却器23と圧縮機22は、冷蔵庫100が有する冷凍サイクル装置の構成要素である。冷蔵庫100は、冷却器23と圧縮機22の他に冷凍サイクル装置の構成要素として、凝縮器(図示せず)と、キャピラリーチューブ(図示せず)と、を有する。これらの構成要素が配管(図示せず)で接続され環状の回路を形成することで、冷媒が循環する冷媒回路となる。
冷却器23の上方には、送風機24が配置される。冷却器23で生成された冷気は、送風機24によって、冷却室4から冷蔵室1と冷凍室2に送られる。
冷蔵室1は、貯蔵室101上部の、仕切部材28と仕切板111に囲まれた空間である。仕切部材28の下部の前面と仕切板111の後端部は接触している。冷蔵室1は、仕切部材28に設けられた冷蔵室吐出口30を介して送風ダクト102と連通する。冷却器23で生成された冷気が、送風機24により送出されて、ダンパー27を経由して送風ダクト102に流れ込み、冷蔵室吐出口30から冷蔵室1に供給される。冷蔵室1の内部は、供給される冷気により、例えば+3℃~10℃の冷蔵温度帯となる。
送風ダクト102は、上部の第1送風ダクト7と下部の第2送風ダクト9を有する。第1送風ダクト7は、仕切部材28に設けられている冷蔵室吐出口30を介して冷蔵室1と連通する。第2送風ダクト9は、下端部がダンパー27と連通する。ダンパー27の下方に送風機24が設けられている。
仕切部材28は、発泡スチロール等の断熱材で形成されている。また、仕切部材28は、冷蔵室1に面した前面側に一体的に設けられた樹脂又は金属からなる化粧板28aを有する。本明細書で特に記載しない場合は、化粧板28aを有する仕切部材28を仕切部材28と称する。したがって、化粧板28aも送風ダクト102と連通する冷蔵室吐出口30を有する。
冷凍室2は、貯蔵室101下部の、仕切部材25と仕切板111に囲まれた空間であり、冷却室4の前方に位置する。冷凍室2には、冷凍室吐出口26から冷気が供給される。冷凍室2の内部は、供給される冷気により、例えば-17℃以下の冷凍温度帯となる。
なお、冷蔵庫100は、上述の構成に限られず、冷蔵庫100の形態及び用途に応じて、冷蔵室1及び冷凍室2のいずれか一方のみを有する構成としてもよい。また、製氷室や野菜室などを有する構成としてもよい。
図3は、実施の形態1に係る冷蔵庫100が備える仕切部材28と第1送風ダクト7を概略的に示した正面図である。図3では、仕切部材28の背面に形成されている第1送風ダクト7と第2送風ダクト9を破線で示している。また、本明細書では、幅方向において、第1送風ダクト7の中央側を内側とし、左右端部側を外側とする。また本明細書で特に記載しない場合は、ダクト幅とは、幅方向におけるダクトの長さを示すものとする。
(第1送風ダクトの構成)
図3に示すように、第1送風ダクト7は、ダクト幅が一定ではなく、第1送風ダクト最小幅部34と第1送風ダクト幅広部35を有する。第1送風ダクト最小幅部34のダクト幅は、第2送風ダクト9のダクト幅と同じ長さである。第1送風ダクト幅広部35は、第1送風ダクト最小幅部34の上方に位置し、ダクト幅が、第1送風ダクト最小幅部34のダクト幅よりも長い。第1送風ダクト幅広部35は、第1送風ダクト7の上端部であり、第1送風ダクト最小幅部34が、第1送風ダクト7の下端部である。第1送風ダクト7は、第1送風ダクト最小幅部34で、第2送風ダクト9の上端部と接続している。また、第1送風ダクト最小幅部34のダクト幅が、第1送風ダクト7のダクト幅で最も短い。
図3に破線で示す第1送風ダクト中心部8は、第2送風ダクト9が上方に延びたと仮定した場合に、第1送風ダクト7内部で第2送風ダクト9が占めることになる領域である。図3に示すように、第2送風ダクト9の上方向への延長領域である第1送風ダクト中心部8から左右に離れた位置に、第1送風ダクト7の側壁が位置している。
図3では、第1送風ダクト7が、略台形形状の4つの拡幅ダクト部60a、60b、60c、60dを有する構成が示されている。複数の拡幅ダクト部60a~60dのそれぞれは、下底よりも上底が長い略台形形状である。図3に示すように、最も下方に下側拡幅ダクト部60aが設けられ、最も上方に上側拡幅ダクト部60dが設けられている。下側拡幅ダクト部60aと上側拡幅ダクト部60dとの間に、第1拡幅ダクト部60bと第2拡幅ダクト部60cが設けられる。拡幅ダクト部60が複数の拡幅ダクト部を有する場合、最も下方に位置する下側拡幅ダクト部60aの下底が第1送風ダクト最小幅部34である。また、図3の例のように複数の拡幅ダクト部60a~60dが設けられる場合、最も上方に位置する上側拡幅ダクト部60dの上底が第1送風ダクト幅広部35である。また、本明細書では、略台形形状の拡幅ダクト部60a~60dの上底に対応する部分を上端部、下底に対応する部分を下端部という。
図3では、下側拡幅ダクト部60aと上側拡幅ダクト部60dとの間に、第1拡幅ダクト部60bと第2拡幅ダクト部60cを有する構成が示されているが、第1拡幅ダクト部60bと第2拡幅ダクト部60cが設けられていなくてもよい。また、下側拡幅ダクト部60aと上側拡幅ダクト部60dとの間に、第1拡幅ダクト部60bと第2拡幅ダクト部60cの一方のみを有する構成としてもよい。さらに、下側拡幅ダクト部60aと上側拡幅ダクト部60dとの間に、第1拡幅ダクト部60bと同じ形状の拡幅ダクト部を2つ以上有する構成としてもよい。
また、第1送風ダクト7は、第1送風ダクト最小幅部34と第1送風ダクト幅広部35の間に1つの拡幅ダクト部を有していてもよい。この場合、拡幅ダクト部は、第1送風ダクト最小幅部34から第1送風ダクト幅広部35に向かって、幅が徐々に広がる形状となる。例えば、そのような拡幅ダクト部は、第1送風ダクト最小幅部34を下底とし、第1送風ダクト幅広部35を上底とする台形形状である。また、拡幅ダクト部の形状は厳密に台形形状である必要はない。例えば、拡幅ダクト部はダクト幅が第1送風ダクト最小幅部34から第1送風ダクト幅広部35に向かって広がる部分を有していればよく、その上部においてダクト幅が一定となる部分を有する略台形形状であってもよい。
次に、下側拡幅ダクト部60a、第1拡幅ダクト部60b、第2拡幅ダクト部60c、及び上側拡幅ダクト部60dの構造を、図3を用いて説明する。
図3に示すように、下側拡幅ダクト部60aの下端部は、第1送風ダクト最小幅部34である。したがって、下側拡幅ダクト部60aの下端部は第2送風ダクト9の上端部と接続している。
下側拡幅ダクト部60aの上端部は、第1拡幅ダクト部60bの下端部と接しているが、下側拡幅ダクト部60aの上端部のダクト幅は、第1拡幅ダクト部60bの下端部のダクト幅よりも長い。本実施の形態では、下側拡幅ダクト部60aの上端部のダクト幅は、第1送風ダクト幅広部35のダクト幅と同じ長さである。
下側拡幅ダクト部60aの上端部において、第1拡幅ダクト部60bの下端部の左端より外側に位置する部分が左側上壁63aである。下側拡幅ダクト部60aの上端部において、第1拡幅ダクト部60bの下端部の右端より外側に位置する部分が右側上壁66aである。左側上壁63a及び右側上壁66aは、下側拡幅ダクト部60aの上端部において左右の端部を閉塞する壁である。
下側拡幅ダクト部60aの左側には、下側拡幅ダクト部60aの左の側端部を画定する壁である下左壁61aと上左壁62aとが設けられている。下側拡幅ダクト部60aの右側には、下側拡幅ダクト部60aの右の側端部を画定する下右壁64aと上右壁65aとが設けられている。上左壁62aの上下方向の長さと、上右壁65aの上下方向の長さは同じである。上左壁62aと上右壁65aの間のダクト幅は、下側拡幅ダクト部60aの上端部のダクト幅と同じである。
下左壁61aは、下側拡幅ダクト部60aの下端部の左端から、上左壁62aの下端に向かって延びている。下右壁64aは、下側拡幅ダクト部60aの下端部の右端から、上右壁65aの下端に向かって延びている。下左壁61aと下右壁64aの間のダクト幅は、第1送風ダクト最小幅部34から、下側拡幅ダクト部60aの上端部に向かって徐々に長くなる。
次に、第1拡幅ダクト部60bについて説明する。第1拡幅ダクト部60bの下端部は、下側拡幅ダクト部60aの上端部と接しているが、第1拡幅ダクト部60bの下端部のダクト幅は、下側拡幅ダクト部60aの上端部のダクト幅より短い。本実施の形態の例では、第1拡幅ダクト部60bの下端部のダクト幅は、第1送風ダクト幅広部35のダクト幅より短く、第1送風ダクト最小幅部34よりも長い。
第1拡幅ダクト部60bの上端部は、第2拡幅ダクト部60cの下端部と接しているが、第1拡幅ダクト部60bの上端部のダクト幅は、第2拡幅ダクト部60cの下端部のダクト幅よりも長い。本実施の形態の例では、第1拡幅ダクト部60bの上端部のダクト幅は、第1送風ダクト幅広部35のダクト幅と同じ長さである。
第1拡幅ダクト部60bの上端部において、第2拡幅ダクト部60cの下端部の左端より外側に位置する部分が左側上壁63bである。第1拡幅ダクト部60bの上端部において、第2拡幅ダクト部60cの下端部の右端より外側に位置する部分が右側上壁66bである。左側上壁63b及び右側上壁66bは、第1拡幅ダクト部60bの上端部における左右の端部を閉塞する壁である。
第1拡幅ダクト部60bの左側には、第1拡幅ダクト部60bの左の側端部を画定する壁である下左壁61bと上左壁62bとが設けられている。第1拡幅ダクト部60bの右側には、第1拡幅ダクト部60bの右の側端部を画定する下右壁64bと上右壁65bとが設けられている。上左壁62bの上下方向の長さと、上右壁65bの上下方向の長さは同じである。上左壁62bと上右壁65bの間のダクト幅は、第1拡幅ダクト部60bの上端部のダクト幅と同じである。
下左壁61bは、第1拡幅ダクト部60bの下端部の左端から、上左壁62bの下端に向かって延びている。下右壁64bは、第1拡幅ダクト部60bの下端部の右端から上右壁65bの下端に向かって延びている。下左壁61bと下右壁64bの間のダクト幅は、第1拡幅ダクト部60bの下端部から第1拡幅ダクト部60bの上端部に向かって徐々に長くなる。
次に、第2拡幅ダクト部60cについて説明する。第2拡幅ダクト部60cの下端部は、第1拡幅ダクト部60bの上端部と接しているが、第2拡幅ダクト部60cの下端部のダクト幅は、第1拡幅ダクト部60bの上端部のダクト幅より短い。本実施の形態の例では、第2拡幅ダクト部60cの下端部のダクト幅は、第1送風ダクト幅広部35のダクト幅より短く、第1送風ダクト最小幅部34よりも長い。
第2拡幅ダクト部60cの上端部は、上側拡幅ダクト部60dの下端部と接しているが、第2拡幅ダクト部60cの上端部のダクト幅は、上側拡幅ダクト部60dの下端部のダクト幅よりも長い。本実施の形態の例では、第2拡幅ダクト部60cの上端部のダクト幅は、第1送風ダクト幅広部35のダクト幅と同じ長さである。
第2拡幅ダクト部60cの上端部において、上側拡幅ダクト部60dの下端部の左端より外側に位置する部分が左側上壁63cである。第2拡幅ダクト部60cの上端部において、上側拡幅ダクト部60dの下端部の右端より外側に位置する部分が右側上壁66cである。左側上壁63c及び右側上壁66cは、第2拡幅ダクト部60cの上端部における左右の端部を閉塞する壁である。
第2拡幅ダクト部60cの左側には、第2拡幅ダクト部60cの左の端部を画定する壁である下左壁61cと上左壁62cとが設けられている。第2拡幅ダクト部60cの右側には、第2拡幅ダクト部60cの右の端部を画定する下右壁64cと上右壁65cとが設けられている。上左壁62cの上下方向の長さと、上右壁65cの上下方向の長さは同じである。上左壁62cと上右壁65cの間のダクト幅は、第2拡幅ダクト部60cの上端部のダクト幅と同じである。
下左壁61cは、第2拡幅ダクト部60cの下端部の左端から、上左壁62cの下端に向かって延びている。下右壁64cは、第2拡幅ダクト部60cの下端部の右端から、上右壁65cの下端に向かって延びている。下左壁61cと下右壁64cの間のダクト幅は、第2拡幅ダクト部60cの下端部から第2拡幅ダクト部60cの上端部に向かって徐々に長くなる。
次に、上側拡幅ダクト部60dについて説明する。上側拡幅ダクト部60dの下端部は、第2拡幅ダクト部60cの上端部と接しているが、上側拡幅ダクト部60dの下端部のダクト幅は、第2拡幅ダクト部60cの上端部のダクト幅より短い。本実施の形態の例では、上側拡幅ダクト部60dの下端部のダクト幅は、第1送風ダクト幅広部35のダクト幅より短く、第1送風ダクト最小幅部34よりも長い。
本実施の形態の例では、上側拡幅ダクト部60dは、上端部が第1送風ダクト幅広部35である。上側拡幅ダクト部60dの上端部は、第1送風ダクト7の天井を構成する壁で塞がれている。
上側拡幅ダクト部60dの左側には、上側拡幅ダクト部60dの左の側端部を画定する壁である下左壁61dと上左壁62dとが設けられている。上側拡幅ダクト部60dの右側には、上側拡幅ダクト部60dの右の側端部を画定する下右壁64dと上右壁65dとが設けられている。上左壁62dの上下方向の長さと、上右壁65dの上下方向の長さは同じである。上左壁62dと上右壁65dの間のダクト幅は、上側拡幅ダクト部60dの上端部のダクト幅と同じである。
下左壁61dは、上側拡幅ダクト部60dの下端部の左端から、上左壁62dの下端に向かって延びている。下右壁64dは、上側拡幅ダクト部60dの下端部の右端から、上右壁65dの下端に向かって延びている。下左壁61dと下右壁64dの間のダクト幅は、上側拡幅ダクト部60dの下端部から第1送風ダクト幅広部35に向かって徐々に長くなる。
(冷蔵室吐出口の構成)
次に、仕切部材28に設けられる冷蔵室吐出口30について、図2及び図3を用いて説明する。仕切部材28の冷蔵室吐出口30は、冷蔵室1に冷気を供給するために、第1送風ダクト7が貯蔵室101と連通するように設けられた開口部である。冷蔵室吐出口30は、上部吐出口40と、上部吐出口40の下方に設けられた1つ以上の下部吐出口として、図2に示すように、下部吐出口50a1、50a2、50b1、50b2、50c1及び50c2を有する。
上部吐出口40は、第1送風ダクト7の上端部の下方に設けられる。図3に示すように、上部吐出口40は、上側拡幅ダクト部60dにおいて、上左壁62dから上右壁65dにわたって水平に配置される。
図3に示すように、下部吐出口50a1及び50a2は下側拡幅ダクト部60aに設けられ、下部吐出口50b1及び50b2は第1拡幅ダクト部60bに設けられ、下部吐出口50c1及び50c2は第2拡幅ダクト部60cに設けられている。各下部吐出口50a1、50a2、50b1、50b2、50c1及び50c2のそれぞれが設けられる位置は、対応する拡幅ダクト部60a~60cの上端部の下方である。上部吐出口40の開口面積は、下部吐出口50a1、50a2、50b1、50b2、50c1及び50c2のいずれの開口面積よりも大きい。
図3に示すように、下部吐出口50a1及び下部吐出口50a2は、下側拡幅ダクト部60aの上端部の下方に位置する。下部吐出口50a1と下部吐出口50a2は幅方向に並べて設けられている。下部吐出口50a1は、左側上壁63aと上左壁62aとで形成される角部付近に配置される。下部吐出口50a2は、右側上壁66aと上右壁65aとで形成される角部付近に配置される。したがって、下部吐出口50a1及び50a2は、仕切部材28において、下側拡幅ダクト部60aと重複する位置であって、第1拡幅ダクト部60bの下端部よりも外側に位置する部分に設けられる。
下部吐出口50b1及び下部吐出口50b2は、第1拡幅ダクト部60bの上端部の下方に位置する。下部吐出口50b1と下部吐出口50b2は幅方向に並べて設けられている。下部吐出口50b1は、左側上壁63bと上左壁62bとで形成される角部付近に配置される。下部吐出口50b2は、右側上壁66bと上右壁65bとで形成される角部付近に配置される。したがって、下部吐出口50b1及び50b2は、仕切部材28において、第1拡幅ダクト部60bと重複する位置であって、第2拡幅ダクト部60cの下端部よりも外側に位置する部分に設けられる。
下部吐出口50c1及び下部吐出口50c2は、第2拡幅ダクト部60cの上端部の下方に位置する。下部吐出口50c1と下部吐出口50c2は幅方向に並べて設けられている。下部吐出口50c1は、左側上壁63cと上左壁62cとで形成される角部付近に配置される。下部吐出口50c2は、右側上壁66cと上右壁65cとで形成される角部付近に配置される。したがって、下部吐出口50c1及び50c2は、仕切部材28において、第2拡幅ダクト部60cと重複する位置であって、上側拡幅ダクト部60dの下端部よりも外側に位置する部分に設けられる。
なお、図3では、下部吐出口が拡幅ダクトのそれぞれに2つずつ設けられた例を示しているが、下部吐出口の数は拡幅ダクトそれぞれにつき1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、1つの拡幅ダクト部の上端部の下方には、2つの下部吐出口が幅方向に並んで設けられているが、3つ以上の下部吐出口が幅方向に並んで設けられてもよい。
ここで、以下の説明では、下側拡幅ダクト部60aと、第1拡幅ダクト部60bと、第2拡幅ダクト部60cと、上側拡幅ダクト部60dとを区別する必要がない場合、まとめて拡幅ダクト部60と記載する。また、下左壁61aと、下左壁61bと、下左壁61c、下左壁61dとを区別する必要がない場合、まとめて下左壁61と記載する。また、上左壁62aと、上左壁62bと、上左壁62cと、上左壁62dとを区別する必要がない場合、まとめて上左壁62と記載する。また、下右壁64aと、下右壁64bと、下右壁64cと、下右壁64dとを区別する必要がない場合、まとめて下右壁64と記載する。また、上右壁65aと、上右壁65bと、上右壁65cと、上右壁65dとを区別する必要がない場合、まとめて上右壁65と記載する。また、下部吐出口50a1と、下部吐出口50a2と、下部吐出口50b1と、下部吐出口50b2と、下部吐出口50c1と、下部吐出口50c2とを区別する必要がない場合、まとめて下部吐出口50と記載する。
(冷蔵庫での冷気の流れ)
次に冷蔵庫100での冷気の流れについて、図3と図4を用いて説明する。図4は、実施の形態1に係る冷蔵庫100における冷気の流れの一例を示した正面図である。矢印は、冷気の流れを示している。図4に示すように、送風機24により送られる冷気は、ダンパー27と、第2送風ダクト9と、第1送風ダクト7とを流れて、上部吐出口40又は下部吐出口50から冷蔵室1に供給される。
図3と図4に示すように、第2送風ダクト9の上端部と第1送風ダクト7の下端部はダンパー27を介してつながっている。第1送風ダクト7の下端部は、第1送風ダクト最小幅部34であり、下側拡幅ダクト部60aの下端部でもある。したがって、送風機24によって送られる冷気は、ダンパー27によって開けられた風路を通って、第2送風ダクト9から第1送風ダクト最小幅部34を下端部とする下側拡幅ダクト部60aに流れ込む。
第1送風ダクト最小幅部34のダクト幅を除いて、第1送風ダクト7のダクト幅は、第2送風ダクト9のダクト幅よりも長い。ここで、本実施の形態とは異なり、冷蔵室1に、第2送風ダクト9のような幅の変わらないダクトのみで冷気を供給した場合、冷蔵室1の中央部にばかり冷気が供給されることになり、冷蔵室1に温度のムラが生じる。しかし、本実施の形態のように、ダクト幅が長い第1送風ダクト7により冷気が供給されると、冷気が冷蔵室1の幅方向の広範囲に拡散されて、冷蔵室1の隅々まで供給されることになる。このため、冷蔵室1に温度のムラが生じることを抑制できる。なお、ダンパー27の水平方向の断面積より送風ダクト102の水平方向の断面積が大きい場合、ダンパー27は送風ダクト102を開閉することはできない。このため、ダンパー27の下流側、すなわちダンパー27が開閉する風路に第2送風ダクト9が接続した上方で、冷蔵室1の幅に合わせて第1送風ダクト7のダクト幅を長くして、第1送風ダクト7の水平方向の断面積を拡大している。このようにすることで、ダンパー27の大きさを抑制しつつ、冷蔵室1の温度のムラを抑制している。
下側拡幅ダクト部60aに流れ込む冷気のうち、下側拡幅ダクト部60aの中心部に流れ込む冷気は、第1送風ダクト中心部8を通って、第1送風ダクト7の上端部の下方に位置する、開口面積が最も大きい上部吐出口40に向かって積極的に流れる。これにより、第1送風ダクト中心部8に上方向に流れる気流が形成される。第1送風ダクト中心部8を流れる冷気は、その多くが上部吐出口40に向かって流れ、上部吐出口40から冷蔵室1へ供給される。したがって、第1送風ダクト中心部8の中央部で冷気の流速が最も速くなる。
また、下側拡幅ダクト部60aでは、下左壁61aと下右壁64aの間のダクト幅が、第1送風ダクト最小幅部34から、下側拡幅ダクト部60aの上端部に向かって徐々に長くなる。このため、下側拡幅ダクト部60aに流れ込んだ冷気は、下左壁61aと下右壁64aに沿って、幅方向に広がりながら上方に流れる。仕切部材28には、左側上壁63aと上左壁62aとで形成される角部付近に下部吐出口50a1が設けられている。また、仕切部材28には、右側上壁66aと上右壁65aとで形成される角部付近に下部吐出口50a2が設けられている。この構成により、冷気が、下側拡幅ダクト部60aを幅方向に広がりながら上方に流れ、下部吐出口50a1と下部吐出口50a2から冷蔵室1へ流れ込む。
下側拡幅ダクト部60aで幅方向に広がった冷気のうち、下部吐出口50a1と下部吐出口50a2から冷蔵室1に供給されなかった冷気は、下側拡幅ダクト部60aの上方の第1拡幅ダクト部60bに流れ込む。第1拡幅ダクト部60bでは、下左壁61bと下右壁64bの間のダクト幅が、第1拡幅ダクト部60bの下端部から、第1拡幅ダクト部60bの上端部に向かって徐々に長くなる。このため、第1拡幅ダクト部60bに流れ込んだ冷気は、下左壁61bと下右壁64bに沿って、幅方向に広がりながら上方に流れる。仕切部材28には、左側上壁63bと上左壁62bとで形成される角部付近に下部吐出口50b1が設けられている。また、仕切部材28には、右側上壁66bと上右壁65bとで形成される角部付近に下部吐出口50b2が設けられている。この構成により、冷気が、第1拡幅ダクト部60bを幅方向に広がりながら上方に流れ、下部吐出口50b1と下部吐出口50b2から冷蔵室1へ流れ込む。
第1拡幅ダクト部60bで幅方向に広がった冷気のうち、下部吐出口50b1と下部吐出口50b2から冷蔵室1に供給されなかった冷気は、第1拡幅ダクト部60bの上方の第2拡幅ダクト部60cに流れ込む。第2拡幅ダクト部60cでは、下左壁61cと下右壁64cの間のダクト幅が、第2拡幅ダクト部60cの下端部から、第2拡幅ダクト部60cの上端部に向かって徐々に長くなる。このため、第2拡幅ダクト部60cに流れ込んだ冷気は、下左壁61cと下右壁64cに沿って、幅方向に広がりながら上方に流れる。仕切部材28には、左側上壁63cと上左壁62cとで形成される角部付近に下部吐出口50c1が設けられている。また、仕切部材28には、右側上壁66cと上右壁65cとで形成される角部付近に下部吐出口50c2が設けられている。この構成により、冷気が、第2拡幅ダクト部60cを幅方向に広がりながら上方に流れ、下部吐出口50c1と下部吐出口50c2から冷蔵室1へ流れ込む。
第2拡幅ダクト部60cで幅方向に広がった冷気のうち、下部吐出口50c1と下部吐出口50c2から冷蔵室1に供給されなかった冷気は、第2拡幅ダクト部60cの上方の上側拡幅ダクト部60dに流れ込む。上側拡幅ダクト部60dでは、下左壁61dと下右壁64dの間のダクト幅が、上側拡幅ダクト部60dの下端部から、上側拡幅ダクト部60dの上端部に向かって徐々に長くなる。このため、上側拡幅ダクト部60dに流れ込んだ冷気は、下左壁61dと下右壁64dに沿って、幅方向に広がりながら上方に流れる。上側拡幅ダクト部60dの上端部は、第1送風ダクト7の上端部である。第1送風ダクト7の上端部の下方には、上部吐出口40が、上左壁62dから上右壁65dにわたって配置されている。この構成により、冷気が、上側拡幅ダクト部60dを幅方向に広がりながら上方に流れ、上部吐出口40から冷蔵室1へ供給される。
図4に示すように、冷蔵室1には、冷蔵室戻りダクト10が設けられている。冷蔵室戻りダクト10は、冷蔵室1の下部から冷却室4まで延びている。冷蔵室1は、冷蔵室戻りダクト10により冷却室4と連通している。上部吐出口40又は下部吐出口50から冷蔵室1に供給された冷気は、冷蔵室1を循環した後、冷蔵室戻りダクト10から冷却室4に戻り、冷却室4の冷却器23により再び冷却される。
また、図4に示すように送風機24により送られる冷気は、冷凍室吐出口26から冷凍室2に供給される。冷凍室2の下部は、冷凍室戻り風路6を介して冷却室4と連通している。冷凍室吐出口26から冷凍室2に供給された冷気は、冷凍室2を循環した後、冷凍室戻り風路6から冷却室4に戻り、冷却室4で冷却器23により再び冷却される。
第1送風ダクト7に流れ込んだ冷気は、上述のように冷蔵室1に供給される。ここで、冷気が流れる風路が拡大する場合、拡大前の風路と拡大後の風路とを隔てる壁面が気流方向に垂直である場合、気流は、風路が拡大する際に壁面から剥離し、渦となって風路損失になる。また、風路が縮小する場合には、縮小前の風路と縮小後の風路とを隔てる壁面が気流方向に垂直である場合、気流は、縮流する際に縮流後の風路壁面から剥離し、渦となって風路損失になる。しかし、実施の形態1の冷蔵庫100では、第1送風ダクト7の拡幅ダクト部60が、下方から上方、すなわち上流から下流に向かって徐々に広がる構成である。このため、冷気が流れる風路が緩やかに拡大し、冷気が幅方向に拡散されるため、風路が拡大する際の風路損失が抑制できる。
また、冷気は、拡幅ダクト部60の下左壁61と下右壁64に沿って、第1送風ダクト中心部8から幅方向に離れた下部吐出口50に向かう際に、流速が遅くなる。拡幅ダクト部60の水平方向の断面積が幅方向に拡大する構成と相まって、下部吐出口50から供給される冷気は低速となる。このため、冷蔵室1に貯蔵されている貯蔵物に過剰な冷気が吹き付けられることが抑えられるため、貯蔵物の劣化を抑えることができる。
また、冷気が、下左壁61と下右壁64に沿って滑らかに幅方向に広がる。これにより、幅方向に並んで設けられている下部吐出口50から冷蔵室1に冷気を供給することができる。このため、冷蔵室1の隅々にまで冷気を供給することができる。
以上のように、実施の形態1の冷蔵庫100は、貯蔵室101及び冷却室4が内部に形成された断熱箱体110と、冷却室4に設けられ、冷気を生成する冷却器23と、冷却器23で生成した冷気を貯蔵室101へ送る送風機24とを備える。また、冷蔵庫100は、貯蔵室101の後方に設けられ、断熱箱体110と貯蔵室101を隔てる仕切部材28と、仕切部材28と断熱箱体110の間に形成され、送風機24から送られた冷気が流れる第1送風ダクト7とを更に備える。貯蔵室101は冷却室4の上方に位置し、仕切部材28には、第1送風ダクト7と連通する、上部吐出口40と下部吐出口50とが設けられる。上部吐出口40の開口面積は、下部吐出口50の開口面積より大きく、下部吐出口50は、上部吐出口40より下方に設けられる。第1送風ダクト7は、第1送風ダクト最小幅部34と、第1送風ダクト幅広部35と、拡幅ダクト部60と、を有する。第1送風ダクト幅広部35は、第1送風ダクト最小幅部34より上方に位置する。断熱箱体110の幅方向において、第1送風ダクト幅広部35のダクト幅は、第1送風ダクト最小幅部34のダクト幅より長い。拡幅ダクト部60は、第1送風ダクト最小幅部34と第1送風ダクト幅広部35の間に設けられている。断熱箱体110を正面視したときに、拡幅ダクト部60は、幅方向のダクト幅が、第1送風ダクト最小幅部34から第1送風ダクト幅広部35に向かって徐々に広がる部分を有する。
当該構成によれば、ダクト幅が下方から上方に徐々に広がる拡幅ダクト部60により、下方から上方に流れる冷気の圧力損失を抑えることができる。このため、貯蔵室101へ供給する風量を増やすことができるという効果が得られる。また、冷気が、拡幅ダクト部60の下方から上方に徐々に広がる下左壁61の壁面と下右壁64の壁面に沿って滑らかに幅方向に広がる。このため、貯蔵室101へ供給される冷気の流速を遅くすることができ、貯蔵室101の上部と下部で供給される冷気の流量ムラを抑えることができるという効果が得られる。拡幅ダクト部60のこれらの効果により、貯蔵室全体に冷気を効率よく供給できる。また、冷気の風路損失が抑制されることで、圧縮機22の運転動力を下げても、冷気の供給量を維持することが可能になる。したがって、冷蔵庫100のエネルギー消費量を削減できるため、省エネルギーの効果を得ることができる。また、風路損失が抑制されることで、送風機24の回転数を過剰に増大させる必要がなくなる。したがって、送風機24の運転に伴う騒音の増加を抑制することができるため、使用性が向上するという効果を得ることができる。
また、第1送風ダクト7は、仕切部材28と断熱箱体110によって風路となる空間が前後方向に挟み込まれた構成である。このため、第1送風ダクト7を形成するための部材を削減することができ、省資源の効果を得ることができる。また、第1送風ダクト7を形成するための追加の部材がないことから、断熱箱体110の大きさを拡大することなく、第1送風ダクト7の奥行き方向の長さを確保できる。このため、貯蔵室101が断熱箱体110に占める割合を増やすことができるので、貯蔵物の収納性が向上するという効果を得ることができる。また、仕切部材28の背面に第1送風ダクト7を構成することで、貯蔵室101の内装を平坦にすることができる。このため、貯蔵室101の内装の見栄えがよくなるとともに、貯蔵室101の収納性が向上する。したがって、貯蔵室101の使用性が高くなるという効果を得ることができる。
また、実施の形態1の構成では、複数の下部吐出口50を、幅方向に並べて設けることができる。このため、貯蔵室101に供給される冷気の流量ムラを、幅方向において抑えることができる。
また、実施の形態1の構成では、拡幅ダクト部60が、下側拡幅ダクト部60aと上側拡幅ダクト部60dを有する構成とすることができる。この場合、下側拡幅ダクト部60aと上側拡幅ダクト部60dは以下のように構成される。下側拡幅ダクト部60aの上端部の幅方向のダクト幅は、第1送風ダクト最小幅部34のダクト幅より長く、第1送風ダクト幅広部35のダクト幅と同じであるか又は短い。上側拡幅ダクト部60dの下端部の幅方向のダクト幅は、第1送風ダクト最小幅部34のダクト幅より長く、下側拡幅ダクト部60aの上端部よりも短い。下側拡幅ダクト部60aの上端部と、上側拡幅ダクト部60dの下端部は接しており、下側拡幅ダクト部60aは、前記幅方向のダクト幅が第1送風ダクト最小幅部34から下側拡幅ダクト部60aの上端部に向かって徐々に広がる部分を有する。上側拡幅ダクト部60dは、幅方向のダクト幅が上側拡幅ダクト部60dの下端部から第1送風ダクト幅広部35に向かって徐々に広がる部分を有する。このように、下側拡幅ダクト部60aと上側拡幅ダクト部60dを構成することで、貯蔵室101の中部の幅方向に冷気を供給することができ、貯蔵室101を効率よく冷却することができるという効果を得ることができる。
また、実施の形態1の構成では、第1送風ダクト幅広部35は、第1送風ダクト7の上部に位置する。また、仕切部材28には、上部吐出口40が、第1送風ダクト幅広部35の下方に位置するよう設けられ、下部吐出口50が、下側拡幅ダクト部60aの上端部の下方に位置するよう設けられる。この構成により、冷気の流速が最も速い、第1送風ダクト7の中央部を流れる冷気は、上部吐出口40から貯蔵室101に供給される。また、貯蔵室101には、下部吐出口50から、ダクトの壁面に沿って滑らかに幅方向に広がることで、流速が遅くなった冷気が供給される。このため、貯蔵室101の温度のムラを抑えることができるとともに、貯蔵室101に過剰に冷気が吹き込むことを抑えることができる。したがって、貯蔵物の劣化を抑えることができるという効果を得ることができる。
また、実施の形態1の構成では、仕切部材28には、断熱箱体110を正面視したときに、下部吐出口50が、下側拡幅ダクト部60aと重複する位置であって、上側拡幅ダクト部60dの下端部よりも幅方向において外側に位置する部分に設けられる。この構成により、下側拡幅ダクト部60aの幅方向に広がって流れる冷気が、下側拡幅ダクト部60aの幅方向の最も外側にある下部吐出口50から貯蔵室101に供給されるため、貯蔵室101の隅々に冷気を供給できるという効果を得ることができる。
(拡幅ダクト部の変形例)
図5は、実施の形態1の変形例1に係る仕切部材28を概略的に示した正面図である。図5に示すように、仕切部材28の背面には、下側拡幅ダクト部60aの上端部から下方に延びるガイド70a1と70a2が設けられる。このため、下部吐出口50a1及び50a2が、第1拡幅ダクト部60bと仕切られた構成となる。ガイド70a1は、左側上壁63aから下方に内側に向かって延びる。このため、左側上壁63aと上左壁62aとで形成される角部付近に配置される下部吐出口50a1と、第1拡幅ダクト部60bの下左壁61bの間が、ガイド70a1によって仕切られる。ガイド70a2は、右側上壁66aから下方に内側に向かって延びる。このため、右側上壁66aと上右壁65aとで形成される角部付近に配置される下部吐出口50a2と、第1拡幅ダクト部60bの下右壁64bの間が、ガイド70a2によって仕切られる。
また、仕切部材28の背面には、第1拡幅ダクト部60bの上端部から下方に延びるガイド70b1と70b2が設けられる。このため、下部吐出口50b1及び50b2が、第2拡幅ダクト部60cと仕切られた構成となる。ガイド70b1は、左側上壁63bから下方に内側に向かって延びる。このため、左側上壁63bと上左壁62bとで形成される角部付近に配置される下部吐出口50b1と、第2拡幅ダクト部60cの下左壁61cの間が、ガイド70b1によって仕切られる。ガイド70b2は、右側上壁66bから下方に内側に向かって延びる。このため、右側上壁66bと上右壁65bとで形成される角部付近に配置される下部吐出口50b2と、第2拡幅ダクト部60cの下右壁64cの間が、ガイド70b2によって仕切られる。
また、仕切部材28の背面には、第2拡幅ダクト部60cの上端部から下方に延びるガイド70c1と70c2が設けられる。このため、下部吐出口50c1及び50c2が、上側拡幅ダクト部60dと仕切られた構成となる。ガイド70c1は、左側上壁63cから下方に内側に向かって延びる。このため、左側上壁63cと上左壁62cとで形成される角部付近に配置される下部吐出口50c1と、上側拡幅ダクト部60dの下左壁61dの間が、ガイド70c1で仕切られる。ガイド70c2は、右側上壁66cから下方に内側に向かって延びる。このため、右側上壁66cと上右壁65cとで形成される角部付近に配置される下部吐出口50c2と、上側傾斜ダクト部90dの下右壁64dの間が、ガイド70c2によって仕切られる。
ガイド70a1、70a2、70b1、70b2、70c1及び70c2が設けられている場合、各ガイドの外側に流れ込んだ冷気は、内側、すなわち第1送風ダクト中心部8に向かって流れることはできない。例えば、下側拡幅ダクト部60aのガイド70a1及び70a2の外側に流れ込んだ冷気は、必ず下部吐出口50a1及び下部吐出口50a2から貯蔵室101に供給されることになる。したがって、下側拡幅ダクト部60aの下端部から上端部に向かって徐々に広がるダクトの壁面に沿って流れることで幅方向に拡散され、流速が遅くなった冷気は、ガイド70a1及び70a2によって、下部吐出口50a1及び50a2に案内されやすくなる。このため、下部吐出口50a1及び50a2から貯蔵室101に供給される冷気の流量を確保することができる。ガイド70b1、70b2、70c1及び70c2も、ガイド70a1及び70a2と同様に作用する。
また、ガイド70a1、70a2、70b1、70b2、70c1及び70c2の長さが長くなると、対応する下部吐出口50a1、50a2、50b1、50b2、50c1及び50c2に案内される冷気の流量が増える。このため、ガイド70a1、70a2、70b1、70b2、70c1及び70c2の、それぞれの長さを調整することで、対応する下部吐出口50a1、50a2、50b1、50b2、50c1及び50c2から貯蔵室101に供給される冷気の流量を最適化することができる。
以上説明した変形例1に係るガイド70a1、70a2、70b1、70b2、70c1及び70c2によれば、対応する下部吐出口50a1、50a2、50b1、50b2、50c1及び50c2から貯蔵室101に供給される冷気の流量を確保することができる。また、ガイド70a1、70a2、70b1、70b2、70c1及び70c2それぞれ長さを変更することで、対応する下部吐出口50a1、50a2、50b1、50b2、50c1及び50c2から貯蔵室101に供給する冷気の流量を調整することができる。したがって、ガイド70a1、70a2、70b1、70b2、70c1及び70c2により、貯蔵室101に供給する冷気の流量を最適化することが可能になり、貯蔵室101を効率的に冷却できるという効果を得ることができる。
なお、図5では、下側拡幅ダクト部60a、第1拡幅ダクト部60b及び第2拡幅ダクト部60cのそれぞれに、対応するガイド70a1、70a2、70b1、70b2、70c1及び70c2設けられているが、全ての拡幅ダクト部にガイドが設けられる必要はなく、ガイドが設けられた拡幅ダクト部が1つであってもよい。また、ガイドが設けられた拡幅ダクト部とガイドが設けられていない拡幅ダクト部とが混在する構成としてもよい。また、1つの拡幅ダクト部に2つのガイドが設けられる必要はなく、1つのガイドが設けられる構成としてもよい。
(バッフル部の構成)
図6は、実施の形態1の変形例2に係るバッフル部33の構造を示した正面図である。図7は、実施の形態1の変形例2に係るバッフル部33の構造を示した縦断面模式図である。図6及び図7では、冷気が流れる方向を矢印で示している。また、図6では、下部吐出口50を破線で示している。
図6及び図7に示すように、仕切部材28には、貯蔵室101側から下部吐出口50を覆うようにバッフル部33が設けられる。バッフル部33は下部吐出口50を塞ぐことはなく、図7に示すようにバッフル部33と仕切部材28の間には隙間が設けられる。下部吐出口50から貯蔵室101に供給される冷気は、バッフル部33に垂直にぶつかり、上下左右に拡散される。上下左右に拡散された冷気は、バッフル部33と仕切部材28の間の隙間から貯蔵室101に流れ込む。バッフル部33は、図6及び図7に示したように長方形形状である必要はなく、その他の矩形形状や円形形状でもよい。
拡幅ダクト部60の下端部から上端部に向かって徐々に広がるダクトの壁面に沿って流れることで幅方向に拡散され、流速が遅くなった冷気は、下部吐出口50を通過した後、バッフル部33にぶつかり、上下左右に拡散されてから貯蔵室101に流れ込む。このため、変形例2に係るバッフル部33によれば、貯蔵室101に、低速な冷気を広い範囲に供給することができる。したがって、貯蔵物に過剰な冷気が吹き付けられることが抑えられることになり、貯蔵物の劣化を抑えることができるという効果を得ることができる。
(下部吐出口の変形例)
図8は、実施の形態1の変形例3に係る下部吐出口50の構造を示した模式図である。図8では、下部吐出口50は斜線により示されている。図8に示すように、下部吐出口50は、複数の開口部51aと、開口部51bと、開口部51cと、開口部51dとで構成される。
図8に示すように、下部吐出口50は、仕切部材28に設けられた、L字形状を有する開口部51a、開口部51b、開口部51c、開口部51dで構成されている。開口部51a~50dとで、1つの略長方形を構成している。図8では、仕切部材28が網掛けで示されている。網掛けで示された略長方形の中央部と、L字形状の開口部51a~50dの間の隙間は仕切部材28である。なお、開口部51a~51dのそれぞれの形状はL字形状である必要はなく、弧状あるいは直線上であってもよい。複数の開口部が、仕切部材28の一部を囲むように設けられていればよい。
拡幅ダクト部60の下端部から上端部に向かって徐々に広がるダクトの壁面に沿って流れることで幅方向に拡散され、流速が遅くなった冷気は、開口部51a~51dから貯蔵室101に供給される。冷気は、貯蔵室101に流れ込む際に、開口部51a~51dの中央部にある仕切部材28の略長方形の部分に垂直にぶつかるため、流速が遅くなるとともに上下左右に拡散される。このため、開口部51a~51dから貯蔵室101に、低速な冷気を広い範囲に供給することができる。したがって、変形例3に係る開口部51a~51dの構成によれば、貯蔵物に過剰な冷気が吹き付けられることが抑えられることになり、貯蔵物の劣化を抑えることができるという効果を得ることができる。また、下部吐出口50の形状を変更することでバッフル部を設ける場合と同様の効果を得ることができるため、冷蔵庫の構成部材を減らすことができ、省資源の効果を得ることができる。
実施の形態2.
図9は、実施の形態2に係る冷蔵庫100の内部構成の一例を示した縦断面模式図である。図9は、冷蔵庫100を前後方向に切断した縦断面図として示している。ここで説明する実施の形態2の冷蔵庫100は、実施の形態1の冷蔵庫100と比較して、第2送風ダクト9の内部に圧力室32が設けられる点で異なる。第2送風ダクト9と圧力室32以外の構成については、上述の実施の形態1と同一であるため、説明を省略する。
図9を参照しながら、実施の形態2における冷蔵庫100の構成の一例について説明する。図9に示すように、第2送風ダクト9と第1送風ダクト7の間に、圧力室32が設けられる。圧力室32は、第2送風ダクト9と第1送風ダクト7のそれぞれと連通している。第2送風ダクト9の下方端部はダンパー27とつながっている。また、ダンパー27の下方に送風機24が設けられる。
圧力室32の水平方向の断面積は、第2送風ダクト9の水平方向の断面積よりも大きい。ダンパー27を通った冷気は、第2送風ダクト9を経由して、第2送風ダクト9よりも断面積が大きい圧力室32に流れ込む。このため、送風機24から送られる冷気の流速が圧力室32で低下し、冷気の動圧が静圧に変換されることで冷気が整流される。したがって、圧力室32で整流された幅方向に均一な冷気が、第1送風ダクト7を通って、上部吐出口40や下部吐出口50から冷蔵室1に供給されるため、冷蔵室1での冷気の流量ムラを抑えることができる。
また、送風機24で発生させる気流には乱れが生じることがある。例えば、送風機24として軸流ファンを用いる場合、プロペラの回転により気流に乱れが発生する。このため、本実施の形態2に係る冷蔵庫100では、送風機24に起因して冷気の気流が乱れる場合も、圧力室32にて冷気が整流される。
以上説明した本実施の形態2に係る冷蔵庫によれば、送風機24から送られる冷気を圧力室32で整流することができる。このため、冷蔵室1に供給する冷気の流量ムラを抑えることができ、貯蔵室内を効率よく冷却することができる。また、冷気の流量ムラが原因で貯蔵物に過剰な冷気が吹き付けられることが抑えられるため、貯蔵物の劣化を抑えることができるという効果を得ることができる。