(本開示の基礎となった知見)
近年、撮像装置として、CMOS型固体撮像素子が用いられることがある。CMOS型固体撮像素子には、以下の利点がある。
第1に、CMOS型固体撮像素子は、汎用のCMOSプロセスで製造できる。このため、CMOS型固体撮像素子の製造に、既存の設備を利用できる。既存の設備を利用できることは、安定供給の観点から有利である。
第2に、CMOS型固体撮像素子では、画素と周辺回路とを同一チップ内に混在させることができる。このため、CMOS型固体撮像素子では、信号を高速に読み出すことができる。このことは、CMOS型固体撮像素子の動作速度と解像度とを高いレベルで両立させることを可能にする。
CMOS型固体撮像素子では、CDS(Correlated Double Sampling)技術が用いられることがある。CDS技術の一例が、特許文献1に記載されている。以下、特許文献1のCDS技術について、図1および図2を参照しつつ説明する。
図1は、特許文献1の画素回路を示す。この画素回路は、PD(Photodetector)部と、TXトランジスタと、FD(Floating Diffusion)部と、AMPトランジスタと、SELトランジスタと、RESトランジスタと、を含む。特許文献1では、PD部は、フォトダイオードである。
PD部は、光信号を検出し、検出に応じた信号電荷を生成する。TXトランジスタは、PD部からFD部に信号電荷を転送する。FD部は、信号電荷を一時的に保持する。AMPトランジスタは、信号電荷の量に応じたFD部の信号電圧を増幅する。SELトランジスタは、増幅された信号電圧を出力する。RESトランジスタは、FD部の信号電圧をリセットする。
TXトランジスタは、制御信号φTXによって制御される。SELトランジスタは、制御信号φSELによって制御される。RESトランジスタは、制御信号φRSTによって制御される。
図2は、図1の画素回路の動作の示すタイミングチャートである。
時刻t1において、φRSTをローレベルにする。これにより、RESトランジスタがオフとなる。
次に、時刻t2において、φSELをハイレベルにする。これにより、SELトランジスタがオンとなり、リセット電圧が出力される。出力されるリセット電圧は、kTCノイズを含むため、kTCノイズに基づく時間的な揺らぎを有する。なお、kTCノイズは、リセットノイズとも呼ばれる。
次に、時刻t3において、φTXをハイレベルにする。これにより、TXトランジスタがオンとなる。これにより、PD部に蓄積された信号電荷がFD部へと転送される。
次に、時刻t4において、φTXをローレベルにする。これにより、TXトランジスタがオフとなる。これにより、信号電圧が確定される。
確定された信号電圧は、リセット電圧を基準として、蓄積された信号電荷の量に応じた電圧だけ変化した電圧である。このため、後段回路においてリセット電圧と信号電圧の差分をとることにより、kTCノイズをキャンセルし、蓄積された信号電荷に応じた信号電圧だけを検出できる。
このように、CDSによれば、画素部をリセットする際に発生するkTCノイズを大きく抑制できる。CMOS型固体撮像素子には、そのようなCDSを実行できるという利点がある。
しかしながら、上述のCDS技術においては、光信号を検出するPD部において発生した信号電荷の全てをFD部に転送する。これを完全転送と称する。完全転送を実現可能な撮像装置は、その製造プロセスが複雑となり易く、製造コストが増加し易い。
また、最近では、グローバルシャッタを実現可能な画素を有する固体撮像素子が提案されている。そのような固体撮像素子は、高速で動作する物体を、歪むことなく撮像し得る。特許文献2には、そのような固体撮像素子の一例が記載されている。
特許文献2の固体撮像素子においては、全画素のPD部の信号電荷を一括してFD部に転送し、その後、行ごとに信号電圧を順次読み出す。一方、CDS技術では、FD部の信号電圧を読み出す前にリセット電圧を読み出す。このため、特許文献2の固体撮像素子には、CDS技術を適用することは難しい。
このため、特許文献2の固体撮像素子にリセット電圧と信号電圧の差分を取る技術を適用する場合、まずFD部の信号電圧を読み出し、その後FD部をリセットしてリセット電圧の読み出しを行うことになる。しかし、そのようにした場合、信号電圧に含まれるリセットノイズとリセット電圧に含まれるリセットノイズには相関がない。このため、リセットノイズを除去することは困難である。このため、そのようにした場合、CDS技術を用いた読み出しに比べて、ランダムノイズが大きくなり易い。
最近では、PD部に有機光電変換膜を用いた有機CMOSセンサが提案されている。特許文献3に、有機CMOSセンサの一例が記載されている。有機CMOSセンサは、画素数の増加に伴って一画素あたりの面積が縮小しPD部の面積が減少することにより感度が低下するという問題を解決し得る。
典型的な有機CMOSセンサでは、受光部である有機光電変換膜は、読み出し回路の上方に設けられる。このようにすれば、画素サイズが縮小しても受光部の面積を大きく取ることが可能となり、高感度を実現できる。
典型的な有機CMOSセンサでは、PD部と半導体層とを含む積層構造が構成されており、PD部と半導体層とが金属配線により電気的に接続されている。この積層構造では、信号電荷を完全転送することは難しい。そこで、典型的な有機CMOSセンサでは、PD部とFD部とが電気的に接続され、PD部に蓄積された信号電荷が読み出される。これにより、不完全転送ノイズや残像が発生し難くなる。
一具体例では、露光中に、FD部に信号電荷が蓄積され、この蓄積の程度に応じてFD部の電圧が変化する。信号電荷が蓄積された状態にあるFD部の電圧を、信号電圧として読み出す。次に、FD部をリセットし、リセットされた状態にあるFD部の電圧を、リセット電圧として読み出す。次に、信号電圧とリセット電圧の差分が取得される。
しかし、信号電圧に含まれるリセットノイズとリセット電圧に含まれるリセットノイズには相関がない。このため、リセットノイズを除去することができない。このため、上記の具体例では、CDS技術を用いた読み出しに比べて、ランダムノイズが大きくなり易い。
このように、CDS技術は、リセットノイズ抑制に有効な技術ではある。しかし、CDS技術は、製造プロセスの複雑化およびこれに伴う製造コストの増加をもたらす。また、CDS技術を有機CMOSセンサに適用することは難しい。
以上の説明から理解されるように、CDS技術を用いなくてもノイズを抑制できる技術には、採用の価値がある。
(本開示に係る一態様の概要)
本開示の第1態様に係る撮像装置は、
光を信号電荷に変換する光電変換部と、
前記信号電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
前記電荷蓄積部にゲートが接続された第1トランジスタと、
前記第1トランジスタの出力を増幅して前記電荷蓄積部に出力するゲート接地増幅回路と、
を備え、
前記ゲート接地増幅回路は、ソースおよびドレインの一方が前記第1トランジスタのソースおよびドレインの一方に接続され、ソースおよびドレインの他方が前記電荷蓄積部に接続された第2トランジスタを含む。
第1態様に係る技術は、ノイズの抑制に適している。具体的には、第1態様によれば、CDS技術を用いなくてもノイズを抑制できる。
本開示の第2態様において、例えば、第1態様に係る撮像装置では、
前記ゲート接地増幅回路は、第1期間において電圧利得が1よりも大きくてもよい。
第2態様のゲート接地増幅回路は、ゲート接地増幅回路の例である。
本開示の第3態様において、例えば、第1態様に係る撮像装置は、
前記ゲート接地増幅回路は、
第1期間において電圧利得が1よりも大きくてもよく、
第2期間において電圧利得が0以上1以下であってもよい。
第3態様のゲート接地増幅回路は、ゲート接地増幅回路の例である。
本開示の第4態様において、例えば、第1から第3態様のいずれか1つに係る撮像装置は、
前記第1トランジスタのソースおよびドレインの他方に接続され、互いに異なる少なくとも2種類の電圧を選択的に出力する第1電圧供給回路と、
前記第2トランジスタのゲートに接続され、互いに異なる少なくとも3種類の電圧を選択的に出力する第2電圧供給回路と、
を備えていてもよい。
第4態様は、撮像装置の制御の自由度を高める観点から有利である。
本開示の第5態様において、例えば、第4態様に係る撮像装置では、
前記第2電圧供給回路が出力する前記少なくとも3種類の電圧は、前記第2トランジスタを飽和領域で動作させる電圧を含んでいてもよい。
第5態様は、ゲート接地増幅回路に増幅作用を発揮させるのに適している。
本開示の第6態様において、例えば、第1から第5態様のいずれか1つに係る撮像装置は、
第1電流源および第2電流源を含み、前記第1電流源および前記第2電流源のいずれか一方を前記第2トランジスタのソースおよびドレインの前記一方に選択的に接続させる電流源部を備えていてもよい。
第6態様によれば、ゲート接地増幅回路を実現し得る。
本開示の第7態様において、例えば、第1から第5態様のいずれか1つに係る撮像装置は、
前記第1トランジスタのソースおよびドレインの前記一方と前記第2トランジスタのソースおよびドレインの前記一方との間のノードに、スイッチング素子を介さずに接続される電流源を備えていてもよい。
第7態様によれば、高速なノイズキャンセルを行い易い。
本開示の第8態様において、例えば、第1から第3態様のいずれか1つに係る撮像装置は、
前記第1トランジスタのソースおよびドレインの前記一方に接続されるように構成された第1電流源と、
前記第1トランジスタのソースおよびドレインの前記他方に接続されるように構成された第2電流源と、を備えていてもよく、
前記第1電流源および前記第2電流源のいずれか一方が前記第1トランジスタに電気的に接続されるように構成されており、
前記第1電流源が前記第1トランジスタに電気的に接続された状態において前記第1トランジスタに流れる電流の方向は、前記第2電流源が前記第1トランジスタに電気的に接続された状態において前記第1トランジスタに流れる電流の方向と同じであってもよい。
第8態様によれば、第1のトランジスタを流れる電流の向きが逆になることに起因する不具合を回避できる。
本開示の第9態様において、例えば、第1から第3態様のいずれか1つに係る撮像装置は、
第1入力端子、第2入力端子および出力端子を有し、前記第1入力端子が前記第1トランジスタのソースおよびドレインの前記一方に接続され、前記出力端子が前記第2トランジスタのソースおよびドレインの前記一方に接続された差動増幅回路と、
前記第2入力端子に接続され、互いに異なる少なくとも2種類の電圧を選択的に出力する第1電圧供給回路と、前記第2トランジスタのゲートに接続され、互いに異なる少なくとも3種類の電圧を選択的に出力する第2電圧供給回路と、
を備えていてもよい。
第9態様によれば、差動増幅回路に入力された信号を差動増幅できる。
本開示の第10態様において、例えば、第9態様に係る撮像装置では、
前記第2電圧供給回路が出力する前記少なくとも3種類の電圧は、前記第2トランジスタを飽和領域で動作させる電圧を含んでいてもよい。
第10態様は、ゲート接地増幅回路に増幅作用を発揮させるのに適している。
本開示の第11態様において、例えば、第1から第10態様のいずれか1つに係る撮像装置は、
第1端子および第2端子を有し、前記第1端子が前記第2トランジスタのソースおよびドレインの前記他方に接続された第1容量素子と、
第3端子および第4端子を有し、前記第3端子が前記電荷蓄積部に接続され、前記第4端子が前記第1端子に接続された第2容量素子と、を備えていてもよい。
第11態様は、リセットノイズの抑制に適している。
本開示の第12態様において、例えば、第11態様に係る撮像装置では、
前記第1容量素子の容量は、前記第2容量素子の容量よりも大きくてもよい。
第12態様は、リセットノイズの抑制に適している。
本開示の第13態様において、例えば、第11態様または第12態様に係る撮像装置は、
前記第2端子に接続され、経時的に変化する電圧を出力する第3電圧供給回路を備えていてもよい。
第13態様によれば、ゲート接地増幅回路を実現し得る。
本開示の第14態様において、例えば、第11から第13態様のいずれか1つに係る撮像装置は、
ソースおよびドレインの一方が前記第3端子に接続され、ソースおよびドレインの他方が前記第4端子に接続された第3トランジスタを備えていてもよい。
第14態様によれば、電荷蓄積部の電位をリセットできる。
本開示の第15態様において、例えば、第1から第12態様のいずれか1つに係る撮像装置は、
ソースおよびドレインの一方が、前記第2トランジスタのソースおよびドレインの前記他方に接続されたバイアストランジスタと、
前記バイアストランジスタのソースおよびドレインの他方に接続されたバイアス電圧源と、を備えていてもよい。
第15態様によれば、ゲート接地増幅回路を実現し得る。
以下の実施形態では、「光電変換部」および「電荷蓄積部」という用語を用いることがある。光電変換部は、光電変換により、光を信号電荷に変換する。電荷蓄積部は、第1トランジスタの出力に寄与する信号電荷が蓄積される構成を指す。第1トランジスタは、図6等の増幅トランジスタ200に対応する。以下の実施形態では、電荷蓄積部をFD部と称することがある。
後述するように、一例に係る撮像装置では、光電変換部は有機膜を含み、光電変換部と半導体層とを含む積層構造が構成され、光電変換部と半導体層とが金属配線で電気的に接続されている。そのような積層構造の撮像装置において、電荷蓄積部は、光電変換部による光電変換により生成された信号電荷が蓄積される構成の全部または実質的に全部を指し得る。
別例に係る撮像装置では、光電変換部はフォトダイオードであり、光電変換部において発生した信号電荷の完全転送が行われ、その転送先が電荷蓄積部と定義される。そのような撮像装置において、電荷蓄積部は、光電変換部による光電変換により生成された信号電荷が蓄積される構成の一部を指し得る。
電荷蓄積部が光電変換部による光電変換により生成された信号電荷が蓄積される構成の全部を指すのかそれとも一部を指すのかが、光電変換部の構成により必ずしも定まるわけではない。従って、電荷蓄積部の定義に関しては、上記の記述に限定されるものではない。
以下の実施形態では、「電荷蓄積部(FD部)は要素Xに接続されている」、「電荷蓄積部は要素Xによって要素Yと接続されている」等という表現を用いることがある。具体的には、以下の実施形態では、慣例に従い、電荷蓄積部が要素Xの一部または全部を含んでいる場合であっても、上記の表現を用いることがある。このため、上記の表現は、電荷蓄積部が要素Xの一部または全部を含んでいる場合を包含する表現と解釈するべきである。
また、以下の実施形態では、「電荷蓄積部と、要素Xと、を有する」等のように、電荷蓄積部と他の要素とを列記することがある。具体的には、以下の実施形態では、慣例に従い、電荷蓄積部が要素Xの一部または全部を含んでいる場合であっても、そのような列記を行うことがある。このような列記がなされている状況において、電荷蓄積部が要素Xの一部または全部を含んでいることは許容されるべきである。
例えば、以下の実施形態では、光電変換部1の下部電極1bは、電荷蓄積部の一部であり得る。配線層は、電荷蓄積部の一部であり得る。増幅トランジスタ200のゲートは、電荷蓄積部の一部であり得る。フィードバック容量素子320は、電荷蓄積部の一部であり得る。
以下の実施形態では、光電変換部が生成し電荷蓄積部に蓄積される信号電荷が正孔であるものとして、説明を行う。ただし、信号電荷は、電子であってもよい。その場合、各用語は適宜読み替えられ得る。
以下の実施形態では、「ソース接地増幅回路」および「ゲート接地増幅回路」という用語を用いることがある。以下の実施形態では、慣例に従い、「ソース接地増幅回路」を、ソースが接地される増幅回路のみならず、ソースに非ゼロの電圧が印加される増幅回路を包含する概念と扱うこととする。同様に、「ゲート接地増幅回路」を、ゲートが接地される増幅回路のみならず、ゲートに非ゼロの電圧が印加される増幅回路を包含する概念と扱うこととする。
以下の実施形態では、第1、第2、第3・・・という序数詞を用いることがある。ある要素に序数詞が付されている場合に、より若番の同種類の要素が存在することは必須ではない。必要に応じて序数詞の番号を変更することができる。
また、以下の実施形態において、ある素子が他の素子に「接続されている」と表現されている場合は、これらの素子の間には第3の素子が介在していてもよい。ある素子が他の素子に「直接的に接続されている」と表現されている場合は、これらの素子の間には第3の素子が介在しないことを意味する。さらに、ある素子が他の素子に「電気的に接続されている」と表現されている場合は、これらの素子が常に電気的に接続されている必要はなく、少なくともある時点において電気的に接続されることを意味する。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本開示について、以下の実施形態および添付の図面を用いて説明を行うが、これは例示を目的としており、本開示がこれらの実施形態に限定されることを意図しない。以下の開示は、適宜変更可能である。
また、一の実施形態と他の実施形態とを組み合わせることも可能である。以下の説明において、同一または類似する構成要素については、同一の参照符号を付している。また、重複する説明は省略する場合がある。
はじめに、図3から図5Bを参照して、本実施形態による撮像装置100の構造を説明する。
(撮像装置100の構造)
まず、図3を参照しながら、撮像装置100の構造を説明する。
図3は、本実施形態による撮像装置100の例示的な回路構成を模式的に示す。撮像装置100は、一例として積層型の撮像素子であり、半導体基板に積層された光電変換部を有している。撮像装置100は、複数の画素110Aと周辺回路とを備える。
複数の画素110Aを2次元に配列することにより、感光領域が形成されている。なお、感光領域は、画素領域とも称され得る。複数の画素110Aは、1次元に配列されていてもよい。その場合、撮像装置100は、ラインセンサであり得る。
図示する例では、複数の画素110Aは、行方向および列方向に配列されている。このようにして、複数の画素110Aは、画素アレイを構成している。本明細書において、行方向および列方向とは、行および列がそれぞれ延びる方向をいう。垂直方向が列方向であり、水平方向が行方向である。図3において、上下方向が列方向であり、左右方向が行方向である。
画素110Aの各々は、電源配線120に接続されている。各画素110Aには、電源配線120を介して所定の電源電圧が供給される。撮像装置100は、入射光を光電変換する光電変換部を有する。この光電変換部の全体に、蓄積制御線130を介して、同一の一定電圧が供給される。但し、変動を抑制する等の制御を行う場合には、光電変換部をいくつかの領域に分けて、それぞれの領域に対して異なる電圧を供給してもよい。画素110Aの詳細な説明は後述する。なお、上記の「電圧が供給される」の文脈において、典型例では、「電圧」の基準は、撮像装置のグランド電位である。
周辺回路は、垂直走査回路141と、カラム信号処理回路142と、水平信号読み出し回路143と、電流源部144とを含む。カラム信号処理回路142および電流源部144は、2次元に配列された画素110Aの列毎に配置され得る。なお、垂直走査回路141は、行走査回路141とも称され得る。カラム信号処理回路142は、行信号蓄積回路142とも称され得る。水平信号読み出し回路143は、列走査回路とも称され得る。
以下、周辺回路の構成の一例を説明する。
垂直走査回路141は、選択制御信号線CON500および増幅制御信号線CON300に接続されている。垂直走査回路141は、選択制御信号線CON500に所定の電圧を印加することにより、各行に配置された複数の画素110Aを行単位で選択する。これにより、選択された画素110Aの信号電圧の読み出しと、後述する画素電極のリセットとが実行される。選択制御信号線CON500は、アドレス信号線CON500とも称され得る。
各列に配置された画素110Aは、各列に対応した垂直信号線170を介してカラム信号処理回路142に電気的に接続されている。カラム信号処理回路142は、ノイズ抑制処理およびアナログ-デジタル変換等を行う。画素110Aの列に対応して設けられた複数のカラム信号処理回路142には、水平信号読み出し回路143が電気的に接続されている。水平信号読み出し回路143は、複数のカラム信号処理回路142から水平共通信号線180に信号を順次読み出す。なお、以下では、アナログ-デジタル変換を、AD変換と称することがある。
次に、図4から図5Bを参照して、画素110Aの構造を詳細に説明する。
図4は、本実施形態による撮像装置100内の画素110Aの例示的な回路構成を模式的に示す。画素110Aは、光電変換部1、増幅部2、フィードバック制御部3、FD部および出力選択部5を備えている。光電変換部1は、光を信号電荷に変換する。FD部は、信号電荷を蓄積する。
増幅部2、フィードバック制御部3、FD部および出力選択部5を含む読み出し回路が形成されている。光電変換部1は、光を信号電荷に変換する。読み出し回路は、光電変換部1が生成した信号電荷を読み出す。
図5Aおよび5Bは、光電変換部1の構成例をそれぞれ示している。
光電変換部1は、例えば、図5Aに示されるように、上部電極1a、下部電極1b、およびこれらに挟まれた有機光電変換膜1Aから構成されていてもよい。上部電極1aに基準電圧Vpを印加し、FD部の一端を下部電極1bに接続することにより、光電変換部1が生成した信号電荷は、FD部に蓄積される。下部電極1bは、画素電極とも称され得る。上部電極1aは、対向電極とも称され得る。
図5Bに示されるように、光電変換部1として、フォトダイオード1Bを用いてもよい。フォトダイオード1Bの一端にグランド電圧または基準電圧Vpを印加し、FD部の一端をフォトダイオード1Bの他の一端に接続することにより、光電変換部1が生成した信号電荷は、FD部に蓄積される。
光電変換部1は、光電変換機能を有するその他の素子であってもよい。
再び図4を参照する。FD部は、配線層によって光電変換部1と接続されている。FD部は、光電変換部1によって生成された信号電荷を蓄積する。FD部は、増幅部2の入力にさらに接続されている。増幅部2は、FD部に蓄積された信号電荷に応じた信号を増幅し、フィードバック制御部3および出力選択部5に出力する。
増幅部2およびフィードバック制御部3は、FD部を介して循環経路30を形成する。循環経路30において、FD部から読み出された信号は、増幅部2およびフィードバック制御部3を通って、FD部に帰還され得る。具体的には、この帰還において、信号は、増幅部2およびフィードバック制御部3によって増幅され得る。
出力選択部5は、信号読み出しライン7に接続されている。信号読み出しライン7は、少なくとも2つの画素で共用されている。増幅部2によって増幅された信号は、出力選択部5を介して信号読み出しライン7に出力される。信号読み出しライン7は、出力選択部5を電流源部6に接続している。信号読み出しライン7は、図3に示される垂直信号線170に対応する。電流源部6は、図3に示される電流源部144に対応する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る撮像装置は、複数の画素を有する。各々の画素は、光を信号電荷に変換する光電変換部1と、生成した信号電荷を読み出す信号読み出し回路と、を含む。後述するように、第1の実施形態では、可変電圧源330が用いられる。可変電圧源の具体例は、RAMP電源回路である。詳細は後述するが、可変電圧源330は、ゲート接地増幅回路の実現に用いられる。
次に、図6を参照しながら、第1の実施形態の信号読み出し回路およびその制御回路について、詳細に説明する。
第1の実施形態の信号読み出し回路は、電荷蓄積部と、増幅トランジスタ200と、選択トランジスタ500と、フィードバックトランジスタ300と、リセットトランジスタ400と、ノイズ保持部と、信号中間部と、ノイズ保持容量素子310と、フィードバック容量素子320と、を有する。
先に説明したとおり、電荷蓄積部を、FD部と称することができる。また、増幅トランジスタ200を、第1トランジスタ200と称することができる。フィードバックトランジスタ300を、第2トランジスタ300と称することができる。リセットトランジスタ400を、第3トランジスタ400と称することができる。ノイズ保持部を、RD部と称することができる。ノイズ保持部はまた、分岐部RDと称することができる。信号中間部を、MD部と称することができる。ノイズ保持容量素子310を、第1容量素子310と称することができる。フィードバック容量素子320を、第2容量素子320と称することができる。
FD部は、光電変換部1に接続されている。FD部は、光電変換部1での光電変換により生成した信号電荷を蓄積する。また、FD部は、増幅トランジスタ200のゲートに接続されている。
増幅トランジスタ200のドレインまたはソースは、MD部に接続されている。MD部は、フィードバックトランジスタ300のドレインまたはソースに接続されている。また、MD部は、選択トランジスタ500のソースまたはドレインに接続されている。
選択トランジスタ500は、増幅トランジスタ200の出力を、画素の外部に選択的に出力する。選択トランジスタ500のドレインまたはソースは、信号読み出しライン7に接続されている。信号読み出しライン7は、少なくとも2つの画素によって共用されている。
RD部は、フィードバックトランジスタ300のソースまたはドレインに接続されている。また、RD部は、ノイズ保持容量素子310の一端に接続されている。
ノイズ保持容量素子310の他端には、可変電圧源330が接続されている。可変電圧源330は、画素の内部に配置されていてもよく、画素の外部に配置されていてもよい。可変電圧源330を画素の外部に配置することは、画素の面積を小さくする観点から有利である。具体的には、本実施形態では、可変電圧源330は、RAMP電源回路である。
RD部とFD部の間には、フィードバック容量素子320が挿入されている。また、RD部とFD部の間には、リセットトランジスタ400が挿入されている。フィードバック容量素子320およびリセットトランジスタ400は、RD部とFD部の間で、互いに並列に配置されている。
図6の例では、FD部と、増幅トランジスタ200と、フィードバックトランジスタ300と、FD部とは、この順に接続されている。図6の例では、循環経路30が設けられていると言える。循環経路30は、FD部と、増幅トランジスタ200と、フィードバックトランジスタ300と、FD部とを、この順に接続している。
具体的には、FD部と、増幅トランジスタ200と、フィードバックトランジスタ300と、フィードバック容量素子320と、FD部とは、この順に接続されている。循環経路30は、FD部と、増幅トランジスタ200と、フィードバックトランジスタ300と、フィードバック容量素子320と、FD部とを、この順に接続している。
また、FD部と、増幅トランジスタ200と、フィードバックトランジスタ300と、RD部と、FD部とは、この順に接続されている。循環経路30は、FD部と、増幅トランジスタ200と、フィードバックトランジスタ300と、RD部と、FD部とを、この順に接続している。
より具体的には、FD部と、増幅トランジスタ200と、フィードバックトランジスタ300と、RD部と、フィードバック容量素子320と、FD部とは、この順に接続されている。循環経路30は、FD部と、増幅トランジスタ200と、フィードバックトランジスタ300と、RD部と、フィードバック容量素子320と、FD部とを、この順に接続している。
撮像装置は、ゲート接地増幅回路を備える。ゲート接地増幅回路は、増幅トランジスタ200の出力を増幅してFD部に出力する。ゲート接地増幅回路は、フィードバックトランジスタ300を含む。フィードバックトランジスタ300のソースおよびドレインの一方は、増幅トランジスタ200のソースおよびドレインの一方に接続されている。フィードバックトランジスタ300のソースおよびドレインの他方は、FD部に接続されている。
ゲート接地増幅回路は、第1期間において電圧利得が1よりも大きい値であり得る。また、ゲート接地増幅回路は、第1期間において電圧利得が1よりも大きく、第2期間において電圧利得が0以上1以下であり得る。ゲート接地増幅回路は、非反転増幅回路であり得る。
なお、「撮像装置がゲート接地増幅回路を備える」という表現は、ゲート接地増幅回路がその増幅作用を常に発揮している状態にあることのみを指していると解釈するべきではない。この表現は、ある期間においてゲート接地増幅回路がその増幅作用を発揮し、別の期間においてゲート接地増幅回路がその増幅作用を発揮しない形態を包含すると解釈するべきである。このため、「撮像装置がゲート接地増幅回路を備える」は、「撮像装置の動作モードが、増幅作用を発揮している状態にあるゲート接地増幅回路が実現されるモードを含む」に言い換え可能である。
図6の例では、ノイズ保持容量素子310は、第1端子および第2端子を有している。第1端子は、フィードバックトランジスタ300のソースおよびドレインの他方に接続されている。フィードバック容量素子320は、第3端子および第4端子を有している。第3端子は、FD部に接続されている。第4端子は、第1端子に接続されている。本実施形態では、ノイズ保持容量素子310の容量は、フィードバック容量素子320の容量よりも大きい。これらの特徴は、リセットノイズを抑制するのに寄与し得る。
撮像装置において上記の接続がなされているため、FD部の信号の帰還を行うことができる。具体的には、FD部の信号は、増幅トランジスタ200と、フィードバックトランジスタ300と、フィードバック容量素子320と、をこの順に通って、FD部に帰還され得る。より具体的には、この帰還は、負帰還である。
フィードバックトランジスタ300のゲートには、増幅制御信号線CON300が接続されている。増幅制御信号線CON300の電位により、フィードバックトランジスタ300の状態が決定される。本実施形態では、増幅制御信号線CON300の電位は、少なくとも3種類に変更される。
本実施形態では、撮像装置は、フィードバックトランジスタ300のゲートに接続され、互いに異なる少なくとも3種類の電圧を選択的に出力する第2電圧供給回路を備える。上述の説明から理解されるように、この出力は、増幅制御信号線CON300を介して行われる。ゲートに供給される上記少なくとも3種類の電圧は、増幅制御信号線CON300に印加される上記少なくとも3種類の電位に対応する。図3に示す例では、第2電圧供給回路は、垂直走査回路141に含まれている。
本実施形態では、増幅制御信号線CON300に印加される上記少なくとも3種類の電位は、フィードバックトランジスタ300を飽和領域で動作させる電位を含む。つまり、第2電圧供給回路が出力する少なくとも3種類の電圧は、フィードバックトランジスタ300を飽和領域で動作させる電圧を含む。
本実施形態では、具体的には、増幅制御信号線CON300に印加される上記少なくとも3種類の電位は、ハイレベル電位と、ローレベル電位と、中間電位と、を含む。ハイレベル電位は、ローレベル電位よりも大きい。中間電位は、ローレベル電位よりも大きくハイレベル電位よりも小さい。フィードバックトランジスタ300のゲートに供給される上記少なくとも3種類の電圧は、ハイレベル電圧と、ローレベル電圧と、中間電圧と、を含む。ハイレベル電圧は、ローレベル電圧よりも大きい。中間電圧は、ローレベル電圧よりも大きくハイレベル電圧よりも小さい。ハイレベル電位は、ハイレベル電圧に対応する。ローレベル電位は、ローレベル電圧に対応する。中間電位は、中間電圧に対応する。
例えば、増幅制御信号線CON300の電位がローレベル電位である期間において、フィードバックトランジスタ300は、オフである。この期間では、上述したFD部の信号の帰還は行われない。
増幅制御信号線CON300の電位が中間電位である期間において、フィードバックトランジスタ300は、飽和領域で動作する。この期間では、フィードバックトランジスタ300のソース・ドレイン間に抵抗成分が現れる。この抵抗成分は適度な大きさを有する。従って、この期間では、FD部の信号の帰還を行いつつ、RD部とMD部との間に電位差を生じさせることができる。後述の説明から理解されるように、この状況においては、ゲート接地増幅回路が増幅作用を発揮し得る。
増幅制御信号線CON300の電位がハイレベル電位である期間において、フィードバックトランジスタ300は、オンである。この期間では、上述したFD部の信号の帰還が行われる。ただし、この期間では、フィードバックトランジスタ300がオンであるためRD部とMD部の電位は等しく、ゲート接地増幅回路は増幅作用を発揮しない。
選択トランジスタ500のゲートには、選択制御信号線CON500に接続されている。選択制御信号線CON500の電位により、選択トランジスタ500の状態が決定される。
本実施形態では、選択制御信号線CON500の電位は、ハイレベル電位またはローレベル電位に設定され得る。ハイレベル電位は、ローレベル電位よりも大きい。つまり、選択トランジスタ500のゲートには、ハイレベル電圧またはローレベル電圧が供給され得る。ハイレベル電圧は、ローレベル電圧よりも大きい。ハイレベル電位は、ハイレベル電圧に対応する。ローレベル電位は、ローレベル電圧に対応する。
例えば、選択制御信号線CON500の電位がハイレベル電位である期間において、選択トランジスタ500はオンである。この期間において、増幅トランジスタ200と信号読み出しライン7は電気的に接続される。
選択制御信号線CON500の電位がローレベル電位である期間において、選択トランジスタ500はオフである。この期間において、増幅トランジスタ200と信号読み出しライン7とは電気的に分離される。
本実施形態では、撮像装置は、増幅トランジスタ200のソースおよびドレインの他方に接続され、互いに異なる少なくとも2種類の電圧を選択的に出力する第1電圧供給回路を備える。
図6の例では、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインには、切り替え回路22が接続されている。切り替え回路22は、スイッチ素子220,221および222と、電圧源223,224および225と、を有する。図6の例では、第1電圧供給回路は、切り替え回路22に対応する。
電圧源223は、基準電位VA1を出力する。電圧源224は、基準電位VA2を出力する。電圧源225は、制御電位VB1を出力する。基準電位VA2は基準電位VA1よりも大きく、制御電位VB1は基準電位VA2よりも大きい。つまり、VA1<VA2<VB1の大小関係が成立する。基準電位VA1は、例えば、グランド電位GNDである。制御電位VB1は、例えば、電源電位VDDである。
増幅トランジスタ200のソースまたはドレインには、スイッチ素子220を介して電圧源223が接続され得る。増幅トランジスタ200のソースまたはドレインには、スイッチ素子221を介して電圧源224が接続され得る。増幅トランジスタ200のソースまたはドレインには、スイッチ素子222を介して電圧源225が接続され得る。
スイッチ素子220には、素子制御信号線CON220が接続されている。スイッチ素子221には、素子制御信号線CON221が接続されている。スイッチ素子222には、素子制御信号線CON222が接続されている。本実施形態では、撮像装置は、複数の(図示の例では3つの)スイッチ素子制御信号線CON220,CON221およびCON222の電位を調整することによって、複数の(図示の例では3つの)スイッチ素子220,221および222から選択される1つのスイッチ素子をオンにし、他のスイッチ素子をオフにする。これにより、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインの電位を、複数の(図示の例では3つの)電位VA1,VA2およびVB1のいずれかに設定する。
一例では、切り替え回路22は、画素ごとに設けられている。別例では、切り替え回路22は、複数の画素で共用されている。この別例によれば、1画素あたりの素子数を削減できる。
図6の例では、信号読み出しライン7には、電流源部6が接続されている。電流源部6は、スイッチ素子610および611と、電流源600および601と、を有する。電流源部6は、第1電流源600および第2電流源601のいずれか一方をフィードバックトランジスタ300のソースおよびドレインの一方に選択的に接続させる。
電流源600は、電流源600から信号読み出しライン7に向かって流れる電流を生成する。電流源601は、信号読み出しライン7から電流源601に向かって流れる電流を生成する。
信号読み出しライン7には、スイッチ素子610を介して電流源600が接続され得る。信号読み出しライン7には、スイッチ素子611を介して電流源601が接続され得る。
スイッチ素子610には、スイッチ素子制御信号線CON610が接続されている。スイッチ素子611には、スイッチ素子制御信号線CON611が接続されている。本実施形態では、撮像装置は、複数の(図示の例では2つの)スイッチ素子制御信号線CON610およびCON611の電位を調整することによって、複数の(図示の例では2つの)スイッチ素子610および611から選択される1つのスイッチ素子をオンにし、他のスイッチ素子をオフにする。これにより、複数の(図示の例では2つの)電流源600および601のいずれを信号読み出しライン7に接続するかを切り替え可能である。
本実施形態の撮像装置では、増幅回路20Aが設けられている。増幅回路20Aは、切り替え回路22、増幅トランジスタ200、選択トランジスタ500、信号読み出しライン7および電流源部6を含む。
電流源部6と切り替え回路22のスイッチ素子の制御を連動させることが可能である。例えば、以下の第1接続状態と第2接続状態とが切り替わるように、上記スイッチ素子の制御を連動させることが可能である。
第1接続状態では、切り替え回路22の複数のスイッチ素子220,221および222のうち、スイッチ素子220または221がオンであり、他のスイッチ素子がオフである。また、第1接続状態では、電流源部6のスイッチ素子610がオンであり、スイッチ素子611がオフである。このため、第1接続状態では、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインに電圧源223または224が接続されることにより増幅トランジスタ200のソースまたはドレインの電位は電位VA1またはVA2に設定され、電流源600が信号読み出しライン7に接続される。このような第1接続状態によれば、増幅回路20Aを、電圧増幅率が高いソース接地増幅回路として動作させることができる。
第2接続状態では、切り替え回路22の複数のスイッチ素子220,221および222のうち、スイッチ素子222がオンであり、他のスイッチ素子がオフである。また、第2接続状態では、電流源部6のスイッチ素子611がオンであり、スイッチ素子610がオフである。このため、第2接続状態では、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインに電圧源225が接続されることにより増幅トランジスタ200のソースまたはドレインの電位は電位VB1に設定され、電流源601が信号読み出しライン7に接続される。このような第2接続状態によれば、増幅回路20Aを、電圧増幅率がほぼ1であるソースフォロア回路として動作させることができる。
図6の例について、以下のように言える。この例に係る撮像装置では、第1電圧供給源と、第2電圧供給源と、第1電流供給源と、第2電流供給源と、が設けられている。第1接続状態において、第1電流供給源、増幅トランジスタ200および第1電圧供給源がこの順に接続され、かつ、第1電流供給源から増幅トランジスタ200を介して第1電圧供給源へと電流を流す向きに第1電流供給源が配置される。第2接続状態において、第2電圧供給源、増幅トランジスタ200および第2電流供給源がこの順に接続され、かつ、第2電圧供給源から増幅トランジスタ200を介して第2電流供給源へと電流を流す向きに第2電流供給源が配置される。
図6の例において、電流源600が、第1電流供給源に対応する。電圧源223または224が、第1電圧供給源に対応する。電流源601が、第2電流供給源に対応する。電圧源225が、第2電圧供給源に対応する。
第1接続状態において、増幅回路20Aは、ソース接地増幅回路として動作し得る。第2接続状態において、増幅回路20Aは、ソースフォロア回路として動作し得る。このように、図6の例では、増幅回路がソース接地増幅回路として動作するモードと増幅回路がソースフォロア回路として動作するモードを切り替えることができる。この切り替えにより、増幅回路の電圧増幅率を切り替えることができる。
リセットトランジスタ400は、FD部の電位をリセットする。図6の例では、リセットトランジスタ400のソースおよびドレインの一方は、フィードバック容量素子320の第3端子に接続されている。リセットトランジスタ400のソースおよびドレインの他方は、フィードバック容量素子320の第4端子に接続されている。
リセットトランジスタ400のゲートには、リセット制御信号線CON400が接続されている。リセット制御信号線CON400の電位により、リセットトランジスタ400の状態が決定される。
本実施形態では、リセット制御信号線CON400の電位は、ハイレベル電位またはローレベル電位に設定され得る。ハイレベル電位は、ローレベル電位よりも大きい。つまり、リセットトランジスタ400のゲートには、ハイレベル電圧またはローレベル電圧が供給され得る。ハイレベル電圧は、ローレベル電圧よりも大きい。ハイレベル電位は、ハイレベル電圧に対応する。ローレベル電位は、ローレベル電圧に対応する。
例えば、リセット制御信号線CON400の電位がハイレベル電位である期間において、リセットトランジスタ400はオンである。この期間において、RD部とFD部とが電気的に接続される。
リセット制御信号線CON400の電位がローレベル電位である期間において、リセットトランジスタ400はオフである。この期間において、RD部とFD部とは、フィードバック容量素子320のみで接続される。
第1の実施形態の信号読み出し回路におけるトランジスタは、NMOSトランジスタ(n-channel metal-oxide-semiconductor transistor)である。しかし、トランジスタの極性は反転してよい。すなわち、信号読み出し回路におけるトランジスタは、PMOSトランジスタ(p-channel metal-oxide-semiconductor transistor)であってもよい。また、トランジスタに合わせて制御信号のレベルおよび電圧源の電位を変えることは自明であり、ここではその詳細については記載しない。
本実施形態における、図3の要素と、図6の要素と、の対応関係を記載しておく。図3の蓄積制御線130は、図6の光電変換部1に電圧Vpを供給する。図3では、リセット制御信号線CON400、切り替え回路22等の図示を省略している。本実施形態では、切り替え回路22は、画素の外にある。具体的には、本実施形態では、切り替え回路22は、電流源部6と同様、画素が構成する画素アレイの列ごとに設けられている。そして、1つの切り替え回路22が、同じ列に属する複数の画素に接続されている。ただし、切り替え回路22は、画素の内にあってもよい。
本実施形態における、図4から5Bの要素と、図6の要素と、の対応関係を記載しておく。増幅部2は、増幅トランジスタ200を含む要素である。フィードバック制御部3は、フィードバックトランジスタ300、ノイズ保持容量素子310、フィードバック容量素子320、可変電圧源330およびリセットトランジスタ400を含む要素である。出力選択部5は、選択トランジスタ500を含む要素である。
第1の実施形態は、ノイズ抑制に有効である。以下、第1の実施形態の読み出し回路の動作の具体例について説明する。
[第0の期間]
時刻t1において、選択制御線CON500の電位を、ローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、選択トランジスタ500が、オフからオンに切り替わる。これにより、増幅トランジスタ200と信号読み出しライン7とが電気的に接続される。
時刻t1において、増幅制御信号線CON300およびリセット制御信号線CON400の電位を、ローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、フィードバックトランジスタ300およびリセットトランジスタ400が、オフからオンに切り替わる。
時刻t1において、切り替え回路22および電流源部6を制御する。具体的には、スイッチ素子220をオンに制御し、スイッチ素子221および222をオフに制御する。これにより、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインは、電圧源223に接続され、その電位はVA1になる。また、スイッチ素子610をオンに制御し、スイッチ素子611をオフに制御する。これにより、信号読み出しライン7に、電流源600が接続される。このように切り替え回路22および電流源部6を制御することにより、電圧源223から、増幅トランジスタ200、MD部、フィードバックトランジスタ300およびリセットトランジスタ400をこの順に介して、FD部に電圧が供給される。その結果、FD部の電位は、リセット電位VRSTにリセットされる。
ここで、増幅トランジスタ200においてソース・ドレイン間電流が流れているときのゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧を、電圧Vαと称することとする。増幅トランジスタ200においてゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧が電圧Vαでありソース・ドレイン間電流が流れている様を、増幅トランジスタ200が動作点OPαで動作していると称することとする。このとき、リセット電位VRSTは、増幅トランジスタ200を動作点OPαで動作させる値をとると言える。数式を用いると、リセット電位VRSTは、VRST=VA1+Vαで与えられる。なお、この文脈および関連する文脈において、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧は、増幅トランジスタ200のゲート電圧と、増幅トランジスタ200のソースおよびドレインのうちバイアス電圧が印加されている方と、の間の電位差を指す。図6の例では、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧は、増幅トランジスタ200のゲート電圧と、増幅トランジスタ200における切り替え回路22との接続部と、の間の電位差を指す。
第0の期間では、可変電圧源330の出力電位は、制御電位VB10に固定されている。
[第1の期間]
次に、時刻t2において、増幅制御線CON300およびリセット制御線CON400の電位を、ハイレベルからローレベルに切り替える。これにより、フィードバックトランジスタ300およびリセットトランジスタ400が、オンからオフに切り替わる。この切り替えを行ったときには、FD部には、第0の期間におけるリセットで生じたkTCノイズが残存している。
次に、時刻t3において、切り替え回路22を制御する。具体的には、スイッチ素子221をオンに制御し、スイッチ素子220および222をオフに制御する。これにより、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインは、電圧源224に接続され、その電位はVA2となる。電位VA2は、電位VA1よりも大きい。このため、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧は小さくなり、増幅トランジスタ200はオフまたはオフに近い状態となる。また、VA1からVB2への電位の切り替えにより、MD部の電位は上昇する。
その後、時刻t4から時刻t5の期間に、増幅制御信号線CON300の電位を、ハイレベルとローレベルの中間の電位である制御電位VB2に設定する。これにより、フィードバックトランジスタ300は、飽和領域で動作し、ソース・ドレイン間電流を流すことを許容しつつソース・ドレイン間で電位差が生じ得る状態となる。また、可変電圧源330の出力電位は、制御電位VB11から制御電位VB12へと、徐々に上昇していく。制御電位VB11は、制御電位VB10と同じ電位、または、制御電位VB10よりも高い電位である。制御電位VB12は、制御電位VB11よりも高い電位である。
本実施形態では、時刻t4から時刻t5の期間において、経過時間と可変電圧源330の出力電位の上昇幅が比例するように、出力電位を上昇させる。つまり、可変電圧源330の出力電位を、時間経過に対して線形に上昇させる。ただし、可変電圧源330の出力電位を、時間経過に対して非線形に上昇させてもよい。例えば、可変電圧源330の出力電位が経過時間の対数関数となるように、可変電圧源330の出力電位を、時間経過に対して上昇させてもよい。
時刻t4から時刻t5の期間における撮像装置の挙動は、以下のように説明できる。
時刻t4から時刻t5の期間では、フィードバックトランジスタ300のうちMD部に電気的に接続されている部分は、ソースである。このため、MD部の電位が高いときには、フィードバックトランジスタ300は、そのゲート・ソース間電圧が小さく、従ってオフである。一方、MD部の電位が低いときには、フィードバックトランジスタ300は、そのゲート・ソース間電圧が大きく、従ってオンである。また、この期間では、増幅回路20Aは、ソース接地増幅回路として動作する。このため、増幅トランジスタ200は、ソース接地増幅回路のトランジスタとして動作し、反転増幅を行う。
上述のとおり、時刻t3において、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインの電位は、VA1からVA2へと上昇しており、MD部の電位は高いレベルにある。このため、時刻t4から時刻t5の期間の開始当初では、MD部の電位が高い。このため、フィードバックトランジスタ300は、オフである。また、時刻t3におけるVA1からVA2への上記電位上昇により、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧は低下する。このため、時刻t4から時刻t5の期間の開始当初では、増幅トランジスタ200は、そのゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧が低いレベルにあり、オフまたはオフに近い状態にある。
時刻t4から時刻t5の期間において、可変電圧源330の出力電位が上昇すると、ノイズ保持容量素子310の電荷が保たれるようにRD部の電位も上昇し、RD部の電位上昇に伴ってFD部の電位も上昇する。FD部の電位が上昇すると、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧は、VRST-VA1=Vαに近づくように上昇する。この電圧上昇と、増幅トランジスタ200の反転増幅作用が相俟って、MD部の電位は低下する。MD部の電位が低下すると、フィードバックトランジスタ300では、ゲート・ソース間電圧が大きくなる。そして、フィードバックトランジスタ300では、ある時点で、ドレインからソースに向かって(つまり、RD部からMD部に向かって)電流が流れ始める。この電流が流れ始めると、この電流によって、可変電圧源330の出力電位の上昇がRD部の電位を上昇させる作用が部分的に相殺される。このため、RD部の電位上昇は緩やかになり、これに伴ってFD部の電位上昇も緩やかになる。増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧がVαとなったときに、RD部の電位は一定値となり、MD部およびFD部の電位も一定値となる。
RD部の電位が一定値となるときは、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧はVαであり、この点は、時刻t3の前の期間と同様である。ただし、RD部の電位が一定値となったときには、切り替え回路22から増幅トランジスタ200に供給される電位は、VA1ではなくVA2である。従って、RD部の電位が一定値となるときのFD部の電位は、VA2+Vα=VRST+(VA2-VA1)である。この電位は、VA2>VA1であるため、時刻t3の前の期間の値VRSTよりも大きい。FD部の電位はRD部の電位上昇に伴って上昇するものであるため、一定値となったRD部の電位は、時刻t2におけるRD部の電位よりも上昇していることになる。
このように、本実施形態では、増幅トランジスタ200が電位VA1の供給を受けつつ動作点OPαで動作している状態から電位VA2の供給を受けつつ動作点OPαで動作している状態に遷移するまでの期間において、各種電位が上記の振る舞いを示し、その結果RD部の電位が高くなる。なお、前者の状態と後者の状態とで増幅トランジスタ200の動作点が厳密な意味で一致していることは、必ずしも必須ではない。このことを含め、動作説明は例示に過ぎず、本開示内容を限定的に解釈することを意図したものではない。この点は、後述の実施形態についても同様である。
ここで、可変電圧源330の出力電位は、時刻t4から時刻t5の期間において変化している。このため、ノイズ保持容量素子310からは電荷が放出される。この電荷の放出により、フィードバックトランジスタ300では、ドレインからソースに向かう電流が流れる。その電流量は、Cs×Kである。ここで、Csは、ノイズ保持容量素子310の容量値である。Kは、可変電圧源330の出力電位の単位時間当たりの電位の変化量(すなわち、出力電位の時間変化率)である。
以上の説明から理解されるように、ノイズ保持容量素子310および可変電圧源330が電流源として動作し、かつ、RD部の電位がMD部の電位よりも高いという状況が得られる。この状況において、フィードバックトランジスタ300、ノイズ保持容量素子310および可変電圧源330は、ゲート接地増幅回路として動作する。このため、MD部の信号は、1よりも大きい増幅率Bで、RD部に伝達される。一方、増幅回路20Aはソース接地増幅回路として動作する。よって、FD部の信号は、-A×B×Cc/(Cc+Cfd)倍に増幅されてFD部に帰還する。ここで、-Aは、ソース接地増幅の増幅率である。Ccは、フィードバック容量素子320の容量値である。Cfdは、FD部の容量値である。
時刻t4から時刻t5の期間において可変電圧源330の出力電位を時間経過に対して線形に上昇させる場合、フィードバックトランジスタ300を流れる上記電流を、定電流にすることができる。ただし、上述のように、可変電圧源330の出力電位を、時間経過に対して非線形に上昇させてもよい。いずれの場合にも、ゲート接地増幅回路はその増幅作用を発揮し得る。
時刻t5において、可変電圧源330の出力が、制御電位VB12に固定される。また、増幅制御信号線CON300の電位が、ハイレベルからローレベルに切り替わる。
時刻t4からt5までの撮像装置の帰還動作により、時刻t5においてFD部に残存するkTCノイズは、時刻t2においてFD部に残存するkTCノイズの、1/(1+A×B×Cc/(Cc+Cfd))倍に抑制される。また、帰還動作により、フィードバックトランジスタ300で発生する熱ノイズは1/√(1+A×Cc/(Cc+Cfd))倍に抑制され、FD部にはさらにCc/(Cfd+Cc)倍に抑制されて伝達されることになる。従って、時刻t5においてFD部に残存するフィードバックトランジスタ300由来の熱ノイズは、時刻t2においてFD部に残存する同熱ノイズの、1/√(1+A×Cc/(Cc+Cfd))×Cc/(Cfd+Cc)×√(Cfd/Cs)倍に抑制される。
[第2の期間]
時刻t6において、切り替え回路22および電流源部6を制御する。具体的には、スイッチ素子222をオンに制御し、スイッチ素子220および221をオフに制御する。これにより、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインは、電圧源225に接続され、その電位はVB1になる。また、スイッチ素子611をオンに制御し、スイッチ素子610をオフに制御する。これにより、信号読み出しライン7に、電流源601が接続される。このように切り替え回路22および電流源部6を制御することにより、増幅回路20Aは、ソースフォロア回路として動作する。
時刻t6において、FD部の電圧は、リセット電圧から、時刻t5からt6の期間に光電変換部1が生成した信号電荷の量に応じた電圧だけ変化している。
次に、時刻t7において、信号読み出しライン7に、FD部の電位に応じた電位が印加される。先に説明した通り、ソースフォロア回路の増幅率は1倍程度である。このため、FD部の信号電圧は、1倍程度の増幅率で信号読み出しライン7に出力される。
ここで、ランダムノイズは、光電変換部1が生成した信号電荷が0の時の出力の揺らぎ、すなわち、kTCノイズとフィードバックトランジスタ300の熱ノイズの二乗和である。[第1の期間]において、kTCノイズは1/(1+A×B×Cc/(Cc+Cfd))倍に抑制され、フィードバックトランジスタ300の熱ノイズは1/√(1+A×Cc/(Cc+Cfd))×Cc/(Cfd+Cc)×√(Cfd/Cs)倍に抑制される。例えば、増幅率Bを100倍、CcをCfdの0.1倍、CsをCfdの25倍にすると、増幅率Aが10倍に制限された状態においても、kTCノイズは1/76倍に抑制される。フィードバックトランジスタ300の熱ノイズに関しても、時刻t2におけるkTCノイズの1/92倍に抑制される。従って、ランダムノイズが大幅に抑制された状態で、光電変換部1が生成した信号電荷を読み出すことが可能となる。
この具体例に係る撮像装置は、[第0の期間]から[第2の期間]において、上述のように動作する。循環経路30では、ゲート接地増幅回路がその増幅作用を発揮し得る。ゲート接地増幅回路の増幅率Bは、1よりも大きい。このため、この具体例に係る撮像装置によれば、ランダムノイズが大幅に抑制された状態で、光電変換部1が生成した信号電荷を読み出すことができる。これにより、ランダムノイズが抑制された良好な画像データを取得することができる。
この具体例に係る循環経路30では、ソース接地増幅回路も、その増幅作用を発揮し得る。ただし、増幅率Aは、FD部と増幅トランジスタ200のソースまたはドレインとの間の寄生容量Cpによって、制限されることがある。具体的に、寄生容量Cpは、レイアウト、デバイス等に起因して生じ得る。しかし、増幅率Aが制限された場合であっても、ゲート接地増幅回路によれば、ランダムノイズを抑制できる。
なお、特許文献4では、CDS技術を用いることなくリセットノイズを除去する技術が提案されている。しかしながら、FD部はフローティング状態であるため、FD部と増幅回路のソースまたはドレインとの間には、必ず寄生容量Cpが発生する。寄生容量Cpの影響で、増幅回路の増幅率をいかにあげようとも、増幅率が(Cp+Cfd)/Cp以上に上がることはない。MOSトランジスタの構造上、例えば、CpがCfdの1/10の場合、増幅回路の増幅率は-11倍にしかならず、充分なノイズ除去効果を得ることができない。これに対し、本実施形態によれば、より高い増幅率が得られる。なお、特許文献4に関する本記載は、本開示に係る撮像装置で得られる増幅率を限定することを意図したものではない。
第1の実施形態では、信号読み出しライン7の信号を検出するための後段回路を採用可能である。図3に示すカラム信号処理回路142は、そのような後段回路の一例である。カラム信号処理回路142は、信号読み出しライン7の信号を列ごとにAD変換する。
また、本実施形態では、カラム信号処理回路142は列毎に設けられている。各カラム信号処理回路142は、ノイズ抑制処理を実行する。一具体例では、カラム信号処理回路142は、時刻t7で信号読み出しライン7に出力された信号電圧を、取得する。一方、時刻t7で信号電圧が信号読み出しライン7に出力された後に、再度[第0の期間]から[第1の期間]で説明した動作が行われ、その後、光電変換部1が光検出を行う前に[第2の期間]で説明した動作が行われる。これにより、信号読み出しライン7に基準電圧を出力できる。カラム信号処理回路142は、その基準電圧を取得する。カラム信号処理回路142は、取得した信号電圧と基準電圧の差分を取る。このようにすることで、列毎の後段回路の特性ばらつきの影響がキャンセルされノイズが抑制された信号が得られる。
本実施形態では、カラム信号処理回路142は、AD変換とノイズ抑制処理の両方を行う。ただし、カラム信号処理回路142は、AD変換とノイズ抑制処理の一方を行うものであってもよい。例えば、カラム信号処理回路142がノイズ抑制処理を行い、他の要素がAD変換を行う形態を採用することもできる。また、カラム信号処理回路142がAD変換を行い、他の要素がノイズ抑制処理を行う形態を採用することもできる。カラム信号処理回路142がなくてもよい。信号読み出しライン7の信号を列ごとにAD変換することも必須ではなく、画素ごとにAD変換してもよい。
第1の実施形態の[第2の期間]では、増幅回路20Aをソースフォロア回路として動作させつつ、FD部の信号が読み出される。このため、読み出しにおける電圧増幅率は、1倍程度である。ただし、読み出しの仕方はこれに限定されない。必要なS/N、回路レンジ等に応じて、増幅率は適宜変更され得る。
第1の実施形態では、[第0の期間]において、リセット電圧を、切り替え回路22から、増幅トランジスタ200、MD部、RD部およびリセットトランジスタ400をこの順に経由して、FD部に供給している。しかし、リセット電圧の供給の仕方は、適宜変更可能である。
例えば、リセット電圧の供給において、RD部の経由は必須ではない。具体的には、図7に示す例では、リセット電圧は、切り替え回路22から、増幅トランジスタ200、MD部およびリセットトランジスタ400をこの順に経由して、FD部に供給される。
また、図8に示す例も採用可能である。図8の例では、リセット電圧は、基準電位VR1から、リセットトランジスタ400のみを経由して、FD部に供給される。このようにすれば、FD部およびRD部をトランジスタのばらつきによらない一定の電位にリセットできる。このことは、デバイスばらつきによらずに良好な画像データを提供する観点から有利である。
第1の実施形態では、電流源600および切り替え回路22は、画素の外部にある。ただし、このことは、必須ではない。
図9の例では、撮像装置は、増幅トランジスタ200のソースおよびドレインの一方とフィードバックトランジスタ300のソースおよびドレインの一方との間のノードに、スイッチング素子を介さずに接続される電流源600を備える。具体的には、図9の例では、電流源600および切り替え回路22は、画素の内部にある。図9の例によれば、同じタイミングでノイズキャンセル動作を行う画素を増やすことが可能となり、より高速な画像データの提供が可能となる。
上記のように、第1の実施形態では、撮像装置は、第3電圧供給回路を備える。第4電圧供給回路は、ノイズ保持容量素子310の第2端子に接続されている。第3電圧供給回路は、経時的に変化する電圧を出力する。図6の例では、第3電圧供給回路は、可変電圧源330に対応する。このようにすることで、ゲート接地増幅回路が実現され、その増幅作用が発現され得る。ただし、ゲート接地増幅回路は、他のやり方でも実現され得る。
以下、他のいくつかの実施形態について説明する。以下では、既に説明した実施形態とその後に説明される実施形態とで共通する要素には同じ参照符号を付し、それらの説明を省略することがある。各実施形態に関する説明は、技術的に矛盾しない限り、相互に適用されうる。技術的に矛盾しない限り、各実施形態は、相互に組み合わされてもよい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、ゲート接地増幅回路の実現に、電流源トランジスタ340が用いられる。図10に、第2の実施形態の信号読み出し回路を示す。
第2の実施形態では、ノイズ保持容量素子310の一端は、RD部に接続されている。ノイズ保持容量素子310の他端は、参照電位VB3に接続されている。参照電位VB3は、例えば、グランド電位GNDである。
第2の実施形態の撮像装置は、電流源トランジスタ340を備える。電流源トランジスタ340のドレインおよびソースの一方が、RD部に接続されている。電流源トランジスタ340のドレインおよびソースの他方が、参照電位VB4に接続されている。参照電位VB4は、例えば、電源電位VDDである。
電流源トランジスタ340のゲートには、電流制御信号線CON340が接続されている。電流制御信号線CON340の電位により、電流源トランジスタ340の状態が決定される。本実施形態では、電流制御信号線CON340の電位は、少なくとも3種類に変更される。
本実施形態では、撮像装置は、電流源トランジスタ340のゲートに互いに異なる少なくとも3種類の電圧を供給する。上述の説明から理解されるように、この供給は、電流制御信号線CON340を介して行われる。ゲートに供給される上記少なくとも3種類の電圧は、電流制御信号線CON340に印加される上記少なくとも3種類の電位に対応する。
本実施形態では、具体的には、電流制御信号線CON340に印加される上記少なくとも3種類の電位は、ハイレベル電位と、ローレベル電位と、中間電位と、を含む。ハイレベル電位は、ローレベル電位よりも大きい。中間電位は、ローレベル電位よりも大きくハイレベル電位よりも小さい。電流源トランジスタ340のゲートに供給される上記少なくとも3種類の電圧は、ハイレベル電圧と、ローレベル電圧と、中間電圧と、を含む。ハイレベル電圧は、ローレベル電圧よりも大きい。中間電圧は、ローレベル電圧よりも大きくハイレベル電圧よりも小さい。ハイレベル電位は、ハイレベル電圧に対応する。ローレベル電位は、ローレベル電圧に対応する。中間電位は、中間電圧に対応する。
例えば、電流制御信号線CON340の電位がハイレベル電位である期間において、電流源トランジスタ340はオフである。この期間において、電流源トランジスタ340には電流は流れない。
電流制御信号線CON340の電位がローレベル電位である期間において、電流源トランジスタ340はオンである。この期間において、参照電位VB4とRD部は電気的に接続され、RD部の電位は参照電位VB4となる。
電流制御信号線CON340の電位が中間電位に固定された期間において、電流源トランジスタ340には、定電流が流れる。
第2の実施形態は、ノイズ抑制に有効である。以下、第2の実施形態の読み出し回路の動作の具体例について説明する。
[第10の期間]
時刻t11において、選択制御線CON500の電位を、ローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、選択トランジスタ500が、オフからオンに切り替わる。これにより、増幅トランジスタ200と信号読み出しライン7とが電気的に接続される。
時刻t11において、増幅制御信号線CON300およびリセット制御信号線CON400の電位を、ローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、フィードバックトランジスタ300およびリセットトランジスタ400が、オフからオンに切り替わる。
時刻t11において、電流制御信号線CON340の電位を、ローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、電流源トランジスタ340が、オンからオフに切り替わる。
時刻t11において、切り替え回路22および電流源部6を制御する。具体的には、スイッチ素子220をオンに制御し、スイッチ素子221および222をオフに制御する。これにより、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインは、電圧源223に接続され、その電位はVA1になる。また、スイッチ素子610をオンに制御し、スイッチ素子611をオフに制御する。これにより、信号読み出しライン7に、電流源600が接続される。このように切り替え回路22および電流源部6を制御することにより、電圧源223から、増幅トランジスタ200、MD部、フィードバックトランジスタ300およびリセットトランジスタ400をこの順に介して、FD部に電圧が供給される。その結果、FD部の電位は、リセット電位VRSTにリセットされる。
この具体例では、リセット電位VRSTは、増幅トランジスタ200を動作点OPαで動作させる値をとる。数式を用いると、リセット電位VRSTは、VRST=VA1+Vαで与えられる。
[第11の期間]
次に、時刻t12において、第1の実施形態の時刻t2における動作と同じ動作がなされる。
次に、時刻t13において、第1の実施形態の時刻t3における動作と同じ動作がなされる。
その後、時刻t14から時刻t15の期間に、増幅制御信号線CON300の電位を、ハイレベルとローレベルの中間の電位である制御電位VB2に設定する。これにより、フィードバックトランジスタ300は、飽和領域で動作し、ソース・ドレイン間電流を流すことを許容しつつソース・ドレイン間で電位差が生じ得る状態となる。
本実施形態では、時刻t14から時刻t15の期間において、電流制御信号線CON340の電位を、中間電位に固定する。これにより、電流源トランジスタ340は、そのゲート電圧が固定され、定電流源動作する。ただし、増幅制御信号線CON300の電位を時間変化させ、電流源トランジスタ340のゲート電圧を時間変化させてもよい。例えば、電流源トランジスタ340の出力電流が徐々に減少するように、電流制御信号線CON340電位を徐々にハイレベル電位に近づけてもよい。
時刻t14から時刻t15の期間における撮像装置の挙動は、以下のように説明できる。
時刻t14から時刻t15の期間では、フィードバックトランジスタ300のうちMD部に電気的に接続されている部分は、ソースである。このため、MD部の電位が高いときには、フィードバックトランジスタ300は、そのゲート・ソース間電圧が小さく、従ってオフである。一方、MD部の電位が低いときには、フィードバックトランジスタ300は、そのゲート・ソース間電圧が大きく、従ってオンである。また、この期間では、増幅回路20Aは、ソース接地増幅回路として動作する。このため、増幅トランジスタ200は、ソース接地増幅回路のトランジスタとして動作し、反転増幅を行う。
時刻t13において、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインの電位は、VA1からVA2へと上昇しており、MD部の電位は高いレベルにある。このため、時刻t14から時刻t15の期間の開始当初では、MD部の電位が高い。このため、フィードバックトランジスタ300は、オフである。また、時刻t13におけるVA1からVA2への上記電位上昇により、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧は低下する。このため、時刻t14から時刻t15の期間の開始当初では、増幅トランジスタ200は、そのゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧が低いレベルにあり、オフまたはオフに近い状態にある。
電流源トランジスタ340から供給される電荷は、ノイズ保持容量素子310に蓄積される。この蓄積により、RD部の電位が上昇し、RD部の電位上昇に伴ってFD部の電位も上昇する。FD部の電位が上昇すると、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧は、VRST-VA1=Vαに近づくように上昇する。この電圧上昇と、増幅トランジスタ200の反転増幅作用が相俟って、MD部の電位は低下する。MD部の電位が低下すると、フィードバックトランジスタ300では、ゲート・ソース間電圧が大きくなる。そして、フィードバックトランジスタ300では、ある時点で、ドレインからソースに向かって(つまり、RD部からMD部に向かって)電流が流れ始める。この電流が流れ始めると、この電流によって、電流源トランジスタ340がRD部の電位を上昇させる作用が部分的に相殺される。このため、RD部の電位上昇は緩やかになり、これに伴ってFD部の電位上昇も緩やかになる。増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧がVαとなったときに、RD部の電位は一定値となり、MD部およびFD部の電位も一定値となる。
RD部の電位が一定値となるときは、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧はVαであり、この点は、時刻t13の前の期間と同様である。ただし、RD部の電位が一定値となったときには、切り替え回路22から増幅トランジスタ200に供給される電位は、VA1ではなくVA2である。従って、RD部の電位が一定値となるときのFD部の電位は、VA2+Vα=VRST+(VA2-VA1)である。この電位は、VA2>VA1であるため、時刻t3の前の期間の値VRSTよりも大きい。FD部の電位はRD部の電位上昇に伴って上昇するものであるため、一定値となったRD部の電位は、時刻t12におけるRD部の電位よりも上昇していることになる。
RD部の電位が一定値となったときに、電流源トランジスタ340からフィードバックトランジスタ300に供給される電流と、フィードバックトランジスタ300をドレインからソースに向かって流れる電流は、等しくなる。
以上の説明から理解されるように、電流源トランジスタ340が電流源として動作し、かつ、RD部の電位がMD部の電位よりも高いという状況が得られる。この状況において、フィードバックトランジスタ300、ノイズ保持容量素子310および電流源トランジスタ340は、ゲート接地増幅回路として動作する。このため、MD部の信号は、1よりも大きい増幅率Bで、RD部に伝達される。一方、増幅回路20Aはソース接地増幅回路として動作する。よって、FD部の信号は、-A×B×Cc/(Cc+Cfd)倍に増幅されてFD部に帰還する。
時刻t15において、電流制御信号線CON340の電位が、中間電位からハイレベル電位に切り替わる。これにより、電流源トランジスタ340は、オフに切り替わる。また、増幅制御信号線CON300の電位が、ハイレベルからローレベルに切り替わる。
時刻t14からt15までの撮像装置の帰還動作により、時刻t15においてFD部に残存するkTCノイズは、時刻t12においてFD部に残存するkTCノイズの、1/(1+A×B×Cc/(Cc+Cfd))倍に抑制される。また、帰還動作により、フィードバックトランジスタ300で発生する熱ノイズは1/√(1+A×Cc/(Cc+Cfd))倍に抑制され、FD部にはさらにCc/(Cfd+Cc)倍に抑制されて伝達されることになる。従って、時刻t15においてFD部に残存するフィードバックトランジスタ300由来の熱ノイズは、時刻t12においてFD部に残存する同熱ノイズの、1/√(1+A×Cc/(Cc+Cfd))×Cc/(Cfd+Cc)×√(Cfd/Cs)倍に抑制される。
[第12の期間]
次に、時刻t16において、第1の実施形態の時刻t6における動作と同じ動作がなされる。
次に、時刻t17において、第1の実施形態の時刻t7における動作と同じ動作がなされる。
以上の説明から理解されるように、第2の実施形態では、電流源トランジスタ340のソースおよびドレインの一方がフィードバックトランジスタ300のソースおよびドレインの他方に接続されている。このようにしても、ゲート接地増幅回路が実現され、その増幅作用が発現され得る。なお、電流源トランジスタ340は、第3トランジスタ340とも称され得る。
第2の実施形態では、ノイズ保持容量素子310の第2端子は、電位供給源に接続されている。電位供給源は、ある電位をノイズ保持容量素子310に供給する。このようにすることは、ノイズ保持容量素子310に電荷が蓄積され得る状況を得るのに適している。典型例では、電位供給源は、直流電位をノイズ保持容量素子310に供給する直流電位供給源である。この直流電位は、グランド電位等の固定電位であってもよい。一方、直流電位が固定電位でなく、ある期間と別の期間とで直流電位の大きさは異なっていてもよい。電位供給源は、グランド電位等の固定電位を有する固定電位部であってもよい。図10の例では、電位供給源は、参照電位VB3を供給する要素である。このような電位供給源は、撮像装置において適宜設定可能である。これらの点は、後述の第3の実施形態でも同様である。
第2の実施形態では、電流源をトランジスタで形成する。このため、電流制御信号線CON340の中間電位をバンドギャップリファレンス回路から出力される電流を基に生成できる。このようにすると、温度、素子バラツキ等に影響を受けにくい定電流を実現できる。このことは、安定的にランダムノイズが抑制された良好な画像データを取得することを可能にする。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、ゲート接地増幅回路の実現に、バイアス電圧源360およびバイアストランジスタ350が用いられる。図11に、第3の実施形態の信号読み出し回路を示す。なお、バイアストランジスタ350は、バイアス印加トランジスタ350とも称され得る。
第3の実施形態では、ノイズ保持容量素子310の一端は、RD部に接続されている。ノイズ保持容量素子310の他端は、参照電位VB3に接続されている。参照電位VB3は、例えば、グランド電位GNDである。
第3の実施形態の撮像装置は、バイアス電圧源360およびバイアストランジスタ350を備える。バイアストランジスタ350のドレインおよびソースの一方が、RD部に接続されている。バイアストランジスタ350のドレインおよびソースの他方が、バイアス電圧源360に接続されている。バイアス電圧源360は、制御電位VB30を出力する。
バイアストランジスタ350のゲートには、バイアス印加制御信号線CON350が接続されている。バイアス印加制御信号線CON350の電位により、バイアストランジスタ350の状態が決定される。本実施形態では、バイアス印加制御信号線CON350の電位は、少なくとも2種類に変更される。
本実施形態では、撮像装置は、バイアストランジスタ350のゲートに互いに異なる少なくとも2種類の電圧を供給する。上述の説明から理解されるように、この供給はバイアス印加制御信号線CON350を介して行われる。ゲートに供給される上記少なくとも2種類の電圧は、バイアス印加制御信号線CON350に印加される上記少なくとも2種類の電位に対応する。
本実施形態では、具体的には、バイアス印加制御信号線CON350に印加される上記少なくとも2種類の電位は、ハイレベル電位と、ローレベル電位と、を含む。ハイレベル電位は、ローレベル電位よりも大きい。バイアストランジスタ350のゲートに供給される上記少なくとも2種類の電圧は、ハイレベル電圧と、ローレベル電圧と、を含む。ハイレベル電圧は、ローレベル電圧よりも大きい。ハイレベル電位は、ハイレベル電圧に対応する。ローレベル電位は、ローレベル電圧に対応する。
例えば、バイアス印加制御信号線CON350の電位がハイレベル電位である期間において、バイアストランジスタ350はオフである。この期間において、バイアス電圧源360とRD部とは電気的に分離される。
バイアス印加制御信号線CON350の電位がローレベル電位である期間において、バイアストランジスタ350はオンである。この期間において、バイアス電圧源360とRD部とは電気的に接続され、RD部に、バイアス電圧源360が出力した制御電位VB30が印加される。
第3の実施形態は、ノイズ抑制に有効である。以下、第3の実施形態の読み出し回路の動作の具体例について説明する。
[第20の期間]
時刻t21において、選択制御線CON500の電位を、ローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、選択トランジスタ500が、オフからオンに切り替わる。これにより、増幅トランジスタ200と信号読み出しライン7とが電気的に接続される。
時刻t21において、増幅制御信号線CON300およびリセット制御信号線CON400の電位を、ローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、フィードバックトランジスタ300およびリセットトランジスタ400が、オフからオンに切り替わる。
時刻t21において、バイアス印加制御信号線CON350の電位を、ローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、バイアストランジスタ350が、オンからオフに切り替わる。
時刻t21において、切り替え回路22および電流源部6を制御する。具体的には、スイッチ素子220をオンに制御し、スイッチ素子221および222をオフに制御する。これにより、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインは、電圧源223に接続され、その電位はVA1になる。また、スイッチ素子610をオンに制御し、スイッチ素子611をオフに制御する。これにより、信号読み出しライン7に、電流源600が接続される。このように切り替え回路22および電流源部6を制御することにより、電圧源223から、増幅トランジスタ200、MD部、フィードバックトランジスタ300およびリセットトランジスタ400をこの順に介して、FD部に電圧が供給される。その結果、FD部の電位は、リセット電位VRSTにリセットされる。
この具体例では、リセット電位VRSTは、増幅トランジスタ200を動作点OPαで動作させる値をとる。数式を用いると、リセット電位VRSTは、VRST=VA1+Vαで与えられる。
[第21の期間]
次に、時刻t22において、リセット制御線CON400の電位を、ハイレベルからローレベルに切り替える。これにより、リセットトランジスタ400が、オンからオフに切り替わる。この切り替えを行ったときには、FD部には、第20の期間におけるリセットで生じたkTCノイズが残存している。
次に、時刻t23において、バイアス印加制御信号線CON350の電位を、ハイレベルからローレベルに切り替える。これにより、RD部の電位が、VB30に設定される。ここで、VB30は、VB30>VRST+(VA2-VA1)×(Cfd+Cc)/Ccの関係式が成立する値をとる。
次に、時刻t24において、増幅制御信号線CON300の電位をハイレベルからローレベルに切り替え、バイアス印加制御信号線CON350の電位をローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、フィードバックトランジスタ300およびバイアス印加トランジスタ350が、オンからオフに切り替わる。
上記のとおり、時刻t23の切り替えにより、RD部の電位は、バイアス電圧源360に基づくVB30へと上昇する。この上昇により、フィードバック容量素子320を介して、FD部の電位も上昇する。FD部の電位が上昇することにより、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧は、Vαよりも大きな値へと上昇する。この電圧上昇と、増幅トランジスタ200の反転増幅作用が相俟って、MD部の電位は低下する。
次に、時刻t25において、切り替え回路22を制御する。具体的には、スイッチ素子221をオンに制御し、スイッチ素子220および222をオフに制御する。これにより、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインは、電圧源224に接続され、その電位はVA2となる。ただし、VB30、VA1およびVA2は、上記の関係式を満たす。このため、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧は、時刻t25における制御により低下するが、時刻t22における値Vαと比べると依然として大きい。このため、MD部の電位は依然として低いレベルにある。
その後、時刻t26から時刻t27の期間に、増幅制御信号線CON300の電位を、ハイレベルとローレベルの中間の電位である制御電位VB2に設定する。これにより、フィードバックトランジスタ300は、飽和領域で動作し、ソース・ドレイン間電流を流すことを許容しつつソース・ドレイン間で電位差が生じ得る状態となる。
時刻t26から時刻t27の期間の開始当初は、フィードバックトランジスタ300においてドレインからソースに向かう(つまりRD部からMD部に向かう)電流が流れる。この電流により、RD部の電位は低下する。この低下に伴い、FD部の電位も低下する。FD部の電位が低下すると、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧がVαに近づくように低下する。また、この電圧低下と増幅トランジスタ200の反転増幅作用が相俟って、MD部の電位は上昇する。
時刻t26から時刻t27の期間では、フィードバックトランジスタ300のうちMD部に電気的に接続されている部分は、ソースである。このため、MD部の電位が上昇すると、フィードバックトランジスタ300は、そのゲート・ソース間電圧が低下し、そのドレイン・ソース間を流れる電流は低下する。これにより、RD部の電位下降は緩やかになる。増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧がVαとなったときに、フィードバックトランジスタ300のドレイン・ソース間を流れる電流はほぼ0となり、RD部の電位は一定値となり、MD部およびFD部の電位も一定値となる。
RD部の電位が一定値となるときは、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧はVαであり、この点は、時刻t25の前の期間と同様である。ただし、RD部の電位が一定値となったときには、切り替え回路22から増幅トランジスタ200に供給される電位は、VA1ではなくVA2である。従って、RD部の電位が一定値となるときのFD部の電位は、VA2+Vα=VRST+(VA2-VA1)である。この電位は、VA2>VA1であるため、時刻t25の前の期間の値VRSTよりも大きい。FD部の電位はRD部の電位上昇に伴って上昇するものであるため、一定値となったRD部の電位は、時刻t22におけるRD部の電位よりも上昇していることになる。
さらに、時刻t26から時刻t27の期間では、RD部は、バイアストランジスタ350がオフであることにより、バイアス電圧源360から電気的に切り離されたフローティング状態にある。このため、RD部は、ハイインピーダンス状態にある。
このように、RD部はハイインピーダンスの状態にあり、かつ、RD部の電位はMD部の電位よりも高いという状況が得られる。この状況において、フィードバックトランジスタ300およびノイズ保持容量素子310は、ゲート接地増幅回路として動作する。このため、MD部の信号は、1よりも大きい増幅率Bで、RD部に伝達される。一方、増幅回路20Aはソース接地増幅回路として動作する。よって、FD部の信号は、-A×B×Cc/(Cc+Cfd)倍に増幅されてFD部に帰還する。
時刻t27において、増幅制御信号線CON300の電位が、ハイレベルからローレベルに切り替わる。
時刻t26からt27までの撮像装置の帰還動作により、時刻t22においてFD部に残存するkTCノイズは、時刻t12においてFD部に残存するkTCノイズの、1/(1+A×B×Cc/(Cc+Cfd))倍に抑制される。また、帰還動作により、フィードバックトランジスタ300で発生する熱ノイズは1/√(1+A×Cc/(Cc+Cfd))倍に抑制され、FD部にはさらにCc/(Cfd+Cc)倍に抑制されて伝達されることになる。従って、時刻t22においてFD部に残存するフィードバックトランジスタ300由来の熱ノイズは、時刻t22においてFD部に残存する同熱ノイズの、1/√(1+A×Cc/(Cc+Cfd))×Cc/(Cfd+Cc)×√(Cfd/Cs)倍に抑制される。
[第22の期間]
次に、時刻t28において、第1の実施形態の時刻t6における動作と同じ動作がなされる。
次に、時刻t29において、第1の実施形態の時刻t7における動作と同じ動作がなされる。
以上の説明から理解されるように、第3の実施形態では、バイアストランジスタ350のソースおよびドレインの一方が、フィードバックトランジスタ300のソースおよびドレインの他方に接続されている。バイアストランジスタ350のソースおよびドレインの他方が、バイアス電圧源360に接続されている。このようにしても、ゲート接地増幅回路が実現され、その増幅作用が発現され得る。
第3の実施形態では、ゲート接地増幅回路が電流源を有することが必須ではない。このことにより、要素回路を削減することが可能となる。このことは、低コスト、低消費電力の観点から有利であり、また、ランダムノイズが抑制された良好な画像データを取得するのに寄与し得る。
第3の実施形態では、バイアストランジスタ350は、RD部に接続されている。ただし、このことは必須でない。
例えば、バイアストランジスタ350は、MD部に接続されていてもよい。この場合、バイアストランジスタ350をオンするときにフィードバックトランジスタ300もオンすることで、RD部に電圧を供給できる。
また、バイアストランジスタ350は、信号読み出しライン7に接続されていてもよい。この場合、バイアストランジスタ350をオンするときに、フィードバックトランジスタ300および選択トランジスタ500を同時にオンすることで、RD部に電圧を供給できる。また、この場合、バイアストランジスタ350を複数の画素で共用してもよい。
バイアストランジスタ350をRD部またはMD部に接続する場合には、各画素の内部に電圧供給を実施できる。このことは、高速応答を実現する観点から有利である。一方、バイアストランジスタ350を信号読み出しライン7に接続する場合には、画素の外部にバイアストランジスタ350を配置できるため、画素の面積増加を抑制できる。また、この場合、バイアストランジスタ350を複数の画素で共用できるので、撮像装置の小型化を実現し易い。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、ゲート接地増幅回路の実現に、列増幅部8が用いられる。具体的には、ゲート接地増幅回路の実現に、列フィードバックが用いられる。図12に、第4の実施形態の信号読み出し回路を示す。
第4の実施形態の撮像装置は、複数の列増幅部8を有する。列増幅部8は、二つ以上の画素で共用される。具体例には、複数の画素が画素アレイを構成しており、その画素アレイの列毎に列増幅部8が設けられている。
選択トランジスタ500のドレインまたはソースは、信号読み出しライン7に接続されている。信号読み出しライン7は、少なくとも2つの画素によって共用されている。信号読み出しライン7は電流源602に接続されている。
第4の実施形態では、ソースフォロア回路20Bが設けられている。ソースフォロア回路20Bは、増幅トランジスタ200、選択トランジスタ500および電流源602を含んでいる。
増幅トランジスタ200のソースまたはドレインは、参照電位VB5に接続されている。参照電位VB5は、例えば、電源電位VDDである。
フィードバックトランジスタ300のドレインまたはソースは、信号フィードバックライン70に接続されている。信号フィードバックライン70は、少なくとも2つの画素によって共用されている。
信号読み出しライン7には、列増幅部8が接続されている。列増幅部8の出力端子には、信号フィードバックライン70が接続されている。
こうして、図12の例では、FD部と、増幅トランジスタ200と、列増幅部8と、フィードバックトランジスタ300と、FD部と、をこの順に接続する循環経路39が設けられている。具体的には、循環経路39は、FD部と、増幅トランジスタ200と、選択トランジスタ500と、列増幅部8と、フィードバックトランジスタ300と、RD部と、フィードバック容量素子320と、FD部と、をこの順に接続している。
この接続により、FD部の信号は、増幅トランジスタ200と、列増幅部8と、フィードバックトランジスタ300と、をこの順に通って、FD部に帰還され得る。具体的には、FD部の信号は、増幅トランジスタ200と、選択トランジスタ500と、列増幅部8と、フィードバックトランジスタ300と、RD部と、フィードバック容量素子320と、を通ってFD部に帰還され得る。この帰還は、負帰還である。
例えば、増幅制御信号線CON300の電位がローレベル電位である期間において、フィードバックトランジスタ300は、オフである。この期間では、上述したFD部の信号の帰還は行われない。
増幅制御信号線CON300の電位が中間電位である期間において、フィードバックトランジスタ300は、飽和領域で動作する。この期間では、フィードバックトランジスタ300のソース・ドレイン間に抵抗成分が現れる。この抵抗成分は適度な大きさを有する。従って、この期間では、FD部の信号の帰還を行いつつ、RD部と信号フィードバックライン70との間に電位差を生じさせることができる。後述の説明から理解されるように、この状況においては、ゲート接地増幅回路が増幅作用を発揮し得る。
増幅制御信号線CON300の電位がハイレベル電位である期間において、フィードバックトランジスタ300は、オンである。この期間では、上述したFD部の信号の帰還が行われる。ただし、この期間では、フィードバックトランジスタ300がオンであるためRD部と信号フィードバックライン70の電位は等しく、ゲート接地増幅回路は増幅作用を発揮しない。
次に、図13を参照しながら、第4の実施形態の列増幅部8およびその制御回路について、詳細に説明する。
列増幅部8は、差動増幅回路81と、ソースフォロア回路82と、を含む。差動増幅回路81は、入力端子AおよびBを有する。入力端子Aには、信号読み出しライン7が接続されている。入力端子Bには、入力切り替え回路83が接続されている。差動増幅回路81の出力端子Cは、ソースフォロア回路82の入力端子Dに接続されている。ソースフォロア回路82の出力端子Eは、信号フィードバックライン70に接続されている。
差動増幅回路81は、入力端子Bの電位と入力端子Aの電位との差を増幅し、ソースフォロア回路82の出力端子Eから出力する。入力端子Aからみると、列増幅部8は反転増幅回路として動作する。このため、FD部の信号は、ソースフォロア回路20Bから出力され、列増幅部8にて反転増幅された後に、フィードバックトランジスタ300およびフィードバック容量素子320を通ってFD部に帰還され得る。
入力切り替え回路83は、スイッチ素子811および812と、電圧源813および814と、を有する。
電圧源813は、基準電位VA11を出力する。電圧源814は、基準電位VA12を出力する。基準電位VA12は、基準電位VA11よりも大きい。また、基準電位VA12は、参照電位VB5よりも小さい。つまり、VA11<VA12<VB5の大小関係が成立する。
電圧源813は、スイッチ素子811に接続されている。電圧源813は、スイッチ素子811を介して入力端子Bに接続され得る。電圧源814は、スイッチ素子812に接続されている。電圧源814は、スイッチ素子812を介して入力端子Bに接続され得る。
スイッチ素子811には、基準電位切り替え制御信号線CON811が接続されている。基準電位切り替え制御信号線CON811の電位によって、スイッチ素子811の状態が決定される。
本実施形態では、基準電位切り替え制御信号線CON811の電位は、ハイレベル電位またはローレベル電位に設定され得る。ハイレベル電位は、ローレベル電位よりも大きい。
例えば、基準電位切り替え制御信号線CON811の電位がハイレベル電位である期間において、スイッチ素子811はオンである。この期間において、列増幅部8には電圧源813が接続される。
基準電位切り替え制御信号線CON811の電位がローレベル電位である期間において、スイッチ素子811はオフである。この期間において、列増幅部8と電圧源813とは電気的に分離される。
スイッチ素子812には、基準電位切り替え制御信号線CON812が接続されている。基準電位切り替え制御信号線CON812の電位によって、スイッチ素子812の状態が決定される。
例えば、基準電位切り替え制御信号線CON812の電位がハイレベル電位である期間において、スイッチ素子812はオンである。この期間において、列増幅部8には電圧源814が接続される。
基準電位切り替え制御信号線CON812の電位がローレベル電位である期間において、スイッチ素子812はオフである。この期間において、列増幅部8と電圧源814とは電気的に分離される。
列増幅部8は、差動増幅回路81の入力端子AおよびBに入力される2つの信号の差分を増幅して出力する。具体的には、CON811の電位がハイレベルの場合は、信号読み出しライン7の電位とVA11の差分を反転増幅した信号が、信号フィードバックライン70に出力される。CON812がハイレベルの場合は、信号読み出しライン7の電位とVA12の差分を反転増幅した信号が、信号フィードバックライン70に出力される。
第4の実施形態は、ノイズ抑制に有効である。以下、第4の実施形態の読み出し回路の動作の具体例について説明する。
[第30の期間]
時刻t31において、選択制御線CON500の電位を、ローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、選択トランジスタ500が、オフからオンに切り替わる。これにより、増幅トランジスタ200と信号読み出しライン7とが電気的に接続される。
時刻t31において、増幅制御信号線CON300およびリセット制御信号線CON400の電位を、ローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、フィードバックトランジスタ300およびリセットトランジスタ400が、オフからオンに切り替わる。
時刻t31において、基準電位切り替え信号線CON811の電位を、ローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、列増幅部8の入力端子Bに基準電位VA11が入力される。列増幅部8の入力端子AおよびBのバーチャルショートにより、入力端子Bの電位に、入力端子Aの電位および信号読み出しライン7の電位が追従する。このため、FD部の電位は、信号読み出しライン7の電位がVA11となるのに適合したリセット電位VRST2となる。具体的には、増幅トランジスタ200のドレインまたはソースの電位も、入力端子Bの電位に追従してVA11になるため、リセット電位VRST2は、VRST2=VA11+Vαである。
第30の期間では、可変電圧源330の出力電位は、制御電位VB10に固定されている。
[第31の期間]
次に、時刻t32において、第1の実施形態の時刻t2における動作と同じ動作がなされる。
次に、時刻t33において、基準電位切り替え信号線CON811をハイレベルからローレベルに切り替え、基準電位切り替え信号線CON812の電位をローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、列増幅部8の入力端子Bへの入力電位が、基準電位VA11から基準電位VA12に切り替わる。VA12は、VA11よりも高い。VA11からVA12への切り替えにより、一時的に、列増幅部8の入力端子Aに入力される電位よりも入力端子Bに入力される電位の方が高くなる。これに伴い、列増幅部8の差動増幅によってその出力電位は上昇し、信号フィードバックライン70の電位も上昇する。
その後、時刻t34から時刻t35の期間に、増幅制御信号線CON300の電位を、ハイレベルとローレベルの中間の電位である制御電位VB40に設定する。これにより、フィードバックトランジスタ300は、飽和領域で動作し、ソース・ドレイン間電流を流すことを許容しつつソース・ドレイン間で電位差が生じ得る状態となる。また、可変電圧源330の出力電位は、制御電位VB11から制御電位VB12へと、徐々に上昇していく。この上昇のさせ方の具体例は、第1の実施形態で説明した通りである。
時刻t34から時刻t35の期間における撮像装置の挙動は、以下のように説明できる。
時刻t34から時刻t35の期間では、フィードバックトランジスタ300のうち信号フィードバックライン70に電気的に接続されている部分は、ソースである。このため、信号フィードバックライン70の電位が高いときには、フィードバックトランジスタ300は、そのゲート・ソース間電圧が小さく、従ってオフである。一方、信号フィードバックライン70の電位が低いときには、フィードバックトランジスタ300は、そのゲート・ソース間電圧が大きく、従ってオンである。また、増幅トランジスタ200は、第1の実施形態等とは異なり、ソースフォロア回路20Bのトランジスタとして動作し、極性を反転させずに出力を行う。
上述のとおり、時刻t33において、列増幅部8の入力端子Bへの入力電位が基準電位VA11から基準電位VA12に切り替わり、一時的に、列増幅部8の入力端子Aに入力される電位よりも入力端子Bに入力される電位の方が高くなる。入力端子AおよびBの間のこの電位差と列増幅部8の差動増幅作用とが相俟って、信号フィードバックライン70の電位は高いレベルとなる。このため、時刻t34から時刻t35の期間の開始当初では、信号フィードバックライン70の電位が高い。このため、フィードバックトランジスタ300は、オフである。
時刻t34から時刻t35の期間において、可変電圧源330の出力電位が上昇すると、ノイズ保持容量素子310の電荷が保たれるようにRD部の電位も上昇し、RD部の電位上昇に伴ってFD部の電位も上昇する。FD部の電位上昇により、増幅トランジスタ200出力電位も上昇する。同様に、信号読み出しライン7の電位も上昇し、基準電位VA12に近づく。これにより、入力端子AおよびBの電位差が小さくなり、列増幅部8の差動増幅による出力電位が低下する。このため、信号フィードバックライン70の電位は低下する。信号フィードバックライン70の電位が低下すると、フィードバックトランジスタ300では、ゲート・ソース間電圧が大きくなる。そして、フィードバックトランジスタ300では、ある時点で、ドレインからソースに向かって(つまり、RD部から信号フィードバックライン70に向かって)電流が流れ始める。この電流が流れ始めると、この電流によって、可変電圧源330の出力電位の上昇がRD部の電位を上昇させる作用が部分的に相殺される。このため、RD部の電位上昇は緩やかになり、これに伴ってFD部の電位上昇も緩やかになる。信号読み出しライン7の電位が基準電位VA12となったときに、RD部の電位は一定値となり、信号フィードバックライン70およびFD部の電位も一定値となる。このように、バーチャルショートにより列増幅部8の入力端子Aの電位が入力端子Bの電位に近づいていく期間において、各種電位が変化する。
RD部の電位が一定値となるときは、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧はVαであり、この点は、時刻t33の前の期間と同様である。ただし、時刻t33において、列増幅部8の入力端子Bへの入力電位がVA11からVA12へと上昇している。このことと、列増幅部8の入力端子AおよびBのバーチャルショートとが相俟って、入力端子Aの電位および信号読み出しライン7の電位が、VA12に追従する。増幅トランジスタ200のドレインまたはソースの電位も、VA12に追従する。従って、RD部の電位が一定値となるときのFD部の電位は、VA12+Vα=VRST2+(VA12-VA11)である。この電位は、VA12>VA11であるため、時刻t33の前の期間の値VRST2よりも大きい。FD部の電位はRD部の電位上昇に伴って上昇するものであるため、一定値となったRD部の電位は、時刻t32におけるRD部の電位よりも上昇していることになる。
ここで、可変電圧源330の出力電位は、時刻t34から時刻t35の期間において変化している。このため、ノイズ保持容量素子310からは電荷が放出される。この電荷の放出により、フィードバックトランジスタ300では、ドレインからソースに向かう電流が流れる。その電流量は、Cs×Kである。
以上の説明から理解されるように、ノイズ保持容量素子310および可変電圧源330が電流源として動作し、かつ、RD部の電位が信号フィードバックライン70の電位よりも高いという状況が得られる。この状況において、フィードバックトランジスタ300、ノイズ保持容量素子310および可変電圧源330は、ゲート接地増幅回路として動作する。このため、信号フィードバックライン70の信号は、1よりも大きい増幅率B2で、RD部に伝達される。よって、FD部の信号は、-A2×B2×Cc/(Cc+Cfd)倍に増幅されてFD部に帰還する。ここで、-A2は、列増幅部8の増幅率である。
時刻t35において、可変電圧源330の出力が、制御電位VB12に固定される。また、増幅制御線CON300の電位が、ハイレベルからローレベルに切り替わる。
時刻t34からt35までの撮像装置の帰還動作により、時刻t35においてFD部に残存するkTCノイズは、時刻t32においてFD部に残存するkTCノイズの、1/(1+A2×B2×Cc/(Cc+Cfd))倍に抑制される。また、帰還動作により、フィードバックトランジスタ300で発生する熱ノイズは1/√(1+A2×Cc/(Cc+Cfd))倍に抑制され、FD部にはさらにCc/(Cfd+Cc)倍に抑制されて伝達されることになる。従って、時刻t35においてFD部に残存するフィードバックトランジスタ300由来の熱ノイズは、時刻t32においてFD部に残存する同熱ノイズの、1/√(1+A2×Cc/(Cc+Cfd))×Cc/(Cfd+Cc)×√(Cfd/Cs)倍に抑制される。
[第32の期間]
時刻t36において、FD部の電圧は、リセット電圧から、時刻t35からt36の期間に光電変換部1が生成した信号電荷の量に応じた電圧だけ変化している。FD部の信号は、時刻t37に1倍程度の増幅率で信号読み出しライン7に出力される。
ここで、ランダムノイズは、光電変換部1が生成した信号電荷が0の時の出力の揺らぎ、すなわち、kTCノイズとフィードバックトランジスタ300の熱ノイズの二乗和である。[第31の期間]において、kTCノイズは1/(1+A2×B2×Cc/(Cc+Cfd))倍に抑制され、フィードバックトランジスタ300の熱ノイズは1/√(1+A2×Cc/(Cc+Cfd))×Cc/(Cfd+Cc)×√(Cfd/Cs)倍に抑制される。例えば、増幅率B2を100倍、CcをCfdの0.1倍、CsをCfdの25倍にすると、増幅率A2が10倍でも、kTCノイズは1/76倍に抑制され、フィードバックトランジスタ300の熱ノイズに関しても、時刻t32におけるkTCノイズの1/92倍に抑制される。従って、ランダムノイズが大幅に抑制された状態で、光電変換部1で変換された信号電荷を読み出すことが可能となる。
以上の説明から理解されるように、第4の実施形態の撮像装置は、差動増幅回路8と、第1電圧供給回路と、を備える。差動増幅回路8は、第1入力端子A、第2入力端子Bおよび出力端子Eを有する。第1入力端子Aは、増幅トランジスタ200のソースおよびドレインの一方に接続されている。出力端子Eは、フィードバックトランジスタ300のソースおよびドレインの一方に接続されている。第1電圧供給回路は、第2入力端子Bに接続されている。第1電圧供給回路は、互いに異なる少なくとも2種類の電圧を選択的に出力する。図13の例では、第1電圧供給回路は、入力切り替え回路83に対応する。
(第5の実施形態)
図14に、第5の実施形態の信号読み出し回路を示す。
図14の例では、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインには、切り替え回路23が接続されている。切り替え回路23は、スイッチ素子230および231と、電圧源232と、電流源233と、を有する。
電圧源232は、制御電位VB51を出力する。制御電位VB51は、例えば、電源電位VDDである。電流源233は、電流源233から増幅トランジスタ200のソースまたはドレインに向かって流れる電流を生成する。
増幅トランジスタ200のソースまたはドレインには、スイッチ素子230を介して電圧源232が接続され得る。増幅トランジスタ200のソースまたはドレインには、スイッチ素子231を介して電流源233が接続され得る。
スイッチ素子230には、スイッチ素子制御信号線CON230が接続されている。スイッチ素子231には、スイッチ素子制御信号線CON231が接続されている。本実施形態では、撮像装置は、複数の(図示の例では2つの)スイッチ素子制御信号線CON230およびCON231の電位を調整することによって、複数の(図示の例では2つの)スイッチ素子230および231から選択される1つのスイッチ素子をオンにし、他のスイッチ素子をオフにする。これにより、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインに、電位VB51を印加するか、それとも電流源233を接続するか、を切り替え可能である。
一例では、切り替え回路23は、画素ごとに設けられている。別例では、切り替え回路23は、複数の画素で共用されている。この別例によれば、1画素あたりの素子数を削減できる。
図14の例では、信号読み出しライン7には、切り替え回路90が接続されている。切り替え回路90は、スイッチ素子900,901および902と、電圧源903および904と、電流源905と、を有する。
電圧源903は、基準電位VA21を出力する。電圧源904は、基準電位VA22を出力する。基準電位VA21は、例えば、グランド電位GNDである。基準電位VA22は、基準電位VA21よりも大きく、制御電位VB51は基準電位VA22よりも大きい。つまり、VA21<VA22<VB51の大小関係が成立する。電流源905は、信号読み出しライン7から電流源905に向かって流れる電流を生成する。
信号読み出しライン7には、スイッチ素子900を介して電圧源903が接続され得る。信号読み出しライン7には、スイッチ素子901を介して電圧源904が接続され得る。信号読み出しライン7には、スイッチ素子902を介して電流源905が接続され得る。
スイッチ素子900には、スイッチ素子制御信号線CON900が接続されている。スイッチ素子901には、スイッチ素子制御信号線CON901が接続されている。スイッチ素子902には、スイッチ素子制御信号線CON902が接続されている。本実施形態では、撮像装置は、複数の(図示の例では3つの)スイッチ素子制御信号線CON900,CON901およびCON902の電位を調整することによって、複数の(図示の例では3つの)スイッチ素子900,901および902から選択される1つのスイッチ素子をオンにし、他のスイッチ素子をオフにする。これにより、信号読み出しライン7に、基準電位VA21を印加するか、基準電位VA22を印加するか、それとも電流源905を接続するか、を切り替え可能である。
本実施形態の撮像装置では、増幅回路20Cが設けられている。増幅回路20Cは、切り替え回路23、増幅トランジスタ200、選択トランジスタ500および切り替え回路90を含む。
切り替え回路90と切り替え回路23のスイッチ素子の制御を連動させることが可能である。例えば、以下の第1接続状態と第2接続状態とが切り替わるように、上記スイッチ素子の制御を連動させることが可能である。
第1接続状態では、切り替え回路23の複数のスイッチ素子230および231のうち、スイッチ素子231がオンであり、他のスイッチ素子がオフである。また、第1接続状態では、切り替え回路90の複数のスイッチ素子900,901および902のうちスイッチ素子900または901がオンであり、他のスイッチ素子がオフである。このため、第1接続状態では、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインに電流源233が接続され、電圧源903または904が信号読み出しライン7に接続されることにより信号読み出しライン7の電位はVA21またはVA22に設定される。このような第1接続状態によれば、増幅回路20Cを、電圧増幅率が高いソース接地増幅回路として動作させることができる。
第2接続状態では、切り替え回路23の複数のスイッチ素子230および231のうち、スイッチ素子230がオンであり、他のスイッチ素子がオフである。また、第2接続状態では、切り替え回路90の複数のスイッチ素子900,901および902のうちスイッチ素子902がオンであり、他のスイッチ素子がオフである。このため、第2接続状態では、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインに電圧源232が接続されることにより増幅トランジスタ200のソースまたはドレインの電位はVB51に設定され、電流源905が信号読み出しライン7に接続される。このような第2接続状態によれば、増幅回路20Cを、電圧増幅率がほぼ1であるソースフォロア回路として動作させることができる。
また、図14の例を以下のように説明できる。撮像装置は、増幅トランジスタ200のソースおよびドレインの一方に接続されるように構成された第1電流源233と、増幅トランジスタ200のソースおよびドレインの他方に接続されるように構成された第2電流源905と、を備える。撮像装置は、第1電流源233および第2電流源905のいずれか一方が増幅トランジスタ200に電気的に接続されるように構成されている。第1電流源233が増幅トランジスタ200に電気的に接続された状態において増幅トランジスタ200に流れる電流の方向は、第2電流源905が増幅トランジスタ200に電気的に接続された状態において増幅トランジスタ200に流れる電流の方向と同じである。
図6から図11の例および図14の例について、以下のことが共通して言える。これらの例に係る撮像装置では、第1電圧供給源と、第1電流供給源と、が設けられている。第1接続状態において、第1電流供給源、増幅トランジスタ200および第1電圧供給源がこの順に接続され、かつ、第1電流供給源から増幅トランジスタ200を介して第1電圧供給源へと電流を流す向きに第1電流供給源が配置される。第1接続状態において、増幅トランジスタ200を含む増幅回路の電圧増幅率を変更可能である。
図6から図11の例において、電流源600が、第1電流供給源に対応する。電圧源223または224が、第1電圧供給源に対応する。増幅回路は、増幅回路20Aに対応する。
図14の例において、電流源233が、第1電流供給源に対応する。電圧源903または904が、第1電圧供給源に対応する。増幅回路は、増幅回路20Cに対応する。
第1接続状態において、増幅回路20Aおよび20Cは、ソース接地増幅回路として動作し得る。その第1接続状態において、増幅回路20Aおよび20Cの電圧増幅率を変更可能である。例えば、PMOSトランジスタ620およびPMOSトランジスタ620よりもW/L比が充分に大きいPMOSトランジスタ621を含む回路で定電流源600を形成し、第1接続状態において、PMOSトランジスタ620を用いて定電流を生成する期間と、PMOSトランジスタ621を用いて定電流を生成する期間とを切り替えることによって、電圧増幅率を変更可能である。第1接続状態における電圧増幅率の最小値に対する最大値の比率は、例えば、10倍以上である。なお、トランジスタ620および621は、半導体基板に形成される。W/L比は、その半導体基板を平面視したときにおける、トランジスタの縦横比であり、トランジスタのゲート長をL、トランジスタのゲート幅をWとした時のW÷Lの値としている。
第5の実施形態は、ノイズ抑制に有効である。以下、第5の実施形態の読み出し回路の動作の具体例について説明する。
[第40の期間]
時刻t41において、選択制御線CON500の電位を、ローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、選択トランジスタ500が、オフからオンに切り替わる。これにより、増幅トランジスタ200と信号読み出しライン7とが電気的に接続される。
時刻t41において、増幅制御信号線CON300およびリセット制御信号線CON400の電位を、ローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、フィードバックトランジスタ300およびリセットトランジスタ400が、オフからオンに切り替わる。
時刻t41において、切り替え回路23および90を制御する。具体的には、スイッチ素子231をオンに制御し、スイッチ素子230をオフに制御する。これにより、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインは、電流源233に接続される。また、スイッチ素子900をオンに制御し、スイッチ素子901および902をオフに制御する。これにより、信号読み出しライン7に、電圧源903が接続され、その電位はVA21になる。切り替え回路23および90を制御することにより、電圧源903から、選択トランジスタ500、MD部、フィードバックトランジスタ300およびリセットトランジスタ400をこの順に介して、FD部に電圧が供給される。その結果、FD部の電位は、リセット電位VRSTにリセットされる。
この具体例では、リセット電位VRSTは、増幅トランジスタ200を動作点OPαで動作させる値をとる。数式を用いると、リセット電位VRSTは、VRST=VA21+Vαで与えられる。上述のとおり、電圧Vαは、増幅トランジスタ200においてソース・ドレイン間電流が流れているときのゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧である。また、この文脈および関連する文脈において、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧は、増幅トランジスタ200のゲート電圧と、増幅トランジスタ200のソースおよびドレインのうちバイアス電圧が印加されている方と、の間の電位差を指す。図14の例では、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧は、増幅トランジスタ200のゲート電圧と、増幅トランジスタ200における電圧源903,904または232との接続部と、の間の電位差を指す。
第40の期間では、可変電圧源330の出力電位は、制御電位VB10に固定されている。
[第41の期間]
次に、時刻t42において、第1の実施形態の時刻t2における動作と同じ動作がなされる。
次に、時刻t43において、切り替え回路90を制御する。具体的には、スイッチ素子901をオンに制御し、スイッチ素子900および902をオフに制御する。これにより、信号読み出しライン7は、電圧源904に接続され、その電位はVA22となる。電位VA22は、電位VA21よりも大きい。このため、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧は小さくなり、増幅トランジスタ200はオフまたはオフに近い状態となる。また、VA21からVB22への電位の切り替えにより、MD部の電位は上昇する。
その後、時刻t44から時刻t45の期間に、増幅制御信号線CON300の電位を、ハイレベルとローレベルの中間の電位である制御電位VB2に設定する。これにより、フィードバックトランジスタ300は、飽和領域で動作し、ソース・ドレイン間電流を流すことを許容しつつソース・ドレイン間で電位差が生じ得る状態となる。また、可変電圧源330の出力電位は、制御電位VB11から制御電位VB12へと、徐々に上昇していく。この上昇のさせ方の具体例は、第1の実施形態で説明した通りである。
時刻t44から時刻t45の期間における撮像装置の挙動は、以下のように説明できる。
時刻t44から時刻t45の期間では、フィードバックトランジスタ300のうちMD部に電気的に接続されている部分は、ソースである。このため、MD部の電位が高いときには、フィードバックトランジスタ300は、そのゲート・ソース間電圧が小さく、従ってオフである。一方、MD部の電位が低いときには、フィードバックトランジスタ300は、そのゲート・ソース間電圧が大きく、従ってオンである。また、この期間では、増幅回路20Cは、ソース接地増幅回路として動作する。このため、増幅トランジスタ200は、ソース接地増幅回路のトランジスタとして動作し、反転増幅を行う。
上述のとおり、時刻t43において、増幅トランジスタ200のドレインまたはソースの電位は、VA21からVA22へと上昇しており、MD部の電位は高いレベルにある。このため、時刻t44から時刻t45の期間の開始当初では、MD部の電位が高い。このため、フィードバックトランジスタ300は、オフである。また、時刻t43におけるVA21からVA22への上記電位上昇により、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧は低下する。このため、時刻t44から時刻t45の期間の開始当初では、増幅トランジスタ200は、そのゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧が低いレベルにあり、オフまたはオフに近い状態にある。
時刻t44から時刻t45の期間において、可変電圧源330の出力電位が上昇すると、ノイズ保持容量素子310の電荷が保たれるようにRD部の電位も上昇し、RD部の電位上昇に伴ってFD部の電位も上昇する。FD部の電位が上昇すると、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧は、VRST-VA21=Vαに近づくように上昇する。この電圧上昇と、増幅トランジスタ200の反転増幅作用が相俟って、MD部の電位は低下する。MD部の電位が低下すると、フィードバックトランジスタ300では、ゲート・ソース間電圧が大きくなる。そして、フィードバックトランジスタ300では、ある時点で、ドレインからソースに向かって(つまり、RD部からMD部に向かって)電流が流れ始める。この電流が流れ始めると、この電流によって、可変電圧源330の出力電位の上昇がRD部の電位を上昇させる作用が部分的に相殺される。このため、RD部の電位上昇は緩やかになり、これに伴ってFD部の電位上昇も緩やかになる。増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧がVαとなったときに、RD部の電位は一定値となり、MD部およびFD部の電位も一定値となる。
RD部の電位が一定値となるときは、増幅トランジスタ200のゲート・ソース間電圧またはゲート・ドレイン間電圧はVαであり、この点は、時刻t43の前の期間と同様である。ただし、RD部の電位が一定値となったときには、切り替え回路90から増幅トランジスタ200に供給される電位は、VA21ではなくVA22である。従って、RD部の電位が一定値となるときのFD部の電位は、VA22+Vα=VRST+(VA22-VA21)である。この電位は、VA22>VA21であるため、時刻t43の前の期間の値VRSTよりも大きい。FD部の電位はRD部の電位上昇に伴って上昇するものであるため、一定値となったRD部の電位は、時刻t42におけるRD部の電位よりも上昇していることになる。
ここで、可変電圧源330の出力電位は、時刻t44から時刻t45の期間において変化している。このため、ノイズ保持容量素子310からは電荷が放出される。この電荷の放出により、フィードバックトランジスタ300では、ドレインからソースに向かう電流が流れる。その電流量は、Cs×Kである。ここで、Csは、ノイズ保持容量素子310の容量値である。Kは、可変電圧源330の出力電位の単位時間当たりの電位の変化量(すなわち、出力電位の時間変化率)である。
以上の説明から理解されるように、ノイズ保持容量素子310および可変電圧源330が電流源として動作し、かつ、RD部の電位がMD部の電位よりも高いという状況が得られる。この状況において、フィードバックトランジスタ300、ノイズ保持容量素子310および可変電圧源330は、ゲート接地増幅回路として動作する。このため、MD部の信号は、1よりも大きい増幅率Bで、RD部に伝達される。一方、増幅回路20Cはソース接地増幅回路として動作する。よって、FD部の信号は、-A×B×Cc/(Cc+Cfd)倍に増幅されてFD部に帰還する。ここで、-Aは、ソース接地増幅の増幅率である。Ccは、フィードバック容量素子320の容量値である。Cfdは、FD部の容量値である。
時刻t45において、可変電圧源330の出力が、制御電位VB12に固定される。また、増幅制御信号線CON300の電位が、ハイレベルからローレベルに切り替わる。
時刻t44からt45までの撮像装置の帰還動作により、時刻t45においてFD部に残存するkTCノイズは、時刻t42においてFD部に残存するkTCノイズの、1/(1+A×B×Cc/(Cc+Cfd))倍に抑制される。また、帰還動作により、フィードバックトランジスタ300で発生する熱ノイズは1/√(1+A×Cc/(Cc+Cfd))倍に抑制され、FD部にはさらにCc/(Cfd+Cc)倍に抑制されて伝達されることになる。従って、時刻t45においてFD部に残存するフィードバックトランジスタ300由来の熱ノイズは、時刻t42においてFD部に残存する同熱ノイズの、1/√(1+A×Cc/(Cc+Cfd))×Cc/(Cfd+Cc)×√(Cfd/Cs)倍に抑制される。
[第42の期間]
時刻t46において、切り替え回路23および90を制御する。具体的には、スイッチ素子230をオンに制御し、スイッチ素子231をオフに制御する。これにより、増幅トランジスタ200のソースまたはドレインは、電圧源232に接続され、その電位はVB51になる。また、スイッチ素子902をオンに制御し、スイッチ素子900および901をオフに制御する。これにより、信号読み出しライン7に、電流源905が接続される。このように切り替え回路23および90を制御することにより、増幅回路20Cは、ソースフォロア回路として動作する。
時刻t46において、FD部の電圧は、リセット電圧から、時刻t45からt46の期間に光電変換部1が生成した信号電荷の量に応じた電圧だけ変化している。
次に、時刻t47において、信号読み出しライン7に、FD部の電位に応じた電位が印加される。先に説明した通り、ソースフォロア回路の増幅率は1倍程度である。このため、FD部の信号電圧は、1倍程度の増幅率で信号読み出しライン7に出力される。
第5の実施形態の上記具体例では、増幅トランジスタ200を流れる電流の向きが、[第40の期間]から[第42の期間]にかけて常に同じである。これにより、トランジスタのドレイン/ソースの非対称性に伴う出力バラツキの影響を抑制できる。このことは、安定的にランダムノイズが抑制された良好な画像データを取得する観点から有利である。
(カメラシステム)
図15に、撮像装置を備えたカメラシステムの構成の一例を示す。このカメラシステムは、撮像装置1000と、光学系1001と、カメラ信号処理部1002と、システムコントローラ1003と、を備える。
撮像装置1000として、第1から第5の実施形態で説明した撮像装置を利用できる。光学系1001は、光を集光する。光学系1001は、レンズ等を含む。カメラ信号処理部1002は、撮像装置1000で撮ったデータを信号処理し、画像またはデータとして出力する。システムコントローラ1003は、撮像装置1000、カメラ信号処理部1002等を制御する。
撮像装置1000として第1から第5の実施形態で説明した撮像装置を利用することにより、読出時のリセットノイズ(KTCノイズ)を適切に抑制できる。このことは、正確な電荷読み出しを可能にし、ひいては画像特性の良好なカメラシステムをもたらす。