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JP7541234B2 - シート体験システム - Google Patents
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Description

本発明は、センサを有するシートを備えたシート体験システムに関する。
従来、乗員の着座姿勢を検出するために、シート上に複数の圧力センサを配置した車両用シートが知られている(特許文献1)。
特開2017-65504号公報
しかしながら、従来の車両用シートは、運転者の着座姿勢を評価して提示するだけであるので、あまり有効に利用できないという問題がある。本願発明者は、センサを有するシートを用いて、ゲームなどのアプリケーションを実行することを考えている。
また、本願発明者は、例えば介護施設などのロビーにシートを設置し、このシートを複数人のユーザが使用することを考えている。さらに、本願発明者は、シートを使ったゲームを行う際に、シートに座ったユーザを特定し、そのユーザの情報を利用したゲームを提供することも考えている。この場合、ユーザがゲームを開始する際に、例えば画面上にプルダウンメニューで表示されるユーザ名を選択する必要があるが、ユーザの数が多くなると、ユーザが自身のユーザ名を選択することが煩雑になる問題がある。
そこで、本発明は、シートの新たな価値を提案するべく、シート上のユーザが自身のユーザ識別情報を選択しやすくなるシート体験システムを提供することを目的とする。
前記した課題を解決するため、本発明に係るシート体験システムは、シート本体と、前記シート本体上のユーザの身体状態を検出するための数値を取得するセンサを有するシートと、前記センサから前記数値を取得する制御部と、画面を有する端末と、を備える。
前記制御部は、複数のユーザに対応した複数のユーザ識別情報を前記画面に表示可能であり、ユーザが前記シート本体上にいるときに前記センサから取得された数値に所定のマージンを持たせた数値範囲を、選別範囲としてユーザ識別情報に関連付けて記憶し、ユーザが前記シート本体上にいる場合に、前記センサから取得された数値が前記選別範囲内であるという判定条件を満たしているかを、前記ユーザ識別情報ごとに判定し、前記判定条件を満たしているユーザ識別情報を、前記判定条件を満たしていないユーザ識別情報よりも優先して前記画面に表示する。
この構成によれば、所定のユーザがシート本体上にいるときには、センサで取得される数値が、所定のユーザの選別範囲に入る可能性が高いため、所定のユーザのユーザ識別情報が他のユーザ識別情報よりも画面に優先して表示される。そのため、シート本体上のユーザが、自身のユーザ識別情報を選択しやすくなる。
また、前記センサは複数であり、前記制御部は、ユーザが前記シート本体上にいるときに複数の前記センサから取得された数値のそれぞれに所定のマージンを持たせた複数の数値範囲を、複数の選別範囲としてユーザ識別情報に関連付けて記憶し、ユーザが前記シート本体上にいる場合に、複数の前記センサのそれぞれについて、前記判定条件を判定し、前記判定条件を満たした数である条件成立数を、ユーザ識別情報と関連付け、前記条件成立数が大きい順に、ユーザ識別情報を優先して前記画面に表示してもよい。
この構成によれば、複数の数値を複数の選別範囲と比較するので、シート本体上にいるユーザと他のユーザとの選別をより高精度に行うことができる。
また、前記センサは、ユーザからの圧力値を前記数値として取得する圧力センサであってもよい。
また、前記制御部は、複数のユーザ識別情報を前記画面に上下に並べるプルダウンメニューを表示可能であり、優先して表示するユーザ識別情報を、他のユーザ識別情報よりも上に表示してもよい。
また、前記制御部は、前記選別範囲を記憶する場合には、前記センサから複数回、前記数値を取得し、複数回取得した前記数値の平均値をμ、複数回取得した前記数値の標準偏差をσ、任意の値をAとして、
μ±A・σ
の式より前記選別範囲を設定してもよい。
また、前記制御部は、ユーザによって前記画面に表示されたユーザ識別情報が選択された場合には、選択されたユーザ識別情報に対応した選別範囲を、前記センサから今回取得された数値に基づいて再設定してもよい。
この構成によれば、ユーザが自身のユーザ識別情報を選択するたびに、今回の数値に基づいて自身の選別範囲が再設定されるので、選別範囲をより高精度に設定することができる。
本発明によれば、所定のユーザがシート本体上にいるときには、センサで取得される数値が、所定のユーザの選別範囲に入る可能性が高いため、所定のユーザのユーザ識別情報が他のユーザ識別情報よりも画面に優先して表示される。そのため、シート本体上のユーザが、自身のユーザ識別情報を選択しやすくなる。
また、複数のセンサから取得した複数の数値を複数の選別範囲と比較することで、シート本体上にいるユーザと他のユーザとの選別をより高精度に行うことができる。
また、ユーザが自身のユーザ識別情報を選択するたびに、今回の数値に基づいて自身の選別範囲が再設定される構成とすることで、選別範囲をより高精度に設定することができる。
一実施形態に係るシート体験システムを示す図である。 100m走ゲームで取得する圧力の変化を示すグラフである。 複数の圧力センサから取得した圧力値に基づいて算出される複数の選別範囲を示す図である。 シートに着座したユーザと、各ユーザの選別範囲に測定値が入る圧力センサの数との関係を示す図である。 登録処理を示すフローチャートである。 ユーザ識別処理を示すフローチャートである。 100m走ゲームのスタート画像を示す図(a)と、ニックネーム入力画像を示す図(b)である。 ユーザに着座を促す画像を示す図(a)と、ユーザに起立を促す画像を示す図(b)である。 複数のユーザ識別情報をプルダウンメニューに表示する画像を示す図である。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のシート体験システム1は、シートSと、シート体験装置10とを含んでなる。
シートSは、例えば介護施設などのロビーに設置されるシートであり、複数のユーザが共同で使用できるものとする。シートSは、シート本体S10と、センサの一例としての圧力センサ21~26とを備えてなる。シート本体S10は、シートクッションS1、シートバックS2およびヘッドレストS3を有する。シートクッションS1とシートバックS2には、表皮の下に複数の圧力センサ21~26が設けられている。圧力センサ21~26は、シート本体S10上のユーザの身体状態を検出するための数値を取得するためのセンサである。
圧力センサ21~26は、シート本体S10に着座するユーザに対向する座面の状態を検知可能に配置され、シート本体S10に座っているユーザからの圧力値を取得する。つまり、圧力センサ21~26は、シート本体S10上のユーザの身体状態、詳しくは姿勢に対応した圧力値を取得する。ECU(電子制御ユニット)100は、シート本体S10の動作(例えば、図示しない電動リクライニングのモータやヒータなど)を制御する装置であり、各圧力センサ21~26から、測定値を取得可能に圧力センサ21~26と接続されている。
各圧力センサ21~26は、シートSの左右の中心に対して左右対称に1対ずつ設けられている。なお、以下の説明や図面においては、左側に配置される圧力センサ21~26については、符号の末尾に「L」を付し、右側に配置される圧力センサ21~26については、符号の末尾に「R」を付して区別することもある。
シートクッションS1には、圧力センサ21~23が設けられている。
圧力センサ21は、ユーザの坐骨の最下部に対応する位置に設けられている。この位置では、ユーザの荷重が最も大きくかかる。
圧力センサ22は、圧力センサ21の少し前に配置されている。
圧力センサ21および圧力センサ22は、いずれも、ユーザの臀部からの圧力を測定するためのものであり、いずれか一方のみが設けられていてもよい。
圧力センサ23は、圧力センサ21および圧力センサ22から前方に大きく離れて配置されている。圧力センサ23は、ユーザの大腿の下に位置し、ユーザの大腿からの圧力値を測定可能である。
シートバックS2には、圧力センサ24~26が設けられている。圧力センサ24は、ユーザの腰の後ろに対応する位置に設けられている。
圧力センサ25は、圧力センサ24の少し上に配置されている。
圧力センサ24および圧力センサ25は、いずれも、ユーザの腰からの圧力を測定するためのものであり、いずれか一方のみが設けられていてもよい。
圧力センサ26は、圧力センサ24および圧力センサ25から上方に大きく離れて配置されている。圧力センサ26は、ユーザの背中の上部に対応して位置し、ユーザの背中の上部からの圧力値を測定可能である。
本実施形態においては、シート体験システム1は、各圧力センサ21~26を使用した100m走ゲームを提供するものとする。本実施形態においては、各圧力センサ21~26は、シート本体S10に座っているユーザの動作を検出するための測定値も取得する。100m走ゲームは、シート本体S10に座ったユーザが、両脚を交互に上下動させることで、スマートフォンSPの画面であるディスプレイDSP上に表示されたキャラクターを走らせるゲームとする。
シート本体S10には、スマートフォンSPを保持するためのホルダ4が設けられている。ホルダ4は、ワイヤを屈曲させて形成され、一端がシートバックS2に固定され、他端にスマートフォンSPを固定する固定部4Aが設けられている。固定部4AにスマートフォンSPを固定することで、ユーザは、スマートフォンSPを手に持たなくても、スマートフォンSPのディスプレイDSPを見ることができる。
シート体験装置10は、ECU100と、端末の一例としてのスマートフォンSPとを有してなる。
ECU100には、ブルートゥース(登録商標)またはWi-Fi(登録商標)などの近距離無線通信を可能にする近距離通信機3Aが接続されている。また、ECU100は、圧力センサ21~26と接続されている。本実施形態では、ECU100と近距離通信機3Aは、シート本体S10に設けられている。ECU100は、圧力センサ21~26で取得した圧力値をスマートフォンSPに送信する。
ECU100およびスマートフォンSPは、図示しないCPU、ROM、RAM、書換可能な不揮発性メモリ等を有し、予め記憶されたプログラムを実行する。なお、スマートフォンSPは、ディスプレイDSPをさらに備えている。スマートフォンSPは、プログラムに従って動作することで、100m走ゲームを実行するための制御部として機能する。スマートフォンSPは、ECU100を介して圧力センサ21~26から圧力値を取得し、圧力値に基づいて100m走ゲームを実行する。
詳しくは、スマートフォンSPは、100m走ゲームを実行する場合には、シートSにおける左右の圧力センサ23L,23Rの圧力値P3,P3を取得する。そして、そのときに座っているユーザの平均的な圧力であるノーマル圧力P3と、圧力値のピーク検出のためのしきい値P3thを決定するとともに、そのユーザの平均的な脚を動かす周期であるノーマルステップ周期TSを算出する。
具体的には、ユーザが脚を交互に上げた場合、圧力値P3,P3は、例えば図2のように変化する。図2において、圧力が急に小さくなっている部分は、ユーザが脚を上げたことにより、圧力センサ23の部分の圧力が小さくなっていることを示す。つまり、圧力が小さくなっていない140付近の圧力値が、脚を上げていないときの平均のノーマル圧力P3となる。ノーマル圧力P3を算出するには、例えば、圧力値P3,P3の前回値と今回値の差(今回値P3(n)から前回値P3(n-1)を引いた値とする。)の絶対値が所定値以下である場合(つまり、値の変化が小さいとき)の今回値を集計して平均すればよい。
また、しきい値P3thは、脚を上げている最中であることを判定するためのしきい値であり、例えば、図2の場合であれば、100~120程度の値を用いればよい。このため、しきい値P3thは、ノーマル圧力P3に所定値を乗じた値を用いることができる。例えば、ノーマル圧力P3に0.6~0.9程度の所定値を乗じた値をしきい値P3thとすることができる。
ノーマルステップ周期TSは、圧力値P3,P3のピーク同士の時間間隔であるステップ周期TSの平均値である。
圧力値P3,P3は、各圧力値P3,P3が、しきい値P3thより小さい(上側から下側へ超えた)という条件下で、前回値と今回値の差が負から正に変化したときにピークに達したと判定することができ、このときの前回値P3(n-1)をピーク値Pmとすることができる。
スマートフォンSPは、ユーザの動作に応じて圧力値P3,P3のピークを検出すると、ピーク値Pmを算出し、ピーク値Pmとノーマル圧力P3とに基づいて、脚を上げた大きさであるステップ強度F(F,F)を算出する。ステップ強度Fは、ピークの大きさ、つまり、ノーマル圧力P3から、ピーク値Pmを引いた値とすることができる。本実施形態においては、ユーザの体格の大きさによる違いをなくすため、ノーマル圧力P3で規格化した値とする。例えば、ステップ強度Fは、
F=(P3-Pm)/P3
とする。
スマートフォンSPは、100m走ゲーム中に、ステップ強度Fを算出すると、ディスプレイDSP上のキャラクタをゴールへ向けて移動させる。このときの移動量は、ステップ強度Fの大きさに応じたものである。スマートフォンSPは、例えば、F[m]分だけゴールへ向けてキャラクタを移動させる。
また、スマートフォンSPは、100m走ゲームの終了時に、ゲームの実行結果の一例としてのゴールタイム(100mのゴール時のタイム)を取得している。ここで、ゴールタイムは、100走ゲームの開始からタイマーによる時間計測を開始し、ステップ強度Fを算出した回数をステップ強度Fに乗算した値が、100以上になったときに時間計測を終了することで、計測することができる。
スマートフォンSPは、各ユーザの100m走ゲームの記録を、各自のユーザ識別情報に対応付けて記憶することが可能となっている。本実施形態では、ユーザ識別情報は、ユーザのニックネームおよびユーザIDとする。ニックネームは、ユーザが初めて100m走ゲームを行う場合に、ユーザによって自由に決められる情報である。なお、ユーザIDは、ニックネームの登録順に、ニックネームと対応付けられて記録されるものとする。例えば、ユーザ「A~E」が、それぞれ、自身のニックネームを「A」、「B」、・・・「E」として、アルファベット順に登録した場合には、ユーザID「0001」に対応してニックネーム「A」が登録され、以後、0002:B、0003:C、・・・0005:Eとそれぞれ登録される。
そして、スマートフォンSPは、100m走ゲームの開始前において、登録された複数のユーザに対応した複数のユーザ識別情報を画面に表示可能となっている(図9参照)。詳しくは、スマートフォンSPは、複数のユーザ識別情報を画面に上下に並べるプルダウンメニューを表示可能となっている。
具体的に、スマートフォンSPは、100m走ゲームのアプリケーション(以下、「アプリ」ともいう。)が立ち上げられると、図7(a)に示すスタート画像を画面に表示する。スタート画像は、ユーザ登録ボタンB1、開始ボタンB2および終了ボタンB3を有している。
ユーザがユーザ登録ボタンB1を押すと、スマートフォンSPは、図7(b)に示すニックネーム入力画像を画面に表示する。また、ユーザが開始ボタンB2を押すと、スマートフォンSPは、図9に示すプルダウンメニューを表示する。また、ユーザが終了ボタンB3を押すと、スマートフォンSPは、100m走ゲームのアプリを終了させる。
スマートフォンSPは、ユーザ識別情報を登録する登録処理において、ユーザをシートSに所定の姿勢で座らせる指示を行い、ユーザが所定の姿勢でシート本体S10上にいるときに複数の圧力センサ21~23,25,26から取得される圧力値を、そのユーザ特有のユーザ圧力値として圧力センサ21~23,25,26ごとに記憶する機能を有している。なお、本実施形態では圧力センサ24の圧力値は記憶しないこととするが、圧力センサ24の圧力値を記憶してもよい。以下の説明では、圧力センサ24を除いた圧力センサ21~23,25,26を、単に「対象圧力センサ」とも称する。
また、スマートフォンSPは、複数の対象圧力センサのそれぞれに対応したユーザ圧力値を取得する取得処理を、複数回、例えば3回実行する。さらに、スマートフォンSPは、取得したユーザ圧力値に所定のマージンを持たせた数値範囲を、選別範囲としてユーザ識別情報に関連付けて記憶する機能を有している。
具体的に、スマートフォンSPは、図3に示すように、1回目、2回目、3回目のそれぞれの取得処理で取得したユーザ圧力値を、対象圧力センサごとに記憶する。図では、例えば圧力センサ25Rにおいては、1回目、2回目、3回目のそれぞれの取得処理で取得したユーザ圧力値が、1,2,1という値で記憶され、圧力センサ26Rにおいては、389,271,280という値で記憶されている。
スマートフォンSPは、各対象圧力センサに対応したユーザ圧力値のそれぞれに所定のマージンを持たせた複数の数値範囲を、複数の選別範囲としてユーザ識別情報に関連付けて記憶する機能を有している。以下、ユーザ識別情報に関連付けられた複数の選別範囲を、「選別データ」とも称する。具体的に、スマートフォンSPは、選別データを記憶する場合には、以下の式(1)より複数の選別範囲をそれぞれ設定している。
μ±A・σ ・・・(1)
μ:3回の取得処理で取得した圧力値の算術平均値
σ:3回の取得処理で取得した圧力値の標準偏差
A:任意の値(例えば、本実施形態では2)
図では、圧力センサ25Rの平均値μは、1であり、μ+2σは、3であり、μ-2σは、0となる。そのため、圧力センサ25Lに対応した選別範囲は、0~3の範囲となる。同様にして各対象圧力センサの選別範囲が設定されている。例えば、圧力センサ26Rに対応した選別範囲は、206~421に設定されている。
スマートフォンSPは、ユーザがシート本体S10上にいる場合に、複数の対象圧力センサのそれぞれについて、ユーザ圧力値が選別範囲内であるという判定条件を満たしているかを、ユーザ識別情報ごとに判定する機能を有している。そして、スマートフォンSPは、判定条件を満たした数である条件成立数を、ユーザ識別情報と関連付けて記憶するように構成されている。
具体的には、図4に示すように、例えばユーザ「C」がシート本体S10に着座した場合には、スマートフォンSPは、圧力センサ21Rで今回測定した圧力値を、Aさんの圧力センサ21Rに対応した選別範囲と比較し、選別範囲に圧力値が入ると、条件成立数をカウントアップする。スマートフォンSPは、このような処理を対象圧力センサごとに行い、Aさんについての条件成立数(つまり、Aさんの選別範囲に圧力値が入った対象圧力センサの数)を特定する。Aさんについての条件成立数が6である場合、スマートフォンSPは、条件成立数「6」とAさんのユーザ識別情報とを関連付けて記憶する。
そして、スマートフォンSPは、前述した処理を、各ユーザ「B~E」の選別範囲でも同様に行う。これにより、Bさんのユーザ識別情報に対しては条件成立数「5」、Cさんのユーザ識別情報に対しては条件成立数「10」、Dさんのユーザ識別情報に対しては条件成立数「2」、Eさんのユーザ識別情報に対しては条件成立数「3」が、それぞれ関連付けられる。
スマートフォンSPは、関連付けて記憶されたユーザ識別情報および条件成立数に基づいて、条件成立数が大きい順に、ユーザ識別情報を優先して画面に表示する機能を有している。具体的には、図9に示すように、スマートフォンSPは、プルダウンメニューにおいて、優先して表示するユーザ識別情報を、他のユーザ識別情報よりも上に表示している。つまり、スマートフォンSPは、プルダウンメニューにおいて、条件成立数が大きい順に、ユーザ識別情報を上から下へ順に並べている。
また、スマートフォンSPは、画面に表示されたユーザ識別情報がユーザによって選択された場合には、選択されたユーザ識別情報に対応した選別範囲を、各対象圧力センサから今回取得された圧力値に基づいて再設定する機能も有している。ここで、再設定の方法は、どのような方法であってもよい。例えば、新たに取得した今回の圧力値を、既に記憶されている1~3回目の圧力値とともに4回目の値として記憶し、1~4回目の圧力値の平均をとって、前述した式(1)より選別範囲を設定してもよい。また、例えば、新たに取得した今回の圧力値を、最も古い圧力値(例えば1回目の圧力値)に上書きし、これらの平均をとって、前述した式(1)より選別範囲を設定してもよい。
次に、スマートフォンSPの動作について詳細に説明する。
スマートフォンSPは、図5に示す登録処理と、図6に示すユーザ識別処理と、を実行可能となっている。
図7(a)に示すスタート画像において、ユーザがユーザ登録ボタンB1を押すと、スマートフォンSPは、図5に示す登録処理を開始する。登録処理において、スマートフォンSPは、まず、図7(b)に示すニックネーム入力画像を画面に表示する(S21)。
ステップS21の後、スマートフォンSPは、ユーザがニックネームを入力したか否かを判定する(S22)。詳しくは、図7(b)の入力欄にニックネームが入力された後、決定ボタンB4が押された場合に、スマートフォンSPは、ユーザがニックネームを入力したと判定する。
ステップS22においてニックネームが入力されたと判定した場合には(Yes)、スマートフォンSPは、図8(a)に示すように、ユーザに所定の姿勢で着座することを促す指示を画面に表示する(S23)。ステップS23の後、スマートフォンSPは、複数の対象圧力センサのそれぞれから取得した圧力値を1回目のユーザ圧力値として、対象圧力センサごとに記憶する(S24)。
ステップS24の後、スマートフォンSPは、着座回数Nを1つインクリメントした後(S25)、着座回数Nがしきい値Nth以上であるか、本実施形態では3回以上であるか否かを判定する(S26)。ステップS26においてN≧Nthでないと判定した場合には(No)、スマートフォンSPは、図8(b)に示すように、ユーザに起立を促す指示を画面に表示する(S27)。ステップS27の後、スマートフォンSPは、ステップS23の処理に戻る。
ステップS26においてN≧Nthであると判定した場合には(Yes)、スマートフォンSPは、1つの対象圧力センサで得た複数の圧力値の平均μ±2σを選別範囲として、対象圧力センサごとに選別範囲を設定する(S28)。ステップS28の後、スマートフォンSPは、複数の選別範囲をユーザ識別情報と関連付けて選別データとして登録して(S29)、本処理を終了する。
図7(a)に示すスタート画像において、ユーザが開始ボタンB2を押すと、スマートフォンSPは、図6に示すユーザ識別処理を開始する。ユーザ識別処理において、スマートフォンSPは、まず、複数の対象圧力センサのそれぞれから圧力値を取得する(S41)。ステップS41の後、スマートフォンSPは、今回取得した圧力値を、各ユーザ「A~E」の選別データと比較して、圧力値が選別範囲内であると判定した数である条件成立数を各ユーザ「A~E」ごとにカウントする(S42)。
ステップS42の後、スマートフォンSPは、図9に示すように、条件成立数が多い順にユーザ識別情報を上から並べてプルダウンメニューに表示する(S43)。ステップS43の後、図9に示す画面において、ユーザによってユーザ識別情報が選択されたか否かを判定する(S44)。
ステップS44においてユーザ識別情報が選択されたと判定した場合には(Yes)、スマートフォンSPは、選択されたユーザ識別情報に対応する選別データを、今回取得した圧力値に基づいて再設定して(S45)、本処理を終了する。
次に、シート体験システム1の具体的な動作の一例を詳細に説明する。最初に、ユーザ「E」についての登録処理を説明し、次に、ユーザ「C」についてのユーザ識別処理を説明する。なお、以下の説明の前提として、ユーザ「A~D」については、登録処理が完了済みであり、各ユーザ「A~D」には、0001~0004のユーザIDが割り当てられていることとする。
ユーザ「E」がスマートフォンSPにおいて100m走ゲームのアプリを立ち上げると、図7(a)に示すスタート画像が画面に表示される。ユーザ「E」がユーザ登録ボタンB1を押すと、スマートフォンSPは、図7(b)に示すニックネーム入力画像を画面に表示する(S21)。
ユーザ「E」がニックネームとして「E」を入力して決定ボタンB4を押すと、スマートフォンSPは、図8(a)に示すような、ユーザに着座を促す画像を画面に表示する(S22:Yes→S23)。具体的に、この画像は、「背骨のS字カーブを意識しながらシートの奥に座ってください。」といった、ユーザ「E」を所定の姿勢で着座させるためのメッセージ画像と、シート上に着座した人を示す絵の画像を有している。
ユーザ「E」が着座の指示に従って着座すると、スマートフォンSPは、複数の対象圧力センサから圧力値を取得し、取得した複数の圧力値を1回目のユーザ圧力値として記憶する(S24)。その後、スマートフォンSPは、図8(b)に示すような、ユーザ「E」に起立を促す画像を画面に表示する(S27)。具体的に、この画像は、「ご起立ください。」といった、ユーザ「E」に起立を促すメッセージ画像と、起立した人を示す絵の画像を有している。このように1回目のユーザ圧力値を取得した後に、ユーザ「E」をシートSから起立させることで、2回目のユーザ圧力値を取得する際に、ユーザ「E」をシートSに座り直させることができるので、スマートフォンSPが適正な圧力値を取得することができる。
その後、スマートフォンSPは、再び図8(a)の画像を表示してユーザ「E」に着座を促して、2回目のユーザ圧力値を取得する(S23,S24)。次に、スマートフォンSPは、図8(b),(a)の順で画像を切り替えて、3回目のユーザ圧力値を取得する(S27→S23→S24)。
3回目のユーザ圧力値を取得した後、スマートフォンSPは、3回分のユーザ圧力値に基づいて複数の選別範囲を設定し、複数の選別範囲を、現在シートSに座っているユーザ「E」のユーザ識別情報と関連付けて、当該ユーザ「E」に対応した選別データとして登録する(S29)。詳しくは、ユーザ識別情報である、ユーザ「E」のニックネーム「E」と、ユーザID「0005」とが、選別データに関連付けられて登録される。以上により、ユーザ「E」についての登録処理が完了する。
図7(a)に示すスタート画像を表示する画面において、ユーザ「C」が開始ボタンB2を押すと、スマートフォンSPは、複数の対象圧力センサから圧力値を取得し、圧力値を各ユーザ「A~E」の選別データと比較することで、各ユーザ「A~E」の選別データにおける条件成立数をカウントする(S41,S42)。図4に示すように、ユーザ「C」がシートSに着座した場合には、各ユーザ「A~E」の選別データにおける条件成立数は、A=6、B=5、C=10、D=2、E=3となる。
スマートフォンSPは、各ユーザ「A~E」の選別データにおける条件成立数をカウントした後、図9に示すように、条件成立数の多い順に、ユーザ識別情報を上から順に並べてプルダウンメニューに表示する。詳しくは、ユーザ「C」がシートSに着座した場合には、スマートフォンSPは、上から、C,A,B,E,Dの順で、ユーザ識別情報を並べる。
ユーザ「C」が自分のユーザ識別情報を選択すると、スマートフォンSPは、ユーザ「C」の選別データを、今回取得した圧力値に基づいて再設定する(S44:Yes→S45)。以上により、ユーザ「C」についてのユーザ識別処理が完了する。なお、ユーザ識別処理の完了後は、スマートフォンSPは、ユーザ「C」に関するデータに基づいて100m走ゲームを実行する。
以上のような本実施形態のシートSにおいて、次の各効果を奏することができる。
所定のユーザがシート本体S10上にいるときには、対象圧力センサで取得される圧力値が、所定のユーザの選別範囲に入る可能性が高いため、所定のユーザのユーザ識別情報が他のユーザ識別情報よりも画面に優先して表示される。そのため、シート本体S10上のユーザが、自身のユーザ識別情報を選択しやすくなる。
複数の対象圧力センサで取得した複数の圧力値を複数の選別範囲と比較するので、シート本体S10上にいるユーザと他のユーザとの選別をより高精度に行うことができる。
ユーザ識別処理においてユーザが自身のユーザ識別情報を選択するたびに、今回の圧力値に基づいて自身の選別範囲が再設定されるので、選別範囲をより高精度に設定することができる。
以上に本発明の実施形態について説明したが、本発明は、以下の他の形態に示すように、適宜変形して実施することが可能である。
前記実施形態では、ユーザ識別情報を優先して表示する方法として、プルダウンメニューにおいて上の位置に表示する方法を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、他のユーザ識別情報よりも優先して表示するユーザ識別情報のみを画面に表示し、他のユーザ識別情報を画面に表示しないようにしてもよい。また、例えば、他のユーザ識別情報よりも優先して表示するユーザ識別情報を、他のユーザ識別情報よりも大きく表示したり、目立つ色で表示してもよい。
前記実施形態では、ユーザ識別情報として、ニックネームとユーザIDを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばニックネームおよびユーザIDのいずれか一方であってもよいし、ユーザの氏名であってもよい。
前記実施形態では、制御部および端末としてスマートフォンSPを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、制御部をECU100とし、端末をスマートフォンSPとしてもよい。つまり、ECU100が、圧力値に基づいて優先表示するユーザ識別情報を判定し、優先表示するユーザ識別情報を他のユーザ識別情報よりも目立つように表示した画像を、スマートフォンSPに送信してスマートフォンSPの画面に表示してもよい。
前述した100m走ゲームの結果は、クラウドにあげてもよい。この場合、クラウドを介して、世界ランキングなどを見ることができる。また、自分の記録をクラウドに蓄積し、後で振り返ることができる。さらに、他人の記録を見ることもできる。また、自分と他人の記録を比較することができる。
前述したシート体験システムは、自動運転車にも適用することができる。この場合、自動運転時であることを条件に、シート体験システムを使用可能な設定にするとよい。また、シート体験システムの使用中においては、自動運転解除前に、シート体験システムの使用を制限するとよい。なお、この場合、突然に使用制限とならないように、事前案内手段を作動させて、音声案内や表示案内によって、所定時間後に使用制限となる旨を通知してもよい。
また、車両の停車時のみに、シート体験システムを使用可能に設定してもよい。なお、停車の判定は、車速が0であるかや、シフトレバーがパーキングレンジに位置するかなどで、判定すればよい。
シート体験システムの制御部は、外部環境やシート体験システム自体の異常を取得可能となっていてもよい。この場合、異常を取得したときに、シート体験システムの使用を制限するとよい。シート体験システム自体の異常としては、例えば、センサの異常、ハーネスの異常(断線)、ECU異常、通信異常(端末の異常を含む)、シートに設けたヒータやファンなどの温度調整装置の異常や、シートの一部または全部を動かすアクチュエータの異常や、シートウェイトセンサや温度センサなどの他のセンサの異常や、シートに用いられる芳香剤の容量が少ないなど、消耗品の残量や使用状況に関する異常や、シート制御部自体の異常等が含まれる。また、外部環境の異常としては、例えば、アプリを実行するのに望ましくない状況であり、他の車が接近しているとか、道路状況が悪い、車速が高い、地震が発生した、目的地が近い、目的地に着いた、目的地に着くまでゲームが終わらないことが予測される、残燃料が少ない、バッテリーの残容量が少ない、車内または車外の温度や湿度が高い、等が含まれる。
使用を制限する方法は、一度の異常で制限する方法や、複数回の異常で制限する方法などが挙げられる。制限の仕方も何段階か設定可能である。例えば、第1段階では、使用を止めたほうが好ましいことを勧めることをメッセージや音声等で報知し、第2段階では、使用の禁止を強く提案することをメッセージや音声等で報知し、第3段階では、システムを強制終了する。
また、所定箇所のセンサの異常を検出したときには、異常が検出されていないセンサを使ったゲームを推奨するように、シート体験システムを構成することもできる。例えば、シートクッションの座面のセンサが異常である場合には、シートクッションの座面の左右両側にある座面から盛り上がった側部のセンサを使ったゲームを推奨する。
前記実施形態では、センサとして圧力センサ21~26を例示したが、本発明はこれに限定されず、センサは、例えば光センサ、静電容量センサ、温度センサ、音を検出する音センサなどであってもよい。例えば、光センサまたは静電容量センサを利用する場合には、センサのON・OFFの状態に基づいてユーザの身体状態(体形など)を判定することができる。また、温度センサでは、例えば各ユーザの基礎体温の違いを利用して、ユーザを大まかに選別することができる。音センサでは、例えば各ユーザの声の高低の違いを利用して、ユーザを大まかに選別することができる。また、前記実施形態の圧力センサを利用して、ユーザの血圧や体重の違いを利用して、ユーザを大まかに選別してもよい。
前記実施形態では、複数の圧力センサの圧力値を複数の選別範囲と比較したが、本発明はこれに限定されず、1つの圧力センサの圧力値を1つの選別範囲と比較してもよい。
また、センサは、シートクッションまたはシートバックの左右の側部(座面から突出した部分)、ヘッドレスト、アームレスト、または、シート周りの部品(インパネ、ドア、フロア)などに設けられていてもよい。
シートは、自動車で使用される車両用シートであってもよいし、その他の乗物用シート、例えば、船舶や航空機などで使用されるシートであってもよい。また、シートは、乗物用シートに限らず、例えば、座椅子、家具やアウトドアの椅子、病院の待合椅子、公園のベンチ、ベッド、マットレスなどであってもよい。
前記実施形態では、端末として、スマートフォンSPを例示したが、本発明はこれに限定されず、端末は、例えばタブレットやPCなどであってもよい。また、端末は、シートに備え付けの端末であり、シートに一体に設けられていてもよい。また、端末は、カーナビゲーションシステムを構成する端末であってもよい。また、端末は、複数のユーザが視聴可能な大画面を有する端末であってもよい。
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
1 シート体験システム
21 圧力センサ
22 圧力センサ
23 圧力センサ
24 圧力センサ
25 圧力センサ
26 圧力センサ
DSP ディスプレイ
S シート
S10 シート本体
SP スマートフォン

Claims (6)

  1. シート本体と、前記シート本体上のユーザの身体状態を検出するための数値を取得するセンサを有するシートと、
    前記センサから前記数値を取得する制御部と、
    画面を有する端末と、を備えたシート体験システムであって、
    前記制御部は、
    複数のユーザに対応した複数のユーザ識別情報を前記画面に表示可能であり、
    ユーザが前記シート本体上にいるときに前記センサから取得された数値に所定のマージンを持たせた数値範囲を、選別範囲としてユーザ識別情報に関連付けて記憶し、
    ユーザが前記シート本体上にいる場合に、前記センサから取得された数値が前記選別範囲内であるという判定条件を満たしているかを、前記ユーザ識別情報ごとに判定し、
    前記判定条件を満たしているユーザ識別情報を、前記判定条件を満たしていないユーザ識別情報よりも優先して前記画面に表示することを特徴とするシート体験システム。
  2. 前記センサは複数であり、
    前記制御部は、
    ユーザが前記シート本体上にいるときに複数の前記センサから取得された数値のそれぞれに所定のマージンを持たせた複数の数値範囲を、複数の選別範囲としてユーザ識別情報に関連付けて記憶し、
    ユーザが前記シート本体上にいる場合に、複数の前記センサのそれぞれについて、前記判定条件を判定し、
    前記判定条件を満たした数である条件成立数を、ユーザ識別情報と関連付け、
    前記条件成立数が大きい順に、ユーザ識別情報を優先して前記画面に表示することを特徴とする請求項1に記載のシート体験システム。
  3. 前記センサは、ユーザからの圧力値を前記数値として取得する圧力センサであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート体験システム。
  4. 前記制御部は、
    複数のユーザ識別情報を前記画面に上下に並べるプルダウンメニューを表示可能であり、
    優先して表示するユーザ識別情報を、他のユーザ識別情報よりも上に表示することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシート体験システム。
  5. 前記制御部は、
    前記選別範囲を記憶する場合には、
    前記センサから複数回、前記数値を取得し、
    複数回取得した前記数値の平均値をμ、複数回取得した前記数値の標準偏差をσ、任意の値をAとして、
    μ±A・σ
    の式より前記選別範囲を設定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のシート体験システム。
  6. 前記制御部は、
    ユーザによって前記画面に表示されたユーザ識別情報が選択された場合には、選択されたユーザ識別情報に対応した選別範囲を、前記センサから今回取得された数値に基づいて再設定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のシート体験システム。
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