JP7472249B2 - 防振浮き床支持ばね伸縮機構、及び防振浮き床の施工方法 - Google Patents
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また、大地震等により想定外の外力が加わることで、万一支持ばねが損傷した場合には、支持ばねの取替が必要となる。支持ばねを交換するためには、支保工等の仮設支持部材を設置して浮き床自重を仮支持した後、損傷した支持ばねを縮ませて取り出す作業、新規の支持ばねを所定位置に設置した後、新規の支持ばねに荷重を受け替える作業が発生し、このためにも支持ばねを設置位置にて伸縮させる必要がある。
すなわち、本発明に係る防振浮き床支持ばね伸縮機構は、基礎の上方に浮き床を設置する際に使用される防振浮き床支持ばね伸縮機構であって、前記基礎上に設置される下部体と、該下部体の上方に配置され、浮き床が設置される上部体と、前記下部体に固定された下部プレートと、前記上部体の下方に該上部体を支持可能に配置された上部プレートと、前記下部プレートと前記上部プレートとの間に配置された支持ばねと、を有する第一ばねユニットと、前記下部体または前記下部プレートに固定され、前記上部プレートに下向きの力を付与可能な第一ジャッキセットと、前記浮き床を支持可能な第一仮設支持部材と、を備え、前記第一ジャッキセットは、前記下部体または前記下部プレートに固定された反力支持架構と、前記上部プレートに連結された第一鋼棒と、該第一鋼棒に下向きの力を付与可能な第一ジャッキと、前記第一鋼棒を前記反力支持架構の任意の位置に固定及び固定解除が可能な位置保持部材と、を備えることを特徴とする。
また、この状態から第一ジャッキを設置し、第一ばねユニットを縮めた際の荷重以上の力を載荷して第一鋼棒全体に引張力を作用させた後、第一鋼棒を反力支持架構に固定している位置保持部材の固定を解除してから、第一ジャッキを除荷すると、第一ばねユニットに作用していた下向きの力が除荷されて、第一ばねユニットの全長は長くなる。
このように、支持ばね伸縮機構を用いることで、第一ばねユニットの設置時寸法を縮めつつ長さの調整を容易に行うことができる。
まず、本発明の防振浮き床支持ばね伸縮機構で用いられる支持ばね(ばねユニット2)、及びプレロードの有無による支持ばねの沈み込みの違いについて説明する。
支持ばねとして、図1のような皿ばねユニット110を想定する。図1に示すように、皿ばねユニット110は、下部プレート101と、上部プレート102と、上下の座板103,104と、複数の皿ばね105と、ガイド106と、を主に備えている。
図2に示すように、皿ばねを重ね合わせた部分の長さを約1,000mmとする。
図3は、本発明の一実施形態に係る支持ばね伸縮機構の皿ばねの荷重と変位との関係上に、皿ばねユニット110の可動域を示したグラフである。
図3に示すように、観客重量による沈み込み(静的変位)とタテノリ振動による変位(動的変位)、必要に応じて地震時の変位量等を考慮して必要な鉛直可動域を決める。その鉛直可動域が確保できるプレロード設定可能範囲内で、浮き床コンクリートの打設方法等を考慮してプレロードの設定値を決定する。
図4は、防振浮き床支持ばね伸縮機構において、(a)ばねユニット及びジャッキセットの構成を示す立面図であり、(b)ばねユニット及びジャッキセットの構成を示す平面図である。図4は、後述する1層目コンクリートが硬化した後に、ジャッキを除荷して皿ばねを伸ばして、皿ばねユニットで荷重を受けている状態を示している。
防振浮き床支持ばね伸縮機構は、支保工等の仮設支持部材に一旦浮き床荷重を支持させ、その後支持ばねに荷重を受け替える時に使用される支持ばねの長さを調整するための機構である。
図5は、本発明の一実施形態の変形例1に係る防振浮き床支持ばね伸縮機構において、(a)ばねユニット及びジャッキセットの構成を示す立面図であり、(b)ばねユニット及びジャッキセットの構成を示す平面図である。
図5に示すように、本変形例の防振浮き床支持ばね伸縮機構100Aでは、ばねユニット(第一ばねユニット)2Aの下部プレート21Aが、ジャッキセット3の下部固定プレート31と一体化しており、ジャッキセット3の支持フレーム33は下部プレート21Aに固定されている。
図6に示すように、防振浮き床支持ばね伸縮機構100Aでは、基礎マットMと浮き床Fとの間、及び下部キャピタル11と上部キャピタル12との間に、それぞれ支保工(第一仮設支持部材)45,46が設置されている。支保工45は、下部キャピタル11及び上部キャピタル12の両側に設けられている。支保工46は、平面視で矩形をなす下部キャピタル11及び上部キャピタル12の四隅に設置されている。
(ばねユニット設置工程)
図7に示すように、下部キャピタル11を、基礎マットMに固定する。ばねユニット2の下部プレート21を、アンカーボルトa1(図4(a)参照)等で下部キャピタル11に固定する。
下部キャピタル11上に、反力支持架構30を設置する。反力支持架構30の下部固定プレート31(図4(a)参照)をアンカーボルトa2(図4(a)参照)等で下部キャピタル11に固定する。PC鋼棒41を、ばねユニット2の上部プレート22の貫通孔に挿通して、上部プレート22にナットn11で締結する。PC鋼棒41に、センターホールジャッキ43をセットする。PC鋼棒41の下端部に下部ナットn13を締結して、センターホールジャッキ43をPC鋼棒41に固定する。ばねユニット2の皿ばね23a(図4参照。以下同じ。)の与圧(プレロード)は、296kNとする。
図8に示すように、基礎マットMに支保工45を設置して、支保工45の長さを調整して、型枠F1を支持させる。また、下部キャピタル11に支保工46を設置して、支保工46の長さを調整して、上部キャピタル12を支持させる。
ばねユニット2の上部プレート22及び反力支持架構30の上方に、上部キャピタル12を設置する。上部キャピタル12上に、浮き床Fの型枠F1をセットする。
図9に示すように、センターホールジャッキ43を載荷して、PC鋼棒41を下方に引っ張る。PC鋼棒41の上端部は、上部ナットn11によってばねユニット2の皿ばね23aに連結されている。これにより、ばねユニット2の上部プレート22に下向きの力が付与される。
図12に示すように、1層目のコンクリートF11を打設する。なお、コンクリートは複数層に分割して打設するため、この段階では1層目のコンクリートF11のみを打設することとする。この状態において、1層目のコンクリートF11は、支保工45及び上部キャピタル12を支持しいている支保工46に支持されている。
図14に示すように、センターホールジャッキ43を載荷して、ばねユニット2を縮めた際の荷重よりも僅かに大きい荷重をかける。これにより、PC鋼棒41全体に引張力が生じ、PC鋼棒41の中間ナットn12が解除可能となる。中間ナットn12は、上部締結プレート32との間に30mm隙間を生じる位置まで緩めておく。
なお、防振浮き床支持ばね伸縮機構100Aを用いた場合の施工方法は、反力支持架構30がばねユニット2の下部プレート21Aに予め固定され、ばねユニット2とジャッキセット3が一体となっているため、設置も一体で設置される点を除いて、他は防振浮き床支持ばね伸縮機構100を用いた場合と同様である。
地震等により想定外の外力が作用し、防振浮き床Fのばねユニット2に損傷が生じ、損傷が生じたばねユニット2を交換する必要があることがある。
まず、防振浮き床支持ばね伸縮機構100のばねユニット2を交換する場合について説明する。
図17のように、ばねユニット2、反力支持架構30及びPC鋼棒41が設置された状態から、支保工45,46(図6参照)を設置する。
図17のように、ばねユニット2、反力支持架構30及びPC鋼棒41が設置された状態から、支保工45,46(図6参照)を設置する。
また、この状態から、センターホールジャッキ43を設置し、ばねユニット2を縮めた際の荷重以上の力を載荷して、PC鋼棒41全体に引張力を作用させた後、PC鋼棒41を反力支持架構30に固定している中間ナットn12を緩めてからセンターホールジャッキ43を除荷すると、ばねユニット2の全長は長くなる。
このように防振浮き床支持ばね伸縮機構100を用いることで、ばねユニット2の長さの調整を容易に行うことができる。
下記に示す変形例の説明において、前述した部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図18~図22に示すように、防振浮き床支持ばね伸縮機構100Bは、基礎マット(図4に示すM)上に設置された下部キャピタル(下部体)11Bと、浮き床(図4に示すF)が設置される上部キャピタル(上部体)12Bと、下部キャピタル11Bと上部キャピタル12Bとの間に配置されたばねユニット(第二ばねユニット)2B及びジャッキセット(第二ジャッキセット)3Bと、上部キャピタル12Bを支持する支保工(第二仮設支持部材)46B(図24参照)と、を備えている。
以下の説明において、ばねユニット2Bのうち、既存のものを既存ばねユニット2B1とし、新規のものを新規ばねユニット2B2とする。
図24に示すように、ジャッキ用PC鋼棒41Cで下部プレート21Bと中間プレート22Cとを連結する。下部プレート21B及び中間プレート22Cには、それぞれ切欠き部21k,22kが形成されているため、ジャッキ用PC鋼棒41Cを設置する際には、ジャッキ用PC鋼棒41CをY方向に水平移動させればよい。ジャッキ用PC鋼棒41Cを切欠き部21k,22kの内側の縁部に当接させれば、ジャッキ用PC鋼棒41Cが位置決めされる。
また、ジャッキ用PC鋼棒41Cにセンターホールジャッキ43Bを取り付け、センターホールジャッキ43Bを中間プレート22C上に設置する。
下部キャピタル11B上に支保工46Bを設置する。支保工46Bで上部キャピタル12B及び上部キャピタル12Bの上方の浮き床F(図4参照。以下同じ。)の自重を支持(仮受け)させる。
図25に示すように、下部プレート21Bを下部キャピタル11Bに固定しているボルトc1(図24参照。以下同じ。)及び上部プレート22Bを上部キャピタル12Bに固定しているボルトc2(図24参照。以下同じ。)を取り外す。そして、図26に示すように、センターホールジャッキ43Bを載荷して、既存ばねユニット2B1のばね本体23Bを所定の高さに縮める。この状態では、支保工46Bが上部キャピタル12Bを支持している。
図27に示すように、固定用PC鋼棒41Bで下部プレート21Bと中間プレート22Cとを連結して、ばね本体23Bを所定の高さに縮んだ状態を保持させる。下部プレート21B及び中間プレート22Cには、それぞれ切欠き部21m,21j,22m,22jが形成されているため、固定用PC鋼棒41Bを設置する際には、固定用PC鋼棒41BをY方向に水平移動させればよい。固定用PC鋼棒41Bを切欠き部21m,21j,22m,22jの内側の縁部に当接させれば、固定用PC鋼棒41Bが位置決めされる。
センターホールジャッキ43Bを除荷して、図28に示すように、センターホールジャッキ43B(図27参照)及びジャッキ用PC鋼棒41C(図27参照)を撤去するとともに、既存ばねユニット2B1を縮んだ状態で撤去する。ジャッキ用PC鋼棒41Cを撤去する際には、ジャッキ用PC鋼棒41Cを下部プレート21B及び中間プレート22Cの切欠き部21k,22kを通してY方向に水平移動させればよい。
図29に示すように、新規ばねユニット2B2を縮め、固定用PC鋼棒41Bで下部プレート21Bと中間プレート22Cとを連結して、ばね本体23Bを所定の高さに縮んだ状態を保持させる。このようにした新規ばねユニット2B2を搬入し、下部キャピタル11B上に設置する。固定用PC鋼棒41Bの下端部は下部プレート21Bより飛び出した状態となっているため、下部キャピタル11BのY方向の切欠き部11jに飛び出した突出部がくるように設置する。このように設置することでばねユニット交換後に固定用PC鋼棒41B及びジャッキ用PC鋼棒41Cを水平に取り出すことが可能となる。
図30に示すように、ジャッキ用PC鋼棒41Cで下部プレート21Bと中間プレート22Cとを連結する。ジャッキ用PC鋼棒41Cにセンターホールジャッキ43Bを取り付け、センターホールジャッキ43Bを中間プレート22C上に設置する。ジャッキ用PC鋼棒41Cを設置する際には、ジャッキ用PC鋼棒41Cを下部プレート21B及び中間プレート22Cの切欠き部21k,22kを通してY方向に水平移動させればよい。
図31に示すように、センターホールジャッキ43Bを載荷して、ばね本体23Bを縮めたときよりも僅かに大きい荷重をかけて、固定用PC鋼棒41B(図30参照。以下同じ。)のナットを緩められる状態とし、固定用PC鋼棒41Bを撤去する。固定用PC鋼棒41Bを撤去する際には、固定用PC鋼棒41Bを下部プレート21B及び中間プレート22Cの切欠き部21m,21j,22m,22jを通してY方向に水平移動させればよい。
図32に示すように、センターホールジャッキ43Bを除荷して、ばね本体23Bを伸ばして、浮き床Fの自重を新規ばねユニット2B2に受け替える。
図33に示すように、下部プレート21Bと下部キャピタル11Bとをボルトc1で固定する。上部プレート22Bと上部キャピタル12Bとをボルトc2で固定する。センターホールジャッキ43B(図32参照)、ジャッキ用PC鋼棒41C(図32参照)及び支保工46Bを撤去する。ジャッキ用PC鋼棒41Cを撤去する際には、ジャッキ用PC鋼棒41Cを下部プレート21B及び中間プレート22Cの切欠き部21k,22kを通してY方向に水平移動させればよい。
上記の防振浮き床のばねユニットの交換方法に示す(新規)ばねユニット設置工程S6を行う。
次に、後述する浮き床Fを支持可能な支保工46Bを設置する。
ばねユニット2B2及びジャッキセット3Bの上方に上部キャピタル12Bを設置する。
上部キャピタル12Bの上方に浮き床Fを施工する。
ばねユニット伸長工程S9及びばねユニット固定工程S1により、浮き床Fの自重をばねユニット2B2で支持させる(荷重受け替え工程)ことができる。
3…ジャッキセット(第一ジャッキセット)
11…下部キャピタル(下部体)
12…上部キャピタル(上部体)
21,21A…下部プレート
22…上部プレート
23…ばね本体(支持ばね)
30…反力支持架構
31…下部固定プレート
32…上部締結プレート
33…支持フレーム
41…PC鋼棒(第一鋼棒)
43…センターホールジャッキ(第一ジャッキ)
45,46…支保工(第一仮設支持部材)
100,100A…防振浮き床支持ばね伸縮機構
F…浮き床
M…基礎マット(基礎)
n12…中間ナット(位置保持部材)
Claims (2)
- 基礎の上方に浮き床を設置する際に使用される防振浮き床支持ばね伸縮機構であって、
前記基礎上に設置される下部体と、
該下部体の上方に配置され、浮き床が設置される上部体と、
前記下部体に固定された下部プレートと、前記上部体の下方に該上部体を支持可能に配置された上部プレートと、前記下部プレートと前記上部プレートとの間に配置された支持ばねと、を有する第一ばねユニットと、
前記下部体または前記下部プレートに固定され、前記上部プレートに下向きの力を付与可能な第一ジャッキセットと、
前記浮き床を支持可能な第一仮設支持部材と、を備え、
前記第一ジャッキセットは、
前記下部体または前記下部プレートに固定された反力支持架構と、
前記上部プレートに連結された第一鋼棒と、
該第一鋼棒に下向きの力を付与可能な第一ジャッキと、
前記第一鋼棒を前記反力支持架構の任意の位置に固定及び固定解除が可能な位置保持部材と、を備え、
前記反力支持架構は、前記上部プレートの下方に配された上部締結プレートを有し、
前記位置保持部材は、前記上部締結プレートの下方に設けられ、
前記第一鋼棒の下端部には、前記第一ジャッキが着脱可能に設けられていることを特徴とする防振浮き床支持ばね伸縮機構。 - 下部体上に、第一ばねユニットを設置するばねユニット設置工程と、
第一ジャッキ、反力支持架構、および第一鋼棒を備えた第一ジャッキセットを前記下部体上に設置して、前記第一ジャッキセットの前記第一鋼棒を前記第一ばねユニットの上部プレートに連結するジャッキセット設置工程と、
浮き床を支持可能な仮設支持部材を設置する仮設支持部材設置工程と、
前記第一ばねユニット及び前記第一ジャッキセットの上方に上部体を設置する上部体設置工程と、
前記第一ジャッキセットの前記第一ジャッキを載荷して、前記第一鋼棒を下方に引っ張り、前記第一ばねユニットの上部プレートに下向きの力を付与するとともに、前記第一ジャッキセットに設けられた位置保持部材を操作して前記第一鋼棒を前記反力支持架構の所定位置に保持する下向きの力付与工程と、
前記上部体の上方に前記浮き床を施工して、該浮き床を前記仮設支持部材で支持させる浮き床施工工程と、
前記第一ジャッキを取り外して、前記上部プレートに付与していた下向きの力を除去し、前記浮き床を前記第一ばねユニットで支持させる荷重受け替え工程と、を備えることを特徴とする防振浮き床の施工方法。
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