次に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態であるガスセンサ100の縦断面図である。図2は、ガスセンサ100が備えるセンサ素子101の構成の一例を概略的に示した断面模式図である。図3は、センサ素子101のうち予備室65周辺の部分断面図である。図4は、図2のA-A断面図である。図5は、制御装置95と各セルとの電気的な接続関係を示すブロック図である。
図1に示すように、ガスセンサ100は、センサ素子101と、センサ素子101の前端側を保護する保護カバー130と、センサ素子101と導通するコネクタ150を含むセンサ組立体140とを備えている。このガスセンサ100は、図示するように例えば車両の排ガス管などの配管190に取り付けられて、被測定ガスとしての排気ガスに含まれるNOxやO2等の特定ガスの濃度を測定するために用いられる。本実施形態では、ガスセンサ100は特定ガス濃度としてNOx濃度を測定するものとした。センサ素子101は、素子本体101aと、素子本体101aを被覆する多孔質保護層85と、を備えている。素子本体101aは長尺な直方体形状をしており、この素子本体101aの長手方向(図2の左右方向)を前後方向とし、素子本体101aの厚み方向(図2の上下方向)を上下方向とする。また、素子本体101aの幅方向(前後方向及び上下方向に垂直な方向)を左右方向とする。
保護カバー130は、センサ素子101の前端を覆う有底筒状の内側保護カバー131と、この内側保護カバー131を覆う有底筒状の外側保護カバー132とを備えている。内側保護カバー131及び外側保護カバー132には、被測定ガスを保護カバー130内に流通させるための複数の孔が形成されている。内側保護カバー131で囲まれた空間としてセンサ素子室133が形成されており、センサ素子101の前端はこのセンサ素子室133内に配置されている。
センサ組立体140は、センサ素子101を封入固定する素子封止体141と、素子封止体141に取り付けられたボルト147,外筒148と、センサ素子101の素子本体101aの後端の表面(上下面)に形成されたコネクタ電極(後述するコネクタ電極69及びヒータコネクタ電極71のみ図1及び図2に図示した)に接触してこれらと電気的に接続されたコネクタ150と、を備えている。
素子封止体141は、筒状の主体金具142と、主体金具142と同軸に溶接固定された筒状の内筒143と、主体金具142及び内筒143の内側の貫通孔内に封入されたセラミックスサポーター144a~144c,圧粉体145a,145b,メタルリング146と、を備えている。センサ素子101は素子封止体141の中心軸上に位置しており、素子封止体141を前後方向に貫通している。内筒143には、圧粉体145bを内筒143の中心軸方向に押圧するための縮径部143aと、メタルリング146を介してセラミックスサポーター144a~144c,圧粉体145a,145bを前方に押圧するための縮径部143bとが形成されている。縮径部143a,143bからの押圧力により、圧粉体145a,145bが主体金具142及び内筒143とセンサ素子101との間で圧縮されることで、圧粉体145a,145bが保護カバー130内のセンサ素子室133と外筒148内の空間149との間を封止すると共に、センサ素子101を固定している。
ボルト147は、主体金具142と同軸に固定されており、外周面に雄ネジ部が形成されている。ボルト147の雄ネジ部は、配管190に溶接され内周面に雌ネジ部が設けられた固定用部材191内に挿入されている。これにより、ガスセンサ100のうちセンサ素子101の前端や保護カバー130の部分が配管190内に突出した状態で、ガスセンサ100が配管190に固定されている。
外筒148は、内筒143,センサ素子101,コネクタ150の周囲を覆っており、コネクタ150に接続された複数のリード線155が後端から外部に引き出されている。このリード線155は、コネクタ150を介してセンサ素子101の各電極(後述)と導通している。外筒148とリード線155との隙間はゴム栓157によって封止されている。外筒148内の空間149は基準ガス(本実施形態では大気)で満たされている。センサ素子101の後端はこの空間149内に配置されている。
図2に示すように、センサ素子101の素子本体101aは、それぞれがジルコニア(ZrO2)等の酸素イオン伝導性固体電解質層からなる第1基板層1と、第2基板層2と、第3基板層3と、第1固体電解質層4と、スペーサ層5と、第2固体電解質層6との6つの層が、図面視で下側からこの順に積層された積層体を有する素子である。また、これら6つの層を形成する固体電解質は緻密な気密のものである。係る素子本体101aは、例えば、各層に対応するセラミックスグリーンシートに所定の加工および回路パターンの印刷などを行った後にそれらを積層し、さらに、焼成して一体化させることによって製造される。
素子本体101aの一端(図2の左側)であって、第2固体電解質層6の下面と第1固体電解質層4の上面との間には、ガス導入口10と、第1拡散律速部11と、緩衝空間12と、第2拡散律速部13と、第1内部空所20と、第3拡散律速部30と、第2内部空所40と、第4拡散律速部60と、第3内部空所61とが、この順に連通する態様にて隣接形成されてなる。
ガス導入口10と、緩衝空間12と、第1内部空所20と、第2内部空所40と、第3内部空所61とは、スペーサ層5をくり抜いた態様にて設けられた上部を第2固体電解質層6の下面で、下部を第1固体電解質層4の上面で、側部をスペーサ層5の側面で区画された素子本体101a内部の空間である。
第1拡散律速部11と、第2拡散律速部13と、第3拡散律速部30とはいずれも、2本の横長の(図面に垂直な方向に開口が長手方向を有する)スリットとして設けられる。また、第4拡散律速部60は、第2固体電解質層6の下面との隙間として形成された1本の横長の(図面に垂直な方向に開口が長手方向を有する)スリットとして設けられる。なお、ガス導入口10から第3内部空所61に至る部位を被測定ガス流通部とも称する。
素子本体101aは、素子本体101aの外部から基準電極42にNOx濃度の測定を行う際の基準ガスを流通させる基準ガス導入部62を備えている。基準ガス導入部62は、基準ガス室63と、基準ガス流路64と、予備室65と、を有する。基準ガス導入部62は、一部が素子本体101aの後端面に露出しており、この部分が基準ガス導入部62の入口部67として機能する。入口部67は、空間149内に露出している(図1参照)。この入口部67から基準ガス導入部62内に基準ガスが導入される。基準ガス導入部62は、入口部67から導入された基準ガスに対して所定の拡散抵抗を付与しつつこれを基準電極42に導入する。基準ガスは、本実施形態では大気(図1の空間149内の雰囲気)とした。基準ガス導入部62の詳細については後述する。
基準電極42は、第3基板層3の上面と第1固体電解質層4とに挟まれる態様にて形成される電極である。また、後述するように、基準電極42を用いて第1内部空所20内,第2内部空所40内,及び第3内部空所61内の酸素濃度(酸素分圧)を測定することが可能となっている。基準電極42は、多孔質サーメット電極(例えば、PtとZrO2とのサーメット電極)として形成される。
被測定ガス流通部において、ガス導入口10は、外部空間に対して開口してなる部位であり、該ガス導入口10を通じて外部空間から素子本体101a内に被測定ガスが取り込まれるようになっている。第1拡散律速部11は、ガス導入口10から取り込まれた被測定ガスに対して、所定の拡散抵抗を付与する部位である。緩衝空間12は、第1拡散律速部11より導入された被測定ガスを第2拡散律速部13へと導くために設けられた空間である。第2拡散律速部13は、緩衝空間12から第1内部空所20に導入される被測定ガスに対して、所定の拡散抵抗を付与する部位である。被測定ガスが、素子本体101a外部から第1内部空所20内まで導入されるにあたって、外部空間における被測定ガスの圧力変動(被測定ガスが自動車の排気ガスの場合であれば排気圧の脈動)によってガス導入口10から素子本体101a内部に急激に取り込まれた被測定ガスは、直接第1内部空所20へ導入されるのではなく、第1拡散律速部11、緩衝空間12、第2拡散律速部13を通じて被測定ガスの圧力変動が打ち消された後、第1内部空所20へ導入されるようになっている。これによって、第1内部空所20へ導入される被測定ガスの圧力変動はほとんど無視できる程度のものとなる。第1内部空所20は、第2拡散律速部13を通じて導入された被測定ガス中の酸素分圧を調整するための空間として設けられている。係る酸素分圧は、主ポンプセル21が作動することによって調整される。
主ポンプセル21は、第1内部空所20に面する第2固体電解質層6の下面のほぼ全面に設けられた天井電極部22aを有する内側ポンプ電極22と、第2固体電解質層6の上面の天井電極部22aと対応する領域に外部空間(図1のセンサ素子室133)に露出する態様にて設けられた外側ポンプ電極23と、これらの電極に挟まれた第2固体電解質層6とによって構成されてなる電気化学的ポンプセルである。
内側ポンプ電極22は、第1内部空所20を区画する上下の固体電解質層(第2固体電解質層6および第1固体電解質層4)、および、側壁を与えるスペーサ層5にまたがって形成されている。具体的には、第1内部空所20の天井面を与える第2固体電解質層6の下面には天井電極部22aが形成され、また、底面を与える第1固体電解質層4の上面には底部電極部22bが形成され、そして、それら天井電極部22aと底部電極部22bとを接続するように、側部電極部(図示省略)が第1内部空所20の両側壁部を構成するスペーサ層5の側壁面(内面)に形成されて、該側部電極部の配設部位においてトンネル形態とされた構造において配設されている。
内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23とは、多孔質サーメット電極(例えば、Auを1%含むPtとZrO2とのサーメット電極)として形成される。なお、被測定ガスに接触する内側ポンプ電極22は、被測定ガス中のNOx成分に対する還元能力を弱めた材料を用いて形成される。
主ポンプセル21においては、内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23との間に所望のポンプ電圧Vp0を印加して、内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23との間に正方向あるいは負方向にポンプ電流Ip0を流すことにより、第1内部空所20内の酸素を外部空間に汲み出し、あるいは、外部空間の酸素を第1内部空所20に汲み入れることが可能となっている。
また、第1内部空所20における雰囲気中の酸素濃度(酸素分圧)を検出するために、内側ポンプ電極22と、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、基準電極42とによって、電気化学的なセンサセル、すなわち、主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80が構成されている。
主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80における起電力(電圧V0)を測定することで第1内部空所20内の酸素濃度(酸素分圧)がわかるようになっている。さらに、電圧V0が目標値となるように可変電源24のポンプ電圧Vp0をフィードバック制御することでポンプ電流Ip0が制御されている。これによって、第1内部空所20内の酸素濃度は所定の一定値に保つことができる。
第3拡散律速部30は、第1内部空所20で主ポンプセル21の動作により酸素濃度(酸素分圧)が制御された被測定ガスに所定の拡散抵抗を付与して、該被測定ガスを第2内部空所40に導く部位である。
第2内部空所40は、あらかじめ第1内部空所20において酸素濃度(酸素分圧)が調整された後、第3拡散律速部30を通じて導入された被測定ガスに対して、さらに補助ポンプセル50による酸素分圧の調整を行うための空間として設けられている。これにより、第2内部空所40内の酸素濃度を高精度に一定に保つことができるため、係るガスセンサ100においては精度の高いNOx濃度測定が可能となる。
補助ポンプセル50は、第2内部空所40に面する第2固体電解質層6の下面の略全体に設けられた天井電極部51aを有する補助ポンプ電極51と、外側ポンプ電極23(外側ポンプ電極23に限られるものではなく、素子本体101aの外側の適当な電極であれば足りる)と、第2固体電解質層6とによって構成される、補助的な電気化学的ポンプセルである。
係る補助ポンプ電極51は、先の第1内部空所20内に設けられた内側ポンプ電極22と同様なトンネル形態とされた構造において、第2内部空所40内に配設されている。つまり、第2内部空所40の天井面を与える第2固体電解質層6に対して天井電極部51aが形成され、また、第2内部空所40の底面を与える第1固体電解質層4には、底部電極部51bが形成され、そして、それらの天井電極部51aと底部電極部51bとを連結する側部電極部(図示省略)が、第2内部空所40の側壁を与えるスペーサ層5の両壁面にそれぞれ形成されたトンネル形態の構造となっている。なお、補助ポンプ電極51についても、内側ポンプ電極22と同様に、被測定ガス中のNOx成分に対する還元能力を弱めた材料を用いて形成される。
補助ポンプセル50においては、補助ポンプ電極51と外側ポンプ電極23との間に所望の電圧Vp1を印加することにより、第2内部空所40内の雰囲気中の酸素を外部空間に汲み出し、あるいは、外部空間から第2内部空所40内に汲み入れることが可能となっている。
また、第2内部空所40内における雰囲気中の酸素分圧を制御するために、補助ポンプ電極51と、基準電極42と、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3とによって電気化学的なセンサセル、すなわち、補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81が構成されている。
なお、この補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81にて検出される起電力(電圧V1)に基づいて電圧制御される可変電源52にて、補助ポンプセル50がポンピングを行う。これにより第2内部空所40内の雰囲気中の酸素分圧は、NOxの測定に実質的に影響がない低い分圧にまで制御されるようになっている。
また、これとともに、そのポンプ電流Ip1が、主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80の起電力の制御に用いられるようになっている。具体的には、ポンプ電流Ip1は、制御信号として主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80に入力され、その電圧V0の上述した目標値が制御されることにより、第3拡散律速部30から第2内部空所40内に導入される被測定ガス中の酸素分圧の勾配が常に一定となるように制御されている。NOxセンサとして使用する際は、主ポンプセル21と補助ポンプセル50との働きによって、第2内部空所40内での酸素濃度は約0.001ppm程度の一定の値に保たれる。
第4拡散律速部60は、第2内部空所40で補助ポンプセル50の動作により酸素濃度(酸素分圧)が制御された被測定ガスに所定の拡散抵抗を付与して、該被測定ガスを第3内部空所61に導く部位である。第4拡散律速部60は、第3内部空所61に流入するNOxの量を制限する役割を担う。
第3内部空所61は、あらかじめ第2内部空所40において酸素濃度(酸素分圧)が調整された後、第4拡散律速部60を通じて導入された被測定ガスに対して、被測定ガス中の窒素酸化物(NOx)濃度の測定に係る処理を行うための空間として設けられている。NOx濃度の測定は、主として、第3内部空所61において、測定用ポンプセル41の動作により行われる。
測定用ポンプセル41は、第3内部空所61内において、被測定ガス中のNOx濃度の測定を行う。測定用ポンプセル41は、第3内部空所61に面する第1固体電解質層4の上面に設けられた測定電極44と、外側ポンプ電極23と、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4とによって構成された電気化学的ポンプセルである。測定電極44は、被測定ガス中のNOx成分に対する還元能力を、内側ポンプ電極22よりも高めた材料にて構成された多孔質サーメット電極である。測定電極44は、第3内部空所61内の雰囲気中に存在するNOxを還元するNOx還元触媒としても機能する。
測定用ポンプセル41においては、測定電極44の周囲の雰囲気中における窒素酸化物の分解によって生じた酸素を汲み出して、その発生量をポンプ電流Ip2として検出することができる。
また、測定電極44の周囲の酸素分圧を検出するために、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、測定電極44と、基準電極42とによって電気化学的なセンサセル、すなわち、測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82が構成されている。測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82にて検出された起電力(電圧V2)に基づいて可変電源46が制御される。
第2内部空所40内に導かれた被測定ガスは、酸素分圧が制御された状況下で第4拡散律速部60を通じて第3内部空所61内の測定電極44に到達することとなる。測定電極44の周囲の被測定ガス中の窒素酸化物は還元されて(2NO→N2+O2)酸素を発生する。そして、この発生した酸素は測定用ポンプセル41によってポンピングされることとなるが、その際、測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82にて検出された電圧V2が一定(目標値)となるように可変電源46の電圧Vp2が制御される。測定電極44の周囲において発生する酸素の量は、被測定ガス中の窒素酸化物の濃度に比例するものであるから、測定用ポンプセル41におけるポンプ電流Ip2を用いて被測定ガス中の窒素酸化物濃度が算出されることとなる。
また、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、外側ポンプ電極23と、基準電極42とから電気化学的なセンサセル83が構成されており、このセンサセル83によって得られる起電力(電圧Vref)によりセンサ外部の被測定ガス中の酸素分圧を検出可能となっている。
さらに、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、外側ポンプ電極23と、基準電極42とから電気化学的な基準ガス調整ポンプセル90が構成されている。この基準ガス調整ポンプセル90は、外側ポンプ電極23と基準電極42との間に接続された電源回路92が印加する制御電圧Vp3により制御電流(酸素汲み入れ電流)Ip3が流れることで、酸素のポンピングを行う。これにより、基準ガス調整ポンプセル90は、外側ポンプ電極23の周囲の空間(図1のセンサ素子室133)から基準電極42の周囲に酸素の汲み入れを行う。
このような構成を有するガスセンサ100においては、主ポンプセル21と補助ポンプセル50とを作動させることによって酸素分圧が常に一定の低い値(NOxの測定に実質的に影響がない値)に保たれた被測定ガスが測定用ポンプセル41に与えられる。したがって、被測定ガス中のNOxの濃度に略比例して、NOxの還元によって発生する酸素が測定用ポンプセル41より汲み出されることによって流れるポンプ電流Ip2に基づいて、被測定ガス中のNOx濃度を知ることができるようになっている。
さらに、素子本体101aは、固体電解質の酸素イオン伝導性を高めるために、素子本体101aを加熱して保温する温度調整の役割を担うヒータ部70を備えている。ヒータ部70は、ヒータコネクタ電極71と、ヒータ72と、スルーホール73と、ヒータ絶縁層74と、リード線76とを備えている。
ヒータコネクタ電極71は、第1基板層1の下面に接する態様にて形成されてなる電極である。ヒータコネクタ電極71を外部電源と接続することによって、外部からヒータ部70へ給電することができるようになっている。
ヒータ72は、第2基板層2と第3基板層3とに上下から挟まれた態様にて形成される電気抵抗体である。ヒータ72は、リード線76及びスルーホール73を介してヒータコネクタ電極71と接続されており、該ヒータコネクタ電極71を通して外部より給電されることにより発熱し、素子本体101aを形成する固体電解質の加熱と保温を行う。
また、ヒータ72は、第1内部空所20から第3内部空所61の全域に渡って埋設されており、素子本体101a全体を上記固体電解質が活性化する温度に調整することが可能となっている。
ヒータ絶縁層74は、ヒータ72の上下面に、アルミナ等の絶縁体によって形成された多孔質アルミナからなる絶縁層である。ヒータ絶縁層74は、第2基板層2とヒータ72との間の電気的絶縁性、および、第3基板層3とヒータ72との間の電気的絶縁性を得る目的で形成されている。
多孔質保護層85は、素子本体101aの前端面及び上下左右の面を被覆している。多孔質保護層85は、素子本体101aの前端及び前端付近の領域のみを被覆している。これにより、多孔質保護層85は、素子本体101aのうち特定ガス濃度の検出に用いられる各電極22,23,51,44,42の周辺部分、言い換えると素子本体101aのうちセンサ素子室133内に配置されて被測定ガスに晒される部分、を被覆している。また、多孔質保護層85は、素子本体101aのうち被測定ガス流通部の後端及び基準ガス室63の後端よりも後方まで存在している。言い換えると、素子本体101aを長手方向に垂直に見たときに(例えば素子本体101aを上から見たときに)、被測定ガス流通部及び基準ガス室63は多孔質保護層85に含まれるように位置している。多孔質保護層85は、被測定ガス中の水分等が付着して素子本体101aにクラックが生じるのを抑制する役割を果たす。
多孔質保護層85は、例えばアルミナ多孔質体、ジルコニア多孔質体、スピネル多孔質体、コージェライト多孔質体,チタニア多孔質体、マグネシア多孔質体などのセラミックス多孔質体からなるものである。本実施形態では、多孔質保護層85はアルミナ多孔質体からなるものとした。
制御装置95は、図5に示すように、上述した可変電源24,46,52と、ヒータ電源78と、上述した電源回路92と、制御部96と、を備えている。制御部96は、CPU97,図示しないRAM,及び記憶部98などを備えたマイクロプロセッサである。記憶部98は、例えばROMなどの不揮発性メモリであり、各種データを記憶する装置である。制御部96は、各センサセル80~83の電圧V0~V2及び電圧Vrefを入力する。制御部96は、各ポンプセル21,50,41,90を流れるポンプ電流Ip0~Ip2及びポンプ電流Ip3を入力する。制御部96は、可変電源24,46,52及び電源回路92へ制御信号を出力することで可変電源24,46,52及び電源回路92が出力する電圧Vp0~Vp3を制御し、これにより、各ポンプセル21,41,50,90を制御する。制御部96は、ヒータ電源78に制御信号を出力することでヒータ電源78がヒータ72に供給する電力を制御し、これにより、センサ素子101の温度を調整する。記憶部98には、後述する目標値V0*,V1*,V2*,Ip1*などが記憶されている。
制御部96は、電圧V0が目標値V0*となるように(つまり第1内部空所20の酸素濃度が目標濃度となるように)可変電源24のポンプ電圧Vp0をフィードバック制御する。
制御部96は、電圧V1が一定値(目標値V1*と称する)となるように(つまり第2内部空所40の酸素濃度がNOxの測定に実質的に影響がない所定の低酸素濃度となるように)可変電源52の電圧Vp1をフィードバック制御する。これとともに、制御部96は、電圧Vp1によって流れるポンプ電流Ip1が一定値(目標値Ip1*と称する)となるように、ポンプ電流Ip1に基づいて電圧V0の目標値V0*を設定(フィードバック制御)する。これにより、第3拡散律速部30から第2内部空所40内に導入される被測定ガス中の酸素分圧の勾配が常に一定となる。また、第2内部空所40内の雰囲気中の酸素分圧が、NOxの測定に実質的に影響がない低い分圧にまで制御される。目標値V0*は、第1内部空所20の酸素濃度が0%よりは高く且つ低酸素濃度となるような値に設定される。
制御部96は、電圧V2が一定値(目標値V2*と称する)となるように(つまり第3内部空所61内の酸素濃度が所定の低濃度になるように)可変電源46の電圧Vp2をフィードバック制御する。これにより、被測定ガス中の特定ガス(ここではNOx)が第3内部空所61で還元されることにより発生した酸素が実質的にゼロとなるように、第3内部空所61内から酸素が汲み出される。そして、制御部96は、NOxに由来して第3内部空所61で発生する酸素に応じた検出値としてポンプ電流Ip2を取得し、このポンプ電流Ip2に基づいて被測定ガス中のNOx濃度を算出する。目標値V2*は、フィードバック制御された電圧Vp2によって流れるポンプ電流Ip2が限界電流となるような値として、予め定められている。記憶部98には、ポンプ電流Ip2とNOx濃度との対応関係として、関係式(例えば一次関数の式)やマップなどが記憶されている。このような関係式又はマップは、予め実験により求めておくことができる。そして、制御部96は、取得したポンプ電流Ip2と記憶部98に記憶された上記の対応関係とに基づいて、被測定ガス中のNOx濃度を検出する。
制御部96は、電圧Vp3が基準ガス調整ポンプセル90に印加されるように電源回路92を制御して、ポンプ電流Ip3を流す。本実施形態では、電圧Vp3はポンプ電流Ip3が所定の値(一定値の直流電流)となるような直流電圧とした。そのため、ポンプ電流Ip3が流れることで、基準ガス調整ポンプセル90は外側ポンプ電極23周辺から基準電極42周辺へ一定量の酸素の汲み入れを行う。
なお、図2に示した可変電源24,46,52及び電源回路92などを含めて、制御装置95は、実際には素子本体101a内に形成された図示しないリード線(後述する基準電極リード47のみ図4に図示した),図1のコネクタ150及びリード線155を介して、素子本体101a内部の各電極と接続されている。
ここで、基準ガス導入部62及びその周辺の構成について図2~図4を用いて詳細に説明する。上述したように、基準ガス導入部62は基準ガス室63,基準ガス流路64,及び予備室65を備えている。基準ガス流路64は、基準ガス室63と予備室65との間の基準ガスの流路となる基準ガス流路64aと、予備室65と素子本体101aの外部との間の基準ガスの流路となる基準ガス流路64bと、を備えている。基準ガス室63及び基準ガス流路64は、第3基板層3の上面と第1固体電解質層4の下面との間に設けられている。基準ガス室63には、基準電極42が配設されている。本実施形態では、基準ガス室63には多孔質体が充填されており、この多孔質体が基準電極42を被覆している。本実施形態では、基準ガス流路64a及び基準ガス流路64bも多孔質体で構成されている。基準ガス室63及び基準ガス流路64を構成する多孔質体は、例えばアルミナなどのセラミックスからなる多孔質体である。基準ガス流路64bの一部(ここでは後端)が素子本体101aの表面(ここでは後端面)に露出しており、この部分が上述した入口部67として機能する。
予備室65は、素子本体101aに形成された空間である。図2~図4に示すように、本実施形態では予備室65は第1固体電解質層4を上下に貫通する孔として形成された円柱状の空間である。予備室65は、基準ガス流路64の途中に配設されている。本実施形態では、予備室65は基準ガス流路64の間に割り込むように配置されており、具体的には基準ガス流路64aと基準ガス流路64bとの間に配設されている。そのため、基準ガス流路64は予備室65の前後で基準ガス流路64aと基準ガス流路64bとに分割されている。したがって、入口部67と基準電極42との間を基準ガスが流通する際には、基準ガスは基準ガス流路64aと基準ガス流路64bとの間の予備室65を必ず通過する。入口部67から基準ガス導入部62の内部に導入された基準ガスは、基準ガス流路64b,予備室65,基準ガス流路64a,及び基準ガス室63をこの順に通過して基準電極42に到達する。
基準ガス流路64は、予備室65が素子本体101aの外部と直接的に連通しないように、少なくとも一部が多孔質体で構成されている。本実施形態では、基準ガス流路64のうち予備室65と素子本体101aの外部との間に存在する部分である基準ガス流路64bが全体的に多孔質体で構成されているため、予備室65が素子本体101aの外部と直接的に連通しないようになっている。また、予備室65はスペーサ層5の下面と第3基板層3の上面と第1固体電解質層4の側面とで囲まれているため(図2,図3参照)、基準ガス流路64bを通らずに外部と連通するような基準ガスの流路は存在しない。
基準ガス室63及び予備室65は、それぞれ基準ガス流路64よりも拡散抵抗が小さい。本実施形態では、基準ガス室63及び基準ガス流路64は、同じ所定厚み(ここでは上下方向の長さ)の層であり、素子本体101aの長手方向に垂直な面で切断した断面が矩形の層である。基準ガス室63及び基準ガス流路64(64a,64b)は、いずれも、平面視つまり上からみたときの形状がともに矩形である。図4に示すように、基準ガス室63の幅(ここでは左右方向の長さ)は基準ガス流路64の幅よりも広くなっている。このように、基準ガス室63と基準ガス流路64とでは、厚みが同じで基準ガス室63の方が幅が広くなっていることで、基準ガス室63の方が流路断面積(基準ガスの流通方向に垂直な断面の面積)が大きくなっている。また、基準ガス室63及び基準ガス流路64は、全体にわたって同じ多孔質材料で形成されており、したがって両者の気孔率も同じである。これらにより、基準ガス室63は基準ガス流路64よりも拡散抵抗が小さくなっている。また、予備室65は、図4に示すように幅は基準ガス流路64と同じであるが厚み(高さ)が基準ガス流路64より大きいため、予備室65の流路断面積は基準ガス流路64の流路断面積より大きい。しかも、予備室65には多孔質体が充填されておらず空間である。これらにより、予備室65は基準ガス流路64よりも拡散抵抗が小さくなっている。
なお、基準ガス室63,基準ガス流路64,及び予備室65の各々の拡散抵抗は、基準ガス流通方向(ここでは前後方向)に沿った単位長さあたりの拡散抵抗とする。例えば予備室65の拡散抵抗は、予備室65の基準ガス流通方向(ここでは前後方向)の長さ(単位は例えばcm)を予備室65の体積(単位は例えばcm3)で除すことにより算出できる。言い換えると、予備室65の拡散抵抗は、基準ガス流通方向に垂直な断面の平均断面積の逆数(1/平均断面積)とする。また、基準ガス室63及び基準ガス流路64のように多孔質体が充填されている場合は、上記の長さを体積で除した値をさらに多孔質体の気孔率で除すことにより算出できる。言い換えると、基準ガス室63及び基準ガス流路64の拡散抵抗は、(平均断面積×気孔率)の逆数(=1/(平均断面積×気孔率))とする。なお、拡散抵抗の値自体が正確に算出できなくとも、基準ガス室63及び予備室65と基準ガス流路64との拡散抵抗の大小関係を比較できればよい。例えば、上記の通り基準ガス室63と基準ガス流路64とが同じ多孔質材料で形成されている場合は、気孔率を考慮せずとも平均断面積が大きい方が拡散抵抗が小さいことがわかる。また、予備室65は多孔質体ではなく空間であるため、予備室65の平均断面積が少なくとも基準ガス流路64の平均断面積以上であれば、基準ガス流路64の気孔率を考慮せずとも予備室65の方が拡散抵抗が小さいことがわかる。
基準ガス室63及び基準ガス流路64の厚みは、特に限定するものではないが、例えば10~30μmの範囲で適宜設定してもよい。また、基準ガス室63及び基準ガス流路64を形成する多孔質体の気孔率は、特に限定するものではないが、例えば10~50%の範囲で適宜設定してもよい。なお、基準ガス室63と基準ガス流路64とは、互いに材料,気孔率,及び厚みのうち1以上が異なっていてもよい。
基準ガス室63の容積に対する予備室65の容積の比である容積比(=予備室65の容積/基準ガス室63の容積)は、1.5倍以上30倍以下であることが好ましい。「容積」は、空間部分の体積とする。そのため、多孔質体で形成されている基準ガス室63については、基準ガス室63の形状に基づく体積と基準ガス室63の気孔率との積が、基準ガス室63の容積となる。予備室65については本実施形態では多孔質体が充填されておらず全体が空間であるため、予備室65の形状に基づく体積がそのまま容積となる。容積比は、8倍以下としてもよいし、4倍以下としてもよい。基準ガス室63の体積は、0.01mm3以上としてもよいし、0.02mm3以上としてもよい。基準ガス室63の体積は、0.05mm3以下としてもよいし、0.04mm3以下としてもよい。
基準ガス室63の気孔率は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察して得られた画像(SEM画像)を用いて以下のように導出した値とする。まず、基準ガス室63の断面を観察面とするようにセンサ素子101を切断し、切断面の樹脂埋め及び研磨を行って観察用試料とする。続いて、SEM写真(2次電子像、加速電圧15kV、倍率1000倍,ただし倍率1000倍で不適切な場合は1000倍より大きく5000倍以下の倍率を用いる)にて観察用試料の観察面を撮影することで基準ガス室63のSEM画像を得る。次に、得た画像を画像解析することにより、画像中の画素の輝度データの輝度分布から判別分析法(大津の2値化)で閾値を決定する。その後、決定した閾値に基づいて画像中の各画素を物体部分と気孔部分とに2値化して、物体部分の面積と気孔部分の面積とを算出する。そして、全面積(物体部分と気孔部分の合計面積)に対する気孔部分の面積の割合を、気孔率[%]として導出する。基準ガス流路64の気孔率についても同様の方法で導出できる。また、予備室65に多孔質体が充填されている場合は、予備室65の気孔率についても同様の方法で導出できる。
基準電極42には、基準電極リード47が電気的に接続されている。基準電極リード47は、図2では図示を省略しているが、図4では破線で図示した。基準電極リード47は、素子本体101aの右側面から左方に延びて基準ガス流路64bの下側に潜り込み、そこから基準ガス流路64の長手方向に沿って前方に曲げられて基準電極42に達するように設けられている。ただし、基準電極リード47は、図4に示すように途中で予備室65を迂回するように配線されている。この基準電極リード47は、素子本体101aの上面に配設されたコネクタ電極69(又は素子本体101aの下面に配設された図示しないコネクタ電極)と接続されている。この基準電極リード47及びコネクタ電極69を介して、外部から基準電極42に通電したり、基準電極42の電圧や電流を外部で測定したりすることができる。基準電極リード47は、導電性を有する材質で構成されており、例えば貴金属を主成分としてもよい。本実施形態では、基準電極リード47に含まれる貴金属はPtとした。
次に、こうしたガスセンサ100の製造方法の一例を以下に説明する。まず、ジルコニアなどの酸素イオン伝導性固体電解質をセラミックス成分として含む6枚の未焼成のセラミックスグリーンシートを用意する。このグリーンシートには、印刷時や積層時の位置決めに用いるシート穴や必要なスルーホール等を予め複数形成しておく。また、スペーサ層5となるグリーンシートには被測定ガス流通部となる空間を予め打ち抜き処理などによって設けておく。第1固体電解質層4となるグリーンシートには予備室65となる空間(孔)を予め打ち抜き処理などによって設けておく。そして、第1基板層1と、第2基板層2と、第3基板層3と、第1固体電解質層4と、スペーサ層5と、第2固体電解質層6のそれぞれに対応して、各セラミックスグリーンシートに種々のパターンを形成するパターン印刷処理・乾燥処理を行う。形成するパターンは、具体的には、例えば上述した各電極や各電極に接続されるリード線,基準ガス室63,基準ガス流路64,及びヒータ部70などのパターンである。パターン印刷は、それぞれの形成対象に要求される特性に応じて用意したパターン形成用ペーストを、公知のスクリーン印刷技術を利用してグリーンシート上に塗布することにより行う。乾燥処理についても、公知の乾燥手段を用いて行う。パターン印刷・乾燥が終わると、各層に対応するグリーンシート同士を積層・接着するための接着用ペーストの印刷・乾燥処理を行う。そして、接着用ペーストを形成したグリーンシートをシート穴により位置決めしつつ所定の順序に積層して、所定の温度・圧力条件を加えることで圧着させ、一つの積層体とする圧着処理を行う。こうして得られた積層体は、複数個の素子本体101aを包含したものである。その積層体を切断して素子本体101aの大きさに切り分ける。そして、切り分けた積層体を所定の焼成温度で焼成し、素子本体101aを得る。複数のグリーンシートを積層する際には、被測定ガス流通部となる部分及び基準ガス導入部62のうち空間となる部分(ここでは予備室65)に、焼成時に消失する消失性材料(例えばテオブロミン)からなるペーストを充填しておくことが好ましい。続いて、プラズマ溶射により素子本体101aに多孔質保護層85を形成して、センサ素子101を得る。なお、多孔質保護層85の製造方法としては、プラズマ溶射の他に、スクリーン印刷,モールドキャスト法,ディッピングなどを用いることもできる。
このようにしてセンサ素子101を得ると、センサ素子101を組み込んだセンサ組立体140(図1参照)を製造し、保護カバー130やゴム栓157などを取り付ける。そして、制御装置95とセンサ素子101とをリード線155を介して接続することで、ガスセンサ100が得られる。
なお、基準ガス室63及び基準ガス流路64の拡散抵抗は、基準ガス室63及び基準ガス流路64の各々の形状を調整したり、気孔率を調整したりすることによって、調整できる。例えば、基準ガス室63及び基準ガス流路64の各々を構成する多孔質体を形成する際のパターンを調整することで、これらの形状を調整できる。また、基準ガス室63及び基準ガス流路64の各々の多孔質体のパターン形成用のペーストに含まれるセラミック粒子の粒径を調整したり、造孔材の粒径又は配合割合を調整したりすることで、気孔率を調整できる。造孔材としては、例えば有機ポリマーやテオブロミンなどを用いることができる。予備室65の拡散抵抗は、例えば予備室65の形状を調整することによって調整できる。例えば、第1固体電解質層4となるグリーンシートに形成する打ち抜き孔の形状(例えば孔の直径など)を調整することで、予備室65の形状を調整できる。
ガスセンサ100が被測定ガス中のNOx濃度を検出する際に制御部96が行う処理について説明する。まず、制御部96のCPU97は、センサ素子101の駆動を開始する。具体的には、CPU97は、ヒータ電源78に制御信号を送信してヒータ72によりセンサ素子101を加熱させる。そして、CPU97は、センサ素子101を所定の駆動温度(例えば800℃)まで加熱する。次に、CPU97は、上述した各ポンプセル21,41,50,90の制御や、上述した各センサセル80~83からの各電圧V0,V1,V2,Vrefの取得を開始する。この状態で、被測定ガスがガス導入口10から導入されると、被測定ガスは、第1拡散律速部11,緩衝空間12及び第2拡散律速部13を通過し、第1内部空所20に到達する。次に、第1内部空所20及び第2内部空所40において被測定ガスの酸素濃度が主ポンプセル21及び補助ポンプセル50によって調整され、調整後の被測定ガスが第3内部空所61に到達する。そして、CPU97は、取得したポンプ電流Ip2と記憶部98に記憶された対応関係とに基づいて、被測定ガス中のNOx濃度を検出する。
ここで、センサ素子101のうちガス導入口10などの被測定ガス流通部には、図1に示したセンサ素子室133から被測定ガスが導入される。一方、センサ素子101のうち基準ガス導入部62には、図1に示した空間149内の基準ガス(大気)が導入される。そして、このセンサ素子室133と空間149とは、センサ組立体140(特に、圧粉体145a,145b)によって区画され、互いにガスが流通しないように封止されている。しかし、被測定ガス側の圧力が高い場合などにおいて、被測定ガスがわずかに空間149内に侵入してしまい、空間149内の酸素濃度が低下する場合がある。このとき、基準電極42の周囲の酸素濃度まで低下してしまうと、基準電極42の電位である基準電位が変化してしまう。その場合、例えばセンサ素子101の駆動中の測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82の電圧V2など、基準電極42を基準とした電圧が変化してしまい、被測定ガス中のNOx濃度の検出精度が低下してしまう。これに対し、本実施形態のセンサ素子101では、基準ガス導入部62のうち基準ガス流路64aと基準ガス流路64bとの間に、基準ガス流路64よりも拡散抵抗が小さい予備室65が設けられている。また、基準ガス流路64bが多孔質体で構成されていることで、予備室65が素子本体101aの外部と直接的に連通しないようになっている。これらにより、予備室65が基準ガス中の酸素濃度の変化のバッファーとしての役割を果たすため、基準電極42の周囲の酸素濃度の低下が抑制される。
また、本実施形態では、センサ素子101の駆動中において、上述したように制御部96が基準ガス調整ポンプセル90を用いて外側ポンプ電極23周辺から基準電極42周辺に酸素の汲み入れを行う。これにより、基準電極42の周囲の酸素濃度が低下した場合に、減少した酸素を補うことができ、NOx濃度の検出精度の低下を抑制できる。ただし、センサ素子101の周囲の基準ガスの酸素濃度の低下の程度によっては、基準ガス調整ポンプセル90による基準電極42周辺への酸素の汲み入れを行っていても、基準電極42の周囲の酸素濃度が低下する場合がある。また、基準ガス調整ポンプセル90による基準電極42周辺への酸素の汲み入れ量が多いことで、基準電極42周辺の酸素濃度が上昇してしまう場合もある。そのため、基準ガス調整ポンプセル90による酸素の汲み入れを行う場合でも、基準電極42の周囲の酸素濃度が変化(上昇又は低下)してしまう場合がある。これに対しても、本実施形態のセンサ素子101では、予備室65が基準ガス中の酸素濃度の変化のバッファーとしての役割を果たすため、基準電極42の周囲の酸素濃度の変化を抑制することができる。したがって、基準ガス調整ポンプセル90による酸素の汲み入れを行うか否かにかかわらず、予備室65が存在することで基準電極42の周囲の酸素濃度の変化を抑制することができる。その結果、基準電位の変化を抑制することができ、被測定ガス中のNOx濃度の検出精度の低下を抑制できる。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の素子本体101aが本発明の素子本体に相当し、基準電極42が基準電極に相当し、基準ガス導入部62が基準ガス導入部に相当し、基準ガス流路64が基準ガス流路に相当し、予備室65が予備室に相当する。また、基準ガス室63が基準ガス室に相当する。
以上詳述した本実施形態のガスセンサ100では、センサ素子101において基準ガス導入部62のうち基準ガス流路64の途中(ここでは基準ガス流路64aと基準ガス流路64bとの間)に、基準ガス流路64よりも拡散抵抗が小さい予備室65が設けられている。また、基準ガス流路64の少なくとも一部が多孔質体で構成されていることで、1以上の予備室がいずれも素子本体の外部と直接的に連通しないようになっている。これらにより、予備室65が基準ガス中の酸素濃度の変化のバッファーとしての役割を果たすため、基準電極42の周囲の酸素濃度の変化が抑制される。
また、基準ガス導入部62は、基準電極42が配設され基準ガス流路64よりも拡散抵抗が小さい基準ガス室63を有している。これにより、基準ガス室63も予備室65と同様に基準電極42の周囲の酸素濃度の変化を抑制するバッファーとしての機能を果たすことができる。
さらに、基準ガス室63の容積に対する予備室65の容積の合計の比である容積比が1.5倍以上30倍以下となっている。容積比が1.5倍以上であることで、予備室65による基準電極42の周囲の酸素濃度の変化を抑制する効果が十分得られる。容積比が30倍以下であることで、予備室65が存在することによる素子本体101aの強度の低下を抑制できる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、予備室65は空間としたが、これに限られない。図6に示すように、予備室65には多孔質体が充填されていてもよい。図6の例では、予備室65には基準ガス流路64と同じ多孔質材料が充填されている。この場合、予備室65の拡散抵抗は(平均断面積×気孔率)の逆数で表される。また、予備室65の容積は、予備室65の形状に基づく体積と予備室65の気孔率との積となる。予備室65に充填される多孔質体の気孔率は、10~50%としてもよい。なお、空間149には基準電極42を被毒する被毒物質が含まれる場合があるが、予備室65に多孔質体が充填されていることで、予備室65が被毒物質をトラップする役目を果たす。これにより、基準電極42に被毒物質が到達することを抑制できる。
上述した実施形態では、基準ガス導入部62は予備室65を1つのみ備えていたが、予備室の数は1以上であればよい。図7は、変形例の基準ガス導入部62を示す部分断面図である。図7の基準ガス導入部62は、基準ガス室63と、複数の予備室65a~65cを有する予備室65と、基準ガス流路64a~64eを有する基準ガス流路64と、基準ガス導入空間66a,66bを有する基準ガス導入空間66と、を備えている。基準ガス流路64a,64bは第1固体電解質層4と第3基板層3との間に設けられ、基準ガス流路64cは第1固体電解質層4とスペーサ層5との間に設けられ、基準ガス流路64dはスペーサ層5と第2固体電解質層6との間に設けられ、基準ガス流路64eは第2基板層2と第3基板層3との間に設けられている。予備室65aは第3基板層3に設けられた空間であり、予備室65bは第1固体電解質層4に設けられた空間であり、予備室65cはスペーサ層5に設けられた空間である。基準ガス導入空間66aは第2固体電解質層6に設けられた孔であり、基準ガス導入空間66bは第1基板層1及び第2基板層2に設けられた孔である。基準ガス導入空間66a,66bは、それぞれ素子本体101aの表面に開口しており各々が基準ガス導入部62の入口部67として機能する。すなわち、図7の基準ガス導入部62は複数の入口部67を有する。また、図7では素子本体101aの後端面以外の面(ここでは上面及び下面)に基準ガス導入部62の入口部67が存在する。このように、入口部67は1つに限らず複数でもよいし、入口部67は空間149に露出していれば素子本体101aのいずれの表面に位置していてもよい。図7から分かるように、基準ガス導入空間66aから基準ガス導入部62の内部に導入された基準ガスは、基準ガス流路64d,予備室65c,基準ガス流路64c,予備室65b,基準ガス流路64b,予備室65a,基準ガス流路64a,及び基準ガス室63をこの順に通過して基準電極42に到達する。また、基準ガス導入空間66bから基準ガス導入部62の内部に導入された基準ガスは、基準ガス流路64e,予備室65a,基準ガス流路64a,及び基準ガス室63をこの順に通過して基準電極42に到達する。予備室65a~65cの各々の大きさは図7では互いに等しいが、互いに大きさが異なっていてもよい。図7のように予備室65が複数の予備室65a~65cを備える場合、上述した容積比は、基準ガス室63の容積に対する複数の予備室65a~65cの容積の合計の比(=予備室65の容積の合計/基準ガス室63の容積)となる。この場合も、容積比は上述したように1.5倍以上30倍以下が好ましい。容積比は、8倍以下としてもよいし、4倍以下としてもよい。予備室65が予備室65a~65cのように複数の予備室を備える場合、複数の予備室の各々の容積が、基準ガス室の容積の8倍以下としてもよいし、4倍以下としてもよい。なお、図7では複数の予備室65a~65cはいずれも空間であるが、予備室65a~65cのうち1以上について、図6のように多孔質体が充填されていてもよい。ここで、例えば1つの大きい予備室65を設ける場合と複数の小さい予備室65を設ける場合とを比較すると、両者は予備室65の容積の合計が同じであれば上述したバッファーとしての機能は同程度となる。一方で、複数の小さい予備室65を設けた場合の方が素子本体101aの強度の低下は抑制できる。そのため、基準ガス導入部62が複数の予備室65を有することで、基準電極42の周囲の酸素濃度の変化を抑制しつつ、素子本体101aの強度の低下も抑制できる。
なお、図7の予備室65a~65cの各々と素子本体101aの外部との間には多孔質体で構成された基準ガス流路64が存在するため、予備室65a~65cはいずれもセンサ素子101の外部と直接的に連通していない。これに対し、図7の基準ガス導入空間66a,66bは、いずれも素子本体101aの表面に開口しているため、素子本体の外部と直接的に連通している。そのため、基準ガス導入空間66a,66bは予備室65の一種ではなく、予備室65とは区別される。同様に、図10に示した従来例のセンサ素子907における基準ガス導入空間943も、センサ素子907の外部と直接的に連通しているため、予備室65とは異なる。また、図10のセンサ素子907は、基準ガス導入層948を貫通して基準ガス導入空間943に開口する圧力放散孔975を備えている。圧力放散孔975は、ヒータの温度上昇に伴う内圧上昇を緩和する目的で形成されている。この圧力放散孔975も、基準ガス導入空間943を介して素子本体の外部と直接的に連通しているため、予備室65とは異なる。
上述した実施形態では、基準ガス室63には多孔質体が充填され、基準ガス流路64は多孔質体で構成されていたが、これに限られない。例えば、基準ガス室63が予備室65と同様に空間として構成されていてもよい。また、基準ガス流路64は、予備室65が素子本体101aの外部と直接的に連通しないように少なくとも一部が多孔質体で構成されていればよい。例えば、図2の基準ガス流路64bのうち一部が多孔質体で構成され残りは空間として構成されていても、予備室65から素子本体101aの外部まで基準ガスが移動する際に必ず基準ガス流路64b内の多孔質体を通過するように予備室65及び多孔質体が配置されていれば、予備室65は素子本体101aの外部と「直接的に連通しない」と言える。また、基準ガス流路64aは予備室65と素子本体101aの外部との間の基準ガスの流路ではないため、全体が空間として構成されていてもよい。図7のように基準ガス導入部62が複数の予備室65を備える場合は、複数の予備室65がいずれも素子本体101aの外部と直接的に連通しないように、基準ガス流路64の少なくとも一部を多孔質体で構成すればよい。基準ガス流路64の一部や基準ガス室63を空間として形成する場合、センサ素子101の製造時に、例えば消失性材料(例えばテオブロミン)からなるペーストを用いてその空間の形状のパターンを形成すればよい。
上述した実施形態及び図7に示した例では、複数の予備室65はいずれも素子本体101aのうち後端側に位置していたが、これに限られない。例えば、図8のように基準ガス導入部62を構成してもよい。図8では、予備室65aは素子本体101aのうち基準電極42に近い位置、より具体的には素子本体101aの前後方向の中央よりも前端側に位置している。このように、複数の予備室65のうち1以上が、素子本体101aの前後方向の中央よりも前端側に位置していてもよい。また、複数の予備室65は互いに前後方向に均等な間隔で配置されていてもよい。
上述した実施形態では、基準電極リード47は予備室65を迂回するように配設されていたが、迂回せず予備室65内を通過する(予備室65内に露出する)ように配設されていてもよい。また、基準電極リード47が基準ガス流路64の少なくとも一部を兼ねていてもよい。図9は、変形例の基準ガス導入部62を示す断面図である。図9は、図4とは異なり、センサ素子101のうち基準電極42及び基準電極リード47を含む断面を示している。図9の基準ガス導入部62は、基準ガス流路64a,64bを備えておらず、代わりに基準電極リード47が基準ガス流路64を兼ねている。基準電極リード47を多孔質体として構成すれば、基準ガスを流通させることができるため、基準ガス流路64の機能を兼ねることができる。基準電極リード47が基準ガス流路64を兼ねる場合、上述した実施形態のように予備室65が基準ガス流路64を分割すると基準電極42とコネクタ電極69との導通が確保できない。そのため、図9の例では基準ガス流路64(基準電極リード47)は分割されず予備室65内を通過する(予備室65内に露出する)ように配設されている。言い換えると、予備室65は基準ガス流路64の途中で基準ガス流路64に接するように配設されている。この場合も、基準ガス流路64を流通する基準ガスは基準ガス流路64よりも拡散抵抗の小さい予備室65に拡散するため、予備室65は上述した実施形態と同様に基準ガス中の酸素濃度の変化のバッファーとしての役割を果たすことができる。また、図9の例では、基準電極リード47のうち素子本体101aの右側面に露出する部分が基準ガス導入部62の入口部67として機能する。
上述した実施形態では、基準ガス室63及び基準ガス流路64(64a,64b)は、いずれも、左右の幅が一定であったが、これに限られない。例えば、基準ガス流路64aの幅が前後方向に沿って徐々に変化してもよいし、基準ガス流路64aの一部に他の部分とは幅の異なる部分が存在してもよい。上述したように基準ガス室63及び基準ガス流路64の拡散抵抗は平均断面積の逆数で表されるため、幅が一定でなくとも拡散抵抗を算出することはできる。
上述した実施形態では、基準ガス導入部62は基準ガス流路64よりも拡散抵抗の小さい基準ガス室63を有していたが、これに限られない。例えば、上述した実施形態において基準ガス室63の幅を基準ガス流路64と同じにすることで、基準ガス室63の拡散抵抗を基準ガス流路64と同じにして基準ガス室63を基準ガス流路64の一部とし(すなわち基準ガス室63を省略し)、基準電極42が基準ガス流路64に被覆されるようにしてもよい。
上述した実施形態では、素子本体101aは複数の固体電解質層(層1~6)を有する積層体としたが、これに限られない。センサ素子101の素子本体は、酸素イオン伝導性の固体電解質層を少なくとも1つ含んでいればよい。例えば、層1~6のうち1以上を、固体電解質層以外の材質からなる構造層(例えばアルミナからなる層)としてもよい。層1~6のうち1以上をアルミナからなる構造層に変更することで、アルミナは固体電解質層を構成するジルコニアよりも熱伝導率が高いため、素子本体101aをヒータ72により短時間で昇温できる。そのため、センサ素子101の使用時に素子本体101aの中の固体電解質を早期に活性化できる。素子本体101aに構造層を設ける場合、各電極22,23,51,44,42は構造層ではなく固体電解質層の表面に配設されるように上述した実施形態から適宜位置を変更してもよい。なお、素子本体101aの強度確保の観点から、予備室65は構造層に設けず固体電解質層に設けることが好ましい。そのため、素子本体101aのうち予備室65が設けられた層に隣接する層を構造層としてもよい。例えば、図7,図8において、予備室65が設けられていない第1基板層1,第2基板層2,及び第2固体電解質層6を、アルミナからなる構造層に変更してもよい。また、図7,8において、第2固体電解質層6の上と第1基板層1の下にそれぞれ構造層を追加して、層1~6を構造層で挟むようにしてもよい。この場合、基準ガス導入空間66は構造層を貫通して素子本体101aの表面(上面及び下面)に開口するようにしてもよいし、素子本体101aの左右の側面に開口するようにしてもよい。また、第2固体電解質層6の上に構造層を追加する場合には、外側ポンプ電極23とセンサ素子室133との間で被測定ガス(特に酸素)の流通が可能な構造を採用することが好ましい。例えば、構造層のうち外側ポンプ電極23を被覆する部分を多孔質にしてもよい。構造層の一部に外側ポンプ電極23とセンサ素子室133との間の酸素の流路となる孔を設けてもよい。
上述した実施形態では、ポンプ電流Ip3が一定値の直流電流であるものとしたが、これに限られない。例えば、ポンプ電流Ip3はパルス状の断続的な電流であってもよい。また、ポンプ電流Ip3は、本実施形態では一定値の直流電流であり、常に基準電極42の周囲に酸素を汲み入れる方向に流れる電流であるが、これに限られない。例えば、ポンプ電流Ip3が、基準電極42の周囲から酸素を汲み出す方向に流れる期間が存在してもよい。その場合でも、十分長い所定期間でみたときの全体的な酸素の移動方向が基準電極42の周囲に酸素を汲み入れる方向であればよい。
上述したセンサ素子101において、基準ガス調整ポンプセル90の回路を省略したり、ガスセンサ100が電源回路92を備えていなかったりしてもよい。また、ガスセンサ100は制御装置95を備えていなくてもよい。例えばガスセンサ100は、制御装置95の代わりに、リード線155に取り付けられ制御装置95とリード線155とを接続するための外部接続用コネクタを備えていてもよい。
上述した実施形態では、基準ガスは大気としたが、被測定ガス中の特定ガスの濃度の検出の基準となるガスであれば、これに限られない。例えば、予め所定の酸素濃度(>被測定ガスの酸素濃度)に調整したガスが基準ガスとして空間149に満たされていてもよい。
上述した実施形態では、センサ素子101は被測定ガス中のNOx濃度を検出するものとしたが、被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するものであれば、これに限られない。例えば、NOxに限らず他の酸化物濃度を特定ガス濃度としてもよい。特定ガスが酸化物の場合には、上述した実施形態と同様に特定ガスそのものを第3内部空所61で還元したときに酸素が発生するから、測定用ポンプセル41はこの酸素に応じた検出値(例えばポンプ電流Ip2)を取得して特定ガス濃度を検出できる。また、特定ガスがアンモニアなどの非酸化物であってもよい。特定ガスが非酸化物の場合には、特定ガスを酸化物に変換(例えばアンモニアであればNOに変換)することで、変換後のガスが第3内部空所61で還元したときに酸素が発生するから、測定用ポンプセル41はこの酸素に応じた検出値(例えばポンプ電流Ip2)を取得して特定ガス濃度を検出できる。例えば、第1内部空所20の内側ポンプ電極22が触媒として機能することにより、第1内部空所20においてアンモニアをNOに変換できる。