JP7477491B2 - 熱反射板 - Google Patents
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Description
板状外装と、
該板状外装の内部に配置されて該板状外装によって外周囲が完全に覆われてなり、かつ、該板状外装の一方の表面に入射した赤外線を反射する反射体と、を有する熱反射板であって、
前記板状外装は、平板状の第1外装板の平坦面と平板状の第2外装板の平坦面とが対向して配置されて周縁部同士が周縁に沿って環状に連続して接合された接合部を有する合わせ板の構造を有し、
前記反射体は、前記第1外装板の平坦面のうち前記周縁部同士の環状の接合部の内側の領域に形成された薄膜であり、
前記第1外装板及び前記第2外装板の外側板面は全面にわたって平坦面であり、
前記薄膜の周縁に囲まれる全面が反射面であり、かつ、
前記反射体は、薄膜、板又は箔であり、
前記熱反射板は、1mm 2 における板状外装及び反射体の厚さ方向の熱容量の合計が0.0004~0.0080(J/K)であることを特徴とする熱反射板。
前記下地膜は、Ta、Mo、Ti、Zr、Nb、Cr、W、Co又はNiからなるか、又は、Ta、Mo、Ti、Zr、Nb、Cr、W、Co及びNiからなる群から選ばれる少なくともいずれか1種を含む合金からなり、
前記反射膜は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Ag又はCuからなるか、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Ag又はCuからなる群から選ばれる少なくともいずれか1種を含む合金からなり、
前記下地膜と前記反射膜とが異なる組成を有していることが好ましい。
本発明に係る熱反射板は、熱処理装置の炉内からの赤外線を直接入射する位置に配置するための熱反射板を包含する。
図1及び図2を参照して、本実施形態に係る熱反射板について説明する。本実施形態に係る熱反射板100は、板状外装1と、板状外装1の内部に配置されて板状外装1によって外周囲が完全に覆われてなり、かつ、板状外装1の一方の表面に入射した赤外線を反射する反射体5と、を有する。図1においては、紙面に向かう方向が赤外線の入射方向である。図2においては、上から下に向かう方向が赤外線の入射方向である。反射体5は薄膜であり、反射体5の少なくとも反射面を含む表面層は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなるか、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる群から選ばれる少なくともいずれか1種を含む合金からなることが好ましい。図2では、反射体5が積層膜である形態が示されており、下地膜3の上に反射面を含む表面層としての反射膜4が形成されている。このとき、反射体5は貫通孔や凹凸などを設けずに該反射体の周縁に囲まれる全面が反射面であることが好ましい。
本実施形態に係る熱反射板では、キャビティを少なくとも第1外装板側に有し、第1外装板のキャビティ内の表面上に反射体として形成した薄膜を有し、薄膜は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる膜か、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuを50質量%以上含む合金膜であることが好ましい。Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる膜か、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuを50質量%以上含む合金膜であるときは、反射体として形成した薄膜が単層膜であってもよい。本実施形態に係る熱反射板は、図2、図5、図8又は図12において、積層膜である反射体5をIr、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる膜か、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuを50質量%以上含む合金膜に置換した構造を有する。また、図3、図6、図10又は図13の板状外装1のように、キャビティ12が、第1外装板1a側及び第2外装板1b側の両側にわたって設けられた形態であってもよい。この形態では、第1外装板1aの一方の表面に凹部が設けられており、第2外装板1bの一方の表面に凹部が設けられており、凹部同士が合わさるように、第1外装板1a及び第2外装板1bの合わせ板の構造とする。その結果、キャビティ12は、第1外装板1a及び第2外装板1bの対向し合う面の第1外装板1a側及び第2外装板1b側の両方に設けられる。なお、本実施形態に係る熱反射板の赤外線の入射方向は、上から下に向かう方向又は下から上に向かう方向のいずれでもよい。
本実施形態に係る熱反射板では、第1外装板が平板であり、キャビティを第2外装板側に有し、第1外装板の表面上に反射体として形成した薄膜を有し、薄膜は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる膜か、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuを50質量%以上含む合金膜であることが好ましい。Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる膜か、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuを50質量%以上含む合金膜であるときは、反射体として形成した薄膜が単層膜であってもよい。本実施形態に係る熱反射板は、図4、図7、図11又は図14において、積層膜である反射体5をIr、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる膜か、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuを50質量%以上含む合金膜に置換した構造を有する。なお、本実施形態に係る熱反射板の赤外線の入射方向は、上から下に向かう方向又は下から上に向かう方向のいずれでもよい。
本実施形態に係る熱反射板では、第1外装板及び第2外装板の対向し合う面は互いに平坦面であり、反射体は、第2外装板側の第1外装板の表面のうち周縁部同士の環状の接合部の内側の領域に形成された薄膜であり、薄膜は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる膜か、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuを50質量%以上含む合金膜であることが好ましい。Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる膜か、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuを50質量%以上含む合金膜であるときは、反射体として形成した薄膜が単層膜であってもよい。本実施形態に係る熱反射板は、図20において、反射体5をIr、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる膜か、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuを50質量%以上含む合金膜に置換した構造を有する。なお、本実施形態に係る熱反射板の赤外線の入射方向は、上から下に向かう方向又は下から上に向かう方向のいずれでもよい。
本実施形態に係る熱反射板では、キャビティを第1外装板側及び第2外装板側に有し、第1外装板のキャビティ内の表面上に反射体として形成した薄膜を有し、薄膜は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる膜か、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuを50質量%以上含む合金膜であることが好ましい。Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる膜か、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuを50質量%以上含む合金膜であるときは、反射体として形成した薄膜が単層膜であってもよい。本実施形態に係る熱反射板は、図3、図6、図10又は図13において、積層膜である反射体5をIr、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる膜か、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuを50質量%以上含む合金膜に置換した構造を有する。なお、本実施形態に係る熱反射板の赤外線の入射方向は、上から下に向かう方向又は下から上に向かう方向のいずれでもよい。
本実施形態に係る熱反射板112では、図15に示すように、反射体8が板であり、かつ、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなるか、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる群から選ばれる少なくともいずれか1種を含む合金からなることが好ましい。Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる群から選ばれる少なくともいずれか1種を含む合金としては、これらの元素のいずれか一種を最多質量にて含む合金であることが好ましく、より好ましくはIr、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuを50質量%以上含有する合金、さらに好ましくは60質量%以上含有する合金、最も好ましくは70質量%以上含有する合金であり、例えば、Ir‐Pt系合金、Ir‐Rh系合金又はPt‐Ru系合金である。キャビティ12内に反射体としての板が収容された状態となっており、板の腐食が生じにくい。さらに、周縁部同士の接合部に、板に起因する剥がす方向の応力がかかりにくい。板である反射体8は、凹部の底面の全面積に対して50~100%の面積で形成されていることが好ましく、80~100%の面積で形成されていることがより好ましい。反射体が板である形態においても、熱反射板112は、1mm2における板状外装及び反射体の厚さ方向の熱容量の合計が0.0004~0.0080(J/K)であり、好ましくは0.0023~0.0070(J/K)であり、より好ましくは0.0030~0.0060(J/K)である。
本実施形態に係る熱反射板では、反射体が箔であり、かつ、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなるか、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる群から選ばれる少なくともいずれか1種を含む合金からなることが好ましい(不図示)。Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuからなる群から選ばれる少なくともいずれか1種を含む合金としては、これらの元素のいずれか一種を最多質量にて含む合金であることが好ましく、より好ましくはIr、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Au、Ag又はCuを50質量%以上含有する合金、より好ましくは60質量%以上含有する合金、最も好ましくは70質量%以上含有する合金であり、例えば、Ir‐Pt系合金、Ir‐Rh系合金又はPt‐Ru系合金である。図15において、反射体8が板である代わりに箔がキャビティ12内に収容された状態となっており、箔の腐食が生じにくい。さらに、周縁部同士の接合部に、箔に起因する剥がす方向の応力がかかりにくい。箔である反射体は、凹部の底面の全面積に対して50~100%の面積で形成されていることが好ましく、80~100%の面積で形成されていることがより好ましい。反射体が箔である形態においても、熱反射板112は、1mm2における板状外装及び反射体の厚さ方向の熱容量の合計が0.0004~0.0080(J/K)であり、好ましくは0.0023~0.0070(J/K)であり、より好ましくは0.0030~0.0060(J/K)である。
まず、外周300mm、厚み4.0mmの不透明石英を準備した。次に、紫外可視分光光度計((株))島津製作所製 型式:UV-3100PC)を用いて不透明石英の反射率を測定した。測定した反射率の結果を図21示す。1000℃のときに本比較例における不透明石英では2000nm以上の波長において5%以下の反射率を有することが確認できた。このとき、比較例1における熱反射板全体の厚さは4.0000mm、反射面積率は100.00%であった。次に、前記不透明石英の1mm2における板厚外装及び反射体の厚さ方向の熱容量の合計を算出したところ、0.0092(J/K)であった。
(反射体が積層膜である形態)
図2に示した熱反射板を作製する。まず、外周300mm、厚み1.2mmの板状外装2枚を準備し、それぞれ第1外装板、第2外装板とした。次に、第1外装板の外周から幅10mmを第2外装板との接合部として残し、それ以外の箇所についてはエッチングを行い、深さ1μmのキャビティのための凹部を設けた。次に、第1外装板の凹部の底面に下地膜としてTaをスパッタリング法によって50nm成膜し、下地膜の上に反射膜としてIrをスパッタリング法によって150nm成膜し、反射体を形成した。次に、紫外可視分光光度計((株)島津製作所製 型式:UV-3100PC)を用いて反射体の反射率を測定した。測定した反射率の結果を図16に示す。測定は、反射体の表面に測定のための光を直接当てて行った。また、(数1)を用いて1000℃における物質が放射する黒体放射の波長と放射量の関係を算出した。算出結果を図17に示す。
(反射体が積層膜である形態)
まず、外周300mm、厚み1.2mmの板状外装2枚を準備し、それぞれ第1外装板、第2外装板とした。次に、第1外装板の外周から幅5mm分を第2外装板との接合部としてマスキングした。次に、マスキングした第1外装板の面に下地膜としてTaをスパッタリング法によって50nm成膜し、下地膜の上に反射膜としてIrをスパッタリング法によって150nm成膜し、反射体を形成した。次に、マスキングを除去した。反射体は実施例1の反射体と同じであり、図16に示した反射特性と同じ特性を有していた。次に、反射体を形成した平板状の第1外装板と平板状の第2外装板を接合するために、真空度10-2Pa以下の真空中で、高速原子ビームを第1外装板の接合部に照射して表面活性化し、第1外装板に第2外装板を押し付けることで熱反射板を作製した。このとき、実施例2における熱反射板全体の厚さは2.4002mm、反射面積率は96.67%であった。熱反射板を作製後、1mm2における板厚外装及び反射体の厚さ方向の熱容量の合計を算出したところ、0.0055(J/K)であった。熱反射板を1000℃まで昇温する際の必要な熱量は熱容量に比例するため、実施例2の熱反射板は、比較例1の不透明石英より熱反射性が高いとともに電力消費量を40.22%削減することができた。
(反射体が積層膜である形態)
まず、外周300mm、厚み1.2mmの板状外装2枚を準備し、それぞれ第1外装板、第2外装板とした。次に、第1外装板の外周から幅5mm分を第2外装板との接合部としてマスキングした。次に、マスキングした第1外装板の面に下地膜としてTaをスパッタリング法によって50nm成膜し、前記下地膜の上に反射膜としてIrをスパッタリング法によって150nm成膜し、反射体を形成した。次に、マスキングを除去した。反射体は実施例1の反射体と同じであり、図16に示した反射特性と同じ特性を有していた。次に、反射体を形成した平板状の第1外装板と平板状の第2外装板を接合するために、酸素プラズマを第1外装板の接合部に接触させて表面活性化し、第1外装板に第2外装板を押し付けることで熱反射板を作製した。このとき、実施例3における熱反射板全体の厚さは2.4002mm、反射面積率は96.67%であった。熱反射板を作製後、1mm2における板状外装及び反射体の厚さ方向の熱容量の合計を算出したところ、0.0055(J/K)であった。熱反射板を1000℃まで昇温する際の必要な熱量は熱容量に比例するため、実施例3の熱反射板は、比較例1の不透明石英より熱反射性が高いとともに電力消費量を40.22%削減することができた。
(反射体が積層膜であり、ハニカム形状の支柱部がある形態)
図12に示した熱反射板を作製する。まず、外周300mm、厚み1.2mmの板状外装2枚を準備し、それぞれ第1外装板、第2外装板とした。次に、第1外装板の外周から幅10mm分をマスキングし、その後、それ以外の箇所で、正六角形の幅10mm(1辺の長さは5.77mm)、壁柱厚み0.3mmのハニカム形状の支柱部に相当する箇所にマスキングをした後、エッチングを行い、深さ1μmのキャビティのための凹部を設けた。次に、マスキングした第1外装板の凹部の底面に下地膜としてTaをスパッタリング法によって50nm成膜し、下地膜の上に反射膜としてIrをスパッタリング法によって150nm成膜し、反射体を形成した。次に、マスキングを除去した。本実施例の反射体は実施例1の反射体に対してハニカム構造を持たせたものである。図16に示した反射率は、全面が反射膜である形態の値を示しているところ、本実施例のハニカム構造を有する反射膜は、全面に対して反射膜部分の面積比率が94.34%であるため、本実施例の反射特性は図16に示す反射率に対して、0.9434を乗じた反射率を有するものと考えられる。次に、反射体を形成した第1外装板と平板状の第2外装板を接合するために、真空度10-2Pa以下の真空中で、高速原子ビームを第1外装板の接合部2及び支柱部に照射して表面活性化し、第1外装板に第2外装板を押し付けることで接合し、熱反射板を作製した。このとき、実施例4における熱反射板全体の厚さは2.4000mm、反射面積率は88.05%であった。熱反射板を作製後、1mm2における板状外装及び反射体の厚さ方向の熱容量の合計を算出したところ、0.0055(J/K)であった。熱反射板を1000℃まで昇温する際の必要な熱量は熱容量に比例するため、実施例4の熱反射板は、比較例1の不透明石英より熱反射性が高いとともに電力消費量を40.22%削減することができた。
(反射体がPt箔である形態)
図15に示した熱反射板を作製する。まず、外周300mm、厚み1.2mmの板状外装2枚を準備し、それぞれ第1外装板、第2外装板とした。次に、第1外装板の外周から幅7mmを第2外装板との接合部として残し、それ以外の箇所については切削加工を行い、深さ0.2mmのキャビティのための凹部を設けた。次に、第1外装板の凹部の底面に、外周284mm、厚み100μmのPt箔を配置し、反射体を形成した。次に、紫外可視分光光度計((株)島津製作所製 型式:UV-3100PC)を用いて前記反射体の反射率を測定した。測定した反射率を図18に示す。測定は、反射体の表面に測定のための光を直接当てて行った。図18の結果、1000℃のときに本実施例における反射体では2000nm以上の波長において80%以上の反射率を有することが確認できた。次に、反射体を配置した第1外装板と平板状の第2外装板を接合するために、真空度10-2Pa以下の真空中で、高速原子ビームを第1外装板の接合部に照射して表面活性化し、第1外装板に第2外装板を押し付けることで接合し、熱反射板を作製した。このとき、実施例5における熱反射板全体の厚さは2.4000mm、反射面積率は95.33%であった。熱反射板を作製後、1mm2における板状外装及び反射体の厚さ方向の熱容量の合計を算出したところ、0.0056(J/K)であった。熱反射板を1000℃まで昇温する際の必要な熱量は熱容量に比例するため、実施例5の熱反射板は、比較例1の不透明石英より熱反射性が高いとともに電力消費量を39.13%削減することができた。
(反射体がMo膜である形態)
まず、外周300mm、厚み1.2mmの板状外装2枚を準備し、それぞれ第1外装板、第2外装板とした。次に、第1外装板の外周から幅5mm分を第2外装板との接合部としてマスキングした。次に、マスキングした第1外装板の面に反射体としてMoをスパッタリング法によって200nm成膜した。次に、マスキングを除去した。次に、紫外可視分光光度計((株))島津製作所製 型式:UV-3100PC)を用いて反射体の反射率を測定した。測定した反射率の結果を図19に示す。測定は、反射体の表面に測定のための光を直接当てて行った。また、図19の結果、1000℃のときに本実施例における反射体では2000nm以上の波長において80%以上の反射率を有することが確認できた。次に、反射体を形成した第1外装板と平板状の第2外装板を接合するために、真空度10‐2Pa以下の真空中で、高速原子ビームを第1外装板の接合部に照射して表面活性化し、第1外装板に第2外装板を押し付けることで熱反射板を作製した。このとき、実施例6における熱反射板全体の厚さは2.4002mm、反射面積率は96.67%であった。熱反射板を作製後、1mm2における板状外装及び反射体の厚さ方向の熱容量の合計を算出したところ、0.0055(J/K)であった。熱反射板を1000℃まで昇温する際の必要な熱量は熱容量に比例するため、実施例6の熱反射板は、比較例1の不透明石英より熱反射性が高いとともに電力消費量を40.22%削減することができた。
(反射体がMo膜、かつ石英板厚みが1.7mmである形態)
まず、外周300mm、厚み1.7mmの板状外装2枚を準備し、それぞれ第1外装板、第2外装板とした。次に、第1外装板の外周から幅5mm分を第2外装板との接合部としてマスキングした。次に、マスキングした第1外装板の面に反射体としてMoをスパッタリング法によって200nm成膜した。次に、マスキングを除去した。反射体は実施例6の反射体と同じであり、図19に示した反射特性と同じ特性を有していた。次に、反射体を形成した第1外装板と平板状の第2外装板を接合するために、真空度10‐2Pa以下の真空中で、高速原子ビームを第1外装板の接合部に照射して表面活性化し、第1外装板に第2外装板を押し付けることで熱反射板を作製した。このとき、実施例7における熱反射板全体の厚さは3.4002mm、反射面積率は96.67%であった。熱反射板を作製後、1mm2における板状外装及び反射体の厚さ方向の熱容量の合計を算出したところ、0.0079(J/K)であった。熱反射板を1000℃まで昇温する際の必要な熱量は熱容量に比例するため、実施例7の熱反射板は、比較例1の不透明石英より熱反射性が高いとともに電力消費量を14.13%削減することができた。
(反射体がMo膜、かつ石英板厚みが0.5mmである形態)
まず、外周100mm、厚み0.5mmの板状外装2枚を準備し、それぞれ第1外装板、第2外装板とした。次に、第1外装板の外周から幅5mm分を第2外装板との接合部としてマスキングした。次に、マスキングした第1外装板の面に反射体としてMoをスパッタリング法によって200nm成膜した。次に、マスキングを除去した。反射体は実施例6の反射体と同じであり、図19に示した反射特性と同じ特性を有していた。次に、反射体を形成した第1外装板と平板状の第2外装板を接合するために、真空度10‐2Pa以下の真空中で、高速原子ビームを第1外装板の接合部に照射して表面活性化し、第1外装板に第2外装板を押し付けることで熱反射板を作製した。このとき、実施例8における熱反射板全体の厚さは1.0002mm、反射面積率は90.00%であった。熱反射板を作製後、1mm2における板状外装及び反射体の厚さ方向の熱容量の合計を算出したところ、0.0023(J/K)であった。熱反射板を1000℃まで昇温する際の必要な熱量は熱容量に比例するため、実施例8の熱反射板は、比較例1の不透明石英より熱反射性が高いとともに電力消費量を75.00%削減することができた。
1 板状外装
1a 第1外装板
1b 第2外装板
2 周縁部同士の接合部
3 下地膜
4 反射膜
5 反射体
6 支柱部
7 支柱部を含む接合部
8 反射体
11 土手部
12 キャビティ
Claims (9)
- 板状外装と、
該板状外装の内部に配置されて該板状外装によって外周囲が完全に覆われてなり、かつ、該板状外装の一方の表面に入射した赤外線を反射する反射体と、を有する熱反射板であって、
前記板状外装は、平板状の第1外装板の平坦面と平板状の第2外装板の平坦面とが対向して配置されて周縁部同士が周縁に沿って環状に連続して接合された接合部を有する合わせ板の構造を有し、
前記反射体は、前記第1外装板の平坦面のうち前記周縁部同士の環状の接合部の内側の領域に形成された薄膜であり、
前記第1外装板及び前記第2外装板の外側板面は全面にわたって平坦面であり、
前記薄膜の周縁に囲まれる全面が反射面であり、かつ、
前記反射体は、薄膜、板又は箔であり、
前記熱反射板は、1mm2における板状外装及び反射体の厚さ方向の熱容量の合計が0.0004~0.0080(J/K)であることを特徴とする熱反射板。 - 前記薄膜は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Ag又はCuからなる膜か、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Ag又はCuを50質量%以上含む合金膜であり、かつ、前記薄膜が単層膜であることを特徴とする請求項1に記載の熱反射板。
- 前記薄膜は、前記第1外装板の表面側から順に、下地膜と、前記反射面を含む表面層としての反射膜と、を有する積層膜であり、
前記下地膜は、Ta、Mo、Ti、Zr、Nb、Cr、W、Co又はNiからなるか、又は、Ta、Mo、Ti、Zr、Nb、Cr、W、Co及びNiからなる群から選ばれる少なくともいずれか1種を含む合金からなり、
前記反射膜は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Ag又はCuからなるか、又は、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、Hf、Mo、Al、Mg、Co、Ni、Fe、Sn、Ge、Ag又はCuからなる群から選ばれる少なくともいずれか1種を含む合金からなり、
前記下地膜と前記反射膜とが異なる組成を有していることを特徴とする請求項1に記載の熱反射板。 - 前記接合部は、第1外装板及び第2外装板にキャビティを設けずに、平板状の第1外装板の平坦面と平板状の第2外装板の平坦面とが対向して配置されて、第1外装板及び第2外装板の応力変形によって周縁部同士が周縁に沿って環状に連続して接合された接合部であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の熱反射板。
- 前記薄膜は、前記第1外装板の平坦面のうち前記周縁部同士の環状の接合部の内側の領域の全面に形成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の熱反射板。
- 前記板状外装の材質はシリカ又はシリコンであることを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の熱反射板。
- 前記薄膜の厚さは、10nm以上500nm以下であることを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の熱反射板。
- 前記周縁部同士の接合部は、表面活性化接合部であることを特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の熱反射板。
- 熱処理装置の炉内からの赤外線を直接入射する位置に配置するための熱反射板であることを特徴とする請求項1~8のいずれか一つに記載の熱反射板。
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