以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態の一例について説明する。なお、各図面において同一または相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。また、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、他の図面を参照するものとする。
(太陽電池)
図1Aは、本実施形態に係る太陽電池を裏面側からみた図であり、図1Bは、本実施形態に係る別の太陽電池を裏面側からみた図である。図1Aおよび図1Bに示す太陽電池1は、裏面電極型(バックコンタクト型、裏面接合型ともいう。)の太陽電池である。太陽電池1は、2つの主面を備える半導体基板11を備え、半導体基板11の主面において第1領域7と第2領域8とを有する。
第1領域7は、いわゆる櫛型の形状をなし、櫛歯に相当する複数のフィンガー部7fと、櫛歯の支持部に相当するバスバー部7bとを有する。バスバー部7bは、半導体基板11の一方の辺部に沿って第1方向(X方向)に延在し、フィンガー部7fは、バスバー部7bから、第1方向(X方向)に交差する第2方向(Y方向)に延在する。
同様に、第2領域8は、いわゆる櫛型の形状であり、櫛歯に相当する複数のフィンガー部8fと、櫛歯の支持部に相当するバスバー部8bとを有する。バスバー部8bは、半導体基板11の一方の辺部に対向する他方の辺部に沿って第1方向(X方向)に延在し、フィンガー部8fは、バスバー部8bから、第2方向(Y方向)に延在する。
フィンガー部7fとフィンガー部8fとは、第1方向(X方向)に交互に設けられている。なお、第1領域7および第2領域8は、ストライプ状に形成されてもよい。
図1Aに示すように、第1領域7と第2領域8との間に境界領域9があってもよいし、図1Bに示すように、第1領域7と第2領域8との間に境界領域9がなくてもよい。境界領域9とは、後述するように、第1半導体層と第2半導体層とが重なり合っている領域である。
図2Aは、図1Aの太陽電池におけるII-II線断面図であり、図2Bは、図1Bの太陽電池におけるII-II線断面図である。図2Aおよび図2Bに示すように、太陽電池1は、ヘテロ接合型の太陽電池である。太陽電池1は、半導体基板11と、半導体基板11の主面のうちの受光する側の受光面側(一方主面側)に順に積層された真性半導体層13および光学調整層15を備える。また、太陽電池1は、半導体基板11の主面のうちの受光面の反対側の裏面側(他方主面側)の一部(主に、第1領域7)に順に積層された真性半導体層23、第1導電型半導体層25および第1電極層27を備える。また、太陽電池1は、半導体基板11の裏面側の他の一部(主に、第2領域8)に順に積層された真性半導体層33、第2導電型半導体層35、および第2電極層37を備える。なお、以下では、真性半導体層23および第1導電型半導体層25を第1半導体層ともいい、真性半導体層33および第2導電型半導体層35を第2半導体層ともいう。また、真性半導体層13を第3半導体層ともいう。
半導体基板11は、単結晶シリコンまたは多結晶シリコン等の結晶シリコン材料で形成される。半導体基板11は、例えば結晶シリコン材料にn型ドーパントがドープされたn型の半導体基板である。なお、半導体基板11は、例えば結晶シリコン材料にp型ドーパントがドープされたp型の半導体基板であってもよい。n型ドーパントとしては、例えばリン(P)が挙げられる。p型ドーパントとしては、例えばホウ素(B)が挙げられる。半導体基板11は、受光面側からの入射光を吸収して光キャリア(電子および正孔)を生成する光電変換基板として機能する。
半導体基板11の材料として結晶シリコンが用いられることにより、暗電流が比較的に小さく、入射光の強度が低い場合であっても比較的高出力(照度によらず安定した出力)が得られる。
半導体基板11は、裏面側に、テクスチャ構造と呼ばれるピラミッド型の微細な凹凸構造を有していてもよい。これにより、半導体基板11に吸収されず通過してしまった光の回収効率が高まる。
また、半導体基板11は、受光面側に、テクスチャ構造と呼ばれるピラミッド型の微細な凹凸構造を有していてもよい。これにより、受光面において入射光の反射が低減し、半導体基板11における光閉じ込め効果が向上する。
真性半導体層13は、半導体基板11の受光面側に形成されている。真性半導体層23は、半導体基板11の裏面側の第1領域7および境界領域9に形成されている。真性半導体層33は、半導体基板11の裏面側の第2領域8および境界領域9に形成されている。真性半導体層13,23,33は、例えば真性(i型)アモルファスシリコンを主成分とする材料で形成される。真性半導体層13,23,33は、いわゆるパッシベーション層として機能し、半導体基板11で生成されたキャリアの再結合を抑制し、キャリアの回収効率を高める。
光学調整層15は、半導体基板11の受光面側の真性半導体層13上に形成されている。光学調整層15は、入射光の反射を防止する反射防止層として機能するとともに、半導体基板11の受光面側および真性半導体層13を保護する保護層として機能する。光学調整層15は、例えば酸化珪素(SiO)、窒化珪素(SiN)、または酸窒化珪素(SiON)のようなそれらの複合物等の絶縁体材料で形成される。
第1導電型半導体層25は、真性半導体層23上に、すなわち半導体基板11の裏面側の第1領域7および境界領域9に形成されている。第1導電型半導体層25は、例えばアモルファスシリコン材料で形成される。第1導電型半導体層25は、例えばアモルファスシリコン材料にp型ドーパント(例えば、上述したホウ素(B))がドープされたp型の半導体層である。
第1導電型半導体層25および真性半導体層23(第1半導体層)のうち少なくとも一方において、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚は、山裾側の膜厚よりも厚くてもよい。例えば、テクスチャ構造の山頂側における第1導電型半導体層25および真性半導体層23(第1半導体層)の総膜厚は、テクスチャ構造の山裾側における第1導電型半導体層25および真性半導体層23(第1半導体層)の総膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であってもよい。
第2導電型半導体層35は、真性半導体層33上に、すなわち半導体基板11の裏面側の第2領域8および境界領域9に形成されている。第2導電型半導体層35は、例えばアモルファスシリコン材料で形成される。第2導電型半導体層35は、例えばアモルファスシリコン材料にn型ドーパント(例えば、上述したリン(P))がドープされたn型の半導体層である。なお、第1導電型半導体層25がn型の半導体層であり、第2導電型半導体層35がp型の半導体層であってもよい。
第2導電型半導体層35および真性半導体層33(第2半導体層)のうち少なくとも一方において、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚は、山裾側の膜厚よりも厚くてもよい。例えば、テクスチャ構造の山頂側における第2導電型半導体層35および真性半導体層33(第2半導体層)の総膜厚は、テクスチャ構造の山裾側における第2導電型半導体層35および真性半導体層33(第2半導体層)の総膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であってもよい。
また、真性半導体層13(第3半導体層)において、半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚は、山裾側の膜厚よりも厚くてもよい。例えば、テクスチャ構造の山頂側における真性半導体層13(第3半導体層)の膜厚は、テクスチャ構造の山裾側における真性半導体層13(第3半導体層)の膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であってもよい。
図2Aでは、第2導電型半導体層35および真性半導体層33の一部は、境界領域9において、隣接する第1導電型半導体層25および真性半導体層23の一部の上に重なっている。一方、図2Bでは、第2導電型半導体層35および真性半導体層33の一部と、第1導電型半導体層25および真性半導体層23の一部とは重なっていない。
第1電極層27は、第1導電型半導体層25上に形成されており、第2電極層37は、第2導電型半導体層35上に形成されている。第1電極層27は、第1導電型半導体層25上に順に積層された透明電極層28と金属電極層29とを有する。第2電極層37は、第2導電型半導体層35上に順に積層された透明電極層38と金属電極層39とを有する。
透明電極層28,38は、透明な導電性材料で形成される。透明導電性材料としては、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムおよび酸化スズの複合酸化物)等が挙げられる。金属電極層29,39は、銀等の金属粉末を含有する導電性ペースト材料で形成される。
透明電極層28,38において、半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚は、山裾側の膜厚よりも厚くてもよい。例えば、テクスチャ構造の山頂側における透明電極層28,38の膜厚は、テクスチャ構造の山裾側における透明電極層28,38の膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であってもよい。
(第1実施形態に係る太陽電池の製造方法)
以下、図3A~図3Jを参照して、図1Aおよび図2Aに示す本実施形態に係る太陽電池1の製造方法(第1実施形態に係る太陽電池の製造方法)について説明する。図3Aは、第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における第1半導体層材料膜形成工程および真性半導体層形成工程を示す図であり、図3B~図3Dは、第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における第1半導体層形成工程を示す図である。また、図3Eは、第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における第2半導体層材料膜形成工程を示す図であり、図3Fは、第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における第2半導体層形成工程を示す図である。また、図3Gは、第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における透明電極層材料膜形成工程を示す図であり、図3Hは、第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における透明電極層形成工程を示す図である。また、図3Iは、第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における金属電極層形成工程を示す図であり、図3Jは、第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における光学調整層形成工程を示す図である。
まず、半導体基板11の裏面側に、異方性エッチングを行うことにより、ピラミッド型の微細な凹凸構造を有するテクスチャ構造を形成する。同様に、半導体基板11の受光面側に、ピラミッド型の微細な凹凸構造を有するテクスチャ構造を形成してもよい。エッチング溶液としては、例えば水酸化カリウム水溶液のようなアルカリ性溶液が挙げられる。
次に、図3Aに示すように、例えばCVD法(化学気相堆積法)を用いて、半導体基板11の裏面側の全面に、真性半導体層材料膜23Zおよび第1導電型半導体層材料膜25Zを順に積層(製膜)する(第1半導体層材料膜形成工程)。
このとき、第1導電型半導体層材料膜25Zおよび真性半導体層材料膜23Zのうち少なくとも一方において、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚は、山裾側の膜厚よりも厚く製膜されてもよい。例えば、テクスチャ構造の山頂側における第1導電型半導体層材料膜25Zおよび真性半導体層材料膜23Zの総膜厚は、テクスチャ構造の山裾側における第1導電型半導体層材料膜25Zおよび真性半導体層材料膜23Zの総膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であってもよい。
また、例えばCVD法を用いて、半導体基板11の受光面側の全面に、真性半導体層13を積層(製膜)する。
このとき、真性半導体層13において、半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚は、山裾側の膜厚よりも厚く製膜されてもよい。例えば、テクスチャ構造の山頂側における真性半導体層13の膜厚は、テクスチャ構造の山裾側における真性半導体層13の膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であってもよい。
なお、真性半導体層材料膜23Zおよび第1導電型半導体層材料膜25Zと、真性半導体層13との製膜の順序は限定されない。また、このとき、真性半導体層13の上に光学調整層15を積層してもよい。
また、受光面側の真性半導体層13は、後の第2半導体層材料膜形成工程において製膜されてもよい。この場合、この段階で製膜された受光面側の真性半導体層は、後の第1半導体層形成工程において除去されてもよい。或いは、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されなくてもよい、すなわちこの段階で真性半導体層形成工程がなくてもよい。
次に、図3B~図3Dに示すように、パターン印刷レジストを用いて、半導体基板11の裏面側において、第2領域8における真性半導体層材料膜23Zおよび第1導電型半導体層材料膜25Zを除去することにより、第1領域7に、パターン化された真性半導体層23および第1導電型半導体層25を形成する(第1半導体層形成工程)。
具体的には、図3Bに示すように、半導体基板11の裏面側の第1領域7、および半導体基板11の受光面側の全面に、パターン印刷法を用いてパターン印刷レジスト(第1レジスト)90を形成する(レジスト形成工程:第1レジスト形成工程)。
パターン印刷とは、フォトリソグラフィ法のように、一度、パターン化前のレジスト膜(非パターンレジスト膜)を形成した後に、露光・現像のような工程を経る印刷ではなく、スクリーン印刷若しくはグラビア印刷のようなプレス印刷、または、インクジェット印刷のような吐出印刷のような、レジスト付着面に対して、直接、パターン化したレジスト(印刷材料)を付着させる印刷法を意味する。
このように、第1半導体層のパターニング(1回目のパターニング)において、パターン印刷法によるパターン印刷レジストを用いることにより、スピンコート法によるフォトレジスト(フォトリソグラフィ法)を用いた場合と比較して、露光および現像の工程を削減することができ、太陽電池の製造プロセスの簡略化が可能となる。
パターン印刷レジスト90は、樹脂材料および無機材料を含む印刷材料を印刷して焼成(硬化)することにより得られる。
ここで、本願発明者らの知見によれば、太陽電池の製造プロセスの簡略化のために、第1半導体層25,23のパターニング(1回目のパターニング)において、パターン印刷法によるパターン印刷レジスト90を用いると、太陽電池の性能が低下してしまう。これは、以下のように考察される。
図4は、本実施形態に係る太陽電池の製造方法における印刷レジストの無機材料と半導体基板のテクスチャ構造(凹凸構造)との関係を説明するための図であり、図5は、比較例に係る太陽電池の製造方法における印刷レジストの無機材料と半導体基板のテクスチャ構造(凹凸構造)との関係を説明するための図である。
図5に示すように、比較例では、パターン印刷レジスト90Xは、樹脂材料91Xおよび無機材料92Xを含む印刷材料を印刷して焼成(硬化)することにより得られ、印刷材料に含有される無機材料92Xの粒子径が比較的に小さい。そのため、無機材料92Xと半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積が比較的に大きく(接触点が多く)、レジスト印刷時に第1半導体層の材料膜25Z,23Zにダメージが生じる。同様に、無機材料92Xと半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積が比較的に大きく(接触点が多く)、レジスト印刷時に真性半導体層13にダメージが生じる。なお、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されていない場合、半導体基板11の受光面側にダメージが生じる。これにより、太陽電池の性能低下を招く。
特に、スクリーン印刷により印刷材料を塗布する場合、印刷材料がスキージに押されてスクリーン版から吐出されるときに、スクリーン版の紗(メッシュを構成するワイヤ)が、印刷材料に含有される無機材料92Xを、第1半導体層の材料膜25Z,23Zまたは真性半導体層13に押し付けることにより、第1半導体層の材料膜25Z,23Zまたは真性半導体層13にダメージが発生し、太陽電池の性能低下を招く。
この点に関し、図4に示すように、本実施形態では、パターン印刷レジスト90は、樹脂材料91および無機材料92を含む印刷材料を印刷して焼成(硬化)することにより得られ、印刷材料に含有される無機材料92の粒子径が比較的に大きい。具体的には、印刷材料に含有される無機材料92の主成分粒子は、扁平形状である。すなわち、無機材料92における主成分粒子では、厚さ方向に交差する方向の長さを粒子長とすると、平均厚さに対する粒子長(例えば長径)の比(粒子長/平均厚さ)であるアスペクト比が大きい。無機材料92における主成分粒子の最大粒子長は、半導体基板11の裏面および/または受光面のテクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも大きい。
主成分粒子の最大粒子のサイズが徒に大きくなると、主成分粒子によりスクリーン版の目詰まりが生じやすくなり、レジストの印刷不良が生じ生産性が低下し得る。このため、主成分粒子の最大粒子長は、レジストを印刷する際に用いるスクリーン版の紗の開口幅により小さいことが好ましく、紗の開口幅の2/3倍未満であることがより好ましく、紗の開口幅の1/2倍未満であることが更に好ましい。
主成分粒子の最大粒子長は、前記凹凸構造上に前記印刷材料を塗布したサンプルの印刷材料塗布部の断面を走査電子顕微鏡(SEM)で観察し、前記凹凸構造の頂点が10個以上50個以下測定できる視野(例えば、ピラミッドのサイズが5μmの時2000倍の倍率)で測定した時の視野において、前記扁平形状の無機物材料92断面のうち最も長径の長いものとする。断面は印刷のパターンに対して垂直に切り、前記断面において視野内で最も膜厚が厚い部分を観察するものとする。
また、ピラミッドの最短頂点距離とは主成分粒子の最大粒子長測定を行った同一視野において、同視野内のピラミッドの頂点間の距離を平均することで算出する。
また、主成分粒子の平均粒子長は、ふるい分け方法(JIS Z 8801、JIS Z 8815)、液相沈降方法(JIS Z 8821)または、画像計測方法(JIS 8901)から主成分粒子に適した測定方法にて算出するものとする。
なお、無機材料92における主成分粒子とは、無機材料の重量比で最も重いものを指す。無機材料92内に占める主成分粒子の重量に限定はないが、好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上である。
テクスチャ構造のピラミッドの最短頂点距離は、例えば0.1μm以上20μm以下である。
これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に生じる第1半導体層の材料膜25Z,23Zのダメージが低減される。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージが低減される。なお、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されていない場合、半導体基板11の受光面側のダメージが低減される。これにより、太陽電池の性能低下が抑制される。
印刷材料に含有される無機材料92の主成分粒子の構成元素のモース硬度は、7未満である。モース硬度の値が小さいほど、無機材料の主成分粒子が柔らかい。このように、無機材料92の主成分粒子が比較的に柔らかいと、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる第1半導体層の材料膜25Z,23Zのダメージを低減することができる。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージを低減することができる。なお、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されていない場合、半導体基板11の受光面側のダメージを低減することができる。
特に、スクリーン印刷により印刷材料を塗布する場合に、スクリーン版の紗が、印刷材料に含有される無機材料92を、第1半導体層の材料膜25Z,23Zまたは真性半導体層13に押し付けても、無機材料92のモース硬度が小さいほど、無機材料92がクッション材として働き、スクリーン印刷時の第1半導体層の材料膜25Z,23Zまたは真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
印刷材料に含有される無機材料92全体、すなわち主成分粒子および副成分粒子の全ての疑似硬度は、0.01以上1.2以下である。
無機材料92全体の疑似硬度とは、
・印刷材料に含有される樹脂材料91の重量に対する無機材料92の主成分粒子および副成分粒子の各々の重量の比を、無機材料92の主成分粒子および副成分粒子の各々の重量比とし、
・無機材料92の主成分粒子および副成分粒子の各々の構成元素のモース硬度と重量比との積を、無機材料92の主成分粒子および副成分粒子の各々のモース硬度重量比積としたとき、
・無機材料92の主成分粒子および副成分粒子の全てのモース硬度重量比積の総和で表される。
疑似硬度の値が小さいほど、無機材料全体が柔らかい。
例えば、樹脂(モース硬度0)材料の重量を1とし、無機材料における滑石(モース硬度1)、方解石(モース硬度4)、石英(モース硬度7)の樹脂材料に対する重量比を、滑石:方解石:石英=1:1:1とすると、無機材料全体の疑似硬度は以下のように求められる。
1*0+1*1+1*4+1*7=11
また例えば、樹脂(モース硬度0)材料の重量を1とし、無機材料における滑石(モース硬度1)、方解石(モース硬度4)、石英(モース硬度7)の樹脂材料に対する重量比を、滑石:方解石:石英=0.1:0.1:0.5とすると、無機材料全体の疑似硬度は以下のように求められる。
1*0+0.1*1+0.1*4+0.5*7=4
また例えば、樹脂(モース硬度0)材料の重量を1とし、無機材料における滑石(モース硬度1)、方解石(モース硬度4)、石英(モース硬度7)の樹脂材料に対する重量比を、滑石:方解石:石英=0.1:0.1:0とすると、無機材料全体の疑似硬度は以下のように求められる。
1*0+0.1*1+0.1*4+0*7=0.5
このように、無機材料92全体として比較的に柔らかいと、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる第1半導体層の材料膜25Z,23Zのダメージを低減することができる。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージを低減することができる。なお、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されていない場合、半導体基板11の受光面側のダメージを低減することができる。
ところで、印刷材料は、無機材料の副成分粒子として、無機材料92の主成分粒子(すなわち、最大粒子長がテクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも大きい扁平形状の粒子)よりも粒子径が小さい粒子、特に、テクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも小さい粒子径の粒子を含んでいてもよい。
粒子径が小さい無機材料の副成分粒子により、印刷材料における樹脂材料91の粘度が向上する。これにより、例えば無機材料92の主成分粒子のモース硬度が小さくても、無機材料92の主成分粒子と半導体基板11の裏面側または受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との間、または無機材料92の主成分粒子間に、粘度が向上した樹脂材料91が積層され、レジスト材料にクッション材としての機能が付加される。そのため、レジスト印刷時に第1半導体層の材料膜25Z,23Zまたは真性半導体層13に生じる印刷圧力を、分散し、低減することができる。その結果、レジスト印刷時の第1半導体層の材料膜25Z,23Zまたは真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
また、粒子径が小さい無機材料の副成分粒子は、テクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの谷部に入り込みやす。そのため、印刷材料のチキソ性が向上し、その結果、矩形性がよく、印刷材料の染み出しが少ないレジストパターンを形成することができる。
この場合、粒子径が小さい無機材料の副成分粒子のモース硬度は、7以上であると好ましい。これにより、レジスト印刷時の圧力によって無機材料の形状が破壊されることを抑制することができ、上述の利点が得られる。
なお、粒子径が小さい無機材料の副成分粒子の含有量は、無機材料92の主成分粒子の重量の1/2以下が好ましく、1/4以下がより好ましく、1/6がさらに好ましい。
ところで、レジスト印刷時の圧力は、半導体基板11のテクスチャ構造(凹凸構造)において、山裾側よりも山頂側に強くかかるため、山裾側の第1半導体層の材料膜25Z,23Zまたは真性半導体層13よりも山頂側の第1半導体層の材料膜25Z,23Zまたは真性半導体層13にダメージが生じやすい。
この点に関し、上述したように、第1半導体層の材料膜25Z,23Zのうち少なくとも一方において、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚が山裾側の膜厚よりも厚いと、レジスト印刷時の第1半導体層の材料膜25Z,23Zのダメージを軽減することができる。
しかし、第1半導体層の材料膜25Z,23Zの総膜厚が厚すぎると、抵抗が増大し、太陽電池の出力が低下してしまう。この点に関し、上述したように、テクスチャ構造の山頂側における第1半導体層の材料膜25Z,23Zの総膜厚が、テクスチャ構造の山裾側における第1半導体層の材料膜25Z,23Zの総膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であると、抵抗を大きく増大させることなく、第1半導体層の材料膜25Z,23Zのダメージを軽減することができる。
同様に、上述したように、真性半導体層13において、半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚が山裾側の膜厚よりも厚いと、レジスト印刷時の真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
しかし、真性半導体層13が厚すぎると、受光面側において、真性半導体層13による光吸収ロスが増大し、太陽電池の出力が低下してしまう。この点に関し、上述したように、テクスチャ構造の山頂側における真性半導体層13の膜厚が、テクスチャ構造の山裾側における真性半導体層13の膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であると、光吸収ロスを大きく増大させることなく、真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
その後、図3Cに示すように、パターン印刷レジスト90をマスクとして、第2領域8における第1導電型半導体層材料膜25Zおよび真性半導体層材料膜23Zをエッチングすることにより、第1領域7に、パターン化された真性半導体層23および第1導電型半導体層25を形成する。p型の半導体層材料膜に対するエッチング溶液としては、例えばオゾンをフッ酸に溶解させた混合液、またはフッ酸と硝酸との混合液等の酸性溶液が挙げられ、n型の半導体層材料膜に対するエッチング溶液としては、例えば水酸化カリウム水溶液のようなアルカリ性溶液が挙げられる。
その後、図3Dに示すように、パターン印刷レジスト90を除去する。パターン印刷レジスト90に対するエッチング溶液としては、例えば水酸化カリウム水溶液のようなアルカリ性溶液が挙げられる。
このように、第1半導体層のパターニング(1回目のパターニング)において、パターン印刷レジストを除去する溶液として安価なアルカリ性溶液を採用することにより、太陽電池の低コスト化が可能となる。
なお、第1半導体層形成工程では、半導体基板11の裏面側の第2領域8における真性半導体層材料膜23Zの一部または全部を残すように、第1導電型半導体層25のパターニングを行えばよい。
次に、半導体基板11の両面側をクリーニングする(第1洗浄工程)。第1洗浄工程では、例えばオゾン処理を行った後、フッ酸処理が行われる。フッ酸処理とは、フッ酸のみならず、フッ酸に他の種類の酸(第1洗浄工程では、例えば塩酸)を含めた混合物での処理も含むものとする。
次に、図3Eに示すように、例えばCVD法を用いて、半導体基板11の裏面側の全面に、真性半導体層材料膜33Zおよび第2導電型半導体層材料膜35Zを順に積層(製膜)する(第2半導体層材料膜形成工程)。
このとき、第2導電型半導体層材料膜35Zおよび真性半導体層材料膜33Zのうち少なくとも一方において、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚は、山裾側の膜厚よりも厚く製膜されてもよい。例えば、テクスチャ構造の山頂側における第2導電型半導体層材料膜35Zおよび真性半導体層材料膜33Zの総膜厚は、テクスチャ構造の山裾側における第3導電型半導体層材料膜35Zおよび真性半導体層材料膜33Zの総膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であってもよい。
次に、図3Fに示すように、パターン印刷レジストを用いて、半導体基板11の裏面側において、第1領域7における真性半導体層材料膜33Zおよび第2導電型半導体層材料膜35Zを除去することにより、第2領域8に、パターン化された真性半導体層33および第2導電型半導体層35を形成する(第2半導体層形成工程)。
具体的には、上述した第1半導体層形成工程と同様に、半導体基板11の裏面側の第2領域8、および半導体基板11の受光面側の全面に、パターン印刷法を用いてパターン印刷レジスト(第2レジスト)90を形成する(レジスト形成工程:第2レジスト形成工程)。その後、パターン印刷レジスト90をマスクとして、第1領域7における第2導電型半導体層材料膜35Zおよび真性半導体層材料膜33Zをエッチングすることにより、第2領域8に、パターン化された真性半導体層33および第2導電型半導体層35を形成する。その後、パターン印刷レジスト90を除去する。
このとき、上述したレジスト形成と同様に、図4に示すように、樹脂材料91および無機材料92を含む印刷材料を印刷して焼成(硬化)することによりパターン印刷レジスト90を形成する。これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に生じる第2半導体層の材料膜35Z,33Zのダメージが低減される。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージが低減される。これにより、太陽電池の性能低下が抑制される。
特に、スクリーン印刷により印刷材料を塗布する場合に、スクリーン版の紗が、印刷材料に含有される無機材料92を、第1半導体層の材料膜25Z,23Zまたは真性半導体層13に押し付けても、無機材料92のモース硬度が小さいほど、無機材料92がクッション材として働き、スクリーン印刷時の第1半導体層の材料膜25Z,23Zまたは真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
また、上述したレジスト形成と同様に、印刷材料は、無機材料の副成分粒子として、無機材料92の主成分粒子(すなわち、最大粒子長がテクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも大きい扁平形状の粒子)よりも粒子径が小さい粒子、特に、テクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも小さい粒子径の粒子を含んでいてもよい。粒子径が小さい無機材料の副成分粒子により、印刷材料における樹脂材料91の粘度が向上し、例えば無機材料92の主成分粒子のモース硬度が小さくても、無機材料92の主成分粒子と半導体基板11の裏面側または受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との間、または無機材料92の主成分粒子間に、粘度が向上した樹脂材料91が積層され、レジスト材料にクッション材としての機能が付加される。これにより、レジスト印刷時の第1半導体層の材料膜25Z,23Zまたは真性半導体層13のダメージを軽減することができる。また、粒子径が小さい無機材料の副成分粒子が、テクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの谷部に入り込みやすく、印刷材料のチキソ性が向上し、その結果、矩形性がよく、印刷材料の染み出しが少ないレジストパターンを形成することができる。
また、上述したように、第2半導体層の材料膜35Z,33Zのうち少なくとも一方において、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚が山裾側の膜厚よりも厚いと、レジスト印刷時の第2半導体層の材料膜35Z,33Zのダメージを軽減することができる。また、上述したように、テクスチャ構造の山頂側における第2半導体層の材料膜35Z,33Zの総膜厚が、テクスチャ構造の山裾側における第2半導体層の材料膜35Z,33Zの総膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であると、抵抗を大きく増大させることなく、第2半導体層の材料膜35Z,33Zのダメージを軽減することができる。
また、上述したように、真性半導体層13において、半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚が山裾側の膜厚よりも厚いと、レジスト印刷時の真性半導体層13のダメージを軽減することができる。また、上述したように、テクスチャ構造の山頂側における真性半導体層13の膜厚が、テクスチャ構造の山裾側における真性半導体層13の膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であると、光吸収ロスを大きく増大させることなく、真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
なお、第1半導体層形成工程において、半導体基板11の裏面側の第2領域8における真性半導体層材料膜23Zの全部が残る場合、第2半導体層材料膜形成工程および第2半導体層形成工程では、真性半導体層材料膜の積層(製膜)を行わず、第2導電型半導体層35のパターニングを行えばよい。また、第1半導体層形成工程において、半導体基板11の裏面側の第2領域8における真性半導体層材料膜23Zの一部が残る場合、第2半導体層材料膜形成工程および第2半導体層形成工程では、除去された分だけ真性半導体層材料膜の積層(製膜)を行い、真性半導体層および第2導電型半導体層35のパターニングを行えばよい。
次に、図3Gに示すように、例えばスパッタリング法等のPVD法(物理気相成長法)を用いて、半導体基板11の裏面側の全面に、透明電極層材料膜28Zを積層(製膜)する(透明電極層材料膜形成工程)。
このとき、透明電極層材料膜28Zにおいて、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚は、山裾側の膜厚よりも厚く製膜されてもよい。例えば、テクスチャ構造の山頂側における透明電極層材料膜28Zの膜厚は、テクスチャ構造の山裾側における透明電極層材料膜28Zの膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であってもよい。
次に、図3Hに示すように、パターン印刷レジストを用いて、半導体基板11の裏面側において、第1領域7と第2領域8との境界における透明電極層材料膜28Zを除去することにより、第1領域7に、パターン化された透明電極層28を形成し、第2領域8に、パターン化された透明電極層38を形成する(透明電極層形成工程)。
具体的には、上述した第1半導体層形成工程および第2半導体層形成工程と同様に、半導体基板11の裏面側の第1領域7および第2領域8、および半導体基板11の受光面側の全面に、パターン印刷法を用いてパターン印刷レジスト(第3レジスト)90を形成する(レジスト形成工程:第3レジスト形成工程)。その後、パターン印刷レジスト90をマスクとして、第1領域7と第2領域8との境界における透明電極層材料膜28Zをエッチングすることにより、第1領域7に、パターン化された透明電極層28を形成し、第2領域8に、パターン化された透明電極層38を形成する。その後、パターン印刷レジスト90を除去する。透明電極層材料膜28Zに対するエッチング溶液としては、例えば塩酸または塩化第二鉄水溶液が用いられる。
このとき、上述したレジスト形成と同様に、図4に示すように、樹脂材料91および無機材料92を含む印刷材料を印刷して焼成(硬化)することによりパターン印刷レジスト90を形成する。これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に、透明電極層材料膜28Zを介して生じる第1半導体層25,23のダメージが低減されるとともに、透明電極層材料膜38Zを介して生じる第2半導体層35,33のダメージが低減される。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージが低減される。これにより、太陽電池の性能低下が抑制される。
特に、スクリーン印刷により印刷材料を塗布する場合に、スクリーン版の紗が、印刷材料に含有される無機材料92を、透明電極層材料膜38Zを介して、第1半導体層25,23および第2半導体層35,33、または真性半導体層13に押し付けても、無機材料92のモース硬度が小さいほど、無機材料92がクッション材として働き、スクリーン印刷時の第1半導体層25,23および第2半導体層35,33、または真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
また、上述したレジスト形成と同様に、印刷材料は、無機材料の副成分粒子として、無機材料92の主成分粒子(すなわち、最大粒子長がテクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも大きい扁平形状の粒子)よりも粒子径が小さい粒子、特に、テクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも小さい粒子径の粒子を含んでいてもよい。粒子径が小さい無機材料の副成分粒子により、印刷材料における樹脂材料91の粘度が向上し、例えば無機材料92の主成分粒子のモース硬度が小さくても、無機材料92の主成分粒子と半導体基板11の裏面側または受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との間、または無機材料92の主成分粒子間に、粘度が向上した樹脂材料91が積層され、レジスト材料にクッション材としての機能が付加される。これにより、レジスト印刷時の第1半導体層25,23および第2半導体層35,33、または真性半導体層13のダメージを軽減することができる。また、粒子径が小さい無機材料の副成分粒子が、テクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの谷部に入り込みやすく、印刷材料のチキソ性が向上し、その結果、矩形性がよく、印刷材料の染み出しが少ないレジストパターンを形成することができる。
また、上述したように、透明電極層材料膜28Zにおいて、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚が山裾側の膜厚よりも厚いと、レジスト印刷時に透明電極層材料膜28Zを介して生じる第1半導体層25,23および第2半導体層35,33のダメージを軽減することができる。また、上述したように、テクスチャ構造の山頂側における透明電極層材料膜28Zの膜厚が、テクスチャ構造の山裾側における透明電極層材料膜28Zの膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であると、抵抗を大きく増大させることなく、第1半導体層25,23および第2半導体層35,33のダメージを軽減することができる。
また、上述したように、第1半導体層25,23のうち少なくとも一方において、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚が山裾側の膜厚よりも厚いと、レジスト印刷時に透明電極層材料膜28Zを介して生じる第1半導体層25,23のダメージを軽減することができる。また、上述したように、テクスチャ構造の山頂側における第1半導体層25,23の総膜厚が、テクスチャ構造の山裾側における第1半導体層25,23の総膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であると、抵抗を大きく増大させることなく、第1半導体層25,23のダメージを軽減することができる。
また、上述したように、第2半導体層35,33のうち少なくとも一方において、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚が山裾側の膜厚よりも厚いと、レジスト印刷時に透明電極層材料膜28Zを介して生じる第2半導体層35,33のダメージを軽減することができる。また、上述したように、テクスチャ構造の山頂側における第2半導体層35,33の総膜厚が、テクスチャ構造の山裾側における第2半導体層35,33の総膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であると、抵抗を大きく増大させることなく、第2半導体層35,33のダメージを軽減することができる。
また、上述したように、真性半導体層13において、半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚が山裾側の膜厚よりも厚いと、レジスト印刷時の真性半導体層13のダメージを軽減することができる。また、上述したように、テクスチャ構造の山頂側における真性半導体層13の膜厚が、テクスチャ構造の山裾側における真性半導体層13の膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であると、光吸収ロスを大きく増大させることなく、真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
その後、図3Iに示すように、例えばパターン印刷法または塗布法を用いて、透明電極層28上に金属電極層29を形成し、透明電極層38の上に金属電極層39を形成する(金属電極層形成工程)。これにより、第1電極層27および第2電極層37が形成される。
次に、図3Jに示すように、半導体基板11の受光面側の全面に、光学調整層15を積層(製膜)する(光学調整層形成工程)。以上の工程により、図1Aおよび図2Aに示す本実施形態に係る裏面電極型の太陽電池1が完成する。
以上説明したように、本実施形態の太陽電池の製造方法によれば、第1半導体層25,23のパターニング(1回目のパターニング)において、パターン印刷法によるパターン印刷レジスト90を用いることにより、太陽電池の製造プロセスの簡略化、短縮化が可能である。その結果、太陽電池の低コスト化、生産性の向上が可能である。
また、本実施形態の太陽電池の製造方法によれば、パターン印刷レジスト90における無機材料92の主成分粒子が扁平形状であり、無機材料92の主成分粒子の最大粒子長がテクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも大きい。これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に生じる第1半導体層25,23のダメージが低減される。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージが低減される。なお、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されていない場合、半導体基板11の受光面側のダメージが低減される。これにより、太陽電池の性能低下が抑制される。
このように、本実施形態の太陽電池の製造方法によれば、太陽電池の製造方法におけるパターニングのプロセスの簡略化を図りつつ、太陽電池の性能低下を抑制することができる。
また、本実施形態の太陽電池の製造方法によれば、パターン印刷レジスト90における無機材料92の主成分粒子の構成元素のモース硬度が7未満であり、無機材料92の主成分粒子が比較的に柔らかい。そのため、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる第1半導体層25,23のダメージを低減することができる。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージを低減することができる。なお、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されていない場合、半導体基板11の受光面側のダメージを低減することができる。
また、本実施形態の太陽電池の製造方法によれば、パターン印刷レジスト90における無機材料92全体、すなわち無機材料92の主成分粒子および副成分粒子の全ての疑似硬度(モース硬度重量比積の総和)が0.01以上1.2以下であり、無機材料92全体として比較的に柔らかい。そのため、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる第1半導体層25,23のダメージを低減することができる。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージを低減することができる。なお、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されていない場合、半導体基板11の受光面側のダメージを低減することができる。
特に、スクリーン印刷により印刷材料を塗布する場合に、スクリーン版の紗が、印刷材料に含有される無機材料92を、第1半導体層25,23または真性半導体層13に押し付けても、無機材料92のモース硬度が小さいほど、無機材料92がクッション材として働き、スクリーン印刷時の第1半導体層25,23または真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
更に、第2半導体層35,33のパターニング(2回目のパターニング)においても、パターン印刷法によるパターン印刷レジスト90を用いることにより、太陽電池の製造プロセスの簡略化、短縮化が可能である。その結果、太陽電池の低コスト化、生産性の向上が可能である。
また、上述同様に、第2半導体層35,33のパターニング(2回目のパターニング)においても、パターン印刷レジスト90における無機材料92の主成分粒子が扁平形状であり、無機材料92の主成分粒子の最大粒子長がテクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも大きい。これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に生じる第2半導体層35,33のダメージが低減される。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージが低減される。これにより、太陽電池の性能低下が抑制される。
また、上述同様に、第2半導体層35,33のパターニング(2回目のパターニング)においても、無機材料92の主成分粒子が比較的に柔らかい。これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる第2半導体層35,33のダメージを低減することができる。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージを低減することができる。
また、上述同様に、第2半導体層35,33のパターニング(2回目のパターニング)においても、パターン印刷レジスト90における無機材料92全体、すなわち無機材料92の主成分粒子および副成分粒子の全ての疑似硬度(モース硬度重量比積の総和)が0.01以上1.2以下であり、無機材料92全体として比較的に柔らかい。これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる第2半導体層35,33のダメージを低減することができる。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージを低減することができる。
特に、スクリーン印刷により印刷材料を塗布する場合に、スクリーン版の紗が、印刷材料に含有される無機材料92を、第2半導体層35,33または真性半導体層13に押し付けても、無機材料92のモース硬度が小さいほど、無機材料92がクッション材として働き、スクリーン印刷時の第2半導体層35,33または真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
更に、透明電極層28,38のパターニングにおいても、パターン印刷法によるパターン印刷レジスト90を用いることにより、太陽電池の製造プロセスの簡略化、短縮化が可能である。その結果、太陽電池の低コスト化、生産性の向上が可能である。
また、上述同様に、透明電極層28,38のパターニングにおいても、パターン印刷レジスト90における無機材料92の主成分粒子が扁平形状であり、無機材料92の主成分粒子の最大粒子長がテクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも大きい。これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に透明電極層28,38を介して生じる第1半導体層25,23および第2半導体層35,33のダメージが低減される。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージが低減される。これにより、太陽電池の性能低下が抑制される。
また、上述同様に、透明電極層28,38のパターニングにおいても、無機材料92の主成分粒子が比較的に柔らかい。これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に透明電極層28,38を介して生じる第1半導体層25,23および第2半導体層35,33のダメージを低減することができる。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージを低減することができる。
また、上述同様に、透明電極層28,38のパターニングにおいても、パターン印刷レジスト90における無機材料92全体、すなわち無機材料92の主成分粒子および副成分粒子の全ての疑似硬度(モース硬度重量比積の総和)が0.01以上1.2以下であり、無機材料92全体として比較的に柔らかい。これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に透明電極層28,38を介して生じる第1半導体層25,23および第2半導体層35,33のダメージを低減することができる。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージを低減することができる。
特に、スクリーン印刷により印刷材料を塗布する場合に、スクリーン版の紗が、印刷材料に含有される無機材料92を、透明電極層28,38を介して第1半導体層25,23および第2半導体層35,33、または真性半導体層13に押し付けても、無機材料92のモース硬度が小さいほど、無機材料92がクッション材として働き、スクリーン印刷時の第1半導体層25,23および第2半導体層35,33、または真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
(第2実施形態に係る太陽電池の製造方法)
第1実施形態では、第2半導体層のパターニング(2回目のパターニング)において、パターン印刷法によるパターン印刷レジストを用いた。第2実施形態では、第2半導体層のパターニング(2回目のパターニング)において、リフトオフ法を用いる。第2実施形態でも、第1半導体層のパターニング(1回目のパターニング)において、パターン印刷法によるパターン印刷レジストを用い、かつ、レジスト印刷時にリフトオフ層41を介して生じる第1半導体層25,23のダメージ、および、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージまたは半導体基板11の受光面側のダメージを低減する。また、透明電極層のパターニングにおいて、パターン印刷法によるパターン印刷レジストを用い、かつ、レジスト印刷時に透明電極層28,38を介して生じる第1半導体層25,23および第2半導体層35,33のダメージ、および、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージまたは半導体基板11の受光面側のダメージを低減する。
以下、図6A~図6Jを参照して、図1Bおよび図2Bに示す本実施形態に係る太陽電池1の製造方法(第2実施形態に係る太陽電池の製造方法)について説明する。図6Aは、第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における第1半導体層材料膜形成工程、リフトオフ層形成工程および真性半導体層形成工程を示す図であり、図6B~図6Dは、第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における第1半導体層形成工程を示す図である。また、図6Eは、第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における第2半導体層材料膜形成工程を示す図であり、図6Fは、第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における第2半導体層形成工程を示す図である。また、図6Gは、第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における透明電極層材料膜形成工程を示す図であり、図6Hは、第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における透明電極層形成工程を示す図である。また、図6Iは、第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における金属電極層形成工程を示す図であり、図6Jは、第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における光学調整層形成工程を示す図である。
まず、半導体基板11の受光面側に、異方性エッチングを行うことにより、ピラミッド型の微細な凹凸構造を有するテクスチャ構造を形成する。同様に、半導体基板11の裏面側に、ピラミッド型の微細な凹凸構造を有するテクスチャ構造を形成してもよい。エッチング溶液としては、例えば水酸化カリウム水溶液のようなアルカリ性溶液が挙げられる。
次に、図6Aに示すように、例えばCVD法(化学気相堆積法)を用いて、半導体基板11の裏面側の全面に、真性半導体層材料膜23Zおよび第1導電型半導体層材料膜25Zを順に積層(製膜)する(第1半導体層材料膜形成工程)。
このとき、第1導電型半導体層材料膜25Zおよび真性半導体層材料膜23Zのうち少なくとも一方において、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚は、山裾側の膜厚よりも厚く製膜されてもよい。例えば、テクスチャ構造の山頂側における第1導電型半導体層材料膜25Zおよび真性半導体層材料膜23Zの総膜厚は、テクスチャ構造の山裾側における第1導電型半導体層材料膜25Zおよび真性半導体層材料膜23Zの総膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であってもよい。
また、例えばCVD法を用いて、半導体基板11の受光面側の全面に、真性半導体層13を積層(製膜)する。
このとき、真性半導体層13において、半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚は、山裾側の膜厚よりも厚く製膜されてもよい。例えば、テクスチャ構造の山頂側における真性半導体層13の膜厚は、テクスチャ構造の山裾側における真性半導体層13の膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であってもよい。
なお、真性半導体層材料膜23Zおよび第1導電型半導体層材料膜25Zと、真性半導体層13との製膜の順序は限定されない。
また、受光面側の真性半導体層13は、後の第2半導体層材料膜形成工程において製膜されてもよい。この場合、この段階で製膜された受光面側の真性半導体層は、後の第1半導体層形成工程において除去されてもよい。或いは、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されなくてもよい、すなわちこの段階で真性半導体層形成工程がなくてもよい。
次に、例えばCVD法を用いて、半導体基板11の裏面側の全面に、具体的には第1導電型半導体層材料膜25Z上の全面に、リフトオフ層(犠牲層)41を積層(製膜)する(リフトオフ層形成工程)。リフトオフ層41は、酸化珪素(SiO)、窒化珪素(SiN)、または酸窒化珪素(SiON)のようなそれらの複合物等の材料で形成される。
次に、図6B~図6Dに示すように、パターン印刷レジストを用いて、半導体基板11の裏面側において、第2領域8における真性半導体層材料膜23Z、第1導電型半導体層材料膜25Zおよびリフトオフ層41を除去することにより、第1領域7に、パターン化された真性半導体層23、第1導電型半導体層25およびリフトオフ層41を形成する(第1半導体層形成工程)。
具体的には、図6Bに示すように、半導体基板11の裏面側の第1領域7、および半導体基板11の受光面側の全面に、パターン印刷法を用いてパターン印刷レジスト90を形成する(レジスト形成工程)。
このように、第1半導体層のパターニング(1回目のパターニング)において、パターン印刷法によるパターン印刷レジストを用いることにより、スピンコート法によるフォトレジスト(フォトリソグラフィ法)を用いた場合と比較して、露光および現像の工程を削減することができ、太陽電池の製造プロセスの簡略化が可能となる。
上述(図4)同様に、パターン印刷レジスト90は、樹脂材料91および無機材料92を含む印刷材料を印刷して焼成(硬化)することにより得られ、印刷材料に含有される無機材料92の粒子径が比較的に大きい。具体的には、印刷材料に含有される無機材料92の主成分粒子は、扁平形状である。すなわち、無機材料92における主成分粒子では、厚さ方向に交差する方向の長さを粒子長とすると、平均厚さに対する粒子長(例えば長径)の比(粒子長/平均厚さ)であるアスペクト比が大きい。無機材料92における主成分粒子の最大粒子長は、半導体基板11の裏面および受光面のテクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも大きい。
これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時にリフトオフ層41を介して生じる第1半導体層の材料膜25Z,23Zのダメージが低減される。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージが低減される。なお、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されていない場合、半導体基板11の受光面側のダメージが低減される。これにより、太陽電池の性能低下が抑制される。
上述同様に、印刷材料に含有される無機材料92の主成分粒子の構成元素のモース硬度は、7未満である。このように、無機材料92の主成分粒子が比較的に柔らかいと、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時にリフトオフ層41を介して生じる第1半導体層の材料膜25Z,23Zのダメージを低減することができる。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージを低減することができる。なお、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されていない場合、半導体基板11の受光面側のダメージを低減することができる。
上述同様に、印刷材料に含有される無機材料92全体、すなわち主成分粒子および副成分粒子の全ての疑似硬度は、0.01以上1.2以下である。このように、無機材料92全体として比較的に柔らかいと、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時にリフトオフ層41を介して生じる第1半導体層の材料膜25Z,23Zのダメージを低減することができる。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージを低減することができる。なお、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されていない場合、半導体基板11の受光面側のダメージを低減することができる。
特に、スクリーン印刷により印刷材料を塗布する場合に、スクリーン版の紗が、印刷材料に含有される無機材料92を、リフトオフ層41を介して第1半導体層の材料膜25Z,23Z、または真性半導体層13に押し付けても、無機材料92のモース硬度が小さいほど、無機材料92がクッション材として働き、スクリーン印刷時の第1半導体層の材料膜25Z,23Z、または真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
また、上述同様に、印刷材料は、無機材料の副成分粒子として、無機材料92の主成分粒子(すなわち、最大粒子長がテクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも大きい扁平形状の粒子)よりも粒子径が小さい粒子、特に、テクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも小さい粒子径の粒子を含んでいてもよい。粒子径が小さい無機材料の副成分粒子により、印刷材料における樹脂材料91の粘度が向上し、例えば無機材料92の主成分粒子のモース硬度が小さくても、無機材料92の主成分粒子と半導体基板11の裏面側または半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との間、または無機材料92の主成分粒子間に、粘度が向上した樹脂材料91が積層され、レジスト材料にクッション材としての機能が付加される。これにより、レジスト印刷時の第1半導体層の材料膜25Z,23Z、または真性半導体層13のダメージを軽減することができる。また、粒子径が小さい無機材料の副成分粒子が、テクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの谷部に入り込みやすく、印刷材料のチキソ性が向上し、その結果、矩形性がよく、印刷材料の染み出しが少ないレジストパターンを形成することができる。
また、上述したように、第1半導体層の材料膜25Z,23Zのうち少なくとも一方において、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚が山裾側の膜厚よりも厚いと、レジスト印刷時にリフトオフ層41を介して生じる第1半導体層の材料膜25Z,23Zのダメージを軽減することができる。また、上述したように、テクスチャ構造の山頂側における第1半導体層の材料膜25Z,23Zの総膜厚が、テクスチャ構造の山裾側における第1半導体層の材料膜25Z,23Zの総膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であると、抵抗を大きく増大させることなく、第1半導体層の材料膜25Z,23Zのダメージを軽減することができる。
また、上述したように、真性半導体層13において、半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚が山裾側の膜厚よりも厚いと、レジスト印刷時の真性半導体層13のダメージを軽減することができる。また、上述したように、テクスチャ構造の山頂側における真性半導体層13の膜厚が、テクスチャ構造の山裾側における真性半導体層13の膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であると、光吸収ロスを大きく増大させることなく、真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
その後、図6Cに示すように、パターン印刷レジスト90をマスクとして、第2領域8におけるリフトオフ層41、第1導電型半導体層材料膜25Zおよび真性半導体層材料膜23Zをエッチングすることにより、第1領域7に、パターン化された真性半導体層23、第1導電型半導体層25およびリフトオフ層41を形成する。
リフトオフ層41に対するエッチング溶液としては、例えばオゾンをフッ酸に溶解させた混合液、またはフッ酸と硝酸との混合液等の酸性溶液が挙げられる。また、p型の半導体層材料膜に対するエッチング溶液としては、例えばオゾンをフッ酸に溶解させた混合液、またはフッ酸と硝酸との混合液等の酸性溶液が挙げられ、n型の半導体層材料膜に対するエッチング溶液としては、例えば水酸化カリウム水溶液のようなアルカリ性溶液が挙げられる。
その後、図6Dに示すように、パターン印刷レジスト90を除去する。パターン印刷レジスト90に対するエッチング溶液としては、例えば水酸化カリウム水溶液のようなアルカリ性溶液が挙げられる。
このように、第1半導体層のパターニング(1回目のパターニング)において、パターン印刷レジストを除去する溶液として安価なアルカリ性溶液を採用することにより、太陽電池の低コスト化が可能となる。
なお、第1半導体層形成工程では、半導体基板11の裏面側の第2領域8における真性半導体層材料膜23Zの一部または全部を残すように、第1導電型半導体層25のパターニングを行えばよい。
次に、半導体基板11の両面側をクリーニングする(第1洗浄工程)。第1洗浄工程では、例えばオゾン処理を行った後、フッ酸処理が行われる。フッ酸処理とは、フッ酸のみならず、フッ酸に他の種類の酸(第1洗浄工程では、例えば塩酸)を含めた混合物での処理も含むものとする。
次に、図6Eに示すように、例えばCVD法を用いて、半導体基板11の裏面側の全面に、真性半導体層材料膜33Zおよび第2導電型半導体層材料膜35Zを順に積層(製膜)する(第2半導体層材料膜形成工程)。
このとき、第2導電型半導体層材料膜35Zおよび真性半導体層材料膜33Zのうち少なくとも一方において、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚は、山裾側の膜厚よりも厚く製膜されてもよい。例えば、テクスチャ構造の山頂側における第2導電型半導体層材料膜35Zおよび真性半導体層材料膜33Zの総膜厚は、テクスチャ構造の山裾側における第3導電型半導体層材料膜35Zおよび真性半導体層材料膜33Zの総膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であってもよい。
次に、図6Fに示すように、リフトオフ層(犠牲層)を用いたリフトオフ法を利用して、半導体基板11の裏面側において、第1領域7における真性半導体層材料膜33Zおよび第2導電型半導体層材料膜35Zを除去することにより、第2領域8に、パターン化された真性半導体層33および第2導電型半導体層35を形成する(第2半導体層形成工程)。
具体的には、リフトオフ層41を除去することにより、リフトオフ層41上の真性半導体層材料膜33Zおよび第2導電型半導体層材料膜35Zを除去し、第2領域8に真性半導体層33および第2導電型半導体層35を形成する。リフトオフ層41の除去溶液としては、例えばフッ酸等の酸性溶液が用いられる。
このように、第2半導体層のパターニング(2回目のパターニング)において、リフトオフ層(犠牲層)を用いたリフトオフ法を採用することにより、太陽電池の製造プロセスの簡略化が可能となる。
なお、第1半導体層形成工程において、半導体基板11の裏面側の第2領域8における真性半導体層材料膜23Zの全部が残る場合、第2半導体層材料膜形成工程および第2半導体層形成工程では、真性半導体層材料膜の積層(製膜)を行わず、第2導電型半導体層35のパターニングを行えばよい。また、第1半導体層形成工程において、半導体基板11の裏面側の第2領域8における真性半導体層材料膜23Zの一部が残る場合、第2半導体層材料膜形成工程および第2半導体層形成工程では、除去された分だけ真性半導体層材料膜の積層(製膜)を行い、真性半導体層および第2導電型半導体層35のパターニングを行えばよい。
次に、図6Gに示すように、例えばスパッタリング法等のPVD法(物理気相成長法)を用いて、半導体基板11の裏面側の全面に、透明電極層材料膜28Xを積層(製膜)する(透明電極層材料膜形成工程)。
このとき、透明電極層材料膜28Zにおいて、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚は、山裾側の膜厚よりも厚く製膜されてもよい。例えば、テクスチャ構造の山頂側における透明電極層材料膜28Zの膜厚は、テクスチャ構造の山裾側における透明電極層材料膜28Zの膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であってもよい。
次に、図6Hに示すように、パターン印刷レジストを用いて、半導体基板11の裏面側において、第1領域7と第2領域8との境界における透明電極層材料膜28Zを除去することにより、第1領域7に、パターン化された透明電極層28を形成し、第2領域8に、パターン化された透明電極層38を形成する(透明電極層形成工程)。
具体的には、上述同様に、半導体基板11の裏面側の第1領域7および第2領域8、および半導体基板11の受光面側の全面に、パターン印刷法を用いてパターン印刷レジスト(第3レジスト)90を形成する(レジスト形成工程:第3レジスト形成工程)。その後、パターン印刷レジスト90をマスクとして、第1領域7と第2領域8との境界における透明電極層材料膜28Zをエッチングすることにより、第1領域7に、パターン化された透明電極層28を形成し、第2領域8に、パターン化された透明電極層38を形成する。その後、パターン印刷レジスト90を除去する。透明電極層材料膜28Zに対するエッチング溶液としては、例えば塩酸または塩化第二鉄水溶液が用いられる。
このとき、上述したレジスト形成と同様に、図4に示すように、樹脂材料91および無機材料92を含む印刷材料を印刷して焼成(硬化)することによりパターン印刷レジスト90を形成する。これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に、透明電極層材料膜28Zを介して生じる第1半導体層25,23のダメージが低減されるとともに、透明電極層材料膜38Zを介して生じる第2半導体層35,33のダメージが低減される。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージが低減される。これにより、太陽電池の性能低下が抑制される。
特に、スクリーン印刷により印刷材料を塗布する場合に、スクリーン版の紗が、印刷材料に含有される無機材料92を、透明電極層材料膜38Zを介して、第1半導体層25,23および第2半導体層35,33、または真性半導体層13に押し付けても、無機材料92のモース硬度が小さいほど、無機材料92がクッション材として働き、スクリーン印刷時の第1半導体層25,23および第2半導体層35,33、または真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
また、上述したレジスト形成と同様に、印刷材料は、無機材料の副成分粒子として、無機材料92の主成分粒子(すなわち、最大粒子長がテクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも大きい扁平形状の粒子)よりも粒子径が小さい粒子、特に、テクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも小さい粒子径の粒子を含んでいてもよい。粒子径が小さい無機材料の副成分粒子により、印刷材料における樹脂材料91の粘度が向上し、例えば無機材料92の主成分粒子のモース硬度が小さくても、無機材料92の主成分粒子と半導体基板11の裏面側または受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との間、または無機材料92の主成分粒子間に、粘度が向上した樹脂材料91が積層され、レジスト材料にクッション材としての機能が付加される。これにより、レジスト印刷時の第1半導体層25,23および第2半導体層35,33、または真性半導体層13のダメージを軽減することができる。また、粒子径が小さい無機材料の副成分粒子が、テクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの谷部に入り込みやすく、印刷材料のチキソ性が向上し、その結果、矩形性がよく、印刷材料の染み出しが少ないレジストパターンを形成することができる。
また、上述したように、透明電極層材料膜28Zにおいて、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚が山裾側の膜厚よりも厚いと、レジスト印刷時に透明電極層材料膜28Zを介して生じる第1半導体層25,23および第2半導体層35,33のダメージを軽減することができる。また、上述したように、テクスチャ構造の山頂側における透明電極層材料膜28Zの膜厚が、テクスチャ構造の山裾側における透明電極層材料膜28Zの膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であると、抵抗を大きく増大させることなく、第1半導体層25,23および第2半導体層35,33のダメージを軽減することができる。
また、上述したように、第1半導体層25,23のうち少なくとも一方において、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚が山裾側の膜厚よりも厚いと、レジスト印刷時に透明電極層材料膜28Zを介して生じる第1半導体層25,23のダメージを軽減することができる。また、上述したように、テクスチャ構造の山頂側における第1半導体層25,23の総膜厚が、テクスチャ構造の山裾側における第1半導体層25,23の総膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であると、抵抗を大きく増大させることなく、第1半導体層25,23のダメージを軽減することができる。
また、上述したように、第2半導体層35,33のうち少なくとも一方において、半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚が山裾側の膜厚よりも厚いと、レジスト印刷時に透明電極層材料膜28Zを介して生じる第2半導体層35,33のダメージを軽減することができる。また、上述したように、テクスチャ構造の山頂側における第2半導体層35,33の総膜厚が、テクスチャ構造の山裾側における第2半導体層35,33の総膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であると、抵抗を大きく増大させることなく、第2半導体層35,33のダメージを軽減することができる。
また、上述したように、真性半導体層13において、半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)における山頂側の膜厚が山裾側の膜厚よりも厚いと、レジスト印刷時の真性半導体層13のダメージを軽減することができる。また、上述したように、テクスチャ構造の山頂側における真性半導体層13の膜厚が、テクスチャ構造の山裾側における真性半導体層13の膜厚の1.01倍以上4.00倍以下であると、光吸収ロスを大きく増大させることなく、真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
その後、図6Iに示すように、例えばパターン印刷法または塗布法を用いて、透明電極層28上に金属電極層29を形成し、透明電極層38の上に金属電極層39を形成する(金属電極層形成工程)。これにより、第1電極層27および第2電極層37が形成される。
次に、図6Jに示すように、半導体基板11の受光面側の全面に、光学調整層15を積層(製膜)する(光学調整層形成工程)。以上の工程により、図1Bおよび図2Bに示す本実施形態に係る裏面電極型の太陽電池1が完成する。
以上説明したように、本実施形態の太陽電池の製造方法でも、第1半導体層25,23のパターニング(1回目のパターニング)において、パターン印刷法によるパターン印刷レジスト90を用いることにより、太陽電池の製造プロセスの簡略化、短縮化が可能である。その結果、太陽電池の低コスト化、生産性の向上が可能である。
また、本実施形態の太陽電池の製造方法でも、パターン印刷レジスト90における無機材料92の主成分粒子が扁平形状であり、無機材料92の主成分粒子の平均粒子径がテクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも大きい。これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時にリフトオフ層41を介して生じる第1半導体層25,23のダメージが低減される。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージが低減される。なお、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されていない場合、半導体基板11の受光面側のダメージが低減される。これにより、太陽電池の性能低下が抑制される。
このように、本実施形態の太陽電池の製造方法でも、太陽電池の製造方法におけるパターニングのプロセスの簡略化を図りつつ、太陽電池の性能低下を抑制することができる。
また、本実施形態の太陽電池の製造方法でも、パターン印刷レジスト90における無機材料92の主成分粒子の構成元素のモース硬度が7未満であり、無機材料92の主成分粒子が比較的に柔らかい。そのため、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時にリフトオフ層41を介して生じる第1半導体層25,23のダメージを低減することができる。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージを低減することができる。なお、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されていない場合、半導体基板11の受光面側のダメージを低減することができる。
また、本実施形態の太陽電池の製造方法でも、パターン印刷レジスト90における無機材料92全体、すなわち無機材料92の主成分粒子および副成分粒子の全ての疑似硬度(モース硬度重量比積の総和)が0.01以上1.2以下であり、無機材料92全体として比較的に柔らかい。そのため、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時にリフトオフ層41を介して生じる第1半導体層25,23のダメージを低減することができる。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージを低減することができる。なお、この段階で受光面側に真性半導体層が形成されていない場合、半導体基板11の受光面側のダメージを低減することができる。
特に、スクリーン印刷により印刷材料を塗布する場合に、スクリーン版の紗が、印刷材料に含有される無機材料92を、リフトオフ層41を介して第1半導体層25,23、または真性半導体層13に押し付けても、無機材料92のモース硬度が小さいほど、無機材料92がクッション材として働き、スクリーン印刷時の第1半導体層25,23、または真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
更に、透明電極層28,38のパターニングにおいても、パターン印刷法によるパターン印刷レジスト90を用いることにより、太陽電池の製造プロセスの簡略化、短縮化が可能である。その結果、太陽電池の低コスト化、生産性の向上が可能である。
また、上述同様に、透明電極層28,38のパターニングにおいても、パターン印刷レジスト90における無機材料92の主成分粒子が扁平形状であり、無機材料92の主成分粒子の最大粒子長がテクスチャ構造(凹凸構造)のピラミッドの最短頂点距離よりも大きい。これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に透明電極層28,38を介して生じる第1半導体層25,23および第2半導体層35,33のダメージが低減される。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触面積(接触点)が低減し、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージが低減される。これにより、太陽電池の性能低下が抑制される。
また、上述同様に、透明電極層28,38のパターニングにおいても、無機材料92の主成分粒子が比較的に柔らかい。これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に透明電極層28,38を介して生じる第1半導体層25,23および第2半導体層35,33のダメージを低減することができる。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージを低減することができる。
また、上述同様に、透明電極層28,38のパターニングにおいても、パターン印刷レジスト90における無機材料92全体、すなわち無機材料92の主成分粒子および副成分粒子の全ての疑似硬度(モース硬度重量比積の総和)が0.01以上1.2以下であり、無機材料92全体として比較的に柔らかい。これにより、無機材料92と半導体基板11の裏面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に透明電極層28,38を介して生じる第1半導体層25,23および第2半導体層35,33のダメージを低減することができる。同様に、無機材料92と半導体基板11の受光面側のテクスチャ構造(凹凸構造)との接触点があっても、レジスト印刷時に生じる真性半導体層13のダメージを低減することができる。
特に、スクリーン印刷により印刷材料を塗布する場合に、スクリーン版の紗が、印刷材料に含有される無機材料92を、透明電極層28,38を介して第1半導体層25,23および第2半導体層35,33、または真性半導体層13に押し付けても、無機材料92のモース硬度が小さいほど、無機材料92がクッション材として働き、スクリーン印刷時の第1半導体層25,23および第2半導体層35,33、または真性半導体層13のダメージを軽減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々の変更および変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、半導体基板の裏面および/または受光面にテクスチャ構造(凹凸構造)が形成された太陽電池の製造方法を例示した。しかし、本発明の特徴はこれに限定されず、半導体基板の裏面および/または受光面に何らかの微細な凹凸構造を有する太陽電池の製造方法に好適に適用可能である。
また、上述した第1実施形態では、第1半導体層のパターニング、第2半導体層のパターニングおよび透明電極層のパターニングにおいて、無機材料92の主成分粒子の粒子長が大きい印刷材料を用いたパターン印刷レジスト90を用い、上述した第2実施形態では、第1半導体層のパターニングおよび透明電極層のパターニングにおいて、このパターン印刷レジスト90を用いた。しかし、本発明はこれに限定されず、第1半導体層のパターニング、第2半導体層のパターニングおよび透明電極層のパターニングのうち少なくともいずれか1つのパターニングにおいて、無機材料92の主成分粒子の粒子長が大きい印刷材料を用いたパターン印刷レジスト90を用いる形態であってもよい。