以下、図面を参照して実施形態について説明する。以下の説明において、同一の機能および構成を有する構成要素には共通する参照符号を付す。共通する参照符号を有する複数の構成要素を区別する場合には、当該共通する参照符号に添え字を付して区別する。複数の構成要素について特に区別を要さない場合には、当該複数の構成要素には、共通する参照符号のみを付し、添え字は付さない。
各機能ブロックを、ハードウェアおよびソフトウェアのいずれかまたは両方を組み合わせたものにより実現することが可能である。また、各機能ブロックが以下に説明されるように区別されていることは必須ではない。例えば、一部の機能が例示の機能ブロックとは別の機能ブロックにより実行されてもよい。さらに、例示の機能ブロックがさらに細かい機能サブブロックに分割されていてもよい。また、以下の説明における各機能ブロックおよび各構成要素の名称は便宜的なものであり、各機能ブロックおよび各構成要素の構成および動作を限定するものではない。
<第1実施形態>
以下、第1実施形態に係る半導体記憶装置1について説明する。
[構成例]
(1)メモリシステム
図1は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1を含むメモリシステム3の構成の一例を示すブロック図である。
メモリシステム3は、半導体記憶装置1およびメモリコントローラ2を含み、ホスト装置4により制御される。メモリシステム3は、例えば、SDTMカードのようなメモリカード、または、SSD(Solid State Drive)等である。
半導体記憶装置1は、メモリコントローラ2により制御される。メモリコントローラ2は、ホスト装置4からホストコマンドを受信し、当該ホストコマンドに基づいて半導体記憶装置1を制御する。当該制御により、半導体記憶装置1のメモリセルアレイに書込みデータを記憶させる動作(以下、書込み動作と称する。)、および、半導体記憶装置1のメモリセルアレイから読出しデータを読み出す動作(以下、読出し動作と称する。)等の、種々の動作が実行される。
メモリコントローラ2は、ホストインタフェース回路21、CPU(Central Processing Unit)22、RAM(Random Access Memory)23、ROM(Read Only Memory)24、メモリインタフェース回路25、およびECC(Error Check and Correction)回路26を含む。メモリコントローラ2は、例えばSoC(System-on-a-Chip)として構成される。
ホストインタフェース回路21は、ホストインタフェースを介してホスト装置4に接続され、メモリコントローラ2とホスト装置4との間の通信を司る。例えば、ホストインタフェース回路21は、ホスト装置4からメモリコントローラ2に送られるホストコマンドを受信する。
ROM24はファームウェア(プログラム)を格納する。RAM23は、当該ファームウェアを保持可能であり、CPU22の作業領域として使用される。ROM24に格納されていてRAM23上にロードされたファームウェアがCPU22により実行される。これにより、メモリコントローラ2は、書込み動作および読出し動作等を含む種々の動作、ならびに、ホストインタフェース回路21およびメモリインタフェース回路25の機能の一部を実行する。
RAM23はさらに、例えば、データを一時的に保持し、バッファおよびキャッシュとして機能する。RAM23のうちバッファとして機能する部分を、データバッファ231として説明する。データバッファ231は、ホスト装置4からホストインタフェース回路21を介して送信される書込みデータを受信し、当該書込みデータを一時的に保持する。データバッファ231はさらに、ホストインタフェース回路21を介してホスト装置4に送信される読出しデータを一時的に保持する。データバッファ231は、揮発性のメモリであっても不揮発性のメモリであってもよい。
メモリインタフェース回路25は、メモリインタフェースを介して半導体記憶装置1に接続され、メモリコントローラ2と半導体記憶装置1との間の通信を司る。メモリインタフェースは、例えば、チップイネーブル信号bCE、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号bWE、リードイネーブル信号bRE、ライトプロテクト信号bWP、レディ/ビジー信号bR/B、ならびに信号DQ<0>~DQ<7>を伝送する。以下、信号DQ<0>~DQ<7>を信号DQ<7:0>と表記する。メモリインタフェースはさらに、信号SBGを伝送し得る。信号SBGは、例えば、信号DQ<7:0>の伝送に用いられる信号線とは異なる信号線を用いて伝送される。信号SBGは、例えば、半導体記憶装置1が信号DQ<7:0>の受信に用いる外部端子とは異なる外部端子を介して半導体記憶装置1により受信される。
メモリインタフェース回路25は、例えば、ホスト装置4からのホストコマンドに基づいてコマンドセットを生成し、信号DQ<7:0>を介して当該コマンドセットを半導体記憶装置1に送信する。コマンドセットは、例えば、コマンドCMDおよびアドレス情報ADD1を含む。コマンドセットは、コマンドCMDおよびアドレス情報ADD1に加えて書込みデータDATを含み得る。メモリインタフェース回路25は、当該ホストコマンドに基づいてアドレス情報ADD2を生成し得、信号SBGを介してアドレス情報ADD2を半導体記憶装置1に送信する。アドレス情報ADD2は、例えば、或る読出し動作においてアドレス情報ADD1とともに用いられるアドレス情報である。一方、メモリインタフェース回路25は、半導体記憶装置1から信号DQ<7:0>を介して送信される読出しデータDATを受信する。本明細書では、参照を容易にするため、メモリインタフェース回路25がそれぞれ送信および受信する書込みデータおよび読出しデータのいずれにも、このように参照符号DATを付して説明を行う。以下、書込みデータおよび読出しデータを総称してデータDATとも称する。
ECC回路26は、データバッファ231に保持される書込みデータを受信する。ECC回路26は、当該書込みデータにエラー訂正符号を付加する。当該エラー訂正符号が付された書込みデータが書込みデータDATである。ECC回路26は、書込みデータDATを、例えばデータバッファ231またはメモリインタフェース回路25等に供給する。
ECC回路26は、メモリインタフェース回路25を介して、半導体記憶装置1から送信された読出しデータDATを受信する。ECC回路26は、エラー訂正符号に基づいて、当該読出しデータDATにエラーが存在するか否かの判定を行う。ECC回路26は、当該読出しデータDATにエラーが存在すると判定する場合、エラー訂正符号に基づいて、当該読出しデータDATにエラー訂正処理を行う。ECC回路26は、当該エラー訂正処理後の読出しデータを、例えばデータバッファ231等に供給する。
(2)半導体記憶装置
図2は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1の構成の一例を示すブロック図である。第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、例えば、データを不揮発に記憶することが可能なNAND型フラッシュメモリである。
半導体記憶装置1は、メモリセルアレイ10、センスアンプモジュール11、ロウデコーダモジュール12、入出力回路13、レジスタ14、ロジック制御回路15、シーケンサ16、レディ/ビジー制御回路17、電圧生成回路18、およびドライバセット19を含む。
メモリセルアレイ10は、ブロックBLK0~BLK(n-1)(nは1以上の整数)を含む。ブロックBLKは各々、ビット線およびワード線に関連付けられた複数の不揮発性メモリセルを含み、例えばデータの消去単位となる。半導体記憶装置1では、例えば、SLC(Single-Level Cell)方式、MLC(Multi-Level Cell)方式、TLC(Three-Level Cell)方式、またはQLC(Quad-Level Cell)方式を適用可能である。SLC方式では各メモリセルに1ビットのデータが保持され、MLC方式では各メモリセルに2ビットのデータが保持され、TLC方式では各メモリセルに3ビットのデータが保持され、QLC方式では各メモリセルに4ビットのデータが保持される。なお、5ビット以上のデータが各メモリセルに保持されるようにしてもよい。
入出力回路13は、メモリコントローラ2との間での信号DQ<7:0>の入出力を制御する。信号DQ<7:0>は、例えば、コマンドCMD、データDAT、アドレス情報ADD1、およびステータス情報STSを含む。コマンドCMDは、例えば、ホスト装置4からのホストコマンドに応じた処理を半導体記憶装置1に実行させるためのコマンドを含む。アドレス情報ADD1は、例えばカラムアドレスおよびロウアドレスを含む。ロウアドレスは、例えば、ブロックアドレス、ページアドレス、ストリングアドレス、およびプレーンアドレスを含む。プレーンアドレスは、例えば、ブロックアドレスに含まれていてもよい。ステータス情報STSは、例えば、半導体記憶装置1において実行される書込み動作および読出し動作の結果に関する情報を含む。
より具体的には、入出力回路13は、入力回路および出力回路を含み、入力回路および出力回路が次の処理を行う。入力回路は、信号DQ<7:0>を介して、メモリコントローラ2から書込みデータDAT、アドレス情報ADD1、およびコマンドCMDを受信する。入力回路は、書込みデータDATをセンスアンプモジュール11に転送し、アドレス情報ADD1およびコマンドCMDをレジスタ14に転送する。出力回路は、レジスタ14からステータス情報STSを受信し、センスアンプモジュール11から読出しデータDATを受信する。出力回路は、信号DQ<7:0>を介して、ステータス情報STSおよび読出しデータDATをメモリコントローラ2に送信する。ここで、入出力回路13とセンスアンプモジュール11は、データバスを介して接続される。データバスは、例えば、信号DQ0~DQ7にそれぞれ対応付けられる8本のデータ線IO0~IO7を含む。なお、データ線IOの本数は、8本に限定されるものではなく、例えば16本または32本であってもよく、任意に設定可能である。
入出力回路13はさらに、メモリコントローラ2からの信号SBGの入力を制御する。より具体的には、上記入力回路が、信号SBGを介して、メモリコントローラ2からアドレス情報ADD2を受信する。当該入力回路は、アドレス情報ADD2をレジスタ14に転送する。
レジスタ14は、ステータスレジスタ141、アドレスレジスタ142、およびコマンドレジスタ143を含む。
ステータスレジスタ141は、ステータス情報STSを保持し、当該ステータス情報STSを、シーケンサ16の指示に基づいて入出力回路13に転送する。
アドレスレジスタ142は、入出力回路13から転送されるアドレス情報ADD1を保持し、当該アドレス情報ADD1をシーケンサ16に転送する。アドレスレジスタ142は、アドレス情報ADD1中のカラムアドレスをセンスアンプモジュール11に転送し、アドレス情報ADD1中のロウアドレスをロウデコーダモジュール12に転送する。アドレスレジスタ142は、例えば、当該ロウアドレスをドライバセット19に転送する。
アドレスレジスタ142はさらに、入出力回路13から転送されるアドレス情報ADD2を保持し、当該アドレス情報ADD2をシーケンサ16に転送する。アドレスレジスタ142はさらに、例えば、当該アドレス情報ADD2をドライバセット19およびセンスアンプモジュール11に転送する。
なお、本明細書において、アドレスレジスタ142が何らかのアドレス情報を或る構成要素に転送し当該アドレス情報に基づいて当該構成要素が動作すると説明する場合、アドレスレジスタ142は当該構成要素に当該アドレス情報を必ずしも転送しなくてもよい。代わりに、例えば、当該アドレス情報を受信したシーケンサ16が当該アドレス情報に基づいて当該構成要素の動作を制御してもよい。
コマンドレジスタ143は、入出力回路13から転送されるコマンドCMDを保持し、当該コマンドCMDをシーケンサ16に転送する。
ロジック制御回路15は、メモリコントローラ2から、例えば、チップイネーブル信号bCE、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号bWE、リードイネーブル信号bRE、およびライトプロテクト信号bWPを受信する。ロジック制御回路15は、これらの信号に基づいて、入出力回路13およびシーケンサ16を制御する。
チップイネーブル信号bCEは、半導体記憶装置1をイネーブルにするために使用される。コマンドラッチイネーブル信号CLEは、半導体記憶装置1に入力される信号DQ<7:0>を介してコマンドCMDが送信される期間を入出力回路13に通知するために使用される。アドレスラッチイネーブル信号ALEは、半導体記憶装置1に入力される信号DQ<7:0>を介してアドレス情報ADD1が送信される期間を入出力回路13に通知するために使用される。ライトイネーブル信号bWEおよびリードイネーブル信号bREはそれぞれ、入出力回路13による信号DQ<7:0>の入力および出力を可能にするために使用される。ライトプロテクト信号bWPは、半導体記憶装置1におけるデータの書込みおよび消去を禁止するために使用される。
シーケンサ16は、レジスタ14からコマンドCMDならびにアドレス情報ADD1を受信し、当該コマンドCMDならびにアドレス情報ADD1にしたがって半導体記憶装置1全体の動作を制御する。シーケンサ16はさらに、アドレスレジスタ142からアドレス情報ADD2を受信する。シーケンサ16による半導体記憶装置1全体の動作の制御は、アドレス情報ADD2に基づいていてもよい。シーケンサ16は、例えば、センスアンプモジュール11、ロウデコーダモジュール12、電圧生成回路18、およびドライバセット19等を制御して、書込み動作および読出し動作等の各種動作を実行する。
シーケンサ16は、ステータス情報STSを生成し、当該ステータス情報STSをステータスレジスタ141に送信する。
レディ/ビジー制御回路17は、シーケンサ16による制御にしたがってレディ/ビジー信号bR/Bを生成し、レディ/ビジー信号bR/Bをメモリコントローラ2に送信する。レディ/ビジー信号bR/Bは、半導体記憶装置1がレディ状態とビジー状態とのいずれにあるかをメモリコントローラ2に通知するために使用される。レディ状態では、半導体記憶装置1はメモリコントローラ2からのコマンドを受け付ける。ビジー状態では、半導体記憶装置1は、メモリコントローラ2からの、例えばメモリセルアレイ10へのアクセスを伴う動作の実行のためのコマンドを受け付けない。
電圧生成回路18は、シーケンサ16による制御に基づいて各種電圧を生成し、生成した電圧をドライバセット19に供給する。
ドライバセット19は、例えば、アドレスレジスタ142からロウアドレスを受信し、当該ロウアドレスをデコードする。ドライバセット19は、当該デコードの結果に基づいて、電圧生成回路18から供給される電圧等から、例えば、各種動作で使用される各種電圧を、メモリセルアレイ10、センスアンプモジュール11、およびロウデコーダモジュール12等に供給する。ドライバセット19はさらに、例えば、アドレスレジスタ142からアドレス情報ADD2を受信し、当該アドレス情報ADD2をデコードする。ドライバセット19による上記各種電圧の供給は、アドレス情報ADD2のデコードの結果に基づいていてもよい。
センスアンプモジュール11は、アドレスレジスタ142からカラムアドレスを受信し、当該カラムアドレスをデコードする。センスアンプモジュール11は、当該デコードの結果に基づいて、メモリコントローラ2とメモリセルアレイ10との間でのデータDATの転送動作を実行する。すなわち、センスアンプモジュール11は、メモリコントローラ2から入出力回路13を介して書込みデータDATを受信し、当該書込みデータDATを、メモリセルアレイ10に転送する。また、センスアンプモジュール11は、メモリセルアレイ10内のメモリセルから読出しデータDATを読み出し、当該読出しデータDATを、入出力回路13を介してメモリコントローラ2に出力する。センスアンプモジュール11はさらに、例えば、アドレスレジスタ142からアドレス情報ADD2を受信し、当該アドレス情報ADD2をデコードする。センスアンプモジュール11による読出しデータDATの読出し、および、読出しデータの入出力回路13への転送は、アドレス情報ADD2のデコードの結果に基づいていてもよい。
ロウデコーダモジュール12は、アドレスレジスタ142からロウアドレスを受信し、当該ロウアドレスをデコードする。ロウデコーダモジュール12は、当該デコードの結果に基づいて、メモリセルアレイ10のブロックBLKの中から、読出し動作および書込み動作等の各種動作を実行する対象の或るブロックBLK(以下、選択ブロックBLK(sel)とも称する。)を選択する。ロウデコーダモジュール12は、当該選択ブロックBLK(sel)に、ドライバセット19から供給される電圧を転送可能である。ロウデコーダモジュール12は、上記デコードの結果に基づいて複数のブロックBLKを選択してもよく、ロウデコーダモジュール12により、当該選択ブロックBLK(sel)の各々への電圧転送が可能となる。
上記で説明したメモリセルアレイ10、センスアンプモジュール11、およびロウデコーダモジュール12の組み合わせは、或るプレーンPBを構成する。半導体記憶装置1は例えば複数のプレーンPBを含み、プレーンPBは各々、上述したプレーンPBと同様の構成を有する。
(3)メモリセルアレイ
図3は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1のメモリセルアレイ10の回路構成の一例を示す。メモリセルアレイ10の回路構成の一例として、メモリセルアレイ10に含まれるブロックBLK0およびBLK1の回路構成の一例が示されている。
以下、或る1つのブロックBLKの回路構成に着目して説明する。ブロックBLK0およびBLK1のいずれについても以下の説明が成り立つ。メモリセルアレイ10に含まれる他のブロックBLKの各々についても、以下の説明が成り立つ。
当該ブロックBLKは、例えば4つのストリングユニットSU0~SU3を含む。各ストリングユニットSUは、複数のNANDストリングNSを含む。当該複数のNANDストリングNSは、m本のビット線BL0、BL1、・・・、およびBL(m-1)(mは1以上の整数)に1対1に対応付けられている。各NANDストリングNSは、対応付けられたビット線BLに接続され、例えば、96個のセルトランジスタCT0~CT95、ならびに、選択トランジスタST1およびST2を含む。各セルトランジスタCTは、制御ゲート(以下、ゲートとも称する。)および電荷蓄積層を含んでいる。各セルトランジスタCTは、メモリセルとして、データを不揮発に記憶することが可能である。本明細書では、セルトランジスタCTのうちメモリセルとして機能するものを各々、メモリセルトランジスタとも称する。選択トランジスタST1およびST2の各々は、各種動作時における、当該選択トランジスタST1およびST2を含むNANDストリングNSの選択に使用される。
各NANDストリングNSの選択トランジスタST1のドレインは、当該NANDストリングNSに対応付けられたビット線BLに接続される。選択トランジスタST1のソースと、選択トランジスタST2のドレインとの間に、セルトランジスタCT0~CT95が直列接続される。より具体的には、選択トランジスタST1のソースがセルトランジスタCT95のドレインに接続され、セルトランジスタCT95のソースがセルトランジスタCT94のドレインに接続され、セルトランジスタCT94のソースがセルトランジスタCT93のドレインに接続され、・・・、セルトランジスタCT1のソースがセルトランジスタCT0のドレインに接続され、セルトランジスタCT0のソースが選択トランジスタST2のドレインに接続される。選択トランジスタST2のソースは、ソース線SLに接続される。
選択トランジスタST1およびST2、ならびに、セルトランジスタCT0~CT95、それぞれのゲートに接続される配線について、整数jおよび整数kを用いて説明する。次の説明は、図3の例では、jが0から3の整数の各々のケースについて成り立ち、また、kが0から95の整数の各々のケースについて成り立つ。
ストリングユニットSUjに含まれるNANDストリングNSそれぞれの選択トランジスタST1のゲートは、セレクトゲート線SGDjに共通して接続される。当該ブロックBLKに含まれるNANDストリングNSそれぞれの選択トランジスタST2のゲートは、セレクトゲート線SGSに共通して接続される。当該ブロックBLKに含まれるNANDストリングNSそれぞれのセルトランジスタCTkのゲートは、ワード線WLkに共通して接続される。これらセレクトゲート線SGDおよびSGSならびにワード線WLは、例えば、ブロック毎に設けられている。
ビット線BLの各々は、当該ブロックBLKのストリングユニットSUそれぞれに含まれる対応付けられたNANDストリングNSの選択トランジスタST1のドレインに接続される。これらのビット線BLは、例えば、メモリセルアレイ10の異なるブロックBLKにおいても同様に接続されることにより、ブロックBLK間で共有される。このようなビット線BLは、例えば、プレーンPB毎に設けられている。この場合、異なるプレーンPBそれぞれのブロックBLK間では、例えば、同一のビット線BLが上述したように共有されてはいない。
ソース線SLは、当該ブロックBLKに含まれるNANDストリングNSのそれぞれの選択トランジスタST2のソースに共通して接続されることにより、当該ブロックBLKのストリングユニットSU間で共有される。当該ソース線SLは、例えば、異なるブロックBLKにおいても同様に接続されることにより、ブロックBLK間で共有される。
1つのストリングユニットSU中の、1つのワード線WLに共通して接続されるセルトランジスタCTの集合は、例えばセルユニットCUと称される。例えば、セルユニットCU内のセルトランジスタCTの各々がメモリセルとして機能するとき、当該セルトランジスタCTそれぞれに保持される同位の1ビットのデータの集合を、例えば「1ページデータ」と称する。例えばMLC方式等により各メモリセルに複数ビットのデータが保持される場合には、1つのセルユニットCUには、このような「1ページデータ」が複数保持され得る。
以上、メモリセルアレイ10の回路構成について説明したが、メモリセルアレイ10の回路構成は上述したものに限定されない。例えば、各ブロックBLKが含むストリングユニットSUの個数を任意の個数に設計することが可能である。各NANDストリングNSが含むセルトランジスタCTならびに選択トランジスタST1およびST2の各々の個数を任意の個数に設計することが可能である。ワード線WLならびにセレクトゲート線SGDおよびSGSの本数それぞれは、NANDストリングNS中のセルトランジスタCTならびに選択トランジスタST1およびST2の個数に基づいて変更される。
本明細書では、各セルトランジスタCTがデータの保持に電荷蓄積層を用いる場合について説明を行うが、各セルトランジスタCTの構成はこれに限定されない。例えば、各セルトランジスタCTは、電荷蓄積層の代わりに浮遊ゲートを用いてデータの保持を行ってもよい。
図4は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1のメモリセルアレイ10の断面構造の一部の一例を示す断面図である。図4の例では、層間絶縁体が省略されている。図4に示される参照符号GWLについては、後続する図面に係る説明において言及する。
メモリセルアレイ10の構造の一部を、導電体41、42、および49、メモリピラー43、ならびにコンタクトプラグ48が構成する。
半導体記憶装置1は、半導体基板40を含む。ここで、半導体基板40の面に平行な例えば互いに直交する2方向を第1方向D1および第2方向D2として定義する。当該面に交わり当該面を基準にメモリセルアレイ10が形成される方向を第3方向D3として定義する。第3方向D3は、第1方向D1および第2方向D2に直交するものとして説明するが、必ずしもこれに限定されない。以下、第3方向D3を「上」とし、第3方向D3と反対方向を「下」として説明を行うが、この表記は便宜的なものに過ぎず、例えば重力の方向とは無関係である。
半導体基板40の上方に、絶縁体を介して導電体41が設けられる。導電体41は、ソース線SLとして機能する。導電体41の上方に、複数層の導電体42が、隣り合う導電体との間に絶縁体を介して順次積層される。図4では、98層の導電体42が積層され、当該98層の導電体42は、下方から上方に向かってそれぞれセレクトゲート線SGS、ワード線WL0、ワード線WL1、ワード線WL2、・・・、ワード線WL95、および或るセレクトゲート線SGDとして機能する。
複数層の導電体42中にメモリピラー43が設けられる。メモリピラー43は、例えばD3方向に延びる。メモリピラー43は、ピラー状の半導体44の側面に、トンネル絶縁層45、電荷蓄積層46、およびブロック絶縁層47が順次設けられた構成を有する。半導体44は、下端において導電体41に達する。メモリピラー43のうち1つの導電体42と交わる部分が、1つのセルトランジスタCT、選択トランジスタST1、または選択トランジスタST2として機能する。図4では、下方から上方に向かって順に、選択トランジスタST2、セルトランジスタCT0、セルトランジスタCT1、セルトランジスタCT2、・・・、セルトランジスタCT95、および選択トランジスタST1として機能する部分が設けられる。当該選択トランジスタST2、セルトランジスタCT0~CT95、および選択トランジスタST1は、或るNANDストリングNSに含まれる。半導体44が、NANDストリングNSの電流経路として機能し、各セルトランジスタCTのチャネルが形成される領域となる。
半導体44の上端は、コンタクトプラグ48を介して、導電体49に接続される。導電体49は、例えば第1方向D1に延び、或るビット線BLとして機能する。また、導電体41上には、導電体LIが設けられる。導電体LIは、例えば第2方向D2および第3方向D3に延び、ソース線コンタクトとして機能する。導電体LIは、第2方向D2に沿って例えばライン形状を有する。2つの導電体LIの間に、例えば、1つのストリングユニットSUが配置される。
(4)メモリセルトランジスタの閾値電圧
セルトランジスタCTのゲートに印加する電圧を高くしていくと、当該セルトランジスタCTはオフ状態からオン状態に切り替えられる。オフ状態は、当該セルトランジスタCTを電流が流れるチャネルが形成されていない状態であり、オン状態は、当該チャネルが形成されている状態である。このようにセルトランジスタCTがオフ状態からオン状態にちょうど切り替えられるときの当該電圧が、当該セルトランジスタCTの閾値電圧と称される。閾値電圧は負の電圧であることもある。
図5を参照して、メモリセルとして機能する各セルトランジスタCTの閾値電圧に関連する説明を行う。
図5は、図3に示したメモリセルアレイ10の各セルトランジスタCTがTLC方式により3ビットのデータを保持する場合の、閾値電圧分布、データの割当て、読出し電圧、およびベリファイ電圧の一例を示す。
セルトランジスタCTは、閾値電圧に基づいて、上記3ビットのデータを保持する。書込み動作では、セルトランジスタCTの電荷蓄積層に電子を注入することにより当該セルトランジスタCTの閾値電圧を上昇させるプログラム動作が行われる。
図5は、このような閾値電圧の制御の結果として形成される8つの閾値電圧分布の一例として、セルトランジスタCTの閾値電圧が或る値であるようなセルトランジスタCTの数を、当該値を変数としてプロットしたグラフの一例を概略的に示す。横軸は、セルトランジスタCTの閾値電圧Vthの値を示している。縦軸は、セルトランジスタCTの数を示している。
8つの閾値電圧分布はそれぞれ、例えば“Er”ステート、“A”ステート、“B”ステート、“C”ステート、“D”ステート、“E”ステート、“F”ステート、および“G”ステートに対応付けられる。セルトランジスタCTの閾値電圧に応じて、当該セルトランジスタCTが、これらのステートのいずれかにあるものとして区別される。セルトランジスタCTが“Er”ステート、“A”ステート、“B”ステート、“C”ステート、“D”ステート、“E”ステート、“F”ステート、および“G”ステートにある順に、当該セルトランジスタCTの閾値電圧が高くなる。例えば、“Er”ステートに“111”(“上位ビット/中位ビット/下位ビット”)データが割り当てられ、“A”ステートに“110”データが割り当てられ、“B”ステートに“100”データが割り当てられ、“C”ステートに“000”データが割り当てられ、“D”ステートに“010”データが割り当てられ、“E”ステートに“011”データが割り当てられ、“F”ステートに“001”データが割り当てられ、“G”ステートに“101”データが割り当てられる。各ステートに割り当てられたデータが、当該ステートにあるセルトランジスタCTに記憶されているデータである。
書込み動作では、セルトランジスタCTの閾値電圧が目標の電圧に達したか否かを確認するベリファイ動作が行われる。ベリファイ動作において使用されるベリファイ電圧が設定される。具体的には、“A”ステートに対応付けられてベリファイ電圧VVAが設定され、“B”ステートに対応付けられてベリファイ電圧VVBが設定され、“C”ステートに対応付けられてベリファイ電圧VVCが設定され、“D”ステートに対応付けられてベリファイ電圧VVDが設定され、“E”ステートに対応付けられてベリファイ電圧VVEが設定され、“F”ステートに対応付けられてベリファイ電圧VVFが設定され、“G”ステートに対応付けられてベリファイ電圧VVGが設定される。
或るセルトランジスタCTのゲートにベリファイ電圧VVAが印加された場合について説明する。当該セルトランジスタCTがオン状態にあれば、当該セルトランジスタCTの閾値電圧が目標の電圧に達していないことが分かる。一方、当該セルトランジスタCTがオフ状態にあれば、当該セルトランジスタCTの閾値電圧が目標の電圧に達したことが分かる。これにより、例えば“110”データの書込み動作の結果、書込み対象のセルトランジスタCTの閾値電圧が目標の電圧に達したか否かを確認することが可能となる。他のベリファイ電圧についても同様である。
読出し動作では、セルトランジスタCTがいずれのステートにあるかが判定される。読出し動作において使用される読出し電圧が設定される。具体的には、“A”ステートに対応付けられて読出し電圧VRAが設定され、“B”ステートに対応付けられて読出し電圧VRBが設定され、“C”ステートに対応付けられて読出し電圧VRCが設定され、“D”ステートに対応付けられて読出し電圧VRDが設定され、“E”ステートに対応付けられて読出し電圧VREが設定され、“F”ステートに対応付けられて読出し電圧VRFが設定され、“G”ステートに対応付けられて読出し電圧VRGが設定される。
或るセルトランジスタCTのゲートに読出し電圧VRAが印加された場合について説明する。当該セルトランジスタCTがオン状態にあれば、当該セルトランジスタCTが“Er”ステートにあることが分かる。一方、当該セルトランジスタCTがオフ状態にあれば、当該セルトランジスタCTが“A”ステート、“B”ステート、“C”ステート、“D”ステート、“E”ステート、“F”ステート、および“G”ステートのいずれかにあることが分かる。これにより、セルトランジスタCTが“Er”ステートにあるのか、あるいは、“A”ステート、“B”ステート、“C”ステート、“D”ステート、“E”ステート、“F”ステート、および“G”ステートのいずれかにあるのかを判定することが可能となる。他の読出し電圧についても同様である。
読出し動作を実行する前に、セルトランジスタCTの電荷蓄積層に蓄積された電子の一部が時間の経過とともに電荷蓄積層から抜け、これにより当該セルトランジスタCTの閾値電圧が低下していることがある。このような閾値電圧の低下に対処するため、各読出し電圧は、当該読出し電圧と同一のステートに対応付けられて設定されたベリファイ電圧より低く設定される。すなわち、読出し電圧VRAはベリファイ電圧VVAよりも低く、読出し電圧VRBはベリファイ電圧VVBよりも低く、読出し電圧VRCはベリファイ電圧VVCよりも低く、読出し電圧VRDはベリファイ電圧VVDよりも低く、読出し電圧VREはベリファイ電圧VVEよりも低く、読出し電圧VRFはベリファイ電圧VVFよりも低く、読出し電圧VRGはベリファイ電圧VVGよりも低い。
さらに、最も高い“G”ステートにあるセルトランジスタCTの閾値電圧より常に高くなるように、読出しパス電圧VREADが設定される。或るセルトランジスタCTのゲートに読出しパス電圧VREADが印加されると、当該セルトランジスタCTは、記憶するデータにかかわらずオン状態になる。
なお、以上で説明した1つのセルトランジスタCTに記憶するデータのビット数と、閾値電圧分布に対するデータの割当てはあくまで一例に過ぎず、これに限定されない。
図6は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1が読出し動作を実行する際のビット誤り率(BER:Bit Error Rate)を低減させる閾値電圧分布の形成を説明するための図である。図6は、図3に示したメモリセルアレイ10の各セルトランジスタCTが、QLC方式により4ビットのデータを保持する場合の、閾値電圧分布、読出し電圧、およびベリファイ電圧の一例を示す。
図6は、プログラム動作について図5を参照して説明したのと同様の制御の結果として形成される16個の閾値電圧分布の一例として、図5と同様、セルトランジスタCTの閾値電圧が或る値であるようなセルトランジスタCTの数を、当該値を変数としてプロットしたグラフの一例を概略的に示す。
16個の閾値電圧分布はそれぞれ、例えば“Er”ステート、“a”ステート、“b”ステート、“c”ステート、“d”ステート、“e”ステート、“f”ステート、“g”ステート、“h”ステート、“i”ステート、“j”ステート、“k”ステート、“l”ステート、“m”ステート、“n”ステート、および“o”ステートに対応付けられる。セルトランジスタCTの閾値電圧に応じて、当該セルトランジスタCTが、これらのステートのいずれかにあるものとして区別される。セルトランジスタCTが“Er”ステート、“a”ステート、“b”ステート、“c”ステート、“d”ステート、“e”ステート、“f”ステート、“g”ステート、“h”ステート、“i”ステート、“j”ステート、“k”ステート、“l”ステート、“m”ステート、“n”ステート、および“o”ステートにある順に、当該セルトランジスタCTの閾値電圧が高くなる。
これらのステートそれぞれに対応付けられて、図5を参照して説明したのと同様に用いられるベリファイ電圧が設定される。具体的には、電圧が低い方から順に、電圧Vva、電圧Vvb、電圧Vvc、電圧Vvd、電圧Vve、電圧Vvf、電圧Vvg、電圧Vvh、電圧Vvi、電圧Vvj、電圧Vvk、電圧Vvl、電圧Vvm、電圧Vvn、および電圧Vvoが設定される。
これらのステートそれぞれに対応付けられて、図5を参照して説明したのと同様に用いられる読出し電圧が設定される。具体的には、電圧が低い方から順に、電圧Vra、電圧Vrb、電圧Vrc、電圧Vrd、電圧Vre、電圧Vrf、電圧Vrg、電圧Vrh、電圧Vri、電圧Vrj、電圧Vrk、電圧Vrl、電圧Vrm、電圧Vrn、および電圧Vroが設定される。
各読出し電圧は、当該読出し電圧と同一のステートに対応付けられて設定されたベリファイ電圧より低い。図5を参照して説明した読出しパス電圧VREADは、最も高い“o”ステートにあるセルトランジスタCTの閾値電圧より常に高い。
QLC方式で書込み動作を実行する際の制御を、半導体記憶装置1がTLC方式で書込み動作を実行する際に活用する場合について説明する。
QLC方式での書込み動作では、各セルトランジスタCTの閾値電圧が、電圧Vvb、電圧Vvd、電圧Vvf、電圧Vvh、電圧Vvj、電圧Vvl、および電圧Vvnのいずれかに達するように、プログラム動作およびベリファイ動作が実行されることが可能である。
半導体記憶装置1は、メモリコントローラ2からTLC方式の書込み動作の実行のためのコマンドを受け付けた場合、例えば、このようなQLC方式での書込み動作をTLC方式の書込み動作の代わりに実行する。このように実行される書込み動作では、具体的には次に説明する制御が行われる。
セルトランジスタCTの閾値電圧をTLC方式で電圧VVAに達しさせる制御の代わりに、当該閾値電圧をQLC方式で電圧Vvbに達しさせる制御が行われる。この結果、図6に示した“b”ステートの閾値電圧分布が形成されるが、当該閾値電圧分布が、“A”ステートの閾値電圧分布とみなされる。
セルトランジスタCTの閾値電圧をTLC方式で電圧VVBに達しさせる制御の代わりに、当該閾値電圧をQLC方式で電圧Vvdに達しさせる制御が行われる。この結果、図6に示した“d”ステートの閾値電圧分布が形成されるが、当該閾値電圧分布が、“B”ステートの閾値電圧分布とみなされる。
セルトランジスタCTの閾値電圧をTLC方式で電圧VVCに達しさせる制御の代わりに、当該閾値電圧をQLC方式で電圧Vvfに達しさせる制御が行われる。この結果、図6に示した“f”ステートの閾値電圧分布が形成されるが、当該閾値電圧分布が、“C”ステートの閾値電圧分布とみなされる。
セルトランジスタCTの閾値電圧をTLC方式で電圧VVDに達しさせる制御の代わりに、当該閾値電圧をQLC方式で電圧Vvhに達しさせる制御が行われる。この結果、図6に示した“h”ステートの閾値電圧分布が形成されるが、当該閾値電圧分布が、“D”ステートの閾値電圧分布とみなされる。
セルトランジスタCTの閾値電圧をTLC方式で電圧VVEに達しさせる制御の代わりに、当該閾値電圧をQLC方式で電圧Vvjに達しさせる制御が行われる。この結果、図6に示した“j”ステートの閾値電圧分布が形成されるが、当該閾値電圧分布が、“E”ステートの閾値電圧分布とみなされる。
セルトランジスタCTの閾値電圧をTLC方式で電圧VVFに達しさせる制御の代わりに、当該閾値電圧をQLC方式で電圧Vvlに達しさせる制御が行われる。この結果、図6に示した“l”ステートの閾値電圧分布が形成されるが、当該閾値電圧分布が、“F”ステートの閾値電圧分布とみなされる。
セルトランジスタCTの閾値電圧をTLC方式で電圧VVGに達しさせる制御の代わりに、当該閾値電圧をQLC方式で電圧Vvnに達しさせる制御が行われる。この結果、図6に示した“n”ステートの閾値電圧分布が形成されるが、当該閾値電圧分布が、“G”ステートの閾値電圧分布とみなされる。
図5および図6それぞれのグラフでは示されていないが、或るステートの閾値電圧分布は、グラフ上で隣り合うステートの閾値電圧分布と部分的に重なることがある。
半導体記憶装置1がTLC方式で書込み動作を実行する際にこのようにQLC方式での制御を活用した場合、QLC方式での制御が活用されなかった場合と比較して、形成される8個の閾値電圧分布の各々が隣の閾値電圧分布とグラフ上で重なる部分の割合は小さい。これは、このように書き込まれたデータを半導体記憶装置1が読出し動作で読み出す場合にはビット誤り率が低減されることを意味する。
上記では、メモリセルアレイ10の各セルトランジスタCTがTLC方式により3ビットのデータを保持する場合について、半導体記憶装置1がQLC方式での制御を活用して読出し動作におけるビット誤り率を低減させ得ることを説明した。半導体記憶装置1は、各メモリセルにQLC方式より大きいビット数のデータを保持させる他の制御を活用してもよい。このように、半導体記憶装置1は、メモリセルアレイ10の各セルトランジスタCTに保持させたいデータのビット数より大きいビット数のデータを保持させるのに用いられる制御を活用して書込み動作を実行可能である。
(5)群選択トランジスタ
以下、或るビット線BLに接続されるNANDストリングNS中のセルトランジスタCTを各々、当該ビット線BLに接続されるセルトランジスタCTと称して説明を行う。
図3で示したビット線BL0~BL(m-1)は各々、複数のビット線群BLGのいずれかに含まれる。当該ビット線群BLGは各々、例えば複数のビット線BLにより構成される。1つのビット線群BLGを構成するビット線BLの本数は、すべてのビット線群BLGの間で同一であってもよいし同一でなくてもよい。本明細書では便宜的にビット線群BLGという名称を用いるが、1本のビット線BLから構成されるビット線群BLGがあってもよい。これらビット線群BLGは、例えば、図2を参照して説明したプレーンPBの単位で定義される。
半導体記憶装置1は、図2に示したプレーンPBの或るブロックBLKを対象とする読出し動作を、ビット線群BLGの単位で実行可能である。以降では、半導体記憶装置1が、当該プレーンPBのいずれのブロックBLKを対象とする場合にも、読出し動作をビット線群BLGの単位で実行可能な場合について説明する。以下、当該プレーンPBの1つのブロックBLKを例に挙げて説明する。当該プレーンPBの別のブロックBLKについても、以下の説明が成り立つ。
ビット線群BLGの単位での読出し動作の実行は、当該ブロックBLKに係る複数のワード線WLに接続されるセルトランジスタCTそれぞれの閾値電圧の設定により可能とされる。以下、このようなワード線WLの各々を群選択ワード線GWLとも称し、このようなセルトランジスタCTの各々を群選択トランジスタGCTとも称する。
図7は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1のメモリセルアレイ10の断面構造の一部を模式的に示した図中に、当該ブロックBLKの或るストリングユニットSU中の各群選択トランジスタGCTの閾値電圧の設定の一例を示す。以下、当該ストリングユニットSUを例に挙げて説明するが、当該ブロックBLKの他のストリングユニットSUについても、以下の説明が成り立つ。以下、ビット線BL0~BL(m-1)が32個のビット線群BLGを構成する場合を例に挙げて説明するが、ビット線BL0~BL(m-1)が構成するビット線群BLGの数は32個に限定されるものではない。
例えば、ワード線WL95が群選択ワード線GWL0として機能し、ワード線WL94が群選択ワード線GWL1として機能し、ワード線WL93が群選択ワード線GWL2として機能し、・・・、ワード線WL65が群選択ワード線GWL30として機能し、ワード線WL64が群選択ワード線GWL31として機能する。
ビット線BL0~BL(m-1)の各々について、当該ビット線BLに接続されるセルトランジスタCTのうち、群選択ワード線GWL0~GWL31にそれぞれ接続されるセルトランジスタCT95、CT94、CT93、・・・、およびCT64が各々、群選択トランジスタGCTとして機能する。より具体的には、セルトランジスタCT95が群選択トランジスタGCT0として機能し、セルトランジスタCT94が群選択トランジスタGCT1として機能し、セルトランジスタCT93が群選択トランジスタGCT2として機能し、・・・、セルトランジスタCT65が群選択トランジスタGCT30として機能し、セルトランジスタCT64が群選択トランジスタGCT31として機能する。図7では、参照のため、群選択トランジスタGCTとして機能するセルトランジスタCTが、符号GCTGが付された枠により囲まれている。
図7の例では、ビット線群BLG0をp本のビット線BL0、BL1、・・・、およびBL(p-1)が構成し、ビット線群BLG1をq本のビット線BLp、BL(p+1)、・・・、およびBL(p+q-1)が構成し、・・・、ビット線群BLG31をr本のビット線BL(m-r)、BL(m-r+1)、・・・、およびBL(m-1)が構成する。なお、p、q、およびrの各々は1以上の整数であり、p、q、およびrの和はmより小さい。ビット線BL0~BL(m-1)がこのようなビット線群BLG0~BLG31を構成するためには、各群選択トランジスタGCTの閾値電圧が次に説明するようになっている。
先ず、各群選択トランジスタGCTの閾値電圧は、電圧VLより低いか、電圧VLより高く電圧VHより低い。電圧VLは、電圧VRA等のいずれかの読出し電圧と一致していてもよい。電圧VLがいずれかの読出し電圧と一致している場合、電圧VHは、電圧VLに一致する読出し電圧より高いいずれかの読出し電圧と一致していてもよい。あるいは、電圧VHは、電圧VREADと一致していてもよい。
以下、群選択トランジスタGCTの閾値電圧が電圧VLより低い場合、当該群選択トランジスタGCTの閾値電圧がタイプ“0”に分類されると説明し、群選択トランジスタGCTの閾値電圧が電圧VLより高く電圧VHより低い場合、当該群選択トランジスタGCTの閾値電圧がタイプ“1”に分類されると説明する。
図7の例では、各ビット線BLについて、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCT0~GCT31のうち、タイプ“1”に分類される閾値電圧の群選択トランジスタGCT、の数は1である。各群選択トランジスタGCTのこのような閾値電圧は、例えば、図5を参照して説明したプログラム動作の場合と同様に制御されたものである。
ビット線群BLG0を構成するビット線BL0、BL1、・・・、およびBL(p-1)の各々について、当該ビット線BLに係る群選択トランジスタGCTについて次の条件が満たされる。すなわち、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、トランジスタGCT0の閾値電圧がタイプ“1”に分類され、他のトランジスタGCTの閾値電圧が各々、タイプ“0”に分類される。
ビット線群BLG1を構成するビット線BLp、BL(p+1)、・・・、およびBL(p+q-1)の各々について、当該ビット線BLに係る群選択トランジスタGCTについて次の条件が満たされる。すなわち、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、トランジスタGCT1の閾値電圧がタイプ“1”に分類され、他のトランジスタGCTの閾値電圧が各々、タイプ“0”に分類される。
同様に、ビット線群BLG2を構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、トランジスタGCT2の閾値電圧のみがタイプ“1”に分類される。さらに、ビット線群BLG3を構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、トランジスタGCT3の閾値電圧のみがタイプ“1”に分類される。以下、同様である。
最後に、ビット線群BLG31を構成するビット線BL(m-r)、BL(m-r+1)、・・・、およびBL(m-1)の各々について、当該ビット線BLに係る群選択トランジスタGCTについて次の条件が満たされる。すなわち、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、トランジスタGCT31の閾値電圧がタイプ“1”に分類され、他のトランジスタGCTの閾値電圧が各々、タイプ“0”に分類される。
以上、ビット線BL0~BL(m-1)の各々について、当該ビット線BLに接続されるセルトランジスタCTのうちセルトランジスタCT95、CT94、CT93、・・・、およびCT64が各々、群選択トランジスタGCTとして機能することを説明した。当該ビット線BLに接続される残りのセルトランジスタCT0、CT1、・・・、およびCT63が各々、メモリセルトランジスタMCTとして機能する。以下では、各セルトランジスタCT0をメモリセルトランジスタMCT0とも称し、各セルトランジスタCT1をメモリセルトランジスタMCT1とも称し、・・・、各セルトランジスタCT63をメモリセルトランジスタMCT63とも称する。図7では、参照のため、メモリセルトランジスタMCTとして機能するセルトランジスタCTが、符号MCTGが付された枠により囲まれている。
図7の例では、当該ブロックBLKに係るワード線WLのうち、群選択ワード線GWLとして機能するワード線WLは、ビット線BL側に位置するものから順に選ばれている。既に図4にも示したように、群選択ワード線GWLは、群選択ワード線GWLとして機能しないワード線WLと、ビット線BLとの間にある。このため、群選択ワード線GWLは、センスアンプモジュール11による、ワード線WLに接続されるメモリセルトランジスタMCTへのビット線BLを介してのアクセスを、可能とするか否かの制御のために用いられ得る。
図7の例では、同一のビット線群BLGを構成する複数のビット線BLが互いに隣り合うように示されているが、同一のビット線群BLGを構成するビット線BLは互いに隣り合っている必要はない。
図8は、図7を参照して説明した各群選択トランジスタGCTの閾値電圧の設定を一覧にした表を示す。
表では、ビット線群BLGの各々について、当該ビット線群BLGを構成するビット線BLに係る群選択トランジスタGCTの各々の閾値電圧の設定が示されている。より具体的には、当該ビット線群BLGを構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの各々の閾値電圧の設定が示されている。表中の0および1はそれぞれ、タイプ“0”に分類される閾値電圧、および、タイプ“1”に分類される閾値電圧を示している。
続いて、或るブロックBLKに係るワード線WLのうち群選択ワード線GWLとして用いられるワード線WLの本数に応じて、ビット線BL0~BL(m-1)が何個のビット線群BLGを構成し得るかについて説明する。
図7および図8の例では、或るビット線群BLGを構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、或る群選択ワード線GWLに接続されるトランジスタGCTの閾値電圧のみがタイプ“1”に分類される。これはいずれのビット線群BLGについても成り立つが、ビット線群BLGが異なると当該群選択ワード線GWLが異なっていた。このように、図7および図8の例では、ビット線群BLGはそれぞれ群選択ワード線GWLに1対1に対応付けられていた。図7および図8の例では、このような対応付けが可能な数だけのビット線群BLGが構成されていた。すなわち、32本の群選択ワード線GWLから1本を選ぶ選び方の数だけのビット線群BLGが構成されていた。
図9は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1のメモリセルアレイ10の或るブロックBLKに係る群選択ワード線GWLの本数に応じて、ビット線BL0~BL(m-1)が何個のビット線群BLGを構成し得るかを一覧にした表を示す。
群選択ワード線GWLから図7の例と同様に1本を選ぶ選び方の数だけのビット線群BLGが構成され得、ゆえに、群選択ワード線GWLの数と同じ数だけのビット線群BLGが構成され得ることが示されている。
表中に、群選択ワード線GWLの数が32の場合に32個のビット線群BLGが構成され得ることが示されている。これは、図7および図8の例に対応している。
(6)センスアンプモジュール
図10は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1のセンスアンプモジュール11の構成の一例を示すブロック図である。以下で説明するセンスアンプモジュール11の構成は一例に過ぎず、センスアンプモジュール11としては種々の構成が適用可能である。
センスアンプモジュール11は、例えばm個のセンスアンプユニットSAU0~SAU(m-1)を含む。m個のセンスアンプユニットSAU0~SAU(m-1)はそれぞれ、例えば、m本のビット線BL0~BL(m-1)に1対1に対応付けられている。
各センスアンプユニットSAUは、例えば、センスアンプ回路SA、ならびに、ラッチ回路ADL、BDL、CDL、およびXDLを含む。各センスアンプユニットSAUに含まれるラッチ回路の数は、例えば、各メモリセルトランジスタMCTが保持するデータのビット数に基づく。センスアンプ回路SA、ならびに、ラッチ回路ADL、BDL、CDL、およびXDLについて、或るセンスアンプユニットSAUに着目して説明する。
センスアンプ回路SAは、当該センスアンプユニットSAUに対応付けられたビット線BLに接続される。センスアンプ回路SA、ならびに、ラッチ回路ADL、BDL、CDL、およびXDLは、バスDBUSに共通して接続される。
センスアンプ回路SAは、書込み動作において、当該ビット線BLに電圧を印加する。センスアンプ回路SAは、読出し動作において、当該ビット線BLを流れる電流、または、当該ビット線BLの電位の変化、をセンスすることによりメモリセルトランジスタMCTに記憶されるデータを読み出す。読出し動作においては、センスアンプ回路SAに、例えばシーケンサ16により制御信号STBが供給される。センスアンプ回路SAは、制御信号STBがアサートされるタイミングで当該データを確定させ、当該データをバスDBUS上に出力する。
ラッチ回路ADL、BDL、およびCDLは、例えば、当該バスDBUSを介してデータを受信し、受信したデータを一時的に保持する。
ラッチ回路XDLは、或るバスXBUSに接続される。ラッチ回路XDLは、当該バスXBUSを介して入出力回路13に接続される。
ラッチ回路XDLは、当該センスアンプユニットSAUと、入出力回路13との間での、データの送受信を可能にする。書込み動作において、半導体記憶装置1がメモリコントローラ2から受信したデータの或るビットは、先ずラッチ回路XDLに保持され、その後、ラッチ回路ADL、BDL、およびCDL、あるいはセンスアンプ回路SAに転送される。読出し動作において、ラッチ回路ADL、BDL、およびCDL、あるいはセンスアンプ回路SA中のデータは、先ずラッチ回路XDLに転送されて保持され、その後、入出力回路13に転送された後に半導体記憶装置1の外部に出力される。このように、ラッチ回路XDLは、入出力回路13とセンスアンプ回路SAとの間に直列に接続された、半導体記憶装置1のキャッシュメモリとして機能する。
読出し動作では、例えば、複数のビット線BLそれぞれを介して複数のメモリセルトランジスタMCTから読み出されたデータが、このように、複数のラッチ回路XDLに転送されて保持され、その後、入出力回路13に転送された後に半導体記憶装置1の外部に出力される。
(7)ドライバセットおよびロウデコーダモジュール
図11は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1のドライバセット19およびロウデコーダモジュール12の構成の一例を示す。
ドライバセット19は、ドライバ回路DC0、DC1、DC2、・・・、およびDC(n-1)を含む。ロウデコーダモジュール12は、電圧転送回路TC0、TC1、TC2、・・・、およびTC(n-1)を含む。
ドライバ回路DC0、DC1、DC2、・・・、およびDC(n-1)はそれぞれ、電圧転送回路TC0、TC1、TC2、・・・、およびTC(n-1)に、登場順で1対1に対応付けられている。電圧転送回路TC0、TC1、TC2、・・・、およびTC(n-1)はそれぞれ、ブロックBLK0、BLK1、BLK2、・・・、およびBLK(n-1)に、登場順で1対1に対応付けられている。ドライバ回路DC0、DC1、DC2、・・・、およびDC(n-1)はそれぞれ、ブロックBLK0、BLK1、BLK2、・・・、およびBLK(n-1)にも、登場順で1対1に対応付けられている。
各ドライバ回路DCは、例えば、96本の配線CG0~CG95、4本の配線CXD0~CXD3、および配線CXSに接続される。当該配線CG0~CG95、CXD0~CXD3、およびCXSは、当該ドライバ回路DCに対応付けられている電圧転送回路TCに接続される。このような配線CG0~CG95、CXD0~CXD3、およびCXS、の組は、例えばドライバ回路DC毎に設けられている。
各電圧転送回路TCは、例えば、図3を参照して説明した96本のワード線WL0~WL95、4本のセレクトゲート線SGD0~SGD3、およびセレクトゲート線SGSに接続される。当該ワード線WL0~WL95、ならびに、セレクトゲート線SGD0~SGD3およびSGSは、当該電圧転送回路TCに対応付けられているブロックBLK中のセルトランジスタCTまたは選択トランジスタSTとの間で、図3を参照して説明した接続関係にある。当該ワード線WL0~WL95、ならびに、セレクトゲート線SGD0~SGD3およびSGSはそれぞれ、当該電圧転送回路TCに接続される配線CG0~CG95、CXD0~CXD3、およびCXSに、登場順で1対1に対応付けられている。このようなワード線WL0~WL95、ならびに、セレクトゲート線SGD0~SGD3およびSGS、の組は、例えば、電圧転送回路TC毎すなわちブロックBLK毎に設けられている。
電圧生成回路18は、読出し動作で使用される電圧VCGRVおよびVREAD等の各種電圧を生成し、生成した電圧をドライバセット19に供給する。電圧VCGRVは、図5を参照して説明したベリファイ電圧または読出し電圧の総称である。電圧生成回路18はさらに、電圧VHおよび電圧VLを生成し、電圧VHおよび電圧VLをドライバセット19に供給する。ドライバセット19には、例えば、電圧生成回路18から供給されるこれらの電圧以外に、電圧VSS等も供給される。電圧VSSは或る基準電圧である。
各ドライバ回路DCは、例えば、ブロックアドレス、ページアドレス、およびストリングアドレス等に基づいて、当該ドライバ回路DCに接続される配線CG0~CG95、CXD0~CXD3、およびCXSに各々、ドライバセット19に供給される電圧のうち或る電圧を転送する。各ドライバ回路DCは、読出し動作の際には、アドレス情報ADD2にも基づいて当該転送を行ってもよい。
当該ドライバ回路DCに対応付けられた電圧転送回路TCは、当該配線CG0~CG95、CXD0~CXD3、およびCXSをそれぞれ、当該電圧転送回路TCに接続されるワード線WL0~WL95、ならびに、セレクトゲート線SGD0~SGD3およびSGSのうち対応付けられた配線に電気的に接続することを可能にする。当該電気的な接続により、当該配線CG0~CG95、CXD0~CXD3、およびCXSに転送された電圧がそれぞれ、当該ワード線WL0~WL95、ならびに、セレクトゲート線SGD0~SGD3およびSGSに転送され、さらに、当該電圧転送回路TCに対応付けられるブロックBLKに転送される。
図12は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1のドライバ回路DC0および電圧転送回路TC0の構成の一例を示す。以下、ドライバ回路DC0および電圧転送回路TC0について説明するが、例えば、他のドライバ回路DCおよび当該ドライバ回路DCに対応付けられた電圧転送回路TCについても同様の説明が成り立つ。
ドライバ回路DC0は、例えば、ドライバCGdrv0、CGdrv1、・・・、CGdrv95、CXDdrv0、CXDdrv1、CXDdrv2、CXDdrv3、およびCXSdrvを含む。
図11を参照して説明した、ドライバ回路DC0と、配線CG0~CG95、CXD0~CXD3、およびCXSとの間の接続について、より詳細に説明する。
ドライバCGdrv0は配線CG0に接続され、ドライバCGdrv1は配線CG1に接続され、ドライバCGdrv2は配線CG2に接続され、・・・、ドライバCGdrv95は配線CG95に接続される。ドライバCXDdrv0は配線CXD0に接続され、ドライバCXDdrv1は配線CXD1に接続され、ドライバCXDdrv2は配線CXD2に接続され、ドライバCXDdrv3は配線CXD3に接続される。ドライバCXSdrvは配線CXSに接続される。
ドライバCGdrv0~CGdrv95、CXDdrv0~CXDdrv3、およびCXSdrvは各々、配線CG0~CG95、CXD0~CXD3、およびCXS、のうち接続される配線に、ドライバセット19に供給される電圧のうち或る電圧を転送する。
電圧転送回路TC0は、ブロックデコーダBD0およびトランジスタ群TG0を含む。トランジスタ群TG0は、トランジスタTWTr0、TWTr1、・・・、TWTr95、TDTr0、TDTr1、TDTr2、TDTr3、およびTSTrを含む。これらのトランジスタは各々、例えばnチャネルMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタのような電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)である。
ブロックデコーダBD0の出力端は、トランジスタTWTr0、TWTr1、・・・、TWTr95、TDTr0、TDTr1、TDTr2、TDTr3、およびTSTr、それぞれのゲートに接続される。
トランジスタTWTr0の第1端は配線CG0に接続され、トランジスタTWTr0の第2端はワード線WL0に接続される。トランジスタTWTr1の第1端は配線CG1に接続され、トランジスタTWTr1の第2端はワード線WL1に接続される。以下、同様であり、トランジスタTWTr95の第1端は配線CG95に接続され、トランジスタTWTr95の第2端はワード線WL95に接続される。
トランジスタTDTr0の第1端は配線CXD0に接続され、トランジスタTDTr0の第2端はセレクトゲート線SGD0に接続される。トランジスタTDTr1の第1端は配線CXD1に接続され、トランジスタTDTr1の第2端はセレクトゲート線SGD1に接続される。以下、同様であり、トランジスタTDTr3の第1端は配線CXD3に接続され、トランジスタTDTr3の第2端はセレクトゲート線SGD3に接続される。
トランジスタTSTrの第1端は配線CXSに接続され、トランジスタTSTrの第2端はセレクトゲート線SGSに接続される。
ブロックデコーダBD0は、ブロックアドレスをデコードする。ブロックデコーダBD0は、当該ブロックアドレスが、ブロックデコーダBD0を含む電圧転送回路TC0に対応付けられたブロックBLK0に割り当てられたブロックアドレスと一致する場合、ブロックデコーダBD0の出力端から出力する電圧のレベルを上げる。これにより、当該出力端にそれぞれゲートが接続されるトランジスタTWTr0、TWTr1、・・・、TWTr95、TDTr0、TDTr1、TDTr2、TDTr3、およびTSTrはオン状態にされる。これにより、図11を参照して説明したように、配線CG0~CG95、CXD0~CXD3、およびCXSがそれぞれ、ワード線WL0~WL95、ならびに、セレクトゲート線SGD0~SGD3およびSGSに電気的に接続される。
[動作例]
以下、メモリコントローラ2が半導体記憶装置1にコマンドセットを送信し、半導体記憶装置1が当該コマンドセットに基づいて動作する、いくつかの動作例について詳細に説明する。
以下の説明では、書込み対象または読出し対象のメモリセルトランジスタMTのことを、選択メモリセルトランジスタMCTと称する。選択メモリセルトランジスタMCTは、上述した選択ブロックBLK(sel)に含まれる。選択ブロックBLK(sel)に係るワード線WLのうち、選択メモリセルトランジスタMCTに接続されるワード線WLを選択ワード線WL(sel)と称し、他のワード線WLを非選択ワード線WL(usel)と称する。選択メモリセルトランジスタMCTが含まれるストリングユニットSUをストリングユニットSU(sel)と称する。選択ブロックBLK(sel)に係るセレクトゲート線SGDのうち、ストリングユニットSU(sel)に係るセレクトゲート線SGDを選択セレクトゲート線SGD(sel)と称し、他のセレクトゲート線SGDを非選択セレクトゲート線SGD(usel)と称する。
(1)書込み動作
図13は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1が書込み動作を実行する際の、選択ブロックBLK(sel)に係る種々の配線に印加される電圧の時間変化を示すタイミングチャートの一例を示す。以下で説明する書込み動作は一例に過ぎず、本実施形態に係る書込み動作はこれに限定されるものではない。以降の説明において、或る配線に印加される電圧が説明される場合、その後にその配線に他の電圧が印加されることが明示的に説明されない限り、その配線に対するその電圧の印加が継続されているものとする。
以降の説明における、ワード線WLならびにセレクトゲート線SGDおよびSGSへの電圧の印加は、例えば、シーケンサ16による電圧生成回路18、ドライバセット19、およびロウデコーダモジュール12の制御により実現される。ソース線SLへの電圧の印加は、例えば、シーケンサ16による電圧生成回路18およびドライバセット19の制御により実現される。ビット線BLへの電圧の印加は、例えば、シーケンサ16による電圧生成回路18およびセンスアンプモジュール11の制御により実行される。
以下、非選択ワード線WL(usel)については、或る1つの非選択ワード線WL(usel)に印加される電圧の制御を説明する。これは、他の非選択ワード線WL(usel)に印加される電圧も同様に制御されるためである。非選択セレクトゲート線SGD(usel)についても同じ理由で、或る1つの非選択セレクトゲート線SGD(usel)に印加される電圧の制御を説明する。群選択ワード線GWLについても同じ理由で、或る1つの群選択ワード線GWLに印加される電圧の制御を説明する。さらに、ビット線BLについても同じ理由で、或る1つのビット線BLに印加される電圧の制御を説明する。
図13の例の書込み動作の開始前、ワード線WL(sel)、WL(usel)、およびGWL、セレクトゲート線SGD(sel)、SGD(usel)、およびSGS、ビット線BL、ならびにソース線SLの各々に、電圧VSSが印加されている。
先ず、プログラム動作が実行される。具体的には次の通りである。
時刻T00において次に説明する制御が行われる。
プログラム動作により、ビット線BLに接続される選択メモリセルトランジスタMCTの閾値電圧を上昇させる場合、当該ビット線BLに印加される電圧が電圧VSSに維持される。一方、当該プログラム動作により、当該閾値電圧を上昇させない場合、当該ビット線BLに印加される電圧が電圧VSSから電圧VBL1に上げられる。
ソース線SLに印加される電圧が電圧VSSから電圧VCELSRC1に変更される。電圧VCELSRC1は、電圧VSSとは別の基準電圧である。選択セレクトゲート線SGD(sel)に印加される電圧が電圧VSSから電圧VSGD1に上げられる。
続いて、時刻T01において、選択セレクトゲート線SGD(sel)に印加される電圧が電圧VSGD1から電圧VSGD2に下げられる。電圧VSGD2は、電圧VSSより高く電圧VBL1より低い。電圧VSGD2は、ビット線BLに電圧VSSが印加されている場合は当該ビット線BLに接続される選択トランジスタST1がオン状態にあるようにし、ビット線BLに電圧VBL1が印加されている場合は当該選択トランジスタST1がオフ状態にあるようにする電圧である。なお、上述した選択セレクトゲート線SGD(sel)への電圧VSGD1の印加は、例えば、電圧VSSにより電位が安定されていた選択セレクトゲート線SGD(sel)の電位が電圧VSGD2により安定されるまでの時間を短縮するためのものである。選択セレクトゲート線SGD(sel)には、電圧VSGD1が印加されることなく電圧VSGD2が印加されるようにしてもよい。
このように電圧が印加される配線の電位が安定した後、次に説明する制御が行われる。なお、セレクトゲート線SGSには電圧VSSが印加されており、ゆえに、当該ビット線BLに接続される選択トランジスタST2はオフ状態にある。
時刻T02において、選択ワード線WL(sel)に印加される電圧が電圧VSSから電圧VPGMに上げられ、非選択ワード線WL(usel)および群選択ワード線GWLに印加される電圧が各々、電圧VSSから電圧VPASSに上げられる。電圧VPASSは電圧VPGMより低い。電圧VPGMは、選択メモリセルトランジスタMCTの電荷蓄積層に電子を注入して当該選択メモリセルトランジスタMCTの閾値電圧を上昇させるために用いられる電圧である。電圧VPASSは、オン状態の選択トランジスタST1を含むNANDストリングNSでは、電圧VPASSが印加される非選択ワード線WL(sel)等に接続されるメモリセルトランジスタMCTがオン状態にあるようにするが当該メモリセルトランジスタMCTへのプログラムを抑制可能な高さの電圧である。さらに、電圧VPASSは、オフ状態の選択トランジスタST1を含むNANDストリングNSでは、電圧VPGMの印加による選択メモリセルトランジスタMCTの閾値電圧の上昇を抑制できる程度にカップリングによりチャネルの電位を上昇させることができる高さの電圧である。
続いて、時刻T03において、ビット線BL、ソース線SL、選択セレクトゲート線SGD(sel)、選択ワード線WL(sel)、非選択ワード線WL(usel)、および群選択ワード線GWLに印加される電圧が各々、電圧VSSに変更される。
このようにしてプログラム動作が実行され、続いてベリファイ動作が実行される。具体的には次の通りである。
時刻T04において次に説明する制御が行われる。
選択セレクトゲート線SGD(sel)およびセレクトゲート線SGSに印加される電圧が各々、電圧VSSから電圧VSGに上げられる。選択ワード線WL(sel)に印加される電圧が電圧VSSから電圧VCGRVに変更される。非選択ワード線WL(usel)および群選択ワード線GWLに印加される電圧が各々、電圧VSSから電圧VREADに上げられる。電圧VSGは、選択トランジスタSTのゲートに印加された場合に当該選択トランジスタSTがオン状態になるような電圧である。電圧VCGRVは、図5を参照して説明したベリファイ電圧VVA、VVB、VVC、VVD、VVE、VVF、およびVVGのいずれかである。
このように電圧が印加される配線の電位が安定した後、次に説明する制御が行われる。
時刻T05において、ビット線BLに印加される電圧が電圧VSSから電圧VBL2に上げられ、ソース線に印加される電圧が電圧VSSから電圧VCELSRC2に変更される。電圧VBL2は、例えば、当該ビット線BLに接続される選択メモリセルトランジスタMCTがオン状態にあるときに、当該ビット線BLに読出し電流を流すことを可能とする電圧である。電圧VCELSRC2は、電圧VSSとは別の基準電圧である。電圧VCELSRC2は、電圧VCELSRC1と一致していてもよい。
このように電圧が印加される配線の電位が安定した後、ビット線BLに接続されるセンスアンプ回路SAが、例えば、当該ビット線BL上の電流をセンスする。これにより、プログラム動作の結果、例えば、当該ビット線BLに接続される選択メモリセルトランジスタMCTの閾値電圧が目標の電圧に達したか否かが確認される。
続いて、時刻T06において、ビット線BL、ソース線SL、選択セレクトゲート線SGD(sel)、セレクトゲート線SGS、選択ワード線WL(sel)、非選択ワード線WL(usel)、および群選択ワード線GWLに印加される電圧が各々、電圧VSSに変更される。
このようにして、プログラム動作に続くベリファイ動作が実行される。書込み動作では、このようなプログラム動作とベリファイ動作との組み合わせが繰り返され得る。図13では、最後のベリファイ動作において配線に印加される電圧の時間変化も示されている。具体的には次の通りである。
時刻T07において次に説明する制御が行われる。
選択セレクトゲート線SGD(sel)およびセレクトゲート線SGSに印加される電圧が各々、電圧VSSから電圧VSGに上げられる。選択ワード線WL(sel)に印加される電圧が電圧VSSから電圧VCGRVに変更される。非選択ワード線WL(usel)および群選択ワード線GWLに印加される電圧が各々、電圧VSSから電圧VREADに上げられる。当該電圧VCGRVは、上記で説明した電圧VCGRVのうち、時刻T04で用いられる電圧VCGRVとは異なっていてもよい。
このように電圧が印加される配線の電位が安定した後、次に説明する制御が行われる。
時刻T08において、ビット線BLに印加される電圧が電圧VSSから電圧VBL2に上げられ、ソース線に印加される電圧が電圧VSSから電圧VCELSRC2に変更される。
このように電圧が印加される配線の電位が安定した後、ビット線BLに接続されるセンスアンプ回路SAが、例えば、当該ビット線BL上の電流をセンスする。これにより、プログラム動作の結果、例えば、当該ビット線BLに接続される選択メモリセルトランジスタMCTの閾値電圧が目標の電圧に達したか否かが確認される。
続いて、時刻T09において、ビット線BL、ソース線SL、選択セレクトゲート線SGD(sel)、セレクトゲート線SGS、選択ワード線WL(sel)、非選択ワード線WL(usel)、および群選択ワード線GWLに印加される電圧が各々、電圧VSSに変更される。
以上、第1実施形態に係る半導体記憶装置1が実行する書込み動作に関連して説明を行った。図7を参照して説明したように、各群選択トランジスタGCTの閾値電圧が、タイプ“0”かタイプ“1”に分類されるようにするために、同様の書込み動作が用いられ得る。或る群選択トランジスタGCTの閾値電圧を上昇させる場合、当該群選択トランジスタGCTのゲートに接続される群選択ワード線GWLに印加される電圧が、上記で選択ワード線WL(sel)について説明したのと同様に制御される。他の配線それぞれに印加される電圧の制御は、上記で説明した書込み動作と同様である。
(2)読出し動作
第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、図2に示したプレーンPBのブロックBLK(sel)を対象とする読出し動作を、ビット線群BLGの単位で実行可能である。より具体的には、半導体記憶装置1は、複数のビット線群BLGから例えば1つのビット線群BLGを選択し、当該ブロックBLK(sel)のうち、当該ビット線群BLGに接続されるメモリセルトランジスタMCT、に記憶されるデータを読み出し可能である。以下、選択されるビット線群BLGに符号BLG(sel)を付す。
(2-1)コマンドシーケンス
図14は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1が実行する或る読出し動作に係るコマンドセットと他の各種信号の時間変化とを示すタイミングチャートの一例を示す。以下では、参照を容易にするため、これまで説明してきた読出しデータDATを、読出しデータDoutと称する。以降の説明において、或る信号に関連してレベルという用語を用いる場合、特別な言及がない限り、当該信号の電圧のレベルに言及している。以降の説明において、或る信号が或るレベルであることが説明される場合、その後に当該信号を他のレベルに変更する制御について明示的に説明されない限り、説明されたレベルに当該信号は維持されているものとする。
半導体記憶装置1は、半導体記憶装置1がレディ状態にある間、レディ/ビジー信号bR/BをHレベルでメモリコントローラ2に送信し、一方、半導体記憶装置1がビジー状態にある間、レディ/ビジー信号bR/BをLレベルでメモリコントローラ2に送信する。
例えば、半導体記憶装置1がメモリコントローラ2にレディ/ビジー信号bR/BをHレベルでメモリコントローラ2に送信している間に、すなわち、半導体記憶装置1がレディ状態である間に、メモリコントローラ2は次のように動作する。
メモリコントローラ2は、読出し動作を半導体記憶装置1に実行させるためのコマンドセットを生成して信号DQ<7:0>を介して当該コマンドセットを半導体記憶装置1に送信する。当該コマンドセットは、コマンド“00h”、アドレス情報ADD1、およびコマンド“30h”を含む。メモリコントローラ2はさらに、アドレス情報ADD2を生成して信号SBGを介して当該アドレス情報ADD2を半導体記憶装置1に送信する。半導体記憶装置1は当該コマンドセットおよび当該アドレス情報ADD2を受信して読出し動作を開始する。より具体的には次の通りである。
メモリコントローラ2は、コマンド“00h”を生成し、当該コマンド“00h”を半導体記憶装置1に送信する。コマンド“00h”は、読出し動作を半導体記憶装置1に実行させるために使用されるコマンドである。ロジック制御回路15は、入出力回路13がコマンド“00h”を取り込んでコマンド“00h”をコマンドレジスタ143に転送することを可能とする。
続いて、メモリコントローラ2は、例えば5サイクルにわたるアドレス情報ADD1を生成し、当該アドレス情報ADD1を半導体記憶装置1に送信する。当該アドレス情報ADD1は、例えばカラムアドレスおよびロウアドレスを含む。当該ロウアドレスは、ブロックアドレスおよびプレーンアドレスを含む。ブロックアドレスは、読出し対象のブロックBLK(sel)_1を指定する。プレーンアドレスは、対象のプレーンPBを指定する。当該カラムアドレスは、例えば、読出し動作の起点の複数のラッチ回路XDLを指定する。アドレス情報ADD1は、5サイクルにわたるものに限定されず、任意のサイクル数にわたるものであってもよい。プレーンアドレスが指定するプレーンPBが、図2で示したプレーンPBである場合について説明する。当該プレーンPBでは、図7を参照して説明したようにビット線群BLGが定義されている。当該ロウアドレスは、ワード線WL(sel)を指定するページアドレス、および、ストリングユニットSU(sel)を指定するストリングアドレスも含む。ロジック制御回路15は、入出力回路13がアドレス情報ADD1を取り込んでアドレス情報ADD1をアドレスレジスタ142に転送することを可能とする。
メモリコントローラ2は、アドレス情報ADD2を生成し、信号SBGを介してアドレス情報ADD2を半導体記憶装置1に送信する。当該アドレス情報ADD2は上記アドレス情報ADD1に関係付けられている。当該アドレス情報ADD2は、例えば或るビット線群BLG(sel)_1を指定する。例えばロジック制御回路15が、入出力回路13がアドレス情報ADD2を取り込んでアドレス情報ADD2をアドレスレジスタ142に転送することを可能とする。ロジック制御回路15による当該制御は、例えば、メモリコントローラ2から送信されロジック制御回路15が受信する何らかのタイミング制御信号に基づくものであってもよい。当該タイミング制御信号は、例えば、ライトイネーブル信号bWEと同期されていてもよい。図14では、アドレス情報ADD1と、当該アドレス情報ADD1に対応付けられたアドレス情報ADD2とが、メモリコントローラ2により実質的に同一の期間に送信されているように示されているが、アドレス情報ADD2が送信される期間はこれに限定されるものではない。本明細書では、アドレス情報ADD2が1つの信号SBGを介して送信されるものとして記載されるが、アドレス情報ADD2は複数の信号を介して送信されるものであってもよい。アドレス情報ADD2は、任意のサイクル数にわたるものであってもよい。
メモリコントローラ2は、このようなアドレス情報ADD1とアドレス情報ADD2との組み合わせの生成および送信を、複数回行い得る。図14では、アドレス情報ADD1の生成および送信がs回行われ、アドレス情報ADD2の生成および送信もs回行われる場合について示されている。上記コマンドセットにs回のアドレス情報ADD1が含まれる。以下では、このようにアドレス情報ADD1およびアドレス情報ADD2の生成および送信がそれぞれs回行われる場合について説明するが、アドレス情報ADD1およびアドレス情報ADD2の生成および送信は1回だけ行われるものであってもよい。図14では、各回についてアドレス情報ADD1が示されているが、1回目のアドレス情報ADD1、2回目のアドレス情報ADD1、・・・、およびs回目のアドレス情報ADD1をまとめたアドレス情報が送信されているとみなすことも可能である。アドレス情報ADD2についても同様である。
2回目のアドレス情報ADD1のブロックアドレスは、読出し対象の別のブロックBLK(sel)_2を指定する。3回目のアドレス情報ADD1のブロックアドレスは、読出し対象であるさらに別のブロックBLK(sel)_3を指定する。以下、同様であり、s回目のアドレス情報ADD1のブロックアドレスは、読出し対象であるさらに別のブロックBLK(sel)_sを指定する。このように、いずれの回についても、当該回のアドレス情報ADD1のブロックアドレスは、他の回のアドレス情報ADD1のブロックアドレスが指定するのとは異なるブロックBLKを指定する。
さらに、各回のアドレス情報ADD1のプレーンアドレスは、他の回のアドレス情報ADD1のプレーンアドレスと、例えば共通のプレーンPBを指定する。以下、共通のプレーンPBが指定されたものとして説明する。各回のアドレス情報ADD1のページアドレスは、他の回のアドレス情報ADD1のページアドレスが指定するワード線WLと共通のワード線WLを指定してもよいし異なるワード線WLを指定してもよい。各回のアドレス情報ADD1のストリングアドレスは、他の回のアドレス情報ADD1のストリングアドレスが指定するストリングユニットSUと共通のストリングユニットSUを指定してもよいし異なるストリングユニットSUを指定してもよい。
2回目のアドレス情報ADD2は、1回目のアドレス情報ADD2が指定するのとは別のビット線群BLG(sel)_2を指定する。3回目のアドレス情報ADD2は、さらに別のビット線群BLG(sel)_3を指定する。以下、同様であり、s回目のアドレス情報ADD2は、さらに別のビット線群BLG(sel)_sを指定する。このように、いずれの回についても、当該回のアドレス情報ADD2は、他の回のアドレス情報ADD2が指定するのとは異なるビット線群BLGを指定する。
このように送信されるアドレス情報ADD1およびADD2が、上述したように、入出力回路13に取り込まれてアドレスレジスタ142に転送される。
続いて、メモリコントローラ2は、コマンド“30h”を生成し、当該コマンド“30h”を半導体記憶装置1に送信する。コマンド“30h”は、半導体記憶装置1に、コマンド“00h”の受信以降に受信したアドレス情報ADD1に基づいて読出し動作を実行させるために使用されるコマンドである。ロジック制御回路15は、入出力回路13がコマンド“00h”を取り込んでコマンド“00h”をコマンドレジスタ143に転送することを可能とする。
シーケンサ16は、コマンド“30h”を受信することに応じて、ロジック制御回路15に、レディ/ビジー信号bR/BをLレベルでメモリコントローラ2へ送信させる。これにより、メモリコントローラ2は、半導体記憶装置1がビジー状態であることを通知される。シーケンサ16は、コマンド“30h”を受信することに応じて、電圧生成回路18、ドライバセット19、センスアンプモジュール11、およびロウデコーダモジュール12等を制御して、読出し動作を開始する。
当該読出し動作では、各回のアドレス情報ADD1が指定するブロックBLK(sel)中の、当該アドレス情報ADD1に関係付けられているアドレス情報ADD2が指定するビット線群BLG(sel)のビット線BLに接続されるメモリセルトランジスタMCTが、読出し動作の対象となり得る。より具体的には次の通りである。
ブロックBLK(sel)_1中の、ビット線群BLG(sel)_1のビット線BLに接続されるメモリセルトランジスタMCTが、読出し動作の対象となり得る。さらに、ブロックBLK(sel)_2中の、ビット線群BLG(sel)_2のビット線BLに接続されるメモリセルトランジスタMCTが、読出し動作の対象となり得る。さらに、ブロックBLK(sel)_3中の、ビット線群BLG(sel)_3のビット線BLに接続されるメモリセルトランジスタMCTが、読出し動作の対象となり得る。以下、同様であり、ブロックBLK(sel)_s中の、ビット線群BLG(sel)_sのビット線BLに接続されるメモリセルトランジスタMCTも、読出し動作の対象となり得る。
当該読出し動作により読み出されたデータDoutは、センスアンプモジュール11のラッチ回路XDLに転送される。この後に、シーケンサ16は、レディ/ビジー制御回路17に、レディ/ビジー信号bR/BをHレベルでメモリコントローラ2へ送信させる。これにより、メモリコントローラ2は、半導体記憶装置1がレディ状態であることを通知される。
メモリコントローラ2は、半導体記憶装置1がレディ状態であることを示すレディ/ビジー信号bR/Bを受信することに応じて、コマンド“05h”、アドレス情報ADD1、およびコマンド“E0h”を含むコマンドセットを生成して当該コマンドセットを信号DQ<7:0>を介して半導体記憶装置1に送信する。半導体記憶装置1は当該コマンドセットを受信する。コマンド“05h”およびコマンド“E0h”は、半導体記憶装置1に、読出し動作によりラッチ回路XDLに転送された読出しデータをメモリコントローラ2へ出力させるために使用されるコマンドである。シーケンサ16は、コマンド“E0h”を受信することに応じて、半導体記憶装置1に、読出し動作によりラッチ回路XDLに転送されたデータDoutをメモリコントローラ2へ出力させる。なお、上述したコマンド“05h”、アドレス情報ADD1、およびコマンド“E0h”は、必ずしも用いられなくてもよい。この場合、半導体記憶装置1は、例えば、メモリコントローラ2から送信されるリードイネーブル信号bREのトグルをトリガとして、データDoutをメモリコントローラ2へ出力してもよい。
上記では、半導体記憶装置1がメモリコントローラ2から、ビット線群BLGを指定するアドレス情報ADD2を、信号SBGを介して受信するものとして説明を行った。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。メモリコントローラ2により信号DQ<7:0>を介して送信される、読出し動作を半導体記憶装置1に実行させるためのコマンドセット中に、ビット線群BLGを指定するアドレス情報が含まれるようにしてもよい。また、メモリコントローラ2がアドレス情報ADD2を半導体記憶装置1に送信することを示すようなプレフィクスコマンドが、図14に示したコマンドセットの前に送信されるようにしてもよい。
図15は、読出し動作を半導体記憶装置1に実行させるためのコマンドセットをメモリコントローラ2が生成する際に用いるテーブルの一例を示す。
当該テーブルは、図15に示されるように論理アドレスと物理アドレスとを対応付けて示すものであり、論理アドレスと物理アドレスとの変換に用いられる。当該テーブルは論物変換テーブルとも称される。
メモリコントローラ2は、例えば、ホスト装置4からホストコマンドを受信する。当該ホストコマンドは、論理アドレスを含む、または、論理アドレスに対応付けられた情報を含む。
メモリコントローラ2は、書込み動作の実行のためのホストコマンドを受信した場合、例えば、或る物理アドレスに基づいて、書込み動作の実行のためのコマンドセットに含めるアドレス情報を生成する。当該物理アドレスは、或るプレーンPB、或るブロックBLK、或るストリングユニットSU、或るワード線WL、および、実行される動作の起点の複数のラッチ回路XDLを指定する。当該アドレス情報に基づいて、半導体記憶装置1により、上述したような書込み動作がビット線BL0~BL(m-1)を介してページ単位で実行される。メモリコントローラ2は、受信したホストコマンドに係る論理アドレスと、当該物理アドレスとの対応付けを、例えばRAM23に記憶される論物変換テーブルに書き込む。このようにして、読出し動作の際に用いられる論物変換テーブルが生成される。
メモリコントローラ2は、読出し動作の実行のためのホストコマンドを受信した場合、当該論物変換テーブルを参照して、受信したホストコマンドに係る論理アドレスに対応付けられた物理アドレスを取得する。メモリコントローラ2は、例えば、当該物理アドレスに基づいてアドレス情報ADD1を生成する。アドレス情報ADD1は、例えば、物理アドレスが指定していたのと同一のプレーンPB、ブロックBLK、ストリングユニットSU、ワード線WL、および複数のラッチ回路XDLを指定する。すなわち、アドレス情報ADD1は、読出し動作の対象の領域をページ単位で指定する。メモリコントローラ2は、上記ホストコマンドに基づいて、当該アドレス情報ADD1を含む、読出し動作の実行のためのコマンドセットを生成する。メモリコントローラ2はさらに、上記ホストコマンドに基づいて、当該論物変換テーブルを参照せずに、アドレス情報ADD2を生成し得る。アドレス情報ADD2は、例えば、読出し動作の実行の単位の或るビット線群BLGを指定する。
(2-2)複数のブロックからの並行読出し
図16は、図14を参照して説明した複数ブロックBLK(sel)からのデータDoutの読出しを概念的に説明するための図である。図16では、参照を容易にすることを目的として、各ビット線群BLGを構成するビット線BLの本数が4本とされている。
図16では、図14の例のブロックBLK(sel)_1およびビット線群BLG(sel)_1がそれぞれ、ブロックBLK1およびビット線群BLG1であり、図14の例のブロックBLK(sel)_2およびビット線群BLG(sel)_2がそれぞれ、ブロックBLK3およびビット線群BLG4であり、図14の例のブロックBLK(sel)_3およびビット線群BLG(sel)_3がそれぞれ、ブロックBLK5およびビット線群BLG3であり、・・・、図14の例のブロックBLK(sel)_sおよびビット線群BLG(sel)_sがそれぞれ、ブロックBLK6およびビット線群BLG5である場合の例が示されている。
各回のアドレス情報ADD1のブロックアドレスが指定するブロックBLKに対応付けられているドライバ回路DCおよび電圧転送回路TCが次のように動作する。当該ドライバ回路DCは、例えば、当該アドレス情報ADD1中のページアドレスおよびストリングアドレス、ならびに、当該アドレス情報ADD1に関係付けられているアドレス情報ADD2に基づいて、当該電圧転送回路TCに各種電圧を供給する。当該電圧転送回路TCは、供給された各種電圧を、当該ブロックアドレスに基づいて、当該ブロックBLKに転送する。図16の例では、ドライバ回路DC1および電圧転送回路TC1、ドライバ回路DC3および電圧転送回路TC3、ドライバ回路DC5および電圧転送回路TC5、ならびに、ドライバ回路DC6および電圧転送回路TC6が、このように動作する。センスアンプモジュール11は、例えば、各回のアドレス情報ADD2が指定するビット線群BLG(sel)のビット線BLにそれぞれ対応付けられているセンスアンプユニットSAUをアクティブにする。センスアンプモジュール11は、アクティブにしたセンスアンプユニットSAUを用いて、次のように各ブロックBLK(sel)からデータを読み出す。
ブロックBLK1からは、ビット線群BLG1のビット線BLを介してデータが読み出され、ブロックBLK3からは、ビット線群BLG4のビット線BLを介してデータが読み出され、ブロックBLK5からは、ビット線群BLG3のビット線BLを介してデータが読み出され、・・・、ブロックBLK6からは、ビット線群BLG5のビット線BLを介してデータが読み出される。
このように、異なるブロックBLK(sel)からは異なるビット線群BLG(sel)のビット線を介してデータが読み出されるため、センスアンプモジュール11は、これらのブロックBLK(sel)から並行してデータを読み出し可能である。
センスアンプモジュール11は、アクティブにしたセンスアンプユニットSAUを用いて読み出したデータを、データバスを介して入出力回路13に転送し、入出力回路13を介してメモリコントローラ2に出力する。当該データのサイズは、例えば、アクティブにされたセンスアンプユニットSAUの数に比例する。すなわち、当該データのサイズは、ビット線群BLG(sel)を構成するビット線の数に比例する。
(2-3)タイミングチャート
上記では、読出し動作において、複数のブロックBLK(sel)のそれぞれからビット線群BLG単位で並行してデータが読み出され得ることを説明した。以下、このようなブロックBLK(sel)のうち或るブロックBLK(sel)からの、或るビット線群BLG(sel)単位でのデータの読出しに着目して説明する。
図17は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1が当該読出し動作を実行する際の、当該選択ブロックBLK(sel)に係る種々の配線に印加される電圧の時間変化を示すタイミングチャートの一例を示す。以下で説明する読出し動作は一例に過ぎず、本実施形態に係る読出し動作はこれに限定されるものではない。
以下の説明では、当該選択ブロックBLK(sel)に係る群選択ワード線GWLをそれぞれ次のように称する。
図7を参照して説明したように、当該ビット線群BLG(sel)を構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLには、タイプ“1”に分類される閾値電圧の群選択トランジスタGCTが1つ接続されている。これらタイプ“1”に分類される閾値電圧の群選択トランジスタGCTに接続される群選択ワード線GWLを群選択ワード線GWL(sel)と称し、他の群選択ワード線GWLを群選択ワード線GWL(usel)と称する。群選択ワード線GWL(sel)は、図8を参照して説明したように当該ビット線群BLG(sel)に対応付けられている群選択ワード線GWLである。
以下、図13の例と同様の理由で、非選択ワード線WL(usel)については或る1つの非選択ワード線WL(usel)に印加される電圧の制御を説明し、非選択セレクトゲート線SGD(usel)についても或る1つの非選択セレクトゲート線SGD(usel)に印加される電圧の制御を説明し、群選択ワード線GWL(usel)についても或る1つの群選択ワード線GWL(usel)に印加される電圧の制御を説明し、ビット線BLについても或る1つのビット線BLに印加される電圧の制御を説明する。
図17の例の読出し動作の開始前、ワード線WL(sel)、WL(usel)、GWL(sel)、およびGWL(usel)、セレクトゲート線SGD(sel)、SGD(usel)、およびSGS、ビット線BL、ならびにソース線SLの各々に、電圧VSSが印加されている。
時刻T10において次に説明する制御が行われる。
セレクトゲート線SGD(sel)およびSGSに印加される電圧が各々、電圧VSSから電圧VSGに上げられる。選択ワード線WL(sel)に印加される電圧が電圧VSSから電圧VCGRVに変更される。非選択ワード線WL(usel)に印加される電圧が電圧VSSから電圧VREADに上げられる。
群選択ワード線GWL(sel)に印加される電圧が電圧VSSから電圧VHに変更される。群選択ワード線GWL(usel)に印加される電圧が電圧VSSから電圧VLに変更される。図17の例では、電圧VLは電圧VSSより高い。
続いて、時刻T11において、ビット線BLに印加される電圧が電圧VSSから電圧VBL2に上げられ、ソース線SLに印加される電圧が電圧VSSから電圧VCELSRC2に変更される。
このように電圧が印加される配線の電位が安定した後、ビット線群BLG(sel)のビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続されるセンスアンプ回路SAが、例えば、当該ビット線BLを流れる電流をセンスする。これは、当該ビット線BLに接続される各群選択トランジスタGCTがオン状態にあることにより可能とされる。当該センスアンプ回路SAは、当該電流のセンスに基づいて、当該ビット線BLに接続される選択メモリセルトランジスタMCTに記憶されるデータを読み出す。
続いて、時刻T12において、ビット線BL、ソース線SL、選択セレクトゲート線SGD(sel)、セレクトゲート線SGS、選択ワード線WL(sel)、非選択ワード線WL(usel)、群選択ワード線GWL(sel)、および群選択ワード線GWL(usel)に印加される電圧が各々、電圧VSSに変更される。
図18は、当該ブロックBLK(sel)からのデータの読出しがビット線群BLG1の単位で実行される場合の、当該ブロックBLK(sel)に係る群選択ワード線GWLそれぞれへの電圧の印加を説明するための図である。図18の例では、各群選択トランジスタGCTの閾値電圧が、図7で示されたように設定されている。
ビット線群BLG1を構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、トランジスタGCT1の閾値電圧のみがタイプ“1”に分類され、他のトランジスタGCTの閾値電圧はタイプ“0”に分類される。ゆえに、トランジスタGCT1に接続される群選択ワード線GWL1が群選択ワード線GWL(sel)であり、他の群選択ワード線GWLが群選択ワード線GWL(usel)である。したがって、図17の例の時刻T11から時刻T12まで、群選択ワード線GWL1に電圧VHが印加され、他の群選択ワード線GWLには電圧VLが印加されている。各種配線へのこのような電圧の印加は、例えば、アドレス情報ADD2がビット線群BLG1を指定することに基づいて制御される。
以下、ビット線群BLG1の或るビット線BLに着目して説明するが、ビット線群BLG1の他のビット線BLについても、以下の説明は成り立つ。
上述したように群選択ワード線GWLにそれぞれ電圧が印加されると、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTそれぞれのゲートには次のように電圧が印加される。タイプ“1”に分類される閾値電圧のトランジスタGCT1のゲートに、群選択ワード線GWL1を介して当該閾値電圧より高い電圧VHが印加される。タイプ“0”に分類される閾値電圧の他のトランジスタGCTのゲートに、他の群選択ワード線GWLをそれぞれ介して、これらの閾値電圧より高い電圧VLが印加される。
これにより、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTはすべてオン状態になる。この結果、当該ビット線BLに接続されるセンスアンプ回路SAは、例えば、当該ビット線BLを流れる電流をセンスすることにより選択メモリセルトランジスタMCTに記憶されるデータを読み出し可能である。
一方、他のビット線群BLGについては次の通りである。以下、ビット線群BLG0の或るビット線BLを例に挙げて説明する。ビット線群BLG1以外のビット線群BLGの他のビット線BLについても同様の説明が成り立つ。
上述したように群選択ワード線GWLにそれぞれ電圧が印加されると、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCT0のゲートに、群選択ワード線GWL0を介して電圧VLが印加される。当該群選択トランジスタGCT0の閾値電圧はタイプ“1”に分類され、当該閾値電圧は電圧VLより高い。
これにより、当該群選択トランジスタGCT0はオフ状態にある。この結果、当該ビット線BLと選択ワード線WL(sel)とに接続されるメモリセルトランジスタMCTがオン状態になったとしても、当該メモリセルトランジスタMCTのオン状態は当該ビット線BLを流れる電流等に影響を及ぼさない。
このようにして、当該ブロックBLK(sel)からの、ビット線群BLG1の単位でのデータ読出しが可能である。当該データ読出しは、他のビット線群BLGのビット線BLをそれぞれ流れる電流等に影響を及ぼさない。このことは、半導体記憶装置1が他のブロックBLKから別のビット線群BLGの単位でデータを読み出し得ることを意味する。したがって、図14および図16を参照して説明したように、半導体記憶装置1は、複数のブロックBLKからそれぞれ異なるビット線群BLGを介して並行してデータを読み出し可能である。
上記では、同一のプレーンPBの複数ブロックBLK(sel)から並行してデータが読み出される場合の例について説明した。しかしながら、既に上述しているように、単一のブロックBLK(sel)のみから、或る1つのビット線群BLGを介してデータが読み出されるようにしてもよい。
上記では、1つのブロックBLK(sel)から単一のビット線群BLGを介してデータが読み出される場合の例について説明した。しかしながら、1つのブロックBLK(sel)から2以上の任意の数のビット線群BLGを介してデータが読み出されるようにしてもよい。
例えば、図18の例で、或るブロックBLK(sel)からビット線群BLG0およびBLG1の単位でデータが読み出される場合について説明する。図14を参照して説明した、当該ブロックBLK(sel)を指定するアドレス情報ADD1に関係付けられたアドレス情報ADD2が、例えばビット線群BLG0およびBLG1を指定する。
ビット線群BLG0を構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、トランジスタGCT0の閾値電圧のみがタイプ“1”に分類される。これらトランジスタGCT0に接続される群選択ワード線GWL0を群選択ワード線GWL(sel)とする。さらに、ビット線群BLG1を構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、トランジスタGCT1の閾値電圧のみがタイプ“1”に分類される。これらトランジスタGCT1に接続される群選択ワード線GWL1も群選択ワード線GWL(sel)とする。残りの群選択ワード線GWLを群選択ワード線GWL(usel)とする。
図18の例と同様、群選択ワード線GWL(sel)である群選択ワード線GWL0およびGWL1に電圧VHが印加されるようにする。一方、他の群選択ワード線GWLには電圧VLが印加されるようにする。これにより、当該ブロックBLK(sel)からビット線群BLG0およびBLG1を介してデータを読み出すことが可能となる。並行してデータが読み出され得る他のブロックBLK(sel)からは、ビット線群BLG0およびBLG1のいずれも含まない1以上のビット線群BLGの単位でデータを読み出すことが可能である。
[効果]
第1実施形態に係る半導体記憶装置1のメモリセルアレイ10に係るビット線BL0~BL(m-1)は各々、複数のビット線群BLGのいずれかに含まれる。
図7および図8の例では、或るビット線群BLGを構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧は次のようになっている。或る群選択ワード線GWLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧はタイプ“1”に分類される。他の群選択ワード線GWLにそれぞれ接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧は各々、タイプ“0”に分類される。これはいずれのビット線群BLGについても成り立つが、ビット線群BLGが異なると当該群選択ワード線GWLが異なる。
半導体記憶装置1は、或るブロックBLK(sel)を対象とする読出し動作において、このようなビット線群BLGから例えば1つのビット線群BLGを選択し、当該ビット線群BLG(sel)に接続される選択メモリセルトランジスタMCTに記憶されるデータを読み出し可能である。より具体的には次の通りである。
図17の例では、時刻T11から時刻T12まで、半導体記憶装置1は、当該ブロックBLK(sel)に係る群選択ワード線GWLにそれぞれ、次のように電圧を印加する。半導体記憶装置1は、群選択ワード線GWL(sel)に電圧VHを印加し、他の群選択ワード線GWL(usel)に電圧VLを印加する。
当該ビット線群BLG(sel)を構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTは、次のように、いずれかの群選択ワード線GWLに接続されている。タイプ“1”に分類される閾値電圧の群選択トランジスタGCTは、群選択ワード線GWL(sel)に接続されている。タイプ“0”に分類される閾値電圧の群選択トランジスタGCTは各々、いずれかの群選択ワード線GWL(usel)に接続されている。
上述したように群選択ワード線GWLにそれぞれ電圧が印加されると、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTそれぞれのゲートには次のように電圧が印加される。タイプ“1”に分類される閾値電圧のトランジスタGCTのゲートに、群選択ワード線GWL(sel)を介して当該閾値電圧より高い電圧VHが印加される。タイプ“0”に分類される閾値電圧の他のトランジスタGCTのゲートに、他の群選択ワード線GWL(usel)をそれぞれ介して、これらの閾値電圧より高い電圧VLが印加される。これにより、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTはすべてオン状態になる。この結果、当該ビット線BLに接続されるセンスアンプ回路SAは、例えば、当該ビット線BLを流れる電流をセンスすることにより選択メモリセルトランジスタMCTに記憶されるデータを読み出し可能である。
一方、他のビット線群BLGの各ビット線BLについては次の通りである。
上述したように群選択ワード線GWLにそれぞれ電圧が印加されると、当該ビット線BLに接続される、タイプ“1”に分類される閾値電圧の群選択トランジスタGCT、のゲートに、群選択ワード線GWL(usel)を介して当該閾値電圧より低い電圧VLが印加される。これにより、当該群選択トランジスタGCTはオフ状態にある。この結果、当該ビット線BLと選択ワード線WL(sel)とに接続されるメモリセルトランジスタMCTがオン状態になったとしても、当該メモリセルトランジスタMCTのオン状態は当該ビット線BLを流れる電流等に影響を及ぼさない。
このようにして、半導体記憶装置1は、当該ブロックBLK(sel)を対象とする読出し動作をビット線群BLG単位で実行可能である。図9を参照して説明したように、当該ブロックBLK(sel)に係るワード線WLのうち群選択ワード線GWLとして用いられるワード線WLの本数と同じ数だけのビット線群BLGが構成され得る。より多くのビット線群BLGが構成されると、各ビット線群BLGはより少ない数のビット線BLから構成され得る。各ビット線群BLGがより少ない数のビット線BLから構成される場合、上記読出し動作は、より少ない数のビット線BLの単位で実行され、当該読出し動作により、より小さいサイズのデータが読み出される。
したがって、第1実施形態に係る半導体記憶装置1によれば、所望のデータのサイズが小さい場合に、余分なデータを読み出すことなく、所望のデータのサイズの単位でのデータ読出しが可能となる。これは、グラフデータベース等で要求される例えば数10バイト単位でのデータアクセスを可能とする。例えば、余分なデータを含むデータの読出しが行われる場合には、余分なデータも半導体記憶装置とメモリコントローラとの間で伝送されることにより、所望のデータの転送が遅延してしまうことが生じ、また、半導体記憶装置とメモリコントローラとの間のメモリインタフェースの一部が占有されてしまうことが生ずる。第1実施形態に係る半導体記憶装置1によれば、所望のデータのサイズの単位でのデータ読出しが可能となることから、このような所望のデータの転送の遅延が生じず、また、メモリインタフェースの一部の占有が生じない。このようなデータ読出しは、読出し対象のブロックBLK(sel)に係る群選択ワード線GWLのうち1本だけに電圧VHを印加し他の群選択ワード線GWLには電圧VLを印加するという簡単な制御により可能とされる。
上述したように、或るブロックBLK(sel)からの、或るビット線群BLG(sel)単位でのデータ読出しは、他のビット線群BLGのビット線BLをそれぞれ流れる電流等に影響を及ぼさない。このことは、半導体記憶装置1が他のブロックBLKから別のビット線群BLGの単位でデータを読み出し得ることを意味する。したがって、図14および図16を参照して説明したように、半導体記憶装置1は、複数のブロックBLKからそれぞれ異なるビット線群BLGを介して並行してデータを読み出し可能である。
したがって、第1実施形態に係る半導体記憶装置1によれば、ランダムリードのアクセス速度が向上し、所望のデータの移動効率が向上し得る。これにより、データベースに記憶させたデータの移動効率の向上を目的として、半導体記憶装置が当該データをいったん読み出してソートしてから当該データベースに再書き込みする必要はなくなる。このような再書き込みは、半導体記憶装置の特性の劣化およびアクセス性能の劣化につながる。したがって、半導体記憶装置1によれば、このような特性の劣化およびアクセス性能の劣化が防がれる。
さらに、半導体記憶装置1は、TLC方式の書込み動作の実行のためのコマンドを受け付けた場合、図6を参照して説明したように、QLC方式での制御を活用して書込み動作を実行可能である。これにより形成される閾値電圧分布の各々が隣の閾値電圧分布とグラフ上で重なる部分の割合は、QLC方式での制御が活用されなかった場合と比較して小さい。これにより、半導体記憶装置1が読出し動作を実行する際のビット誤り率が低減される。
例えば、半導体記憶装置が、データDAT中のエラー訂正符号の割合を維持したまま、より少ない数のビット線BLの単位で読出し動作を実行する場合、読出し動作が実行される頻度が増加することにより、ECC回路によるエラー訂正処理が失敗する頻度も増加し得る。ゆえに、半導体記憶装置がリトライリードを実行する頻度も増加し得る。しかしながら、第1実施形態に係る半導体記憶装置1によると、上述したようにビット誤り率が低減され、このため、当該エラー訂正処理が失敗する頻度が減少する。このため、半導体記憶装置1によれば、データDAT中のエラー訂正符号の割合を維持したまま半導体記憶装置1がより少ない数のビット線BLの単位で読出し動作を実行する場合であっても、上記リトライリードの頻度を増加させないことが可能である。
さらに、第1実施形態に係るメモリコントローラ2に関連して説明する。メモリコントローラ2は、半導体記憶装置1に上記読出し動作の実行のためのコマンドセットを生成し、当該コマンドセットを半導体記憶装置1に送信する。半導体記憶装置1は、当該コマンドセットに基づいて上記読出し動作を実行する。メモリコントローラ2は、例えば、ホスト装置4から受信したホストコマンドに基づいて、図15に示したような論物変換テーブルを参照して、上記コマンドセットに含めるアドレス情報ADD1を生成する。アドレス情報ADD1は、例えば、プレーンPB、ブロックBLK、ストリングユニットSU、ワード線WL、および複数のラッチ回路XDLを指定する。すなわち、アドレス情報ADD1は、読出し動作の対象の領域を、書込み動作の場合と同じページ単位で指定する。一方、メモリコントローラ2は、上記ホストコマンドに基づいて、当該論物変換テーブルを参照せずに、アドレス情報ADD2を生成する。アドレス情報ADD2は、例えば、読出し動作の実行の単位の或るビット線群BLGを指定する。半導体記憶装置1は、当該アドレス情報ADD2にも基づいて上記読出し動作を当該ビット線群BLGの単位で実行する。
このように、メモリコントローラ2は、読出し動作の実行の単位の或るビット線群BLGを指定するアドレス情報ADD2を、論物変換テーブルを参照せずに生成する。例えばこのようにビット線群BLGを示す情報も論物変換テーブルから得られるようにする場合、当該論物変換テーブルの容量が大きくなってしまい、ゆえに、読出し動作に用いられるアドレス情報をメモリコントローラが生成するのに要する時間が長くなってしまう。しかしながら、第1実施形態に係るメモリコントローラ2によれば、上述したように、ビット線群BLGを示す情報は論物変換テーブルに基づかずに生成される。これにより、論物変換テーブルの容量が大きくなるのを防ぐことができ、また、読出し動作に用いられるアドレス情報をメモリコントローラ2が生成するのに要する時間は長くならない。
[変形例]
(1)第1変形例
ドライバセット19およびロウデコーダモジュール12に係る構成は、図11および図12を参照して説明したものに限定されない。以下に、別の例を説明する。以下では、図11および図12を参照して説明したのと相違する箇所を中心に説明する。
図19は、第1実施形態の第1変形例に係る半導体記憶装置1のドライバセット19およびロウデコーダモジュール12の構成の一例を示す。
ドライバセット19は、ドライバ回路DC0およびDC2を含む。ドライバ回路DC0は電圧転送回路TC0およびTC1に接続される。ドライバ回路DC2は電圧転送回路TC2およびTC3に接続される。
図20は、第1実施形態の第1変形例に係る半導体記憶装置1のドライバ回路DC0および電圧転送回路TC0およびTC1の構成の一例を示す。以下、ドライバ回路DC0ならびに電圧転送回路TC0およびTC1について説明するが、例えば、ドライバ回路DC2ならびに電圧転送回路TC2およびTC3についても、同様の説明が成り立つ。
ドライバ回路DC0と電圧転送回路TC0は、図12を参照して説明したように、配線CG0~CG95、CXD0~CXD3、およびCXSを介して接続される。電圧転送回路TC0とブロックBLK0は、図12を参照して説明したように、ワード線WL0~WL95、ならびに、セレクトゲート線SGD0~SGD3およびSGSを介して接続される。
電圧転送回路TC1は、図12を参照して説明したように、電圧転送回路TC0と同様の構成を有する。より具体的には次の通りである。電圧転送回路TC1は、ブロックデコーダBD1およびトランジスタ群TG1を含む。トランジスタ群TG1は、トランジスタTWTr0、TWTr1、・・・、TWTr95、TDTr0、TDTr1、TDTr2、TDTr3、およびTSTrを含む。ブロックデコーダBD1の出力端は、トランジスタ群TG1のトランジスタTWTr0、TWTr1、・・・、TWTr95、TDTr0、TDTr1、TDTr2、TDTr3、およびTSTr、それぞれのゲートに接続される。以下、トランジスタ群TG1に含まれる各トランジスタに着目して、ドライバ回路DC0と電圧転送回路TC1との間の接続関係について説明する。電圧転送回路TC1は、次のように、ドライバ回路DC0に接続される各種配線に接続される。なお、電圧転送回路TC1とブロックBLK1との間の接続関係は、図12を参照して、電圧転送回路TC0とブロックBLK0との間の接続について説明したのと同様である。
トランジスタTWTr0の第1端が配線CG0に接続される。トランジスタTWTr1の第1端が配線CG1に接続される。以下、同様であり、トランジスタTWTr95の第1端が配線CG95に接続される。トランジスタTDTr0の第1端が配線CXD0に接続される。トランジスタTDTr1の第1端が配線CXD1に接続される。以下、同様であり、トランジスタTDTr3の第1端が配線CXD3に接続される。トランジスタTSTrの第1端が配線CXSに接続される。
アドレス情報ADD1のブロックアドレスがブロックBLK0およびBLK1のいずれかを指定している場合、ドライバ回路DC0は、例えば、当該アドレス情報ADD1中のページアドレス、およびストリングアドレス等に基づいて、当該ドライバ回路DCに接続される配線CG0~CG95、CXD0~CXD3、およびCXSに各々、ドライバセット19に供給される電圧のうち或る電圧を転送する。ドライバ回路DC0は、読出し動作の際には、アドレス情報ADD2にも基づいて当該転送を行ってもよい。
電圧転送回路TC0およびTC1の各々は、当該配線CG0~CG95、CXD0~CXD3、およびCXSをそれぞれ、当該電圧転送回路TCに接続されるワード線WL0~WL95、ならびに、セレクトゲート線SGD0~SGD3およびSGSのうち対応付けられた配線に電気的に接続することを可能にする。当該電気的な接続は、図12を参照して説明したように、電圧転送回路TC0およびTC1に含まれるブロックデコーダBDによるブロックアドレスのデコードの結果に基づく。このような電気的な接続により、ドライバ回路DC0により当該配線CG0~CG95、CXD0~CXD3、およびCXSに転送された電圧がそれぞれ、ブロックBLK0およびBLK1のいずれか一方に転送される。
図19および図20の例においても、半導体記憶装置1は、各ブロックBLKを対象とする読出し動作をビット線群BLGの単位で実行し得る。図19および図20の例では、図16を参照して説明したように、半導体記憶装置1は、ブロックBLK0およびBLK1のいずれかのブロックBLKと、ブロックBLK2およびBLK3のいずれかのブロックBLKとから、並行してデータを読み出し可能である。図19および図20の例では、並行してデータが読み出されない複数のブロックBLKがそれぞれ電圧転送回路TCを介して同一のドライバ回路DCに接続されている。第1実施形態の第1変形例に係る半導体記憶装置1によると、このようにドライバ回路DCの数が削減されることにより回路規模の削減が可能とされ得る。
(2)第2変形例
上記では、半導体記憶装置1が、図2に示したプレーンPBのいずれのブロックBLKを対象とする読出し動作もビット線群BLGの単位で実行可能な場合について説明した。以下では、半導体記憶装置1が、当該プレーンPBの或るブロックBLKを対象とする読出し動作をビット線群BLGの単位で実行しない場合について説明する。
図21は、第1実施形態の第2変形例に係る半導体記憶装置1のドライバセット19およびロウデコーダモジュール12に関係する構成の一例を示す。
ドライバセット19は、ドライバ回路DC0、DC1、DC2、・・・、およびDCs(sは1以上n未満の整数)を含む。ロウデコーダモジュール12は、図11の例と同じく、電圧転送回路TC0、TC1、TC2、・・・、およびTC(n-1)を含む。電圧転送回路TC0、TC1、TC2、・・・、およびTC(n-1)はそれぞれ、ブロックBLK0、BLK1、BLK2、・・・、およびBLK(n-1)に、登場順で1対1に対応付けられている。
以下、図11および図12を参照して説明したのと相違する箇所を中心に説明する。
ドライバ回路DCsは、図19および図20を参照して説明したのと同様に、電圧転送回路TCs、TC(s+1)、TC(s+2)、・・・、およびTC(n-1)に接続される。各電圧転送回路TCは、当該電圧転送回路TCに対応付けられているブロックBLKに、図11を参照して説明したように接続されている。
ブロックBLK0、BLK1、BLK2、・・・、およびBLK(s-1)の各ブロックBLKについては、図7を参照して行った説明が成り立つ。
ブロックBLKs、BLK(s+1)、BLK(s+2)、・・・、およびBLK(n-1)の各ブロックBLKについて次の説明が成り立つ。当該ブロックBLKに係るワード線WLはいずれも、図7を参照して説明した群選択ワード線GWLとして用いられず、当該ブロックBLKのセルトランジスタCTはいずれも群選択トランジスタGCTとして用いられない。
図21の例においても、半導体記憶装置1は、ブロックBLK0~BLK(s-1)の各々については、当該ブロックBLKを対象とする読出し動作をビット線群BLGの単位で実行可能であり、さらに、これらのブロックBLKのうち複数のブロックBLKから並行してデータを読み出し可能である。図21では、これらのブロックBLKのうち複数のブロックBLKから並行してデータが読み出される様子が図16の例と同様に示されている。
図21の例では、ブロックBLKs~BLK(n-1)の各々については、当該ブロックBLKを対象とする読出し動作を、ビット線BL0~BL(m-1)を介してページ単位で実行する。当該読出し動作では、例えば、ビット線BL0~BL(m-1)にそれぞれ対応付けられているセンスアンプユニットSAUがアクティブにされる。
なお、ビット線群BLGの単位での読出し動作の対象となるブロックBLK0~BLK(s-1)について、第1変形例で説明したように、並行してデータが読み出されない複数のブロックBLKがそれぞれ電圧転送回路TCを介して同一のドライバ回路DCに接続されていてもよい。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態に係る半導体記憶装置1aについて説明する。
第1実施形態に係る半導体記憶装置1aとの区別のため符号1aを用いるが、半導体記憶装置1aの構成は、次に説明する箇所を除いて第1実施形態に係る半導体記憶装置1の構成と同じである。
半導体記憶装置1aは、第1実施形態に係る半導体記憶装置1と同様、図2に示したプレーンPBの或るブロックBLKを対象とする読出し動作を、ビット線群BLGの単位で実行可能である。以降では、半導体記憶装置1aが、第1実施形態に係る半導体記憶装置1と同様に、当該プレーンPBのいずれのブロックBLKを対象とする場合にも、読出し動作をビット線群BLGの単位で実行可能な場合について説明する。以下、当該プレーンPBの1つのブロックBLKを例に挙げて説明する。当該プレーンPBの別のブロックBLKについても、以下の説明が成り立つ。図7の例と同様、ビット線群BLGの単位での読出し動作の実行は、当該ブロックBLKに係る複数の群選択ワード線GWLに接続される群選択トランジスタGCTそれぞれの閾値電圧の設定により可能とされる。
図22は、第2実施形態に係る半導体記憶装置1aの当該ブロックBLKの或るストリングユニットSU中の各群選択トランジスタGCTの閾値電圧の設定の一例を一覧にした表を示す。以下、当該ストリングユニットSUを例に挙げて説明するが、当該ブロックBLKの他のストリングユニットSUについても、以下の説明が成り立つ。以下、ビット線BL0~BL(m-1)が35個のビット線群BLGを構成する場合を例に挙げて説明するが、ビット線BL0~BL(m-1)が構成するビット線群BLGの数は35個に限定されるものではない。
図7の例と同じく、群選択ワード線GWL0~GWL6が定義される。さらに、図7の例と同じく、ビット線BL0~BL(m-1)の各々について、当該ビット線BLに接続されるセルトランジスタCTのうち、群選択トランジスタGCT0~GCT6が定義される。
表では、図8の表と同様、ビット線群BLGの各々について、当該ビット線群BLGを構成するビット線BLに係る群選択トランジスタGCTの各々の閾値電圧の設定が示されている。
ビット線群BLG0を構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに係る群選択トランジスタGCTについて次の条件が満たされる。すなわち、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、トランジスタGCT0、GCT1、およびGCT2の閾値電圧が各々、タイプ“1”に分類され、他のトランジスタGCT3~GCT6の閾値電圧が各々、タイプ“0”に分類される。
同様に、ビット線群BLG1を構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、トランジスタGCT0、GCT1、およびGCT3の閾値電圧が各々、タイプ“1”に分類される。さらに、ビット線群BLG2を構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、トランジスタGCT0、GCT1、およびGCT4の閾値電圧が各々、タイプ“1”に分類される。さらに、ビット線群BLG3を構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、トランジスタGCT0、GCT1、およびGCT5の閾値電圧が各々、タイプ“1”に分類される。さらに、ビット線群BLG4を構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、トランジスタGCT0、GCT1、およびGCT6の閾値電圧が各々、タイプ“1”に分類される。以下、同様であり、図22の表に示される通りである。
以上、ビット線BL0~BL(m-1)の各々について、当該ビット線BLに接続されるセルトランジスタCTのうち7個のセルトランジスタCTが各々、群選択トランジスタGCTとして機能することを説明した。当該ビット線BLに接続される残りのセルトランジスタCTが各々、メモリセルトランジスタMCTとして機能する。
続いて、或るブロックBLKに係るワード線WLのうち群選択ワード線GWLとして用いられるワード線WLの本数に応じて、ビット線BL0~BL(m-1)が何個のビット線群BLGを構成し得るかについて説明する。
図22の例では、或るビット線群BLGを構成するビット線BLの各々について、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧のうち、或る3本の群選択ワード線GWLにそれぞれ接続される群選択トランジスタGCTの閾値電圧が各々、タイプ“1”に分類され、他のトランジスタGCTの閾値電圧が各々、タイプ“0”に分類される。これはいずれのビット線群BLGについても成り立つが、ビット線群BLGが異なると当該3本の群選択ワード線GWLの組み合わせが異なっていた。このように、図22の例では、ビット線群BLGはそれぞれ3本の群選択ワード線GWLの組み合わせに1対1に対応付けられていた。図22の例では、このような対応付けが可能な数だけのビット線群BLGが構成されていた。すなわち、7本の群選択ワード線GWLから3本の組み合わせを選ぶ選び方の数だけのビット線群BLGが構成されていた。
このように、或るブロックBLKに係るワード線WLのうち2t(tは1以上の整数)本のワード線WLが群選択ワード線GWLとして用いられる場合、ビット線BL0~BL(m-1)が構成し得るビット線群BLGの数としては、次のものが考えられる。以下の説明では、互いに異なるh個の中からi個の組み合わせを選ぶ選び方の総数をhCiと示す。iは1以上の整数であり、hはi以上の整数である。
2t本の群選択ワード線GWLから1本を選ぶ選び方の数である2tC1、2t本の群選択ワード線GWLから2本の組み合わせを選ぶ選び方の数である2tC2、2t本の群選択ワード線GWLから3本の組み合わせを選ぶ選び方の数である2tC3、同様に、2tC4、2tC5、2tC6、2tC7、・・・・。
これらのうち最大の数は、2tCtである。すなわち、或るブロックBLKに係るワード線WLのうち2t本のワード線WLが群選択ワード線GWLとして用いられる場合、ビット線BL0~BL(m-1)は最大で2tCt個のビット線群BLGを構成し得る。
同様に、或るブロックBLKに係るワード線WLのうち(2t+1)本のワード線WLが群選択ワード線GWLとして用いられる場合、ビット線BL0~BL(m-1)が構成し得るビット線群BLGの数としては、次のものが考えられる。
(2t+1)本の群選択ワード線GWLから1本を選ぶ選び方の数である2t+1C1、(2t+1)本の群選択ワード線GWLから2本の組み合わせを選ぶ選び方の数である2t+1C2、(2t+1)本の群選択ワード線GWLから3本の組み合わせを選ぶ選び方の数である2t+1C3、同様に、2t+1C4、2t+1C5、2t+1C6、2t+1C7、・・・・。
これらのうち最大の数は、2t+1Ctおよび2t+1Ct+1である。すなわち、或るブロックBLKに係るワード線WLのうち(2t+1)本のワード線WLが群選択ワード線GWLとして用いられる場合、ビット線BL0~BL(m-1)は最大で2t+1Ctおよび2t+1Ct+1個のビット線群BLGを構成し得る。
図23は、第2実施形態に係る半導体記憶装置1aのメモリセルアレイ10の或るブロックBLKに係る群選択ワード線GWLの本数に応じて、ビット線BL0~BL(m-1)が何個のビット線群BLGを構成し得るかを一覧にした表を示す。
群選択ワード線GWLの本数が2t本の場合、2t本の群選択ワード線GWLからt本の組み合わせを選ぶ選び方の数だけのビット線群BLGが構成され得、ゆえに、2tCt個のビット線群BLGが構成され得ることが示されている。
群選択ワード線GWLの本数が(2t+1)本の場合、(2t+1)本の群選択ワード線GWLからt本の組み合わせを選ぶ選び方の数だけのビット線群BLGが構成され得、ゆえに、2t+1Ct個のビット線群BLGが構成され得ることが示されている。
表中に、群選択ワード線GWLの数が7の場合に35個のビット線群BLGが構成され得ることが示されている。これは、図22の例に対応している。
次に、半導体記憶装置1aの動作は、次に説明する箇所を除いて第1実施形態に係る半導体記憶装置1の動作と同じである。
図22を参照して説明したブロックBLKからのビット線群BLG単位でのデータの読出しは、図17を参照して説明した通りに実行される。第2実施形態に係る半導体記憶装置1aでは、当該ブロックBLK(sel)に係る群選択ワード線GWL(sel)は3本である。当該3本の群選択ワード線GWL(sel)の組み合わせは、図22を参照して説明したようにビット線群BLG(sel)に対応付けられている3本の群選択ワード線GWLの組み合わせである。
当該ブロックBLK(sel)からのデータの読出しがビット線群BLG1の単位で実行される場合の、当該ブロックBLK(sel)に係る群選択ワード線GWLそれぞれへの電圧の印加について説明する。
群選択ワード線GWL0、GWL1、およびGWL3が群選択ワード線GWL(sel)である。一方、他の群選択ワード線GWLが群選択ワード線GWL(usel)である。したがって、図17の例の時刻T11から時刻T12まで、群選択ワード線GWL0、GWL1、およびGWL3に電圧VHが印加され、他の群選択ワード線GWLには電圧VLが印加されている。
以下、ビット線群BLG1の或るビット線BLに着目して説明するが、ビット線群BLG1の他のビット線BLについても、以下の説明は成り立つ。
上述したように群選択ワード線GWLにそれぞれ電圧が印加されると、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTそれぞれのゲートには次のように電圧が印加される。タイプ“1”に分類される閾値電圧のトランジスタGCT0、GCT1、およびGCT3のゲートに、群選択ワード線GWL0、GWL1、およびGWL3をそれぞれ介して、これらの閾値電圧より高い電圧VHが印加される。タイプ“0”に分類される閾値電圧の他のトランジスタGCTのゲートに、他の群選択ワード線GWLをそれぞれ介して、これらの閾値電圧より高い電圧VLが印加される。
これにより、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCTはすべてオン状態になる。この結果、当該ビット線BLに接続されるセンスアンプ回路SAは、例えば、当該ビット線BLを流れる電流をセンスすることにより選択メモリセルトランジスタMCTに記憶されるデータを読み出し可能である。
一方、他のビット線群BLGについては次の通りである。以下、ビット線群BLG0の或るビット線BLを例に挙げて説明する。ビット線群BLG1以外のビット線群BLGの他のビット線BLについても同様の説明が成り立つ。
上述したように群選択ワード線GWLにそれぞれ電圧が印加されると、当該ビット線BLに接続される群選択トランジスタGCT2のゲートに、群選択ワード線GWL2を介して電圧VLが印加される。当該群選択トランジスタGCT2の閾値電圧は、タイプ“1”に分類され、当該閾値電圧は電圧VLより高い。
これにより、当該群選択トランジスタGCT2はオフ状態にある。この結果、当該ビット線BLと選択ワード線WL(sel)とに接続されるメモリセルトランジスタMCTがオン状態になったとしても、当該メモリセルトランジスタMCTのオン状態は当該ビット線BLを流れる電流等に影響を及ぼさない。
このようにして、当該ブロックBLK(sel)からの、ビット線群BLG1の単位でのデータ読出しが可能である。当該データ読出しは、他のビット線群BLGのビット線BLをそれぞれ流れる電流等に影響を及ぼさない。このことは、半導体記憶装置1aが他のブロックBLKから別のビット線群BLGの単位でデータを読み出し得ることを意味する。したがって、図14および図16を参照して説明したように、半導体記憶装置1aは、複数のブロックBLKからそれぞれ異なるビット線群BLGを介して並行してデータを読み出し可能である。
第2実施形態に係る半導体記憶装置1aによると、第1実施形態に係る半導体記憶装置1について説明したように、例えば所望のデータのサイズの単位でのデータ読出しが可能となり、また、所望のデータの移動効率が向上し得る。第2実施形態に係る半導体記憶装置1aによると次のような効果も奏せられる。
第1実施形態に係る半導体記憶装置1では、図7を参照して説明したように、ビット線BL0~BL(m-1)が32個のビット線群BLGを構成するのに、或るブロックBLKに係るワード線WLのうち32本のワード線WLが群選択ワード線GWLとして用いられている。これに対して、第2実施形態に係る半導体記憶装置1aでは、図22を参照して説明したように、ビット線BL0~BL(m-1)が35個のビット線群BLGを構成するのに、或るブロックBLKに係るワード線WLのうち7本のワード線WLが群選択ワード線GWLとして用いられている。すなわち、半導体記憶装置1aでは、図7の例と比較して、用いられる群選択ワード線GWLの本数は少ないが、より多い数のビット線群BLGが構成されている。
したがって、第2実施形態に係る半導体記憶装置1aによると、第1実施形態に係る半導体記憶装置1と比較して、或るプレーンPBにおいて同程度の数のビット線群BLGが設けられることにより同程度のサイズの単位でのデータ読出しが可能とされつつ、メモリセルトランジスタMCTとして用いられるセルトランジスタCTの数を多くすることができる。
<他の実施形態>
本明細書において“接続”とは、電気的な接続のことを示しており、例えば間に別の素子を介することを除外しない。
本明細書において、同一、一致、一定、および維持等の表記は、実施形態に記載の技術を実施する際に設計の範囲での誤差がある場合も含むことを意図して用いている。実質的に同一というように、これらの表記に実質的という用語を重ねて用いている場合についても同じである。また、或る電圧を印加または供給するとの表記は、当該電圧を印加または供給するような制御を行うことと、当該電圧が実際に印加または供給されることとの両方を含むことを意図して用いている。さらに、或る電圧を印加または供給することは、例えば0Vの電圧を印加または供給することを含んでいてもよい。
上記ではいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態およびその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。