以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係る液体を吐出する装置としての印刷装置について図1及び図2を参照して説明する。図1は同印刷装置の概略説明図、図2は同印刷装置の吐出ユニットの平面説明図である。
印刷装置1は、液体を吐出する装置であり、シート材Pを搬入する搬入部10と、前処理部20と、印刷部30と、乾燥部40と、搬出部50とを備えている。印刷装置1は、搬入部10から搬入(供給)されるシート材Pに対し、前処理手段である前処理部20で必要に応じて前処理液を付与(塗布)し、印刷部30で液体を付与して所要の印刷を行い、乾燥部40でシート材Pに付着した液体を乾燥させた後、シート材Pを搬出部50に排出する。
搬入部10は、複数のシート材Pを収容する搬入トレイ11(下段搬入トレイ11A、上段搬入トレイ11B)と、搬入トレイ11からシート材Pを1枚ずつ分離して送り出す給送装置12(12A、12B)とを備え、シート材Pを前処理部20に供給する。
前処理部20は、例えばインクを凝集させ、裏写りを防止する作用効果を有する処理液をシート材Pの印刷面に付与する処理液付与手段である塗布部21などを備えている。
印刷部30は、シート材Pを周面に担持して回転する担持部材(回転部材)であるドラム31と、ドラム31に担持されたシート材Pに向けて液体を吐出する液体吐出部32を備えている。
また、印刷部30は、前処理部20から送り込まれたシート材Pを受け取ってドラム31との間でシート材Pを渡す渡し胴34と、ドラム31によって搬送されたシート材Pを受け取って乾燥部40に渡す受け渡し胴35を備えている。
前処理部20から印刷部30へ搬送されてきたシート材Pは、渡し胴34に設けられた把持手段(シートグリッパ)によって先端が把持され、渡し胴34の回転に伴って搬送される。渡し胴34により搬送されたシート材Pは、ドラム31との対向位置でドラム31へ受け渡される。
ドラム31の表面にも把持手段(シートグリッパ)が設けられており、シート材Pの先端が把持手段(シートグリッパ)によって把持される。ドラム31の表面には、複数の吸引穴が分散して形成され、吸引手段によってドラム31の所要の吸引穴から内側へ向かう吸い込み気流を発生させる。
そして、渡し胴34からドラム31へ受け渡されたシート材Pは、シートグリッパによって先端が把持されるとともに、吸引手段による吸い込み気流によってドラム31上に吸着担持され、ドラム31の回転に伴って搬送される。
液体吐出部32は、液体吐出手段である吐出ユニット33(33A~33E)を備えている。例えば、吐出ユニット33Aはシアン(C)の液体を、吐出ユニット33Bはマゼンタ(M)の液体を、吐出ユニット33Cはイエロー(Y)の液体を、吐出ユニット33Dはブラック(K)の液体を、吐出ユニット33Eは白色(W)の液体を、それぞれ吐出する。また、その他、金色、銀色などの特殊な液体の吐出を行う吐出ユニットを使用することもできる。
吐出ユニット33は、例えば、図2に示すように、複数のノズル104を配列したノズル列を複数列有する複数の液体吐出ヘッド(以下、単に「ヘッド」という。)100をベース部材331に千鳥状に配置したフルライン型ヘッドである。
液体吐出部32の各吐出ユニット33は、印刷情報に応じた駆動信号によりそれぞれ吐出動作が制御される。ドラム31に担持されたシート材Pが液体吐出部32との対向領域を通過するときに、吐出ユニット33から各色の液体が吐出され、当該印刷情報に応じた画像が印刷される。
乾燥部40は、印刷部30でシート材P上に付着した液体を乾燥させる。これにより、液体中の水分等の液分が蒸発し、シート材P上に液体中に含まれる着色剤が定着し、また、シート材Pのカールが抑制される。
反転機構部60は、乾燥部40を通過したシート材Pに対して両面印刷をおこなうときに、スイッチバック方式で、シート材Pを反転する機構であり、反転されたシート材Pは印刷部30の搬送経路61を通じて渡し胴34よりも上流側に逆送される。
搬出部50は、複数のシート材Pが積載される搬出トレイ51を備えている。乾燥部40から反転機構部60を介して搬送されてくるシート材Pは、スタック部51上に順次積み重ねられて保持される。
なお、液体を吐出する装置として、カットされたシートPに印刷を施す印刷装置で説明しているが、連帳紙などの連続体、ウェブに印刷を施す印刷装置などにも同様に本願発明を適用できる。
次に、本発明の第1実施形態について図3を参照して説明する。図3は同実施形態における液体供給系の説明図である。
吐出ユニット33は、前述したように複数のヘッド100を並べて配置して構成しており、本実施形態では、複数のヘッド100に液体を供給するマニホールド110を備えている。なお、ヘッド100は、液体を吐出するヘッド部100aと、ヘッド部に液体を供給するタンク部100bとを備えるものを使用しているが、これに限るものではない。
そして、ヘッド100にマニホールド110を介して接続する第1タンク111と、第1タンク111に接続する第2タンク112とを備えている。
第2タンク112と第1タンク111とをつなぐ第1経路121と、第1タンク111と第2タンク112とをつなぐ第2経路122と、第1経路121と第2経路122とを切り替える三方切替弁で構成した切替手段124とを備えている。
ここで、切替手段124は、ポートaと第1タンク111とを共通経路123で接続し、ポートbと第2タンク112とを個別第1経路121aで接続し、ポートcと第2タンク112とを個別第2経路122aで接続している。これにより、本実施形態では、第1経路121は、共通経路123と個別第1経路121aで構成され、第2経路122は、共通経路123と個別第2経路122aで構成される。
このように、第1経路は切替手段を境に個別第1経路と共通経路とで構成され、第2経路は切替手段を境に個別第2経路と共通経路とで構成されることにより、第1経路の一部が第2経路の一部を兼ねることができ、装置を低コストで小型にできる。
第1経路121の個別第1経路121aには、第1経路121を通じて第2タンク112から第1タンク111に送液する送液手段としての不可逆型(一方向型)の送液ポンプ125を備えている。
第2タンク112は、密閉タンクとし、第2タンク112内を減圧して、第2経路122を通じて第1タンク111から第2タンク112に逆送液する逆送液手段を構成する減圧手段としての排気ポンプ126を備えている。また、第2タンク112には内部を大気開放する大気開放弁127も備えている。
また、第2タンク112に供給する液体を貯留する第3タンクであるメインタンク113を備えている。
そして、第1タンク111とヘッド100(マニホールド110)との接続経路である液体経路114には、液体経路114を開閉する第1開閉弁131を備えている。また、第2タンク112と第3タンクであるメインタンク113との接続経路である液体経路115には、液体経路115を開閉する第2開閉弁132を備えている。
なお、「タンク」は、金属や樹脂などで成型され形状が不変のものであってもよいし、可撓性を有し形状が可変のものであってもよい。また、「タンク」は、一部の形状が不変で残りの部分の形状が可変のものであってもよい。「タンク」は、専用の部品であってもよいし、ヘッドユニットなどと一体的に設けられたものであってもよい。
撹拌制御手段400は、切替手段124の切替制御、第1開閉弁131及び第2開閉弁132の開閉制御、送液ポンプ125及び排気ポンプ126の駆動制御などを行う制御する手段である。
そして、撹拌制御手段400は、第1タンク111から第2タンク112への逆送液と、第2タンク112から第1タンク111への送液を行って、第1タンク111内の液体を撹拌する撹拌動作を制御する。
ここで、第1タンクの一例について図4を参照して説明する。図4は第1タンクの正面説明図であり、(a)は外観を、(b)は内部をそれぞれ示している。
第1タンク111は、タンクケース201の開口部に弾性部材、あるいは、可撓性のフィルム202を溶着して封止することで、タンクケース201の内部に液体を収容する収容部203を構成している。そして、収容部203内に負圧発生用のバネ204を配置している。
次に、第1実施形態における撹拌動作について図5ないし図8も参照して説明する。図5は撹拌制御手段による撹拌動作の制御の説明に供するフロー図である。図6は撹拌動作における第1経路を使用した送液動作を説明する説明図、図7は同じく第2経路を使用した逆送液動作を説明する説明図、図8は同じく撹拌動作終了後の状態を説明する説明図である。
図5を参照して、撹拌制御手段400は、撹拌動作を開始すると、第1開閉弁131を閉状態にする(ステップS1、以下単に「S1」というようにいう。)。次いで、第2開閉弁132を閉状態にする(S2)。
その後、第2タンク112から第1タンク111に液体300を送液する送液動作を実施する(S3)。次いで、第1タンク111から第2タンク112に液体300を逆送液(逆送)する逆送液動作を実施する(S4)。
そして、送液動作及び逆送液動作を予め定めた所定回数実施したか否かを判別し(S5)、所定回数の送液動作及び逆送液動作を行うまでステップS3に戻る。
所定回数の送液動作及び逆送液動作を行ったときには、第1開閉弁131を開状態にし(S6)、第2開閉弁132を開状態にして(S7)、撹拌動作を終了する。
このように、本実施形態では、第1開閉弁131、第2開閉弁132を閉じた状態にして、送液動作、逆送液動作を行っている。
この撹拌動作における送液動作及び逆送液動作の制御について具体的に説明する。
ここで、図3に示すように、撹拌動作を行う前において、第1タンク111の底部には液体300の沈降よる沈降液体301が溜まり、同様に、第2タンク112の底部にも液体300の沈降による沈降液体301が溜まっているものとする。
そこで、撹拌制御手段400は、撹拌動作を開始すると、第1開閉弁131及び第2開閉弁132を閉じた状態にする。
その後、切替手段124のポートa-b間を開き、ポートa-c間を閉じた状態にして、第1経路121を介して第1タンク111と第2タンク112とを通じる。
そして、送液ポンプ125を回転駆動することで、図6に破線矢印で示すように第1経路121を通じて、第2タンク112から第1タンク111に液体300が送液される。
次いで、撹拌制御手段400は、第1経路121を通じた送液を行った後、切替手段124のポートa-c間を開き、ポートa-b間を閉じた状態にして、第2経路122を介して第1タンク111と第2タンク112とを通じる。
そして、大気開放弁127を閉じ、排気ポンプ126を回転駆動することで、第2タンク112内が減圧され、図7に一点鎖線矢印で示すように第2経路122を通じて、第1タンク111から第2タンク112に液体300が逆送液される。
このような第2タンク112から第1タンク111への送液と、第1タンク111から第2タンク112への逆送液を所定回数繰り返すことによって、第1タンク111内の液体300、第2タンク112内の液体300がそれぞれ撹拌される。
これにより、図8に示すように、第1タンク111内の沈降液体301、第2タンク112内の沈降液体301が分散されて、沈降液体301が減少ないし消失する。
そして、撹拌制御手段400は、撹拌動作を終了するときには、第1開閉弁131及び第2開閉弁132を開状態にする。
次に、送液動作を行うときに第1開閉弁131及び第2開閉弁132を閉じることによる作用効果について図9も参照して説明する。図9は送液ポンプを駆動したときの送液方向における送液ポンプ下流側の圧力変動の一例を示す説明図である。
<送液動作を行うときの第1開閉弁>
送液動作を行うとき、前述したように、第1開閉弁131を閉じて、ヘッド100(マニホールド110)と第1タンク111との液体経路114を閉じている。
これにより、送液手段として使用する送液ポンプ125の脈動がヘッド100側に伝わることを抑制できる。
つまり、送液ポンプ125を駆動して液体を送液しているとき、液体の流動によって、圧力の変化が起きる。例えば、図9は、送液ポンプ125を比較的高い電圧で駆動したときに、送液方向に対して送液ポンプ125の下流側の圧力を測定した結果の一例である。図9において、「0kPa」は大気圧のことであり、縦軸は、大気圧に対する差圧で表示している。この図9の測定結果から、液体を送液する度に、主に正圧側に大きな圧力が発生していることが分かる。また、負圧側にも、正圧の半分程度の圧力が発生している。
ヘッド100のノズルメニスカスの形状を正常に維持できる範囲は、概ね、-4kPa~+3kPaであるため、図9に示すような大きな圧力変動が、ヘッド100に伝わると、ノズルに形成されたメニスカスが形状を保てなくなる。メニスカスが形状を保持できないと、ノズルからの液体溢れ(過剰な正圧の影響)、ノズルからの気泡巻き込み(過剰な負圧の影響)が発生し、前者は装置内汚染、後者は吐出不良に繋がる。
通常、印刷中に液体を補給するときには、第1タンク111によって圧力変動を吸収することができる。例えば、第1タンク111は、前述したように、タンクケース201内に負圧発生用のバネ204を設置し、タンクケース201の一部をフィルム202などの変形可能な壁面として、圧力ダンパを構成している。これにより、送液ポンプ125が発生させる脈動を、ばねと変形可能な壁面が変位することで低減させ、ヘッド100のメニスカスへの影響を抑える。
また、印刷中に液体を補給するときには、図9のような脈動を抑えるように比較的低い電圧で駆動する。
これに対し、第1タンク111、第2タンク112の液体撹拌動作を行うときには、第1タンク111と第2タンク112の間で、液体の送液を行うため、印刷動作を中止し、攪拌動作を行うので、生産性低下につながる。
そのため、攪拌動作を短時間で終了させる必要がある。この場合、送液手段として用いる送液ポンプは、駆動電圧を高くすることにより送液速度を上げることができる。そこで、撹拌動作を行うときには、通常の印刷動作を行うときよりも、送液ポンプ125の駆動電圧を高くして送液速度を上げることにより撹拌動作の作業時間を短縮する。
しかしながら、送液ポンプ125の駆動電圧を上げると、図9で説明したように、脈動が大きくなるという問題がある。
そこで、本実施形態では、第1タンク111とヘッド100側(マニホールド110)との間の接続経路となる液体経路114に第1開閉弁131を設けている。そして、第1開閉弁131を閉じた状態で、送液ポンプ125を駆動して、第2タンク112から第1タンク111への送液を行う。
これにより、ヘッド100への液体流動の伝達を遮断でき、メニスカスへの影響を抑制できる。
<送液動作を行うときの第2開閉弁>
送液動作を行うとき、前述したように、第2開閉弁132を閉じて、メインタンク113(第3タンク)と第2タンク112との液体経路115を閉じている。
これにより、第2タンク112から第1タンク111への送液中に、メインタンク113側から新しい液体が第2タンク112に補給されることを防ぐことができる。
つまり、本実施形態において、第2タンク112から第1タンク111へ送液すると、第2タンク112内は、若干負圧となり、メインタンク113側から第2タンク112に液体が補給されることがある。また、装置のレイアウトの都合上、第2タンク112よりもメインタンク113が高い位置に設置された場合、水頭差によってメインタンク113から第2タンク112へ補給されることがある。
ここで、本実施形態では、前述した撹拌動作の制御で説明したように、送液動作と逆送液動作を複数回(所定回数)実施している。この場合、液体経路115が通じていると、第2タンク112から第1タンク111に送液する度に、メインタンク113から第2タンク112に新しい液体が補給されることになる。
このとき、ヘッド100などから液体を消費することがない限り、第2開閉弁132より下流側は液体過多となる。この場合、第1開閉弁131がなく、或いは、第1開閉弁131が開状態にされていると、液体過多による正圧の影響で、ヘッド100から液体が垂れて装置内を汚してしまうおそれがある。反対に、第1開閉弁131を閉じる制御を行っていても、第1タンク111の圧力が高まることになる。この場合、第1タンク111のタンクケース201とフィルム202の溶着部が剥がれて、液体が漏れだして、装置内を汚してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、液体経路115の第2開閉弁132を閉じた状態で、第2タンク112から第1タンク111への送液動作を行うことで、液体過多となることを防いでいる。
なお、送液動作を行うときには、大気開放弁127を閉じる。これは、大気側から空気が補充されることを防止するためである。大気開放弁127を閉じておかないと、空気が補充されてしまう分、第2タンク112内の空気容量が増えしまい、次の逆送液を行うときに、第1タンク111側から、逆送液させる液体に作用する圧力が蓄積される時間が長くなってしまうためである。言い換えると、排気ポンプ126で排気する時間がかかってしまうことを防止する。
<逆送液動作を行うときの第1開閉弁>
逆送液動作を行うとき、前述したように、第1開閉弁131を閉じて、ヘッド100(マニホールド110)と第1タンク111との液体経路114を閉じている。
逆送液動作を行うときは、切替手段124を第2経路122に切り替えた状態で、大気開放弁127を閉じて、第2開閉弁132を閉じた状態で、逆送液手段である排気手段としての排気ポンプ126を駆動する。
このとき、一度の逆送液動作で、逆送液量を多く設定して動作させると、ヘッド100のメニスカスは、負圧側に大きく変化するため、ノズルからの気泡が混入するおそれがある。
そこで、第1開閉弁131を閉じた状態にして逆送液動作を行うことで、ノズルからの気泡の吸い込みを抑制できる。特に、逆送液量が多いほど、撹拌効果は高くなるので、第1開閉弁131を閉じるほうが有効である。
また、前述した送液動作を行うときほどではないが、逆送液動作を行うときにも排気ポンプ126の駆動による圧力は上流側(ヘッド側)にも影響することがあるため、メニスカスの維持のためにも第1開閉弁131を閉じることが好ましい。
<逆送液動作を行うときの第2開閉弁>
送液動作を行うとき、前述したように、第2開閉弁132を閉じて、メインタンク113(第3タンク)と第2タンク112との液体経路115を閉じている。
これにより、逆送液動作を行うときに、メインタンク113(第3タンク)側から第2タンク112に液体が補給されることを防止する。
つまり、装置のレイアウトの都合上、第2タンク112よりもメインタンク113が高い位置に設置された場合、水頭差によってメインタンク113から第2タンク112へ補給されることがある。逆送液動作を行っているとき、液体経路115が通じていると、メインタンク113から第2タンク112に液体が補給されてしまう分、第1タンク111側から、第2タンク112に戻ってくる液体量が減少する。そのため、第1タンク111と第2タンク112との間での撹拌効果が十分発揮できなくなる。
なお、送液動作を行うときには、大気開放弁127を閉じる。これは、逆送液動作を行っているとき、大気側から空気が補充されることを防止するためである。大気開放弁127を閉じておかないと、排気ポンプ126によって空気が排気されてしまう分が外気から補充されてしまい、第1タンク111側から第2タンク112側に戻ってくる液体量が減少する。そのため、第1タンク111と第2タンク112の間での撹拌効果が十分発揮できなくなるためである。
ここで、撹拌動作は、例えば、印刷装置1が使用されていない状態が継続して続いた後で、電源ON、若しくは、印刷に移行する直前のタイミングで行うことにより、液体の沈降を解消し、出力物に不具合が発生しないようにすることができる。特に、使用されていない放置時間(非印刷時間、非吐出動作継続時間)が長いほど、沈降が懸念されるので、効果を発揮する。
また、本実施形態では、送液動作や逆送液動作(ポンプの駆動)は、例えば、予め設定した所定時間行う。送液ポンプ125や排気ポンプ126の駆動時間は送液量、逆送液量に相当するので、駆動時間を管理することで第1タンク111に供給する液体量(供給量)や排出する液体量(排出量)を管理することができる。
この場合、温度変化に応じて、液体粘度が変化するので、予め決められた温度-時間テーブルに基づいて送液動作、逆送液動作の時間を決定するようにすることもできる。
また、撹拌動作(1回の送液動作と1回の逆送液動作)の実施回数は、複数回とすることが好ましい。つまり、送液量と逆送液量には、第1タンク111及び第2タンク112内で収容できる液体量の範囲内という制限がある。そのため、第1タンク111と第2タンク112の沈降液体301を分散するには、交互に、第1タンク111、第2タンク112内に流動を起こし、複数回くり返す動作にすることでより撹拌効果を高めることができる。
なお、本実施形態では、第1タンク111及び第2タンク112内で収容できる液体量の範囲は、送液時間、逆送液時間(ポンプ駆動時間)で管理している。
撹拌動作の実施回数については、装置の放置時間に応じて変更することができる。例えば、放置時間が短時間の場合は、沈降量も少なく、短時間の撹拌で分散可能であるので、比較的少ない回数で撹拌動作を実施する。これに対し、放置時間が長時間の場合は、沈降量が多いので、比較的多い回数で撹拌動作を実施し、時間をかけて確実に撹拌する。
また、装置の放置時間については、送液ポンプ125を駆動したときの動作終了時刻を毎回上書き記憶し、その時間と現在時刻の差分とする。この差分を印刷していない非印刷時間(非吐出動作継続時間)とし、非印刷時間が予め設定した所定時間を超えた状態で、電源ON、若しくは、印刷開始前のタイミングになったとき、撹拌動作を所定回数分実施する。
また、本実施形態では、第2タンク112から第1タンク111に送液する送液ポンプ125として、不可逆型ポンプを使用している。不可逆型ポンプとは、一方向にのみ送液できるポンプのことで、一般的には、ピストンポンプやダイアフラムポンプが相当する。
ダイアフラムポンプとは、ポンプの入口(吸引側)と出口(吐出側)に逆止弁が備えられ、吸引と吐出を交互に繰り返すことで液体を送液する。逆止弁の作用により、一方向への送液に限られるが、機械的な摩耗等はなく、比較的寿命の長いポンプとして知られている。
本実施形態によれば、不可逆型ポンプを使用して第2タンクから第1タンクに送液しつつ、第1タンクと第2タンクとの間で送液と逆送液を行って撹拌することができるので、長期にわたって安定した吐出を行うことができる。
次に、本発明の第2実施形態について図10を参照して説明する。図10は同実施形態における液体供給系の説明図である。
本実施形態では、前記第1実施形態と同様に構成において、第1タンク111の液体量を検知する液体量検知手段210を備えている。
液体量検知手段210は、第1タンク111内の液体量に応じて変位するセンサフィラ205と、上限検知手段である上限センサ211と、下限検知手段である下限センサ212とを含む。上限センサ211は、液体量が予め設定した上限値になったときにセンサフィラ205を検知する。下限センサ212は、液体量が予め設定した下限値になったときにセンサフィラ205を検知する。なお、上限値及び下限値は、撹拌動作を行うときの送液量と逆送液量を管理するときに使用する制限値の意味である。
撹拌制御手段400は、上限センサ211及び下限センサ212の検知結果を入力し、切替手段124、送液ポンプ125、排気ポンプ126を駆動制御する。そして、撹拌制御手段400は、第1タンク111から第2タンク112への逆送液と第2タンク112から第1タンク111への送液を行って、第1タンク111内の液体を撹拌する撹拌動作を制御する。
次に、第1タンクの液体量検知に関わる構成について図11及び図12を参照して説明する。図11は同第1タンクの正面説明図、図12は液体残量の変化(供給-排出量)とセンサフィラの変位の関係を説明する説明図である。
第1タンク111は、前記第1実施形態で説明したと同様に、タンクケース201の開口部に弾性部材、あるいは、可撓性のフィルム202を溶着して封止することで、タンクケース201の内部に液体を収容する収容部203を構成している。そして、収容部203内に負圧発生用のバネ204を配置している。
さらに、本実施形態では、フィルム202にはマイラ207が設けられ、フィルム202の変位に応じて変位するピン部材208が設けられている。
そして、センサフィラ205の一端部をタンクケース201に軸受206で回転自在に支持し、ピン部材208に自重で接触させている。これによりセンサフィラ205はフィルム202の変位に応じて他端部側が上下方向に変位する(フィルム202の外側方向と内側方向への変位に相当する。)。
そこで、センサフィラ205の他端部側に、タンクケース201に設けたセンサ保持部材などにより、フォトセンサなどで構成した上限センサ211及び下限センサ212を保持している。
このように構成した第1タンク111においては、第1タンク111に対する液体の供給-排出量に応じて、センサフィラ205が、内側と外側に移動し、その変位位置を上限センサ211と下限センサ212を用いて検出している。
つまり、例えば、第1タンク111内の液体を第2タンク112に排出したときには、フィルム202がタンクケース201の内側に変形する。したがって、図12(a)に示すように、第1タンク111のセンサフィラ205の外側のある点をゼロとして、第1タンク111内の液体を排出すると、図12(c)に示すように、排出に伴ってセンサフィラ205の変位量が内側に向かう方向で増加する。
逆に、第2タンク112から第1タンク111に液体を供給したときには、フィルム202がタンクケース201の外側に凸になるように変形する。したがって、図12(a)に示すように、第1タンク111のセンサフィラ205の外側のある点をゼロとして、第1タンク111内に液体を供給すると、図12(b)に示すように、供給に伴ってセンサフィラ205の変位量が内側に向かう方向で減少する(外側に向かう方向で増加する)。
そこで、本実施形態では、撹拌制御手段400は、センサフィラ205を検知する上限センサ211と下限センサ212の各検知結果によって第1タンク111に対する送液及び逆送液の液体量を管理している。
次に、第2実施形態における撹拌動作について図13ないし図15も参照して説明する。図13は同撹拌動作における第1経路を使用した送液動作を説明する説明図、図14は同じく第2経路を使用した逆送液動作を説明する説明図、図15は同じく撹拌動作終了後の状態を説明する説明図である。
撹拌制御手段400は、前述した第1実施形態と同様に、撹拌動作を開始すると、第1開閉弁131、第2開閉弁132を閉状態にする。その後、第2タンク112から第1タンク111に液体300を送液する送液動作と、第1タンク111から第2タンク112に液体300を逆送液(逆送)する逆送液動作を実施する。
そして、送液動作及び逆送液動作を予め定めた所定回数実施し、所定回数の送液動作及び逆送液動作を行ったときには、第1開閉弁131、第2開閉弁132を開状態にする。
この撹拌動作における送液動作及び逆送液動作の制御について具体的に説明する。
ここで、図10に示すように、撹拌動作を行う前において、第1タンク111の底部には液体300の沈降よる沈降液体301が溜まり、同様に、第2タンク112の底部にも液体300の沈降による沈降液体301が溜まっているものとする。
そこで、撹拌制御手段400は、撹拌動作を開始すると、第1開閉弁131及び第2開閉弁132を閉じた状態にする。
その後、切替手段124のポートa-b間を開き、ポートa-c間を閉じた状態にして、第1経路121を介して第1タンク111と第2タンク112とを通じる。
そして、送液ポンプ125を回転駆動することで、図13に破線矢印で示すように第1経路121を通じて、第2タンク112から第1タンク111に液体300が送液される。
このとき、撹拌制御手段400は、上限センサ211でセンサフィラ205が上限位置に変位したことを検知するまで送液を行うことで送液量を管理している。
次いで、撹拌制御手段400は、第1経路121を通じた送液を行った後、切替手段124のポートa-c間を開き、ポートa-b間を閉じた状態にして、第2経路122を介して第1タンク111と第2タンク112とを通じる。
そして、大気開放弁127を閉じ、排気ポンプ126を回転駆動することで、第2タンク112内が減圧され、図14に一点鎖線矢印で示すように第2経路122を通じて、第1タンク111から第2タンク112に液体300が逆送液される。
このとき、撹拌制御手段400は、下限センサ212でセンサフィラ205が下限位置まで変位したことを検知するまで逆送液を行うことで逆送液量を管理している。
このような第2タンク112から第1タンク111への送液と、第1タンク111から第2タンク112への逆送液を所定回数繰り返すことによって、第1タンク111内の液体300、第2タンク112内の液体300がそれぞれ撹拌される。
これにより、図15に示すように、第1タンク111内の沈降液体301、第2タンク112内の沈降液体301が分散されて、沈降液体301が減少ないし消失する。
そして、撹拌制御手段400は、撹拌動作を終了するときには、第1開閉弁131及び第2開閉弁132を開状態にする。
本実施形態によれば、図12に基づいた第1タンク111の特性に合わせた送液と逆送液を実施できる。これにより、例えば、温度が変化し、送液対象の液体の粘度が変化しても、絶対的な位置は変わらないので、より正確に、第1タンク111内の液体量を制御できる。
特に、ヘッド100を多数並べるライン型においては、撹拌に伴う液体の流動が、多数のヘッド100に形成されたノズルメニスカスへ及ぼす影響も大きくなる。
つまり、逆送液しすぎるとノズルからの気泡巻き込みが発生し、送液し過ぎると液垂れが発生する。このノズル抜けや液垂れによって、画像品質が著しく低下する。
また、ノズルメニスカスへの不具合が発生した場合は、ノズルが多い分、回復にも時間がかかってしまう。そのため、ノズルメニスカスへの不具合の影響のない構成が必要である。
そこで、第1タンク111に対する液体の供給(送液)-排出(逆送液)を上限センサ211及び下限センサ212で管理できることで、撹拌動作がノズルメニスカスに与える影響を低減することができる。
この点について図16も参照して説明する。図16は第1タンクに対する液体の供給(送液)-排出(逆送液)とタンク内圧力とセンサフィラ変位量の関係を説明する説明図である。
第1タンク111への送液による供給量や、逆送液よる排出量を上限センサ211、下限センサ212の検知結果に基づいて制御できるということは、それに対応する圧力を制御していることと対応している。
第1タンク111は負圧発生用のバネ204復元力によって負圧を発生させており、液体残量が少なくなるほど圧力が低くなる(負圧が高くなる)。したがって、第1タンク111に対して送液、逆送液を行うことによってタンク内の液体残量が変化することで、図16に示すように、第1タンク111内の圧力が変化する。
例えば、図16に示すように、上限センサ211と下限センサ212の検知状態がセンサフィラ205の上限に相当する状態を検知したときの変位量aに相当するタンク内圧力はPhとなり、上限センサ211と下限センサ212の検知状態がセンサフィラ205の下限に相当する状態を検知したときの変位量bに相当するタンク内圧力はPlとなる。
そこで、例えば、上限センサ211と下限センサ212で検知される範囲内で液体残量が変化するように送液と逆送液とを制御することで、第1タンク111内の圧力を上限センサ211と下限センサ212によって検知される液体残量に対応する圧力範囲内(圧力Ph-Plの間)に収めることができる。
このように、第1タンク111内の圧力を所定の圧力範囲内に収めることで、ノズルメニスカスを常に正常に保つことができ、逆送液しすぎることによるノズルからの気泡巻き込み、送液しすぎることによるノズルからの液垂れを防止することができ、画像劣化が抑制される。
次に、本発明の第3実施形態について図17を参照して説明する。図17は同実施形態における液体供給系の説明図である。
本実施形態では、第2タンク112と第1タンク111とを送液及び逆送液に共通で使用する接続経路である液体経路120で接続している。
そして、液体経路120には、チューブポンプなどで構成した可逆型の送液ポンプ125を配置している。
可逆型の送液ポンプ125は、印加する駆動電圧の正逆を切り替えることで、送液方向が正逆方向に切り替わる。これにより、送液ポンプ125は、第2タンク112から第1タンク111に液体300を送液する方向、及び、第1タンク111から第2タンク112に液体を逆送液する方向のいずれにも液体を送液できる。
また、撹拌制御手段400は、前記第1実施形態と同様に、送液ポンプ125の駆動制御(送液方向の切替を含む)、第1開閉弁131、第2開閉弁132の開閉制御を行う。また、撹拌制御手段400は、前記第2実施形態と同様に、液体量検知手段210の上限センサ211及び下限センサ212の各検知結果を使用して第1タンク111に対する送液量及び逆送液量を管理している。
次に、本実施形態における撹拌動作(送液動作及び逆送液動作)の制御について図18ないし図20も参照して具体的に説明する。図18は同撹拌動作における送液動作を説明する説明図、図19は同じく逆送液動作を説明する説明図、図20は同じく撹拌動作終了後の状態を説明する説明図である。
ここで、図17に示すように、撹拌動作を行う前において、第1タンク111の底部には液体300の沈降よる沈降液体301が溜まり、同様に、第2タンク112の底部にも液体300の沈降による沈降液体301が溜まっているものとする。
そこで、撹拌制御手段400は、撹拌動作を開始すると、前記第1実施形態で説明した撹拌動作に関する制御を実行し、まず、第1開閉弁131及び第2開閉弁132を閉じた状態にする。
その後、送液ポンプ125を正転駆動する。これにより、図18に破線矢印で示すように液体経路120を通じて、第2タンク112から第1タンク111に液体300が送液される。
このとき、撹拌制御手段400は、上限センサ211でセンサフィラ205が上限位置に変位したことを検知するまで送液を行うことで送液量を管理している。
次いで、所定の送液量を送液した後、撹拌制御手段400は、送液ポンプ125を逆転駆動する。これにより、図19に一点鎖線矢印で示すように液体経路120を通じて、第1タンク111から第2タンク112に液体300が逆送液される。
このとき、撹拌制御手段400は、下限センサ212でセンサフィラ205が下限位置に変位したことを検知するまで逆送液を行うことで逆送液量を管理している。
このような第2タンク112から第1タンク111への送液と、第1タンク111から第2タンク112への逆送液を所定回数繰り返すことによって、第1タンク111内の液体300、第2タンク112内の液体300がそれぞれ撹拌される。
これにより、図20に示すように、第1タンク111内の沈降液体301、第2タンク112内の沈降液体301が分散されて、沈降液体301が減少ないし消失する。
そして、撹拌制御手段400は、撹拌動作を終了するときには、第1開閉弁131及び第2開閉弁132を開状態にする。
このように、送液ポンプ125として可逆型送液手段を使用することで、構成が簡単になる。
また、送液動作及び逆送液動作を行うときの第1開閉弁及び第2開閉弁の動作については、前記第1実施形態で説明した同様であるので、作用効果について簡単に説明する。
<送液動作を行うときの第1開閉弁>
送液動作を行うとき、前述したように、第1開閉弁131を閉じて、ヘッド100(マニホールド110)と第1タンク111との液体経路114を閉じている。
これにより、送液手段として使用する送液ポンプ125の脈動がヘッド100側に伝わることを抑制でき、ヘッド100のメニスカスへの影響を抑制することができる。
<送液動作を行うときの第2開閉弁>
送液動作を行うとき、前述したように、第2開閉弁132を閉じて、メインタンク113(第3タンク)と第2タンク112との液体経路115を閉じている。
これにより、第2タンク112から第1タンク111への送液中に、メインタンク113側から新しい液体が第2タンク112に補給されることを防ぐことができ、液体過多となることを防いでいる。
<逆送液動作を行うときの第1開閉弁>
逆送液動作を行うとき、前述したように、第1開閉弁131を閉じて、ヘッド100(マニホールド110)と第1タンク111との液体経路114を閉じている。
これにより、ノズルからの気泡の吸い込みを抑制できる。また、本実施形態では、送液ポンプ125として可逆型送液手段を使用しているので、メニスカスの維持のためにも第1開閉弁131を閉じることが好ましい。
<逆送液動作を行うときの第2開閉弁>
送液動作を行うとき、前述したように、第2開閉弁132を閉じて、メインタンク113(第3タンク)と第2タンク112との液体経路115を閉じている。
これにより、逆送液動作を行うときに、メインタンク113(第3タンク)側から第2タンク112に液体が補給されることを防止する。
また、撹拌動作のタイミング、撹拌動作(1回の送液動作と1回の逆送液動作)の実施回数、放置時間の計測などは前記第1実施形態で説明したと同様である。
本願において、吐出される「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
「液体吐出ヘッド」には、液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
「液体を吐出する装置」には、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置が含まれる。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を 気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては、他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
なお、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。