JP7484457B2 - マイクロledディスプレイ装置 - Google Patents
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Description
を有するマイクロLEDディスプレイ装置であって、前記隔壁は、断面形状が逆テーパー形状またはT字形状である遮光部と遮光部の側面に設けられた反射部とを有するマイクロLEDディスプレイ装置である。
まず、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の基本的な構造について説明する。マイクロLEDディスプレイ装置は、複数のマイクロLEDを備えたマイクロLEDアレイ基板と、前記複数のマイクロLED間に設けられた隔壁と、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板を有する。
マイクロLEDとしては、例えば、赤色発光無機LED、緑色発光無機LED、青色発光無機LEDなどが挙げられる。マイクロLEDを構成する半導体材料としては、例えばInzGa1-zN(0<Z<1)、AlAs、GaAs、AlGaAs等が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
本発明における隔壁は、マイクロLEDディスプレイ装置の画素数に応じた繰り返しパターンを有することが好ましい。各マイクロLED間およびその周囲には、隔壁を有する。本発明における隔壁は、断面形状が、逆テーパー形状またはT字形状である遮光部を有し、遮光部の側面に反射部を有する。ここで、隔壁の断面形状とは、隔壁の厚み(高さ)方向に平行かつ隔壁の幅方向に平行な断面の形状を意味する。断面形状が逆テーパー形状またはT字形状である遮光部を有することにより、遮光性を向上させて、マイクロLEDおよび各画素発光部からの光漏れや各画素間の混色を抑制し、コントラストを向上させることができる。さらに、遮光部の側面に反射部を有することにより、マイクロLEDから隔壁方向に発光した光を反射して光の取り出し効率を高めることができ、輝度を向上させることができる。
図1に示すマイクロLEDディスプレイ装置1において、隔壁5は、断面形状が逆テーパー形状である遮光部5Aを有する。遮光部5Aは、厚み1.0μmあたりの光学濃度が0.1~4.0であることが好ましい。
OD値 = log10(I0/I) ・・・ 式(1)
I0 : 入射光強度
I : 透過光強度。
図1に示すマイクロLEDディスプレイ装置1において、隔壁5は、遮光部5Aの側面に反射部5Bを有する。反射部5Bは、波長550nmにおける厚み10μmあたりの反射率が40~90%であることが好ましい。ここで、反射部5Bの厚みとは、マイクロLEDアレイ基板に対して垂直方向(図1の上下方向)の反射部5Bの長さを指す。
本発明におけるマイクロLEDアレイ基板に対向する基板としては、例えば、ガラス板、樹脂板、樹脂フイルムなどが挙げられる。ガラス板の材質としては、無アルカリガラスが好ましい。樹脂板および樹脂フイルムの材質としては、ポリエステル、(メタ)アクリルポリマー、透明ポリイミド、ポリエーテルスルフォン等が好ましい。ガラス板および樹脂板の厚みは、1mm以下が好ましく、0.8mm以下が好ましい。樹脂フイルムの厚みは、100μm以下が好ましい。
本実施形態は、マイクロLEDを光源として、光源からの光により励起される波長変換層を有する構成を有するマイクロLEDディスプレイ装置である。波長変換層における波長変換材料を励起する光源としては、紫外光、青色光が好ましく、マイクロLEDとしては、紫外マイクロLED、青色マイクロLEDなどが挙げられる。紫外から青色波長帯の光を放射する、窒化ガリウム(GaN)を主材料するマイクロLEDが好ましい。例えば、波長200nm~380nmの近紫外線を放射する紫外マイクロLEDであってもよいし、波長380nm~500nmの青色光を放射する青色マイクロLEDであってもよい。
本実施形態において、赤色画素部および緑色画素部は、マイクロLED2からの励起光を吸収し、赤色、緑色を発光する波長変換物質を含有する波長変換層7から構成される。また、青色画素部は、マイクロLED2からの励起光を吸収し、青色を発光する波長変換物質を含有する波長変換層7および/または光散乱層8から構成される。
波長変換層における波長変換材料を励起する光源として青色マイクロLEDを用いる場合、マイクロLEDから放出させる光は指向性を有するため、マイクロLEDから放出される青色の発光と、波長変換層により波長変換された赤色、緑色の光との間には、光の放射角度に違いがある。そのため青色のサブピクセルに相当する位置には、光散乱層を配列することが好ましい。光散乱層には光散乱性粒子を含有することが好ましい。光散乱性粒子の粒子径は100~500nmであることが更に好ましい。光散乱性粒子を含有することにより、波長変換層内で青色光が散乱されることにより光路長が長くなり、波長変換材料による光変換効率を向上させることができる。光散乱性粒子には、例えば、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、硫酸バリウムなどがあげられるが特に限定さない。波長変換材料として量子ドットを用いる場合、光散乱性粒子は、酸化チタンであるのが好ましい。
隔壁としては、例えば、前述の図4や図5に示す構造を有するものなどが挙げられる。図2に示すようなマイクロLED2上に波長変換層7および/または光散乱層8を有する場合においては、隔壁5の幅Wは、パターン加工性を高める観点から、3μm以上が好ましい。一方、隔壁5の幅Wは、波長変換層7の発光領域を多く確保してより輝度を向上させる観点から、100μm以下であることが好ましい。隔壁5の厚みHは、波長変換層7および/または光散乱層8より厚く、マイクロLEDの厚みに対応する5~120μmが好ましい。
本実施形態は、光源として紫外光や青色光を好ましく用いるため、図2に示す隔壁5の遮光部5Aの光学濃度は、光源となる紫外光や青色光に対する光学濃度であることが好ましく、入射光の強度が最大となる任意の波長に対する光学濃度であることが更に好ましい。特定の波長における光学濃度(OD値)は、透過率測定器(U-4100 Spectrophotometer;HITACHI製)を用いて、特定の波長における入射光および透過光の強度を測定し、前述した式(1)によって算出することが可能である。
本実施形態において、赤色画素部および緑色画素部は、マイクロLED2からの励起光を吸収し、赤色、緑色を発光する波長変換物質を含有する波長変換層7と、着色樹脂組成物からなるカラーフィルタ赤色画素部9Rおよびカラーフィルタ緑色画素部9Gから構成される。また、青色画素部は、マイクロLED2からの励起光を吸収し、青色を発光する波長変換物質を含有する波長変換層7および/または光散乱層8と、着色組成物からなるカラーフィルタ青色画素部9Bから構成される。
また、赤色画素は、赤色顔料を含有することが好ましく、赤色顔料の例としては、C.I.ピグメントレッド9、48、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254などが挙げられる。
隔壁としては、例えば、前述の図4や図5に示す構造を有するものなどが挙げられる。図3に示すようなマイクロLED2上に透光性封止材料10、波長変換層7および/または光散乱層8、カラーフィルタ9を有する場合においては、カラーフィルタのブラックマトリクスを隔壁5における遮光層5Aの一部(上面遮光層)とみなすことができる。隔壁5の幅Wは、パターン加工性を高める観点から、3μm以上が好ましい。一方、隔壁5の幅Wは、波長変換層7の発光領域を多く確保してより輝度を向上させる観点から、100μm以下であることが好ましい。隔壁5の厚みHは、波長変換層7および/または光散乱層8より厚く、マイクロLEDの厚みに対応する観点から、5~120μmが好ましい。
本実施形態においては、光の外部取り出し効率を高めるために、透光性封止材料を設けている。例えばマイクロLEDの材料としてAlGaAsやGaAs等を用いる場合、マイクロLEDの屈折率は3.5程度であり、空気の屈折率1.0との屈折率差が大きい。したがって、接合界面で発光した光を有効に取り出すために、空気よりも屈折率が高い透光性封止材料を用いることが好ましい。屈折率の高い透光性封止材料としては、例としてポリビニールカルバゾールやエポキシ系樹脂等が好ましい。
次に、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法について、例を挙げて説明する。本発明におけるマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法は、少なくとも(I)マイクロLEDアレイ基板を作製する工程、(II)隔壁、波長変換層および/または光散乱層、カラーフィルタのうち少なくとも一つを形成する工程、(III)マイクロLEDアレイ基板を、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板と貼り合わせる組み立て工程、を有することが好ましい。以下に、各工程について説明する。
マイクロLEDアレイ基板は、例えば、(i)サファイアやシリコンなどのソースウエハ上にマイクロLEDを形成した後、外部に設けた駆動回路から駆動信号をLEDに供給して各マイクロLEDを個別にオン/オフ駆動することにより点灯/消灯させるための配線を有する駆動基板上に、ボンディング装置等を使用して、マトリクス状に配置するよう直接的に転写して接続する方法や、(ii)複数のCMOSセルを行と列とに配列した駆動基板上に、マイクロLEDを形成する発光構造物を単位ピクセル領域に応じてエッチングし、マイクロLEDパネルを形成した後、マイクロLED駆動基板上に複数のバンプを配置し、複数のバンプが配置された駆動基板上にマイクロLEDパネルをフリップチップボンディングすることにより各マイクロLEDを個別的に駆動可能にする、フリップチップボンディング方式と呼ばれる方法等により得ることができる。尚、マイクロLEDアレイ基板を作製する方法は、(i)や(ii)に限定されない。
隔壁を形成する工程は、反射部を形成する工程、遮光部を形成する工程、反射部と遮光部を組み合わせる工程を有することが好ましい。反射部上に直接遮光部を形成する場合においては、遮光部と反射部を組み合わせる工程が省略される。必要に応じて、波長変換層および/または光散乱層を形成する工程を有してもよい。また、必要に応じてカラーフィルタを形成する工程とカラーフィルタ上に波長変換層および/または光散乱層を形成する工程を有してもよい。尚、隔壁はマイクロLEDアレイ基板側およびマイクロLEDアレイ基板に対向する基板側のどちらに形成してもよい。隔壁、波長変換層および光散乱層、カラーフィルタの具体的な形成例を、図面を用いて以下に説明する。尚、隔壁、波長変換層、光散乱層、カラーフィルタの形成方法は以下に限定されない。
図6に、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法の一態様の製造フロー図を示す。図6に示すマイクロLEDディスプレイ装置1は、駆動基板3とマイクロLED2を有するマイクロLEDアレイ基板4上に、遮光部5Aと反射部5Bを有する隔壁5を有する。かかるマイクロLEDディスプレイ装置1は、マイクロLEDアレイ基板4上に、図6(a)および(b)に示すように、反射部5Bを形成する工程と、反射部5Bの上部および反射部間の空隙に遮光部5Aを形成する工程、図6(c)に示すようにマイクロLEDアレイ基板に対向する基板6を配置する工程を有する。以下に、反射部5Bおよび遮光部5Aの形成方法を詳細に説明する。
一例として、前述の感光性着色組成物をマイクロLEDアレイ基板4上に塗布して反射部を形成する方法を説明する。
一例として、感光性着色組成物を用いて遮光部を形成する方法を説明する。例えば、特開2015-1654号公報に記載の感光性材料を、反射部5Bに挟まれた空隙部分に充填し、同時に隔壁の上面遮光層を一括形成する。塗布方式としては、空隙部分へ塗液を充填するために、例えば、スリットコーティング、スクリーン印刷、インクジェット塗布、バーコーター塗布等が好ましい。その後、前述の反射部と同様に乾燥、露光、現像することによりパターン形成を行う。なお、反射部5Bに挟まれた空隙部分に非感光性着色組成物を充填した後に、感光性着色組成物を使用して上面遮光層を形成することもできる。
図7に、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法の別の一態様の製造フロー図を示す。図7に示すマイクロLEDディスプレイ装置1は、図6と同様に、マイクロLEDアレイ基板4上に、遮光部5Aと反射部5Bを有する隔壁5を有する。以下に、反射部5Bおよび遮光部5Aの形成方法を説明する。
隔壁形成例1と同様の方法により、マイクロLEDアレイ基板4上に図7(a)に示す反射部5Bを形成する。
続いて、隔壁形成例1と同様の方法により、反射部5Bに挟まれた空隙部分に、図7(b)に示す画素間遮光層に相当する遮光部5Aの一部を形成する。この場合、空隙部分へ着色組成物を充填すればよく、着色組成物は感光性を有しても有していなくてもよい。なお、着色組成物に非感光性着色組成物を用いる場合は、塗布、乾燥後の露光および現像工程は省略される。
図8に、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法の別の一態様の製造フロー図を示す。図8に示すマイクロLEDディスプレイ装置1は、マイクロLEDアレイ基板4上に、遮光部5Aと反射部5Bを有する隔壁5を有し、反射部5Bによって隔てられた領域に、波長変換層7および/または光散乱層8を有する。かかるマイクロLEDディスプレイ装置1は、図8(a)に示すように、マイクロLEDアレイ基板4上に、反射部5Bを形成する工程、図8(b)に示すように、反射部5Bによって隔てられた領域に、波長変換層7および/または光散乱層8を形成する工程、図8(c)に示すように、前記反射部5Bの上部および反射部間の空隙に位置する遮光部5Aを形成する工程、図8(d)に示すようにマイクロLEDアレイ基板に対向する基板6を配置する工程を有する。以下に、反射部5B、波長変換層7および光散乱層8、遮光部5Aの形成方法を説明する。
隔壁形成例1と同様の方法により、マイクロLEDアレイ基板4上に図8(a)に示す反射部5Bを形成する。
次いで、前記反射部5Bによって隔てられた領域に、波長変換層を形成する波長変換発光材料塗液(以降波長変換ペーストと記載する)および/または光散乱層を形成する光散乱層材料塗液(以降光散乱ペーストと記載する)を充填し、乾燥することにより波長変換層7および/または光散乱層8を形成する。
続いて、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板6上に、隔壁形成例2と同様の方法により、図8(c)に示すように、遮光部5Aを形成する。後述する組み立て工程において、図8(c)に示すように、反射部5B、波長変換層7および/または光散乱層8を形成したマイクロLEDアレイ基板4と、遮光部5Aを形成したマイクロLEDアレイ基板に対向する基板6を対向させ、精度よく貼り合わせることにより図8(d)に示すマイクロLEDディスプレイ装置の一例が完成する。なお、図8においては、断面形状がT字構造である遮光部5Aの場合を例示したが、同様の方法により、断面形状が逆テーパー形状の遮光部を形成することもできる。
図9~図10に、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法の別の一態様の製造フロー図を示す。なお、製造フロー前半を図9に、後半を図10にそれぞれ示す。
カラーフィルタ9の形成方法を、着色樹脂組成物が感光性である場合について説明する。
隔壁形成例1と同様の方法により、カラーフィルタ9のブラックマトリクスすなわち遮光部5Aの一部(上面遮光層)上に、図9(b)に示す反射部5Bを形成する。
続いて、隔壁形成例2と同様の方法により、図9(b)の反射部5Bに挟まれた空隙部分に、画素間遮光層に相当する遮光部5Aの一部を形成することで、前述した遮光部5Aの一部(上面遮光層)に相当するカラーフィルタのブラックマトリクスと合わせて図9(c)に示す遮光部5Aを形成する。
次いで、隔壁形成例3と同様の方法により、カラーフィルタ9上に図9(d)に示す波長変換層7および/または光散乱層8を形成する。
図11に本発明の本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の波長変換層および光散乱層形成方法の一態様を示す製造フロー図を示す。
前述の方法により隔壁、波長変換層および/または光散乱層、カラーフィルタのうち少なくとも一つを形成した後、マイクロLEDアレイ基板4と、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板6とを対面させた状態で接着剤等を用いて貼り合わせることにより、マイクロLEDディスプレイ装置を得る。前述した隔壁形成例2および隔壁形成例3のようなマイクロLEDアレイ基板に対向する基板6上に遮光部5Aの少なくとも一部を予め形成した後に貼り合わせる場合は、アライメント等により位置決めを行い、貼り合わせることが好ましい。また、前述した隔壁形成例4のように透光性封止材料10を用いて封止接着してもよい。透光性封止材料10を用いる場合は、浸漬法、ポッティング法、キャスティング法、トランファーモールド形成法等の方法により封止接着することが好ましい。
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
DAA:ジアセトンアルコール
(実施例1)
(アクリルポリマーの合成)
文献(特許第3120476号公報;実施例1)記載の方法により、メチルメタクリレート/メタクリル酸/スチレン共重合体(質量比30/40/30)を合成後、グリシジルメタクリレート40質量部を付加させ、精製水で再沈、濾過、乾燥することにより、平均分子量(Mw)40,000、酸価110(mgKOH/g)のアクリルポリマー粉末を得た。
黒色顔料として窒化チタン粒子(日清エンジニアリング製)を200g、アクリルポリマーのPGMEA35質量%溶液を114g、高分子分散剤として3級アミノ基と4級アンモニウム塩を有するディスパービックLPN-21116を25g及びPGMEA661gをタンクに仕込み、ホモミキサーで20分撹拌し、予備分散液を得た。その後、0.05mmφジルコニアビーズを75%充填した遠心分離セパレーターを具備したウルトラアペックスミル(寿工業製)に予備分散液を供給し、回転速度8m/sで3時間分散を行い、固形分濃度25質量%、着色材/樹脂(質量比)=80/20の黒色顔料分散液を得た。PGMEA32.78gに、光重合開始剤としてNCI-831(ADEKA製)を0.35g添加し、固形分が溶解するまで撹拌した。さらに、アクリルポリマーのPGMEA35質量%溶液を4.86g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を2.46g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.60g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤BYK333のPGMEA10質量%溶液を0.40g、撥液化合物として、光重合性フッ素含有化合物(“メガファック”(登録商標)RS-76-E、DIC(株)製)の40重量%PGMEA希釈溶液1.47gを添加し、室温にて1時間撹拌し、感光性レジストを得た。この感光性レジストに黒色顔料分散液を56.98g添加することで全固形分濃度20%、黒色顔料/樹脂(質量比)=58/42、の遮光部用樹脂組成物を調製した。
透明基板である無アルカリガラス(1737;コーニング製;厚み0.5mm)基板上に、遮光部用樹脂組成物をスピンコーターで塗布し、90℃で10分間プリベークを行った。この塗布膜にマスクアライナーPEM-6M(ユニオン光学(株)製)を用い、フォトマスクを介して紫外線を100mJ/cm2(i線露光量換算:全波長露光)の露光量で露光した。次に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの0.5質量%水溶液のアルカリ現像液で現像し、続いて純水洗浄することにより、パターンニング基板を得た。得られたパターンニング基板を熱風オーブン中230℃で30分保持しキュアを行なうことで、図9(a)に示されるような遮光層5Aの一部(上面遮光層)を形成した。尚、上面遮光層の厚み(図5:R)は5μmとなった。
緑顔料(ピグメントグリーン58;DIC(株)製 “FASTGEN(登録商標)Green A110”)150g、高分子分散剤(ビックケミー製“BYK-6919”)75g、バインダーポリマー(ダイセル化学製、“サイクロマー(登録商標)P”、ACA250、45質量%溶液)100g、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PMA)675gを混合してスラリーを作製した。スラリーを入れたビーカーをダイノーミルとチューブでつなぎ、メディアとして直径0.5mmのジルコニアビーズを使用して、周速14m/sで8時間の分散処理を行い、ピグメントグリーン58分散液を作製した。
ブラックマトリクスとなる遮光層5Aの一部(上面遮光層)を形成した基板上に、前記緑色樹脂組成物をスピンコーターで塗布した後、90℃で10分の加熱乾燥を行った。得られた塗布膜に、ネガ用フォトマスクを介して、この塗布膜にマスクアライナーPEM-6M(ユニオン光学(株)製)を用い、フォトマスクを介して紫外線を100mJ/cm2(i線露光量換算:全波長露光)で露光した。次に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの0.3質量%水溶液のアルカリ現像液で現像し、続いて純水洗浄することにより、所望のパターンを形成し、230℃30分加熱硬化を行った。
ポリシロキサン溶液の固形分濃度は、以下の方法により求めた。アルミカップにポリシロキサン溶液を1.5g秤取し、ホットプレートを用いて250℃で30分間加熱して液分を蒸発させた。加熱後のアルミカップに残った固形分の重量を秤量して、加熱前の重量に対する割合からポリシロキサン溶液の固形分濃度を求めた。
装置:核磁気共鳴装置(JNM-GX270、日本電子(株)製)
測定法:ゲーテッドデカップリング法
測定核周波数:53.6693MHz(29Si核)
スペクトル幅:20000Hz
パルス幅:12μs(45°パルス)
パルス繰り返し時間:30.0秒
溶媒:アセトン-d6
基準物質:テトラメチルシラン
測定温度:23℃
試料回転数:0.0Hz。
1000mLの三口フラスコに、トリフルオロプロピルトリメトキシシランを147.32g(0.675mol)、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランを40.66g(0.175mol)、3-トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物を26.23g(0.10mol)、3-(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシランを12.32g(0.05mol)、BHTを0.808g、PGMEAを171.62g仕込み、室温で撹拌しながら水52.65gにリン酸2.265g(仕込みモノマーに対して1.0重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分間かけて添加した。その後、フラスコを70℃のオイルバスに浸けて90分間撹拌した後、オイルバスを30分間かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液温度(内温)が100℃に到達し、そこから2時間加熱撹拌し(内温は100~110℃)、ポリシロキサン溶液を得た。なお昇温および加熱撹拌中、窒素95体積%、酸素5体積%の混合気体を0.05L/分流した。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計131.35g留出した。得られたポリシロキサン溶液に、固形分濃度が40重量%となるようにPGMEAを追加し、ポリシロキサン溶液を得た。なお、得られたポリシロキサンの重量平均分子量は4,000であった。また、ポリシロキサンにおける、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物、3-(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシランに由来する繰り返し単位のモル比は、それぞれ67.5mol%、17.5mol%、10mol%、5mol%であった。
白色顔料として、二酸化チタン顔料(R-960、BASFジャパン(株)製)5.00gに、樹脂としてポリシロキサン溶液5.00gを混合し、ジルコニアビーズが充填されたミル型分散機を用いて分散し、顔料分散液を得た。次に、顔料分散液9.98g、DAA0.71g、ポリシロキサン溶液1.57g、光重合開始剤として、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(О-アセチルオキシム)(BASFジャパン(株)製)0.050g、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド(BASFジャパン(株)製)0.400g、光塩基発生剤として、2-(3-ベンゾイルフェニル)プロピオン酸1,2-ジイソプロピル-3-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]グアニジニウム(富士フイルム和光純薬(株)製)0.100g、光重合性化合物として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新日本薬業(株)製)1.20g、撥液化合物として、光重合性フッ素含有化合物(“メガファック”(登録商標)RS-76-E、DIC(株)製)の40重量%PGMEA希釈溶液1.00g、3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート((株)ダイセル製)0.100g、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-m-トリル)プロピオネート](BASFジャパン(株)製)0.030g、アクリル系界面活性剤(“BYK”(登録商標)352、ビックケミージャパン(株)製)のPGMEA10重量%希釈溶液0.100g(濃度500ppmに相当)を、溶媒PGMEA4.76gに溶解させ、撹拌した。次いで、5.0μmのフィルターでろ過を行い、反射部用樹脂組成物を得た。
図9(a)に示す遮光部(上面遮光層)5Aをブラックマトリクスとして形成したカラーフィルタ基板9上に、反射部用樹脂組成物をスピンコートし、ホットプレート(SCW-636、(株)SCREENセミコンダクータソリュージョンズ製)を用いて、温度90℃で2分間乾燥し乾燥膜を作製した。作製した乾燥膜を、パラレルライトマスクアライナー(PLA-501F、キヤノン(株)製)を用いて、超高圧水銀灯を光源とし、フォトマスクを介して、露光量200mJ/cm2(i線露光量換算:全波長露光)で露光した。その後、自動現像装置(AD-2000、滝沢産業(株)製)を用いて、0.045重量%水酸化カリウム水溶液を用いて100秒間シャワー現像し、次いで水を用いて30秒間リンスした。さらに、オーブン(IHPS-222、エスペック(株)製)を用いて、空気中、温度230℃で30分間加熱し、図9(b)に示すカラーフィルタ基板9上にパターン形成された隔壁(反射部)5Bを形成した。尚、反射部5Bの幅(図5:Y3)は15μmとなり、反射部の厚み(図5:L)は10μmとなった。
図9(b)に示す反射部5Bを形成したカラーフィルタ基板9上に、遮光部用樹脂組成物をスリットダイコーターで塗布し、90℃で10分間プリベークを行った。この塗布膜にマスクアライナーPEM-6M(ユニオン光学(株)製)を用い、フォトマスクを介して紫外線を100mJ/cm2(i線露光量換算:全波長露光)の露光量で露光した。次に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの0.5質量%水溶液のアルカリ現像液で現像し、続いて純水洗浄することにより、パターンニング基板を得た。得られたパターンニング基板を熱風オーブン中230℃で30分保持しキュアを行なうことで、図9(c)に示すようなカラーフィルタ9上に上面遮光層と画素間遮光層からなる遮光部5Aと反射部5Bを有する隔壁5を形成した。尚、画素間遮光層の幅(図5:X3)は5μm、隔壁5の幅(図5:W)は35μm、隔壁5の厚み(図5:H)は15μmとなった。
波長変換ペーストの作製に用いた原料は次のとおりである。
波長変換材料A:Lumidot CdSe/ZnS 530(緑色量子ドット材料、SIGMA-ALDRICH社製)
波長変換材料B:Lumidot CdSe/ZnS 610(赤色量子ドット材料、SIGMA-ALDRICH社製)
光散乱性粒子:R-630(酸化チタン、平均粒子径0.24μm、石原産業(株)製)
光重合開始剤:“Irgacure”(登録商標)819(BASFジャパン(株)製)
モノマー:“ライトアクリレートDCP-A”(登録商標)(ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート)(共栄社化学(株)製)
ポリマー:“エトセル”(登録商標)STD7(I)(セルロースエチルエーテル)(DDPスペシャルティ・プロダクツ・ジャパン(株)製)
溶媒:PGMEA(富士フイルム和光純薬(株)製)
(波長変換ペーストの調製)
前述した波長変換ペースト原料を、ポリマー/モノマー/波長変換材料/光散乱性粒子/光重合開始剤/溶媒の重量分率が20/20/10/14.9/0.1/35となるように各材料をフラスコに秤量し、フラスコを80℃のオイルバスに浸けて120分間加熱撹拌した後、ハイブリッドミキサーARE-310((株)THINKY製)で1分間脱泡し、空気によって100~500kPaの圧力をかけながらSHP-400フィルター((株)ロキテクノ製)でろ過し、波長変換ペーストを得た。尚、波長変換材料は、波長変換層の緑色画素部向けには波長変換材料Aを、波長変換層の赤色画素部向けには波長変換材料Bをそれぞれ使用した。
光散乱ペーストの作製に用いた原料は次のとおりである。
光散乱性粒子:R-630(酸化チタン、平均粒子径0.24μm、石原産業(株)製)
光重合開始剤:“Irgacure”(登録商標)819(BASFジャパン(株)製)
モノマー:“ライトアクリレートDCP-A”(登録商標)(ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート)(共栄社化学(株)製)
ポリマー:“エトセル”(登録商標)STD7(I)(セルロースエチルエーテル)(DDPスペシャルティ・プロダクツ・ジャパン(株)製)
溶媒:PGMEA(富士フイルム和光純薬(株)製)
(光散乱ペーストの調製)
前述した光散乱ペースト原料を、ポリマー/モノマー/光散乱性粒子/光重合開始剤/溶媒の重量分率が25/25/14.9/0.1/35となるように各材料をフラスコに秤量し、フラスコを80℃のオイルバスに浸けて120分間加熱撹拌した後、ハイブリッドミキサーARE-310((株)THINKY製)で1分間脱泡し、空気によって100~500kPaの圧力をかけながらSHP-400フィルター((株)ロキテクノ製)でろ過し、光散乱ペーストを得た。
波長変換ペーストおよび光散乱ペーストの塗布は図11(a)に示すようにノズル塗布法により行った。塗布装置には、マルチラボコータ(東レエンジニアリング(株)製)を用いた。まず基板上の隔壁とノズルの進行方向をアライメントした後、塗布ヘッド11に接続された加圧配管12を通して圧力500~1500kPaの圧縮空気を導入し、隔壁付きカラーフィルタ9に対する進行速度を10~300mm/sの範囲内で変化させて波長変換ペースト14を吐出させながら、前記隔壁付きカラーフィルタ9に、カラーフィルタ緑色画素部9Gと波長変換層の緑色画素部7Gを対応させるようにノズル塗布することにより、波長変換ペーストを充填した。続いてホットプレート上で100℃10分乾燥し、さらに超高圧水銀灯により露光量150mJ/cm2(i線露光量換算:全波長露光)で露光して硬化させ、図11(b)に示すようにカラーフィルタ緑色画素部9G上に波長変換層の緑色画素部7Gを形成した。同様に波長変換ペーストをノズル塗布し、カラーフィルタ赤色画素部9R上に波長変換層の赤色画素部7Rを形成した。更に同様に、光散乱ペーストをノズル塗布し、カラーフィルタ青色画素部9B上に光散乱層8を形成し、図11(c)に示すようなマイクロLEDアレイ基板に対向する基板6を作製した。
前述の方法により作製した図11(c)に示すマイクロLEDアレイ基板に対向する基板6を、図10(a)に示すように、特表2016-523450号公報に記載の方法により形成した青色マイクロLEDからなるマイクロLEDアレイ基板4と対面させた状態で、透光性封止剤10を用いて貼り合わせることにより、図10(b)および図3に示すようなマイクロLEDディスプレイ装置1を得た。貼り合わせには、予め上面遮光層を形成する際に基板上にアライメントマークを形成し、アライメントにより位置決めを行い実施した。
反射部形成時の露光量を100mJ/cm2(i線露光量換算:全波長露光)に変更した以外は実施例1と同様の方法でマイクロLEDディスプレイ装置を作製した。尚、隔壁の寸法は、上面遮光層の厚み(図4:R)が5μm、画素間遮光層の幅の最小値および最大値(図4:X1、X2)がそれぞれ5μm、35μm、反射部5Bの幅の最小値および最大値(図4:Y1、Y2)がそれぞれ5μm、20μm、反射部の厚み(図4:L)が10μm、隔壁5の幅(図4:W)が45μm、隔壁5の厚み(図4:H)が15μmとなった。
実施例1の遮光部用樹脂組成物の調整工程において、PGMEA、アクリルポリマーのPGMEA35質量%溶液、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)の添加量をそれぞれ33.31g、5.55g、2.81gに変更し、同じく実施例1の反射部用樹脂組成物の調整工程において、PGMEA、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新日本薬業(株)製)の添加量をそれぞれ5.36g、1.60gに変更し、前記遮光部用樹脂組成物および反射部用樹脂組成物中から撥液化合物としての光重合性フッ素含有化合物(“メガファック”(登録商標)RS-76-E、DIC(株)製)の40重量%PGMEA希釈溶液を除外してそれぞれ調製した以外は、実施例1と同様の方法でマイクロLEDディスプレイ装置を作製した。尚、隔壁の寸法は、上面遮光層の厚み(図5:R)が5μm、画素間遮光層の幅(図5:X3)が5μm、反射部5Bの幅(図5:Y3)が15μm、反射部の厚み(図5:L)が10μm、隔壁5の幅(図5:W)は35μm、隔壁5の厚み(図5:H)が15μmとなった。
実施例1の遮光部(上面遮光層)の形成工程を除外し、カラーフィルタ作製前に、反射部および遮光部(画素間遮光層)を形成するよう加工順を変更した以外は、実施例1と同様の方法でマイクロLEDディスプレイ装置を作製した。尚、隔壁の寸法は、画素間遮光層の幅(図5:X3)が5μm、反射部5Bの幅(図5:Y3)が15μm、反射部の厚み(図5:L)すなわち隔壁5の厚み(図5:H)が15μm、隔壁5の幅(図5:W)が35μmとなった。
実施例1の反射部形成時の露光量を400mJ/cm2(i線露光量換算:全波長露光)に変更し、遮光部の一部(画素間遮光層)の形成工程を除外した以外は、実施例1と同様の方法でマイクロLEDディスプレイ装置を作製した。尚、隔壁の寸法は、上面遮光層の厚み(図5:R)が5μm、反射部5Bの幅(図5:Y3)が15μm、反射部の厚み(図5:L)が10μm、隔壁5の幅(図5:W)は30μm、隔壁5の厚み(図5:H)が15μmとなった。
実施例1の遮光部(上面遮光層および画素間遮光層)の形成工程を除外し、カラーフィルタ作製前に、反射部を形成し、かつ反射部形成時の露光量を400mJ/cm2(i線露光量換算:全波長露光)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でマイクロLEDディスプレイ装置を作製した。尚、隔壁の寸法は、反射部5Bの幅(図5:Y3)が15μm、反射部の厚み(図5:L)すなわち隔壁5の厚み(図5:H)が15μm、隔壁5の幅(図5:W)が30μmとなった。
実施例1の上面遮光層形成工程において、上面遮光層を厚く形成することで画素間遮光層形成工程を省略し、かつ反射部形成工程を除外した以外は、実施例1と同様の方法でマイクロLEDディスプレイ装置を作製した。尚、隔壁の寸法は、上面遮光層の厚み(図5:R)すなわち隔壁5の厚み(図5:H)が15μm、画間遮光層の幅(図5:X3)すなわち隔壁5の幅(図5:W)が10μmとなった。
実施例1の反射部形成時の露光量を200mJ/cm2(h線露光量換算:i線カットフィルターを使用した365nmより長波長帯での露光)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でマイクロLEDディスプレイ装置を作製した。尚、隔壁の寸法は、上面遮光層の厚み(図4:R)が5μm、画素間遮光層の幅の最小値および最大値(図4:X1、X2)はそれぞれ0μm、35μm、反射部5Bの幅の最小値および最大値(図4:Y1、Y2)はそれぞれ5μm、22.5μm、反射部の厚み(図4:L)は10μm、隔壁5の幅(図4:W)が45μm、隔壁5の厚み(図4:H)が15μmとなった。
各実施例および比較例により得られたマイクロLEDディスプレイ装置の隔壁のモデルとして、図4および図5に示す反射部および遮光部の一部(画素間遮光層)の幅、すなわち、Y1、Y3、X1、X3の厚みに相当する膜厚となるよう、各実施例および比較例と同条件で加工し、ガラス基板上にベタ膜を作製した。得られたベタ膜について、協和界面科学(株)製 DM-700、マイクロシリンジ:協和界面科学(株)製 接触角計用テフロン(登録商標)コート針22Gを用いて、25℃、大気中において、JIS R3257(制定年月日=1999/04/20)に規定される「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」に準拠して、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに対する表面接触角を測定した。接触角は、3測定値の平均値(n=3)から求めた
<反射率>
各実施例および比較例により得られたマイクロLEDディスプレイ装置の隔壁のモデルとして、図4および図5に示す隔壁の幅方向の反射率を測定するために、隔壁の幅方向の厚みに相当する膜厚となるよう、各実施例および比較例と同条件で反射部と遮光部の一部(画素間遮光層)を積層加工し、ガラス基板上にベタ膜を作製した。尚、図4の隔壁では反射部および画素間遮光層の厚みをそれぞれ反射部の厚みの平均値と画素間遮光層の厚みの平均値に相当する厚みとして、基板上に順に反射部(厚み:((Y1+Y2)/2))、画素間遮光層(厚み:((X1+X2)/2))、反射部(厚み:((Y1+Y2)/2))となるように積層加工し、厚みWとなるベタ膜を得た。同様に、図5の隔壁では、基板上に順に反射部(厚みY3)、画素間遮光層(厚みX3)、反射部(厚みY3)となるように積層加工し、厚みWとなるベタ膜を得た。得られたベタ膜について、分光測色計(商品名CM-2600d、コニカミノルタ(株)製)を用いて、ベタ膜側からSCIモードで波長550nmにおける反射率を測定した。
各実施例および比較例により得られたマイクロLEDディスプレイ装置の隔壁のモデルとして、図4および図5に示す隔壁の上面遮光層のODと、隔壁の幅方向のODを測定するために、上面遮光層の厚みに相当する膜厚と、隔壁の幅方向の厚みのうち画素間遮光層が最小値となる箇所の隔壁幅に相当する膜厚となるよう、反射率の評価と同様に、各実施例および比較例と同条件で加工し、ガラス基板上にベタ膜を作製した。尚、隔壁の上面遮光層の評価は、図4、図5のいずれの隔壁においても、基板上に厚みR1とようベタ膜を作製した。隔壁の幅方向の評価は、図4では基板上に順に反射部(厚みY2)、画素間遮光層(厚みX1)、反射部(厚みY2)となるように積層加工し、図5では基板上に順に反射部(厚みY3)、画素間遮光層(厚みX3)、反射部(厚みX3)となるように積層加工して厚みWとなるベタ膜を得た。得られたベタ膜について、透過率測定器(U-4100 Spectrophotometer;HITACHI製)を用いて、450nm波長における入射光および透過光の強度を測定し、前述の式(1)によりOD値を算出した。
各実施例および比較例により得られたマイクロLEDディスプレイにおいて、波長変換層の緑色画素部の真下に貼り合わせたマイクロLED単一セルのみを点灯させた状態で、波長変換層の赤色画素部上のカラーフィルタ赤色画素部について顕微分光光度計LVmicro-V(ラムダビジョン(株)製)を用いて、波長630nmにおける吸光強度A(630nm)を測定した。吸光強度A(630nm)の値が小さいほど、混色を起こしにくい。下記の判定基準により混色を判定した。
〇:A(630nm)<0.01
△:0.01≦A(630nm)≦0.1
×:0.1<A(630nm)。
実施例1により得られたマイクロLEDディスプレイ装置を点灯させ、分光放射輝度計(CS-1000、コニカミノルタ社製)を用いて、CIE1931規格に基づく輝度(単位:cd/m2)を測定し、初期輝度とした。この初期輝度を100として、各実施例および比較例により得られたマイクロLEDディスプレイ装置を点灯して同様の方法で測定した輝度値を比較し、相対輝度80未満を×、相対輝度80以上を〇とした。
各実施例および比較例により得られた隔壁付きカラーフィルタ基板とマイクロLEDアレイ基板を組み合わせて作製したマイクロLEDディスプレイ装置の表示特性を、以下の基準に基づき評価した。
〇:色彩が色鮮やかであり、鮮明でコントラストに優れた表示装置である。
×:コントラストに優れず、色彩にやや不自然さが見られる表示装置である。
2 マイクロLED
2R 赤色マイクロLED
2G 緑色マイクロLED
2B 青色マイクロLED
3 駆動基板
4 マイクロLEDアレイ基板
5 隔壁
5A 遮光部
5B 反射部
6 マイクロLEDアレイ基板に対向する基板
7 波長変換層
7R 波長変換層の赤色画素部
7G 波長変換層の緑色画素部
7B 波長変換層の青色画素部
8 光散乱層
9 カラーフィルタ
9R カラーフィルタ赤色画素部
9G カラーフィルタ緑色画素部
9B カラーフィルタ青色画素部
10 透光性封止材料
11 塗布ヘッド
12 加圧配管
13 吐出孔
14 波長変換ペーストおよび/または光散乱ペースト
Claims (9)
- 複数のマイクロLEDを備えたマイクロLEDアレイ基板と、前記複数のマイクロLED間に設けられた隔壁と、前記マイクロLEDアレイ基板に対向する基板と、を有するマイクロLEDディスプレイ装置であって、マイクロLEDアレイ基板を下側にしたときの前記隔壁の断面形状が、逆テーパー形状またはT字形状である遮光部と、遮光部の側面に設けられた反射部とを有するマイクロLEDディスプレイ装置。
- 前記マイクロLEDの上部に波長変換層および/または光散乱層を有する請求項1に記載のマイクロLEDディスプレイ装置。
- 前記波長変換層および/または光散乱層の上部にカラーフィルタを有する請求項2に記載のマイクロLEDディスプレイ装置。
- 前記マイクロLEDの上部に波長変換層を有し、かつ、前記波長変換層が量子ドット蛍光体を含有する請求項2~3のいずれかに記載のマイクロLEDディスプレイ装置。
- 前記マイクロLEDの上部に波長変換層を有し、かつ、前記波長変換層が無機蛍光体を含有する請求項2~4のいずれかに記載のマイクロLEDディスプレイ装置。
- 前記遮光部のOD値が2以上である請求項1~5のいずれかに記載のマイクロLEDディスプレイ装置。
- 前記隔壁の幅が10~100μm、厚みが10~120μmである請求項1~6のいずれかに記載のマイクロLEDディスプレイ装置。
- 前記隔壁のPGMEA接触角が30°以上である請求項1~7のいずれかに記載のマイクロLEDディスプレイ装置。
- 複数のマイクロLEDを備えたマイクロLEDアレイ基板と、前記複数のマイクロLED間に設けられた隔壁と、前記マイクロLEDアレイ基板に対向する基板と、を有するマイクロLEDディスプレイ装置であって、マイクロLEDアレイ基板を下側にしたときの前記隔壁の断面形状が、逆テーパー形状またはT字形状である遮光部と、遮光部の側面に設けられた反射部とを有し、かつ、前記マイクロLEDの上部に波長変換層を有する、マイクロLEDディスプレイ装置の製造方法であり、前記波長変換層をノズル塗布法により塗布する工程を有することを特徴とする請求項2~8のいずれかに記載のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法。
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