JP7613464B2 - 積層フィルム、偏光板、表示装置及び偏光板ロールの製造方法 - Google Patents
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Description
前記基材フィルムが、ポリエチレンテレフタレートを含有し、
前記機能層が、フマル酸ジエステル系樹脂、又はゴム粒子を含む(メタ)アクリル系樹脂を含有し、
前記機能層の厚さが、1~19μmの範囲内であり、
前記積層フィルムの総厚さが、50μm以下であり、
前記基材フィルムの23℃における湿度膨張係数をCHE1(ppm/%RH)、厚さをd1(μm)、及び前記機能層の23℃における湿度膨張係数をCHE2(ppm/%RH)、厚さをd2(μm)としたとき、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする積層フィルム。
式(1) 0.20<│(CHE1-CHE2)│×(d2/d1)<2.00
式(i) Ro=(nx-ny)×d
式(ii) Rt={(nx+ny)/2-nz}×d
(上記式(i)及び(ii)において、Roは機能層の面内方向のリターデーション値、Rtは機能層の厚さ方向のリターデーション値、nxは機能層の面内の遅相軸方向の屈折率、nyは機能層の面内の進相軸方向の屈折率、nzは機能層の厚さ方向の屈折率(屈折率は23℃、55%RHの環境下、波長590nmで測定)、dはフィルムの厚さ(nm)を表す。)
式(2) 10<S1<S2<1000(ppm)
ロールの内側から偏光子、接着層、機能層及び基材フィルムの層順になるように、前記偏光子に前記積層フィルムを貼合しながら巻き取る工程を含むことを特徴とする偏光板ロールの製造方法。
(式中、α:熱膨張係数を表し、α1は機能層及びα2は基材フィルムのそれぞれを表す。ΔT:昇温幅を表す。h:基材フィルムの厚さ(d1)と機能層の厚さ(d2)の合計を表す。m:基材フィルムの厚さ(d1)及び機能層の厚さ(d2)のときの厚さ比(d1/d2)を表す。n:基材フィルムの弾性率(f1)及び機能層の弾性率(f2)のときの弾性率比(f1/f2)を表す。)
1)基材フィルムと機能層の湿度膨張率の差を、そのまま熱膨張率の差と置き換える(α2-α1)=ΔCHEとする。)。
式(b)カール曲率1/R∝ΔCHE×(1+m)/[3+3m+m2+m-1]
式(a)の「m-1≒0」とみなすと、式(b)は、
式(c)カール曲率1/R≒ΔCHE×(1+m)/[3+3m+m2]
式(d)カール曲率1/R≒ΔCHE×(1+m)/3(1+m)2
式(a)の「mは1<<m」であるため、式(d)は、
式(e)カール曲率1/R∝ΔCHE×1/(1+m)
さらに、式(e)は、mは1<<m」であるため「1+m」を「m」とすると、
式(f)カール曲率1/R∝ΔCHE/m
すなわち、カール曲率1/Rは、本発明に係る式(1)の、「│(CHE1-CHE2)│×(d2/d1)」で表すことができるものと推察の上実証実験を行うことで、本発明を見出すに至った。
本発明の積層フィルムは、基材フィルム上に、剥離可能な機能層が積層された積層フィルムであって、前記基材フィルムが、ポリエチレンテレフタレートを含有し、前記機能層が、フマル酸ジエステル系樹脂、又はゴム粒子を含む(メタ)アクリル系樹脂を含有し、前記機能層の厚さが、1~19μmの範囲内であり、前記積層フィルムの総厚さが、50μm以下であり、前記基材フィルムの23℃における湿度膨張係数をCHE1(ppm/%RH)、厚さをd1(μm)、及び前記機能層の23℃における湿度膨張係数をCHE2(ppm/%RH)、厚さをd2(μm)としたとき、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする。
式(1) 0.20<│(CHE1-CHE2)│×(d2/d1)<2.00
フィルム試料を恒温恒湿槽に幅1cm、試料長15cmになるように固定し、一定湿度(約30%RH)まで脱湿し、フィルム長が一定になった後、加湿(約80%RH)すると吸湿により伸び始める。約24時間後吸湿は平衡に達してフィルムの伸びも平衡に達する。この時の伸び量から下式により計算する。この際、雰囲気温度は23℃に一定に保つ。
また、カールの大小によって偏光子(ポリビニルアルコールフィルム)との貼合時に気泡が入ったり、折れ・シワが入ったりする場合がある。
カールが、大きすぎるとTD方向(長尺フィルムの幅手方向)の凹凸が大きくなりすぎて貼合時に空気を巻き込んでしまい気泡を発生させる。逆にカールが小さすぎるとMD方向(長尺フィルムの幅手方向)のカールの影響を受けやすくなりすぎて空気を巻き込んでしまい気泡を発生させる。
本発明では、干渉ムラの観点から、カールと対応する本願の指標(│(CHE1-CHE2)│×(d2/d1))の範囲は、0.30~1.00の範囲が好ましく、0.40~0.70の範囲が特に好ましい。
図2に本発明の積層フィルムの層構成について、その一例を示す。
基材フィルムは、機能層を支持するものであり、基材フィルムと機能層との23℃における湿度膨張係数の差(|(CHE1-CHE2)|)を、上記式(1)を満たすような範囲内に調整できるものであればよく、特に制限されない。基材フィルムは、通常、樹脂フィルムを含む。
本発明の積層フィルムの総厚さは50μm以下であり、好ましくは30~45μmの範囲内である。基材フィルムの厚さd1は、薄膜だがある程度の強度(腰や剛性)も支持体として必要であることから、好ましくは、15~45μmの範囲であり、より好ましくは20~40μmの範囲内である。
〈可塑剤〉
本発明に係る基材フィルムは、可塑剤を含有してもよい。可塑剤としては特に限定されないが、好ましくは、多価アルコールエステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、クエン酸系可塑剤、脂肪酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、多価カルボン酸エステル系可塑剤、及びポリエステル系可塑剤等から選択されることが好ましい。
本発明に係る基材フィルムは、紫外線吸収剤を含有することもできる。用いられる紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、2-ヒドロキシベンゾフェノン系又はサリチル酸フェニルエステル系のもの等が挙げられる。例えば、2-(5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-[2-ヒドロキシ-3,5-ビス(α,α-ジメチルベンジル)フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3,5-ジ-t-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクトキシベンゾフェノン、2,2′-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類を例示することができる。
本発明に係る基材フィルムは、酸化防止剤を含有していてもよい。酸化防止剤は劣化防止剤ともいわれる。
本発明に係る基材フィルムは、微粒子を含有することも好ましい。
本発明に係る基材フィルムの製造方法としては、通常のインフレーション法、T-ダイ法、カレンダー法、切削法、流延法、エマルジョン法、ホットプレス法等の製造法が使用できるが、着色抑制、異物欠点の抑制、ダイラインなどの光学欠点の抑制などの観点から製膜方法は、溶液流延法と溶融流延法が好ましい。溶液流延法であると、加工工程での温度が低く、このため種々の添加剤を用いることによる高機能化を付与することができる。また溶液流延法では、CHE1を調整するために、基材フィルムの残留溶媒の含有量を制御することもできる。
以下、「溶液流延法」について説明する。
溶液流延法により製膜する場合、本発明に係る基材フィルムの製造方法は、熱可塑性樹脂及び上述した微粒子等の添加剤を溶媒に溶解、分散させてドープを調製する工程(溶解工程;ドープ調製工程)、ドープを無限に移行する無端の金属支持体上に流延する工程(流延工程)、流延したドープをウェブとして乾燥する工程(溶媒蒸発工程)、金属支持体から剥離する工程(剥離工程)、乾燥、延伸、幅保持する工程(延伸・幅保持・乾燥工程)、仕上がったフィルムをロール状に巻取る工程(巻き取り工程)を含むことが好ましい。溶液流延法のドープ調製工程に用いる溶媒は、後述する機能層の形成に用いる溶媒を適宜選択して用いることができる。
なお、Mはウェブ又はフィルムを製造中又は製造後の任意の時点で採取した試料の質量で、NはMを115℃で1時間の加熱後の質量である。なお、残留溶媒種は基本的には使用した溶媒種であるが、ガスクロマトグラフィー法などで適宜測定・同定することができる。
本発明に係る機能層は、基材フィルムから剥離された後、偏光子と貼合されて、または偏光子と貼合後に剥離されて 偏光板を構成するものであり、偏光板保護フィルム又は位相差フィルムなどの光学フィルムとして機能しうる。
本発明に係る機能層の用いられる樹脂は、特に制限されないが、カルボニル基を側鎖に有する直鎖状高分子材料を含有すること、又は環状構造を主鎖に有する高分子材料を含有することが、湿度膨張係数を制御する上で好ましい。したがって、好ましい樹脂としては、シクロオレフィン系樹脂、フマル酸ジエステル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、又はスチレン・(メタ)アクリレート共重合体などでありうる。
機能層に用いられるシクロオレフィン系樹脂は、シクロオレフィン単量体の重合体、又はシクロオレフィン単量体とそれ以外の共重合性単量体との共重合体であることが好ましい。
2)シクロオレフィン単量体と、それと開環共重合可能な共重合性単量体との開環共重合体
3)上記1)又は2)の開環(共)重合体の水素添加物
4)上記1)又は2)の開環(共)重合体をフリーデルクラフツ反応により環化した後、水素添加した(共)重合体
5)シクロオレフィン単量体と、不飽和二重結合含有化合物との飽和共重合体
6)シクロオレフィン単量体のビニル系環状炭化水素単量体との付加共重合体及びその水素添加物
7)シクロオレフィン単量体と、(メタ)アクリレートとの交互共重合体
は一般式(B-1)で表される構造単位と一般式(B-2)で表される構造単位の両方を含むことがより好ましい。一般式(B-1)で表される構造単位は、前述の一般式(A-1)で表されるシクロオレフィン単量体由来の構造単位であり、一般式(B-2)で表される構造単位は、前述の一般式(A-2)で表されるシクロオレフィン単量体由来の構造単位である。
溶媒: メチレンクロライド
カラム: Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0mL/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=500~2800000の範囲内の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
機能層に用いられるフマル酸ジエステル系樹脂は、フマル酸ジイソプロピル残基単位及び炭素数1又は2のアルキル基を有するフマル酸ジエステル残基単位を含むフマル酸ジエステル系樹脂である。
フマル酸ジエステル系樹脂が特に好ましい。
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた1Lのオートクレーブに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学社製、商品名メトローズ60SH-50)2g、蒸留水600g、フマル酸ジイソプロピル330g、フマル酸ジエチル70g、および重合開始剤であるt-ブチルパーオキシピバレート3gを入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、400rpmで攪拌しながら50℃で24時間保持することによりラジカル懸濁重合を行なった。室温まで冷却し、生成したポリマー粒子を含む懸濁液をろ別し、蒸留水およびメタノールで洗浄することによりフマル酸ジエステル系樹脂を得た(収率:75%)。
機能層に用いられる(メタ)アクリル系樹脂は、少なくともメタクリル酸メチルに由来する構造単位(U1)と、フェニルマレイミドに由来する構造単位(U2)とを含むことが好ましい。フェニルマレイミドに由来する構造単位(U2)を含む(メタ)アクリル系樹脂は、機能層の湿度膨張係数CHE2を小さくしうる。また光弾性係数も小さくなり、吸湿膨張してもムラの発生が起こりにくいという利点もある。
スチレン・(メタ)アクリレート共重合体(以下、スチレン・アクリル樹脂ともいう。)は、機能層に用いたときに透明性に優れる。また、スチレン部分の共重合比率によって吸湿膨張係数を調整することもできるため、これらの比率を変更することによって積層体としてのカールを制御することができる。
ポリアリレート系樹脂は、機能層に用いたときに靱性に優れる。当該ポリアイレート系樹脂は、少なくとも芳香族ジアルコール由来の構成単位と芳香族ジカルボン酸由来の構成単位とを含む。
機能層は、必要に応じて上記以外の他の成分をさらに含んでもよい。他の成分の例には、ゴム粒子、前述したマット剤(微粒子)、可塑剤、紫外線吸収剤などが含まれる。中でも、ゴム粒子や可塑剤はフィルムに疎水性を与え、機能層の湿度膨張係数CHEを制御する手段としても使用することができるため、適宜材料・添加量を調整することで積層体のカール特性を制御することができる。また機能層に 靱性(しなやかさ)を付与する観点から、ゴム粒子をさらに含むことが好ましい。
ゴム粒子は、ゴム状重合体を含む粒子である。ゴム状重合体は、ガラス転移温度が20℃以下の軟質な架橋重合体である。そのような架橋重合体の例には、ブタジエン系架橋重合体、(メタ)アクリル系架橋重合体、及びオルガノシロキサン系架橋重合体が含まれる。中でも、(メタ)アクリル系樹脂との屈折率差が小さく、機能層の透明性が損なわれにくい観点では、(メタ)アクリル系架橋重合体が好ましく、アクリル系架橋重合体(アクリル系ゴム状重合体)がより好ましい。
アクリル系ゴム状重合体(a)は、アクリル酸エステルに由来する構造単位を主成分として含む架橋重合体である。主成分として含むとは、アクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量が後述する範囲となることをいう。アクリル系ゴム状重合体(a)は、アクリル酸エステルに由来する構造単位と、それと共重合可能な他の単量体に由来する構造単位と、1分子中に2以上のラジカル重合性基(非共役な反応性二重結合)を有する多官能性単量体に由来する構造単位とを含む架橋重合体であることが好ましい。
共重合可能な他の単量体は、アクリル酸エステルと共重合可能な単量体のうち、多官能性単量体以外のものである。すなわち、共重合可能な単量体は、2以上のラジカル重合性基を有しない。共重合可能な単量体の例には、メタクリル酸メチルなどのメタクリル酸エステル;スチレン、メチルスチレンなどのスチレン類;(メタ)アクリロニトリル類;(メタ)アクリルアミド類;(メタ)アクリル酸が含まれる。中でも、共重合可能な他の単量体は、スチレン類を含むことが好ましい。共重合可能な他の単量体は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
(コア部)
コア部は、アクリル系ゴム状重合体(a)を含み、必要に応じて硬質な架橋重合体(c)をさらに含んでもよい。すなわち、コア部は、アクリル系ゴム状重合体からなる軟質層と、その内側に配置された硬質な架橋重合体(c)からなる硬質層とを有してもよい。
シェル部は、アクリル系ゴム状重合体(a)にグラフト結合した、メタクリル酸エステルに由来する構造単位を主成分として含むメタクリル系重合体(b)(他の重合体)を含む。主成分として含むとは、メタクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量が後述する範囲となることをいう。
〈23℃における湿度膨張係数(CHE2)〉
機能層の23℃における湿度膨張係数(CHE2)は、1~30ppm/%RHの範囲であることが、基材フィルムの好ましい湿度膨張係数(CHE1)との関係から、カールの向きや程度を制御する観点から、好ましい。透機能層の湿度膨張係数CHE2が1ppm以上であると貼合後の剥離プロセスが行いやすくなるという効果を発現し、30ppm以下であると、貼合時のエラーおよびムラの発生を抑制できるという効果を発現する。より好ましくは3~20ppm/%RHの範囲であり、さらに好ましくは5~15ppm/%RHの範囲である。
本発明に係る機能層は、基材フィルムから剥離された後、偏光子と貼り合わされて位相差フィルムなどの光学フィルムとして機能しうる。
機能層は、例えばIPSモード用の位相差フィルムとして用いる観点では、測定波長590nm、23℃55%RHの環境下で測定される面内方向の位相差Roは、0~10nmであることが好ましく、0~5nmであることがより好ましい。機能層の厚さ方向の位相差Rtは、-40~40nmであることが好ましく、-25~25nmであることがより好ましい。
式(b):Rt=((nx+ny)/2-nz)×d
(式中、
nxは、機能層の面内遅相軸方向(屈折率が最大となる方向)の屈折率を表し、
nyは、機能層の面内遅相軸に直交する方向の屈折率を表し、
nzは、機能層の厚さ方向の屈折率を表し、
dは、機能層の厚さ(nm)を表す。)
機能層の面内遅相軸は、自動複屈折率計アクソスキャン(Axo Scan Mueller Matrix Polarimeter:アクソメトリックス社製)により確認することができる。
本発明の積層フィルムの形態は、特に制限されないが、例えば帯状でありうる。すなわち、本発明の積層フィルムは、その幅方向に直交する方向にロール状に巻き取られて、ロール体とすることが好ましい。
[製造方法]
本発明の積層フィルムの製造方法は、1)機能層用溶液を得る工程と、2)得られた機能層溶液を、基材フィルムの表面に付与する工程と、3)付与された機能層用溶液から溶媒を除去して、機能層を形成する工程とを有する。
前述の樹脂と、溶媒とを含む機能層用溶液を調製する。
添加量としては1~20質量%の範囲が好ましく、より好ましくは3~10質量%の範囲である。
次いで、得られた機能層用溶液を、基材フィルムの表面に付与する。具体的には、得られた機能層用溶液を、基材フィルムの表面に塗布する。
次いで、基材フィルムに付与された機能層用溶液から溶媒を除去して、機能層を形成する。
得られた帯状の積層フィルムを、その幅方向に直交する方向にロール状に巻き取り、ロール体とする。
本発明の積層フィルムの製造方法は、例えば図3に示される製造装置によって行うことができる。
機能層は、機能層用溶液を塗布して得られることから、当該溶液に由来する溶媒が残留していることがある。残留溶媒量は、湿度膨張係数の制御手段ともなり、使用溶媒・塗布液濃度、機能層の乾燥に当てる風速、乾燥温度・時間、乾燥室の条件(外気か内気循環か)、塗布時のバックロールの加熱温度等によって制御しうる。
式(2) 10<S1<S2<1000(ppm)
具体的には、機能層の残留溶媒量は、1000ppm未満であることが好ましく、800ppm未満であることがより好ましく、500~700ppm未満であることが、積層フィルムのカールバランスを考慮するとより好ましい。また、基材フィルムにも溶媒が残存するような溶媒・塗布プロセスを選ぶことで、積層体間の密着性が向上する。基材フィルムの残存溶媒量としては10~100ppmの範囲が好ましい。
(厚さ)
機能層の厚さd2は、通常、基材フィルムの厚さd1よりも薄い。具体的には、機能層の厚さd2は、偏光板の薄型化の観点では、具体的には、1~19μmの範囲であることが好ましく、中でも2~10μmの範囲であることがより好ましい。
偏光板は、偏光子と、その少なくとも一方の面に配置された積層フィルム又は機能層とを有する。偏光子と積層フィルム又は機能層とは、接着剤層を介して接着されていることが好ましい。
偏光子は、一定方向の偏波面の光だけを通す素子である。偏光子は、通常、ポリビニルアルコール系偏光フィルムでありうる。ポリビニルアルコール系偏光フィルムの例には、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものや、二色性染料を染色させたものが含まれる。
偏光子の少なくとも一方の面には、本発明の積層フィルムを構成する基材フィルム又は機能層が配置される。積層フィルムを構成する基材フィルム又は機能層は、いずれも偏光子保護フィルムとして機能しうる。本実施の形態では、偏光子の一方の面に機能層が配置され、他方の面に他の保護フィルムが配置されていることが好ましい。
接着剤層は、機能層と偏光子との間、及び、対向フィルムと偏光子との間にそれぞれ配置されている。機能層と偏光子との間に配置される接着剤層と、対向フィルムと偏光子との間に配置される接着剤層とは、同じであってもよいし、異なってもよい。
粘着剤層は、偏光板を、液晶セルなどの表示素子と貼合するための層であり、偏光板のどちらの面に形成してもよいが、機能層の偏光子とは反対側の面に配置されうる。
本実施の形態に係る偏光板は、偏光子の少なくとも一方の面に、前述の積層フィルムを貼合するとともに、基材フィルムを剥離する工程を経て製造されうる。積層フィルムの貼り合わせは、偏光子の一方の面のみに行ってもよいし、両方の面に行ってもよく、透過率の観点では、偏光子の一方の面に積層フィルムを貼り合わせ、他方の面に他の保護フィルムである対向フィルムを貼り合わせることが好ましい。
偏光子の一方の面に、上記積層フィルムの機能層を、接着剤を介して貼合する。貼り合わされる機能層の表面、又は、偏光子の一方の表面に、必要に応じてコロナ処理などの前処理を施してもよい。
本実施の形態に係る表示装置は、液晶セルや有機エレクトロルミネッセンス(「EL」ともいう。)素子などの表示素子と、上記製造方法で製造された偏光板とを有する。中でも、本実施の形態に係る表示装置は、液晶セルと、上記製造方法で製造された偏光板とを有する液晶表示装置であることが好ましい。
[1]積層フィルムの材料
[1-1]基材フィルム
<基材フィルムA>
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム):(東洋紡社製TN100、ノンシリコーン系剥離剤を含む離型層あり、厚さ38μm)
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)(東洋紡社製TN100)をTD方向に13%延伸させたフィルム(厚さ30μm)
<基材フィルムC>
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)(東洋紡社製TN100)をTD方向に30%延伸させたフィルム(厚さ25μm)
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)(東洋紡社製TN100)を150℃で30秒間熱保持緩和させたフィルム)厚さ38μm)
<基材フィルムE>
トリアセチルセルロースフィルム(TAC)(コニカミノルタ社製KC4UA、離型層なし、厚さ38μm)
<基材フィルムF>
シクロオレフィンフィルム(COP)(JSR社製ARTON G7810、離型層なし、厚さ38μm)
<基材フィルムG>
高密度ポリエチレン(HDPE)(ハイゼックス 2200J(プライムポリマー社製)、厚さ38μm)
基材フィルムの23℃における湿度膨張係数CHE1は、JIS K7197を参考として測定した。
フィルム試料を恒温恒湿槽に幅1cm、試料長15cmになるように固定し、一定湿度(約30%RH)まで脱湿し、フィルム長が一定になった後、加湿(約80%RH)すると吸湿により伸び始める。約24時間後吸湿は平衡に達してフィルムの伸びも平衡に達する。この時の伸び量から下式により計算した。この際、雰囲気温度は23℃に一定に保った。
23℃における湿度膨張係数(ppm/%RH)=伸び量(cm)/(試料長(cm)×湿度差)×106
(1)材料の準備
<樹脂>
1.COP(G7810):JSR(株)製ARTON G7810、Mw:14万、カルボン酸基を有するシクロオレフィン系樹脂
2.フマル酸樹脂:東ソー社製フマル酸ジエステル系樹脂、数平均分子量12万
3.アクリル:MMA/PMI/MADA共重合体(60/20/20質量比)、Mw:150万、Tg:137℃(なお、略称は、以下を示す。MMA:メタクリル酸メチル、PMI:フェニルマレイミド及びMADA:アクリル酸アダマンチル)
4.ポリアリレート:ユニチカ社製U-100
5.COP(ZNX330R):日本ゼオン社製ZNX330R
6.A-DCP:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業社製)
7.PSt/ポリアリレート(質量比5:5)混合物:Pst(ポリスチレン:PSジャパン社製、Mw:50万:PSジャパン製]、ポリアリレート(下記化合物P)
8.PSt::ポリスチレン(Mw:50万:PSジャパン社製)
9.TAC:アセチル置換度2.9のアセチルセルロース
樹脂のガラス転移温度(Tg)は、DSC(Differential Scanning Colorimetry:示差走査熱量法)を用いて、JIS K 7121-2012に準拠して測定した。
樹脂の重量平均分子量(Mw)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(東ソー社製 HLC8220GPC)、カラム(東ソー社製 TSK-GEL G6000HXL-G5000HXL-G5000HXL-G4000HXL-G3000HXL 直列)を用いて測定した。サンプル20mg±0.5mgをテトラヒドロフラン10mlに溶解し、0.45mmのフィルターで濾過した。この溶液をカラム(温度40℃)に100ml注入し、検出器RI温度40℃で測定し、スチレン換算した値を用いた。
以下の方法で調製したゴム粒子R1を用いた。
ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸 0.002質量部
ホウ酸 0.4725質量部
炭酸ナトリウム 0.04725質量部
水酸化ナトリウム 0.0076質量部
得られた分散液中のゴム粒子の分散粒径を、ゼータ電位・粒径測定システム(大塚電子株式会社製 ELSZ-2000ZS)で測定した。
<積層フィルム201用機能層溶液の調製>
下記成分を混合して、機能層用溶液201を得た。
COP(G7810): 100質量部
表Iに示される溶媒であるシクロペンタノン(沸点131℃)及びジクロロメタン(塩化メチレン、沸点41℃)に変更した以外は積層フィルム201用機能層溶液と同様にして、積層フィルム202~205用機能層溶液を得た。
下記成分を混合して、機能層用溶液206~215を得た。
塩化メチレン(沸点41℃): 760質量部
メタノール(沸点65℃): 40質量部
COP(G7810): 200質量部
下記成分を混合して、機能層用溶液216を得た。
メチルエチルケトン(MEK:沸点80℃) 900質量部
フマル酸ジエステル樹脂(フマル酸樹脂と表記): 100質量部
下記成分を混合して、機能層用溶液223を得た。
メチルエチルケトン(MEK:沸点80℃) 900質量部
アクリル: 100質量部
下記成分を混合して、機能層用溶液224を得た。
メチルエチルケトン(MEK:沸点80℃) 900質量部
アクリル: 80質量部
ゴム粒子R1: 20質量部
下記成分を混合して、機能層用溶液225を得た。
塩化メチレン(沸点41℃) 900質量部
アクリル: 100質量部
下記成分を混合して、機能層用溶液226を得た。
塩化メチレン(沸点41℃) 800質量部
アクリル: 80質量部
ゴム粒子R1: 20質量部
下記成分を混合して、機能層用溶液227を得た。
塩化メチレン(沸点41℃) 800質量部
アクリル: 160質量部
ゴム粒子R1: 20質量部
下記成分を混合して、機能層用溶液228を得た。
トルエン(沸点110℃): 900質量部
ポリアリレート(ユニチカ社製U-100): 100質量部
積層フィルム229用機能層溶液では、表III記載のように、溶媒として塩化メチレン(沸点41℃)を用いた以外は、積層フィルム228用機能層用溶液と同様にして、積層フィルム229用機能層溶液を調製した。
特開2020-3823号公報の実施例1を参考として、下記成分を混合して、機能層用溶液230を得た。
シクロヘキサン(沸点81℃): 900質量部
COP(ZNX330R) 100質量部
特開2018-45220号公報の実施例3を参考として、下記成分を混合して、積層フィルム231用機能層溶液を得た。
酢酸エチル(EA:沸点77℃) 100質量部
A-DCP 100質量部
イルガキュア127 2質量部
レベリング剤(F-784-F) 0.08質量部
特開2018-45220号公報の実施例3を参考として、下記成分を混合して、積層フィルム232用機能層溶液を得た。
塩化メチレン(沸点41℃) 900質量部
PSt: 70質量部
ポリアリレート樹脂(化合物P) 30質量部
レベリング剤(F-784-F) 0.08質量部
特開2018-41028号公報の実施例3を参考として、下記成分を混合して、積層フィルム233用機能層溶液を得た。
酢酸エチル(EA:沸点77℃): 700質量部
PSt: 98質量部
可塑剤(ポリエステル化合物) 2質量部
レベリング剤(F-784-F) 0.08質量部
下記成分を混合して、機能層用溶液234を得た。
塩化メチレン(沸点41℃): 800質量部
エタノール(沸点78℃): 100質量部
TAC: 90質量部
可塑剤(エチルフタリルエチルグリコレート): 10質量部
<積層フィルム201の作製>
基材フィルムとして、PETフィルム(東洋紡社製TN100、基材フィルムA)を準備した。このPETフィルムの離型層上に、積層フィルム201用機能層用溶液を、バックコート法によりダイを用いて塗布した後、下記の乾燥ステップで積層フィルムの乾燥を行うことで厚さ5μmの機能層を形成し、積層フィルム201を得た。
第1ステップ:40℃で1分
第2ステップ:70℃で1分
第3ステップ:100℃で1分
第4ステップ:130℃で2分
積層フィルム201の作製において、表I~表IIIに示すように、基材フィルムの種類及び厚さ、機能層溶液の種類及び厚さをそれぞれ変更した以外は同様にして、積層フィルム202~234を得た。なお乾燥温度は第4ステップのドライヤー温度のみ変更し、第1、第2、第3ステップの温度は固定とした。
(1)残留溶媒の定性及び定量
得られた積層フィルム中の残留溶媒の定性及び定量は、積層フィルムをそれぞれ基材フィルムと機能層に剥離し、それぞれをヘッドスペースガスクロマトグラフィーにより行った。ヘッドスペースガスクロマトグラフィーでは、試料を容器に封入して加熱し、容器中に揮発成分が充満した状態で速やかに容器中のガスをガスクロマトグラフに注入し、質量分析を行って化合物の同定を行いながら揮発成分の定量を行った。揮発成分の定量は、濃度が既知の試料を用いて検量線を予め作成しておき、測定で得られた揮発成分のピーク面積と検量線とを照合して行った。
ヘッドスペース装置:HP7694 Head Space Sampler(ヒューレットパッカード社製)
温度条件:トランスファーライン200℃、ループ温度200℃
サンプル量:0.8g/20mlバイアル
GC:HP5890(ヒューレットパッカード社製)
MS:HP5971(ヒューレットパッカード社製)
カラム:HP-624(30m×内径0.25mm)
オーブン温度:初期温度40℃(保持時間3分)、昇温速度10℃/分、到達温度200℃(保持時間5分)
測定モード:SIM(セレクトイオンモニター)モード
得られた積層フィルムにおいて、機能層の23℃における湿度膨張係数(CHE2)は、基材フィルムを剥離した試料において、上記基材フィルムの湿度膨張係数(CHE1)と同様の方法で測定した。
積層フィルムの搬送安定性は、搬送張力350N/mを付与しながら、ラインでロール搬送したときの破断や割れの有無を確認することにより評価した。そして、以下の基準に基づいて、搬送安定性を評価した。
〇:機能層は破断することなく、搬送可能
△:機能層に微小な傷と割れが発生するが、搬送可能
×:機能層が割れて、破断する
△以上であれば、良好と判断した。
積層フィルムを35mm(製造時の横方法)×2mm(製造時の縦方向)の帯状に切断し、38℃の温水中に30分間浸漬した時の水中での幅手方向のカール度を測定する。
機能層を塗設する側が凹の場合をプラスとして測定する。
得られた積層フィルムを、直径5cmの円形に切り出し、サンプルとした。得られたサンプルを、23℃55%RHの恒温恒湿室にて24時間放置した。その後、サンプルを恒温恒湿室から取り出し、平板上に置き、曲率スケールを用いて、サンプルと合致するカーブを有する曲率半径r(m)から1/rを求めた。そして、以下の基準に基づいて、カール量を評価した。
◎:1/rが4未満
○:1/rが4以上8未満
△:1/rが8以上12未満
×:1/rが12以上
△以上であれば良好と判断した。
(貼合性の評価)
ポリビニルアルコール(以下、「PVA:という。」)を含有する厚さ60μmの長尺ポリビニルアルコールフィルムを、ガイドロールを介して連続搬送しつつ、ヨウ素とヨウ化カリウム配合の染色浴(30℃)に浸漬して染色処理と2.5倍の延伸処理を施した後、ホウ酸とヨウ化カリウムを添加した酸性浴(60℃)中で、トータルとして5倍となる延伸処理と架橋処理を施し、得られた厚さ12μmのヨウ素-PVA系偏光子を、乾燥機中で50℃、30分間乾燥させて水分率4.9%の偏光子を得た。偏光子は、10cm×10cmにカットした。
ついで次の各成分を混合し、水系接着剤1を調製した。
純水:100質量部
ポリビニルアルコール系樹脂(日本合成化学工業(株)製 商品名「ゴーセファイマーZ200」]:3質量部
水系接着剤1をワイヤーバー(#0)にてPVA偏光子に塗工し、10cm×10cmに加工した本願フィルムを機能層面がPVA面と接着するように、高精度卓上型貼合機HAL-215(三共株式会社製)を用いて枚葉貼合を行った後、基材フィルムを剥離してPVAと機能層の積層体を作製した。
この積層体の貼合工程適性について、下記のように評価した。
(評価ランク)
◎:50枚貼合を行っても気泡の混入、端部の折れ、フィルムの位置ずれ等の発生は見られなかった
〇:20枚貼合を行っても気泡の混入、端部の折れ、フィルムの位置ずれ等の発生は見られなかった
△:10枚貼合を行っても気泡の混入、端部の折れ、フィルムの位置ずれ等の発生は見られなかった
×:10枚貼合を行ったところ、1枚以上気泡の混入、端部の折れ、フィルムの位置ずれ等の発生が見られた
(6)干渉縞
〈偏光板の作製〉
上記作製した積層フィルム201~234を用いて、下記手順にて偏光板を作製した。
ポリビニルアルコールフィルムの厚さ60μmの長尺ポリビニルアルコールフィルムを、ガイドローラーを介して連続搬送しつつ、ヨウ素とヨウ化カリウム配合の染色浴(30℃)に浸漬して染色処理と2.5倍の延伸処理を施した後、ホウ酸とヨウ化カリウムを添加した酸性浴(60℃)中で、トータルとして5倍となる延伸処理と架橋処理を施し、得られた厚さ12μmのヨウ素-PVA系偏光子を、乾燥機中で50℃、30分間乾燥させて水分率4.9%の偏光子を得た。
上記作製した偏光子を、積層フィルム201~234と対向フィルムとして下記光学フィルムを用いて両面から挟持して、下記水溶性接着剤液1を介して、接着し偏光板201~234を作製した。
〈対向フィルム〉
対向フィルムは下記樹脂を含有するフィルムを用いた。
COP(シクロオレフィン):JSR(株)製ARTON G7810
(水溶性接着剤液1の調製)
下記の各成分を混合した後、脱泡して、水溶性接着剤液1を調製した。
株式会社日本触媒製「エポクロス WS-300」 7.5質量部
MENADIONA社製「CROSSLINKER CL-427」
0.1質量部
なお、偏光板作製は、積層フィルムの接着側表面にコロナ出力強度2.0kW、ライン速度18m/分でコロナ放電処理を施し、コロナ放電処理面に、上記調製した水溶性接着剤液1を、乾燥後の厚さが約3μmとなるようにバーコーターで塗工した後、50℃、60℃、70℃でこの順番に60秒ずつ乾燥し、偏光板を得た。
作製した偏光板を暗幕のような光を通さない黒布の上に機能層が形成された面を上にして置き、三波長蛍光灯(松下電器社製、ナショナル蛍光灯:FL20SS・ENW/18)で照らして、偏光板の表面を目視観察し、以下の基準で評価した。
◎:試料10枚を観察したが干渉ムラが見えない。
○:干渉縞が見えない
△:干渉縞がうっすらと見える
×:干渉縞が目立つ
得られた積層フィルム201~234の製造条件を表I、表II及び表IIIに示し、評価結果を表IVに示す。なお、ゴム粒子の含有量は、乾燥後の塗膜(機能層)中の質量%を示す。
実施例1で作製した、積層フィルム204、213、214、216、218、226及び229の機能層の位相差をそれぞれ下記方法で測定し、結果を表Vに示した。
1)積層フィルムから基材フィルムを剥離し、機能層を23℃55%RHの環境下で24時間調湿する。この層の平均屈折率をアッベ屈折計で測定し、厚さdを市販のマイクロメーターを用いて測定する。
2)調湿後のフィルムの、測定波長590nmにおけるリターデーションRo及びRtを、それぞれ自動複屈折率計アクソスキャン(Axo Scan Mueller Matrix Polarimeter:アクソメトリックス社製)を用いて、23℃55%RHの環境下で測定する。
式(a):Ro=(nx-ny)×d
式(b):Rt=((nx+ny)/2-nz)×d
(式中、nxは、機能層の面内遅相軸方向の屈折率、nyは、機能層の面内遅相軸に直交する方向の屈折率、nzは、機能層の厚さ方向の屈折率、及びdは機能層の厚さ(nm)をそれぞれ表す。)
2 基材フィルム
3 機能層
4 接着層
5 偏光子
6 対向フィルム
10、10′ 偏光板
B110 基材フィルム
B120 機能層
B200 製造装置
B210 供給部
B220 塗布部
B230 乾燥部
B240 冷却部
B250 巻き取り部
Claims (15)
- 基材フィルム上に、剥離可能な機能層が積層された積層フィルムであって、
前記基材フィルムが、ポリエチレンテレフタレートを含有し、
前記機能層が、フマル酸ジエステル系樹脂、又はゴム粒子を含む(メタ)アクリル系樹脂を含有し、
前記機能層の厚さが、1~19μmの範囲内であり、
前記積層フィルムの総厚さが、50μm以下であり、
前記基材フィルムの23℃における湿度膨張係数をCHE1(ppm/%RH)、厚さをd1(μm)、及び前記機能層の23℃における湿度膨張係数をCHE2(ppm/%RH)、厚さをd2(μm)としたとき、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする積層フィルム。
式(1) 0.20<│(CHE1-CHE2)│×(d2/d1)<2.00 - 前記機能層の厚さが、2~10μmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の積層フィルム。
- 前記積層フィルムの総厚さが、30~45μmの範囲内であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積層フィルム。
- 前記機能層の下記式(i)で定義されるリターデーション値Roが0~20nmの範囲内であり、下記式(ii)で定義されるリターデーション値Rtが-25~25nmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の積層フィルム。
式(i) Ro=(nx-ny)×d
式(ii) Rt={(nx+ny)/2-nz}×d
(上記式(i)及び(ii)において、Roは機能層の面内方向のリターデーション値、Rtは、機能層の厚さ方向のリターデーション値、nxは機能層の面内の遅相軸方向の屈折率、nyは機能層の面内の進相軸方向の屈折率、nzは機能層の厚さ方向の屈折率(屈折率は23℃、55%RHの環境下、波長590nmで測定)、dはフィルムの厚さ(nm)を表す。) - 前記基材フィルムの残留溶媒の含有量をS1とし、前記機能層の残留溶媒の含有量をS2としたときに、下記式(2)を満たすことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の積層フィルム。
式(2) 10<S1<S2<1000(ppm) - 前記残留溶媒のうち主たる残留溶媒の沸点が、大気圧下において100℃以下であることを特徴とする請求項5に記載の積層フィルム。
- 前記残留溶媒が、塩素系溶媒であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の積層フィルム。
- 前記残留溶媒が、ジクロロメタンであることを特徴とする請求項5から請求項7までのいずれか一項に記載の積層フィルム。
- 前記残留溶媒としてジクロロメタン及びアルコール類を含むことを特徴とする請求項5から請求項8までのいずれか一項に記載の積層フィルム。
- 前記基材フィルムが2軸延伸されたポリエステルフィルムであり、当該ポリエステルフィルムの23℃における湿度膨張係数CHE1が、10~20ppm/%RHの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の積層フィルム。
- 前記機能層が、カルボニル基を側鎖に有する高分子材料を含有することを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載の積層フィルム。
- 前記機能層が、環状構造を主鎖に有する高分子材料を含有することを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載の積層フィルム。
- 請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載の積層フィルムを具備することを特徴とする偏光板。
- 請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載の積層フィルム又は請求項13に記載の偏光板を具備することを特徴とする表示装置。
- 請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載の積層フィルムを、偏光子の少なくとも一方の面に貼合しながら巻き取る偏光板ロールの製造方法であって、
ロールの内側から偏光子、接着層、機能層及び基材フィルムの層順になるように、前記偏光子に前記積層フィルムを貼合しながら巻き取る工程を含むことを特徴とする偏光板ロールの製造方法。
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