JP7526798B2 - 無線給電システムおよび受信部 - Google Patents
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Description
このような無線給電システムでは、機器に装着された光電変換素子に赤外線レーザ等を照射して、光電変換素子によってレーザ光を光電変換することで充電する。
このような問題を解決できるシステムとして、特許文献1に記載される無線給電システム(空間分布レーザ共振器)が知られている。この無線給電システムの構成を、図10に概念的に示す。
送信部204は、受信部206に赤外線レーザ等の光電変換するためのレーザ光を照射する部位である。
他方、受信部206は、送信部204から照射されたレーザ光を受信して、光電変換しする部位である。受信部206は、例えば、スマートフォンおよびタブレット端末等の携帯可能な充電型の電子機器に組み込まれる。
他方、受信部206は、集光レンズ218、ハーフミラー220、および、光電変換素子224を有する。受信部206において、集光レンズ218およびハーフミラー220は、再帰反射器を構成する。
この状態で、送信部204による無線給電領域(光照射領域)、すなわち、利得媒体208が等方に発光した光が届く領域に受信部206を有する機器が持ち込まれる。これにより、光は受信部206の集光レンズ218によって集光されてハーフミラー220に入射し、一部が透過して光電変換素子224に入射し、一部は、図中に白抜き矢印で示すように、集光レンズ218およびハーフミラー220からなる再帰反射器によって、再帰反射される。
なお、レンズ216は、利得媒体208が等方に発光する光が受信部206に届く範囲を広げ、かつ、受信部206から再帰反射される光が送信部204に適正に入射できる範囲を広げるために設けられるレンズである。
受信部206に再入射した光は、先と同様に、一部はハーフミラー220を透過して光電変換素子224に入射し、一部は、集光レンズ218およびハーフミラー220からなる再帰反射器によって、再帰反射される。
受信部206において再帰反射された光(白抜き矢印)は、共振用ミラー210によって反射され、レンズ212およびミラー214からなる再帰反射器によって再帰反射され(黒矢印)、同様に受信部206に入射して、一部が再帰反射され、その後、送信部204に入射して再帰反射することを繰り返す。
しかしながら、送信部204と受信部206との間のレーザ光の光路に、人の手などが入ると、その瞬間にレーザ光が遮断され共振が停止されるので、レーザ発振は、その時点で止まり、高出力のレーザ光で人が損傷することは無い。
従って、この無線給電システム200によれば、レーザ光による危険性を大幅に低下して、十分な出力のレーザ光による無線給電が可能になる。
一方で無線給電システム200において、送信部204および受信部206の2つの再帰反射器と、共振用ミラー210との間で光を共振させるためには、光をハーフミラー220の表面に適正に集光する必要がある。そのため、受信部206を構成する集光レンズ218には、ガラス製のレンズなどの無機レンズが用いられる。
また、集光に必要なレンズパワーを得るためには、集光レンズ218は、それなりの厚さが必要になる。
送信部は、利得媒体と、送信側反射部材と、を有し、
受信部は、回折レンズと、光電変換素子と、回折レンズと光電変換素子との間に配置される、回折レンズを透過した光の一部を反射する受信側反射部材と、を有し、
送信側反射部材と受信側反射部材との間に配置された利得媒体によって増幅された光が、回折レンズおよび受信側反射部材を透過して、光電変換素子に入射する、無線給電システム。
[2] 回折レンズが、液晶化合物を含む組成物を用いて形成された光学異方性層を有する液晶回折レンズであって、
光学異方性層は、液晶化合物に由来する光学軸の向きが、一方向に向かって連続的に回転しながら変化している液晶配向パターンを、内側から外側に向かう放射状に有し、かつ、
液晶配向パターンにおいて、液晶化合物に由来する光学軸の向きが連続的に回転しながら変化する一方向における、液晶化合物に由来する光学軸の向きが180°回転する長さを1周期とした際に、1周期の長さが内側から外側に向かって、漸次、短くなるものである、[1]に記載の無線給電システム。
[3] 受信部が、回折レンズを挟んで、λ/4板を有する、[1]または[2]に記載の無線給電システム。
[4] 受信側反射部材が、ハーフミラーである、[3]に記載の無線給電システム。
[5] 送信側反射部材が、ハーフミラー、または、全反射型のミラーである、[3]
または[4]に記載の無線給電システム。
[6] 受信側反射部材が、コレステリック液晶層、または、誘電体多層膜を有する、
[1]または[2]に記載の無線給電システム。
[7] 送信側反射部材が、コレステリック液晶層、または、誘電体多層膜を有する、
[6]に記載の無線給電システム。
[8] 回折レンズの焦点位置が、受信側反射部材の表面から7mm以内の距離に位置する、[1]~[7]のいずれかに記載の無線給電システム。
[9] 複数の回折レンズが、一次元的、または、二次元的に配列されている、[1]
~[8]のいずれかに記載の無線給電システム。
[10] 無線給電システムに使用される受信部であって、
回折レンズと、光電変換素子と、回折レンズと光電変換素子との間に配置される、回折レンズを透過した光の一部を反射する受信側反射部材と、を有する、受信部。
[11] 回折レンズが、液晶化合物を含む組成物を用いて形成された光学異方性層を有する液晶回折レンズであって、
光学異方性層は、液晶化合物に由来する光学軸の向きが、一方向に向かって連続的に回転しながら変化している液晶配向パターンを、内側から外側に向かう放射状に有し、かつ、
液晶配向パターンにおいて、液晶化合物に由来する光学軸の向きが連続的に回転しながら変化する一方向における、液晶化合物に由来する光学軸の向きが180°回転する長さを1周期とした際に、1周期の長さが内側から外側に向かって、漸次、短くなるものである、[10]に記載の受信部。
[12] 回折レンズを挟んでλ/4板を有する、[10]または[11]に記載の受信部。
[13] 受信側反射部材が、ハーフミラーである、[12]に記載の受信部。
[14] 受信側反射部材が、コレステリック液晶層、または、誘電体多層膜を有する、[10]または[11]に記載の受信部。
[15] 回折レンズの焦点位置が、受信側反射部材の表面から7mm以内の距離に位置する、[10]~[14]のいずれかに記載の受信部。
[16] 複数の回折レンズが、一次元的、または、二次元的に配列されている、[10]~[15]のいずれかに記載の受信部。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
図1に示す本発明の無線給電システム100は、送信部102と受信部104とを有する。送信部102は、受信部104に赤外線レーザ等のレーザ光を照射(送信)する部位である。他方、受信部104は、送信部102から照射されたレーザ光を受信して、光電変換する部位である。
本発明において、受信部104が搭載される機器(装置、デバイス、物品)には、制限はなく、各種の機器が利用可能である。
一例として、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末およびモバイルPC(Personal Computer)などの携帯型の電子機器、腕時計などの時計、プロジェクタ、プリンタおよびコンピュータなどのOA(Office Automation)機器、電子錠および洗面用水栓のセンサーなどの特殊機器、ならびに、掃除用ロボット、自立走行ロボットおよびドローン等のロボット等が例示される。
さらに、受信部104は、これらの機器に取り付け可能、または、着脱可能な充電器であってもよい。
一例として、天井、および、壁などの、店舗内部、住宅内部、および、工場内部等が例示される。
他方、受信部104は、液晶回折レンズ120、コレステリックミラー124、および、光電変換素子126を有する。受信部104において、液晶回折レンズ120およびコレステリックミラー124は、再帰反射器を構成する。
平面図とは、液晶回折レンズ120をレンズの光軸方向から見た図であり、後述する光学異方性層26の主面と直交する方向から見た図である。主面とは、シート状物(板状物、フィルム、層)の最大面である。
光学異方性層26は、液晶化合物を含む組成物を用いて形成されるものである。この光学異方性層26は、液晶化合物に由来する光学軸の向きが、一方向に向かって連続的に回転しながら変化している液晶配向パターンを、内側から外側に向かう放射状に有する。すなわち、図4に示す光学異方性層26の液晶配向パターンは、液晶化合物30に由来する光学軸の向きが連続的に回転しながら変化する一方向を内側から外側に向かう同心円状に有する、同心円状のパターンである。
なお、図4~図8においては、液晶化合物30として、棒状液晶化合物を例示しているので、光学軸の方向は、液晶化合物30の長手方向に一致する。
従って、光学異方性層26において、液晶化合物30の光学軸の回転方向は、全ての方向(一方向)で同じ方向である。図示例では、矢印A1で示す方向、矢印A2で示す方向、矢印A3で示す方向、および、矢印A4で示す方向の全ての方向で、液晶化合物30の光学軸の回転方向は、反時計回りである。
すなわち、矢印A1と矢印A4とを1本の直線と見なすと、この直線上では、光学異方性層26の中心で、液晶化合物30の光学軸の回転方向が逆転する。一例として、矢印A1と矢印A4とが成す直線が、図中右方向(矢印A1方向)に向かうとする。この場合には、液晶化合物30の光学軸は、最初は、光学異方性層26の外方向から中心に向かって時計回りに回転し、光学異方性層26の中心で回転方向が逆転し、その後は、光学異方性層26の中心から外方向に向かって反時計回りに回転する。
液晶化合物30の光学軸の向きが、一方向に向かって連続的に回転しながら変化する液晶配向パターンを有する光学異方性層(液晶光学素子)では、透過する光の屈折方向は、液晶化合物30の光学軸の回転方向に依存する。すなわち、この液晶配向パターンでは、液晶化合物30の光学軸の回転方向が逆の場合には、透過する光の屈折方向は、光学軸が回転する一方向に対して逆方向になる。
また、光学異方性層26による回折角度は、1周期が短いほど、大きくなる。すなわち、光学異方性層26による光の屈折は、1周期が短いほど、大きくなる。
以下、この液晶回折レンズ120について、より詳細に説明する。
なお、本発明の無線給電システムおよび受信部において、液晶回折レンズの層構成は、これに制限はされない。すなわち、液晶回折レンズは、図5に示す液晶回折レンズ120から支持体20を剥離した、配向膜24と光学異方性層26とで構成されるものあってもよく、図5に示す液晶回折レンズ120から支持体20および配向膜24を剥離した、光学異方性層26のみで構成されるものあってもよく、光学異方性層26に、別の基材などのシート状物を貼着したものであってもよい。
すなわち、本発明の無線給電システムおよび受信部において、液晶回折レンズは、上述した、液晶化合物に由来する光学軸の向きが、一方向に向かって連続的に回転しながら変化している液晶配向パターンを、内側から外側に向かう放射状(同心円状)に有する光学異方性層を有するものであれば、各種の層構成が利用可能である。
液晶回折レンズ120において、支持体20は、配向膜24、および、光学異方性層26を支持するものである。
支持体20としては、透明支持体が好ましく、ポリメチルメタクリレート等のポリアクリル系樹脂フィルム、セルローストリアセテート等のセルロース系樹脂フィルム、シクロオレフィンポリマー系フィルム(例えば、商品名「アートン」、JSR社製、商品名「ゼオノア」、日本ゼオン社製)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、および、ポリ塩化ビニル等を挙げることができる。支持体は、可撓性のフィルムに限らず、ガラス基板等の非可撓性の基板であってもよい。
支持体20の厚さは、1~1000μmが好ましく、3~250μmがより好ましく、5~150μmがさらに好ましい。
液晶回折レンズ120において、支持体20の表面には配向膜24が形成される。
配向膜24は、液晶回折レンズ120の光学異方性層26を形成する際に、液晶化合物30を所定の液晶配向パターンに配向するための配向膜である。
また、本発明においては、光学異方性層26の液晶配向パターンは、光学軸30Aの向きが連続的に回転しながら変化する一方向において、光学軸30Aの向きが180°回転する長さを1周期(光学軸の回転周期)とした際に、1周期の長さが、内側から外側に向かって(中心から外側に向かって)、漸次、短くなる。
従って、液晶回折レンズ120の配向膜は、光学異方性層26が、この液晶配向パターンを形成できるように、形成される。
例えば、ポリマーなどの有機化合物からなるラビング処理膜、無機化合物の斜方蒸着膜、マイクログルーブを有する膜、ならびに、ω-トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライドおよびステアリン酸メチルなどの有機化合物のラングミュア・ブロジェット法によるLB(Langmuir-Blodgett:ラングミュア・ブロジェット)膜を累積させた膜、等が例示される。
配向膜に使用する材料としては、ポリイミド、ポリビニルアルコール、特開平9-152509号公報に記載された重合性基を有するポリマー、特開2005-97377号公報、特開2005-99228号公報、および、特開2005-128503号公報記載の配向膜等の形成に用いられる材料が好ましく例示される。
偏光の照射は、光配向膜に対して、垂直方向または斜め方向から行うことができ、非偏光の照射は、光配向膜に対して、斜め方向から行うことができる。
中でも、アゾ化合物、光架橋性ポリイミド、光架橋性ポリアミド、光架橋性エステル、シンナメート化合物、および、カルコン化合物は、好適に利用される。
配向膜の厚さは、0.01~5μmが好ましく、0.05~2μmがより好ましい。
露光装置80は、レーザ82を備えた光源84と、レーザ82からのレーザ光MをS偏光MSとP偏光MPとに分割する偏光ビームスプリッタ86と、P偏光MPの光路に配置されたミラー90AおよびS偏光MSの光路に配置されたミラー90Bと、S偏光MSの光路に配置されたレンズ92と、偏光ビームスプリッタ94と、λ/4板96とを有する。
P偏光MPおよびS偏光MSは、偏光ビームスプリッタ94で合波されて、λ/4板96によって偏光方向に応じた右円偏光および左円偏光となって、支持体20の上の配向膜24に入射する。
ここで、右円偏光と左円偏光の干渉により、配向膜24に照射される光の偏光状態が干渉縞状に周期的に変化するものとなる。同心円の内側から外側に向かうにしたがい、左円偏光と右円偏光の交差角が変化するため、内側から外側に向かってピッチが変化する露光パターンが得られる。これにより、配向膜24において、配向状態が周期的に変化する放射状(同心円状)の配向パターンが得られる。
また、レンズ92の屈折力(レンズ92のFナンバー)を調節することによって、光軸が連続的に回転する一方向において、液晶配向パターンの1周期の長さを変更できる。
具体的には、平行光と干渉させる、レンズ92で広げる光の広がり角によって、光軸が連続的に回転する一方向において、液晶配向パターンの1周期の長さを変えることができる。より具体的には、レンズ92の屈折力を弱くすると、平行光に近づくため、液晶配向パターンの1周期の長さΛは、内側から外側に向かって緩やかに短くなり、Fナンバーは大きくなる。逆に、レンズ92の屈折力を強めると、液晶配向パターンの1周期の長さΛは、内側から外側に向かって急に短くなり、Fナンバーは小さくなる。
例えば、支持体20をラビング処理する方法、支持体20をレーザ光等で加工する方法等によって、支持体20に配向パターンを形成することにより、光学異方性層26等が、液晶化合物30に由来する光学軸30Aの向きが、放射状(同心円状)に一方向に沿って連続的に回転しながら変化している液晶配向パターンを有する構成とすることも、可能である。
図4および図5に示す液晶回折レンズ120において、配向膜24の表面には、光学異方性層26が形成される。
なお、図4(および、後述する図7および図8)においては、図面を簡略化して液晶回折レンズ120の構成を明確に示すために、光学異方性層26は、共に、配向膜24の表面の液晶化合物30(液晶化合物分子)のみを示している。しかしながら、光学異方性層26は、図5に概念的に示すように、通常の液晶化合物を含む組成物を用いて形成された光学異方性層と同様に、配向された液晶化合物30が積み重ねられた構造を有する。
光学異方性層26は、面内レタデーションの値をλ/2に設定した場合に、一般的なλ/2板としての機能、すなわち、光学異方性層に入射した光に含まれる互いに直交する2つの直線偏光成分に半波長すなわち180°の位相差を与える機能を有している。
なお、液晶化合物30に由来する光学軸30Aとは、液晶化合物30において屈折率が最も高くなる軸、いわゆる遅相軸である。例えば、液晶化合物30が棒状液晶化合物である場合には、光学軸30Aは、棒形状の長軸方向に沿っている。
以下の説明では、液晶化合物30に由来する光学軸30Aを、『液晶化合物30の光学軸30A』または『光学軸30A』とも言う。
図4に示す、光学軸が連続的に回転しながら変化する一方向を、内側から外側に向かう放射状(同心円状)に有する液晶配向パターンにおいても、光学軸が連続的に回転しながら変化する一方向に関しては、図6に示す液晶配向パターンと同様の光学的な作用効果を発現する。
以下の説明では、『矢印Aで示す一方向』を単に『矢印A方向』とも言う。
図4に示す光学異方性層26においては、同心円状の液晶配向パターンにおける、同心円の円周方向が、図6におけるY方向に相当する。
液晶化合物30の光学軸30Aの向きが矢印A方向(所定の一方向)に連続的に回転しながら変化しているとは、具体的には、矢印A方向に沿って配列されている液晶化合物30の光学軸30Aと、矢印A方向とが成す角度が、矢印A方向の位置によって異なっており、矢印A方向に沿って、光学軸30Aと矢印A方向とが成す角度がθからθ+180°あるいはθ-180°まで、順次、変化していることを意味する。
なお、矢印A方向に互いに隣接する液晶化合物30の光学軸30Aの角度の差は、45°以下であるのが好ましく、15°以下であるのがより好ましく、より小さい角度であるのがさらに好ましい。
言い換えれば、光学異方性層26を形成する液晶化合物30において、Y方向に配列される液晶化合物30同士では、光学軸30Aの向きと矢印A方向とが成す角度が等しい。
図6に示す光学異方性層26Aにおいては、中心を一致する円環状に、光学軸30Aの向きが同じである領域が形成される。
すなわち、図6に示す光学異方性層26Aであれば、面内で光学軸30Aの向きが連続的に回転して変化する矢印A方向において、液晶化合物30の光学軸30Aが180°回転する長さ(距離)を、液晶配向パターンにおける1周期の長さΛとする。言い換えれば、液晶配向パターンにおける1周期の長さは、液晶化合物30の光学軸30Aと矢印A方向とのなす角度がθからθ+180°となるまでの距離により定義される。
すなわち、矢印A方向に対する角度が等しい2つの液晶化合物30の、矢印A方向の中心間の距離を、1周期の長さΛとする。具体的には、図3に示すように、矢印A方向と光学軸30Aの方向とが一致する2つの液晶化合物30の、矢印A方向の中心間の距離を、1周期の長さΛとする。
以下の説明では、この1周期の長さΛを『1周期Λ』とも言う。
光学異方性層26A(光学異方性層26)において、光学異方性層の液晶配向パターンは、この1周期Λを、矢印A方向すなわち光学軸30Aの向きが連続的に回転して変化する一方向に繰り返す。
この場合に、それぞれの領域Rにおける面内レタデーション(Re)の値は、半波長すなわちλ/2であるのが好ましい。これらの面内レタデーションは、領域Rの屈折率異方性に伴う屈折率差Δnと光学異方性層の厚さとの積により算出される。ここで、光学異方性層における領域Rの屈折率異方性に伴う屈折率差とは、領域Rの面内における遅相軸の方向の屈折率と、遅相軸の方向に直交する方向の屈折率との差により定義される屈折率差である。すなわち、領域Rの屈折率異方性に伴う屈折率差Δnは、光学軸30Aの方向の液晶化合物30の屈折率と、領域Rの面内において光学軸30Aに垂直な方向の液晶化合物30の屈折率との差に等しい。つまり、上記屈折率差Δnは、液晶化合物の屈折率差に等しい。
なお、光学軸30Aが一方向に向かって連続的に回転する液晶配向パターンを、図4に示す、放射状に有する液晶回折レンズ120の光学異方性層26では、中心を一致して円環状に形成される、光学軸30Aの向きが同じである領域が、図6における領域Rに相当する。
この作用を、図7および図8に概念的に示す。光学異方性層26Aは、液晶化合物の屈折率差と光学異方性層の厚さとの積の値がλ/2であるとする。
なお、上述のように、この作用は、光学軸30Aが一方向に向かって連続的に回転する液晶配向パターンを、放射状に有する、本発明の無線給電システムおよび受信部に用いられる液晶回折レンズ120においても、全く同様である。
また、入射光L1は、光学異方性層26Aを通過する際に、それぞれの液晶化合物30の光学軸30Aの向きに応じて絶対位相が変化する。このとき、光学軸30Aの向きは、矢印A方向に沿って回転しながら変化しているため、光学軸30Aの向きに応じて、入射光L1の絶対位相の変化量が異なる。さらに、光学異方性層26Aに形成された液晶配向パターンは、矢印A方向に周期的なパターンであるため、光学異方性層26を通過した入射光L1には、図7に示すように、それぞれの光学軸30Aの向きに対応した矢印A方向に周期的な絶対位相Q1が与えられる。これにより、矢印A方向に対して逆の方向に傾いた等位相面E1が形成される。
そのため、透過光L2は、等位相面E1に対して垂直な方向に向かって傾くように屈折(回折)され、入射光L1の進行方向とは異なる方向に進行する。このように、左円偏光の入射光L1は、入射方向に対して矢印A方向に一定の角度だけ傾いた、右円偏光の透過光L2に変換される。
また、入射光L4は、光学異方性層26Aを通過する際に、それぞれの液晶化合物30の光学軸30Aの向きに応じて絶対位相が変化する。このとき、光学軸30Aの向きは、矢印A方向に沿って回転しながら変化しているため、光学軸30Aの向きに応じて、入射光L4の絶対位相の変化量が異なる。さらに、光学異方性層26Aに形成された液晶配向パターンは、矢印A方向に周期的なパターンであるため、光学異方性層26を通過した入射光L4は、図8に示すように、それぞれの光学軸30Aの向きに対応した矢印A方向に周期的な絶対位相Q2が与えられる。
ここで、入射光L4は、右円偏光であるので、光学軸30Aの向きに対応した矢印A方向に周期的な絶対位相Q2は、左円偏光である入射光L1とは逆になる。その結果、入射光L4では、入射光L1とは逆に矢印A方向に傾斜した等位相面E2が形成される。
そのため、入射光L4は、等位相面E2に対して垂直な方向に向かって傾くように屈折され、入射光L4の進行方向とは異なる方向に進行する。このように、入射光L4は、入射方向に対して矢印A方向とは逆の方向に一定の角度だけ傾いた左円偏光の透過光L5に変換される。
200nm≦Δn550×d≦350nm・・・(1)
なお、いわゆるλ/2板として機能するのは光学異方性層26である。しかしながら、本発明では、支持体20および配向膜24を有する場合には、これらを一体的に備えた積層体がλ/2板として機能する態様を含む。
また、入射光L1およびL4に対する透過光L2およびL5の屈折の角度は、入射光L1およびL4(透過光L2およびL5)の波長によって異なる。具体的には、入射光の波長が長いほど、透過光は大きく屈折する。例えば、入射光が赤色光、緑色光および青色光である場合には、赤色光が最も大きく屈折し、青色光の屈折が最も小さい。
さらに、矢印A方向に沿って回転する、液晶化合物30の光学軸30Aの回転方向を逆方向にすることにより、透過光の屈折の方向を、逆方向にできる。
従って、入射する光の波長および偏光状態等に応じて、液晶回折レンズ120の中央に向かって光を屈折するように、内側から外側に向かう光学軸30Aの回転方向を設定し、かつ、液晶配向パターンの1周期Λの長さの漸減の程度を、適宜、調節することにより、液晶回折レンズ120の中央(光軸)に向かう、光の集光の程度を調節できる。
すなわち、液晶配向パターンの1周期Λの長さを、大きく漸減することで、液晶回折レンズ120を集光レンズ(凸レンズ)として作用させることができる。
また、光学異方性層26(液晶回折レンズ120)は、入射方向すなわち一方の主面からの入射と、他方の主面からの入射とによって、集光(拡散)する円偏光の旋回方向が逆になる。すなわち、一方の主面から光が入射した場合に右円偏光を集光する場合には、他方の主面から光が入射した場合には、左円偏光を集光する。
支持体20上に、上述した液晶配向パターンに応じた配向パターンを有する配向膜24を形成し、配向膜24上に液晶組成物を塗布して、硬化することにより、液晶組成物の硬化層からなる光学異方性層を得ることができる。
なお、光学異方性層26を形成するための液晶組成物は、棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物を含有し、さらに、レベリング剤、配向制御剤、重合開始剤および配向助剤などのその他の成分を含有していてもよい。
棒状液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。以上のような低分子液晶性分子だけではなく、高分子液晶性分子も用いることができる。
さらに棒状液晶化合物としては、例えば、特表平11-513019号公報および特開2007-279688号公報に記載のものも好ましく用いることができる。
円盤状液晶化合物としては、例えば、特開2007-108732号公報および特開2010-244038号公報に記載のものを好ましく用いることができる。
なお、光学異方性層に円盤状液晶化合物を用いた場合には、光学異方性層において、液晶化合物30は厚さ方向に立ち上がっており、液晶化合物に由来する光学軸30Aは、円盤面に垂直な軸、いわゆる進相軸として定義される。
従って、無線給電システムを構成する受信部において、ハーフミラー(コレステリックミラー)と共に再帰反射器を構成する集光レンズとして、この液晶回折レンズ120を用いることで、受信部を小型化(薄型化)して、受信部を組み込む機器の小型化による無線給電システム全体の小型化、小さい機器への受信部の組み込みを可能にして無線給電システムの汎用性の向上等を図ることができる。
すなわち、本発明において、回折レンズは、液晶回折レンズ以外にも公知の回折レンズ(いわゆるDOE(Diffractive Optical Element)レンズ)が、各種、利用可能である。
しかしながら、受信部の小型化(薄型化)を好適に図れる、焦点距離(レンズパワー)の調節幅が広く、かつ、調節が容易である、回折効率に優れる等の点で、上述した液晶回折レンズは、好適に利用される。
送信部102は、受信部104に赤外線レーザ等の受信部104の光電変換素子126が光電変換するレーザ光を照射する部位である。このような送信部102は、利得媒体108、共振用ミラー110、レンズ112およびコレステリックミラー114、レンズ116、および、検出器118を有する。
利得媒体108は、公知のものが利用可能である。利得媒体108としては、一例として、Nd:YAG等が例示される。
中でも、非可視光のレーザ光が好ましく例示され、その中でも、赤外線、例えば、波長800~3000nmの赤外線は、好適に例示される。
共振用ミラー110は、レーザ光源等の光共振器に用いられる反射鏡(ミラー)と同じものを用いればよい。
レンズ112は、公知の凸レンズである。
コレステリック液晶層とは、液晶化合物をコレステリック配向させたコレステリック液晶相を固定してなる、公知のコレステリック液晶層である。
コレステリック液晶相は、螺旋1ピッチの長さに応じて、波長選択的に円偏光を反射する。また、コレステリック液晶相は、螺旋の旋回方向に応じて、右円偏光または左円偏光を選択的に反射する。
また、図示例においては、一例として、コレステリックミラー114のコレステリック液晶層は、右円偏光を選択的に反射する。
検出器118によって、コレステリックミラー114を透過した光の強度を検出することで、送信部102(利得媒体108)が光を等方照射する領域に存在する受信部104の有無および数等を検出することが可能になる。
受信部104からの再帰反射光については、後に詳述する。
図示例の無線給電システム100において、受信部104は、液晶回折レンズ120、コレステリックミラー124、および、光電変換素子126を有する。コレステリックミラー124は、本発明の無線給電システムおよび受信部における受信側反射部材である。
コレステリックミラー124は、上述したコレステリックミラー114と同様のコレステリック液晶層を有するものである。コレステリックミラー124は、右円偏光を選択的に反射するコレステリック液晶層を有する。なお、受信側反射部材も、コレステリック液晶層に代えて、誘電体多層膜を用いてもよいのは、送信部102と同様である。
受信部104において、液晶回折レンズ120およびコレステリックミラー124は、受信部側の再帰反射器を構成する。
これにより、好適に共振用ミラー110と、送信部102の再帰反射器および受信部104の再帰反射器との間で、共振系を構成できる。
光電変換素子126には、制限はなく、公知の光電変換素子126が、全て、利用可能である。一例として、太陽電池、および、フォトダイオード等が例示される。
無線給電システム100において、無線給電をしていない状態、すなわち、受信部104が送信部102による無線給電領域に存在していない状態では、送信部102の利得媒体108は、図示しない励起源から照射された励起光によって所定の波長の光、例えば、赤外線を、等方に発光している。この発光は、無偏光である。
この状態で、送信部102による無線給電領域(光照射領域)、すなわち、利得媒体108が等方に発光した光が届く領域に受信部104を有する機器が持ち込まれる。これにより、光は受信部104の液晶回折レンズ120に入射する。
上述のように、液晶回折レンズ120は、一例として、左円偏光を集光すると共に右円偏光に変換する液晶回折レンズである。従って、液晶回折レンズ120に入射した無偏光のうち、左円偏光成分は右円偏光に変換され、集光されてコレステリックミラー124に入射する。なお、液晶回折レンズ120に入射した光のうち、右円偏光成分は、左円偏光に変換されて拡散される。
ここで、この再帰反射光は、液晶回折レンズ120によって左円偏光に変換される。
共振用ミラー110によって反射された右円偏光(白抜き矢印)は、レンズ112を透過して集光され、右円偏光を選択的に反射するコレステリックミラー114によって反射される。
上述のように、レンズ112とコレステリックミラー114は、送信部102の再帰反射器を構成する。従って、コレステリックミラー114によって反射された右円偏光(黒矢印)は、再帰反射によって元の光路を戻って、利得媒体108に入射して共振用ミラー110によって反射される。この反射によって、右円偏光は左円偏光に変換される。
受信部104に再入射した左円偏光は、先と同様に、液晶回折レンズ120によって集光されて右円偏光(黒矢印)に変換され、一部はコレステリックミラー124を透過して光電変換素子126に入射し、一部は、液晶回折レンズ120とコレステリックミラー124とからなる再帰反射器によって再帰反射される。また、この再帰反射の際に、右円偏光は、液晶回折レンズ120によって集光され、左円偏光に変換される。
受信部104によって再帰反射された左円偏光(白抜き矢印)は、元の光路を戻って、送信部102に入射し、同様に、左円偏光として再帰反射されて元の光路を戻って受信部104に入射し、同様に、左円偏光として一部が再帰反射され、再度、送信部102に入射して再帰反射することを繰り返す。
また、利得媒体108によるレーザ光は誘導放出で得られるため、入射光と同じ偏光成分の光が発光して増幅する。そのため、無線給電システム100においては、再帰反射を繰り返す所望の偏光成分のみを効率よく増幅できる。
しかしながら、送信部102と受信部104との間のレーザ光の光路に、人の手などが入ると、その瞬間にレーザ光が遮断され共振が停止されるので、レーザ発振は、その時点で止まる。その結果、高出力のレーザ光で人物が損傷することは無い。
従って、本発明の無線給電システム100によれば、レーザ光による危険性を大幅に低下して、十分な出力のレーザ光による無線給電が可能になる。
しかも、受信部104は、再帰反射器に、ガラス製等のレンズではなく、液晶回折レンズ120を用いている。上述のように、液晶回折レンズ120は、非常に薄いため、受信部104を小型化(薄型化)して、受信部104を組み込む機器の小型化による無線給電システム100全体の小型化、小さい機器への受信部104の組み込みを可能にする無線給電システムの汎用性の向上等を図ることができる。
以上の作用効果に関しては、以下に示す図2に示す無線給電システム130も同様である。
なお、図2に示す無線給電システム130は、図1に示す無線給電システムと同じ部材には同じ符号を付し、以下の説明は、異なる点を主に行う。
送信部132は、上述した無線給電システム100の送信部102において、コレステリックミラー114に代えて、ハーフミラー136を用いた構成を有する。送信部132では、レンズ112とハーフミラー136とで、送信部側の再帰反射器を構成する。
ハーフミラー136は、公知のものが利用可能であるが、反射率が高いのが好ましい。具体的には、1台の受信部134に無線給電している状態で、検出器118が検出できる程度の光を透過する程度の反射率が好ましい。また、送信部132が検出器118を有さない場合には、ハーフミラー136ではなく、全反射ミラーを用いるのが好ましい。
受信部134においては、液晶回折レンズ120とハーフミラー146とで、受信部側の再帰反射器を構成する。
なお、無線給電システム130の受信部134において、液晶回折レンズ120は、右円偏光を集光すると共に、左円偏光に変換する液晶回折レンズである。
ハーフミラー136としては、例えば、レーザ光源の光共振器において、レーザ光を取り出す側に用いられるハーフミラーが例示される。
λ/4板は、入射した偏光の位相を、λ/4、動かす位相差板である。
なお、λ/4板の遅相軸の方向には、制限はない。また、λ/4板140とλ/4板142とは、遅相軸の方向を一致する。
図示例において、λ/4板140およびλ/4板142は、一例として、図中上下方向の直線偏光を、右円偏光に変換するように、遅相軸の方向が設定される。
従って、λ/4板は、1層の光学異方性層で構成された単層型でもよいし、それぞれ複数の異なる遅相軸を持つ2層以上の光学異方性層の積層によって構成された積層型の波長板もよい。
積層型のλ/4板としては、一例として、国際公開第2013/137464号、国際公開第2016/158300号、特開2014-209219号公報、特開2014-209220号公報、国際公開第2014/157079号、特開2019-215416号公報、および、国際公開第2019/160044号等に記載されるものが例示される。なお、本発明において、積層型のλ/4板は、これらに限定されない。
無線給電システム130においても、無線給電をしていない状態、すなわち、受信部134が送信部132による無線給電領域に存在していない状態では、送信部132の利得媒体108は、図示しない励起源から照射された励起光によって所定の波長の光、例えば、赤外線を、等方に発光している。この発光は、無偏光である。
この状態で、送信部132による無線給電領域(光照射領域)、すなわち、利得媒体108が等方に発光した光が届く領域に受信部134を有する機器が持ち込まれる。これにより、黒矢印で示すように、光は、受信部134のλ/4板140に入射し、次いで、液晶回折レンズ120に入射する。
上述のように、λ/4板140は、図中上下方向の直線偏光を右円偏光に変換するものである。従って、λ/4板140に入射した光のうち、図中上下方向の直線偏光の成分は、λ/4板140によって右円偏光に変換される。
また、液晶回折レンズ120は、一例として、右円偏光を集光すると共に左円偏光に変換する液晶回折レンズである。従って、液晶回折レンズ120に入射した右円偏光は、左円偏光に変換されて、集光される。なお、液晶回折レンズ120に入射した光のうち、右円偏光成分以外の光は、左円偏光に変換されて拡散される。
λ/4板142は、λ/4板140と同方向の遅相軸を有する。また、λ/4板142に入射するのは、右円偏光から変換された左円偏光である。従って、λ/4板142に入射した左円偏光は、紙面に直交する方向の直線偏光に変換される。
ハーフミラー146に入射した直線偏光は、一部が透過して光電変換素子126に入射し、一部は、図中に白抜き矢印で示すように、液晶回折レンズ120とハーフミラー146とからなる再帰反射器によって、集光され再帰反射される。
ここで、この再帰反射光は、λ/4板142によって紙面に直交する方向の直線偏光から左円偏光に変換され、液晶回折レンズ120によって右円偏光に変換され、さらに、λ/4板140によって図中上下方向の直線偏光に変換されたものである。
共振用ミラー110によって反射された図中上下方向の直線偏光(白抜き矢印)は、レンズ112を透過して集光され、ハーフミラー136によって反射される。
上述のように、レンズ112とハーフミラー136は、送信部102の再帰反射器を構成する。従って、ハーフミラー136によって反射された図中上下方向の直線偏光は、再帰反射によって元の光路を戻って、利得媒体108に入射して共振用ミラー110によって反射される。
受信部104に再入射した図中上下方向の直線偏光は、先と同様に、λ/4板140によって右円偏光に変換され、次いで、液晶回折レンズ120によって集光されて左円偏光(黒矢印)に変換され、さらに、λ/4板142によって紙面に直交する方向の直線偏光に変換され、一部はハーフミラー136を透過して光電変換素子126に入射し、一部は、液晶回折レンズ120とハーフミラー136とからなる再帰反射器によって再帰反射される。
また、この再帰反射の際に、紙面に直交する方向の直線偏光は、λ/4板142によって左円偏光に変換され、液晶回折レンズ120によって集光され、右円偏光に変換され、さらに、λ/4板140によって図中上下方向の直線偏光に変換される。
なお、図2に示す無線給電システム130では、検出器118が無い場合には、送信部側の再帰反射器は、レンズ112とハーフミラー136(ミラー)とで構成するものに制限はされず、コーナーキューブおよびマイクロビーズアレイ等の、公知の再帰反射器が、各種、利用可能である。
上述のように、無線給電システム130の受信部134において、任意の方向の直線偏光成分を円偏光に変換して、液晶回折レンズ120で集光して再帰反射できる。また、無線給電システム13では、この任意の直線偏光が、送信部132と受信部134との間で再帰反射を繰り返して、共振する。
従って、直線偏光の方向を検出できる検出器118を用いることにより、偏光方向の検出によって、上述した無線給電している受信部134の有無および台数に加え、無線給電している受信部134の種類を判別することが可能になる。また、無線給電している受信部134の台数の検出も、より高精度に行うことが可能である。
複数の液晶回折レンズすなわち小型の液晶回折レンズを一次元的、または、二次元的に配列することにより、液晶回折レンズの焦点を短くして、液晶回折レンズと受信側反射部材との光学距離を短くできる。
その結果、さらなる受信部の小型化(薄膜化)等を図ることができ、好ましい。
なお、複数の液晶回折レンズの配列は、規則的でも不規則でもよい。また、複数の液晶回折レンズを配列する場合には、複数の液晶回折レンズのうちの一つと光電変換素子との間に受信側反射部材を配列してもよい。また、複数の液晶回折レンズを配列する場合には、受信側反射部材も、複数を配列してもよい。
例えば、図3に図2の無線給電システム130を例示して示すように、利得媒体108が共振用ミラー110を有さず、利得媒体108を挟むように、送信部132と受信部134とを設け、送信部132と受信部134によって、利得媒体108を挟む光の共振系を構成してもよい。
24 配向膜
26,26A 光学異方性層
30 液晶化合物
30A 光学軸
80 露光装置
82 レーザ
84 光源
86,94 偏光ビームスプリッタ
90A,90B ミラー
96 λ/4板
92 レンズ
100,130,200 無線給電システム
102,132,204 送信部
104,134,206 受信部
108,208 利得媒体
110,210 共振用ミラー
112,116,216,212 レンズ
114,124 コレステリックミラー
118 検出器
120 液晶回折レンズ
126,224 光電変換素子
136,146,220 ハーフミラー
140,142 λ/4板
218 集光レンズ
M レーザ光
MP P偏光
MS S偏光
L1,L4 入射光
L2,L5 透過光
Q1,Q2 絶対位相
E1,E2 等位相面
Claims (11)
- 送信部と受信部とを有する無線給電システムであって、
前記送信部は、利得媒体と、送信側反射部材と、を有し、
前記受信部は、回折レンズと、光電変換素子と、前記回折レンズと前記光電変換素子との間に配置される、前記回折レンズを透過した光の一部を反射する受信側反射部材と、複数のλ/4板と、を有し、
前記利得媒体は、前記送信側反射部材と前記受信側反射部材との間に配置され、
前記利得媒体によって増幅された光が、前記回折レンズおよび前記受信側反射部材を透過して、前記光電変換素子に入射するものであり、さらに、
前記受信部において、前記λ/4板、前記回折レンズ、前記λ/4板、前記受信側反射部材、および、前記光電変換素子が、この順で配置される、無線給電システム。 - 前記回折レンズが、液晶化合物を含む組成物を用いて形成された光学異方性層を有する液晶回折レンズであって、
前記光学異方性層は、前記液晶化合物に由来する光学軸の向きが、一方向に向かって連続的に回転しながら変化している液晶配向パターンを、内側から外側に向かう放射状に有し、かつ、
前記液晶配向パターンにおいて、前記一方向における、前記液晶化合物に由来する光学軸の向きが180°回転する長さを1周期とした際に、1周期の長さが内側から外側に向かって、漸次、短くなるものである、請求項1に記載の無線給電システム。 - 前記受信側反射部材が、ハーフミラーである、請求項1または2に記載の無線給電システム。
- 前記送信側反射部材が、ハーフミラー、または、全反射型のミラーである、請求項1~3のいずれか1項に記載の無線給電システム。
- 前記回折レンズの焦点位置が、前記受信側反射部材の表面から7mm以内の距離に位置する、請求項1~4のいずれか1項に記載の無線給電システム。
- 複数の前記回折レンズが、一次元的、または、二次元的に配列されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の無線給電システム。
- 無線給電システムに使用される受信部であって、
回折レンズと、光電変換素子と、前記回折レンズと前記光電変換素子との間に配置される、前記回折レンズを透過した光の一部を反射する受信側反射部材と、複数のλ/4板と、を有し、
前記λ/4板、前記回折レンズ、前記λ/4板、前記受信側反射部材、および、前記光電変換素子が、この順で配置される、受信部。 - 前記回折レンズが、液晶化合物を含む組成物を用いて形成された光学異方性層を有する液晶回折レンズであって、
前記光学異方性層は、前記液晶化合物に由来する光学軸の向きが、一方向に向かって連続的に回転しながら変化している液晶配向パターンを、内側から外側に向かう放射状に有し、かつ、
前記液晶配向パターンにおいて、前記一方向における、前記液晶化合物に由来する光学軸の向きが180°回転する長さを1周期とした際に、1周期の長さが内側から外側に向かって、漸次、短くなるものである、請求項7に記載の受信部。 - 前記受信側反射部材が、ハーフミラーである、請求項7または8に記載の受信部。
- 前記回折レンズの焦点位置が、前記受信側反射部材の表面から7mm以内の距離に位置する、請求項7~9のいずれか1項に記載の受信部。
- 複数の前記回折レンズが、一次元的、または、二次元的に配列されている、請求項7~10のいずれか1項に記載の受信部。
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